「マウント消費」という新しい概念を提言する本。物質的な豊かさを求める「モノ消費」から、体験そのものを求める「コト消費」へと移ってきたが、今や「自分だけが特別な存在である」と優越感や自己価値の再確認を求める「マウント消費」へと時代は移っている。イノベーションも技術革新より「欲求の革新」と定義しなおし、他人より優れている自分を確認する商品への欲求を生み出すものだと考え、マウント消費を促すことで経済成長を実現できる。
本書の発想は極めてユニークであるが、ある意味経済の本質をついている。ただし、理論的な構成が今一つ弱いため、理論構成については経済学などの専門家の登場を待つことにしたい。とりあえず、人間のマウンティング欲求を基軸に経済成長を唱える本書は提言の書として先駆的であり、これに触発されてイノベーションや理論化が進めばよいと思う。