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”喧嘩は対話、拳は言語"。舞台『WIND BREAKER』ウィンブレを観た感想


舞台『WIND BREAKER』、大阪にて1月3日に幕が上がり、現在東京公演中。
例によって絶賛・推し現場通い詰め生活の真っ最中なのですが、舞台ウィンブレ本当に楽しい……!ということで、かなり久々に公演期間中にがんばって感想を書きます!
なんで頑張ってなのかって土日に隙間なく観劇してると平日仕事の後に書くしかなくなるため!これ実は普通にしんどい!でも書く!!

*はじめに*

  • ストーリー・演出ともに当然ながらものすごくネタバレを含みます!舞台未見の方はご注意ください。
  • これを書いているのは「原作漫画・アニメを通らずに舞台を通じて初めてウィンブレの世界に触れた人(主演キャストのファン)」です。原作を知り尽くしたうえで舞台を観た人の感想が読みたい方へは不向きですのでご了承ください!

目次

どんな作品?私にとっての出会い(と戸惑い)

舞台公式サイト・Introductionからそのまま引用すると、
winbre-stage.com

週刊少年マガジン公式アプリ「マガジンポケット」人気ランキング首位常連で単行本は発売即重版連発の超話題作!
にいさとるによって人気連載中のヤンキー漫画「WIND BREAKER」。

孤独な不良高校生・桜は、ケンカのてっぺんを目指して、超不良校として名高い風鈴高校にやってきた。
しかし、現在の風鈴は“防風鈴 ボウフウリン ”と名付けられ、街を守る集団に変わっていたことを知る。

2024年4月には赤井俊文監督を始めとする実力派スタッフとCloverWorksによりアニメ化され、
2025年にはSeason 2の制作・放送も決定! 

そしてついにこの冬 この今、最もアツい新世代ヤンキー漫画が待望の舞台化決定!

……となります。
私はりょうがくんが出演することになって初めてこのタイトルを認識したくちで、つまりこれは、令和のヤンキー漫画……?となり、真っ先に頭に浮かんだのは「私、ついていけるかな!?」のひとことでした。
というのも、過去にヤンキーコンテンツ(?)には一切ハマったことがなく。(ここを一緒の括りにしていいのかわからないけど、例えばハイローとか東リベとか通らずに来たタイプ)
「ヤンキーってことはやっぱり、殴り合いよね?え?大丈夫楽しめる?」という戸惑い、正直割に強めでした。
ただ、演出はヒプステでおなじみ・植木豪さん。出演キャストにも好きな役者さんが沢山いたため、”舞台”として楽しめることはまず間違いないだろう!という判断をして、自分にしてはやや控えめにチケットを手配し大阪初日を迎えたのですが。
結果的に、スケジュールあけてたところ全部埋める事態になりました。リピチケと当日引換券で、もうね、存分に埋め尽くしたよね!笑

まじで舞台ウィンブレ、めちゃくちゃおもしれ~~~!!!という気持ちでいっぱい。
何がそんなに楽しいのか要素ごとに書いてみます。全然書ききれなかったのにバリ長くなって本当に困るどうしよう。

妥協のなさすぎるアクションの追求

喧嘩をする作品なわけなので、当然アクションはすごいことになるんだろうなぁと想像はしていたものの、予想以上にとんでもなかったです。
いわゆる肉弾戦の殴り合いの殺陣あり、ワイヤーアクションあり、アクロバットあり……
いや、シンプルに皆さん身体能力高すぎませんか!?今どきの俳優って本当にどうなっているんだ?の気持ち。求められる水準、10年前とかと比べるとエグいくらい上がってない!?まじで。。


主人公の桜を中心に喧嘩のアクション表現の一種でワイヤーアクションが多用されるのですが、飛び蹴り・回し蹴り・相手に体当りして押し倒す動き、などなど、舞台の上手下手にビュンビュン飛び回る。これどうやって練習したの!!となる。
空中で縦にも横にも回転しまくる。いやほんとどうやって練習……???
これ書いていて気づいたんですが、喧嘩の表現には、一切映像が使われていないですね。。
映像が使われるのは、あくまでも建物だったり”風景”としての場合のみで、アクション部分はすべて役者の肉体だけで賄われている……!
この誤魔化しの効かない・ハードルの高すぎる直球勝負の肉弾戦を実現しているからこそ、演じられている感情のやり取りにも説得力が生まれているなと感じます。
本当に拳で殴り合っている迫力、ものすごい。。

時折挟まるダンスとラップ

これはもう豪さん演出だな~!と痛感する部分。
初日は正直まじで、存分に脳内をヒプステがよぎった。それはそう。だって自己紹介orバトルしながらラップ、するんだもの。笑
でもそもそも、こういった”抗争”の表現にラップの親和性が高いのは言わずもがなではあるので、この演出自体への違和感は特に無いです。*1
豪さんが存分に得意分野を活かしたうえでとことん見応えのある世界づくりをしているんだなぁと感じました。

ちなみに出てくるラップの中だと私はダントツで喫茶ポトスでの楡井の自己紹介ソングが好き!かざんくん、ダンスもラップも上手くてまじで何でもできてびっくりする。。*2
あそこ、カウンター席のスツールをターンテーブルに見立てて歌のオン/オフを表現してるのが地味に面白くて。
登場した楡井に全体的に呆気にとられている桜が「おい、タグついてんぞ」って声かけるところ。まずそこで桜が手元でスツールを回して音楽を止める→指摘されてタグを取ったあとの楡井が再び歌い出すきっかけを、立ち上がった千代ばあがスツールを回すことで音楽を開始させている→最後はもっかい桜がスツール回して音楽を止める、という流れになってます。細かい。笑
ここ、終始「!?」の顔をしている桜の表情を追いかけるのも楽しくて地味に好きなシーンだったりする!

客席を使った演出も多くて、お客さんをエンタメの世界の中に全力で引き込もう!とする豪さんならではの貪欲さを感じます。楽しませるためならなんでもやっちゃうぜ!テンション。
物語のちょうど中盤あたりに、風鈴高校による客席降り→群舞があるんですが、タイトルわからないので「ボウフウリン町内見回りソング(仮)」とします!
ここのダンスがま~~、かっこよすぎまして!!?
今作で桜が踊るのはここだけなので貴重なりょうがくん爆踊りシーンになってるんですが、もうね、あの短い時間に大好きが詰まりすぎていて、最高。
初日このパートに差し掛かったとき、チケットを買い足そうという意思が固まった。
多分改めて記事書くだろうから、この話はちょっとまた今度……!笑

丁寧に「言葉」を選び抜いている、脚本の巧みさ

今回、実は「初日を観たあとに原作漫画を読んでみる」という逆の流れをやってみたのですが、正直その再現度にびっくりしました。
押さえるところを押さえたうえでの舞台として落とし込みが、とても巧みなんだなぁと感じた。

漫画を読んで印象的だったのが、初対面の楡井への印象について「見た目ばかりにこだわるやつはいざとなったら逃げ出す」という意味合いのことを言う桜に、ことはが言葉をかけるシーン。
ことはは、ここで要は「人は見た目じゃ判断できない」という話を桜にするんですが、原作だとその例えとしてコーヒー豆の色の話をしているんですね。
舞台ではそのコーヒー豆のエピソード自体はカットされ、本質のメッセージだけが残されているのですが(比喩表現なのでそれでも実際意味は通じるので普通の判断だと思う)、その残された部分のセリフを語ることはが、コーヒー豆の入ったケースを手にしていて。
これに気づいたとき、うわ、これめちゃくちゃ丁寧だな……?と感動しました。セリフとしては抜いてしまっても、ト書きの要素としてコーヒー豆を残したんだなぁと。。
追記:こちら後日果鈴さんのインスタライブで明かされたのですが、コーヒー豆を手にしたのは原作ファンでもあることは役の果鈴さんご自身の発案なんだそうです……!セットが組まれて小道具まで配置された後にコーヒー豆があったためやってみよう!と思ったんだそうで、役者さんってやっぱり本当に、すごい~!!!(感動)


細かく読み込んだわけじゃないからあれなんですが、今作の三浦香さんによる脚本は「言葉」の取り扱いをすごく丁寧に精査しているんじゃないかなと感じるんです。
どうしても尺の部分で削ぎ落とさなければいけない分、どの言葉を残すのかかなり繊細に取捨選択したのではという印象。
例えば物語の導入、桜が風鈴の街にやって来てことはに出会う~入学式を迎えるまでで、二人のセリフが必然的にかなり多くなります。
このパートでは、とても言葉として強いフレーズが連続して登場しており、だからこそ導入部分でぐっと物語に読者を引き込む力が生まれていると思うのですが、ここでは敢えて尺をしっかりつかって、ほぼ全部の言葉を残す判断がされているように思いました。
その甲斐あって、あのもはや口上と言いたくなるようなことはの「この街の入り口には看板がある!」のくだり、本当にかっこよすぎて鳥肌立つ。。
こんなふうに漫画っぽい始まり方を舞台として表現してしまえるんだ~!!!って感動する。もちろんこれは、演出もあってこそ!
そしてこのゾクゾクするような迫力、間違いなく髙橋果鈴さんの力量が大きすぎます!あそこ、かっこよすぎるて~!

結論として、原作から要素を活かして舞台上に立ち上げていく部分の選び方が、とても上手い脚本なんじゃないかなと感じました。
全体的に、その場面ごとの登場人物の感情、機微が苦労せずともすっとこちらに入ってくるのでとにかくストレスが全く無いんです。
これって、原作を知らない立場として舞台を観ているケースで、実は結構レアだったりもする。
原作の有無によらず「なんで今このキャラクターはこういう行動になったんだ?」というところに引っ掛かりがあったりするとやっぱり気になっちゃうので……
物語に没頭させてくれる脚本だなと感じたため、今作は舞台オタク的にはすごく好みでした!

キャラクターが魅力的

「2.5舞台はこうでなきゃ!」と思うような、個性溢れるキャラクター陣を実力揃いのキャストが演じてくれているので、もう最高~に楽しいですね!!
それぞれのキャラの性格だけでなくお互いの関係性が見えてくる細かなやり取りがどんどん増えていて、原作が好きな人はかなり楽しめるんじゃないかな!?という印象。
こういう感じの、それぞれに個性がバラバラで華やかなキャラクターが同時に場面に存在してストーリーを展開していくところは、やはり漫画・アニメ原作舞台の良さだなって思う。
この舞台上のなんともいえない華やかさって、仮に原作を知らなくても観ているだけで楽しいんですよ。

冒頭にも書きましたが今回個人的にかなり好きなキャスト・じっくり観てみたかったキャストが揃っていてその点でも満足度が高いです!
具体的には好きキャスト→さなちゃんとあんでぃくん、観てみたかったキャスト→いままきくん!かざんくんもニュージーズのクラッチーがすごく印象的だったので楽しみでした!「感化院からの手紙」にはボロ泣きだったもの。。
で、実際皆んなそのワクワクしていたこちらの期待に全力で応えてくれる素晴らしさなのでまじで、言うことがない。舞台オタクとして、観ていてシンプルに、楽しい。


舞台後半、ボウフウリンVS獅子頭連のタイマン勝負のところ、私はずっと「喧嘩のベンチワーク」って呼んでるんですけど*3、ま~~~じでかわいい。
1年生4人の動きが本当にたまらん!特にあんでぃくん演じる蘇枋からりょうがくん演じる桜へのちょっかいが、最高ーーー!!!
大人の余裕をもつ蘇枋がしゃかりきな桜に興味津々であれやこれや絡んでいくのを見ていると、本当に「……ガーーー!!!」という言葉にならないぶち上がりテンションになります。だってもう、ふたりとも、可愛すぎて。
あんでぃくん、ヒプステNEから釘付けキャストなので……彼は絶対に売れる!と身内みんな言っている眩しい22歳!ダンスもすっごく上手いんだよねぇ。
杉下くんは杉下くんで独自のワールドを築いているし、自分は勝負に出ないため見守り役に徹している楡井くんはとても表情豊かで(丸秘ノートを握りしめているのでマネージャーっぽさがあってかわいい)、
三年生は二人でちょこちょこ会話したりもしていてなんかもうね……みんな好き!ってなるやつね!
好きなところは今月後半にでもまた別途書きたいです!!

一番良いたいこと。皆んな芝居が、上手い!!!

でね、結局は一番、これなんよねーーー!!!思わず大声になる。
ウィンブレ、まじで皆んな芝居が上手くてサイコーすぎ!!!
特に東京公演に入ってからその印象がものすごく強い作品になりました。


今回、やはりアクションがとんでもない量・しかも最後には舞台上に雨まで降ってくる(!)ので、怪我のリスクは正直かなり高い方というか……!
相当に気を遣わないといけない作品であることは間違いなく。最優先は「とにかく怪我をしないこと」な気がしていて(というか、そうであってほしい)。

これは完全なる私の想像ですが、上記の次第なので、まずは主にアクション部分を劇場スケールに合わせて体に十分染み込ませることが至上命題だったんじゃないかな?と思います。そこが無事にクリアになったことで、多少なりとも余裕が生まれた分、東京に来てグッと芝居が深まったのかな……?などと、本当に勝手な印象では感じています。
それくらい、大阪と東京で受け取る芝居の密度が全然違ったんですよね!?今本当にものすごく、濃い。
だって大阪の席がめちゃくちゃ観やすい位置だったのに(5~6列目あたりのセンブロ)、だいぶ後退して観た東京初回のほうがボロ泣きしたんだよね。それくらい芝居に揺さぶられました……。自分でも不思議だった。

もうさ~~桜とことはを中心としたタイトルが出るまでの部分で、なんかもう泣いちゃうんだよね!?たぶんこれ、泣き所としては早すぎるんだけどね!?
ことはは桜に向かってものすごくストレートに様々な言葉を投げかけるんだけど、その一つ一つがどう桜に作用したのか・それを受けた桜がそもそもどんなバックグラウンドをもった人間なのか、というところが、二人の芝居からめちゃくちゃ色濃く伝わってくるんです。

生まれ持った特徴のせいで孤独にならざるを得なかった桜は、そんな”奇妙な見た目”の自分が殴り合いをしていても、人を助けた事実において風鈴の街の人たちからは真正面から感謝され、避けられることもない……という事態にどうしても戸惑いを隠せない。
その「はっ…!?」という信じられなさが滲んだ桜の動揺の声と表情、それを見ているだけでなんかもう、泣けてしまうんよね。。
そこに届くことはのセリフが、
「少なくとも私は、桜を向いてる。だからあんたも、こっちを向きな!」なんだもんなぁ。。
タイトルが出るまでの時間を支えるのが桜とことは、りょうがくんと果鈴ちゃん二人のお芝居なわけですが、ちゃんと芝居に血が通って噛み合っていなければこの感動は生まれないと自信をもって言えるので……!ふたりとも、本当に素晴らしい。。芝居が、良い。感動する。


それ以外、具体的にどう芝居がいいんだよ?ってことを書こうとするともうそれだけで数千字必要になっちゃうのでちょっと現段階では諦めていますごめんなさい!
ここまでで桜とことはしか書けてないけど全員いいんだよ~~の気持ち。
梅宮のさなちゃんはもう言わずもがなに最高!兎耳山のいままきくんなんてもう、恐ろしいくらい、良い!
蘇枋のあんでぃくんは若手ならではの爆伸びを見せていて本当に気持ちが良いし、十亀を演じる里中くんのどっしりと構えた存在感もたまらないです。
キャラクターの魅力のところでも思ったけど、やっぱり”キャスト毎に感想を書く”をやりたすぎるやつ。楽のあとに書けたらいいなぁ~~~

ボウフウリン総代・梅宮は「喧嘩は対話、拳は言語」という教えを桜に伝えるのですが、そうして舞台上で数々の対話”を展開していく皆さんの生きたお芝居が、本当に素敵です。
間に合えば是非劇場で体感してほしいし、楽日には配信もあるので!!
winbre-stage.com

人が生きていくうえで無視できない「人との関わり」を正面から描く作品

てっぺんを目指すにはどうやら”他人”が必要で……という桜の気付きで今作は幕を閉じるのですが、
ウィンブレ、人としてのとても普遍的な感情を正面から描いている作品なのかなと感じます。

対話が実現する条件には、まずは他人と向き合うことが必要だと説く梅宮。
ウィンブレだとそのための手段、言語がイコール”拳”になるわけですが、生きている私達は日々、そうやって殴り合いをせずとも(当たり前ね)、己とも他人とも向き合わなければならない。
仮にこれが現実だったらそもそも当然「暴力反対!」にしかならないわけだけど、それを置いといて楽しめるのがフィクションのいいところよね。

なんというのかな、それこそ人の善性というのか……生きるうえで無視できない、綺麗事かもしれないけど失えないもの、そんなあれこれについて、深く語りかけてくれるような作品のように感じます。
とても胸のすくような爽やかさがある。

舞台期間はいったんは舞台としてのウィンブレをしっかり堪能したうえで、後日改めて原作に向き合いたい!
むしろ苦手なんじゃないかと思ったのがいい意味で裏切られた作品でした!
そしてこの記事では桜がめちゃくちゃかっこよくて可愛い話を全く出来なかった!りょうがくんの桜、まじで大変かっこよくて可愛いので観てください!!
2時間でスッキリ観られるところもおすすめ!きっとまた感想書きます。

*1:違和感はないんだけどさ、冒頭まだ10分くらいの桜がてっぺん取るリリックで歌い出したのは初日は流石にちょっとおもしろかったよ!我々に山田一郎をよぎらせるな、という方が難しいのよ。笑

*2:そうだった、彼はヤングシンバだったのだ……という事実をニュージーズぶりに思い出しましたが本当になんでもできて、すごい。

*3:「それ何?」って言われたんですが笑、テニミュで対戦中に試合の様子をそれぞれの学校(チーム)がベンチで見守って応援してる演出→その最中のキャストによる動きを「ベンチワーク」って言うので(これについて発祥は知らない……!なんか昔からあの存在はベンチワークと認識している)そのことを指してます。やはりキャラクター的に好きにわちゃってOKになるため、主にボウフウリンの動きがまじで、ベンチワーク。笑




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