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やる夫が正史を書くようです 第十五回 中編
の続きです。
394 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:27:48.05 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー）
| （__人__）
/ ｀ ⌒´ﾉ
／ ヽ ⊂二二￣＼
／ ＼ ⊂、' ヽ
/ ＼＿, ｀7 / とりあえず五石散は没収だろ。
/ へ ＼ !/ / 手間暇割いて説明してやってんだから、
| ＼ Υ / 常識的に聴くように……
| ＼ /＼
| / ＼＿_／.,,_r ヽ、
/ _,,＿_|'"´ ﾚi }
| ｀'"´ ｀¨ー､ /ﾉﾉ
| }ィ ´/
／ ⌒｀＾＼＿＿＿,,.._7 / / , ' ごめんだお……
／,, ／￣￣￣￣￣＼ { / / /
. /,／/:: ＃ ﾒ ＼! / / f: それはそうと……
;/⌒'":::.. ＃ / / （ ヽ、
/ /､:::::... ﾒ / {,_ ｀ヽ、＿_,,ゝ
（ ⌒ー-ｨ⌒ヽ、 /⌒`（＿ ｀¨つ
.. ━━━`ー──ゝィｿﾉー‐ヾy＿ﾉ─ ¨ー-'":
395 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:29:17.85 ID:5BSHnP.o
━┓
┏┛ ⌒
・ .＿__ ⌒ ＿＿＿ ━┓
／ ―＼ ／ ― ＼ ┏┛
／ノ (● Ｘ (●) ＼ヽ ・.
｜ (●) /_ （⌒ (●) /. なんで曹丕は孫権を簡単に信じ込んだんだお？
｜ （__/ ￣ヽ__） ／ .孫権が信用できないなんて、とっくの昔に分かってるのに？
＼ ／´ _＿_／
＼| ＼ あんなに疑り深そうな曹丕が……
/|´ |
／￣￣＼
／ _ノ ,ヽ＼
| （ ●）（●）
. ＼ | （__人__）
「孫権を舐めていた」としか答えようがないですね。 .＼ .| ｀ ⌒ﾉ
. ＼ ヽ }
曹操が死んだ時点で、孫権は一応恭順の意を示していました。 ＼_,ゝ ノ
よもや孫権がここから反逆する事はないと考えたのでしょう。 ／, r､ く
/ 〈 ＼ i
. ヽ､ .ヽ ＼ i..｜
何を馬鹿なと言われるかもしれませんが、 .て_） ＼ﾉ
そんな曹丕の甘い認識を示す出来事を紹介しましょう ＼
＼
＼
396 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:30:46.24 ID:5BSHnP.o
【紀元２２０年夏頃 漢 冀州 鄴】
, --──-､
., イ / ﾍ ﾄ ､
i !ー､〉 __ j j __〉-ﾉ i
ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
. | ヽ ' ＿ ` ｲ 樊城と襄陽には穀物の備蓄がありません。
l l ´＝｀ l
. ﾉ ヽ ＿,､__ノ 孫権が攻撃してきた場合に備え、宛に拠点を移されてはどうでしょう？
_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､ , -──- ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! , -'､ ｀ヽ
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| / ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|::: l l fヽ/| ｌ ｉ ､ ヽ ヽ l
| | |``"| |｜| __l_l | |｜
| | イ⌒ヽヽヾﾄ､|ヽ`ト |｜
| | ﾚ==ミヽヽシ==ﾐ| |｜
| | |'''' ''''| |｜
| | |、 ｌ ￣l ,ｲ |｜
いいアイデアね。さっそく実行しましょう！！ .| | | ＼ ヽ ノ ／ | | |
| | | | r〕､ｰ イ､ l | l｜
| | ﾉ-'〈::::::::><::::::::〉`l| |｜
,r:i| ｌ|ﾟ:::::ヽ,ｲ＿>､/::::ﾟ|| |::ヽ
/:::l| ｌ|::::::::::::/〈j ヽ::::::::ｌ| i,|::::::l,
/ ::::l| ﾄ､:::::::::l i |:::::::ﾉ| ﾘ::::::::l,
魏王 曹丕（字：子桓）
───────────────────────────────────────────────
／￣￣＼
／ _ノ ＼ . 曹丕が魏王になった頃、孟達が帰順する以前の事です。
| （ ●）（●）
. | （__人__） .
| ｀ ⌒´ﾉ. 当時、荊州の州都を樊城攻防戦で荒廃した襄陽から、
. | }. 荊州北部の要衝、宛に移そうという話が持ち上がりました
. ヽ }. .
ヽ ノ
───────────────────────────────────────────────
397 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:32:39.75 ID:5BSHnP.o
【荊州北部略図】
宛
○││
││
／.／
││
∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧ ∧∧∧∧∧∧∧ .／.／
________________________ ∧∧∧∧∧∧∧ .／.／ ○新野／.／
______________________ ＼ ∧∧∧∧ ││ ／.／
.＼ ＼ .││ ..／~~.／
＼ ＼ ││／.／~~
○上庸 ∧∧∧∧ .＼ ＼_____________ 樊城 .│ ~~／
＼_____________ ＼_______○ ..／ ／~ ○ ：都市・地名
∧∧∧ ＼________ ＼／ ／
○房陵 ∧∧∧∧∧∧∧ ○＼ ...|
襄陽 | |漢
∧∧∧∧∧∧∧∧ .| |
∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧ | |
＼ ＼水
＼ ＼
───────────────────────────────────────────────
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ 襄陽周辺の地図だお。
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | この一帯は地味に漢中にも通じたりする交通の要衝。
./ ∩ノ ⊃ ／ .人口も多くて、荊州の中心地と言えるお。
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| | だから樊城攻防戦の時は、魏軍が必死に防衛したんだお
＼ ／＿＿＿ ／
───────────────────────────────────────────────
398 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:33:50.87 ID:5BSHnP.o
_＿_＿
:::::ｒ乞ト.::::｀丶、
::::ヾこﾝ:::::::::::::::＼
＾⌒＾⌒^ｰｒ､:::::ｙ=l=x
li | il |il l | ト《_八_》
|il|ｉ|l i|ｌi|ｌ|lil|ｌi|i| ｌ`介'i′
|li|ｌ|ｌ i|li|ｉ|ili|ｌiｌliｌｉ|il| il | 孫権は関羽を破ったばかり、攻めて来るとは思えませんわ。
|il| | l l |ｌ|ｉ |li li|ｌ|li|ｉｌ| |
l l| ハl | l斗ｆＴ7从i|l | ですが、襄陽は水陸両面における要衝……
◯ /l|iｌiｌ｜ 対孫権のためにも放棄すべきではありません
'il |ｌiｌ|｜
/ i| | ｌiｌ｜
￢ _イ|l ｉ| |厶ｲ廴
≧==≦〈{|:::::＼/三三≦
〈八〉 〈{|:::::::::::Ⅵ三三{
^⌒Y⌒〈{|::::::::::/l|丁ヾ{￣
魏 文官 司馬懿（字：仲達）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
! ! i ! i l ヽ ﾄ､ `､`、 !
! ! !i ! ! i ! ヽ ヽ i !
! l,!l ! ! ﾚ′ヽ `､! !
! l ! ! ! l `、__.! !
は？ ! ! ! !__,!,,,,,__ ,, -‐_,,¨,,,,,i ! !
! !、`、!,,l-┬､-､ ,r'´i__!__,! l}''!¨ i¨¨_'''''‐-,,_
宛に移れって？ ! _,,! ヽ ヾヽ!､`__!, ' ´ !l ! i'´ ｡ ﾟ,／
_,,i-''´_,! ヽヾ`､ ,ノl l l_,,>-''i´i
関羽が攻めて来た時でも放棄しなかったのに .< ｡ ｡ ¨ ! ! `` ! l lヽ_,!､,! !
どうしてそうなるのかしら？ `''i-<_i-! !、 ! ! ! lヽ ,' /!
l l il ヽ､ -‐‐- /! ! l ! `ｰ〈 l
! l l ! `ヽ ／ ! / ! ヽ !
まあ命令なら従うけど…… ! l l l !`ヽ､ ／ ﾚ! ! !`ｰ<´!
! ! l ! ! `''''''''´ / ! l !、
i ! l ! ! /! i l`ヽ､ ! i
魏 将軍 曹仁（字：子孝）
399 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:35:15.01 ID:5BSHnP.o
（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼
（⊃ （ ●）（●）
| （__人__） 襄陽・樊城の破却命令は司馬懿の反対にも関わらず実行され、
| ｀ ⌒´ﾉ . 曹仁は襄陽・樊城を焼き払って兵とともに宛に移りました。
| } ＼
／ヽ } ＼ この一件は当然孫権の耳に入ります。
／ ヽ､＿＿__ノ ） ここで孫権は常識的に考えたでしょう。
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （ 『誰もいないなら私が頂こう』と……
＼ ／ ／⊂＿）
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼
／ （●） （●） ＼
ま、そうなるに決まってるお。 | （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／
孫権だし無理もねーお ( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
400 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:36:25.11 ID:5BSHnP.o
【紀元２２０年秋頃 漢 荊州】
' ＼
ヽ
i
/l , ｨ i
/ /‐', .ﾊ , //-l ,. ' l
/ﾘｚ＝ヽl l ./l .//=,,ﾘ' | .,' i 思わぬ収穫だ！
, l , l〃ｒ'｀`｝ﾐ' | / ﾘ,/ｲ'｀,｝㍉,| / i/
,ﾘ' ﾘi , ' | l!! .ﾄ-'´::i,. l/ .ﾄ-'::i! ｿ / 金銀財宝より人手の方が手に入りにくいからな！！
ﾄ, ', l i!.l ‐ゝ─┴ ' 、ゝ─┴/ ,ｨ /
.l ヽl |｀ ' ／イ/ 人
ヽi l _＿＿_ ﾉ' ﾊ |ヽ、
i ﾊ .ﾄ、 i Ｖ , ,'-Y￣V´ /｀ヽ,
! l::｀、 l ヽ ＼ ＿/ ／_,i | .| l r'‐
` l .ﾄ::::::', l｀`─-＞ 、 ‐ ∠｛ ,.,.!_.人_,人_,.'｀‐'
ヽヽﾄ、ヽヽ .l::::::::::::::::::::::::ヽ -- '::::::::/
ヽ ｀ - ヽ.l─-----------二/
漢 荊州牧 孫権（字：仲謀）
───────────────────────────────────────────────
／￣￣＼
／ _ノ ＼ . そういう考え方をする孫権の事です。
| （ ●）（●）
. | （__人__） . 当然彼は襄陽方面に兵を派遣し、
| ｀ ⌒´ﾉ. . 付近の民草を残らず呉へ移住させようと試みます。
. | }.
. ヽ }. . そもそも襄陽方面への出兵は、
ヽ ノ 呂蒙も考えていたらしく、予定の範囲内ではあったのでしょう
───────────────────────────────────────────────
401 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:38:43.23 ID:5BSHnP.o
【紀元２２０年秋頃 漢 冀州 鄴】
,. -───- ､
r-‐'´ ＼
| |ヽrl l 、 、 ヽ、 ヽ
| | | !ヽヽ ヾヽ l l
ト-|---ヾ ヽヾｰ‐ｌ┼ | |
| ≡≡≡ ≡≡≡ | |
| | | ｜ | どうしてこうなった……
. | { __ | |. |
| |`ｰ-.,二｀ ,, -‐'::! | |
| ﾉ ∨ヾ厂ヾ=ｼ::l |ヽ l _＿ _, -‐―‐- 、
| / {::::V7Tﾚ'::::/ /::::ﾄ/＼| ∠-ｧ―｀ / ヽｰ､
|/ 〉::::|'ブ::::::/ノ´_:::} /／ /イノ^{-ヽ七ヾ ＼ ＼
／ヾ´ｌ/`>ベｲ＼ー} . {八ｨ三彡 三三三 ﾙい ⌒`ヘ／ヽ-‐ｧ
>' | `＾´ ｌ ヽ ﾉ ﾝ.｛ ＿ ´/￣＞ ｀ｰ'＼～^ーゝ
｀ヽ,ﾑL＿__|!__ヽ Y′ だから言ったのよ。 . / /{ ＼_j / / r＜ _＿_メ￣ヽフ
| ,ｲ / ｀ｰ┘ /／| ゝ _ / /∠ヘ/ ヽ 乂
`′ｰ′ 追い出してきてあげるわ。 ´ |{ i≧z‐ｧﾍ(／> _ン/
『革命』の前祝いよ！！ ﾚ＼Ｎ{＞'´〈/-/了〕 弋/＼/
／ /７/ ∧ ＼
厶 ＼/ |└――,―=ｫ―┘
`ｰ^＞j＿＿／ ＼＼
了 ヽ> o ヽヽ
───────────────────────────────────────────────
／￣￣＼
／ _ノ ＼ . この知らせを受けた曹丕は慌てて曹仁と徐晃を迎撃に出します。
| （ ●）（●）
. | （__人__） . 曹仁らは孫権軍から襄陽を奪い返しましたが、
| ｀ ⌒´ﾉ. 時すでに遅く、襄陽周辺の蛮族や民草は南に移住させられた後でした。
. | }.
. ヽ }. . おおよそ魏にとって不名誉な話であり、
ヽ ノ 時期が時期だけに表ざたにはなりませんでしたが……
───────────────────────────────────────────────
402 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:40:10.53 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_ ━┓
／ ＼ ┏┛
／ ＼ ,＿＼. ・
／ （●）゛ （●） ＼ これじゃあ曹丕がただの馬鹿に見えるお？
| ∪ （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／ . 樊城と襄陽から撤退して孫権に奪われたら、
( ＼ ／ ＿ノ | | . なんのための樊城攻防戦だったのかということになるし……
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） |
（__人__） |
曹丕の経験・認識不足でしょうね。 （ |
{ |
一方の孫権も刺激しすぎたと思ったのか、 ⊂ ヽ∩ く
この一件以降は再び魏への接近を強めます。 | '､＿ ＼ ／ )
| |_＼ “ .／
それは先に述べたとおりですが…… ヽ､ ＿_＼_／
403 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:41:46.79 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ ノ ＼ ＼／｀i
| （●）（●）./ ﾘ もうひとつ。
. | （__人__）..| /
| ｀ ⌒´ ﾘ ﾋ 孟達の話の時にふれましたが、曹丕はこう考える人でした。
. ヽ ／/ ,｀弋ヽ
ヽ - ′.Ｙ´ , ｀ヽ｀.ｌ 『無闇に兵馬を動かさずに相手を降伏させる方が良い』
/〈 `ｰ〈::....ノ Ｖ
| ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/ // . だからこそ、孫権の帰順を期待していたのでしょう
| ﾌ-､｀ｰ┴‐-〃
`ー‐一
404 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:43:23.07 ID:5BSHnP.o
_／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
ｰ=ﾆ ｧ: : : : : :／: : : :/: /: : : : :､: : : :｀ヽ: : : : ヽ
/ ,: : : :〃: :/: : /: │: : : : :lヽ: : : : ﾊ: : : : :.ヽ
. / / : : //: :/: : /: : │: : : : ::|: :!: : : : i|: : l: : : :ヽ
しかし、彼の孫権への期待は完全に裏切られた。 / ｲ : : : l |: :│: :j : : ∧: : : : :l: :|＼: : ｉ|: :│: : : :.＼
l/ |: : : :| ｌ: :∧: :ﾊ: : l '.: : : :ﾊ j ヽ ｉ|: :│: : : :}
││: : ｌ|│ﾅ下/-ヽ | ヾ: :/_ﾑ'― 弋|: :│: : ! j
そろそろ本題に戻ろう。 j. │: : |i V ,ｨテ圷､ヽ ∨ ｨチ示k l: : ﾄ: : Ⅳ
ヽ: : | ﾊ` Vf:::::i} Vf:::::i} Y|: : ﾑ N
孫権の不穏な動きに業を煮やした曹丕は ヽ |ﾍ i l ゝー' `ー'' ﾊ!: :,) }i|
大軍をもって呉を攻撃する事を決意する ｀l: :ヽﾑ ' /:/: :ﾙｲ
', : : |ﾍ､ ‐ ｨ' /: :/
ヽ: :ｌヽ ＞,､ イ/７: :/
＼! Ｖ厶|＞ｰ ＜ﾚ_'/ /／
, '´/ノ L､ ／
,.-' | ___.＿ | `ｰ､
_..-‐'´ |´ ＿｀ ｰ<| ｀ｰ､_
405 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:45:04.21 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年９月 魏首都 洛陽】
_＿ _
／ ｀ヾヽ
/ ', ',r― ､
/ .:: V ',ゝ._ ,ヘ, -‐―‐- ､
| .:::: / }:.:.:.｀i / ヽ ｀ヽ
| .::::: { /!:.:.::.:.! / ,ﾍｲ ､ ヽ ヽ
', :::::: ' |:.:.:.:.:ﾄ､__/☆､ / ! l､ ', ! ', ', 呉を討伐しましょう！
＼ ::: /.:.:.:.:.l :.ヽV ,ヘ_ ',.l ﾍ i___ ! ! |
＼＿＿＿, ‐ ／.:.:.:.:../:.:.:.:i:.',./! 行jヽヽ,ｨ夭ﾄ､.! |｜ 一気にカタをつけるわよ！！
| ｀ｰ― '.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.l:.:',､!,,ゞ ' , 込ｿ .'| ｌ.ﾘ
｀ー― ､:＿:／.:.:.:.:.:.:. :l:.:.:! ヽ |￣｀７ "/! ! ! いい機会だし魏の力を天下に見せつけてやるわ！！！
＿＿＿＿_ﾄ､.:.:.:.:.:.:..:.:.:,'.:.:.l ﾄヽ__ノ_ イ| | | |
∠-‐―‐―‐z!:.:＼!:.:.:.:.:.:,'.:.:.:.i !ヽﾆ､/､_l !.l | | |
／/|:.:.:.:.:ヽ:. .:/.:.:.:.:.', ヽ ｀! ヽ ﾄ｣ !.| | l
／ //|:.:.:.:.:.:.V/.:.:.:.｀ヽ'., ゞl ',ヾ､l | | ',
/ ///|:.:.:..:.:.: '{ :.:.:.:.:.:.:.｀ヽ l ヽ､｀ヽ､.|', ', -――――- 、
| ,'. //|__:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:／.:Y´:', ｀ヽ._>',_/⌒ヽ ／ : : : : : : : : : : : : : : : ｀丶、
l / i ./ ｀iヽ;.:.:.',: .:.:,:.:'.:.:.:.:.:.ｉ｡:.:.', ＿_/（ { ', ／: : : : : : : : : : : : : : :ヽ : : : : : ＼
' ﾚ' ∨ V:.:.:.:.:.:..:＿.:.:.:| :.:.:.:'., /}.:⌒V｀ｰ､ ﾉ! / : : : : : : : : : : : : : : : : : |≠ﾍ : : : : ヽ
｀ｰr'´-―.:.:.:.:|｡:.:.:.,'∨ﾟ{.:.:.:.∧ヽ :｀.´ .:| ,': : : : : : :l: : : : :│:: : : : :|:|巡iﾑ : : : l:ハ
く;. -‐.:.:.:.:｡/!:.:.:.:.:/.:.｡V.;.'.:.:.'.;＿.:_／ ｌ: : : :|: : : |: |: : ｌ: |: :|: : :|:.ｌ:| |: |: |:.|: ｌﾊ
|: ｌ: : |: : : |: |＼|: ｌ: :|: : :|:.ｌ:|／ |: |: |:.|: |: |
|: |: : |: : : |: |∨l＼:,ﾍ: :j|イl ｊ/ｊ:/: |: |: |
|: |: :_| : l ヤ〒戈Fヽ∨ﾚ 〒戈Fｶ : /:/V
|: |:（ ｌ : | :l 弋::ノ 弋::ノ ｲ: /j/
……断固反対 .|: |: ヽ!:.:ﾄ | |:/|
|: !: :l:.l : : |U ｲ : |
| ! : |:│: :| ＼ -― ／ :! : :!
ﾘ: : |: :|: : |: l j`ﾄ ､ __ ＜:|: : :| : :|
,': : : | : | : ∨ |`ー---一’ |:|: : :|: :∧
/: : :_/; -ﾍ: : ﾏｌ ﾄ､:_:/: ,': :ﾍ
j:／ | ヽ: :} ｀ ー=一 |/: /`iｰ-ﾍ
魏 文官 劉曄
406 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:45:59.93 ID:5BSHnP.o
,. -───- ､
r-‐'´ ＼
| |ヽrl l 、 、 ヽ、 ヽ
| | | !ヽヽ ヾヽ l l
ト-|---ヾ ヽヾｰ‐ｌ┼ | | ちょっと劉曄……
| ≡≡≡ ≡≡≡ | |
| | | ｜ | あなた、この前まで孫権攻めろって言ってたよね？
. | { __ | |. |
| |`ｰ-.,二｀ ,, -‐'::! | |
| ﾉ ∨ヾ厂ヾ=ｼ::l |ヽ l ＿＿
| / {::::V7Tﾚ'::::/ /::::ﾄ/＼| _ - : : : : : : : :ー ､
|/ 〉::::|'ブ::::::/ノ´_:::} ／: : : : : : : : : : : : : : : : :＼
／ヾ´ｌ/`>ベｲ＼ー} / : : : : : : : : : : : /､_ヽ: : : : : :ヽ
>' | `＾´ ｌ ヽ ﾉ /: : : : : : : : : : : : /弌从ｌ: ､ : i: : ﾍ
｀ヽ,ﾑL＿__|!__ヽ Y′ //: : : :/: : :i |: : l: :| ﾍ: !: :|: : : !
| ,ｲ / ｀ｰ┘ /ｲ: : | i |: :| ｲ_|:ｌ |:ｲ|- ´ ｀ｰト|: :|: : : :!
`′ｰ′ . |' |: : |: l !:イ/|/|从|ﾘ ィTtセｧ:! :.|,､: |:.l
| !: :ﾊ l | |ﾔ孑ﾗ 之´j |l: :.|ｿ.!:|: l
| / !| ﾄ! 弋タ ￣ ｲ: !:|ﾉﾉ ヽ!
確かに発言したわよ？ . |' | |: ﾍ '、 |: !:|´: |: :|
,|: |:ﾄ､ __ イ| |:.!: : i: :ﾊ
けれど状況が変わっているもの。 ||: |:|: : ヽ ＿_ ‐´__|}|/ l: : : !: :ﾊ
||: :!|-─ｲ´￣￣:::__ l| 人＿:|: : ﾊ
彼らは夷陵の勝利で一致結束している。 .／|: :l| |, - ､::／/: / ｸ-､ ﾊ
そのうえで長江を盾に防戦してくるのは間違いない。 / | | : | |-‐ -/ l: / ／／´＼l
. /7 | ﾄ、|､､ ! / / / ／／l / 「i､
簡単にはいかないでしょうね . イ l ヽ .Y､ヽ!_＼_| /__ r ｿ彡 ´ / l | iヽ
／ i ! ヽ! ヽ＿了ー＜´--―／ l l ＼
／ | jﾆﾆ/ ￣￣ l ＼
407 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:47:14.85 ID:5BSHnP.o
, -──- ､
, -'､ ｀ヽ
/ ヽ
l l fヽ/| ｌ ｉ ､ ヽ ヽ l
| | |``"| |｜| __l_l | |｜
| | イ⌒ヽヽヾﾄ､|ヽ`ト |｜ 本当に劉曄はひねくれてるわねぇ……
| | ﾚ==ミヽヽシ==ﾐ| |｜ この時代にツンデレなんて流行らないわよ？
| | |'''' ''''| |｜
| | |、 ｌ ￣l ,ｲ |｜ それはさておき、賈詡の意見は？
| | | ＼ ヽ ノ ／ | | |
| | | | r〕､ｰ イ､ l | l｜
| | ﾉ-'〈::::::::><::::::::〉`l| |｜
,r:i| ｌ|ﾟ:::::ヽ,ｲ＿>､/::::ﾟ|| |::ヽ
/:::l| ｌ|::::::::::::/〈j ヽ::::::::ｌ| i,|::::::l,
/ ::::l| ﾄ､:::::::::l i |:::::::ﾉ| ﾘ::::::::l,
i､ ノ ノ i i i ヽ ヽ、 ヽ ヽ ヾ:: : : : : : : : : : ::::::::
ヽ` - - ' ´ ノ i i i `､ ヽ、ヽ、 ヽ ヾ : : : : : : : : : ::::::
｀ ｰ - 孑一'ﾌ i i i､ iヽ ヽ ヽ ヽ ヾ : : : : : : : : :::::
/ /i i. '. i ヽ '､=ヽ、 ヾ､ '､ ヾ:.:.: : : : : : : ::
攻撃を事とする者は軍略と徳を尊重するべき。 ,' /ハ '. : i､ i,〃ヾ-､- ヽ、 ヾ, ヽ ヾ:::::.:.: : : : :
i i./i ヽ、 '.ヾi､ i'ハ _`_ヽ_ ,.ノヽ、 ヽ '､ `i:::::::::.:.: : :
徳によって蜀・呉を慰撫しつつ i .i i : .iヽ、 '. ヾ'i ､,ノ'i:::i ヾ/ iヽ i i i::::::::::::::::.:.
変事が起こるのを待てば ', i '. : .i､ ヽ、 ヽ、 i::i , .i ヾi i i:::::::::::::::::::
両国の平定は容易だろうけど…… ､ i '. : i ヽ、 `>､ ヽ、 ｼ' ／ .i.i､ i .i:. .i:::::::::::::::::::
ヽ i ヾi__ .ゝ'´ `ヾ､ ／ ／.iﾊi i i::: i::::::::::::::::: :.
蜀も呉も堅固な天険を頼みにできる。 ｀､ `ヾ ‐- ､._ ヽ i! i i i .i::::::::::::::: : :.
どちらも迂闊に手を出すべきじゃない ヽ _, ヾ､_, ヾ｀i._ _ ., i.! i i::::::::::: : : : :
ヽ .i´ /i i i::::::::: : : : : :
`. i｀ヽ ﾉ,.i i i::::::: : : : :::::::::
i i .i ヽ__ _,イi i i i::::: : : : ::::::::: :
i .i/i .i ,ｲ.i i i:: : : :::::: : : :::::
ヽ､_ﾉノ .i i iノ /i i i: : ::::: : : : : : :
魏 文官 賈詡
408 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:48:44.80 ID:5BSHnP.o
／: : : : :｀＞z- ､ ､ _
／: : : :.:.:／／ , --､ヽ、) ）
／: :.:.:::::／／ ／i ヽ｀￣ ｼ_ _ _ﾉi
／:.:::::::::／／ ／ﾉ ,ｲ.i､ i - ､ -､イ
/ ::::::::::／／ .／´/ /i: i::. ヽ､_ヽ__ヽ_,ノ
／: ::::::::/. / ／/ ｲ /=-i/_i ハ､ヽ､ ___ ｸヽ これは僕の用兵論だけど、
/: : : ::::::/. / ./ ./ ｲ,ィ'r::::q､ i /__i ｲi iヽー-,‐ ' i . 先に計略で勝ちを得て、次に敵と戦い力を測り、
/: : : :::::/. /-/i‐/'ﾒiヾi､廴ｿ i,ｲ_.i::.i/i i､i .i .iヽ､i そこで相手の大将の器量を判断する。
i:::::: :::: :.i i i::i .i /ﾋ!i /`ヾ ﾊ`i i--.i.i ）
__i::::: : :::::::::i i i iｲ i i､ -‐､ / ｲ/i i. / そうすれば行動した際に失策が少なくなる
i: ::: : : :::: ::::::i i i/i :i::i ヽ、 ィ /i'./i.i /
〉 : :::.:.: :.::: :::i i i.i i ..i i ::ヽ､ _ ィ i' / / i /
/:::: : : :::: :::: :::::i i i､ i､i i :::::::: iｿ / / ｲ/ i'
i:::::::: : : ヾ::::／ヾi i iヽ ヾ､_, / / / / ｨ' /
/:::::::: : :.:.:.:> .i i i iヾi ､_ノノｲ/ /:ヽ _
/:::::: : : : :::/ i i io )ヽ / .// i' /i::::::'´::i_
/::::::: : : :.:/ _i:ヾi i iｏ V ‐--ｏ' iヾ/: : : : : : ｀': ､_
409 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:50:39.15 ID:5BSHnP.o
/| | .| |し=∠ ＼_ ＼ ＼;;;;;;;;;;:::::::::::::＼
||＼_ ＼＞ ／／ : ;;ﾍ;::||ヾ;＼ ＼ ＼;;;;;;;;::::::::::::::＼
＼ ￣／~／// /;;;;;:;;::||| ヾ ＼ ＼ ＼;;;;;;::::::::::::::: ＼
＞ノ ///.:;// :::::;/∧;;: || |ヾ;;丶 へ ＼;;;::::::::::::::::::
／.. |;. |. .;||| :::::::::||:;||. ＼;;;|||; ヾ;;|＼ へ ＼::::::::::::::::::::
今、群臣を見渡した限り、 ./ ／| |;;.;|:||:;;|| :::::://|;:;|. ._ ヽ;;:|| ヾ|||＼. ＼ |:::::::::::::::::::
劉備と孫権に匹敵する人物はまずいない。 .|.//7| ||:::||.:|.:;|:;| ;;;;;Ｙ,,ュ||""~_ヽ;;;::||| ヾ|||;;;;| | |:::::::::::::::::::
丿 | | |;;;||;∧||=,,ﾍ.:;|;|'彳￣D~》-ヾー-‐ ヾ||;;;;| | |:::::::;;;;;;;;;::
＼;＼ |;;|.ﾍ,ｲ0Tｯﾍ;|| .,っ_;;ﾉ/ ||＼;;;; ||;|;;;;| | |::;;;;;;;;;;;;;::
天意をもって彼らと相対しても万全とは思えない。 ＼ | ﾍイ;|ゝ.シ ｿ ￣~~ .／:||;;;||＼;;;;:||;|;;/ / /;;;;;;;;;;;;;;;:
.人;;/ |ﾍ .＼ ﾉ ／／:||;;;||;::;ﾍ;;:|.|;/ / /;;;;;;;;;;;;;;:::;;
少し長くなったけれど、 / ;;/＼丿＼ ー一 ::::|| ;;|:/;;;;|/;/ / /;;;;;;;;;;;;;:::::;;;::
今は文を先にして武を後にするべきだろうね しノ;／ 丿;/ :;＼ ` .,∠´|:;/|| | ;;;|;/ / /;;;;;;;;:::::;／;;;;:::
￣ . /:;/;ﾉﾉ/;丶- ′::::::ﾉノ //|;;;/ / /;;;;;;;;;:::／;;;;;:::::::
// /;:/ ;;ﾉﾉレ／ _ノ.::://;;;;/ / /;;;;;:::::／＼;;;;::::::::
,i' ,, , ':, : : :i,
,! .,i , /;';! ', :. : , :, ', : :.i,
i .,' i i''`´''''i i .i, :. :i, ::i,.i, : :i,
i ,' .i .! ! i, ii;::. : i'i :::i, i : :.!
i .,' i .i i, i, !i;:. : !.i, ::i i: : :i . 敵の自壊を待てって？
! .,' ! .!''―-...i,,i_`､ i i;:::;!_,,i-iV: : :i
i ,' i _i,,r‐┬-､ ` ヾ .ゞ,┬Vi: : : :.i それじゃあ何十年かかるか分からないじゃない？
!; .: .:::!‐'''ヽi :::: ,!,, ` ｲ::;! /'i''ｰ : :! 劉備はともかく、孫権なんて全然くたばりそうにないし……
i' .:: .: ::i :: .: i. ￣ ￣ i!: : : :.i
/.::: .: .::,!i :: :: ! _ ` /:! : : : :i
／::: .::::/''i ::.:: i.､ ´ ／::::::!: : : : i
,r‐,,,,∠,_ .::::;/:.:.:.i ::::: ! `ヽ､ ＿__,.／::::::::::::!: : :i i
/:.:.:.:.:'i;'´r.､7''i''ヾ:.:.:.:.:.i :: .!_ /:.:.:i:.`ｰ-.､ ::::: :::!: : :i i
/:.:.:.:.:.:.:.i,:.:`´.`´:.:.:`､:.:.:.i :.!.i:.`.､,ﾄ､:.:.i.:o:.o:i:.i:::::: :::! : :.i.i
410 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:51:48.12 ID:5BSHnP.o
i､ ノ ノ i i i ヽ ヽ、 ヽ ヽ ヾ:: : : : : : : : : : ::::::::
ヽ` - - ' ´ ノ i i i `､ ヽ、ヽ、 ヽ ヾ : : : : : : : : : ::::::
｀ ｰ - 孑一'ﾌ i i i､ iヽ ヽ ヽ ヽ ヾ : : : : : : : : :::::
/ /i i. '. i ヽ '､=ヽ、 ヾ､ '､ ヾ:.:.: : : : : : : ::
,' /ハ '. : i､ i,〃ヾ-､- ヽ、 ヾ, ヽ ヾ:::::.:.: : : : :
i i./i ヽ、 '.ヾi､ i'ハ _`_ヽ_ ,.ノヽ、 ヽ '､ `i:::::::::.:.: : :
i .i i : .iヽ、 '. ヾ'i ､,ノ'i:::i ヾ/ iヽ i i i::::::::::::::::.:.
', i '. : .i､ ヽ、 ヽ、 i::i , .i ヾi i i:::::::::::::::::::
僕らの頃とは状況が違いすぎる。 ､ i '. : i ヽ、 `>､ ヽ、 ｼ' ／ .i.i､ i .i:. .i:::::::::::::::::::
一朝一夕にはいかないよ ヽ i ヾi__ .ゝ'´ `ヾ､ ／ ／.iﾊi i i::: i::::::::::::::::: :.
｀､ `ヾ ‐- ､._ ヽ i! i i i .i::::::::::::::: : :.
ヽ _, ヾ､_, ヾ｀i._ _ ., i.! i i::::::::::: : : : :
ヽ .i´ /i i i::::::::: : : : : :
`. i｀ヽ ﾉ,.i i i::::::: : : : :::::::::
i i .i ヽ__ _,イi i i i::::: : : : ::::::::: :
i .i/i .i ,ｲ.i i i:: : : :::::: : : :::::
ヽ､_ﾉノ .i i iノ /i i i: : ::::: : : : : : :
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 劉曄、賈詡の反対にも関わらず、呉討伐は強行された
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
411 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:53:20.86 ID:5BSHnP.o
, -=―＝―- ､ _
〃⌒>'´ ／ 丶`ﾆ=‐'
./ ,′// , ´ / j } ヽ ＼
/ l | i l / ／// ,ｲ ﾊヽ ヽ
ノ,ｲ八 l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll }ﾍ
＜ノ .∧ ｌ ﾑrt=k｀ ｨ=､ﾙﾚ′j
/ イ Vﾍ. ヽVr! jr/ﾑｲ{ 今回の呉討伐は、曹丕の本気を反映したかのように、
´ W^{ゝﾍ ﾊ.ヽヽ _ ' /〈ﾘヽ 過去最大の軍勢の規模を誇り、かつてないほどの陣容となった。
j八 }ヽ ﾍ､ j`＜ミ＼
ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,
ノ ＼- 厶］::::::::f }::/:/ せっかくなので、この南征軍の顔ぶれを見ていこう
r=＜ Ｖ三|:::::::::| |/:/
/‐-､ ＼ ∨ﾒ､::::ノ V､
. /_j , X ＼ ヽ {´ /
〈 ´ ＼＼ >ﾍ､___,ｲヽ
`､ ヽ ＼.>j ﾊ│
{ ∨ ｀ヽ､_,/∧|
lヽ 勹'´ // l !
|∧ 〃 ／Y｣_│',
} ＼ ／}＜ﾑ>∧.ﾍ
{ ヽ､___/ l丁{{ |}} 〉ﾊ
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ●）（ ●）＼
『過去最大』とか『かつてない陣容』なんて ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
大抵は敗北フラグだおー . | （ （ |
＼ `ー' ／
412 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:55:04.74 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 長江流域】
｀ヽ
｀´ ｀ヽ
洞口 ,-､ ,-‐‐､ ｀i,
合肥○ ×/´◎ ~ ヽ,-‐‐-､ _,､｀ヽ,
,.濡須口/´建業 ,､ ,､ ｀ く,!~｀=,-｀
｀ヽ‐´× i ,~ﾉ ~´‐,‐~=, ヽ｀ヽ,~!
,_,､ _,, ,､,i｀~ o （, {,_ ヽ,
´ ~´ ｀~ヽ-､ 夷陵 _,| ｀‐´~ ,--｀
ヽ,,○ 江陵 ,/ヽ‐i,_ _,i‐´ ,-‐´
!-~｀-_,○ ,､/ ◎ ~!,_ i´ ,=,‐-´,--､
´‐i _,,-｀ 武昌 ヽ,_ _,‐´ ｀~´ ヽ,_,___,｀
公安○!‐‐-ｯ／~~ ~｀´}~ ,／´
,､､, ./‐´| /~!,_ i=~‐
/ ~~~ 丿 ! ,､,i
ヽ, ﾉ~ !,_|.
~ヽ‐i,_/
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 魏軍が攻め寄せたのは呉軍の長江流域の要地、
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . 揚州の洞口と濡須口、荊州の江陵である。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 位置関係から察するに、揚州方面に向かう軍が建業攻略を目指し、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .荊州方面に向かう軍が武昌の攻略を目標にしていたのだろう。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ . 以下、各地の魏軍と呉軍の顔ぶれを見てゆく
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
413 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 14:57:33.92 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 揚州 洞口】
/:::::::::::::::::::::::/／／／ ／／／/ `iヽ
:::::::::::::::::::::::/ '／ ／／／ /ﾊ, ',
::::::::::::::::::::/／ ／'" /,/ | ',
::::::::::::::::::::::/ ／ ／ / ／ /,ｲ. ! i |
:::::::::::::::::::/／/ ／,／/イ/ //!|i i ! !
ｲ:::::::::ノ'y/::/ ／／-メ､_/, ／／|! ,' ,!' 俺が建業に一番乗りしてやる
/::::::::{ （"!'/| ／／ 弋Ｚ7`／ 〈ﾚ'`l ,',/
ｲ/|:ﾊ:ヽ`_,,/／ u '' ∨ l,//
＼ !ﾊ! ヽ _ ノ '"
＼ ＼ ､__ _,／
＼ ＼ `' ,､ ￣' ＼
`'､`､ `' ,､,:ｒ'^' ,､_／`i |/
` ヽ ,ｒi ／＼| |l /: : : : :l: : : : : .:.:. : :.:l ': : .:.ﾄ: : : : : : : : : .:.:.: : i:. : : : : : .:. : :l
ﾞ､ ／ 〈::: ,/ / ,'| i: : .:.:／l: : :i: : :.:.:.: :.:.:l X / ヽ､: : : : .:.: : :.:.:.: :l:.:. : : : : .:.: : :l
ヽ／ ` / ／ / | l: .:.:/:.:.:.i: .:l:.:. :.:.:.:l:.:.:.l/ l/=ﾆN: : : :.:.:. :.:､:.:.:. :l:.:. : :. : :.:.: :./
魏 将軍 曹休（字：文烈） .l .:.ハ:.:.:.': :l､:.:.:.:.:.l i:,ｲ 〃f::ﾟﾊ l: : .:,ｲ:.:.:.:.:〉:.:.:.l:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:/
l:./ :.:.:.:ヽl:.'､:.:.:.l ﾍ:l. l' 弋／ ,: .:./ l:.:.:.:/ へ:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
V ':.:.:.:.`i:.ヽ:.:.l、ﾘ ´ , :／ l:.:.:/ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l'
. ヽ:.:.:.:l､:.:ヾ:ヽ ' ´ .l:.:/ ヽ:ﾄ､:.:.:ﾄ､l
ヽ:.:.:lヽ:.:.:.:.:.} , l/ ヾ ＼il
お手並み拝見させてもらうぜ？ .＼.i. ＼:.:ﾉ._ ／ `i
ヽ ヽ:.i:.:.l` ｰ､_ ／ _... -└- ..
ヽﾍl ヽ＿ ／ ヽ, .. - '' l
＿＿r '' .l
/ l .i , - '' ¨ヽ
. / i l l , '
魏 徐州刺史 臧覇
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . この軍勢の総大将は夏侯惇の後任として揚州に赴任した曹休。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .徐州と青州を取り仕切る臧覇も参加している
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
414 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:02:18.74 ID:5BSHnP.o
／ . : : : : : : : : : : : : : :.:.: : : : : .＼
/ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
/ . : : : : : : :./: //:/: : :/, ﾍ: : : : : : : : : :',
i. : : :./: /: :/: //:/.:.:.:/ ^ヽﾐ: : : : : : : : : :i
|: |: :.|: :ﾄ､:.|: :l l:.:l l:.:/ 1: : : : : : :l: : ::|
|. |: :.|: :|: _ﾒ､.l l:.:l l/ _ ＿ |.: : : :: : : l: : ::| 「張遼将軍におかれては無理をなさらぬよう」
Ⅳ: :ﾊ: |`T.ﾒi l: l｀TL__ ＿ |: : /: : :/: :.:.:.:|
V ヽ|ヽり l/ ｀1: ぅ. }.: /. : :/: : : ::/ 陛下からの伝言です
Ⅵ ''''' , ヽl.:りｿ:./: : :/ l: : : /
i ﾊ '''''''//: : :/ /: : :/
l/.:.:>､ ､ __ //: :.:/／: : : i
|.:./ i.＼ ｀ ,. ｲ: :／: : :: : :. :i
|/ |.:.:.:.｀二´.:::/／,. ﾍ: : l.:l.:.:.:l
|: ／ﾉ::::::::／ V: l: . :.l
| | ﾒ ｌ | | / ｌ ｌ ! / ｜
| | ! ! ﾊ | ,.! /‐--! ｌ // !
| | | ｌ ｌ l ｌ ´ ｌ / ,.＿| ! // /
! !, !_,ゝ ｢ヽ! /／／ｨ' ｰ.! /l /' / /
', ヽ ヽ ! ,.ゝ !._ヾ ／ ''´ i: : :l!|./:/ / ! /
大丈夫だよ？ , ! ＼ ﾄ、 ∨,ｨ'ﾄ､|ヾ ＼ ヽ; : ': / / |/
ヽヽ ＼ ヽﾒ、ヽ!: : :ｌ!: :.! ｰ-'-ｧﾞ ／ !
張遼が出て行けば ＼＼ ｀ﾄ､ ヾｰ'ヽゞ､; ': ﾉ ／ ｲ |
呉軍なんてみんな逃げ出すから。 ＼＼ ＼｀ｰゝ、 ｀ "´ i ／-ｰ '´/ |
＼｀ﾐｩ、 ＼ ＼ _ ＿ , ／| |
げほげほ…… . ＼｀、｀ ｰ ゝ ｀、 ／ｌ ! ｌ
/ﾞ｀ ｀ ｰ-,、_ ／ !ヽ| ｌ ! !
/ ／ , ／ ｀ヾ '" ｌ !ﾊ ﾄ､!
魏 将軍 張遼（字：文遠）
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . また、こちらの前線には、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 長らく対孫権の先頭に立った張遼の姿もあった。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ . ただし、この時の彼は病を患っており、それをおしての従軍となった
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
415 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:04:09.02 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 揚州 洞口】
, ....--‐ ''' "" ''' ‐ ､
,. '´ ,. -- .､ ｀"'ヽ
i r'´ ｀' .､ '､
r''ﾞ ＼ ＼ ｀!
!/ i´"i ､. |
,.!-!, !､', ', ､ '､ ､ ! |
／) //i''==-;､'､ヽ !,'=-'､lヽ ! i i ! 徐盛、援軍感謝する。
. ／／,.'//',! rt;;i‐｀ ヽ ｀-i;;:j‐ヽヽlノr'ヾ ,'
, ' ,.' , '/./ .! ￣ i ::. ￣ iﾉl { ! i 正直、俺一人で張遼と臧覇の相手はきつい
,.' /,.'")'､ ,' ::: -' //
/ ' , ' .ヽ ヽ i'l" /
,-, ' , ' ヽ ､―‐ｯ ノ i /
／ ! .／ ゝ ￣ ／_, -'｀!
／ ヽ ,､-‐ ' l.ri,､ ＿ ,.; 'i''i''" i ,|＿,.:,/:.:.:.:i:.:.|: .:.l:.:.i.ｌ:.|:.:.:. |:.:.||:. !:.!:.:ﾊ:...:.:.:ﾊ
ヽ' '､ ,' !l !| | |.| l .!. ', lニニ|:! :.:.;i￢‐‐ト､!::.|:.:.:. !:,ｨｾTＺ:!:.ﾊ:. !:.:.:ﾊ
＼. ',＿＿＿＿,,..././;' !l .! !.!. 'r', ,. ,!､_ !ヽゝ|:l :.ｌ:.|ｔ,斗‐!-､ヾ,!:.: / 斗‐!､i:i!:.: |:.:|:.:l.:.:|
!:.:.:.,.|:ｌ:. !:|/ i／ |: !:|:.:|:.:i!: }
呉 将軍 呂範 |:.i.:!.从:.:ｌ:| ヾ＝='' ヾ＝=' /.//:./,;ｲ!/
/:.|:.ﾄ、 ヾﾘ , /ｨ'/:i∧:.:l.′
./:.:.|:.ｌ:.:.T‐ 、 ＿_´ ﾚ':..ｲ:.:ﾍ:.i、
「病とはいえ、張遼には敵対するな」 /:.ｉ:.:l:.:l:l:.:.i:.:li:＼ ´ ｀ , 'i:.!:.:.:.:.!:.:.ﾍ:ヽ
/:i:.i:.:.|:.:l:l:.: i:.:li: .:|` ､ , イ:.:.!:.ｌ.i、:...:i :.:i:.:｀、
殿下も無茶言ってくれるわ。 |/i:.!:.!|:.:l:ﾄ、.i:.i!:. | ｀ ‐ イ:.|:. |:.:.:!:..!:.ヽ:...:i:.:.ﾄ、:}
だから厨房なんて言われるのよ i' .!:i:.lヾ:.!ｌ:.ヽヾi.ヽ ト.k :|:.:.:i:..}:.:.∧:.:i:.:| ｿ
!:i::|-ﾍi´￣ヽ', ＼ ＼!ヽ:.;i:ﾘ!:.:.:.:iﾍi:.:!
>'ヽ ＼_ | ｀ゞ、:.:| i/
厶;;;;;;ヽ ヾ 、 √| !'〈
呉 将軍 徐盛
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 対する呉軍。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . こちらは呂範と徐盛、孫策の代から仕える二人が
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .長江を背にして守備を担当する。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 洞口は建業に程近く、対岸にも呉軍が集結していたようだ
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
416 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:05:28.58 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 揚州 濡須口】
_ -―-､
, -――‐ヾ､―‐-､
／,イ ￣￣￣ }）￣￣ヽ
/ / ／＼ / ,へ、 ＼
/ / /. . . . ー''―'. . . .ヽ、 ヽ
l / / . . /. . . . . . . .ヽ. . ヾヽ ',
|| ,'. .. ./i. .i .| ,ﾍ. . . .l. . . lヾゝ|
l」 |: . : .!ﾌﾆ!ﾐi;/ !ｧ;ﾆ_}. . . |: ::| ｌ
ヽ |. . : <ﾄ' !｀ 'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ
＼l. . . .lゝ- ' , ｀-'j , , ﾚり
∧. . ｌ " ｒ‐ｧ "ｲ//人
/l: :ヽﾄ､＞､ ＿_ ,イ/ノｲ::}､〉
ﾚVV': :゛:|ー┐┌|: : }ﾘV
r‐'´＼: :|＼ 二ノｖV⌒)ｰ､ ,/ ,.' ,' , ,r、 ; / ヽ .', ヽ `､ `､ .; ヽ
/｀ー--_リ'⌒7ｒｊﾍi⌒ヽ/ ＿) /,' .,' .,' ,' ,' ,' ./ヾ`､,!,',r'`､', ', `､ ヽ ヽ; ', .i
/￣￣￣＼__/´ ○〉 V ￣ | i ; ; ; ; ; ; l｀ ｀ ｀´ ´ ´ !i', i､ i, ヽ i ; ; !
,' ＼ くr┴'⌒::V´＼. | l.; .; ; ; ! i; l !l'i l l ! i ! ;'; ', l
/､0 ＿__／V::::::::::::::::::|―^0r―‐| l; .; ; i ;__!,,,,l,i,,,l,,,,,_ -l.l''l'',!''l''''7'ﾄ ;ヽ! .; ; l
{ V ／/￣＼:::::::::ヽヘ/ ＿ｲi ! ; ; !i i, lヽ､!`､! ﾚ_,ﾚ___ﾚ'_ l ,' ; !__; ,' ,!
ヽ＿__イ7 / ヽ::::ｲ＿,イ ｌ ', ヽ; ',.; !i', ヽ!,,..---.,_ ,r'iっ:....: l｀>,.' ,!-￣''‐.､
/|| /||＼ ﾉ´__| ／ ﾊi.| _,r''´r', .i !',´!､iっ:....:_,!｀ ´｀''''''''´l ,' ,',/l,r'i'´,,..-'’
`ｰ;v-i ', i ヽ.ヽ.￣￣ : !,,i'´i .!'''’/,' l,
魏 文官 蒋済 ! ; l ;',ヽ ヽ､ゝ i ∠/,i .l ! '/,' i l,
,! ; ;i ; ;' ,ヽ!` 、 ______, ／ ,'.i i ;'i .i ,!i ', !
!.,' ; ; !; .; ; 'i '; ; ;`ヽ､ ｰ ,.イ,; ; i ! ; ! Yヽ ',.ヽ
/ ; ,' ; ;l ; ; ; ! ; ; ; ; .,!｀ ､ ____ ,／ ! ; ,' i ; .; ;.!l, ! li ', ヽ
/ ,.' ; ; ; ! ; ; ; l ; ; ; ;r<_______________,.-`ヽ ; l ; .; ; !.Y ,!i ', ', ヽ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . . 続いて呉軍の城塞のある濡須口には
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 曹仁を総大将とする大軍が差し向けられた。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ . 曹仁の子の曹泰、補佐役として蒋済が同道している
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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417 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:06:50.26 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 揚州 濡須口】
|￣￣|| |￣￣|i |￣￣|| |￣￣|l
||￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|￣￣|￣||
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|￣￣|ｌ |￣￣|| ||￣￣|￣￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣|￣￣|￣|| |￣￣|| |￣￣|i
￣i￣￣|ﾞ ''￣i￣￣||￣!￣￣;/ ￣￣￣￣￣￣ﾞヾ￣|￣￣|ｉ￣|￣`~|i￣￣|￣￣
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|￣~~i￣￣|￣ i ;￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣゛|￣￣|i￣￣|￣_
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￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣．/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣。 ﾉ/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
～～～～～～～～～～～～～～ゞﾟ从人｡～～～～～～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～。ο" ′oヽﾟ o｡～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 濡須口を守備する将軍は同地の都督朱桓である
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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418 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:07:51.55 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 荊州 江陵】
/ / / / / / i | i'从/l | | | .| | .|ヽ |
././ / / / / | i| | | | | | .|
i./ / / / / | | | .| | | |
|l .l / | i | | | | | || | .| | ||
l|l,| | i | | | | | | || /l./ ||.| | | ､ | |
`'‐;､ | l | | _|| | | |l .| |. /./ __,,.|.|| .| || i .|
i ` ‐ || ;‐.｡=ﾆ､l_l-|,| .l //,-‐,=｡ﾞ-‐ﾃ;| || | |ﾉ | .| ｀丶、- _.. ＝＝= ._
| | |ヽ' ､.lﾞ ｀'`＝'- '' `" ' '--`‐ﾞ‐'' `'‐, | ' | || ＞─-- ＝二 - ､.｀ 丶、
.| l | | | ＼ '|. l | .| , ＜- ´ ｀丶＼::｀ヽ、＼、
| | | | ､`.l | / | | | ／´ , - , - ｀丶:＼ ヽ、
| | | .| l ヽヽ | / | | | ／ ／ / /／ ／／ i l ﾊ:::ヽ ヽ
. | || | .| | .l ヽ ,ヽ. ` ‐' / | l | | | | / ／ / //_ / // l| l l l }:::::'､ ',
| | |l l ,.､‐/. ＼ - ､__,,,,,,,,.. ／| | | | | | .| l /ィ ,/ / / 7ﾄ// / ! }l } } l::::::l l
─‐!､_|| .| ||ヽ ./ | .＼ ､__ ／| ヽ, /./ / // / l〃l | ﾊ l!〃7≠ｲ / ,ｲ_ | l l i |::::::l l
ヽl '` /l ヽ ＼ ／ / .l// /､, -‐'' {{ l l､ﾄ、 ﾄ{ ｲ-ﾑﾍ ,ｲ /ム ７ﾄ j l j,'::::::} {
|. / | ＼ ｀'ｰ---‐ '" / ﾞ'ﾞ" ｀"''‐-､_ V 爪ヽ{ 弋ソ |' |〃,ィ＝ヾ! .ｲ' 〃::::/ | ∨
/ﾊ i ﾄj〝 , ,戈'::::::Yｲ/ /.:::::/l l l.V
魏 荊州刺史 夏侯尚 .. ´ ﾊVﾄ､ ,､ `弋≠/ / ム:／ l| l l {
, ／ /∧ {` ヽ､ 〝 ＿_ノィ_ノﾉ / /l l ＼
/r ´ //:/ ヽ ー ′ ￣,∠二 ｲ , ｲ / 〃
l l / l::/ ７i ── - 三彡ｲ∠ィ ／ '´ ′
l { l::{ ∧ _＞ ＼
l ﾍ l::'、 ∧ ＼ __ , ´ ﾊ丶、
魏 将軍 徐晃
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 荊州の江陵には、荊州刺史の夏侯尚と徐晃が進軍する。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .この江陵も赤壁以来、三国の必争の地となってきた
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
419 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 15:09:15.16 ID:DlN0tv2o
相も変わらず陸戦の「スペシャリスト」ばかりのような魏軍陣営ですな。
420 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:09:24.36 ID:5BSHnP.o
_ri`''Y'''yヽ‐-､
,<"Y"l'"ト､_ヽ 〉､ ',
,ｒ"￣￣ ヽ,. ゝヽKl, '、
f i､ヽ、'､ | i l ﾉ', '､
|l, l|ヽﾄlヽ', `ﾌ7ﾍ〉 '､ ヽ、
'i`i ', `ﾏｧ､.i l|i|!〉', '､ヾ､ミー ‐ - - - ､、 陛下のお怒りは分かるのですが、
', K ﾘ| ,'レｲ､', ' ､ ヾミ= ､ '''' ‐- 、 ｀ヽ, 涼州の情勢が気にかかります
',|i `iヽイl! / lﾙ-'､.'､-､ ヽ ヽ ヽ ヽ i
'l |〉YY!/／/r＝ヾ,〈 ヽ ヽ ヽ ', ii
/,|∧〈///r-'/o,,,,o,,ｌ/',', ヽ ヾ, ', i'i
/ // /;;※;;;;;;;;l`l ‐-イ ii', ', ;;', ', .i i ヽ、
／ / ,' ∧;X/;;;;;;;;`i ! ii ', ! ;;;;', i i ヽミﾆ=-､
l ./ ｌｌ/ /;X〉;;;;;;;;;/ l ii i i! i';;;;', ii i`ー - - ､
ヽ'、 ll ｆ;><l;;;;;;;;;;l/ 〉ｨii i! ii ,' ';;;;i !i iニ＝ = - ヽ
ヽ､/ / ｌ;;;;;;;;/ l/∠, !! ,' ∧ ';;| ! |､ヽ､ー - ､
〉､/ '､ l;;;;;/ 〈αｲ ii / ,'ヽヽ、'、 i､ヽ、_ ヽ , -―-、__
/ i/', '､ ｌ;;７､ /,,.ス`ゝ､,' /il i| i ヽヽ､ ヽ, '､ヽヽ`ヽ ,イ / , ヽ `ヽ、
`i`ｌi ', ヽ|;;;7 `'i"´ ,.!;;/ /‐､l l! !`、 ` -､`＝=､ヽ! / { { lヽ } i !_
/{ i N＼ﾘｰソヽ ｌﾊi;;;ヽ
魏 将軍 曹真（字：子丹） |;ヽﾙ-‐ ‐‐- ｿ }ｌ;;;;;|
{;;;;| { ＿, "∠ノ |;;;/
ヾﾊ ゝ､ ＿ , イルﾉi.イ
何かあれば郭淮がなんとかしてくれるのですよー .ﾉ､_l/ノ ! ／>､│/ |
/ ,イ i／／ _ｲ / |
Ｊ r / / / / Y 八
魏 将軍 張郃
421 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:14:04.00 ID:5BSHnP.o
_,,. -‐ ￣ ヽ
く‐-､ } ＼ __＿
ヽ 丶 / ﾍ,ｒ'´ ｀ヽ
ヽ／ ヽ' /ヾ.､ , ､ l〉ﾊ
/==ｭ､ ヽ. / ヽ＼ ヽＯ_ｺ_, -- _
/´ ヾ､ l ／ ヽ ｀7フ´ﾍ ｀丶 ｀ヽ
/.-- ､ }}.ﾍｰ--- ..__＿｀T´ ｌ >‐‐‐;>
l´￣｀ヾ.／! ｀ー- ._ /￣l7丶 l ／ !'´ …………
. l._;== ､.l1 ＼丶._ r'ヽ r＝、 _l!___ヽY , -==､
. ｌ' l´'⌒ヽ｀丶 ヽ'=._ 廴ﾉ〃,）r;/＾V __!
l,. ￣ヽ! ヽ ｀ー-､`―--.='1 Vr'´￣ﾍ
. / ﾍ ﾍ /ヽ＿l´ ,.〈 V, '⌒1
i__,.-'' ⌒ヽ ｌ / / /／ ヽ ∨⌒ﾍ
/ ヽ ! .／.／-ノ´ ﾍ l ／｀ヽ
i′ ,､ ﾄヽ ﾍ. /-＜フ''´ ,ﾍ￣ ヽ l´{,.､ヽ ﾍ
l l､ {ｒ ､l.jヽ'ｌ. V ｀￣ ｀ｰ- .,rく ﾍ.＿lﾄ､ !lY| ヽノ ﾍ
魏 将軍 満寵
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . . そのため江陵攻略軍には、
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . 涼州の平定に尽力していた曹真・張郃も召集され、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . . 他にも満寵が派遣されている。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 名前だけならば、なんとも豪華なメンバーが揃っていた
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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422 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:15:49.47 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 荊州 江陵】
ヽ》y´: : : ∧ハ::.＼ｌ＼i＼:.:.＼ /
／/:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶:.:.:.:.:.ゝ>
〃:.:.:.:.∧ |/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ＼
《､ｌ:.:.:.:.:.lkvゝ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| r《
|.:.:.:.:.:.l |:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:|.:..:.:.|/ あの敵の顔ぶれはなんなの？
|:.:.:.:.:.:|＿＿.| |:.:.:.:.:.ｌ:.:|＼:.:.:l:.:.:.:.|
ｲ:.:.:.:.:.:|＿＿_. |:.:.:.:/≦＿卞:.:.:.|:.| 相手の兵数も十万はいるんじゃない？
|:.:.:.:. ¨弋.歹ﾘ/|:.:/ f !アﾗｧ|::/:.:.|
|:.:.:.:.:.:.| 辷ﾙ / 弋斗ｌ |/::::ﾒ| こっちは私だけ、手持ちの兵は五千。
|:.:.:.:.:.:.ｲ､ ' ￣ ,/:|::::::::::l
|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､ ＿ ｲ:::l:::::::::::| 何、このイジメ？
|j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞‐ - r.:´.:l::::::::.::::::/
lヽﾊ::::| |::_,-ﾒ､_ 人:::|:::::j:.:/:/
ﾍ|／/ |ヽ /ヽ‐'ヽ/ ｌ/
rｌ ｌ'´ ＿ヽ, /＿ >､
/＼＿＿_／ヽ
呉 将軍 朱然 ／ :::::::＼
.| .::::|
.| ／ ＼ .;:::|
さすがに殿下も援軍を派遣してくれますよ…… .| ー, ー ::::|
＼ ,,ﾉ(､_, )ヽ､,,.::::／
公安には諸葛瑾様もおられますし…… ／｀｀ｰﾆ=-'"一´＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 江陵を守るのは、南郡太守として同地に駐屯する朱然。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .対岸の公安には諸葛瑾の部隊が駐屯している
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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423 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:18:28.79 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年１１月 魏 荊州 宛】
/ | | l l l | |
| | | ﾄ､ ﾄ､ ﾄ､ ﾄ､ |
| ! , -ヽ!､ヽ | ヽ | _ヽ|_ ヽ |
| │´ ､ ヽ! '´! ｀丶.|
| | ___ ´ | 圧倒的ではないか。我が軍は！
| |_〃´￣ ヾ ィ＝=､､ |
| l| ヾﾐ | 一度言いたかったのよね
| /ｌ 丶 |
-､ | |八 Y ￣￣} /_|
{ ＼ │ ..:.:|:.:ｌ:ヽ. ! ｌ ／!:.:|
＼ ` ー─ ､| :.:.:.:|:.:l:.:.:l:i＼ ヽ __ ノ .イ:.:.l:|:.:|
ゝ､ ＿ ヽ :.:.:.:|:..l:.:.:l:l:._:_| 丶､__,.. - '´ .:|-┴-:|
r/ / /二´ ＼:.:.:.:|::.l_/´ r | ＿_r‐y─ヘ :|::::､:::::|
// / /´:..::/´ ト､「「/ 〈／ /／ }|:::ノ:::::|
ﾍ `丶 ､ _` ､
ﾍ `丶､ --（ )- ＼
|￣¨¨'''' －-- ､ `丶､ ﾏiｲ/ ／
i| `丶､_`丶, `'´ ／
／¨¨¨'''''''ァ‐‐ｧ‐‐‐‐‐‐‐ ｧ､ﾆー'´ |
_ ／:.:.:.:.:.:.:.:／: : :./: : : : : _ -‐ ／/:/:.:.:.:｀ｰt
.. -‐ '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::/ : : /: : :._,..イ""／-/:/::／／}ﾘ
: : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::/: : ／': :／ |示示天 //／/ ニ/|!
妙なフラグを立てないでもらえます？ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::/:.／ﾏ.'/| .|!|! 辷_ン丶/ 迂斤//
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::/ : :.:/./ |.|! |! ｰ / し_,/ .|!
:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::/: : :.／/ |! | , .i|/|!
:.:.:.::::::::,. '´￣/: .／, / | // |!
‐ '／. /／ ＼ > 、 ` ' .イ/
, ' / ` < __ 丶 _ ＜
魏 文官 陳羣
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . . 以上の三拠点において、
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . . 約半年間に渡り魏呉両軍の激戦が展開された。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } .
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .これら魏軍の全兵力は二十万～三十万に近いと推測される。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ . なお、皇帝曹丕みずから宛まで出向いている
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
424 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:19:29.80 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼ 孫権は本拠の武昌にいるとしても、
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼ 陸遜はどこにいたんだお？
| ￣ |
＼ ／ ぶっちゃけ夷陵の時よりやばい状況なのに……
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
良い所に気がついた。 /ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
この一連の戦役に陸遜の名前は出てこない。 ヽﾑ:.} ii;_j ii;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ _ 小/
彼には別にやる事があった .ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
／| l:| | =＝=| |:lﾞヽ
/ | l:ｌ l l l::ｌ l
l ヽﾊ l l // |
425 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:22:26.05 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 荊州 西陵】
___ _＿＿___ ))
＿√ｨ⌒)), ＜ ｀ヽ ／ ｀＞ ､((_r≦ヽ
/ 厶=ﾐ ∠__ ｀ ´── {f以}〉）＼
. / 《ゞツ辷ー ﾆ 二￣ ｀ﾍﾞ((_) ､＼
/ / ((¨´ ￣ ｌ ｉﾄ､ ∨ } i
. / / (__)) i i | ｉ l i| |li｜｜il| | i } ,′｜
' / | i| l i | | l l| |li｜｜il| | l ｉ / { ,
〈 ｛ / i| l| | ｌ i | | l l| |li｜｜il| | l i { ヽ ヽ
, ', / ｌ| l| | | l | ))ｉ ｌ ｉ| |li｜｜il| | l lハ . }
ﾊ i { il| l| ｌ |, =彳｜! l| ,｣li⊥⊥⊥L! l ﾄ } ,′
/ l ｉ ヽ il| ! | | r{辷ト､ | | ｌ| | l⊥⊥_! l | ｌ ｌ }ヽ /!
. ／′ ! ｉ ト ､ハl| l/ﾊﾞY^ト{ | ﾘi イf弐_ケ｀l ヽｌ / / //
／ / }∧ ヽ ヽヽ ゞ弋ソソ ` 冖'＾ ∧ l { / / ′
. / ／ , ） } ハ ｀￣)） 、 / }ﾊ ﾊ ' | 決して遊んでいたわけではありませんよ？
′ （ } / // ∧ (( ､＿, ｲ ｲ '、ハ l !
ヽ / / { / > 、 イ ﾉ/,小、 ＼j ｌ ､ ああ、夷陵という名は蛮族チックなので
丿 '／{ ヽ { .ィ｀Y´ ＞ .. ＜ﾉ⌒´// i| ｀丶､＼ヽ ＼ 今日から西陵と改称しましょう
／ ／ ｨ ）(⌒ヽ.i.=fjfjfjfjfjfjfjfjfjfjfjfjfjfjfjfjfj=.i: r￢ ) ） ', ヽ
. ／ ／ // /／⌒) .| |_） ｛_ .ｲ ｉ ｉ｜
／ '/.／ ゝ.| .| ニ、ー- 、| lハ
' / / / | ここは陸家因縁の地 | ヽ } } ヽ丶 '、
/ / ′ .r‐┴､ .／´ヽ } ' ハ ヽヽ.＼
/ ！ (｀ ｰ､ ヽ ／ ／ヽ } ／ .ｲ ｉ i } ＼
{ ヽ／ .r'ｰ-､ ゝ', (_.／ ／ |／ / ! l ﾉ ヽヽ
∧ 〈 〉- ..__｀ﾞ) ゝ-´__ -'｛ 〈 / ／ ､ ｉ｜
呉 荊州牧 陸遜（字：伯言）
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 夷陵の戦いの直後、陸遜は荊州牧に任命されている。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 今回の戦役にいないのは荊州牧の職務に専念していたためだろう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 陸遜という人は派手な戦績に目を奪われがちだが、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .大一番以外の対外戦争に参加する事はまずない。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 陸遜のような優秀な人材を貼り付けにせざるを得ないほど、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 呉にとって荊州の統治が重要事であった事が分かる
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
426 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:24:44.74 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | （__人__） ポジション的には少し前の関羽に近いですね。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 三国のパワーバランスを考慮すれば、荊州は戦略上の要地。
. ヽ } 能力が高く信頼できる者に任せるのが良策でしょう。
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼ . 関羽は軽率に動いて破滅したわけですが……
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
もうその話は耳にタコだお ／ （ー） （ー） ／^ヽ
| （__人__）（ / 〉|
＼ ｀ ⌒´ 〈 ／ ⌒^ヽ
―――――――― ＼ _ _ ＿ ）
. ｒ .‐. ―. .､ _
イ-‐ . . . -､_／. . .｀丶、
ｰ=＝'´.: . . . . . . . .´. .｀ . . .: .: .:ヽ
／.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .ヽ.:ヽ .: ',
// .: .: .: // l. .ｌ. .l . :l .:ヽヽ.: ﾍ .:i .: !
//.!ｉ .: .: /l | |. .ﾄ､ﾄ､丶.: .:ヽｉ: .:| :l .: |
|ｌ ||.: .:彳卞､从ヽ ＼＼ヽ、!i.: :| :i .: | 陸遜に課せられた仕事は他にもある。
|ﾄｉ.: .ﾄ;ｒｧx､ヽ｀､ｰ七Tぇ､从 ﾘ/.:.:从
|l Ⅵ}ｉ`j:::ﾘ rｾﾇﾆx､ﾊ.://.:..:仆ﾍ 外交、劉備との和睦交渉だ。
|:i,,,ｰ' ｉ !:::::y'///`Y//l|
|:ﾄ､ ' ,,, `ｰ' /// ノ// それをうかがわせる逸話を紹介する
|＼＿ ／＼__ |ﾉ ＼ ｀ ィr//､｀ヽ、
⊂ﾆ￢｀ヽ __ゝヽ､. ｀_フこブ//.. ..ヾ､ﾊ
＿_メｆ‐ ,r‐ｰ ､ー‐､_/〆⌒ヽ.. .. .. .. .. .. ..|:ｌ..｝
／／ ﾞＹ.:.:.:.:.:.:.} ／´￣｀Ｙﾊ .. .. .. .. .. ..j:ﾙ'
427 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:26:28.96 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 蜀 益州 永安】
_ｙ-､_
_....-―一' ;:;:;:
,,....--'´ _;:;:;:′
_、 ..-‐'´ ｨ ,,';:;:;:广
..-..,,_ _,〃 , ''''-...._,,_ _／’ ,,/ _i;:;:;:「
__..r'′ ''￣"''";:;:;:;:;: ｀￣￣''''''ﾞ廴 、 ''ゝ 丿 _u;:;:;:
／´ _ ,,、 ;:;:;:;:;: t_,];:;:;:;:;:;:;: .. ｬ;j;:;:;:′ ゝ
_／ ﾞ 〕 l;:;:;:;:;: ﾞ'、 ;:;:;:;:;:;:~~ _、 ,j;:;:;:;:l′
〃 _／'''''´ ..;:;:;:;:;:;: .._ ;:;:;:;:;: 丶 ﾞ;:;:;:;:’ ﾆ､_u;:;:;:;:;:－
ヽ ..-''´ ;:;:;:;:;: ;;:;:;:′ 、 '' ;:;:;:;:;:;: ..ｨ' ﾞ/;:;:;:;:;:;:;:′ 、
′ r ﾞ''ｰ.... __ _ __..r''´ ,_;:;:;:;:;: ;:;:;:;: 丶 ";:;:;:;:;: u;:;:;:;:;:;:;:′
′丶 ､ ´ ￣´ u‐^ ;:;:;:;:;:;:;:;: ､ '､''、 _n- ;:;:;:;:厂 ′
､ _ ′ _..ｨ;:;:;:;:;:;:! ''''ｌ{lゞ - _,jl;:;:;:;:;:
`ｰ- ,, ''' ....-';:レ´ ;:;:;: ムfｮｮ广 _、 ﾆ;:;:;:;:′
''ゝ､_ __l广 ''ll′ ;:;:、 ｀jｒ]「 '''´'ｔ;:;:;:;:厂
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～ ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～
～～～～～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 夷陵から敗走した劉備は呉軍の来襲を警戒したのか、
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . 冬になっても白帝城に滞在しており、同地を永安と改称した。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 一方で成都から李厳を呼び寄せ、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .病死した劉巴の後任の尚書令に任命している。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 冬、呉との関係修復の交渉が始まった矢先、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 劉備の下に魏軍動くの一報が届けられた
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
428 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:27:35.06 ID:5BSHnP.o
__ ＿
/iiヘ,, ‐::----::‐.._ ///ヘ
,/-:..´: : : : : : : : : : :::///_. ヾ＼
／::／: : : : : : : : : : : : ///|: : ヽ//
/／/ : : : ﾍ : : i : : : :＼ヾヽ|:: : ::×
/ /: : : 」_ ヽ: ::|ヽ_:_:: : `,_ヽ',: : : : :ヽ 陛下、魏の大軍が三路から呉に攻撃をかけるそうです。
/{: : :´/ _｀ ヽ::i´ ＼｀: ::|::::i ',: : : : : ヽ
/: :!: : /ｲ{゜:i ヽiｲiﾃヾ :i::::|:ﾍ: : : : : : ヽ これは私たちにとってもまずいのでは？
/: : :.!:./:::代ｿ 弋::ｿ}|ヽ:|∠ |: : : : : : :ヽ
/: : : :|V |:::ト, ､＿ .ｲ: |≦-,__',: : : : : : : :ヽ
/: : : : ,' ヽ| ＞-､-t ´ |::/|´:⌒:｀',: : : : : : : : `､
/: : : : ,' /::::::「ii | |／/ i⌒i＞::',: : : : : -‐....''...."....‐ ,,
/: : : : : i ./:::}:::::| ii |´＼ /i李.i:::::::',: : : : : _ ‐":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞ ､
/: : : : : ::{ /:::::|::::::| ii |｀iミY:::r-´ﾍ::::::》: : : : ‐:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:/:.:.:.:.:.,'／ ／ヽ
./: : : : : : : | ＼_|:::::::| ii |:::} }ﾍ:::::::i／ ',: : : : ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:./:.:.:.:.:.:l ／ヽ:.ヽ:.:.ヽ
/: : : : : : : : | |:::::::| ii/_ヽ∠ヽ`､:::ﾍ´」',: : : : /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:lo,':.:.:.::.:.:|／:.l:.:.:.l:.:.:.',:.:',:ヽ
,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／/l:l:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:l:.:.:.:l:.:.:.:l:.:.l:.:.l
蜀 文官 李厳 l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〈__l _.ll:.:.:.:.:.:.:|:.-/l,,:_:/l:.:./|:.:l:.l:.l
.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//l:|:.:.:.:.:.:.:|:.://／ `ﾚl .l:/ﾚ.ﾘ
.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..//l |:.l:.:.:.:.:.:.:ﾚ／ イﾃﾐ l./
.l:.:..l:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:////‐l:.:.:.:.:.:.:|. 弋.l ヽ
l:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:〈/〈/ll l l:.:.:.:.:.:.:|. ゝ
魏が動いた以上は、 .|:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.ヽ`.l:.:.:.:.:.:.:l r ‐‐´
いがみあってる場合じゃないわよねぇ。 l:.l:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.l:.:l`.l:.:.:.:.:.:.:l ヽ､:l
|:.|:.::l:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:',:|. ',:.:.:.:.l:.:l l:.l
.l:.l.l:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ヽ:.:.:lヽ', ￣l:.:.l:.l
李厳、陸遜に一筆したためてやんなさい。 l:l ヽ:.:|'.,:.:.|:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ::＼ ヽ::',_＼ .|:.:|ﾘ
| ヽl .l:.:l:.:.:./＼:.:.:.:.ヽ＼:', .＼ "‐ V ァ--- ‐── ‐‐-r
文面は…… |/レ == ` -::_:`､ヽl ＼ ／￣ .ヽ. ヽ /
./／ ￣￣＼ ￣ ＼／／. ､ _| |
ﾚ ＼＼＼ ＼. ､＼ Y .', /
.| .＼＼＼ ＼ ', 丶/ |:ヽ、＿＿／
429 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:28:45.98 ID:5BSHnP.o
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j ここで劉備は陸遜宛に書状を送った。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 『すでに敵は江陵にまでやって来ている。
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_ 私は今一度東へ軍を進めようと思うが、将軍は同意されるか？』
／| l:| | =＝=| |:lﾞヽ
/ | l:ｌ l l l::ｌ l
l ヽﾊ l l // | という内容……
ハ ヾヽ l ｌ // l l
| ﾍ l ヾ＼ ヽm/ ,／ V :|
ﾉ ＼| `ﾄ,＼V／| │ ､|
{/￣＞‐ｧ､ j__≧i≦ !,ｨ彡三>ヽ
j /{ `ﾍ三三三ミ=彡＜＿/ }
{ ＞ー‐'"ト-- (＾ｰ'⌒ 〉 __ﾉ
`ｰ‐ｲ | { { {T'┬='ｰく |
| | ∨ 〉〉〈( j }|
Ｋ_／x'⌒{＼'-' ‐}>└r‐xﾍ}|
430 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:30:47.25 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ _ノ ,ヽ＼
| （ ●）（●） こんなあっさり援軍派遣しようとするなんて、
. ＼ | （__人__） 夷陵の戦いの犠牲者が浮かばれないお……
.＼ .| ｀ ⌒ﾉ
. ＼ ヽ }
.＼_,ゝ ノ . ＿＿＿_ 魏軍が大挙して来襲した以上は、
／, r､ く ／ ＼ それを防ぐ方を優先したのでしょう。
./ 〈 ＼ i ／ _ノ ヽ､_ .＼
. ヽ､ .ヽ ＼ i.oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼ 呉が滅亡すれば蜀も終わりですからね
.て_） ＼| （__人__）' |
＼ ｀⌒´ ／
〉 ､ 〈
_ノ 入 / / |
(⌒_ノ ＼ / ／ /
￣ ＼(.__) _／｀)
＼ /―i'.|
431 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:32:03.56 ID:5BSHnP.o
. / / / l ヽ ＼ ＼ ＼ ＼ ＼
/ / / l ヽ ＼ ＼ _ +-ヽ ヽ ヽ
. / / l ｌ ヽ ＼ ＼ ｘ ´ヽ ヽ＼ ヽ ヽ l､ ＼
/ // | ｌ ! l､ ﾄ、 ＼ ､ く ヽ＼､ヽﾄ、ヽ l l ｌ＼ ヽ
_ // | l L -┼､ ＼ ＼｀‐-ミx〉 _｣,. -ヽ ＼ !！ ヽ ミ､
∠l | _+ 「, ! l ！ ＼ ｀ｰ-ヘ / ,ﾆ,.-‐':ヽヽ ｌ＼ ! l ヽlヽ
/ :l l | l l l l V _ ｸf;::::::;:::::.::l | ! ! ｌ トヾ
_ｨ | l l l l ﾊ/ ＿_｀ つ.:.:::::.::j | | l！l ところが陸遜、劉備の申し出をあっさり断わった
/l | ﾄ ｌ ヽ ｌﾊ/ ,rﾆ-－:::::ミ､ ヾ_ - ′ｌ l .! ﾄN
../ | ﾊi ﾊ l V/〈〈 ら::::':::::.::l //! ﾄ、|
/ | / lｌ | ヽ l ﾄ ヽ. ゛う:.:.:.:.:::j //ｌl ! l |
. l/ ﾘ | f､ヽ ＼ ヽ. ヽ-‐´ ′ /j ﾊ N
l∧ﾘ, 〉ヽヽ ＼＼ _ ／// / ,ﾘ ′
V ヽヽ＼ ＼ﾐ､、 ´ ／ /l l /
ヽlヽ ヽ、 ＼` ､ _ イ /i ////
ヽ:､＼ ＼ﾄ＼｢ ￢‐--‐ '´ l l/ ﾘ/ﾂ′ . .／￣￣＼
＿＿ ヽ ｀へ ＼､-j l ＼ _ノ ヽ、 ＼
／l l::::l ヽ￣￣｀丶ミヽ l､ ヽ （○）（○ ） | .＿＿＿
（__人__） u . |／ー ー .＼
ヽ｀⌒ ´ ／(○ ）) (○ ）)＼
{ ／ （__人__）) ＼
はぁっ！！？ ヽ | ）r┬ﾘ u. . |
ﾝ ＼ ｀ ⌒ ´ ／
i´ . ﾝ ＼
| . ／ ＼
432 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:33:57.59 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 荊州 西陵】
_)-―￢ニニ￢ ､r､}rﾍ
／ ,′ ´￣、｀Y l
/ / ､ l くﾊ |
,′ , l ! , | 、 | l ｌ｜
. ｌ | | | /| ∧__ﾊ｜ | | | 『貴国の軍が敗北の傷が癒えておらず、
| | l | ￤l７/斗‐r､ | ｜ | | 両国の関係修復の交渉も始まったばかり……
|∧ |Ｎﾍ、!/ﾍ::.::.::.} 〉 ,′l｜
´ ﾊjﾐYｼ′ ｀ー' / / l| ＼ 今はひとまず、みずからの力を整えるのに努めるべきで、
/ lﾄ《ヽ､ ｰ一 ,ｲ / l| ヽ 兵力をいたずらに消耗してはならぬのです。
. / l l | }≧≦‐ | ∧ ヽ} ｀､
l / ／ {^ーﾒ‐┤ | |＼ ｀ヽ､ l 夷陵で生き残った者たちを再び派遣するなら、
|／ ／ rく_∠＿_｣ ｢ヽヽ ＼＿ l ! | 今度こそ絶体絶命に追い込まれるでしょう』
/ ／{_）'′ ／ ∧ ﾄ､| | / ノ |/ /
. / / //乙ﾍ__/＿/ 〉 Ｖ| |イ７′ ｌ|｜
/ ,ハ// ハ ＿| ｀ヽ_爪 ∨| | | , l| | （劉備なんて信用できませんしね）
ヽヽ〈く | {∧x ｢交7 | } | Vl |ノ| ∧{
｀ヽ＼｀ヽ｀ｰﾍ」爻ﾊ__j/／ ｀ヽヽﾚ'´ ｀ヽ
ー'∠／ ￣￣|__/´ 〈〈 ｀￣￣
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 陸遜は劉備に返書を送り、劉備の申し出を断った。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 劉備が何故援軍を送る気になったのかが分からない。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .意図がはっきりしないのに援軍を受け入れるのは危険である。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ そもそも、同様の手段で関羽を油断させたのは当の陸遜。
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ これで警戒しない方がどうかしている
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
433 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:35:01.19 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 蜀 益州 永安】
, '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
,∠:::::::::/' ´￣ ｀¨ ｰヽ:::::::ヽ:::::＼
r -/::r::::/'::￣￣::~:¨ｰ-､ヽ::::::::<ﾆ二l､
/ヽ/::,'::::/:::!:::､::::::::::::::::::、::::|:::::::::|＼／l
/::ノ/::/::::ﾊ::::|::::ヽ:::::ヽ::::::::ヽ::l:::::::::|,ｲヾヽ
さすがにそこまで馬鹿じゃないか。 |:://::::l:::::Ｘ i::ﾊ::::|＼::::lヽ,::::::〈!:::::::::|::!ヽ:∨
厄介な奴が出てきたもんねぇ。 !ﾊ/:::::{:::::! ヽ,ヽl ヽ ／ ＼::l:::::::::l:::∨:::l
!| ｉ:::::::i:ヽ! -=･=- '-=･=- l:::::::::l::::::|::::l
あ、そういえば、 .|| !:::::::l::::::! !:::::::::l::::::l::::l
孫権に出した手紙の返事が来てないんだけど、 ﾘ ヽ::::ヽ::ﾍ| _ ､―､ !:::::::::l::::::!::::l
やっぱり私が皇帝になったの気にしてるの？ ヽr つ(〈へ ￣ , .ｲ::::::::/::::r|::/
/-7 ^ /ヽ::＞- ＜´ ィ:::::::/:::::/ ﾚ
/ ﾆ7 !ｰ┬ ! L彡 ﾊ:/
/ / ／⌒＼ l
/ jノ / い ヽ
/ / ｛ { ゝ＼l l
l l / ＼＼ ＿, zｰ | |
| !| , -z }ﾉ / 'ー‘ l |
l ハ /_‘〈 ￣ ＼ 、 そうですな。
. 《 __ 八 ＼ ー l| } ＼
《 /ﾍ ＼ ｀ヽ l 〈、ァ ､_ノ l l これは私の私見なのですが……
V /´￣｀ ー ､ l＼ ､ｧーｧ' ヒ´ / l | |
V rr---く ゝ ＼ 二 /｀フ l |ノ
/ {/´￣￣｀＼ ＼ヽ / ＼＿∠ノ
{ ／ /´￣￣｀＼ 〉 ＞ｒ=≠＝＝＝＝＝《
l / / /´￣｀_く Y /l ＼ ＿/￣￣/ _ﾊ
い ／ ／ /´;---〉」/ l ヽ＼ ￣/ ーﾊ＿
呉 文官 鄭泉
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . そんな事件もあったが、十二月になり蜀と呉の講和が成立した
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
434 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:36:57.08 ID:5BSHnP.o
/ _r`´⌒ヽ丶
| / `)
! | (
( ! `ｰ-ﾆ~丶
丶 ! `)
) ! (
曹操親子が漢王室を蹂躙し、帝位を奪いました。 ( 丶_ , _,:-ｰ='` !_ (
丶 !_i./`=ﾆ~ λ )
殿下は漢の宗室に属される以上、 ｀ｰ´｀)ﾉ`i /_.)ﾉ ノ
王室の守りに当たられる義務がおありのはず。 (' ヽ. ヽ ／乂ヽ
ところが貴方様はここで帝号を称された。 ', ｧ ｰ┬^--' 丶
`-^ゝ _,:- .:/|.// /| ヽ
`'i_'',;: /.// /./| . //
これは天下の公論に背くものであり、 i /-''.| / /| )`/
故に我が主は返書を書かれぬのでしょう `ｰ'i.ﾉ'| | | `/| .//
//:| |_/ `/ //
/::!i::::| ./ //
／ : : ; : : /_.．-───- ._: :＼
. ／ : ; : :/: : /´ ＿＿＿＿＿＿＼: ヽ
/: : _/: :/: : 厶 '´: : : : : : : : : : : : : :｀ヽ: ﾍ
/:／ ,.'７: : :/: : : :|: : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ: ',
/' , '/ i: : : :|: : : ∧ : : : : : : : : |: : : |: : : : i: |
. ハ厶i. |: : : :|: :.|:.l ',: : | : : : : : |: : : レ': : :|: |
|:.７ /トr|: : : :∟」_| ＼|＼ : : : | x'´ﾊ: : : ;' ﾊ
|:.' /: | r{ : : : |: ∧｢｀ヽ､.___,.＼: ｲ__V_,|: :rｆ:/| | .……なるほどね。
|:| |: :.| | |: : : :Ｎ 'Tに叮 ヾ ｈィ}r〈 { 'j.ﾄ'|
|:ヽ: :.| |､|: : : :| ゞ-‐’ ￣´l | | l': :! 自分は漢王朝を案じていますとでも
l: : : └ : ﾍ: : :|、 ' ﾉ } リ : | 言いたいのかしら？
∨: : : : : :|ﾍ: :.l ＼ ｒ─ｬ _. '´ l: ,l: |
,.、ﾍ＼ : : | ﾄ: l ｀ ._ ,ｒ´ ｲ､ j/
,〈 ', ', ヽ: } | ヽ / ｢| ィ ´|｜|',
/ ',. ', ', V | ム -‐ ´ } |｜| |
435 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:40:34.77 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年１２月 呉首都 武昌】
_,.. -――――- ､
_,.-,''" ｀ ､
‐','" ヽ
／ ヽ
/ i l ｲ｣ ,ｨ .l
l , i A /l /,.z;l/､l , l
l ／l .ｨ l.rぅ､ l .|' ´{ｲ}_.〉 ,/ .l
l/ .l/{ lゞハ| ´￣ｲ ./ ｲミ､ l
'./ .<´ ./,.ｲ l .ｿ} .l
/ ., ',｀＿ /,.' .l .lrノ .l
/ ,ｲ ,ｨヽ.､ ｀ ' l lﾘ .l 少なくとも、我が孫家は漢王朝には従順だった。
/／/／.l 'l _l l ､､ l
' / ,ヽ-―;:ｪﾆｲ ,.ｲ .iﾊl lヽヽヽ しかし、漢王朝の再興は不可能だ。
/ ／/／ﾊ / . ／ l /_,..ﾄ､ ､ l ｀ .ヽヽ、
./／ ノ' ,. -',/／,. -.i /´ _,. ＞、ヽ、ヽ それなら父文台以来、
'´ .／''7 , ゝ' ヽ、/',.,=＝: : : ヽ、 ｀` . 漢王朝に忠誠を尽くしてきた我々が……
,. -‐ 'ｨ .'/ ／ ／ ＼ ／／'｀`‐- 、: : : :＼
/r--‐‐ヽ,_'' .／ ヽヽ、 ,. ＞-‐- ヽ
/´l.ｊ 二ヽ‐' ' ヽヽ i .i
'ｲ./ __ヽ /;;＞ヽ l
ｲ' r_｝ _,. -'‐' -‐' |、 j
../ .／ _, -‐二 ＝ ￣ .l ヽ /l
く ｨ ' _ = -‐ r-二二┤ ::./l、 ｀ - ' |
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 孫権という人は物事を斜に構えて見る所がある。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . この劉備への態度も孫権なりの皮肉だろう。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ . 何はともあれ、蜀と呉の間に講和が成立したのは間違いない
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
436 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:41:43.72 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年春 蜀 益州 永安】
_ｙ-､_
_....-―一' ;:;:;:
,,....--'´ _;:;:;:′
_、 ..-‐'´ ｨ ,,';:;:;:广
..-..,,_ _,〃 , ''''-...._,,_ _／’ ,,/ _i;:;:;:「
__..r'′ ''￣"''";:;:;:;:;: ｀￣￣''''''ﾞ廴 、 ''ゝ 丿 _u;:;:;:
／´ _ ,,、 ;:;:;:;:;: t_,];:;:;:;:;:;:;: .. ｬ;j;:;:;:′ ゝ
_／ ﾞ 〕 l;:;:;:;:;: ﾞ'、 ;:;:;:;:;:;:~~ _、 ,j;:;:;:;:l′
〃 _／'''''´ ..;:;:;:;:;:;: .._ ;:;:;:;:;: 丶 ﾞ;:;:;:;:’ ﾆ､_u;:;:;:;:;:－
ヽ ..-''´ ;:;:;:;:;: ;;:;:;:′ 、 '' ;:;:;:;:;:;: ..ｨ' ﾞ/;:;:;:;:;:;:;:′ 、
′ r ﾞ''ｰ.... __ _ __..r''´ ,_;:;:;:;:;: ;:;:;:;: 丶 ";:;:;:;:;: u;:;:;:;:;:;:;:′
′丶 ､ ´ ￣´ u‐^ ;:;:;:;:;:;:;:;: ､ '､''、 _n- ;:;:;:;:厂 ′
､ _ ′ _..ｨ;:;:;:;:;:;:! ''''ｌ{lゞ - _,jl;:;:;:;:;:
`ｰ- ,, ''' ....-';:レ´ ;:;:;: ムfｮｮ广 _、 ﾆ;:;:;:;:′
''ゝ､_ __l广 ''ll′ ;:;:、 ｀jｒ]「 '''´'ｔ;:;:;:;:厂
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～ ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～
～～～～～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . そして年が明け、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 緊張の糸が切れたかのように劉備は体調を崩した
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
438 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:44:34.11 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
／ oﾟ⌒ ⌒ﾟo ＼ ああ、とうとう……
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
, -=―＝―- ､ _
〃⌒>'´ ／ 丶`ﾆ=‐'
./ ,′// , ´ / j } ヽ ＼
/ l | i l / ／// ,ｲ ﾊヽ ヽ
ノ,ｲ八 l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll }ﾍ
＜ノ .∧ ｌ ﾑrt=k｀ ｨ=､ﾙﾚ′j
少し気が早い。 / イ Vﾍ. ヽVr! jr/ﾑｲ{
´ W^{ゝﾍ ﾊ.ヽヽ _ ' /〈ﾘヽ
j八 }ヽ ﾍ､ j`＜ミ＼
劉備の退場が刻々と近づく間にも、 .ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,
長江流域を巡る魏と呉の激戦は続いていた。 ノ ＼- 厶］::::::::f }::/:/
r=＜ Ｖ三|:::::::::| |/:/
/‐-､ ＼ ∨ﾒ､::::ノ V､
先にそちらの様子を述べる . /_j , X ＼ ヽ {´ /
〈 ´ ＼＼ >ﾍ､___,ｲヽ
`､ ヽ ＼.>j ﾊ│
{ ∨ ｀ヽ､_,/∧|
lヽ 勹'´ // l !
|∧ 〃 ／Y｣_│',
} ＼ ／}＜ﾑ>∧.ﾍ
{ ヽ､___/ l丁{{ |}} 〉ﾊ
439 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:45:53.00 ID:5BSHnP.o
／ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
ｲ:.:.:.:/-|/|∧:;､:.:.〈
ﾘ:.:./ ● く!:,:.:..、
l:.:.l ●/:./￣ ただし、この両国の攻防を詳述していてはキリがないので、
vﾍ - ノ:./ 戦況の要点をふれるのみに留める。
_,-+ 匸ﾍ/V
,《 ﾋ⌒j 》、
l::＼ l /∥::l とりあえず結果を言えば、魏軍の負け……
|:::::::ﾄ,Ｖイ:::::|
|:::::::l介l:::::::|
l::::::|人|:::::::l
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
なんでそんなに投げやりなんだお？ ／ ‐=・=‐ ‐=・= ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
440 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:46:50.24 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼ ＿＿＿
／ _ノ ＼ ／⌒ ⌒＼
| （ ●）（●） プニ ／（● ） （● ） ＼ いや、なんというか、曹丕のやる気と動員兵力の割に
. | （__人_(ニ~`ヽ、 ／:::⌒（__人__）⌒::::: ＼ gdgdな結果になってしまったんですよ。
| ｀ ⌒´(((_⊂>ヽ| |r┬-| |
. | } ＼ ＼ `ー'´ ／ あくまで魏の側に立てばですが……
. ヽ } ゝ-| ヽ
ヽ ノ ＼ ヽ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼ じゃあ経過を教えてくれお。
| |ヽ、二⌒)､ ＼ たまには陳寿もプギャーしたいお！
441 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:48:09.81 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 揚州 江都】
＿＿
∵∴∵。∴∵ ／ ＿＿_､ `ヽ､__ ∵∴∵。∴∵ ∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴∵∴∵∴∴∵∴レ'´ ヽ ＼__＿_｀) ∵∴∵∴∵∴∵ ∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴∵∴∵:。∴ -='´ ﾊ {'´ｰ}/ヽｌ Y ∵。∴∵∴∵ ゜∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴∵゜∴∵∵∴ / /ﾚV 三 ﾘ ﾉi| ん？ 楽進さんと李典さんが向こうで『プレイ』してるよ？
∴∵∴∵∴∵ { { 彡 "/イ 八 ∴:∵∴∵∴∵:∴∵∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴∵☆彡∴ N ﾍ " 「 ﾉ / _＞ ∴:∵∴∵∴∵:∴∵ ちょっと行ってくるね？
∴∵∴∵∴∵∴ ヽ_ゝ､ ＿ f⌒)ｰ‐くゝ ∴∵∴∵:∴∵∴∵∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴ﾟ∴∵∴∵∴∵∴/ （__ j´｀＼ヽ＿〉∴∵∴∵:∴∵∴∵
∴∵∴∵∴∵∴ Vﾚﾍ ＼＼介i＼ヽ＼∴∵∴∵:∴∵∴∵ l i .::::l .:::::::::::::ヽ :::::lヽ::::| ＿＿＼:::::::::l::＼::::::::::::::::::
∴∵∴∵∴∴∵∴∵∴∴∵∴∵∴∴∵∴∵∴ |ｲ .::／l .::::: ::::∧ :`|`ヽ:l￣ :::::＼:::::|::::::＼:::::::::::
| ／ | ::: /| ::::| lヽ :l ::ヽl ＿ ＿:＼l:::::::::::ヽ/::::::
l′ l : / l ::l | ヽ| : ￣ ￣ ::::::::::::::::::::::::/::::::::
∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ヽ / ヽ:| l :::::::::::i::::::/::／l:
（ ）ゝ （ ）ゝ（ ）ゝ（ ）ゝ 無茶しやがって…… / ヽ ﾉ ::::::::::u:/／::;;;/
i⌒ / i⌒ / i⌒ / i⌒ / l ::::::::::::::::／: : : :
三 | 三 | 三 | 三 | ＼ ＿,,, -‐っ::::::::／.: : :／
∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ま、戦場でブザマに死ぬよりはいいか。`ヽ､、 ヽ-‐'''￣::::／..: : : :/: : :
三三 三三 三三 三三 ／`＞ー----､:::ヾ:､: : : :/: : : :
先に逝った奴らによろしくな / .:l: ＼: : : l／`::::l: ヽ: /: : : :
l .: :|: : :/>: :|＿,,,,ﾉ : :∨ : : : :
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . 東から戦況を見ていこう。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . .まず、曹休らが攻撃を仕掛けた洞口方面。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ . こちらでは戦役開始早々、病を押して従軍していた張遼が病死した。
`ﾍ:ゝ .' 小/ これが魏軍にとってケチのつき始めだった
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
443 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:50:49.38 ID:5BSHnP.o
/:./::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.::.:.:.:.ヽ ／ .＼
:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ::::::.:.:.::::', / .',
l ..:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.:.::.:.:|ヽ、::::ﾄ､l / .l
:.:.!:.:.:.:.:.:!:.:.ト､{:::.::.:.:.::ﾊrfｱ|::::!}メ´￣｀丶! |
ヽl.:.!:.:.:.:!_N＿_ﾄ､ﾄ::Ｎ以' ﾉ|:ハ | ,' この戦は張遼の弔い合戦だ！！
ヽ!::::{:ヽK上少 ヽ､ / ｊ ! /
ﾊﾄ､::!:ヽヽ r‐‐‐1 / ! ! / 行くぜ！ 御曹司！！！
. { ヽヽ ｀ヽ､ 弋__ノ,.' .::|:. :::. ／ﾉ /
ヽ | {ヽ＿｀_7 ::::!:::.{::::/／{ ｲー‐.､ 長江なんて一気に突破するぞ！！！
. ＼__ `ー―‐〃 :::!::::∨ ヽ ノﾉ └ ､
/ L ノ ヽノ ,ｲ .／ 1
ノ .／ヽ r―― ' ´ Y / ｲ、
f´ { .＼ { _ - 、 ＼__.ノ ／ }
ヽ. ＼ `ー‐‐'´ `ー '´｀ヽ ＼__／ ノ . ,.r ､__ _
//|.|i ヽヾ:::ﾞヽ､
ｲ /ﾙ!､ ヽﾞi:::::::::ヽ
rλ!､r' "バ!､ |, |:::::::::::l
ちょっと待て！！ ﾞ!''"!iー､" ﾊ |ﾊ|:::::::::l
. ! ﾞ!､ 〉 !/ツ::;ｨ/
大将俺だって！！！ ＼ /`=-__=ﾉ'"i~ヽ
| |＼/ ヽ｡ﾞi ﾞ ､
|ﾉ ﾟ | !,ヽヮ
. /`ヽ ニ Ｌニ -''ﾞヽ
∠ﾆ==-''￣ﾞ''ｰﾋ_____ｊ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . それでも曹休と臧覇の軍は洞口に攻撃を加えた。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 両軍の攻防が続く中、呉の諸部隊が暴風で水軍の溺死者を多数出し、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 長江の南に引き上げた。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ . これを知った曹休が臧覇に長江南岸の攻撃を命じ、
`ﾍ:ゝ .' 小/ 臧覇は決死隊一万を率いて渡河、数千人を殺害、あるいは捕虜にした
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
444 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:52:48.35 ID:5BSHnP.o
― 長江南岸 ―
. _,.．-'''" ; ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;}:;:;:;:;:~"''‐-．._ ｀ ',｀､ ｀､
遅かったか。 _,．'";:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,.．-'７;:;:(⌒);:;:;:;:;:;:;:;:~"'''‐-．..,,_ ', ｀､ ',
'";:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;._,.．-'''":;:;:;:;::;:.{:;:;:;:｀´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_,.．--．._.i"'-．.｀､ _,.-'､
しかしこのままでは終わらせん。 ;:;:;:;:;:;:;_,．-'"／{/;:;:;:;:;:;:;:;:;:.i:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:..／ ',' ／ ', .／ヽ, ＼
． '''"~ /／ 冫、;:;:;:;:;:;:;:;:.',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.／ ', ', ／ ',／
賀斉隊、突撃しろ！！！ .>、 ../ ヽ､.;:;:;:;_,ノ丶､______／ ', ',∠i ',
/ ｀ ,' `丶．.,_;:;:;:;:;:;:;:i ', .| .',
i´iヽ,' `'-､‐-.| ', | ',
｀:| i ', | .i _, ﾍ , ',
,' .| .| ', | ヽV´／ / / /
ﾍヽ.| |. ', | ｀ヽ'--i､_i_/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-=7,. -=＝::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
. -=イ:::::,. -=::,. -=:::,ィ::::::}::::::::ヽ:::::::i
,.イ::／／／::,ｨ::::/::i:::::/:::i::::i:::|:::::::「｀ヽ､
,ｲ:::/::/::,へ ﾚ'ｉ:::::ﾄ､≦工:|:::|:::::::} ＼
ﾚ'ﾚjﾊ/化ﾊ |:::/斥心|:::|:::ﾄ､::/二､＼ ヽ､
￣￣ | | ｜弋ｿ ﾚ' 弋ソﾚ'i:::|寸} } } さすがにタダじゃ帰してくれんわな。
! ! ヽ く u |:::|- ' / /
＿＿_ヽヽ ＼ヽ二フ ,. ィ ﾚ' / / ＿
. ｀ー--- ｀＞＜ヽ､＿＿＿／／ ／ つーかなんなんだ！？ あいつらの格好は？
ヽ ｀ー----一'´ / 呉ってのは変な奴が多いんだな
＼ i
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . しかし、呉軍も負けてはいない。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . 呂範と徐盛は、遅れて援軍に到着したために
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 暴風の被害を受けなかった賀斉の援軍と合流、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j . . 勢いを盛り返し、長江北岸へ撤退する臧覇を追撃、逆に数百人を斬った。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ . これ以降、この方面での攻防はにらみ合いが続く
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
446 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 15:54:43.29 ID:TFbILbMo
ここでもぱんつｗｗｗｗｗｗ
445 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:54:13.55 ID:5BSHnP.o
/:./.::: .:: .::::,ｨ:: ::i .|:::i:..:..:.:.:. :..:.:i:.:.:i.: :.i: ヽ:. :.:.ヽ＼:.ﾞ､
/:./.:::. :.:i.: :.:.:ハ:.:.:| !:.ﾄ､:ヽ:.:.:. :.:.:ﾊ.:.:i:.:.:i:: :ﾄ:.: :.:.:', ヽ!
i:.:|.:.:i.:. :.:i:.:.:.:.:i ';::.| ';.:!ﾍ:.:ヽ:.:..: :.:.:i .l:.::!::::i:. :.:.iヽ:.:.:!:| !
|:.|:.:ﾊ:.::.:.i:.:.:.:.i_,.-弋!'"＼ﾞ､＼ヽ:.::.::./｀ﾒ/!:.:i:.: :.::| i:.:.::|
|::| l ::!:.:.:i:.:.:.:.|_____-＼-- ヽ､ ｀ }:::.ﾉ-/-ﾉｲ'|:.:.:.:ﾉ .}:.:.|
| iヽ ::ﾄ.├､:.:.i￣i;;:}￣￣ ﾚ' I;:!￣ｲi:.l:.:.::/ ﾉ:./ 相変わらず賀斉の軍は無駄に派手ね。
// ::{入Ｙ:＼ﾞ､､″ _ノ ヽ ″ ノ ﾚ'.:ノ /／
//:: ::＼ヾっ ヽ ￣ ￣ ﾙ'i ／'" 軍装に凝りすぎて、うちの軍じゃ完全に浮いてるわ
//!: :.:.:i::.:｀ｰ弋 ゝ ハ:|
// | : ::.:i:.:.:.:i:.:.:.::ヽ ヽ_;フ , ｲ i ﾊ| _,. '"´￣￣￣￣｀｀''ｰ､,,＿
// | :::.:.:.i:.:.:.:i:.:.::.:.:.|＼ ,イ:.:i.:. i ﾊ r'"´ ＼
// |:.:.:.:.:i.::..:.:i:.:.:.:.::.| ｀ ､ __, ィ:.i:.:.:i:.:.:i:.: iハ ,' ＼
,' { |:.:.:.:.:i:.:.:.::i:.:.:.:r'ﾉ |ヽ､::i:.:.:i:.:.:i:.::. ハ ﾉ ／ _!,.:ｨ
, ' ! ./ ,.-'-; ,.l ,
', ,. =''ヽ ,､! ,.ｲ ,ｲ ／ |.l ! l
r‐-; l ( '='-!| ./ 'ヽ,!"!|/'''! |=-､ ' ! !、 .|
', ', l ';ヾ ( !;' .l_ﾟ;:7`'ヽ` ｀" ヽﾉ_|
. ', ', ,' ヽﾆ'. ｀`ー rｧi-/ ノ 丿
あれだ！ 姿形で敵を威圧するってやつ！！ ', ',/´ ,' | r 'ｰ'､'/'／_,ノ
_,..! .', ,. -､l l | ., ' "´
山越はびびって逃げ出したって噂だしな。 _l´ ￣￣!.',,.' /_. '､ r- ､_ -' ／
,!´ `ー.､ | ﾞ| i / ｀`｀-､ ヽ｀`''｀ヲ ,. '´
どちらにせよ賀斉の到着が遅れたのが幸いだった i´ ー.､ ! ,.! ,.! .|/ // '､'.､ ￣´／
! -､ ヽ _l" .l ! .,.',.' /_ヽ, ＿ , '｀'r ､
l ｀'ー'ｰ' ' !_/./ / ｀`ﾞ｀) ,.;'.' /
_＼ 丿-'ヽ _. /_ /,,_// ./､_
＼,!:､ / 'ｰ,｀ｰ- ,'っ!'､.,.' ｀`' - ､_
447 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:55:26.37 ID:5BSHnP.o
{＼ ／|
ヽ::::＼ /:::::｜
¶::＼::＼ . :. :―一ー‐=ミ ,.'::::／:|
l::べ:::::::｀: .: ´ 丶::::::∠::j ←凝りすぎた軍装
V ベ.::´ :::∠:::/
ミ,.'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〈
, ':::::::::::::／i::i:::i:::::::,:::i:::i::::,':::、:::::、::::∧
、___ハ /::::::／:::/:::/:::ｌ/::::/::/l./::/:::ｌｌ::::||ハ::::::::|
_／‘、 ト、i ノ,'i::::ィ:::::/::::/:::/:::::::／//::/::::/.|:/|| ゞ::::::|
.i 、入i トｌ ｌr'フ ...// 1:::::|::::/:::/::::／／i::l:::l:::/ // || ‘、:::|
｜ 入込i .|/いﾊﾍ メ7ィ∧:::|￢=ん<／|/レ|_|∠-キフ￣ |::::|
.i ‘、｀,v / .i.i ‘i l .!弋气方冬 <ヤイラ可7〃⌒,
‘、 ＼ ./ .i.i .._iメ ‘ ヽ込ダ ‘込 ジ´/テ/| 軍備には金がかかる。
‘、 | i.i...／ .../‘弌 . ム,.:::::|
/ ,' .丿 ノi.i /::::::::::ヽ 丶 ./::::::::i::::| だからこそ槍働きをして戦功を挙げ、
/ ´／ ./ .|.| ./:::::::::::::::::＼ ｰ_ ァ .／::::::::/,'i:::i 褒賞をもらわねばならない。
一==＝ラ二ﾆ厶 ./ i .i.i ./::::::::::::::::::::::::｀ト、 .／ト、:::::::/:/i::i
／ン―/ ＼ ∧ヽ＿ ／.i.i.イ:::::::::::::::::::::::::厂i、 ｀ - ..イ_. : ´ |:／/://::i 戦に勝てば勝つほど軍備も整う。
../／ . /. Ⅹ .ヽ:::::::::::i.i.／::::::::::::::::＿_ メ `ｉ. ,..: : ´ .｜._// /:/ 分かりやすいだろう？
. / ./ ‘丶〉::::::／￣_`庁´￣ _ リハ V . : ´ヲ‐./:::::::/－
,' , ' ／:::フ : ´ ｉヒ二二／ ‘`丶、 | ' `..／:／＿ .厶,
/ .. ムへ/ / /O .／:／｀―ミ冫 ﾍ
/ .. /＼ ｀ヽ、 / .／ .／:／ ./
呉 将軍 賀斉
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 賀斉、山越の討伐で功績を重ねてきた呉の将軍の一人である。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 彼は豪奢を好み、特に自隊の軍備に関しては金を惜しまなかった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 武具は最高の材質を用いた精巧で上等の品、船は彫刻や彩色を施し、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 盾や矛にすら色鮮やかな花模様を入れる有様だった。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 良い武具へのこだわりと
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 派手な軍装で敵を威圧する意図もあったのだろう
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
448 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 15:56:25.61 ID:zOveN0Uo
>←凝りすぎた軍装
そこじゃねぇｗｗｗｗｗｗ
450 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 15:57:21.95 ID:DlN0tv2o
>>448
まあ、兜に派手な飾りをつけるのは戦国武将もよくやったし。
449 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 15:57:05.07 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年３月 呉 揚州 濡須口】
|￣￣|| |￣￣|i |￣￣|| |￣￣|l
||￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|￣￣|￣||
ｌ|￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|ｌ
|￣￣|ｌ |￣￣|| ||￣￣|￣￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣|￣￣|￣|| |￣￣|| |￣￣|i
￣i￣￣|ﾞ ''￣i￣￣||￣!￣￣;/ ￣￣￣￣￣￣ﾞヾ￣|￣￣|ｉ￣|￣`~|i￣￣|￣￣
￣￣|￣￣i`~￣|￣ｉ|￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣￣i￣″|￣￣|i￣
￣|￣;ﾞ|i￣￣l!￣￣||￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣ｉ￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣~`l
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￣i￣｀~|￣ヾｌ;￣￣ｌ|￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣|￣￣||￣|￣￣i|￣￣|￣￣
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￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣．/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣。 ﾉ/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
～～～～～～～～～～～～～～ゞﾟ从人｡～～～～～～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～。ο" ′oヽﾟ o｡～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . 濡須口の戦いで目立ったのは朱桓の奮戦である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } .
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 当初、朱桓は曹仁の軍が濡須口の東の羨渓に向かうとの情報を聞き、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .自軍の大半を羨渓に配置させていた
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
451 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:00:20.14 ID:5BSHnP.o
― 魏軍陣営 ―
-‐ー￢' ‐- _
／ ／ ｀ヽ、
ノ/ / / //ヽ／i | | | i ヽ
まんまと敵さんが引っかかったわ。 i ｲVVVVV VVVVVi Vハ
| | i￣￣￣ ￣￣￣i !iハ
これで濡須口はいただきね。 ／i! 三三三 三三三 li＼ﾊ
この計略が成功すれば、 ∠＿」⊂二⊃ ⊂二⊃ i／〉ﾊ
私も晴れて名将の仲間入り、知力８０は堅いわ。 / | ヽ r====っ .イ |〈〈〈ハ
/ l |｀ー∩＿＿_ .イ i lY 〉〉〉 }
蒋済は羨渓の敵を叩いて頂戴 从 | i /＿＿二ヌ^ヽV /ﾘ》》》》ノ
川川从i! /＿Y´レ′ ハ
/ | /i / } Ｗ
L__ー‐-f´ !i――/
______／ ＼┴ｰ-く/´＼ ﾉ 彡イイ´L＿_」!
／ .／/ ｀￣￣´ ＼ ／￣ﾉ: : : : : :ijij: : し': : :.|￣＼
.／ / / ./: ｜ ヽ └─そ＿＿人＿＿＿＿」ー‐┘
/ |/ |:..|: |: |: ∧: l: ヽ
| :| :|斗 /‐/|: / |-〈: |:. ',
| :| :|.:/ｘ示ﾐ|/ 示:|: ∧: |
| :| :l'〈 ｒ'::::}| ｒ'i| ﾚ':｜∨
| :| :| Ｖｚｿ V} {: ! でも濡須口は呉の重要な拠点ですよ？
| .:ﾊ :| ー , ｰ | |
| ﾍﾊ |'' '' 。 ''/:. | うかつに踏み込むのは危険だと思います
ﾉ .:∧ ∧、 ／:.: |
/. ｲ::. ヾ.__∨ |＿ ｧー' |.:. /
.ﾚ|:. ＼＼ |::::::ヽ/>､ |.: /
ゝ､:: ∨ ヽ|＼::::|∧ ＼ |／
／＿,＼.:. | ＞‐V/ｰ< >､
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . ところがこの情報、曹仁の仕掛けた罠だった。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 曹仁にしてみれば、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .堅固な濡須口を一気に陥落させるつもりだったのだろう。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 朱桓はまんまとハメられた事になる。
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 結局、残された五千の兵で曹仁の数万の大軍と戦わざるを得なくなった
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
452 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:02:22.94 ID:5BSHnP.o
<<羨渓に行った連中帰ってきません。これでは……
|￣￣|| |￣￣|i |￣￣|| |￣￣|l
||￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|￣￣|￣||<<まあ落ち着きなよ。私を誰だと思っているんだい？
ｌ|￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|ｌ
|￣￣|ｌ |￣￣|| ||￣￣|￣￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣|￣￣|￣|| |￣￣|| |￣￣|i<<曹仁がやって来ます！！
￣i￣￣|ﾞ ''￣i￣￣||￣!￣￣;/ ￣￣￣￣￣￣ﾞヾ￣|￣￣|ｉ￣|￣`~|i￣￣|￣￣
￣￣|￣￣i`~￣|￣ｉ|￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣￣i￣″|￣￣|i￣
￣|￣;ﾞ|i￣￣l!￣￣||￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣ｉ￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣~`l
￣￣i￣￣|￣￣i､ ;||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣|ｌ￣￣|￣｀~|i￣″|￣
￣i￣｀~|￣ヾｌ;￣￣ｌ|￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣|￣￣||￣|￣￣i|￣￣|￣￣
`､￣|￣￣i￣￣|￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣!￣||￣ﾞ ﾞi￣￣|￣ヾi|￣
″|￣￣i|￣!,,|￣￣ｉ|￣!￣ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : ｉ￣|￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣￣l
|￣~~i￣￣|￣ i ;￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣゛|￣￣|i￣￣|￣_
/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣
￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣．/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣。 ﾉ/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/￣/
～～～～～～～～～～～～～～ゞﾟ从人｡～～～～～～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～。ο" ′oヽﾟ o｡～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . 並の将軍なら諦めてしまう状況だが、朱桓は冷静だった。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 彼は恐慌状態に陥った配下を落ち着かせ、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .城壁に軍旗を立てず、戦鼓も鳴らさず、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ 自軍がいかにも弱体であるか見せつけて曹仁を誘い込んだ。
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ よせばいいのに、曹仁は誘いに乗ってしまった
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
454 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:04:22.55 ID:DlN0tv2o
曹仁は以前に同じ手で、呉軍を撃退したような…。
あれは演義か。
453 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:03:31.02 ID:5BSHnP.o
／ .／ _,..r='::::::::::::::::::::::::::::::::::::=‐ :...、 -､ ＼
/ /,.r:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ ＼ ﾞ:、
. / ／::::::::::::::::;::-‐‐''¨¨￣￣¨¨''‐-::､::::::::::::＼ ﾞ:、 ﾞ、
/ / /:::::::::::::r '´ `ｰ 、:::::::ﾞ::､ﾞ、 i
i! i! /:::;.r '´ ＼:::::::::ﾞ:､ ::|
. i! iノr'´ ＼:::::::l! i!
..i! | ／ ./ ﾞ:､::::l .i
.i! / / ,:' ,.i' il i ､ ヾ ﾞ､:| :、
:i/ / ,' ;' ,:' i l l .lﾞ:、 ヽ: 、 ＼. ﾞ:、 i!i ﾞ:、
.,' / i. ; ./i /. i!l l i ヾ、ﾞ:､＼ ヽ i! .l ヽ ヽ
i! i! l! i./ i .,'. il. ﾞ、 i. ＼ヽ ＼ ﾞ:. .l l ＼ ＼ ,.
| iﾞ、 l |!¨i! !＝=::i! 、 ﾞ、 ﾞ､ _,,,,.-::=＝ﾞ:、.l .l l ヽ、＼ `ｰ‐-､____,..::'
i!i.iヽ ﾞ、 i! !. |0￣ ﾌヾゝ ヾ: V'=' 斤o‐‐┬i!l i! ;'l ﾞｰ-､__
.ヾ| ﾞ:、ヽ. ! ﾞ､ .i`ｰ‐'_.. ヽ. ヾ、 ､`ｰ- ' _ i!./ / !ﾞ:、 ￣¨¨¨￣￣￣
_,,..i! ＼ヾ ﾞ:、 ﾞ､i¨￣ .:::i ＼ ￣¨~ // ,:' ノ ＼__ トチ狂ってお友達になりに来たのかい？
:::::::i! （::::::oi:ヾ:、 ヾ、. .::::::| ／/ .／¨ﾞ:、--､＿￣＼＿＿ ＿
､::::::i! `iｰ‐'::::::. :::::::! .ノ／i oi::::::::::::::::¨=-､ ￣¨￣
. ヾ:;;i i ＼:::. '´ - /i:`ｰ‐i'::::::::::::::::::,.r=＝＝=‐‐─-、
ヽi! l ﾞi ､::. ､....._ __,,...:::. ／:::i! i!::::::::::::::／ i
i! i !::ヾ、 ｰ ==- ／ /::::i! :i!::::::::／ ヽ
ﾞ、 i! i!::::. `:.､ , ´／:::::/ /::::::/ i
l! .i ﾞ､:::.::::...` .,＿,. ´,..'::::::::／ /:::::::/ |
＼ | .l i`ｰ- ､::::::::::::::::::::::::: ,.-'´ /::::::::::{ |
､ ヽ i! .l i! ¨ﾞ:、:::::::::::i¨ /::::::::/i} ,:.┴────
.＼ ＼ .! l i: i::::::::::::i! ／:::::::::/ / ,r '´,r ''¨¨¨¨¨¨¨
呉 将軍 朱桓
455 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:04:56.47 ID:0kXNJxo0
朱桓こいつかよｗｗｗｗｗｗ
ＤＱＮな点も含めれば適役かもしれないがｗｗｗｗｗｗ
456 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:05:14.85 ID:5BSHnP.o
:,: :(::)
/⌒''⌒) :,,゜ ' ,,,,,,,
(:::::::::::::::!' (::::::)
ヽ::::::::';''' ''`` 。
τ'::/ .;:
)/
。 ' 、 ;: 。
`'''`~''・ ' `
f''`⌒( ,,,, !:(',,,,、 ::,,,,,、...
,!,,,、( /::τ ノ:::::::::::::::::) 。 !::::::::::`! 、
:.、 !:::( ﾉ::`! o (::::::::::::::::::τ (:::,,;,;,、; 。
゜ (/ ⌒・ . ・、;::::::::::::;;.;`` ''
,,、.. ／/ ノ' /／'''`'`'` ` ..,,.. _,,,.、 ・ ,, ...:・..
π /;::::::::(,.,.(;;;::::( ,,., ・っ ;,;;( ):::::;. c::── '`'''::::::::::;''
):::::::::::::::::::::::::::/ '''''` ` '` ⌒ ` !.:::τ'' ``
τ !::::::::::::::::::::::::::::)／,,,,, γ :'`'``:!
(::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`' 、,:'::::::`:::,,,, !:::::ノ ・
::：':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ｰ''''`'`''''''''"
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 結果、曹仁軍は大敗
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
457 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
：2009/11/01(日) 16:05:58.92 ID:NWmn3LQ0
張遼を失ったのはでかいな…
458 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:07:24.29 ID:5BSHnP.o
_ -―-､
, -――‐ヾ､―‐-､
／,イ ￣￣￣ }）￣￣ヽ
/ / ／＼ / ,へ、 ＼
/ / /. . . . ー''―'. . . .ヽ、 ヽ
l / / . . /. . . . . . . .ヽ. . ヾヽ ',
|| ,'. .. ./i. .i .| ,ﾍ. . . .l. . . lヾゝ|
l」 |: . : .!ﾌﾆ!ﾐi;/ !ｧ;ﾆ_}. . . |: ::| ｌ
ヽ |. . : <ﾄ' !｀ 'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ ……何がなにやら
＼l. . . .lゝ- ' , ｀-'j , , ﾚり
∧. . ｌu" ｒ‐ｧ "ｲ//人
/l: :ヽﾄ､＞､ ＿_ ,イ/ノｲ::}､〉
ﾚVV': :゛:|ー┐┌|: : }ﾘV
r‐'´＼: :|＼ 二ノｖV⌒)ｰ､ |￣￣￣￣￣￣￣￣|
/｀ー--_リ'⌒7ｒｊﾍi⌒ヽ/ ＿) |..燃える気がしねぇ｜
/￣￣￣＼__/´ ○〉 V ￣ | |＿＿＿＿＿＿＿＿|
,' ＼ くr┴'⌒::V´＼. | |＼＿／￣￣＼||／|
/､0 ＿__／V::::::::::::::::::|―^0r―‐| ＼＿| ▼ ▼ .||_／
{ V ／/￣＼:::::::::ヽヘ/ ＿ｲi ＼ 皿 ／.||
ヽ＿__イ7 / ヽ::::ｲ＿,イ ｌ ', / .づ`Φ
/|| /||＼ ﾉ´__| ／ ﾊi.| |￣￣￣￣￣￣|
| 勝てる .|
| 気がしねぇ |
|＿＿＿＿_＿／￣￣＼
∥ .／.__| ／ ＼ |_＼
∥ .|／ ＼ 皿 ／ ＼|
と￣￣￣ ＼
∥￣￣￣| |
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . . しかも間の悪い事に、戦からまもなくして曹仁が病で急逝してしまう。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . 朱桓に大敗した事を気に病んだとも言われる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } .
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .そのため曹丕の指示もあり、蒋済が代理で兵を統率するが、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ この前線の魏軍は動くに動けなくなってしまう。
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 濡須口でも戦況は膠着してしまった
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
459 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:10:12.98 ID:5BSHnP.o
【紀元２２２年冬 呉 荊州 江陵】
＿
, -､,. '´ 丶/／
,. ''´ ヾ､／￣
. ｆ ｀ヽ
―‐-／ Ｌ __,
ｒ' ,. '"⌒ 丶 ｒ＜
､ f ) （ ヽ_ ノ
} ,ﾂ ⌒ -‐'1ﾊ'´',. !
/ 彳 ￣＼ ／ ﾉ .}√ﾆ、
丶 / ｀i { u '´ ｡ヾ ;! ,／/ ｊ＼ `
／7 ,f ﾍf / ﾐ ｀ﾞ ｒ'｡" r'´
/ ! }ヾゝ ´ { ´ ｉヾ 弾幕薄いぞ！
/ ﾍ,´ ! ノ / 何やってんの！！
. l ~ | ｕ , ' ` -､ /
| ヽ / ./ /
| ＼ ! / / つ っ
ｆ￣ ﾞ` ー- ヽ ヽ`‐-/ / っ
|┌＿ _┐ ｢ﾆ`' 二 r〈 つ
|└ ￣ ┘ | | | ｢ｉ /
ｒ'ー- ...,,_ ｣,＿ | | |ｌ |
_,. -'´ |ヾ !,｣
ｌ ｌ ｌ ＼
呉 将軍 諸葛瑾
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 最後に江陵。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ こちらでは夏侯尚、曹真らの大軍が陣地を連ねて江陵を包囲していた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } .
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .孫権も江陵包囲の知らせに危機感を持ち、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ 諸葛瑾を初めとする援軍を多数派遣した。
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ . しかし、これらの援軍は夏侯尚と張郃の前に叩き潰された
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
460 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:12:05.93 ID:DlN0tv2o
まあ、瑾じゃ張コウの相手はなー。
461 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:12:57.18 ID:5BSHnP.o
. ｌ:::::::::::::::::::::i!::::::::::::::::::::::::::::ll､ill::::::::::::::::
ｌl!:::::ll:::::::l::::! !::::l::::::l::l:::l:::l:::l! l:::::::::::::::
|!l:::::l:l:::::::l::|､_l::::l::::::l::l:::l:::l::| _,,.ｨ::::::l::::::
l!L::｣::!::::::l｣ﾞﾋｯ'､:l::::::l::l_lL;r'tｯﾃl::l:::l:::::: ずいぶん、こちらの呉軍は弱いな。
｀!::`T:｢ ｀ '''"｀`ｰ┘ ｀''''"Ｌ!､l:::::: 主力は子孝殿や文烈の方へ行っているのかな？
|::::::l::l! |::::::
|:::::::l::l'､ j |::::::
|::ｌ::::l::l::l'､ ` ´ !:::::: それなら、なるべく早く勝負をつけたいけど……
|!:ll::::l::l:::l:ヽ ｀ こ ￣ ／|:::!::
i:| !::::l:l::::l::::＼ ／ ﾉ:ﾉ:::
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／`:::......､,
「¨ﾞ;;;:::'ヽ,、‐ ~ ￣ 丶､,::::::::::`>
',::::::,ィ' ,、 ｌ＼ ､ ヽ::::〈
'Ｖ ＼ヽ､ ＼lヽ 下,/
r ｌヽ ∨|ハ＼
. ﾊl Ｎ/| l<~
| ﾄッ｀ヽ ,l∧ k'
諸葛瑾って戦は弱いのよね。 .| i＿＿|ﾊ ＞-ﾊ ﾄ |
/l | |,ﾆ-r| | /斤='lヽﾚ ,/ヽ∧
期待してなかったから別にいいけどさ | ｌ 代ﾝ / ﾞ=ィ ,Ｖ ノ l
| ∧ ´ _ ﾉ.|/ l
| ＞ ､ィ¨⊃_, ｨ::.:.:.. |
ﾚヽ| ﾄ､ 7/ '´｀） |ヽ∧ /:丿
本当は凄く期待していた→ Y´弋ｨV -ィ ,／ }ヽｲ/
{ﾍ::::＼ l l_/ ィ"::::::/ﾊ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . 結果、江陵の朱然は完全に孤立。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 朱然は魏軍の猛攻を一手に引き受ける事になる。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/ .ところが、ここで両軍は思わぬ事態に直面してしまう
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
462 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:14:05.77 ID:5BSHnP.o
＿_＿__ ━┓
／ ― ＼ ┏┛
／ノ ( ●) ＼ ・
. ｜ ( ●) ⌒） |
. ｜ （__ノ￣ / 思わぬ事態？
. ｜ /
＼＿ _ノ＼
/´ |
. | / |
／￣￣＼
／ _ノ ,ヽ＼
| （ ー）（ー）
. ＼ | （__人__）
.＼ .| ｀ ⌒ﾉ
. ＼ ヽ }
疫病です ＼_,ゝ ノ
／, r､ く
./ 〈 ＼ i
. ヽ､ .ヽ ＼ i..｜
.て_） ＼ﾉ
＼
＼
＼
＿＿＿
／ .u ＼
／(（○）) (（○）)＼
/⌒)⌒)⌒. :::: （__人__） l_j :::＼ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / /／ ま た 疫 病 か！！
| :::::::::::(⌒) U .| | | ／ ゝ :::::::::::/
| ノ | | | ＼ / ） /
ヽ / └ー.┘ ヽ / ／
464 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:15:54.87 ID:DlN0tv2o
>>462
それも華佗だぁ～～～
463 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:15:17.94 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年春 呉 荊州 江陵】
::::::::::／ /'li //i,i /! ! !'!ii, i i, i i ヽ、
:::::::// /i-ヾ/,,,ヽ/ ! ! ! i ii i i! i i', ヽ、
::::// ,',ir-― ､｀` ヽ,i/ i/i/-ト､i !i i ヽ
:::i' ヽli,r;;''ニヽ '"ヽi. /' !i i ヾ, まだまだですわ。
::l irl7ノ;; iヾ r;;ﾆヽi/| ii i ', ',
::l i i'i,li､__,/,,. ''7ﾉ;k'ﾆi! i/ i. ! 敵が苦境に追い込まれた今こそ好機、
:::i i, l 'i.l´´ ｀ i ､i__/ /| ! / i .l i 土山を築き地下道を掘り、櫓を立て攻め続けなさい。
::::',i::, i 'i､ > ｀｀/::l.ii /| i'! |
／'i;:':, .! ‐=ヽ ,/ヾ.!ii /:::! ,' i !
/ / /ヽ ';ヽ、 '''' ,,..イiiヽ i!/／! ./ ﾘ 魏軍の精鋭たる者、死を恐れてはなりません
../ /／ ヽ ,`'｀`::...､,,,..-''"i i ii ヾ!" .i / '
/ ／ ./r=ヽ'''""/l|ゞkヽi i! i !i, ヽ .i/i
／ ./ i :::: / il | i ヾi |. i i'i', /ヽ.i,
_,ｒ‐r''ヾ､-－i i.i ヽi i､__ i i 'iヽ、 ヽ、
"´/ / 〉;;;:::::..i i i,,_ ii, i ヾヽ､i i ヽ、 ヽ、
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〃:.:.:.:.∧ |/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ＼
《､ｌ:.:.:.:.:.lkvゝ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| r《
|.:.:.:.:.:.l::::::::::::|:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:|.:..:.:.|/
|:.:.:.:.:.:|:::::::::::::| |:.:.:.:.:.ｌ:.:|＼:.:.:l:.:.:.:.|
ｲ:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::|:.:.:.:/::::::::::::卞:.:.:.|:.|
こうなったら、一人でも多く道連れにしてやる |:.:.:.:. ¨:::::::::::::::::::|:.:/::::::::○::::::::|::/:.:.|
|:.:.:.:.:.:.|::::::::: / :::::::::::::|/:::::ﾒ|
|:.:.:.:.:.:.ｲ､''' ' ''' /|::::::::::l
|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､ г ｲ:::l:::::::::::|
|j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞ _ ィ.´.:l::::::::.::::::/
lヽﾊ::::| |::_,-ﾒ､_ 人:::|:::::j:.:/:/
ﾍ|／/ |ヽ /ヽ‐'ヽ/ ｌ/
rｌ ｌ'´ ＿ヽ, /＿ >､
/::::|ヽ､ { >{::ﾘ:}￢ } /:::::::|
465 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:16:02.87 ID:5BSHnP.o
/＼＿＿_／ヽ
／ -‐' 'ｰ- ＼
. |(（●）),(､_,)､(（●）):|
| |||||||:/,.ｰ-‐､i|:|||||:|:::| 昨日は陳某が死んだし、俺も体調悪くなってきたぜ
| |:|: ///⌒ヽヽヽ|:|:: |
| :|:|| | | || | :::::|
＼ ||ヽｰ-‐ノ||..::／ /＼＿＿_／ヽ
／｀ー‐￣‐‐―´＼ ／ ,,,,,,,ﾉiヽ,,,,,,:::i|li:＼
. |（●）, ､（●）､.:|
さすがにこんな状況じゃ戦えん。 .| ⌒,,ﾉ(､_, )ヽ⌒ u.:::|
兵糧もなくなってきたし援軍は来ない . |.u (＾ｰ＾> ｡.:::::::|
＼ ﾟ ⌒´ u .::::／
/＼＿＿_／＼ ,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､.
／ ／ ヽ ::: ＼
| （●）, 、（●）、 |
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, | こりゃ寝返るしか……
| ,;‐＝‐ヽ .:::::|
＼ ｀ニニ´ .:::／
／｀ー‐--‐‐―´´＼
466 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:17:36.73 ID:5BSHnP.o
＼ ヽ:::::::::'' ／.:.:.:.:.:.:.::ﾍ.:|.:.:.:`ﾐ＼.::.:＼.::.:.:＼ /.:.: ;;;;; /
＼ |::: /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::i.:.:＼.:.::.:.:＼`.:.:.:ヽ.:.:.:.:ヽ T:：:ｒヾｆ.:.: /
ﾄ ＼＿＿|::::::::::|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::i.:.:i.:.:.:.:＼.:.:.::＼.:.:.:.:.:.:i:.:| ＜;;; .:.:ｒ*.;;;ト
ヽ､i / .∠ | ＼:/|.:.:.:.:.::.:.:|ヾ､::i.:.:.:i.:.:.:.:.:i.:.:i.:.:.:.::i.:.:::i.:.:i.::| /イ。;;; .:＞
/ y'_／ｶﾞﾗｯ .| ,ｒ‐'´ :|.:i.:.:.:.:.:.::ﾄ､;;Vi;;;;;ヽ.:.:..::i.:.::ト､.:.:i.:.:.::i..:i.:| ＜;;; .:.:ｒ*.;;ト
ゝ-+-::i⌒ヽ | `i_,ｫ,;;;|.::i.:.:.:.:.:.:.:|`~＾`' |i.:.:.:.:::ﾄ､| ヾ;;i.:.:..:i.:i.: |/ イ。;;;.:＞
__／::| |
>>465
| /.::i.:.:.:.:.:.::.::| |i`i::.:レi|''ﾆ_i|`i.:.:i.:.:| ヾ;;; .／
/ /:| | i | /.:.::i.::i.:.:.:.:.:::|ー==ﾆﾃｲ |:.|´ﾗﾃﾄ} i i'i::ﾉ､:|./ﾆ/ ……天誅
i ::| | ) .| /.:/.::i.:.:i.:.:.:.:.::|ﾏﾃｦT`. |/ ﾐ≦} .|ﾉiﾉ i|/ﾆ/
/i ::し// | .|:/i.:.::i.:.:i.:.:.:.::.:::|.≧ｿ' ./ｒ--/三/
::| (（ | i .|.:.:.:i.:.:i.:.:i.:.:.:.::| .__,, /ｒ－'´ ＼
| i |ｒ :i.:.::i.:.:i.:.:.:.:ヘ､_ .／ｒ'ｒー'´' ヽ､
| ` '|:.ﾄ､∧:.:i.:.:.:.::ヽ ヽ` ー '´| .ﾘｒ-'´ /＼
| ヽ〉ヾヽ;ト､_:.:.:ヽ ＼__ ｒ'| .ｒ'´￣`､ / ヽ
| |-‐'´~ﾐ､ `ヽ､＼ヽ .| 〉/三/ >ｒ／ |
| .| ＼ .＼.| .ｒ'（ _ノ＿'iノ . |
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 江陵城内に疫病が蔓延する中でも、朱然は曹真らの猛攻を耐えた。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 両軍とも一歩も退かなかったが、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .江陵での攻防が半年になる頃、城内に魏への内通を謀る者が出た。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 幸い、この内通は事前に発覚し、朱然は内通者を死刑にした
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
467 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:20:43.32 ID:5BSHnP.o
― 魏軍陣営 ―
|＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／|
.＼＿|× × ； |_／ ＼＿| × × ；|／
. o/⌒＼皿＿／ o/⌒＼皿＿／
と＿）__Ｕ_Ｕ と＿）__Ｕ_Ｕ
|＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／|
.＼＿|× × ； |_／ ＼＿| × × ；|／ ううっ……
. o/⌒＼皿＿／ o/⌒＼皿＿／
と＿）__Ｕ_Ｕ と＿）__Ｕ_Ｕ
|＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／|
大魔神が追って来る。助けて…… .＼＿|× × ； |_／ ＼＿| × × ；|／
. o/⌒＼皿＿／ o/⌒＼皿＿／
と＿）__Ｕ_Ｕ と＿）__Ｕ_Ｕ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ . そうこうするうちに疫病は魏軍にも伝染し、こちらでも流行したらしい。
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 魏軍は朱然の奮戦の前に江陵を陥落させる事ができず、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .呉軍は疫病により抗戦が難しくなってきていた。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 結局、他の前線と同様に戦況が膠着してしまう
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
468 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:21:37.64 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
どう見てもgdgdです。 | （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
本当にありがとうございました ./⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | （__人__） どの前線でも、呉軍の奮戦と自軍の失策や疫病等で、
| ｀ ⌒´ﾉ これといった成果はあがりません。
.ｌ^l^lｎ }
.ヽ L } くわえて戦役中に張遼や曹仁が病死、人的損害も大きくなりました。
ゝ ﾉ ノ
／ / ＼ これでは戦闘続行は困難です
／ / ＼
. / / -一'''''''ー-､.
人＿＿ﾉ (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
469 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:22:56.25 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年３月 魏首都 洛陽】
. - ─ - .
_／ ＼
i´ ヽ
l i ヽヽヽヽ ヽ_ ヽ ',
| ﾄ、_i ｌ iｌ i iﾊヽヽ i
| il´ >= ﾘﾉｲｆY》 ｌヽ |
| ｌﾄ.《ｌrj} . ´,,~| |ノ i
| iｌハ"" - | |～へ
| li i｀` ‐--r' 7ｌ | / ヽ あくまで疫病に苦しむうちの兵のために撤退するのよ？
| il lr‐‐'「｀7// ! / i
| lｌ / 〉 {-〈 / / { l 孫権は許せないけど、今回は大目に見てやるわ
Ｎハi / i V / ヽ !
. 〉// / i } ',
// ﾊ んへ_l ,' ',
ﾚ / ハ i! / }
〉 ll / . ／
. / .l! {--‐‐ ´
/ l! ヽ
. / l! ヽ
〈 l! 〉
/＼ /＼ ／ヽ
i ＼/ ＼.／ ヽ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 三月下旬、洛陽に帰還した曹丕は全軍撤退を命じる詔勅を発した
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
470 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:24:01.50 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_
／_ノ ヽ､_＼ 待ってましたwwwwwwww
oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ,. -- ､
／::::::⌒（__人__）⌒:::::: / __,＞─ ､ 負け惜しみじゃねーかwwwwwwwww
| |r┬-| / ヽ
| | | | ｛ |__ 大本営発表乙wwwwwwwwwww
| | | | ｝ ＼ ,丿 ヽ
| | | | / ､ ｀┬----‐１ }
| | | | ／ `￢| l ﾉヽ
＼ `ー'ｫ / ､ !_/ｌ l / ｝
{ ＼ l / ,'
＼ ´｀ヽ.__,ノ / ﾉ
＼ ヽ､＼ __,ノ ／ ／￣￣＼
￣ ヽ､_ 〉 ,!､__／ ／ _ノ ,ヽ＼
￣ | （ ●）（●）
. ＼ | （__人__）
.＼ .| ｀ ⌒ﾉ
. ＼ ヽ }
.＼_,ゝ ノ
／, r､ く
曹丕はこの敗北に納得いかなかったのか、 ./ 〈 ＼ i
この後、二度に渡って呉への攻撃を敢行します。 . ヽ､ .ヽ ＼ i..｜
.て_） ＼ﾉ
孫権の背信がよほど腹に据えかねたのでしょう ＼
＼
＼
471 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:24:52.37 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年３月 呉 荊州 江陵】
ヽ》y´: : : ∧ハ::.＼ｌ＼i＼:.:.＼ /
／/:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶:.:.:.:.:.ゝ>
〃:.:.:.:.∧ |/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ＼
《､ｌ:.:.:.:.:.lkvゝ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| r《
|.:.:.:.:.:.l |:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:|.:..:.:.|/
|:.:.:.:.:.:|＿＿.| |:.:.:.:.:.ｌ:.:|＼:.:.:l:.:.:.:.|
魏軍が撤退していく。 ｲ:.:.:.:.:.:|＿＿_. |:.:.:.:/≦卞￢:.:.:.|:.|
|:.:.:.:. ¨__＿＿_ |:.:/ __＿＿_|::/:.:.|
どうにか助かったわね |:.:.:.:.:.:.| ゝ弋ﾘﾉ / ' 代ノｌ|/:::::ﾒ|
|:.:.:.:.:.:.ｲ､ ' /|:::::::::l
|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､ ＿ ｲ:::l:::::::::::|
|j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞‐ - r.´.:l::::::::.::::::/
lヽﾊ::::| |::_,-ﾒｲ 人:::|:::::j:.:/:/
ﾍ|／/ |ヽ /ヽ‐'ヽ/ ｌ/
rｌ ｌ'´ ＿ヽ, /＿ >､
/::::|ヽ､ { >{::ﾘ:}￢ } /:::::::|
472 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:26:11.38 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年３月 呉 揚州 洞口】
_z=- ､,. -=z＿
,. '´:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
-=ヲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::＼
-=7 :::::::::::／::::::::::::ヽ:ヽ:::::::ヽ:::::ヽ:＼_
. /::::::::::::/::::/:::: - ､::|:::|:::|::::::|::::::::ﾄ､「
/::::::::::::/::::/:::::/,ｲ/｀ﾄ､!:::|::::::|:::i::::}:::ﾄ､
=ｲ::::::::::::::{:::/:::::/卞ﾏﾊﾚ'|::::i,≠|:::|:::|i:::|
|::::::::::::/ﾚ'i::::: ﾚ' 込ソ |: /rぇ|:::|::{ ﾚ'
ﾚi:::::::〈 （ |ﾄ､:: j ﾚ!弋ﾀﾚ'|:/ 撤退だって？
}::::::::｀ﾄﾉ V 〉 |:::!′
. ﾚ个､j -‐ /ﾚ'
,. --┴--- ､＼ ／
/ --─一'´￣｀ヽ‐ '
＼ j/::::::/ /' i ｌ| ヽ ＼＼ ＼::::::::::::::::',_
} /::::::/ /' j i ｌ ｌ ｌ､ ヽ ヽ ＼:::::::::::::i`i-､_
/ ':::::::/ / / ! ｉ ｌ |ｌ ｌ ｌ ｌヽ ヽ ヽ ､ ヽ::::::::::i l ｌ ｀'ｰ､_
/ /i j::::::/ / / j j l、 ｌ|｜ l ｌ| ﾄ､ｌ ｌ | l |:::::::::::! l ｌ ｀'‐､_
. / / } /l!::/j // // l|l､ ｌ|､l ｌ l|:l|ﾊｌ､ ｌ| ! |::::ﾄ､::| l｀iｰ､_
厶-─- 、 | | ｊl://! i j 〃l|i |l|i:ｌ ｌ ｌ l |:l|| |l|ﾄ､ l|ﾊ |::::K}::| ! ! ｢ T‐r、
＼| ＼| | ｌ|ｌｌ:| l/!/l |:ｌ|i | ｌＮｌ ｌ ｌ |ﾘ|ﾚｰ!‐ﾄl||::l |:l:l/V! l ! !
| | | /|! l| l::l |l |:::l|l l|_｣l_|ﾄ､{ ｌ |ｌ ,ﾆ,=‐ﾃ||ﾊl|:|}! j ｌ
j{ jﾊ !:l ﾊ{::::l|N!ﾆ,ニ、ヽ ｀ ｀ ´ |! /}! l! ｌ
ヽ＼ ヽ{ﾍ::!Vｿ ｀! ｀ ´r‐､ / / j| ｌ
ここはともかく、 ヽ､＼ ｀{､ｌ | ﾄ､ / /ｊ⌒!_ , ' / ｊ | |
濡須口も江陵も戦える状況じゃないらしい .く (_ヽ｀'‐､ l_| Ｌ_`| |ﾉ i-一,､く,_＿_,,､-'ﾞ}_ﾚ⌒ヽ|
）´ﾉ￣＼ `‐､_ ｀| |! ﾊ￣ }ニニニ/}/ l
{ / ｀ー－--' `ヽ､_'_ -' ,＿,.ｨ /ニニﾆｌ// /
}′ }! 丁 ｌニニニｌ/ /
473 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:28:03.45 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年４月 呉首都 武昌】
＿__
, . :‐: :￣: : : : :.｀丶
／: :./ : : l: :.ヽ:.ヽ : : : :ヽ
. /: : :./:l: : : |l.: :.ﾊ :ﾊヾ＿_ _ヽ
〃: :./|l:|.: : :ﾊ: :: :ﾊ: :ﾊヾｰ--:ﾊ
ﾊ:.: :.ﾘ⊥ ￣／イ´￣｀ }ﾆ彡ﾉ:ヽ わっはっは！
. {! L ﾊ 〃Y r＝＝=､ Yr‐ ､:.:.ﾊ
}〃丿, 〃.ぇ } }: :.:.l 魏軍もたいした事なかったな
├‐' r-―┐ ! __,ノ!: : : l
ヽ ∨ ﾉ ィｸ＿ |ﾄ.: : l
＞､ ｰ , ...::::|⌒ヽ. |!ﾍ:.: l
｀¨T:::: ＿,.ィﾞ! l! V::|
｢V´ ,⊥-=＝ー戈{
/ﾞﾞfニニｱﾞｲ｣ -‐ 彡'ﾞ¨￣ ／ ﾊ
. / / ヾﾉrぅ ´ 〃 ー---ﾊ ／ / i ヽ ヽ ヽ ヽ
r'ﾞ〃 ／ 〈 ￣¨''ー--} . /／ / / / i iヽ ヽ ヽ i }ヽ ヽ
. ! / i / / i i `, '´ `丶､ ヽ ! ',. ヽ
{ ! .i--ﾃ=- i i-＝√二`丶-ヽ ﾉ }. ヽ
i i! i /-'二丶ヽ ! '´__(_::)- '´ ヽ / 丿
本当、甘いよねぇ…… i i i ﾊ'´__(_::), ヽ! , ''''""" " | i /_／i
ヽ !ヽ iヽ ヽ ,,,,,. i f'´￣ `',i
地勢を考えれば、 ヽ ヽi ヽ､_ゝヽ ﾉ i:::::::::::丿!
そう簡単にいくなんて思わないでしょうに。 ヽ ! {.ハ ` - ｀ ,` Ｔ'´ ヽ､ ,..
＿＿＿＿＿ ヽヽ_.ゝ -=＝ ｱ / .〃i ヽ`-'´:
殿下、どうだい？ '´￣￣￣￣￣` ＞'´`─ '` ､ ｀ -- ' ／ 〃 ! !::::::::
この機に皇帝に即位しては？ 〃::::::::::::::::::::i∥＼ ／::::／ ! ヽ:::::
〃::::::::::::::::::::::ヽ＼_ `丶､＿, '´::::〃 i }:::::
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 不思議な話だが、魏と呉の戦闘は攻め込んだ方が負ける。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 赤壁に始まり、合肥、濡須口……、ほぼそのとおりになっており、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . これからもそうした傾向が長きに渡って続く。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/ なお、一連の攻防の終結後、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 呉の文武諸官は孫権に皇帝即位を薦めている
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
474 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:29:16.40 ID:5BSHnP.o
|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :. : : .. 丶
|: : : : : : :,: : : : : : : : : : : ; : : ,ｲ: : : : : .: : : : : . ﾄ丶
.l: : : : : /'|: : : : : : : : : : :ｲ: : / ヽ: :ﾄ: : !: i: : . : : : :. .i: :. l.ヾｌ
j: : : : :/ |: : : : : : : :; :./‐∨-..、',::ﾊ:: ∧i: : : : .ｲ: : : i: : : .| 丶
,': : : : :{ ' |: : : : : : : :∨ .z=＝≧ﾘ-.|/.._ !|: : :/_',: i: : ./: : : : l
/: : : : : :i ! |: : : : : : : : l 〃.{_,.r'::ﾉ｀ﾐ' |: :ｲｚﾃﾘ|: : /: : : : : /
: : : : : :丶'|:i: : : : : : :ヽヽ ‐｀─'- .l/┴‐'┤./: : : : :／
ｨ: : : : : : :｀|: i: : : : : : 丶', ', ｲ´: : : i￣
: : : : : : : : :i: |: : : : : : |ヾ、 ヽ ./: ∧: :| 漢王朝の滅亡を救う事もできなかった私が、
: : : : : : : : :.ﾘ|: : ﾄ; : | ／ .／: : | ヾl 皇帝になろうなんて考えると思うか？
: : : : : : : : : : :ﾄ; |丶: |. ,r__---ｧ.／l: : : :.| 丶
: :,イ: : ∧: ∧ﾊ: |｀.',: . |丶、 -- ／:', 丶: : | それに近頃、山越が騒がしい。
!´ |: / ∨ ＼｀:::::丶:. ﾄ、 ｀丶、 /: : : :.i ヽ:.| お前たちは持ち場に戻れ
', .∨ .丶::::::::ヾ'、:｀￣`::｀- ': : : : ﾄ; ヽ ヾ
l ,.／＼＼::::::::｀:::::::::::／ヽ: :∧: :.|`‐-｀、
〉 l .／ .〉 ヽ:::::::::::::::/ ,.. ∨ ヽ|: : : :｀` ‐- 、
l l < ／ 丶::::::::/ ｌ ｀ ヽ 、ヽ‐- 、: : : : :｀: i.、
l l ヽ ／ ＼!i .L、 ｀i ヽ ｀` ‐- 、: : |ヽ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 孫権はこれを拒否した。彼はあくまで慎重だった。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . 『孫家は漢王朝に忠誠を捧げてきた』と主張する以上、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 劉姓でない彼が皇帝に即位しては、人心を失う恐れがあった。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ また、このタイミングで蜀と魏を刺激したくなかったのだろう。
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 彼が皇帝に即位するのは、この六年後の事となる
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
475 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:30:19.87 ID:5BSHnP.o
., '. : : : : : : : . : . 丶
/: : : : : : : : : . : : . : : ＼
'. : : : : : : : : : : : : . : : : . . . : 丶
.,'ｨ: : : : : : : : : : : : : : : : . : : . : : :, : : . ヽ
i! |: : : : : : : : : : : : : :.': : : : . : : :/: ｨ. : : , ',
|: : : : : : : : : : : : ,..,': : : : ',: !: ／}/_ﾘ_|: . : . } l
}: : : : : : : : : : : :{ ,': : : : : .!:l' /'〃㍉!/: .,. : / / }!
,': : : : : : : : : : : : Y: : : : : : ﾊ:l ヾﾄ!'/: ｨ: / } ﾊ /
/: : : : : : : : : : : : :.!: ｲ: : : .: | ヽ ｀ ﾍ/／ ' /'´
, ': : : : : : : : : : : : : :{ ﾍ!: :',: : : | ｀ ＼
／: : : : , : : : : : : : : : :.!ｲ l: : ﾊ: :. | ／ （まあ、いずれは私も……）
,. ': : : _,.ｨ: ; : : : : : : : ; : : : :.| i: :| ',: : ﾄ .i ` ,‐'
‐─ ' ´ / ｲ: : : : ／: : :!: : : : :ﾄ.',:.|_ ',: .ﾊ .ｌ i´ ん？ どうかしたか？
'./: : :,.＜ｲ: :ハﾄ、: : : !:::'.!::｀ヽ,:.l ',ヽ‐- ...ｲ
／:,. -',.へ/,く、 .! 丶: : :!:::::::::::::く'.!. ヽ: |ヽ:|
￣ ／: : : ヽヽ ＼::ﾄ、:::{´: `-、_ヽ!
.／: : : : : : ヽヽ ヽ',＼{ヽ: : : ￣ヽ
,.. ': : : : : : : : : >,ヽ ,へヽヽ‐--...＿:.}
.／:,. -─-、: : : : : ／ ヽヽ 〈 .>＼ヽ、', `ヽ! /＼＿＿_／ヽ
!／ ＼: : : .< 丶丶ヽ' ＼ヾ! ゝ、 ／'''''' '''''':::::::＼
. |（●）, ､（●）､.:|
| ,,ﾉ(､_, )ヽ､,, .::::|
. | ｀-=ﾆ=- ' .:::::::|
西陵の陸遜様より火急の知らせです。 ＼ ｀ﾆﾆ´ .:::::／
,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､.
去る四月二十四日、 : .| '; ＼_____ ノ.| ヽ i
劉備が息を引き取ったそうです | ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
476 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:31:43.60 ID:5BSHnP.o
＿＿＿
. "´ ｀ ､
／Zィ ＼
. , 'l/ // ＼＼
l lィl/ / /! ヽ.ヽヽ
. ,′ /ﾚl / ﾚ lＷ |､ﾄ l l ﾊ ついに死んだか。
/ / lＷ ヘl ﾍﾄ トl､ | ﾊ
/ ィ , ｨ |、 /l l|l| l / ﾚ . ﾊ ほんの少しだったが、義弟でもあった男だ。
／/ﾚ｛{ｲ l| |l厶V‐A / l| ム/N |､ l 最期ぐらいは礼を尽くそう。
∠彡ｨl ヽ|/ﾚi |辻ィ正 V ﾚｆィ壬|／ / l/
´￣／ , ||ﾍﾄ ﾄl l ￣イ イ ′ 馮熙、蜀へ弔問に行って来い。
. ／ /ﾍl､l, ﾄ､ , ィ ﾄ､ l お前の家格なら漢の皇帝への弔問にはうってつけだろう
／ lヽ lヽ＼ ´ﾆ ’イＮ 从 | ヽ
｀l ＞＞ｒ 彳|/ ／/ ﾞl
l | ノ /'´ -－-
_. ' ´ ｀ 、
／ ／ ＼
/ ／／ ｀ ー-
. /／ィ' .／ ＿_ _,./ ｜ |
,ｨ' ／ ／ ´, ' ＾ ′ ,| |
'´ ｌ′ _／ .__／ / 7ト/.
. / . ィ'/ 「'７女ァr / ／ !'| lヽ |
ここで出番とは思わなかったよ /／,ｒ１' ,.ｲ ﾑ. / / ／ ぇ､ﾘ | |
. ´ l.{ |／ | [＿/ /／ ' ヾ:､ |
| ヽ| | ' ん ／| / |
| ｜ | ヽ､/,ｒ´|／ ,ﾊ
| ｜ |＼ ´’ / , , ' l/
| ｜ | j｀ ー--‐ャ ´ ／ |／
'. ﾊ. |/ ／ ／ , < !
⊂,.￣｀ヽ∨ ∨ |￣｀/ / , ／,ｒ⌒.ー､
／ ﾞl Ｖ' | / /／'´ i´ ｀ヾ
}',. , ／ | ヽl. / /' ！ ）
呉 文官 馮熙
480 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:36:15.45 ID:DlN0tv2o
>>476
家格と姓とAAからして、大樹将軍の末裔？
477 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:32:55.69 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| u （ ●）（●） ＿＿＿_
. | （__人__） ／::::::::: u＼
| ｀ ⌒´ﾉ／ﾉ└ ＼,三_ノ＼ ,∩__ ちょっと待つお！
. | ／::::::⌒（ ●）三（●）＼ fつuu
. ヽ |:::::::::::::::::⌒（__人__）⌒ | | | 曹操が死んだ時は尺いっぱい取っといて
ヽ ＼:::::::::: ｀ ⌒´ ,／ _ | | 劉備様の死は完全スルーする気かお！！
/ ￣＼ /⌒ .ヽ i 丿
| ヽ、 ＼/ /(⌒) ξ）￣￣´ やっぱり胸のない女は心が狭いんだお！！！
＼ ./ / ／ |
.:;:;:;:;/ / / ::::::: l ヽ ＼ ＼ ＼ ＼ ＼ ヾ:;:;:;:
:;:;:;/ / / l ::::: ヽ ::::::::::: ＼ ＼ _ +-ヽ ヽ ヽ ゝ
.:;/ / l :::::::::::::::::: ｌ ヽ ＼ ＼ ｘ ´ヽ ヽ＼ ヽ ヽ l､ ＼ , ／:;´:
/ // | ｌ ! l､ ﾄ、:::::＼::､ く ヽ＼､ヽﾄ、ヽ::l l ｌ＼ ヽ:
_ // | l L -┼､ ＼:::::::＼｀‐-ミx〉::::_｣,. -ヽ::＼:::::!！ ヽ ミ､
∠l | ::::: _+ 「, ! l ！::::＼ ｀ｰ-ヘ:::::/ ,ﾆ,.-‐':ヽヽ::::ｌ＼ ! l ヽlヽ
/ :l l | l l l l V _: :::::::::::::::::::::::::::: ｸf; :l::::| !::::: ! ｌ トヾ:
_ｨ | l l l l ﾊ/ ＿_｀ ::::::::::::::::::: :::::::: ･)) j::::| | l！l:
あ？ /l | ﾄ ｌ ヽ ｌﾊ/ ,rﾆ-－: ミ､: ::::::::::::::::::::::ヾ_ - :::ｌ l .! ﾄN:
../ | ﾊi ﾊ l V/〈〈 : :l ::::::::: ::::::::::::::: //! ﾄ、|:;:
/ | / lｌ | ヽ l ﾄ ヽ. ゛ ･)) j: :::::::::::::::::://ｌl ! l |:
. l/ ﾘ | f､ヽ ＼ ヽ. ヽ:-‐:´ ′ ::::::::::::/j ﾊ N
／l∧ﾘ, 〉ヽヽ ＼＼: ::::::: ＿ ___ イ :::: ／// / ,ﾘ:
. ／ .V ヽヽ＼ ＼ﾐ､、 ｀ .、 ,／ ／ /l l /:;
ヽlヽ ヽ、 ＼` ､ _ ｀ イ /i ////:;:;:;:
ヽ:､＼ ＼ﾄ＼｢ ￢‐--‐ '´ l l/ ﾘ/ﾂ':;:;:;:;
. ｀へ ＼､-j l ＼:;
ヽ￣￣｀丶ミヽ l､ ヽ
478 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:34:38.24 ID:5BSHnP.o
【十分後】
/, | /:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ ＼
.// .:! :| : /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i .::| :|: :: !,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .: : .::::| :i:.:: ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:! |
. !.:! ::. : .:.::/´', !::: | ! ヾ.i´:i｀ !/ / !
i:l', :::::. :. ::. ::〈 ､'_ﾞil::::. |.| j_ｿ ﾞ､_ . 私の心が狭いかどうかはさておき、考えてみてほしい。
ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::. ii::! ﾉ
ヾ､i::::l::::l::::',:| ',::. !',! ｨ´ . そもそもあなたは蜀出身の歴史家。
i|ヾ:!:::i::::/ヽ ヽ. l 丶. / 蜀で起こった事件に関しては、あなたの方が詳しいはず。
ﾉ /ii/lノ ヽ:r‐y┬ '
イ'"｀'‐- ､ / ヽl/ ' 最近主人公の活躍もなかったし、
/ ＼__{ヽ､ ここはあなたが説明した方が良いのではないだろうか？
／_,, -‐‐‐-- ,,_ ＼_,ヽ‐､
＿＿＿＿＿__
.／ / # ;,; ヽ
： ／ノ ;;# ,;.;:: ＼ ：
/ -==、 '==- ..:::::|
では、お言葉に甘えさせていただきますお | :::::: （__人__） :::::.::::| ：
： ! #;;:.. l | .::::::/
ヽ.;;;//;;.;`ｰ‐'ｫ ..;;#:::/
＞;;;;::.. ..;,.;-＼
479 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:35:36.08 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年２月 蜀 益州 永安】
_ｙ-､_
_....-―一' ;:;:;:
,,....--'´ _;:;:;:′
_、 ..-‐'´ ｨ ,,';:;:;:广
..-..,,_ _,〃 , ''''-...._,,_ _／’ ,,/ _i;:;:;:「
__..r'′ ''￣"''";:;:;:;:;: ｀￣￣''''''ﾞ廴 、 ''ゝ 丿 _u;:;:;:
／´ _ ,,、 ;:;:;:;:;: t_,];:;:;:;:;:;:;: .. ｬ;j;:;:;:′ ゝ
_／ ﾞ 〕 l;:;:;:;:;: ﾞ'、 ;:;:;:;:;:;:~~ _、 ,j;:;:;:;:l′
〃 _／'''''´ ..;:;:;:;:;:;: .._ ;:;:;:;:;: 丶 ﾞ;:;:;:;:’ ﾆ､_u;:;:;:;:;:－
ヽ ..-''´ ;:;:;:;:;: ;;:;:;:′ 、 '' ;:;:;:;:;:;: ..ｨ' ﾞ/;:;:;:;:;:;:;:′ 、
′ r ﾞ''ｰ.... __ _ __..r''´ ,_;:;:;:;:;: ;:;:;:;: 丶 ";:;:;:;:;: u;:;:;:;:;:;:;:′
′丶 ､ ´ ￣´ u‐^ ;:;:;:;:;:;:;:;: ､ '､''、 _n- ;:;:;:;:厂 ′
､ _ ′ _..ｨ;:;:;:;:;:;:! ''''ｌ{lゞ - _,jl;:;:;:;:;:
`ｰ- ,, ''' ....-';:レ´ ;:;:;: ムfｮｮ广 _、 ﾆ;:;:;:;:′
''ゝ､_ __l广 ''ll′ ;:;:、 ｀jｒ]「 '''´'ｔ;:;:;:;:厂
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～ ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～
～～～～～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_ 少し話を戻すお。劉備様の体調が悪くなってからしばらくして、
／_ノ ヽ_＼ 成都から丞相がやって来たお。
／（ ●） （ ●）＼
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼
| ￣ |
＼ ／ おそらく、今後の事を協議するためだお
────────────────────────────────────────────────
481 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:36:22.72 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年３月 蜀首都 成都】
∩＿＿＿∩ /)
| ノ ヽ ( i )))
/ ● ● | / / 反乱を起こした不届き者を捕らえたクマー
| ( _●_) |ﾉ /
彡､ |∪| ∩＿＿＿∩ _.._ ｀`､,.､-::─::-..、
／ ヽノ / | ノ ヽ ／:::::::::｀:く:ﾉ:::::::::::::::::::::::ヽ
/ ,_;:;:;ノ､ × | /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
| ( _●_) ミ /:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
彡､ |∪| /:::::::::::::::::::::::ｲ:::::::::::丶::::::::::::::::::::::::',
/ ＿＿ ヽノ / /::::: /:::::::::::::/ l::::::: !:::::::|＼::::::::::::::::: l
(＿＿＿） / i::::: /:::::::::::::/一V:::::| :::: |ーヽ:::::::::::::::!
|:: /:::::: /::: |ィ云∨ |V::::| ィﾃﾍヽ::::::::!イ
|:/ |::: /::ﾊ::| 迂:ﾘ V| ヾ! 迂:ﾘハ::ﾄ::::::＞
|′|::/|:::|ﾈﾍ ｀ｰ´ ヽ ｀ｰ´ ﾊ!ﾉﾘ｀ヽ
ご苦労。 i/ V､_ﾍ ! ﾑﾘ′
′ ヽ、 - - , ′
そいつは死刑にしろ |ヽ イ/
,.ｲ ｀ ´ ﾊ
,.イ:! ＼ ／ ヽ..､、
,...::::´/::::::l /;⌒;ﾍ j:::::ﾍ:｀:::....、
,...::::´::::::::::/:::::::::l､ ∧;;;;;;;;;∧ /:l::::::::ﾍ:::::::::::｀:::....、
蜀 皇太子 劉禅（字：公嗣）
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_ 劉備様の体調が思わしくないという情報が広まったこの時期、
／_ノ ヽ_＼ 黄元っていう漢嘉郡の太守が反乱を起こしているお。
／（ ●） （ ●）＼
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼ 前年の十二月に反乱を起こしたけど、
| ￣ | この年の三月には鎮圧されて成都で斬られたお。
＼ ／
蜀が一致結束しないといけない時に、嘆かわしいことだお
────────────────────────────────────────────────
486 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:40:28.89 ID:9/0VZZAo
劉禅こいつかよｗｗｗｗ誠氏ねｗｗｗｗ
489 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:43:17.19 ID:BGiauHwo
>>486
劉禅は前にも何回か出てるぞｗｗ
496 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:50:34.87 ID:9/0VZZAo
おおなんかやる夫が初めて主人公らしい仕事をしてるｗｗ
>>489
そうだったか、そりゃうっかり
482 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:37:29.56 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年４月 蜀 益州 永安】
_ｙ-､_
_....-―一' ;:;:;:
,,....--'´ _;:;:;:′
_、 ..-‐'´ ｨ ,,';:;:;:广
..-..,,_ _,〃 , ''''-...._,,_ _／’ ,,/ _i;:;:;:「
__..r'′ ''￣"''";:;:;:;:;: ｀￣￣''''''ﾞ廴 、 ''ゝ 丿 _u;:;:;:
／´ _ ,,、 ;:;:;:;:;: t_,];:;:;:;:;:;:;: .. ｬ;j;:;:;:′ ゝ
_／ ﾞ 〕 l;:;:;:;:;: ﾞ'、 ;:;:;:;:;:;:~~ _、 ,j;:;:;:;:l′
〃 _／'''''´ ..;:;:;:;:;:;: .._ ;:;:;:;:;: 丶 ﾞ;:;:;:;:’ ﾆ､_u;:;:;:;:;:－
ヽ ..-''´ ;:;:;:;:;: ;;:;:;:′ 、 '' ;:;:;:;:;:;: ..ｨ' ﾞ/;:;:;:;:;:;:;:′ 、
′ r ﾞ''ｰ.... __ _ __..r''´ ,_;:;:;:;:;: ;:;:;:;: 丶 ";:;:;:;:;: u;:;:;:;:;:;:;:′
′丶 ､ ´ ￣´ u‐^ ;:;:;:;:;:;:;:;: ､ '､''、 _n- ;:;:;:;:厂 ′
､ _ ′ _..ｨ;:;:;:;:;:;:! ''''ｌ{lゞ - _,jl;:;:;:;:;:
`ｰ- ,, ''' ....-';:レ´ ;:;:;: ムfｮｮ广 _、 ﾆ;:;:;:;:′
''ゝ､_ __l广 ''ll′ ;:;:、 ｀jｒ]「 '''´'ｔ;:;:;:;:厂
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～ ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～～～～～
～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～
～～～～～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～ ～～～～～
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＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼ そんな騒ぎもあったけど、
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼ 四月になって劉備様の容態はますます悪くなったお
| ￣ |
＼ ／
────────────────────────────────────────────────
483 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:38:31.41 ID:5BSHnP.o
__ ＿
/iiヘ,, ‐::----::‐.._ ///ヘ
,/-:..´: : : : : : : : : : :::///_. ヾ＼
／::／: : : : : : : : : : : : ///|: : ヽ//
/／/ : : : ﾍ : : i : : : :＼ヾヽ|:: : ::×
/ /: : : 」_ ヽ: ::|ヽ_:_:: : `,_ヽ',: : : : :ヽ
/{: : :´/ _｀ ヽ::i´ ＼｀: ::|::::i ',: : : : : ヽ
/: :!: : /ｲ{゜:i ヽiｲiﾃヾ :i::::|:ﾍ: : : : : : ヽ 呉を攻めていた魏軍は中原へ引き上げました。
/: : :.!:./:::代ｿ 弋::ｿ}|ヽ:|∠ |: : : : : : :ヽ
/: : : :|V |:::ト, ､＿ .ｲ: |≦-,__',: : : : : : : :ヽ これで一安心ですね
/: : : : ,' ヽ| ＞-､-t ´ |::/|´:⌒:｀',: : : : : : : : `､
/: : : : ,' /::::::「ii | |／/ i⌒i＞::',: : : : : : : ::`､
/: : : : : i ./:::}:::::| ii |´＼ /i李.i:::::::',: : : : : : : : :`､ _,. -ｧ――‐-- ､_
/: : : : : ::{ /:::::|::::::| ii |｀iミY:::r-´ﾍ::::::》: : ／ ノ* , - '^⌒"´｀丶、
/: : : : : : : | ＼_|:::::::| ii |:::} }ﾍ:::::::i／ ',: : ／ ノ r'´ ヽ
/: : : : : : : : | |:::::::| ii/_ヽ∠ヽ`､:::ﾍ´」',: / ﾉ * ﾉ ／ , ､ ヽ
/ l l // , ／, jl i ',
/ ､_ l l l l/＿/_,ｨ// __ﾑ! l l l
￣|｀lヽj * 〈 l ,lｨ'_.ノ'´ﾉｨ' ,ｨﾘ l,' l l
,l l l { 'l下T::::T' /／ﾅ!;Tﾘ lj l
l l '､ }､' ﾄ｡'ー' ´ , 'ｰｲ /ﾘリ
まったくですぅ。 l l ヽ* '､ヽ',"" "ﾂﾉノ
荊州が魏に奪われたら終わりだったですよ。 l l l { ヾ>､ ‐_,.ィ"l´
l l l 入 l^ヽミｴ二､ l *l
,' ,' / ,イ rt, *'､, -‐ﾛ‐-ﾐt l
でも、陛下の具合はもうどうしようもねぇですね。 ,' ,' l ｲ (l ヽ／||ヽ. ﾊ l
孔明の『祭壇で寿命を延ばす祈祷』も効果がないとは ,' ,' K l ', |l| (lﾍ) l
/ / ,ハ､、 l * l, |ll| (l '､ l
蜀 丞相 諸葛亮（字：孔明）
484 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:39:26.44 ID:5BSHnP.o
ｨ ‐―- ､__ .|
,-‐ｧ´/ ∠-―‐-､‐ ､ .|
〃 ＿,': /-―――-＼ ヽ |
〃 ￣￣＼ 入{≧ 7: /::../:/: ,ｲ}ﾊ:＼l .|
| ヾヽｰく<ﾞ{:ﾅ./.::..,'::/厶!:. ／l:: i:::}:!:バ―――― -- 、 |
| !l ¨ヽYl:::::::l:ハ{八Ｘ_ , l:;!ィﾘ:: } }´ ヽ |
. l l }=l:::::::ｌ:{ ｬtr-ｭﾐ jﾉtrｧﾙリ! ∠彡 / |
l l ノ人fl:::::::ｌ ; `ｰ' ､｀' {´ｲ::| ／ ./ |
l k≠＾ヽ|:::::::l ;j ＿ , 八i ::|'／ / |
l ﾍ＼::ハ :::ﾊ. '´‐,‐' ｲ::::l|::l ／ .ヽJ
ヽ {ハ､::ヽ::::i＞ , ､.. _／:/:: / ﾘ .／
ヽ |ﾍ:::jヽ::! fﾍ ヽ::::/{::./ ／
丶 !| |lV j/|>‐<ﾍ ヽ{ﾊ:{ ／ なんかお迎えが来てる気がするわね。
|~＼ i | |l |ﾆ二ﾆ! || ! ／
| | ヽ ./ | |l | ｌ. || ! ＞'´ 私が死んだ後にゴタゴタが起こるのも面白くないから、
ヽ_| ﾍメ | |l | ｌ. || !／ 遺書、皇帝だから遺詔か、ちゃんと書いときますか
_ ＿＿__l l ｌl | / /ｲ
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ .
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 自分の死期を悟った劉備様は、劉禅様に宛てて遺詔を書いたお。
/ ∩ノ ⊃ ／ . ちょっと内容を紹介させてもらうお
( ＼ ／ ＿ノ | | .
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
────────────────────────────────────────────────
485 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:40:24.21 ID:5BSHnP.o
/ ／ ／/ ／ ヽ＼
. / // // l／ ヽ丶
/ l / r―/ ｌ ｜ ハ l ヽ ﾄ､}
ｌ l' ﾚ７ｌ l ﾊ !_ ヽ.ﾄ、 |ﾊ、 l ﾉ
ｌ l / ハl l { l/ ｀ヽ! ヽf,r､l ! 最初はただの下痢だったんだけどね。
/ ｌ / 〃,くl ! ﾚf示ｒ' lﾘ/ ! | 他にも病を患って、もう助かりそうにないのよ。
. / // ∨lﾊ (_! l ﾊﾄ辷ﾘ ､´l l
/ // l l ＼l |ノ〃ﾉ r'フ _ ﾉ/ /
|/ l l ヽ l | |｜Y 〈＿_´／ ′/ まあ、人間五十になれば若死にとは言わないでしょうし、
. | /{ ﾄ､ ヽヽヽ、 ｀ヽ, ノ 六十過ぎなんだから恨む事もないし、悲しむ事もないわ。
. l/ ', ﾄ,l＼ ﾄ.}⌒￣｀ヽ､＿, r′
. / ヽヽ.＼＼ﾉノ ＼ '、 ただ、あなたたち兄弟の事だけが心配ね
/ ｀ ＼ l＼ ヽ
. / ｀, ヽ ＼ ヽ
/ l `, 丶
. / ヽ ヽ } ',
487 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:41:15.86 ID:5BSHnP.o
-―――-
／ : ／ ／￣￣｀ヽ｀ヽ、
/ : :_/. :/´「￣￣、｀ヽ､ ヽ
/.:／ !: :/_/ｌ: ! : : ､:ヽ : : :V ∧
i::〈_人!: :l∧＼ヽ: : :i : i : _: ﾄ､: i
. l:://l/ !:::lf千 ﾐ､ヽ＼!≦´V lく: :l
lく/〈/´!::ｌ ゞ-' 弋冫j/ｌ ｌ〉 ! 丞相が、あなたの知力は非常に高く、
l ::!:::ヽ､!::l ､＿′ /:∧!: :! 期待以上に進歩しているって言っていたけれど……
!::l:::::::::∧ﾄ､ ー ′／:/.:/ ﾊj
. Vヽ、:::::lヽ、丶､_ ィ/.::/.:/j/
（＼＿ ＿>､:::!､|ヽ ト､/イ／ 本 当 か し ら？
＞ _｀ヽ__ /ヽ ヽ! ＼ ＿ヽ￣ ヽ＿
rf壬‐＿´__ノ Ｖヽ / ∧ ヽ´＿_｀ヽ ト､ヽ
〈＼ ﾉ ト､!// 丶 、＿_｀i l } もし、そうなら何も心配はいらないけどね
/ヽ￣ ノ ∨ ､ ｌ ! !/ ヽ、
{ ￣ ｌ / ＼ ｌ ｌ ∧ ＼
. ＼ l＼ /／ ＼ ! ! / !／ ヽ
ヽ￣ /ヽ、 ヽ、! ｌ / / ￣ /
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ＼
| ＼ ,＿ |
/ ｕ ∩ノ ⊃―）／ …………
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
────────────────────────────────────────────────
488 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:42:22.85 ID:5BSHnP.o
＿＿ ＿
, ´二ゝ─‐-─‐ヘ
／ .／∠ ──‐‐-.ﾍ. ヽ､
／"..:／/´‐.Ｔ.丁¨ T ｰ ､ Y ',ヽ
／./ .:./:./ :.:./l:.! i.:. !:.:. ヾ..i:. !:.:ヽ
／ / .:./.:/ :.:./ !:!:. ﾊ:.: ',:.:.:. ｀!: l:.:.:ﾊ . とにかく努力しなさい。
/.:, ｲ.:;'.:.｀:ト 、バ:.ヽ＼.:ヽ,.:.:.:.:.!: !ﾍ:.:ﾊ
/ / ｲ.:.!.:.!:.!, --ヽ、＼ ゝ久_丈i:. ! ﾊ:.ﾊ . 悪事は例え小さくともしちゃダメよ。
/:./ !.:.!.:.i.:f ｨ´::ヾ ´f´::::ヽヾ :!ヽ l:.ﾊ 善事は例え小さくてもやらないとダメよ。
/:./ , !.:.!.:.iﾊ ﾏ_;;;ﾉ , ﾏ_;;ﾉ j:. j/ j:.:ﾊ
/:/∧,｣ !.:.!.:.!ﾍ "" r=＝ｫ "" ,/:.ｲ!ﾊ┘:!ヾ
//!:.ﾊﾞ:.:.:| |.:.ﾊ.:V ゝ､ 丶 / ｨ/:./:.:i／^l:.! ヽ. 賢明さと徳義だけが、人を服従させるの！！
ﾚ' !:.! i.:.:.ヾ!ヽﾊ.:V.:.:.:.:＞, _ ィ´V.:/.:.:/ ﾘ:|
!:i !.:.:.:.:.:.:.:{ﾊ.:V'´ ／′ .少'／｀ｰ| /j/
ヾ ヽ＿, '7// /-､ -／ " ／ﾌ ﾋ=ヽ
ﾊ ヽ. /// /'´￣／ ／／/ ,｀弋 ＼ あなたのお父さんは
／ { y'// ,'---/ ／／- ′.Ｙ´ , ｀ヽ｀l . 徳が薄いから見習っちゃいけないわ！！
／ ヽfl l l ! / ／／〈 `ｰ〈::....ノ Ｖ
／ !l l !. ! ./ /// ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/ //
／ _∧ l ! !ﾛj /// ﾌ-､｀ｰ┴‐-〃
／ ／ ハヾ l l /// ヽ | `ー‐一
ヽ ー==广 〈 ヽヾY〃/ >､!
ヽ ＼ , イ／ ヾi!'〃 ー≠ﾊ
────────────────────────────────────────────────
.／￣￣￣ ＼
／ . ＼ .
／ _ ノ ヽ、_ ＼ .自分でそういうこと言っちゃダメだお。
.| （ー） （ー） . | そこはもうちょっと皇帝らしく……
＼ （__人__） . ／
/ ｀⌒´ ヽ
ヽ、二⌒) (⌒ニノ
────────────────────────────────────────────────
490 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:43:54.35 ID:5BSHnP.o
＿＿
_ - ´￣､::::_ -｀ー- ､
／, ::／＞ｰ───､:ﾍ:ヽ＼
／／／ ＿＿＿__ ＼ヽ:ﾍ::＼
／／::/ ／￣:::::::::::::::::::＼ｰ､ヽ::::l::::::ヽ
/://:://／:,:::::|;:::::::::::::::＼:::::ヽ:::::Y:::l:::::､:ﾊ
/:/::l::::!:|::|:::::l:::::ﾊ::::､::::､:::::::＼:::ヽ::::|:::|::::::|::ﾊ
/〃:/!:::l::|'TｰトX､:v:::ヽ::::＼::, -‐:Tｰ!-!::::::l:::ﾊ
//,'::,'::|:::|::|:::|::|∨! ｀ヽ::::ﾍ､:´ヽ､:::::::|:!:|::|:::::/::::::l . 『漢書』と『礼記』を読んで、暇な時に諸子と『六韜』、
/' |::l::∧:ﾍﾄ::|'ｨ≠≡､ ＼ヽ＼ゝ≠=ﾐ|:::i:_/､ー〈 『商君書』にも目を通して知恵をつけなさい。
|::K ハ:〉ﾍ!ﾊﾟ::::::::}｀ ヽ ら::::::::ﾊ::|'´} ＼ 〉
l::k'_ ｲﾍ.r乂 乏タ 乏汐|::::lイ|ヽ Y､ 丞相は『申子』『韓非子』『管子』『六韜』を一通ずつ
|::|:::|∧ ヽl:ﾍ ,､,､,､ , , ,､､|:::|::| ﾄｲ〉＼ヽ 書写したそうだけど、あなたの所へ送る前に紛失したそうよ。
|::|:/,!:::) 〉:ゝヽ ､_＿__, ｲ::/:::〉|::｀::l:| ヽ〉
|::|./::/_/-´ ＼≧､_ ∠/::/＼〈_::::ﾉﾘ }|
くXﾊ´ __/´ ｀ ー─＜孑二つ ＞､ // もし読みたくなったら、もう一度自分で求めて習熟するように
／〉|ヽヽ/､＼ ＿＿＿ ＜≦＿＿／:／;ｲ
〉 | |〉ｰ〈 ヽヽ_ー'､_Y彡 ￣ ｀ー‐‐ｨ／∨／ !
| | | ＼｀ー‐/ーァ≦─ー ｧイ_／／:∧ !
| 7 ／￣￣了／ ー ´ ﾄニ二´／／!-─'- ､
,' / / ﾍ ハー─‐′ ヽ::::::::::::|
/ / ∧ヽ ﾍ ,､r､_/ ヽ ヽ ::::::::|
/ / ハヽヽ､ﾍf| |!}/ /∧ ヽ::::::|
491 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:44:56.71 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ _ノ ＼ （ ;;;;( なんというか……
| （ ─）（─ ) ;;;;)
| （__人__） /;;／ 若い頃に勉強しなかった荒くれが、
. | ﾉ l;;,´ 子供を持つと教育熱心になるのはどこでも同じですか。
| ∩ ノ)━・'
／ ／ ＿ノ´
(. ＼ ／ .／ │ まあ、残される劉禅の身を危ぶんでの事でしょうけど
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
＿＿＿
／ ＼
／ _ノ '' 'ー ＼
それと、劉備様は丞相が連れて来た皇子の一人、 ／ （●） （●） ＼
劉永様にこんな遺言を残してるお | （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
492 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:45:53.40 ID:5BSHnP.o
／ : : ; : : /_.．-───- ._: :＼
. ／ : ; : :/: : /´ ＿＿＿＿＿＿＼: ヽ
/: : _/: :/: : 厶 '´: : : : : : : : : : : : : :｀ヽ: ﾍ
/:／ ,.'７: : :/: : : :|: : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ: ',
/' , '/ i: : : :|: : : ∧ : : : : : : : : |: : : |: : : : i: |
. ハ厶i. |: : : :|: :.|:.l ',: : | : : : : : |: : : レ': : :|: | 公嗣にも伝えときなさい。
|:.７ /トr|: : : :∟」_| ＼|＼ : : : | x'´ﾊ: : : ;' ﾊ
|:.' /: | r{ : : : |: ∧｢｀ヽ､.___,.＼: ｲ__V_,|: :rｆ:/| |
|:| |: :.| | |: : : :Ｎ 'Tに叮 ヾ ｈィ}r〈 { 'j.ﾄ'| 私が死んだら、
|:ヽ: :.| |､|: : : :| ゞ-‐’ ￣´l | | l': :! .あなたたち兄弟は丞相を父と思って仕えなさい。
l: : : └ : ﾍ: : :|、 ' ﾉ } リ : |
∨: : : : : :|ﾍ: :.l ＼ ｒ─ｬ _. '´ l: ,l: | 後、大臣たちが丞相に協力して事を成すように仕向けるように
,.、ﾍ＼ : : | ﾄ: l ｀ ._ ,ｒ´ ｲ､ j/
,〈 ', ', ヽ: } | ヽ / ｢| ィ ´|｜|',
/ ',. ', ', V | ム -‐ ´ } |｜| |
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ .
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | こんなこと言うあたり、劉備様は劉禅様の能力を見切ってた気がするお。
/ ∩ノ ⊃ ／ .
( ＼ ／ ＿ノ | | . まあ、劉禅様はこの遺言を守ったから親孝行ではあっただろうけど
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
────────────────────────────────────────────────
493 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:47:10.82 ID:5BSHnP.o
_,. - ―― - . .､
／´..... : : :＿＿＿ : :＼
/::.::.::.::./ ´ ＿＿＿ ｀ヽ: :ヽ
/::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : ｀ヽ|:ヽ: !
/::.::ｨ/､:_!: :/:./: |::＿::＿-‐_ﾍノ:l:l
!::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ﾄ〉
｜::｀ﾒ|::.::.|:..,|:| l lヽ: : ト､:: |: :｜:ﾚ|
|::.:/| |::.:..|:廾ト､ ヽ ＼:| ,.斗l-:l:.,1:! あー、しんどいわね。
l.::.L|{1::.:.l:.ﾄ十::ﾃ ｰ ' イｫ:卞l/ｲ |:|
|:.|:l:Lﾄ!:.:.ﾄ{ ￣ , ￣｀|:.|:Lj:l 後は……、そうだ。
!:|:l::.::.:l::..ト、 , -､ ｲ::l:..:ｲ:!
lﾑ|:.|::.:ﾄ:..l |＼ ´￣｀ ／7:/､/ﾉ′ 誰か！ 孔明と李厳を呼んで頂戴……
/|: ｢lﾄ::.:|.ヽ:! ｀ ｰｧ ´}: : j/ : |｢ト.
ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― ＜|: :/: : : !!| l
i ヽ:.l:::l : : : : l _, ----l: : : : : :l:|| |
| ﾄ:ヾヽ : : : l_ノ ￣ ｀| : : : : :l:l:l !
! { ヽヾヽ : : l l : : : : /'/ {
｜ ヽ ﾄヾヽ : :l !: : : :/':ｲ ｜
} V ヽヾヽ: :l fYiｿ : : /'/ ﾊ ｜
| _, --､ }＿ヽヾヽ |ljl/: : :/'/ / r‐- |
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ .
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | そして、あの有名なシーンだお
/ ∩ノ ⊃ ／ .
( ＼ ／ ＿ノ | | .
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
────────────────────────────────────────────────
494 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:48:15.62 ID:5BSHnP.o
/ /:/ / │ | ＼ヽ ヽ 丶 ＼
i ,′ |/ / ! j ! ! ! ', ヽ
i. | | / ,′ ハ | |ヽ/´ ! ! !ﾊ
ヽ | l l / / │ i| l ハ j | | ﾘ
N ┼‐|ｰ─ -/t /- ､| j| / { _jzﾑ ∧ │
/ | ', ｌ / 〃 _ lヽ / j/ ,ｲ仏}// } ∧ 孔明、あなたの才能は曹丕の十倍はあると思うわ。
＼_| ヽ { ／,ｨ≠テ女､j／ V_;;| { j / ハ
丁∧. ∨ 〃{か;;;;小 ちj_ ! ｲｌ | . きっと国を安定させて、
│|仏 ハ ヾﾊ圦_:::jハ `ｧ ', ﾄ、 l いずれ大きな仕事をやってのけるでしょう。
│|/∧ ヽ ヽ^)::ン‐ }i |ハ !
│|.厂 ヽ ＼ ｀´ __ ノ 厶 ﾘ ', | 私の後継ぎたちが補佐するに足りる人物なら、
└‐ゝ. ｰヽ ヽ ＼ ｀￣ / / ｌ | あなたの才で補佐してやってほしいのよ
ヽ､ `'ー‐＼ ＼ ＼ / / ｌ.|
＼ ｀＼ ＼ ＼ / / ﾘ _＿__
ﾍ ` ｰ- ､ ＼ ' ｰ=＞ーx‐‐ｧ￢′ ,′ _, -' ´_＿＿｀ '‐ ､_
＼ ヽ ｀ミ=- ...__Ｘテ‐ゝ_{__八 ｛ , '´ _,-'´,-――- 、、 ´ヽ
{＼ ｀ヽ ヽ-‐‐''￣￣´__＿｀＞〈 ／ .／ ／ ヽ＼ ＼
＼ ヽ ｀ヽ､_ }＼ } ／ ￣ ヽ ＼__/ /l / ／ , /l'| ﾄ､l ',／
＼ ヽ ｀ヽ ,ﾉ ﾘ ／ ＼ | / ｌ/|７ニイ´/〃| -Ｌ.l !
| l |┬::cr ./ /┬::cr｣ ||
| l ! l:::::::j '. l::::::::j. !l
ﾊ ⊂⊃‐ ‐⊂⊃|
そんなの当たり前じゃないですか？ l ＼ _ ,/ |
/l .lY｀ ｰ‐┐ ｒ‐ イ| |
今更乗りかかった船は降りられないですよ？ /｜ l::::::::::;ｨ´ {Ｘ}ik'::::::l. !
l l__j::::::::/: i＿lil__|:i::::::! !
/ / ::::: ｉ: : :l:::::ﾋj::l｣ : l＿|!
495 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:49:17.82 ID:5BSHnP.o
,∠／／ ＿＿＿_ ヽ ヽ ＼
,r== <¨ / ,' , '/ ´ ィ ｀ ¨ `ヽ ヽ ヽ
/'´ V / ,' / ／| │ ヽ | ! ',
| ヽ. { { Ｘ ! ﾊ ヽ } | |ﾕ＼
| ﾍ| ﾚ' ｀ヽﾚ､ ＼ ヽ_ ,ムvｲ l ｣_/}
Ｖ Vィﾁ示 ' ｀'' ,r=zﾐｘ| i ! |ヾﾊ 最後まで聞きなさい。
ヽ ! Vzｿ kﾁｿ l ! ! |ヽ i|
ヽ | ￣ , ― ､ ゞ‐' ,',' ,'_｣ V もしも後継者に才能がないなら、
. /ヽ ∧ l ! ,〃 ,' ,' ,' あなたが国を奪いなさい
. ｒ'⌒ ' ＼ 弋 ﾉ ノ/ / / /
. | ヽ ＼ 二´ィ ´ ィﾊ , ' , ' /
丿 ＜＼ | l │ ﾉ∠ /| ,'
（ ､ ィ_.ﾉ | ｀¨~〉ノ`ｰ-Ｖ
/ ＼ /´ l_ _ , ' ´ ｀ヽ
＼ ｀＼ ｀ー{, -―ﾍ ~¨´ ﾍ /:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.ヽ
＼ ｀ ー ｀ｰ ´ Ｖ | ./:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:',
':.:!:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///,:.:./:.l:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.l
:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./// ,:.:/:./:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:!
/|:.|:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::／イ/ /:/:./ﾄ､:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:!|:､
:.:!:.!:.:.:.:.:.:.l:｀l丶､:.:.:.:.:.:／／., ' ./:/:./ !ｌ ヽ:.:.:.:ヽ:_..- ':.:!:.:l:.:.:.:.:.l:.!:.ヽ
:.:.!:.!:.:.:.:.',:.',:.!:.:.:.:.:＞'＜、／ //,:./ !ｌ _＞＜＼:.:.:.l:./:.:.:.:.://:.:.:.:
…………！！！ :.:.:',:',:.:.:.:.ヽV｀ヾ〒_＝=ミー７/// ーrィ=＝ 〒ア､/:':.:.:.:..://:.:.:.:.:
-､,.ﾍヽ:.:.:.:ヽヽ ヾ､_ｰ'_ノ ／'´〃 弋_ｰ'.ノ ' /:.:.:.:.:.//､:.:r‐‐
ヽ.-l ＼:.:.:＼､ ／´ ヽ ／':.:.:.／/ ,.-Ｊ
.／ .! ヽ､:.ヽヽ､ i ‐,.'ィ":.／ !/ ｀
ヽ、 ,! l l｀ヾ.＝- _._ _._ -‐"‐／ｌ ! l ） ／ 〉
） .! へ! // ｀丶､ ... ,. '´ l ! !< , く
ヽ_￣l l ! ｀丶､ _.. '" !l ! / -,.､ノ:
ヽ-､ ', ! !l ／::,二 ｀"´二､:＼ ,ｲｌ l ' /: : : :
497 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:50:43.72 ID:5BSHnP.o
_,,.., _,,.....,......,,_ ,,_
/ ./＼ ,.-''´ ＿i ＿. ｀ ヽ.、 / ! l
/ ./ﾆ=/ - -‐'‐- _,,..!, =| .!ヽ
/i:,::::ヽ'/ヽ, 、、 '; /:::;/ !
.!/ ヽ:::::! .!// ヽヽ' i'::::/ !
./ ヾ:| .// / , , ., ., , ヽヽ|-'i .|
i l .| !./ ./| i l l l.|.l i.ヽ i :li| .l
l .| l .i ./ Ll-|-! .| -lr-|、,|:, .l | l |
.| .l .!l .l .!,,,,,,,l、':,.l ./ ,,,,l,,、l ! .i.l | .l …………
.l | | l |｀ ﾞﾞﾞﾞ｀ ヽ'ﾞ ´ﾞﾞﾞﾞ´ !':/.!|;| l .|
! l .lﾞiヽ!,ヽ、 _'_ ,/;// .l | .l
.! | .l | ヽ,.!..,.., - ..__.. .r ''´/./ .| l |
/ l | .l ヾ>-'- ,...,.-' .!、'ﾞ .l .| l
/ ! .l .|,. -i'"l.! ,, ./;~;!, ,, /;"iヽ.、 | l _.. - .._
/ .! ,!.,:' | ﾞヾ;/;i' ‐|ヾ;' ' | ヽ !.| _.. - ,ﾆ-冖 ⌒ 冖-ﾆ - _
/ / / ! l ..l.__,.l, l ! ! ／ ノ´,. .‐.: : :￣: :､:‐. ､｀ヽ ＼
/ / / ,| l へヽ---',＿ .|. .| .| ／ /／: :.／: : : : : : :l: : : :.＼ヽ ＼!
＜ ヽ/: : : :/: : : : : : /: :.l: : :､: : :ヽ/ ＞
丶､/: : : ::/: : : : ::::〃:/:.|:: : :.l: : : :.', ／
ｌ:l: :-:､l.: ::::::::／/://:∧:::._;l:-!: l:.|!
,ｌ:l: : : ::|＞＜__/ ' / '_,. へ:.|: l: :|::!l
l:.|:|: : : ::lz＝ｭ ′ z＝ｭ.リ:://: l
陛下の言ってる事は無茶苦茶です！！ l: :Nヽ: : :ヽ ' /:://: : :.l
l: : ／il ヽ､ヽヽ /二ヽ ／ '//￣｀ヽ!
君主が臣下に謀叛を起こせと l: / il lｉ､｀` | | ／' li:. ヽ
言うようなもんですぅ！！！ l:/ il li ｀丶､ヽ-- ,' ィ .il li::. ヽ
,/ il.※.li ,.ィ｀不ヽ、 il.※.li::::::.. ヽ
今まで陛下が築いてきたもん全部が ／/ .:il li // //'{l:l ヾ､il li＼::::::... l､
無駄になりかねんです！！！ ／ ｌ/ ..::::il li ヽヽ//l>ｨlｌ:l__,ノｲ li:::::::丶､:::::::...l ＼
|: l:::. ..:::::::::iｌ.※.li ｀ｲｌ:l. {.ｌ:｢´ il.※.li:＼:::::::. ｀` ┘ ＼
l:: l::::::_:::-:':´il li {ｌ:l,><{ ｌ:l il li＼_l＼::::. .::/
498 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:52:11.22 ID:5BSHnP.o
,. - --､,-ー- ､
／::::::::::::＿::::::::::::::::＼
／::;:::／￣ ￣｀＼::::::::ヽ
, -､/､_./:/,-‐ ´￣￣｀ ヽ､ヽ:::::::::ヽ
l´ , --//::/::l:::l::::::!::::',:::::::ヽ::::ヽ:::ヽ,-‐‐,
Y_ ／ /::/:;ｲ:::ﾄ、::l:::::l::::::::::ヽ::::',::::k=､フ 孔明、今の世の中、才がすべてよ。
,イ!､ /i:::l;､'_ l_,!,r､:::ト;::i､::::::::::ト::l::::ヽ ヽi
／/ }:::/7:!::l;l _ヽ', ＼､ヽ､ヽ.ｰi-!:j::::::l､ヘ ヽ--, 才のある者が才のない者に
<_〃/／ ｲ:',:lﾍイ弌 ,r≠k, k,:::::ﾄヽ:::|ヽ-' . 取って代わるのは当たり前じゃない？
,イ !.∠／::|:::ﾄi､. 廴ｿ ﾄ;_;r} l,::::::l:ヽヽ!､
／ﾍ l l' /|:::::ﾊ::l::{, ＿' _ ｀¨´ /ﾉ:::::l:::|ヽ／ 三皇五帝の頃から、夏、殷、周、秦、漢……
l ゝ,}丿' j !::l､::l::!::ヽ ヽ＿丿 /':::::::ｲ:::l::::| 儒者なんか忠だの義だの徳だの吹聴してるけど、
| ｀'/ / |:| ',:`|:::::::＼ ／!::::::::/|::/|:::| . 全部そういう流れなんじゃないの？
<_｀ヽ､／ '! ヽ::::::::::::_｀j ､ _ , イ_:::::l:::::::/:ｨ:/ l::/
, ‐'´-､｀ヽ､} ヽ, ‐'´ ﾉ | ヽ!:::/::/ }' |/
l ヽ-ﾆｿ ,.ィ i'´ l´ ＿ `l /ｼ'｀ー,-,-､ 私が徐州に収まった経緯、
| ', ,.-'| i::| |'´ , - ､ ヽ! /:/ /｀ヽ、 知らないわけじゃないでしょうに
j } / l l::| i'´,. - ､｀-l /:/ / L
| /-'｀ l l::| |´ ｀`! /:/ / ｀､
499 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:53:12.35 ID:5BSHnP.o
/ ／ ／/ ／ ヽ＼
. / // // l／ ヽ丶
/ l / r―/ ｌ ｜ ハ l ヽ ﾄ､}
ｌ l' ﾚ７ｌ l ﾊ !_ ヽ.ﾄ、 |ﾊ、 l ﾉ
ｌ l / ハl l { l/ ｀ヽ! ヽf,r､l !
/ ｌ / 〃,くl ! ﾚf示ｒ' lﾘ/ ! |
. / // ∨lﾊ (_! l ﾊﾄ辷ﾘ ､´l l ま、うちの子たちがどうしようもなかったらの話だし、
/ // l l ＼l |ノ〃ﾉ r'フ _ ﾉ/ / 無理にとは言わないわ。
|/ l l ヽ l | |｜Y 〈＿_´／ ′/ .
. | /{ ﾄ､ ヽヽヽ、 ｀ヽ, ノ
. l/ ', ﾄ,l＼ ﾄ.}⌒￣｀ヽ､＿, r′ 返事、聞かせてもらえる？
. / ヽヽ.＼＼ﾉノ ＼ '、
/ ｀ ＼ l＼ ヽ
. / ｀, ヽ ＼ ヽ
/ l `, 丶 /:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.ヽ
. / ヽ ヽ } ', ./:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:',
':.:!:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///,:.:./:.l:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.l
:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./// ,:.:/:./:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:!
/|:.|:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::／イ/ /:/:./ﾄ､:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:!|:､
:.:!:.!:.:.:.:.:.:.l:｀l丶､:.:.:.:.:.:／／., ' ./:/:./ !ｌ ヽ:.:.:.:ヽ:_..- ':.:!:.:l:.:.:.:.:.l:.!:.ヽ
:.:.!:.!:.:.:.:.',:.',:.!:.:.:.:.:＞'＜、／ //,:./ !ｌ _＞＜＼:.:.:.l:./:.:.:.:.://:.:.:.:
……陛下に陛下の生き方があるように、 :.:.:',:',:.:.:.:.ヽV｀ヾ〒_＝=ミー７/// ーrィ=＝ 〒ア､/:':.:.:.:..://:.:.:.:.:
孔明には孔明の生き方があるのですよ。 -､,.ﾍヽ:.:.:.:ヽヽ ヾ､_ｰ'_ノ ／'´〃 弋_ｰ'.ノ ' /:.:.:.:.:.//､:.:r‐‐
ヽ.-l ＼:.:.:＼､ ／´ ヽ ／':.:.:.／/ ,.-Ｊ
.／ .! ヽ､:.ヽヽ､ i ‐,.'ィ":.／ !/ ｀
はっきりとお断りさせていただくのです ヽ、 ,! l l｀ヾ.＝- _._ _._ -‐"‐／ｌ ! l ） ／ 〉
） .! へ! // ｀丶､ ... ,. '´ l ! !< , く
ヽ_￣l l ! ｀丶､ _.. '" !l ! / -,.､ノ:
ヽ-､ ', ! !l ／::,二 ｀"´二､:＼ ,ｲｌ l ' /: : : :
500 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:54:01.19 ID:9/0VZZAo
こういうことを平然と言えるということはやっぱり劉備は並の英雄じゃないなあｗｗ
501 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:54:07.33 ID:1eCXF7k0
この発言って色んな意味で取れるよな～
503 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 16:56:40.72 ID:ohGv3hEo
乱世を潜り抜けて来ただけあって、冷徹に現実を見据える目も有るんだよなあ。
情義に篤い有徳の士と言う所ばかり持てはやされるのは、むしろ彼を矮小化してる気さえする。
502 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:54:14.01 ID:5BSHnP.o
／ : : ; : : /_.．-───- ._: :＼
. ／ : ; : :/: : /´ ＿＿＿＿＿＿＼: ヽ
/: : _/: :/: : 厶 '´: : : : : : : : : : : : : :｀ヽ: ﾍ
/:／ ,.'７: : :/: : : :|: : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ: ',
/' , '/ i: : : :|: : : ∧ : : : : : : : : |: : : |: : : : i: |
. ハ厶i. |: : : :|: :.|:.l ',: : | : : : : : |: : : レ': : :|: |
|:.７ /トr|: : : :∟」_| ＼|＼ : : : | x'´ﾊ: : : ;' ﾊ . 本当にいいの？
|:.' /: | r{ : : : |: ∧｢｀ヽ､.___,.＼: ｲ__V_,|: :rｆ:/| |
|:| |: :.| | |: : : :Ｎ 'Tに叮 ヾ ｈィ}r〈 { 'j.ﾄ'| 苦労するわよ？
|:ヽ: :.| |､|: : : :| ゞ-‐’ ￣´l | | l': :!
l: : : └ : ﾍ: : :|、 ' ﾉ } リ : | あなたが思っているほど、世の中は綺麗じゃない
∨: : : : : :|ﾍ: :.l ＼ ｒ─ｬ _. '´ l: ,l: |
,.、ﾍ＼ : : | ﾄ: l ｀ ._ ,ｒ´ ｲ､ j/
,〈 ', ', ヽ: } | ヽ / ｢| ィ ´|｜|',
/ ',. ', ', V | ム -‐ ´ } |｜| |
/:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.ヽ
./:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:',
':.:!:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///,:.:./:.l:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.l
:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./// ,:.:/:./:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:!
/|:.|:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::／イ/ /:/:./ﾄ､:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:!|:､
命を捨てる事になろうと覚悟の上。 .:.:!:.!:.:.:.:.:.:.l:｀l丶､:.:.:.:.:.:／／., ' ./:/:./ !ｌ ヽ:.:.:.:ヽ:_..- ':.:!:.:l:.:.:.:.:.l:.!:.ヽ
:.:.!:.!:.:.:.:.',:.',:.!:.:.:.:.:＞'＜、／ //,:./ !ｌ _＞＜＼:.:.:.l:./:.:.:.:.://:.:.:.:
力を尽くして国を支えて :.:.:',:',:.:.:.:.ヽV｀ヾ〒_＝=ミー７/// ーrィ=＝ 〒ア､/:':.:.:.:..://:.:.:.:.:
孔明がどういう人間か証明してやるのですよ -､,.ﾍヽ:.:.:.:ヽヽ ヾ､_ｰ'_ノ ／'´〃 弋_ｰ'.ノ ' /:.:.:.:.:.//､:.:r‐‐
ヽ.-l ＼:.:.:＼､ ／´ ヽ ／':.:.:.／/ ,.-Ｊ
.／ .! ヽ､:.ヽヽ､ i ‐,.'ィ":.／ !/ ｀
ヽ、 ,! l l｀ヾ.＝- _._ _._ -‐"‐／ｌ ! l ） ／ 〉
） .! へ! // ｀丶､ ... ,. '´ l ! !< , く
ヽ_￣l l ! ｀丶､ _.. '" !l ! / -,.､ノ:
ヽ-､ ', ! !l ／::,二 ｀"´二､:＼ ,ｲｌ l ' /: : : :
504 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:57:08.79 ID:5BSHnP.o
_,. - ―― - . .､
／´..... : : :＿＿＿ : :＼
/::.::.::.::./ ´ ＿＿＿ ｀ヽ: :ヽ
/::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : ｀ヽ|:ヽ: !
/::.::ｨ/､:_!: :/:./: |::＿::＿-‐_ﾍノ:l:l
!::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ﾄ〉
｜::｀ﾒ|::.::.|:..,|:| l lヽ: : ト､:: |: :｜:ﾚ| ……李厳、今の言葉、ちゃんと聴いてたわね？
|::.:/| |::.:..|:廾ト､ ヽ ＼:| ,.斗l-:l:.,1:!
l.::.L|{1::.:.l:.ﾄ十::ﾃ ｰ ' イｫ:卞l/ｲ |:| あなたも今の言葉聴いたからには、
|:.|:l:Lﾄ!:.:.ﾄ{ ￣ , ￣｀|:.|:Lj:l 孔明を助けてやんなさい。
!:|:l::.::.:l::..ト、 , -､ ｲ::l:..:ｲ:!
lﾑ|:.|::.:ﾄ:..l |＼ ´￣｀ ／7:/､/ﾉ′ 長くしゃべって疲れたわ。二人とも、もういいわよ
/|: ｢lﾄ::.:|.ヽ:! ｀ ｰｧ ´}: : j/ : |｢ト.
ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― ＜|: :/: : : !!| l __ ＿
i ヽ:.l:::l : : : : l _, ----l: : : : : :l:|| | /iiヘ,, ‐::----::‐.._ ///ヘ
| ﾄ:ヾヽ : : : l_ノ ￣ ｀| : : : : :l:l:l ! ,/-:..´: : : : : : : : : : :::///_. ヾ＼
! { ヽヾヽ : : l l : : : : /'/ { ／::／: : : : : : : : : : : : ///|: : ヽ//
/／/ : : : ﾍ : : i : : : :＼ヾヽ|:: : ::×
/ /: : : 」_ ヽ: ::|ヽ_:_:: : `,_ヽ',: : : : :ヽ
/{: : :´/ _｀ ヽ::i´ ＼｀: ::|::::i ',: : : : : ヽ
/: :!: : /ｲ{゜:i ヽiｲiﾃヾ :i::::|:ﾍ: : : : : : ヽ
勿論です。それでは失礼します。 /: : :.!:./:::代ｿ 弋::ｿ}|ヽ:|∠ |: : : : : : :ヽ
/: : : :|V |:::ト, ､＿ .ｲ: |≦-,__',: : : : : : : :ヽ
（陛下もお人が悪い。 /: : : : ,' ヽ| ＞-､-t ´ |::/|´:⌒:｀',: : : : : : : : `､
丞相が帝位をうかがう芽を潰すなんて） /: : : : ,' /::::::「ii | |／/ i⌒i＞::',: : : : : : : ::`､
/: : : : : i ./:::}:::::| ii |´＼ /i李.i:::::::',: : : : : : : : :`､
/: : : : : ::{ /:::::|::::::| ii |｀iミY:::r-´ﾍ::::::》: : : : : : : : : :: ',
./: : : : : : : | ＼_|:::::::| ii |:::} }ﾍ:::::::i／ ',: : : : : : : : : : ',
/: : : : : : : : | |:::::::| ii/_ヽ∠ヽ`､:::ﾍ´」',: : : : : : : : : : ::',
505 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 16:59:25.77 ID:5BSHnP.o
_,. - ―― - . .､
／´..... : : :＿＿＿ : :＼
/::.::.::.::./ ´ ＿＿＿ ｀ヽ: :ヽ
/::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : ｀ヽ|:ヽ: !
/::.::ｨ/､:_!: :/:./: |::＿::＿-‐_ﾍノ:l:l
!::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ﾄ〉
｜::｀ﾒ|::.::.|:..,|:| l lヽ: : ト､:: |: :｜:ﾚ| あ、孔明。最後にひとつだけ忠告させて。
|::.:/| |::.:..|:廾ト､ ヽ ＼:| ,.斗l-:l:.,1:!
l.::.L|{1::.:.l:.ﾄ十::ﾃ ｰ ' イｫ:卞l/ｲ |:| 馬良の弟、馬謖だったかしら？
|:.|:l:Lﾄ!:.:.ﾄ{ ￣ , ￣｀|:.|:Lj:l . 彼、口に内容が伴ってないから、
!:|:l::.::.:l::..ト、 , -､ ｲ::l:..:ｲ:! あんまり重要な仕事はさせない方がいいわ。
lﾑ|:.|::.:ﾄ:..l |＼ ´￣｀ ／7:/､/ﾉ′
/|: ｢lﾄ::.:|.ヽ:! ｀ ｰｧ ´}: : j/ : |｢ト. 情に捕らわれて重用しすぎると、雲長や益徳みたいになるわよ？
ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― ＜|: :/: : : !!|
i ヽ:.l:::l : : : : l _, ----l: : : : : :l:||
| ﾄ:ヾヽ : : : l_ノ ￣ ｀| : : : : :l:l:l ! ／ ／ `ヽ ＼
! { ヽヾヽ : : l l : : : : /'/ { 〈 ム． '"´ ⌒⌒ ｀`ヽ ＼ ＼
V/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼ ヽ ＼
〃.::.::!.l::!.:..:.:.:.;.::/.://.::l:::::::::.`､ ヽ ﾍ
〃.:::l:::l::|:|::l:::::/:/:://:::ハ.:;.:.:::::.`, V.:l:l`
./:::;:::::l:::l::|:|::l::/:/ //::::/ l:|:l:::::!::!::{! !:::l:|
l::l::l:::::|:十ナl:＜ /::∠_ 」ﾄﾄ､:l::l:::{! !:::l:|
|::l::l:::::|:|:|yﾃ〒ミ/::/´,t＝=ﾐ､:ﾄ､::{! !::::l:!
|::ﾄ:ﾄ､:|:|:| f辷ソ _f辷ｼノl:l::l:::{! !::::l:|
ご忠告痛み入るのです。 ｀`Vハ1:ﾄ､, , , ､ , , , , l::://{! !:::l::!
i `ヽ小､ _ ﾉ//.::{! i .j!:::l::|
| ‐米 f{:.>.､ ｀ ,. イﾚﾊ.::::{! 米j!::::l::!
,/| ,f{::l::l::＞==＜__ ノ⌒ヽ:::〉 !〈:::::l::|
それではゆっくり休むのですよ？ / .! ! ,fﾚ'/｀`V,ｨ介入 〈 〉:::l::|
/ ! ‐米,f{ｿ ／/ﾉハ `ヽ 〉米〈ﾌ⌒フ
/ ,.ｲ! ! .{′ 〈_,ｲﾉ} iﾄ､__」 〈 !〈ﾉr'.::::.｀ヽ
506 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:00:52.12 ID:5BSHnP.o
_,...-‐:::::::￣:::::::ｰ-..、
／::::::::::::_;:. -一ー- ､::::｀ヽ､
,..-::':::::::::::;／ _,.......-‐-..ヽ::ヽ:ヽ、
,.:':::::::::;:::/::::' ,..-:'::´::::::::::::::::::::ヽ:ヽ::ヽ:ヽ
/::::::::::::l:;'::::::|／:|:::ｌ:::::';:::::::::::::::::::::::ヽ:ヽ::ﾍ::ﾍ
: /::::::::;:.-ｄ:::::::|:::::::|::::';::::::':;:::::::::::::ヽ::::;;ゝﾍ:::ﾍ::ﾊ
::::::ｒ'´ /'|:::::::|::::::ﾊ:::::ﾄ､:::::ヽ､:::::::::rく::::::l:::|:::::l::ﾊ
::::::ヽ,ノ, |:::::::|::‐ト-､:｣_ ヽ､::＼ｰ/:::_ヽ:::Ｎ';::::|::::l
:::::::/ ./7r|::::::::ﾄ:::| ヽ､｀ヽ｀¨ｰ ,.-‐｀|::|::::|l:::| ええ、休ませてもらうわ。
::::/ /,'｜|:::::::::lヾ ,..-‐-､ 、 |::l:::;'||::|
::ヽ_/::l rﾍ::::::::::l ′ |::lｲ::||::| ありがとね。
:::::|::::::｀‐! l:::､:::::', ､... -‐ ￣! ,!::||::| l:|
ｌ::::|::::::::l:::ヽ｣;:::';:::::'., ヽﾆ ノ ,i':::;',:/ ′. あなたと会ってから、凄く楽しかったわ
. l::::|､::::::l:::::::::ﾄ:::lヽ:::ヽ ￣ ,.:'/!:〃
ゝH::::::::';::::::::l:ヽ',_ヽ::ヽ_ｰ- ､...__ ／:::ｌ l/
. ':;lヽ::::::ヽ::::::l:::l.＼｀ -＼￣二ニ二ニ＝ュ_
｀,.ゝ::::::',ヽ::',ヾ＿,...r'＾｀ ＾¨ヽ､ , -‐-､
r‐' /ヽ:::', ｀ヽ､ｒ' （ ＿, - '´￣｀ヽ､_ヽ
ヽ､ノ ｀7ー'´ __.........__ { r‐ '´≠￢⌒⌒`￢≠ `ｰ､_
｀ー-‐'¨ _,.r-‐'´ ｀ヽ._r |:.: 〆＊ 米 ＊ ヽ、:.:|
／,r' ヽ y'´≠￢⌒￣`￢≠､ ヽ} ∧
〈〆 / ヽ ヽヾ:*}ﾊ:.ヽ
/ / / ﾉ ｲi 八 }.:.:{:}.:!:l:..ﾊ
l i! {-ｫ/∠j l ﾇ--ヽ､/:.;{:}ﾍ!:.!:. ﾊ
｀ヽｲﾍ rt;ｧ/〃'tｫｪｧ/ ｲ:}〃ヾ､: ﾊ
_}､:.ゝ '_ フ7: :}´:.:.:.:f}:. ﾊｰ-､
f :.:{: :＞ｰ ＜´:.:.{: :} / :.f:}:. ヽ::.
厄￣! ;.:{:＊:}《_介､_》 {:*}/:. :!｢::::...
〃´／ ゝ{; -┴ ､j__ヽ彳ィ′ :.!ﾊヽ､:::::...
/〈 {_ 〃ﾑ_)）、 :.:. .:.く´ﾊ:.:.:.. :〈:.人:::::ヽ､
〈.:.:ヾ:.{ﾐ｀￣ｷｰ/⌒￣¨フ／ヽヽ:.:. 〉´/｀ヽ::::::
508 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:02:06.20 ID:zOveN0Uo
人を見る目は孔明より上みたいだしね
やっぱり上に立つ人間だったってことなのかな
507 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:01:50.21 ID:5BSHnP.o
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509 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:02:26.88 ID:5BSHnP.o
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ｌ;; :l!; ;ﾐ|;”ｒ'l!;;.:;.:'"ﾞ〒-ー-〒 "ﾞ:.:ﾞ,:;、,;.:"' ―― もう何年になるんだろう？
|;;l!;;; ;;ﾐﾚ';;;;!;/;;
l ;; l;;;l!;; ";;ﾞ./；
| ;;l!;";..;; ;;" l
|;; l ;; ﾞ;;"､;;l!;l
l;l!;";..;; ;; .!;";l "';:;..,__,:'':'`::'____''::',__:'':';:;..,__;.;___"'` __'`::'__':'::',:__ ＿:'':';:;.._ __`,:'__.,
l;;i i";;; ";i ;; ;;! ＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿ヽ____l, ____i__... ヽ_,,__,
"" .:""ー- l;;;: :: ;;; ; ; ;i; ;l / ヽ / l, i; ヽ_ l, ヽ ） ／.:.Y ヽ / /
l;i ::: ::l; ::; i ii;;;;l ヽ＿___Y, _＿､i__...__,/___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿i____l＿___i__._,,,ヽ_
ｌ;i;;::: :: :: ::: :; ; il ;;l, __...../ l, i;;. ヽ_ l, ヽ ） ;;; i ヽ ） / ;;
ﾉ;/ ..:（~;;";i;ﾞ;; ;l＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿ヽ____l, ____i__...ヽ_,,,,i__...
／:: :: _,.... -‐=‐- "'' ::':'::' " '''.''"'" ''"'"' "'''.''' "'''.''"'"''"'"' "'''.''' "'''.
: . :. :. : .: .: . ..:
510 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:03:38.21 ID:5BSHnP.o
_,.-ｰ'''"´￣､ヾ:.､｀｀ヽ._
,.-ﾂ';:〟--ｰ- ､:_ﾞl: :ヽヾヽﾞ｀ヽ
,／;:'-",.:ィ''T''''ｰ､.､_｀ﾞl: : :.l: :l ﾞ:､: :ﾞ:､
,/: ;/,イ´;/: :.:|: '; : :.＼｀ヾl; : :.l :l: :.l: :.ﾊ
.l': :.l" /: :.|: : : | : ';: : : :ヽ: :|: : :.:l :l: : l: :ﾊ
|: :;:|: :|: : ﾊ: : : |、 ﾍ: : : :ﾍ |: : :.:ﾄ-､: l.: : :|
,ﾚ' ;|: :.|: : | ';.: : :|ﾍ: :ﾍ: : : :.ﾞ|: : :.:ﾄ｀y' :l: : :|
ヽ/'| 十ト:l､ ﾞ､: : l ＼:: ＼:_,:L,,,:.:|ﾞ'r┤ l: : :|
―― いつかあの木のように偉くなりたいなんて、 .|ﾞ/,ﾍ::ｨｧ,ｭﾐヽ.ﾞヽ;l.ｨ≦､´:ヾ|: : : |:lﾞl |: ::l: : :|
l'./ :|:.|ﾞ いﾊヽ "ィ´:::｀ﾄ> : |｀l: |: : l.: :.:|
,ｲ: : :|:.ﾍ. うﾘ っ::::ﾉ:.: :.:|.ﾉ|:ﾞ|: : :l: : |
―― 途方もないこと考えてったっけ .//|: .:.:.|､: ﾍ'''' , ,,,,,,｀¨´ |: :. :|| |: | : : :.l:.:.|
./.l |: : :.|､ﾞ､ ;:>､ ..、 ,.イ: .:.:.|| |: |l: : : l: :.|
| .l' |: : :.|､:.〉ﾍ. ｀ヽ､_,..,.-'" .ﾞ |: : :.|| |:.:.|.l: : :.l :.|
| .| |: : :| ﾞ'| ﾞ､ﾞ､ ,.-''l､::::､___,..ィ: :.:.|.| |:､:| l: :.: :l :|
ﾞ､.> |: : | .| ＼､ lﾞ':､;;;;;;:::ィ: : / Ll .ﾞ| .l: : : l :|
|: : | .| ﾞ､l ﾞ l /: :./ |_ |ヽ : l :|
|: :ﾉ .(ヽ. l. l /: :.ハ , ,｀､ l:.:.l:ﾍ
ﾚ' ヽ.ﾞ:/ ﾞ､ /／ ヽ l ／ ∨ﾊﾍ
511 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:04:31.86 ID:5BSHnP.o
l!￣ｵ |:.:.:.:.:.| と′ , 丶 .: ｒ┘
￣ﾘｺ ｌ:.:.:.:.:.| _「┘ / / l | ＼ﾉ _〕
く｣!Ｌ.|:.:.:.:.:.! Ｌ. // /, l| l l i l ﾊ:. _〕
〃l| l Ｌ.i:.:.:.:.| ｒ┘,./ /, !|｜ ｌ| l ｌ ﾊ:/└i_
|ｉ ｌ| !└l:.:.:.:| 〕// //l l ! li l| l l |!:: と__〕
li〃!｜l ﾄｚ水ﾞ/ｲ ,://l:| l |ｌ l| lｉ | ! ｌ|! とl｢´
|! | !小こｼ｣ !/ ≧:ｘｲl ! ,'! /l , / /l _.｣!|!
,ｌ｜ ｌ |ハ:.:!|l イ iｲ:r::ﾊ｀ / '//二ﾗ// ｲ| l| ｌ! __ ―― 曹操は天下に英雄は私たち二人だけって言ったけど、
/!｜ l l ＼! ｌ| ｀¨ ｲrｿ/iツ行l 〃 / |
,'/ ! l|l ｢¨| llﾄ､ ｒ ｧ ¨´ｲ |ｌ i |l |! / /
,' ! i ｌ|i ＿|:.:.l:.|l:.|:.＞ .、__ イ´ !:| ! l| ｌ / / ―― 天下に英雄なんて一人で充分よ？
! l , ｌ|'「 |:.:.l|:li |:.:.:.:.薔:.:.:.:.:.:.|､ハ! l::-‐ｒｚ／ '´ﾊ
./ , ｉ /l|｜ ヽ/ ｌ| l;,;,;,ノﾞﾍ;,;,;,;,;,;,Y￣|ヽ {!' / / ﾉ!
! / l , ｌ| ! / l |:.:.:.| |:.＼:.:/ i 〉 ＼{!｣､ヽ'イ丿
｜ ｌｉ / l| ／ l -＿〕:.l |:.:.:.「´ 〈 ト.､ ､＼テ¨´
,' l | //￣ , イ´.:.:.:.:.:.:! ｉ:.:.:.:ヽ ヽ | ､＿ ヽ
ｌ| ＼ ＜ー- ､＿_:.:.:| /.:.:.:.:.:.:.＼ ＼ ＼ ヽﾉ
ｌ ｌ| ￣工＞＿/-､j |, -､＿, - ゝ _|__〉､ 〉
512 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:05:31.46 ID:5BSHnP.o
｢｀i
r‐ ､ | |
ヽ. ＼ | |
＼ ＼ ! ! , ‐‐ｧ
＼ `┘ ヽ...ノ / ,,-､ __ , --､__
〈_￣｀ヽ i {{/´.ｨ.ｧf-,∠、｀
{__｀＼_} / ,..-‐ｧ'＜{_:{:.:|!/_∠:.三ミヽ､
＼｀ｰ' { ,.ィ:7//.:../´:￣｀{l:{r┬-ミヽ-ﾐヽ!
｀ヽ. i ,_ｨ7r‐ｧ{:{:{/´:.￣:.｀ヽヽ＼:.∧}:.:}､!:ﾊ}
! VZ米Zzz三}:..:´￣.:＼:..＼:./ }´j_ﾘﾐjム
| ﾏZ米ｧｽz=!.|.:､:..:.:..:..:..ヽ:..:｀Y￣ﾉ７ｧ廷ﾄ=､
l ﾏ禾之／|:.|:.l:＼:.:.:..:..::.i..:..:..l‐く._スヽ-､}8
| ドｲ/｀＼|:.ヽ{＼:.:.:.:.:.:..|:..:..:トrく弋ｿﾄヽ}8
∧ j!V仡:ヽﾊ:..{＼ ＞≦丁..:|:|_{-く7:.ノﾉﾘ
/..ハ、 // ﾄ{ぅzﾘ^' ｀＼ 7ﾁ::}刈:..ﾘ从8}人{_ 8 ―― だからこそ、あなたと戦う道を選んだ。
|.:.l }`// |｀￣ , 辷ﾝ´/':/ハ{_8
j..:| | ﾚ/ 小. /｀ ーｬ ,/:イ'ヽ､二´＿ ―― 私が偉くなるには、あなた邪魔だもん
/:..l j // | ﾄ＼ ､__.ノ_. ＜/∠{ハ.丶./ｧ、￣｀ヽ
/.:..:j l// .| ド､弋￣ |'z|／ｷxﾘ{:.::..}./r米ｧ/´ !
/:..:./／ j ! ＼^z､!}､|:..:}_ﾔiVﾄ:..:'../｀^'.:}ﾉ_ }
,'.:..:..j′ ri.‐. .ﾘ | ＼水|:rｧt米ﾊ}:..:.j:.:__:ノ/::} /
i:..:.:..ハ.. ｨｧ´. .ｩ .小 ,ﾄ 、 ﾒ､!:/´ｨT.ｰV_ノ´fｧ::.ノｲ
|..:.:..i. . . . f_jrｧ. /:.|:.jﾘ!. l.ヽ.／::.>|'. . ｀rj! . ト､:/:::::ﾊ{K|
|ﾌ:..i. . . . (ﾌぅ-/:._:{,n}ﾊ/｀{､＼::>ﾊ. .く}_|／:.:.:|rｳｭ{にﾘ!
|ﾅ′. . ._ . . .:/..j r|じﾊ{:.:._:.:.}:__.ｿ _}.ｨ≦rｧイｭ{ﾑﾏ:.弋j:}
|:./. . . ｰ'. . .ハ}{_ｿ../‐ヽ{ﾆj{´:.:.:.｀}:.:.:.／:._.斗ﾍ___ 斗ｲ:|
513 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:06:55.51 ID:5BSHnP.o
__/ / ＿ ヽ
／ ヽ , -‐…- ヽ ／ >、 ＿＿＿___
／ ／ , ' "￣ ヽ＼二}ﾆﾆ!´ ol丶、
/ , /／ ／ ヽ ヽ ヽヽ ﾆ'ｬ- ､］｀ ' ¨￣ ~¨└ ､ヘ
/ l |' ／,' 、 ヽ | ,Xヽ ! | , , ,' ､ `くヘ
/ ii ! / ! ﾊ ハ!',z=| /.ﾘ ,' l ! ＼ ＼ヘ
,' ,' ,' l !/! | / / / ″ ,|ﾊ ! / / | ! | ヽ ､ ヽ ヽ
|│ | ! l | ,ﾄ ｰ/- ﾚ' ｲ | | /|/ ,ムイ ! ! } | | !
|││ ! ／ ! ヽ＼八/,z≠ _,! ﾚﾊl￣ ﾚヽ ﾑ､ | l l ﾘ |
| | ! |く ム>、 ヽ ヽ ″ ､_ r'´｀|＼| r=＝z ヽ!''く. / !│ ! l ―― 雲長、これでも感謝してるのよ？
| | | |l //l| |ヽ へ ＿ __ .... ヽ.」 ! .:::::::::.. r=z ∨ ﾊ/ﾚ' ,'
ﾚﾍ、| |// ! !ヾ｀ｰ ... , >-､ ヽ、 │ | , - ､.. .:::::::. /}／ /! / ―― まさか曹操の所から帰って来るなんて、
ヽ! /Vﾊ ! | ／／ ＼|___.! L ） ﾉ | | /
ﾚ' ﾘ V|〃/| //.＼ ｀ ｰ' , '、 ヽ レ'
│/ ! /// ＞ , ｰ＜¨ 丶 ! ! ―― 正直嬉しかった。
|ﾊ ヽ. rr､ | /ｲ !ヽ / | | ヽ
| | /l// /r､ r| | ﾄ､ヽ|__r‐-､ ノレﾘ ＼ ―― この言葉にウソはないわよ？
│ | 〈│!│| l !ヽ＼ ｀ }－¨ ヽ ヽ
| ヽ ヽ! | l ヽ --L`ﾆ- ､＿___ / , ' ! ヽヽ
ヽ/ ゝ ＼ ＼ ,' | / / / i ﾊ |
514 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:07:52.41 ID:5BSHnP.o
＿,,__
`ー'-`==、、,,
`''=-;,,,;=;,,, ,--、 , -、
, -, --、,,=''" 〉ハヽ=-___ （ Y ノ
`ー(i--;ヽ__） /(⌒ Ｙ~ )=,(⌒ヽ>=ヽノ
'''''ン)、） /（ ノ!!! ⌒)、,,, -=--,,,,-、ヽ ,__
,ノー,(、`ヽノ''''' ）、_ノ ／ヽ／ー、(⌒ヽ、,-'⌒)
(~ !!!!`ヽ^ヽ,、ノ (⌒i／) (__,,ノ!!!`ー,-',, __ノ⌒）-、
`-' `ー' (⌒''ー'、/-,, （ ;'' `-/ ）ミ::<'''__,）
`ー::彡) ヽ＼ `ー'（） `'`~（ ）、）ニヽ__
`ー'ー'`ー' `'`' ~ー`==ニ
（`'ヽ, _
,⌒ヽ..iiii ⌒ノ
ヽ__,,-'''、__ン , '~） ,、
`ー'( ) ／''~ ノ ）
| ,,-／__,--("> )ミ; ―― そうだ。これから暇になりそうだし、
,、 _,, --(ヽ,（)／'ー' ￣ ''ヽノ'
,,-,-,-(__ノ~ , -、,'⌒') ゜/)---=(>⌒> ―― 益徳も一緒に桃園で酒でも引っかけてさ
`-'~ __, -'''ヽ__ ヽ,ノ ⌒ヽ＼_,,- ,~
/~ ノ~ /~ !!!!!ヽ--'ソ (⌒)'⌒)
`- (_ノ_ヽ、__.〉、__,,,）（ し' ミ';';'; く
／／(~ )、)ノ/ノi'） （ `、 ）人_ノ
／,,ノ `-' ,-''て入,,_ ~ ~ ~
／／ <ノ（ , ノ、 )
515 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:08:47.87 ID:5BSHnP.o
ﾍ {: : : : : i: : : : : : : : : :|￣|￣￣「|: : : : : : : : : }／
', ヽ､: : : |: : : : : : : : : :| | |.|: : : : :＿_／
', V ￣｀ ――‐ｒ― ゝ__L.......」ｊ-‐ 「 _／
', ヽ : | :| |: : : : : : : _ - ´
', 丶 : | :| |: :_ ‐ ＜
. i、 ＿,,.. -―┴- ､ : 」.. -‐"´ ｀丶､_
',', _,ｒ'´／ ＿__,.- `＜__ ｀ ー―-
',', / | ﾉ ／ , '´ ＼
',', ∧ 〈__／- ､/ 丶 . :_
',', {、ヽ} } ､ , ' ,ｒ ヽ . _ ´／
',V } : }〈__ﾞｿ ／ _ ､ . _ -". イ
＼`: :{ / , ' ／ﾉ ヽ . ∠ - '´ 「
｀ヽ}/ / ／／ , -､ ,.-‐i . : _ ´. . . .｜
/ / , '／ , ', '´ _.. -''´／ } . _ -'´. . . . . .|
`"ﾄﾄ /' ／ '´ _ .. -‐''ミヽ_／ /. : ／ . . . . . . . |
|.｀く{__..ｲ' ／／: : : . ＼｀＜__／. . . . . . . . . |
|. .ヽ}. ｀く , ': : : : : : . ＼‐､. . . . . . . . . . |
'i. . .＼ /: : : : : : : : : ｀丶､ . . . . . . . . |
i . . . i: : : : : : : : : : : 丶､. . . . . . . |
'i. . . .i: : : : : : : : /: : : : . 丶、. . . . .｜
i. . . |: : : : : : : /: : : : : : . ＼. . . . |
516 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:09:44.85 ID:5BSHnP.o
.. ..: ,,.::..,.,,::,;;::,::,,;;,::;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. ., .. ..:. ... ,.. .. . ..,...::,,::.:;:;;:..:;:.;:;;:,.,,,:;;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. .:..::..,....::.,.;:;..,:.:;;:,,.;.;::;:;;:;;:,;,,;:;:;;;;;;;;;;;;;;,;,;;;;;;;;;;
..;.: ..,,:;:.,,;:;.:;.;.:;::,.:;:;.:;:;:;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
、 .. .,..::,:,:,,;:;::,,:;.:,,;:;:.:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.,.,,....::;:;;.,:;:;;.,::;;:;;;;;;;;;;;;;;;
―― 兄弟の契りを結ぶなんてどうかしら？ ,,.::.:;:;;:.:;,;;:;;;;;;;;;;;;;;;
.. ., .. ..:. . .. ,,.. .,...,,,..,,::.:;:.:,:;;:;;;;;;;;;;;;;;;;
.. . .. , .. .. .,,.. ..;:..,,.::;..,,;:.:;.,.;:,.:;,;;;;;;;;;;;;;;;;
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522 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:16:37.14 ID:3.L2wnUo
>>515
涙が出た
史実ベースにすると奇麗事ではないんだけど、
やっぱり三兄弟の絆ってあったと思う
517 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:10:39.45 ID:5BSHnP.o
／ ￣￣￣ ＼：
：:／ j :::::＼:::／＼;ﾟ：
;： | ｡<一>:::::<ー>| ：
＼...::::::｡ﾟ~（__人__）~ﾟj 蜀でいう章武三年、四月二十四日、劉備様は亡くなられたお
r " ;゜.｀ ⌒´,;／゜
i::: |:::: |::|：
：|::: |::::. :|::|：
：_|::: |::::. :|.´：
：{::: ）::. :',.：
゛‐-.` i： ／￣￣＼
／ _ノ ,ヽ＼
| （ ●）（●）
. ＼ | （__人__）
.＼ .| ｀ ⌒ﾉ
. ＼ ヽ }
曹操と劉備、後漢末の乱世を象徴した人物が去って、 ＼_,ゝ ノ
ひとつの時代が終わった感じがします ／, r､ く
./ 〈 ＼ i
. ヽ､ .ヽ ＼ i..｜
.て_） ＼ﾉ
＼
＼
＼
518 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:11:38.26 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年５月～８月 蜀首都 成都】
.... . .....::::::::::::::::::::::::::::::::::::／.／
...::.'::....::':..:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／,／
＼ ....::.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ／／ ／／
＼＼ `~ー'--..､__,-..､_, _ _ .／／, ,' ., .´ ,／
.､ .＼＼ ~`" ﾞ''´ `''-,／／,／'／ ／ ,／
＼, ＼＼_,__,__,__,__,__,__,_ro｡ .'i,` -､_／,,;..／.:::: ／
､＼ ,＼＼ﾆ/ﾆ/ﾆ/ﾆ/ﾐ'i/ヽーk _ ,,‐,＿ _,､_ ＿ ／ﾞ`‐ ､ ~｀`-:..､_／ ／
.＼＼＼::＼＼ 'ﾆ/ﾆ/､,'/､::ｌl＼l､,,,,,zvvv､__,,.... .:......::::......'::nr-/ﾛii／,-'',-",-l~｀` ‐ ､::_｀-､_´
＼ '＼＼r`'',^´:'ﾆ/ﾆ/､,'/ｌ'/`'､､::＼;;ゞｰ､ri=令iーｭ/互.iｮi;;;_,,,三／,-",-'',-"-| || |:| |:| |:`-:､_`-､
＼`r''^´／ :/ﾆ/ﾆ/､,'///, -|´'ｪ￣/､>/尺ﾆ∧::品:::,ノ:::::,／ ~`'‐､_<」,-" :| || |:| |:| |:| |:| ﾞ -
,,_r''^´ｌｌｌｉ||'´.::/ﾆ/ﾆ/､,'/-´''llﾚl|エエ/||ヽﾛl:::二}_」l但iく;;;,,:<"K",Kミ､ｉ|l|`''‐ ､-'| ||＼_|:| |:| |:| |:| |
ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌli||.:::/ﾆ/ﾆ/､,'/.lﾚllﾚlｌ_,l|,,エ/=||=|`､ミ平平'不､.「}{::|"I''i/,,|_i_,_|l|:l:l:l:ｌ |`:| || ｌl|.＼:::|_|:| |:| |
ｌｌｌｌｌｌｌlｌｌｌｌｌi||ｰ^ｰ'^ｰo､/! lﾚllﾚllﾚｌ|エ/_,-''"|´八:l:::l:::, -<´.|ilヽ|lヽ,|l::::llillｌﾞ|lﾄ、ｌ:l::|ﾐ:| || ｌl|7ヽ＼ .| |:| |
|i､､il||||||i||:::_||_:::::|| | llﾚll「~ ｌlﾚｌ|￣lvzN'_|ﾉ::::l`:::|く,_ ,` |il::::|ｌｌｌl:|:::::::::::_|l､ ＼l:|ﾐ:| || ｌl|7ヽ＼＼ .| |
ｌｌヽ､ｌｌｌｌｌｌl||_:::||::::: || | llﾚlｌ､__,'lﾚｌ|_llll'''"ll´ll:::::ｌi|::::::: lＸ,,::-''卷」ｌｌlll|ｌl::::::::`|l、k｀'' | || ｌl|7ヽ＼＼＼.!
ｌｌｌｌ｀､､ｌｌｌｌ||:::_||:::::_|| | llﾚllﾚllﾚlﾚｌ|_ヽllllｌ::::::|:::::::ｉ:::::: ＼ｌ_:::「ヽヽlll|ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ|l、llt､k | || ｌl|7ヽ＼＼＼
ｌｌｌｌｌｌｌヽ､ｌl||─､:_:: || | llﾚllﾚllﾚl_／lヽl´ .l:::::::::::::: .. :::::ｌ:::::ヽヽll/ミ_rくｌlt,lltｌｌ`ｰ| || ｌl|7ヽ＼＼＼
ｌｌｌ ｌｌｌｌｌｌ`､'' ／l_:::_|| | llﾚllﾚll／l／llﾉ`ｰ',,`:::::::: . . :::´~ﾞ`-''il三iｌ|'' ＼llｔllt_!_| || ｌl|7ヽ＼＼＼
ｌｌｌｌｌｌ／`Ｊ l__|＿,|| | llﾚll,イ／ ,／:::::::::::::: :::::::::::_;;;_l三ii|:::.. . ＼|＼＼ _l|7ヽ＼＼＼
ｌｌ／ .／､_/_/|＿,||_| llｌ／, ' l／'':::::::::: :::::il三__|､_,-_、 |::::::`-､`- ､.＼＼＼
'" ／,:::/_:::､l_|l二lﾆ|／l／／`::::::: .''､っ:::::く＿」,/|li::::.. ::~ﾞ-､｀- ､､＼
／_l'ﾚ'-<＿〉:|::::二ｌ|／,／｀:::::::::.. "'＿,,ｨﾆ´入_|＼li:::.. ..:ﾞ`- ､ヽ
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_ 五月になって劉備様の棺が成都に戻ってきたお。
／_ノ ヽ_＼ 東征の途についてから二年近く経ってるお。
／（ ●） （ ●）＼
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼
| ￣ | 劉備様の遺志で、服喪の期間は三日間だけ、八月に埋葬されたお
＼ ／
────────────────────────────────────────────────
519 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:12:33.93 ID:5BSHnP.o
{{
ヾ､＿＿＿／ヽ＿＿_
／::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.::.:＞
/::.::./::.::.::.::.::ｲ::.::.|::.ヽ::. ＼
|::.::/::.::.r::ﾅﾒ |::.::∧ヽ}::.:ｒ､:＼
|::. ﾚ'::.::.〃 |::./ ∨|::.:リ＼:| 呉王殿下の臣、頴川郡の馮熙。弔問に来ました。
|::.::.|::.;ｲ≡≡|/ ≡≡l:.::|
. 〉::.:K}::ヽ''' ､__, ﾟ{::ﾄ､| このたびは……
|::.:/::.|:.::.:ヽ し' ,.イ::l
/::/::.::ｊ::>‐-､ヽ7ﾌﾉ/::/
. /::/::.::// ＼:/::／
/::/::.::// l 厂
|::.{::. // ∨ ヽ
／ ´+ ※ ※ +ヽ＼
// +_r冖^::丁:｢:ﾄﾐヽ､＼ヽ、
〃 ／:l:::l::j::.::l|:::|::|::.:ヽ::.＼}〈
ﾊ/::.::.:|::.|::l::.::l|:: ﾄ:ﾚく::.::､::.:lハ
l {::.::.::.ｌ|::|::|:::/|l:::| l|ｘ=ｬ､|::.:l}::.ヽ
頴川郡の馮氏と言えば、 | l::.l::､::Vｨ7厶ｌﾊ:j ﾍ:::ﾉ!|ﾊﾉ|::.::.:＼
光武帝に仕えた『大樹将軍』の家系じゃないですか！！ ｀T:ﾄ､:ヽヽれ:::〉 , "ﾘl ﾉ::::::::::::ヽ
ヽ:::ヽ::＼ﾐ｀ﾞ <__} ,.仏 ﾄ ､:::::::::::::＼
ノ｀ヽﾄ､｀,‐＞┬ '|ｙ ／＼::::::::::::｀､
ぜひ色々話をうかがいたいもんですぅ /:::::_::,:- -+､ ＼ / /;; ;; ;; ＼:::::::::::ヽ
／::／;; ;; ;; ;; ;; ヾ V/ /;;;; ;; ;; ;; ;;＼::::::::|
/:::::/、;; ;;rｲﾄ､;; ;; ;; ;＼ / /;;;; ;; ;; ;; ;; ;;/il.＼:|
|:::::ﾉ;; ;ヾ;;┐及>;; ;; ;; ;; > ./;; ;;;; ;; ;; ;; ;; |lｒｙ]);; ヽ
／::／;; ;; ;; ;＼;; ;; ;廴};; ;/ / _ , - ､;;;; ;;/;; ｀´;; ;;／＼
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼ さっき出てきた呉の馮熙が蜀に来たのは、
／（ ●） （ ●）＼ たぶんこの時期のことだお。
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼
| ￣ | 後々のこと考えると、一種の弔問外交みたいなもんだろうけど
＼ ／
────────────────────────────────────────────────
520 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:13:49.29 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年夏 蜀首都 成都】
,. '´ ＼
／ __.. -- ‐‐ -､ ）
/ L ＜´ ｀ヽ ⌒'l |
/ | ＞< ノ ) ノ'{.|
,′ | ､-' __ ＞ ー ''ゝ,,,,_
/ }- '＿ ｰ≦}: ;ｨ: ﾑ｀: : : ﾍ
/ _ﾉ-,, - ニ: :ﾉ }/ j!-ミj: ﾍヾﾍ ねぇ丞相。魏の陳羣から手紙がきてるよ？
/ __,,, =フ: :,ｲﾆ-- く ﾉ ｲ:ﾊ }〉ﾙヽヾj
,′ ,,∠ィく/{!::::ﾊ ' 弋ﾘ ﾘﾍ
/ イﾍ: :.ﾍ 弋zﾘ 丶 | ﾍ _＿_
ノ _ ,, - '´ ﾍ､ﾍ: :ﾍ ￣ _, 八. ﾍ _, -' ´_＿＿＼
＜´ ノ｀ﾍ: : ﾍ r ￣ ﾉ ／, ﾍ , '´ _,-'´, -――- ゝ、
／: : : r=ﾍ、ﾍ- ＿｀ イ: :.ﾍ } ／ .／ ／ ｌ ﾄ、＼
_ ＜´: : : :./ ‐ ヾ、‐'ヽ￣、: : : : : } j ＼__/ /l / ／ , /l'| ﾄ､l ',
_ - '´: : : : : : : :/ ＿ヽ、_ ヽ:.ヽ }: : : : ノ ﾉ l | / ｌ/|７ニイ´/〃| -Ｌ.l !
ー ´: : : : : : : : : : : :.{ ／:.:.:.ノヽ｀ヽ、l!ヽ: :／ ／ l | l | ┬::cr / / ┬c｣ |
ｌ | l ! l:::::::j ' l::::j.! /
蜀 文官 蒋琬 ｌ | l l⊂⊃‐ ‐⊂/
! | |ヽ| - ﾘ
内容は見当ついてますが、 ! | lゝ、 ／|
ちょっと読んでみるとしますか . ! | |::::::::::ｰ┐ r‐:::イ:l. |
/｜ l::::::::::;ｨ´ {Ｘ}ik'::::::l. !
l l__j::::::::/: i＿lil__|:i::::::! !
/ / ::::: ｉ: : :l:::::ﾋj::l｣ : l＿|!
/ / ::: /: :ノ:!::::::i:::lヾ ::: i.
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_ 蜀を担うことになった丞相の、決意のほどを示すエピソードがあるお。
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼ 劉禅様の治世になってすぐ、丞相宛に何通か手紙が届いたんだお。
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼ 差出人は魏の陳羣を初めとする高官連中、名士たち……
| ￣ |
＼ ／ 内容は……
────────────────────────────────────────────────
521 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:16:05.67 ID:5BSHnP.o
-―――-
／ ＼
,′fｰ‐────‐ﾍ ヽ
| |＿＿＿＿＿＿_| |
,'＜´.: :／ｲ: : : /: 、 : ＼|
/ ７イ ＼|／l∧メ＼:＞| 「……国をあげて藩国となるべし」
/ /: ﾊ. ○＾´ ´○ ﾊヽ ＼
{ ／.:/.:人"" ""人:ヽ:＼｝ ﾋﾞﾘｯ!! 昨日の今日で何を言ってるんだよ！
／/: : //⌒个⊂=‐ つイトｰ､: :＼ヽ、
／ /: : //＼/∧丶二二/::/(∨＼: ﾉﾒ ＼
/' /: : // (∧r-'､￣≫≫￣| l-=}_'´: }
/'⌒/ｲ: : !:|⌒＼ ｛ ﾆﾉ≪≪ /ﾆﾌ＿ノ∨ 〉 . / | / / / ／ / ／／ / ﾊ. ヽ ヽ. ＼
|/!: 八| __／{{｀７￣j￣!￣ﾄｰ､}｝:::}＼＼／ /' 丁|' ｉ l ／ /／／ 〃/ ＼￣ ＼! |＼|
∨/ ´ |::::|l∨ /∨| /￣lV::/ ｝ ＼/ j| ,レ' ＿ ／ ／./／/./ ＿ ＼ |＼. ｜ |／
{. ◇::|lﾉ /::::::::∨＼//:◇ ／ . /__」ヒ.´_彡'_＞=,ニドノ' // 'ァ,.'ニ=＜} ' | |
/ ｛{￣ { ＼ Ｐ⌒!i // P⌒!i ノ ,' /! /
,/ {ﾊ.. ＼__, ゞ冖＾ /' ! ￣＾` ブ ／//
ﾊ. ＼ く __ ∠ イ ,ノ'
,/ ,ﾊ 7`ト _,＞ ＿_,. イ ! /〃/
言いたい事は理解できますが、 f´￣ヽ ヾ、'.{}ﾍ. `'マ二..＿_ ／ /{}ヽ》
書かれっぱなしも腹が立つので _) ＞┴=く¨ヽ ヽ.､ -- , ｲ }}
孔明も筆で勝負してやるのです。 ／ '´ ＼ﾚ-､V__. 、 _,. イ/{{ヽ{}/《
.' `て{ ヽ＼ ` -- / / {{-- －}}
文章を書くのは ' ' __j| ,ﾍ ＼. ∧_／ {{ /{}ヽ }}
『建安七子』の専売特許じゃねぇですよ？ ,' ,' （_ |ヽ{i,ﾊ ヽ､｣. ＼ {{. }}
,' 〕|__ __ |／.,二ｆ丑:‐ ､＼{ ヽ {} /}}
（ }}/{}ヽ|／ /ﾊ ｢ ＼ヽ|{ ー i ‐.}}
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_ ごらんのとおり降伏勧告だったお。
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼ 丞相は陳羣たちに返事を出すことはしなかったけど、
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼ 代わりに『正議』と名付けた作品を世に出したんだお。
| ￣ |
＼ ／ ちょっとだけ、内容を紹介してみるお
────────────────────────────────────────────────
523 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:17:00.38 ID:5BSHnP.o
_,. -―- ､ ` ｰ (
, ' ´ ｀ ヽ、_ て
.／ 厶-―――――――､ ＼ ⌒
／ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| / えーと……
/ |_, - :ｧ: TT: :¨¨T: : ―'＜
/ ／: : :／: !:/ !ハ: : !Vい: !: ::＞ 昔項羽は徳義によらずに旗上げしたので、
/ 彳: : :/ Ｔ ナー匕 Ｖﾄ､_レ:┌―――――――┐ 中原にいて皇帝の権力を持ちながら、
! ＜:イ: :/ r ⌒` '⌒V: | | 結局釜茹での刑を受け、後世の戒めとなりました。
| |: :| ヽ ﾋﾘ ﾋ} 〉| .|
', |: :! ` ｰ , ｰ‐ ! | |
! !: ', !: r―-､ r―ﾍ 魏はその手本を鑑みず、これに続こうとしています。
! |>:ﾍ ／￣ ｱ’ 人/ 二ﾆ> (二 } . 自分の身は幸いにして免れても
／ |rﾍ:.ヽ ､ こ＿ ﾉ ,∠.: :/ つ (二.,} . 戒めは子孫に現れる事でしょう。
/￣ヽ: ＼` ｰr＜ >' ノ |
/ ,/ ＼:.ヽ＿_/ヽ／ ＼___/ |
／ ＼ﾍ ｰｉイ:::::::::::::::::＼ | ……世祖が御先祖の基盤の上に新たな国を創設された時、
／ | V}V ＼:::::::::::::::::::＼＿＿＿＿＿__| 数千の兵で王莽のつわもの四十余万を昆陽で粉砕しました。
／: : ハ| ∨ ＼::::::::::::::::／ ＼:::::::::::::::／
: : : : :ﾊ ／￣Y ＼::_／ ＼::／ そもそも道義によって悪人を討伐する場合
: : : : : : : :! / / / . 軍勢の多少は問題にならないのです。
: : : : : : ::∧ ／! ／
525 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:19:35.67 ID:yPHKvZIo
＞道義によって悪人を討伐する場合 軍勢の多少は問題にならないのです。
そうそう、夷陵の戦いとかね
524 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:18:54.17 ID:5BSHnP.o
_,. -―- ､ ` ｰ (
, ' ´ ｀ ヽ、_ て
.／ 厶-―――――――､ ＼ ⌒
／ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| /
/ |_, - :ｧ: TT: :¨¨T: : ―'＜ ﾌﾆﾝｷ
/ ／: : :／: !:/ !ハ: : !Vい: !: ::＞ ところが曹操の場合、そのごまかしによる勝利の力をもって
/ 彳: : :/ Ｔ ナー匕 Ｖﾄ､_レ:┌―――――――┐ 数十万の軍兵を集めました。
! ＜:イ: :/ r ⌒` '⌒V: | |
| |: :| ヽ ﾋﾘ ﾋ} 〉| . | 彼は陽平において張郃の救援に赴くも
', |: :! ` ｰ , ｰ‐ ! | .| 精鋭を打ち砕かれ、漢中の地を失い、ようやく脱出します。
! !: ', !: r―-､ r―ﾍ .
! |>:ﾍ ／￣ ｱ’ 人/ 二ﾆ> (二 } 帝位の象徴たる神器を勝手に奪ってはならぬと
／ |rﾍ:.ヽ ､ こ＿ ﾉ ,∠.: :/ つ (二.,} 肝に銘じて悟らされ、その帰還の途上……
/￣ヽ: ＼` ｰr＜ >' ノ |
/ ,/ ＼:.ヽ＿_/ヽ／ ＼___/ |
／ ＼ﾍ ｰｉイ:::::::::::::::::＼ | 毒 に 当 た っ て 死 亡 し ま し た
／ | V}V ＼:::::::::::::::::::＼＿＿＿＿＿__|
／: : ハ| ∨ ＼::::::::::::::::／ ＼:::::::::::::::／
: : : : :ﾊ ／￣Y ＼::_／ ＼::／
: : : : : : : :! / / / .
: : : : : : ::∧ ／! ／
────────────────────────────────────────────────
＿＿＿_ この『正議』ってのは、魏を徹底的に腐した作品だお。
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼ 紹介したのは一部だけど、
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼ 内容の性質上「ねーよ！！」って事柄も含まれてるお。
| ￣ |
＼ ／ 丞相はこれを通じて魏の連中を、
蘇秦や張儀のような妖説の士とばっさり斬り捨ててるお
────────────────────────────────────────────────
529 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:22:52.70 ID:DlN0tv2o
項羽は自害の後、五体ばらばらに取り合いになったような
526 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:19:53.14 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●
| （__人__） 諸葛亮は生真面目な印象を受ける人物ですが、
. | ﾉ . 案外、人を誹謗する文章も書いたりするんですね。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │ ちょっと意外でした
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
＿＿＿
／ ＼
／ _ノ '' 'ー ＼
文章の潤色なんて、どこでも同じだお .／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
527 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:21:31.67 ID:0kXNJxo0
実際の孔明も結構腹黒いところがあるしね
530 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:24:57.48 ID:DlN0tv2o
蜀ののこり三相も魏晋でも三公が勤まるくらいのスペックはあると思うけどな～。
528 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:22:49.29 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年夏 蜀首都 成都】
,. ' ´ ￣￣￣￣￣ ｀ヽ、
／ / ＼
/ / ＼
/ /―――――――――ｲﾉ でもさ、こんなの書くって事はやっぱり魏と戦うんだよね？
/ /: : : : : : : : : : : :| | ぶっちゃけた話、ここで降参した方が天下のためなのに……
,' ,∠ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿_/ |
| ＜__:.:.イ:.｀メ､／|:/ |:./＼レ:.:.〈 | . 昔、竇融って人がいたじゃない。
ﾉ! |/ﾘﾚ',ｨｒそド"´ ﾚ ｨチxV:.!:.V} .光武帝に自分の領地を献上して降伏した事が評価されて
／| /!:.:.! 〈. ﾄzリ ﾄzﾘ }:!::Ｎリ .その子孫が栄耀栄華を極めた……
／ /ｿ:.:.ｉ xx｀¨´ , ｀¨x{:从 }
/ //|:.:.込、 /:.|.ハ∧
/ ／厶|:.:.|＼ ヽ、 r つ ,. く:.:.:! ∧ ヽ _, -――― - .._
/ ／ |:.:.|::::::＞ ミ ､ ＜} |::.:| ヽ. } ,.. '´￣ ´ﾞ'ー‐１:i ￣´ト､
／i 〃 ﾚ‐‐く＼ ￣´ /::! !:.:<フ二ヽﾘ ／ , ,r' , ,r' ﾉ'､:ｰ､ l｣ ＼
./ ／/ / ／⌒く:＼ イ:::::| |:. 厶--､ } ,..' , ' ,:i ｘ' /| ´l: ! ､ !.ﾊﾍ. ＼
/ / （ ／,. ┤:::::ヽ /::::::| |:.厶--､ / // / ｉ/ ／/ /＞- / '､:! - ‐ l ! 丶＿
〃 / ｲ _/ 〃z==ｬx /ﾍ:ヽ' !丶ﾘ ／´
| l l 行 /ﾞ /'l;;;;;ﾍﾊ/ {: { ヽイ1
'.ﾊ l代ｿ , ＞:ｚ.' ／ l: l ｌ| l
あの時代は漢王朝の威光が強かったからですよ。 // ゝ、ゝ r,ーｬ_-'´-__..∠}､ヽ ﾘ ll
.l l T´ﾐ､ゝ- ' ￣ l::: > 〉、l ﾊl ｌ',
〉〉l , /l l ≧:::イ´ ﾄ､:: l | __ -!l ',
漢王朝の再興はもはや不可能ですし、 l |米 l l, -rt/ ＼lj ,∠、 ＼ﾊヽ/ l ､!l l
だからと言って魏に降伏しても ヽヽ //: rｔ」!＿_ >く |l fﾏ/ 〉 ヽl ',
蜀の国には何のメリットもないのです。 l l /:rt/ ／f|j ＼_｣! fﾏ: ! l ｌ ! ',
ﾍ/:rt/ ／ f/j| fﾏ: : ヽヽ、 L:_ ﾍ
おめーは蜀や呉の人士が中原で重用されると、 /:rt/ 「lﾍ. f/j ! fﾏ: : : : : :l l ､ﾍ >ﾍ ',
本気で思ってるのですか？ r:' :rt/_//ﾍ ＼j | fマ: : : : : : ヽヽ' l ﾍ ｌLl.._
{: : f,-'´ ,='´￣ ',_ fマ: : : : : : : : : ー7 ヽ
「寸{| ､ {、 r‐'´＿>､_ fjr‐､: : : : : : ＿: : >、 L.
７ ﾄ, ￣ﾄｽf ／ 丶.辷:≧x:':´:_, -'|´:::::::ー1 ﾍ
531 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:25:45.84 ID:5BSHnP.o
| V ＿＿＿＿__＿ _＿_ | ￤
| ! イ |! | | ｜ ! ﾄ､ ､ _ヽ__￣＼_|__
｜ !/,／ ｜ |= ! ≠= ! ､| イトﾄ¨ヽ`, ヽヽr'´
｜ V iイ| ∧十ﾄﾐ 从 jzﾆヽﾊ ! ﾄ､|
｜ イ | | | ﾊｨ云升ゞ '´ん:ﾊ从_..ゝ| ……世の流れって怖いよね。
｜ 从ハ|V/´ん:::01 fz::ﾘ 八 '.
｜ | ｜` 弋z沙 ｀ ´ ￤ | ひょっとしたら私たちは
｜ | ヽ ´´ ' ￤:.｜ ! . 新しい時代の扉を開けてるのかも？
｜ ﾄ! ! 人:.￤ ヽ
人 |:! ヽ rっ ｲ:.:.:.ヽ|＼ ＼
/ ｀ヽ ＼ .．く:.|:.:.:.:.: | iヽ.
. 〈 ＼ ヽ｀ ‐-‐ ´| ｨ Y:.:.:.:.:..| | |
ヽ ）ハ }ー──'´ ｜＼ 从 |
｀. , -‐―‐ ､
／, -―‐-､＼
／／ ,. -――‐＼＼
. ／／ ／::::::::::::::}､ヽ :::: ヽ._>
それに、散っていった人間の事を思えば、 ／ _」 /:::::::::::＿:/ ヽ}＿__｣＿,
おいそれと降伏なんてできねぇですよ？ . ∠＿_｀ﾄ辻:::::::'´_／ ﾉ◯' ！
/ ::| |l{￣￣‐◯ }i
/ ::: | |lﾄ､ ￣Z /l|
下手に降伏なんてして、 . /:::::::::| |l|__ヽ、 ´ ／| ｌ|
あの世で法正や龐統にがっつかれてはたまらんですぅ / :::::::::,ｉ |l| <ｌ ｀ ー―一 '＾!､| ｌ|
/ ::::::／ ! ll| <| |￣ >ロ<_}|>| ｌ|
/ :::／ | |l| <| ￣ ,ｲﾄ､ |>| ｌ|＼
532 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:27:20.43 ID:5BSHnP.o
, -──-＿
_, '´, -‐'´zZ´｀ゝﾆ、、
／ r'／xXxXxXxXx女くxヾヽ
＞r'(ゝ_x／::￣￣￣:::::::::::ﾄ.Xﾄ,ﾍ
＿＿ ／::人:::ゝ'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ f ',
:::::::::::￣:::::≧､ _ ＿, -='￣::::f x_ノ:::::::::::::::::／:::/:::ｲ:::ﾊ:::::::::', { i
::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ー-一 :::::￣::::::::::::::::::::ノ-=ﾝ::::＜＿／:::／::/::::/::::::::::::::} ,' !
:::::::::::::::::＿二二＿::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::r'´xXr'::::f r>=､ﾌ／ィ／::イ:::ｨ::::::::::ﾘ } ﾄ
:／￣￣ ￣￣ーｪﾐ､__:::_;-='´xX_f´:::::::| 'ゞzﾇ_ノ／イﾆメくﾉ::/::::/∠_ {
ヾ㌃￣￣: :._rt: ::t ﾞ ''r升ﾘ)ﾉ:ヌ:::/ ヌ、 ヽ
_ _,=-'´: : : : : : : :rtj ￣人 ､ _ ゞ='"::::::;イ/⌒; ま、おめーらも天から見てやがれです！！
＿／/ _,-‐ｱ: : : : : : : : : :rtf-' r==＼ ｀テ'r‐'" 7 /、
...＿,-＝"::::::／ r'´:::: / : : : : : : : ,､rｧﾁ ゞ=ﾃﾍへ￣／rー､ム_j 々} おめーらにできて、
::::::::::::::::::::／ ／:::::::: 〈 : : : : : r=yﾁ^ ,～､＿__ァ彳j/ﾍﾞﾝr'´xX>‐-､ ヾ, 孔明にできない事はないですからね！！
:::::::: ／ r'´:: , -─ヌｪ､ : : : :でｯrt_ヽ'´￣ヌ〃メﾉ '_, ｲxXx/ : : f^乂 ／ )ｯ
一'´ ノ ::::::／: : : : : : : :ゝ : : : 〉:ゝf+､ rfﾇrfy'´ ,'xXxx{ : :Y"t ゝ-'=彳 ＿
／::::::::::/ : : : : : : : :{ : : : :／ } : : i乍ｯ'=" 从 jxXxXj : : :ﾍ_ ⌒／￣: . 忠義ってのがどんな物か
／: ::::::::::::::::＞ : : : : : : : rて { :／ :７＼ /ｲ人_,､,､jxXxXj : : : : : ⌒'テ : : : : . 今の世に示してやるのですよ！！
:::::::::::::::::::::::::ヽ: : : : : : : : :{ ゝ-'ｿ : : :人＝ネ＝-ｧﾍ/xXxXj､＿:／￣ : : : : : :
:::::::::::::::::::／ : : : : : : : : : :ゝ─-イへ:/ﾐミﾍf7＞- 彡jxXxXxi::::ヾ、: : : : : : : : : :
───ｧ'´ : : : : : : : : : : :〃 : : : : : : : ﾄﾞヾミ彡彡彡ﾘfxXxXxf:::::::::::ー-､: : : : : :
: : : ／: : : : : : : : : : : ／ : : : : : : : : : :ヾﾐミ_彡'／￣jxXxXxxト-,::::::::::::::::ヽ＿ : :
: ／: : : : : : : : : :r一' : : : : : : : : : : : : : : : : ￣ : : : : }xx／⌒' : : :＼::::::::::::::::::::ヽ
/ : : : : : : : : : :ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀' : : : : : : : : : : ￣ヽ::::::::::::::
533 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:28:46.40 ID:5BSHnP.o
, -‐ ' ´￣￣ ｀ヽ、
／ ｀ ー- ､
／ }
/ __,. ‐ﾍ
/ ｆ＿＿, -‐ ' ´:.:.:.:.:.:.:.:.:|
/ !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
| ｉ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, ＜＼
| |:.:.:.:.＿_ ,:: -‐: !｢／`ｉ:.!ヽ＞
| √: : : ::ィ! ⌒ｉﾊ: :ﾘ xぇｖ!:!: }
| イ: : : : :/ﾚ斗z- Ｖ ﾄﾘ /リV あ、そうだ！
| ｲｲ: :.ｲ/ / んﾊ ﾋ! {
∧ ｉ |イ: | ヽ v少 ' ! かっこよく決めたとこ悪いんだけど、
/ ﾑﾍ: : | ､､ __,. 人 南中で反乱が起こったって報告があったんだよ！！
/ ／ /: ﾊ !: |、 ｢ ノ, ｲ !
|_ ／ /: !: | |: :!､ ＞ ､ ィ! :.| / _＿__
/ /: :/!: ﾄﾍ: '!￣.ソ介トヽ: :|／/ / / ＼
/ /: //:ノ:::::|: !ﾆ ノ|::|C} |: :| (つ ｉ / ,ﾉ
/ /:: 彡へ::::::|: |:::＼イ::フ^|: :| `７'ｰ-イ ～ ♪
./ ／:.∠ /〇}: |＜:::>イ::! !: |.√〈 ,ﾊ , -‐―‐ ､
／, -―‐-､＼
／／ ,. -――‐＼＼
. ／／ ／::::::::::::::}､ヽ :::: ヽ._>
／ _」 /:::::::::::＿:/ ヽ}＿__｣＿,
. ∠＿_｀ﾄ辻:::::::'´_／ ﾉ◯' ！
……まったくおめーは、ちっとは空気読みやがれですぅ / ::| |l{￣￣‐◯ }i
/ ::: | |lﾄ､ ￣Z /l|
./:::::::::| |l|__ヽ、 ´ ／| ｌ|
/ :::::::::,ｉ |l| <ｌ ｀ ー―一 '＾!､| ｌ|
/ ::::::／ ! ll| <| |￣ >ロ<_}|>| ｌ|
/ :::／ | |l| <| ￣ ,ｲﾄ､ |>| ｌ|＼
534 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:29:50.65 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼ この時から、丞相の長く苦難に満ちた戦いが始まるお……
／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼
| ￣ |
＼ ／
_／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
ｰ=ﾆ ｧ: : : : : :／: : : :/: /: : : : :､: : : :｀ヽ: : : : ヽ
/ ,: : : :〃: :/: : /: │: : : : :lヽ: : : : ﾊ: : : : :.ヽ
. / / : : //: :/: : /: : │: : : : ::|: :!: : : : i|: : l: : : :ヽ
/ ｲ : : : l |: :│: :j : : ∧: : : : :l: :|＼: : ｉ|: :│: : : :.＼
l/ |: : : :| ｌ: :∧: :ﾊ: : l '.: : : :ﾊ j ヽ ｉ|: :│: : : :}
さて、劉備の漢中侵攻で幕を開けた三国の激烈な抗争も、 .││: : ｌ|│ﾅ下/-ヽ | ヾ: :/_ﾑ'― 弋|: :│: : ! j
劉備の死によってひとつの決着がつく。 j. │: : |i V ,ｨテ圷､ヽ ∨ ｨチ示k l: : ﾄ: : Ⅳ
ヽ: : | ﾊ` Vf:::::i} Vf:::::i} Y|: : ﾑ N
ヽ |ﾍ i l ゝー' `ー'' ﾊ!: :,) }i|
足かけ六年間の攻防による蜀の損耗は大きく、 ｀l: :ヽﾑ ' /:/: :ﾙｲ
対する魏も曹操が死に、過渡期の真っ只中にあった。 ', : : |ﾍ､ ‐ ｨ' /: :/
ヽ: :ｌヽ ＞,､ イ/７: :/
＼! Ｖ厶|＞ｰ ＜ﾚ_'/ /／
しかし、呉は違った , '´/ノ L､ ／
,.-' | ___.＿ | `ｰ､
_..-‐'´ |´ ＿｀ ｰ<| ｀ｰ､_
535 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:34:48.07 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年秋 呉首都 武昌】
, ' . {:.:;i .::ｨ ..: ヽ
／ .: .: .::.:/|/_V_|.:/ ',
__ .. ' ィ .:::::::/ . .::i::|ゝｨｿ`lｲ .: イ: ｲ::::::::::::::::::. i
-＝ニ..., .:::::::' .::. : :ﾊ:! ｊ／ /ｲﾌﾑｲ:::::::::::::i;|
ノ.:::::::;' ::::. :l ｀ ' `‐く 7:::::ｨ;::::::!l 兄には周瑜がいたが、私には陸遜がいる
／.::ィ.:::::iｲ. :::::､ :| _ ' ノ／/ﾊ::/
／‐ ´ノ.:::::::::ヽ. :::iヽ!､ ￣_ヽ フ:: :i / l'
／ｲ. ｲ::::i:{ 丶::! ｀ヽヽ､ _ '´:::::: :ﾄ{
/´ /::ｲﾘ , -｀`--､＼｀ﾆ_:i´::i:::::: i､::. ヽ
/´/ィく ＼ﾍ 7iヽﾄ､:: | 丶､ヽ
// ｀丶､ ヽﾍ ` ヽi ｀` iしe/ﾌ￣ / | | ; /ｲ>i
.ｲ<ヽ､ 丶＿_ ﾄヽ _ 〃´￣// / | | | | ヽ Y>=ﾚ>
/' 〉､ 丶､ ｀ﾞヽヽヽ ,-´ ／ /ｲ/ / | | | | | |＼fノ,､
/:/ { ヽ 丶､ .}.ﾍ ヽ / // // ;; ,, , | | | ; ; | | | iヽ｀
/ / / // i ｀ | ; | i | l i ll | | | |｀ _|
/ / // l/ ｀ー-､_|l l | ヽ ├-- ､l ; l l l ´(
. . | l / / l | |,､／r､ゞﾊﾍ｀ |=_ﾉ |/| i|｀ / ｲ/,, | |l
| | / // // |ｒﾊﾋ妥>ｙ>｀ ｀ﾍ|イテ〒ﾉ // /lヽ |
ヽ ヽ ／ / / il |ﾄﾐ=>ソノ くゝ'シ_| / / /i
ふふふ…… ＼／ / // l i"｀(ヾ . ￣゜ / ／/ /i ヽ
／/ / /ﾉ ｲ -ヽ r´´ ､_ ___, / / / i il ヽ
光栄ですわ ／ / / ｲ /l､ ﾄ ＼､ ／/,/´￣ﾌ __ノ"i
/ | | ; il ,_＿) ｀ ン ミ ､ _ イ / // ／y´＿-ノ
l / ﾉ i /l -つ、- ヽヾ ｀>< l i/ / ´〃-´
l / / l / ＼＞＿｀___ ,-､ <il ヾ --- 、i´-フ
ソ / i ＼￣￣ i／l´ /／＼_ i´｀ヽ｀ ｀´ヽ ／/
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ . 呉は呂蒙こそ失ったが、この数年で勢力を著しく伸張させた。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .蜀、次いで魏と一歩も退かずに戦い、その強さの程を天下に知らしめ、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . .荊州には皇帝劉備に大勝して武名を高めた陸遜が鎮座する。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ . ただし、呉の国力は揚州・荊州・交州の維持で精一杯な観があり、
`ﾍ:ゝ .' 小/ これ以上の領土拡大は困難と言ってよかった
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
536 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:37:30.97 ID:5BSHnP.o
./ ｀、
/ ｀、
/ ヽ ',
,' 、 、 , i ',ヽ',
! ヽ ヽ ',ヽ',..ﾘi ﾄ、 ,i .ﾘ
i ヽ ',ヽ',ヽ、 ',、 .i-ﾘ=ゞi i / ', i 馮熙、蜀から帰って早々悪いんだが、
', ヽ ',ヽ、 ',-ﾘ‐-', .i .Vｲ-,｝,.j /l / .i / . 今度は魏に行ってくれ。
ヽ ゝ、 ヽヽ,.-.>、i＝ﾐ ｀ , i ゞ‐'"/ｲ ﾘ、ヽﾘ
ヽ i ｀, ヾ'´ゞ"ﾄゝ-｝,. ｀ ＼ i ',ヽヽ 難しい任務になると思うが……
'., ゝ i'、 ヽヽ｀ゞ‐ '´ ゝ j ', ヾ、
｝ ヽiゝ ヽ｀｀ヽ、 '_ ,. / ',
.ﾉ ﾘ ヽ, 、 ｀、 ｀` _,. -‐ ' ./ /ﾘ、 i ,r'ﾆ:二ｭ､
／ ,. .ヽ,｀ヽ、 ｀, -‐ /i ./ '. l （ 》
,／,.- 7 ',ヾ、.ヽ、.'., ‐‐- ...,,,____,./ V ', i -‐=:＝:=-.､__,..-‐:─::─'':─-..､_
‐ ' ／ , 、｀,:::::::::::｀`ヽ:｀` ‐‐--ｲ> ｀`'''''''￣￣｀`ヽ ｀＞ : : ...::.:.:.:ｉ.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.､:.:.:｀ヽ、
／ ,.／/ /| ,、 ',ヽ'、::::::::::::::::::::::::::::::://ヽ、: : : : : : : : : : : : ／::,ｨ: : : :/:/::;|:.:.:.:.ｉ:|:.:ヽ､:.:.＼:::.:.:.ﾍ
'_,. -‐ ' ./／,.くｿ ヽ ', ｀ヽ、::::::::::::::::::::::l l i ヽ、: : : : : : : :_,. /:;／/:.:;.::/:/:::/|:.ｉ:.:.:|:|:.:.:.:.ﾍ: : : ＼::.:.ﾊ
'"´ /:.:.:ｊ:.:j:.l::;/ |:|:.:::ｉ:|｀ヽ､:.ﾊ::.:.:.:､:＼::}
j:.::/'|:.:|:.|:|⌒ |:|:.:.::ﾘ ⌒ヽ:.:l::.:.:l:..:|:`::ゝ
殿下の考えてる事は分かるけど、 |:;/ .|:.:|::.ﾘ_＿_!'∨::|_＿__∨:.:.:.ﾄ､|:::/
そんなにうまくいくのかな？ '´ |:;∧::}≡≡ ヽ|≡≡ |:｀ヽ|:::.:〈、
,ﾉ|'::::::::ｊ ’|:.:.::|）ヽ:::｀ヽ、
やるとすれば今しかないけどさ ,r'⌒ ｰ:-‐:`-､＿ｰ'ｰ' ＿ ｊ:.:.:.| ,イ´｀ヽ::〉
{ { {{ {'´`ｭ|| ;}´￣￣￣⌒~｀｝
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 結果、魏、蜀、呉の三国いずれもが
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . . 容易に天下を統一できない状況が生まれてしまう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } .
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 三国鼎立、新時代の到来である。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 孫権自体、三国鼎立による現状維持を望んでいた可能性が高い。
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ その証拠に彼は、蜀との和睦と並行して、魏との和睦を進めようとしていた
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
540 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:41:24.91 ID:kzTqVsoo
こなたの配役は光武帝スレ意識してるのか？
537 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:39:01.52 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （─） （─ /;;／
| （__人__） l;;,´| 蜀と和睦したのに、魏ともくっつこうなんてムシが良すぎるお。
./ ∩ ノ)━・'／
( ＼ ／ ＿ノ´.| | 蜀ならまだしも、魏と妥協が成立するとは思えんし……
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） .|
孫権にしてみれば、蜀と魏と関係を保ちつつ、 . ! （__人__） |
陸遜という最強のカードをちらつかせて、 , っ ｀⌒´ |
自分優位の状態で日和見を保とうとしたのでしょう。 / ミ） /
./ ノゝ /
あなたの言う通り、ムシのいい話ですがね i ﾚ'´ ヽ
| |／| | |
538 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:39:53.92 ID:5BSHnP.o
/ ヽ ＼ ＼
,' / / l ＼ ヽ
! / / / ,' | l ﾊ ﾍ､ヽ､_,
. | ! l ｌ / / ,ｲ ! i ! l ヽ ',｀￣
. l | l ｌ ,/ 〃 ,/ /│ l j l│ ! l
ノ | ! │ | /_／/ ／/ / ,' ∧ / | / j ｌ│
ﾉ l ｧ| |尢/‐=乞t/ ／ /∠ﾆ｢厂! / ,/ / ﾘ
ｲ 八{´ｌ !|<f{矛:下 ' ｲ孑代ﾌ ｲ } /
. Vﾊ | r';;z j r';;zﾘ /}, '/／ そして、この和睦交渉がひとつの悲劇を生む
ヽ ', | ￣ , ￣ ﾁ' /
`ﾍ lヽ _ 厶 ./
', {.代ﾄ､ , イ | /
＼_'i| ＞ ､ _ , イ/ V ｌ./
／ ヽj {｀ヽ ′
. _ ／ ｢´ ヽ} ＼
_, -‐ ´ l‐--‐､ ＿ -‐ | ` ｰ- ､
. r＜＼＼ ヽ '´￣ ___ ｀ヽl| / /ヽ
539 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:40:44.08 ID:5BSHnP.o
【紀元２２３年冬 魏首都 洛陽】
.∥ ∧ ＿＿＿＿＿| .::|─Λ
.∥ Λ /| |n_n_n ∧ n_n_n_n_| .::|⌒| :|へ
.∧ i. | i'´￣`ｉ∨ . ::|ニニニニニニ|... ∨ .| :|￣|
∧ﾍ Λ | |'´.:∧| | . . ::| ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ .|::: . .:.:|_n_n_n_n_n
ΔVΔ | :|ﾍ| | / n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n . :::| ..:|
||:||:||:|| n_n_n_n_n_n_n_n_|::.: . . :.:::|_n_n_n_n_n_n_n_n_n_
＿||:||:||:|| |::.:. . |::.:.n. n n .n.:.:::| ／￣
|=＝=ト、 │ |:: . . `＝f==f===|::.:. .. i | i . :.:::| n ,∠＿＿＿
＼＼|＿| ＼n_∥_ｎ_ｎ |:: []＿＿|＿|＿_.|::.:. .. l!ﾍl! ｢| ｢| ＿＿__|＿＿＿_.|] [] [] [] [
]士ェェェェェ| ∥::ﾛ:ﾛ|＿__、 |::.|X⌒X⌒X⌒X|::::.::. |曰|| .|.|'⌒|.| /_n＿n＿n＿.n , .|========
| /Λ /Λ:| ／/＼ :::|─‐ﾍ.∧二二二二二二二二|TT| :|:| |:| .| :|ﾛ|: |ﾛ|: |ﾛ|: ／ |工工工工
| || ||. || ||::| _./＿_.,>:| ﾟ_ﾟ::ﾟ::| |_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l.|.|_l.|-──────────|ェェェェェェェェ
| ||_||. ||_||::| | ｢| ｢|| .∠∧┴/_n＿n＿n＿n＿n＿n__/ l] l] l] l] l] l] l] l] ｌ]|┴r┴r┴r┴r
]士ェェェェェ] | ｌ｣ ｌ｣|ヘ、| |:::::| ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ /_n＿n＿n＿n＿n＿n_/￣￣￣￣￣￣￣￣
| ∠二二ヽl=|====|￣|::| |:::::| ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ | ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ /_n＿n＿n＿n＿n＿
| ||:::::::Λ::| l: | ｢| ｢ ∧ ∧ .∧ ∧ .∧ ∧
┬┬┬| :|┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :|┬┬┬┬‐
∧∧/`| ::|ﾍ/∨∨ﾍ| ::|ﾍ/'∨∨ﾍ| ::|ﾍ/∨∨ﾍ| ::|ﾍ/'∨∨ﾍ| ::|ﾍ/∨∨ﾍ| ::|ﾍ/'∨∨ﾍ| ::|ﾍ/∨∨ﾍ|
./⌒ヽ :| ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ |
二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二
＿l'＿＿;l＿＿ l＞┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬
＿＿;l＿＿l／´,＞┴─┴‐─┴‐─┴‐─┴─┴─‐┴‐─┴─┴─‐┴─‐┴─┴─‐┴─‐┴
541 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:41:30.74 ID:5BSHnP.o
_,r''''''''''''''''''‐-.,,_
_,,r''''''" : : `ヽ、
,f" ', : : :`.､
,i' ,, , ':, : : :i,
,! .,i , /;';! ', :. : , :, ', : :.i,
i .,' i i''`´''''i i .i, :. :i, ::i,.i, : :i,
i ,' .i .! ! i, ii;::. : i'i :::i, i : :.!
i .,' i .i i, i, !i;:. : !.i, ::i i: : :i
! .,' ! .!''―-...i,,i_`､ i i;:::;!_,,i-iV: : :i 孫権が魏との関係を元に戻したいと思うなら、
i ,' i _i,,r‐┬-､ ` ヾ .ゞ,┬Vi: : : :.i まず蜀へ兵を進めなさいよ。
!; .: .:::!‐'''ヽi :::: ,!,, ` ｲ::;! /'i''ｰ : :!
i' .:: .: ::i :: .: i. ￣ ￣ i!: : : :.i それなのに、蜀に使者を派遣して和睦なんて、
/.::: .: .::,!i :: :: ! _ ` /:! : : : :i 何かまた良からぬ事でも考えてるんでしょう？
／::: .::::/''i ::.:: i.､ ´ ／::::::!: : : : i
,r‐,,,,∠,_ .::::;/:.:.:.i ::::: ! `ヽ､ ＿__,.／::::::::::::!: : :i i
./:.:.:.:.:'i;'´r.､7''i''ヾ:.:.:.:.:.i :: .!_ /:.:.:i:.`ｰ-.､ ::::: :::!: : :i i
/:.:.:.:.:.:.:.i,:.:`´.`´:.:.:`､:.:.:.i :.!.i:.`.､,ﾄ､:.:.i.:o:.o:i:.i:::::: :::! : :.i.i
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.i,:.:.:.:;;;;;:.:.:.:.:`､:.:! :!.i／￣:`､:i.:.i.:.:/.:.i;:::: :::i : :i.i
.:.:.:.:.:.:.:.:.:;;;:.!:.:.:.:;;;;;.:.:.:.:.:.:`､! i,.ﾄ、_,,,,,,,i`':.:,ﾚ:.:.:.:i:i:: ::::! i ii,! ／ィ／: : : : : : : :/::l: : : : l: ::ｌ : ::ヘ:ヘ
/: ／: :/: : : :/._/!:ｌ: : : !､: !: : : : ﾊ ﾊ
/ ｲ: : :/: :／ｲ::/ l l: : : !: !:ﾄ: ヽ::ｌ: l : ｌ
/: ｌ: : : :ｌ : : / l/ l !: : :l ',l ヽ: : :!::l: :!
んー、蜀に使者を送った事は否定しませんよ？ ｒ: /ｌ: : : :l:: :/ｒt‐‐┐{!､: :l ｒ‐‐tﾄ: : ｌ::ｌ::ｌ
ｌ:/ !: : : l: :ｆ､ .ﾄ__ ｊ ヽｌ ﾄ__ ｊ ヽ: l::ｌ:ｊ
私の聞いた所ですと、 !' !: ∧!::!: !.丶-' 丶‐' ∧::!ﾊ
その時の使者は単に答礼のために赴いたにすぎません。 ヽ:l !/: 丶゛゛ 'ｰ'ｰ' ゛゛ ｨ: l:l::!
゛ l!: : l: : ｀.ﾉ〉‐- ‐ ´: :/: :l!: !
次いでに蜀の弱点を聞きだす事もできたらしく、 ｌｌ: : ヽ:ｌ:/,ｲ､ ヽ:::V: : /l: :l
陛下の考えるような謀議は一切なかったそうです l: ､: : ｖ ＾｀i―/:::::ﾉ: :/ ､: :!
!/:ヽ: l ﾉｲ /:::::/: :/:イヽl
543 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:45:19.77 ID:DlN0tv2o
>>541
自分で赴いといてそれ言うかwww
544 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:45:30.06 ID:5BSHnP.o
,. '"´￣￣｀丶､
／ ＼
／´｀ 、 / ヽ
,' ｒ Ⅵl ＼ ヽ ',
. i | l∨| ! ', ヽ ヽ ,
l | |｀´|｜', ､ ', ', !
｜ l ｌ｜ ', '、ヽ ＼,.イ´丁 ｜ 詭弁ね。まあいいわ。
| ｜ -l‐|―-ゝ＼ヽ､ｲ ＼＼} ,,.｜
| l ' j_＿＿,,.｀ﾞ＼｀====彡' l', ついでに聞いておくけど、
ｌ l ‐'"｢￣￣´ ､ , , ｌ ', 呉では連年災害や旱魃が続いて
ｌ ' ' l __,. // ｌ ', 有能な人材も減ったそうじゃない？
. ｌ ,' ,' , ＼ ￣ ／' ' ｌ ヽ
ｌ / / ,' ｌ ｌ｀i丶､ _,. く:∨ l __ ＼
. l/ ,' / ﾉ ! r! ｒ‐''´.:.:.:.:/,' ' ,'／.:.:.＼ ＼ そんな状態で魏と戦えるのかしら？
. / / /／ ノ/⌒'､.:.:.:.:.:./ '/ ,'′.:.:.:.:.:. ＼ ヽ
, ,' ,' ' ／｀Y′ ＼／ , ' /:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ ヽ
,' /ｌ ｉ ,':´／.:.厂｀ｉ‐r''ｱ ／/ /.:,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:', .:.:.:ヽ ヽ
ｌ 'l | | ,'／.:.／ ! ∨/ / ／.:i/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ.:.:.:.:.:.'、 ＼ }/
|' | l l '.:.:／ | /ｲ , '.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｌ.:.:.:.:.:.:.ヽ ヽ . : :'"￣￣ ｀ヽ､
／ : ／: : : : : : : : : : ＼
./: :／: : : : : : : : : : : : :´|::＼
/／.: : : .:＿_ : : : ｲ: : :..:::|::::::::＼
／: : : : .: .:／/:｀／ |: : : ::::|:::::::::::',:ヽ
戦えるんじゃないんですか？ /／|.: : : : :/_ /／/ l: : :::::/:::::::::::::ﾄ､|
|: :!.: : .:/「行圷' / : ﾊ/|V::::ﾊ::::|
呉王はできた人ですし、 /: :ﾚl／ | ﾋｚｿ /／ｘく i:::::/::|::::|
臣下はひたすら忠義に励んでいますから。 ./: : : :| : : |、 , /ｸ／:::::/::∧::|
/ : : : ∧: : | ＼_(`7 ｀'ﾊ:/／|/ }ﾉ
呉は百万の兵を抱え、 / : : ／ ﾍ : |、〈ヽ￣￣´::::/
民が餓えに苦しまないほどの金城湯池の国、 ./: : :/‐-、 i: :|ﾊ⌒ｉ ＼:::|:::::{
仮に両国が交戦した場合…… /: : :/ ヽ V ﾊ ｜ ∧:!:::/
./: : :ﾉ } ＼ ﾍ | / V/
/: : :/ ∨ ＼ ,ﾘ′ }{
545 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:47:02.63 ID:5BSHnP.o
＝＝＝＝＝＝ ＝＝＝＝＝＝
＝＝＝＝＝＝ ＝＝＝＝＝＝
＝＝＝＝＝＝ ＝＝＝＝＝＝
･ 決着は容易につかないでしょうね
/ ＼
| ∧ |
| / ヽ |
＼＿＿/ ＼_＿＿ノ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . . 結局、和睦交渉は失敗する。ところが事はこれで終わらなかった
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
546 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:48:56.02 ID:5BSHnP.o
― 翌日 ―
, -──- ､
, -'､ ｀ヽ
/ ヽ
l l fヽ/| ｌ ｉ ､ ヽ ヽ l
| | |``"| |｜| __l_l | |｜ . あいつ、やる夫みたいな鼻しててムカつくから、
| | イ⌒ヽヽヾﾄ､|ヽ`ト |｜ ちょっと嫌がらせしてやりましょう！
| | ﾚ==ミヽヽシ==ﾐ| |｜
| | |'''' ''''| |｜ 陳羣、同じ頴川郡の名士の誼で
| | |、 ｌ ￣l ,ｲ |｜ .馮熙に魏に帰順するよう説得してくれない？
| | | ＼ ヽ ノ ／ | | |
| | | | r〕､ｰ イ､ l | l｜ 帰順した場合は手厚い恩賞を約束するわよ！！
| | ﾉ-'〈::::::::><::::::::〉`l| |｜
,r:i| ｌ|ﾟ:::::ヽ,ｲ＿>､/::::ﾟ|| |::ヽ
/:::l| ｌ|::::::::::::/〈j ヽ::::::::ｌ| i,|::::::l,
/ ::::l| ﾄ､:::::::::l i |:::::::ﾉ| ﾘ::::::::l,
｀ ､ ヽ:ノ , ' ´ _／
ヽｰ- ..,,_ ｀丶､ , ´ _ .. -‐ ´|
| ￣｀丶､ｰ__´,.. -‐ "´￣ _|
｀|` ｰ- ､.. ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ .. ､. -r‐ '"|￣|
|l |ﾊ |"'トl ､ﾄ､ _／|_/-ｧ|:ﾉ''| | | |
|| |､_lﾃzt.､､ ヽ /｀~ﾉr,.. ､z､,._| / ! |
|| ､ |彳{:::t;;が ＼/ ｀仆:f;;こ!ヾ/ / i |
帰順しなかった場合は？ | ', ﾄ､ ',.ヽ.ゞ⊇ﾞ ゞ:z'ジメｲ / , │
l ヽﾄヽ. '､ ￣ ￣ / / ,' !
＼ |ヽ ＼'､ ､ /ィ/ ﾊ ',
__ﾉ＼! ヽ.丶 ,.. ., ノ// /∧ ',
｀ヽ l| |: iヽ､ ,. イ: /_:_:_!. ',
ﾉノ_ | |.l.;r‐ |｀丶､ ,. ‐"／ /´ ｀丶､ ﾞ,
/ ヽ. | || /ﾊ ￣ ／ ／ ,. ´￣ 丶ヽ '､
ヽ | | l ﾉ＿ / ／／ ヽ ヽ
. ヽ! | /／⌒ ＼ / / / l ヽ
547 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:50:19.72 ID:5BSHnP.o
,. - ' ´￣¨ ‐ 、
／ ＼
／￣ ,' ヽ ＼.ヽ
,/ i ,ｉ l l ヽ. ヽ i
| FYﾊ l ﾄ､ }}__ l |
| |. | l ﾄ､ヽ.＼',⊥},ﾉ |
| | | ,.‐'ヾ. ヽゝ .{hi >‐ |
| | |'´／ﾞ｢｀ Y{j 、 |
| | .|,ﾊﾍ_jと `´ 〉 | 呉へ帰さない
| | |／ヾゞ= ' , -‐ 1 / .|
| | | ド ヽ _ ﾉ/ |
| ﾊ ヽ |i´` ｰ- .,､.-イl |
| | .| | |-- ､__{＼￣:ヽ |
| | ,ﾊ l }:.:.:.:.:.:.|｢`Y＞:.:.l l | ,. - ' ´￣ ￣' ｰ 、
. | |_/_;ヽ ヾﾄ､:.:.|ﾄ､/´＼:.:| | | ／' ‐○‐ ＼
| | l.|:.:.:.:｀:.＼ ＼ヾ!!:.| ＼| | ／, -‐ - ｀´ , -‐- 丶
| | | i |:.:.:.:.:.:.:.:.＼ ＼:.:.| ,>| 《´ , , - -ミ≧__≦, - .、 ｀`)
| | ｜| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽヽゝ| _,ハ| ｀┤─ ‐';´:.:.,:.:.:.::.:.:/:7‐-ミ`ト'´
|,ﾊ |! |. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:} }}:.└‐'´:.|:.:.:| /:.:.:.:.／/ノ/::／'7／ﾐ:.:.:.:`|
／/:.:.:./,yt=k f''示,|:.:.::.:.|
/:.:.:.:/'! ゞrｿ′ ゞr'ﾉl:.:.:.:.:|
＿ ノ:.:.:.:./ミl ' /:.:.::.:.|
／/:.:／:.:.:/> ‐‐ /:.:.:.:/:|
（また始まった……） .／:.:/／:.:.:.:/:.://｀l ‐ ._ , 7 :.:.:/:.:.|
／:.:.:.／:.:.:.:.:/:.:./:/_ ,! /:.:.:./:.:.:.|
／:／/:.:.:.:.:.::.:/_,..-‐ ', /:.:.:./｀- ､l
（彼が帰順すれば呉で裏切り者と蔑まれ、 ／／ /:.::.:., ‐ '≦ =、, ヽ=＝/:.:.:.:ﾉ,, -‐ ''≧-、
帰順しなければ彼は君命を果たす事ができない） '´ /:.::./ ｀- ､_ ＼/:.:.／_,､- ''" λ
.／:.::| ヽ ', ｰ /／!‐7: ／ / l
／:.:.:.:.:.| ＼/ '（○）:／ | / l
／:.:.:.:.:.::,/l l /:::::|/ Y ゝ
／:.:..:.:.:.:／/┘ l, /:::::::| | 《:.:l
548 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 17:51:55.35 ID:DlN0tv2o
嫌がらせで元勲何人憤死させてるのやら。
549 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:52:13.98 ID:5BSHnP.o
,.. -― -- 、_
, ' ￣ ` ヽ 、
／, .. _ ` ､
ﾍ `丶 ､ _` ､
ﾍ `丶､ --（ )- ＼
|￣¨¨'''' －-- ､ `丶､ ﾏiｲ/ ／
i| `丶､_`丶, `'´ ／
／¨¨¨'''''''ァ‐‐ｧ‐‐‐‐‐‐‐ ｧ､ﾆー'´ |
_ ／:.:.:.:.:.:.:.:／: : :./: : : : : _ -‐ ／/:/:.:.:.:｀ｰt
_,... -‐ '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::/ : : /: : :._,..イ""／-/:/::／／}ﾘ （陛下の嫌がらせにもこまったものです……）
￣: : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::/: : ／': :／ |示示天 //／/ ニ/|!
: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::/:.／ﾏ.'/| .|!|! 辷_ン丶/ 迂斤// そういうわけなんですが……
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::/ : :.:/./ |.|! |! ｰ / し_,/ .|!
::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::/: : :.／/ |! | , .i|/|! もし帰順するなら、私からも口ぞえしましょう
.:.:.:.:.:.:.:.::::::::,. '´￣/: .／, / | // |!
-‐‐ '／. /／ ＼ > 、 ` ' .イ/
, ' / ` < __ 丶 _ ＜
'￣ ,. -‐ニﾆヽ,
r 、_ _,.. -‐,'-'´￣ ¨``ヽ
{: : : : ￣: : .／ ＼
ﾏ: : : : : ／ ,. - ´`丶}
__ ,... -‐' ﾏ_: : ' ,. '´ ／ﾑ {
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
陳羣殿には悪いけど、それはできないよ？ |:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:|
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:|
あなたが皇帝陛下に肩入れするように、 .|:.|/:{ !:.:/:.| ￣￣￣ |' , ￣ ･::.!:.∧:ﾄ､:.!
私は呉王殿下にお仕えしているんだ。 |:/:.:.ヽ|:/:.:.:! ,＿ }:.:lﾚ !' V
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ﾞｰ、! ':.:.|
そこで生き方を曲げたら名士の名が泣く .':.:.:./ ﾍヽ ｀Tニ' ┴ー‐┴i
:.:./ l ＼ ´ -───┤
550 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:55:11.47 ID:5BSHnP.o
,.. -― -- 、_
, ' ￣ ` ヽ 、
／, .. _ ` ､
ﾍ `丶 ､ _` ､
ﾍ `丶､ --（ )- ＼
|￣¨¨'''' －-- ､ `丶､ ﾏiｲ/ ／
i| `丶､_`丶, `'´ ／
／¨¨¨'''''''ァ‐‐ｧ‐‐‐‐‐‐‐ ｧ､ﾆー'´ |
_ ／:.:.:.:.:.:.:.:／: : :./: : : : : _ -‐ ／/:/:.:.:.:｀ｰt
_,... -‐ '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::/ : : /: : :._,..イ""／-/:/::／／}ﾘ
￣: : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::/: : ／': :／ |示示天 //／/ ニ/|!
: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::/:.／ﾏ.'/| .|!|! 辷_ン丶/ 迂斤// . そうでしょうね。
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::/ : :.:/./ |.|! |! ｰ / し_,/ .|!
::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::/: : :.／/ |! | , .i|/|! . . ではあなたを投獄します。
.:.:.:.:.:.:.:.::::::::,. '´￣/: .／, / | // |!
-‐‐ '／. /／ ＼ > 、 ` ' .イ/ 悪く思わないでくださいね？
, ' / ` < __ 丶 _ ＜ . これはあくまで陛下の御意志ですから……
'￣ ,. -‐ニﾆヽ,
r 、_ _,.. -‐,'-'´￣ ¨``ヽ
{: : : : ￣: : .／ ＼
ﾏ: : : : : ／ ,. - ´`丶}
-‐' ﾏ_: : ' ,. '´ ／ . |:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:|
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:|
|:.|/:{ !:.:/:.| ￣￣￣ |' , ￣ ･::.!:.∧:ﾄ､:.!. ━━┓┃┃
|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! ,＿ }:.:lﾚ !' V ┃ ━━━━
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ＜._.,,' ≦ 三 ┃ ┃┃┃
':.:.:./ ﾍヽ ｀ ゝ'ﾟ ≦ 三 ﾟ｡ ﾟ ┛
:.:./ l ＼ ´ ≧ 三 ＝=-
ｧ, ≧=- 。
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . 陳羣は曹丕の命に従い、馮熙に帰順するよう説得を行ったが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 彼は節を曲げる事はなく、曹丕の命令どおりに投獄されてしまう。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ そのため、呉へ帰国できなくなってしまった
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
551 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:56:59.05 ID:5BSHnP.o
,ｒ:-::‐:::-:.､
|:/"￣｀ヽ::}
__,.:-┴::─ｨ'ヽｊ/:‐:-.､
,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.::.:.:.:｀ヽ、
,/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.::ｉ:.:.:.:.:.::|:.:.:.ヽ､:::.:.＼ どうしたもんかな？
../:.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.:::ｉ::.:|;/|:.:.:.:|:.:|ｉ:.:.:.:ﾍ:::.:.::ﾍ
.ｊ.......:.:.:/:.:.:.::;-ｉ‐- |:.:.:.:|:.:||‐-:.:ﾊ:::.:.:ハ このままじゃそのうち殺されそうだし、
l: : : :.:/:.:.:.:.:.:/|:.:|. |:.:.::ﾘｊ/| ∨:.:.:|::::∧:| そんな事態になったら呉の面子に関わる……
{:.:.:.::/:.:./::.:/__ｊ;/_ |:.:/ __!__|:V:..}:.:}
∨:〃::/:.:./ｵ≡≡ ｊ;/ ≡≡|:.∨::/ 仕方ない。これだけはしたくなかったけど
. ∨:.:/:.::/:| ’|::.:|;/
|::/.:.:/::.:|､゛ ｰ'ｰ' ィ|::.:| ｸﾞｩ～
/⌒Y⌒i＾Yヽ:.:ヽﾊｰ::':´::: :.:∨⌒i⌒i＾Yヽ
￣￣￣￣￣ﾞｰﾍ.ノしし'￣￣￣￣￣￣¨ﾞｰﾍ.ノしし'￣￣￣￣
552 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 17:58:42.83 ID:5BSHnP.o
∧
∧∧
∧XX',
/XXXx',
l XXXX',
. lXXXXX,
lXXXXX,'
!XXXXx,'
.,'XXXX','
,'XXXX',' ―― 匈奴の捕虜になった李陵のように
,'XXXX','
,'XXXX',' ―― 悪評にさらされるのは耐えられないしね
/.XXXX','
./XX XX','
_/XX／iX','
ヽX／ |X,
. i ( '''',;) X'i
!::::;,-´＼ !
. ,|;;;;;;i'´￣´
/;;;;;'/
,,／;;;;;;/
! ＼_,ソ
｀ ､/
553 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:01:29.71 ID:5BSHnP.o
／ ＿ ┌Ｏ┐ ＿ ヽ
/ -‐ "´ ヽ､ ＼／ ,. ´ ｀ ‐- ､ヽ
ヽ､ ,.. -─ ‐- ､＿,. -─-- ､_ ／
￣|_,. -─r‐ ￢ ￣￣/7￢r- ､ ｀|´
| | lヽ/| ﾊ.ｨ /､/ ノ | l /｀|
| l |‐l,ﾆ云´､＼ノ 斗ﾆ..ｰ ﾉ/ l |
| ! |/ ﾄｨ;cｊ {;ｨc:ﾘﾏｲ / l | ……そうですか。一命は取り留めたのですね。
l {l l ｰﾞ‐'' ''ﾞｰ'' / / l l
! ヽ!ﾄヽ::.::. ' ::.::/ｲ l l （一思いに死ねた方が楽だったのかも……）
l lヽﾍ､ _ __ ,.ｲ l l
l ..::|:.:.:.l:.:丶､ , ィ:´:.l:. l l
,' . ::.:l:.:.:.:|_:_:_| ｀ ｰ ´ |_:_:l:. ﾊ l
/ .:.:.:.|:.:／ rノ ﾏl |:. l:.:', l
/ ＿ ､ - " |: . ＿ l|: lヽ､､ ',
//´ ＼＼ ∨´ -─-｀ヽ/ l ／｀ヽ､ヽ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . . 進退窮まった彼は護送中に刀をとって自刃を試みたが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . 近くの者が気付いたために死ぬ事はできなかった。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/ . 結局、馮熙は呉に戻れぬまま、魏で生を終えたと伝えられている
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
554 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:03:42.28 ID:5BSHnP.o
／ : : : : .
' : : : : : :
/ . : : : : : :
. / . : . : : . : : : : : : : : :
/ / . : . : : : . : : . : : . : : : : : : : : : :
l ./ l . : : .ヽ: : : :!: :.l ./ヽ . : :ﾊ ,l . : : : : . . : : : : : : : : : : : :
l/ l : ､: : : ヽ. : :.|ヽ:.l :l_, l : : :'､_l/_': . ,ｲ: : :／ヽ: : : : : : :l__: : :
', : | l、: .!:ヽ: :.|ﾆﾆl . |、 '. : :.l l' l /ｰ|:./‐- /: : : : : : :l‐､ヽ: : 馮熙のとった行動は
ヽ: | | ヽ;l: :lヽ l__ ｨl. :ﾄ ヽ: :l zﾚ≠l/=ミ ,': : : : : : : l l l: : 匈奴に捕らえられても屈しなかった蘇武のようだ
ヽ! | :ヽﾊ ｀ﾟ￣｀ヽl ヽ:l _|一':::|っ': : : : : : : .l //: :
l : :ヽﾊ , ｀￣￣ﾟ./:ｲ: : : : : : :.l ／: : :
l l : :ﾊゝ , /' l: : : : :ｲ: :l: : : : : : 私が悪いんだろうな……
| :.l : : :ヽ 、 l: : : :/ |: /、: : : :
l ﾊ : : l :＼ ＿ l: : :./ . l/ ヽ: :ヽ:
j/ l: :＞ ´ ヽ ´ __ ｀` イ: :／ ＼: :
_ ' // ＼ イ::::::l ' //
ヽ ＿_ ＜::::::::::::/' //
二} }::::::',::::::::::／ ,ヘ //＼
',::::::l::::／ ＼ ＼ //
ヽ::l,' ＼／ .//
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ やがて、馮熙の一件は孫権にも伝わり、
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . . 彼は涙を流して馮熙の忠節を称えた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } .
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ . 孫権の臣には、彼に命がけで仕えた人物が大勢いる。
`ﾍ:ゝ .' 小/ . それが、孫権という人間に欠点はあれど、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ . 君主に相応しい魅力を持っていた証だろう
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
555 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:04:01.57 ID:DlN0tv2o
士大夫って奴は、名声のためなら、変に骨があったりするから困り者だよなー。
557 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:07:19.55 ID:tHHcxt.o
曹丕は基本的にこんなエピソードばっかだなぁ…
558 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:07:33.89 ID:riLrzJgo
鼻が似てたばっかりに・・・
556 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:04:55.13 ID:5BSHnP.o
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
／ ＼
／ ――― ――― ＼
／ ＿ ＿ ＼
／ /´ ,..::::::::::.ヽ ヽ /´ ,..:::::::::::.ヽ ヽ ＼
／ ,' ,;::::::::::::::::::', ', ,' ,;:::::::::::::::::::', ', ＼
／ { {:::::::::::::::::::::} } { {::::::::::::::::::::::} ｝ ＼ 呉に同情はしたくないけど、
／ '、 ヽ::::::::::::::／ / '、 ヽ::::::::::::::／ / ＼ さすがに馮熙が可哀想だお……
| (;;;;;;;;;;）)￣ ／ | ＼ ￣ |
| ／' / ∧ ', | それにもまして曹丕の卑劣なこと……
| ｛{ ｛ / ヽ ｝ |
| ヽ ヽ＿＿_／ ＿_ ＼＿＿_ﾉ ｜
＼ 人 ヽ ´ ｀ ' ／
＼ （ し.） ／
＼ ｀¨ ／
559 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:08:05.81 ID:5BSHnP.o
＿ ＿＿
／ ￣ ｀ ─ ､
. ／::::. `''ｰ- ..,,_
／::::.:.:::.. 弋￣￣
/::.:..:....:.::.::: ヽ＼
/.:::.:.:::....: / / / / ll ! ﾄ､ i
/:....:....:::: ﾄ-/-/ / / /i / l l ヽ|
/イ / :::::: ｲ〒ヲﾐ|/l / | /l / |!i
ｲ//:.:.....ll:.:|ヽゞ‐' | ／ ｲヒテヽ' // l ﾘ
/::.::i::::::::∧::l ゝ‐'/::／/ /
／..:::.:!.:::.:/ヽヽ ' ／イ.:./ } なんだかんだで魯粛の言う通りになってきたな
／ , イ.::l::.:./:::｀ヽ ´￣｀ヽ /.:::./!::::l
. ￣ /ｲ:l::/.::::il.:.::|＼ , ｲ::／:::!:::::!
'´ヽ!/!.:.:/ﾚ´ ` ｰ` ､..＿,. イ /イ:.:人ﾄ､::l
ﾚ／ /￣7 /.::.......::::.｀'《 l／ ヽ!
_. --───く ／ / ｲ.::::........::::::::.ll
,. '"￣─ ￣ ￣￣ ヽ ＼ / /.:.:.:::............::::::.}i
彳┬ イ ﾄ ＼ /＼.::..::::..:::::..::::::.!lト ､
! ! l l::ヽ 丶' ヽ.:::::::.......::::./∧ ￣〒ヽ
/ / /! !::::::＼ _ ＼.::::.:..:./ ヽ l l ヽ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼ .これが契機となり、魏と呉の国交は断絶。
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ .
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ . そして、この事件は孫権にひとつの決意をさせる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } . .呉蜀同盟、呉と蜀が同盟を結び魏に対抗する図式の成立である。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j .
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ . 結果、三国の分裂は決定的となった。
`ﾍ:ゝ .' 小/ .
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 黄巾の乱よりほぼ四十年、乱世はかつてない様相を見せ始めていた
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
560 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:09:29.65 ID:5BSHnP.o
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | （ ●）（● ） |
. | （__人__） │ しかし、魏中心で歴史の流れを見ていくはずが、
| ｀⌒ ´ | . 劉備と孫権の方が出番が多くなってません？
. | |
. ヽ / 曹丕について語る場合、詩や文学は外せないと思いますが？
ヽ /
> <
| | ／.:.:. ＼
| | /:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
/!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
`ﾍ:ゝ .' 小/
この時期の事件の説明を行う事を優先した結果。 ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
曹丕について説明する場合、 ／| l:| | =＝=| |:lﾞヽ
皇帝としての彼と私人としての彼は / | l:ｌ l l l::ｌ l
分けて考えた方が良いと思う l ヽﾊ l l // |
ハ ヾヽ l ｌ // l l
| ﾍ l ヾ＼ ヽm/ ,／ V :|
ﾉ ＼| `ﾄ,＼V／| │ ､|
{/￣＞‐ｧ､ j__≧i≦ !,ｨ彡三>ヽ
j /{ `ﾍ三三三ミ=彡＜＿/ }
{ ＞ー‐'"ト-- (＾ｰ'⌒ 〉 __ﾉ
`ｰ‐ｲ | { { {T'┬='ｰく |
| | ∨ 〉〉〈( j }|
Ｋ_／x'⌒{＼'-' ‐}>└r‐xﾍ}|
561 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:10:50.31 ID:5BSHnP.o
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （─） （─ /;;／
| （__人__） l;;,´| 長門さんの思惑はよく分からんけど、
./ ∩ ノ)━・'／ ここまでの説明で曹丕の性格が悪いのははっきりしたお。
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| | .さすが司馬懿の親玉だけのことはあるお
＼ ／＿＿＿ ／
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:､:.:.:.:.:.:.:ヽ､
/:.:.:.:./.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ:.､:.:.:.ヽ:.＼
/,:.:.:.:/:./:.:.:.:.:.:./:.:.!:.:.:.!:.:.:.l:.:.l:.ヽヽ:.:.:.:.:ヽ:.ヽ
. //:.:.:.,':./:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:|:.:.:.|:.:.|:.:.l:.:.!:.:.､:ヽ:.ﾄ. ',
. /｣:|:.:.:.|:.|:.:.:.:.:,.ｲ:.:./|:.:.:.:,!:.:./:.:.l:.:.:|:.:.|:.:.:!:.:.l:.:.! １
ノ'´|:.|:.:.:l:.:|:.-rｰｧｘ...」:_:.ノ!:.:.ハ:.Ａ ｫ-:!:.:.:.|:.:}:.:.| !
|:.|:.:.:|:.l:|V|;ｫf＝=レ ´ﾙ' /ｨ-ﾍ|:./:.:.,!:./|:./
1l､:.l:.ﾊl:.:.|｀ {ﾟ: ::| {ﾟ: ::ﾙ',!:.:.ｨ:/ ,ﾘ
曹丕という人間はそんなに単純ではない。 ﾞ ',:.ﾄl､!:.:.| ﾞ-┘ 、 ｀ｰ' /:イ,ｼ /
. ヽヽヽ:.l､ _ _ /:.:.!
彼は父曹操同様、さまざまな顔を見せてくれる。 ｀ lハ:lヽ､ ,.-1:./
ヽN |｀ ‐ ､__,. ィw '/
それに関しては次回で述べよう ,r'^,! ｢ヽ､'´
_,.-' | ヽl ヽ､.._
_,. r ´ | _...._ | l. ｀ヽ.._
r{. l. | |-‐ ´ _...._｀ -| | l. ﾄ、
/ ヽヽヽ |-‐ ´ ,.- ､｀ｰ| | | l ヽ
562 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:13:55.26 ID:5BSHnP.o
新規CAST
～呉～
●呂範（りょはん） ムウ・ラ・フラガ（機動戦士ガンダムSEED DESTINY）
●賀斉（がせい） 坂本美緒（ストライクウィッチーズ）
●朱桓（しゅかん） カテジナ・ルース（機動戦士Vガンダム）
●鄭泉（ていせん） マ・クベ（機動戦士ガンダム）
●馮熙（ふうき） 泉こなた （らき☆すた）
ヾ:､∧ -‐ ￣￣ ｀丶 ∧／/
>{`>' ヽく)ァ､
`７′/〃/{ { ヽ ｀ヽ. Y-‐'
ｌ / /斗/ハ ｨｰ‐ヽ ∨ l＼
{ { ﾚﾃく ヽ厶-､＼ ヾ│ ＼
乂l f r'ﾊ {`{Y1:Y＼ﾘ l ＼ ご無沙汰しています。幕間の時間になりました。
(⌒⌒) .八,}弋ｿ ヽ二〃 ） 八 }}
. ヽ〃｀ひ､ ノイ }ゝ" ｎ "" { {´ 丶＼ 〃 以前幕間で曹操について取り上げた以上、
／ rz-､_ ,（｀⌒)⌒∧!＞､ ＼丶 {{ 今回の幕間は劉備について
. , -‐" とノハ/. 廴ｲ_/ﾌ〈. ヽ ＼＼ 正史における彼の人物像にふれたいと思います。
// ／ / ヽ､__,／∨） j>＜__〉＼ 丶.ヽ ＼
. {八 〃 ﾊ { /{ r.┘ ,ｲ └ ｧ }ヽ } } 》
)/ ヽ（. ヽ人{ 7¨ヽ._} ト～ く ∨} ﾉ ヽjｲノ なお、馮熙の配役は、メジャーな人物ではないので、
" ｀ ′ ヽ/ ヽ| ヽ (（ ( " 分かりやすさ重視でやりました
ﾉ l 廴
＜__>～､__,ィ´入__ ,rく
'⌒`ｰ1´¨.l `ｰ1¨丁´
/｀ V | .,′
｀ｰ'′ ├-/
563 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:15:43.66 ID:5BSHnP.o
＼ ｶﾀｯ ｶﾀｶﾀｯ ｶﾀｯ ／
r=v-―――‐-《][廴＿
rｸ´￣｀ =〒 个､ くﾆ= さて、劉備という人物は『三国志演義』の主人公。
＿＿＿＿＿＿__ ／/ / | lﾄ､ l| ﾄ、＼
￣￣￣￣￣￣| | ﾚｲ /＼ｌ| ｌ| l / l 川ヽｲヽ そこでの劉備像は聖人君子として描かれているわ。
＿＿＿ | | r┤ /|／八＼/二Z‐| ,' | | ヽ＼
──┐| | | // ∨ 1● 《 f薔}ｿ / /｜ ＼ヽ 『三国志演義』は物語として楽しむべきなので、
＿__|│ .:| | /（_ Vﾊ⊃ ､_,､_,ヾ=く / / ｣ ｌ | . そのあたりは割り切った方がいいと思うけれど……
|┌‐┘ :| | ヽ| .|ﾍ ヽ._） j/ ! ! .| |
| |＿＿＿＿_:|_| /} ____.|＿＞,､ __, イァﾄ､ l! |/ 子上、『三国志演義』で張飛が督郵を半殺しにする件は
| | ＿ 入::::::: : : : {＞＜} :／:: ::ヽ.i! /| 知っているわね？
__|_|＿_ ／/┌‐｀─────┬─┐ヽ::::::〉 { {_
_ _
(´ ｀)） ＿
-' 「 ､__ ｀f⌒ｰ-'⌒l!
／ ／＼ ｰ､ ゞfﾆ薔ﾆｦ
読んできたわ。 //, '/ ｀ｰ-=ﾍ､/メヽ
{ ｌ! / -‐'' ｀‐-- ヽ._ ｌ i|
あんなに私たちを侮辱するような書物は ｀i |ｌ , -- , ,.-‐‐-. ﾂ ﾒﾉ
禁書にするべきかしら。 ｀|l｀‐-‐' ｀‐-‐'. / |/
|ﾍ r‐-､ |||! / .
それはともかくあの逸話は、 /⌒ｌ,､｀ﾆ｀ イﾞｧ｀ヽ
史実では劉備が督郵を半殺しにしたはず……？ ./ /| ｌ＞＜ｌ | │
| ｌ.ヽ /：| 人 ﾉi
600 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 23:05:54.33 ID:5BSHnP.o
rﾍy,´￣""'ヽ、
＜ゝvｲ=＝=-、ヽ,
__ ノ / /、,/ ﾞヽi l
>＿｀`ヽ ｀ヾ!/i (::}´ソ/_.ﾚiリ
｀ヾ丶/⌒ゝ、_ "ノﾚﾘ, ' ´二＜
ヾ !、_,}i｀ﾟr{´｀ヽ／／
r'´⌒/| | /ヽ、_.ﾉ／ さてと、あの督郵ウザいから殺すわよ？
,ｲ ヽ|⌒|/⌒ゝ'
ゝ、、／ r⌒ヽイヽ, いいでしょ？
（ ゝ/.Ｘゞ∪,'´シ ´
￣ヽ> `| ||' ｿ . （（ ／ ｀ ＼＼ ))
ゝ/ | |ﾄ / / , ヾ ﾍ
/ｋ| ||': ,' / /| ! ヽﾊ
! し'| ||: (( | ,' /i / ! |ヽ ヽ ＼ i ! ））
｀ｰ' | || | l / 」ﾑ､ﾍ ! ＼＼ ﾍ i |
∨ ダメですよ！！ ヽﾊ i ,イかi ヽゝ ,≧ム_ ! 'ﾊ
（（ ! ヽN ｀dｚｿ たfﾘ >i!､i／ i ! ))
そんなことしたら役人首になりますよ！？ | { i | ､ ゞc' /ノ | i |
ﾉ |ﾍ、 ｔ.ﾆつ /│ ! ,','
(( ／ , - l へ、 ゛ _ ィ l! ∨ ））
／ ./ ゝ ＼ ￣ ﾄ､ __| i ﾍ
／ │ ＼ l il ! ! ﾍ
. ,' / | || il､ __＿ノ | |ヽ ﾍ
────────────────────────────────────────────────
iヽ:, ' ´ ￣ ` 、,-ｬ
＜:イ薇 }薇ゝ ええ、正史の『蜀書』、『先主伝』にある逸話ね。
,' | 」 从 ィ ﾄ､_ｌ_ｌ_} l ｌ｀ ､
,' | l | l ◯ l/《薔｢.l | ｀､
（ | l | l ､_ _ ブ l | ： 『三国志演義』では張飛が督郵を半殺しにしたけれど、実際は劉備の犯行。
) .| l | ゝ､ __ イ l l | ,' このように駆け出しの頃の劉備はかなりの乱暴者。
,' | l バ､＞＜Yラ _n|. （
( | l〈:_:_:〉::::Ｙ::;ﾍ:_;_{__) ) .
ゝ ヾ≦|:::::l:::::人:::〈 ,′ 劉備を聖人君子にしたい『演義』の作者は頭を抱えたでしょうね
／:ｌノ:::::::::::::::ﾄ､)、
────────────────────────────────────────────────
565 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:19:51.49 ID:5BSHnP.o
/}
_ !l ,.- 、
／／||￣ ｀ヽ⌒',
/ / ﾍ入ヽ ∨
!｜ //ー, ＼, } でも、何故そんな乱暴者が蜀の皇帝にまでなれたのかしら？
l .// ○ ○{
＼(⌒ﾘ" △"ﾉ やっぱり諸葛亮に巡り会って考え方が変わったから？
{こ.ﾌ＞､ｰ,.イ
〈二}/ ∞Y_〉 ￣＞二ツ ￣￣ ｀ ｰ-､
└ 〉 ﾊ〈┘ ／／´ / ￣｀ --── ､ {ﾂ／二ﾆ=ｰ
/ ﾍ ／／ / / ヽ ｀ く二ﾆ=ｰ
／／ / l/＼| || | |｀ヽ＼
／／. /| | |＼/ || | | | | ', ヽ
彼のような苦労人が諸葛亮のような若造に / く __ ｌ | ||十ト､|＼.!/L ___!/ .l | ! ＼＼
そこまで影響を受けるかしら？ ｀￣￣｀ヽ > ゞ＼く戈ﾃﾐ､|/メ-≠/ﾐ//// ) 〉
／／ // 人| ゞｰ'ﾞ |/ ゝ伐ｿj/ｲ/| ／／
諸葛亮との出会いが転機なのは間違いないけれど、 ／／. /─- ､∧ ' ｀￣∧/ｌ. ! ／／
どうも劉備はインテリタイプは嫌いだったみたい。 ／／ /|＼:.＿_r=≧ ､｀ ´ ,. イ´ | ! | 〈 く
〈 く´ //|: : }: : : ＼} ノ´二／〈＿_ｌ_,⊥L__ ＼＼
それでも諸葛亮を用いたのは、 ＼＼ -=/厶ｌ: : {_-ー ｢:} /´: :}／: : : ─-- ､／}. ＼＼
彼の度量あってこそでしょうね ／／ / / ヾ: : : :〉: : :ヽ!./〉 ／: :｀ヽ: : : : :.／ / > 〉
／／ / / /: :､ /｀￣ﾞ/ヾ´r─:.── ': : ´: : :/ .／／
／／ / / .／: : :._{: : : : }／´: : : : : : :_{: : : : : ノヽ/ /
. 〈 く / /／: : :.／ |: : : :〈: : : : : : : :／人: : : メ、 〈 〈
566 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:21:25.46 ID:ohGv3hEo
法正みたいな問題児が好きだったのかなｗｗ
567 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:22:37.80 ID:5BSHnP.o
＼ ／:.:／:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:＼ ヽ ＼
ヽ/:.:.:/:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./:/:.:.:.:.!ヽ ヽｌヽ
/:.:.:.:|:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／／/:.:l:.:.:.:|:.:ヽ / l
. |:.:.:.:..|ィ‐_-_､_. -／／/;ハ:.:|:.:.:.:!:.:.:.V l
. |ｌ:.:.:.:.N r‐ｧ-､`￣ ﾒ/‐-ヽ|、:.:|:.:.:.:| _」
ﾊ:.:.:.:ｌ 弋:ｿ ／´ ｨ=‐､､＼/:.:.:./-r ´
/:.li ＼_＼ , 弋:ｿ '´/:.:.:./:.:.:.l 張裕は立派な学者、処刑なんて論外ですぅ！！
. __ /:.:.li il、 , -- ‐､ _／:.:.／:.:.:.:.:.!
/´‐-､ﾄ,:./:li ※ il:.:＼ {__ } ア￣/l:.:.:.:.:.:l:.l
. / ‐-〈/／li il:.:.:.:.:.＞ 二ﾆ´ィ:lｉ ※〃:.ｌ:.:.:.:.:.:.l:l _,. 一…ｰ- ._
l ｀ﾆ７'´: :.li il￣￣ ＿＼ノヽ._l:li il-ｌユ‐_-､:.:!l ,.r ´ ＿＿ ＼
r‐l |ﾌ!: : にlｉ il〃￣ ィﾄK＼ li ilこ|ー‐ |:.:.:.l ／ / '´＿＿＿｀丶､. ヽ
|〉l ｲ _): :.にli※/ ＼／//)ｌ:l l:l ヽli. iｌこ!|二 /:.:.:.:.:! . / ,. / '´ ｀丶ﾍ ﾍ
／＞にLイ<:.:にli /´ //（!|:| L!==li※!こl./ /!:.:.:.:.:.:.l / ,./ f / ,ｨ' | ！ | |
丁L__|ｰLﾉ:.:.:.にX // )!|:| ﾊ ilこ! l /ヽｌ:.:.:.:.:.:.:l . ' <,/| | l| / | l| | | | N
| /7 | | ｣ / | l|＼ |、 |_ | |'|
| | | l| | ﾊト､_ヽ! ＼l. ｘ１| | / |
| L|（| | |'亡'ﾅ｀ 千ｔ十! ﾙ | |
かぐわしい蘭の花でも門に生えたら雑草よ | l.| Ll| Ｎ 、 ￣ |'｜1 !
| l.l ヽ !＼ ,.-､ .ｲ / ｲ/
ヽﾊ、| ＼ゝ|｀ ､ ￣_. ´/ へ'._′
/{ | N､ ! l! ｀¨´｜ ﾚ′|.|.ﾄ､
|.| | ヽ| l|＞──＜l |.|.|｜
────────────────────────────────────────────────
iヽ:, ' ´ ￣ ` 、,-ｬ
＜:イ薇 }薇ゝ
,' | 」 从 ィ ﾄ､_ｌ_ｌ_} l ｌ｀ ､ 『蜀書』、『周羣伝』の逸話を紹介しましょう。
,' | l | l ◯ l/《薔｢.l | ｀､
（ | l | l ､_ _ ブ l | ： . 劉備は蜀に入った時、豊かな鬚を持つ張裕という文官をからかった。
) .| l | ゝ､ __ イ l l | ,' . でも逆に、劉備の鬚が薄い事を皮肉られて、張裕を恨むようになる。
,' | l バ､＞＜Yラ _n|. （
( | l〈:_:_:〉::::Ｙ::;ﾍ:_;_{__) ) . そして、「漢中攻防戦は必ず負けます」という諫言が当たらなかったと
ゝ ヾ≦|:::::l:::::人:::〈 ,′ 難癖をつけて市場に引き立てて処刑してしまった
／:ｌノ:::::::::::::::ﾄ､)、
────────────────────────────────────────────────
568 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:23:37.51 ID:5BSHnP.o
_＿_＿__
__,, -‐‐-rty-=´─=＝ ｀ﾐ ､
｀ ‐=-‐戈ﾉ /／ ｀ ＼ __
／_,,／! /// ヽ{}ﾄ､
´´ /./| ///!. / ! / l | ! ﾞiヾ､ゝ
|/ '/i l i /! | l ! | | .! l ﾄ､|
／ ／ .| | !.__i ! |.ﾒ.| i l ! ! l i ｀
／ イ ! |l l ﾄ ､i l ! ! ,-､!/ / / .i .!
. ／／ / .i| ! !!_」_i,,__|｀ﾄ l ､《/レ‐-/ //
／／ / /| !ii l|T｡ Tヾ i メrゞ=;;〈/ /〈 諸葛亮の反対にも関わらずね。
. ／／ / / l |〉i i .ゞ‐' ' 《〈トＫ》 / X ヽ
/／ ./ / i |;ゝ , ヾYイ ' !｀ﾄ､＼ この逸話を見れば分かるように
i { / / ,' |', ｀‐-, - ,／| .| ! ｀‐｀: ､ 劉備は決して諸葛亮のイエスマンではなかった
l ヽ / / / !ゞ､ヽ |｀ト .. イゝ !__,,＿」-+t_,, -‐二ゝ
ヽ ヽ､/ _.ム‐/ /" ＼__,,へﾍ-イ-‐" /ヽ-‐"
＼ ＼,-' ｀‐- ' <ｨ泌>.〉 -‐--,-,.／. iﾍ
/ 丶 ゞ ヽ､ _,,-､ ｀ゞXノ' _ ／|｀' } ヽ _ , ┐
, ├＠ニ!ミ､
,' 又l｣ノｕ 0ヽ
r ! { _ ｕ ､ﾉ _
r r┴､ _r┴ｧ__ﾚ'-'￣| ）
{{二. {二ﾞ _ Y
さすがにやりすぎじゃないかしら？ Ｌ. ＿| l ｀ ー┘
/く／| ヽ ＼
これじゃあ曹操と変わらないわ。 r┬i､_九 ￣ ｲ
たまにはこういう事しないと .|_｣ﾉ､_入 ＼＿＿, - ' ﾉ
君主の威厳を保てないかもしれないけれど ￣ └ｔ.＿イ
| Ｌ._
辷二ｿ
569 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:27:16.44 ID:5BSHnP.o
, r,'｀;;=;;‐,,-＿-,,,, ､
ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~;;;へ｀ヽ､
ﾍ;;;;;;;;;;;;_;;;_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;へ､ヽ､
}ﾂ-―- ~ ､ ｀ ' ‐' ､;;;;;; ; ; ; ; ; ≧､
,」"＝ = ､ ､ ｀ ､ ｀ ヽ ; ; ; ; ; ;ヽ ／ ,.‐-y'´'ヽ/ ヽ-ﾞ-ヘ
_ ／三 三三≧ﾌﾉ＝ o } ヽ ､ ヽ; ; ; ; ; ; ｝ / / , / ∧∧ ', ',ヽ
, r―''''7' ﾉフ~''っ―i･'''ﾌ~´ ミ:::;｀≧ ､ ヽ ､ヽ､/;;/ ,' / l l l ,'‐-' | | | l 'ﾊ
,'"r´i ｀ ＜ ／ノ } r'´ ..ﾍ/ , " ﾐ:::::::::r'--､:ヽ､ヽ /´ ∧' ,' l | ,ﾘ _ﾘ ｌ l l l l
,,,,;} | ‐- , V ./ 'r_ ､ , , ' ""' " ´{{{ } |:::::::V ﾄ､ 'l l｀≧´ ｀≦-r'___「
r';;;;;;;'''", ｀ ‐-, < ヽ{ ｀,｀' ;;''', , " "' " ﾘ ﾉ::::::r' " ' ,, / ヽl￣'l ｲﾊ::l 作ﾊ ,'´ｌ |
'' ' ,;;"', ＼i ‐}‐'', } r_‐- ､ , ,,,,_／__''':: ヽ '", / ,∧l l 迄ｿ 迄ｿ'{ ｌ |
,, ,,',;;;;;;;;";'',,,,,,,7､‐,,´' " ,ｲ ,￣,_｀ '＿_,;"_,, - ´,-,‐ﾉ ノ },ノ {＿ ,' / ', l､＿ ,､ （ヽﾉ ｌ |
;;;;;;;;;;;;;;;;;-''‐ニﾆ ／} {､ヽ''-ﾉ￣ﾉ ﾉ,,ニ" ' "" ''' "" ~ {ﾉ ,' / ヽ!／＾ヽﾌﾐ､ｰi_彡/ ｀Yi.
;;;;;;;;;,,/ _, - { ",' ﾍ: : : : : : :／ , 〃 〃 彡,, ,, '" ,' ,' /_>､＿_,>､5-!ヽ,ゝ-‐'ﾉ｝
;;;;;;;/ r '= } " ', へ ／" , , ,"'' "" "'' " ｌ| l l / i' | | ヽ′￣,ノ
|l L_／ /〉 l l ヽ_／ｌ |
｀ヽ|_}､ r彡ﾍ >､ﾍ ｲ＼ﾚ'
f､＼＞< ／ ,X´/ i Vl ヽ､/
────────────────────────────────────────────────
iヽ:, ' ´ ￣ ` 、,-ｬ
＜:イ薇 }薇ゝ . その劉備が重用した人材は、関羽や張飛、龐統や法正といった
,' | 」 从 ィ ﾄ､_ｌ_ｌ_} l ｌ｀ ､ 有能でも何かしらの問題を抱えた人物だった。
,' | l | l ◯ l/《薔｢.l | ｀､ .
（ | l | l ､_ _ ブ l | ： また、後々問題を引き起こす李厳や魏延にも重要なポストを任せている。
) .| l | ゝ､ __ イ l l | ,' . この二人は性格に難はあれど能力は持っていた。
,' | l バ､＞＜Yラ _n|. （ その意味では、劉備の眼力は確かだったのでしょうね。
( | l〈:_:_:〉::::Ｙ::;ﾍ:_;_{__) ) .
ゝ ヾ≦|:::::l:::::人:::〈 ,′ あるいは、自分と似たタイプが好きだったのかも……
／:ｌノ:::::::::::::::ﾄ､)、
────────────────────────────────────────────────
570 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:29:13.37 ID:DlN0tv2o
曹操と同じやり方では連中と拮抗する人材を集められないから、さらに曹操の決めた枠からも
はみ出し者たからそれを求めたともいえますな。
571 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:31:12.53 ID:5BSHnP.o
, -‐―‐ ､
／, -―‐-､＼
／／ ,. -――‐＼＼
. ／／ ／::::::::::::::}､ヽ :::: ヽ._>
／ _」 /:::::::::::＿:/ ヽ}＿__｣＿,
. ∠＿_｀ﾄ辻:::::::'´_／ ﾉ◯' ！ 今度の東征に必要な物資はこれだけですぅ。
/ ::| |l{￣￣‐◯ }i
/ ::: | |lﾄ､ ￣Z /l| ○月×日までに▲▲に届けないと、
/:::::::::| |l|__ヽ、 ´ ／| ｌ| 陛下からカミナリが……
/ :::::::::,ｉ |l| <ｌ ｀ ー―一 '＾!､| ｌ|
/ ::::::／ ! ll| <| |￣ >ロ<_}|>| ｌ| 本当、扱いにくい君主ですねぇ
/ :::／ | |l| <| ￣ ,ｲﾄ､ |>| ｌ|＼
────────────────────────────────────────────────
iヽ:, ' ´ ￣ ` 、,-ｬ
＜:イ薇 }薇ゝ .
,' | 」 从 ィ ﾄ､_ｌ_ｌ_} l ｌ｀ ､ 逆に、面倒な内政関係の仕事は諸葛亮に一任していたみたいね。
,' | l | l ◯ l/《薔｢.l | ｀､ .
（ | l | l ､_ _ ブ l | ： . そのせいか、蜀の主要な内政官僚は、
) .| l | ゝ､ __ イ l l | ,' . 諸葛亮絡みのインテリ系の人材が多い。
,' | l バ､＞＜Yラ _n|. （
( | l〈:_:_:〉::::Ｙ::;ﾍ:_;_{__) ) . 劉備時代の諸葛亮は、
ゝ ヾ≦|:::::l:::::人:::〈 ,′ 劉備の要求に応える内政部門の総責任者という感じがする
／:ｌノ:::::::::::::::ﾄ､)、
────────────────────────────────────────────────
572 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:32:48.32 ID:5BSHnP.o
＿
, ':::::::::ヽ、
/:::, --､:::::ヽ
. ｌ::::::ヽ ﾉ:::ﾉ
ﾞｰ´ /:::::く
ヾ;;;;ｼ_
ｌ:::::ヽ ,,=＝､
｀ｰ´ |ｌ
ヽ-‐ ´ ｀ ヽ､ 劉備と艱難辛苦をともにした叩き上げのグループと、
/ 入 ｀,'´⌒ヾ､ 諸葛亮を代表するインテリグループ……
i´ / ヽ、 !,‐-､/´⌒i
（,○ ｀ヽ-ﾚ､ゝ'ﾄ::ヽﾉ 綺麗に二分されているわね。
（ ○ ﾉｴﾆ'ﾅ'´
(⌒)ヾｌ二二i‐--,ｰﾉ〃、 こんな状態だと必ず仲間割れが……
ﾊ´ ヽｒ'：ヾi -=ﾞﾗ､,∠ 日本史で言うなら豊臣秀吉みたいな？
! ｀Vﾝ:､ ノ ､ ヽ ｯ,ｺ
｀´／ｦ´｀､7 | ヽ″ よくまとまったわね
!´ ､ ヽ.| ノ
｀ｒ-ｒゝｔｰ┼ｒく´ _ --- ､/^ﾊ ＿_
ヽﾌ ヽフ ｀´ ,､ , -‐ｧ´ _ 二V∠ -＜
＿＿く｀ﾚ- ￣￣ ＼´〈 ﾄー-、-＼
｀ ァ‐ィ^ｰ/ l l ヽ| | ＼ｰ- _
/／ ′ l ! | l ﾄj ｀ト-二 ‐ 、
´ | l |__ | ! | |｜| | : |、 ＼＼
｜ ‐ﾄ､_ l{⌒j}.: | l |_L.L!|: | : ﾄヽ ＞＞
それをまとめあげたのが劉備の存在感。 | !:ﾄ､｀ 7ド､∠lAAA|ﾊﾘ |ヽヽ／／
|!| l.士l土メ､|ﾊ{ }ﾏ{ﾘｨjﾘj|′ ヽ |／,､く
彼には各地で協力者を得るように人徳もあったけれど、 l小|小_迷j｀ ヽ ヽｰ'‐メ 小 / ／ ヽヽ
どちらかと言えば自身の『威』で |.バ´ 〈 ￣イ ﾄ.| l |:. / ハ| ＿l |
配下を従わせていた気もする。 . ! .:ヽ、 -_‐ _/l |ｨ! l l {_‐ 二二二_ー 、
/ ,､_ﾉ_ﾉ＞ ＿ j |!| |ﾉヽヽヽ:. ヽ || ＞ ＞
少なくともあの関羽や張飛を威圧する物は . / {_: : : ￣ヽてｿｧj´ ヽ ヽｲ ＼ ヽ:... ヽ／／
持っていたでしょう / /´ﾉヽ､: :ryjｧiﾍ´{ ／ ＞ー--｀---ｧ―_ﾆ ﾍ||
／／{: :{:.. ヽ ヽｿ‐ｲj:.＿ : : : : : : : : : ＜＜｀ヽ. ヽ
573 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:35:04.83 ID:DlN0tv2o
源頼朝は、鎌倉幕府スレでは、逆に軍事部門に無茶ブリしてたよなー。
574 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:35:20.05 ID:5BSHnP.o
-―――-
／ : ／ ／￣￣｀ヽ｀ヽ、
/ : :_/. :/´「￣￣、｀ヽ､ ヽ
/.:／ !: :/_/ｌ: ! : : ､:ヽ : : :V ∧
i::〈_人!: :l∧＼ヽ: : :i : i : _: ﾄ､: i
. l:://l/ !:::lf千 ﾐ､ヽ＼!≦´V lく: :l
lく/〈/´!::ｌ ゞ-' 弋冫j/ｌ ｌ〉 !
l ::!:::ヽ､!::l ､＿′ /:∧!: :! 名士なんてのはおだてておけばいいのよ。
!::l:::::::::∧ﾄ､ ー ′／:/.:/ ﾊj . そうすりゃ猿みたいに木に登ってくれるわ。
. Vヽ、:::::lヽ、丶､_ ィ/.::/.:/j/
（＼＿ ＿>､:::!､|ヽ ト､/イ／ 知力１００でも落とせたし……
＞ _｀ヽ__ /ヽ ヽ! ＼ ＿ヽ￣ ヽ＿ .
rf壬‐＿´__ノ Ｖヽ / ∧ ヽ´＿_｀ヽ ト､ヽ
〈＼ ﾉ ト､!// 丶 、＿_｀i l }
/ヽ￣ ノ ∨ ､ ｌ ! !/ ヽ、 /ヽ _,
{ ￣ ｌ / ＼ ｌ ｌ ∧ ＼ /∧:}＿ ／ｲ}
. ＼ l＼ /／ ＼ ! ! / !／ ヽ ,ｨ : ^＾: : : :＾ヾV
.{ { /: : : : : : : : : : :ハ
!: : :/: /{:ﾉﾘ^j ﾉｌ: |
|: : :|: :| ○ ○Ⅳ
（人の良い孔明では、主殿にコロリと騙されるのも無理はないの） |: : :|: :|ｰ>‐'ｰ1ｲ:|
j: :.人_に{＾)_,ﾉ)j/
i{`ｰz‐ﾍ: : :{´ _(入j:厂
`＜＿_Y（￣ ｀ヽ
｀⌒`ー‐'´￣
────────────────────────────────────────────────
iヽ:, ' ´ ￣ ` 、,-ｬ
＜:イ薇 }薇ゝ .
,' | 」 从 ィ ﾄ､_ｌ_ｌ_} l ｌ｀ ､ それと劉備の成功の要因として考えられるのは、
,' | l | l ◯ l/《薔｢.l | ｀､ . 一応は名士の扱いを心得ていた点ね。
（ | l | l ､_ _ ブ l | ：
) .| l | ゝ､ __ イ l l | ,' . 彼はロクに勉強していない割に、陳登のような名士に好感を持たれている。
,' | l バ､＞＜Yラ _n|. （ . 名士嫌いの公孫瓉とは、このあたりが決定的に違う。
( | l〈:_:_:〉::::Ｙ::;ﾍ:_;_{__) ) .
ゝ ヾ≦|:::::l:::::人:::〈 ,′ そして、諸葛亮を落とすに至るのだから、彼の勧誘スキルは一流でしょう
／:ｌノ:::::::::::::::ﾄ､)、
────────────────────────────────────────────────
576 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:37:36.97 ID:p.TWTq6o
劉備って大体の君主クラスとは面識あるんだよな。意外なことに。
昔からよくみてるだろうからなあ。名士は。
575 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:37:08.89 ID:5BSHnP.o
/}
_ !l ,.- 、
／／||￣ ｀ヽ⌒',
/ / ﾍ入ヽ ∨
!｜ //ー, ＼, }
l .// ○ ○{ でも、劉備はどこでそんな人たらしのテクニックを習得したのかしら？
＼(⌒ﾘ" △"ﾉ
{こ.ﾌ＞､ｰ,.イ 魅力１００で説明できれば楽でしょうけれど……
〈二}/ ∞Y_〉
└ 〉 ﾊ〈┘ _＿ __
/ ﾍ , ' ´ ｀ヽ_)）
_ｒ＝く Y》ｊ
〈＼ﾆノ i ｉ ! ｉ |、｜ ﾊ! |
ｒ～∨ ｊ ｜ｉ l:: |｣ | lﾊ l:､ }｜
ｒ':::ｒ～} / /| ｉ |::,,j__ｊ_::::}ﾉ:::ﾚ'ﾉl｜
放浪中の経験が大きいと思うわ。 . (´::/ﾉ:::// /_｣ i |;;( ( ));;;（(必ｊ;〈ｌ｜
曹操や袁紹の下にいた事もあるし、 ）｛{::::// /（__l | ,, '｀~´ 八|
そこでの経験を活かしたのでしょうね。 （_::::V// 〈_:::::::! ! ,.... -､ ィ^＼＼
}＼〈// , }～ﾍ ≧=ｧ‐≦～ﾍ.＼＼＼
長くなったし、そろそろまとめましょうか？ /:::／/ / /::ム::::∨::::｀iｰ'´＼::::::＼＼ ヽ）
ﾞ７ / / ノヽ::::::}ヽ:::＼_ﾉ ｢l Y､:::::ヽ く
. く く (´ ｀'ー‐′ ＼:::ヽァ⌒l-｛ｒ～ﾍﾉ ) ）
＞_）ﾉ ム:::ﾉ__ﾉJ ﾞー ' ＼(
（(´ /''ｰ-----, ＼ V ＼
/ / ＼ _.. -‐ﾞ
/ . / ` -‐ ´
./ /
''ｰ------ '
577 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:39:10.39 ID:5BSHnP.o
_,. -―‐￢ｽ仁ニ､
,. '´ ＿,.-‐'´ ﾄヽ.｀戈―-- ､
／ ヽ ヽ｣ ￣｀ヽ ｀ヽ、
/ , ｌ ､ l l ヽ ｀､ 〉
. / / ｌ l | ｌ｜ ヽ ヽ ヽ ／
|l ﾊ | l | | l |l ｜ﾄ､ ＼ ＼ ,.イ 以下、正史から推測する劉備の特徴。
|l | l |l Ｎﾚ匕lヽ l| ﾚﾍ、ヽ ヽ ／ヽ |
ｌＮ XヾV佖ｲ}LＶ | l廴} ＼／ヽ、 |
／ ﾘヾ<ﾒ､￣l r'´ヾ、 〈 ＼ ＼ ヽ、 一、若い頃は勉強嫌いの乱暴者だった。
／ < , ′ ヽ＼＿入｀―ｰr――个-- ､ 一、インテリ（学者）嫌い。
└―‐- ､ / 冫く ,.ｨﾍ、＜:/ ＼ ＼ヽ ＼＿＞ . 一、戦場をともに潜り抜けた配下の重用。
. ／/ /! ｀‐匕冖-: :｀二ﾆ:-‐冖-..､} ヽ／ヽ . 一、名士の扱いを心得ていた。
／ / / { ｌ r=〉: : : : : : : : : : : : : : : ｀く｣_ ＼ 一、放浪中の経験が彼を大きい人間にした。
/ / ハ ヾニ=扱从} : : : : : : : : : : :_:r―冖‐ミ、 ヽ
. 〈 / / ＼{＞斤'′: : : : : : r―‐'´: : : : : : ::r‐ﾍ＼ ＼ はっきり言って理想的な聖人君子には程遠い
＼ ｌ ｌ 7んﾍ: : : _:_: r‐'´ : : : : : : : : : ::人 ヽ ヽ
ｌ| | {: : : : ｀^´: : : : : : : : : ｀丶､:_:r'′ ｌ l l
／ ヽ｀、 ！:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : :ｌ :.:.:.:./Kヽ ｌ ｜ |
／ ヽヽ ヽ:.:.:.:.:.:.:.: : : : : :.:.:.:.:| :.:.:.:|/|ヽ｣ | ｌ |
578 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:40:22.87 ID:p.TWTq6o
蒼天の古いタイプのヤクザの親分って言うのはぴったりくるなあ。
579 ：
1 ◆ZXqVVWPHtc
[saga]：2009/11/01(日) 18:40:53.98 ID:5BSHnP.o
＼
ヽ/ |
て ナこ`` |
ﾈ＾し .ナj ）`` |
ナｊ ）`` | /／､､＿＿ 〃/ |＼:::::::::
し ） |// ｀==ニ二´ ｀二ニ==彳/ 仆､＼
し ） ／/,′ ｌ |l /l | ＼〉
／| | ／∨ | l U | l| 、 | |/ l| ∧ ヽ＼
・ ・ __〔 / l , l | | l | | | l l l |ヽ. ＼＼
＿＿＿／: ｀/ | / | , | ｀ヽ、 | ｌ ｌ | | | | ｌ| l | ＼＼
. / | |l | ｌ | | l |l ＼! | l | | ! | ｌ| l | ヽ ヽ
/ /｜|l | |Ｌｌ｣_|_ |ｌ| | ＼ ﾊ ∧ / l / , j |l/| ｌ |
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´／ ／ ,′ 八rﾍ! ‐'''"´l! i! | ∨ ゞﾐYｼ／ / /丶、 ＼ ∨ / これにて一件落着
／ / /＞ ､_! ｊ! ﾉ い｀ｰ…く . /ｆ"ヽ、 ＼ ＼ ｀ヽ、
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580 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:43:23.31 ID:TFbILbMo
お疲れ様でしたw
581 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:44:04.98 ID:9/0VZZAo
乙でした。演義の聖人君子な劉備より正史のマフィアの親分的な劉備のほうが魅力的に感じるｗｗ
583 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 18:45:30.52 ID:p.TWTq6o
お疲れさまー。
演義から入って正史の劉備に好感を持ち、ダメ人間な要素がふんだんにある正史曹操に笑うといいよ。
スウシは言い訳聞かないしな。完全に。
584 ：
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[sage]：2009/11/01(日) 18:47:14.99 ID:yPHKvZIo
まあ、何に対して魅力を感じるかは人それぞれだし、時代や国によっても変わりますからね。
劉備に限った話じゃない、曹操や孫権だって、儒教的な君子像からはかけ離れている。
でも、配下たちからは慕われ命がけで仕える大勢が従った。
劉備一人がことさらに言われるのは、演義で作られた人物像との差異があまりに大きいからでしょう。
586 ：
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[sage]：2009/11/01(日) 18:59:33.60 ID:QNRrgWwo
乙です
馮熙が惜しいな
587 ：
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[sage]：2009/11/01(日) 19:00:36.06 ID:gTN5jyso
お疲れさまでした。
とはいえ、正史の劉備のふるまいは、
「物事は静かで口数は少なく、立ち姿は堂々としていた」
ともあるから、ただのチンピラじゃなかった、というのはあるんでしょうな。
589 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 19:05:43.13 ID:ohGv3hEo
乙でした。
たまに劉備がフーテンの寅さんに見える時が有る。
諸葛亮は寅さんに騙されて協力するインテリ青年って感じがしてｗｗ
590 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 19:14:47.29 ID:BGiauHwo
乙。
>>589
孔明くらいの人間が、単純に騙されるとも思えんから、やっぱり仕えても良いと思わせる何かはあったんだろうな。
並の人間なら、放浪時代に家臣に殺されてるところだ。
591 ：
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]：2009/11/01(日) 19:32:51.61 ID:92yigHQo
諸葛亮の場合、騙されたというよりはそれに乗ったという気がするけどな。別にそこまで
お人好しではないし。
続き：
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