
こんにちは。今回は 「LIFEEAR Duo」です。東京に本社を持つIEMブランドの「LIFEEAR」のワイヤレス、有線両方に台頭した2WAYイヤホンです。独自開発の7.5mmドライバーとBAの組み合わせによるハイブリッド構成を採用し、Bluetooth 5.3、aptX Adaptiveコーデックに対応したワイヤレスモードとMMCXコネクタによる有線イヤホンの両方に対応した非常に興味深い製品です。
■ 製品概要と購入方法について
日本国内でカスタムIEM専門ブランドを展開する「LIFEEAR」(株式会社lifeear)は、最新の光造形3Dプリントにより顧客ニーズに応える柔軟な製品展開を行っています。同社が販売する有線およびワイヤレスの2WAY仕様のハイブリッドIEMが「LIFEEAR Duo」です。


シェルデザインはカスタムIEMの開発ノウハウをもとに設計しており、aptX Adaptive対応のBluetoothワイヤレスイヤホンと、MMCXコネクタ経由での有線イヤホンとしての両方で利用できる仕様となっています。
ドライバーユニットには独自開発の7.5mmダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを加えたハイブリッド構成を採用。パワフルな低音から繊細な高音まで立体的かつ忠実に再現します。
またMMCXコネクタからケーブルを接続(ケーブルは付属せず。別売り)することで有線イヤホンとしても活用できます。


さらに交換可能なフェイスプレート機構を採用しており、購入時には本体カラーおよび左右のフェイスプレートのカラーを選択可能。複数のデザインパターンから、本体カラーに合わせたデザインのフェイスプレートが同梱されます。
またこの交換可能なフェイスプレート越しにタッチセンサーによる操作が可能です。ワイヤレス機構にはSoCにBluetooth 5.3に対応したQualcomm「QCC3072」を搭載し、「aptX Adaptive」コーデックにも対応します。また省電力設計および大容量バッテリーにより最大12時間の再生が可能です。
| Bluetooth | V5.3 / LE Audio |
|---|---|
| ドライバー | 1BA+1DD |
| SoC | Qualcomm QCC3072 |
| コーデック | aptX Adaptive / aptX AAC / SBC / Opus |
| 再生時間 | 約12時間 |
| 充電時間 | 約2時間 |
| マルチペア | 2台まで対応 |
| 低遅延 | ゲームモード対応 |
| 通話 | 外音取込みモード対応 |
| 有線接続 | MMCX |
| 充電 | MMCX専用ケーブル (USB Type-C) |
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LIFEEAR公式サイト:LIFEEAR Duo
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして LIFEEAR様 より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
パッケージは本体ケースを収容したシンプルなデザイン。今回交換用フェイスプレートも左右1種類ずつ付属いただきました。


パッケージ内容は本体(フェイスプレート装着済み)、イヤーピース(S/M/Lサイズ)、充電用MMCX-Type-Cケーブル、MMCXリムーバー、ハードケース、説明書、保証書。


本体は3Dプリントによるレジン製で今回は右側ブルー、左側ブラック(左右別色の場合は+2,000円)の仕様で届いています。シェルサイズは一般的なユニバーサルIEMの形状およびサイズ感でまとまっており、一見するとワイヤレスイヤホンには全く見えない印象です。


装着性もよくしっかりと装着することができます。イヤーピースは付属品のほか、よりフィットするものに交換するのも良いでしょう。私は最終的に「SpinFit CP100+」を選択しました。コネクタはMMCXで別途MMCX仕様のケーブルを用意することで有線イヤホンとして利用できます。有線モードは無線モードで電源OFF状態で利用できます。


無線モードはフェイスプレートを3秒程度長押しすることで電源がONになります。電源ONは左右両方のイヤホンで行う必要がありますが、逆に電源OFFは左右どちらかの操作で連動してOFFになります。
操作は再生/停止が1回タップ、送り/戻しが2回タップで可能です。


なお、パッケージおよび同社サイトには技適認定についての記載は特にありませんでしたが検索したところ以下の通り認証番号「214-250158」で「LIFEEAR Duo」の認証がありました。おそらくパッケージ等の印刷時点では認証取得中で番号が得られてなかった可能性もありますが、今後は裏面などにも技適マークと認証番号をシール貼付などで記載するほうがよいかもですね。


また「LIFEEAR Duo」が交換可能なフェイスプレートが大きな特徴のひとつです。なおフェイスプレートは結構しっかり固定されているため、結構外しにくい場合があります。外し方の資料が付属しますが、プレートが割れそうになる場合もありますので、必要に応じて薄い金属プレートなどを使って浮かせた方が良いかも知れませんね。
■ サウンドインプレッション
「LIFEEAR Duo」の音質傾向は緩やかなV字傾向でややU字寄りの弱ドンシャリ。特にワイヤレスモードでは多少低域をブースト気味に調整されており、よりリスニング的な楽しさを感じるチューニングになっています。後述の通り、有線モードに比べるとワイヤレスモードでは伝送時のコーデックによる再圧縮などの影響もあり解像感や分離性、または透明感などの印象はどうしても若干緩めになります。しかしチューニングとしてよりV字傾向を強めることで前後のレイヤー感などによりメリハリが高まるため、むしろハッキリした印象に感じるようになります。
高域はややウォーム寄りで刺激を抑えた聴きやすい調整ですが籠もること無く鳴ります。中音域は癖の無いニュートラルな印象でボーカル域もやや前傾し適度な存在感で再生されます。女性ボーカルも綺麗に伸びる印象。男性ボーカルも厚みがあります。ワイヤレスモードでは低域の厚みが増しているため中低域の解像感は少し下がりますが音場感はむしろ向上しており楽しさを感じさせます。演奏も癖の無い印象。低域は重低音の沈み込みはやや抑えめですがミッドベースを中心に存在感があります。直線的で適度な締まりのある印象です。またバッテリー消費は多少増えると思いますが低遅延モードを搭載しており、ゲームや動画視聴でも結構快適に利用できる印象です。
そして有線モードでは全体的にニュートラル方向の印象となり、さらに癖の無いサウンドになります。イヤホン本体はU字傾向に近いバランスだと思いますが、リケーブルでの変化は結構大きめで、比較的低価格の銅線タイプのケーブルでは中低域寄りのウォームなサウンド、情報量の多い銀メッキ線ケーブルでは中高域の明瞭感がアップし、V字方向の変化が実感出来ます。7.5mmダイナミックドライバーと保管するBAドライバーとのつながりは良く、優れた分離感や解像感とともに各音域に滑らかさも感じる印象です。
高域は高高域は若干暗めですが明瞭感と伸びがあり、刺激を抑えた聴きやすい音を鳴らします。ワイヤレスモードより解像感がアップしておりハイハットなどの細かい音もより詳細に捉えることができます。中音域は若干前傾しますが自然な定位で、ワイヤレスモードよりフラット方向にニュートラルな印象のため、前後のレイヤー感は控えめになっていますが、より原音に忠実な印象で定位します。演奏との分離感も向上しています。低域はニュートラル方向のバランスとなるためワイヤレスモードより控えめですが締まりのある直線的な鳴り方で小気味良く中低域を下支えします。
■ まとめ
というわけで「LIFEEAR Duo」ですが、カスタムIEMメーカーのユニバーサルモデルという枠組みだけで無く実用的な仕様のワイヤレスイヤホンとしても成立している非常に興味深い製品でした。
いわゆる有線/無線兼用のタイプのイヤホンは過去にも何種類か聴いていますが、多くの製品が音質面ではちょっとどっちつかずになるか、どちらかのモードに特化していてもうひとつのモードはオマケ的な扱い、ということが多いなか、「LIFEEAR Duo」はどちらのモードでも十分な完成度をもっているのが驚きでした。2万円台の価格設定の捉え方は色々あるかもですが、これだけ手の込んだ内容を考慮すると結構納得できると思いました。


もちろんウィークポイントが無いわけではなく、まず交換式のフェイスプレートは結構外しにくいため、ちょっと注意が必要な点があり、またケーブル接続時や有線モード利用時などでタッチセンサーのポジションで誤操作をしないためには多少慣れが必要かもしれませんね。またMMCXリムーバーが付属しますが、多少コストアップしてもコネクタをより耐久性と脱着製が高いPentaconn Earなどを採用するとより使いやすくなるのになぁと思ったりもしました(もっともPentaconnを採用すると今度はケーブルの選択肢が少なくなる、という問題もありますが・・・)。
非常に興味深い製品ですので興味のある方は購入いただくのも良いと思いますよ。