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朝早く出発。この時間は中学高校時代を思い起こさせる。あれからもう2倍くらい生きたんだなぁ、日々成長せず過ごしております。
万博行きとUSJ行きのバスは大変混雑していたが、島根県行きのバスは乗車率が半分を割るガラガラ具合。平日だからかな。最終的にほぼ全員松江で降りた。仕事かな…。
余談だが、島根県、という県はかなり到達が難しい部類の都道府県だと思っている。特に東京からだと出雲空港経由でしかほぼ選択肢がない。出雲空港からも公共交通機関経由では非常に大きな制約があり、特に世界遺産である石見銀山(大田市とあるが、さらにその西部)は出雲空港からさらに車で1時間かかる*1。おいそれとは行けない場所だ。関西からしたら秋田や長野県もいちいち東京を経由しないと出にくいので行きにくいことこの上ないのだが、その関東版、という趣がある、と思っている。今日の目的地は、そこよりはいくぶんか行きやすい、そんなところにある。
出雲は人の出がまばらだったが、目的地である出雲そばの献上そば羽根屋はまあまあな混雑度合いだった。他がガラガラだから余計目立つ。しかし混雑していると言っても店員さんが忙しくしている様子はあまりなく、のほほんと接客しているのが印象的だった。人が余っている日だったのかもしれない。

増改築を繰り返した建屋は迷路みたいに客席が配置されている。内装もこの辺では見ない感じで面白かった(写真撮ってない…。)。創業が古いから、ずっとこの地で頑張ってきたのだろう。
その後予定通りお土産を調達。荷物の整理に手間取りながらも、山陰本線に飛び乗った。

オーシャンビューが見事な区間を走り抜け、途中の駅では下灘駅もかくやというほどの海が近い駅(田儀駅)もあったが、海と反対側に座ってしまったため全て遠目でしか見れなかった……。
観光チャートを完遂するために一駅違うところで下車。一駅歩いて目的地に向かう。正直目的地の駅も海が近いという話を聞いて期待していたが、思っていたのと少し違った。
津! 川井久手後免 の久手駅に来ました pic.twitter.com/ulPh1NhPYp
— Badlylucky (@small_rakkyoes) 2025年5月30日
……ネタをやりたくて場所を選んだわけではない。

少し道に迷って危険な格好で藪漕ぎをさせられるなどのトラブルはあったが、無事最初の目的地「西波根の珪化木」に到着した。
まずそもそも到達難易度が高いという問題点がある。森を抜けていく必要があるし、看板は嘘ついてるし、遊歩道は整備されているがそれでも足場が悪すぎる。あと2週間遅かったら虫さんと魑魅魍魎の王国になっていて人間を寄せ付けなかっただろう*2。良い時期に来れた。




日本の果て、それは島根県にあるのかもしれない。好きな人には悪いが、与那国島や稚内にはあまり果て感はないと思っているので……。
もしあのとき農家のおじいさんに道を教えていただけなければ、到達を諦めていたかもしれない。人生で一番いい海スポットだったかもしれないのに。おじいさん、教えてくれて、あそこでたまたま農作業していてくれてありがとう。おかげで人生のハイスコア更新できたかもしれないよ。
まだ旅路は終わらない。帰りの汽車が存在しないので、40分歩いて宿まで到達する必要がある。
道中も立ち寄れるところには立ち寄って行った。おそらく二度と来れないだろうと思えば、足も弾む。



こういう場所はたいてい遠く安全な場所から眺めるか、ガチガチにガードされているかの二択なのだが、おそらくそういうモチベーションが一切ないのだろう、危険かつ近いか危険かつ遠いかのどちらかしか存在しない。つまり、どうやったって危険であることには変わらない。あと一歩踏み外せば落ちて死ぬようなところが、柵もなく開放されている、そういう印象を受けた。流石に言いすぎか。
掛戸松島は岩を登れば半島を回り込むようにして奥に進めそうな雰囲気だったが、今の年齢&装備&体力でそれをやると確実に死んでしまうので断念。いのちだいじに。
そうして、少し遅れて今日のお宿である金子旅館に着いた。かなり由緒あるお宿らしく、かの文豪芥川龍之介が泊まったとか植物学者牧野富太郎が泊まったとかある。それもそのはず、山陽新幹線が開通するまでは山陰本線は山陽本線と双璧をなす要衝だったはずであり、沿線の旅館は旅の経由地として重宝したはずである。明日以降分かることになるが、そしてその山陰本線の大動脈としての役割は、今も変わらない。

宿は随所に拭いきれない古さが残るものの、よく整備された旅館で汚さはなく悪くない。トイレが部屋になかったりするのが平気だったら大丈夫そう。浴槽の蓋が檜で一枚一枚取っていく方式だったのはかなりびっくりしてしまったが。
夜ごはん。量が多いと聞いていたので若干身構えていったが、最初に置いてあるものの量は、「ほ〜〜ん、まあこんなもんかねぇ」と思っていたが……


煮物が追加され、

焼き物が追加され、

天ぷらが来て(写真撮り忘れ)、
吸い物も馳せ参じ、

最後に寿司が来た。

あとデザート。

腹はち切れるかと思った。だいたい1食で焼き魚と煮魚で2匹食うってなんやねん。ちなみに隣の方は途中でギブアップでした。
へかが目当てで来たが、一番驚きだったのはサザエが本当に食べやすいことだった。サザエってめちゃくちゃ苦いのを「大人の味」って言って無理やり食べているイメージなのが、ここのは全然苦くないからすごい。へかの話をしたら、へかの鍋を見せてもらえた。すき焼きと聞いていたのですき焼き鍋の深さを想像していたが、実際にはパエリア鍋のようなとても浅い鉄鍋だった。なんでそうなっているのかは正直よく分からなかった。パエリアだと水気を飛ばさないといけないから浅いことに合理性があるわけだが、こっちはそうじゃないし……。これ自身は町おこしの一環か何かで特注で作ったものだそう(これも写真撮っとけばよかったな……)。
料理の技術そのものは、専門店に行けばもっと優れたワザのものが食べられると思う。でもそれは違うんだよな、と強く主張したい。ここの料理は、ここが大好きな人が作っているんだと思う。それって、どんな技術よりも大切なことだと思いませんか?
食事の最中に日が沈む様子を捉えることができた。曇り予報だったが、見事に晴れている。ここの景色は絵画のようだ、と別の方のレビューで読んだが、印象派から切り取ったような光景が見れる。


ドビュッシーの交響詩「海」。ケクランの陸景と海景。ラヴェルの海原の小舟。海をモチーフにした音楽はそれなりにあるが、不思議と日本人クラシック作曲家の曲では名前を聞かない。日本人のクラシック音楽壇は東京が圧倒的に強かったとか、自然を表現できるほど音楽に習熟していなかったとか、さまざま考えられるが、海は日本人にとって身近すぎて今さら改めて音楽で表現しよう、とはならないのかもしれない。日本人の西洋絵画はたくさんあるけどね。あと日本画もある。
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波打ち際に寄せる波の音であまり寝られなかった。ここの人は毎日これと共にあるんだなぁ。


普段は通勤ラッシュだからか、帰りは2両編成だった。


スーパーまつかぜで松江に移動後、ホテルに荷物を預けて自分用のお土産を調達。少し行く場所を減らした(ペイロード的にもう入らないため)結果、少し時間が余った。というわけで、開店1時間前に回転すし北海道にアタックを敢行することを決意。少しでも早く行きたかったのでタクシー利用の豪遊チャート。


2/10~2/16: プログラミング一進一退、大都会広島 - BsBsこうしょうで広島の発展した大都会ぶりに感銘を受けていたが、自分が広島に行く前に想像していた広島の規模感が松江くらいだった。中国地方の都市の規模を、1~数段階ずつ低く見積もっていたことになる。
結果、3番目という格別の席を与えられることになった。とはいえ、まだ時間は全然余っていて、外で待つのは辛そうだ。
近くに島根大学があることを思い出したので、短い時間で少し見物していた。博物館もありました。本当に時間なかったのでパシャパシャしただけだけど。




ここからは項目が多いのでセクションを分ける。
回転すし北海道
開店と同時に入店。50分くらいに並び始めた人も入れていたから、そんなにめちゃくちゃ厳しいという感じではないのか、それとも松江に来た人が少ない日だったか。おそらく両方かな。
初めて入る店でシステムがよく分からなくて苦労したり迷惑をかけたりした。いわく、「基本的には回っているものを取れ」「注文しすぎによるレートリミットあり」とのこと。また、回っている寿司が何か、基本的に一切フォローがない。寿司に対する目利きと、何がいつ回ったかを記憶して注文するものを決める凝視力*3が求められる、客に対して要求水準の高い店だ*4。


ネタがでかいことで有名な寿司屋の通り、ネタは非常に大きく食べ応えがあった。しかし、ネタに比例してシャリもデカいため一撃が重く、あまり多くは食べられないつくりになっていた。ネタがデカいのはいいことだが、生魚の感じもその分大きくなっており、好みが分かれるかも。



ところで、ここの醬油も再仕込み醤油だった。島根県で食べた醤油はすべて再仕込み醤油だったので、島根県では定番なのかもしれない。帰宅後調べたら山陰地方で広く使われているようだった。
松江城



城の敷地内にあるこっちの洋館に行きたかった。ただ、想像より展示はなかった。

城には登っただけ。デカい城郭は登るだけで楽しい! 特徴的な柱とかは写真に収めても良かった気がするが、よく分からん記録になりそうで躊躇してしまった。


城山稲荷神社
城から抜ける途中、大きな神社に差し掛かったので寄り道。

小泉八雲ゆかりの地。お気に入りの場所のひとつだったとか。お狐様が、それもひとつひとつ意匠の異なるお狐様が、そこらじゅうに配されている神社。その執念に末恐ろしくなってくる。



神社の写真を撮るのはあまり行儀がよくないが……。憑かれたら謝り倒します。
神社は松江で3社ほど流し見たが、いずれも同じ構造になっていたのが印象的だった。まあ、神社の構造にはそこまで詳しくないので深くは立ち入らないが、格式が高い。
小泉八雲記念館
小泉八雲の足跡を辿る。日本人で現地人以上に現地人した人の話はあまり聞かないが、日本は時折たまらなく外国人を魅了してしまうことがあり不思議だ。特に、出雲を擁する島根県では、信仰が奥深かったという痕跡を非常に多く見つけることができ、八雲の愛した信仰とは、国家化される前の古代神道のことなのだろうと思いを馳せていた。戦争に負けて国土を焼かれ、現人神たる天皇が神の座から降りてもなお、国家神道の影響は根強い。今の日本は、八雲のような人を惹きつける姿でいられているだろうか?
世界を飛び回る流浪の人として過ごしながらも、着実に名声を獲得していった八雲の生き方はとても羨ましい。俺もアフリカに来いしようかな……。
「最小の運動で最大の効果を」と言って愛用していたダンベルが5kgなのは少し笑った。効果最大化したいなら20kgくらい上げよう!
写真撮影禁止のためなし。
小泉八雲旧家
もっと広い邸宅だと思っていたが、想像より狭かった。狭くして残してありそう。庭園は美しかったが、庭園にヘビが棲みついている話を読んで「ヘビが棲みつくような庭は持ちたくないな……」と思ってしまった*5。


田部美術館
茶器と焼き物の美術館。松江のかつての栄華と、現代まで伝わる茶の湯好きさ*7が伝わる。ただ、茶器は全体的に絵付けが派手派手しく、畿内の人間が好む風合いではない。仙台とかとは相性がいいかもしれない。伊勢海老の茶器とか堺の人間に出したら勘当ですよ。
ごうぎんカラコロ美術館
フォービズムばかり展示。日本人のフォービズムに極端にフォーカスしているのは珍しいかも*8。立地は悪くないし建物は立派だが、入り口が入りにくいことこの上なく、人を寄せ付けない。2階ではちょうど多色刷りの版画家平塚運一とその弟子・仲間の作品を展示していた。線がはっきりした多色刷りの版画はなんとなくコミカルな雰囲気を感じる。さすがに明るすぎるのでいくつかは戦後? と思われる作品もあった。また、小泉八雲の息子小泉清の絵画を無料で見ることができる*9。
警備員の他には人が訪れることもなく、またじっくり座るスペースもあったのでしばし休憩していくことにした。ここまで内容がてんこ盛りだったので、絵に囲まれて涼みながら内省をまとめていた。内装も工夫されていたがやはり写真撮影はNGのため。


アイドルマスターとのコラボが決定しました!|お知らせ|松江市上下水道局 ←なんか喋るより公式読んで。
島根県立美術館
最後の目的地。日本の公立美術館には珍しく日本画にフィーチャーしたセクションがあるということで、是非とも行きたかった場所。しかし、想像に反して近代日本画は横山大観などわずかしかなく、少し落胆した。その代わり、一生分の北斎を拝むことができたのは僥倖だった。北斎は現役70年、カプースチンみたいな巨匠だなぁ。その中でずっと評価自体はされ続けてきたわけだけど、後年まで評価される代表作は晩年になるまで現れなかったというのが、続けることの偉大さを実感させてくれる。

絵手本という絵画教本を描いていた時期があるらしく、森羅万象あらゆる動植物のあらゆる構図が3000点以上描かれた文字通りバイブルだったそうな。すごい。その中の展示で「一筆書きで子犬を描く方法」「一筆書きで狐を描く方法」などの一筆書きシリーズがあった。そんなんワシも知りたいわ。その教科書くれ*10。

結局いくつかの追加で観光するポイントを抑えつつ、時間より巻きで(非常に疲れていたのもあったが)予定を過ごすことができた。予定より早くホテルにチェックインし、休憩を取ったあと夜ご飯へ。
The 根っこ
あまり考えずに和食系、魚系のものを食べに行ったけど、バランス考えたら魚系のパスタ食べられるところとかでもよかったね。もうちょっと調べておけばよかったかも。





その後は帰宅して就寝。久々にネットワーク環境に接続できたためネットサーフィン欲に捉われ睡眠時間が遅れた。
6/1
ここで寝坊すると悲惨だったが寝坊回避成功。ホテルは静かだった。夜は少し騒がしかったが、松江くらいになるとヤンチャ者も寝静まるらしい。名古屋人は全然オールしてるので……。

そしてその後帰路につく。帰りは電車で帰るぞ! と決めていたので電車だ。石破茂も大満足の山陰特急乗り継ぎコースだ!






ほとんど外国人観光客を見ない道中だったが、鳥取とスーパーはくとまで戻ると観光客の姿がちらほら見えてきた。言うて鳥取も何もないと思うのだが、何しに来ているんだろう?




*1:石見神楽もそのうち見たいね。電車だと行く方法すら思いつかないから、そもそも生きてるうちに見に行けるか知らないけど……
*2:今度からハッカ油常備しておきます。反省。
*3:ぷよぷよシリーズのような対戦パズルゲームにおいて、プレイヤーが仕掛けるタイミングを見極めるために相手の盤面を見て状況を読み取る能力のこと。上手いプレイヤーは自盤面はほとんど見ず、次のツモと相手盤面しか見ないらしい。
*4:後で気づいたが、実際には常識的な範囲なら全部注文しても全然怒られない感じだった。ちょっと損した。
*5:夜にカエルがヘビに食べられるのを憐んで、お腹いっぱいになってくれるようにヘビに自分の食べ物を与えたらしい。かわいい。
*6:厳密には歩行者信号を内接していないと定義を満たさないためUFOではない。参考:
*8:そうじゃないかもしれない。印象派をきっちりやってる日本人画家はあまり見たことがない。印象主義音楽にかぶれた日本人作曲家は戦前戦後山ほどいるのに。
*9:島根県立美術館でも展示しているそうだが、見た記憶がないので見逃したか。
*10:写真を撮り逃す、心残り+1。
*11:クッションがゲーミングなのはちょっと気になった。