以下の内容はhttps://asya81.hatenablog.com/entry/2025/08/01/172318より取得しました。


フィヨブーファンブックのふりかえり 〜本作りの裏側〜

はじめに

前回のブログ記事で、本作りの過程については別途どこかでまとめるとして、今回はオフライン出展のふりかえりを中心に書いてみたいと思います。と書いてそのままになってしまっていたので、フィヨブーファンブックの本作りをどんな感じに進めていたのか?また、やってみてどうだったのか?を書きたいと思います。

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本作りのきっかけ

フィヨブーファンブックを作ろうとしたきっかけについては寄稿募集のお知らせの記事にも書いたのですが、様々な出会いが重なって溜まっていったものがふつふつと溢れ出したように感じていて、うまく言葉にできないところがあります。
自分の思いを強引にまとめると、「Rubyコミュニティにもっと新しい人が増えるといいな」→「フィヨブーはそのための門としていい場所だよな」→「フィヨブーの良さを伝えられる本を作ってみたいな」→「そのためにはフィヨブーに関わる色んな人の言葉で語ってもらう必要があるな」という感じでした。実際にはこんなにスッキリまとまった感じではなく、紆余曲折あってという感覚です。

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本を作ることへの興味がちょうど高まっていたタイミングだったというのもあります。それは、フィヨルドブートキャンプでの学習を通して本を読むことへの苦手意識が減ったことや、Rubyコミュニティでの様々な出会い*1や技術書典にオフライン参加したことによる影響が大きいです。
中でも特に影響を受けたのは「桐生あんずファンブック*2 への一言コメント参加だったように思います。私が書いたのはほんの数行だったのですが、書いた文章が本になるのもすごいし、企画した炬燵ちゃん*3のパワーですごいスピード感で本が作られていく様子を垣間見て、感動したのを覚えています。そして出来上がった本の厚みや内容のボリュームに圧倒されました。

フィヨブーファンブックを作ろうと心に決めてからも、なかなか踏ん切りがつかず 技術書典17は見送ったのですが、その間も炬燵ちゃんから「進捗どうですか?」と背中を押してもらいつつ、紙見本をもらったり、本作りについて色々教えてもらったりして、イメージを膨らませたりしていました。
炬燵ちゃんが楽しそうに本作りのことを話すので、「あぁ、本作るのって楽しいんだろうなー」とその熱量にあてられてしまった、というのもあります。ふりかえってみると、「桐生あんずファンブック」の一言コメントコーナーから新しく本を作る人が2人生まれたというのは、面白いというか凄いなという感想です。ここに続く人がきっと現れる、そんな予感がします。

本作りが動き出すまで

「フィヨブーファンブックを作りたいな」から「フィヨブーファンブックを作るぞ!」になるには、まぁまぁ壁がありました。何しろ本を作ったことがないし、そもそも本とは比較的距離感のある生き方をしてきたので、イメージも湧きづらかったです。
そんな時、Kaigi on Rails 2024 のわいわい部屋であんずさんが声をかけてくれて、進捗があまり出てないことをお話ししたら「一緒にやりましょう!」と言ってくれました。ものすごく心強かったし、その瞬間に「よし、やるぞ」と覚悟が決まりました。

本作りは11月末から本格的に動き出し、あんずさんとの定例会を隔週で実施していました。4月ごろから確認事項やタスクも増えたので、開催頻度を増やして毎週定例を実施していました。本作りについて何も分からない状態だったので、あんずさんにはその時々で必要なタスクを整理してもらい、分からないことを教えてもらいながら進めていきました。まさに、頼れるプロジェクトマネージャーのような存在でした。
定例会はFBCのDiscordの音声チャンネルで開催していました。時々覗きに来てくれるフィヨブー生もいて、嬉しかったです。 定例の様子が誰でも見れるように、ファンブック用のチャンネルにやり取りをテキストとして残したりもしていましたが、もうちょっと皆さんが関わりやすいような形でできたら良かったな、というのが反省点です。

進行

フィヨブーファンブックは以下のスケジュールで進行しました。
フィヨブーファンブック用のGitHubリポジトリwikiページ*4でも管理してましたが、更新が追いついてなかったので、これを機にふりかえりつつ記載しています。

  • 2024/5/30 FBC内のイベント「ミートアップ2024年5月🌺RubyKaigi 2024 スペシャル!!」にて、
    フィヨブーの同人誌づくり企画開始のお知らせ*5
  • 2024/6/1 FBCのDiscord内に「フィヨブーファンブック(仮)」のチャンネルを作成
  • 2024/7/13 フィヨブーファンブック用のGitHubリポジトリ を作成
  • 2024/10/26 Kaigi on Rails 2024であんずさんという強力な仲間を得る
  • 2024/11/13 定例会の候補日を決める
  • 2024/11/25 定例会初回(あんずさんが同人誌作りについて解説してくれた)
  • 2024/12/18 どんな本を作るかざっくり決める
  • 2024/12/26 宣伝用スライドを作成
  • 2025/1/8 Googleフォームで制作メンバーを募集
  • 2025/1/17 東京Ruby会議で寄稿募集の声がけ
  • 2025/1/22 おおよその締め切りを決める
  • 2025/1/30 FBCのミートアップで宣伝する予定も叶わず(自宅NWの問題で参加できず...)
  • 2025/2/12 技術書典18 フィヨブーファンブック用のアカウント作成
  • 2025/2/24 技術書典18 サークル申し込み*6
  • 2025/2/25 Twitter(現X)で寄稿やデザインの呼びかけ
  • 2025/2/27 ayu_0505さんにイラストを担当してもらえることに!
  • 2025/3/9 イラスト打合せ
  • 2025/3/12 技術書典18 サークル当選、表紙プロットの検討開始
  • 2025/3/15 寄稿募集ブログ記事公開
  • 2025/3/26 sugiweさんにデザインを担当してもらえることに!
  • 2025/3/27 技術書典18 サークル配置番号が決定
  • 2025/4/3 デザイン打合せ、表紙案と本の大きさを決定
  • 2025/4/8 ピヨルドくんイラスト募集開始
  • 2025/4/10 ピヨルドくんイラスト初回応募あり、宣伝ペーパー作成
  • 2025/4/16 RubyKaigi 2025にて寄稿募集の宣伝ペーパー配布(igaigaさんからスポンサーのお申し出あり*7
  • 2025/4/24 FBCミートアップで宣伝していただく
  • 2025/4/26 igaigaさんの原稿をFBC内で限定公開、(やんちゃハウスオリジンズ 2025への申込み*8
  • 2025/5/3 原稿申込み〆切
  • 2025/5/4 角谷さんとの対談*9
  • 2025/5/10 技術書典18 完全手ぶらセット申込み、原稿最終〆切
  • 2025/5/14 当初の入稿予定日だったがリスケ、目次(原稿の順番)を確定、(RubyKaigi レポートが佳境に*10
  • 2025/5/21 表紙完成
  • 2025/5/26 裏表紙完成、寄稿者への内容確認依頼
  • 2025/5/27 かわかみ分原稿完成、物理本 DTP作業 追い込み、ギリギリ入稿!!!
  • 2025/5/28 技術書典18 審査通過
  • 2025/5/29 FBCミートアップ参加、オフライン当日の売り子さんを募集
    (hirokiejさん、Yoshiwoさんが手を挙げてくれる)
  • 2025/5/30 値付け、電子書籍DTP追い込み、出品!
  • 2025/5/31 技術書典18 オンライン販売開始、オフライン出展用の買い出し・準備、RubyistなサークルのCosenseを公開*11
  • 2025/6/1 技術書典18 オフライン開催
  • 2025/6/4 技術書典18「第10回 刺され!技術書アワード」に応募
  • 2025/6/15 技術書典18 オンライン販売終了
  • 2025/6/28 @.bookstore at 関西Ruby会議08 にて頒布
  • 2025/7/8 「第10回 刺され!技術書アワード」エポックメイキング部門のファイナリスト作品に選出!*12
  • 2025/7/21 BOOTH出店(フィヨブーファンブック部 - BOOTH

言葉にできない思いを抱えたまま進んでいた

こうして振り返ってみると、なかなかハードなスケジュールでした。特に、寄稿者の皆さんへの原稿確認がギリギリになってしまったのは、大きな反省点です。

実は、自分自身も原稿を書くかどうか決めきれないまま進めており、皆さんからいただいた原稿を読んでいく中で書きたいことが湧き上がってきて、〆切りを過ぎてから原稿に着手しました。そのため、自分の原稿を書きながら寄稿者の皆さんへメールで原稿の確認依頼をしており、この辺りは次回やることがあれば進め方を見直したいところです。

そもそも企画当初は、本の全体像が自分の中でも見えていない状態でした。
言葉ではうまく説明できない「フィヨブーのコミュニティの良さ」を伝えたいというところから始まっているので、「何を書いてほしいのか?」を上手く伝えることができませんでした。また、「それぞれの人から見たフィヨブー」を元にその形を描こうとしていたので、原稿が集まらないと最終形が見えてこなかったという難しさもありました。

炬燵さんには「初めての同人誌で合同誌を作るのは偉業」と言われたのですが、その難しさを分かっていなかったし、今思うとテーマとして選んだものも難易度が高かったんだと思います。寄稿をお願いする際に、本の具体的なイメージを伝えることができず、寄稿してくださる側も「何を書けばいいんだろう?」と戸惑っただろうなと感じています。

寄稿者の皆さんの原稿が少しずつ集まってきて読み進めるうちに、本の方向性が見えきて、自分の中にも書きたいことが湧き上がってきました。そうやって、作りながら本の形が見えてくるというのは不思議な感覚で、合同誌ならではの難しさでもあり面白さだなと感じました。

本を作ってみて気づいたこと・感じたこと

  1. 何も知らないということは、ある意味強い。
    本を作ること(特に合同誌を作ること)の大変さを何も知らなかったので、勢いで始めることができました。大変さを知った上で始められていたか?というと難しかったように思います。

  2. 「新しい人のために」始めたけれど、一番自分のためになった。
    元々は「新しい人のために」と思って作った本でした。でも、結果的に一番学びや気づきがあったのは自分自身だと感じています。
    たくさんの人からフィードバックをもらえたり、自分自身の棚卸しができたり、本作りの過程での人々とのコミュニケーションを通じて、自身の課題にも気づけました。失敗も成功も含めて、一つ一つが新しいことばかりでいい経験になりました。特に失敗をたくさん経験できたのは、自分自身にとって大きな学びになりました。

  3. えらそうに語ったけど、自分が一番フィヨブーコミュニティを活用できてないかも?
    本の中では「フィヨブーコミュニティを活用して、効果的に学習を進めましょう!」みたいなことを語っていましたが、私自身、ファンブックの制作やその他もろもろで学習時間を捻出することもままならず、コミュニティ活用どころではない状態です。卒業はむしろ遠ざかった感じすらあり、「またやっちゃったな…」という気持ちもあります。
    それでも後悔はなくて、「やりたくてやったし、やってよかった!」という気持ちが強いです。ここからは、コミュニティをもっと活用して学習に向き合い、卒業に向けてがんばりたいです。

  4. 本は「作ったら終わり」ではない。
    制作中は本を完成させることしか考えていませんでしたが、完成後もやることがたくさんありました(それはそう)。
    関わってくれた方へのお礼やその後の販売、お金の管理、在庫管理、反響への対応など、「作ったら終わり」ではないと気づかされました。 それを想定できていなかったことで、ごたごたしちゃった場面もあったので反省です。これもやってみたからこその学びでした。

  5. なんやかんやあったけど、本作り楽しかった!
    本当に大変でしたが、楽しくもありました。何より、本作りを通して仲間ができたことがとても大きくて、辛かったり悩んでたりする時に相談に乗ってくれる存在がいるというのがとても心強く、嬉しい気持ちです。*13

技術書典18のオンライン販売が開始された5/31に電子版が売れて驚く金子さんと私のDiscord上でのやりとり。お互いに驚いている。(そうなりますよね)
本作りの中で一番笑った瞬間。なんか本が売れた?!

RubyKaigi 2025 で寄稿募集のための宣伝ペーパーを印刷するために、あんずさんと一緒に会場を抜け出してコンビニへダッシュして、会場に戻る時には「TRICKが始まっちゃう〜!」って言いながら全力ダッシュしたのもいい思い出です。青春って感じでした。

次回は?

本作りは楽しいけど大変なことをもう知ってしまったので、そうそう安易に始めることはできなさそうです。
でも、「折れば本」ということも教えてもらったので、またきっかけがあれば手が滑って*14 本を作り始めてしまうかもしれません。そういう出会いがあるのは幸せなことだな、とも思います。
「フィヨブーファンブック Vol.2」を作りたい!という方がいらっしゃれば、ぜひお声がけください。一緒にやりましょう。

最後に(シャウトアウト)

ここで一人一人言及するとまた長くなっちゃうので控えますが、関わってくれた方々のおかげで、良い本ができたな〜としみじみ嬉しい気持ちです。 本当に皆さんのおかげです。ありがとうございました!!!

*1:周囲のRubyistの皆さん、結構本を作っているように見える。

*2:詳しくはこちら → 桐生あんずファンブックのサンプルと仕上がりと裏側 - 感情的ドリル

*3:えもりハウス住人仲間、こたつハウス家主で友人。炬燵ちゃんの呼び方は私の中で3パターンくらいあって統一されてないですが、感覚で呼び分けてそうなのでそのままにしてます。

*4:https://github.com/fjordllc/fanbooks/wiki

*5:https://speakerdeck.com/kota_syan/uragawa-of-rubykaigi-from-a-helper?slide=15

*6:https://x.com/kota_syan/status/1894029351340867936?s=46&t=JKeaiB1BOoXJ3k08oF4YZg

*7:igaigaさん(ガーネットテック373株式会社 さん)にスポンサーいただき、全面的にバックアップしていただいたおかげで、安心して本作りに専念することができました。心から感謝です!!!

*8:あんずさんからお誘いがあってめっちゃ嬉しかった。

*9:対談した内容を元に原稿を書いていただき、感謝!!!

*10:思い入れのあるキーノートのレポートができて嬉しかった。

*11:https://x.com/kota_syan/status/1928716811597500607?s=46&t=JKeaiB1BOoXJ3k08oF4YZg

*12:https://x.com/kota_syan/status/1942550997110546892

*13:技術書典用に炬燵ちゃんが作ってくれたDiscordサーバーでわいわいできて嬉しかった。

*14:炬燵ちゃんの本 → 【物理】“推しの楽園”をこの手で。仕様変更するサービスの代わりに推し(とファン)を救っちゃった件 - 炬燵酒造 ひやおろし BOOTH店 - BOOTH の最後に「あなたの手が滑ってこの世に何かが生まれますように。」とあるのを読んで、「生まれたよ!」って感極まった人間のうちの1人です。




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