
こんにちは。今回は 「TimeEar Blossoms」です。実は結構以前にまとめてサンプルが届いていた新子ブランド「TimeEar」のシングルダイナミック構成のイヤホンです。古くからOEMを手がける製造メーカーらしい手堅い仕上がりが特徴的。今後も順次レビューを掲載予定です。
■ 製品概要と購入方法について
「TimeEar」は実績のあるOEMメーカーが2020年に設立したオーディオメーカーで、中国市場では2023年より10機種以上の製品を展開しています。主な製品はポータブルDAC/AMP製品、イヤホン製品などポータブルオーディオ分野で全て自社開発・設計・製造を行い特許技術を複数保有しているとのこと。今年よりAliExpressなどの越境ECを通じて海外での展開も順次開始しています。


今回の「TimeEar Blossoms」はシングルダイナミックドライバー構成のモデルで、フルレンジ仕様のデュアルキャビティダイナミックドライバーを搭載します。第2世代のグラフェン振動版を採用し、DAIKOKU製ボイスコイルを備えます。シェルは3Dプリントによるレジン製でCNC加工されたフェイスプレートにはアルミニウム合金製を採用。レジンコートされたカーボンファイバー柄の装飾が施されています。


本体は0.78mm 2pin仕様で、ケーブル別売り(ケーブル無し)版と4.4mmバランスケーブル付属版が選択できます。一般的な0.78mm 2pin仕様のケーブルを自由に組み合わせられるほか、既に中国国内で販売している「TimeEar」オリジナルのオプションケーブル製品も順次AliExpress等で販売予定です。
「TimeEar Blossoms」の価格はケーブル無しが35.25ドル、4.4mmケーブル付きが40.31ドルです。
AliExpress(TimeEar Official Store): TimeEar Blossoms
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして TimeEar より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「TimeEar Blossoms」のパッケージはコンパクトなボックスタイプ。今回は4.4mmケーブル付属版が届いています。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピースは2種類でそれぞれS/M/Lサイズ、説明書。


本体は3Dプリントによるレジン製でフェイスプレートがアルミ製パネルにレジンコートされたカーボンパターンが貼り付けられています。シェルは細長いフェイス形状ですが全体としては比較的コンパクトです。


イヤーピースは2種類のタイプが付属します。細長いシェル形状は耳への収まりも良く装着感はまずまずの印象です。


ケーブル付きモデルには4.4mmのバランスケーブルが付属します。3.5mmケーブル仕様が無いのが独特ですね。ケーブルは柔らかい線材の4芯撚り線で取り回しは良好です。
■ サウンドインプレッション
「TimeEar Blossoms」の音質傾向は中低域寄りのドンシャリ。傾向としては多少はニュートラル寄りのバランスで調整されていると思いますが、重低音を中心にアクセントのある非常にパワフルな低域が心地よく響きます。ある程度駆動力のある環境でしっかり鳴らすとV字方向にメリハリが強調され存在感のあるボーカル域を感じつつ多少寒色系で明瞭に伸びる高域とエネルギッシュな低域で楽しいリスニングサウンドを実感出来るでしょう。ケーブル付きモデルは標準で4.4mmのバランス接続が採用されていますが、ある程度上流の出力を確保出来る環境でしっかり鳴らすことが前提というイヤホンなのかなと思います。デュアルキャビティ、デュアルマグネットのグラフェン振動版というとTFZの代表的なモデルが登場した第2世代、第2.5世代で採用されていますが、上流を整えると、かつての「EXCLUSIVE KING」や「SERIES 2」あたりをちょっと思い出すような楽しさがあります。TFZのドライバーはデュアルキャビティ構造を取ることでシングルダイナミックながらハイブリッドのような明瞭な高域とパワフルで厚みのある低域を実現していることが特徴でした。「TimeEar Blossoms」もまた同様の印象が楽しめるイヤホンに仕上がっていると思います。
「TimeEar Blossoms」の高域は明瞭で伸びのある音を鳴らします。刺さる直前くらいで刺激をコントロールしつつ硬質感のあるサウンド実感します。しっかり鳴らすことで見通しが良く、適度な鋭さと煌めきを持った音を楽しめます。高高域もこの価格帯としては見通しの良い印象です。中音域は、高域同様に見通しが良く、しっかりと駆動力のある環境で鳴らすことで、寒色系のややメリハリが強い印象にはなるものの、聴きやすさも感じる音像表現でまとめています。女性ボーカルやピアノの高音など中高域にアクセントがあり伸びも良い印象。これに対して中低域付近はややドライな印象ですが男性ボーカルなどは僅かに温かみと量感を感じさせます。音場は自然な広がりを持ち、同時にV字的な前後のレイヤー感も感じさせます。
低域は量感としてはニュートラルに近いものの、重低音を中心に非常に力強さがあり、重量感のある音で再生されます。ハイゲインでしっかり駆動させることでTFZの「EXCLUSIVE KING」を彷彿とさせるようなエネルギッシュな臨場感を楽しめます。ミッドベースは直線的で締まりが良く、中高域との分離も良好です。重低音は響きと重量感もありますが、同時にドライな印象もあり、過度に誇張せず再生されます。最近のU字傾向が主流のなかではちょっとトラディショナルにも感じるサウンドですが、リスニングイヤホンとしては幅広い音源で楽しめる印象です。
■ まとめ
というわけで、「TimeEar Blossoms」ですが、まだ本格的に市場に露出している感じではないものの、OEMメーカーとして手堅い技術力はしっかり感じられるサウンドでした。イメージとしては最初期のTIN Audioみたいな感じでしょうか。今後マーケティング的な側面でも強化されると一気に表舞台に出てきそうな感じもありますね。
同社製品はひととおり手元にサンプルが届いていますので、今後も少しずつ順次レビューしていこうと思います。
ポータブルアンプ等に強みがある印象ですが、実はまだAliExpressには出ていないケーブル製品が結構凄かったりするんですよね(^^)。