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太平洋戦争の教訓を生かせ(30年前のNHKスペシャル)

プライム・ビデオで、30年前のNHKスペシャルを見た。戦後50年を記念して作られたものかと想像する。

 

太平洋戦争がどうして惨敗に終わったか、現代に(今から30年前)に役立つ教訓はないかという視点で、番組は作られている。

これを見て私は、戦後80年の現代でも、30年前と同様なことが言えるのではと思った。

6回シリーズであるが、そのうち2回をまとめて意見を述べる。

 

第三集 エレクトロニクスが戦いを制す ーサイパンマリアナ沖海戦

昭和19年(1944年)6月、米軍がサイパン島を攻撃。サイパンは、そこからB29が大半の日本本土を攻撃できる。日本の絶対落としてはならない国防圏。

 

サイパンを守るため、日本海軍は、小沢治三郎指揮下の機動部隊を派遣した。小沢艦隊は、航空機の航続距離の大きさを利用して、アウトレンジ作戦(敵が自軍に接近できない遠距離から攻撃)を採用。先に米機動部隊を発見した。

 

先に発見したので、海軍中枢は「勝った」と思った。有利な立場の小沢部隊は、数次にわたり攻撃を敢行した。しかし、結果は壊滅的敗北喫した。(連合艦隊機動部隊消滅)

 

番組は、敗北の原因を中心に展開する。

日本の敗因

①日本側搭乗員の未熟

②米側レーダーによって、攻撃隊が補足されていた。

③米側のVT信管

 

米側は、日本攻撃隊の高度までわかる高性能レーダーを持ち(日本はない)、より高い高度で迎え撃ち、日本機の多くを撃墜。

さらに接近できた航空機もVT信管(航空機が近接すると爆発する信管)もちろん日本はこれを持ってない、それどころかこれを敗戦後まで知らず。

 

米国は戦争前から、レーダー・VT信管の開発に優秀な研究者を大動員していた。日本側は、攻撃重視で、防御兵器であるレーダーを重視せず。

 

戦後の米軍の分析:日本は優れた科学者を持ちながら、レーダー開発を捨てた

NHKのコメント:

〇日本軍は、攻撃重視で防御を考えてなかった。ゼロ戦に防御装置がないのがその典型である。それは人命軽視の体質の表れであった。それゆえ優秀な搭乗員を失い、①の敗因につながる。

 

〇現在(1980年代末から1990年代前半)、経済大国となり、科学技術でも米国を抜いたとさえ言われる。

しかしそれは本当か。売れる製品に力を注ぎ、経済や企業を優先し、働く人の生活や命を軽視してないか。生命・環境などの基礎的研究をおろそかにしてないか。

 

私の感想

 この番組がつくられたころ、日本は、GDP世界2位、一人当たりのGDPでも世界トップクラスであった。しかしその後の30年で日本は凋落した。その一因は、NHKのこの指摘のように、今の儲け(攻撃)にのみ目を向け、基礎的研究(防御)をおろそかにしたこともあると思う。

 

日本人のノーベル賞受賞者たちが言うように、現在も基礎的研究を軽視している。政府は、大学への補助金を毎年減らし続けている。また、大学間での競争を促している。これも大学が短期的成果主義に陥り、やがては科学・技術全体を衰退さる。

 

この数年、文教・教育費が5兆円台で推移しているのに、ずっとほぼ文教費と同じだった防衛費を急激に増やして、来年は8.8兆円(予算請求)だそうだ。

 

攻撃(目先)ばかり考えて失敗した太平洋戦争の時代と同じ失敗をしているように思える。

 

小沢部隊の「アウトレンジ」戦法は、現在日本政府が目指す敵基地攻撃スタンドオフ戦法を連想させる。スタンドオフ戦法は、敵から攻撃を受けない場所からミサイルで攻撃するというもので、小沢の「アウトレンジ」戦法と、発想は同じである。

これは、小沢部隊同様、失敗するのじゃないか。

 現在は、基地の位置は最高秘密で、移動式とか地下式とかである。攻撃は難しい。中国の場合奥地にも基地を作っている。そこに日本のミサイルは届かない。むしろ相手がスタンドオフなんじゃないか。敵潜水艦発射のミサイルをどう破壊するか?敵潜は、日本陸地に接近できる。スタンドオフ攻撃なんて机上の空論だろう。スタンドオフ攻撃の基地は敵の攻撃対象となる。

 

そんなもののため、金を使うな。

 

今回の参院選で当選した議員に聞いたアンケートでは、参政党100%、維新100%、国民民主94%、自民90%が防衛力強化に賛成だそうだ。彼らはまともに考えているのかな。

 

防衛力強化に、濃淡はあれ、消極的に見える社民・共産・立民・公明がしっかり追及してほしい。実効性、費用対効果、敵の出方、国家運営の全体像などなどについて。



 

第4集 責任なき戦場ーインパール作戦

インパール作戦は、1944年英領インドのインパールを攻略し、ビルマの防御及びインドでの独立運動を支援=英国に打撃を与える目的の作戦である。

死者3万、傷者4万を出し何の成果も得られなかった。愚かで無謀な作戦といわれる

 

その原因を、この番組は、次のように指摘している。

①日本軍は、前線ばかり重視し、兵站(食糧・武器弾薬の補給)を軽視した。インパール作戦は、特にその典型。この作戦実施の第15軍の兵站専門の参謀が無理というのを牟田口廉也(全体指揮者)が無視。この逆らった参謀を牟田口は、解任した。

 

②15軍の上部組織であるビルマ軍さらに南方軍参謀本部でも、兵站に疑問があったが、牟田口との人的関係や東条の政治的判断に配慮し、実施した。

参謀本部は、インパール作戦を認めても、15軍の希望する兵站を全然満たさない量しか認めなかった。

 

③陸軍の教育機関士官学校陸軍大学校)の教育は、歩兵・砲兵が中心であり輜重科(兵站)は軽視されていた。教育内容では、精神力が強調された。

 

さらに、この失敗の責任はほとんど問われなかった。それどころか、関係者はほとんど出世している。

杉山参謀長→陸軍大臣

矢内南方軍司令→留任

ビルマ軍司令→大将に昇進

牟田口→予備役ほどなくして予科士官学校

 

15軍指揮下の佐藤連隊長は、牟田口司令官の命令を無視し、部隊を撤退させたが、軍法会議にかけられなかった。彼を軍法会議にかけると、この無謀な作戦を認めた天皇以下陸軍組織全体の責任になるからである。

 

NHKのコメントでは、この無謀な作戦について、少数意見の無視、大きな計画のなさ、非合理的判断を指摘していた。

 

私の感想:

 権力者が、自分の意に反するものを更迭し、自分の意に沿うものを登用する政治を、安倍政治に、典型的に見た。その結果はどうであったか。借金増・円安・経済成長停滞などの現代の凋落につながっていると思う。トランプ政治もその典型であり、米国の凋落につながるだろう。NHKのコメントが言うように、少数意見も尊重すべきだ。安倍政治のように、異見が言えない状況はダメだ。何が正しいかなんて簡単には分からない。

 

また、自分の組織の防衛を優先し、責任を追及しない体質は、今もずっと続いていると思った。官僚組織・企業・警察・検察・自治体・組合・学校すべてに見られる。

それは全体としては、士気の低下、モラルの低下、さらなる失敗をもたらし、停滞をもたらすと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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