土曜日が夕方に近付いている。リビング奥の小テーブル前に腰を下ろしている。
日記を書くのだ。習慣になっている。今年何冊目かパッと思い出せない日記帳を卓上で開き、左ページに今日の日付と最高気温を書く。それから、灼熱の暑さだった今日の気候について小さな文字で3行ほど記述していく。
そしていよいよ日記本文に入る。朝起きてからの行動を時系列で書き留めていく。いつもこういう方法で日記を書き進めていくワケではないが、時系列順の行動記録だと書きやすい。然(しか)るべきヒトに言わせれば『ブログも時系列順に書いていくと書きやすい』とか。
というわけで午前5時に目覚めてからの自分の行動を書き留めていく。朝ご飯の支度を始める時間まで読書していたので、読書ノートのような記述をする。簡易読書ノート的な少し長い段落の後で、『本を閉じてから朝ご飯の支度に取り掛かった』と書き、朝ご飯のメニューを箇条書きにし、メインのオカズとなったオムレツのレシピをレシピ本の如く書き進めていく。
朝ご飯の下ごしらえが終わった段階で、寝室のアツマくんを起こしに行った。アツマくんがなかなかベッドから抜け出さなかったので、わたしの「パワー」で半ば無理やりベッドから引きずり出そうとした。ここら辺の一部始終を克明に描写していく。わたしに創作文芸の才能なんて無いと思うけど、今日は我ながら迫真の「ベッド引きずり出し描写」を記述するコトができた。
起き抜けのアツマくんが半分睡(ねむ)っているような眼でダンベルトレーニングをしていたのが面白かったので書き留めた。
――午後3時までのわたしの行動を書き上げた後で、ペンを動かす手を停めて、
「今日の日記、なんだかアツマくんが前面に出過ぎちゃってる。本来はわたしの行動記録なのにね」
と苦笑しながら呟く。
彼氏はまだお外から帰ってきていない。
彼氏がまだ帰らないので、日記帳の右ページの上部の欄に、
『特別企画:本ブログの管理人さんに物申す!!』
と書くコトで、リビング奥でペンを走らせる作業を引き延ばしていこうとする。
『本ブログ』って何だよ『管理人さん』って何だよおいおいメタフィクションかよ、みたいな意見は一切受け付けない。
わたしには怒りにも似た不満があるのである。最近このブログにおいてわたしの存在感が薄い気がするのだ。【愛の◯◯シリーズ】なんだし、主人公もメインヒロインもわたくし羽田愛(はねだ あい)のはずなのだ。それなのに、最近わたしぜんぜん記事に登場できてないじゃないの。直近の登場は、たぶん7月22日の記事……。どういうコトなのかな? わたしを連続で登場させるとマンネリズムになるってコト?
『管理人さん、ハッキリ申し上げます。わたしをもっとブログに出してください。アツマくんとかあすかちゃんとか利比古(としひこ)とか、主要人物が他にも何人も居るのは分かってます。群像劇のようなコンセプトを貫きたいお気持ちなんでしょう。ですけど、お思いになられないんでしょーか、わたしの登場頻度を上げるコトでわたしの多面的な魅力をブログに迸(ほとばし)らせたい、とか……!!』
クレームならば、幾らでも書き続けられる。そういうモノなんである。
ところで、『迸(ほとばし)らせたい』の『迸』という漢字ですけど、書けるヒトがなかなか居ない気がするんですが、どんなモノでしょーかね??