アツマくんを好きなキモチがこれまでに無く膨らんでいる。今にも弾けてしまいそう。
極限まで膨らむと共にキモチは熱を放ち続けている。
少しもツラくない。少しも苦しくない。むしろ、彼を大好きなキモチによって癒やされていくかのよう。
さやかや葉山(はやま)先輩やミアちゃんが背中を押す意味が今なら理解できる。
さやかも葉山先輩もミアちゃんも、わたしとアツマくんが結ばれるコトを強烈に望んでいる。『もう、くっついちゃったら良(い)いじゃないの』みたいに本音で迫られたコトもあった。
当初は、結婚を促すだなんて、突拍子も無さ過ぎると思った。さやかや葉山先輩やミアちゃんは何を考えてるんだろうと思った。
でも――今では、彼女たちの想いが自然と染み通ってきている。
『きっと、さやかや葉山先輩やミアちゃんだけじゃなくて、沢山のヒトが、わたしとアツマくんが結ばれるのを待ち遠しく思っている』
染み通って、染み渡る。膨らんで、熱くなる。……そんな状態だからこそ、沢山のヒトの想いを背負ってみようと決意できるようになる。
× × ×
未来は未確定だ。
未来が未確定なのは誰も同じだ。分かっている。
だけど、わたしの未来の未確定は、ちょっと重い未確定なのだ。他人と比べて『重い』と感じているワケじゃ無いんだけど……大学を卒業しても正規に雇用されないって現実があるし、1年留年しているって事実も重い影を落としている。
まだ、自立できない。まだ、未来の見通しが立っていない。
自立しないままに、『わたしに一生寄り添ってください』なんて言えない。『幸せな家庭を作りたいの……』なんて言うのも、「もってのほか」だろう。
いちばん大切なコトを告げるのは、自立できるようになった瞬間。
タイミングは、まだ先。
でも。
そうであるからこそ。
わたしは、考えた。
『上手(じょうず)な案』を思いつくのは、得意な方だったりするのである。