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漫画感想:AKIRA

図書館で借りた本。

映画にはアキラはほとんど登場しないが、漫画ではかなり登場する。逆に漫画には金田があまり登場しない。……と思ったけど、登場しないのは4巻だけか。

これ、主役は鉄雄なんじゃないかな。ずっと登場しているし、鉄雄の覚醒から物語が始まるし。逆に金田は物語を始めてそして終えるというそれだけの役割しかないのでは。狂言回しって言うんだっけ?

そして大佐は、無能というか災害を引き起こしているだけのようだ。偉そうなのに役に立たない。

大佐以上に無能感があるのが竜である。なんかカッコイイ風の登場だったがだんだんと存在感がなくなってしまう。結局、ケイからも重要視されなくなってモブキャラと化す。

一方、大活躍なのが、おばさんと呼ばれるチヨコ。名前ないのかと思ったがググったらチヨコだった。おばさん強い。カッコイイ。不死身か。

ジョーカーもいい役だ。顔にタイヤの跡を付けたギャグ要因みたいだったが、タイヤの跡をつけたまま優秀なメカニックとして重要な役割を果たす。金田からはひどい扱いを受けるが、おれは金田よりジョーカーに共感する。メカニックを大事にしろよ。

結局どういう話だったのか。超能力者たちを中心としていくつもの集団が入り乱れて戦闘する話である。これが作者の描きたかったことではないだろうか。各勢力入り乱れての楽しい乱戦である。

米軍も参戦して混乱を増しているけど、なんというか、米軍は参加賞程度の参加でしかないんだよなぁ。たぶん、ミリオタ的なリアリティから言うと、アメリカが何もしないで見ているだけということはあり得ないということなんだろう。BC兵器とか投入しているけど、効かないだろうと大半の読者は予想したはずで、やっぱり効かない。

それで言うと、第三次世界大戦というのも設定上出てくるだけで、物語に影響を与えていない。東京で超能力の暴走による爆発があったら、それをきっかけに第三次世界大戦が起こるというのは当時のリアリティだからそうなっているだけ。ソ連が残っているのは当時の予測としては妥当だけど、第三次世界大戦があったら勢力の組み換えがあってもおかしくないという点からいうと、ほんとに第三次世界大戦は物語と無関係である。

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コマに俯瞰というか、人物が本当に点くらいの大きさのコマがあって、次のコマで登場人物が何かに気付いているので前のコマを見直すとすっごく小さい人とかバイクが描かれていたりした。どうも俺は大友克洋の漫画を読むには読みの解像度が低過ぎるようだ。

で最後まで読んでみると、結局アニメと同じように、鉄雄の金田に対する劣等感が話の根本にあるという点で同じ印象を受けるのであった。うまくアニメ化したというか、漫画の終りをアニメから大きく外れないようにうまくまとめたというか。

最後は珍走団のボスの金田が、救援物資だけ強奪しながら統治下には入らないとイキって珍走する。変わってないというか、成長していないというか。ネオ東京は政治の中心でもなく経済の中心でもなく、電気も水道も食料も医薬品も他所からの供給でなんとか生活している。

それを言うと、ネオ東京は最初から廃虚っぽいので、超能力で壊滅しても廃虚で、またまた壊滅しても廃虚という印象だ。超能力は月の破壊が最大の破壊で、ネオ東京壊滅は絵面としては大爆発だけど、中心にいた人も死んでないし、東京の更に一部だけの破壊なので月の破壊(これも一部といえば一部だが地球から見てはっきり分かるので少なくとも日本列島消滅くらいの規模はあるだろう)に比べてずっと小規模だと思うんだが。

いや、面白かったですよ。ただ、AKIRAは大判の本なので、図書館で借りられなかったら読まなかっただろうとは思う。

この作品の鉄雄の変貌がたぶん、俺の好きな「バブルガムクライシス」のブーマーに繋がっていると思う。




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