IKKO OPAL OH2

こんにちは。今回は「IKKO OPAL OH2」です。中国のイヤホン・ポータブルオーディオブランド「ikko Audio」(アイコーオーディオ)の新モデルで、海外では数ヶ月前より先行で販売されており、日本でも2021年12月24日より国内版の発売が開始されます。例によって発売日に合わせて急いでレビューを仕上げたシリーズですね(^^;)。

「ikko Audio」は高品質なサウンドでマニアの間でも評価の高いブランドですが、今回の「IKKO OPAL OH2」はアンダー100ドル、1万円以下の低価格モデルとして登場。とはいえ最上位モデルの「OH7」などでも採用している技術をはじめ、最新のノウハウを惜しみなく投入し、他のモデルとはまた異なるサウンドチューニングを行うことでラインナップの中で差別化を行っています。結果的にこの価格帯ではトップクラスに上質なフラット系リスニングサウンドを実現。年末年始、そして2022年にかけて間違いなくオススメの製品に仕上がっています。
私自身「ikko Audio」は気に入ってる中華イヤホンブランドのひとつで、店頭試聴で即買いした「OH10 Obsidian」以降、イヤホン、ケーブル、オーディオアダプターなど、ほぼ全ての製品を紹介しています。
過去記事(一覧): ikko Audioのイヤホンおよびオーディオアダプター製品のレビュー

IKKO OPAL OH2IKKO OPAL OH2

そして「IKKO OPAL OH2」は先日レビューしたハイブリッドモデル「Gems OH1S」の下位モデルにあたり、「高密度ナノカーボン振動膜ダイナミックドライバー」を搭載したシングルドライバー構成のイヤホンになります。いっぽうで、シェルデザインに素材の違いによる音響効果を取り入れた独自構造のSVAS(Separating Vector Acoustics System)を採用している点や、ドライバー部分で同社のハイエンドモデル「Musikv OH7」と同様の技術を導入するなど、「Gems OH1S」での特徴も引き続き踏襲しており、低価格ながら妥協のない仕様になっています。
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ドライバーには10mmサイズの「高密度ナノカーボン振動膜ダイナミックドライバー」をシングルで搭載。ハイエンドモデル「Musikv OH7」で搭載されているドライバー技術をベースに研究を重ね低コスト化を実現。ダイナミックらしい温度感に加え、高いレスポンスと低域から高域までしっかり鳴らせる表現力を持っています。
また「IKKO OPAL OH2」のシェルは金属筐体と透明部分にはポリカーボネートを採用しており、前述のSVAS技術による三次元の音響設計を行いつつ見た目にもスタイリッシュなデザインで仕上げられています。
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IKKO OPAL OH2」のカラーバリエーションは「パープル」のほか「グリーン」「ホワイト」「ゴールド」「グレー」の4色が選択できます(なお「パープル」は直販および海外限定のようですね)。
国内モデルは12月24日発売で、購入は輸入代理店のIC-CONNECTの直販サイトおよび各専門店にて。海外モデルはHiFiGoなどで購入可能です。価格はどちらも 9,900円 (Amazon.co.jp)となっています。
Amazon.co.jp(IC-CONNECT): IKKO OPAL OH2 ※国内モデル
Amazon.co.jp(HiFiGo): IKKO OPAL OH2(海外モデル)

また「ikko Audio」の直営店がAliExpressにオープンしました。各種セールで特価などもありますので、興味のある方は併せてご覧頂くことをオススメします(^^)。
AliExpress(IKKO Official Store): IKKO OPAL OH2


■ ポップなデザインながら実はしっかりとした剛性の金属シェル。低価格ながら付属品も妥協無し。

IKKO OPAL OH2」のパッケージは低価格モデルと言うことでよりポップなデザインですが、こだわりが詰まっているところは相変わらず。化粧箱のうえからカバーをかけてあり、化粧箱に描かれたキャラクターがマグネットになってそのまま上に貼られているという。このギミック、要るのかしらん?とちょっと思ってしまうわけですが、パッケージが豪華なのもこのグレードの最近の中華イヤホンの傾向ではありますね(^^;)。
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パッケージ内容は、イヤホン本体、ケーブル、イヤーピースセット(シリコン6サイズ、ウレタン3サイズ)、レザーポーチ、ピンバッジ、MMCXリムーバー&ノズルクリーナー、予備ノズルフィルター、登録カード、説明書、キャラクターマグネットシート。上位モデル同様にいろいろ入っていますね(^^)。
IKKO OPAL OH2
IKKO OPAL OH2

IKKO OPAL OH2」の本体は「Gems OH1S」同様に非常に小型・軽量なシェルデザインが特徴的です。メーカー写真では多少プラッキーな印象もあったのですが、ポリカーボネイトの透明部分以外は金属製でギュッと凝縮されたようなデザインで思いのほか重量感や高級感があります。
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フェイスデザインがスッキリまとめられていますが形状自体は「Gems OH1S」を踏襲し、シングルダイナミック仕様となったことで、さらに厚みをおさえたコンパクトデザインに。ステムノズルも同様に楕円形のデザインを採用しコネクタもMMCX仕様となります。非常にコンパクトなシェルサイズで装着性は高く、耳の小さい方でもすっぽり収まります。
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付属ケーブも「Gems OH1S」と同じものが付属します。このケーブルはオプションケーブルの「CTU-01」によく似た線材をグレーの被膜で覆ったタイプでL/Rのそれぞれの線を撚り線にしています。被膜は適度な硬さと弾力がありますがケーブルの取り回しは良く手触りも良好です。
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また「Gems OH1S」と同じ質感の良い本革仕様のレザーケースが付属するのも良いですね。価格的には半額近い「IKKO OPAL OH2」ながら付属品は同レベルを維持しているのは嬉しいところです。ケースの中には交換用のメッシュパーツとMMCXコネクタのリムーバー/ノズルクリーナーが同梱されています。
そして楕円形のステムノズルにあわせて、付属のシリコンイヤーピースも耳のシルエットにあわせた楕円形のものが付属します。このイヤーピースは6サイズが付属し、大抵の耳のサイズには適用できます。ウレタンイヤーピースのほうも単独で販売されている「i-Planet」相当品がS/M/Lサイズが付属します。このほかにももちろん市販のイヤーピースに交換するのも良いでしょう。


■ アンダー100ドル級の基準を大きく底上げする、驚くほど高品質なニュートラルサウンド

IKKO OPAL OH2IKKO OPAL OH2」の音質傾向は、「これこそニュートラル」という感じで、音源や再生環境の特徴を非常に高い分離性と解像感でしっかり捉えつつ、自然に鳴らしてくれる印象。このように書くと「モニターライク」という捉え方になると思いますが、いわゆるサウンドモニターは名称の通り目的を持って特定の音を「モニター」するための装置であり、「何をモニターするか」という点で結構特徴に違いがあったりします。「IKKO OPAL OH2」は「モニター的なサウンド」ではありますが、サウンドモニターとは異なるアプローチで「ありのままの音を心地よく、しっかり楽しむ」ためのイヤホンとしてまとめ上げられている印象です。音作りの方向性について海外のレビューで「HD650のようなプレゼンテーション」という記載を見かけましたが、まあ確かにそんな感じもしますね。技術力の高さを活かしさまざまな工夫が凝らされており(例えば特徴である「SVAS技術」などもそのひとつ)、製品としての完成度を1ランク以上アップさせているように感じます。
とはいえこの価格帯はドンシャリ系のわりと派手めのサウンドも製品も多く、それらの中でも人気も評価も高いイヤホンも数多くあるため、「IKKO OPAL OH2」は普通に聴き比べると単に地味なだけのサウンドに感じるかもしれませんね。この辺は好みの分かれるところだと思いますが、1万円以下としては非常に優れたイヤホンですし、できれば派手ドンシャリと一緒にこっちも持っていると楽しみがより深まるのでは無いかと思います。

IKKO OPAL OH2」の高域は直線的で明瞭な音を鳴らします。より中高域に華やかさのある「Gems OH1S」と比べると結構大人しく感じますが、伸びは非常に良く透明感があります。傾向としては寒色寄りですが金属質な印象は無く、鋭い音も適度な刺激で聴きやすく鳴ってくれます。自然な明るさと表現力で派手さはありませんがとても綺麗な音という印象です。

IKKO OPAL OH2中音域はニュートラルかつ僅かに温かみのある非常に自然な音色で、音源を驚くほど精緻に表現してくれます。その空気感というか「実在感」はこの価格帯のイヤホンでは特筆すべきではと感じます。非常に高い解像感と分離感とともに、歪みが非常に少ない音場表現があり、これが立体的な音場表現とより正確で優れた定位感を生み出しています。また特定の音を引き立たせず、適度な温度感と音色で鳴らすことで驚くほど自然な印象に仕上げているのだろうと感じます。
もちろんボーカル帯域も音源の定位で鳴るため音源によっては適度な距離感が生まれます。しかし過度に強調すること無く、それでも全ても音をしっかり聴きわけられる分離感があるため物足りなく思うことは少ないでしょう。ドライでもウエットでもありませんが男女ボーカルとも質感は良く滑らかで心地よく鳴ってくれます。いっぽうで音源のアプローチも分かってしまうため、特にストリーミングで最近の曲を聴くと「逆に合わない」タイプの曲もそれなりには存在します。

低域は締まりのある音で、心地よいスピード感と滑らかさを持った上質な音を鳴らします。想像以上にパワフルですがあくまでモニター的な音ですので、スンズンドンドンといった重さや迫力を重視する方にはあまり向きません。ミッドベースは十分な量感を持ちつつ非常に直線的で、膨らむこと無くタイトに鳴る印象。重低音も非常に深く高い解像感と質感があります。またスピード感があり音数の多い曲でもしっかり表現してくれるのも好印象です。フラット系、モニター系のサウンドを好まれる方にはかなり好感を持つと思います。この低域の質感だけでこの価格帯ナンバーワンと言う方も割と多いかもしれませんね。

IKKO OPAL OH2IKKO OPAL OH2」はボーカル曲からハードロック、あるいはフルオーケストラまで様々なジャンルの音源を楽しめる非常に優等生やイヤホンだと感じました。いっぽうで前述の通り音源の傾向をしっかり捉えてしまうが故に、ストリーミング前提の昨今で「スマホ&付属イヤホンでもそれなりに聴ける」ように意図的にマスタリングされている最近の曲では粗さを感じてしまうことも。派手系ドンシャリのイヤホンと比べると「普通にいい音」という感じなので、キレの良さやメリハリの強さによる臨場感などを求めるタイプではありませんが、この価格で購入できる高音質イヤホンとしては珠玉の逸品だと思いますので、併せて持っているのも良いと思います。また、コストパフォーマンスに優れた良い音のイヤホンを探している方には間違いなくオススメできる製品と言えるでしょう。本レビュー掲載の12月24日より国内版も販売されますし、各専門店などにアクセスできる方はぜひとも試聴してみてくださいね(^^)。


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#ikko
#構成:1DD
#ドライバー:CNT
#コネクタ:MMCX
#リケーブル:MMCX
#価格帯/グレード:50-100USD
#中華イヤホン(100USD未満)
#有線イヤホン:5000円以上(1万円未満)