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秋山千佳『ルポ 保健室』(朝日新書)

 保健室についてのルポルタージュ。保健室は、家庭にも学校にも居場所のない生徒たちが居場所を求めてやってくる場所である。虐待を受けていたり、いじめを受けていたり、発達障害を抱えていたり、それぞれの生徒の抱えている問題は様々である。そのような生徒たちが通常の社会生活を送れるようになるには保健室を受け持つ養護教諭の働きは非常に重要であり、成功例もあるが、養護教諭の学校内での地位は低いことが多い。

 豊富な具体れに基づき、保健室の機能とその重要性について説得的に論じている本である。現代の子供たちがこれだけの様々な問題を抱えていることが生々しく伝わってくる。私は幸い保健室とは無縁で済んだが、何かのトラブルに巻き込まれて保健室登校となった可能性だって十分あり得た。私は家庭にも友人にも恵まれた幸せ者である。保健室は社会の縮図である。とても良い本を読ませてもらった。




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