
(写真)天女が陽鋳された圓光寺梵鐘。
2025年(令和7年)12月、滋賀県東近江市の五個荘地区(旧・神崎郡五個荘町)を訪れました。
江戸時代の五個荘三俣町には三俣鋳物師がおり、近現代には西澤吉太郎が總持寺梵鐘を鋳造するなどして活躍しました。「東近江市五個荘町の梵鐘(1)」「東近江市五個荘町の梵鐘(2)」からの続きです。
5. 五個荘川並町・塚本町
5.1 福応寺梵鐘(1950年)
五個荘金堂町に隣接する五個荘川並町には福応寺があり、福応寺梵鐘は1950年(昭和25年)3月に黄地佐平が鋳造したものです。今回は五個荘地区で12口の梵鐘を巡りましたが、10口は五個荘町の西澤吉太郎が鋳造したもの、1口は鋳造者が不明のものであり、湖東町の黄地佐平が鋳造したものは福応寺梵鐘のみでした。
黄地佐平の梵鐘は他者の梵鐘よりも絵柄の盛りが強いのが特徴ですが、福応寺梵鐘は黄地佐平の他作品と比べてもさらに盛りが強い印象があります。また、内側には黄地佐平の作品にしばしばみられるうねりがあります。

(写真)福応寺。


(写真)福応寺鐘楼と梵鐘。


(写真)福応寺梵鐘。
5.2 青蓮寺(1956年)
五個荘塚本町の青蓮寺梵鐘は、1956年(昭和31年)3月に西澤吉太郎が鋳造したものです。

(写真)青蓮寺。

(写真)青蓮寺梵鐘。
6. 五個荘山本町・新堂町・木流町
6.1 善覚寺梵鐘(1949年)
五個荘山本町の善覚寺梵鐘は、1949年(昭和24年)11月に西澤吉太郎が鋳造したものです。

(写真)善覚寺。

(写真)善覚寺梵鐘。

(写真)善覚寺梵鐘。
6.2 圓光寺梵鐘(1973年)
五個荘新堂町の圓光寺梵鐘は、1973年(昭和48年)1月に西澤吉太郎が鋳造したものです。戦後混乱期に再鋳された梵鐘が多い五個荘地区の中では再鋳が遅い。

(写真)圓光寺。

(写真)圓光寺鐘楼。

(写真)圓光寺梵鐘。
6.3 法蓮寺梵鐘(1948年)
五個荘木流町の法蓮寺梵鐘は、1948年(昭和23年)8月に西澤吉太郎が鋳造したものです。

(写真)法蓮寺。

(写真)法蓮寺鐘楼。

(写真)法蓮寺梵鐘。
7. 建部下野町
7.1 弘誓寺梵鐘(1948年)
建部下野町には五個荘金堂町にある寺院と同名の弘誓寺(ぐぜいじ)があり、2021年には本堂・庫裏・表門・鐘楼などが登録有形文化財に登録されました。弘誓寺梵鐘は1948年(昭和23年)8月に西澤吉太郎が鋳造したものです。

(写真)弘誓寺本堂。登録有形文化財。


(写真)弘誓寺表門と庫裏。いずれも登録有形文化財。

(写真)弘誓寺梵鐘。

(写真)弘誓寺梵鐘。