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アンリ・ルソー《美女と野獣》〜禁断のジャングル、理性の森で交わる

アンリ・ルソー《美女と野獣》

  • 英題:Beauty and the Beast
  • 作者:アンリ・ルソー
  • 制作:1908年
  • 寸法:32 x 41 cm
  • 技法:油彩、カンヴァス
  • 所蔵:個人蔵

ジャングルをルソーの中でも異色の一枚。《美女と野獣》というタイトルが付いているが、ディズニー・プリンセスではなく18禁の春画である。

ルソーは《蛇使いの女》や遺作《夢》、最高傑作《眠れるジプシー女》などで、獣と女性を同じ空間に配置したが、ケモノたちは女性に触れなかった。しかし、《美女と野獣》は、獣姦、ズーフィリア(動物性愛)を描いている。

葛飾北斎《蛸と海女》1814年

女性と動物が交わる絵画はギリシア神話でゼウスが白鳥の姿でレダと性行為をする絵が有名で、日本でも葛飾北斎が《蛸と海女》という春画を描いている。

アンリ・ルソー《美女と野獣》

ルソー《美女と野獣》で、狼ような獣の目はぎょろりと開き、口を開けたまま。それなのに、女はまったく動じない。左手には小さな鏡を持ち、自分の顔を映している。狼に襲われながら自分の顔をチェックしている。

どんな状況下でも自分の美しさを確認せずにいられない、ナルシシズム全開の女性。変態的でありながら、それが余計に獣心(ケモノごころ)をくすぐり、野獣は興奮する。絵の中には写っていない野獣のイチモツを想像してしまう。

女性の表情はそこまで恍惚でもなく、野獣もキュートでありながら官能性が強い。アンリ・ルソーの画力を知る上で、見事な春画になっている。

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