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玉野和志『町内会』(ちくま新書)

 町内会の歴史的変遷や役割についてまとめた良書。近代の都市化の過程で、住民自らが共同防衛のために町の会を結成し、その営みが国家・行政に認められることで、一部の人たちが社会的に上昇し大衆として平準化していった。町内会はいざというときに住民同士が助け合い(共助)、行政や政治に要求する(公助)が、日ごろから緩やかに連帯するところに存在意義がある。

 町内会が、明治・大正・昭和にかけてどのように形成されていったか歴史的に跡付けるとともに、その機能や役割について丁寧に論述している本である。町内会とは何とも不思議な団体であるが、もともとは政府の末端組織であり、その後都市の自営業たちによっても形成されていった経緯がある。現在でも町内会は、行政から一定の優遇措置を受けており、その公共的な性格は明確に認められている。




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