6月29日。新宿Cat's holeにて開催された『ガールズフィスト!!!! GT 1st&2ndシングル発売記念ワンマンライブ』に参戦して来た。

今回のLIVEは、1年ぶりとなるワンマンLIVE。更には、ワーナーミュージック・ジャパン移籍後初となるモノでもあった。フェスやら対バン形式LIVEへの出演はちょいちょいあって、それはそれで嬉しいモノではあったが、やっぱりワンマンLIVEを開催して欲しい想いの方が強かった。
で……ワンマン開催決定の報が流れた時、何とも形容し難い興奮が湧きたって来た。この形容出来ないって所で、待ち望んでいた度合いが思いの外深かった様にも思える。そんなLIVEに参戦出来て、あの刻と場で体験した興奮と熱狂を書く殴っていこうと思う。
意外な展開と新たな発見
開場時間が当初の予定時刻より30分遅れとなったが……開演時刻は定刻通りの17時スタートで今回の『戦』は幕が上がった。(この会場に幕なんてモノは無いが)
今更説明不要だと思うが…このコンテンツはガールズロックを題材にしている作品。その登場人物を演じられている、奈川芳野役の浅見春那さん(Vo.)、白瀬双葉役の内山つかささん(Dr.)、坂ノ下奏恵役の奥村真由さん(Gt.)、藤森月役の井上杏奈さん(Ba.)が実際に楽器を演奏して歌う。しかし……今回は、いきなりのフリートークからのスタートとなった。このまさかの意外過ぎる変化球に思わず腰を抜かしそうになったwwww
いろいろと自由に語る中で…今回一番印象深かったのは……チケットが完売されたとの報だ。
本当に、今回は何だか人が多く来られていた様に感じられたが、完売していたというのは本当に驚いたし何よりも喜ばしい事実だ。
俺が言うのは非常におこがましいのは痛感しているのだけれど……このご時世、数多あるコンテンツを知る機会ってのは多くある。ただ、その中でも『ガールズフィスト』を知ってLIVEまで参戦するというのは(いい意味で)特異な部類だと思える。無理やり例えるなら…シュートを豪快に決めたり、ドリブルで相手を抜き去る快感ではなく、ディフェンスのインターセプト(パスカット)の快感でサッカーの楽しさを感じる位に特異な部類だ。
近年、ガールズバンドを題材にした作品が熱いムーブメントを巻き起こしている。(あくまでも個人の主観)ただ、その中でもこのコンテンツはあらゆる面において弱いモノがあるのは否めない……何を見出してこの場へと赴く切っ掛けになったのかはそれぞれの胸中にあって、背中を押された人が多く集った結果が、このLIVEのSOLD OUTへと繋がったのは何度も言うが本当に喜ばしいモノだった。
で、トークタイムが終わっていよいよLIVE本編へと流れるかと思いきや……初挑戦になるお楽しみコーナーの一つになった『アニソンカバーメドレー』へ。しかも、まだ彼女達の演奏じゃなく各メンバーが歌う事に。ここで非常に申し訳無いが……彼女達が歌った楽曲については全く知らん楽曲ばかりだったので、印象深かった事を書いていく。(そうするしか書き様がないんだが…)
ここで印象深かったのは、ボーカルの浅見さん以外の三人の歌声だった。(浅見さんの魅せ場については後述する)
何か包み込まれる様な感覚になる柔和さとキュートのある奥村さんの歌声、パワフルで溌剌とした格好良さを感じられた内山さんの歌声、凛としたクールな系統で、内山さんとは違ったベクトルの格好良さで聴かせた井上さんの歌声に熱狂して盛り上がれた。
そして、もう一つのお楽しみコーナ―の企画は、観客も参加してのゲーム大会。まあ、コレもよくある企画だったりするが、この現場ではおそらく初めてかもしれない。多分……。
ゲームの方だが、トランプを用いるHigh&Law。ただし、LIVEの戦場では声出しても判別できないので、彼女達が引いたトランプの数字より高いと思ったら挙手。逆なら手を挙げない。で、当たったらそのまま立ってて、外したらその場にしゃがんで、ある程度人数が減るまでやっていくと。最後まで残った人に、商品としてメンバー全員に指定した台詞を言ってもらう権利が贈呈された。
ちなみに自分は、初手で10が出た時にHighに賭けて見事に灰になって散りましたがwwww
解放された我と殺気。そして…優しさ
このゾーンからいよいよLIVE本編。一発目の楽曲は、新生・ガールズフィスト!!!!GTの原初の楽曲『Bugging Me!!!!』で戦いの火蓋を切る。
イントロを奏でた瞬間に会場の空気が一変した。お楽しみコーナーでの緩くて楽しい雰囲気じゃない。何か彼女達の内に秘めた熱く滾る想いと魂を演奏に込めていく様な気迫が音に乗っかていた様に感じられた。そして、ここからが彼女…ボーカル・浅見春那の真骨頂が発揮される幕開けでもあった。
荒々しく重厚なサウンドに負けない浅見さんのパワフルで格好良い歌声がこの楽曲に血を流していく。音源は勿論の事、公開練習の時に聴いたモノとは明らかに違っていて、まさに音でぶん殴って捻じ伏せるモノへと変貌していた。続けて披露された『Zettai』も見事に化けた。
この二曲がLIVEで化けるってのは、音源を聴いた段階で確信はしていた。でも、やっぱり本番のLIVEという逃げ場の無い戦いの場で聴くと、浅見さん、内山さん、奥村さん、井上さんの生の感情が駄々洩れしてそれぞれが奏でる音と歌声に宿って……『アンセム』の域へと昇華を果たした。
『Bugging Me!!!!』や『Zettai』といった激熱でハードな格好良い系統の楽曲を謳っている時の浅見さんのエネルギッシュなボーカルがスゲェってのはこれまでのLIVEでも証明されて来たから今更驚くモノではないが……今回は明らかにその質が違っていた。浅見さんが纏っていた気みたいなヤツはいろいろな表現があるけれど、俺の中では『狂気』や『殺気』と称するのが一番しっくり来た。いい意味で本当にズルい人だなと……
ポップで楽しく盛り上がれる楽曲も良いのだけれど、パンクロックの真髄とされる演奏技術や知識や機材ではなく”気持ち”が駄々洩れしていて、こちらの熱もしっかり滾らせてもらえて思う存分に弾けさせてもらえた。
で……『WISH』。今回のLIVEで一番ぶっ刺さったのがこのアクトだった。
この楽曲は、ミディアムテンポのバラード。仲間たちといる今を大切にし、愛おしく思う気持ちが込められた『深愛の謳』。沁み入り、グッと惹き込まれる様に聴かせていく浅見さんの歌声は本当に澄んでいて素敵な歌声だった。
そして、何よりも楽曲の世界観に惹き込まれたのが、謳っている時の浅見さんの慈しみのある優し気な表情だったのよね。まさに『貌』で謳える浅見春那の真骨頂。『静』の雰囲気でしっとりと進行していくメロディから、サビで一変していく『動』の雰囲気を纏った盛り上がりが本当に絶妙でしっかりと魂に沁み込んでいく素晴らしい楽曲だった。
『Shining Ray 〜暁光〜』はこのLIVEで初めて聴いた。メロディや歌声は、テーマとして掲げられた夜明けの光(暁光)を彷彿させる様な感じか。まあ、初めて聴いたってのと記憶が曖昧な状態でコレを書いておるのでコレ以上の詳細なモノが書けないのが悔しいがwwwこの楽曲も本当に良い楽曲。
新曲ラッシュが終わると、ガールズフィストのLIVEでは恒例になっている、パンクロックの名曲のカバーコーナーへ移った。THE BLUE HEARTSの『リンダリンダ』『情熱の薔薇』『未来は僕らの手の中』。THE ROOSTERSの『恋をしようよ』。アヴリル・ラヴィーンの『Sk8er Boi』。Green Day の『American Idiot 』を披露していった。これらのパンクロックの名曲を演奏して来た経験もまた、彼女達の音楽の礎になっているのだと改めて思い知らされる。
で、『missing you』『Brand New World』『君と僕のモノ語り』『クリームソーダ』へと繋がっていく。
この四曲も、新生・ガールズフィスト!!!!GTの未来を担う新曲たちで、先に披露した未知の挑戦となった四曲とは趣きが違っていて、これまでのガールズフィスト楽曲のテイストを受け継いだ(と思っておる……)楽曲だと感じた。受け継がれた想いと魂があるから戦える。そんなメッセージがこの四曲には込められている様に思えてならなかった。
歌わないという決断と覚悟
今回のLIVEで新曲を現地でどう化けるのか?が最大の注目ポイントだと個人的に思っていたが、もう一つの注目ポイントは……これまでにリリースされた過去のガールズフィスト楽曲が披露されるかどうかだった。しかし……これまでにリリースされたガールズフィストの楽曲は一曲も披露されなかった。コレについて、自分はこう解釈した。
このLIVEで掲げられたテーマとされるのは、LIVEタイトルにも銘打たれている新生・ガールズフィスト1st&2ndシングル発売記念LIVEであるという事。これらの楽曲をPRしていく事と、自分達はこれらの新曲を引っ提げてこれからの戦いへ挑んでいくんだといった意気込みと覚悟を証明するモノなのだと。決して過去を捨て去ったワケじゃないと。そもそも、この楽曲をLIVEで聴きたい!ってのは観客のエゴを押し付けてるに過ぎない。
そうは言っても、寂しい気持ちは正直あった。だからと言って、失望したという感情やこのLIVEが物足りなかったというインプレッションは一切湧かなかった。彼女達…浅見春那、内山つかさ、奥村真由、井上杏奈の懸けている想いと覚悟、意地とPRIDEが今回のLIVEを激熱で最高に燃え滾って見事に燃え尽きた極上のLIVEになったのだから。
それに、この先の未来の刻で開催されるであろうLIVEでまた聴ける希望が完全に潰えたワケじゃない。その機会で聴けるのは過去に聴いたモノよりも更にグレードアップしたモノを聴かせてもらえるだろうという期待を勝手に持っていたりする。彼女達ならそれが出来る人達だし何よりも信じられる。
終わりに~戦い続ける事と諦められない意地の証明
先述でも触れたが、ガールズフィストというコンテンツが駆けて来た軌跡は順調なモノではなかった。始まってすぐにボーカルが入れ替わり……人の力ではどうにも出来ない災厄(コロナ過)で思う様に活動が出来なかった時期もあった。更には、ベースも人が入れ替わる事態にまで見舞われた……どの時点で辞める決断を下してもおかしくなかった。必死に戦う彼女達がちゃんと報われて欲しいと願うが、この世はちゃんと努力しても正当に認められて必ず報われる優しい世界じゃない。
ただ……それでも、戦う事と諦める事はなく前だけを見て立ち上がって進んで来た。だからこそ、彼女達を見つけられた多くの人が今回のLIVEに参戦してSOLD OUTという成果が出た。一つの勝利と言うにはは大袈裟かもしれないが…俺は勝利と言っても過言じゃないと思っている。
ここがゴールじゃないんだ。彼女達のパフォーマンスと血の流れた楽曲陣はきっとより多くの人の魂を揺さぶれる可能性に満ち溢れている。コレは妄言じゃなくて事実だと思っている。次のワンマンLIVEも開催が決まっていて参戦出来る事が叶っている。今回以上に燃え滾れて全力を出し尽くせてもらえる忘れられないLIVEになる。
浅見春那、内山つかさ、奥村真由、井上杏奈の四人はそれが出来る人達。
理由や根拠なんてモノは無い。信じているから。