
こんにちは。今回は 「TANGZU Wan’er S.G2」です。同社の低価格モデル「Wan’er S.G」の後継となるアップグレードモデルです。外観、ドライバーおよびケーブルを一新し、よりボーカル曲との相性が向上したニュートラルなリスニングサウンドを楽しめるイヤホンです。
※私の都合でレビュー掲載が遅れていたら、いきなり微妙なタイミングになってしまいましたが(すみません)、ぎりぎり6月中ということで依頼頂いた01Diverse様より了承をいただき、そのまま掲載しております。
■ 製品概要と購入方法について
「TANGZU Audio」は新しい中華イヤホンブランドで、2021年に「T Force Audio」というブランド名で最初の製品をリリース。その後ブランド名を現在の「TANGZU Audio」に改名しました。「Wan'er S.G」は同社の同社の「王朝シリーズ」のエントリーモデルに位置づけられます。この名称は、「上官婉児」の英語表記で、中国史上唯一の女帝「武則天(Wu Zetian)」に仕えた才女とされます。
今回の「TANGZU Wan’er S.G 2」は、オリジナルの「Wan'er S.G」、ドライバー変更版の「Wan'er S.G Studio Edition」に次ぐモデルで、デザインおよびドライバーをアップグレードした新たなエントリーモデルです。新モデルではシェル形状もリニューアルされ、装着感をより向上した形状に進化。さらに内部音響構造の改良により厚みが増し容量を増やすことでゆとりのあるサウンドを実現しています。


また搭載ドライバーもチャンバー形状を再設計し、抜けを向上し伸びやかなサウンドを実現。振動板もアップグレードし、全体的な明瞭感も向上してます。また付属ケーブルもよりグレードの高いOFCケーブルを採用。プラグは3.5mmまたは4.4mmが選択可能になりました。


「TANGZU Wan’er S.G 2」のカラーバリエーションは「ブラック」と「ホワイト(透明色)」の2色が選択可能。ケーブルは3.5mmまたは4.4mmが選択できます。価格は4,980円(税込み)です。
※以下のリンクはどちらも「01Diverse」様扱いの購入ページとなります(^^)。
Amazon.co.jp(01Diverse): TANGZU Wan’er S.G 2 ※1500円OFFクーポン有り
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして 01Diverse様 より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
というわけで、7月から国内販売体制が変わるらしいのですが、依頼をいただいた01Diverse様よりそのままレビュー掲載の了承をいただきましたので、その辺のことは考慮せず、製品の感想として掲載していきます。


今回は「TANGZU Wan’er S.G 2」のブラック、4.4mmタイプで届いてます。
パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピースは通常タイプおよびTANGZU オリジナルの「Tang Sancai (唐三彩)」 BALANCEタイプがそれぞれS/M/Lサイズ、そしてカバーアートと同じデザインのクリーニングクロスが付属します。


シェルは樹脂製ですが、従来の「Wan’er S.G」シリーズよりコンパクトなサイズ感となり、フェイスプレートの意匠もより手間のかかったものになりました。


フェイスサイズは少し小さくなったことで耳への収まりも良く装着感も向上しています。
ケーブルは2芯撚り線タイプで線材はOFC線。既存モデルより大幅に質感が向上しています。被膜は本体カラーに合わせた仕様になっているようです。撚り線タイプのため取り回しはしやすく使いやすい印象です。


前述の通りイヤーピースは2種類で、ひとつは「TANGZU」オリジナルの「Tang Sancai」イヤーピースが各サイズ付属します。このイヤーピース単品の価格だけで全体の半分くらいするので結構お得感はあります。
■ サウンドインプレッション
「TANGZU Wan’er S.G 2」の音質傾向はバランスの良いニュートラルサウンド。既存の「Wan'er S.G」シリーズのの音質傾向を踏襲しつつ、さらに中高域から高域にかけての伸び感などがアップし、より明るくリスニング的な楽しさが向上しました。比較するとオリジナルの「Wan'er S.G」はニュートラルながら多少ウォームで初期の同社製品のサウンドを踏襲した印象があり、同「Studio Edition」では製品名称の通り、多少モニター的な方向でクリーンなバランスに調整された印象がありました。
これに対し、今回の「TANGZU Wan’er S.G 2」ではオリジナルの「Wan'er S.G」のバランスを踏襲しつつ、中高域および高域の主張がアップし、より明るく、多少V字方向にリスニング性が向上した印象です。
「TANGZU Wan’er S.G 2」の高域は中高域を中心にエネルギーがあり、適度に柔らかくも伸びのある明瞭で伸びのある音を鳴らします。基本的にはオリジナルの「Wan'er S.G」を踏襲し適度な温かみも持っているため、いわゆる寒色系ドンシャリのような鋭さや歯擦音は無いものの、より明瞭感や透明度が向上しており、見通しは良く、詳細なディテールも捉えやすくなっています。いっぽうで高高域はそこまで主張は無いため、突き抜けるような伸び感や寒色系のスッキリした高域を好まれる方向けでは無いかも知れません。中音域は凹むことなく自然な量感で癖の無い音を鳴らします。適度に温かみがあり、ボーカル域は適度な響きと主張があります。中高域のアクセントがオリジナルより向上しているため、特に女性ボーカルの高音などはより伸びやかでエネルギーがあり、J-POPやアニソンなどの相性が向上しています。
いっぽうで歯擦音などの刺激はコントロールされており、高域同様に聴きやすい印象。解像感は一般的ですが、比較的クリーンで見通しが良いため、演奏との分離も自然な印象。ピアノやギターの音色は活き活きとして心地よく感じます。音場は広すぎず適度な空間表現のなかで自然な定位感があります。低域は適度にブーストされており、主張が増した中高域から高域の印象とあわせ心地よいV字の印象となります。ミッドベースは直線的で締まりのある音ですがタイトすぎず自然な印象で中高域と分離します。重低音は沈み込みや解像感は一般的ですが、心地よい重量感があり、全体に臨場感を与え心地よく下支えします。質よりも雰囲気を重視した印象ですが、柔らかく多少ウォームさもある「TANGZU Wan’er S.G 2」のなかでは良いバランスで鳴っていると思います。
■ まとめ
というわけで、「TANGZU Wan’er S.G 2」はオリジナルの「Wan'er S.G」からのアップグレードという印象で、ニュートラル方向での適度に柔らかく自然なサウンドを踏襲しつつ、全体的にウォームさを感じたオリジナルよりV字方向に明瞭感がアップし、リスニングイヤホンしての楽しさを感じやすいサウンドに進化していました。またシェル形状やケーブルなど全体的な品質が向上している点も良いアップグレードと言えるでしょう。突出した特徴を持つ製品ではありませんが、特にボーカル曲を中心に楽しまれる方には低価格イヤホンのなかでも良い選択肢のひとつのなると思います。