
こんにちは。今回は 「QoA Adonis」です。購入したのは今年の初めくらいですが、未レビューのままになっていたネタですね。実は昨年くらいからいろいろ購入したままになっているイヤホンがボチボチありますので、久々に「棚からレビュー」企画の強化月間(^^;)ということで、順次掲載していこうと思います。
今回の「QoA Adonis」は2BA+1DDのハイブリッドモデルで、スタビウッドのシェルとレジン製の美しいフェイスプレートに、Knowles製+同社カスタムのBAと10mmサイズのダイナミックドライバーを搭載しています。内容的には以前販売された限定モデルの「Kinera IDUN Deluxe」をベースにした製品という見方もできそうですね。
「QoA」(Queen of Audio)は中国のイヤホンブランド「Kinera」の姉妹ブランドで、その名称通り女性を含めた幅広い層をターゲットに、音質だけでなくファッショナブルな印象も高めた製品を展開しているようです。まあ「Kinera」自体が結構前から「見た目イヤホン」道を邁進している感はあるわけで、ブランディングもさることながらマーケティング的な要素も大きいのかな、と思います。というのも、日本では「Kinera」(上位グレード扱いの「Kinera Imperial」製品を除く)と「QoA」はそれぞれ国内代理店が異なり、「QoA」はDUNUなどを扱うSOUNDEARTHにより「QoA Japan」をやってるみたいですね。この辺の違いもあってか、「QoA」のほうは積極的な女性タレント起用などでデザイン推しをかなり鮮明にしていますね。
しかし、この辺のマーケティングは、硬派な(?)マニア層からは結構敬遠されがちで、先日も「Kinera Fraya」のレビューで「わかりやすく『見た目イヤホン』なんだし、その前提で見れば音質はこの程度で及第点なんじゃない?リケーブルでもそこそこ遊べるし」みたいな内容を書いたら「このイヤホンでこの評価はおかしい」みたいな趣旨の反応をいただいたりもしました。まあ、気持ちはわかります(^^;)。それでも個人的にはイヤホン市場の裾野を広げる、という意味でこういうマーケティング推しの製品も「結構アリ」だと肯定的に思っています。特定のマニアだけで買い支えているだけでは市場は硬直化しますし、新しいものも生まれてこないですからね。
日本でのマーケティングが合致しているかどうかは分りませんが、「QoA」がメーカーとして女性のユーザーを拡大したい、という想いがあるのは明白で(後述しますがパッケージにもやや前のめりでちょっと微妙なコピーが記載されています)、そのこと自体はアプローチとしては妥当なものです。Google Analyticsで私のブログのアクセス状況での男女比率を分析してみてもそうですが、まだまだ市場に対して女性のユーザー層は少なく、積極的に拡大する余地があると考えているのでしょう(ちなみにGoogle Analyticsの分析によると、私のブログにアクセスいただいている女性の方は全体の15%くらいだそうです)。まあそんなことを抜きにしても、普通に「映える」イヤホンは所有欲をそそりますし、「見た目」ってやはり重要な要素のひとつではないかなと思っていたりします。
閑話休題、前置きが相当に長くなりましたが、今回の「QoA Adonis」は「QoA」ブランドとしては6BA構成の「Mojito」に次ぐグレードの製品で、ドライバー構成は2BA+1DDとなっています。Knowles製のBAと同社のカスタムBAを組み合わせた構成は過去に購入レビューした「Kinera IDUN Deluxe」とほぼ同じですが、IDUNおよびIDUN Deluxeが7mmダイナミックドライバーを組み合わせているのに対し、「QoA Adonis」では10mmサイズとより大口径のドライバーになっています。シェル本体は「IDUN Deluxe」と同様にスタビウッド製(stabilizedwood/スタビライズドウッドとも表記)でフェイスプレート部分はレジン製。これにより独特の風合いと美しいデザインを両立させているわけですね。
「QoA Adonis」の海外版の価格は180ドル。日本国内でも20,000円前後~22,000円程度で販売されており、現在の為替レートではほぼ同じかむしろ国内版のほうが安く購入できるかもしれませんね。
Amazon.co.jp(国内正規品): QoA Adonis
■ 同価格帯のイヤホンのなかでも突出して美しいデザイン。装着性および遮音性も良好
「QoA Adonis」のパッケージは、Kineraのような六角形タイプではないものの、やはり豪華さを感じるデザインとなっています。ちなみに、パッケージの側面には「NOT ONLY FOR MEN」と記載されており、「男性だけじゃ無い」、つまり「女性にも楽しんでもらえるように」という「QoA」のコンセプトを明確にしています。ただジェンダーの表現に厳しい昨今、この書き方はやぶへびなのでは?とつい思ってみたり。まあ言いたいことはわかりますので、拭いきれない中華イヤホン感、ということで、ここは寛容さを持ちましょう(^^;)。


パッケージ内容は、イヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(シリコン2タイプ、それぞれS/M/Lサイズ、ウレタン①タイプ)、Lightning-3.5mm変換コネクタ、レザーケース、保証カード、説明カードなど。


スタビウッド製の本体は非常に軽量で美しく光沢処理された木目の入ったダークブルーのデザインが印象的です。またUVレジンで成型されたフェイスプレートの流れるようなデザインも綺麗ですね。やや丸みを帯びたシェル形状ですがフィット感は非常に良く、装着性もかなり良好です。Kineraの上位モデルのようにイヤーピースにfinalEタイプが付属しないのはやや残念ですが、別途「final E」タイプのほか、定番のJVC「スパイラルドット」、Acoustune「AET07」、あるいはAZLA「AZLA SednaEarfit Light」や「SednaEarfit XELASTEC」など自分の耳に合う最適なイヤピースを選択するのも良いと思います。フィット感を向上させることで遮音性もかなり良く感じました。


ちなみに、スタビウッドのハウジングで2BA+1DD構成の「Kinera IDUN Deluxe」と比べるとおもったよりシェル形状に違いがありました。どちらのイヤホンも装着性は非常に良いのですが、「QoA Adonis」のほうがより多くの方が合せやすいデザインになっているようですね。


付属ケーブルは8芯銀メッキ線(5N OFC)ケーブルが付属します。品質は比較的良好で付属ケーブルのままでも十分に楽しめる印象ですが、OCC線や純銀線など、よりグレードの高いケーブルへリケーブルすることでより分りやすい変化が得られます。
■ 使いやすく万人受けしやすいサウンドながら、よりボーカル帯域のメリハリを強調したバランス
「QoA Adonis」の音質傾向はフラット寄りにまとめつつ、やや中低域にフォーカスした聴きやすく万人受けしやすいサウンドバランス。いっぽうでKZなどの低価格中華ハイブリッドとは一線を画すものの、ハイブリッドイヤホンらしい各音域の分りやすいメリハリもあり、これを「まとまりが無い」と捉えるか「各音域を楽しく鳴らす」と感じるかで評価が分かれそう。また開封直後より50時間~程度のエージングでダイナミックドライバーが馴染んでくるのか、当初感じたつながりの違和感は結構解消された気がします。またリケーブルによる変化が大きいのも「Kinera」および「QoA」の他の製品同様で、「QoA Adonis」もよりスッキリした印象のケーブルに換えた方が良さそうです。
同じ2BA+1DD構成の「Kinera IDUN」および「IDUN Deluxe」ではスタビウッドのシェルを採用した「IDUN Deluxe」のほうがインピーダンスが低く、またシェル材質の違いもあってより鮮やかさを持ちつつ全体的に滑らかさのある音が印象的でした。その「IDUN Deluxe」よりさらにインピーダンスの低い「QoA Adonis」は、比べるとやや派手さがあり音場感より楽しさを強調したアプローチに感じました。また刺さりなどの刺激を抑えつつ女性ボーカルの高音などは煌びやかさが少し強調されており、最近のポップスやアニソンなど打ち込みが主体のボーカル曲で「映える」チューニングだとも言えるでしょう。また鮮やかさのわりに聴き疲れしにくいバランスも印象的です。
「QoA Adonis」の高域は適度な煌びやかさを保ちつつ、刺さりやすい帯域を適度にコントロールした聴きやすい音を鳴らします。低価格中華ハイブリッドのようなギラつきはないものの、やや硬質な印象です。解像度は一般的ですがスタビウッドのシェルによりレジン製シェルより制振性が高いようで不快な音を適度に吸収しスッキリした印象で自然な明瞭さがあります。
中音域はやや低めの重心ながらボーカル帯域にフォーカスした鮮やかさのある音を鳴らします。「Kinera IDUN Deluxe」とキャラクターの違いを最も感じる帯域で、ハイブリッドらしいメリハリの良さもあります。ただ各音域が個々に主張しているようにも感じるため、シングルダイナミックのつながりの良いサウンドが好みの方にはあまり合わないかもしれません。中高域は明瞭さがあり、女性ボーカルやピアノの高音は綺麗です。男性ボーカルはややドライですが適度な厚みがあります。音場はやや広めで見通しの良い印象ですが、定位はそれほど正確ではなく、どちらかというと雰囲気重視の音作りです。
低域は10mmドライバーによりミッドベースに適度な力強さがありますが、全体のバランスとしてはやや控えめ。、自然に中高域を下支えする、ボーカル映えする低音、という印象です。それでも重低音はやや軽めですがある程度の沈み込みは確保しており質感は比較的良いと思います。また比較的分離が良いため低域成分の多いEDMなども楽しく聴くことができると思います。
またリケーブル効果も比較的大きく、ケーブルの特徴に合せた変化を楽しめます。「NICEHCK C8s」シリーズなどの銀メッキOCC線ケーブルではより明瞭感が向上し、「KBX4915」「NICEHCK LitzOCC」などの高純度単結晶銅線ケーブルではメリハリが増すことで低域の存在感がアップします。また「KBX4904」「NICEHCK LitzPS」などの純銀線ケーブルでは全体的な見通しが向上し「QoA Adonis」の特徴がより反映されたサウンドに感じました。見た目の印象も含めて、色々試してみるのも良いと思います。
というわけで、「QoA Adonis」は「見た目イヤホン」「万人受け」と繰り返し書いているとおり、音質的には聴きやすいフラット系で非常にバランスは良いものの、同価格帯でさらに高評価の製品はそれなりにあると思います。しかし非常に使いやすくポップス、アニソンなどのボーカル曲を中心に気軽に楽しみたい方には、聴き疲れも少なく、そして外観の美しさからも満足度の高い製品でしょう。用途に合致する方は選択肢のひとつとして十分にお勧めできるイヤホンだと思います。
「QoA」(Queen of Audio)は中国のイヤホンブランド「Kinera」の姉妹ブランドで、その名称通り女性を含めた幅広い層をターゲットに、音質だけでなくファッショナブルな印象も高めた製品を展開しているようです。まあ「Kinera」自体が結構前から「見た目イヤホン」道を邁進している感はあるわけで、ブランディングもさることながらマーケティング的な要素も大きいのかな、と思います。というのも、日本では「Kinera」(上位グレード扱いの「Kinera Imperial」製品を除く)と「QoA」はそれぞれ国内代理店が異なり、「QoA」はDUNUなどを扱うSOUNDEARTHにより「QoA Japan」をやってるみたいですね。この辺の違いもあってか、「QoA」のほうは積極的な女性タレント起用などでデザイン推しをかなり鮮明にしていますね。しかし、この辺のマーケティングは、硬派な(?)マニア層からは結構敬遠されがちで、先日も「Kinera Fraya」のレビューで「わかりやすく『見た目イヤホン』なんだし、その前提で見れば音質はこの程度で及第点なんじゃない?リケーブルでもそこそこ遊べるし」みたいな内容を書いたら「このイヤホンでこの評価はおかしい」みたいな趣旨の反応をいただいたりもしました。まあ、気持ちはわかります(^^;)。それでも個人的にはイヤホン市場の裾野を広げる、という意味でこういうマーケティング推しの製品も「結構アリ」だと肯定的に思っています。特定のマニアだけで買い支えているだけでは市場は硬直化しますし、新しいものも生まれてこないですからね。
日本でのマーケティングが合致しているかどうかは分りませんが、「QoA」がメーカーとして女性のユーザーを拡大したい、という想いがあるのは明白で(後述しますがパッケージにもやや前のめりでちょっと微妙なコピーが記載されています)、そのこと自体はアプローチとしては妥当なものです。Google Analyticsで私のブログのアクセス状況での男女比率を分析してみてもそうですが、まだまだ市場に対して女性のユーザー層は少なく、積極的に拡大する余地があると考えているのでしょう(ちなみにGoogle Analyticsの分析によると、私のブログにアクセスいただいている女性の方は全体の15%くらいだそうです)。まあそんなことを抜きにしても、普通に「映える」イヤホンは所有欲をそそりますし、「見た目」ってやはり重要な要素のひとつではないかなと思っていたりします。
閑話休題、前置きが相当に長くなりましたが、今回の「QoA Adonis」は「QoA」ブランドとしては6BA構成の「Mojito」に次ぐグレードの製品で、ドライバー構成は2BA+1DDとなっています。Knowles製のBAと同社のカスタムBAを組み合わせた構成は過去に購入レビューした「Kinera IDUN Deluxe」とほぼ同じですが、IDUNおよびIDUN Deluxeが7mmダイナミックドライバーを組み合わせているのに対し、「QoA Adonis」では10mmサイズとより大口径のドライバーになっています。シェル本体は「IDUN Deluxe」と同様にスタビウッド製(stabilizedwood/スタビライズドウッドとも表記)でフェイスプレート部分はレジン製。これにより独特の風合いと美しいデザインを両立させているわけですね。「QoA Adonis」の海外版の価格は180ドル。日本国内でも20,000円前後~22,000円程度で販売されており、現在の為替レートではほぼ同じかむしろ国内版のほうが安く購入できるかもしれませんね。
Amazon.co.jp(国内正規品): QoA Adonis
■ 同価格帯のイヤホンのなかでも突出して美しいデザイン。装着性および遮音性も良好
「QoA Adonis」のパッケージは、Kineraのような六角形タイプではないものの、やはり豪華さを感じるデザインとなっています。ちなみに、パッケージの側面には「NOT ONLY FOR MEN」と記載されており、「男性だけじゃ無い」、つまり「女性にも楽しんでもらえるように」という「QoA」のコンセプトを明確にしています。ただジェンダーの表現に厳しい昨今、この書き方はやぶへびなのでは?とつい思ってみたり。まあ言いたいことはわかりますので、拭いきれない中華イヤホン感、ということで、ここは寛容さを持ちましょう(^^;)。


パッケージ内容は、イヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(シリコン2タイプ、それぞれS/M/Lサイズ、ウレタン①タイプ)、Lightning-3.5mm変換コネクタ、レザーケース、保証カード、説明カードなど。


スタビウッド製の本体は非常に軽量で美しく光沢処理された木目の入ったダークブルーのデザインが印象的です。またUVレジンで成型されたフェイスプレートの流れるようなデザインも綺麗ですね。やや丸みを帯びたシェル形状ですがフィット感は非常に良く、装着性もかなり良好です。Kineraの上位モデルのようにイヤーピースにfinalEタイプが付属しないのはやや残念ですが、別途「final E」タイプのほか、定番のJVC「スパイラルドット」、Acoustune「AET07」、あるいはAZLA「AZLA SednaEarfit Light」や「SednaEarfit XELASTEC」など自分の耳に合う最適なイヤピースを選択するのも良いと思います。フィット感を向上させることで遮音性もかなり良く感じました。


ちなみに、スタビウッドのハウジングで2BA+1DD構成の「Kinera IDUN Deluxe」と比べるとおもったよりシェル形状に違いがありました。どちらのイヤホンも装着性は非常に良いのですが、「QoA Adonis」のほうがより多くの方が合せやすいデザインになっているようですね。


付属ケーブルは8芯銀メッキ線(5N OFC)ケーブルが付属します。品質は比較的良好で付属ケーブルのままでも十分に楽しめる印象ですが、OCC線や純銀線など、よりグレードの高いケーブルへリケーブルすることでより分りやすい変化が得られます。
■ 使いやすく万人受けしやすいサウンドながら、よりボーカル帯域のメリハリを強調したバランス
「QoA Adonis」の音質傾向はフラット寄りにまとめつつ、やや中低域にフォーカスした聴きやすく万人受けしやすいサウンドバランス。いっぽうでKZなどの低価格中華ハイブリッドとは一線を画すものの、ハイブリッドイヤホンらしい各音域の分りやすいメリハリもあり、これを「まとまりが無い」と捉えるか「各音域を楽しく鳴らす」と感じるかで評価が分かれそう。また開封直後より50時間~程度のエージングでダイナミックドライバーが馴染んでくるのか、当初感じたつながりの違和感は結構解消された気がします。またリケーブルによる変化が大きいのも「Kinera」および「QoA」の他の製品同様で、「QoA Adonis」もよりスッキリした印象のケーブルに換えた方が良さそうです。同じ2BA+1DD構成の「Kinera IDUN」および「IDUN Deluxe」ではスタビウッドのシェルを採用した「IDUN Deluxe」のほうがインピーダンスが低く、またシェル材質の違いもあってより鮮やかさを持ちつつ全体的に滑らかさのある音が印象的でした。その「IDUN Deluxe」よりさらにインピーダンスの低い「QoA Adonis」は、比べるとやや派手さがあり音場感より楽しさを強調したアプローチに感じました。また刺さりなどの刺激を抑えつつ女性ボーカルの高音などは煌びやかさが少し強調されており、最近のポップスやアニソンなど打ち込みが主体のボーカル曲で「映える」チューニングだとも言えるでしょう。また鮮やかさのわりに聴き疲れしにくいバランスも印象的です。
「QoA Adonis」の高域は適度な煌びやかさを保ちつつ、刺さりやすい帯域を適度にコントロールした聴きやすい音を鳴らします。低価格中華ハイブリッドのようなギラつきはないものの、やや硬質な印象です。解像度は一般的ですがスタビウッドのシェルによりレジン製シェルより制振性が高いようで不快な音を適度に吸収しスッキリした印象で自然な明瞭さがあります。中音域はやや低めの重心ながらボーカル帯域にフォーカスした鮮やかさのある音を鳴らします。「Kinera IDUN Deluxe」とキャラクターの違いを最も感じる帯域で、ハイブリッドらしいメリハリの良さもあります。ただ各音域が個々に主張しているようにも感じるため、シングルダイナミックのつながりの良いサウンドが好みの方にはあまり合わないかもしれません。中高域は明瞭さがあり、女性ボーカルやピアノの高音は綺麗です。男性ボーカルはややドライですが適度な厚みがあります。音場はやや広めで見通しの良い印象ですが、定位はそれほど正確ではなく、どちらかというと雰囲気重視の音作りです。
低域は10mmドライバーによりミッドベースに適度な力強さがありますが、全体のバランスとしてはやや控えめ。、自然に中高域を下支えする、ボーカル映えする低音、という印象です。それでも重低音はやや軽めですがある程度の沈み込みは確保しており質感は比較的良いと思います。また比較的分離が良いため低域成分の多いEDMなども楽しく聴くことができると思います。
またリケーブル効果も比較的大きく、ケーブルの特徴に合せた変化を楽しめます。「NICEHCK C8s」シリーズなどの銀メッキOCC線ケーブルではより明瞭感が向上し、「KBX4915」「NICEHCK LitzOCC」などの高純度単結晶銅線ケーブルではメリハリが増すことで低域の存在感がアップします。また「KBX4904」「NICEHCK LitzPS」などの純銀線ケーブルでは全体的な見通しが向上し「QoA Adonis」の特徴がより反映されたサウンドに感じました。見た目の印象も含めて、色々試してみるのも良いと思います。というわけで、「QoA Adonis」は「見た目イヤホン」「万人受け」と繰り返し書いているとおり、音質的には聴きやすいフラット系で非常にバランスは良いものの、同価格帯でさらに高評価の製品はそれなりにあると思います。しかし非常に使いやすくポップス、アニソンなどのボーカル曲を中心に気軽に楽しみたい方には、聴き疲れも少なく、そして外観の美しさからも満足度の高い製品でしょう。用途に合致する方は選択肢のひとつとして十分にお勧めできるイヤホンだと思います。