
こんにちは。今回は 「HZSOUND LUNA」です。 最近ではコストパフォーマンスに優れた高音質イヤホンブランドとして定着した感もある「HZSOUND」の新モデルです。今回は100ドル、1.5万円程度の価格設定で13.3mm平面駆動ドライバーを搭載し、ニュートラル系の質の高いリスニングサウンドと充実した付属品など魅力の多い製品に仕上がっています。
■ 製品概要と購入方法について
「HZSOUND」は中華イヤホン界隈でも結構老舗に入るブランドですが、ファブレスであることもあり、2020年に「Heart Mirror」シリーズの最初のモデルをリリースするまではイヤホンよりケースなどのアクセサリーの印象が強いブランドでした。しかし「Heart Mirror」リリース後は徐々に音質面の完成度の高さがマニアの間で広がり、気がつけば低価格帯の新たな「定番モデル」となりました。その後「Pro」や「ZERO」などのモデルで派生しつつ「Heart Mirror」シリーズの高い人気とともに「HZSOUND」自体もコストパフォーマンスに優れた高音質ブランドという認知が広がっています。
→ レビュー(一覧):「HZSOUND」製イヤホンのレビュー
今回の「HZSOUND LUNA」は同社としては久々の全く新しいデザインのイヤホンで、ドライバーには13.3mmの平面駆動ドライバーを採用。100ドル前後の価格設定ながら充実した構成及び付属品を備え、優れたサウンドを実現しています。


「HZSOUND LUNA」は、CNC加工によるアルミニウムマグネシウム合金シェルを採用。表面は陽極酸化処理を施すことで高い耐久性と耐摩耗性を持ちます。またフェイスプレートはメタルパーツと透明レジンで覆われた高級感のあるデザインを採用しています。


「HZSOUND LUNA」が搭載する13.3mm 平面磁気駆動ドライバーは、超薄型の平面振動板に加え、デュアルボイスコイル設計を採用。プロフェッショナルなチューニング調整により、周波数帯域全体にわたって優れたレベルのディテールを備えたクリーンで鮮明なサウンドを実現します。


ケーブルは高純度OFC銀メッキケーブルを採用し、プラグは交換可能な設計で3.5mmおよび4.4mm の交換プラグが付属しています。その他充実した付属品を備えたパッケージ構成となっています。
「HZSOUND LUNA」の購入はAliExpressの「Easy Earphones」またはアマゾンの「Yinyoo-JP」にて。価格は109ドル、アマゾンでは16,999円です。
AliExpress(Easy Earphones): HZSOUND LUNA ※現在98.39ドルで販売中
Amazon.co.jp(Yinyoo-JP): HZSOUND LUNA ※掲載時20% OFFクーポン配布中。
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして Easy Earphones より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「HZSOUND LUNA」のパッケージは「Heart Mirror Pro」に近くシンプルなデザイン。ブラックのボックスを化粧カバーで覆っています。


同梱されているのはイヤホン本体、プラグ交換可能タイプのケーブル、交換用プラグ、イヤーピースはシリコンタイプが2種類(装着済み含め、それぞれS/M/Lサイズ)交換用ノズルメッシュパーツ、ハードケース、カラビナフック、説明書。今回も充実してますね。


シェルはアルミニウム・マグネシウム合金製。フェイス部はシルバーカラーの金属製のリングにレジンコートされたフェイスパネルが貼り付けられています。平面駆動ドライバーを搭載することからやや大きめのデザインですが耳への収まりは良く、装着感はまずまずです。


なお、シェル形状は「TINHIFI DUDU」と非常によく似ており、スペック的にも酷似していますが、HZSOUND自体がファブレス系のブランドですので、委託するファクトリーによってこのようなパターンはありえることです。シェル材質が異なり、全体のチューニングも異なる(仕様も異なります)ようですが、ベースとしてる13.3mm平面駆動ドライバーは「HZSOUND LUNA」も同様の製造元らしいですね。またイヤーピースは2種類のタイプが付属しています。


ケーブルは高純度無酸素銅(OFC)銀メッキ線の4芯撚り線タイプ。先述の「TINHIFI DUDU」のケーブルより太さがあり線材も銀メッキ線などよりグレードの高いものが使用されています。またプラグ交換式のため手軽にバランス接続も可能です。
■ サウンドインプレッション
「HZSOUND LUNA」の音質傾向は同社の「Heart Mirror Pro」とも通じるバランスの良い弱ドンシャリ。いわゆるハーマンターゲットより少し低域に厚みがある、例えばHBB氏コラボモデルなどに見られるリスニング特性を強化した緩やかなV字傾向、またはU字寄りのサウンドです。CNT振動板でキレの良さと明瞭感も特徴だった「Heart Mirror Pro」に対して、13.3mm平面駆動ドライバーを搭載する「HZSOUND LUNA」はより広い音場感のなかで直線的な伸びの良さと、自然な輪郭ながら高い解像感が印象的です。同様のチューニングでもドライバーの特性を活かした音作りの違いが興味深く、両方持っていても十分に楽しめる印象です。
また同様に13.3mm平面駆動ドライバーを搭載し、シェル形状などの類似点もある「TINHIFI DUDU」とは全体のバランスとしては似ていますが、「HZSOUND LUNA」のほうが多少メリハリが強く(インピーダンスも少し低い)中低域に厚みがあるなどバランスには多少違いがあります。
どちらもニュートラル系のサウンドですが、比較すると「TINHIFI DUDU」のほうがハーマンターゲット寄りで、「HZSOUND LUNA」のほうがドンシャリ感が多少アップしています。なお、オーディオアダプターなどでもある程度鳴らすことが出来ますが、よりポテンシャルを実感するためには十分に駆動力のある再生環境が望ましいでしょう。またパワーのあるアンプのハイゲインで鳴らしても破綻することは無く、心地よく色彩豊かなサウンドで再生されます。
「HZSOUND LUNA」の高域は明瞭で伸びのある音を鳴らします。平面駆動らしい直線的な印象で刺激を抑え滑らかな印象があります。「Heart Mirror Pro」と比べると輪郭は自然でキレやスピード感を強調した音ではありませんが、歪みを抑え解像感も高い印象です。また「TINHIFI DUDU」の高域より聴きやすいバランスで「HZSOUND LUNA」のほうが若干高域の主張は控えめのため、キレのある高域を好まれる方はリケーブルなどを試して見るのも良いかも知れませんね。
中音域は癖のない印象ながら解像感が高く見通しの良い音を鳴らします。ボーカルは近すぎず、自然な位置で定位します。輪郭は自然で高域同様にキレ重視の音ではないもの、平面駆動らしい直線的な傾向のため同時にドライな印象も感じさせます。そのため全体としては若干の寒色傾向ですがボーカル域には僅かな温かみがあり、明瞭ながら過度にエッジを強調せず、伸びの良さと豊かさがあります。音場は広く見通しが良いため演奏との分離も良く演奏も美しく表現されます。ただしV字的な前後のレイヤー感はあまりなく、奥行きのある臨場感はそれほど得られない印象です。平面駆動らしく、歪みのないサウンドで自然に再生されるような音作りですね。
低域は直線的で締まりのあるミッドベースを非常にタイトで力強さがあります。低域は上流により印象が結構変化するため、やや線が細かったり平坦な印象の場合は、さらに出力のある再生環境の利用や情報量の多いケーブルへのリケーブルを検討したほうが良いでしょう。
低域は全体的にはミッドベースを中心に適度な量感があり、比較すると「DUDU」より強調されている印象ですが、音像は直線的で締まりが良く、平面駆動らしい歪みのない音を鳴らします。重低音は非常に深く沈み、解像感も高い印象、アタックはスピード感があり低域の音数が多い曲でも籠もること無く明瞭に楽しめます。
全体としてニュートラルなバランスのためブーストされた低域ではないため、パワフルで臨場感のある低域の響きを好まれる方には向きませんが、質の高さを感じさせる印象です。
というわけで、「HZSOUND LUNA」は100ドル、1.5万円級の価格設定で質お高い平面駆動ドライバーを搭載し、「Heart Mirror Pro」で定評のあったニュートラル寄りのバランスの良いリスニングサウンドで仕上げられたイヤホンでした。平面駆動の特徴を活かし、自然な音像表現ながら解像感の高い音を鳴らし、また広い音場と質の高い低域により、様々なジャンルの曲を心地よく再生することが可能です。また「HZSOUND」らしい充実した付属品も魅力的で、まずは付属品のみですぐに楽しめるのも良いですね。
いっぽうで今回もポテンシャルは非常に高く、再生には十分な再生環境が望ましいものの、リケーブルなどでの変化も大きく、より自分好みに変化を楽しめるマニア的な楽しみも十分に堪能できる製品と言えるでしょう。手頃な平面駆動モデルの中で今回も良い選択肢になりそうですね。
低域は全体的にはミッドベースを中心に適度な量感があり、比較すると「DUDU」より強調されている印象ですが、音像は直線的で締まりが良く、平面駆動らしい歪みのない音を鳴らします。重低音は非常に深く沈み、解像感も高い印象、アタックはスピード感があり低域の音数が多い曲でも籠もること無く明瞭に楽しめます。全体としてニュートラルなバランスのためブーストされた低域ではないため、パワフルで臨場感のある低域の響きを好まれる方には向きませんが、質の高さを感じさせる印象です。
■ まとめ
というわけで、「HZSOUND LUNA」は100ドル、1.5万円級の価格設定で質お高い平面駆動ドライバーを搭載し、「Heart Mirror Pro」で定評のあったニュートラル寄りのバランスの良いリスニングサウンドで仕上げられたイヤホンでした。平面駆動の特徴を活かし、自然な音像表現ながら解像感の高い音を鳴らし、また広い音場と質の高い低域により、様々なジャンルの曲を心地よく再生することが可能です。また「HZSOUND」らしい充実した付属品も魅力的で、まずは付属品のみですぐに楽しめるのも良いですね。いっぽうで今回もポテンシャルは非常に高く、再生には十分な再生環境が望ましいものの、リケーブルなどでの変化も大きく、より自分好みに変化を楽しめるマニア的な楽しみも十分に堪能できる製品と言えるでしょう。手頃な平面駆動モデルの中で今回も良い選択肢になりそうですね。