明けましておめでとうございます!
皆様素敵な年末年始を過ごされたでしょうか。かくいうわたくしは年始早々胃腸炎でダウンし、三が日を寝て過ごした失われた正月を過ごしました。今年本厄なんですが、実に見どころのある走りだし。
気を取り直して、毎年恒例になってきた去年の1年間の美術館巡り振り返りをします!!
2024年に行った展示
※自分用備忘録。長いので読む必要は全くない※
・「テオ・ヤンセン展」千葉県立美術館
・「シュルレアリスムと日本」京都文化博物館
・「クモの糸をつかむ」MtK Contemporary Art
・「小林正和とその時代―ファイバーアート、その向こうへ」京都国立近代美術館
・「恵比寿映像祭2024 月へ行く30 の方法」東京都写真美術館
・「印刷/版画/グラフィックデザインの断層1957-1979」国立工芸館
・「金属工芸コレクション展」石川県伝統産業工芸館
・「少女たちのお手紙文化1890-1940展」町田市民文学館
・「三島喜美代―未来への記憶」練馬区立美術館
・「ジェームス・モリソン 子供たちの眠る場所」KYOTOGRAPHIE
・「林智子個展 そして、世界は泥である」京都芸術センター
・「クラウディア・アンドゥハル ヤノマミ ダビ・コぺナワとヤノマミ族のアーティスト」KYOTO GRAPHIE
・「ルシアン・クレルグ ジプシー・テンポ」KYOTO GRAPHIE
・「ヴィヴィアン・サッセン PHOSPHOR|発光体:アート&ファッション 1990–2023」KYOTO GRAPHIE
・「川田喜久治 見えない地図」KYOTO GRAPHIE
・「川内倫子 Cui Cui + as it is」KYOTO GRAPHIE
・「嶋春香 仮縫いと野良仕事」京都市京セラ美術館
・「ジャイシング・ナゲシュワラン I Feel Like a Fish」KYOTO GRAPHIE
・「イランの市民と写真家たち あなたは死なない─もうひとつのイラン蜂起の物語─」KYOTO GRAPHIE
・「ヨリヤス(ヤシン・アラウイ・イスマイリ) カサブランカは映画じゃない」KYOTO GRAPHIE
・「カール・アンドレ 彫刻と詩、その間」DIC川村記念美術館
・「青山悟 刺繍少年フォーエバー 永遠なんてあるのでしょうか」@目黒区美術館
・「人間動物/松下真理子」「原爆の図」丸木美術館
・「日本のまんなかでアートをさけんでみる」原美術館ARC
・「フィリップ・パレーノ この場所、この空」ポーラ美術館
・「鈴木のぞみ「The Mirror, the Window, and the Telescope」POLA美術館
・「船越桂 森へ行く日」彫刻の森美術館
・「彫刻の森美術館 名作コレクション +⾈越桂選」彫刻の森美術館
・「森のなぞ?なぞ?美術館Ⅴ わけいってもあおいやま」愛媛県美術館
・「空間と作品」アーティゾン美術館
・「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」東京ステーションギャラリー
・「異文化は共鳴するのか?大原コレクションでひらく近代への扉」大原美術館
・「まるごと馬場のぼる展」倉敷市立美術館
・「佐藤 翠 Dress of Flora – フローラのドレス – 」小山登美夫ギャラリー天王洲
・「アレックス・ソス 部屋についての部屋」東京都写真美術館
・「庭園美術館 建物公開2024 あかり、ともるとき」庭園美術館
・「西川勝人 静寂の響き」DIC川村記念美術館
・「ルイーズ・ブルジョワ展 地獄から帰ってきたところ 言っとくけど素晴らしかったわ」森美術館
…計37展示。毎度のことながら、振り返ると感慨深い。数を沢山稼ごう!と思っているわけではないのだけど、一定数を見ることで自分の中で蓄積されていく感性などがあるなぁという気がするし、なんか暇だな~みたいなときに「展示でもみるべ」と思って外に出る…みたいなムーブが今の自分に合っていると思うので、今年も気軽に行きたいなの気持ち。
2024年鑑賞体験振り返り
色々見て回った2024年、思いつくままに振り返り。
立体作品が面白くなってきた!
意識的に展示を見に行こう!と思い立ってから早3年。色々な作品を見る中でも、平面作品が好きだな、というのが軸にある好みでした。立体作品はあれば見るけど、あくまでサブというか「そうですか~」というぐらいの気持ちでサラっと見ていた気がする。
そんな中で、2024年はそんな感覚が解きほぐれたというか「立体作品、好きかも!」と思えた展示がたくさんあった1年だった。
元々2023年にMOTコレクション展で舟越桂の彫刻を見て「すっげ…!」と衝撃を受けたあたりから、立体作品へのとっかかりをつかんだ感じがあった。
そんな中で2024年は年始からテオ・ヤンセン展に行ったり、三島喜美代展、カールアンドレ展、西川勝人展、ルイーズブルジョワ展…とかなりアタリの立体作品メインの企画展があったというのもあり、好きだな~と思える作品をいくつか見ていく中で立体作品へのチューニングがあっていった。
360度すべてをぐるっと見れる面白さというか、3Dだからこそ感じる実在感というか、そういうのが凄く面白いなと感じるようになってきた。


夏に箱根の彫刻の森美術館に久々に行った時、野外作品たちの自然の中に馴染みつつもインパクトを残す作品たちを見て「好きだな~」と思った。季節や天気にさらされて雰囲気や印象が変わるのがその場に寄り添ってくれている感じでいいな。この時から、町に何の気なしにおかれている銅像とかも「なんかいいね…」と思うようになってきて、視野の拡張を感じる。
彫刻の森美術館は立体作品開眼のきっかけ(?)でもある舟越桂の作品をまとめて見れたのも嬉しかったな。彫刻の森美術館のことを正直興味ない美術館の箱に入れていたんですが(すいません…)、2024年にすっかり好きになりました。こういう風に、今まで「別に…」だったものが好きになるのは嬉しい。
思えば2023年は写真作品への苦手意識を克服したし、年1で何かしらのジャンルへのチューニングを合わせている感じがするな。いい作品をたくさん見ることで自分の中の「苦手」が上書きされていくのかもしれない。今年は何へのチューニングが合うんだろう。楽しみだな。
永遠はない。DIC川村記念美術館ショック
2024年8月にDIC川村記念美術館の長期休館が報じられてからというものの、「永遠に続いていくものなんてないんだなぁ」と悲しい気持ちでいっぱいになってしまった。ロスコ・ルームをはじめとした素晴らしいコレクション、興味深い企画展の数々…。2022年からサポーターズになってからは企画展が変わる度に行っていた大好きな美術館だったので本当に本当に残念です。
都内に移転するようだけど、コレクションは4分の1になるようだし、佐倉のあの土地にあることでの良さ、みたいなものが確実にあったと思うので切ないなぁ。都民の私ですらこんなに残念なんだから、千葉県民の皆様の落胆はいかほどだろうと思う。

おとぎ話に出てくる秘密のお城のようなたたずまいは、初訪問の時は衝撃だった。


綺麗に整備された広大な庭園をそぞろ歩くだけで楽しかった…。特に初夏の輝きは素晴らしくて、今年も行くぞと息巻いていたのに…!!


立体作品への苦手意識を克服させてくれた素晴らしい企画展の多くも、ここで開催されていたものだったなぁ。
惜しむ言葉はきりがなく湧き出てくる。同時に、企業が芸術事業を維持しつづけることの難しさみたいなものも痛感するな。企業である以上、利益を圧迫するのであれば縮小したり手放したりする判断は当然のことで、その判断を声高に責めることはできない。
でも一度四散した作品たちは戻ってくることは難しいわけで、国外に出てしまったらもう二度と見ることはできないかもしれなくて、それを惜しむ気持ちを責めることも出来ない。定期的に見ていた作品たちは、どこか顔なじみの隣人のような気持でいたから、急に引っ越して二度と会えないなんてさみしいよ!あ~~どうすればいいの!?無常すぎる、無常すぎるぅ…と頭がぐちゃぐちゃになってしまいます。
改めて、国内に豊かな芸術作品を持ちそれを見せてくれる美術館があることは「当り前じゃねぇからな」の精神、忘れずにいたい。市井の私も頑張るから、国ももっと支援してくれよ~~~~!!!
再会 原美術館ARC
失うこともあれば、再び出会うこともある。2024年の初夏に思い切って群馬の渋川にある原美術館ARCに行ってきました。
原美術館ARCは、2021年1月に閉館した品川の原美術館が移転・統合した美術館。品川の原美術館は大学生~社会人はじめごろに定期的に行っていて、閉館の報道があったときに川村記念美術館と同様に「永遠ってないんだな…」とさめざめした気持ちになった思い出の美術館だったので、後継たるARCにも行ってみたいなと思っていた。思い切って行けて嬉しかったし、とても素敵な美術館だった!


あいにくの雨だったけど、広々とした敷地の中でゆったり作品たちを視れたのが嬉しい。


この時やっていた企画展で、品川の原美術館の最後の展示を収めた写真作品が展示されていて、「!!!」となったり、当時衝撃を受けた安藤正子の作品がコレクションとして展示されていて「また会えた~~!」という嬉しさで胸がいっぱいになったりしました。

当時、現代美術というものに縁が薄かった私が「今(現代)の人が描く絵って素敵だな」と思った安藤正子の絵。2012年の企画展に行った時には図録が完売していて買えず、そのまま記憶の中に埋もれていたのが、ARCの展示室で見た瞬間、当時の気持ちがぱーっとよみがえって感無量でした。作品を通して、当時の自分や原美術館で過ごした素晴らしい鑑賞体験にまた出会えたようだった。
品川から原美術館がなくなったときすごく悲しかったけれど、こうやって場所を変えつつまた出会えることもあるんだなぁと心強い気持ちにもなった。
ちなみにこの後しばらくしてから川村記念美術館の報道があり、ARCも永遠ではない。定期的に行かなければ…という気持ちを改めて持つなどしました。
大好きな絵に会いにいく
2024年も旅先でたくさんの美術館に行きました。そんな中で特に嬉しかったのは、久々の訪問となった倉敷の大原美術館。

夏の強い日差しの中で、久々の大原美術館は輝いていた…!
エルグレコ「受胎告知」はじめ西洋の様々な名画を擁するこの美術館で、大好きな作家児島虎次郎の絵画をゆっくりじっくり見れたことが嬉しかった。
以前来たのは2018年なので、6年ぶりの再会だ。児島虎次郎の絵はほとんどがこの大原美術館が持っており、それゆえにここ以外で見る機会がなかなか無いのでより嬉しく、いつまでも去りがたかったです。
もっとこまめに見る機会があればいいのに…と思いつつ、大好きな絵がこの美しい場所で静かに鎮座している、というのもかなりロマンティックに美しく、「アリだな…」という気もしています。(アリとは?)
▽倉敷旅記録はこちら
過去見た展示がつながっていく!
意識的に展示を見に行くようになったものの、美術に関して特別な勉強をしたわけではなく(するつもりもなく)、その都度身一つで行って「きれいだな~」とか「好きだな~」とか「なんも分からんな~」とか色々思うというゆるい姿勢で臨んでいます。
そんな中でも、この3年間の鑑賞体験が蓄積していったのか展示を見ていくと「あ、これってあの時見たあの絵を描いた人か…?」みたいにピンとくることがありその瞬間がなんだか好き。
例えば、5月に練馬区美術館で三島喜美代展に行った時、私は彼女について何も知らなかったけど、なんだか好きな作品たちだなと思った。


だからと言って特別詳しく調べたりもせず(せいよ、という気もするが)日々が過ぎた中で、前述した原美術館ARCで見つけたのがコレ。

遠目で見たときから「あれ、練馬区美術館でみたあの人のあれか!?」とワクワクした気持ちがわいてきて、近づいてタイトルを見て「やっぱり~~~☺」となった瞬間の、あの何とも言えない嬉しさ。「鑑賞体験がつながってるな」という実感というか、楽しくおしゃべりした人と再会した気持ちというか。
こういう瞬間があると、ただでさえ楽しい鑑賞体験がより輝きを増すようでたまらん。
2025年も楽しむぞ!
そんなこんなで、楽しみつくした2024年でした。
2024年は遠出して美術館に行く、というのが多くて楽しかったな。倉敷や愛媛旅の記事を書いたら、読者の方が九州・四国エリアの素敵な美術館を沢山教えていただいたので今年はそれらに足を向けてみたいな~。
川村記念美術館ショックにより、素晴らしい美術館が永遠に続くわけではないということも身に染みて分かったのでLOVEなおなじみの美術館たちにも意識的に通っていきたい。
地道に続けているポストカードジャーナルも2冊目に突入して、記録が蓄積して見返す喜びが増している。この習慣も引き続き継続していきたいな。


2025年もたくさん素敵な作品に出会えることを期待しつつ、フットワーク軽く今年も楽しむぞ!お~!
🎨おわり🎨
▽過去の美術館楽しいね記事
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