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真下信一『思想の現代的条件』(岩波新書)

 

 

  唯物論哲学者による、戦後の時代への哲学的処方箋。

①「思想者とファシズム」。日本人はファシズムに対し無力であり無責任であった。ヨーロッパでは、ファシズムに加担したハイデガーファシズムに受難したヤスペルス、ファシズムの汚れた手をねじ伏せるために手を結んだサルトル、といった風に、実存哲学者でも態度が分かれた。

②「思想の現代的状況」。戦後、哲学的思惟においていかなる共有の地盤も失われた。ネオ・トミズム、実存主義分析哲学弁証法唯物論は互いに断絶しており相互批判を繰り返している。

③「現代思想ヒューマニズム」。戦後、哲学は区々に断絶したが、それでも共通の課題を持っていたはずである。それが、人間疎外と自然破壊と戦争であり、これについてはどの思想も共通の問題意識を持てる。人間が機械化していく中でこそ、人間を深く信じ、豊かなものとしていくヒューマニズムが求められる。

 第二次世界大戦とその後の世界的な哲学的状況はどのようなものであったか、この3つの論文によってだいぶ見えてくると思う。本書からは、真下の焦燥がうかがわれる。どこまでも分裂していく哲学というものを、人間全員が直面している課題のもと集結して解決に導きたいという情熱がうかがわれるのである。当時の時代状況が見えて面白かった。




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