
(写真)Wikipediaやウィキメディア財団に関する資料。
2025年(令和7年)9月21日(日)、京都府京丹後市峰山町で開催された「ウィキペディアにゃウンvol.8① 丹後の自慢をインターネットで世界に発信!」に参加しました。
1. こまねこまつりと「ウィキペディアにゃウン」
京丹後市峰山町では毎年秋にこまねこまつり - Wikipediaが開催されています。金刀比羅神社には狛犬ならぬ〈狛猫〉がありますが、丹後ちりめんの織物業で栄えた歴史に関係する石造物であることから、〈狛猫〉を起点とした地域おこしとして2016年(平成28年)から開催されています。
こまねこまつり内の一企画として2018年(平成30年)から開催されているのが「ウィキペディアにゃウン」です。丹後地方に関する何らかの題材を取り上げ、その題材に関するWikipedia記事を新規作成したり加筆したりする企画であり、全国で行われているウィキペディアタウン - Wikipediaのひとつに位置づけられます。ウィキペディアにゃウンを主催しているのは地域団体のedit Tango(エディット丹後)であり、メンバーの一人である私は運営スタッフ兼参加者という位置づけで参加しています。


こまねこまつりは金刀比羅神社(ことひらじんじゃ、通称:こんぴらさん)を中心とした峰山町各地で開催されるイベントです。ウィキペディアにゃウンの会場は境内にある金刀比羅会館となることもありますが、今回は境内隣接地にある日進製作所創業記念館が会場となりました。
金刀比羅神社 (京丹後市) - Wikipediaは丹後地方有数の神社であり、境内では定期的にこんぴら手作り市というマルシェなども開催されています。日進製作所 - Wikipediaは自動車部品などを製造する企業であり、製造品出荷額の観点では丹後地方最大の企業です。両者は2019年(令和元年)のウィキペディアにゃウンで題材となり、多数の参加者によって編集されて充実した記事となっています。

(写真)会場となった日進製作所創業記念館。
2. 「ウィキペディアにゃウンvol.8①」
2.1 Wikipediaの講習
今回のウィキペディアにゃウンでは会場への出入り自由という形が取られ、参加者はedit TangoメンバーからWikipediaやウィキペディアタウンに関する説明を受けた上で、Wikipediaの編集アカウントを作成したり、事前に文献が収集された題材「丹後の長寿」、「網野町島津」について編集したりしました。
南丹市からこまねこまつりを訪れたという女性、前日のこまねこ狂言会で狂言を披露した狂言師の男性ら、和歌山市から2年連続で訪れた女性など、遠方からの参加者が多くいました。普段は非公開の日進製作所創業記念館が会場だったことで、日進製作所に関するパネル展示や丹後地方に関する文献を懐かしそうに見ていかれた年配女性などもいました。

(写真)Wikipediaの講習を聞く参加者。

(写真)edit Tango版絵付けこま猫や活動紹介冊子。
2.2 Wikipediaの編集
私が編集したのは「島津 (京丹後市) - Wikipedia」と「蓮華寺 (京丹後市) - Wikipedia」(いずれも新規作成)です。島津集落は京丹後市網野町の中でも大きな大字であり、近年の活動については島津連合区が公式サイトで紹介しています。
近現代に丹後ちりめんで栄えた歴史、1927年(昭和2年)の北丹後地震で大きな被害を受けた歴史なども興味深いと感じていたのですが、それらについてはウェブ検索でわかる情報が少なかったことから、『網野町誌』など紙の文献を主な出典としてWikipedia記事を作成しました。公式サイトと百科事典は役割の異なるものであり、島津連合区の公式サイトと島津集落に関するWikipediaの双方があることで、島津集落について多角的な視点から理解することができるようになったのではないかと思います。
なお、edit Tangoでは9月7日に「京都!街歩き!マッピングパーティ 京丹後市網野町 島津地区」を開催しています。Wikipediaの地図版とも言われるOpenStreetMapを用いて、島津集落を歩いたうえで地図を描こうという企画であり、京都府南部からOpenStreetMapの講師を招いて開催しています。
編集記事
島津 (京丹後市) - Wikipedia - 新規作成。9月24日にメインページ掲載。
蓮華寺 (京丹後市) - Wikipedia - 新規作成。9月24日にメインページ掲載。
京丹後長寿コホート研究 - Wikipedia - 新規作成。

2.3 準備された文献
edit Tangoが開催するウィキペディアタウンにおいては、事前に題材を決定した上で京都府立図書館や京丹後市立図書館などにレファレンス依頼を行い、会場に数十冊の書籍などの文献を持ち込んでいます。表紙に写真や多色刷りが多用された一般書から、厚い『京丹後市史』などの手堅い文献、新聞記事スクラップブックまで、多様な種類の文献が準備されました。

(写真)「丹後の長寿」に関する文献。


(左)『京丹後市史』など。(右)「丹後の食」に関する文献。新聞記事スクラップ。
参加にあたって金刀比羅神社から徒歩圏内のKISSUIEN Stay & Food(旧称:プラザホテル吉翠苑)に宿泊しました。丹後の食材をふんだんに使ったビュッフェ形式の朝食は毎回ほれぼれする美味しさで、遠方から京丹後市を訪れる方が常宿とすることの多いホテルです。なお、KISSUIENの女将はこまねこまつりの初代実行委員長でもあります。

(写真)KISSUIEN Stay & Foodの朝食。