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ポケモンZAはRPGへの冒涜だ

ポケモンって毎作、主人公の名前をつける所から始まるじゃんか。

で、たとえばポケモン赤緑ならオーキド博士がこう言うわけ。

「では はじめに きみの なまえを おしえて もらおう!」

このパートはプレイヤーへの呼びかけになっている。

そしてこの台詞でゲーム本編が始まる。

「いよいよ これから きみの ものがたりの はじまりだ!」
「ゆめと ぼうけんと! ポケットモンスターの せかいへ! レッツ ゴー!」

そして、主人公が縮んで、歩行グラフィックになる。

いいか?

「きみの ものがたり」だ!

RPGには大きく分けて、主人公が喋らないタイプと、主人公が喋るタイプがある。

ポケモンは一作目以降、本編はすべて喋らないタイプだ。

主人公が喋らないことによる、シナリオ上の制約は大きい。

主人公自身に物語性を帯びさせることが難しいからだ。

『サン/ムーン』では、主人公が物語を持たない代わりに、リーリエを登場させた。その結果、主人公は単なる用心棒という印象になってしまった。

しかし、そんな制約を課しながらも、未だにポケモンは主人公は喋らない。

なぜか。

それは「きみの ものがたり」にするためだろ。

主人公にプレイヤーを投影させて、単なるゲーム世界のキャラクターではなく、プレイヤー自身が冒険しているかのような感覚にさせる。

これこそ、主人公を喋らせない最大の理由だ。

ポケモンRPGとして優れているのは、ゲームのシナリオが決まっていたとしても、そのボス(多くはジムリーダー)の倒し方をプレイヤーが自由に考えられるところだ。

「このキャラは好きだから、相手と同じタイプのポケモンで戦おう」とか「このキャラむかつくから、自分の最大レベルの一匹で蹂躙してやろう」とか、ポケモンを遊んだことのある人は心当たりがあるはずだ。

これこそまさに"ロールプレイ"だ。


ポケモンレジェンズZ-A(以下ZA)』でも主人公が喋らないことはは踏襲されている。

ちゃんと冒頭で、主人公の名前をプレイヤーにつけさせる。

なのに、おい。

これはなんだ?

「シンのたわむれるチャンネル」よりスクショ

・優しいから
・いい人だから
の二択ってなに?

これ、メインストーリーだから、絶対にこの二択を選ばなきゃいけない。

んん????

このゲームの主人公って僕だよね?

なんで、法外な利子を要求する金貸しに「優しい」か「いい人」って言わなきゃいけないんだ?

僕はこの人のこと「優しい」とも「いい人」とも思ってないんだが?

僕は、このシーンでいったんゲーム辞めた。

思ってもないことを、強制的に言わされることほど屈辱的なことは無い。

このカラスバってキャラ、主人公の最も親しい友達に10万円貸したらしい。そしてその利子が100万円になったらしい。で、事務所に来いと言ってきて、暴力をちらつかせて脅してくる。

僕は主人公として、友達の利子を無くしてもらうために、この男の言う通りに動かなきゃいけないらしい。

・・・警察行けーーーーーー!!!!

ここが『レジェンズアルセウス(以下レジェアル)』みたいな、未開の地の世界観ならわかるよ。大都会なんだろ! 警察行け!!!

ポケモンなんだから、多くの子供が遊ぶだろ。

ヤクザに脅されたら、いいなりになるしかないって描写、するなよ!

まぁ、レジェンズシリーズは本編よりもターゲットの年齢層が高めなんでしょうよ。だから本編では出せないヤクザキャラ出してみましたってか?

百歩譲ってヤクザキャラ出すのはいいよ。初代からサカキがいるから。

そいつを、嫌う権利をくれ!!!

ああああああああああああ!!!!

なんで仲良くグータッチしてんだよ!!!!

僕は一秒だってこいつに関わりたくないです。

「自分だけに優しいヤクザ」キャラが人気あるって知ってるよ。

だからこういうキャラ出すのはわかる。

でもこのキャラ全員が好きになるわけないだろ! これ遊ぶ人の中には、ヤクザや借金でトラブルに遭った人だっているだろ! そういう人だったら100%この展開は受け付けないよ!

嫌う権利をくれ!

こいつをボコボコにさせて、悔しがらさせてくれ!

ロールプレイさせろーーーーー!!!!

プレイヤーに自己投影させないんだったら! はじめから! 主人公に喋らせろ!

最初っから主人公に名前ついてて、喋って性格の味付けがあるタイプだったら、「へー、◯◯、こういう男が好きなんだー」って思うだけだよ。

でもこの主人公は違うの! 僕なの!!!

37歳だけど、主人公に自分の本名つけてんの!

僕はヤクザとグータッチなんかしないの!!!

はぁ、はぁ・・・。

一番言いたいことは言い終わったけど、これ作った人は本当にセンスが無いと思う。

こういう、無意味な選択肢は、今までのポケモン本編にも何度もあった。

でも『スカーレット/バイオレット』ではあまり気にならなかった。中盤のシナリオが薄くて、シナリオが濃いホームウェイ編は非常に丁寧に作られていたからだ。ゲームフリークの開発リソースがあまり多くないことはわかっている。だから、中盤に出てくるジムリーダーのキャラの掘り下げはあまりしないで、アニメに任せて、本当に必要なラストだけを丁寧に作る。『ソード/シールド』でもWEBアニメでのキャラ掘り下げをしていたが、その延長線にあり、まぁマシなリソース配分を見つけたなと思っていた。ところがZAで一番悪い形になってしまった。

ポケモン赤/緑』では"選ぶ"シーンがたくさんある。御三家はもちろんのこと、カブト/オムナイトエビワラー/サワムラー。これらはもちろん交換を推奨するためだが、同時に選ぶことでプレイヤーの自己表現になった。

ZAはプレイヤーの選択を軽んじている。もっと選ばせてくれ。

たとえば、ガイ/タウニーがカラスバ編の後で「この前は迷惑かけてごめん。これ、バトルで稼いだ10万円。お前に返そうと思って」とか言ってきて、「受け取る」「受け取らない」の選択肢が出る、とかあれば、これこそまさに自己表現ですよ。「受け取る」選んだら、所持金が10万円増えて(別にこのゲームの10万円なんてすぐ貯まるからいいでしょ)「ごめんな・・・」と言わせる。「受け取らない」を選んだら「そっか。ごめんな・・・」と言わせる。これだけで、どれだけガイ/タウニーへの印象が違うか。大規模なゲーム制作のことはわかんないけど、このイベント作るのに1時間もかからないだろ。

 

最初にセンス無いと思ったのは、主人公が最初に遭遇する暴走メガシンカ。あれ、アブソルじゃないだろ~。

メガシンカの面白さって、知っているポケモンがもっと進化した姿になること、でしょ。

だから、『XY』では基本的に新規ポケモンメガシンカしないで、初代を中心に既存のポケモンメガシンカする。

アブソルってみんな知らないよ。

アブソルにファンがいるのはわかるよ。ビジュはいい。でも知名度は低いよ。見たことないポケモンに翼が生えても、「そういうポケモンなんだ」って思うだけだよ。

最初に出てくるメガシンカは絶対に、知名度が高い、みんなが見たことがあるポケモンにするべきだ。

序盤であまり種族値が高いポケモンは出せないだろうから、未進化が選ばれたんだろうか。でもメガスピアーでよくない? 初代だし、アニメによく出ていたし。スピアーがメガスピアーになったら「かっけえ!」って思うよ。

個人的には、メガデデンネがよかったんじゃないかなー。最初の遭遇は新規のメガシンカインパクト与えればよかったのに。もちろん、それまでに野生でデデンネを出しておく。

そもそも、メガシンカというシステム自体、欠陥品だ。

すべてのポケモンができるわけではなく、限られたポケモンだけ。暴走メガシンカ相手に、通常のポケモンの技はほとんど効かない。ワザプラスすればいいけど、+ボタン押しにくいんだよ。実質的に使えるポケモンを減らしている。僕はメガシンカ使いたかったから、攻略途中だったけどどのポケモンメガシンカするか調べたよ。だって愛情持って育てた後「このポケモンメガシンカしません」ってなったら悲しいから。

メガシンカは最終進化形しかできないという設定。これもきつい。ゲームの売りとなるメカニズムなのに、序盤は相棒ポケモンメガシンカさせられない。できるのは仲間になったばかりのポケモン。『XY』ならルカリオ、今作ならアブソル。マジック・ザ・ギャザリングのゲームデザイナーであるマーク・ローズウォーターは「コモンのカードにできなければ、それはテーマじゃない」とコラムに書いていた。トレーディングカードゲームのパックを開けて、そのパックから高い確率でこのセットのテーマ(多色や墓地利用や両面カードなど)が出なければ、テーマ足り得ない。たとえばドラゴンって大きいからコストが重いイメージがある。だからドラゴンをコモンにすると、コストが重いカードばかりになってしまう。だからドラゴンそのものをテーマにすることは難しい、という話だ。これと似た問題がメガシンカにはある。メガシンカより後の、Zワザダイマックス、テラスタルではこの問題が解決されて、最終進化じゃなくても、すぐに使えるようになっている。

あと、メガストーンをポケモンに持たせるってのも大きな制約だよなぁ。このゲームに「たべのこし」や「せんせいのつめ」のような、メガストーン以外のポケモンに持たせるアイテムを出したのはセンス無い。上で「メガシンカしないポケモンを使いたくなくなる」と言ったが、正直「このポケモンに何もたせようか」って考えるのって楽しいの。なのに、メガストーンがあるポケモンに関してはそれを悩めない。メガシンカで遊んでほしいのか、道具で遊んでほしいのかどっちだよ! せめて、メガストーンは手に入れるだけで効果あることにしたらよかったのに。アイテム実装するの大変だろうに、楽しさに繋がってない。

これらメガシンカの欠点はダイマックス、テラスタルでは解決されている。新しいゲームシステムとして、メガシンカは最初の試みだったから欠点があるのはしょうがない。でも、ZAで復活させるんなら、欠点を改良しろよ! キロシンカとかいって、メガできないポケモンはそれに一歩劣るシンカができるとか。変化は体が金色に輝いてるとかさー。

今作の新しいメガシンカ、別に意図は無いだろうが、カラマネロシビルドンドラミドロガメノデスと海にいそうなポケモンが多かった。偶然、僕の手持ちがこれらのポケモンだったので、残りのポケモンもなんとなく海っぽいポケモンがいいなって思った。でもメガシンカできるのがいい。それで調べたら、メガハッサムがいるじゃないか。ちょっと蟹っぽいじゃん? で、ハッサムのメガストーンがお店で売ってることも確認。少しシナリオを進めると、野生のストライクも出てきた。いいね、シナリオでハッサム使ってみよう! ・・・メタルコートが手に入るのがゲーム最終盤って何? しかも通信交換が必要って。レジェアルではアイテムで進化できるようになって、すごく気が楽になったのに。通信で進化するのって、何が楽しいの。楽しくないって気づいたからレジェアルは方式変えたんじゃなかったの? 特殊な進化方法っていまさら発見する楽しさなんか無く、検索して攻略サイト見てしまうし、全部アイテム進化でいいよもう。

レジェアルは図鑑完成まで楽しんだ。今作はレジェアルであった良かった点がことごとく無くなっている。

レジェアルで良かったのは、まず雰囲気。ポケモンと人の関係が手探りだった開拓時代、その雰囲気を出すために、ポケモン図鑑がすべて昔風に書き下ろし。今作でも、フランスっぽさを出すために工夫が欲しかった。メニュー画面がアール・ヌーボーっぽいとか。

それに図鑑システムも良かった。ポケモンを捕まえるだけではテキストは読めなくて、何匹も捕まえたり、ワザを見る必要がある。ポケモンってやっぱり捕まえるのが楽しいじゃんか。でも他作品は厳選でもしてないかぎり、1匹捕まえたらそれ以上捕まえることにメリットがなかった。でもレジェアルでは何匹も捕まえることで図鑑テキストが読めるという知的な報酬を得ることができる。それに、ポケモンを捕まえることで、お金がもらえる。これによってまたモンスターボールを買うことができる。捕まえたポケモンを逃がすことで、更にアイテムがもらえる。捕まえれば捕まえるだけ、言い換えると楽しいことをするほど、いいことがあった。ZAでは、一度も図鑑のテキストを読んでいない。捕まえたときも表示されないし、以降読む機会もない。

ポケモンがいる世界のアクションゲームを作ろう、となったとき、どんなアクションが必要か。ポケモンを捕まえるためにモンスターボールを投げるアクションが必要だ。おや、バトルするときもポケモンの入ったボールを投げるぞ。なら、ボール以外にもエサや煙幕を投げられるようにしよう! ←実にスマートだ。任天堂のゲームづくりのようだ。え・・・ZAではボール以外投げられない? なんで? 草むらが用意されてないと、身を隠せない? 野生ポケモンの注意を引けないから、後ろ向かせるには待つしかない? 待ってたら夜になったじゃねーか!!! じっくりポケモンを観察させたいのか、焦らせたいのかどっちだよ! こっそり近づいて、ナイフのように刺すヘビーボールの鈍い音! 自動ロックオンがずれるほど遠い距離から、こちらに気づいていないポケモンめがけてスナイパーのようい投げるフェザーボール! どちらも楽しかった。なんで無くなってんだよ! ボールの種類がたくさんあったって、アクションゲームの最中に切り替えられないよ! センスないわー。ロックオンしないと投げれないって何。プレイヤーにとってズルする事ほど楽しい事は無いのに。

今作、いつものポケモンと違って、ひとつの街の中での冒険というのがひとつの目玉となっている。なのに、街が全然魅力的じゃない。街の街らしさの表現として、①街にいるNPCに近づくだけで吹き出しが出る ②ミニクエストをたくさん用意した ってか? ①は『ブラック/ホワイト』のときからやってるよな。確かにあのときは、雑踏の表現方法としてなかなかいいと思った。でも今、令和ですよ。②はなかなか良かった。でもそこに開発リソース使うのは本当に正しい判断だったのか?

街がさ、ハリボテなんだよなぁ。入れる建物が全然無い。というか魅力的な街って、エリアごとに特色があるもんなんじゃないの。あるエリアは治安が悪くて若者がたむろする場所、別のエリアは坂道が多い風光明媚な所、また別のエリアは高級店が並んで歩くだけで緊張する所・・・。ミアレシティは、どこも一様にポケセンがあって、カフェがあって、ワイルドエリアがあってって感じで、便利なんだけど「このエリアに住みたい」と思うことは一瞬たりともなかった。どこも清潔で整理されていて、イオンの中みたいだ。

僕はポケモンがやりたいからこのゲームを遊んでるのであって、操作性最悪なSASUKEやりたいわけじゃないのよ。いや、レジェアルではポケモンがアイテムとってきてくれたじゃん。なんで、広場の端っこまでアイテム取りに走らなきゃいけないの。何も楽しくない。ビルの屋上まで、ポケモンに乗って飛べよ! あるいは、ビルの人に「屋上に暴走メガシンカポケモンがいるから中に入れてください!」って頼めよ!!! 頼めないよなあ、ゲームの世界だもの!!! あのビルの屋上どっから行くのかなぁって悩むの、まっっったく楽しくない時間だった。誰が楽しいの? ポケモンやらせろ。ポケモンでズルさせろ。

ホテルZで「目覚まし時計が鳴っている」で起こされるの、嫌だったなぁ。主人公がなんであの街に来たのかわからないけど、ホテル暮らしってロマンがある。なのに目覚まし時計で起こされたら台無しだよ。あれはね、黒い画面から明けたときに、手持ちのポケモンから1匹ランダムに勝手に出ていて、そいつに起こされたことにしたらいいのに。メガニウムー! 先に起きてたのー!? いい子いい子。

起きたあと、ホテルのロビーに行くといつものメンバーがいる、というのは好きだった。夜ごはんをみんなで食べてるより、朝ごはん一緒に食べるほうがホテルでは自然では。そのあと暴走メガシンカ作戦会議にしたらいいのに。

ラストバトル、花と戦って何が楽しいの。演出はよかったけど。タワーが出てくるのに最後まで登らないって、チェーコフがびっくりしてるよ。

・・・ふぅ。

僕が小学2年生のとき、初めて遊んだビデオゲームポケモン赤だった。

それ以来、シリーズのほとんどをプレイしている。

新しいポケモンを遊ぶたび、自分が小学2年生だったらどう感じるだろう、と考える。

その視点では、『ソード/シールド』が最高だったな。コマンド式RPGの完成形と言っていい。大人からすると少しボリュームが物足りないけど、小学生だったらちょうどいだろうし、早くクリアしてネタバレ解禁して感想を共有したいというSNS時代に合った作品だった。

レジェンズアルセウス』は難しいから小2ではクリアできないかな。でも目を赤く光らせたオヤブンが追いかけてくるのを、怖がりながらも興奮して楽しむだろう。

『スカーレット/バイオレット』は序盤から伝説のポケモンと絡めるのが、ワクワクしただろうな。『XY』の電池でしかない伝説のポケモンの扱いから随分進歩した。

で、『レジェンズZ-A』は何。これまでの進歩をひっくり返すような酷い出来だ。小2の僕がこれをやったら、RPG自体が嫌いになるだろう。「なんだ、選択肢出るけどどれ選んでも一緒じゃん。これならマインクラフトやフォートナイトのほうが自由で面白いや」こう思う。

頼むよポケモン

お前はロールプレイングゲームの数少ない生き残りなんだ。

ポケモンというIPだけじゃない、RPGというジャンルの未来も背負っているんだ。

ほんと、一回考え直してくれ。

Aランクになったら願いが叶えられるって?

じゃあ願いは「このゲーム作った奴と今すぐ話をさせろ。本当にこれでいいと思っているのか聞きたい」です。

え・・・それすら選べないの・・・じゃあ「なんでも叶う」でゲームを引っ張るなよ・・・




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