
2019年 109分 カナダ・アメリカ合作
監督:ジェイ・ローチ
出演:シャーリーズ・セロン、 ニコール・キッドマン、 マーゴット・ロビー
TV局界でのセクハラ騒動。 ★★☆
元・人気キャスターのグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、CEOのロジャー・エイルズをセクハラの罪で提訴した。
彼女は視聴率No.1のテレビ局FOXニュースでキャスターを努めていた。そして訴えられたロジャーはテレビ界の帝王である。
これは一大事件である。マスコミは大騒ぎとなる。
TV界は過激な売り込みと生き残りの戦いの場であるようだ。
だからその世界で権力を握った者は、理不尽なことを強要するようにもなる。
この映画は2016年に実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動を元にして作られている。
この後には、いわゆる「#Me Too」運動も巻き起こっている。
一大センセーショナルなできごとだったわけだ。
(おお、どこかの国での芸能界セクハラ事件も思い出させるな。松○事件とか、中○事件とか・・・)
FOXニュースのキャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)も騒動に巻き込まれていく。
彼女もその地位に上り詰めるまでにはロジャーからセクハラを受けていたのだ。
メインキャスターの座を狙う若手のケイラ(マーゴット・ロビー)も権力者のロジャーに伝手を作りたい。
しかしその対面の場で彼が要求してきたのは・・・。
本人に似せるためにシャーリーズ・セロンは特殊メイクをしていたとのこと。
(メイクを担当したカズ・ヒロ(辻一弘)はアカデミー賞のメイクアップ&スタイリング賞を受賞している。)
いつものセロン姐さんとは雰囲気が違うなあと思いながら観ていたのだが、そのためだったのか。別にそこまでしなくても好かったのに。
それにしても、こうした事件で最初の告発者になることにはとてつもない勇気が要ると思う。
告発は巨大権力で握りつぶされかねないし、後に続いてくれる者がいてくれるのかどうかもわからない。
そりゃ並ではない信念とエネルギーがなくてはできないよなあ。
登場するメーガン・ケリーやグレッチェン・カールソン、ロジャー・エイルスは実在の人物。途中ではトランプ大統領も登場している。
ただしマーゴット・ロビー演ずるケイラは架空の人物とのことだった。作品にメリハリを持たせたのだろう。
驚くのは、これらの実在の当事者の許可は取っておらずにこの映画を作ったとのこと。
訴訟上等という覚悟があったらしい。
これもすごい勇気?だな。
原題”Bombshell”を直訳すると「爆弾」。転じて、衝撃的なニュースや悩殺美女という意味も持っている。
なるほど、いろいろと引っかけていて、好いタイトルだ。
たしかにこのセクハラ事件告発の意味は、社会的には大きかった。
ただ映画としてみた場合、いささか事実に凭りかかりすぎていて、エンタメ性はその分だけ薄くなっていたように感じられた。
せっかくの3人の美女の共演映画だっただけに残念。