10月5日。新宿SAMURAIにて開催されたガールズフィスト!!!!GT ミニアルバム「F1RST!!!!」発売記念ワンマンライブ@新宿SAMURAIに参戦して来た。


今年の四月にレーベル移籍し、ここまで四作のシングルがリリースされる毎にそのリリースLIVEと称したワンマンLIVEが開催されて来た。
で…ミニアルバムのリリースも発表されていたので、そのリリース記念LIVEも開催されるだろうと(勝手に)思っておった所に、前回のLIVE(8月に開催された4thシングルリリースLIVE)にて告知された時は、歓喜の感情に打ち震えたものである。
そのミニアルバムなんだが、細かい所感なんぞはその内に記事にしようと思っておるので、本稿では触れないが聴いて感じた大まかな印象としては……これまでのガールズフィスト楽曲の路線を踏襲している楽曲もありつつ…新境地開拓の意味が込められた楽曲もあって、本当に聴き応えがあった素晴らしいアルバムで、LIVEという場でこれらの楽曲がどういう表情で魅せてくれるのかも楽しみだった。
ミニアルバムの楽曲、これまでのガールズフィスト楽曲、そして…楽曲に血を流していく四人のパフォーマンス。これらの見事な融合によって感じられた感動と熱狂をこれからいろいろと書き殴っていこうと思う。
駆けだしたら止まらない~ハイスパート&ハイテンションなLIVE
今回のLIVEは、一言で言ってしまうと異様なLIVEだったと思う。
企画コーナー的なモノは一切無く、MCの時間もそう多く割かれてもいなかった。とにかく一曲でも多く演奏と歌を届けたいという想いが込められたLIVEだったんじゃないだろうか。
レーベル移籍してから出逢えた14曲の楽曲に、旧体制の楽曲、他のバンド楽曲のカバーと……まるでこちらを畳み掛けていく様に攻め込んで来た。ただ、それはこれまで自分が参戦して来た過去のLIVEでもあった要素だけれども、今回はそれらの熱量が全く比較にならない凄まじさがあった。
その異様な熱量を滾らせていたのは言うまでも無く、浅見春那さん、内山つかささん、奥村真由さん、八木萌々菜さんの想いと覚悟と意地が演奏と歌声に乗っかっていたから。逆に言えば、そこまで我を曝け出せたのは、彼女達が奏でているのがパンクロックだからだろう。
パンクロックの形式や定義は様々あるけれど、何かに反抗する意思を音に込めて発散する音楽だと自分は勝手に捉えている。彼女達は、演じているキャラクターを宿していてもLIVEを通じて、個の生き様が音楽に乗っかっていく。そこに自分だけじゃなくてあの刻と場に参戦された多くの人は、彼女達がステージで見せた生き様に魅せられ、熱を滾らせてあの異様な熱へと昇華していった。
我々が発する熱を彼女達が受けて、パフォーマンスの質も上がっていった。
浅見さんについては後述するとして……まずは、前回のLIVEで役とパートを引き継ぐ形で新加入された八木さん。あの時は、初お披露目ということもあったのか、極度の緊張があったけれども…LIVEが進行していくに連れて、目を輝かせた笑顔全開でパフォーマンスされていたのが印象深かった。
あれから、対バン形式のLIVEだったり公開練習もあり、今回のワンマンへの準備もあった。勿論、大変なのは他のメンバーも同様だが、八木さんの場合後から加入という手順を踏んでいるので三人との連携の深さを詰めなきゃならなかった様に思う。
でも、このLIVEでの八木さんは前回同様に目を輝かせて思いっきりLIVEの雰囲気を楽しんでいた。
いろいろキツい事やプレッシャーってのはあっただろうがそれをこちらに感じさせなかった。肝が据わっているのか、抱えるjマイナス要素をちゃんとプラスのエネルギーに上手く変換できる人なのか。八木さんのとにかく楽しむというスタンスは、こちらにいい刺激になって楽しませてくれる事を改めて感じた。
で…やっぱり『ガールズフィスト』を支える内山さんと奥村さんの存在は大きい。
怒った所を見た事がないと評されるほど柔和な雰囲気を醸し出してる奥村さんと、一緒になってはっちゃけながらも、締めるべき所はきっちりとしてバンドにメリハリを利かせている内山さんがいる事によって、浅見さんと八木さんも伸び伸びとされている。
そのメリハリってのは、二人の奏でるドラムとギターの音にも表れているのだろう。例によって技術的な事や明確な知識でもって語れる舌は無いが……彼女達の激情が音に乗っかっている様に思えてならなかった。特に、ギターソロの時の奥村さんの雰囲気がとにかく格好良かった。その格好良さは普段の彼女は見せない要素で、そのギャップに惹きこまれるのだろう。
調和を壊す者の真骨頂
切っ掛けはド忘れしてしまったが……過去のインタビュー(シングル・Only my Way!!!!リリースの記事)をちょいと漁っていたら、浅見さんについて評された言葉が凄く印象深かった。ちなみに評したのは、初代の藤森月役だった古川由利奈さん。
浅見の役割は、空気感を調和することじゃないよ。空気を壊すことがあなたの役割です。
古川さんの言を踏まえて、自分の知り得る限りでのイベントでの浅見さんを振り返ってみると、腑に落ちる部分が多かった様に思えるし、今回のLIVEにおいて浅見春那という表現者を見るべき最大のポイントになるなと思えた。壊す者の真骨頂が発揮されたのが、LIVEのクライマックスで歌った『WISH』と『月季花』。
『WISH』を歌う前にMCがあったんだけど、浅見さんはメンバーとこの日会場に参戦された観客に向かって感謝の言葉を述べていった。これまで楽しく激熱な雰囲気は見事に浅見さんのMCでぶっ壊れてどこかしんみりした雰囲気へと変換されていった。で…そっからの『WISH』で涙腺もぶっ壊された……もう俺の中で、この楽曲はそういう(涙腺決壊)モノへ進化してしまったのだ。
そして『月季花』。この楽曲はミニアルバムに収録された新曲。このLIVEで一番聴きたかった楽曲でもあった。いい意味でこれまでのガールズフィスト楽曲になかった「らしくない」オリエンタルチックで幻想的な曲調が印象的。楽曲の大部分を占めているのは切ないテイストだけれど……サビでは一転して未来の希望に向かって生きようとする意志を感じさせる情念に満ち溢れたモノに変わっていく。
勝手な考察というか解釈なんだけど…この楽曲は切ない要素にボーカルが引っ張られると楽曲として成立しないように思う。メロディもそうだし、内山さんが書いた歌詞に込められたメッセージをちゃんと落とし込まないとちゃんと血が流れない。
ただ、そこは変幻自在の『貌』を持つボーカル・浅見春那。LIVE終盤だったが、リミッターが外れた様力強い歌声だったし、その歌声にきっちりと情念と魅入られてしまう様な色香も乗っかっていた。それは、『WISH』の心地いい余韻を壊した圧巻のパフォーマンスだった。
この子は、この先どこまで凄くなっていくのか……単純に「浅見春那がヤバい……」って言葉が自然と出てしまった。
軌跡の集大成、ここからの未来へ……
冒頭の四方山話でも触れた様に、今年の四月にレーベル移籍が発表されて、シングル四枚とミニアルバムがリリースされて劇的に楽曲は増えた。それと、数曲のMVを彼女達が演じているキャラクターではなくキャスト陣が出演するパターンのモノが制作されている。
それだけじゃない。LIVE物販で販売されたグッズの品数も以前より種類が増えたし、ネットを利用した配信によるアピールも増やしている。他にもいろいろとあるが…とにかく移籍してから今日までの流れは、アグレッシブな攻めの姿勢を感じさせるモノだと勝手に思ってしまう。
今の『ガールズフィスト』は、全体が激熱に滾ったエネルギーでもって突き進もうとしている。その熱のバランスは偏ってはいけないモノ。キャストだけ燃えても駄目だし、運営サイドだけ燃えても駄目。本当にいろんなモノを懸けないと戦えない。『このままでは終われない。いや、終わらせない!』という意地と覚悟が伝わるLIVEだったと全編振り返ってみて感じたモノだった。
前にも言ったが、良い事ばかりじゃない。本当に終わりかけた事もあっただろう。苦悩した事や悔しい事なんて数え切れないほどあったのは想像に難くない。それでも、このコンテンツに関わっている人達の想いと魂を汲み取って、浅見さん、内山さん、奥村さん、八木さんはパフォーマンスに全部乗っけてこのLIVEできっちりと戦った。
そんな想いと魂を見せられて、こちらの魂と感情が揺さぶられないワケが無かった。
これが『ガールズフィスト』のLIVEだ!!!!ってのをこれでもかって程に叩き込まれた。終演した直後は、いろんなモノを余す所無く出し尽くせた疲労感が襲ってきたが、それも心地いい疲労だった。そして…何よりもこのLIVEが何のトラブルもなく終演出来た事が本当に素晴らしかった。
あの刻と場にて受け取った想いの丈を全て出し尽くせた余韻に浸りつつ……この参戦レポの筆を置く事にする。