フラワーカンパニーズのコピーバンド「有限会社 花」のドラムとして、ライブに出演しました。
元々ドラムをやっていた多忙で時間を割けなくなった事情があり、ピロウズのセッション会で面識のあったメンバーの人から僕にお誘いが来て、参加することになりました。僕がフラカン好きであることを知ってくれていたのも大きいと思います。改めて、今回お誘いくださってありがとうございました。
これまで学生時代も含めて、比較的歳の近い人たちとしかバンドをやったことがありませんでした。今回はひと回りふた回り歳の離れた人たちと組むことになったのですが、最初の方はだいぶ緊張していました…。職場の人たちとスタジオに入っているような感覚だったので。

今回出演したライブは、蒼弍才という怒髪天コピーバンドの結成12.3周年記念イベントですが、ボーカルであり主催者であるトカゲさんの50歳の誕生日というもうひとつの大きな記念もあります。
僕は去年、THE PREDATORSのコピーバンドで初めてライブに出た時に、トカゲさんから「顔でドラムを叩くタイプだ」と激励してくださったことをすごく覚えています。これは自分のドラマーとしての個性なのかもしれないと勝手に解釈し、今でもステージで演奏する際は常に頭のどこかで意識を置いています。昔から声を出すことが苦手で、人と会話する時も表情や身振り手振りを強く交えて接する癖があるので、それが演奏においてもそっくりそのまま表れているのかもしれません。
フロアの皆さんが盛り上げてくれたこともあり、ライブの本番は楽しく演奏が出来ました。しかしアーカイブを見返すと、フィルインでテンポが大きく乱れるところがとても目立って聞こえてしまう。感覚に酔いすぎてテンポキープという基礎中の基礎がおろそかになってしまうのはダメだ(リハの時から何度も指摘されていたのに)。
あと、終盤に集中力が切れてしまうのも僕のよくない癖です。本番前はいつも緊張をほぐすためにお酒を1杯だけ飲むのだけど、そのせいで疲労が加速してしまっている…?最後の曲でちょっとしたトラブルがあり、それ自体は特に違和感なく演奏も止めずに進行出来たものの、そこで自分の中の張り詰めた糸が切れてしまった。ラストサビはテンポが爆速になっていて、思い返すとかなりヤケクソな状態でした。
音楽において感性は重要な武器ですが、それをコントロールする冷静さも無いと却ってみんなの足を引っ張ってしまう、ということを痛感しました。これまでは短所を認めつつもなあなあでやっていたのですが、これは本当にマズい。テンポキープを根本から鍛え直す必要があると思うので、すぐさま通販でデジタルメトロノームをポチりました。
ライブのセットリストはこんな感じでした。
1. DIE OR JUMP
2. 夜空の太陽
3. 春色の道
4. 深夜高速(怒髪天カバーver.)
5. 吐きたくなるほど愛されたい
6. ホップ ステップ ヤング
※トカゲさん及び怒髪天のコピーバンド・蒼弍才へのリスペクトを込めて、深夜高速は怒髪天のバージョンを演奏しました。
上記6曲のうち、『春色の道』と『吐きたくなるほど愛されたい』は僕がやりたいと言ってリクエストした曲です。『春色の道』は細かいキックのリズムを交えたエイトビートが好きで、実際に叩くと絶対に気持ちいいと思っていた。なのでセトリのリクエストについて訊かれた時、真っ先に浮かんだのがこの曲でした。
本家がこの曲をやる時は冒頭にボンゴを叩くのですが、流石にこの1曲のために楽器を買うのは気が引けたので、「スナッピーを下ろしたスネアを直接手で叩く」というやり方で代用しました。スナッピーとはスネアドラムの底部に付いている複数の針金のパーツで、普段はレバーを上げて演奏するけど、それを下ろすとポコポコと太鼓らしい音が鳴ります。端から見るとだいぶ間抜けですが、これも多少はウケたみたいでよかったです。
『吐きたくなるほど愛されたい』も当初は漠然とやってみたいと思っていただけなのですが、練習の段階でも、この曲を叩いていると自然と気持ちが高ぶってしまいました。
どこにも行けない閉塞感、誰からも必要とされない気がする孤独感、何をやっても上手くいかず常にどこか満たされない行き詰まり感。あらゆる負の感情が爆発するこの曲は自分にも刺さってしまいます。
どこへも行けない 帰る場所なんてもうない
乗り遅れて 乗り過ごして
見失って 堂々めぐって
半径30cmの世界の中で 満身創痍で傾いて
半径15cmの世界の中で 何だかもう疲れた
(フラワーカンパニーズ『吐きたくなるほど愛されたい』より)
僕自身の近況ですが、ここのところずっと仕事で精神をすり減らされています。何度も何年も同じようなことを書いている自覚があるけれど。今は特別大きな落ち込みは無いものの、立て続けに業務が降りかかってきて気持ちが休まらないこと、4月から何となく職場の空気が悪くて居心地がよくないことから、週5日間会社にいるだけで気分がどんどん落ち込んでいく。それを休日の2日間でどうにかゼロまで戻す、という日々の繰り返しで、心が一向にプラスにならない。
余暇を使ってやりたいことは色々あるのですが、酷く疲れていて思うように行動出来ず、さらに焦ってしまう。何も出来ない何の力も魅力もない自分に自信が持てなくなり、楽しそうな周りを見ていると自分だけが取り残されている気がする。満たされない状態がデフォルトになっているみたいで色々麻痺してしまい、何をしても意味がないし自分の気持ちを吐き出すことすら恥ずかしくてしょうもない、と考えてしまいます。
イベントのトリ、蒼弍才のステージに立つトカゲさんは本当に魅力的でした。燃えたぎるような情熱はもちろんのこと、フロアに立つ人たち全員を受け入れて引き込んでいく懐の深さを感じました。たくさんの人からの信頼があってこそ実現出来たライブ(イベント)だと思います。
僕は性格からして多くの人を惹きつけたり引っ張っていく才能は無いしそういう方向を目指したいとは思っていないけれど、自分の信念を他人に折られないくらいの強さは持っておきたい。結局のところ、そうしているのは他でもない自分自身の心なのですが、あまりにも余計なノイズが多すぎる。
「吐きたくなるほど愛されたい」とは、僕の内なる願望なのかもしれません。誰かにすべてを認めてもらって安心したい、的な。もちろんそんなことが叶うはずもなく、どれだけ咳をしても一人なのでどうにかやっていくしかないのですけどね。
会社で仕事をしているとどんどん気力がなくなっていきますが、それでも「週に一度はスタジオでドラムを叩く」という習慣は継続的に続けられています。バンド活動はどうしても他人を巻き込むもので、つまらないことで迷惑をかけるのは嫌だったし。
自分のスネアとキックペダルを購入したことで気持ちも引き締まったところがあります。有限会社 花での活動を通して、ドラマーとしての自分を内省し見つめ直すことが出来たので、これを無駄にしたくない。ドラムは自分にとって数少ない取り柄でもあるし、これからも無理しすぎず頑張りたいです。

次のライブは9月。満を辞して結成したthe pillowsのコピバンで初ステージ。フラカンの曲を叩くのが純粋に楽しかったので、もし機会があればまた参加したい!という気持ちです。
最後に、最近自分がヘビロテしているフラカンの曲を貼っておきます。何がなんでも今を生きている。