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竹内浩三の祈り……

戦死やあわれ (岩波現代文庫)
東京の空襲、沖縄の激戦、広島・長崎の原爆、敗戦……と夏になると、過去の戦争のことをいやでもふりかえる。「永遠に戦争を放棄する」と誓った日本国憲法も、いまや時代おくれと声高に改憲が主張される時代。そんなとき、ぼくはやっぱり竹内浩三のことを考える。彼は狂気の時代のなかで、どうして人間でありえたのか。

戦争のさなかにあっても、竹内浩三は、優しさと愛らしさを最後まで失わなかった。

ある俳優が、「家族のためなら、戦争で死ねる」といったとか。ちっとも偉くないのだよ。そういうヒロイズムの意識こそ、人間を狂わせるのだ。ヒロイズムは、伝染病のように広がるともう手がつけられない。

正気のまま戦争にいって、いなくなってしまった竹内浩三。彼の詩を、もう一度ここで書き写しておこう。

ぼくが汗をかいて、ぼくが銃を持って。
ぼくが、グライダァで、敵の中へ降りて、
ぼくが戦う。
草に花に、むすめさんに、
白い雲に、みれんもなく。
力のかぎり、根かぎり。
それはそれでよいのだが。
わけもなく悲しくなる。
白いきれいな粉ぐすりがあって、
それをばら撒くと、人が、みんなたのしくならないものか。

(「筑波日記」より)


国ぐるみで狂気に走っていたとき、こんな愛らしい詩を手帳に記したひとりの兵士がいた。その竹内浩三のことを忘れたくない。


【注】竹内浩三が手帳に残した「筑波日記」は、このサイトでも読めます。




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