DUNU Studio SA3

こんにちは。今回は「DUNU Studio SA3」です。普段からいろいろイヤホンを購入しているのですが(Twitterではちょいちょい到着ツイートをしていますね)、油断すると未レビューのまま放置、というパターンもあっという間に増えるので、ときどき「棚からレビュー」として紹介をしています。8月は「強化月間」(笑)として、集中して掲載していこうと思っていたり。また先日よりちょっと短めでまとめた「簡易版レビュー」というのも始めました。今回の「DUNU Studio SA3」も普段よりちょっとだけ簡易版な感じでの掲載となります。

■ 製品の概要と外観および装着性など。

「DUNU-TOPSOUND」の製品の中でもマルチBAモデルとしてリリースしているのが「Studio」シリーズで、現在3BAモデルの「SA3」と6BAモデルの「SA6」があります。今回の「DUNU Studio SA3」は3BAモデルですね。同社によりカスタマイズされた中低域用BAが2基、高域用BAが1基で構成され、3Dプリンティングによる高精度出力されたバイオコンパチブルフォトポリマーレジン製シェルを採用しています。またサウンドはボーカルのモニターに最適なチューニングが施されているとのこと。
DUNU Studio SA3DUNU Studio SA3
実は上位モデルの「SA6」は単にドライバー数だけでなく、様々なポイントで相違点があります。「SA6」のドライバーはKnowles製とSonion製のカスタムBAを6基組み合わせて構成され、チューニングスイッチによる調整が可能です。またシェルもスタビウッド製フェイスパネルとハンドメイドのUVレジンで構成されています。つまり「DUNU Studio SA3」はカスタムIEMのような質感をもちつつ、手頃な価格で購入できるよう構成されたモデルといえるでしょう。

DUNU Studio SA3」の価格は15,064円(アマゾン価格/掲載時点)です。
Amazon.co.jp: DUNU Studio SA3


DUNU Studio SA3」のパッケージ内容は、本体、ケーブル、イヤーピース、レザーケース。
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本体は3Dプリンティングされたレジンシェルは鮮やかなブルーでフェイスデザインも含めてセンスの良さがあります。
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ただ一般的なIEM製品と比べても明らかにオーバーサイズで、店頭ではそれなりに存在感がありますが、装着する上では結構苦戦するかたも多いかもしれません。私自身もイヤーピースを合わせるのに結構苦労しました。
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ケーブルは2pin仕様の銀メッキOFC線で、取り回しは良好です。レザーケースは大きめのサイズで、太めのケーブルにリケーブルしてもそのまま収納できるのは良いですね。


■ インプレッション(音質傾向など)

DUNU Studio SA3」の音質傾向はニュートラルな印象ですが、最近の多くのイヤホンでみられるようにボーカル帯域にフォーカスした印象です。この点についてはメーカーの記述でも同様の内容が記載されており、意図したチューニングのようですね。メーカーが記載している「ボーカル帯域にフォーカスしたスタジオモニター」という分野が成立するのかどうかは個人的にはよくわからないのですが、リスニングイヤホンと考えると、使いやすく、聴きやすい、「イマドキの音質傾向」としてよくまとまっていると思います。
DUNU Studio SA3これは100ドル以下の低価格帯から200ドルまでのマニア向けの普及価格帯の「ボリュームゾーン」の製品で多く見られる傾向で、これらの価格帯の購入層が、ポップス、ロック、アニソンなどのボーカル曲を中心に聴いていることを意識したものと考えられます。これらのニーズに対して聴きやすく、心地よさのあるサウンドを実現しています。しかし一般的なモニター系サウンドを好まれる方には少し違和感を感じさせるものですし、ドンシャリ傾向の臨場感のあるサウンドを好まれる方には物足りなく思うかもしれません。このような「DUNU Studio SA3」が意図するターゲットと傾向を理解し、ニーズに合致する方にとって魅力的なイヤホンであることは間違いないでしょう。

DUNU Studio SA3」の高域は高域自体は十分な解像感があり、煌めきのある明瞭な音を鳴らしますが、この手の3BAイヤホンとしてはやや控えめの主張で、若干後ろに下がって定位します。中音域および中高域を引き立てるための高域といった印象で、聴きやすく刺激を抑えた印象です。そのため若干暗く感じる場合もあり、派手めの変化のあるリケーブルなどで調整するのも良さそうです。
DUNU Studio SA3中音域はニュートラルで癖の無い音を鳴らしますが、全体的なバランスとして強調されており、ボーカル帯域は存在感があります。女性ボーカルは高音を中心に鮮やかで艶のある音を鳴らします。いっぽうで男性ボーカルはやや線の細さがあります。音場は適度な広さですが、ボーカルを際立たせ、演奏が後ろで支えるように感じる印象です。そのため演奏の定位を分析的に聴くのにはあまり向きません。
低域もニュートラルで分離も良好ですが、ミッドベースはややウォームでスピード感やキレより全体的な雰囲気を楽しむ鳴り方です。最近の音数の少ないボーカル曲との相性は非常に良いですね。


■ まとめ

というわけで、「DUNU Studio SA3」はマルチBA構成の普及モデルとして、この価格帯の製品を購入する多くの層に受け入れやすい「イマドキ」の音質傾向をDUNUのチューニング力で仕上げた製品といった感じですね。そういった意味でマニアにとっては多少好みが分かれる製品だとは思いますが、手頃な価格で見た目も良く使いやすい製品を購入できることは魅力的です。
DUNU Studio SA3DUNU Studio SA3
またリケーブルにより変化を楽しむのも良いと思います。個人的にはこの傾向を踏襲しつつ情報量をアップし、各音域の魅力を引き立てつつ、見た目にもアクセントのあるケーブルに換えてみるのもお勧めです(写真は「NICEHCK BluePP」および「JSHiFi-Shark」へのリケーブル)。お手軽な3BA製品のひとつとして興味深い製品だと感じました。


タグ :
#DUNU
#構成:3BA
#価格帯/グレード:100-200USD
#有線イヤホン:1万円台