
こんにちは。今回は「KHADAS Tea」です。超薄型のUSB-DAC/ワイヤレス対応アンプで、その最大の特徴は背面がMagSafe仕様のマグネットになっており、iPhoneなどのスマートフォンに「貼り付け」て使用できること。一体感という点ではこの手の製品のなかでも群を抜いており、さらにESS製のMQA対応高音質DACチップや高出力ヘッドホンアンプ、そしてワイヤレス利用ではLDACやaptX HDなどのハイレゾコーデックに対応したチップセットなど、音質面、スペック面でも必要十分な仕様を極薄のハードウェアに詰め込んだ魅力的なアイテムです。
■ 製品の概要について
「KHADAS」は中国で2016年に設立されたメーカーで、オープンソースコミュニティに対応するシングルボードコンピュータ(SBC)やI2S対応ボードなどを開発・製造販売をはじめ、音響機器製品として同社ボード向け製品や、コンパクトかつ多機能でデザイン性に優れたUSB-DAC/オーディオアンプ製品「Tone2」などもリリースしています。
→過去記事: 「Khadas Tone 2 Pro」 独自デザインにClass-Dらしい明瞭サウンド。バランス出力対応で多様な使い方が楽しめるコンパクトなUSB-DAC【レビュー】
同社のUSB-DAC製品のなかでさらも、さらにコンパクト性を高め、高音質コーデックによるワイヤレス対応およびMagSafe準拠のマグネット固定ギミックを持つ超薄型USB-DAC/ワイヤレス対応アンプが「KHADAS Tea」です。


重量73.5g、厚さ6.25mmの極薄・コンパクト設計で、サイズもminiやSEを含むiPhoneや各種スマートフォンとの組み合わせに最適なサイズ感。さらにAppleのMagSafe準拠のマグネットに対応しているためiPhone12以降のモデルやMagSafe対応のマグネットリングなどを組み合わせることでシリコンバンドを使用せずに「KHADAS Tea」を密着固定することができます。


搭載するDACチップセットはDACチップにはESS Technology製「ES9218AC PRO」を搭載。低電力DACの「ES9218P」と同等のコアをベースにMQAレンダラーを内蔵し、ヘッドフォンアンプおよびスマートデバイス用オーディオアダプタ向けの回路を一体化したオーディオコーデックチップです。コンパクト設計ながら32bit/384kHz PCM、DSD256、そしてMQAに対応し、各種ハイレゾ音源および配信サービスを高音質で再生できます。またヘッドホンアンプには「RT6368D」を搭載しています。


そしてBluetoothワイヤレスチップセットにはQualcomm製「QCC5125」を搭載。コーデックは「LDAC」および「aptX HD」のハイレゾコーデックおよび「aptX」「AAC」「SBC」に対応。その他、USB-Cコネクタの左右にはマイクを搭載しており、接続したスマートフォンでの通話や音声アシスタントの利用も可能です。また本体には超薄型の大容量バッテリーを搭載しており、長時間でのワイヤレス稼働が可能なほか、USB接続でもスマートフォン側からバスパワー供給を受けること無く動作できます。
「KHADAS Tea」の購入はアマゾンの公式ストアにて。
カラーバリエーションは「ブルー」と「グレー」で価格は28,000円です。
Amazon.co.jp(khadas): KHADAS Tea
■ パッケージ構成、製品の機能などについて
「KHADAS Tea」のパッケージは製品写真を掲載した非常にコンパクトなもの。箱をあけるとパッケージ写真そのままに本体が入っています。内容は本体、USB-OTGケーブル(Lightning、USB-C)、説明書、保証書など。


「KHADAS Tea」の本体はスペック以上に薄く感じます。側面から見るとUSB-Cコネクタや3.5mmステレオ端子がギリギリ収まる厚さです。アルミ製の本体の作りは美しく丈夫な造りで「ブルー」のカラーはiPhone12 Proの「パシフィックブルー」に非常に落ち着いた色です。


付属のUSB-OTGケーブルはコネクタ部分も非常に薄型でケーブルも短い使いやすいものです。本当はL字型の方が実際の使用時には邪魔にならなくて良いのですが十分に実用的です。ケーブルについてはホスト側がAndroid(USB-C)の場合はアイネックスの「U20CC-LL01TA」などのOTGケーブルを使用してみるのも良いでしょう。


ただAndroidの場合はOTGケーブルで接続するよりLDACやaprX HDなどのハイレゾコーデックを使用してBluetooth接続する方がケーブレスでより使い勝手は向上するでしょう(iPhoneの場合はコーデックがAACまでなのでApple Musicのハイレゾロスレスを楽しむためにはLightningケーブル接続のほうが望ましい)。


実際に「XPERIA 1 III」でペアリングしてみたところ、LDACコーデックで最大96kHzでの接続を確認出来ました。また使用では24bitまでの対応となっていますが、Bluetoothで32bitの対応も選択可能でした。対応コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX HD、LDACですね。


ワイヤレスでの接続性は良好で特にLDACでの接続では音質面は有線と遜色ない印象でした。十分にワイヤレスアンプとしても実用的ですね。
また、「KHADAS Tea」の本体ボタンは「Power」と「+」「-」の3つのみですが、これらのボタンには組み合わせにより様々なモード設定があります。
■ 音質傾向について
「KHADAS Tea」の音質は小型のワイヤレスアンプ、またはUSB-DAC/アンプとしては十分なレベルをクリアしています。同じDACチップを採用するコンパクトなオーディオアダプターと比較しても、音場は広く自然な音像表現で、より余裕のある鳴り方をするのが好印象です。上から下まで全ての周波数帯域が自然なバランスで滑らかさを感じます。低域は厚みがありベースに重さがあります。中高域も濃密で余韻があります。解像感やシャープさを楽しむより、濃密さやサウンドの豊かさを楽しむような音作りだと感じます。そのため全体としてはややウォームで聴きやすい印象です。
DACチップにはオーディオアダプター向けの省電力チップセットが採用されていますがヘッドホンアンプは独立しており、165mW@32Ω(2.3Vrms)、20.8mW@300Ω(2.5Vrms)の出力が可能です。またSNRもハイゲインで116dB、ローゲインで112dBと比較的高く、感度の高いカスタムIEMなどのイヤホンでもホワイトノイズなどは発生せず、250~300Ωのかなり鳴らしにくいヘッドホンにもある程度対応する利用範囲の広さがあります。


また、Androidなどの対応機種であればBluetooth接続でLDACやaptX HDコーデックが使用できるため、ワイヤレスでも十分に実用的と考えられます。ワイヤレスでもLDACの場合はUSB接続とくらべて多少の解像感の違いはあるものの、ほぼ同様な音質傾向で楽しむことができます。駆動力の点ではAKGのK275などはもちろん、より鳴らしにくいK701やK712 Proもかなり自然にならすことができました。Sennheiser HD6XXなどもこのサイズ感とは思えない厚みのある音で驚きました。全体としては高域の伸びより中低域の厚みの方が印象的なサウンドでワイヤレスではその傾向が多少顕著になるかもしれませんね。
いっぽうで iPhoneについては前述の通りワイヤレスではAACコーデックまでしか使用できないため音質面でも有線接続での利用が前提となります。
「KHADAS Tea」はMFi3.0準拠とApple製品との相性はしっかり確保されている製品ですのでApple MusicのハイレゾロスレスやAmazon MusicのUltraHDなどのハイレゾ音源にもスムーズに対応します。こうなるとやはり付属ケーブルがL字タイプではない点がちょっと残念ですね。
ちなみにこのケーブルは付属品以外にもOTG仕様であれば使用でき、手持ちの「xDuoo XD05 BAL」に付属したL字のLightning to USB-Cケーブルでも問題なく動作しました。残念ながらこのケーブルは単品で販売していませんが、同様の製品が見つかれば利用できる可能性は高そうです。
■ まとめ
ポータブルオーディオの世界で最も多くのマニアが利用する再生デバイスはやはりDAP(デジタルオーディオプレーヤー)だろうと思います。そして昔ながらのポータブルアンプを多段で積んでいたマニアもやはり一定数はいらっしゃるはずです(どちらも現在進行形で魅力的な新製品が次々に発売されていますね)。そのいっぽうで、それらのプレーヤーで再生する音源はCDからのリッピング中心からハイレゾのダウンロードに進化し、現在の主流は高音質のストリーミングサービスとなっています。そのため、それらのアプリをインストールし、高速回線に接続されたスマートフォンで同様に高音質を楽しみたい、つまりスマートフォンのDAP化を望むニーズも急増しています。多くのコンパクトオーディオアダプターやワイヤレスアンプはそれらのニーズを踏まえたものなのは言うまでもないでしょう。
そんななかで、今回の「KHADAS Tea」はそれらのオーディオアダプターやワイヤレスアンプに近いカテゴリーの製品ではありますが、「スマートフォンのDAP化」に最も寄り添った製品、という点で他とは大きく異なります。付属ケーブルなどいくつか気になる点はありますが、このアプローチについて「KHADAS Tea」は概ね成功しているといえるでしょう。今回この製品を気に入ったことで、AndroidでもMagSafeで固定できるようにマグネットリングを購入しました。普段使いの気軽なオーディオ環境として今後も活用していきたいと思っています(^^)。
「KHADAS」は中国で2016年に設立されたメーカーで、オープンソースコミュニティに対応するシングルボードコンピュータ(SBC)やI2S対応ボードなどを開発・製造販売をはじめ、音響機器製品として同社ボード向け製品や、コンパクトかつ多機能でデザイン性に優れたUSB-DAC/オーディオアンプ製品「Tone2」などもリリースしています。
→過去記事: 「Khadas Tone 2 Pro」 独自デザインにClass-Dらしい明瞭サウンド。バランス出力対応で多様な使い方が楽しめるコンパクトなUSB-DAC【レビュー】
同社のUSB-DAC製品のなかでさらも、さらにコンパクト性を高め、高音質コーデックによるワイヤレス対応およびMagSafe準拠のマグネット固定ギミックを持つ超薄型USB-DAC/ワイヤレス対応アンプが「KHADAS Tea」です。


重量73.5g、厚さ6.25mmの極薄・コンパクト設計で、サイズもminiやSEを含むiPhoneや各種スマートフォンとの組み合わせに最適なサイズ感。さらにAppleのMagSafe準拠のマグネットに対応しているためiPhone12以降のモデルやMagSafe対応のマグネットリングなどを組み合わせることでシリコンバンドを使用せずに「KHADAS Tea」を密着固定することができます。


搭載するDACチップセットはDACチップにはESS Technology製「ES9218AC PRO」を搭載。低電力DACの「ES9218P」と同等のコアをベースにMQAレンダラーを内蔵し、ヘッドフォンアンプおよびスマートデバイス用オーディオアダプタ向けの回路を一体化したオーディオコーデックチップです。コンパクト設計ながら32bit/384kHz PCM、DSD256、そしてMQAに対応し、各種ハイレゾ音源および配信サービスを高音質で再生できます。またヘッドホンアンプには「RT6368D」を搭載しています。


そしてBluetoothワイヤレスチップセットにはQualcomm製「QCC5125」を搭載。コーデックは「LDAC」および「aptX HD」のハイレゾコーデックおよび「aptX」「AAC」「SBC」に対応。その他、USB-Cコネクタの左右にはマイクを搭載しており、接続したスマートフォンでの通話や音声アシスタントの利用も可能です。また本体には超薄型の大容量バッテリーを搭載しており、長時間でのワイヤレス稼働が可能なほか、USB接続でもスマートフォン側からバスパワー供給を受けること無く動作できます。
「KHADAS Tea」の購入はアマゾンの公式ストアにて。
カラーバリエーションは「ブルー」と「グレー」で価格は28,000円です。
Amazon.co.jp(khadas): KHADAS Tea
■ パッケージ構成、製品の機能などについて
「KHADAS Tea」のパッケージは製品写真を掲載した非常にコンパクトなもの。箱をあけるとパッケージ写真そのままに本体が入っています。内容は本体、USB-OTGケーブル(Lightning、USB-C)、説明書、保証書など。


「KHADAS Tea」の本体はスペック以上に薄く感じます。側面から見るとUSB-Cコネクタや3.5mmステレオ端子がギリギリ収まる厚さです。アルミ製の本体の作りは美しく丈夫な造りで「ブルー」のカラーはiPhone12 Proの「パシフィックブルー」に非常に落ち着いた色です。


付属のUSB-OTGケーブルはコネクタ部分も非常に薄型でケーブルも短い使いやすいものです。本当はL字型の方が実際の使用時には邪魔にならなくて良いのですが十分に実用的です。ケーブルについてはホスト側がAndroid(USB-C)の場合はアイネックスの「U20CC-LL01TA」などのOTGケーブルを使用してみるのも良いでしょう。


ただAndroidの場合はOTGケーブルで接続するよりLDACやaprX HDなどのハイレゾコーデックを使用してBluetooth接続する方がケーブレスでより使い勝手は向上するでしょう(iPhoneの場合はコーデックがAACまでなのでApple Musicのハイレゾロスレスを楽しむためにはLightningケーブル接続のほうが望ましい)。


実際に「XPERIA 1 III」でペアリングしてみたところ、LDACコーデックで最大96kHzでの接続を確認出来ました。また使用では24bitまでの対応となっていますが、Bluetoothで32bitの対応も選択可能でした。対応コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX HD、LDACですね。


ワイヤレスでの接続性は良好で特にLDACでの接続では音質面は有線と遜色ない印象でした。十分にワイヤレスアンプとしても実用的ですね。
また、「KHADAS Tea」の本体ボタンは「Power」と「+」「-」の3つのみですが、これらのボタンには組み合わせにより様々なモード設定があります。
| 再生/停止 受話/終話 | Power を1回押し (着信時は受話/終話) |
|---|---|
| モード変更1 | Powerと+を2秒押し |
| → モード① | + / - で音量調整 |
| → モード② | + / - で曲送り/戻し |
| モード変更2 | Powerと-を2秒押し |
| → モード | USB給電モードON/OFF |
| 音声 アシスタント | Bluetooth接続時、 Powerを2秒押し |
| 着信拒否 | 着信時Power 2回押し |
| 再ペアリング | 電源OFFから Powerを6秒押し |
| 電源ON/OFF | ON: Power 3秒押し OFF:Power 5秒押し |
■ 音質傾向について
「KHADAS Tea」の音質は小型のワイヤレスアンプ、またはUSB-DAC/アンプとしては十分なレベルをクリアしています。同じDACチップを採用するコンパクトなオーディオアダプターと比較しても、音場は広く自然な音像表現で、より余裕のある鳴り方をするのが好印象です。上から下まで全ての周波数帯域が自然なバランスで滑らかさを感じます。低域は厚みがありベースに重さがあります。中高域も濃密で余韻があります。解像感やシャープさを楽しむより、濃密さやサウンドの豊かさを楽しむような音作りだと感じます。そのため全体としてはややウォームで聴きやすい印象です。DACチップにはオーディオアダプター向けの省電力チップセットが採用されていますがヘッドホンアンプは独立しており、165mW@32Ω(2.3Vrms)、20.8mW@300Ω(2.5Vrms)の出力が可能です。またSNRもハイゲインで116dB、ローゲインで112dBと比較的高く、感度の高いカスタムIEMなどのイヤホンでもホワイトノイズなどは発生せず、250~300Ωのかなり鳴らしにくいヘッドホンにもある程度対応する利用範囲の広さがあります。


また、Androidなどの対応機種であればBluetooth接続でLDACやaptX HDコーデックが使用できるため、ワイヤレスでも十分に実用的と考えられます。ワイヤレスでもLDACの場合はUSB接続とくらべて多少の解像感の違いはあるものの、ほぼ同様な音質傾向で楽しむことができます。駆動力の点ではAKGのK275などはもちろん、より鳴らしにくいK701やK712 Proもかなり自然にならすことができました。Sennheiser HD6XXなどもこのサイズ感とは思えない厚みのある音で驚きました。全体としては高域の伸びより中低域の厚みの方が印象的なサウンドでワイヤレスではその傾向が多少顕著になるかもしれませんね。
いっぽうで iPhoneについては前述の通りワイヤレスではAACコーデックまでしか使用できないため音質面でも有線接続での利用が前提となります。「KHADAS Tea」はMFi3.0準拠とApple製品との相性はしっかり確保されている製品ですのでApple MusicのハイレゾロスレスやAmazon MusicのUltraHDなどのハイレゾ音源にもスムーズに対応します。こうなるとやはり付属ケーブルがL字タイプではない点がちょっと残念ですね。
ちなみにこのケーブルは付属品以外にもOTG仕様であれば使用でき、手持ちの「xDuoo XD05 BAL」に付属したL字のLightning to USB-Cケーブルでも問題なく動作しました。残念ながらこのケーブルは単品で販売していませんが、同様の製品が見つかれば利用できる可能性は高そうです。
■ まとめ
ポータブルオーディオの世界で最も多くのマニアが利用する再生デバイスはやはりDAP(デジタルオーディオプレーヤー)だろうと思います。そして昔ながらのポータブルアンプを多段で積んでいたマニアもやはり一定数はいらっしゃるはずです(どちらも現在進行形で魅力的な新製品が次々に発売されていますね)。そのいっぽうで、それらのプレーヤーで再生する音源はCDからのリッピング中心からハイレゾのダウンロードに進化し、現在の主流は高音質のストリーミングサービスとなっています。そのため、それらのアプリをインストールし、高速回線に接続されたスマートフォンで同様に高音質を楽しみたい、つまりスマートフォンのDAP化を望むニーズも急増しています。多くのコンパクトオーディオアダプターやワイヤレスアンプはそれらのニーズを踏まえたものなのは言うまでもないでしょう。そんななかで、今回の「KHADAS Tea」はそれらのオーディオアダプターやワイヤレスアンプに近いカテゴリーの製品ではありますが、「スマートフォンのDAP化」に最も寄り添った製品、という点で他とは大きく異なります。付属ケーブルなどいくつか気になる点はありますが、このアプローチについて「KHADAS Tea」は概ね成功しているといえるでしょう。今回この製品を気に入ったことで、AndroidでもMagSafeで固定できるようにマグネットリングを購入しました。普段使いの気軽なオーディオ環境として今後も活用していきたいと思っています(^^)。