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菅香子『共同体のかたち』(講談社選書メチエ)

 

 

  芸術作品のイメージは従来政治的なものとして機能してきた。皇帝の肖像やキリスト教の聖人像は、それを共有する人たちの政治的共同体を形成してきた。イメージは人々が経験を共有する軸として権力を帯びていたのである。

 だが、近代の政治権力が生を管理する「生政治」となったとき、人間の主体は崩壊し、主体を前提とした共同体が破壊され、現代において芸術は「エクスポジション」つまりさらされるものとなった。そこにおいて人々は露呈され、露呈されるところで「共同性」が成立するようになった。

 本書は芸術作品と共同性をめぐる考察であり、それが伝統的には政治的なものであったにもかかわらず、現代においては政治以前の生の共同性として顕われていることを論じたものである。そこには絶滅収容所で人間がただの生き物としてさらされた歴史的経験が重きをなしている。主張自体も面白いものだが、様々な美術批評の基本論点がちりばめられており、美術批評入門的な装いがある。美術批評を初めて読む人にもお薦めできる。




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