
こんにちは。今回は 「KEFINE Quatio」です。ブラックを基調としたシンプルなデザインながら手堅いサウンドのイヤホンを作っている「KEFINE」ブランド初のハイブリッドモデルです。質の高いフルレンジドライバーを活かしつつ、効果的に低域と高域をブーストすることでより完成度の高いサウンドを実現しています。
■ 製品概要と購入方法について
今回の「KEFINE Quatio」は精力的に製品をリリースしている中華イヤホンブランド「KEFINE」による同ブランド初のハイブリッド仕様のモデルです。2基のBAドライバーと10mmのDLC振動板ダイナミックドライバー、8mm PU+LCP振動板ダイナミックドライバーによる片側4ドライバー、3Way構成を採用。さらに交換可能な3種類のノズルフィルターに対応し、異なるサウンドプロファイルに切り替えることが可能です。
「KEFINE Quatio」のシェルはCNC加工によるアルミニウム合金製で、表面は高度な研磨および陽極酸化処理により高い質感で仕上げられています。シェルサイズを最適化し、多くのユーザーに快適な装着感を提供します。
「KEFINE Quatio」のシェルはCNC加工によるアルミニウム合金製で、表面は高度な研磨および陽極酸化処理により高い質感で仕上げられています。シェルサイズを最適化し、多くのユーザーに快適な装着感を提供します。


「KEFINE Quatio」は2DD+2BA構成によるクアッドドライバー仕様で、10mm、8mm、デュアルBAによる3Wayクロスオーバー設計を採用。ベースとなる10mm DLC振動板ダイナミックドライバーは、全周波数帯域にわたって高解像度のレスポンスを実現。そこへ8mmPU+LCP振動板ダイナミックドライバーにより低音域のレスポンスを強化。さらにデュアル構成のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーは、5kHzを超える高周波数帯域を強化します。これら4つのドライバーと物理的な音響チューブと電子クロスオーバーボードの両方を組み合わせたハイブリッドクロスオーバー設計を組み合わせることで高品質のサウンド再生を実現します。


また「KEFINE Quatio」は交換可能なノズル設計を採用し、3種類のチューニングノズルを切り替えることが可能です。透明感がありニュートラルでより正確なサウンドを実現する「ゴールド」ノズル、バランスの取れたサウンドプロファイルを実現する「シルバー」ノズル、そして温かみのある滑らかなサウンドレスポンスを実現する「ブラック」ノズルが付属します。


ケーブルには高純度銀メッキ無酸素銅 4芯編組ケーブルが付属。各芯線には98本のワイヤーが含まれており、合計392本の導体で構成されます。さらに3.5mmと4.4mmのプラグが付属する交換可能なプラグシステムを採用しています。
「KEFINE Quatio」の価格は129.99ドル、アマゾンでは18,599円で販売されています。
Amazon.co.jp(HiFiGo): KEFINE Quatio ※掲載時10% OFFクーポン配布中
AliExpress(HiFiGo Store): KEFINE Quatio
HiFiGo(hifigo.com): KEFINE Quatio
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして KEFINE より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
パッケージは今回もシンプルなパッケージデザイン。本体のデザインと合わせて質実剛健という感じがしますね。


パッケージ内容は本体、ケーブル、交換用プラグ、交換用ノズルフィルター、イヤーピースは2種類でそれぞれS/M/Lサイズ、イヤホンケース、説明書、保証書。


「KEFINE Quatio」の本体はCNC加工によるアルミニウム合金製の金属シェルを採用。丸みを帯びたシンプルなデザインで、厚みはあるものの耳に収まりやすいサイズ感で、かつ非常に軽量にまとめられています。


ノズルフィルターは「シルバー」「ゴールド」「ブラック」の3種類で標準では「シルバー」のノズルフィルターが装着されています。各ノズルフィルターは中高域~高域に影響し、「ゴールド」がもっとも高域がブーストされ、「ブラック」は高域が抑制され、相対的にフラット方向に変化します。


メーカー記載では「シルバー」ノズルがバランスの取れたサウンドプロファイルを実現するのに対し、「ゴールド」ノズルが透明感および正確製が向上し、「ブラック」ノズルは温かみのある滑らかなサウンドレスポンスを実現するとのことです。


イヤーピースは2種類のタイプが付属します。付属するイヤーピースのほかよりフィット感の良いものに好感するのも良いでしょう。私は今回も大量に購入してある「TRN T-Eartips」を使用しました。
ケーブルはOFC銀メッキ線の4芯撚り線タイプで太さのあるケーブルですが取り回しは良い印象。プラグはネジ止め式で交換が可能です。
■ サウンドインプレッション
「KEFINE Quatio」の音質傾向は、標準の「シルバー」フィルターではバランスの良いU字寄りの弱ドンシャリ傾向で調整されています。チューニング自体は同社の「Klean」や「Delci AE」など最近のモデルを踏襲しており、ニュートラルでボーカル域には適度な温かみも感じる自然な印象ながら、ベースとなるフルレンジの10mm DLC振動板ダイナミックドライバーに低域用の8mmドライバーを補完することで質の高い低域を心地よくブーストし、高域用ツィーターとして2基のBAを追加することでスッキリした透明感と解像感が向上し、より分析的なリスニングにも適応できる音像表現を実現しています。いわゆるハイブリッド構成としては特定の音域を中心に各ドライバーを配置し、クロスオーバーを制御することでダイナミックレンジを拡大するアプローチが一般的ですが、メインとなるフルレンジユニットを中心に、特定の音域をブーストするためにドライバーを追加するタイプの製品もそれなりにあります。ただ、このタイプは低価格中華ハイブリッドなど低コスト故にベースドライバーの性能不足をBAで補うタイプが大半なのですが、まれに、もともと高音質ドライバーで完成されたサウンドチューニングを実現しつつさらにグレードアップさせるために敢えてハイブリッド化する、という製品もあります。今回の「KEFINE Quatio」がまさにこの「まれなイヤホン」に該当しますね。
「KEFINE Quatio」の3種類のノズルはそれぞれ質の高いサウンドを提供し、バランス型の「シルバー」ノズルで多くの場合、オールラウンダーとして満足のいくサウンドが得られます。「シルバー」ノズルはリスニングサウンドとして非常に完成度が高く。文字通りバランスの良いサウンドを楽しめます。さらに「ゴールド」フィルターでは中高域から高域のバランスが強調され相対的に低域が控えめになることで、より明るく、多少モニター的な印象のサウンドに変化します。そしてより温かみのあるサウンドを好む場合は「ブラック」ノズルを選択するもの良いでしょう。ただ「ブラック」ノズルは一般的な再生環境では「シルバー」ノズルとそこまで大きな違いは無いかもしれません。どのノズルフィルターも破綻は無く、好みによって使い分ける感じですね。
「KEFINE Quatio」の高域は明瞭で伸びのある音を鳴らします。直線的で見通しの良さがあり、解像感も高い印象。そのため多少硬質ですがドライ過ぎず自然な輪郭を持っており鮮やかさがあります。インバル音は適度に鋭く鳴りますが歯擦音はある程度制御されています。「シルバー」フィルターでも4.4mmバランス接続である程度駆動力のある再生環境で鳴らすことで主張のある適度なエネルギーで生き生きと再生されます。「ゴールド」フィルターではより鮮やかさが増しスッキリとした明瞭感が増します。鋭さも増すため刺激に敏感な方はちょっとキツく感じる場合もあります。
中音域は、ニュートラルで癖の無い音を鳴らしつつ、バランスとしてはややW字寄りの印象で再生されます。ボーカル域は自然に前傾しており演奏とは前後に綺麗に分離する印象があります。中高域は多少アクセントがあり女性ボーカルの高音などは伸びやかで鮮やかさがあります。「ゴールド」フィルターはより中高域も強調されており、さらに明るく再生されます。全体的に中高域から高域の主張が増すため低域の量感が抑えられ、解像感をより感じられるモニター的なサウンドに変化する印象です。「ブラック」フィルターでの変化は標準の「シルバー」と比べると僅かですかですが、「Klean」など同社の1DD構成の製品のように温かみが増し、男性ボーカルやギターなどの中低域はより豊かさを感じます。
音場は自然な広がりとW字傾向的な前後のレイヤー巻があります。「シルバー」および「ブラック」フィルターでは豊かな低域とのバランスにより心地よい空間表現と臨場感がありリスニング的な楽しさを感じます。「ゴールド」フィルターでは多少音場は狭くなりますが、より定位は正確となり分析的なリスニングに最適な印象となります。
低域は、バランスの良いDLC振動板ダイナミックドライバーによる低域に、PU+LCP振動板ダイナミックドライバーがウーファーとして補完し、重低音を中心に心地よくブースとします。非常にエネルギッシュですが粗さはほとんど感じず、優れた解像感と滑らかさを感じる印象。ミッドベースは力強さとスピード感があり、締まりのある音を鳴らします。量感は多く厚みがありますが明瞭で中高域とも優れた分離感があります。そして重低音はよりブーストされ、深さと重さが強調されています。ここで敢えて8mmドライバーを組み合わせることで、重低音は強さを持ちつつも非常にシャープな印象で解像感とスピード感があり、全体を引き締め、聴き応えを感じるサウンドに仕上げています。■ まとめ
というわけで、「KEFINE Quatio」は100ドル級ハイブリッド製品のなかでもかなり完成度の高い印象の製品でした。おそらくそれほどマニアではない層のでも、一聴して「いい音」と感じる事ができるイヤホンだと思います。もし知人から「ちょっといい音」のイヤホンを教えてほしいと言われたら、今なら「KEFINE Quatio」をオススメするかも知れませんね。標準の「シルバー」フィルターでもオールラウンダーとして様々なジャンルで楽しめるリスニングサウンドを提供し、「ゴールド」は明るい高域を持ちつつよりニュートラルで分析的なリスニングにも対応出来るドライバーのポテンシャルの高さを実感させます。質実剛健で実は音も良い。非常に競争の激しい価格帯ではありますが、そのなかでもかなりお勧め度は高いと感じました。よければ聴いてみてくださいね(^^)。