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キャサリン・ホーリー『信頼と不信の哲学入門』(岩波新書)

 信頼と不信について、実に多角的な視点から論じている本。基本的には、著者のコミットメント説に基づいている。つまり、我々が人々を信頼するのは、その相手が自分のコミットメント(責任をもって引き受けること)を果たすだろうとあてにする場合である。コミットメントを果たすかどうかは、それが相手方の利益になるからかもしれないし、相手方の良い性格によるのかもしれないし、それが進化的な生存戦略かもしれない。我々は、相手方の能力と意図を信頼する。

 本書は、信頼に関する哲学的な基本理論を示したうえで、信頼と不信にかかわる多岐にわたる論点について幅広に論じている。信頼と不信とは何か、それを現代社会において生起する様々なシチュエーションに応じて論じている。ウィキペディアマッチングアプリ、カスタマーレビューにまで言及している。とにかく信頼と不信について考えるのには格好の入門書となっている。




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