深野羅紗で、また新しい服作りを
スーツを作って。
コートも作って。
もう作るものは一通り作ったかな、なんて思っていたのですが。
深野羅紗さんが、新しい取り組みを始められていまして。
それが、スーツ用のウール生地を使ってシャツを仕立てるという「羅紗シャツ」という商品。
こんなの、絶対に楽しいじゃないですか。
ということで、またしてもセールのタイミングを狙ってお伺いすることにしました。
このインスタに載っている羅紗シャツがとにかく格好よくて。
少し厚手の生地でシャツを作ることで、ネルシャツのような雰囲気もありつつ、ウール特有の艶感もあって、ものすごく良い空気感なんです。
なので、私も起毛感は控えめながら、少し表情のある生地をイメージ。
ただ、普通にシャツを作るだけでは面白くない。
そこで、イメージとしては「変形サファリジャケット」のような方向性で相談をしてみました。
サファリジャケットというと、例えばこんな感じ。
[ユナイテッド] ニットサファリジャケット
こんなのとか。
サマージャケット型サファリジャケット
ただ、そのまま作ってしまうと、それはもうジャケットであってシャツではありません。
そこで「シャツのディテールを残したまま、どこまでサファリジャケットに寄せられるか」という方向性で、一緒に考えてもらいました。
今回はアウターとして着ることを前提にしていたので、裾ポケットはマスト。
「やったことはないですが、とりあえずやってみましょう」と言ってもらえたのが、心強かったですね。
今回も応対してくださった高橋さんの提案で、胸ポケットは無し。
ボタンは、スーツに使われる大きめのサイズを採用。
生地は、ダークネイビー系の国産生地を指定して、事前にいくつか候補を用意していただきました。
かなり悩みましたが、最終的には一番イメージに近かったこの生地に。
深野羅紗店さんにて… pic.twitter.com/wP7jOJ8vyU
— べる (@bel729) 2023年12月10日

国産で、価格もかなりこなれているのに、カシミア混の生地もあって本当に悩みました。
ただ、カシミア混のものは少し色味がくぐもっていて、今回は質感より色を優先。
写真を一枚しか撮っていない自分を、ここで軽く呪っています。
この生地を約1.6メートル使用し、そこに仕立て代が加わり、さらにセール割引も適用。
シャツとして見ると高価ですが、ジャケットとして考えれば「まあ、このくらいはするよね」という、納得感のある価格に落ち着きました。
細部を詰める際には、参考として持参したリングヂャケットのサファリジャケットを見比べつつ、
過去の仕立てデータや、高橋さん自身が「これは失敗だったな」と感じたポイントまで共有してもらいながら、ちょうどいい落としどころを探っていきました。
スーツとも、シャツとも違う、独特のサイズ感があるそうです。
自分を実験台にしながら知見を積み上げていく姿勢は、本当に仕立て屋さんの鏡だと思います。
信頼しかありません。
そんな羅紗シャツの仕上がりは、来月末とのこと。
完成の連絡をいただくのが、今からとても楽しみです。