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こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
以下、イベントページから引用です。
「受託開発だとアジャイル開発は難しい」という話をよく耳にします。 顧客との関係性や契約など、たしかに制約は多いかもしれません。しかし制約があること自体は自社開発でも変わりません。
自社開発でアジャイル開発の経験を積んできた及部 敬雄様 (株式会社ホロラボ) は、受託開発においてアジャイル開発に取り組んだ結果、成功できたと話します。そして、受託開発でも自社開発でも大事なことは変わらないという感覚を持ったそうです。
そこで今回の AWS Developer Live Show では、「受託開発だとアジャイル開発は難しい」と「受託開発でもアジャイル開発できる」この 2 つの違いについて考えます。実体験をもとに、受託開発でのアジャイル開発を紐解きます。ぜひ一緒に考えましょう。
会の様子
及部さんの講演
受託開発のイメージ
受託開発と聞くと、昔(転職前)の及部さん自身も含めて、ネガティブな話が多い印象を持っているという話が導入としてありました。
受託開発の難しさ
受託開発を実際にやってみて感じた難しさとしては、
- チームが長続きしにくい
- 「私契約する人、あなたつくる人」問題
- 「私考える人、あなたつくる人」問題
の3つがあるという話でした。
まず、1個目のポイントですが、受託開発は有償稼働率を設けたくなるため、Project Based Teamになりがちだということです。
次に2個目のポイントとして、受託開発をすると「開発」フェーズで入ることになりがちで、いろんなことが決まっていたりと制約が多い中で仕事が始まってしまったということでした。
最後のポイントとして、発注者と受託会社の関係性として、「バックログ提供して」「その通り作ります」というのが繰り返されることで「私考える人、あなたつくる人」なりがちで、一生懸命仕事をするからこそ出てくる厄介な問題なのではないかということでした。
及部さんとしてはこの問題は繋がっているように感じるということで、
- 受託開発を普段しているためチームが存在しないことで、契約をする「契約者」が出てくる
- 顧客にではなく内部のチーム(チームビルディングなど)に集中しがちになるため、「私考える人、あなたつくる人」問題が生じる
という流れなのではと思っているということです。
及部さんのチームの取り組み
及部さんたちはチーム転職をしていることもあり、契約するところからチームで取り組むというのを繰り返したそうです。
及部さんたちは見積もりや契約も学習をする対象だと捉えているそうで、契約前の振る舞い方も上手になり、前述した問題を打ち破るように取り組んだということでした。
また、初手にデモをすることで、相手のイメージを詳細にして具体的に話をするようにしていたそうで、空中戦にならずにコミュニケーションを取ることができるということです。
受託開発の罠
経験上、基本的に顧客は何を開発すればいいか分かっていないし完璧な要件定義をすることもできないため、「何を作るのか?」にまで踏み込むことが重要だということでした。
また、新人を学生かのように扱うと学生のような振る舞いをしてしまうのと同じように、顧客が要件をくれる人のように扱うと前述したような振る舞いをしてしまうということで、顧客を問題解決を一緒にするパートナーだと捉えることが重要だと考えているそうです。
そのため、自分たちに仕事をくれた顧客が幸せになって昇進するような仕事の仕方を目指しているということでした。
まとめ
ここまでの話でも出てきたように実際に受託開発を経験して、
- チームを案件にアサインするのではなく、案件にチームをアサインするような姿を目指している
- 受託開発かどうかとかではなく当たり前にやるべきことを当たり前にやることが大切
- 自分たちも発注者と一緒に未来を考えるようにしている
ということを今考えているそうです。
また、受託開発なのか自社開発なのかどうかはウォーターフォールかアジャイルかと同じように全然関係ないというのも改めて感じたということでした。
Q&A
講演のあとはQ&Aやパネルディスカッションがありました。以下、質問やトピックと回答を一問一答形式で記載していきます。
チーム転職という発想がなかったのでそれをしたのはすごい
いいチームを作っては解散し、というのを繰り返していたプロセスに意味がないと感じたので、社会実験的にチーム転職をしたところ成功した。
発注側とチームになるには?
相手のことを知らないし何も分からないことばかりなので、そこを武器にして話をし始めた。
2つめのチームはどう作ったのか?
社内で固定したチームで仕事をしたいという気持ちを持っている人たちがいたので、そこに及部さんがアジャイルコーチとして入ったりした。
受託開発でチーミングするときに気をつけたほうが良いことは?
一通り体験しないと何もわからないと思っているので、興味を持って取り組むことが大事だと思う。
固定スコープに対してどうアプローチしたのか?
どう考えても準委任じゃないの?みたいな発想でこれまでの慣習にとらわれずやっていた。
今日話した内容は最初から気がついていたのか?
受託開発だからどうというのはないんじゃないか?と元々ある種の仮説を持っていて、あわよくばプロダクトを作ってやれという気持ちで仕事に取り組んでいた。
チームのサイズはどれくらいなのか?
フェーズによるが3-4人くらい。ロールでPM, 開発者みたいな感じで分けるところもあれば、及部さんのチームみたいにあんまり役割が決まってないこともある。
会全体を通した感想
及部さんが主催しているコミュニティでも色々話を聞いたり及部さんのプレゼンテーションをいつも見ていたりしたので、そんなに何か新しい話があったというわけではなかったのですが、いつも通り面白かったです。
受託開発かどうかはあんまり関係ないというのはその通りだと自分も思っているのですが、受託開発をやってみるぞ!と思っていたからこそできた取り組みとかも実はあったりしないのかなあというのはなんとなく考えていました。