窓の外の空を見て「・・・わあ、空が灰色だ・・・!」とヒースは言った。
物語の中で「あこがれの地」はカリフォルニアなのだけれど、僕がずっと行きたかったのはビッグアップルのほうだった。
天まで届く二本の巨大な柱、世界貿易センタービル。
摩天楼へと渡るブルックリン橋。
たくさんのランナーが行き交うセントラルパーク。
ブロードウェイ、5番街、そしてマジソンスクエアガーデン。
煙の湧き出る道路を走る黄色いタクシー。
自由の女神像にエンパイアステートビル。
NYはとにかくいろんな映画の舞台だった。
「タクシードライバー」
「人間の証明」
「ゴーストバスターズ」
「ダイ・ハード3」...
そんなNYの印象はとにかく「もの寂しさ」。
「ふきだまり」「混沌」「差別」「格差」とも言える。
少なくとも「華やか」という印象はなく、むしろ「まばゆいスポットライトの裏側にあるどこまでも暗い闇」という感じ。
でもそこがいいんだよなあ。
だって闇の中からしか希望は生まれないから。
ただ、ずっと行ってみたかったけれどなんか今行ってもあの頃のニューヨークではないような気がする。
変わらず灰色の空であってくれたら、とてもうれしいのだけれど。
GachifloZ