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都市計画塾vol.10 : 都市計画の変更手法について


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2025.04.29都市計画塾vol.10の動画とレポートをお届けします。
今回は「都市計画の変更手法について:規制強化型及び緩和型の地区計画、まちづくり協定に着目して」


後半には事業認可された都市計画道路拡幅が変更された稀有な例である、武蔵境(武蔵野市)についてのレポートも。後編はこちら。

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・本来地区計画とは規制強化型である。
・緩和型の初期は、関東大震災や戦争で街がボロボロになった後、木密を火災に強くすることが目的。その際、建築基準法では既存住宅が不適合になる:たとえば接道条件が満たされない→未設道宅地を救済。
・まちづくり協定、防災計画、自主的まちづくり計画をすることで、建築基準法レギュレーションを緩和した。
※救済制度として規制緩和したら、それが濫用されてしまう、おなじみのパターン。

 

規制強化型:建築基準法、用途地域など。都市計画法はゾーニング(アメリカ型)。建築基準法はそれと連動して、都市計画法で定めたルールを遂行させるもの。


都市計画:レギュレーション、ゾーニングはマクロなレベル。
地区計画:街区レベルの詳細な規制。都市レベルよりも細かいレギュレーション、規制強化。
ex.都市レベルで高さ制限が40mまで可能でも、この街区は20m制限。これが本来的な地区計画。

 

・日本は1968年都市計画法を作るにあたり、ドイツの都市計画Bプランを参照した。ドイツにはF、B、Lの都市計画がある。

F(土地利用計画)プラン:ゾーニング。都市全体広い目で見たレギュレーション(戦後すぐできたボン基本法・建設法典による)
B(開発計画)プラン:街区レベル。日本で言うところの建築基準法など。
FプランはBプランに適合させなければいけない(Bが上位計画)。ボトムアップ、民主主義的構造。

Bプラン
・開発は古い環境に合わせることが基本。コミュニティごとのプラン。
上地図の外周の黄土色の部分は古い街並み→建物の形、窓枠まで既存のものに合わせる
左側のピンクの部分:工場新設
中央の道路:緩衝緑地
※道路は住宅地で行き止まりにしている:良好な住環境を保つ

 

L(ランドスケープ)プラン:環境景観計画

環境、景観からレギュレーションをかける。1960年代から州ごとに策定される。日本の緑の基本計画にあたる。日本はほとんど規制する権限がない。
Lプランで定めたことは、Fプランに転記しなければならない(上位計画)。

地図の赤:市街地
緑:Lの規制がかかっている。
街並みだけでなく生態系、動植物の通り道、気候、風の通り道:コウモリの飛ぶコース、草原や休耕地を保全しなければならない。州ごとに作れる。

 

Q:なぜドイツ型を輸入したのか?ドイツとは条件が違う。日本は都市が巨大化している。
A:日本はアメリカ型を実践していたが、1960年代の公害問題多発で、無秩序な開発をやめようとドイツ型を輸入した。
Q:地形的にヨーロッパは平地がほとんど、日本はすぐ山になる。輸入しても適用できるのか。
A:国によって経緯も違うので問題はあったと思うが、これが68年都市計画法の基礎になった。Lプランは日本では都市緑地法に近い。

 

「緑地」と「緑化」
緑地:現有の保全。
緑化:開発計画。緑化率は開発する面積の25%を超えてはいけない。


阿佐ケ谷駅北東地区を例に。

新築された河北病院の場合、新たに造成すべき「緑化率」既存の「緑地」を入れた。違法ではないと判断出ているが、元来の使い方ではない。
河北病院の緑地1号2号は欅屋敷だったところ(既存)、これを入れて最低限度の25%を達成。

 


(おさらい)まちづくり提案制度

地区計画:この街区はどういう理念で作るか→建築基準法で縛っていくために作るもの。
2000年以降、住民にも都市計画が委譲される。まちづくり提案ができるのは3種類。いずれにしても提案があった場合、行政は速やかに応答しなければならない。
1.地権者(1人でも)による提案。
2.まちづくり団体提案:地権者2/3(所有or借地の面積)が賛成する必要。
3.都市計画協力団体:行政が定めた団体。同じ条件で2/3の同意が必要。

 

練馬区・稲荷山公園のケース(次回詳しく)

現有の区立稲荷山公園と東京都憩いの森を、大幅に拡幅するため、500軒近くの立ち退きが起こる。反対する住民が提案制度を使えるか?
都市計画区域=緑の線:大正時代に都市計画決定、S53(1978)年に微修正。
黄色:練馬区の公園
緑:東京都の緑地
都市計画区域のうち、この二つを引いた宅地面積(住民)が地積2/3にならない。2,3のやり方での住民提案ができない(1の地権者提案はできる)。

 

島田講師が関わっためじろ台団地(八王子市)のケース
・レギュレーション緩和の住民運動。
建築物の敷地面積の最低限度:160㎡→本来は細分化を防ぐ、街並みを守るために土地の切り売りをさせない。これでは300㎡の土地を持っていても分割することができない。

              ↓
不動産屋が広いままだと売れない、高齢化した住民も売りたい。分割できるようにしてくれ、と、住民がまちづくり協議会を作り、自治体も支援。

・島田講師はまちづくり協議会のメンバーであったが、変更希望を抑止した。理由は、切り売りだとすぐに売り抜けされる、広い土地が必要な人は必ず現れる。
・2019年ごろ、行政の都市計画は緩和型が流行っていた。この協議会は補助金で専門家を呼んだが、都市計画の専門家ではなかった。

 

緩和型地区計画

都市計画法34条:市街化調整区域
ここから先は市街化してはいけない。策定時は「市街化禁止区域」という名称ににしたかったが、妥協して「調整」になった。70年代に横行。
ex.農家が代々住んでいた→分家ができ、家が必要→農地を住宅にしてよい

建築基準法43条2項:2号道路
建築物の2m接道用件を、(法施行の1968年の現状で)道路でなくても、建築審査会の同意があれば道路と見做す。建て替えのときに道路の中心から2mセットバックすればよい。実際は無視して接道のないまま建て替えている。

建築基準法48条但し書き:住宅地に商業施設を作る
許可を出す特定行政庁とは、基礎自治体のこと。公聴会を開く必要があるが、実際は開かないで許可するケースが多い。義務ではなくペナルティがないため。

建築基準法59条の2:総合設計制度
最高高さ、容積率を1.5倍まで超えることができる特例制度。
ex.日本テレビ(麹町):地区計画で60mでも後出しジャンケンで総合設計制度を使い150mに。1.5倍以上だが、容積率計算でテクニカルなことをやって緩和させた。アトリウムなどの公開空地を使う。

建築基準法68条の3、都市計画法12条の5の3:再開発等促進区
これをかけるとすべての地区計画が白紙→風致地区、高度地区がかかっていたら地区計画ではなく基礎自治体の条例で規制しているので、緩和できないはず。行政が見落としている。公共公益施設(道路、公園、広場)の整備が必須。行政としては事業者に整備させるメリット。
ex.神宮外苑、阿佐ヶ谷住宅

建築基準法60条の2:都市再生特別地区
すべての地区計画が白紙になる
ほぼデベロッパーが使う。住民からは(住宅用途地域に)コンビニがほしい、程度。一人でも提案できるので、デベロッパーが一部でも土地を買って地権者提案する。小泉政権で和泉洋人政務官(※都市計画塾ではよく出てくる人物。規制緩和制度を作った)が動いて作られた。

 

ここで緑地についての質疑。

Q:p.6の「緑地と緑化」、善福寺川緑地は公園ではなく緑地なのに、善福寺川緑地公園とされていて、バス停名も公園。公園と緑地は違う。緑地保全は川も含める。善福寺川上流調節池は都市緑地法をクリアしてるのか。公園と緑地では規制が違うのでは。
A:緑地とは元々あった緑を守る、保全する。担保する法制度は今まで特別緑地保全地区指定しかなかった。
特別緑地保全地区はなかなか使われなかった。地主が所有権を行政に奪われると勘違いしたため。実際は解除できる。生産緑地も解除できる。
「憩いの森制度」は公園法の中で位置づけられている。

 

次回都市計画塾vol.11は、この公園と緑地をメインテーマとして、

2025.5.31(土) 16:15-18:30 阿佐ヶ谷地域区民センター第4集会室です。




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