
1989年 松竹富士
監督:五社英雄
「激動の昭和」と呼ばれる時代を代表する大事件の一つだった226事件。なぜ青年将校たちは決起し、クーデターは起きてしまったのか。その辺の事情はこの作品からはよく伝わってきません。もちろん大きな理由の一つだった農村、漁村らの一般国民たちの苦しみは、主人公たちのセリフからある程度は読み取ることはできますが、陸軍内部の統制派と皇道派との対立といった重要な背景は皆無に近いといってよい程描かれていませんでした。この映画を観ただけでは、重要な背景を理解することは難しいと感じました。キャストは萩原健一、三浦友和、本木雅弘、勝野洋ら、決起将校を演じた方々の充実ぶりもさることながら、彼らの妻役として名取裕子、南果歩、安田成美、藤谷美和子他の著名な女優さんが、僅かなシーンにも関わらず多数出演されていることに驚きました。更には、丹波哲郎、仲代達矢、芦田伸介、田村高廣、松方弘樹、梅宮辰夫、高峰三枝子、八千草薫 、久我美子など、重鎮の方々が次々と登場します。登場人物だけでも見ていて面白い、正にオールスター競演の超大作です
