
(写真)アクテノンの外観。
2025年(令和7年)11月15日(土)、文化財建造物の特別公開イベント「あいたて博」で愛知県名古屋市中村区の名古屋市演劇練習館(旧稲葉地配水塔、アクテノン)を訪れました。
1. 名古屋市演劇練習館を訪れる
1.1 建物の歴史
1914年(大正3年)には名古屋市によって鍋屋上野浄水場が給水を開始し、1930年(昭和5年)3月には高台にも配水できる東山給水塔が完成しました。名古屋市における水需要の急速な増加の結果、1937年(昭和12年)には名古屋市2番目の配水塔として稲葉地配水塔が完成しますが、戦時中の1944年(昭和19年)には西春日井郡大治町に大治浄水場が完成し、稲葉地配水塔はわずか7年間で役目を終えています。
東山給水塔の高さは37.85m、水槽容量は約300m2。稲葉地配水塔の高さは29.47m、水槽の直径は33m、水槽容量は約4000m3とのことです。いずれも名古屋市の技師だった成瀬薫の設計ですが、メルヘンチックな東山給水塔と土木構造物という印象が強い稲葉地配水塔が同一設計者であることに驚くとともに、両者がわずか7年差の建築物であることにも驚きます。


(左)東山給水塔。撮影:名古屋太郎。(右)旧稲葉地配水塔。2017年。

(写真)円筒柱。
1960年代半ばから1970年代にかけて、名古屋市は各区に図書館の分館を設置する1区1館計画を進めていました。1965年(昭和40年)には稲葉地配水塔の建物を転用して、名古屋市6番目の図書館である名古屋市中村図書館が開館します。改修工事費は約4600万円。
1991年(平成3年)には中村公園に中村図書館の新館が開館し、旧稲葉地配水塔は舞台芸術の練習場への再改修が決定。1995年(平成7年)には名古屋市演劇練習館が開館しました。改修工事費は約12億円。愛称の「アクテノン」は舞台芸術用語のアクトとパルテノン神殿の合成語とのことで、前半部分はアクアではないとのことです。再改修決定時の市長は西尾武喜であり、図書館転用時の水道局施設課長でもありました。
1989年(平成元年)には名古屋市都市景観重要建築物に指定されていましたが、この2025年(令和7年)7月には登録有形文化財への登録も決定しました。

(写真)建物解説を聞く参加者。

(写真)建物解説を聞く参加者。
1.2 図書コーナー(1階)

(写真)図書コーナー。雑誌『テアトロ』。

(写真)図書コーナー。
1.3 展示スペース(4階)

(写真)展示スペース。

(写真)展示スペース。

(写真)展示スペース。

(写真)展示スペース。

(写真)展示スペース。
1.4 練習室(4階)

(写真)練習室。

(写真)練習室。

(写真)4階から5階に上がる階段。

(写真)4階から見た名古屋駅方面。

(写真)4階のフロアマップ。
1.5 リハーサル室(5階)

(写真)リハーサル室。

(写真)リハーサル室。

(写真)5階のフロアマップ。