
こんにちは。気がつけばちょっと久しぶりの更新ですね。今回は「BLON BL-MINI」です。連休明けから忙しかったこともあって気付けば半月以上ぶりとなってしまいました。書きかけも相当数たまっていますので順次掲載していきたいと思います。
中国のイヤホンブランド「BLON」は金属製ハウジングを採用した個性的なデザインの低価格モデルを相次いでリリースしており、「BL-03」などの定評のあるモデルも存在します。今回の「BLON BL-MINI」は6mmドライバーをシングルで搭載した「小型」モデルですね。金属ハウジングで6mmダイナミックドライバーというとfinalの「E3000」や「E5000」などのEシリーズなどの製品が思い浮かびますが、「BLON BL-MINI」では亜鉛合金の「円筒」を耳にフィットするように曲げたような非常に個性的なデザインにより、これらの製品とは全く異なる印象を受けますね。


「BLON BL-MINI」は同社製イヤホンの特徴でもある亜鉛合金の金属製ハウジングに6mmサイズのダイナミックドライバーをシングルで搭載します。振動版は極薄軽量でコンパクトなサイズを活かしたレスポンスの早さと詳細なサウンドが特徴です。円筒を曲げたような特徴的なデザインはコンパクトながら優れた装着性を実現しているもの特徴的です。


ケーブルは2pinコネクタを採用しており、BLON製イヤホン共通のカバーで覆われたケーブルを使用します。ピン自体は0.78mm CIEM 2pinや中華2pinと互換性があるため、カバー部分を気にしなければ一般的なケーブルでのリケーブルも可能です。カラーは「シルバー」と「ガンメタル」の2色が用意されています。


「BLON BL-MINI」の購入はAliExpressの「Easy Earphones」またはAmazonの「WTSUN Audio」等にて。価格はAliExpressが 29.99ドル、Amazonが 3,280円 です。
AliExpress(Easy Earphones): BLON BL-MINI
Amazon.co.jp(WTSUN Audio): BLON BL-MINI ※10%OFFクーポン配付中
■ 特徴的なメタルシェル。ベストな装着には最適なイヤーピースに交換を。
「BLON BL-MINI」のパッケージは従来製品より大幅にコンパクトで、思わず万年筆などのパッケージかなと思うくらいの大きさです。パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(円錐状の形状のものが大・小の2種類、通常タイプがS/M/Lサイズの3種類)、布製ポーチ、説明書。従来モデルとほぼ同様の付属品ですね。




「BLON BL-MINI」の本体は亜鉛合金のいかにも金属製なハウジングですが、円筒を曲げたようなデザインは非常にコンパクトです。同社の従来モデル同様にシンプルながら質感は良く、3千円程度のイヤホンとしてはかなりしっかりした印象ですね。耳穴に沿うような形状にも見えますが、実際に本体が耳に触れるのはイヤーピース部分のみで、イヤーピースとケーブルの耳掛け部分で固定するような装着感となります。それでも耳穴への角度が合せやすい形状のため、耳の大きさにかかわらず装着性は良いと思います。


ただし、イヤーピースは耳穴奥に差し込む印象の円錐形のものが大小2種類と、あとはいかにも中華なシリコンタイプとなるため、交換した方が良いでしょう。私は耳穴が細いため円錐形のものが比較的合いましたが、耳穴が大きめの方は定番のJVC「スパイラルドット」やAcoustune「AET07」、より密着感の強いタイプではSpinFit「CP100+」、AZLA「SednaEarfit XELASTEC」などへの交換が必須と感じるのでは思います。


ケーブルは樹脂被膜の銀メッキ線タイプとなりました。従来のモデルでは細い銅線ケーブルでちょっと絡まりやすいケーブルでしたが「BLON BL-MINI」では適度な硬さで取り回しも良く使い勝手の良いケーブルとなりました。音質面でも従来のケーブルより向上しているようです。
■ 特徴的なデザインながら自然なサウンドバランス。最近の楽曲を楽しむ上でも最適かも。
「BLON BL-MINI」の音質傾向はバランスの良いドンシャリ傾向で、6mmのコンパクトなドライバーながら高域から低域まで明瞭に鳴っており楽しさを感じます。全体的に癖のないニュートラルな出音で、小口径ドライバーと金属ハウジングによる明瞭さとスピード感がありつつ、中高域はわずかにウォームさもあり刺激を抑えた全体として聴きやすい印象にまとめられているのも好感が持てます。パワフルな低域が特徴だった「BL-03」と比べると低域は抑えられていますが、全体としては十分な量感を持っており不足を感じることはあまりありません。独特な形状の金属ハウジングがバックロードホーンスピーカーのように作用しているのかもしれませんね。またインピーダンス16Ω、感度115dB/mWとスマートフォン等でも鳴らしやすいのも使いやすいポイントでしょう。
ただ独特の形状もあり、やはりイヤーピースの問題により耳に合わないと高域が曇ったり中低域が抜けたような印象になる場合があります。またイヤーピースが合っていないと音漏れもしやすくなります。しっかりフィット感が得られるイヤーピースを選ぶことは必須といえるでしょう。また反応の良い小口径ドライバーという仕様もあり、一定以上にゲイン(音圧)を上げると高域が極端にキツくなるなどの歪みを起こしやすくなります。これは大音量で鳴らした場合のほか、高出力な据置きアンプを使用した場合などは小音量でも発生しました。また情報量の多いケーブルへのリケーブルもあまり合わないケースが多そうです。「final E5000」や「E3000」のように小口径でもあえて鳴らしにくくする音作りもありますが、「BLON BL-MINI」はより多くの環境で楽しめるようこれらとは真逆のアプローチを取っているため、ある程度やむを得ない仕様といえるかもしれませんね。「BLON BL-MINI」の高域は明瞭感を感じつつも刺激を抑えた聴きやすい音を鳴らします。KZやTRNといった中華ハイブリッドのサウンドに慣れていると多少柔らかくウォームなサウンドに感じるかもしれませんね。伸びはそれなりですが曇りなどは無く、やや柔らかめの音像ですがシンバル音の鳴りなどに過不足はありません。ただ前述の通り、高ゲインの出力の場合、BAイヤホンのようないわゆる「ハイ上がり」のような歪みが発生し、かなり刺さりのあるキツめの音になることがあります。高出力のアンプでの再生やリケーブルの選択では注意をした方が良いでしょう。
中音域は僅かに凹みを感じるものの癖のない明瞭なサウンド。女性ボーカルの高音や男性ボーカルの低音も味付け無く聴きやすい音で再生されます。音場は左右には少し狭く前後の奥行きは感じやすい印象。正確な定位というより最近のポップスやEDMで多い、音数が少なく、エモーショナルにアレンジされた音色をより臨場感を持って聴かせる「イマドキの」チューニングですね。最近のキレのあるサウンドを特徴とするハイブリッド製品のようなエッジの効いた解像感はないものの、自然な輪郭で小口径ドライバーらしい小気味よいサウンドを楽しめます。低域は、「BL-03」のようなパワフルさはないものの、全体のバランスとしては十分な量感で鳴ります。ドライバーの特徴を活かしたスピード感とパンチの効いたアタックが印象的です。重低音の沈み込みは想像以上に深く、これはハウジングの形状による反響音も適度に影響してそうです。ミッドベースは過度に膨らむこと無くやや軽快な響きがあります。解像感はそれなりのため、低域の解像度や質感を求める方は「BL-03」など他のモデルのほうが向いていそうですが、ストリーミングで最近のヒットチャートを楽しむ使い方であれば、様々なジャンルの曲を十分に楽しめる実力を備えていると思います。
「BLON BL-MINI」は非常に個性的なデザインが特徴のイヤホンですが、そのサウンドは癖のないとても使いやすいもので、普段使いのイヤホンとしてとても使いやすい製品だと思います。特にスマートフォンも含めさまざまな環境で鳴らしやすいため、気軽に使うアイテムとしても良さそうです。
なお、リケーブルについては、AliExpressではBLON純正のものが購入できますが、他にも中華2pinタイプのほか、TFZタイプのケーブルも使用できます。ただ、「BLON BL-MINI」についてはリケーブルせずに付属ケーブルのまま使った方がバランス的には良いかもしれませんね。