
後編、質疑応答です。
Q:ドイツでは反対があったら計画が進まなくなるのでは?
A:住み分け論があり、交通・軍事・エネルギーの「計画高権」は国が持っている。審議会、公聴会、専門家による勉強会をかなりの回数開き、世論を固めてから、裁判所が判断する。
Q:日本の都市計画審議会は行政寄りになる。ドイツは同数入れるルールがあるのか?
A:裁判所が手続きが十分かどうか判断。審議会が偏っていたらやり直し。
審議会メンバーは議会召集、政府召集があるが、科学的に行うことが決まっていて、専門調査委員会、科学者の意見を入れる。
杉並区の場合は専門枠と議員枠(ドイツにはない)、町会・団体推薦、公共(警察・防災など)。以前はニュートラルな専門家も入れていたが…
Q:市街化区域ではない飯能市の西側は何で規制されるのか?
A:都市計画法以外の4つの法。国交省webのLUCKY(という名前)で5大法のどれにかかるか示してある。農地法、森林法は開発規制がかからないので、開発できてしまう(森林なのに開発…)。
Q:中野の再開発はゼネコンの圧力に見える。阿佐ヶ谷や補助221号線(高円寺)もそうだが、中野は特に。
A:フィルターが効かず、審議会も民間にインセンティブを与える緩和が目標になっている。
Q:どこでそうなったのか。
A:小泉政権。現在も首相補佐官の国交省・和泉が先導している。
Q:道路問題で杉並区都市計画審議会に東京都が圧力をかけている。しかし「何十件もあるのでいちいち東京都は審議しておらず、地方自治体に権限がある」としている。捻じ曲げであると感じる。杉並区から変えるべき。
A:市街地再開発促進区域は実際に地方が決められる。規制緩和する権限も持っている。
Q:阿佐ヶ谷のエリアマネジメントは会長が相澤氏、副会長が河北、区はオブザーバー。何もできないのか。
A:やりたいようにやらせるのがエリアマネジメント。「大丸有」は「行政に任せてられない」と始まった。ドイツなら、Bプランで地区レベルのルール作りをするのだが。
Q:エリアの中に公有地もあるのに。
A:「新しい公共」が変質(本文:公民の土地をお互いに社会的に使おう(鳩山政権)から、民間の利益のために使う!民間にインセンティブを持たせる!(第二次安倍政権以降))に、意味が転換。現在に至る。
Q:高度経済成長で土建国家になったが、不景気でゼネコンが食えなくなり、規制緩和しているのでは。
A:それは中曽根改革。内需拡大の規制緩和で実際は米国企業が入りやすくなった。内側からの新しい事業を潰した。「失われた30年」はそのせい。
Q:エリアマネジメントに公園とか入るのは?
A:都市計画審議会を行政が決めていいのか、という問題。
Q:そのためには法改正が必要なのか。
Q:公聴会を開いて都市計画審議会に諮るべきだが、やらない。そこを改善して悪い計画を止められないか。
A:公聴会は努力義務。意見書は提出されても読まなくてもよい。圏央道高尾山トンネルのとき、石原都政が全部無視した。
Q:先日のデザイン会議のような場で、多人数のそれぞれの意見をまとめるには?
A:ドイツ型の手法なら、審議会に科学的知見を持つ人を入れる。公正な議論をプロデュースできるモデレーターが必要。グループワークではワーカーズ記録を取り、参加者の気持ちがどう変わったかを記録する。
活発な質疑の中にも、日本の、杉並区の貧相な現状があらわになって、参加者からはため息。
ほんとうに、少しでもドイツ型が取り入れられるといいのですが…根本的に国レベルの政策決定方法の違いがあるのは、困難ですね。
最後にデザイン会議の話題も出ましたが、8月の第5回のテーマは「ワークショップ」です。そして次回は「公共用地デベロッパー」!
今、アクチュアルなテーマを学んで、行政に対抗しましょう。住民から地方自治体へ、地方自治体から東京都、国へ、ボトムアップで変えていくしかない?!
都市計画塾vol.4
「公共用地デベロッパーの現状」
2024.7.27(土) 16:00-18:45
阿佐谷地域区民センター 第一集会室
都市計画塾vol.5
「ワークショップとは」
2024.8.31(土)15:30-18:30
産業商工会館 第一集会室
各回受講料: 500円
問い合わせ:阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会
asagaya.genfukei@gmail.com