
2024年 103分 トルコ
監督:ジャン・エヴェノル
バイオレンス・アクションもの。 ★★
先日観たトルコ映画「卵」はタルコフスキー監督を思わせるような詩情溢れるものだった。
しかしトルコ映画にも、あたりまえのことだけれど、いろいろあるのだなあ。
本作は詩情の欠片もないバイオレンス・アクションもの。
すごいよ。
サヤラはスポーツジムで働く清掃員(つまりクリーナー)。
無口で人付き合いは悪そうなのだが、幼い頃から父に仕込まれた軍隊格闘術サンボの達人だった。
そのサヤラの姉ヨンジャが、浮気男とその仲間に暴行を受けて殺された。
浮気男は政府高官の息子だったようで、父親の権力をかさにきて姉の死も自殺ということにされてしまった。
くそっ、あいつら、絶対に許さないっ。姉さんの仇を取るわよ。
ここからは、もうぶっ飛んだとしか言いようのないバイオレンスの嵐。
浮気男とその仲間だけにターゲットを絞ると思いきや、その邪魔になる奴は容赦なく殺していく。
姉の死には無関係な浮気男の奥さんやお手伝いさんまで躊躇なく殺していく。
浮気男たちが逃げ込んでいる豪邸に向かったサヤラは、門番まで血祭りに上げていく。
おいおい、いくら何でもやり過ぎだろ。
サヤラが駆使するサンボについてはよく知らなかったのだが、関節技が主体のようだ。
ソ連の軍隊格闘術として発展してきたとのこと。
道理で実戦的なわけだ。確かに技が決まれば手や足は折れてしまう。痛そう。
しかし寝技も多く、(跳び蹴りだとか、回し蹴りなどに比べると)絵柄的には地味な感じであった。
クライマックスは、姉に暴行をして殺した5人への一部屋内での復讐場面。
彼らを拘束したサヤラは、”1対1で勝負しろ、誰か1人でも私に勝ったら許してやる、と言い始める。
うむ、見せ場を作るために制作者も考えたな。
しかしここからのバイオレンスぶりは半端ではない。
脳みそが当たりに飛び散るほどに踏み潰すわ、動脈血がぶわーっと吹き出るほどに首筋を噛みちぎるわ・・・。
指でぐりぐりと眼球を破壊するに至っては、もうホラー映画かと思うほどのすさまじさ。
(この手の映像が苦手な方は要注意ですよ)
ちなみに、ポスターにあるような掃除道具で闘うという展開はなし。ポスターに偽りあり!
で最後は、あ~あ、こんなことになっていったのか・・・。
どこまで行くのだと思わず観てしまった。吹っ切れているよ。
驚いたことに、この物語は実話に基づいているとのこと。
本当にこんな復讐殺人鬼がいたのか? それもうら若き女性で・・・。ひえぇ~。