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━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　あずさが発端となって醸成された、微かに和やかな雰囲気の中、康一の持つ電話がなった。

　　この場を鑑み、一瞬反応に迷う康一だったが
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
_,.へ､-､ヽこ Vヽ_
三ヽ／　ヽ }/／└ーｧ
ﾌ `{_ (⌒Vi|/／⌒ Tュi、
-=‐'_'い{〉´｀くｱ　ノlV ハ
／,.へ! ｿ　i　/^ー＜__ノﾉ-1
二、　　　　＼ =､‐､ヽ（ﾆ二}
⌒ヽ　　　　　　　ヽ} ﾄー-={
､(　)l　　　　,.-=､　　 トﾆ= /　　　　　　　　　 「……ちょっとすみません」
　｀´ ,.､　　'(　)　}　　｣こ‐ﾉ
　　'　 }　 ´｀`''′ /ｰソ′
　　　　　　　　U　/-く
　　^‐　　　　　 /7＾i/
　　　　ゞ　　 /_ノノ
　　　　　　／ｰ'´
､＿_,..　イ´
/=＝＝ ｒーｖ─r- ､
//:::::::ノ {つﾉ-─--､ヽ

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　詫ながら電話に出ることにした
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

.

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　 ─　　 　 ―
　　　　　　／ 　 　　（ ●） 　（●）'　　　　　　　　　　（なんかあったのかお）
　　　　　　|　 　 　 　 　（__人__）　 |
　　　　　　＼　 　　 　 　｀ ⌒´　／
　　　　　　／　　　　　　　ー‐　 '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 応対する康一の表情の複雑さに、全員の注目が集まる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー

　　 ＿　　 _　　　　,. ､　, 　 　 　 、　　　　　 ,
　　ｆ:i_::v｀┴｀ー::´:7　 ｰ,　　/ 　 '｀ｰ‐ ､　‐|´
　/::::!‐ｲｰ､.　 /::::/　 ｒ‐'　 ,ｲ　　!　　＼ ヽ└ ､
　! '::::,ｨ!　　　 |::::′　_7　 '/l 　 　 　 　 ｀　ヽ（
　￣´ lト ﾆ 　 !:::|　　､　!､ !_i_l! ﾚ|:　 　 ﾊ| .i ﾚ’
　 　 ,ｲ　| ｶ　 !:::l'　 〃 ﾄl｀ ヽ!､|､!:　 ﾚ' /　| !　　　　　　　　　　　（さぁ……）
　　 ,l::!　! ＾__､l::」　 / i! |.　ー‐'　 ヽ'＾ﾚ　/!リ
　　i l::! ,| l::!　､ゞjif　/ ＼ ､　　　　 ､Yィ´ '/
　 / ﾞ"/l　｀ 　 ｀ｱ|,/､ __　ﾞi!　　 _　 ' ! |
　i　 .〃′　　 i⌒: !´ ::::ヽ||　　 ‐ﾝ //ｒ‐､= ､
　| i〃/　　　_/　l:. |:::::::::::ﾉ!=v‐.:｀V// ﾆ、＼＼
　|〃/　　／　　,＞‐｀ｰ∠::::ﾉ}_:::::ﾉ///　 ＼ ＼＼
, '／!i 　 ´　　　 ゝ――‐-､ヽ':::::ﾄ' //. 　 　 ＼ ＼＼

.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　その視線の中、康一の肩ががっくりと落ちる。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


　　　　　 　 ＿___z──ｘ── ､
　　　　　　　＼　￣￣＼}＼ ＼ ＼
　　　　　＿＿_}＿＿ 　 ＿_ ＼}＿}__
　　　　⌒＞=ミ　　　∠.,　　＼ ＼/∧
　　　：∠ イ⌒／⌒＼　＼ 　 }　 }　/：　　　　　　「そう、それで……。なるほど、それで……。
　　　　 }==イ {　 　 　 　 ／　 __ｎ__ﾉ：
.　　　 /　　　ﾉ／⌒＞イ　　/´// ﾉ　　　　　　　　　　はい。
　　　/／⌒}／＜´=ｧ==ｧ=へ {_{u{
.　　　　 　 ：人／⌒＼/　 　 { U ﾉ　　　　　　　　　　　 すみません、ちょっとまっていただけますか」
　　　　　　：／------ ＼＿_{.／：
　　　__,,. イニニニニニニ／⌒ヽ：
　　/{ニニﾆ{二二二二／ニニニ}
┌｛_{二ニﾆ{ニニニﾆ/ニニ二二}




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（なんか苦労してそうねぇ、広瀬さん）


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-――　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　へ　　　　　＼　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ＼　　　　　ヽ　　　へ. 　 　 　 　 -─　…=彳)‐ﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　<　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾍ..　　／　　　　　　　　　⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　/,へ　　　　　　　 　＿　　　　　　ﾍ..../　　　 八ﾚﾊﾍNﾄ､　　　　 ,_
　　　　　　　　　　　　　　　　 / l_-＝≧- ､　＞≦　　￣　、　　　 l　　 从/ 　　,　　　 )/ｲｉ|　　｢
　　　　　　　　　　　　　　　　 l l　　　　 ヽ　` - ．.＼_　 　ﾍ　　　＼.....Ⅳ　　￣　　　　‐- ､ﾚ　个 ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　l |,.行㍉　　　 〃ﾃ;〒ﾐ＼|＼|　 　　　＼ﾞ|_ｨ芹㍉　　　ｘ拆、ｲ 　 !⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　',l` {;;; ｿ　　　　　ゞ_ ;;ﾉ　　 |　／ﾊ　　 　＼..ﾞ'ﾟ′　　　 ゞ'' ′　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　r　　　　　　　　　　 l ﾉ 彳ﾘ　 ト、 　＼　　　　 　 　 厶イﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　　　 　　　　　 l/ ﾆ ノ ﾊ　l　　￣　 　 _｀ 、　　/厂
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　ヽｰ -,　　　　　 　 ○´　 ハ l..ﾞ┐从＼　 ￣　　 ｲ/
　　　　　　　　　　　　　 ､ー‐--‐'´ヘ　　~　　　　　 ／　　　　l /　ヽ!　|　　i＼ 　=≦〔__
　　　　　　　　　　　　　　 ` 　‐- ．.＿≧　　 　 ＿≦-イ　　/l/ 三三/ﾆ=‐}　　￣￣￣/　　　　　　　　（う、うん）
　　　　　　　　　　　　　　__,,.､_ 　　ﾊ　　　/　　ハ　　￣ |　/ 三三三{ニ|ﾆ∧＼＿＿_,ﾉv､
　　　　　　　　　　　, -'"　　　　ｰ/　| ／/―ｰ/　ｌ＿ 　　|/ 三三三〈ﾆﾆiﾆﾆ∧_ ＿＿＿Ⅶ≧s．_
　　　　　　　　　　/　　　r ‐ ヽ、　/~ー　　 /, -'"　　 ヽ、|三三三三!二}ﾆﾆ{_(_)二二二(_)二《二}
　　　　　　　　　/　　　 ﾉ　　ヽ >―／￣ヽ /　　　　　　 ヽ. 三三三！ //》ﾆ∧V二二二∧v∧八
　　　　　　　　／　　　 {　＿　 ( 　/　　　丿　　　　　　　　ﾍ.....三三/ ///ニﾆ∧Vニニﾆﾆ∧v∧ﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　 ~　／　　ﾊ　　／　　　　　　　　　　l. 三三ﾑｲ//ニニニ| !ニ=-=ﾆ二}}i! i}ニ′


.

　　　　「すみません承太郎さん。

　　　　　　　お話し合いの方、おまかせしてしまっていいですか？」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. -‐'ﾉー＝'￣7
　　　　　　　　　　　　　　　　 _/　 ! /　　　　 ´￣￣ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　/´ ,へ　　, ⌒ヽ　　　　ﾉ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　X／ ,､､　　 ヽ　ゝ　／　　{ ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　} 〉==ヽﾞ' ' ">　,ｨ=-､　　 ´　ハ
　　　　　　　　　　　　　　　! { '￣　　　￣'ーﾍ　ヽ-―‐´ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ == '　　　　´ 　 ' 　 ＼==　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　y´￣ へ　　 ﾞ＝=　　　{　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　i　　 r= ､　　　　　　　 j ｨ―f‐'
　　　　　　　　　　　　　　　',　　'く__ﾉ　　　　　　　 ´fﾍ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　 -　　　　　　　ｲ､_ﾆ-‐'´
　　　　　　　　　　　　　　　　 ' ､＿＿＿, -= ='イ
　　　　　　　　　　　　　 ,. ‐=ｰ'ﾍ:.:.i!:.r!:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ､
　　　　　　　　　　　　／:.:/:.:.:.:.:.:.vL:L!:.:.:.:.:.／:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:○:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞v-､
　　　　 　 　 　 　 /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.○:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 肩を落としたまま話をしていた康一が、承太郎を振り返った。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　 ＿　-‐====　　　　　　　　　　　／
＿_　-‐=
ﾄ､￣￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　￣
　　　　　　 /　　　　＿＿/￣｀}
'⌒ヽﾉ＿／　　　　 { {'⌒i r｢｢/
　／　　　　　　　＿乂＿|_|__/
　 (0)ー―――(――――‐{＿
　 三三三ﾆ=__￣￣￣￣ﾉ|川￣＼
　　彡'　　 -=ニ=-＿　　　|川
　　　　　ぐｆ莎￣}トﾆｺﾉ,ｨﾆ|川
　　　　　　^冖冖　　 i 斥ヵ乂Ｌ--
　　　　　/￣　　　　　l ∨　　 )}
.　　　　/　　　　　＼r‐' ﾌ　　ｆ｢
.　　 　 |　 　 　 　 　 ￣ |
　　　　　　　　　　　＿_
　　 　 　 　 　 ￣＿__, /
　　￣￣||　　 　 　 /　|
　　　　　||　　　　　 　 |￣￣|￣|
　　　　　||三≧=-　__/　o　 |　 |￣
　　　　　||￣ /￣￣　　 b　 |　 |￣
　　　　　||＿_|__￣＼＿＿_,ﾉ__人_／
　　 　 　 ￣（_) ||/　 ＼￣￣￣


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__,,..　-‐:::::¨::::::::::::::::::::::;.ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::ｨ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 i＼　:::::::::::::::::::::::::::::::::::,.ィ:"::::::::::::〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::｀:ﾞ::'':…ｰ‐::''''ﾞﾞ":´:::ﾌ-‐ｧ:::::::ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V::::::::::::::::::::::::__::.. -ｭ:ｊ::::ﾙ;:::::::::::l,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 V:::::::::::;.- ､::i ,.ｍ i !ﾉﾉ:ヶ‐､:::::::i
　　　　　　「なにかトラブルがおきたのか？」　　 　 　 　 Ｖ::::::::i ⌒ｉ.}:!l　 _L⊥彡ﾄ､ﾉ:::;.-!、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{｀ｰ--ヽ-'ｲﾆ¨-‐ ブ,.ィｦ::::::i /i l ＼､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／｀¨:::::¨´:::::::::::::＞ﾆ"彡'＾l:::j ｉｸ l::ヽ ',:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::＞'ｉ"´ｒブ‐ｒﾃﾄ｀ ｀　ﾚノ::::::Lｊ:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {-‐ ニ¨-‐i ｒ‐ｔｦﾝ!　　 ｰ宀''´　　 i¨ ﾚ'´　 ヽ::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣::::::::::::::::ﾊ. ￣/ｌ,､　　　 　 i　 　 l　i　iﾌ¨ヽ !､:::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::／:::::::／:::／'、　i__ ..　 　 　 !　　 ｊ　 Y/:i　(ﾉ、i::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::/::::::／:::／.　　', 　ヽ '"　　　　　.／ ／/:::l　l::_ｉ l::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::〈:::::<　ｉ　,.イﾊ　 -‐…‐　　.／ ／／:::::ﾊ. ',_｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::';::::i　／ / 　 ', ｀ 丁´　 ,.'　　ｌ　i::::::::::ｉ l｀¨ i　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::}::ｙ"　/｀丶　ヽ＿＿／　　　i. i:::::::::::', V＾i ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::＜ <　 /i＼ 　 ＼　＼　　　　　ｌ l::::::::::::｀i　{:::::




　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿__
　　　 　 　 　 　 　 　 ´　 　 　 ／二}
　　　　　 　 ,. 　´　　　　 　 ／ニﾆﾆ}___
　　　　　／　　　　　　　,∠ 三三ミノ　 ＼
　　　 ／　　　　　 　. イ三三三／ノ｝ |ﾉノ
　　　{-------＜./// /====r　く／　|
　　　 ＼|　| //　/// /l{⌒ﾋノ 　／f} ﾉ
　　　　　＞─ｧ__// //{{ {(　 U　＼ﾘ {_　　　　　　　　　　　　「えぇ、つれてきた人が……」
　 　 　 _{　 ----ろ// }＼_)　　　　　　ﾉ
　　　　ﾉ{　　---く// /　　 　 　 　 ／´
　　 ／ﾆ＼二つ＼／＿ 　　　u　（_
　 /ニ／⌒＼＿/ニニニ＼}＿＿_)
.　{ イニニ／ニニニﾆﾆ＼{〉〉
　 ＼ﾆニ/ニニニニニニﾆ＼
　　　＼_{ニニニﾆﾆ／￣￣ ｀＼
　　　 　 {ニニニﾆ/ニニニニニ:}
　　　　　∨ニﾆﾆｌ{ニニニニニﾆ}
　 　 　 　 ∨ニニ{ニニニニﾆ／



.

　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣ ＼＿_
　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　 .ヽ
　　　　　　　　　　__　イ　　　　　　　　＿＿.||
　　　{ﾄ､　{从iィ ⌒Y}　　　　　　　　　|￣￣|.|
　　 （ﾐミ＞::.　|::::::: |.|　　 　　 .Y⌒Yz|..rnm||!
　　　>ミ{　　　|::::::: |:|　　　　　 i　　L」（＿ﾘ||
　ト､ >Y{. 　 　|::::::::γ＝vニ三三三三三三{_＿　＿
　 >ミ从}　. 　 !:::::::::{､___从ト､_＿＿＿＿＿＿___ _ ノ
　⌒YミﾐV　　∥:::::/￣/:::}}:}ﾘ￣￣￣￣7ｨ T不　）
　.､_ﾉY ./＞.､ |:::::::{　./ミﾒﾆz､__＿,,,　く匕ス{⌒ヽ{　　　　　　　　　　「……やれやれだぜ」
　　てミミニミY:::::::::V　￣＿≧x})ヲﾉ　 .く　 |　　}i!
　　（ミミミr＝ミ≧={ 　 ｲﾓソr＜　 i!　　　.Y !　　ﾘ
　 　 ヾミﾐ| r=- ､＜i　　　￣i　　　　ヾ　､_/ ,|
　　　 }ミﾆi 辷= <　.|　　　　 i　　　　　　 _,,ﾉi!
　　　{ミミミ＞ .､＿人　　　＿ヽ＿　　,,彡⌒ﾊ
.　　　iミミミミミ/ _＞斗＜￣￣￣|ヽ　 ヽ'''´　!
　　　 V ＞ー ''´　　　 ,---.､.　 　|! }＿＿＿ﾝ
　　＜´　 Y ⌒ Y　 　 !　　　 )::　 || |￣￣/
／　　　　 i､____ﾉ　　　 ＞--''´:::.. || |　　./　　　_,,ｨ77i}　 __,,　-=､
　　　　　　　￣　　　　　　　 　 　 || ﾄ､__｛＿ ｨ __　　 ||＜　　　　}}
＞─── -- -　　　　　　　　　　￣￣＼＼ {　　Y　i!　　　　　 ||!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　＼＼=ｲ　 ||　　　　___||



　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 __,，rｘァiＴこﾏコiヮｘ，_
　　　　　　　　　　　　　　　／ 〕,ノ爻爻爻爻爻爻爻}うゎ､__
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　〕ノ爻爻爻爻爻爻爻爻爻j}ｔﾐﾄ､
.　　　　 　 　 　 ／￣ヽ__|　 　 〕爻爻爻爻爻爻爻爻うtrｉ〔j厂ヽ
　　　　　　　 ／ 　 {　 |　|　　　j〕爻爻爻爻爻爻爻trｉ〔　　 )＿_}
.　　　 　 　 / 　 　 ヽ_｣__乂 　 i{｣ﾄ､爻爻爻爻爻rｉ〔　　}ji _,ﾉ￣_}
. 　 　 　 　 }　　　　 　＼ノ｀ﾄ､i{　　iＮ、辷爻,ィｆ´　j}i　 ,ｨfﾁ'´　ﾌ
　　 　 　 　 ＼　　 　 　 jﾚ-|ﾚへ、i{　　￣￣jﾘ　_,厶ィ勹ﾉ　,ィｆ
　　　　　　　　 }､ 　　　/ 入|ﾘ＿_＼ー――一　　／i{ /i{___ﾙ′　　　　　　　　　　「暴れたりとかしてんのか？」
.　　　　　　 ／￣＼ｰ‐| ｛ ﾉ|　く {莎'ヽ　　/jィ化〔_￣V jｆ匚/
　　　 　 ／　　　　 i＼ ＼ヽl l　 ´￣ i{　 　 く込ｿ_冫 }／__│
　　　　 {＿＿　 __ノ　 ヽ 厂| l 　 　 /　　　　´￣＾｀/　 )ｲﾉ }
.　 　 ／― 　 ＼　　 　 /　 | l　 r　{　　ﾉ　　　 　 / /〈／／
　 　' 　 　 　 ＼ ＼ 　 /⌒∧　　}廴___　 　 　 ／ /厂￣
　　　 　 　 　 　 ヽ |　/|＿__∧　{__　￣）　　 　 ／ {
　 　 　 　 　 　 　 j／　(　　 )∧　　￣　　　 イ　　/
　　 　 　 　 　 　 人　　 ＼/　ﾄ､＿_　 ィ　　((_)）/{
.　　　 　 　 　 ／＼ ＼＿_|__/　i　　　/　/|_[　]　 |
　 　 　 　 　 /＼　 |　　　　} 　 　 　 /　 廴ノノ　人
　　　　　　 ∧　/　l|　＿／＼/　　 〈＿＿／　　　　＼
.　　　　　 ∧ ∨ ／　／　＼　＼ 　ｰ＼￣￣＿＿,ノ


.

　　　　　　　　　　　「暴れたりというか、喧嘩している、らしいんです」

　　　　　　　　　　　　_　　　　　,ィ-　 l
　　　　　　　　　　 ／　＼　　/　＿ ノ　 _ へ　　 ,
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ﾄヽ /　　rﾊ／　　 ヽく }
　 　 　 　 　 ／ , ､｀ヽ　,l i　Yf　　 'ｰく　/／ヽ_　ﾑ,　ﾉ!
　　　　　　 r´　　　ヾ　へ　l　 /　　　 ∨ { ヽ_／/ 'ｰ' j
　　 　 　 ／ 　 ､ ヾ　/　　｀　 l ハ!} ,j　l　｀ー く　- ､く
　 　 , - 'ー＜ ゛　　〈　 ミ゛ ー '　 ﾉ＿人 ＿＿_ ヽ　｀ }
　　/　　　　　 ､ ,　ヽﾍ　' ､　　 　 ′　　 /圭ﾐﾊ}　｀､ ぅ
　 ﾉ　＿　､　｀ ｙ　　ﾊ ￣｀　 　 　 　 　 /ｲ"　 ｀ ト , ＞{
　 f´ _,. -ヽ＞ノ　　 ﾉ圭≧､ﾉ　　　　 ゞ" ,.ィ=Y,　 ｀Y´,j
　 l /／　 ／　､＿ノ"　　　　　　　　　　/ 　 ,､′ 　 ゞf
　 Y { ,　　l　人"　　, ィ=―-､　　 　 　 ′　ﾊぅ!　 　 !ﾄ､
.　 Ⅵ{ ,イ lｲ　ﾘ　　'´Y 　rぅr､ 　 　 ＿ 　 ､_ﾆﾗ　　　i! ﾊ !
　　　リ/ / j, ｲ､　　　　　乂ぅj　　 /　 ヽ　　 　 　 　 ﾚり l
　　　 {　,- ､r　j　　　　^rー ´　　 ′　　　　 　 　 　 l 'ﾉ ′　　　　　　　「で、警察の方から今連絡が」
　　　　Y　 _ ヽ }　　　　　　　　　　　　　 ,_,　 　 　 　 レ´
　　　　 l　 { 入ヽ　　　　　　　　　 　 ／　 　 　 　 　 j
　　　 　 ＼ ヽ,ﾆ入　　　　　　　　　　　＿　'　　　　 /
　　　　　　 ＼＿ ,入　　　　　　　　　　　　　　　　,ｨ
　　　　　　　　　　ヽ ヽ　　　　　　　　　　　　　 ／l| ,. ィ=≦
　　　　　　　　　　　 ｀　｀ｰ-､　＿　　　　　_, イlllllｲ　／
　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ｀!　} 「 ￣lllllllllllll／ ／



　　　　　　　 　 /　　　. :. :. :.:.:.::::::::::::::::::::::::;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　 　 /　　 !　　　.: .: :::::::::::､;:;::;;:;:;､ヾヾ､;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!
　　　　　　 ,.ｲ　　.::i:l　　　　　　ﾞﾞ;;､.:.:;;;;ヾミミミﾐ､;:;;;;;;;;;;;;;;;:;:;;;!
　　　 　 　 l:i!.::;;!. :.:|:l　　　　　　　`;､ .:.:ヾミミﾐヾ;:;;:;;;;;;:;;;:;;;;;;;|
　　　 　 　 ﾘl.:.:;|.:::::M､`,`､.::::::::::;:;.:;:;`ヾミﾐﾐヾヾヽ.:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;!　　　　　　　　　　「おやおやこいつは」
　　　　　　　 ヾl!.:l::l:^ヾﾄﾄ､ゞ､.::ヽ.:.:ヾ.:ヾ;:ミﾐﾐヾ　ミミﾐ;:;;;;;;;i'　
　　　　　　　 　`ヾﾄﾄ､`ｰ=＝''ﾞ`ヾ.:;:;:;:;;:;;:;r‐-､ﾐﾐヾ.:;:ﾐﾐヾ:;;;!　
　　　　　　　　　　 `ヾ!　´ﾃ-ｭ｀` ｀)1.::;:;;:ﾄ､　 !.:.:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　l　　´￣ 　　　 ﾘ`t;!/　/.:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i
　　　　　　　 　 　 　 /　 　 　 　 　 　 　ﾘ ,.ｲ.:.::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;L
　　　　　　　　　　　 (　_,,　　　　 　 　 　 ! ﾄ､ !.:.:;:;:;;:;:;,ｨｲｲ从::L
　　　　　　　　　　　　　ゝ-‐　　　　　　 ,′!　`ヾﾄﾄﾄ､ﾘ^!／.:.::::::iヽ
　　　　　　　　　　　 ／.::::Y　　　　　 ／　 ;　　　　 ,,､‐'´ ,ｨ.::::::::|::::.`ｰ- ､､､＿
　　　　　　　　　　 /.:.:.:::::::ヽ ＿ ,　イ　　　　　,､‐'"　.:.／　!.:::::/.:.:.::::::::::::::::::::::::
　　 　 　 　 　 　 /.:.:.::::::::::::.::::「.::::7⌒77"´￣ハ　　　|__／.::::/　.:.:::::::::::.:.:::::::::::
　　　　　　　　　/.:.:.::::::::::::::::::::i::::/　 //i　　　i.:.:::i　　　　.:.:.::/　 .:.:.:.::.:.:.:::::::::::::::
　　　　　 　 　 /.:.:::::::::::::::::::::::ﾉ:::{　/ '　|　　 / .:.::|　　　.:.:.::/　　 .:.:.::　.:.:.:..:
　　　 　 　 　 /.:.:.::::::::::::::.:.／.:.::.::ヽ　　　 　/　.:.:::l　　.:::::::/　　　　.::　　 .:.:


.

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 ／　　 _,.ノ　 ヽ､_
　　　　　　　　　 　 ｜　 　 ( ●) (●）
　　　　　　　　　　　｜ U　　（___人__）　　　　　　　　「あー……警察から」
　　　　　　　　　　　 .|　　　　　　　__ﾉ__
　　　　　　　　　　　　|　　　　 _／ ___＼ヽ_
　 　 　 　　 　　 　　 人､ 　　'-／____ ヽ　 |
　 　 　　 　 　　 _,／(　ヽ､　 __'-〈 、 ヽ　　|
　　　_, ､ -― ''" :l : :.＼　 ヽ,､.ﾞ,/ヽﾉ}　　　ﾄ､
　　/. : : : : : : : : : :|＿: :.ヽ､ ∧:::〈ヽﾄ{　　　〈j)、
　丿: : : : : : : : : : : : ／: : :.∨ |:::::', |: ゞニﾆ彡〉,
. i : : : : : : : : |: : : : : ＼ : : : `､|::::::|,|:〈: : : : : : : ∧
/. : : : : : : : : !: : : : : : : ＼ : : :.'､:::::| : 〈: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : ＼: : :'.,:::|: ;∧: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : 丿: : : : : : : : : : :.＼: :V:./-∧: : : : : : : : v
: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : ﾚ : : : ∧: : : : : : : :}


_,.へ､-､ヽこ Vヽ_
三ヽ／　ヽ }/／└ーｧ
ﾌ `{_ (⌒Vi|/／⌒ Tュi、
-=‐'_'い{〉´｀くｱ　ノlV ハ
／,.へ! ｿ　i　/^ー＜__ノﾉ-1
二、　　　　＼ =､‐､ヽ（ﾆ二}
⌒ヽ　　　　　　　ヽ} ﾄー-={
､(　)l　　　　,.-=､　　 トﾆ= /
　｀´ ,.､　　'(　)　}　　｣こ‐ﾉ　　　　　　　　　　　　「ええ」
　　'　 }　 ´｀`''′ /ｰソ′
　　　　　　　　U　/-く
　　^‐　　　　　 /7＾i/
　　　　ゞ　　 /_ノノ
　　　　　　／ｰ'´
､＿_,..　イ´
/=＝＝ ｒーｖ─r- ､
//:::::::ノ {つﾉ-─--､ヽ



.

　　「それは、迎えにいって差し上げないと」


　　　　　　 ｒ'´　　 　　　,イ´ｆ´　　 　／　　　　　　　　　 ｀ヽ　　　　　　　　　　ノ
　　,ｒー--{　　　　　 　/ /　|　　 　 /　　　　 　 　 　 　|　 　 ヽ　　　　　 　　ﾉ
　 /　／￣!　　　　 　/ 〈　 ﾉ／　 /　 　 　　　　　　 　∥　　　ヽ　　　　 　（_!
　 |　レ´￣_＞　　　/　! 'Y /　 　 !　 /　　 　 　 　 　　∥　　|　 ' ,　　　　　　｀!
　 ,ヘ｀二彳´　 　　|　|　 ｆ/　/　｜　| /　　　　 | 　 　 ∥　　 |　　',　　　　　　｀!
／ 　　　　|　　　　 | .ﾉ-ｲ !　!　　|　 ﾉ'　|　ｊ 　　| 　 　 /}　　　|　　 |　　 　 　 　 |
　　　　 　 | 　　　　!ｆ　　 }|　{　|　|,ｲ|,ｆ/| .∥ 　.ｊ　　　/ }　|　　| 　　|　　　 　 　 ｜
　　　　　　レ‐イ　　| ）　.{|　,ﾍバ十-|-‐'ム　.ｲ/　, / /, ,ｲ　 /! |　/　　　　　　ノ
　　　　 ／　　　|　 ｒｭ,⌒)ﾙ'ﾑｨﾃ'i'ﾃ〒ミ｀ﾉノ/ /ﾚ'｀ナﾒｲｧ　// / /　　　　＜(´
　　　／ 　　　　｀ー<@〉},'　 ハ辷'_..八｀ " ノ.ｒ'　,ｒﾃ!ﾑz'/／ｲ /ﾚ　　　　　　ノ
　 ／　　　　　　　　　｀ﾏ 　,'　´"'''"゛　　　　　　{､_.'ﾉ 'ｚｨ' 　 ﾚ'＿　 ＿,...-‐´
／　 　　　　　　 　　　,'　| |', 　　　　　　　　j,　 ｀'''''゛//　　 　 ）　｀´
　　　　　　　　　　　　,'　 !! ヽ、　　　　　　"　 　 　 /├‐-‐ '´
　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　∥｀ヽゝ＾ヽ　 　 ~'　 　_.. イ　|
　 　 , ‐ ´￣｀ｰ､._　 | 　 |＞´　　　ヽ.._..　-≦　 / 　{
　　/　 　 　 　 　 ｀┤　∥ 　　　　　 ヽ ｒ-―-､_!　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　─　 　 ─　＼
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　　　　　　「コーイチくんも大変そうだお」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　 　 ／　r─--⊃、 　|
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|



　　　　　　　　　　　　　　,
　　　 　 　 　 　 　 _,. -‐'ﾉー＝'￣7
　　　　　　　　　 _/　 ! /　　　　 ´￣￣ﾊ
　　　 　 　 　 /´ ,へ　　, ⌒ヽ　　　　ﾉ　ヽ
　　　　　　 　 X／ ,､､　　 ヽ　ゝ　／　　{ ﾊ
　　　 　 　 　 } 〉==ヽﾞ' ' ">　,ｨ=-､　　 ´　ハ
　　　 　 　 　 ! { '￣　　　￣'ーﾍ　ヽ-―‐´ ヽ
　　　　　　　　ﾊ == '　　　　´ 　 ' 　 ＼==　　ﾊ　　　　　　　　　「おかげさまでね」
　　　　　　　　y´￣ へ　　 ﾞ＝=　　　{　　　　/
　　　　　　　　i　　 r= ､　　　　　　　 j ｨ―f‐'
　　　　　　　　',　　'く__ﾉ　　　　　　　 ´fﾍ ヽ
　　　　　　　　 ヽ　 -　　　　　　　ｲ､_ﾆ-‐'´
　　　　　　　　　 ' ､＿＿＿, -= ='イ
　　　　　　 ,. ‐=ｰ'ﾍ:.:.i!:.r!:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ､
　　　　　／:.:/:.:.:.:.:.:.vL:L!:.:.:.:.:.／:.:.:.＼
　　　　/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:○:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞v-､
　　　./:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.ヽ
　　 /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.○:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}


.

　　　　　　　　　　　 「で、桐条さん、比津筆さん、

　　　　　　　　　　　　　 そういうわけですので、申し訳ないですが、僕は一旦……」


　　　　　　　/ i　 ∨　ﾘ ,イ {　　 /　 ﾉ　ｨﾉ　!八
　　　　　　　}　V／　ｲ　i　! ）　r'　／　ハ　ﾉ ﾘ ゝ
　　　　　　　ﾊ　{　　ハ,　ヽ^!　ﾊ　{　' ,ｲ ヽ'　/
　　　　 　 !Y´!　i　 ヽ＿二ヽ　! i /｀´　ﾉ　 Y ﾄ´
　　　　　　} ｀ヽ　ゝ=-=､ヽ　 V / ／｀´ 　 /ﾉｲ
　　　　　　 ヽ　! 」　　　 ﾞ　ヽﾉ i　〃⌒ー/　/ ,イ
　 　 　 　 i´｀{　ﾉ　,rへ　　　　　　　　　 ﾉ/ /ﾉ !
　 　 　 　 i ﾍ ij　 "⌒ヽ',　 　 　 　 ／ヽ V/／
　　　　　　! {V! 　v>､ヽ ｀ｰ　　iｨ≦=へ!　}/ 7
　　　　　　 ＞jf‐八(しﾘヽ　　　 ,ｨ=vfv　 /ﾉ/
　,ｨ､＿_,. ｨ三ﾊ　　 ｀ｰﾞ　　 _　 ､ し;ﾉ, "./´/
ム/三三三三ﾊ　　　　　 ´　｀　 ｰ ﾞ　./／
三三三三三三!ヽ　　　_,.__‐､　　　　/
三三三三三三三＼　 'ー_‐' 　　,ィﾆ{
三三三三三三三三＼　´　,. ＜三三＼
三三三三三三三ﾆく/ﾆ7=三三三三三 ＼
三三三三三三三三 ○ 'ｰ'三三三三＼三｀fヽ
三三三三三三三三三三三三三三三三三三 {
三三三三三三三三三三三三三三三三三三ﾆ}



　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _,ノ　ヽ､_ 　　＼　　　　　　　「まぁ、お気になさらずに」
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （●）（● ）　 　 |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （__人___）　u. 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 '､　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｜　　　　　　 ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　, 　　　 ／_.{
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ｧﾆニ＜／／〉、＿_　__
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,./ /＼　 ／ : : : : : : ＞ : :＼
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _／ /|ｲ:::::/∨. : : :l: : : : : : : : : : :.丶
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／. : : : :| ./｀Y / : : : 」: : : /: : : : : : : : }
　　　　　　　　　　 　 　 　 ,´ : :/: : : :| ｉ::::::|/ : :／: : : ／: : : : : : : : :|
　　　　　　　 　 　 　 　 　 { : :/. : : : :|/:::::/ : : : : : : : | : : : : : : : : : ,'
　　　　　　　　　 　 　 　 / : :,' : : : : : |::::/ : : : : : r---く´ニ＼: ヽ:ﾉ
　　　　　　　　 　 　 　 ､'ｰr,_| : : : : : :|:/ : : : : :_/二ヽ　V: : : : ｀ :´
　　　　　 　 　 　 　 ／ :.／￣＞＜ :./ : : : : :/ 二 ヽ_」┘: : : ∨}
　　　　 　 　 　 　 / : : :ム　/ : : : :￣￣￣￣~ﾞ''-ゝ.」: : : : : ∨ :}
　　　　　 　 　 　 { : : : : : :＼､ : : : : : : : : : : : : : : : :＼. : : :∨ : :l
　　　　　 　 　 　 ヽ: : : : : : : :￣"＼ : : : : : : : : : : : : : : : ／ : : :{

.

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . . . : : : : : : : : : : : : . . .　　　　　　　　　　　　「管理責任は果たすべきですな」
　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : :: : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼
　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : :::::/ヽ: : : : : : :｀ヽ.: : : : : : : : :.
　　　　　 　 　 　 : : :::::: : :i|.:i| 　 ＼: : : : : : : ＼: : : : : : : :.
　　　　　　　　　ｉ : : ::::::|: :i|.:i|－‐-　 : : : : : :|: : : : : : : : : : .
　　　　　　　　　|: : : :.:.:|: :i| -‐ｧzﾐ､　 V: : : :| : :| : :::|:: : : : :!
　　　　　　　　　|: : : ｘ､|: :i| 　.乂ｿ　 　 V: : | : :| : :::|: |: : : :!
　　　　　　　　　|: : :.|ｉ ﾍ : ﾄ.､ 　 　 　 　 V: | : :| : :::|: |: : : :|
　　　　　　　　　|: : :弋 :|Vﾍ 〉 　 　 　 　 ﾚﾍ: :,!::::::i| :|: : | :|
　　　　　　　　　|: : :i : ﾞｰ､　　　　　　　　 〉　V i|::::ｉ| :| : i| :;
　　　　　　　　　|: : :|: : : : :ﾄ　　 　 　_　‐ 　　　 ﾚ'/:/|: /ﾚ′
　　　　　 　 　 .ﾉ: : ﾉ: : : ::::|　　　　　｀こ　　 　.ｲ/:/: ﾚ′
　　 　 　 　 ／: :／: : /: :/:|　　＼　　　 　 .ィ::|:|{:/: :∧
　 〈:.ゝ=-＜: :／: : :.:/: :/::::|　　　 ≧=-　 |: | :|:|〈: :/: :ゝ.,
　　 ー=ｧ: : :/: : : :::/: :/ :::├ -､ r――一ﾍ:|:::::| :V: : : :!::::::､
　　 　 /: : :/: : : : /::::::::＿_,!　 ﾉi!｡s≦ニニ7:::ノ'´: : : :.ﾉ:::::r'′
.　　　/: : :∧: : : /:r≦ﾆﾆﾆﾆ{三}ﾆﾆﾆﾆﾆ７:´: : : : : ／:::::::ﾉ
　 　 : : : /: : ゝ. : ::|ﾆﾆﾆﾆニi}￣{i＜二>'′: : : : ／_:::::　'′
　　　 ゝ.＿: : : : ｨ弋＿＿ .イ 　 i!/7>' : : : :＞':､￣　　 ｀ヽ
.　　　　　　￣／ﾆﾆﾆﾆﾆニﾉ　　i!V/: : : :／ﾆﾆ∧　　 　 　 ＼



　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿__　　　　　　　　　　　　 「個人的には、みなさんといい関係で
　　　　　　　　 　 .　　´　 　 　 ／二}
　　　　　 　 ,. 　´　　　　 　 ／ニﾆﾆ}___　　　　　　　　　　　　いたいと思ってますから、
　　　　　／　　　　　　　,∠ 三三ミノ　 ＼
　　　 ／　　　　　 　. イ三三三／ノ｝ |ﾉノ　　　　　　　　　　　 これからもよろしくお願いします」
　　　{-------＜./// /====r　く／　| 　　
　　　 ＼|　| //　/// /l{⌒ﾋノ 　／f} ﾉ
　　　　　＞─ｧ__// //{{ {(　 U　＼ﾘ {_
　 　 　 _{　 ----ろ// }＼_)　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　「それじゃ、承太郎さん、仗助くん。あとはおまかせします」
　　　　ﾉ{　　---く// /　　 　 　 　 ／´
　　 ／ﾆ＼二つ＼／＿ 　　　u　（_
　 /ニ／⌒＼＿/ニニニ＼}＿＿_)
.　{ イニニ／ニニニﾆﾆ＼{〉〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　 ＼ﾆニ/ニニニニニニﾆ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 康一が、扉の向こうに消えていった。
　　　＼_{ニニニﾆﾆ／￣￣ ｀＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　 　 {ニニニﾆ/ニニニニニ:}
　　　　　∨ニﾆﾆｌ{ニニニニニﾆ}
　 　 　 　 ∨ニニ{ニニニニﾆ／


.

　　 　 　 　 　 　 ／;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.::ヽ
　　　　　　 　 　/;;;;;;;:;:;:;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::, .イ､
　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::,､-‐'''"´..: .:;.;:;ヽ,
　　　　　　 　 |;:;;;;;;;;;;〔カ;:;:;:;:;:;:::::,r'´　ヽ.:.:;;;:;;ヽﾐヽ;.:.:..ヽ
　　　　　　　　!;:;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;;ｲ　 ;:ﾄ､ ;:;;､.:.:;:;:;:;;;;;`ヽ;:;:;!
　　　　　　　　`ﾄ､;:;;;;;;;;;;,､‐'ｨｲ ;:; :; ;;､ ;:;:;､`ミﾐﾐ､:;;;`ヾ;:;;|
　　　　　　　　,'.:;:　,:　,ｨｲﾉlﾉ;'ﾊﾄﾄ､ヾ;:;:ﾄﾄ､ヾﾐヾ;: ;;;;;;.:;;;ﾘ
　　　　　　　　V,:;`,;',;,'ﾙ'ﾞ-ｲ=≡'´　 ｀`''＝- ､`ﾉﾉ　.:.:/
　　　　　　　　 ﾙ,;:',ﾍ;;! 　ｰ＝'''´ヽ　　ｰ＝‐`　 ii! l;:;/　　　　　　　「……苦労しているようですね、広瀬氏は」
　　　　　　　　　ﾄﾄ;;ﾄ､j!　　　 "´　　　｀`　　 　 / //
　　　　　　　　　 '`ヾ>ﾄ､　　　　　　　; 　　 　 ,ﾍ;:;k
　　　　　　　　　　　 `1ik､　　　　`ー′　　 ,ﾍ;:;;ｲ
　　　　　　　　　　　 /.:.:L:.､　　 -‐-‐-　　/ 1;;/ヽ
　　　　　　 　 　 　 /.:.::.:.:/1ヽ　　´￣　 ,.ｲ /;:;:;ﾊ.:`,
　　　　　　　　　_,ノ.:.::::::/;:;;ﾚ''｀`ー─.＜ V;;;;;i.:l/.:::::L_＿
　　　　　-‐''"´.:.:.::::::::::/;:;;;;;l　　 /l　　　ヽi;:;;;;;;l.::::::/::::::::::::.`
　　　　.:.:.:.::::::::::::::::::::V;:;:;;;;;;;|　　lk!　　　　l;:;;;;;;;|.::/.::::::::::::::::::
　　　 .::.::::::::::::::::::::::::::;:;:;;;;:;::::L＿|ﾉ ＿_」_ﾉ;:;;;;;;;;;/::::::::::::::::::::::
　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:;:::;:;;::::::::::::::::::::::::
　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::




　　　　　　　 _､i、　　　　　　　 　 ｀丶､
　　　　　　　ﾉ 　 ＼　　　　　 　 　 　 　 ｀＞､
　　.　 　 　 ,!　　　　 ヽ、　　　　　　　　　　　　＼
　　.　　　　/　　　　　　 ｀＞ ､　　　　　　　　　　 ﾍ
　　　　　 /ﾊ　　　 　 　 /　　　｀¨下、ｰ--　 -一'7
　　　　 ,ﾝ:ｸ-ﾄ　　　　 ｆ´　　　　　 ヽ ｀フ　 　 　 /　　　　　　　　「康一くんには随分と助けられているよ、実際」
　　　 /:::/-､.V　　　　j　　　　　　 ﾉ　,} ﾊ ﾊ　　/
　　　,},ﾄi /ﾉ!. ﾄv'‐､i´　ｒ=‐- ‐'ﾌ'"　 /ﾌ'⌒ヽﾌ/
　　 lノ:::i l/ﾉ i:::::ヽﾆ!＼ﾞヽﾟ　　´　　ﾆﾌ ﾟ∀ﾟ .}＞
　,/,レ'´ｉ Ｖ ,ﾑ--'´¨丶、 弋-一＜ /.クゥァく
　　　　/＼)"｀ 　 　 「ﾞﾋiｩ-､..＜＜、　 '＾ ´ 　 ＼
　　　 ﾉ　　ｌ　　　　　 ｀¨¨ ´　｀¨７ｧｮ､.._‐-　...,,,_　 ＼
　　＼!.　　l.　　　　 　 　 i　　　 ,' ｀¨./　¨　ｰ-　 二´_)　　　　　　　　　　「だがどうも、色々と康一くんの
　　 　 ヽ　l　 　 　 　 　 　 __/　i.　, '
　　＼..　ﾊﾄ、　　　　　 　 弋＞'.／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　足を引っ張りたがる連中もいるようだ」
　,.ィ¨￣｀ヽ ＼. 　 　 -‐ -､..､／
　　　　 Y¨i l_ヽ＼　　 ｀ ー.,ｲ
　　 /´￣｀ｒ-｀ヽ　＼　　／
　Ｕ!　　　　）ﾟ　　l　　｀¨i ',＼
　 ノ'´ ￣ ´　　 ﾉ ﾉｒ─一',.ｨ'
　ﾚ､ｒ‐-､..__　イ／/ /ニﾌ／
　 ヽ　　　 ／l　 /／ .／
　　 l　　,ｲ　　Y / ／

.

　　　　　　　　 　 　　　　-――-
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　 /　 　 　 　 　 　 ｀,　　　　　　　「おい、美鶴」
　　　　　　　　　　 ｌ　 　 　 　 　 　 　 i
　　　　　　　　　 　| 　 ＿＿ ノ　 　　 ）
　　 　 　 _ ―ヘz7i　　(　●）　　( ●）∧､ー ､
　　　, ＜/////∧i　　　　（　　ﾉ　ヽ　i/,j////∧､_＿
　 ／///////,ｲ/∧　　　　 ｰ'　ｰ ´ ∧/ﾍ//////////j丶
／/////////jZ/_∧.　　　　　　　 ∧//Z////////X///∧
//////////＞＜/∧､　　　　　　∧/＞＜V////zZ///∧.i
/////////,∧V///∧ﾍ､＿_＿_,.ｲ/////,∧///∧V/////,|
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///////////∧V///∧　/てゝ,ｊ////,∧///∧////////|
/////////i,//∧V///∧////∧///∧////j/////////|{
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　 ＿V///////////////////j　 {　　　　　＼/////_＿__
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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ´:.:.:.:.:.:.:.:.｀ ヽ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...､　　　　　　　「どうした、比津筆」
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　':.!､:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.i:.:.:.:!
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 i:!:|^ヽ:.:.＼:.:.:..､:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.!:.:.:.|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 !|:.!─-＼:.:ヽ:.:.＼:.:.:.:.:..i:.:.:.:.:.|:.:.:.:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:!|i　r‐r;ﾐヽ:.ﾄ､jﾄ､ヽ.:.:.:.|:.:.:.:.:i ´Y{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:!i|ﾄ.　 ゞ'　!'　　ｲﾍ:.!:.:.:i:.:.:.:.,　 /:.!
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 !i　 i 　　　　　　　　!|､:.:|:.: /_イ:.:..i
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |!　　､　　 ､:,.　　　ﾉハ:.|.ｲ:.:.:.:i:.ﾄ.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　 ＼　ｰ_,- 　　 , j:.!:.:ﾊ:.:.!:{:.:i..､
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼_,.　　>､　　　／/.ｲ｀!{ !:.::/:.ﾊ:.:ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/＿:.7ﾌ「　/　{!　|:.:／:.:.:.:.}:.:.:.!､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／´, -厂 ト ､　　 ／:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:./:.:}
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 イ:::::::::::::,厶 _」ヽ　 >′:.:.:.:.:..／:.:.ｲ:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　」:::::::::::/:::::::::|　'／:.:.:.:.:.:.:,.ベ:.／:.／
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ L_ ／::::./　 !←─-. __/.　　　Ｋ、
　　　　　　　　　　　　　　　　__／:::::::::,:::::::::::/:::::::ヽ＼:.:.._ｰ{　　　　　　ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉:::::::::::／:::::::::/:::::/:::::::::::::＼:ミi　　　　　　　{
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼_, く:::::::::::::/:::::::{::::::::::::::／:..Y!　　　　　　/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　＼_::::j:::::::::L_,.rイ:.:.:.:／ 　　　　　　　　 ＼


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　「会合や交渉を続けるには、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人数的なバランスが随分悪くなってしまってるだろ、常識的に考えて」


　　　　　　　　　　　　 　 　 　／￣￣ ＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　__ノ　｀⌒　　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （●).（● )　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 （__人___）　　　　|
　　　　　　　　　　　 　　　, =二ニﾆヽ､　　 |
　　　　　　　　　　　　　/　　二 ヽ､`,┘ 　 ﾄ、_____
　　　　　　　　　　　　 /　　　-､ }、j┘　 ｲ// : : : .｀' ｰ- 、
　　　　　　　 　 　 　 /　　　 /{_/ニニ,´＞/ : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　 _/＿__　ノ : 「r{::::ﾍ　 / : : : : : : : : : : : : : : '､
　　　　　　　　　 / : : : : :ヾﾐ : :.i　r:::',　y : : : : : : : : : :/ : : : : : :'
　　　　　　　　　 : : : : : : : :/ : : ｉ .i:::::i ,i : : : : : : : : : r : : : : : : : :i
　　　　　　　　,' : : : : : : : / : : : :i i::::::ｉi: : : : : : : : : : :| : : : : : : : :|
　　　　　　 　,' : : : : : : : ハ : : : :',i::::::ii : : : : : : : : : :.| : : : : : :／|
　　　　　 　 ,' : : : : : : : /. :ﾊ : : : :',:::::|: : : : : : : : : : :| : : : : : : : :|
　　　　　　/ : : : : : : :./ :/　V: : : : ',:::|: : : : : : : : : : :| : : : : : : : :|



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 , :＜: : : ￣:＞. .、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. :´: : : : : : : : : : :＼: :＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 , ' : : : : : : : : : : : : : : : ＼: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :＼ :ヽ:∧　　　　　　　　　　　 「あぁ、確かに。
　　　　　　　　　　　　　　　　　,' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',: :',: :!
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ; : : :ﾄ､ : ',: : : : : : : : : : : : : : i : |: :!　　　　　　　　　　　　　もともと三人のみのスピードワゴン財団側から、
　　　　　　　　　　　　　　　　 i: : : :|　ヽ.:＼: : : ＼ : : : :l : : |: :l: :|
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l:!: : : ｌ ＿＼: ＼: : : ヽ : : l: : ｌ: :l : l　　　　　　　　　　　　　　 広瀬氏まで抜けてしまってはな」
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 lﾊ: :l: :lｬ‐ｔz:ﾐ＼ :＼: : :Ｎ: :ｌ: :l : l : :l
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｌ! V:!: :!ヽ｀ｰ'　 ｀ヽ: ＼| ヽ:l /: /l: : i
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l!　V＼!、　　 　 　 ＼!　　} : /:∧: :',
　　　　　　　　　　　　　　　　 {.　 V: :∧　 　 ヽ'　　　　 j//:/ : ＼:＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　ヽ : : ＼ 　 ｰ 一　 ／l:i/､: : : : 〉: :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ＼: : : ＞　、_／　/ｲ／ヽ:／: : : : :）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: l :＼ : : : :{┬一'´ /!　／ : : : : ／-― ､
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 / :/ : : : ＼:_:ﾉ」ﾍ、　〈_／: : : : :／--─　-､＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／: /: : : ｘ＜ ｀ｰ{___∧　/: : : : :／/-‐─　‐-､＼＼
　　　　　　　　　　　　　_. .-:‐:´: ／　／　　　　'´/│ ∨_: : : :/　/　　　　　　 ＼／ ＼
　　　　　　 　 　 　, ＜: : : : : ／: : : |　　　　 ／/　　　|: : ￣:｀ミ | 　 　 　 　 _／　　　 》


.

　　　　　　　　　　 　 ,ｨヌ:::ｒ' メ爻爻乂乂又ﾇｧx､_
　　　　　　　　　　　/::::::::::::. {丈爻爻乂乂乂乂メﾒ＞ｘ
　　　　 　 　 　 　 /:::::::::::::::.. ヒ爻爻乂乂乂乂乂爻爻殳ト､
　 　 　 　 　 　 　 }::::::::::::::::l::.､ 匕爻乂乂乂乂乂乂乂爻爻ﾊ
　 　 　 　 　 　 　 |::::::::::::::::l:::::N 弋爻乂乂乂乂乂乂乂ﾒﾊ .::}
　 　 　 　 　 　 　 |::::::::::::::::ﾄ､:::::ヽ {ﾄ､爻爻乂乂乂乂乂メ　:/
.　　　　　 　 　 　 |::::::::::::::::{　 ＼:::::Ｎ｀Yｈ从从爻又ヌﾌ ..::/
.　　　　　　 　 　 l⌒ヽ::::::__l ,へ、＼:::｀ﾄ､｀￣⌒　　　..::::／
　　　 　 　 　 　 ﾉ ｌヽ V´／ ^ヽ::＼ ｀ ＜::::｀ｿﾌZｱ刀ノ
　　　　　　　　　{　ｌ （　'　　　ｆｔｩﾃ‐ﾐ　 　 ￣／二l/
　　 　 　 　 　 ,.ヘ.｀つ| ',　　 'ー‐'　　　　弋ｸフ /ｊ　　　　　　　　　　「俺達は別に構わねえけど？」
　　　　　　　　{/＾＞|　|　　　 　 　 　 ,.´ |　 };;　/´
　　　　　　　 　 _∧ l 八　　　 　 　 〈　 ｿ　 l;; /
.　　　　　 　 　 | {__＼.　ヽ　　　　　__　_　　 ;/
.　　　　　 　 　 l 　}）_::＼. ＼ 　 ⌒ー'_,.　／
　 　 　 　 　 ／:V/:ｆ ｀)::::}l　 ＼ 　￣ l;／ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ですよね？承太郎さん」
　　　　　 ／:::::::::::::::Vノ::::l|　 l　 ｀ー‐'l|:::::/:＼
_.　-:‐＜＿::::::::::::::::::::::::::::l|　､l　　　l　ｌ|／::::::::::＼　　　　,.-┐
::::／￣　ｒ ､｀ヽ───一'}　 ＼__/／lヽ-------/⌒ く___ノ⌒ヽ.＿_
:/　/　|　|　ﾊ　∨　　　／⌒ ー----┴‐ ､　　　 {　l 　 　 　 　 i }:::::::＼
{　 i::::::ｊ　＼ ∧　',　 ／　　　　　　　　　　　＼　　l　i　 　 　 　 ﾉ/＼:::::∧
ﾊ　';:://! ﾄ､＼ｊ　 i /　日　　　　　:l　　　 　 日ヽ　＼＼　 __／,ｲ::::::::':;::::∧
::::',　 〈_:| |__〉 　 / {　 目　　　　　:!　　　 　 目　|＼　＼「　／:::::::::::::::i::::::∧



　　　　　　 ｡s≦⌒ヽ
　　 ｡s=≦二─
≦三二二─
三三三三二＿ ,ﾆ､. ,へ
三三〇ヾー-- ( 　 /η
彡彡(≧＞　_ 　 ｀ﾒ､_/
ヽ彡　　,fﾓﾌy彡＞　_
ﾍ／　/　　ﾐ　　　{三三
ﾚl　　{　　 ｀　, ─〉 }ー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「あぁ、問題はない」
>{＿＿＿　　ヽ-´ /
彡彡彡　}　こ二 /
⌒ヽ彡　 }　　 } /　　_
___乂彡 . }<⌒>'ー-//
三-＝ﾆ　L三/二ﾆ{_{
三三三≧=､ﾆﾆＯ }
三三三三三＼二 }＿
三三三三三二＼ }',
三三三三三ニ.　 ﾞ}∧
三三三三三二ﾆ　}.　',
三三三三三二ﾆﾆ}.　 }
三三三三三三三 }　/
三三三　 ∨三ﾆﾆ}_/
三三ニﾆ　 ∨三ﾆ}
三三ﾆﾆ. 　　∨三}

.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／ 　　　 _ノ ⊂_ ‐-' ＜
　　　　　　　　　「ふむ……」　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　（ ―）　 λ　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ__|　　　 　　（__人）　　ヽ　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,/　　　｀ ＜　 　　⌒ﾉ　　. ｒ'-‐￢
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／---‐――--.､ゝ＼　 ノ　　　」-‐＞ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ. ´_ノ　　　/　 ´　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　　 ヽ.　　,　, .!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　　　　 l｀ / / /!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､　　 !/. ,'　l　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　＿十''''''''""　　　　　＼ ＜　　　'　l


　　　　　　　　　　　　　　　_ . --. . ､
　　　　　　　 　 　 　 　 ＜: : : : : : : : ＞.､
　　　　　 　 　 　 　 ,ｲ : : : : : : : : ＼: : : : ＼
.　　　　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : :＼ : : :∧
.　　 　 　 　 　 　 ,' : : : : l､: : : : : : : : : :ヽ: : :∧
　　　　　　　　　　i: : : l : | ＼: : : : :＼: : : ',: : : l
　 　 　 　 　 　 　 V: ｌ |: :l -‐＼-＼ : ',: : :i : l: :!
.　　　　　　　 　 　 } 「ヽ､:! rｔﾃﾊ｀ヽ:＼:i: : l: :ｌリ!
　　　　　　　　　　 ｊ八､ ｌ.:ﾄ､ "´　 　 ＼: : l: :l´　　　　　　　　　　　 「それでは、こちらは今回要望をひとつだけ伝えさせてもらえれば
　　　　　 　 　 　 〈: : : :｀:ヽ: ＼　　　‐', ヽ:V{__ﾉ
.　　　　 　 　 　 　 ＼: : : : :＼_,ﾉ、 ￣ /: :j:彡く＿_.　　　　　　　　　　 ひとくぎりにしていただいてかまいませんがいかがでしょう？
　　　　　　　　　 （　　）: ＼: ﾉ'⌒二ｺＺﾋﾆｌ: /: ﾉ　 ﾊ
　　　　　　　　＿__>:´: :_:_／ ／　／ヽﾊ　 ＼:L.、　 |　　　　　　　　　　　無論、この場で要望に対する回答を頂く必要はありません」
　　　　,. 　　/: : : ;.ｘ＜／　　＼　　／| |＼/´ﾚ': :〉: |
.　　　（_＿ノ: : 「/ ＼　　　　／ ヽ/　 V　　 /: : ∧ :|
　　　　／: | : ｒ'ﾉ　 / ＼　／ ／　　　 |　　 ヽ:ノ‐‐.､i
ｰ＝ヲ: : : / : | l　 /　　　ヽ./＼　 　 l |　l　　 ＼ｧ: :ﾊ　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　/: : : :/ : //　ﾉ＼　　　|　　 ￣ヽＬ|__|_|_　／: :/､ }　　　　　　　　　 考え込んだ美鶴が、承太郎と仗助に聞く。
　 /:∧l: l: ://　/　　 ＼　 l　　　|　　|　 | ／: : ／l //　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　{: :l　 ヽ://　/　　―-ハ/ 　 　 ! 　 !　〈: : ／l l ll ∧
　｀ｰく　,//　/ 　 　 ／: : :V　ヽ.　l 　 !　 乂_　l l llｆ
　　　　//　/　　,　': : : : : : ∨　 ｀ l　 l　（　　｀l l l |
.　　　//　/　 ／ｊﾊ: : : : : : : ∨､　 l　 |　 ｀　　ｌ l l |
　　 //　/　,ｲ　'´ ﾉﾊ : : : : : : 〉　　l　 |　　|　| l l l {

.

　　 　 　 　 __,,..　-‐:::::¨::::::::::::::::::::::;.ｲ
　　　／￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::ｨ
.　　 i＼　:::::::::::::::::::::::::::::::::::,.ィ:"::::::::::::〉　　　　　　　「あぁ、かまわないが……、その内容は？」
　 　 ヽ:::｀:ﾞ::'':…ｰ‐::''''ﾞﾞ":´:::ﾌ-‐ｧ:::::::ﾚ
　　　　V::::::::::::::::::::::::__::.. -ｭ:ｊ::::ﾙ;:::::::::::l,.
.　 　 　 V:::::::::::;.- ､::i ,.ｍ i !ﾉﾉ:ヶ‐､:::::::i
. 　 　 　 Ｖ::::::::i ⌒ｉ.}:!l　 _L⊥彡ﾄ､ﾉ:::;.-!、
　　　　　{｀ｰ--ヽ-'ｲﾆ¨-‐ ブ,.ィｦ::::::i /i l ＼､
　　 　 ／｀¨:::::¨´:::::::::::::＞ﾆ"彡'＾l:::j ｉｸ l::ヽ ',:!
　　／::::::::::::::::::::::＞'ｉ"´ｒブ‐ｒﾃﾄ｀ ｀　ﾚノ::::::Lｊ:l
　 {-‐ ニ¨-‐i ｒ‐ｔｦﾝ!　　 ｰ宀''´　　 i¨ ﾚ'´　 ヽ::＼
／￣::::::::::::::::ﾊ. ￣/ｌ,､　　　 　 i　 　 l　i　iﾌ¨ヽ !､:::
::::::／:::::::／:::／'、　i__ ..　 　 　 !　　 ｊ　 Y/:i　(ﾉ、i::
:::/::::::／:::／.　　', 　ヽ '"　　　　　.／ ／/:::l　l::_ｉ l::
:::::::::〈:::::<　ｉ　,.イﾊ　 -‐…‐　　.／ ／／:::::ﾊ. ',_｀ヽ
::::::::::::';::::i　／ / 　 ', ｀ 丁´　 ,.'　　ｌ　i::::::::::ｉ l｀¨ i　|
::::::::::::::}::ｙ"　/｀丶　ヽ＿＿／　　　i. i:::::::::::', V＾i ノ
:::::::::＜ <　 /i＼ 　 ＼　＼　　　　　ｌ l::::::::::::｀i　{:::::



　　　　　　　　　　　　　　／""　　　　　　　　　　　　　　＼、
　　　　　　　　　　　　　/::　　　　　　 　 ::...　　　::..　 　　　ヾ、
　　　　　　　　　　　 ／:::::.. 　　　　 　 　 ::::::.　　::::::...　　 　 ::`、
　　　　　　　　　　 /:::;,、:::::　　　　　　　　::::::::.. 　 :::::::: 　　　::::`、
　　　　　　　　　 /::::ハ:;;;::;;;_ヾ-;、............. 　.::::::..　　::::: 　　　.::::::`、
　　　　　　　　 ./::::/i!ｲ`ヾ;;`rー,,_ ヽ、:::::...　::::::::　　:::　　　 ..::..::::`、
　　　　　　　　 .!::/ i;: ト　ヾ"i;;冫 ﾉ　ヾ;;;::::　:::::::::　　　　　　　::; 　::`、
　　　　　　　　 ;i'　　ゞｿ　 　ヾ''`　　　ヾ;;;;;:::.....::::..　　　　　　 ;::　 ::::`、
　　　　　　　　..:;　　ノ　　　　 　　 　 　.ヾ:::.:::::::;;:::::.　　 :.　　 ::.　　 :::`、
　　　　　　　　:::i　 ヽ、　　　　　 　　　 　冫::ハ..:::::::..　 ::...　;;:::　　　:;;！
　　　　　　　　.i;;　 　 !、　 　 　　　　　　;;:::;/ `ハ :::::::　 ;;::::;;　　 ....::;;ﾉ
　　　　　　　　 ::. 　 　::t=--　　 　　　...::::::/　/::`ヽ::::ﾉ　　く　　.:::::／
　　　　　　　　 :::　　　:::i"　　　　　　　"""　/::::　 ヾ/　　　::::ノ:／　　　　　　　「トバルカイン・アルハンブラ、及び
　　　　　　　　　`　　:::　!　　　　 　　　　　.:::::::/...　　　.....::::::y:/
　　　　　　　　　　　 ::　　`ー--、,,.::::.:.::／::::::/:::::::::::::::...:::::::::::/　　　　　　　　　　　そちらの東方仗助氏による私ならびに
　　　　　　　　　　　:::; 　　____,,,-"／...:::::::::"...:::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;::;;;、
　　　　　　　　　　　 ﾞﾞﾞ;;　|　`"　/,,-::::::.::::::::::::::: ::;;／￣i!ｿ:::::!....ヾ、　　　　　　　　　比津筆やらない夫の負傷についての、責任問題です」
　　　　　　　　　　　　メ　ヾ_,,;;;'''´::::::::::::::::::::::::／"　　　ヾ;;::::::::'''ｿ
　　　　　　　　　　　　　　i|!`i:::::::::::::::::::::::::::／"　　　　　,,__》;;;;;;;く、
　　　　　　　　　　　　　　ﾉ::ﾐ;;;::::::::::::::::::／"　　　　ｒ-／-、....`i　＼
　　　　　　　　　　＿__／i::::::.`;;:::::::::::／"、　　　／ /`ー''`＼;;;;＼ ||
　　　　　　　　　　ト-、／i::::::::::::i;;::;::彡＼　 　__/　　"＼　　　`ー、 ＼ヽ、
　　　　　　　　　　|i::::/ ＼＼::::`〉ツ　　　＼ `'.|　　　　 .＼＿___　`ー、ヽ ＼
　　　　　　　　　　|i／　　`ｒ/:::::/　　　　　　ヽ/　　　　　　 ￣￣ヾ、　i!__,,,.......`、
　　　　　　　　　　ｋｭ　　　/:::::（　　　　（::::） /　　　　　　 ／::::　　　ー　　＼..:::::＼、

.

.∨ 　 ＿　Vi 廴_ノﾉ!　　_, =､彡　　　　　　　∧
...∨ ./　 ヽl!　,, ｨﾆﾆ三ブ( O)彡　　　　㌢ヽ　∧
　 ∨､　_.:ﾉイイ-＞ '／､三三彡 　 　 / ム,.∨
　　∨ゝ／イ＞＞ '".／／`ｰ''寸　　 / /ヽヽ. V
　　(イ '＞＞ '´　 ／／_二ﾆ　　ゞ≠'　 ヽ l }　l
　／／／　 ,　_／_イ弋才'ﾞ　_／　　　 i´ノ./ /
.' '／/l|＿_ﾐヾ/ヾ ‐､￣.　　 、　　　　　＞ 'イ
'　l )/lﾉ＼,ｨﾏ}　　　　:　　　　 .　　　　 i-:':::　ヾﾐ　　　　　　　　「なるほどな」
　_l/j/-‐ ''ヽj　　　　.:　　　　　.　　　　l!::　 　ノﾉ
　 ヾゝ 　 　 {_,....;;;;; '　 　 　 　 :　　　 , '---.､
　　　 　 　 　 V:::/_r-＿ -、　 :　　／ , ｨ- ､ ＼
　　 　 　 　 　 ヽ:- '´ 　_∠＿＿__|__l＿＿__.l　l
　　 　 　 　 　 　 V=＝'| ´￣￣￣￣￣＿￣j　j
　　　　 　 　 　 　 ヽ ,, .| |　 　 　 　.／ ＿ >' ／
　 .r――――――ﾊ_, | |　　　　／ ∠＿, ｨ' l
　 .|　| rﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ | |　＞-/　 /ヽ　　/ /
　 .|　|ｰ'　o　　　　　　 .|／ ＞-ヽ ,ゝ‐ ''"´￣￣
　 .|　|⊥ .o　 　 　 　 _/　/-、 ／
＿.|_{l￣￣￣￣￣／ |　.'i　／
　　 .|l　　　　　　/　／＼ﾉ/
　　 .|ﾊ 　 　 　 /　/__ ／/
　　 .|　!　　　　ゝ' ´_／ /
　　 .|　! 　 　 /　∠__, ｲ
　　 .|　!　　　l　 l-､,ノ .l



　　 _,,. -zァテヲ于ヲﾅ::i　　　　　　　　　　　「まぁ……しょうがねえかそのへんは突っつかれるよなぁ」
　ｆｵﾒ乂爻爻ﾊイフ::::::::
　爻爻乂メﾉ 　l::::::::::／
　大从ﾒ'ヘ　 ,..::::::／〉::　　
　i^＾´ lｉ　,.ｌｌイ,ィ:ニV::::　 　
　ﾞ =＝-‐ _ﾌ:／,.=ﾐ ヽ:　　
　　　.〈　ヽ-' i´似ン　　　
　　　　ｦ　　､｀´ i　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　 「でもよぉ、会長さん。こういっちゃなんだが
　　　r'　_　　　 / 　 /
　　　 >-'.　　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あんた怪我してるようには見えないぜ」
　　　ﾞﾄこヽ
　 　 └,--
　　　 //　　　　　　 /
　　　 ヽ__.. -‐ニ丁´
　　　　　 ￣了:∧:::::
　　　　 　 　 lル ｆ´::
　　　___ｒ─‐'ニ二三
　／／::::::::::::::::::::::


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿　　　　　　　　　　　　 「この町にきてからの知己の一人も幽波紋使いでして、
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . . . : : : : : : : : : : : : . . .
　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : :: : : : : : : : : : : : : :＼　　　　　　　　その人物に治療をしてもらった結果です」
　　　　　　　　　　　. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼
　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : :::::/ヽ: : : : : : :｀ヽ.: : : : : : : : :.
　　　　　 　 　 　 : : :::::: : :i|.:i| 　 ＼: : : : : : : ＼: : : : : : : :.
　　　　　　　　　ｉ : : ::::::|: :i|.:i|－‐-　 : : : : : :|: : : : : : : : : : .
　　　　　　　　　|: : : :.:.:|: :i| -‐ｧzﾐ､　 V: : : :| : :| : :::|:: : : : :!
　　　　　　　　　|: : : ｘ､|: :i| 　.乂ｿ　 　 V: : | : :| : :::|: |: : : :!
　　　　　　　　　|: : :.|ｉ ﾍ : ﾄ.､ 　 　 　 　 V: | : :| : :::|: |: : : :|
　　　　　　　　　|: : :弋 :|Vﾍ 〉 　 　 　 　 ﾚﾍ: :,!::::::i| :|: : | :|
　　　　　　　　　|: : :i : ﾞｰ､　　　　　　　　 〉　V i|::::ｉ| :| : i| :;
　　　　　　　　　|: : :|: : : : :ﾄ　　 　 　_　‐ 　　　 ﾚ'/:/|: /ﾚ′
　　　　　 　 　 .ﾉ: : ﾉ: : : ::::|　　　　　｀こ　　 　.ｲ/:/: ﾚ′
　　 　 　 　 ／: :／: : /: :/:|　　＼　　　 　 .ィ::|:|{:/: :∧
　 〈:.ゝ=-＜: :／: : :.:/: :/::::|　　　 ≧=-　 |: | :|:|〈: :/: :ゝ.,
　　 ー=ｧ: : :/: : : :::/: :/ :::├ -､ r――一ﾍ:|:::::| :V: : : :!::::::､
　　 　 /: : :/: : : : /::::::::＿_,!　 ﾉi!｡s≦ニニ7:::ノ'´: : : :.ﾉ:::::r'′
.　　　/: : :∧: : : /:r≦ﾆﾆﾆﾆ{三}ﾆﾆﾆﾆﾆ７:´: : : : : ／:::::::ﾉ
　 　 : : : /: : ゝ. : ::|ﾆﾆﾆﾆニi}￣{i＜二>'′: : : : ／_:::::　'′
　　　 ゝ.＿: : : : ｨ弋＿＿ .イ 　 i!/7>' : : : :＞':､￣　　 ｀ヽ
.　　　　　　￣／ﾆﾆﾆﾆﾆニﾉ　　i!V/: : : :／ﾆﾆ∧　　 　 　 ＼



　　　　　　　　　　/ﾊ/ｌｌ　ll 彡三ミヽ⌒ヽ､ミ､‐-イﾄ､彡三ミﾐ､＼
　　　　　　　　　 ,'ﾘ＾ﾚﾊW! //つﾌ三､＞､ﾐ､-ｲﾄ､乂彳彡三ミﾐ､､i
　　　　　　　　　人llﾘ　liﾄVi/　 /ﾊ彡ﾐ乂ミ､爻爻爻爻三ミ､ヽﾐ、l
　　　　 　 　 　 ;'li＞ｧ l::::::::ﾄ、 ｉ!　 彡＜ミ爻ミ､=､＜ヽ三ﾐ三ゝヽ!
　.　　　　　　　 iﾍｌｌlﾊ i:::::::::::::ﾍﾄ､ //)ィ彡三ミ､=乂爻爻ミ三ﾄ, ﾘ
　..　　　　　　　l::^ヘ,.>:::::ﾐ､::::::::::ヽﾘ　 ｸｲィ)⌒爻乂爻爻ミヽﾘﾉ
　　　　　　　　 l;-､Yヽﾐ､ミ　＼::::::::＼li'´ "^ﾊW∧Mヽ乂ｿ　ﾘ ｼ
　　　　　　　　/入Vｷｷミﾊ　_　｀＜::::::ﾍ、　 ｌｉ´ " ﾞ '＾^^ﾘ! .ｿ>'
　　　　　　 　 i l ﾊ ヽ::::r‐'／;:::;＞..､ﾞ''＜:::ﾞヘ.、　　　　ﾉﾙク
　　　　　　　　ｌ l　〉 ヾ/ ''"´ ,.---｀＜ﾐ､　｀＞‐,ﾆ;ニﾆィ'"
　　 　 　 　 ,､.ﾄ､＼::.　　 　 ヽ¨刄ﾈﾌ　 　 代ﾗ>/
　　　　　　/　:::::lヽ.)!:::::::..　　/.｀¨ ´　　　 l ｀¨ /　　　　　　　　　　　　　　「へぇ、そっちにも怪我直せるやつとかいるんだ」
　　 　 　 /:;.､:::::l./ヽl:: 　　　　　　　　 ,. lﾘ.!　 /
　.　　　 //／l:::! ｉ　 !　　　　l　 　 　 弋.ワ　/
　　　　/　人＼!._i. 　＼　　 ｉ　　　　__　 _　/、
　─ -く l＾i ﾘ:::::::::｀カ　 ＼　i　　'､'ー‐'‐ﾗ/イ
　 :::::::::::::Vノ-､,.-､::ｌ ｌ　　　ヽ　　　｀ ￣ ./ヽ:! __
　‐-､::::::::｀ヽ　　ノ::l l　　　　l::丶..__　　./'⌒ｰ'　｀ヽ
　　　 ｀ ＜:ﾍヽ':::::::ｌ l　　　　ll:::::/　_￣ﾌヽ ヽ._ノ ノ-‐＝ヲヽ


.

　　　　　　　「とはいえ……トバルカインから怪我させられたことには違いない、そっちの言い分はそういうことだな」



　　　　　ゞ-､_: : : ／ニミ_ー､　 ,.-ニ-ヽ
　　　　　 ゞﾐﾐミi'´弋弋ラy‐'　 !くゞク　|_
　　　　　　l,.ミﾐﾐ　　 ,.￣:ヽ　 ゞ∨:　　 | i
　　　　　　| ﾍ｀'ﾞ　　i　　　 ヽ<、/　　　|| |
　　　 　 　 !ヾ|''ヽ　 i　　　　_,.､_,. ､　　ﾚﾉ
　　　　　　 'ヽヽ-i　　　　 -‐=ﾆ＝ﾗ　 !ﾞ|　　 ,.-―-､
　　　　　　　ﾘ｀i''ｰi　　　　 "'''''T""　 レヽ,-<__/｀ヽ ヽ
　　　　　　 ゞ川　:ゝ、　　　　　　　_／i　　|: : : ｀''‐|　|__
　＿＿＿＿ﾚ川　　: :｀'-､_　 ,. -,.ﾍ ゝ､> ﾉ: :,.-‐ﾆﾉ ,ﾉ: :｀7
　|: rｰ-----〉川　　　　: : :｀´／ヽ　　r''´｀'ー＜-イヽ: : :|＿＿＿＿
　|: |＝ o　　ヾ川　　　　　 ∠　　＿∠-‐''´ヽ,,..!-ﾉ ﾉ／´: : :: :,.-‐''´￣｀'''‐-､
　|: |　　|　　　. :｀'|　　　　 （　　　＿ 　 　 　 ),l､ 〉ィﾞ: : : : ,.-'´: : : : :::::::::::::::::::::::＼
　|: |＝ 9　　: : : : |　|i‐､＿_|　 （　　＿,.-‐'"´ ヽ〉ﾉ: : :／: : : : : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
￣￣￣￣￣,. -‐┘ ||: : : : :|　 !　　　　　　　／ﾞく: ／: : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　,.-''´　　　　　|| : : : : | ,/　　　r　　／　　,/: : : : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|



　　　　　　　　　　　　　　　　　__,,_
　　　　　　　　　　　 ,,,-ー"""　　　｀ー-、　　　　　　　　　　　　　 「はい。それと、東方氏と比津筆のあの対立は
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ、
　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　丶、　　　　　　　　　　　喧嘩両成敗、とはいかないと考えております。
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　 ..　　　　　　ヽ、
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　 :::..　　　　　　｀、　　　　　　　　　　　あのトラブルは本来全く無用のものであることは明らかであり、
　　　　 /:::　　 ..　　　　　　　　　　　..:::　　　　　　　!
　　　　!::::ｒ、　 ::.. 　　　　　　　　　　 :::..　　　 ..　　!　　　　　　　　　　　　 東方氏にその原因があることは明白です」
　　　 /::::! ｀、　:::::..　　 ...::　:: 　　　　::::　　　 ::: 　/
　　　｀!::::ﾐー、ヾ、:::::... 　:::::..:::..　　　 ::: 　　 ..::::　ゞ、
　　　 !::::ト!　 ``ヾヽ::::::....　.:::、:::.....　 ::: 　　 ,,r-、ｿ
　　　ヾ::::/ﾐ ヾｲ=ｪ、ヾ、ｒ-ヾヽ::::::.....::::::..　　/ 　）ﾐ
　　　 ゞ::! ミ、｀ -"´　　ヾ、く´ヾ;;;:ゝ::::::..　 彡　! ヾ、
　　　　ｿ 　 トゝ　　　　　　　 ""ﾐ｀、:::::::....::/ノ´::　!　　　　　　　　　　　　 「加えて、比津筆やらない夫は、弊社内及び対外的に
　　　　　　　 、 　 　、　　　　　 ヾ !::::::::::::::::::.　:::.丶、
　　　　　　　　ヽ、 　｀ 　　　　　ｿ！:::::::::::::::　　::::.ヾ　　　　　　　　　　　　　私の婚約者ということになっている。
　　　　　　　　　 ＼ ヽ=ー,　　　 ィ::::/_!:::::::..　　　:::ﾍ
　　　　　　　　　　　丶｀　　_,,,イ_/r/　ﾐ:::::::.　　　.:::::.｀、
　　　　　　　　　ー/"::::｀rｿ　　ノハ、 ミ::::　　　.:::::::::. ::｀、　　　　　　　　　　故に桐条グループとしては彼の負傷について
　　　　　　　　　,,/-ー"〈"ヾ、、 　ゞ　ゝ........::::::::::::::::::....!
　　　　　　　／"..........ト;;;;〉ヾ.;.;.;ヽ／.......::::::::::::::::::::::....ノ　　　　　　　　　　　　 スピードワゴン財団の引責を要求したい、
　　　　　く"......./´;;;;;;;....　　　 ....,,／.......::::::::::::::::::::..::::::/"
　　　　__,,,ﾉ..／;;;;;;;;...　　　....／......:::::::::::::...._,,-,、:::::/　　　　　　　　　　　　　　　そうお伝えしておきます」
　　　/....;.;.;/;;;;;;;;;;;;;.....;;;;......./"::::::::::::::::::::／　　　　丶、


.

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_　　　　　　　　　　　　「えっ」
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼


　　　　　　　　　　　　　　　　-─-.....､
　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::＿≧､
　　　　　　　　　　　　/:::::::,ｨ'´::::::::::::::::::::::ヽ/⌒＼
　　　　　　　　　　　/:::::::/::::::::::::::::::::,彡'´ｿﾊ::::ヽ
　　　　　　　　　 　/:::::/::::::::::::::::::::／　　 　`Y::::}
　　 　 　 　 　 　 /:::::/::::::::::::::::::仏､ヽ　　 　 }::::i　　　　　　　　「えっ」
　　　　　　　　　/:::::::ﾙ::::::::::::::::/､.ﾉ`　　 ﾍ /:::/
　　 　 　 　 　 /:::::::::::::i::::::::::::/　　　　./ﾂｿ::::/
　　　　　　 　/::::::::::::::::|:::::::ﾙi　 　　　 ゞ /／
.　　　　　　 /::::::::::::::::::::N/ :..　 　　こi　ｲ'
　　　　　　/:::::::::::::::::｛　 ヽ 　 　 ,‐- ィ
.　　　　　/:::::::::::::::::::/ヽ　　`ｰ‐=､
　 　　　/:::::::::::::::::::/__　`ｰ 　　　 ヽ
　　 　.:::::::::::::::::::::/ ￣ ＼　　　　　　＼
　　 　{::::::::::::::::::,'　　　　 ヾ　　　　　　　' ,
　　　 |::::::::::::::::::i　　　　　 } 　　　　　　 　ヽ


　　　　　　　　　　/　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ
　　　 　 　 　 　 /　　,.. :'"　｀｀　￣｀: : 、　 　ｊ_
　　　 　 　 　 __,′ 〃　　　　　　　　 　 ＼　　 ）
　　　 　 　 （　 |　 ﾉ //　　　　　 '.　　　　　ヽ.く　　　　　　　　　　　「えっ」
　　　 .xr'´￣ ..ｲ （_//　/　　　 　 i　i ､　　　 ∨
　ｒ.::ｆ´::｣　 　 !:::! 　Y ! !i:　 ! !　 　ﾊ｜ :Ｙ　 　 i
　Lン7て　　 |:::|　（　| iﾊ.　i i ! 　 i i !　ﾉ! .! iｉ! !
　　 /!　ﾊ.__　!:::!　｀YVﾊ_ヽＮ｣!､　i i,ｨ=く｢ リﾙ′
.　　i::|　!　　）ヽ::.､_,ﾉﾍ ｨナﾊ! ｀ヽﾉｲﾉ 刈イ｛
. 　 ゝ!. | 　 ゝ-､{ｒ刈 ｢ ゝ- '　　　,　｀ 　ｊﾊi ﾊ
.　 　 i　!　　　　 ゞｲ| |、　　　　　c　　 .小}　 ヽ、
　　 ﾉi ::! 　 　 　 /' | |介ト ..ｘ‐.､ 　 .イ⌒Ｙ　　ハ
　 /:/ .::!　　　　/　｜!.:': : : : : : :ｒ千,: : : : ｊﾊ /　ﾉ
. /:/ ｊ.:::| 　 　 /　 .ｲ i!: : : : : .イ＾Y´￣｀ヽ! ﾉ イ
/:/　.! .:|　　　 ＼/ﾉ ﾉ､:.:.:／: : : : | : : : : : ゝﾆ=‐‐‐ｧ
:/　 ﾉ .::!　　　 　 ゝｲ.:.:.:./.:.: : : : :ﾉﾍ: : : : ｢. .-‐ｒ‐/


.

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::,;;,,::,::;;,::,,.,..::.,, :
;;;;;;;;;;;;;:;:;;:,,,.,:;;:;.:;:..:;;:;:.::,,::...,.. . .. .、
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;;;;;;;;:;;;:;:;:.;:;:.,::;:.;.;:.;:;,,.:;:,,. __ 〃..＿_
;;;:;:.:;:;,,:.;:,,::;:;,,:,:,::..,..ﾞ,r‐"´ ｀　　　　｀ﾞ ‐ 、
;;::,.;;:;:,.;;:;::....,,.,......,／　　　　　　　 ,,　　　ﾞヽ
;;,;:.:;;:;:.::.,, 　 　 /　　　/´ 　 jンﾚ' ´ﾞl 　. 　 ＼
:;;:,:.:;:.::,,..,,,...,..ﾞ′ 　　/ 　 /ﾉ　 　 　 ｀lﾄ 、 　 ゝ
,;:.,:;.,.;:.:;,,..;::., ′ 　　 ' | /′　 .iｌ|li　　　 ヽ 　 ゛、
;:;;:.,;:,.:,.:.,,..,.,. /　/ 　 ル 　_／'l!|ｌ||＼_　　ﾚ　　|　　　　　　　　（言っちゃった……）
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:; | i l 　 ,イ　ﾆ ､ヽ 　 　　ﾆ ､ | 　 /
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; !vｌ!!　　l '´| ・ i.......::::::.| ・ i 〉,' j
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::,ﾞ^ﾞu.　 ヽ `ｰ..::::::::::::::::ｰ ′ﾚ丿
;;;;;;;;;;;;;:;:;;:,,,.,:;;:;.:;: ＼ │.　u.　　　´ 　 　/´/′
;;;;;;;;;;;:;:;,,;,:;;:;;:;::;.;.,,:;;:ﾞ＼vヽ､　　⌒ 　 ／ﾚ
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;;;:;:.:;:;,,:.;:,,::;:;,,:,:,::.., 　 ヽ、　　　　　　〈ヽ_ )
;;::,.;;:;:,.;;:;::....,,.,....＿ ,ｨI'ﾞゝ ‐''''''"′　ハ 、ヽ
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;;::,.;;:;:,.;;:;::....,,.,....;ｨｘ :､: : : : :＼
;;,;:.:;;:;:.::.,,...　　/{ ,土{＼ﾄ土: 、:
:;;:,:.:;:.::,,..,,,...,　{.:{《 {ﾘ｀　´{ﾘ 》} :}　　　　　　　　　　（というかこの面子のこの場でいうかぁ……）
,;:.,:;.,.;:.:;,,..;::.,,..:;(＾`　　_ 　 u. ﾑ八
;:;;:.,;:,.:,.:.,,..,.,...:.'介x　‘=’　／ 厂＾ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;＜:ｲ: :rfl三lく:ノ}′
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;ﾞ＾￢ｧ=f^r<,＼:　;:　 ;;:
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::_／{::::ｨ介::::〉　＼　　　　　　　　　　　　　（えぐいわぁ、美鶴先輩えぐいわぁ）
;;;;;;;;;;;;;:;:;;:,,,., ｢ヽ 入八:∨ヽ　 ハ
;;;;;;;;;;;:;:;,,;,:;;:; |　/^⌒Ｔ⌒ ´　〈　;
;;;;;;;;:;;;:;:;:.;:;:., | ｛　 　 |i　　　　｝ |
;;;:;:.:;:;,,:.;:,,::;:; |　 ､　　|i　 　　/　|
;;::,.;;:;:,.;;:;::...., | 　 ｝　 |ｉ 　　 ｛　 |
;;,;:.:;;:;:.::.,,..　/＾　ﾉ　 八　　　'.　ﾍ
:;;:,:.:;:.::,,..,,,...,.　 ..,,　 ..　　　 .　　.:
,;:.,:;.,.;:.:;,,..;::.,,..:;.. ..,,. .. ..　　　 ,
;:;;:.,;:,.:,.:.,,..,.,...:.,.:..;:.:,..;:.;.,,.,. ..:::　;:　 ;;:
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::,;;,,::,::;;,::,,.,..::.,, :
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;:.,;:.;:.:,..;:.;.,,.,. ..:::　;:　 ;;:


.

　　　　　　　　　　　　　　　 ,．'"´ ￣￣ ｀`ヽ
　　　　　　　　　　　　 ,､-''´ 　 　　　　　　　　＼
　　　 　 　 　 　 　 ／;:::.: . . .　　　　　　　 ＿ _ ﾉ,
　　 　 　 　 　 　 /;;:;:;:;:;:.:.: . .<ｶ〕.　　,．' ´　　｀`ヾ
　　　　　　　　　 !;:;;:;:;:.:.: .:. . :. .　,,､ '´　　　　　 .:..::`,
　　　　　　　　　 ﾞ､;:;: ;:.:.:.:.: .::,､‐'´;､ｨｲﾑ､;､ .:.､;.;.;.;ヾ!　　　　　　「えーっと、婚約者？」
　　　　　　　　　 ,ｲ＞--‐''ﾞ´.;,ｨｲノﾝ'i'`ヾﾄヾ,,::.::::.ヾﾉ
　　　　　　　　　 7;.;.;.;.;.;.;, ,ｨｼ'7_ ,,,､' ﾞ ､_,,>ﾄヾ､;::;:.ﾘ
　　　　　　　 　 _」;;;:;:;イ;;j"´,r-ﾃﾞ:;>　,ｲ^ﾓ7 `i;;;;:;ｿ
　 ＿ ,　- ー'''´,ﾊ;;;;;;!/j;;;ﾄ　　　 ´　. 　i ´ 　,ｲ;ｲｲ　　　　　　　　　「その……できればこれ以上話がややこしくなるようなことは……」
.:.:. :.:. :.:. :.:. :.:.:./;:..ゞ仆ヾlﾘ　 　　　 , 　 ,!　　 jｿ/′
;;:.:;.,． -─一'/;;:.: .:.｀ﾞゞﾍ_ﾄ､u. 　 　 ｀ｰ' 　　/ ヽ￣｀`ー- ､
:.:.:.:;.:. :.. :.: . . i;;;;.: .:. . 　Yj '､　　　 -ー‐:-　/　　i　　 ｰ - ､_｀ヽ､
:.:.:.:.:. :.:.:. :. :.. .＼.:.: ..　,ﾍ ＼ヽ ＿_ ´￣　,ｲ ﾊ _」;,　　　　　　¨｀`ヽ,
:.:.:.:.:.. .:.:. .: . .:. .:. ＼:./ -‐'"´　 　 ｀`ｰrｧ'ｰ'-､_,::;:;　　　　　　　　　 i
,． -‐ ─ ''''"´￣ 　　　　　　 　　　　 ij||　　　　　 ￣ ｀`ヽ　　　　　|
.:.: .:.: .: . . .:. :. . . . .　　　　　　　　 　　1||.　　　¨` ー -､　､`,　　　　 ヽ
.:.:.:.:::. :. :. .:.: ..: : : : : : : . . . . .,　　　　　j i!　　　　　　　　　i i,1　/　　 j !
.: .:. :.: .:. :..: .: ,,r'"´ ￣ ￣ ｀ヽｲ;:'´　　_,ﾚ^ｰ-､_　　 ,r‐y ｀i j,ﾘ / 　 　 ! |
.:.:.:.:.:..:.:.:;:;:;／　　　　　｀,　　　ヽ:;: ;:,ｲ.: .: . . . .￣｀ゝ‐'T二ﾚ'ﾞ /　　　 ,! 」
:::::::::.::;;:;:;:/　　　　　　　 j 　　 　ﾄ､''´.: . .: :. : :.: . . .: . . ,.　　 /　　　　|　1


　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ________
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／)　/ .)　　＼　　　　　　　　　「お前んとこから足抜けした時に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ./::/ ./:::／ ） ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　.l/　/／ ∠___　|　　　　　　　　　 ”それ”ももうナシにしただろう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　/ ／ ／ _､,,.ノ　|
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 r　　　　 　/___)　　|　　　　　　　　　　もう無関係だろ常識的に考えて」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　/　　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　 ノ　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_∠⌒ヽ　　j 'i, _、___ ｨ／|＼____　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ...::::;;;:::ヽV;;;;l　フiiiiく　　/.:;;:l;;;;;:::´´''' ､､､ _　　　　　　　　　　　やらない夫が美鶴に反駁する
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ...:::::;;;;;;;;;;;;:: 〉;;;;;:l／ iiiii ＼/.:;;;::l;;;;;;;;;;;;;::::::::..... i::..＼　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ...:::::;;;;;;;;;;;;;;;;:: /;;;;;;;;:::ヽ llllll　/..::;;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: l;;;;;;:: l



.

　　　　　　　　　　「知らんな」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「もとより書面を交わしての関係性でもない以上、

　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : : :￣￣￣: : :　　　　　　　　　　私にとって『それ』がまだ有効だと信じれば有効だろう？」
　　　　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　 　 　 　 　 　 ′: : i|: : : : / : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　 　 　 　 　 ;:　: : :i|: : :.λ: : : : : : :|i: : : : : : : : :
　　　　 　 　 　 　 　 　 |: : : : i|: : /　ヽ: : : : :.:.|i: : : : .:.:|i : :|
　　　　　　　 /　　　　　| : : :ﾍ|: : |─ -ヾ＼: : .|i: : : : .:.:|i : :|
.　　　　　　 /ゝ　　 　 丿: :《.{ｉl: : 杙ソヽ　＼ .:}i､ : : : : |i: : |
.　 　 　 　 〈: : :　:￣: : : : : : ゞ|: : ﾄ　 　 　 　 } ﾘ i: :,! : .:|ｉ: :′
　　　　 〈　 ＞=-: : : : : : : : ）圦.､|　 　 　 　 ﾚ1 | /: : /1/
　　　　　＞=-: : .:＿ :ノ :／ /　|､　 　 　 　 '　　,!′ｨ′!
　　　 ／ : :.:／: : : : : :／ .ィ　 ∧ ＼　 ‐ =　　／: :ﾚ1: :ﾉ
　　 / ／ ／: :, -一 : : : : .:.:／　 ＼ 丶 ＿ ィ}: : : :|! ゝ､
.　 /: :i ／: : / : : : : .::.-=ﾆ　｀ヽ ／ ￣｀ヽ.ィ ¨｀ヽ ﾘヽ: :＼
　〈: :／: : : : : .:.:.-=ﾆ　　　　　　 〉＿ ｀ヽ }i|}　 　 i}: :∧／ ヽ
.　 }'´: : : : : .:.:.i{¨｀ヽ　／　　　　｀ヽ r‐=ｧ´|ﾄ､─=i} / /: : : : 〉
　/: : .:／: : : : |　　　＼　　 　 　 　 >'´ ￣ﾘ i}丶_ﾘ.／: :/ ／､



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　ｰ,r 、_r-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／r-、人, ＼、＼　　　　　　　　 「ふざけんな。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　ヽ　ヽ:`,　V,}　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / r´＼ Λ　Vi　　ﾚ　ﾄ、　　　　　　　　俺のシマじゃノーカンだから」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 :::::＼　＼j,　┤　　　r }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,' (　 ﾉ　ヽ,　　 i　 i　 i { '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 , 　￣ ヽ___i　　　　,'　　{′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 V　　　　　　{　　　　　 __L＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _ﾊ　、　　　　 ﾍ、　,.＜ :: :: :: ト-　_
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -＜ :: ::{ヽ、　＿_, ＜∨ :: :: :: :: :: ::{ :: :: ::ヽ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _　ｘ＜ :: :: :: :: :: :: ::{ 　/;;;;;＼　 ／〈: :: :: :: :: :: :: ∨ :: :: ::
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ィ　,: 〃 :: :: :: :: :: :: :: ::レ´};;;;;∧ヽ/ :: ∧: :: :: :: :: :: :: ﾄ, :: :: :: :.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　〃 / :: :: :: :: :: :: :: :: ::| /;;;;;;;;{　 /:: :: :: ∧: :: :: :: :: :: ::∧ :: :: :: {､
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 , イ: :: :: :: ::/ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :ﾚ;;;;;;;;;;|　/ :: :: :: :: :i: :: :: :: :: :: :: ::ヽ==x ::Λ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／: :: :: :: :: :: :/ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: |;;;;;;;;;;;| / :: :: :: :: :: ∨: :: :: :: :: :: :: ::＼: ヽ ∧


.

　　　　　　　「やら兄様、どういうことでございますか？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 z=┐ ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／”:::::::::::ｲ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐:::::::::::::::::::::::::::::て
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::}_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｚ/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::z
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｒ:::::::::::::::○::::::::::○::::::ｒ┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｨ＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠,
　　　　　　　　　　　　　　イ＞／::::／!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 才ﾞ::::,::ィ_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::z　 _,＿
　　　　　　　 　 　 ,　イ::::::::,x　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾄ _x::::∧
　　　　　　　 　 イ:::::::,,才　　 !::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　 才:::::斗‐ '　　　　　{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ｢¨ｌ:::::::rヽ:::::::::::::::::::::)
　　　　X::::::／　　　　　　　 /:::::::::,,::::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ　 ｌ::::::ｉ　ｉ,:ｪw≧::::::{
　　　 {::::::ｌ　 　 　 　 　 　 /::::::::://:::::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ 　 ｌ:::::ｉ.　　　∨:::::∧
　　　｢::::::::ﾊ　　　　　　／::::::::::::ﾊｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i　 ﾊ::::::ヽ　　 ∨:::::∧
　 √::::::::::::::ﾊ　　　　　ｔ::::::::::,,, .¨i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!＿ ヽ::::::ヽ　　∨:::::∧
　 ∨:::::::::::::::::,-　 ｘ　　 /:::;/　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::”ｉ＼::::ヽ　 ∨:::::∧
　 《:::::::::::＿/　　//　〆::::vγ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゛ﾊヽ::::ヽ∠ニニ}
　　ｉ:::ｌ＼,ｌ　　 　 》::Y::::::::::::/ i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`zｉ:::::::v':::::::/
　　 ',!　　　　　＜'::::::::::::: ＜／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::¨::::::::::::／／i
　　　　　　　 /ト /:::::::::::::::::>:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／i:::: /／::::/
　 　 　 　 　 ｉ/ >::::::::::::＜ ｉ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ＜　《:::::／《:::V/



　　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿　　　 ＿_
　　　　 　 　 　 ＿,:': : : : : : :＞/＜⌒＼
　　　　　　 ,. : ´: : :／: : : : : : /: ⌒ヽ 　 ＼
.　　　　　 /: : : : :/ : : : : ,.へ/､へ: : : ヽ　　ヽ
.　　　 　 ,': : : : :/ : : : : /´￣＾￣｀ヽ: : : ヽ　　　　　　　　　　　「やらない夫君」
　　　　　l: : : : / : : : : /　　 　 　 　 ';. : : : ':,
　　　 　 l: : : : l: : : : :├‐==≦　 ≧z!: : : :ﾄ:}
　　　 　 !: : : : l: : : : : l六ｵミ　 　徐､V: : :|.||
.　　　　 l: : : :/ｌ: : : : :.伐り　　　 .ﾋﾘｊ ｊ.: : :|.ﾘ
.　 　 　 ｌ: : : {(.|: : : :ﾄ:|　　　　 　 , 　/: : : |
.　 　 　 !/ : :ヽ|: : : :| ヽ　　 　 　 　 j: : : i:|
.　　 　 / : : : :人!: :│ 　　＝ｰ 　／| : :/l:!
　　　 /: : :/:/: :人 : l　　 ､ __ .イ.:|　|: / .ﾘ
　 　 ,': : :/―‐<＿ヽゝ===ﾄ､: : ! :|　ﾚﾞ
　 　 ! : ,'　　 　 　 ＼ ＼ ／)ヽ‐┴ ､
.　　 | : {　　 ＼ 　 　 ヽr' ／／)､. 　 i
.　　 | :∧　　　 ヽ.　 ／|.　　／,ｨ )､　|
.　　 !:/: :ヽ　　　　Y　　|　　　ﾉえ 〉ヽ|


.

　　　　　　　　　_
　　　　　　　 ／ __ ＼　　　,　-　　､__
　　　　　　　i::::/　 ＞::ヽイ:::::::::::::::::::::::`､‐::､
　　　　　　　|::|　／ _:::::::i´`ヽ::::::::::::::::::::::＼::＼
　　　　　　　|:l /::::/　＼:l__　　　＼::::::::::::::::::＼:::
　　　　　　　ﾘ/:::::|　 　'´　　 ￣`　＼::::::::::::::::::::＼､
　　　　　　　 {:::::::|, '´　 　 　 　 　 　 ＼::::::::::::::::::::}:::､　　　　　　「あの、桐条さんと婚約者って……？」
　　　　　　.　|:::::::|　　　　　　 　　　　 　∨:::::::::::::::::::::::ｉ
　　　　　　　|::::::::|　　　　　　　 ` ー‐‐- }::::::::::::::::::i::::::|
　　　　　　　|:::::::::|　 ノ´　　　　　'´して`ｙ:::::::::::::::::|::::::l
　　　　　　　i::::::::::|´,イむ　　　　　 辷 j １::/::::::::::::|:::::ﾊ
　　.　　　　　{:::::::::{丶弋ﾉ　　　　　　　　 ﾚ:::::::::::::::|:::::::ﾊ
　　　　　 　 八:::::∧　` 　　丶　 　　　　　|:::::::::::/:::::::::::ﾊ
　　　　　　　　 ＼:::∧　　　　_..　-‐　　　 レ:::::/::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　＼:i`ヽ, -‐､_　 　　　　　/:／:::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　 　　 〉/　ｯ　i `i-､　　／/:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　.　 i　 　し´iﾉ_ﾉ }＿ _ __ ﾚ ´: ｝:::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　|　　　∨ '´/i : : :i : : :i : : :|::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　.　　|　　　　　/ :i : : :i : : :i : : :|::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　_ ｲ　　　　ノi : :i : : :i : : :i : : :` ‐ - ､::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　／ 　　 　 　/ : :i : :i : : :i : : :i : : :i : : :i: :| ヽ､::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　/ 　 　 }　　　{: : :i : :i : : :i : : :i : : :i : : :i : i　　ヽ:::::::::::::::::::i
　　　　　　　　{　　　　　　　|: :/ : :| : : :| : : :| : : :| : :` ､ `　　 }:::::::::::::::::::|
　　　　　　 　ハ　　　　　　 | :i: : : :i : : :i : : :i : : :ヽ : : :ヽ:ﾉ　　|::::::::::::::::::|
　　　　　　.　 　|　　　　　　.| :|: : : :.| : : ::| : : :ヽ : : :ヽ : : :ヽ.　 |::::::::::::::::|
　　　　　　　　 |　　|　　　　| ::| : : : : :| : : :| : : : :} : : : :} : :ハ. 　|:::::::::::::ﾘ
　　　　　　　.　|　　　　　 　| : :| : : : : ::| : : :| : : : i :. : : :i: : : :｝　 |::::::::::/


　　　 /　/:::::::::ヾ{ 1::《　 l:::::ﾊ:i　 　 // // ｀ヾ:::::/　 /
.　　 /　 ′::::::::::::! !:::ﾊ､ﾐ!::::{ｉ::|　　// //　　/::::∧ /:!
　　/　 .:::::::::::, --! ﾄﾐ三:ヾ:::ﾋ::!　 ;ｲ /::ヘ、 j::::/ヽ7::∧ ,、
　 .′ .i::::::／　 .人iニ三ミ::ﾊ::|ﾐｘ７/::::::::::::`:::::′/::::ﾄ､ヾ:}
　 ：　 .!:::/　 ／イ i厂　　ヾ{ヾ{ Y:/√ヾ:::::::::::!　.′::{　Ｖ:ﾄ､　　　　　　　 「やら兄様の身の処し方に反対するつもりはございませんが、
　 :!　 j::,′//　　 ′ ¨￣ ｀ヾﾊ !{:∧丶 ＼::::i　:::::::::|　 !::! 丶
　 :!、 !:i　//　 .:′ 　,ｨニミｘ ヾ::::ｉヾ::＼ヽ　Y! .::::::::::! /::::! ＼＼　　　　　　家族としてなんの話もなく婚約者というのは、
!　:|､≧:! .:′　= 　 /::::::::::::::::.､ ヾ{　 }::∧ Ⅵ:|..i::::::::::}′:::|　　ヽ
|　:| ＞::! !{ 　 - 　 {::::::::::::::::::::}　 `　 :::ﾄ:::::､ヾ{ l:i::::::::::::::::::l　　　　　　　　　　 どういうご事情か聞かせていただきたいのだわ」
ﾄ　|`ミ:::ｉ i:l　　彡　 ヾ ::_:_:_:ノ 　 .:　,:::ハ:::ﾊ ヾﾄl::::::::::::::::::|
|ﾊ ! -ゞ::､ヾ:　　 "　 　 ￣　　 ..:　 /:/　,ﾘ::::ﾄ､Ⅵ:::::::::::::::::j
|{ il{￣ ヾ::ヽヾ:､　　 '　 i :.　` 　 ,ｨ／　/:∧:ﾊ　!ﾊ:::::::::::::::′
|ハ：　　 ＞::＼` ミ:　_＿__ .．彡 　　/::/　i::}　 ヾ::::::::::::/ 　 　 /
|!　ヾ:､ ´　 ｀ヾﾐ::ｘ　｀ ¨ ￣ ´　　 .ィ:／{　 |:j　　 }:::::::::/ 　 　 /
|!　　ヾ:､ 　 　 　 ` ≧≡＝:=≦´7:/　 j!　j/　　 ヾ::::/ 　 　 /
|!　　　　＼　　　　　　 ｀ヾ ` ｰ:=':/　　 　 ′　 　 ∨　　 ／


.

　　　　「あー、真紅ちゃん、あずささん、

　　　　　　　　　そんなに深刻に考えてもらわないでいいから」


　　　　　　　　　　　　　　 ,　　-――-　　,
　　　　　　　　　　　 , ィ.: : : : : : : : : : : : : : :.＞ ,
　　　　　　　　 　 ／: : : : : : :',: : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　 　 　 ／: : : : : : : : : :',: : : : : : : : :',: : : : : : : :,
　　　　　　　 /: : : : : : : : :: : : ∧: : : : : : : : :,: : : : : : : :':,
　　 　 　 　 /: : : : : : : : : : i: /　 ',: : : : : : : : ', : : : : : : : :',
　　　　　　 l: : : : : : : : : : : l/ 　 　V: : : : : : : :l: : : : : : : : ﾑ
　　　 　 　 |: : : : : : : : : : :.ﾄ--､　　＼: : : : : :.:l: : : : : : : : : :＞
　　　 　 　 |: : :ゝ: : : : : : :.l ､_　｀'ー--w : : : : L_:_.: : : :.:.l: :',
　　　　　　 l: ｀Y⌒ヽ.: : : :l｀Y´¨frマﾗ'　 ＼rくﾑ_: : ./.:.: :ﾄ､:.l
　　　　　 ／: : :＼(__>､ : l　 '. _ゝ-そ　　　　f牙ｦ:./.:.: : :|　',|
　　　　∠ィ: : : : : :>､__>､ﾄ､　　　　　　　　　ゝr'＾:ハ.:.: : l
　　　　 /: : :/: : : : : : : : :.:＞　//　　　　　　i　　/:.:/　 ',: :/　　　　　（ってなんで私がフォローすんのよ）
　 　 　 |: : : : : : : : : : : : : :＼　　　 　 　 　 ' ／ |/　　 ∨
　 　 　 |: : : : : : : : :寸:r―＜　　　 r―'　／: : : ＞
　 　 　 |: : : : : : : : : : : ＞　　`ｰ､ 　 `´／: : : : : :.＼
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　　　　　V　,　-―‐ く　　　　　　 |: : ｀ヽ: : ＼
　　　 　　 /　　　　 　 ＼ 　 　 　 ト-､: : l二ニ、
　　　 　　,'　　　　　　　　'il＼ _　 　 　Y´　　　ム
　　　　 　|　　　　　　　 　 V/　`ｰ 　'´ll_、　　　 l
　　　　 　|　　　　　　　　　 ＼ｰ-､　　　_＞x.　　|


::::::/r‐:i　　 .　　|ﾍ::::. l:::::::::|l::::::::.:::|:::::::ﾊ::::::::::::.::　..:::::/:/::: : .:　.::/|/::::　.::/:/|
:::::{ {::::i　　　:　ヽ ヽ､::lヽ:::::l＼::::::::li::::::iﾊ:::l:::::::::: ..:::///::::/:.:: .::/l: l:::::: .::/i:/ l
:::::{ {:::i　　　::i　| ヽ ﾇ====ﾐ,,,,,＼:::ﾊ::::i　i::|:::::::::::／//i::/:::::: .::///i::::..::///
‐-ヽ`i　　　:::ﾄ　i　`､`,,,ﾍ;;;;;;;;;;ｼ､＼'＼|　|:::::::／=/ｲ/ﾉ/::::::/ /ﾉ/:::::/ /ｲ
　　 `i　　　::::|ﾍ i　　　 ｀‐‐‐-　　　　　 /::／=====ﾐ//::／　　/::／
　　　i　　 .:::::| ﾍ.i　　　　　　　　　　　　''"　　ﾄ`=-'"`/ﾝ |　　 ''"
　　 .i　　 .::::::|　 ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / i　|
　　 i　　 .:::::::|､　　　　　　　　　　　　　 ノ　　　　　/　.l　l　　　　　　　　　　 「ですが岳羽様……」
　　 i　　.:::::::::| ＼　　　　 r-‐-､　　　　　　　　　 /　　l　l
　　 |　 .:::::::::::|　　＼　　　ヽ ＿ ｀_ヽ　　　　　 イ　 　 l　l
　　 |　 .:::::r-､／｀ヽ,ヽヽ、　　‐‐　　_,, 　ィ　　　　　　l　l
　　 |　.::／／　 　 r‐‐、ヽ｀` --‐　　　/　r´｀ヽ_r ､　l　l


.

　　　　　　　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　><￣￣ ヽ
.　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ 　 ＼　　　＼
　　　 　 　 /　　　　　　　　　　. : : : : : : : : : . 　／　　　　　＼　　　＼
.　　 　 　 /　　　 　 　 　 . . : : : : :-―＝＝―/､＿＿＿　　　＼　　　）
　　　 　 .'　　　　　 . : ／:＞: : : : : : : : ／ヽ: /: : : : : : : : :',. 　 　 }
.　　 　 .' 　 　 　 . : : : ／: : : : : : : : :∠:ｚ､ｚ､{／Z､ヽ: : : : :',　　 /
　　　　i　　　　 . : : ／:/: : : : : : : : /　　　　　　 　 ヽl : : : : ',.　/、
　　 　 |　　　 . : : :/: :/: : : : : : : : / ＿_ ノ　　　　　　 |: : : : : ∨､:|
　　　　l　　 . : : :./: :/ : : : : l:/: :/´￣￣　　　　　､ ＿| : : : : : :',　＼
.　　 　 '.　　: : :./: : : : : : : : l : /　　　 、　　　　 　 　 |: : : : : :│　　＼
.　　　　 ヽ　: : :|: : :|/: : : : : l:/,彡五ヽ　 　 　 　 'ニ　|: : : : : : |: .　 ／
　　　　 　 ｀ー┤: :j: : : : : : :|/　心jﾘ　　　　　　糸＾ヽ|: : : : : : |: : く
.　　 　 　 　 　 ∨/:_j : : : : :ト　込ｸ　　　　 　 んﾘ　ﾉ}:ﾄ!: : : : ﾊ　. :こ＞､
　　　　　 　 　 /:/:/ |: : : : : |　　　　　　　　　　　　　,ｲ:|:|: : : /l |: : : : : ／
.　　　　 　 　 /:/:/7ｲ: : : : : 　　　　　　　　　ヾ　　　 / ! N:.: :/ :リ: : : ／
　　　　　　　/:.:{:ハ/|: : : : : :|､.　　　　　　　　　　　 /: :|/ |: /＼: : :／
.　　　　　　/: : : : //|.: : : : : l l＼.　　　─-　　　.／_:_:_∠|/　　}／
.　　 　 　 /: : /: :{/ :|ﾊ: : : : | | 　＼ 　　　　 ｨ:くｒ'ﾞ::::::::::／
　　　 　 /: : /: : : : :./∧ﾄ. : |￣￣≧辷イ:::ﾉ:::::}:::::::::／
.　　 　 /: : /＞-―<≧::ｌ::ヽｊ＼::::::::::::::::::ｰ'ﾞ::::::八ｰ'ﾞ ＼　　　　　　　　「知ってらしたんですか？岳羽さん」
.　　 ／ : ／ 　 　 　 ヽ ＼::::::::::＼::::::::::::::::::::ノ::::::>､　　＼
.　／: :.イ　　　　　　　 ヽ　＼::::::::::＞―-::::::::::::::::／＼
./: : : : : !　 　 　 　 　 　 ｌ 　 l＼::::::::::::::::::::::／￣ ヽ 　 ヽ
: : : : : : :|　 　 　 　 　 　 | 　 l　 ｀ ￣￣￣´　 　 　 ） 　 }


　　　　　　　　　　　　　　 ,,-‐　　　　ー-- 、
　　　　　　　　　　　 　／　　　　　　　　　　 ` ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　ヽ、　ヽ、
　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ、　　｀、　 ｀、
　　　　　　　　　 .ト、　　　、　　　　　　 ヽ、　 ｀、　 ｀、
　　　　　　　　　 l i!ヽ、　　 ヽ、　　ヽ、 　 ｀、ヾ｀、 　 ｀、
　　　　　　　　　 ! i　　｀ヾ、::::..ゞ、::::::ヾ::::::::::｀、`i::、ヽ、｀、
　　　　　　　　　 ﾞ, !　_＿,,,,｀ﾞﾞﾞヾ＼`ーﾍｿ`-、ヽ ﾞ:::...　ヽ ｀、　　　　　 「ええ、まあ。
　　　　　　　　　 i!;;!　,,r-=....、　 ｀ﾞ　　r-ｨ:::ヽ`ﾞ !r-ゝ:...!´｀ﾞ
　　　　　　　　　　!｀i、ﾍ ヽ::::ｧ　　　 　、ヽ.:::ﾉ　 !::）　!::::!　　　　　　　　　　美鶴先輩が動いたり、桐条グループが展開するのに、
　　　　　　　　　　ヽ`、　`　　　　　　　　　　　　i!　/::::. l
　　　　　　　　　　　ヽ、　　　　　　　　　　　　　/イ::::::.. |　　　　　　　　　　婚約者って立場のヤツがいたほうが
　　　　　　　　　　　　　、　　 　丶　　　_＿__√ﾉ..:::!"i　l
　　　　　　　　　　_＿,,-ヘ、　　-ー-　 ヽ、.......:::::::/　｀ｿ　　　　　　　　　　　内外に色々都合が良くって。
　　　　　　　　　　ヾｒ　　　 ｀　、 ｀´　　／`iー:::;;/
　　　　　　　　ー''"..........::::::;;-‐'"ト_-イ__ィ￣￣_i!_＿____　　　　　　　　　　　　やらない夫がその役をやってたんですよ」
　　　　　 　　　`ー――ィ 、　　|l｀｀｀´/ |　 ／ /　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　 .|　＼　.|`ー‐,! /　/　 　 　　　　 ｀、
　　　　　　　　　　　__／＿___ﾉ_r-、/＿!／　/　　　　　　　 ｀、
　　　　　　　　　r''"　 i!.:.:.:.:.:.:.:.!::...:!.:.:.:.:￣`ﾞｿ　　　　　　　　　i
　　　　　　　　　!　　　i!.:.:.:.:.:.:.ﾉ⌒ｿ::.::.::..::.:://　　　　　　　　く
　　　　　　　　　ﾞi__,,-‐!r-―'"!__/`ー 、:::/　　　　　　　　　 /


.

　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　 .／ 　　　 _ノ ⊂_ ‐-' ＜
　　　　　 |　 　　　（ ―）　 λ　　 ヽ
　　　 ,ﾍ__|　　　 　　（__人）　　ヽ　　',
　 __,/　　　｀ ＜　 　　⌒ﾉ　　. ｒ'-‐￢　　　　　　　　　「まぁ、給料のうちってことでな」
／---‐――--.､ゝ＼　 ノ　　　」-‐＞ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ. ´_ノ　　　/　 ´　　 l
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　　 ヽ.　　,　, .!
.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　　　　 l｀ / / /!
:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､　　 !/. ,'　l　!
.:.:.:.:.:l　＿十''''''''""　　　　　＼ ＜　　　'　l



　 j;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／i:i:i:i:i:i:i:i:i:㌻^.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__／ﾆ
. /｛.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／i:i:i:i:i:i:i:i:i／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾆﾆ
/:/辷_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:i:i:i:i:i:i:i:i:iア´.:.:.:_ノ⌒'～≪⌒ﾆ´ニ.:.
＼V:〉.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/i:i:i:i:i:i:i:／.:.:.__厂　　　 　 　 ＼ニﾆ.:..
／）八_.:.:.:.:.:.:.:./i:i:i:i:i:i:i/.:.:.__」 　 　 　 　 　 　 　 =ﾆ.:..:
／'　／Ｌ,,_:.:.:.:i:i:i:i:i:i:i/.:.:（　　　　　　　 　 　 　 　 =ﾆ.:.
　／::;′　ﾉ.:.: |:i_｣;i:7.:.:厂　　　　　'　 /　　,:′ 　 iニ.:.
＿／|　　 ｀ﾌ.:んﾍﾊ.:く　 　 　 　 /　 ′　/　　 　 |ニ.:
　　　|　　 └弋___ソノ　 　 　 ‐/ミ,/ 　 /｝　 ,:　　|ニ.:
　　　 　 　 　 |i:i:i:i:i:| /　 　 ;仏iＬ,/＼ //　 /｝　 八ﾆ
.　　　i:　　　　|i:i:i:i:i:|,　　　/ “⌒)沁x/ヽ　//　 /;こﾆ
-‐…八　　　 |i:i:i:i:i/　　 /　　 ih:::)/^/／_/　 //ニﾆ
＿___　 ..､ 　 ！j／　　 /　　　乂ﾝ′　　厶｀ ,:仁（⌒　　　　　　　　　「それでは、桐条様とやら兄様のご結婚ということには？」
　　　　　_＼_ ア.,:′　/　　　　　　　 　 ,:?惇ィｱ⌒´
　　 　 /ﾆﾆﾆ7 /｝　／　　　　　 　 　 ｛/^
-‐…'′ﾆﾆ７ /=|　{＼　　　　　　-‐　ｲ
ニﾆﾆﾆﾆﾆ７ ｛__ﾉ__[_ﾆl_､ 　 　 　 ／ ,′
ニニニ∠二.. _　　　｀丶､≧=-:くﾝ' /
ﾆア^~　..,,＿___　　　　　　＼ﾆﾆﾆ∨
｛__　｀⌒^＝=ﾆ三≧=-ミ _ノﾆﾆﾆﾆ〉
ニニニニ=‐-　　..,,__｀`丶､ニｘく／
ニニニニ=-‐＝''^~⌒　　　｝ﾆ＼＼
ﾆﾆ7´　　　 ___,,..　　 -‐=≦ﾆﾆイ 　 ＼


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿_　　　_
　　　　　 　 　 　 　 __. .-‐: : : : : : : : : : : `:ゝ､ー､　　　　　　　　　　　「ない……んですよね？美鶴先輩？」
　　　　　　　　　　　{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!　 '_
　　　　　　　　　　 /:',: : : : : : : : : : : : : : : : : : :l　　 ヽ_
　　 　 　 　 　 　 /: :ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ}　'"　　　‐-
　　　　　　　　　/: : : :ﾊ: : : : : : : : :.＼: : : : : : : : ﾍ　　　　　　　 ｀　‐-
　　　　　　　　 /: : : : :! ', : : : ＼: : : : ヽ: : : : : :ヽ: ヽノ｀ ‐- ､　　　　　　｀　 ､
　　　　　　　　 l: : : : :_l_ ＼: :ﾄ､: ＼: : :_:＼:l＼ : :!: :r､:ヽ　 　 ｀ヽ　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　 |: l: : : :.ﾄ､ｰ_ヾ!　＼:|＼ : : ヽｨ ＼ﾄ､:} }: :!　　　　 　＼　　　　　　 ＼
　　　　　　　　 |:ハ: :ヽ:!_､＿,　　　　ー…'" 　_/r'_|ノ: : ＼　　　　　　＼　　　　　　 ＼
　　　　　　　　 |!　 ヽ:.!ヽ!￣　　　　 　 　 　, :' : : : : : l: :ト-`　　　　　　　＼ 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　` ハ 　 　 ヽ　　u.　厶ィ : : : : ﾉ- '-　_＿,.　-‐ｧ´￣　` 　ー　　　 /
　　　　　　　　　　　_,.ノ: : :`: ..　　 vﾆヽ　 ／: : : ／　　　　l /　　 /　　　　　　　　 _ -‐
　　　　　　　　　　´￣/: : : : /: :｀: . `_´／/: -イ /　　　 　 　 　 /　　　　　　_　-
　　　　　　　　　　　 /: : :ィ: {: : : /¨7--//　/　./　　 　 　 　 　 |　_ ....-‐
　　　　　　 　 　 　 /;／l/　 !: :./} /-‐/ ヽ/!　　　　　　　 　　　 ∨///
　　　　　　　　　　　　　 _　 --{　｢ _,,{　　　　　 ヽ　　　　　 ／ 　 ∨/
　　　　　　　　　　　　/　 ノ 　 !/　ノ　　　　ヽ　 　 　 　 ／＿＿__,V
　　　　　　　　　　　 /／　　 /}｢¨ _,.　-- ､　　　　　 　 　〃
　　　　　　　　　　 ／ 　　／　　 /　　　　　7　　　　　　/
　　　　　 　 　 　 {　　　 //=-　 {　　　　　/　　／　　 /
　　　 　 　 　 　 人　 　 { !　　　　ヽ--　　　／　　 ／
　　　　　　　 ／　 {　-===　　　ー--‐　 ／　　　/
　　　　　　　ヽ　　/　　{-{-―　　　　　 　 /　　/



　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . . . : : : : : : : : : : : : . . .
　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : :: : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼　　　　　　　　「現状スケジュールには書き込まれていないことは確かだが。
　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : :::::/ヽ: : : : : : :｀ヽ.: : : : : : : : :.
　　　　　 　 　 　 : : :::::: : :i|.:i| 　 ＼: : : : : : : ＼: : : : : : : :.　　　　　　　 今後も永遠に書き込まれることがないとはいいきれん。
　　　　　　　　　ｉ : : ::::::|: :i|.:i|－‐-　 : : : : : :|: : : : : : : : : : .
　　　　　　　　　|: : : :.:.:|: :i| -‐ｧzﾐ､　 V: : : :| : :| : :::|:: : : : :!　　　　　　　　　　 可能性の問題としてな」
　　　　　　　　　|: : : ｘ､|: :i| 　.乂ｿ　 　 V: : | : :| : :::|: |: : : :!
　　　　　　　　　|: : :.|ｉ ﾍ : ﾄ.､ 　 　 　 　 V: | : :| : :::|: |: : : :|
　　　　　　　　　|: : :弋 :|Vﾍ 〉 　 　 　 　 ﾚﾍ: :,!::::::i| :|: : | :|
　　　　　　　　　|: : :i : ﾞｰ､　　　　　　　　 〉　V i|::::ｉ| :| : i| :;
　　　　　　　　　|: : :|: : : : :ﾄ　　 　 　_　‐ 　　　 ﾚ'/:/|: /ﾚ′
　　　　　 　 　 .ﾉ: : ﾉ: : : ::::|　　　　　｀こ　　 　.ｲ/:/: ﾚ′
　　 　 　 　 ／: :／: : /: :/:|　　＼　　　 　 .ィ::|:|{:/: :∧
　 〈:.ゝ=-＜: :／: : :.:/: :/::::|　　　 ≧=-　 |: | :|:|〈: :/: :ゝ.,
　　 ー=ｧ: : :/: : : :::/: :/ :::├ -､ r――一ﾍ:|:::::| :V: : : :!::::::､
　　 　 /: : :/: : : : /::::::::＿_,!　 ﾉi!｡s≦ニニ7:::ノ'´: : : :.ﾉ:::::r'′
.　　　/: : :∧: : : /:r≦ﾆﾆﾆﾆ{三}ﾆﾆﾆﾆﾆ７:´: : : : : ／:::::::ﾉ
　 　 : : : /: : ゝ. : ::|ﾆﾆﾆﾆニi}￣{i＜二>'′: : : : ／_:::::　'′
　　　 ゝ.＿: : : : ｨ弋＿＿ .イ 　 i!/7>' : : : :＞':､￣　　 ｀ヽ
.　　　　　　￣／ﾆﾆﾆﾆﾆニﾉ　　i!V/: : : :／ﾆﾆ∧　　 　 　 ＼


.

　　　　　　　　　　　　　　　 ――　､
　　　　 　 　 　 　 ／ 〉 ´　　　　u.　＼
　 　 　 　 　 　 ／ ／'　 __ ノ 　 ゝ.__　ヽ
　　　　　　 　 /　/／〉　 ( ー)　(ー )　 ｌ
　　　 　 　 　 ｌ　 ´ イｌ　　 (___人___)　　ｌ
.　　　　　　　 ｌ　 　 ｉYｌ　 　 ｀ ⌒ ´　　 ｌ　　　　　　　　　「なんだその言い回し。ねえよ」
.　　　　　　　/　　 ﾊ !.!　　　　　　　 　 !
.　　　 　 　 /　　/　 ' ヽ 　 　 　 　 　 /
　　　　　　 ｌ　　　／/ ､ゝ　　　　　　 ／ ヽ_
　　　 　 ´｀ ー‐ '｀./　　｀ー､　　,－´　　/ 　 ＼
.　　　　 ｉ　　　 　 ｉｉ　　 / ｀:.ｉ 　 ｉ´ヽ.　 /　　 　 ｀　 ､
. 　 　 , 'ｌ　　　　　ｌ.!　 /　　 ｌ 　 !　ﾊ　/　　　　　　　 ＼
　 　 / ,:|　　　　　| ヽ/　　　!＿'　　 V　　 　 　 ,　 ,　 　 ヽ
.　　/ / ｌ　　　　　|　　　　 /:.:.:.:ヽ　　　　　　　/　/　 ／　 ｉ
.　　!/　 !　　　 　 ｌ＼.　　 ｉ:.:.:.:.:.:.ｉ　　　　　 ／　/　 /　　　ｌ
　　/　　　　　　　 !　 ヽ.　 !:.:.:.:.:. !　 　 　 ´　　 !　 /　　 　 !



　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,..:':::::::::::::::::::::::::::::::::／ﾚi: : :=三ヽｧｭ、　　　　　　　　　（こんな顔して随分女に
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::i: : : :彡爻爻爻ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　,.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::_:::::::i: : : :.彡ミﾉ爻乂ﾊ＞､　　　　　　　　人気あるじゃねえの）
　　　　　　　　　　 　 ,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::Ｙ::::／　 V:::::'; : : : :Vﾌ爻Nﾄ､乂ﾉﾊ＼
　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::l　 ,.ィ::ヽ::::'; : : //ﾀ天乂Vlヾﾊ爻ハ
　　　　 　 　 　 　 /::::::／¨ヽ::::::::::::::::::::__／／''"¨ヽ:＼:ヽ//: :;斥爻lﾊl∨Ｘ<乂ﾊ
.　　　　　　 　 　 /::::/／ﾆ!　Ｖ::::::::::／　 '"　 _, ,_　 ';:::::ﾄ、､: : : 元爻爻乂ノﾊ乂!
　　　　　　　　　/:::/ （/　 l　 ヽ::__ﾉ　 　 　 くｨｪｭ｀ヽヽ:::i ＼::／　　 ﾚﾊ乂乂夂ﾘ
　　　　　　　　 ,':::::i　 ヽｒ‐､!　　　　　　 　 　 ヾ-'..,,ﾉ　ヽ! i　 丶;.: : : : :／: :.::::::ﾉ
　　　　　　 　 ,'::::::::!ヽ　ヽ　　　　　　　　､　 /¨ ‐-,=< ｀T彡,.ｨ-‐ﾞ::::､::::::::::::::／
.　　　　　 /ヽ;::::::::::l.　＼.　　　/ / 　 　 / /　u 　 i　 　 ,. iｭヽ'´i::／ ｀¨ﾞ "
　　　　　/;ﾍ::i:::::::::::ヽ　ｏ )　　し'　 　 ｒ'_,ノ　　　　 ｌ,／ 　 !'-' ／
　　　_ｘ＜´￣￣￣::¨｀ｰ':‐-..､　　　　　 u　　　_ 　 V　　,ﾉ ／
.　／::::::::::::::::::::::::＿＿＿::::::::::::｀丶　ｕ　　 ,.ィ´-ﾐ､.__｀¨ ´ /
　:::::::::::::￣￣￣::::::::::::::::::::｀ﾞ:丶::::::::::＼　 {　 ヽ:::::ヽ　) u /　　　　　　　　　 「あのさぁ、そういう女の戦いは後でやってもらうとしてよぉ」
　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ヽ i＼　ﾄ､:／　.／
　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 丶::::ﾊヽ.｀¨ ﾉ　／
　　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:i、｀¨, ／
　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ｲ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　仗助が口を挟んできた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー


.

　　　　　　　　　　　　 _,.. -------　､
　　　　　　　　　 , ＜爻爻爻爻爻爻ハ
　　　　　　　　　 {iﾄ､爻爻爻爻爻爻爻}
　　　　　　　　　 |ﾗ{^＼爻爻爻爻爻ﾘｿ　　　　　　　　　「それじゃ、別に比津筆のほうは、
　　　　　　　　　 |ｽ〉/＼.　ーｧ===rf{´
　　　　　　　　　 |ﾘ| 弋ﾃﾗ　弋ﾃﾗ |ﾘ　　　　　　　　　　　　　　オメェんとこのグループに、本当は関係ないってことか？」
　　　　　　　　　{｀ﾘ 　　　ハ　 　 ├,
　　　　　　　 　 |ﾄ､| 　 　 r=ｭ 　　 |lﾘ
　　　　　　　　　 ｰﾍ 　　 辷ﾘ　　./ｲ
　　　　　　　　　　　}へ__ ー‐' ／_{_
　　　　　　　　　＿_}^>ｭ }> ＜|ﾊ_5:{＿i⌒｀´⌒i
　　__　　_. ＜／⌒ヽ＿_ﾉ!i　　{＿＿＿}　　　 /
　/　 ｀i´　　 { {ﾌ ヒ}_}ュ_/ﾆﾆﾆ＼　　//＼_／＞-----､
./　　　}　　 人/」／./ / }　　　　ハ ｀´　　}　　　　　　 ∧
{　　　　　　　 ﾉ/ 　/ / /_}　　　　i }　　 r.「ヽへ.　　　　　}
| 　 　 　 　 / /　 / / / ｜ 　 　 ﾉﾘ　　 | |　 ＼へ　　　 .|



　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　´:.:.:.:.:.:.:.:.｀ ヽ
　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:＼　　　　　　　　　 「比津筆の意思はともかく、
　　　　　　 ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...､
　　　　　/:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i　　　　　　　　　対外並びにグループ内、なによりも私がまだ彼を婚約者と認識しており、
　　　　 ':.!､:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.i:.:.:.:!
　　　　i:!:|^ヽ:.:.＼:.:.:..､:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.!:.:.:.|　　　　　　　　　 加えて比津筆やらない夫が当方にとり重要人物であることに変わりはありません。
　　　　!|:.!─-＼:.:ヽ:.:.＼:.:.:.:.:..i:.:.:.:.:.|:.:.:.:!
　　 　 |:!|i　r‐r;ﾐヽ:.ﾄ､jﾄ､ヽ.:.:.:.|:.:.:.:.:i ´Y{　　　　　　　　　　 無論私の夫であると申し上げればこれは虚偽に当たりますが」
　　 　 |:!i|ﾄ.　 ゞ'　!'　　ｲﾍ:.!:.:.:i:.:.:.:.,　 /:.!
　　　　!i　 i 　　　　　　　　!|､:.:|:.: /_イ:.:..i
　　　　|!　　､　　 ､:,.　　　ﾉハ:.|.ｲ:.:.:.:i:.ﾄ.:|
　　　　 ､　　 ＼　ｰ_,- 　　 , j:.!:.:ﾊ:.:.!:{:.:i..､
　　　　　＼_,.　　>､　　　／/.ｲ｀!{ !:.::/:.ﾊ:.:ﾄ､
　　　　　　　　 /＿:.7ﾌ「　/　{!　|:.:／:.:.:.:.}:.:.:.!､
　　　　　　　／´, -厂 ト ､　　 ／:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:./:.:}
　　　　　イ:::::::::::::,厶 _」ヽ　 >′:.:.:.:.:..／:.:.ｲ:.:/
　　　　　 」:::::::::::/:::::::::|　'／:.:.:.:.:.:.:,.ベ:.／:.／
　　　　／ L_ ／::::./　 !←─-. __/.　　　Ｋ、
　 __／:::::::::,:::::::::::/:::::::ヽ＼:.:.._ｰ{　　　　　　ヽ
　〉:::::::::::／:::::::::/:::::/:::::::::::::＼:ミi　　　　　　　{


.　　　　　/: : : :!:'; : : : : : ､ : : : : : :`.､: : : : : : : : : : :`、
　　　　 /: : : : : :.〉: : : : : :.ヽ: : : : : : :.ヽ、: : : : :.',: : : :.､
.　　　　l: : : : : :./ `､: : : : : :.`､: :､: : : : :..､: : : : : l : : : : `ｰ-.ｧ
　　　　|: :.|: : :./　　ヽ、: : : : :.`t: ヾ、: : : `､: :..|: .|: : : : : : /
　　　　|: : |: :..l -―‐--､: :.､: : : `＞‐‐ヽ、:';: : |: |: : :､-''"
　　　　';: _.l: :.|,ｧ-r―-､　`ヽ、ｰ-=ｧr‐‐‐-､ヾ:}: |: : : :`ヽ、 　　　　　　　　（詭弁だぁ）
.　　　　 〉~l: :| {　|;;;;;;;ﾘ ',　　 `ヽ　/ |;;;;;;;ﾘ　} j;|;:h:､: : : : :ヽ、
.　　　　{ ::::',::|. `　ー"　　　　　　　　`ｰ"　"　l::!: |:ﾄ--=- ､;.}
　　　　 t :::..`　　　　　　　　　　　　　　　　　 ": /: |
　　　　　`r､..　　　　　　　　.,.　　　　u　　 ..: ／:i: :.}
.　　　　　 l: :¨'.,　　　　　　 `ﾞ"　　　　　　 /`": : :∨
.　　　　　/: : : :`､　　　　 .,.-- ､　　　　 ,ｲ: : : : : : :`ヽ、
　　　　／: : : : :; ;,`､　　　　 "　　　　,. '; ;: : ､: : ﾇ---''"
　　　‐'''7: : : : :.;;;.==i .､　　　　　 .,. ':|____;: : : i`.､: `､
　　　　/: : .ﾉ: ::r"　.ﾘｰ‐` ,ｰ‐‐ 'ｧ-t,-l;;; '.,: : ::|　`ｰ "
　　　　{:r'"（:;ｨ'　　〈:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;〈;;,ｨzｫ|;'　 `､: :ﾘ
　　　　|! ,,.イ　,.ｨ=､.`､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼／,.ｨ=､　`ﾏ


.

　　　 　 　 　 　 　 　 ,x≦三三三三≧　.,
　　　　　　　　　　　 /二二二二r=ミ乂乂:＼
　　　　　　　　　　　 {-/⌒V/厂,ニV＼乂乂}
　　　　　　　　　　ヘ}-{ （{_　　　＼fl∨ﾉﾆﾆ.ﾉ
.　　　　　 　 　 , --く⌒＼{　　　　 　 _∨¨´
　　　　　＿＿//⌒}ﾆ＼　|　　　　,r_ｧ }
　　　 ／ﾆﾆ＼人_ノ⌒}-}人 　 　 ヒﾉ/
　　 /ニニニﾆ∨└ くﾆ/ 　｀＞　ー/
.　 /ﾆニニニニ∨{　{∨{／}⌒¨¨¨´　　　　　　　　「いやいや、それだったら比津筆の方も
　/ニニニニニﾆ∨ ｛ }/=く
./{ニニニニニﾆﾆ}＼_ﾉ} ＼∨⌒¨ヽ　　　　　　　　　　あんたの言い分に賛成してねーと無効なんじゃねえっすかねえ」
.-{ニニニニニニﾉニ{　{　　V(＼_ノ
_人ニニニﾆﾆ／{ニ={ ∧＿_∨　}
ﾆﾆ{ニニ==イニ∧ﾆﾆ＼ ＼_/ _.ﾉ
ﾆﾆ{ニニニニﾆﾆ.∧ニニ＼_}ﾉ￣}
ﾆﾆ{ニニニニニﾆﾆ}ニニニOﾆ=ﾉ
∨_{ニニニニニﾆﾆ}ﾆﾆﾆﾆ/二∧
..∨{ニニニニニﾆﾆ}ニﾆﾆ{ニ二∧



　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _,. -―-,-――-....､
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,. '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`　､
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼＼
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／:.:.:./:.:.:.:.:/ ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽﾊ　　　　　　　「だが私自身は比津筆やらない夫との
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /:.:.:.:.:/:.:.:.:./　　　ヽヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ
　　　　　　　　　　　　　　　 /:/|:.:../ ＿Y､　　　　 |:.:|:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.|　　　　　　　　婚約破棄を容認したことはないし、
　　　　　　　 　 　 　 　 　 /:/ |:.:./´.:_j癶艾､　　 .|:.:|:.:|:.:.:.:.:.:.|:.:.:.|:.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　/:/　|:.:.:ﾚ1:| ゝ弋ｿ　 　 |:.:|:.:|:.:.:.:.:.:.|:.|:.:|:.:.:.:|　　　　　　　　　今後もすることはないでしょう」
　　　　　　　　　 　 　 　 |:.|　 ﾄ､:.{ .|:.:!　　　　 　　j/|:.:.!:.:.:.:.:.:|:.ﾄ､!:.:.:.:!
　　　　　　　　　 　 　 　 |:.|　 |:.:.人|:|:!　　 　 　ﾉ　 .!:..|:.:.:.:..:.|.:|　}:.:.:.:!
　　　　　　　　　 　 　 　 |:.|　 !:.:/!:.:!ﾄ!　　　 ､　　　　!:.:!:.:.:.:.:/./イ:.:.:.:|
　　　　　　　　　 　 　 　 |:.レ'／:.:.:.:./∧　　 　 こ　　|:.:|:.:.:.:.:!/:.:/:.:.:.:.|　　　　　　　　　「捨てないでと涙ながらに裾にすがりつきはしませんが、
　　　 　 　 　 　 ＿＿___j／:.:.:.:.:.:／:.::.:.:.＼　　 　 　 j:/:.:.:.:./:.:./:.:.:.:.:.ﾄ､
　 　 　 　 　 ／:.:.＿__／:.:.:.:.:.:／:.:/:.:.:.:.:.r‐＞､_　_,. イ|:::.:/:.:./:.:.:.:.:.:.|:.:.:＼　　　　　　　　　　さんざん婚約者であると吹聴してきた以上
　　　　 　 /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:./＿:.:.:ノ ＼　 　 　 　レﾍ:.:.|:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:￣ヽ
.　　　　__/_,. -―‐┬―＜:.:.:.:.:./:::::::::＼　　 ｀,-v-― ' ´　 {:.:|:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}　　　　　　　私の方の面子にも関わりますので」
.　　／／//　　　 ∧::::::::::::＞'´￣￣＼::＼／ /レ' ´￣￣￣}:.:.:.:.:.:.:人＿＿＿_/
.　/:.:./ /＿＿_／￣〉::::::,〈:::::::::::::::::::::::::::v´￣/´-―:::::::::::::::〈:.:＼＿／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ


.

　　　　　　　　　 ＿_
　　　　　　　 ／爻爻≧==========ミ
　　　　　　 /爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻＼
.　　　　　　{爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:::＼
　　　　　　ｊ爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:ハ
　　　　　　|爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻}
　　　　　　{ﾆニ{⌒＼爻爻爻爻爻爻爻爻メ/
　　　　 /⌒Viノ/ ＼u＼爻爻爻爻爻爻 }／　　　　　　　「えーっと、じゃ、そういう場合どうなるんだ？
　　　　_{ 〈( }ﾉ/⌒＼＼ :＼爻爻爻爻 ／
.　　 /:::::＼!　　く弋ァュ＼}j /＞┬一'　　　　　　　　　　　　　どうなるんすか？承太郎さん」
　　/:/⌒/:|　U　 ￣￣　　{f歹ﾗ/
.　 {//ﾆ∧:{　　　　u 　 　 :| u ./U
　　/ﾆニ∧＼　　U　 　 マ　 /u
.　/ニニﾆ∧　＼　 ≦三テ /
_/ニニ:/⌒L＼　＼ ー一 /　　 r─ｙ┐
ﾆﾆﾆニ}＿___）ﾆ＼　＞一'））＿人　　ﾉ
ニニニニﾆ|　 )ニ/　/ニﾆ/ﾆ／)7∨
ニニニニﾆ|／ﾆ∧ /ニﾆ/イ　（/___}ﾆ＼
ニニニニニﾆﾆ/　 {≦ ＿＿　　　 {ニﾆ∧
ニニニニニﾆ/　　　　　　　｀ヽ　　 ∨二:∧
ニニニニニﾆ＼　　　 　 　 　 }　　　∨ニﾆ}
ニニニニニニニ＼　　　　　　|　　　/ニニ:|
ニニニニニニﾆﾆﾆ}　　　　　/}　　:/二二 ﾉ



　:::::::::::::i　　　　　　　　　 ,ﾉ::::::::::::ｆ¨フ¨￣ .l::l
　::::::::::::::',　　　　　　　　/ィ"¨ﾞヽ::l i　ｒ｢lｍ. !:l
　::::::::::::::::ヽ　　　　　　/:!ｆ　　　 }::l i∩! !.!ｌ ｌ::l
　:::::::;.-､::::::::＿ ..... 、--ヽ-　 '∠⊥L_｀＿i l::l
　:::::::ｉ（）i￣　＿......ﾑ　二二二....＿＿）＿￣¨}　　　　　　　　　　　　　「俺に聞くな」
　:::::::ヽ-'"´::＞､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／　 ￣¨｀丶、
　::::::::::::::::::::::::::ノjﾌﾞ＜::_..._::::::::::::::::::::＼　　　　　　　＼
　､::::::::::::::::;.ｨ.:,, _: : : : ｆl⌒ilﾞ ‐- ::;;__:::::::｀丶､..,, ＿　　 ,）
　. V:::::ｒ''"｀ﾞ_ｰ-: ¨;;;‐ｉ ｰ‐1 }ﾊ-‐;;:__-‐''¨７::天::Ｔ¨￣
　ﾄ、V::l､: : :.'､¨ヾｦﾗ¨l.　　iく ﾉ:バﾜﾌ¨ﾞヽ:.ﾚ' 　 リ
　l l〉 l::l　ヽ､'^｀ｰ "¨ ｆ ＝ ｌｌ i ヽ:.｀¨"´:.;.イﾘ　／
　ヽヽV!.　　｀;'￣ ¨　.!　　 ll　l　i/¨￣ｉ´ ,'./
　ﾄ､＼ﾞ'　　　;　　　　.!　__ﾉKノV　 　 ;　,'/
　:::ﾊO）　 　 i　　　　l'´¨¨ トレ'　 　 ;　,'´
　:ﾉ　｀::l　 　 l　　　,.ｲ　 　 l＿　　　;' /
　::ﾌ　　＼ 　 ', ,.<´　!　　　l 　 ¨Y__ /l　 　 , -=-､
　/　　　　ヽ. ./　　 ﾉ　　　 l　　　i　 ¨ヽ-､/ /⌒', i
　￣¨二ﾆ＝/　　　i 　,.　i . l　　　l　 　 |　ﾞi {￣￣
　:::/⌒ヽ:::::ヽ ｰ'⌒!　 {　 〉　　　　Ｖ　　l　 l ）


.

　　　　　　／￣二ﾆ= 、　　　　 ＿_, --―=＝ﾆ二≧.＿_
.　　　 　 / ／　　 ､　　＼　　／/ ｽ､　　 -=○≠‐ゝ,-‐　｀ヽ　　　　　　　　　　　　「まぁ、一般的には双方の意思が食い違うのであれば
　　　　　ﾚ'/　　　ヽ＼＼　`< .ｲ /　-‐=≠ﾆ二＿　/￣ ｀ 　 }
　　　　　ﾚ'　 , -‐ 　ﾊﾊ　ﾄ､　':. ｜-‐　_,.=ｧﾃ从:.　（_､￣｀　　'.　　　　　　　　　　　　　　裁判所に申し立てて婚約破棄の調停かな？」
　　　　　|　 // /／　 ｜lｉ ﾄ､,(］ |.ｨ=彡'／ﾙ'‐-ﾊﾄ､ヽヽ　　　　＞―=ｧ‐―--
　　　　　|/// /　　　 | l 川ﾄ､ｿ ﾙ'.:://(　 行㍉ヽ ﾉﾊ_;ﾊ　　_/　　ｒ‐'　　￣
　　　　　|//　　 　 　 | l' ﾑィ斗くﾊ:l八　　 ｀ﾆ=　 （ｆﾊﾘ:j:;>く.{　 ノl＼
　　　　　|/　　　　　　| ﾄ､::::V人ゞ ﾘ　 　 　 　 　 _､〉/:イ　　 ＼ﾆ{ ヽ＼
　　　　　'　　 　 　 　 | |',ﾊ::::）ﾉﾉﾌ′ 　 　 ＿_ ､_ ´/人ゝ　　　 ｀ヽヽ＼＼
　　　　 ,　　　　 　 　 | |'i 川'((.:/　　　 　 ´　￢｀ /　　　　　　　　 ＼ ｰ==ﾐヽ
　　　　 |　　　　　　　 , ﾘ/{/￣￣｀ヽ＼　　　　　/　　 　 　 　 　 　 　 ー=､ ヽ
　　　　 |　　　　　　　,'　//　　　　 //lﾄ.＼＿ ..ｨ＿　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　「ちなみにやらない夫君。
　　　　 |　　　　　　 ,　//l＼ー-=//　|　＼_|_,ﾍ　∧ｰ‐≠ﾆﾌ￣￣￣　ﾌ77ｱ广
　　　　 |　　　 　 　 l　l/ |ヽ ＼ //､__,l｀ヽ　　 ﾉ}/ ハｰ-=ﾆ、　　 　 ／ // /／　　　　　　　　　　　そのへんは？」
　　　　 | 　 　 　 　 l　; /|　 ＼{{　 ｰ-=二ﾆ=-く'_/＿}ｰ-､ 　ヽ＿／ /// /'
　　　　 |　　　　　 　 /,　|　　　ヽ　　　＼＼　　爪　　　　 ＼ {　 |　/// /
　　　　｜　　　　　l //　|i　　　　',　　　　　 ＼{ l,ハ　　　 　 ';i　 |'/// /
.　 　 　 l　　　　　///　 ||　　　　 ',　 l　　　 　 ＼ヽ}　　　　　ﾊ　|'// / 　 　 ／
.　　　　　　　 　 //ｲ i　l||　　　 　 ヽ. l　　　　 　 　 |￣￣￣｢' | l|i/ /　　 ／
　　 　 　 ',　　 ／ 八ﾊ ｌ||　　　　　　 ＼　　　　　　 |　 　 　 |　| l|　　　／


　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,　-‐―　‐- 、
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　u　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿'　　u　　　　　　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 < ＿　＼　　　　　　　　　 i　　　　　　　　　「いえ、俺としては美鶴のとこの仕事辞めれば
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 <＿＿　＼　＼　　　　　u　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 <＿＿　＼　＼　ﾍ /⌒/　　./　　　　　　　　　　　　　あとは自然消滅するだろうと考えてましたから……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└--ﾐ ヽ、＼　-　＼　|　　./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　　 丶　　- 　 　 　 〉／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-／| 　 　 ( ＼　　　u　　!　　　　　　　　　　　　　　　　こいつもいつまでも未婚でいるわけには
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ |　＼ヽ 　　 ＼_ヽ　　　　　{
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣<　　 !　　`＼　　　、ﾍ　　　u　..> 、　　　　　　　　　　　　　　　　いかないでしょうし」
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿ ＼ 　 !　　　 > ー-- イ＼　　.∠／ヽヘ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 !　￣￣　ヽ　／{　　)＼　|　..＼(⌒)　　 ﾉ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　/⌒＼　〉　　　ヾ、　／　 　 　＼　　　　　　「第一、調停なんかやっちまうと、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　い　/　　　　＼／ ＼(
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　/　　　　 /　＼　　　　　　　　　　　　　　　色々お互いにマイナスイメージがががが」


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「比津筆、気にいらないのは察せるが、ここは我を張らず我々を利用しろ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿　　　　　　　　　　　　　　　個人として財団に落とし前をつけさせる方が
　　　　　　　　　　　 　 　 　 : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : :: : : : : : : : : : : : : :＼　　　　　　　　君の性質にあっているのかもしれんが、
　　　　 　 　 　 　 　 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼
　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : :::::/ヽ: : : : : : :｀ヽ.: : : : : : : : :　　　　　　交渉を有利にすすめるには背景が必要だ」
　　　　　 　 　 　 : : :::::: : :i|.:i| 　 ＼: : : : : : : ＼: : : : : : : :
　　　　　　　　　ｉ : : ::::::|: :i|.:i|－‐-　 : : : : : :|: : : : : : : : : :
　　　　　　　　　|: : : :.:.:|: :i| -‐ｧzﾐ､　 V: : : :| : :| : :::|:: : : : :!
　　　　　　　　　|: : : ｘ､|: :i| 　.乂ｿ　 　 V: : | : :| : :::|: |: : : :!
　　　　　　　　　|: : :.|ｉ ﾍ : ﾄ.､ 　 　 　 　 V: | : :| : :::|: |: : : :|
　　　　　　　　　|: : :弋 :|Vﾍ 〉 　 　 　 　 ﾚﾍ: :,!::::::i| :|: : | :|
　　　　　　　　　|: : :i : ﾞｰ､　　　　　　　　 〉　V i|::::ｉ| :| : i| :;
　　　　　　　　　|: : :|: : : : :ﾄ　　 　 　_　‐ 　　　 ﾚ'/:/|: /ﾚ′
.　　　　　 　 　 ﾉ: : ﾉ: : : ::::|　　　　　｀こ　　 　.ｲ/:/: ﾚ′
　　 　 　 　 ／: :／: : /: :/:|　　＼　　　 　 .ィ::|:|{:/: :∧
　 〈:.ゝ=-＜: :／: : :.:/: :/::::|　　　 ≧=-　 |: | :|:|〈: :/: :ゝ.,
　　 ー=ｧ: : :/: : : :::/: :/ :::├ -､ r――一ﾍ:|:::::| :V: : : :!::::::､
　　 　 /: : :/: : : : /::::::::＿_,!　 ﾉi!｡s≦ニニ7:::ノ'´: : : :.ﾉ:::::r'′
.　　　/: : :∧: : : /:r≦ﾆﾆﾆﾆ{三}ﾆﾆﾆﾆﾆ７:´: : : : : ／:::::::ﾉ
　 　 : : : /: : ゝ. : ::|ﾆﾆﾆﾆニi}￣{i＜二>'′: : : : ／_:::::　'′
　　　 ゝ.＿: : : : ｨ弋＿＿ .イ 　 i!/7>' : : : :＞':､￣　　 ｀ヽ
.　　　　　　￣／ﾆﾆﾆﾆﾆニﾉ　　i!V/: : : :／ﾆﾆ∧　　 　 　 ＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,ノ　ヽ､_ 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （─）（─ ）　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （__人___）　　 　 |　　　　　　　「んんんんんんん」
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '､　　　　　u.　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｜　　　　　　 ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　, 　　　 ／_.{
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ｧﾆニ＜／／〉、＿_　__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,./ /＼　 ／ : : : : : : ＞ : :＼
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _／ /|ｲ:::::/∨. : : :l: : : : : : : : : : :.丶
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／. : : : :| ./｀Y / : : : 」: : : /: : : : : : : : }
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´ : :/: : : :| ｉ::::::|/ : :／: : : ／: : : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { : :/. : : : :|/:::::/ : : : : : : : | : : : : : : : : : ,'
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / : :,' : : : : : |::::/ : : : : : r---く´ニ＼: ヽ:ﾉ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ :.／￣＞＜ :./ : : : : :/ 二 ヽ_」┘: : : ∨}
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　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:＼
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　　　　　/:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i　　　　　　　　　 「実際ジョセフ・ジョースター氏には
　　　　 ':.!､:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.i:.:.:.:!
　　　　i:!:|^ヽ:.:.＼:.:.:..､:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.!:.:.:.|　　　　　　　　　　　先年婚約者同士ということでご挨拶をさせていただいております。
　　　　!|:.!─-＼:.:ヽ:.:.＼:.:.:.:.:..i:.:.:.:.:.|:.:.:.:!
　　 　 |:!|i　r‐r;ﾐヽ:.ﾄ､jﾄ､ヽ.:.:.:.|:.:.:.:.:i ´Y{　　　　　　　　　　　　昨日今日の拵え事というわけではないのですよ」
　　 　 |:!i|ﾄ.　 ゞ'　!'　　ｲﾍ:.!:.:.:i:.:.:.:.,　 /:.!
　　　　!i　 i 　　　　　　　　!|､:.:|:.: /_イ:.:..i
　　　　|!　　､　　 ､:,.　　　ﾉハ:.|.ｲ:.:.:.:i:.ﾄ.:|
　　　　 ､　　 ＼　ｰ_,- 　　 , j:.!:.:ﾊ:.:.!:{:.:i..､
　　　　　＼_,.　　>､　　　／/.ｲ｀!{ !:.::/:.ﾊ:.:ﾄ､
　　　　　　　　 /＿:.7ﾌ「　/　{!　|:.:／:.:.:.:.}:.:.:.!､
　　　　　　　／´, -厂 ト ､　　 ／:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:./:.:}
　　　　　イ:::::::::::::,厶 _」ヽ　 >′:.:.:.:.:..／:.:.ｲ:.:/
　　　　　 」:::::::::::/:::::::::|　'／:.:.:.:.:.:.:,.ベ:.／:.／
　　　　／ L_ ／::::./　 !←─-. __/.　　　Ｋ、
　 __／:::::::::,:::::::::::/:::::::ヽ＼:.:.._ｰ{　　　　　　ヽ
　〉:::::::::::／:::::::::/:::::/:::::::::::::＼:ミi　　　　　　　{
　＼_, く:::::::::::::/:::::::{::::::::::::::／:..Y!　　　　　　/ヽ
　 {　　　＼_::::j:::::::::L_,.rイ:.:.:.:／ 　　　　　　　　 ＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 rく　　　　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,ノ　　　　　　　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ヽ　　　　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （ｆ　ｰ----rく__,ノ／＼　　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　 　　 ヽ ＼　　 〉〉 　　　　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　 ＼ ＼／　　　　　　　∧　　　　　　　「あのジジイにか」
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ､≧x 　　 ＼ ＼　　　_,ィｆ/ﾉ/彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _,ノ V{::::｀’＜.__rｧく__ノ{〈巛{（（彡'
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｢､ 　 ﾞヽ ｔﾘ｀ヽー八{し'三彡'}}ｊﾘｊﾘ彡'
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ_）　,ノ　ヽ--　 ヾﾐミ三ミﾐ川ﾘｆ｢川ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〈 　　　　　}　　 　ﾐミミ'´￣ヽ川川川{
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 r‐､_）　　 　 /　　　 ﾐﾐソ_ﾉｊ丁 }川ﾘｿｊﾘﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 人__　　　 ／　　　　 （oー‐'_／彡'ﾘﾊ{ﾄﾐﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　 　 　 　 /￣￣＼￣}ﾆ彡ｸﾉｊ川ﾄﾆ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀二ニ=─--- /　/￣ヽ　∨彡彡'ﾊ{川,ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |──‐,'　/─‐┴ ┴──=ﾆ三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|＿_, ‐ｉ　{‐､
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　＿＿_ヽヽ_） }
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,　──|　|‐ ､.{　ｉ_ｊ／／
　　　　　　　　　　 ／,二二／￣（　(￣￣ヽ_)　八＿／__
　　　　　　 　 　 （／ ___}__{＿{丁 ヽ厂}＿／／￣　　　　 ￣¨¨　＝…─‐-
　　　 　 　 　 　 / /´┬r ┬‐く＿,ノ　}‐一'
.　　　　 　 　 　 { ｛.＿ｊ│ ‘ｰ──一'


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　__,,_
　　　　　　　　　　　 ,,,-ー"""　　　｀ー-、
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ、
　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　丶、
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　 ..　　　　　　ヽ、
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　 :::..　　　　　　｀、
　　　　 /:::　　 ..　　　　　　　　　　　..:::　　　　　　　!
　　　　!::::ｒ、　 ::.. 　　　　　　　　　　 :::..　　　 ..　　!
　　　 /::::! ｀、　:::::..　　 ...::　:: 　　　　::::　　　 ::: 　/
　　　｀!::::ﾐー、ヾ、:::::... 　:::::..:::..　　　 ::: 　　 ..::::　ゞ、
　　　 !::::ト!　 ``ヾヽ::::::....　.:::、:::.....　 ::: 　　 ,,r-、ｿ　　　　　　　　　　 「比津筆、もう一度いう。桐条グループ……
　　　ヾ::::/ﾐ ヾｲ=ｪ、ヾ、ｒ-ヾヽ::::::.....::::::..　　/ 　）ﾐ
　　　 ゞ::! ミ、｀ -"´　　ヾ、く´ヾ;;;:ゝ::::::..　 彡　! ヾ、　　　　　　　　　　いや、『私』は君の意思とは関係なく君を利用する。
　　　　ｿ 　 トゝ　　　　　　　 ""ﾐ｀、:::::::....::/ノ´::　!
　　　　　　　 、 　 　、　　　　　 ヾ !::::::::::::::::::.　:::.丶、　　　　　　　　　　　だから君も我々を利用しろ――
　　　　　　　　ヽ、 　｀ 　　　　　ｿ！:::::::::::::::　　::::.ヾ
　　　　　　　　　 ＼ ヽ=ー,　　　 ィ::::/_!:::::::..　　　:::ﾍ　　　　　　　　　　　　 君だって一方的に利用されるほどしおらしくはないだろう」
　　　　　　　　　　　丶｀　　_,,,イ_/r/　ﾐ:::::::.　　　.:::::.｀、
　　　　　　　　　ー/"::::｀rｿ　　ノハ、 ミ::::　　　.:::::::::. ::｀、
　　　　　　　　　,,/-ー"〈"ヾ、、 　ゞ　ゝ........::::::::::::::::::....!
　　　　　　　／"..........ト;;;;〉ヾ.;.;.;ヽ／.......::::::::::::::::::::::....ノ
　　　　　く"......./´;;;;;;;....　　　 ....,,／.......::::::::::::::::::::..::::::/"
　　　　__,,,ﾉ..／;;;;;;;;...　　　....／......:::::::::::::...._,,-,、:::::/
　　　/....;.;.;/;;;;;;;;;;;;;.....;;;;......./"::::::::::::::::::::／　　　　丶、


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「クソッ、なんて言い草だ」
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ________
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／)　/ .)　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ./::/ ./:::／ ） ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　.l/　/／ ∠___　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　/ ／ ／ _､,,.ノ　|　　　　　　　　　「まったく、This is a pokerだろ……」
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 r　　　　 　/___)　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　/　　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　 ノ　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_∠⌒ヽ　　j 'i, _、___ ｨ／|＼____
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ...::::;;;:::ヽV;;;;l　フiiiiく　　/.:;;:l;;;;;:::´´''' ､､､ _
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ...:::::;;;;;;;;;;;;:: 〉;;;;;:l／ iiiii ＼/.:;;;::l;;;;;;;;;;;;;::::::::..... i::..＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ...:::::;;;;;;;;;;;;;;;;:: /;;;;;;;;:::ヽ llllll　/..::;;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: l;;;;;;:: l



.

　　　　「クソッ。

　　　　　それじゃ、甚だ遺憾ながらしばらく肝の冷えるような婚約者とかいう間柄の延長だ」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＝＝＝＝＝＝＝、-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ￣￣ ヽ　////////////////|//|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　 　 ＼　　　　　 .///////|//|　　　　　　「どう考えても切れる札が違いすぎる」
　　　　　　　　　　　　　　　　 , -＜i　　　　 　 U. : :i≧=ｰ´￣ ヽ、.////|//|
　　　　　　　　　　　　　　 ／ : : : : !　　　 　　　　: ;ｲy : : : : : : : : : ////i//|
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ : : :ヽ :.∧　　 　 　 . : : ム{ : : : : : : : : : :`,　/i//|
　　　　　　　　　　　　ノ : : : : : : V／ヽ、_ . : : : : へヽゞ／￣ : : : : : :.} /ｉ//|
　　　　　　　　　　 ／＞── ｧ'´ : : : : : :ヽ￣￣　_ιУ､ : : : : : : : Λ/i//|
　　　　　　　　　/ : : : : : : : : : : : : : : : : :_／｀-ｰ=´ : : :｀ヾ : : : : : : :ｨ :} ///|
　　　　　 　　　/ : : : : : : : : : : : : : : :／'´ : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ : : { ///|
　　　￣￣ ￣ {　⌒ ,.-'´ : : : : :＞'´ へ: : : : : : : : : : : : : : : : : :}/￣￣￣￣￣
　　　　　　　　 ヽ : : : : : : :,彡'´　　　　　｀'' -＼ : : : : : : : : _,ノ
　　　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　　　　｀ ' ── ´



　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　　　　　.　　／: : :: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼:
　　　　　　　　　　　　　　 /:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　 :/ :: : : : : 八: :: : :::::::::::::::::::: : : : : : : : : : : ;;;;＼ヽ　　
　　　　　　　　　　　　　:: : : : : .: : }　∨: .: : :::::::::::::::::::: : : : : :;;;;; : : : ;;;ヽ; ＼
　　　　　　　　　　　　　:i :: : : |:::::::| 　∨ :: : : ::::::::::::::::: : : : : : :;;;;: : : : ;;;ハ ;;＼
　　　　　　　　　　　　 ::|:: : : : :|::::::i 　 : ∨ ::: : ::::::::::::::::: : : : : : ;;;; : : : : : ;;}
　　　　　　　　　　　　　|::: : : . |:::::ﾚ-‐‐ -＼: : : ::::::::::::: : : : :;;;;;;;;;;|:;:::: : : : i
　　　　　　　　　　　　 :.|:: : : : :|:::::| ,ィ=＝=ミ`: ::＼:::::::::: :: : : ;;;;;;;;|::: : : : /
　　　　　　　　　　　　 : |: :: : : :|:::::| 八弋;ｿ ﾑ ＼: ヽ:::::::::: : ; ;;;;;;;;;|::.:: : /
　　　　　　　　　　　.　 八: : : : :|::::|　　　　　　　　＼:ヾ::::::: : :;;;;;;;:|::　::/　　　　　　　　　「結構。君の妹君や三浦嬢へは
　　　　　　　　　　　　　: :ヽ : 　ﾊ ::ヽ: 　　　　　　　 ::＼:::::::::::: i::.}::::: /
　　　　　　　　　　　　　 : : :ヾ: 　 };;;;;;;＼:／　⌒ヽ　ヾ　　　∨;;/:::::人　　　　　　　　　　　　君からうまく説明してくれたまえ」
　　　　　　　　　　　　　　 : : : }: 　 :;;;;;／　　　　　ヽ-‐"　: : }: /　　 　`､　
　　　　　　　　　　　　　　　 :ノ ::　:／　　　　　　　 .}　 :: : :./|:::: : /: : :::::: 　　ミ　､
　　　　　　　　　　　　　　／ : : ／　　　　　　　ﾑ 　ｌ　　／. .|:::: /: : :＼:::::::::::: : :　＼
　　　　　　　　　　　　ノ: : : .／　　　　　　 　 人＿ﾉ　　 : : :.:| ∧: : : :: :＼::::::::::::::: : :.＼
　　　　　 　: : : : : ／　: ::　/＿＿＿＿: ＜ : : : ヽ: : 　 　　 :.| |: ∨:: 　　∧:::::::::::::::::: : : ヽ
　　/　　　　　　 :{ : : 　「|´ : : : : : : : : : : :|::::: : : 　}: : 　　 　 :.ﾘ .:　∨: : : : ∧:::::::::::::::::::: :
　　{ : 　　　　　　:} : 「￣|￣￣￣￣￣￣´| 　 : .ﾉ : : : 　　　:: : : 　 ∨: :　　∧:::::::::::::::::: ::
　　|: 　　　　　／:.: : |::::::| : : : : : : : : : : : : .| 　／: : : 　　　: :: .:　　　 ∨ : : : .∧::::::::: :
: 　 ＼　 　 ／　　 : :|::::::|: : 　　　　　　　　|　 : : 　: : 　　　　　　　 : : :∨ 　 : ∧::::::::::::::::: :


.

　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿
.　　　　 　 　 　 ,ｨｆ:爻爻爻爻爻メ、
　　　　　　　　/:::{八爻爻爻爻爻;ﾒ:ヽ
　　　 　 　 　 {::::､＼乂:爻爻:爻メ r:::|　　　　　＿＿＿＿＿_
.　　　　 　 　 j::::〈｀≦__{|:::::::::_}レィ}::::l,ィ 7´￣:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　「えーっと、どういうことだ？今何がおこった？」
　　 　 　 　 （∨:::}/⌒ヽ}｀¨ /⌒ヽヽ:|: | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ:}
　　　　　　　 （∨{　rｔiﾃ　　　ｆ斥ｧ　}ｊ:::|│:::::::::::::::::::／:::::::::::::::::/|
　　　　　　　　（V!　￣　 〈. ｊ　￣　 ﾄ､ｰ┴─一ｧ':´::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　 　 {⌒ｉ　""　　　 　　""|}ﾘ　 　 　 /::::＾ヽ:::::::::::::::::/:::}
　　　　 　 　 人ヽ|│u.　　こ　　 ,'ノ　.／＼/:｀ヽ:::::}:::l:::::::::/ :/
　　　　　　　　　｀ ＼　　　　　　 / }!／::::::::::::＼:::::∨:::ｌ::::::::::::/
　　　　　　　　　　 r| ＼__,. .--／／|::::＿ﾉ⌒ヽ::ヽ:::l:::::l::::::::::/
　　　　　　　　　　 |:ﾄ､__｀ー‐' ／Ｏ:ｊ:::{ （　　　/:::::}/::::/:::::::/
　　　　　　　　　／|::(^＾）:::| 　 |:（_ﾚ'::人___＼∧:::::::::::::::::／
　　　　 　 　 ／::＿__∨::::::|― V__／　 Ｌ|｀Ｖ　}::::::::::::::/
. 　 　 　 　 /:::://l [ヽ＼‐┴ｚ__ ノ｀ヽ.　　　 　 |::::::::::::;
　　　/７￣l::::::{ ﾚ' r‐ｧ　}　/　　　　 ｆ}　　　　 /::::::::::::|
.　　/:/:::／:::::人〈l |ノ　ﾉ　＼ｆ{　　　ｆ|　　 　 /:::／:ヽ:!
.　 ,':::i::´::::::::/::::::::ー＜　　　 |ｆ{　 　 ﾘ　　　/／:::::::::::|
　 ｉ:::::|::::::／::::::::::::::::::::::＼ 　 |ｆ{'"⌒/　　／::::::/::::::::::|



　　　　　　　　　　　　　　　_ . --. . ､
　　　　　　　 　 　 　 　 ＜: : : : : : : : ＞.､
　　　　　 　 　 　 　 ,ｲ : : : : : : : : ＼: : : : ＼
.　　　　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : :＼ : : :∧
.　　 　 　 　 　 　 ,' : : : : l､: : : : : : : : : :ヽ: : :∧　　　　　　　　　　　　　　　 「なに、簡単なことですよミスター東方。
　　　　　　　　　　i: : : l : | ＼: : : : :＼: : : ',: : : l
　 　 　 　 　 　 　 V: ｌ |: :l -‐＼-＼ : ',: : :i : l: :!　　　　　　　　　　　　　　　　　婚約解消したがっていた我が婚約者が
.　　　　　　　 　 　 } 「ヽ､:! rｔﾃﾊ｀ヽ:＼:i: : l: :ｌリ!
　　　　　　　　　　 ｊ八､ ｌ.:ﾄ､ "´　 　 ＼: : l: :l´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　めでたく翻意してくれたということです」
　　　　　 　 　 　 〈: : : :｀:ヽ: ＼　　　‐', ヽ:V{__ﾉ
.　　　　 　 　 　 　 ＼: : : : :＼_,ﾉ、 ￣ /: :j:彡く＿_.
　　　　　　　　　 （　　）: ＼: ﾉ'⌒二ｺＺﾋﾆｌ: /: ﾉ　 ﾊ
　　　　　　　　＿__>:´: :_:_／ ／　／ヽﾊ　 ＼:L.、　 |
　　　　,. 　　/: : : ;.ｘ＜／　　＼　　／| |＼/´ﾚ': :〉: |
.　　　（_＿ノ: : 「/ ＼　　　　／ ヽ/　 V　　 /: : ∧ :|
　　　　／: | : ｒ'ﾉ　 / ＼　／ ／　　　 |　　 ヽ:ノ‐‐.､i
ｰ＝ヲ: : : / : | l　 /　　　ヽ./＼　 　 l |　l　　 ＼ｧ: :ﾊ
　　/: : : :/ : //　ﾉ＼　　　|　　 ￣ヽＬ|__|_|_　／: :/､ }
　 /:∧l: l: ://　/　　 ＼　 l　　　|　　|　 | ／: : ／l //
　{: :l　 ヽ://　/　　―-ハ/ 　 　 ! 　 !　〈: : ／l l ll ∧
　｀ｰく　,//　/ 　 　 ／: : :V　ヽ.　l 　 !　 乂_　l l llｆ
　　　　//　/　　,　': : : : : : ∨　 ｀ l　 l　（　　｀l l l |
.　　　//　/　 ／ｊﾊ: : : : : : : ∨､　 l　 |　 ｀　　ｌ l l |
　　 //　/　,ｲ　'´ ﾉﾊ : : : : : : 〉　　l　 |　　|　| l l l {
　 //　/　/ へ、（: {　＼: : : :/　 　 |　l　　|　 l l ｌ ｌ{
. 〈〈　/　　　　　＼ :＼　）: :∧　　　|　l 　 l　│l l /:l
　 ＼ ＼　 　 　 　 丶＜ : /､:::＼＿|__l＿_l＿Lレ':O!


.

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::::::,　　';' ;:, '; ／爻爻≧==========ミ..,' ,'　　 ,.':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;　'　　 　 ,　 '
:::::::',　　, ';' /爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻＼ 　 ,.':::::::::::::::::::::::::::::::::;　'　　　　 ,　'　　 ,
';:::::::',　　, ;.{爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:::＼ :::::::::::::::::::::::::;　'　　　　　 , '　 ,....'::::;　'
　;:::::::,　　'.ｊ爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:ハ:::::::::::::::::;　'　　　　　　　' ,...'::::;　'
　 ';::::;'.....　|爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻}::::::::::::; '　　　　　　　,....':::::;　'
　　',:::',....　{ﾆニ{⌒＼爻爻爻爻爻爻爻爻メ/:::::; '　　　　　　　,...':::::; '　　　　　　,...::
　　 ',:::,ﾞ/⌒Viノ/ ＼u＼爻爻爻爻爻爻 }／ﾞ::;'　　　　　　 ,...':::;　'　　　　 ,....::'::::::::; '
',　　 ' ;_{ 〈( }ﾉ/⌒＼＼ :＼爻爻爻爻 ／:::::::;'　　　　　,...',::　'　　　　,.....':::::::::::::::::::::;
:::'.,..../:::::＼!　　く弋ァュ＼}j /＞┬一'　　　　　　　　　　　「き……きったねぇ」
';::::ﾞ/:/⌒/:|　U　 ￣￣　　{f歹ﾗ/ﾞ,.':::::::::::; '　　　 ,..', '　　　　　,' '　　　　　' '
　' {//ﾆ∧:{　　　　u 　 　 :| u ./U ::;::::; '　　　 , ' '
　　/ﾆニ∧＼　　U　 　 マ　 /u.ﾞ'　　　　　 , '　　　　　　　　　,
;:' /ニニﾆ∧　＼　 ≦三テ /　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
_/ニニ:/⌒L＼　＼ ー一 /　　 r─ｙ┐　　　　　　　　　　　仗助が非難がましい目を向けてくる。
ﾆﾆﾆニ}＿___）ﾆ＼　＞一'））＿人　　ﾉ　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
ニニニニﾆ|　 )ニ/　/ニﾆ/ﾆ／)7∨　　　　　　,':;::; '　　　　,....::'::::::::::::'::::::'::;:::' , '
ニニニニﾆ|／ﾆ∧ /ニﾆ/イ　（/___}ﾆ＼.　 　 　 　 　 ,....':::::::::::::::::;::::;　'　'
ニニニニニﾆﾆ/　 {≦ ＿＿　　　 {ニﾆ∧　　　　 ,..':::;　'　'　'　'　,':::;':::;':::;'::,_,
ニニニニニﾆ/　　　　　　　｀ヽ　　 ∨二:∧
ニニニニニﾆ＼　　　 　 　 　 }　　　∨ニﾆ}
ニニニニニニニ＼　　　　　　|　　　/ニニ:|
ニニニニニニﾆﾆﾆ}　　　　　/}　　:/二二 ﾉ



　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _,ノ ヽ､,__　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （●)（● ）　　　 |　　　　　　　（全く同意だけどさすがに口には出せねえな）
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （_人___） 　 U　 |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 '､　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 <二ニヽ　　　　　　　 |
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／-‐ 　 ｀i ､ ＿__,.　イ i
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 {/´､　　 　 ',┐__＞ｰﾒ ┴ｭ
　　　　　　　　　　　　　　　　 しrヽ　　　　V:::Λ　 ／ : : :＞、_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.＜ﾊ､_／￣ V　∨ : : / : : : : :_＞-.､
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : ／: : : : : `、
　　　　　　　　　　　　 　 　 /. : : : : ∧ : : : : : : :ヽ : : : : : :/ : : : : : : : : }
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / y : : : : : Λ : : : : : : : ＼ : : / : : : : : : : : : }
　　　　　　 　 　 　 　 　 / : :.i : : : : : : Λ : : : : : : : : :ヽ:ﾉ／ : : : : : : : :j
　　　　　　　　　　　　　ﾉ. : : :| : : : : : : :.∧ : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :ｨ


.

　　　　　　　　　　 . . . ...-―-... . . .
　　　　　　　　. : ´: : : : : : : : : : : : : ｀: : .
　　　　　　／::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　 ／:::::: : : : : ﾊ∧,､ ﾄ､: : : : : : : : : : : ∧
.　　　 /::::: : : : ,､ﾙ′　　 `　}ﾉ＼i:::: : : : : : : ∧
　　 ィｧ:: : : :i!ﾍi　　　　　 、　　　 И: ,:::: : : : : ﾊ
　　　{: :从: :i! ,, ノ　　　　-三二､.　ﾚ:: : : : : : : :ﾊ
　　　i:::: : 从i ,, -=ﾐ　　　彳{:::;ひ.ヾ,ﾑ:::::: : : : : ﾍ!
　 　 ﾍ:: : :ﾍ /弋::ｿ　　　　..ゝ‐┴<ム:::::: : : : : |　　　　　　　　「今だってお互い色々手出し口出ししてるし」
.　　 　ﾍ|: : : ゞ　´　　　　　　　　　　}::::: : : : : : |
　　 　 ﾉィ:: :｀ゝ　　　｀　　　　　u　/:::::: : : :/ :/
　　　´　i!: : i八　 　　ｒ ―ｧ　 　 ノｨ::: : ﾉ: /!/
.　　　　 {: : :i::: ;ヘ　　 ￣　　　　 /: :／:／
　　　 　 ﾄ : :/i从;; ヘ. 　 　,　＜/／i／
　　　　　　V　　　　　 ｀.┐　　./´　 |　　, -― ､
　　　　　　　　　 　 　_,､_|´￣￣￣.｀!／/´　　　ﾍ　　　　　　　　　　「あんまり変わらない……のかな？」
.　　　　　, -――-ｧ´／ナ: : ..　　／/. 　　　　　 ﾊ
　　　　　|　　　　　　{:: : .　　　.／　　{ ´　　　　　 ﾊ
　　　　　|　,ｖﾚ′ : . |:: : .　 ／　　　 ﾚ.　　 　　　　/
　　　　,=! ／　　　_ｒ‐i___∠　　　　./:: : :　　　　　/
　　　　i／　　　 .//｀´| ﾄ､　　　　./:: : :　　　　／ゝ
　　　ｙ　　　　 ,.//::|　.| | i　　　 ./:: : :　　　.:´イ´
　　　i.... . . . ./ ヽ=ｧ　.ﾑ;;ｊ.... . . ./:: : :　　　　/ﾉ
　　　ヽ::: : : :{: :,　|.ｊ. : { |.j:: : : ./:: : :　　　　/′
　　　　ゝ　　|´　　　ゝヽ　　 ./:: : :　　　　/ |


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ま、現状の追認よねぶっちゃけ」

　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿_　　　_
　　　　　 　 　 　 　 __. .-‐: : : : : : : : : : : `:ゝ､ー､
　　　　　　　　　　　{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!　 '_　　　　　　　　　　　　「美鶴先輩から本気で逃げたいにしちゃ
　　　　　　　　　　 /:',: : : : : : : : : : : : : : : : : : :l　　 ヽ_
　　 　 　 　 　 　 /: :ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ}　'"　　　‐-　　　　　　　　　　　　　詰めが甘いわよ詰めが」
　　　　　　　　　/: : : :ﾊ: : : : : : : : :.＼: : : : : : : : ﾍ　　　　　　　 ｀　‐-
　　　　　　　　 /: : : : :! ', : : : ＼: : : : ヽ: : : : : :ヽ: ヽノ｀ ‐- ､　　　　　　｀　 ､
　　　　　　　　 l: : : : :_l_ ＼: :ﾄ､: ＼: : :_:＼:l＼ : :!: :r､:ヽ　 　 ｀ヽ　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　 |: l: : : :.ﾄ､ｰ_ヾ!　＼:|＼ : : ヽｨ ＼ﾄ､:} }: :!　　　　 　＼　　　　　　 ＼
　　　　　　　　 |:ハ: :ヽ:!_､＿,　　　　ー…'" 　_/r'_|ノ: : ＼　　　　　　＼　　　　　　 ＼
　　　　　　　　 |!　 ヽ:.!ヽ!￣　　　　 　 　 　, :' : : : : : l: :ト-`　　　　　　　＼ 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　` ハ 　 　 ヽ　　　　厶ィ : : : : ﾉ- '-　_＿,.　-‐ｧ´￣　` 　ー　　　 /
　　　　　　　　　　　_,.ノ: : :`: ..　　 vﾆヽ　 ／: : : ／　　　　l /　　 /　　　　　　　　 _ -‐
　　　　　　　　　　´￣/: : : : /: :｀: . `_´／/: -イ /　　　 　 　 　 /　　　　　　_　-
　　　　　　　　　　　 /: : :ィ: {: : : /¨7--//　/　./　　 　 　 　 　 |　_ ....-‐
　　　　　　 　 　 　 /;／l/　 !: :./} /-‐/ ヽ/!　　　　　　　 　　　 ∨///
　　　　　　　　　　　　　 _　 --{　｢ _,,{　　　　　 ヽ　　　　　 ／ 　 ∨/
　　　　　　　　　　　　/　 ノ 　 !/　ノ　　　　ヽ　 　 　 　 ／＿＿__,V
　　　　　　　　　　　 /／　　 /}｢¨ _,.　-- ､　　　　　 　 　〃
　　　　　　　　　　 ／ 　　／　　 /　　　　　7　　　　　　/
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　　　 　 　 　 　 人　 　 { !　　　　ヽ--　　　／　　 ／
　　　　　　　 ／　 {　-===　　　ー--‐　 ／　　　/
　　　　　　　ヽ　　/　　{-{-―　　　　　 　 /　　/


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　 ＿,,'''￣￣::::::::::::::::::::::＼ー、
　　　　　　　　　　∠__::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..ヽ、ヽ、
　　　　　　　＿／.::::::::ﾍゞー──-_、::::::::::::::::::丶.:ヽ
　　　　　／.::::::::::::::::_:::::::＼::::::::::::::::...."^＼:::::::::::::::.＼
　　　　 ハ.::::::::::::::イ::::"":::::＼:::::::::::::::::::::::::: 丶::::::::::::::::〉
　　　　　＼.::::::::::ィ::::,.,ー-^`::::ゞミ:::::::::::::::::::: く::::::::::::::::::!
　　　　　　￣￣"||　　ヶ-__、ヽ::::￣￣_-ｒ"、ヽ:::: ミﾍ.....
　　　　　　　　　 ¶　 〈 　ゞﾉゝ 　 ::::ゝ_ヾ、〉　　ミミヾ1　
　　　　　　　　　ハ　　　　　 /　　　　　　 　　　　ミｒーィ　　　　　　　「こういうのも元サヤっていうのか？」
　　　　　　　　　ヽ!　　　　　ヾ　　　　　　　 　 　ﾐｿ⌒ 〉
　　　　　　　　　 　!　　　 　`　`　　　　　　　 ﾐミｒ ィイ　
　　　　　　　　 　 ！ 　 　 ,,----、　　　　　　 ﾐr　／
　　　　　　　　　　 ﾍ 　　　`´＝^`-　　　　　/ミ
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　ゝ　　　　　　　イ！
　　　　　　　　　　　　　ヽ　　llll 　　　　ィ::"　！
　　　　　　　　　　　　　 　ヾ ll|llll彡　ィク::::::　１
　　　　　　　　　　　　　　　ヾ""　 －√`ー--ト_
　　　　　　　　　　ｒ--ーーイヽ:::　　 /::::ト　　　 ｿ
　　　　　　　　　/::ヽ　　::::ハ ъ::::　/:::::::ト　　　 〈
　　　　　　　　/:::::::ﾍ　　::::::::〉 :::::　/:::::::八　　　∧、
　　　　　　　/＾:::::::イ人　::ｒﾉ ::　＿l　　::::::ト　 /　! ヽ、
　　　　　　 /::／" ノ∠　/。　　ｿ　　　　 ハ　/　　!　　ヽ、
　　　　　∠/　 ／　ト 　 !б　/　/　　　∧　　　　！　　　ヽ、
　　　　_ , --"´ト　 ∧　!^§ｿ　/　　　/:::　ヽ、ｒ－`　　　　　｀　、_
　 _／/　 _／　　　ﾉ　!　! 日/ /　　　/:: 　［ﾐミ」ヽ、　　　　　　　　　_ヽ、
!/　 ｜　 !　　　　/　　∨ヾ/ /　　　/　　　　　　丿≧　　　　　　　/　　ミ、
/　　１　　!　　　/　　　 ∨　　　　 /　　　　　 ／　へ　　　　　　/"　　　　!



　　　　　／~＼〉　 ,､ ' ´￣￣￣￣｀ ‐､、￣~>
　 　 　 〈　　ｰ-／　　　　　　　　　　　　 ＼ ゝ-､
　　　　　）__.,／　　　　　　　　　　　　　　　 ､ヽ, <_
　　　　i´　/　　　.;　　　　　､、　　　　　　　　､ﾄ-ｲ
.　　 　 ト､i　 .; 　.:;　　　;,　　 ヽ､　　ヽ､　　.､　 ＼i　　　　_
　　　　 {ﾉi　.::;　 :;　;　　::,　　::,　 ::,　 :. :::,　 :.:..,　l iﾍ　　　||
―――ﾄ;|　 ::;　 :;.;, ::,　:.､､.　 :.､:,　,､::.､＿:. i､::;. .i､〉v―‐' '--､
￣￣￣.〉:ヽ_､,､＿､＿_ ､__ヽ__,'､､__iヽ-'-､_~　j:::.:|〉￣￣^|.|￣
　　 　 　}:. :.:ｲ　　-‐＝､　　　　　　　-ｰ-_　　l.:ﾄｲ　　　　(ii)　　　　　　　　「＞どうでもいい」
　　　　　iﾍ ::.i　-,,､ｧ==ｨ､､、　　　 ,ﾒ.f＝=ｨ,ｧ l _iｿ 　　　　{;}
　　　　　ヽl __l 　ヽ ゞ= 'ィ‐　　　 　｀ ゞ='r '. iﾆ〈〉-､_＿_　｀
　　　__､riﾍ>ｰ,l.　´　'　　　　　　　　　´　｀　.l.V∧＼ｰ--｀ヽ
　 r'ｨ／,/ l.i/〈,ﾊ　　　　　　　　　　　　　　 .i.＼i ﾄ＼.＼ｰ‐<'__
　 ｀´~/i　l/|/＼ ＼ 　　　　 丶'　　　　　 /:.:.:.;.＼　 ＼〉､｀＜､
　　　 l/_ｨ　|::.V ∧ ヽ､　　　―-‐　　　／.:.:.:.:.:;.:.:.＼ｰゝ-＼＼
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　　　　　i　l i::::i＼ﾍ'､ ＼_ｰ' ｀￣=<'￣フ､.:.:.:.:.:.:.:.:.;.:.:.:.;.:＼へ､
　　　　,,v〉 l, l-|､_/,へ>~.,｀y' /'./ｰ'~ヘ'　｀,ﾆﾌ.:.:.:..:.:;.:.:.:;.:.:.＼
　　　　 Y i　l､ﾍi.//＼ﾍゝ-､＿〈　　､‐'―'<=ゝ)､.:.:.:.:..:.;.:.:.:.;.:.:.ヽ
　　　／　.|　l i　ﾍ/＼へ＼.: .: ; i　__/　　　 ｀ヽ､)r‐ｧ､.:.:.;.:.:.:.:.:


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　やらない夫の傍に立つあずさの手に力がこもった。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━



　　　　　　　 　 　 　 ヽ　　　　 ／;;;;;;;;l |　　　　　 　 　 　 ∧ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾍTfこ´;;;;;;;;;;;ノ人　 　 　 　 　 　 /　|｜
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∧ ゞ--‐'´／　 l丶 ..,,＿_,. 　 イ　 ,'｜　　　　 　 , へ ｎｎ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾊ‘ﾆ二´ 　 　 !　　　　　　　/　 / /..　　　く ヽ'　／_UU
ヽ　　　　　　　　　　　　　　 } 　 　 　 　 人　　　　　　/ 　/ /. 　 　 ／　x　X　>
　 ＼　　　　　　　　　　　　/ヘ　 _,.　 イ／^　ー―ｧ'´　 / /.　　　（_ ／／　 <
　　　＼　　　　 　 　 　 ／　　 ヽ,　 )／　　　　　 /　 ／／!　　　　　　(_ ／.〉 〉ｎ f L
｀ ''ｰ--=≧:.､_　__,. 　 '´　　 　 　 〉￣￣｀丶 _　 /‐'´／　｜.　　　 　 　 γ´ど Lr1わﾉ ＿_
　　　　　　　　 ｀ヽ.　　　　　　　 /　　　　　　　＼‐ '´　　 /　　　 　 　 　 ー一 　 サ´　`つﾉ
丶ﾆ二三..,,＿　　　＼　　　 _,／　 　 　 　 　 ＼__)　　　 {
　　八　＼　　　￣￣ ｀¨¨´ヽ　　 　 　 　 　 　 _〕　 　 　 i
　　　 丶　丶.._　　　　　　　 _,>､　　　　　　 _ノ　 　 　 　 |
　　　　　＼　　｀¨¨¨¨¨¨¨ ´　　 ｀`'ｧｰ-r-く 　 　 　 　 　 |
　　　　　 　 丶..,, ＿＿＿_,,.　-‐ '´　　 |　　',　　　　　　　ﾄ､
　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　 | 　 ∧ 　 　 　 　 l　',
　　　　 　 　 　 　 　 ＼　 　 　 　 　 　 }　　{ ‘,　　 　 　 ﾉ　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　　　　　　{､　 ',　｀ ｰ--‐ '´　ﾉ




ニ|:.:.:/＼:.:.:.:.:ノ│: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 从
ニ|:.:.l____: ￣: : : |: : :|: : : : : : : : : : : : :.|: : : : : : : : : :l: : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : : :,:.:
ニ|:.:.:.:.:.: ＼ : : : |: : :|: : : : : : : : : : : : :.|: : : : : : : : : :l: : : ／: : : : : :|: : : : : : : : : : :/:.〈
ニ|:.:.:.:.:.:.:.:.:l : : : |: : :|: : : :＼: : : : : : : :|: : : : : : : :＿|_／ : : : : : : : |: : : : : : : : : :/:.:.:.:
ニ|_:.:.:.:.:.:／ : : : |: : :| : : : : : ＼______ノ|: : : : : : : : : :|≦三三三　,: : : : : : : : : :∧:.:.:.:.:
ﾆﾆﾆ:⌒ : : : : : : |:_:_:l:ィ≦三三三三三三三三三三〃　 　 |　 /: : : : : : : : : /　 ￣￣
ﾆﾆニＶ: : : : : : : : ¨¨〃　　　　 |三三三三三三三三|　//　|　.: : : : : : : : : :∧
ﾆﾆﾆﾆ|＼|＼|＼:〈　　|　　//　 |三三三三三三三三|　//　|　 ^Ｔフ¨¨¨¨¨¨¨
ﾆﾆﾆﾆ|: : : : : : |: :|　　|　　//　 |三三三三三三三三乂____ノ　　ハ
ﾆﾆﾆﾆ|: : : : : : |: :| 　 乂_______ノ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ; : : :＼
＼ﾆﾆｌ|: : : : : : |: :|　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : |: : : : .　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
＼:`マ|: : : : : : |: :|　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /: : : | ＼.: :i　　　　　真紅の表情が消え、感情の内圧がどんどん高まっていく。
　　　:/: : : : : : |: :|　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : : : |ﾆﾆ|: :|　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
_____,/: : : : : : : |: :|、__　　　　　　　　　　 　 __, 　 　 　 　 ｲ: : : : : |ﾆﾆ|: :|
＼_:′: : : : : : : : :|ﾆﾆﾆ==ﾆﾆﾆ＼　　　　　　　 　 　 . イﾆl: : : : : :|ﾆﾆ|: :|_________
: : : : :￣￣￣￣￣￣￣￣￣:〉ニ＼　　 　 　 　 ィｉ〔ﾆﾆﾆl: : : : : :|ﾆﾆ|: :|: :／: : :|
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :./ﾆﾆﾆﾆﾆ====ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ : : : : : |ﾆﾆ|: ／ : : ／|

.

　　　　　　　　　　　 （うぉお、くっそやべえ雰囲気だお。

　　　　　　　　　　　　　 なんとか空気を変えねえと）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　／::'⌒:::::::::::;　'⌒ﾞ＼　　　　　　　　　「や、やらない夫、
　　　　　　　　　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::∪　　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　／::／´　 ｀ヽ::::::::::/´　 ｀ヽ　＼　　　　　　　　オメー桐条さんと婚約者だったって、マジでかお」
　　　　　　　　　　　　 ／::::::（　　　　 l:::::::::::::l 　　　　） 　＼
　　　　　　　　　　　／::::::::::::::ヽ_　 　_ノ::::::::::::ヽ_　　_ノ　　;　＼
　　　　　　　　　　　|::::　;:::::''"⌒'（　　　　i　　　　）'⌒"' ∪　　|
　　　　　　　　　　　|:::::U::::::::::::::::::::｀┬─'＾ー┬'′　　　　 　 .|
　　　　　　　　　　　 ＼::::::::::::::::::::::::::::|ｴｴｴｴｴ|　　　 　 　 　／
　　　　　　　　　　　　　＼::::::::::::::::::::: !llllllllllllllll|　　　U　　／
　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::!llllllllllllllll|　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::└ .u　U┘　　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　 　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　 　 ,　　 |


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「そういう風に色んな所で二人揃って挨拶してきたけど

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -　、　　　　　　　　 ……別に本当に結婚するわけじゃねえよ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:..　 　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',:.:.:.　　　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',:.:.:.＿　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 √::::.:.:.＞‐- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／..:::.:.:.: :.: : : : : : ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:::.:.:.:.: :.: : : :/.::.:.:.: }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´.:::::.:.:.:.: :.: : : } :.:.: : ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .::} :::::.:.:.:.: :.: : | :.: : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .:.:.:i :::::.:.:.:.: :.: : | :.: : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ .:.:.:.:.| :::::.:.:.:.: :.: : | :.: : : {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {::::::.:.:.:Y::::::.:.:.:.: :.: : | :.:. :.Λ


.

　　　　　　　　　　　　　 　 　 -―……―-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 :::＼
　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　 　 　 　 　 　 　 :::::::::＼　　　　　　　「お、おう、そうなのか、お？」
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿ノ:::::::',
　　 　 　 　 　 /　　 　 　 　 　 　 　 　 　 -―‐-　:::::::,
　　　　　　　　′　　　　　　　　　　　　　 　 　 ○ :::::::{
　　　　　　 　 |　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ---=彡 ::::::ヽ
.　　　 　 　 　 ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::}
.　　　　　　 　 ′　　　　　　　　　　　 　 　 　 (　　:::::::::丿
　　　　　　　　 丶　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ー,＾ー′
.　　　　　 　 　 　 ＞　　　　　　　　 丶::::＿_　-=彡
　　　 　 　 　 　 /　　 　 　 　 　 　 　:::::::i
.　　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 　 　 　::::::::|
　　　 　 　 　 /　　　　　　　 　 　 　 :::::::::|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「ゆかりがさっき言ってただろう？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 そういうやつがいたほうが都合が良かったんだって。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ⌒´ ヽ､,＿　 ＼　　 それだけだよ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （●)（●.)　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （_人___）　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '､　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 }　　　　　　　{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 !､______　.ィ-ｰﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 V／_:_ｭ:-:-: ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 {ｬ＜ : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ｰ-、: : : : : : : : : :'.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 「r'、　　　　 ／ : : : : :｀､ : : : : : : : : :'.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 } r'、　ﾍ､ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i/ ム､} .{ i : : : : : : : : : V : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 {　い､{　 Ｙ : : : : : .＼ : V: : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　ヽ　{|V : : : : : : ＼V: : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　ノ|:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :|


.

　　　　　　「そ、そういうもんなのかお」

　　　　　　　　　 ＿＿＿ _
.　　　　　　　 ／　　＞‐-､＼
.　　　　　　／~ヾ,　j|　 ｡　｝　＼
　　　　　 /|_　ﾟ .,.〉 .ゞー≠　　...＼,
.　　　　 /　ヾ≦'（_人__）　　　　 　.＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ま、こいつはこいつで色々あるのさ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　同情はしてやらんがな」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　 ⌒　 ⌒
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｜　 　( ─) ( ─)
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｜ 　　 （___人__）i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　u.　　　　　　ﾉ　　　　　　 　 　 　 _,,,.....,,,,__
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　　　 　　|　　　　　　　　　 ／;:::::::::､;_:::::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 人､ 　　　　　 |　　　　-3.　 　 /::/:::ﾊ::::::::::::｀ヽ::::::'､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,イ ﾄ､ ヽ 、 __ ,_ ノ　 　 　 　 　 　 !::::!/-､'､::::::::::::::::i::::::i
　　　　　　　　　　　　　,.　-─‐-´ 　｀, へ　 ＼__､_ﾊ　　　 　 　 　 　 )ヽ!rt'.､ ヽ:::i::::::::::!:::::i　　　　　　「別に君からの同情が
　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　　　　 :i 　ハ､　イ;;ヽト、　　　　　　　　 ｿ! 'ゞ'　　!ﾊ::::::/:::::::!
　　　　　　　　　　　ﾄ⌒　　　　　　　　:i　　 ｀<´.〉:.;〈ヽ ＼､　　　　 　 〈:::ゝ,　　_　 ,i/!ｿ::::::::〉　　　　　　　　　ほしいわけではないぞ」
　　　　　　　　　　 /　, : . ＼ 　　　　　 :L_＿　｀v;;;;ﾍ ' ,＜ヽ.　　　　 　 )ン:｀ヽ-‐''7ヽゝ:::::（
　　　　　　　　　　ﾉ　l : : : .　ヽ: .　　　　　 く　　　'';;;;;ﾍ l　｀l　｀-、....　　ﾉ,:ｲく´[7'´>''^ .､:::::::〉
　　　　　　　　　　i　　!: :　　　 、: : : : 　　　 ヽ 　　'';;;;ﾍi 　 i　　r i..　　(:::/7'ム」ゞ'!　　　〉:/
　　　　　　　　　 /　　　´: : :　　' : : :　　　　　 ＼ 　 '';;;::|　 ,|　__| |　　　/_,!__,!　　/　 ｀/ﾍ::ヽ
　 　 　 　 　 　 /　　　　: : 　　γイ: .　　　　　　 ｀､　 ':;;:|　 l、__j.|......　/´ 　 ￣,７　　/ノ!ン´
　　　　　　　　/　　　　　／ ／: : : : : : . .　　　　　 ｀､ ｀':'}　 |　 |!.　 　 ヽ-､─='____,./」::ﾍ(



.

　　　　　　　　　　　「ちなみに、オメーがいると桐条グループになんのいいことがあるんだお？」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／_ノ　 ヽ、＼
　　　　　　　　　　　　　　　／（ ●） 　（●）.＼
　　　　　　　　　　　　　 ／　　　（__人__）　　u. ＼
　　　　　　　　　　　　　 |ｎi 7　　 ｀ ⌒´　　　　.　|ｎ
　　　　　　　　　　　　l^l | | ｌ ,/)　　　　　　U 　l^l.| | /）
　　　　　　　　　　　　', U ! ﾚ' /　　　　　　.　.　| U ﾚ'/／)
　　　　　　　　　　　　{　　　 〈　　　　　　　　　ﾉ　　　 ／
.　　　　　　 　 　 　 　 i,　　 　."⊃　　　　ｒニ 　　　 /
　　　　　　　 　 　 　 　 "'""⌒´　　　　　　　`''""''''


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼　　　　　　 「まぁ、色々メリットはあるらしいけど……。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　ヽ､_　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （　（● ）　　　　|　　　　　　　わかりやすいのを一つあげるなら」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （人__）　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 r-ヽ　　　　　 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （三） |　　　 　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 >　ノ　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / 　/ ヽ　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / 　/　へ>　　　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |＿__ヽ　　＼／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |＼　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 ＼_／　|



.

┌─────────┐
│　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　..A社：B社死ね.　 　 │
│　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　..B社：D社死ね.　 　 │　　　　　　　　「こんな感じのグループ内の感情が」
│　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　..C社：A社死ね....　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣ ＼
│　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ⌒　ヽ､_　 　　＼
│　..D社：全部死ね . 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ●）(● ）　　 　 |
│　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （_人＿)　　　　｜
└─────────┘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 '､　　　　　　　｜
　　　　　　　↓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　 　 　 |
┌────────────┐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 | ､　　　　　.ｨﾊ､_
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ≧ｭ─ｰ ´　／.......ヽ
│　..A社：やらない夫死ね.　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/Y:::ﾊ､￣／...:::::::::::...＞、
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,.＜..::/:r〉:::li　`y .:::::::/::::::::::::::::::..ヽ、
│　..B社：やらない夫死ね.　 　 │　　　　　　「こんな感じになるぞ。 　 　 　 　 　 /.::::::::/:::｛,'::::|i　 / .:::::::/::::::::::::::::::::::::::∧
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 j ::::::::::> :.{::::::l　/ .:::＜:::::::::::::/..::::::::::::::Λ
│　..C社：やらない夫死ね....　　│　　　　　　　　共通の敵って結構便利でな」 　i :::、:::〈 :::i::::::ﾚ .:::::::／::::::::::i:::::::::::::::::::::::::}
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｉ :::Λ::::', ::i:::::/ .::／::::::::::::::V..::::::::::::::::::::ｲ',
│　..D社：やらない夫死ね.　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 | :::::Λ:::::', :i::/ .::::::::::::::::::::::V..:::::::::::::::::::::ﾊ:i
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ちなみに各社内の部署間の感情にも同様の効果がある」






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　ー　　　ー　＼　　　　　　　　「そんな学ぶ系みたいな口調で言うことかお？」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　（○） 　(○）　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　 　　 （__人__）　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　 |r┬-|　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （ヽ、　 `ー'´　 /￣）ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　｀`　　　　　''|　　ヽ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゝ　ノ　　　　 　ヽ　 ノ|


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　決して表面通りに受け止められない会話を聞きながらあずさが表情を曇らせてうつむく、
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／

　　　　　 ／: : : .:∨ : : | |.: : : : ＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　￣
..　　　　/ : : : : 　/ : : : :| |...: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
.　　 　 : : : : : : /{. : : : : | |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
.　　　　i;: : : : : {　ヽ;;: : :| |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
.　　 　 {;: : : : ; {￣　＼ | |..: : : : : : : : : : :ヾ : : : : : : : : : : : : :
　 　 　 i;: : : :.　　　　　/ﾉ.: : : : : : : : : : : : :.ヽ : : : : : : : : : : : :
　 　 　 i: : : : .|　　　 ／..　＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
..　　　　i: : : : i. 　 ／. 　 　 　 ､: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　i;: : : ; i -‐､　 `ヾｰﾆニ＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　 　 　 　 i;:::::::ヽ.......　 　　 ｲ歹夊 ＼: : : : : : : : i: : : : : : : : :
　　 　 　 　 ヽ;::::::::;.....}　 　　 辷丐　　∨: : : : : :i : : : : : : : : :
　　　 　 　 　 ヽ;::::i......　　 　 　　 　　　.l: : : : : : l: : : : : : : : : :
　　　 　 　 　 　 ヽi.../　　 　 　 　 　 　 }: : : : : :l: : : : : : : : : :
　　　　　 　 　 　 }.ﾚ　　　　　　　　　　 |: i : : : :i : : : : : : : : : :


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 うつむいた視線の先、ふとやらない夫の足元に黒のボールペンを見つけた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／＼〉三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　 ／〉三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　 ／／三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／,ヽ∠／三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／／／三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／／／三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／／／三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ヽ ／三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ヽ／三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /／三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＾



.

　　　　　　　　　,　　＝ヽ
.　　　　　　　／　　　　　＼-　- ､　─　　
　　　　　 　/　　 　 ,ィ　'"´: : : : : ＼: : : : : : : : ヽ
.　　　 　　/ 　　 　/: : : : : : : : : : : : ヾ: : : : : : : : : ＼
.　.　　　　|i　　 　/::{Yミ､: : : : : : : : : : : Y: : : : : : : : : ヽ
　　　　　 |i　 　　′i´　 .∨: : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : :.
　　　　　 |i　　　':::::.|　　　∨: : : : : : : : : }: : : : : : : : : : : :.
　　　　 　|　　　|::::::i_　　, =i: : : : : : : : : :.|: : : : : : : : : : : : :}
　　　　　　 　　 {:::::::.,`　　ｨ.}: : : : : : : : : :i⌒ヽ: : : : : : : : : l
　　　　　　　 　 | :::::::ｶ　　ﾋi: i｝ : : : : : : :} 　 /: : : : : : : : : |
　　　　　　 　　 |: : ／　 　 リ }: : : : : : : ﾘ／: : : : : : : : : : .i
　　　　　　　　　}::::`､　　　 ´ .i: : : : : :/　| : : : : : : : : : : : :|
　　　 　 　 　 　 i: :　　 _　_　 |: : : : :/ 　 |: : : : : : : : : : : : |
.　　　　　　　　　{: : : ヽ　　　 ﾘWﾙ'´　　.{: : : : : : : : : : : .: |
　　　　　　　　　 ﾘﾊﾊ: :＼____ ィ.　　　　 |: : : : : : : : : : : : .|
　　　　　　　　　　　　{: : : : : : i 　 　 　 人: : : : : : : : : : : ..|
　　　　　　　　　　　　|: : : : : : ｝　　 　 ' 　.＼: : : : : : : : : ..|
　　　　　　　　 　_ _r‐=＝ｧ ' ´　　　　　　　　X⌒ｱ‐-ｧ=-､
　　　　　　　, イ　ｲ{ 　　｛　　　　　　　　　／.　_丿／　　　　ｰ ､
　　　　　　/´ 　　.}i　　 八　　　　　　__／　　ﾏ　/　　　　　 　　〉
　 　 　 　 ′　　./ ヽ　　　＞r‐fﾆ二　　　　　｝　{　　　　　　　八
　　 　　　{　　　 Y´　 ＼　 /　　{　　　　 ノ⌒´ 　i ﾉ　　　　　 　ﾑ
.　　 　　 八　　/　　　　冖　　　`ｰ'´`ｰ´　　 　　t'　/　　　　　 　}
　　 　　｛　　V　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y　　　　　　　ｿ
　.　　　 i　　/　　　　　 　　.:;´　 　　　　　　　　 　.}　　 　 　　 f´
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　やらない夫自身が用いているペンは、彼の手元にある、だとすると、元々落ちていたものだろうか？
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿__
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ´　　　　　　｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′: : : :　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 : : : : : : : :　　　 　 i
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i : : : : : : : : : : 　 　|
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾞ<.、: : : : :_;　　　　:､　 　 　＿
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __ﾄゝ.!^≦z.､: :　　　 |:|＞=≦.:､.:ﾆ=‐- ,
　　　　　　 　 　 　 　 　 _,､,r':ハ: .:i ´ .; ; : : : 　　　|i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ,r'⌒ヽ､
　　　　　　　　　　　　 ,r'／ .: .: .:(.人.__＿) 　 　 　 !l:!._､／.::.:.:／.:　　　ﾞｉ
　　　　　　　　　 　 　 ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.:　..:.:l／: : :彳　　ﾊ
　　　　　　　　　　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
　　　　　　 　 　 　 ,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l
　　　　　　　　 　／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i
　　　　　　　　_r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y
　　　 　 　 　 | |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
　　　　　 　 __| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
　　　　　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |
　　　　 　 iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　 　 ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣


.

　　　　　　　　　「やらない夫君、足元、失礼しますね」



　　　　　　　　 　 　 　 　 　　}ﾆ{二二二}　}　　　　　　r― 　 ｱ 　∨ﾆﾆﾆ二二i/
　　　　　　　　　　　　　　　　 }圦ﾆﾆﾆ二〉､＼　　　r‐<￣＿>　　　＼二二ﾆ／
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 }二＼ﾆﾆﾆﾆ/ 　＼　 ＼‐‐‐ 　＿ _　-‐〉‐-≦＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }ﾆﾆﾆ≧=‐/≦少'´￣¨¨¨´￣￣　　＿_￣＼二ﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　〉=‐--}ﾆ/__／　　　　_　-‐┬　´￣￣￣｀丶＼二ﾆ＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 {二ﾆﾆレ'／　_　- : : : : : : : ,′　　　　 　 ＼ ＼￣ヽﾆi}
　　　　　　　　　　　　　　　　　}ﾆﾆﾆﾆ/　／/　　 　 　 . . :i　　　　　　　　　i:　{　　 {ﾆ}
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 }二ﾆﾆ{ /　 ′　　 　 　 　 :､ 　 ､ 　　 　 　 :　∨ 　iﾆ}
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 {二ﾆﾆ{ |　　{　　　 　 :　　.. .:＼　 ー　　　 　 　 ﾟ。 iﾆ}
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 }二ﾆﾆ{ |　　∧　 　 ノ　　i: : : : : ､　　　　　　　　　V_ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　,'二ﾆﾆ{/　 　 ∧　　　　　ｉ: : : : : : ヽ　　　　　　　　i} /
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /二ﾆﾆﾆ{　　 　 ∧　 　 　 }=----イ　＼ 　 　 　 　 i}'
　　　　　　　　　　　　　　　　{二￣＼∧　　　　 }　　　　　　　　　　　　＼　　　　　:.
　　　　　　　　　　　　　　　　{ﾆﾆﾆﾆ/　 ＼＿　/　 　 　 }､　　　　　　　___}　　　 　 }
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ￣ヾ_/　　　　_r‐7ｧ‐‐‐､_⊥}　　　　　／　 {/　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　,. ´　　　 :.　　　 ノイ￣￣＼ 　 ｲ⌒ヽ__／　　_r‐7ｧ‐‐‐_/}
　　 　 　 　 　 　 　 　_／　　　　　　', 　_r‐7ｧ‐‐‐､_ノ　/ i}　　　　　　ノイ￣￣＼ /}
　　 　 　 　 　 　 　 /　_ﾉ ／　／ヽ　} ノイ￣￣＼　　/　ｉ}　　　　　_r‐7ｧ‐‐‐､_ノ/,′
　　　　　　　 　 　 /／_／,.　 ´　 　`~　 {_/__/___ノ_／ ／　　　　　ノイ￣￣＼　//
　　　　　　　　　　 ー　￣　　 　 　 　 　 ≧=‐-≦彡'′　　　　　　 {_/__/___ノ／ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ≧=‐-≦彡'′


　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　 そう断って、あずさがやらない夫の足元にうずくまり、ペンを拾う
　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　あずさの行動につられ、やらない夫も座ったまま体を折り曲げ、自分の足元を覗き込んだ時
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「足元？」


　　　 !::!::!.!::::::|!:::::.!::::,' !　　　　　　　　　　　 　　 　　 l! !　!　　　　 .l　.l　　　　　 　　 　　i　.!　　　　 l　 l
　　　 !::!::!.!::::::l!:::::!::.,' ,′　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 l! !　!　　　　 .i　.l　　　　　　　 　　 l　.!　　　　 l　 ｌ
　　　 !::!::!,'::::::|!::::,':,'::,′　　　　　　　　　　　　　 　 　.l! !　!　　　　 .i　.l　　　　　　 　　 　|　|　　　　 .l　 !
　　　 !.:ｉ.:!!:::::∥.,':,':/　　　　　　　　　　　　　　　　　　l! !　!　　　　 .i　.l　　　　　　　　 　 l　.!　　　　 l　 l
　　　 !//,'::::〃/:,'/　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　l! !　l　　　 　 l　.l　　　　　　　　　　!　!　　　　 i　 {
　　　 ∨､_,',' ! !ｿ　　　　　　　　　　　 　 　　 　　 　　l! !　l　　　　.._! . !　　　　　　　　　._!　|　 　 　 .i　 l
　　　　|:::::::￣¨/　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .l! !　￣￣￣　　　￣￣￣￣￣￣　　 .￣￣￣.　 .!
　　　　ゞ---イ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 _　-‐=ﾆ ¨ ￣´￣ ヽ ＞ ､..￣￣￣.|　.!￣￣￣￣￣￣￣ﾟ!　 !
　　　 ,':/:!:!:',:::',',　　　　　　　　　　　　--f_////////.′　　　 i////ﾍ....　　　l　.!　　　　　　　　　　 l　 .!
　　　 !,':,':,'::::',:::',',　　　　　　　　　／i'//////i////i/i　　　　　!/////i　　 　 l　.!　　　　　　　　　　 l　 .!
　　　,'!::!::!:::::::!:::',ﾊ 　 　 　 　 　 '////,､V//∧V//∧ rｔ:Jﾚ:ﾃ'/!///ﾘ　　　　l　.!　　　　　　　　　　 l　 .!
　　　!:!::!::!:::::::!::::! !.　　　　　 　 |///,ｲーヽV//ノj∧V,(__人_ﾅ/ﾞv//ﾍ=====┘└＝＝＝＝＝＝＝　 .!
　　　!:!::!::!:::::::!::::! !二二二二.....|//,ﾘN'////ヽ､≧=､i|::ｿ,厶イ　!v///|....ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!
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　　　　 　 　 ／｀ヾヽ　　 ＼ ＿..::::二三二ヾミﾐ::　　::.:　　　　　　　彡ヾヾ　　　 <_＿__＿__/
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.　 　 　 く>　＼ //　 　 　 /三::::..:..　　 　 　 ...::.::.:::;:彡'::...＿_ 　 ..:.:::彡';　　 ／
　　　　　　　　　　 　 　 　 |三::::.:..　 　 　 ...::.:.:.:::::/ミ　／　|:_:|＿.:::彡ヾヾ／
　　　　､　 　 　 　 　 ＼＿ヾシ三=二=､::..　. .:.:::::|ﾐ:.　|　　<::>|::::|.:::;彡ｿｿ_　　　 ／ヽ､
..!::!::!.!::::::|!:::::.!::::,' !　 ／=:. /三二=:::::..　.::::::...　　.:;:..　 ＼＿／／:彡彡'三ミﾐ:､　|ﾝヽ|:|
..!::!::!.!::::::l!:::::!::.,' ,′..三:: . |三=::.::..　 く> 　 .::.. ..:::ﾐ､:.. 　 ....￣.::.:彡三.:.:.＝三|!l　＼ノﾉ
..!::!::!,'::::::|!::::,':,'::,′.|三:::::...|三:::::..:..　　　　　.:::.　..::.:三==二二-三:.　 .:＝三ｿｿ
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..!//,'::::〃/:,'/　　 　 ﾞ:ミﾐ::|ﾐ二=::::..:..　　　...:::::::::..:.. ､　　　　　　　-= 三彡|!|人
..∨､_,',' ! !ｿ. 　 　 　 从人ミﾐ=-..:.:.:.:.-彡ミ　 /￣ヽヾヾ:. く>　 = 二三彡ﾉｿ从
....|:::::::￣¨/.　　　　 　 ヘ从ﾞミﾐ二三彡ミ(::. 〈＿_ﾉﾉ..::ﾉ;:人人ヽ∧ヘ人／从,ｲ
....ゞ---イ.　　　　 　 　 ヽ∧ヘ､ﾍ..　_　-‐=ﾆ ¨ ￣´￣ ヽ ＞ ､..￣￣￣.|　.!￣￣￣￣￣￣￣ﾟ!　 !
..,':/:!:!:',:::',',　　　　　　　　　　　　--f_////////.′　　　 i////ﾍ....　　　l　.!　　　　　　　　　　 l　 .!
..!,':,':,'::::',:::',',　　　　　　　　　／i'//////i////i/i　:::::::::::::::!/////i　　 　 l　.!　　　　　　　　　　 l　 .!
ﾞ'!::!::!:::::::!:::',ﾊ 　 　 　 　 　 '////,､V//∧V//∧ :::::::::::::::'/!///ﾘ　　　　l　.!　　　　　　　　　　 l　 .!
_:!::!::!:::::::!::::! !.　　　　　 　 |///,ｲーヽV//ノj∧V,:::::::::::::::/ﾞv//ﾍ=====┘└＝＝＝＝＝＝＝　 .!
_:!::!::!:::::::!::::! !二二二二.....|//,ﾘN'////ヽ､≧=､i|::ｿ,厶イ　!v///|....ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!
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━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　なんの前触れもなく、爆発音とともに屋外に面した窓ガラスが一斉に砕け散った
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |i　 　 |　 /(_ｲ
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,.　　, ,.　., ,..,.　　, ,.　., ,..,.　　, ,.　., ,..,.　　, ,.　., ,..,　|i 　 　 　 　 /　　／　　/ｉ　　　ﾚ'　／(___／ ／
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.　 ＿＿＿_　　.　　　＿＿＿_　　　 ＼ﾉ　　ｉ|　 ＼　　　　 　/i／　　　　 　 　 　 　 　 　 ／
　 |ｉ―ｉｉ―ｉ| 　 　 　 .|ｉ―ｉｉ―ｉ|..　　　　}＼　　　　　　　　‘　　　　、 　 　 　 　 　 　 　 ／
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　 '―――'　 　 　　 '.＿ﾉ＼　　　＼iﾚ' ＼　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ;　　　　　　　／__
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,.　　, ,.　., ,..,.　　, ,.　., ,ﾞ}__　　　　　　。゜　　_　 　 　 　 /　　　／　／　／ ／／ﾞr‐i/} |
＿＿＿＿＿＿＿＿.....'　ﾉ　i/}_|.　　　　　 　 　 　 　 /　　／　／　／ ／／
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヾ__　　､　　　　　　　　/　　/ 　<　／ γ⌒......／
　　　　　　　　:　　　,　　　　―=＝.　　　　 　 　 　 /　　/　｡o≦
＿＿＿＿_　　　　　 ＿＿＿_..　　　‐- ＿＿＿_. /　　　　　　／
　 　 　 　 || 　, 　 　 |ｉ―ｉｉ―ｉ|.....　≧=‐-≦「 . ｉ|/　　/ ー- ´　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　 　 　 　 ||. 　 　 　 ||＿||＿||　　　　　||＿||...../　　/...　| ＼　　　　　　　　　　　　　　　それはまさに『爆発』だった
　 　 　 　 || 　 　 　 :||―||―||　　　　　||―||ﾞγ⌒´......　|.　　＼　　　:　　　'　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　 　 　 O || 　 　' 　 ||＿||＿||　　　　　||＿||＿|| . rー--.　　　　＼
　 ===. 　 ||　　　　　'―――'　　 　　　'―――'. /　 ／　 ,　　　　 ＼
　 　 　 　 ||　　　　　　　　;;　　　　 　 　 　 　 　 /　/　　|　　　　　 　　＼　　　　　.　:
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――――`i　　　'　　　　　　　　　　　/　　廴丿　￣￣￣＞.　　　　 　 　 　 ＼
￣￣￣￣~　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　-≠ﾐ　　　ζ　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　, 　 　 　 　 /　 ／　　　／　　／_..､　rー　ﾗ.　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ¨´　　 　.／　　／/ γ´ /γ´　　　　　　　　 　 　 ＼
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.....／　　／　/　/　ノ /　 ヘ.＿＿＿＿＿＿＿_ノ,
――――――――――――――――.´￣　　　γ´　　　／／　――――――― '"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 イ／


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　吹き付ける風雨以外には、窓の外にはただ街の夜が広がっているだけだった

　　その夜景を見せていた窓が、軽く、鋭い爆発音とともに砕け散り、部屋の中に大量の硝子の破片が舞い込んできた。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　 /i:{　　　,ｨ(　　ィi}h､　,ｨiヽ　　　　　　 ､
　:i:i:iﾊ　　 {:i:i} /:iア⌒｀{:i:i:ij}　　　，　　 )〉
　{:i:i:i:}　　 Ⅵ {ｱ´ 　 　 ´⌒　　　　　〃　　 )}h､　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
.　Ⅵ:i{　{ヽ　`　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵﾊ　　　　　　　　　 その硝子の破片が、窓側に位置取っていたやらない夫に
　　寸!　}ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 寸!
}ト .,　_＿　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `　　　　　　　　　　ほぼゼロ距離から襲いかかり、血しぶきがあがる
. V／＼:i:＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
. /:i:i:i:i:i:ｉ＼/　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /:i{
八:i:i:i:i:i:i／　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 {７´ /{
　 ＼,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 {/
/ 〉
ｉ/　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　_　_＿_
′　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ア゛i:i:i:ﾉ　　　　　　　　　　i:､
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／:i:i＞'"　　　　　　　　　　ノ:iﾍ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ^~´　　　　　　　　　　　　 /:i:i:i:i:ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼:i:i:i:i:}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 寸ノ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r‐- ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _ア⌒ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 (:i:i:i:i:i:iﾊﾊ
　＼⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /| ＼:i:i:i:i:i} !
　　 `ヽﾉ　　　 _＿____　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ./:ﾉ　　＼:i:ﾉﾉ
　　　　　　 ／:　　[⌒)i)　　　　　　　　　　　　　 　 　 八　　　´ 　 　 　 Y
　 　 　 　 ){.: ::　　[:i:i{7　　　　　　　　　　　　 　 　 　 :i:i:ﾊ　　　　　　　`
　　　　　⌒V:.:　　[:i:i{　　　　　　　　　　　　　　　　　 {:i:i:i:}　　　　`
　　 _　　　　V‐=≦彡　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼:i}
　,ｲ:i:}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 }}
　}:ｉ:ｉ:}　　　　　 　 /{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃
　}:ｉ∥　　 　 　 ､ `/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｨ{
　}:∥　　　　,ｨi:i:i:i:{7　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 {:ｉ{
　Ⅵ　　　　 {:i:i:i:i:i:i{　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {:ｉ{
V　＼　　　..{:i:i:i:／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{７
:ｉV　 :}}h､　..{ｉ／　　　　　　　　 　 ,.ィiｱ　　　　　　　　 　 　 ′
:i:i:V　ﾟ寸ﾊ　　　　 i{　　　　　　,.ｨi{:iｱ
:i:i:i:V　　⌒`　　 　 ,.　　　 　 /:i:ア
:i:i:i:i:}　　　　　　　/:{　 　 　 /ヽ`
:i:i:i:i:}　　 　 　 　 {:i:{
:i:i:i:ハ　 　 　 　 〈:i:i〉

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　今この場に居合わせた人間が反応を始めたのは、この時点からであった。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿..!iﾞ ;'　　 ,i　　,! ,/!,i,iﾊﾄ, i, !! |i', ﾞi; i;;;';';,,_ミ:: ;;, ﾘ
─────────────────────────────..lv',ｨ'　,;;;i　〃;/ ﾘ.ﾘl| !lﾞ:,ﾄ,ﾞ:､li;'､ i:.ﾞi;..;;;;;;;,ヾ ;;:〈.ﾞ
::::＼::/　/ .:::::::/ .:/ 　 :/　 .:l:　　 　 ::l　 　 　 l:.　　 lﾞ￣￣￣￣￣￣￣￣　,ｨ,ｨ/ ,,;;:;;ｲ,/ｼノﾝ' ﾉ ﾞl! ﾞ'いﾐ`ﾐゝﾐゝ､ﾞ';;;;;;;;;;;;;'v;;;i
＼__/　 ｌ :::/.:::! .::!:: 　::! .::/::ｌ:.　　　 :::l　　 ! :. !::..　　＿＿＿＿＿ ＿＿＿..'" /　,;;-''ｼr--=､∠,,__ﾞ､　ﾞゝ,;≧-─ﾐｰi;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
/´ / 　 ｌ :/＿l :::ｌ:::. l:::ｌ :::l::::!::.　 　 .:::! :::! :ｌ .::l::: . ／::'⌒:::::::::::;　'⌒ﾞ＼..￣..　iﾞiﾞ　 ;;ﾍ |　ーt‐:ｧﾐ:｀､`　' '<"t::ﾗｰ-　|;;;ﾊ;;;;;;;;;;iﾞ
!{:V　 　 l∧_l::ｌ｀::ト、ｌ:::!:::∧!::::.　 .:::〃.:/.:/.::/.ﾞ／:::::::::::::::::::::::::∪　　 　＼　　ﾞ;ﾞ､　（ ﾊ,! 　｀""´'　 ﾞ:　　 `' ｀ ´　　 ﾉ;ﾘ ,i;;;;;;ﾉ
!∨ 　 　 !:::トミ＜!:::::ﾄ､!/::::ｌ:::::::::／/.::/.:///／::／´　 ｀ヽ::::::::::/´　 ｀ヽ　＼.ﾞ..ﾞ:,ﾞ:､.ヽ,ﾐﾄ: 　　　　　 ,　 :.　　　　　　ｹﾉ./;;ｬ'′
V　　 :∧lヽヽゞ｀メヽl::::ソﾉ!::::∠.._/ -‐.....／::::::（　　　　 l:::::::::::::l 　　　　） 　＼..￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣. /´〉,､..￣￣￣￣
:l　　 ::l　!ｌ:::::::::￣::::::::::::::::::j／rｆ_チｧ／／::::::::::::::ヽ_　 　_ノ::::::::::::ヽ_　　_ノ　　;　＼......＿＿＿＿..l､￣￣了〈_ノ<_/.＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿...|::::　;:::::''"⌒'（　　　　i　　　　）'⌒"' ∪　　|..　＿＿＿＿..　二ｺ ,|..ﾞ＿＿＿＿＿＿＿
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─────....|: : |..ｨﾍ : : 圷ｾﾐ､ ＼ : :＼: : :＼ : |: |: : : |.ﾞ─────────────────...r三'_...─────
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＿..{ ゝ.＿＿ ノ : ﾉ: : ::|:::::| ､　　 　 　 　 ﾉ　 V :/: : ﾚ.　＝―――ikf{ﾉﾆ＝―-＞-ｲ=|..＿＿＿　（__,,,-ｰ''.　　 　 　 /~7 ／）
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.人___::::::::::::::::::::___ﾉﾘ｣ﾋ斗匕厂ﾞ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.　＞-　弌ｯ､¨^　}] _}i:-=ﾆ三三三ﾆ＝-...　　／^ヽ､　／〉..　￣
ミ〈 ﾄ､￣ ¨¨¨ ￣￣ｆ{_}ｨ_ｹ　{..　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿..ﾞ,;　　 ￣_,.: ::　　V三ﾆ＝＝―　＜.ﾞ..ャｰ-､フ /´く／／>
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　{⌒￣,ｨrｔ_ﾗ¨¨ﾌ´　 　 ∨ . ─────────────...|　　　　　　　　　　､.　──────────────
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━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　とはいえ、ほとんどの者が実際行動として行い得たのはその場でやらない夫を見ることだけであった。

　　たった今爆発の犠牲になった窓ガラス、その破片が彼の背に突き刺さっていた。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
─────────────────────────────────────────
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..　/: : : : : :.〉: : : : : :.ヽ: : : : : : :.ヽ、: : : : :.',: : : :.､...￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.....l: : : : : :./ `､: : : : : :.`､: :､: : : : :..､: : : : : l : : : : `ｰ-.ｧ.＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣....|: :.|: : :./　　ヽ、: : : : :.`t: ヾ、: : : `､: :..|: .|: : : : : : /.....￣￣￣￣￣￣
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣....';: _.l: :.|,ｧ-r―-､　`:ヽ、ｰ-=ｧr‐‐‐-､ヾ:}: |: : : :`ヽ、.　￣￣￣￣￣￣
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──.._,､´　　　　　　､　　　　　　　..ヽ.　ﾞ`r､..　　　　　　　　.,.　　　　u　　 ..: ／:i: :.}...─────────
─　／　 , .ﾊヽ､ｰ-､、,､::: .::;　　　､　::ヽ､_ﾞ─────────────────────────
─./　 .l./l/　 "´´__ ｀'｀'､::::/,　　　 .',::::::::､ｰ..────────────────────────
＿| ::, .''!._　　　 '"r'f´,,ヽ './:::::::　..ヽ',ﾍヽヽ　,ヘ／＼／..　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
─i.l ヽ,i´､_,　　　 ' ゝ__ｿ /イ .::::. .:..:,ﾊ 〉l｀ /／∧＼／ ────────────────────
￣l/, ',ﾊ { f,,丶　　　　　　 l/,.;:.:／,'／,べ //／l/／／.ﾞ..　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;`ー、:::::::::::＼::`ー、....￣￣￣
＿.|ﾉi ::::'､`ゝ' ヽ　　　　　　/／ r-'ｿﾊ'__,,// .／／´..＿／:::::::::::::::::::::::::::;;／""　 ___＼::::::::::::::＼::::::＼.　＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣!::::::::::::::::::::::::::／　　 　 /￣　 ＼、:::::::ィ:::::::::`、ﾞ￣￣
=====＝＝ｦヾ;;::バ`ﾞ"´''｀""y´:::::::ｿ／´__,,ｲ____　´イ　｀、:::::::::::::::::./,,,ー-、　　 ⌒イ`ー、ヽ' ﾐ::::::::ヽ、..　＿
￣￣￣￣.rゞ/:::::i`　　_,,,, , '''"`　　　　　　 ,,___　　　　 / ヽ:::::::::::::::.!　 ,,__、ヾ　　　 ヽ　ヾツ　　 ミ rーﾐ￣￣
　、　　,,ノiヾ/:::::/　　_＿ ....::ヾ　　　　　　ｿ;;_＿....__　 /:::::::ﾞ＼:::::::！　/　〈;;ゝ　　　ヽ　` ´ 　　　ミｿ　 ヾ　￣
.....`ヾ:::::::::i/::::::::ト　'''ゞヽ::''::: ヽ、　　　　 ,,ィヽ:::'':::"ｿ/ヽ;;:/　）,￣ヽﾐ　丶_ ｿ　　　　　　　　　　　 ﾐ/　　/ . ＿
`ー--7,----、/ﾊ　　'`ー　イ::.　 　　 　　`.:::ー"／::ヽ,ヾノ／　.;;:i.ミ、　　　　！　　　　　　　　　ヾ　ソ ＿＿
ー'''"ィ ヾ-―ｲ ,;;: 、　　　　　　　 ..:::..　 　　 　／　`￣`ヲく　　`'''..　───────────────
.ﾞ::;イ￣　k―ｿ:::::::::: 、　　　　　　 ::::::::.　　　／:::::i　i￣/ iヽ ＼..─────────────────
────────────── ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　例外は、そのやらない夫本人とと
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　偶然とは言え、半身をいくらか屈ませていたことが幸いし、

　　本来の座した体勢でいたときよりはいくらか負傷を免れてた。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
. 　 　 　 , ＜　　　　＞ ､
　　　／　　　　　　　　　　ヽ､
　　/　　　　　　　　　　 　 　 ヽ､
　..′　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
.　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ
.　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 j＞､_＿
.　N　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ´　　　＞､_＿＿__
　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 `ー=ミ
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　　　..＼　　ヽ､ 　　　　.ji　　 　 　 　 　　i!
　　　　..ﾊ　　　ヾメー-ｲ　　, -― ､　　　.j!　　　　 ＿
　　　　　 .`ー／￣￣＼／⌒｀i――-. .､/ 　　／//￣ヽ /
　　　.. ／: ／　　≧=-/　　_／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ: : l: :/￣｀＼j
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　　　　　　　　　やらない夫は、自分の身に何が起こったのか把握することに努めるよりも早く、

　　　　　　　　　　更に体の位置を低くし、同時に足元のあずさの体を両腕で抱え込み、

　　　　　　　　　　　人間に為しうるであろう限界の速度でその窓際から離れた。
　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __　　 .へ
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━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　やらない夫と、その腕の中にいるあずさ以外のすべての人間がやらない夫の動きを目で追う。
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　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣
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　　　　　　　　　　 　 ii　 ;:;　ゝ廴歹　,》 　　　 　　　　　／.....￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣
　 　 　 　 　 ,.⌒ヽ.　/:.　:;:;:;.　 ＜: : : : : : ,ィ: : : : : : : ＞　､　―￣￣￣￣￣＿＿＿＿
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　　 　 /.　　 : : /＿ : : : : : : : ／: : : : : : : : ヽ ヽ　ヽ: : : : : : : : : : : : : ヽ......＿＿＿＿―――――
　　　 ,' , 　'~´￣　　￣. 　 ト　_ : : : : : : : : : : ヽ ヽ　ヽ⌒ヽ､: : : : : : : : : ＼.　――━━―
....　　,'/.　 ､.. . . ..　　　　　 `ー‐´)...: : : : : : ,へ　　ヽ Y⌒　 ＼::::::: : : : : : ::..ﾞ＿―――￣￣￣￣
..　　/.i!　: : ヽ､__:.;ゝ‐ー､──一'ﾞ: : : : : : :/　　ゝ'´ ﾍ ヽ　　 　＼: : : : : : : ::':.　＿＿＿＿￣
. 　 i!. |　: : : :.:／..　_..: :　　`.　､..: : : : : : :./彡 ´　　　　':. '.　　　　.＼: : : : :: : :..ﾞ―――￣￣￣￣
　　 ヽ|..: .:. :, ' . , '´　 ` . ､: :　　　ヽ､.: : : '　　 　　　　　　'. '.　 　 　　 Y: : : : : :::ﾞ....＿＿＿
　　　 ｝..　/...／　　i　　　　 `　､: :.　 ' , :'　　 　 　　　　　　';';　　　　＿∨: : : : : i...＿――
....　　i!　　／　　: : t..: : : :. 　 　 ',: :　〈 ＼　　　　　　　　　 i |　,　'´＿　 }: : : : : ::| ━━―￣￣￣
　　 / 　 　 　 `‐-イ｀ヾ -ｲ: :: : ｛＼: : ｀¨ )　　　　　　　　　 } '´,ｨ'Zヽ ヾ '.: : : : : .|ﾞ――￣￣￣￣
　 f´　　　: :　　: : / : : : : :ﾞヽ､: : `､ )一- '　　　　　　　　 　 i 　{::::::し}　 〉'.:: : : : :. ＿＿＿￣＿＿
......!: :　　　　: : :.ノ.: : : : : : : : :.ﾞ`:一´.:|　　　,　 ' ⌒　　　　　　　ヽ__ノ 　　 ':: .: : : i.――￣￣
.　 i!.: .:.　　''"~´ヽ|..: : : : : : : : : : : : : : i　, '´　,,=＝､　 　 　 　 　 　 　 　 　 '..: : : |.＿＿＿￣＿＿
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━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　視線の中で動くやらない夫は、

　　覆いかぶさるように身を低くしながらあずさを護りつつ極めて俊敏に反対側の壁付近まで到達した。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　やらない夫が動きを止めた時にはじめて、

　　もう一人の『例外』あずさは自分が彼から抱きかかえられているのではないか

　　　という考えに思い至り、声を漏らした。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー





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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　騒然たる空気がそこから輪のように広がる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━


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.:.:.:.:.:.:. / /:.:.:.／　 /　　 ,　　 　 ｀､　 　 　 　 ヽl　　　　　　　　　　　　　 ｜!l｜!l!
.:.:.:.:.:.:/ /:.:.:.く /　 |　 　 | l　　　　 ヽ　　　　 ､　ヽ、　　　　　　　　　　　 ｜!l｜!l!
:.:.:.:.ノ /:.:.:.:.:.∥　 |ｌ　ｌ　 | ｌ　　　　｀､｀ヽ　　　 l　ヽﾄ､　　　　　　　　　　 !｜!l｜!l!
:.:.:.:{　 !:.:.:.::.:;ハ　 |l　|l　 ! |　 ＼　　 ヽ、＼　 l|　 ｌ| |.　　　　 　 　 　 　 !｜!l｜!l!
::.:.: l　 |:::.:.:.::)　ﾄ、|ﾄ､|l　 } ﾄ､ヽ　ヽ、　| l|ヽ ヽ |ヽ l|ﾉ 　 　 　 　 　 　 　 !｜!l｜!l!
::..::.:ｌ　 |:.:.:爪,斗七|廾ﾄ-|‐1ヽ }｀ヽﾑ-l￢ ∧ﾉ/　}ﾘ　　　 　 　 　 　 　 1!｜!l｜!l!
ヽ.:.:ヽ. ヽ::.}| ｌ ﾊ/ﾚ=ﾆミ刈 |　 ﾘ　 ,.ﾆ气 l |..!｜!l.　　 　 　 , -‐────‐-､.　!l!
|l! ）:.:rへ_}|/ l|　{ｌ f伍｝`　ﾉ　　　　狄ｌ ' ハ.!｜!l.　　 　 ／　　　　　　　　　　 ＼
|l! ヽ､!{ﾚ' ///　　 ゞ='′　　　　　　¨´ ∧ |..｜!l.　　 　 i...　やら兄様っ！？..　i
|l!1!ﾞ／／/人　　　　　　　　 　 '　　　 八l |..｜!l.　　 　 {　　　　　　　　　　　　　}
|l!／／ ／_＞ト､_r个､　 　 r￢　＿／|　ヽ＼.ﾞ!l.　　 　 ゝ､_　　　　　　　　　　／
/／ ／　/: ／::..::..::{::..:ヽ.　　　／::..l｀'┴:-:ﾍ　＼ 　 　 　 　 ￣￣￣￣￣￣......!l!
´ ／ 　 _工l::..::..::..::..ヾ::..::ﾄｧ=く::..::..:l::..::..::..::..::}ヽ、＼　　　　　　　　　 |l!1!｜!l｜!l!
ノ 　 ／ : : {::..::..::..::..::..:∨{ﾘ廻ｌト､::.ｌ::..::..::..::./　　ヽ、ヾｰr- ､　　　　　|l!1!｜!l｜!l!
|l! ／: : : : : ｀ヽ､::..:;:-'´丁ヾﾆｼ::..｀T:ｰ::-:r'′ 　 　 ｀ｌ　/　 ∧....　　　|l!1!｜!l｜!l!
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|l!1!｜!l　|　　　　　　　 　 l.／　 　＿ノ ≦三三三≧_`ー ﾆ､_　　 i　　　　　　　　　　　　　i
|l!1!｜!l　|!.　　　 　 　 　 /　　,/ r－､ヽ三三三三ﾆ7　l⌒ヽ il} 　 {　 なんなんだお！？.ﾞ}
|l!1!｜!l　|!　　　　 　 　 /　　{li!　､＿ﾉ ﾑ三三三三ム　ー'　 ﾘ...　ゝ､_　　　　　　　　　　／
|l!1!｜!l　|!　　 　 　 　 ,'　　＞＝─､彡⌒三三三ﾆ⌒ヾ´￣￣｀..　　　￣￣￣￣￣￣
|l!1!｜!l　|!, 　 　 　 　 i　　　　　　　{　　　　 三三　　　　}　　　　　　　 i.｜!l｜!l!
|l!1!｜!l　|!i　　　　 i　 |　　　　　　　 ＼＿__ , ヘ ＿＿／　　　　　　　　|..　!l｜!l!
|l!1!｜!l　|!l　　　　 l..　|.　　　　 　 　 　 |:::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　　 ,'!｜!l｜!l!
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　＼人_从人__从_从人__从人_人从ﾉ／.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :...　__,ﾉ
　　＞　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜.: : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..ﾞ）
　　＞　　 　 やらない夫君！　 　 ＜: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : : ＼: : : : : : : : : : : : :..ﾞ-=ﾆ　　　爆発！？何の！？
　　＞　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜.ﾞ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : : ＼: : : : : : : : : : : : :...,）
　／Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒WY＼.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : : ＼: : : ＿ノ: : : :.⌒ヽ
　　　　 ィ..:/　　　　　　　"ゝ..〉: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : : : ＼: : : : : : : ＼: : : ＞/　＼: : : : : ヽﾞﾉ-､
　　　　 !..::ﾐ　　｀^￣.　　 　 ｲ: : :ト､: : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: ／:＼∨ヽヽ‐-＼: : :/ / 　 ∨: : : : : ::.　⌒ヽ, -､/^ヽ｢｀
　　　　丶::r´"　　 　ｒ　 ,、_ﾞ|: : : ｌ　＼: : : ､: : : : : : : : ､: : : .／: : ＼イ￣￣入　 ∨ ∧　　　∨: : : : . :ハ
　　　 　 !´!　ゝ　　 　"´f´　|: : : ｌ　　 ＼: ヽ`: : ､: : : : : ヾ` ‐ - ﾌ‐`.{.;.;.;.;.;.;.;}　　 ∨　|　　 　 }: : : : : .　ハ
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　　　　　　　　　　　　　　　ゝ | 丶　　　　《/:::::::::..ー..:::::"＜rー--


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{爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻乂厶:::才才才才才才ミミミミミミﾑ
爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻'厶才才才才才才オ夕　　ﾐ;ミミミミミミ::｝
爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻乂厶:::才才才才才オ夕　　_　 ﾐ衫衫ミミミミﾘ
ゝ斧斧斧斧斧斧斧斧彡厶才才才才才オ夕.／:::｀;ヽ　 ヾ彡釜袗－、:｝
乂孑孑孑孑孑孑`少:'ﾟ厶才才才才才オタ／::／゛゛゛; 　　｝彡://　ヾﾍ
|l!≧ｪ｡。．。｡っ夭ﾟ匁厶才才才才才夕 .／::／ ,,,,,,,,,、;　　 |彡｛ i　　 ) ｝
|l!1!ﾞ夭斧斧斧斧匁匁匁厶才夂／　 ／::／／〃 .ヾﾐ　　 j彡;｝ 〉　/ /　　　　　「承太郎さん、なんすか一体これ！」
|l!1!｜ 受受三三匁匁匁才夂、ノi〔∠／∠＿ ゞ＇クｿ.　　 　 ; |:::　/
|l!1!｜!l...　｀ー―---孑 {廴__(弋ｿ,´ ｀ｰ=＝≡''''￣　ﾍ;　　　　 　　ノ∧
|l!1!｜!l　　　　 　 　 　 　 i.　 ー´,′　　　　　　　　　　;.　　　　　　/　 ∧
|l!1!｜!l　　　　 　 　 　 　 ﾍ.　　 l 州 !、　　　　　　　　;　　　　　　.|　　/∧
|l!1!｜!l.　　　　　　 　 　 　 ﾍ 　 ｊ　　,,, 　ヽ　　 　 　 　;　　　　　　j ／::::::::ヘ、
|l!1!｜!l　 　 　 　 　 　 　 　 ∧　ヾ　_ー　　　　 　　 　;　　　　　 ｲ:::::::::::::::::::::::.ヽ、
|l!1!｜!l　　　　　　　　 　 　 |l!ﾞ∧ 　,＿＿_._　　　　　　;　　　 .／,- ､::::::::::;::::::::::::::::::ー---...、
|l!1!｜!l　　　　　　　　 　 　 |l!1 ∧ ｀ｙ'―― ﾐ､,　　　　;　　／: ｛ (　 ）〆.::,､::::::::／:::::
|l!1!｜!ｌ　　　　　　　　　　 | |l!1!..ﾞ∧ i〔,' ´　　 》　　　　;　,:::::::::::::＞　 <::::::｝ﾘ::／　::::::::::
|l!1!｜!l　　　　 　 　 　 　 i| |l!1!｜.∧ `二二 '　　　　 ｨ;:::::::::::｛ i:゛´::ﾍ ヽノ/:/　　　:::::::::::::
|l!1!｜!l　|　　　　　　　 　 l| |l!1!｜!l. ﾍ　　　　｝　　 ／.|::::::::::::入｀ー′_ ／:/　　　　:::::::::::::
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|l!1!｜!l　|!　　　　　　　　 || |l!1!｜!l｜!l!
|l!1!｜!l　|!,　　　　　　 　 .|| |l!1!｜!l｜!l!
|l!1!｜!l　|!i　　　　 i　 　 i.|| |l!1!｜!l｜!l!
|l!1!｜!l　|!l.＿　-‐====..l ＼_人＿人∧从＿人_∧_人_从_/／
＿_　-‐= !l　　　　 l　 　 l:|| )　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＞
ﾄ､￣￣￣＼　　　　　　　 ＜　新手のスタンド使いか！？...＞
|l!1!｜!l　|!../　　　　＿＿/. <　　　　　　　　　　　　　　　　　(
'⌒ヽﾉ＿／　　　　 { {'⌒i r ／＾Y￣∨￣∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
|l!／　　　　　　　＿乂＿|_|__/
　 (0)ー―――(――――‐{＿
　 三三三ﾆ=__￣￣￣￣ﾉ|川￣＼
　　彡'　　 -=ニ=-＿　　　|川
　　　　　ぐｆ莎￣}トﾆｺﾉ,ｨﾆ|川
　　　　　　^冖冖　　 i 斥ヵ乂Ｌ--
　　　　　/￣　　　　　l ∨　　 )}
.　　　　/　　　　　＼r‐' ﾌ　　ｆ｢
.　　 　 |　 　 　 　 　 ￣ |
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　　　　　||　　　　　 　 |￣￣|￣|
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　　 　 　 ￣（_) ||/　 ＼￣￣￣


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　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　 その騒動を、やらない夫に抱え込まれた耳で聞きつつ
　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _　＿　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　　　　　 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　 　 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　 　　　　　　 _..,,ノ 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　　　　　　　(● ) 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　/　　　|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 !　　　　　　　　　　　丶＿ / /...ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |￣￣ ‐ '─ !_　　　 　　　 　　 　 　　ノ ´..:＞､ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　｀‐　_　　　　　　　 ／===､ ヽ: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　　　　　　　｀‐､_　　　／..:{ｲてｊヽ 　ム: :ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 -‐'￣｀‐-　､＿　　　　　　　｀‐ <ﾞ:|: : : :! `　 　 　 5､i : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀‐-､_　　　　　　　　> N　 　 　 　 '　{: : :.ヽ　　　　　　　「あら～？」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ_　　　　／..ﾞ:|　　　　　 ｃ　 j: :ﾄ､: 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,':..｀‐､／ . : : |、　　　　　　/: :.| ｊ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ｀‐-､|::::::::::............./;ｲ: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　ヽ.　　√｢i/ |:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　 ヽ.　 |:::|.　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　|二ﾖ:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｒ‐‐　　　　　　　　　　　　 /...　{〉┴､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　{　　　-‐‐‐　　　　　　　 /...｀弋に).､ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ／　　　　　　 　　　　　／..ﾞ: : : : :｀¨ヾ:＼}
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　￣￣￣￣｀‐-､..ﾞ: : : : : : : }: : :＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 　　　　　　　　　　　　　　　:}......:.:.::.:.:.:.:人.: : : :ｊ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 もう一度あずさが場違いな声をあげた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━


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━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　そこでもう一度、窓際で爆発が起き、やらない夫が座っていたパイプ椅子が宙に舞った。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾏ　 .ﾏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾏ　　l!　　ﾏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾏ　ﾉ===:ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ∨: : ::／__＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣ ＼: : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ー=ｲ

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.　　　　 ﾚ′　/(,′　　　　　　　'　ﾞｉ　　ﾞｉ　　ﾞｉ ﾞｉ　　,.,,' ,,　　/ /　　/　　/　'　ﾞｉ,　　 ﾞｉ　,　　　　,　　　,　/ 　　,/
' ,,　　/ /　　/　　/　'　,,_ 　　　＼　　,　' ,　　,'　,; 　　 ;,　',　　, '　,　　／　　　 _,,　　　ﾞｉ.,' .,-` ,. ',./　　　, '　　　　　　／
` ,. ',./　　　, '　　　　　　／r　　｀　　＼　　' ,　';,_,',　　,',_,;'　, '　　／　　´　　r"　　　　　／　　 ;,　',　　, '　,　　／　　　 _,,
　 ;,　',　　, '　,　　／　　　 _,, ｀-.　 ＼　＼,(　　　　,　′　　　　),／　／ 　.-´ 　　　　_,-´_,',　　,',_,;'　, '　　／　　´　　r"　　　　　／
　,',_,;'　, '　　／　　´　　r"　　　　　／　　　　ﾞｉ 　r　　　 /　　　　　　_,."_,..)　`-"_,,.-´　　／　　-"　　),／　／ 　.-´ 　　　　_,-´
′　　　　),／　／ 　.-´ 　　　　_,-´,i| ,;,＼　　　ﾞｉﾞｉ　|ﾞ//　　　／,;, |i,:"／　 )　　_,,.-´　,_　r　　　 /　　　　　　_,."_,..)　`-"_,,.-´　　／
　゛-/　　　　　　_,."_,..)　`-"_,,.-´　　／　　-"　　ﾞｉ 　/　　　;,　　　　　';,／_,,.-´　",.- ´　　ヽ　　　　,-",;, |i,:"／　 )　　_,,.-´　,_
|ﾞ//　　　／,;, |i,:"／　 )　　_,,.-´　,_;、　　,;' 　　　　　V　　　　 ';,　　 ,.;'/　　 _,.-´ _,-"　　ﾞｉ 　/　　　;,　　　　　';,／_,,.-´　",.- ´　　ヽ
　/　　　;,　　　　　';,／_,,.-´　",.- ´　　ヽ　　　　,-"　　　　/,／`;"' ,/_,.-´　 ,.-"　,_,,._　　ノ　V　　　　 ';,　　 ,.;'/　　 _,.-´ _,-"
V　　　　 ';,　　 ,.;'/　　 _,.-´ _,-"　　゛-.,)　　　　　　,　　　　　　(,.-"　　　.-´　　　　_,._,,.-´　 　　_,.-´／`;"' ,/_,.-´　 ,.-"　,_,,._　　ノ
　　　　/,／`;"' ,/_,.-´　 ,.-"　,_,,._　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　,-´　_,-"_,,.-´　　_,,.. -´　　　　　(,.-"　　　.-´　　　　_,._,,.-´
,　　　　　　(,.-"　　　.-´　　　　_,._,,.-´　 　　_,.-´　∴∴　, ′　　　　(,..´_,-",::.)_,,.-_,,.-´　　　　　 .,-"　　　　　,-´　_,-"_,,.-´　　_,,
　　　　'-.,　　　　 ,-´　_,-"_,,.-´　　_,,.. -´. -　　　　　　　　　- .　　　　　　　_,,..-´　　　　　　　,.-'　, ′　　　　(,..´_,-",::.)_,,.-_,,.-´
∴∴　, ′　　　　(,..´_,-",::.)_,,.-_,,.-´　　　　　 .,-"　　　　　`　,　 　　　-"　　　ヽ　`､　　　　　　　_,,.- "　　　　　　_,,..-´
　　　　- .　　　　　　　_,,..-´　　　　　　　,.-'　　,　　 　　　,　　　　　　　-＝―　　　　） _,,..=-　　　　　`　,　 　　　-"　　　ヽ　`､
　　　　　`　,　 　　　-"　　　ヽ　`､　　　　　　　_,,.- "" ' 　 '　　　　　　　_,..-"_,,..__、-",　　 　　　,　　　　　　　-＝―　　　　） _,,..=

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 二度三度、爆発音は続く。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

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＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
───────.ﾞ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー ────
￣￣￣￣￣￣￣......あずさを抱えながら、やらない夫が視線を走らせる.　￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿.ﾞ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー ＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,ィ'´　ミ ､..＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣ . ／　　　　　 }.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣..ﾞ／　　　　　　　i___.ﾞ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿...../　　___　　＞'´￣　　ミヽ_..　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿...ﾑ'　￣　￣　　` ､　　　　　　ﾆ=‐- ､..ﾞ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
─────...／　　　　　　　　　　＼　／　　　　　　　ミ　`ﾞ────────────
────.　/　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
────.〃　　　　　 　 　 　 　 　 　 }　　　　　　　昨日からの風雨はまだ勢いをよわめず、破壊された窓から吹き込んでくる。
＿＿＿ . ∥　　　　　　　　　　 　 　 　 i　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
────.{　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 トヾ　　　　,　'"´　　　　　　　　　　ミ......─────
￣￣￣￣.i　　　　　　　　　　　 　 　 　 }　 ＼　／ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿.ﾞ　　　　　　　　　　　 　 　 　 |ヽ　　/　　　　　　　　　　　ヾ. ＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣.　､　　　　　　　　　　　　　　 ,　 ヾ彡　　　　　　　　　　　　》..　￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿..　}　　____.　　Y　　　___丿.　′　 {　　　　　　　　　　　　　∥.　＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣. /:.､:::::::::::::::ヽ人_,ｨ｛;;;｝ﾉ　 ∥...: :.ﾞi〃　　　　　　　　　　　./. ￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣....../: :ﾞﾞ､:::::::::::,　　　　　　　　/⌒ヽ: :/　　　　　　　　.　　／/￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿ . ′: : :ﾞヽ　/　　.i　　 ヽ　 / 　 　 i: {　　　　　　　　　／　./ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿. i: : : : : :{:.ﾞゝ､___人___ノ ,ｲ　　 , -､i:..ﾞ|　　　　　 .　／/　､/ . ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
───. |: : : : : :i: : : :ヽ､_____;／....　　fﾆY i:..｛,　　　‐=‐-､　 .　　〉 . ─────────
───...|: : : : r |: : : : : |: :.iｲな`　 　 ﾋﾘ} .|:ﾞﾑ／　　　　　　ﾐ　 ｿ ──────────
───...|: : : 八 i: : : : : {: ::{ヾｰ'　　　､::::　} }/　　.　　　　　 　/───────────
＿＿＿ 八: : : : y: : : : : i: |ヽ　　　　 　′. ﾏ.　　 　 　 　 　 ;丿..　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣ . /: : : : : : : : : : : : : :|　　　 　- ‐'..　ィ 　　　　　　　　 /.　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿...′: : : : : : : : : : : : : |.　 　 　 　 ／　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
─....,: : : : : ,ィ ￣{ ノ..　_ムﾚ‐-､　, イ　　　　 　この場の全員はすでに爆発を繰り返す窓際と反対側の壁付近に集まっている
─.ﾞ,': : : ／7　 　 ヽ.../　　__　　`´､￣`ヽ､_ .　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



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　　　　　　　　　「承太郎さんはさっき新手の幽波紋使いかって言ってましたけど

　　　　　　　　　　　　　こいつらが爆弾とか使ってたってことはないっすかねえ」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡s≦⌒ヽ
　　　　　　　　　　 　 ,ｨヌ:::ｒ' メ爻爻乂乂又ﾇｧx､_.　　　　　｡s=≦二─
　　　　　　　　　　　/::::::::::::. {丈爻爻乂乂乂乂メﾒ＞ｘ.≦三二二─
　　　　 　 　 　 　 /:::::::::::::::.. ヒ爻爻乂乂乂乂乂爻爻殳ト､......三二＿ ,ﾆ､. ,へ
　 　 　 　 　 　 　 }::::::::::::::::l::.､ 匕爻乂乂乂乂乂乂乂爻爻ﾊ..ﾞヾー-- ( 　 /η
　 　 　 　 　 　 　 |::::::::::::::::l:::::N 弋爻乂乂乂乂乂乂乂ﾒﾊ .::}....＞　_ 　 ｀ﾒ､_/
　 　 　 　 　 　 　 |::::::::::::::::ﾄ､:::::ヽ {ﾄ､爻爻乂乂乂乂乂メ　:/....,fﾓﾌy彡＞　_
.　　　　　 　 　 　 |::::::::::::::::{　 ＼:::::Ｎ｀Yｈ从从爻又ヌﾌ ..::/.../　　ﾐ　　　{三三
.　　　　　　 　 　 l⌒ヽ::::::__l ,へ、＼:::｀ﾄ､｀￣⌒　　　..::::／ . {　　 ｀　, ─〉 }ー
　　　 　 　 　 　 ﾉ ｌヽ V´／ ^ヽ::＼ ｀ ＜::::｀ｿﾌZｱ刀ノ..ﾞ{＿＿＿　　ヽ-´ /　　　　　　　「よせ、仗助」
　　　　　　　　　{　ｌ （　'　　　ｆｔｩﾃ‐ﾐ　 　 ￣／二l/. 　 彡彡彡　}　こ二 /
　　 　 　 　 　 ,.ヘ.｀つ| ',　　 'ー‐'　　　　弋ｸフ /ｊ..　　⌒ヽ彡　 }　　 } /　　_
　　　　　　　　{/＾＞|　|　　　 　 　 　 ,.´ |　 };;　/´. ..三___乂彡 . }<⌒>'ー-//
　　　　　　　 　 _∧ l 八　　　 　 　 〈　 ｿ　 l;; /.三三三三-＝ﾆ　L三/二ﾆ{_{
.　　　　　 　 　 | {__＼.　ヽ　　　　　__　_　　 ;/.三三三三三三≧=､ﾆﾆＯ }
.　　　　　 　 　 l 　}）_::＼. ＼ 　 ⌒ー'_,.　／三三三三三三三三三＼二 }＿
　 　 　 　 　 ／:V/:ｆ ｀)::::}l　 ＼ 　￣ l;／ |.三三三三三三三三三二＼ }',
　　　　　 ／:::::::::::::::Vノ::::l|　 l　 ｀ー‐'l|:::::/:＼.三三三三三三三三ニ.　 ﾞ}∧
_.　-:‐＜＿::::::::::::::::::::::::::::l|　､l　　　l　ｌ|／::::::::::＼三三三,.-┐　三三二ﾆ　}.　',
::::／￣　ｒ ､｀ヽ───一'}　 ＼__/／lヽ-------/⌒ く___ノ⌒ヽ.＿_.....ﾆﾆ}.　 }
:/　/　|　|　ﾊ　∨　　　／⌒ ー----┴‐ ､　　　 {　l 　 　 　 　 i }:::::::＼......}　/
{　 i::::::ｊ　＼ ∧　',　 ／　　　　　　　　　　　＼　　l　i　 　 　 　 ﾉ/＼:::::∧.ﾞ}_/
ﾊ　';:://! ﾄ､＼ｊ　 i /　日　　　　　:l　　　 　 日ヽ　＼＼　 __／,ｲ::::::::':;::::∧
::::',　 〈_:| |__〉 　 / {　 目　　　　　:!　　　 　 目　|＼　＼「　／:::::::::::::::i::::::∧


.

　　　　　　　　 　 　 　 ￣　 　 ､
　 　 　 　 　 　 ´　　　　　 　 　 ＼
　　　　　／　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　　　 「最もな懸念だが、爆弾云々は否定しておきますよ。
　 　 　 /　　　　　　　　　　　､＿　　ヽ
　　　　'　　　　　　　　　　　　　　 ｀　､ヽ　　　　　　　　　　 第一、やるのならもっと上手くやる」
　　　 l　　　　　　　i;;;;;;;　　　　　,‐-,.._ ゞ
.　　　l　　　　　　　　;;;;;:i　　　　l　弋心 l
.　 　 l　　　　　　　 };;;i ;;i　　　彡ミ.ー　く
　　　l　　　　　　　;;;;;;i ;;;;}　　;;. l　　　　ﾉ!
　　　l　　　　　　{;;;;;i　i;;;;;.　　　;;;;ー‐ f ｒ'
　　　l　　　　　　i;;;;.'　':.;;;i　　　　ii 　 ﾉ'
　　　!　　　　　 .';;;　　 };;;;}　 　　;;;　./
　　 ,'　　　　　　i;;;;;:.　.';;;;;'. 　 　 　 /
￣　｀ー -　　　 `:::´　　　　 　 　 /　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　 ｀　 ､　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 大きめの硝子の破片が刺さったスーツの表面から血が新たににじんできている。
:.:.:.:.:.:...　　　　　　　　､　 　 　 ／　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..　　　　　　.:.:ヽ _　´
ー-　:.:.:.:.:.:.:.:..　　　..:.:.:.:.:.:ヽ
　　　 ｀　､:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
.　 　 　 　 　 :.｀:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
. 　 　 　 　 :.:.:.:.:.:.:.｀:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -‐‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 : ´: : : : : : : : : : : : .、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／. : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/. : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ: : : : : :　　　　　　　　　　「やらない夫！アンタ、また血！」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 / : : : : : : :｀丶、＼: : : : ｌ: : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼ : : : : :＼＿_＼_ヽ:ハ| : : : : 人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |`ト : : :＿＼／__,_,＼:|: /ヽ: : : :＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l :|‐-_｀ヽ　´/Vﾂ ﾉ´　Vｒ　}l: : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ':八Vﾂヽ　　 　 　 　 　 し八: : {￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '.｀　 　 　 　 　 　 　 厂: : :丶＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 、　 ｀ _,.　-=ヽ　 /|: : : : ｢￣ ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ 　 L::::::::ノ　　 |: : : Ｎ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞ .｀こ　／　_,|__ ノ　　　-‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒`＜: : : : :〕ﾆ´／　　 ＞＜/｀丶丶 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 _｀ニ∧L∧___ ／　l 　 {　 　 　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 , イ::::::::::::::::j_ｊ:::::::::::｀ヽ l　　 .　　　丶　　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {｛ i＞-‐=彳|:＼::::::::::/ l　 　 l　 　 　 丶　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ∨.::::::::::/{_!_|:::::::＼:∧ l　 　 lヽ　　丶　 ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／⌒ヽ/ //｜＿, ～'　l　 　 l　|＼ 　 ＼　 ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ' / 　/　 //　l　 　ｌ　　　l　 　 l ｜　＼ 　 ＼　 丶　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 {　{ 　 { 　 i |　 l　　 l　　　}　 　 l　|　　　＼　　ヽ　　丶　ヽ


.

　　　　　　　　　　　　　　-
　　　　　　　 ／ : : :⌒ : : : : :＼
　　 　 　 　 ' : ,-‐ ヽ : : : :／: : :`
.　　　　　 ' :. / : : :./＼ : : : : : : :∨ヽ
　　　　　: : :/ : : : :||ﾐ` ∨彡'. : : :∨::}　　　　　　　　「やらない夫君、ごめんなさい」
　　　　　i / : : : :/ |i 　　　　ヽ : : :∨:|
　　　　　| : : : : ::　 |　 　　　 　'. : :::.} :|
　　　　　| : : : : :i＿＿,　　ー-_‐ヾ: :.| :|
　　　　　| :i : : :ﾚrｪｯ　　　　ｲf ≧ : .:| :|
　　　　　|.八 : :{` ｰ´　　　　 ￣　.| :.|. :i
　　　　　i :::::. 　ﾄ､　　 　 '　　　　 | : | ::|
　　　　　| : : :ﾊ ＼　　 r　‐, 　 ／i: ::| ::|　　　　　　　　　　　「私が鈍いから、怪我をさせちゃって」
　　　　　: : : : : :＼ ＞　￣　／＼| : :|: |
.　　　　' : : : : : : :,/ミ　　`　　彡 ∨ : : |
　　　 / : : :彡 '´|i＼　　`三'　　./ |i|　 ` 　､
.　　 / : : :{　　　|i| 　＼三三三/　 |i|　　　　 i
　　/: : : :.|　､.　 |i|　　　　　　　　　.|i| . /　　 .|
.　 ' : : : : :|　 ヽ/　＼ ＿＿＿＿／. ∨／　　|
　 { : : : : :.|　 /　 ○　￣￣￣￣　○ ＼ .　　|

　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　'　　　　　　　　' ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 , '　　　　　　 　　 　 　 '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　　　　　　　　 　　;　 　 `
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　 ;　　　　 　､ 　 　 ｝　　　　　　　「あずさのせいじゃないさ。
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　〈　 　＿...::::: )　___ ′
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　; f　(:::)　ヾ( （:::）　　　　　　　　　　　　気にすることねえよ」
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　 　　　　 丶　　{
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 '.　　　　　　　;　　 　　 ｝　　）
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 '. 　 　　　　　`ｰ--　´`ｰy'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} 　ﾑ　　　　　　　⌒　ノ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿_ﾉ　 　　＼　　　　　　　/
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 }////｀　＜　｀: ..　　　　.,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/_/////////｀＜ｒ'´￣
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 //////｀/＜///////ﾊ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ///////////,｀/＜// 丿　　　　　　　　　　　　「それにこのくらいの傷、今更騒ぐほどじゃないだろ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ////////////////////ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾑ///////////////////// ｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　常識的に考えて」
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾊ////////////////////////ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　{///////////////////////////}、
　　　　　　　　　　　　　　　　　|///////////////////////////iﾑ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ハ//////////////////////////}ハ


.

　　　「バカ言ってんじゃないわよ！ちょっとみせなさい！」



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,..-――-..,,_
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,,-''´　　　　　　　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,'　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ',
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 l　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ',
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 l 、　　./　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 {__ヽ　〈　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　rー--‐―￢-　ヽ｀tj、ヽ‐イひ"７　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　, -┤　　　　　　　　　l ｀´）　　 ｀￣　　　　　　　　 ',
　　　　　　　 ／　　!: :　 　 　 　 　 　 ',　/　　　　　、　　 　 　 　 　 ',￣ヽ　　　　　　　　　　　　「美鶴！」
.　　　 　 　 /　　　λ: : . . .　　:　　　　ヽ{　ヽ、　　　l　　　　　 |　　　.', 　 ',-.､
　　　　　　/　　　 :{　V: : : . . . 　　ヽ. 　 ＼-' ｀"''‐''′　　　　 l　　　　l　　',　 ヽ
　　　　　 ,'　　:::i .::l　　V: : : : . . . :.　 ,.-''　 }ヽ-‐　　　　　　　/　　　 /　　 .}　　 ＼
.　　　　　{　　:::i :.::l ＼　V: : i . : :...／　　　 |　 　 　 　 　 　 /　　　 /　　 ./　　　　 ｀''-..,,_
　　 　 　 ﾚ{　::i ::i :L＿＼ゝ.:ﾄ......l´　　　　　l　 　 　 　 　 ／　　　 /　 　 ,'　　　　　　　　　｀''-､
　　　　　　 ゞ.:.!从ﾊそ≧､ ヾ!..ﾞ/　　　　　/ ヽ.__l＿＿ ／　 _,,-''"´　　　.l
　 　 　 　 　 ＼{ >:ﾘ ゞ_;;ｿ. 　 /　　 　 　/__　　　｀ヽ、　　 <-､　 　 　 　.l　　　　　　　　　　 　 __
　　　　　　　 ∠,,;;入::::::　 　 /　　　　　 |　 ＼ 　 　 /ヽ、　ヽ ＼　 　 　.l　　　　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　　/ . : ::＞ _.　 /　 　 ＼ 　 |　 ／＼　.,'　　 ',　　',　.l＼　　 |　　　　　　　　　 /
　　　　　　　 / .:／...::::::::{＞　　　　　＼ レ'　　　.〉 l｀ヽ、 l　,.-| .|　 ＼　|　 　 　 　 　 　 /
　　　　　　　,', へ ..::::::::__l |　　　　　 　 | 　 　 ／　.|　　ヽ_ノ /　l　　　ヽl　　　　|
　　　　　　　　　/..::::,:::ゞ_.ﾞ|　　　　　 　 |　　　ヽ　　l　　./ ／ 　.l　 　 　 　 　 　 |
　　 　 　 　 　 / .::: k:;...,..　|　　 　 　 　 |　　　　＼ ヽ　/.<　　　.|　　　　 　 　 　 |


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　詰め寄ってくるゆかりをやりすごしつつ、やらない夫が叫んだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . . . : : : : : : : : : : : : . . .
　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : :: : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼
　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : :::::/ヽ: : : : : : :｀ヽ.: : : : : : : : :.
　　　　　 　 　 　 : : :::::: : :i|.:i| 　 ＼: : : : : : : ＼: : : : : : : :.
　　　　　　　　　ｉ : : ::::::|: :i|.:i|－‐-　 : : : : : :|: : : : : : : : : : .
　　　　　　　　　|: : : :.:.:|: :i| -‐ｧzﾐ､　 V: : : :| : :| : :::|:: : : : :!　　　　　　「どうした」
　　　　　　　　　|: : : ｘ､|: :i| 　.乂ｿ　 　 V: : | : :| : :::|: |: : : :!
　　　　　　　　　|: : :.|ｉ ﾍ : ﾄ.､ 　 　 　 　 V: | : :| : :::|: |: : : :|
　　　　　　　　　|: : :弋 :|Vﾍ 〉 　 　 　 　 ﾚﾍ: :,!::::::i| :|: : | :|
　　　　　　　　　|: : :i : ﾞｰ､　　　　　　　　 〉　V i|::::ｉ| :| : i| :;
　　　　　　　　　|: : :|: : : : :ﾄ　　 　 　_　‐ 　　　 ﾚ'/:/|: /ﾚ′
　　　　　 　 　 .ﾉ: : ﾉ: : : ::::|　　　　　｀こ　　 　.ｲ/:/: ﾚ′
　　 　 　 　 ／: :／: : /: :/:|　　＼　　　 　 .ィ::|:|{:/: :∧
　 〈:.ゝ=-＜: :／: : :.:/: :/::::|　　　 ≧=-　 |: | :|:|〈: :/: :ゝ.,
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　 　 : : : /: : ゝ. : ::|ﾆﾆﾆﾆニi}￣{i＜二>'′: : : : ／_:::::　'′
　　　 ゝ.＿: : : : ｨ弋＿＿ .イ 　 i!/7>' : : : :＞':､￣　　 ｀ヽ
.　　　　　　￣／ﾆﾆﾆﾆﾆニﾉ　　i!V/: : : :／ﾆﾆ∧　　 　 　 ＼



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　　　　 　 　 　 　 ／ 〉 ´　　　　　　＼
　 　 　 　 　 　 ／ ／'　 __ ノ 　 ゝ.__　ヽ
　　　　　　 　 /　/／〉　 ( ー)　(ー )　 ｌ　　　　　　　　　　　　「この部屋に留まるのとこの部屋をでるの、
　　　 　 　 　 ｌ　 ´ イｌ　　 (___人___)　　ｌ
.　　　　　　　 ｌ　 　 ｉYｌ　 　 ｀ ⌒ ´　　 ｌ　　　　　　　　　　　　　　　どちらが安全だと思う？」
.　　　　　　　/　　 ﾊ !.!　　　　　　　 　 !
.　　　 　 　 /　　/　 ' ヽ 　 　 　 　 　 /
　　　　　　 ｌ　　　／/ ､ゝ　　　　　　 ／ ヽ_
　　　 　 ´｀ ー‐ '｀./　　｀ー､　　,－´　　/ 　 ＼
.　　　　 ｉ　　　 　 ｉｉ　　 / ｀:.ｉ 　 ｉ´ヽ.　 /　　 　 ｀　 ､
. 　 　 , 'ｌ　　　　　ｌ.!　 /　　 ｌ 　 !　ﾊ　/　　　　　　　 ＼
　 　 / ,:|　　　　　| ヽ/　　　!＿'　　 V　　 　 　 ,　 ,　 　 ヽ
.　　/ / ｌ　　　　　|　　　　 /:.:.:.:ヽ　　　　　　　/　/　 ／　 ｉ
.　　!/　 !　　　 　 ｌ＼.　　 ｉ:.:.:.:.:.:.ｉ　　　　　 ／　/　 /　　　ｌ
　　/　　　　　　　 !　 ヽ.　 !:.:.:.:.:. !　 　 　 ´　　 !　 /　　 　 !

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　　　　　 　 　 ､　 　 　 　 　 ＼＿ヾシ三=二=､::..　. .:.:::::|ﾐ:.　|　　<::>|::::|.:::;彡ｿｿ_　　　 ／ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　／=:. /三二=:::::..　.::::::...　　.:;:..　 ＼＿／／:彡彡'三ミﾐ:､　|ﾝヽ|:|
　　　　　　　　　　　∠フ　 /三:: . |三=::.::..　 く> 　 .::.. ..:::ﾐ､:.. 　 ....￣.::.:彡三.:.:.＝三|!l　＼ノﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　|三:::::...|三:::::..:..　　　　　.:::.　..::.:三==二二-三:.　 .:＝三ｿｿ
　　　　　　　　　　　　　 　 ヾﾐ=-.::;>三二=::::..:...　　　.:;:　　　　 　 　 　 　 　 .:-=彡ﾉｿ　　,　∠フ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ:ミﾐ::|ﾐ二=::::..:..　　　...:::::::::..:.. ､　　　　　　　-= 三..,　'´:::::::::ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 从人ミﾐ=-..:.:.:.:.-彡ミ　 /￣ヽヾヾ:. く>　 = 二..　/.::::::::::::::::::::ハ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヘ从ﾞミﾐ二三彡ミ(::. 〈＿_ﾉﾉ..::ﾉ;:人人ヽ∧ヘ....ﾄ､::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 八ｒj::::::::::::::::::.八　　　　　　 　　　 　 　 「……難しいな。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｿﾄ､:::::::|:ヽ:::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉j::::ヽミﾄ､`ｰ､::::::ﾐ::､_　　　　　 　 　 　 　 判断材料が少なすぎる」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 （ｲノi::::ト､::::ヾ::::ヽ:::::::ヾｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 }彡ｒ'´￣}::::i}:::::::ヽ i:::::::ヾ`}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ミ ﾉ　　J::::::::::::::::） ヾ.:::::::::し
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾃ（__ｰ=ｲ人:::::::::::::::::::::::::::::ト､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 f￣￣i}　 `ト､::::::::::::::::::{

.

　　　　　　　　　　　　「それじゃ、窓のあたりに漂う靄、見えているか？」


.　　　　　:.... 　　:.　:.　.... .. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　..　　. . ..　　 .. . ...　　　 :. 　　.:.:.:
.,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,.;:;::'''""""''''''''"''''"'''''''''''''''':;:;:'''""''''"":;:;''"'';:;,.,.,　　　　"":::::::::
'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...:;;:''"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.;:.,..,;:;:;:,.,._,　...,,,...,,,,,,,
.,;:　_...　　　　　　　　　　　　　　　　.,.,;:;:;:,.,.,_　　　　　　　　　　　　　　　　,,,......,,,,,;:;''"''':::　　　　　　　　　　　 /´〉,､
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,,,,,;:;'''"'''"　　　　　　　　　　　　　　　....,,_,,,...;:;::''""''''"　　 　 　 l､￣￣了〈_ノ<_/
　　　　　　　　　　,.,;:;:;:;:;'''""""""　　　　　　　　　　　　　　...,,,;:;;:;,,,..;:.;:;;:;;::''"".　　　　　 　 　 　 　 二ｺ ,|
　 　 　 　 　 ,;:,.'""　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　""'''''''::::;:;:;;,..,,.,.,＿　　　_,,../＿＿」　　　　　|￣|rﾍ
　　　　 　 　 "''''''""""""''''';:;:;,.,＿,.　　　　　　　　　　　　　　.....,,,,__...,,;:;'''""''''::;;;;.......,,,,...;:;:;;''''"　 '´. 　 　 （＾ｰヵ　L__」L/
.　　　　　,,.,;:;:;:;;:'""''''''''''''''""""　　　　:::::::::;;;;;;;;;;;''''''"""'''""""　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;　r三'_
':.,　　…'"　　　"''':;:,.,,.,..,.,.,.,.　　__.,.,.;:'"';:,.__,　　""''''''''':::::......"""''''''"""''''…　　　　　　　　　　　...::::::'''　　　　∧
::'　　　 .,;:'""""""""""'''''""""""　　　　　　""""''''''''''':::::::::;;;;,,,,,....._　　　　　　　　　　　　　"""　 　 r--､　（/
　　　　;:,.,.,.,...._　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､､_....,,__,,,..::::;;;;;;;;;,,,,.....　　　　　　　　....... ､､､ _,,,ﾆｺ〈　 〈〉''''"''''':::::;;;,,..;;::....................__,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （__,,,-ｰ''.　　 　 　 /~7 ／）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /二~|/_/∠／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣ 」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ~~￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／^ヽ､　／〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ャｰ-､フ /´く／／>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `ｰ-､__,| 　　　`"



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「靄？いや、一体何のことだ、それらしいものは何も見えないぞ」




.

　 ---─…　　¨¨¨ ￣ 　 　 -‐=ﾆ二ミミ
　 　 　 ＿＿＿＿　-‐=ﾆ二彡ミﾐ彡ミﾐﾐ
　 ニ二二二二二ｘ───‐xミﾐ彡ミﾐﾐﾐ　　　　　　　　「俺達には見えてるぜ。窓の傍に浮かんでやがる霧のようなもんが」
　 二ニニニニニ|　￣_￣　| |彡'ミﾐ､川
　 二ニニニニニ|　r｢| ｢h　| |二二ﾆミj|ｌ
　 ∨ﾆﾆ/'⌒ヽ＼|　|_Y＿l　| |ﾆ／{（}|川l
. 　 ∨ﾆ{ 　 　 l　 }＿＿_____|／　八_ﾉHﾄ
.　　 }二乂＿_ﾉ／{＿{＿＿＞‘´jﾉミﾐＮﾐ
　　 (＿(＿＿＿／三＞‘´ jレｆ彡ﾍj川ｿ
　 ／三三三三＞‘´　_才彡ｆ´__　　 ＼r
　 三三三＞ｆ〔/i　__／／ｨｔ_万'　　　　　　　　　　　　　　　　　「『俺たち』には見えていて、『そっち』には見えていないということは」
　 三＞　ィｔ_ぇﾄ-rァへ｀￣__｀
..　‘´{巛ﾊ´￣ |　l　 　 }　´　　ヽ
.　　　V/ハ 　 l　{　　/　　　　　ｉ
. 　 　 {/　　　 {　} ＿ｉ　　　　　 |
　　 　 　 　 　 弋´／　　　　 　 !＿＿__
　 l三二ﾆ=‐-　　　　＿＿　　　 |「
　 |｢￣￣￣￣　´￣　￣´　　　 |l!
　 |l　 P　　　　　｀ 丁¨¨´　　 　 ||l
　 |l　 |　　　 　 ∧　　　　　　／ ||l
　 |l＿＿_________圦＿______／　　||l
.　　　　 　 　 =-―　＼　　＿＿｣|j___
. 　 　 ／　　　　　 　 　 　 |￣￣￣￣.....　,ｲ ,ｲ
　　／＿＿　　 　 　 　 　 　 　 　 ,.ｲ　 ,,　ﾚ .ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |／ .!　　　　 __
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ ,／! |　　　/´　＞　,.イ
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾚ'.| |　.| |　　　´￣　.／_/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 | |　.|/ 　 　 　 .／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |/　　　　　　／／　　 　 ,ｲ,ｲ ,ｲ
　　　　　　　　　　　　 ＿__,｡≦爻爻爻爻爻..　|/　　　　　 ﾚﾚ //
　　　　　　 　 ＼_,｡≦爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻j沁　　　　/'
.　　　　　　 ｘ=ミｿﾉ〈爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻ﾐﾐ沁}
　　　　　／////巛《爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻彡'ﾊ}
.　　　 ,ｨl{/////{巛《〈爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻ﾌﾊi}
　 r=彡ｆ{////ﾊﾄNi{巛巛巛《〈爻爻爻爻爻爻ｧｉｆﾘﾊ lﾘ}
　 ∨i{（(lﾘレi{　　　 ⌒N{ﾄN､巛巛巛巛巛巛《ﾘl{｢　j ﾘ′
　　∨ミﾐﾐヽｿxiﾄ{N､　　　 ヽﾄl{ｗｗwvｘilｆ{{ﾄwﾊﾞ　　jiﾘ′　　　　　　　　　　「決まりっすねぇ、あれは『幽波紋』ってことだ」
.　　 }ミミミミﾐﾐ::::::i{ﾄN､　　 l{　　l{　　l{＼　　│ ﾘ}j/
.　　 ∨ミミミミﾐ::::::{::::::::{ﾄ{Niﾄｗxl廴__乂l__ヽVﾘﾉ}jﾉ
..　　　Vミミミﾐﾐﾐﾐ人___::::::::::::::::::::___ﾉﾘ｣ﾋ斗匕厂
.　　 　 Vミミミミﾐミ〈 ﾄ､￣ ¨¨¨ ￣￣ｆ{_}ｨ_ｹ　{
.　　　　 Ｖﾐ/⌒ヽﾐﾐﾉﾉー―――==くﾉ⌒￣　 l
　　　　 __V{ 「＼∨{⌒￣,ｨrｔ_ﾗ¨¨ﾌ´　 　 ∨
..　　　/＿V＼＼〉｀　　　 ￣￣　　 ＼　_i__〉 _ l
　 　 // /∧:::_＼ー　　　　　　　　　 　 ⌒__,ィ
. 　 // //ﾆ|::「￣｀ーﾍ 　 　 　 　 　 　 _,ノ ／） |
　　l/　|:{二|:/＼　　　 　 　 　 　 　 　 {_／／　 i
　　　　l/二ｌ'ﾆ二＼＿＿}ト 　 _ 　 　 　 ｰ' 　 　 }
　　＿/二二二二二二二ニニﾆ≧ﾆ=‐　＿,　 ´
.　　　{二二二二二二ニニニニﾆ/　⌒ヽ　}＿＿
　　　人二二二二二二二二ニﾆ{　(　　　 ﾉ二二＼
　　　二＼二二二二二二ニニニ＼＼ ／二二ﾆ( )＼
.　　　二二＞=ﾆニニ二二二二二二￣二ﾆ=―二二二
　　　二／二二ニ=-二二二二二二二ﾆ=-二二二二二
　　　ﾆ〈二二二二ニニ=-二二二二二二二ニ=-ニニニ
　　　ﾆ/二二二二二二二二ﾆ=-二二二二二二二／二
.　　　/二二二二二二二二二二ﾆﾆ=-ニニニニ／二二

　　　　　　　／￣｀´‐¨､￣｀ー‐-‐z
　　　　　 ／￣￣＞､　　｀ヾ　~`"ヽ、
　　　　 /､,,__＿,,,，..::::::ヽ､:::::`､::;;;;;;;;;`.､　　　　　　　　　「幽波紋っていうのは、幽波紋使いにしか見えないっていうけど……
　　　　{,＿___ｩ､,,.ﾒｪｭﾆ´~`､;;;;r‐.､;;;;;;;;;;`､
　　　　{l,,＿　　 ｲｱｫ /"　　ヾj ﾁ:};;;;;;;;;;;;;ヽ、　　　　　　　　　　　真紅ちゃんにはやっぱり見えてんの？」
　　　　'ｷｬ、`　　 `~~　　　　　,,.ゾ/,,;;;;;`i､__,ゝ
　　　　　弋j`,　　　　　u.　 ﾇ`ｰ" '´,;;;;;;;;;;;;}
　　　　　　：ヾ-　　　　　: :`ｰ- t=;;;;;;;;;;;;;;}　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　 `:､ ｰ‐　　　　　':;:;ﾚ､`t､;;;;;;;}　　　　　　　　　　　　　やらない夫の体に刺さった破片の様子を見ながら、ゆかりが聞く
　　　　　　　　 >､　 　. ,,:;:;:;　　/ｦ| .|`､;;/、　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　 ヾﾆﾆ'´,　 >ｰ イ､___,,.ノ'　jヽ,ﾄ､＼ ￣¨
　　　　　 `　　　ヘﾞ＿　　/し'/ﾞ,ｲ` |:＼ゝ､>
.　　　　　　,r'⌒''"´;;;;;ｊ /;;;;;;;/　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／|
.　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;,く（;;;;;;;;;{　　 　 　 　 　 　 　 　 ／;|　,!;;;;i
..　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;ｲ;;;;l|;;;;;;;/　　 　 　 　 　 　 ,,.rｧ　.l;;;;;l　.l／
...　　　/;;;;／/;;;;/ ｌ;;;;ｌ|;;;;;_｣　　 .／;;lﾞ　　,,､r'´;;;/　 .l;／　　　　　　　　　　 　 ／|
....　　/;;／ /;;;;/　l;;;;;lレ′　 　 |;;;;;;l_,.r''´;;;;;;;;;/　　　　　　　　　　　 　 ／;|　,!;;;;i
.　　　"′/;;;;;ヽ　レ´　　　　　 .|;;;;;;;;;,.､r'!;;;;;;/　　　　 　 　 　 　 ,,.rｧ　.l;;;;;l　.l／
...　　　　/;;;;ハ;;;;ヽ､　　　　　.／;;;;;;lﾞ　　l;;;;;/　　　..／;;lﾞ　　,,､r'´;;;/　 .l;／
...　　　/;;;;/　 ヽ;;;;;{　　　....／./!;;;;;l! 　 .lﾞ／　　 　 |;;;;;;l_,.r''´;;;;;;;;;/
...　　　l;;;;/　　　ヽ-'　　 r'´;;;/ .|;;;;;|　　　　　 　 　 |;;;;;;;;;,.､r'!;;;;;;/
...　　　ﾚ′　 　 　 　 　 |;;;;;/ 　|;;;;;|　　　　　 　 .／;;;;;;lﾞ　　l;;;;;/
　　　　　　　　 r.　　　　レ'　　 |;;;;/　　 　 　 .／./!;;;;;l! 　 .lﾞ／
＼　　　 __,　イ　　　　　 　 ,〆ﾞ|./　　　 　 .r'´;;;/ .|;;;;;|
ヾ　二 / ,,三/　　　　　　 　 r==､_ 丿　 　 |;;;;;/ 　|;;;;;|
　　　 /　三/　　　　　 ＿ / ⌒'!.　　 　 　 レ'　　 |;;;;/
`ー=,!三三l　 　 　 ／三;::j　l!　|::: !　　　　　ヾ 　 |./
　　　|三三| 　　 ∠ ーr-ｲ　|! │:::!　,! 　 iヽ 　! i|　　　　　　　　　　　　「ええ、度重なる爆発の中心、
　　　|三三| 　　 　 __,/ / |　|＼ト､:! .lﾄ､ 　l:::i　l !l
　　　|三三|　　,　三三:: ｲﾄ､|-十=',ﾆﾘ.'ヽ,/:/,/ﾚﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　そこに正体不明の靄が漂っておりますわ」
　 　 ゞ.三_:|_／ 三三イ│|　ヽ弋ﾃﾊヾ'　ヽi_ｲ|
　 　 rイrｰt,,ヽ.三ﾉl!　 |│| 　　　` ´　　　 t;f !
ー-ﾃ| l!kt〃,ij　 / l 　 |│| 　 　 　 　　　 　ﾉ!ハ
　 　 ゞ､ニｲハ,/,.ｲ !　 | ヽヽ 　 　　 　　 __　ﾊ r､＼
,､.　 　`ー-く三＼| ! 　|　 ヽヽ　　　　　´-' /::! ヽヽ､＼
|　＼ 　　 　 ＼三| ! 　|　 　 ヽヽ　_＿　　∧!:f |/　| ﾄ､＼
　　　`ーr--､_　ゞ| ! 　|_, -―- l |´三1l_ノー-| i 　 ' ' |:ヽ,ヽ
　|! 　 　 | 　 _,.＞'| i 　|　三三 ゝ＼:: |ﾄrj`!::ﾉ 　 　 　 |､::: l　 ､
　　　　　　く.　 　 |,　　| 三三三; ） ） |ﾊン} | 　 　 　 /　＼ 　 ＼
　 ＼､ 　　　ﾉ! 　 |;　　| 三三三/ /三Lyノ_ゝ-r､　rｰ ､_　　ヽ 　 i
　　ヾ ＼　　j／　 ＼ 　＼__;三/ / 三 ヾ:::く　　　`　　　L_, 　　 　|
　　　|＼,` ー 、　　　` ー─ `ヽ!　三三 |::::.> 　　,__／三/ 　　 　|
　　　|:::::::` ー ､＼ 　　　　　!|´ヽ＼　三 |!/　　　　ゞ三 f:.:. 　　 　|
　　　ヽ::::＼!　　＼＼　　　　ゝ二二二二|~　　　　　＼三!::. 　　　|


.

　　　　　　　　　　　「そこに幽波紋があり、その幽波紋が爆発の中心であるとすれば」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 , :＜: : : ￣:＞. .、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. :´: : : : : : : : : : :＼: :＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 , ' : : : : : : : : : : : : : : : ＼: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :＼ :ヽ:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　,' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',: :',: :!
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ; : : :ﾄ､ : ',: : : : : : : : : : : : : : i : |: :!
　　　　　　　　　　　　　　　　 i: : : :|　ヽ.:＼: : : ＼ : : : :l : : |: :l: :|
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l:!: : : ｌ ＿＼: ＼: : : ヽ : : l: : ｌ: :l : l　　　　　　　　「その靄とやらから遠ざかるほうが安全」
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 lﾊ: :l: :lｬ‐ｔz:ﾐ＼ :＼: : :Ｎ: :ｌ: :l : l : :l
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｌ! V:!: :!ヽ｀ｰ'　 ｀ヽ: ＼| ヽ:l /: /l: : i
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l!　V＼!、　　 　 　 ＼!　　} : /:∧: :',
　　　　　　　　　　　　　　　　 {.　 V: :∧　 　 ヽ'　　　　 j//:/ : ＼:＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　ヽ : : ＼ 　 ｰ 一　 ／l:i/､: : : : 〉: :＼　　　　　　　　「そういうことなのでしょうか、空条博士」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ＼: : : ＞　、_／　/ｲ／ヽ:／: : : : :）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: l :＼ : : : :{┬一'´ /!　／ : : : : ／-― ､
　　　　　　　　 ,,　　　　　　　 　　　 　　,,. 　　 ,...」ﾍ、　〈_／: : : : :／--─　-､＼
.　　　　　　　 / | 　 /|　／|　　　　 _,,.ｒ':/　 ／::| ___∧　/: : : : :／/-‐─　‐-､＼＼
.　　　　　　 /:::::i　 /::i　|:::::i　 ./'''"´:::::/ .／:::::::| /│ ∨_: : : :/　/　　　　　　 ＼／ ＼
　 　 　 　 /::::::::i　 |::::! .i::::::i　/::::::::::,,./／:::::::／...　　　|: : ￣:｀ミ | 　 　 　 　 _／　　　 》
.　　　　　 i::::::::::i　 i::::i　i:::::::i/:::;.r''" ／:::::::／
.　 　 　 　 i:::::::::i.　i::::i,/i:::::/'"´　.／:::::::／
. 　 　 　 　 i:::::::::i. i:::/::::i:::/　　／:::::::／
　　　　 __,,. i:::::::::i i/:::::::i/:| ／::::::::／
　　　'"::::ト. i:::::::::"::::::::::／ |:::::::／
　　　　　l.　 i:::::::::::::::／　　i::／
　　　 ￣.....　i:::::::::／ 　 　 i/
　　　＼　 　 i::::::::i.ﾞ｢l┴.ｌ |
.　 　 :::::〉.　　i:::::::i._Ｌ -┴ｭ..,,＿＿＿
　　　:::::l　 ,.....i:::::::iﾞ:::::＿..　--──--ヽ
　 　 :::::l／::::::.i:::::::i..ﾞ-─,､Tl￣￣二ﾆ⊃　　　　　　　　　　　　「断言はできねえがな」
　 　 ／::::::／,ﾞi::::/　 , xく｀lﾉ､￣
　　　二二∠...i/ 　 ,ｨﾋjノ lﾉ:::＼
　 　 :{ ｰｨｆ坏ﾉ￣　ﾊ　　　|:::::::::::丶、 ＿
　　　∧　￣　ｉ´: : , ´',　　l＼:::::::::::::У,.-
.　 　 　 ',　 　 : : l_　　〉　 !　 ＼::::::〈_/ヽ
　　　ハ 　 　 　 , _｀_,.ｨ'　lヽ　　 〉:::／ヽ ＼
　　　　 ＼.　　　こ二´ｨ' i　 ｌ　/:::/　,x┴‐┴
　　　::∧　＞　、 　 　 ノ 　 l /／　/::::::::r‐
　　　　　＼　、　｀ ￣　　　 ／　 /￣｀ く, --
　　　　　/　＼丁ΤＴ´　／　　,ィ　　　　|
　　　　 /＼　　ヽ l;ｎ!／　　／::::ヽ.＿_,ノ´￣
.　　　 ∧　　ヽ　 ＼/　　／|:::::::::::::::::::::{



.

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 あずさをようやく腕から解放しながら
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「どのみち現状でどう立ち回れば安全ってことは断言できないからな」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _,ノ　｀⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　( ●) （●)
　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　 　　 （___人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 _,.|　　　　　 　　|　　　　　　　 「空条博士。幽波紋使いではない者は
　　　　　　　 , --、―― ＜ / |ヽ　　　　　　丿
　　　　　　/ : : : : :ヽ : : : : :/ : :|　＼ __ _ ／　　　　　　　　　　　　　　一旦室外に退避させても構いませんか」
　　　　　/. : : : : : : :| : : : く: : : :|、 ／=|´| :| .＼
　　　　/ : : : : : : : : : : : : : :＞ : | ｀'|::::/|/:,┘ : . ヽ
　　　ノ : : : : : : : : :/ : : : : ヽ : : |　 |:::| / : :> : : : : :丶
　　/.: : : : : : : : : ;' : : : : : : :∧: :| /::::|/: :/ : : : :/ : : : |
　/ : : : : :-、 : :/. : : : : : : : : :Λ:|'::::::ﾉ: :/_ : : : / : : : .丶
/ : : : : : : : :`::、 : : : : : : : : : : : ',:|:::/／. : :￣;/ : : : : : : . ＼
＼ : : : : : : : : :.＼ : : : : : : : : : : : /‐' : : : : : /ヽ､: : : : : : : : .ヽ
　 ＼ : : : : : : : : : ＼.:./ : : : : : : : : : : : : : :;'　　＼ : : : : : : : : . ＼


　　　　　　　　　 ,,. -‐=＝''_,,,二ﾆ,,‐- ､
　　　　　　_,,,..ノ":　　　　!"　　　　　ﾞﾞ'i .i
　　　　　=;;;:::;;;::: :　　　　!　　　　　　　!.|
　　　　　彡;;;::::: ; :　　　 ｌ　 ∠,,ヽ､,,.　l |
　　　　　 ミ;;;::::;;;: =‐-　,;_　　　| |/　_ヽ|
　　　　　　>:;;::::::::::L,」‐- _｀_''＜ﾉ! （_.) ｝
　　　　　 ｌ"､ヽ;;;::ｒ〈≦ﾞ"ﾋi‐､r. ､_｀''　ノi
　　　　　 { ､ｒ　　　 ｀ヽﾞ"ﾆ二,,,. |｀ﾞﾞ'' ,.｀ﾞ'' ､
　　　　　 〉､ヾ　　　　　　　　　,,」"'''/ ..:::｀:..｀、、　　　　　　　　　「いちいち許可を取ることでもねえだろう」
　　　　　彡"┐ 　 　 　　　　 '⊿ 　|::::::::::::;;;;;;;ヽ)
　　　　 ,彡'　」_,,,,...... 　　 _,,,,,,_,,,、 /￣￣￣￣
､ｒ-―‐'''''''""二-- i|　　　 ＿　　/
　ヾニＺ 　 　 　 ,,ﾉ.i|　　　 　 「"/
"ﾞ''‐ ､_"ヽ、,. ﾆ"　.i|;;::...　　,,,,_ /
　　　　ヽ　 v" =i i i|"ヽ;:￣:::／
　　　　　ヽ,　''-､_　i|　　ヽ:::::!_,,, -―'''''''―,ｧ
　　　 　 　ヽ　　　ヽ|,,. -‐'''" |;;::''　　　 ;;:: /


.

　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　　　　　 「とはいえ、東方氏の先程の懸念も理解は出来るものですから。
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　　　　　　　一応協議しておく必要はあるのかなと」
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|


　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿__
　　　　　　　　　　　,.ィﾏ､:::/ﾊ:::::ｽケ:､　　　　　　　　　　　　　　　　　　「嫌味とは思わねえけど、
　　　　　　　　　,ｨﾉ爻≧ ＼::::::..､:::::::::へ
　　　 　 　 　 ,.仗丈ﾉ＞ ､/::::/ﾞミ:::ﾉ:::::::::ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　言い方がちょっと引っかかるなぁ」
　　 　 　 　 /ﾚl刄乂＞　 i::::/....._＼::::::::::::::ﾊ、　　　／::::::::::
　 　 　 　 /ミ(乂爻爻乂_,::::ｌ|::「 二,_￣ヽ!＾ヽ!へ　/::::::::::::::l￣
.　　　　　ﾊ乂爻爻乂ゝ、ｉ::::ｌ|::ｌ ｆ ｒｭ､}　　　 ヽ）￣＼::::::::::::l
.　　　　,伏く乂爻乂ｊﾉ　У::/l::lﾊ ｔ:ﾂ　　＼　　V:::::::::ヽ::::::::|　 /
　　　　,恍ミl,乂爻ノ　.::::／　ｰ'　 ´　 　 　 ヽ　 ',:::::::::::＼:::i　/
　　 　 {ﾄｖV从乂'　..::／::;ﾆｒ┐　｀ヽ 　___　　　　i＼＿::::::V /
　　　　 ＼ｰ--‐:／N´￣ｨｆｔﾘ ＼＿,} / ,ハ　 u　| 　 　￣ー'
　　　　　　￣￣　 ｀＞　｀ｰ　 　 　 ノ /／ 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　 ｀ト 、 　　 ｀Ｖ´,ィ´　 u !＝＝､‐､
.　　　　　　　 　 　 　 ＼_ ＼__＞　.._ 　 　 　 ／:::::::_ノ}　|
　　　　　　　　　　　　＼__ 　 |:::::::l::::::::￣￣:::::￣￣://　 |
　　　　　　　　　　 　 ｀ー--　∨:::l::::::::::::::::::::; --､:://　　ﾄ､__フ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 V:::';:::::::::::::::://｀ﾄ､＼
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 V:::ヽ:::::::::::| l:::::| ﾊ　V　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ::::ｉ::::::::::l レ'　 __　',　　 _／:::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |::::l::::::::∧ く ＼ヽ　!￣:/:::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::::::::／:::::＼＼_i　/::::/:::::::::::::::


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「まぁ、こうしたスッキリしない配慮が不要になるよう、

　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼　　　　　　　今後信頼関係を作っていきたいものですよ」
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　,ノ　ヽ､_
　　　　　　　　　　　 　 | 　 　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　| 　 　　（___人__）
　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　u.　　　　　､'
　　 　 　 　 　 　 　 　 ｜ 　　　　　　｜
　　　　　　　 　 　 　 　 }._＼ 　　　 ,　|
　　　　　　　 .__　_＿ ,.〈＼＼＞ニﾆｧ´
　　　　 　 ／: : ＜ : : : : : : ＼ 　／ﾞｉ ﾞｉ、
　　 　　 , ' .: : : : : : : : : : :l: : : .∨',:::::ﾄ|ﾞｉ ＼_
　　　　 .{ : : : : : : : :ﾞｉ : : :」 : : ::', Y´ﾞｉ. |: : : : .＼
　　　 　 |: : : : : : : : :＼ : : :＼ : ',|::::::ｉ |: : : : ',: : ｀,
　　　　　', : : : : : : : : : | : : : : : : :.',:::::ﾞｉ|: : : : . ',: : }
　　 　 　 (,:／:／ニ｀ﾝ---r : : : : : ',::::| : : : : : ',: : ',
　 　 　 　 ｀: ´ : : : :V　,r'二ヽ_: : : : :',:|: : : : : : ',_,rｰ'､
　　　　　　 {∨ : : :└」_,r' 二 ヽ: : : : ',|.: ＞＜￣＼.: ＼
　　　　　　 {: ∨ : : : : :」.ゝ-''ﾞ~￣￣￣￣: : : : ﾞｉ　ム: : : ' ,
　　 　 　 　 l: : ∨: : : .／: : : : : : : : : : : : : : : : ､／: : : : : : }
　　　　　 　 }: : : ＼ : : : : : : : : : : : : : : : ／゛￣: : : : : : : :, '



　　　 　 　 　 　 　 　 ,x≦三三三三≧　.,
　　　　　　　　　　　 /二二二二r=ミ乂乂:＼
　　　　　　　　　　　 {-/⌒V/厂,ニV＼乂乂}
　　　　　　　　　　ヘ}-{ （{_　　　＼fl∨ﾉﾆﾆ.ﾉ
.　　　　　 　 　 , --く⌒＼{　u.　　 　 _∨¨´　　　　　　　　　（なーんかこいつとはノリがあわなさそーだぜ）
　　　　　＿＿//⌒}ﾆ＼　|　　　　,r_ｧ }
　　　 ／ﾆﾆ＼人_ノ⌒}-}人 　 　 ヒﾉ/
　　 /ニニニﾆ∨└ くﾆ/ 　｀＞　ー/
.　 /ﾆニニニニ∨{　{∨{／}⌒¨¨¨´
　/ニニニニニﾆ∨ ｛ }/=く
./{ニニニニニﾆﾆ}＼_ﾉ} ＼∨⌒¨ヽ
.-{ニニニニニニﾉニ{　{　　V(＼_ノ
_人ニニニﾆﾆ／{ニ={ ∧＿_∨　}
ﾆﾆ{ニニ==イニ∧ﾆﾆ＼ ＼_/ _.ﾉ
ﾆﾆ{ニニニニﾆﾆ.∧ニニ＼_}ﾉ￣}
ﾆﾆ{ニニニニニﾆﾆ}ニニニOﾆ=ﾉ
∨_{ニニニニニﾆﾆ}ﾆﾆﾆﾆ/二∧
..∨{ニニニニニﾆﾆ}ニﾆﾆ{ニ二∧


.

　　　「美鶴。

　　　　　　お前の部下とやる夫、それにあずさを連れて、ひとまず会議室の外に出ててくれ」


　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..-――-..,,_
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,,-''´　　　　　　　 ｀ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ',
　　　　　　　　　 　 　 　 　 l　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ',
　　　　　　　　　　　　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　 　 　 l 、　　./　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 {__ヽ　〈　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ｀tj、ヽ‐イひ"７　 　 　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 l ｀´）　　 ｀￣　　　　　　　　 ',
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ',　/　　　　　、　　 　 　 　 　 ',￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ{　ヽ、　　　l　　　　　 |　　　.', 　 ',-.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼-' ｀"''‐''′　　　　 l　　　　l　　',　 ヽ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,.-''　 }ヽ-‐　　　　　　　/　　　 /　　 .}　　 ＼
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／　　　 |　 　 　 　 　 　 /　　　 /　　 ./　　　　 ｀''-..,,_
　　　 　 　 　 　 　 　 　 l´　　　　　l　 　 　 　 　 ／　　　 /　 　 ,'　　　　　　　　　｀''-､
　　　　　　　　　　　 　 /　　　　　/ ヽ.__l＿＿ ／　 _,,-''"´　　　.l
　　　　　　　　　 　 　 /　　 　 　/__　　　｀ヽ、　　 <-､　 　 　 　.l　　　　　　　　　　 　 __
　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　 |　 ＼ 　 　 /ヽ、　ヽ ＼　 　 　.l　　　　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　　　 　 /　 　 ＼ 　 |　 ／＼　.,'　　 ',　　',　.l＼　　 |　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　＼ レ'　　　.〉 l｀ヽ、 l　,.-| .|　 ＼　|　 　 　 　 　 　 /
　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　 　 | 　 　 ／　.|　　ヽ_ノ /　l　　　ヽl　　　　|
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　　　　　　　　　　　´:.:.:.:.:.:.:.:.｀ ヽ
　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　 　':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...､
　　　　　/:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
　　　　 ':.!､:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.i:.:.:.:!
　　　　i:!:|^ヽ:.:.＼:.:.:..､:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.!:.:.:.|
　　　　!|:.!─-＼:.:ヽ:.:.＼:.:.:.:.:..i:.:.:.:.:.|:.:.:.:!　　　　　　　　　　　「屋外への脱出は？」
　 　 　|:!|i　r‐r;ﾐヽ:.ﾄ､jﾄ､ヽ.:.:.:.|:.:.:.:.:i ´Y{
　　 　 |:!i|ﾄ.　 ゞ'　!'　　ｲﾍ:.!:.:.:i:.:.:.:.,　 /:.!
　　　　!i　 i 　　　　　　　　!|､:.:|:.: /_イ:.:..i
　　　　|!　　､　　 ､:,.　　　ﾉハ:.|.ｲ:.:.:.:i:.ﾄ.:|
　　　　 ､　　 ＼　ｰ_,- 　　 , j:.!:.:ﾊ:.:.!:{:.:i..､
　　　　　＼_,.　　>､　　　／/.ｲ｀!{ !:.::/:.ﾊ:.:ﾄ､
　　　　　　　　 /＿:.7ﾌ「　/　{!　|:.:／:.:.:.:.}:.:.:.!､
　　　　　　　／´, -厂 ト ､　　 ／:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:./:.:}
　　　　　イ:::::::::::::,厶 _」ヽ　 >′:.:.:.:.:..／:.:.ｲ:.:/
　　　　　 」:::::::::::/:::::::::|　'／:.:.:.:.:.:.:,.ベ:.／:.／
　　　　／ L_ ／::::./　 !←─-. __/.　　　Ｋ、
　 __／:::::::::,:::::::::::/:::::::ヽ＼:.:.._ｰ{　　　　　　ヽ
　〉:::::::::::／:::::::::/:::::/:::::::::::::＼:ミi　　　　　　　{
　＼_, く:::::::::::::/:::::::{::::::::::::::／:..Y!　　　　　　/ヽ
　 {　　　＼_::::j:::::::::L_,.rイ:.:.:.:／ 　　　　　　　　 ＼


.

━ー━ー━ー━ー━
　一瞬考え込むが
━ー━ー━ー━ー━



　　　　　　　　「今外に出ることが適切かどうかわからん。

　　　　　　　　一旦廊下で留まって、お互いの声の届くところにいてくれ」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ ヽ､,__　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （●)（● ）　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 （_人___） 　 U　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '､　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<二ニヽ　　　　　　　 |
　 r=､　　　　　　　　　　　　　 rｎ　　　　　　　　　　　 　 ／-‐ 　 ｀i ､ ＿__,.　イ i
　 |l　l|　l「＾li　　　　　　　　　〈.ハ}　　 _　＿　　　　　　 {/´､　　 　 ',┐__＞ｰﾒ ┴ｭ
　 |l　|!　|!　l! l冂　　　　　　　{|　l|　 く＾lﾊ「 l| 　 　 　 　 しrヽ　　　　V:::Λ　 ／ : : :＞、_
　 l|　|l　l|　|l |! l|　 　 　 　 　 |! .{|　　ヽ∨、l}　　　　　　　,.＜ﾊ､_／￣ V　∨ : : / : : : : :_＞-.､
　 |l　}〉 |l　|| l! l| 　 　 　 ,､＿」　lL=≠ﾊ .}ト'.　 　 　 　 「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : ／: : : : : `、
.　 !} l|　{|　l| l| l| 　 　 　 |l　　　＿　　l| |/.　　　　　　 /. : : : : ∧ : : : : : : :ヽ : : : : : :/ : : : : : : : : }
.　 |l　L_｀≠ lL」　　　　 ´￣7　}　l|　,|!.　　　　 　 　 / y : : : : : Λ : : : : : : : ＼ : : / : : : : : : : : : }
.　 l|　　 ｀ゝ､_,　r=､＿　　　{|　l!　l|　l}　 　 　 　 　 / : :.i : : : : : : Λ : : : : : : : : :ヽ:ﾉ／ : : : : : : : :j
.　 {! |}｀＼　　l| li　||　|　_　 |l ,i}　l{　|!　　　　　　　　　　　　 　 　 ∧. : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :ｨ
　〈l　|l　　 ＼」! l! .||　| ハ　|! l!　/　l| r――＝7　＿＿＿　＿＿,＼＼ri
　 |}　|l.　　　　　lL」￣/　}　l! l| 〈　 l}　ｰ＝=L/　└―ｧ /　ー=ｱ/　L//
　 L!_」!　　　　　　　 /　 l}　ヽl|　{! /　　　| l|　　 　 「|ヾ'′ 　「|~´／ ,/
　　ゝ='　　　　　　　 ヾ=┘ 　 　 li/　　　 lLl! 　　　 |」　　 　 .L!'´ .／
　 　 　 　 　 　 　 　 ／:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ:.:.:.:＼　　　 　 　 　 　 　 　 l|／
　　　 　 　 　 　 　 ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　 　 /:.:.:ﾊ:.:.:.:.:、:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:ﾊ
　　　　　　　　　/:.:!:.:Ｌ_＼＼＼:.:.:.:i:.:i:.:.:.:.:.:}　　　　　　　　　　「了解した」
　　　　　　　　　|:.:.|:.|ｖ= ､ ﾐヽヽ＼:|:.:ﾚ^V:./
　　　　　　　　　|:.∧ﾄ`ゞ'　　 ）ハ:.:.|:.:|ﾋ}.〉:|
　　　　　　　　　|:.| { ! ヽ　 j、　 　}:!:..レ':.:.:!
　　　　　　　　　|:.|　人　　‐_- 　ﾉ:.:.:|:.:.:.:.人
　　　　　　　　　ヽ!　　 ＼　　　'イ:.:.|:.:.:.:..:.|:.:＼
　　　　　　　　　　 ＼_　{:.:〕ｰ＜ :.:.:.ﾄ､:.:.:.:.|:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　冫[><＿_j:./_ﾉ:.:.:.:.「￣￣＼
　　　　　　　　　 r‐‐／:.:-〈_{､:.:.:j/／:.:.:.:./＼ ＼＼＼
　　　　　　　　　 レ:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/　　|　　| .|　|
　　　　　　（{,. ＜＿＿_／|:.:.|〈:.:.:＼:_／　 　 | 　 | .|　|＼


.

　　　　　　　　「では、今名のあがった者、一度退くぞ」


　　　　　　　　　　　　　　,ヘ
　　　　　　　　　　　,ィ　⌒ヽ. 　 　 　 ,　'´:::::::::ヽ
　　　　　　　　　 ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ､.　 /.::::::::::::::::::::ハ
　　　　　　　　　{;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.}.....ﾄ､::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　八ｒj::::::::::::::::::.八
　　　　　　　 　 |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::..丿. 　 ｿﾄ､:::::::|:ヽ:::::::＼
　 　 　 　 　 　 |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;......|　 　 〉j::::ヽミﾄ､`ｰ､::::::ﾐ::､_
.　　 　 　 　 　 |　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;..... | 　 （ｲノi::::ト､::::ヾ::::ヽ:::::::ヾｰ､
.　　　　　　　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.... |..}彡ｒ'´￣}::::i}:::::::ヽ i:::::::ヾ`}
.　　　　　　　 :;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;..... | ミ ﾉ　　J::::::::::::::::） ヾ.:::::::::し
　　　　　　　i.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.......ト､（__ｰ=ｲ人:::::::::::::::::::::::::::::ト､
　　　　　　　|..;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.......Ｈ::|.￣￣i}　 `ト､::::::::::::::::::{
.　　　　　　八..;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.....|:;;;;|..二二i　　 /）::::::::::::::::ﾐ､
　　　　　　　 ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;....,ｲ:;;;;;|....　　|ｰ‐-{（::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　 ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;....ノiiii|;;;ヽ､　　}￣　.｝ﾘ:::::::::/::::::::::（＼
　　　　　　　　　 ;Y;;;;;;;;;;;;;/／iiiiiiiヽ;;;;;;;ヽ. /‐---.ﾄiﾊｿY:::::::::::j´
　　　　　　　　　 人;;;;;;;;イiiiiiiiiiiiiiiiiii＼;;;;;ヽ ;;;;;;;;;;;ヾ　　 }::::::::ﾘし
　　　　　　　　 ///从////////////ヽ;;;;ﾍﾞ;;;;;;;;;;;;}　ノｿイ´


　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　 今ひとつまだ思考回路がつながっていない様子のあずさの手を強引に取る。

　　　　　　　　　　　　　　 この会談の場にあった者のうち、スタンド使いではない者を率いて美鶴が出て行く。
　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　「えっと、真紅ちゃん、それじゃ、気をつけてだお」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ノ 　 ヽ､_＼　　　　r ⌒j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（ ○）.　 （○）＼　　/ 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　 （__人__）　　 ＼/ 　 / 　　／　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　u　　　 .｀ ⌒´　　 　 /　　/　 ／　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　 　 /　 　'` ´ 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r´　　(⌒'ー―- イ′　　　　　´廴
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 ＞ 、　　　　　ヽ　　　 　 _　￣￣￣)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 　　　　 -､　　　 　 } 　 　 　 　(　￣¨´
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 　 　　　　　ヽ._　　　　　　　__　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　　　--‐'´　｀ﾞ'

.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　一番最後に出ていったやる夫は、真紅にそう告げて、ドアをしめた。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

　　　　　　　　r_ ､ , - ─- ､　　　_＿ _... -‐ '　´　_ノ　 /::::|　　ﾉ:::::::::::::l!
　　　　　　　　lj　ノ　　　　　 フ ':::::::/　　　　' "´　　　 ヽ:::::ヽ ' ::::::::::::ノ_
　　　 　　 ,. ィ´⌒ヽ　　　　 /:::::::::::/　 　　　　　　　/ヽ　)::::::::::::::::::::::::::::1
　　　　　j／ (__　　　　　　/::::::::::::/　　　　　　_ 　 /::_i_ノ'ヽ:::::::::::::::: _:::ノ
　　　　　ヾ r ' ¨　　　　　/::::::::::::/ :::::::::::::::::〆__　 ヽ　　　　＼::::::::::し､
　　　　　　 |...:::::::::::／ 　':::::::::::::::l__,:: - ──　ハ　ﾉ　　　　 　ヽ::::::__ﾉ
　　　　　 　r-─ "　 　 |:::::::::::::: |　　　　　 _　ヽｰ '　ヾ. 　　　　 ﾞ:::ヽ
　　　　　　 ゝ_ 　 　 　_ |:::::::::::::: |　　　　フ_j　ﾉ 　　 　,.　　　 　 ﾚ′
　　　　　　l　/ゝ :::: ∠_.|:::::::::::::: | ::::::::::"j ´ T′　　　 |　　　, 　 l
　　　　　　| l:::;/｀ て_　 |:::__ :::::: |　　 _ノ ,ヽヾ. 　 　 ,ﾊj_ 　 //　,
　　　　　　| Lj! |　 '' 丁γr､ヽ::::|　_ノ‐!- !-!､l! 　 ｨﾘｲi/ ノ .ﾍ,/
　　　　　　|　　 l　　ヾ　ゝﾒjク:::::|ﾉlハ!j_ゝ! ゝヽノjﾑrjイ/ l/ j/　　　　　　　「やる兄様もどうぞお気をつけて」
　　　　　　|　　.　 　 | ＼`ー".::::| ヽﾊ::ｨﾉ`　　　　 ﾋｹ j ハ
　　　　　　|　 /　　　|　　ヽ ＼::::!　ﾊ｀ ´　　　　　,　　/ | |
　　　　　　|　,　　 　 |　　　|` ーゝ ヽヽ　　 　_ _　　 ｲ .ﾊ.|
　　　　　ノ /　　　　 | !　　ヽノ^ﾞ |　|ﾄ　＼ 　　　／ _j　| !|
　 　 .／,.j/ 　　　 　 | |ヽ　/ゝ.　 |　 ヽ.＼ ヽｰく ￣"|　l!ヾ.､
　 ／ 　 / 　　　 　　ヽヽノ 　 　　L　　 ＼ヽ ヽ:.:ﾞ!:.:. l ,,ﾘ 　!l
／　　., '　　　　　　　 ／　イ　　 ハ ヽ.　　＼＼＼:.:.:| ﾉ､._ l|
　　／　　　　　　　　'　　:::/　　 /:::::　　｀ー､ ｀ー ､ヽ( `-── ｧ
,／　　　　　- ､　_ノ　::::::/　　　{::::::::::　　　 　＞- ─ ｀フく"＜
　　　　　 / 　_ ノ　 .::::::/　 ｲ　　ヽ:::::　　　　　|ゞ_≦'_´　　_つ ﾉ



　　　　　　／￣二ﾆ= 、　　　　 ＿_, --―=＝ﾆ二≧.＿_　　　　　　　　　　「なぁやらない夫君、私もここに残るのかい？」
.　　　 　 / ／　　 ､　　＼　　／/ ｽ､　　 -=○≠‐ゝ,-‐　｀ヽ
　　　　　ﾚ'/　　　ヽ＼＼　`< .ｲ /　-‐=≠ﾆ二＿　/￣ ｀ 　 }
　　　　　ﾚ'　 , -‐ 　ﾊﾊ　ﾄ､　':. ｜-‐　_,.=ｧﾃ从:.　（_､￣｀　　'.
　　　　　|　 // /／　 ｜lｉ ﾄ､,(］ |.ｨ=彡'／ﾙ'‐-ﾊﾄ､ヽヽ　　　　＞―=ｧ‐―--
　　　　　|/// /　　　 | l 川ﾄ､ｿ ﾙ'.:://(　 行㍉ヽ ﾉﾊ_;ﾊ　　_/　　ｒ‐'　　￣
　　　　　|//　　 　 　 | l' ﾑィ斗くﾊ:l八　　 ｀ﾆ=　 （ｆﾊﾘ:j:;>く.{　 ノl＼　　　　　　　　　　「荒事は得意じゃないんだが」
　　　　　|/　　　　　　| ﾄ､::::V人ゞ ﾘ　 　 　 　 　 _､〉/:イ　　 ＼ﾆ{ ヽ＼
　　　　　'　　 　 　 　 | |',ﾊ::::）ﾉﾉﾌ′ 　 　 ＿_ ､_ ´/人ゝ　　　 ｀ヽヽ＼＼
　　　　 ,　　　　 　 　 | |'i 川'((.:/　　　 　 ´　￢｀ /　　　　　　　　 ＼ ｰ==ﾐヽ
　　　　 |　　　　　　　 , ﾘ/{/￣￣｀ヽ＼　　　　　/　　 　 　 　 　 　 　 ー=､ ヽ
　　　　 |　　　　　　　,'　//　　　　 //lﾄ.＼＿ ..ｨ＿　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　 |　　　　　　 ,　//l＼ー-=//　|　＼_|_,ﾍ　∧ｰ‐≠ﾆﾌ￣￣￣　ﾌ77ｱ广
　　　　 |　　　 　 　 l　l/ |ヽ ＼ //､__,l｀ヽ　　 ﾉ}/ ハｰ-=ﾆ、　　 　 ／ // /／
　　　　 | 　 　 　 　 l　; /|　 ＼{{　 ｰ-=二ﾆ=-く'_/＿}ｰ-､ 　ヽ＿／ /// /'
　　　　 |　　　　　 　 /,　|　　　ヽ　　　＼＼　　爪　　　　 ＼ {　 |　/// /
　　　　｜　　　　　l //　|i　　　　',　　　　　 ＼{ l,ハ　　　 　 ';i　 |'/// /
.　 　 　 l　　　　　///　 ||　　　　 ',　 l　　　 　 ＼ヽ}　　　　　ﾊ　|'// / 　 　 ／
　　　 　 .　　　　//ｲ i　l||　　　 　 ヽ. l　　　　 　 　 |￣￣￣｢' | l|i/ /　　 ／
　　 　 　 ',　　 ／ 八ﾊ ｌ||　　　　　　 ＼　　　　　　 |　 　 　 |　| l|　　　／


.

　　　　　「ヤン先生は当然、残っててもらわないと」


　　　　　　　　　　　　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　／　　__,ノ　'ヽ､_
　　　　　　　　　　　|　　　( ●) (●）
.　　　　　　　　　 　 | 　　　（___人__）
　　　　　　　　 　 　 |　 　　└ー '´ﾉ
　　　　　　　　　　　 |　　　　　⌒　|　　　　　　 　　　　　, ｧァ┐
　　　　　　　　 　 　 i ヽ　　　　　　|　　 　 　 　 ┌､　　///./ ７
　　　　　　　　　　　 }､ `＞ ｰ-´-くヽ- 、___、　_ |　l ／//./' /
　　　　　　　　　　 _ﾉ >-ｰ＜￣／ :/ :: : : : : .７ ﾉ　/　ヽ_/' /
　　　　　　　　__／ :}Λ:::√ У: : :/ : : : : : : / /／　 ／　丿
　　　　　,.-< : : : : :i /::::「 ／ :< : : : : : : : : / : |　　/　　／
　　　　r´ : : : : :「: i/::::::i / .: : : 〉 : : : : : : : : : ﾍ　 {　　ｲ
　　 　 } : :, : : : i :./:::::::i/ .: : :／ : : : : : : : : : :「ﾑ ＿_厶┐
　　　 f : :ｉ : : : :i ,':::::::/ : : ／ : : : : : : : : :i : : |｀ ー一一'|
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llll!!!!!llllllllllllliillllllll,,ﾞllll,;;､lli,:ﾟ_: ｀: ｀: :llﾟ,lllllllll!~::a: 　 、'ﾞ゜ ｀: l",ilﾞ: ,,illlllll永: : : 　:
l,,,liiiiillllllllllllllllllllllllllll,,ﾞl、::｀lillii,: ::,,ii､:ﾞ:;ﾞ°｀: 、: ,i,:'l:　　　　 ,il!ﾞ,,,,iilllllllllllllliiiil,,,,,,,,,,
lllllllll゜:.l　　llllllllllll　lll,ﾞi,ﾞl,,;;_,,,.-―''''"￣`''-,‐'´－--- 、.　 'lﾞ,ll!llllllllllli､ﾞﾞ!!!lllllllllllll
lillllllli,: ﾞll　　llllllll　l!'!l,ﾞ, ''"　　　　 ｒｒ、　　　　　　　　　＼ﾞ,lﾞ.ﾞ!!llllllll!″.,l,llllﾟﾞlllll、
: 'ﾞ!lllllii,,,ﾞ　　　　　lﾞ／　　　　　 /iiii（从川　　iii　　　iii;;　＼ﾞ,,: : : 　.,,i,llil!ﾞ゜,lll″
: 　:ﾞﾞ!lllllllllllllllllllllllllﾉ　　　　　　/iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiｌ　ii iii　　　iiiiii　　＼ liiilllllll!ﾞﾞ｀.,,illlll,,
lll!:,,,,、ﾞﾞ!!!lllllllllllll/　ｉ　　　ノｊノiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|　ii iii　　 ｊiiiiiii　ﾞ､ヽｊ!lザ°.,,,illlllllllﾞﾞ
｀ .ﾞﾞﾞ″: ｀'ﾞﾞﾞﾞﾞ /　ﾉﾝiii;;;iiiiillllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii ;;〃iii ／j八iii　 }′　　 ｀''ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ°
　　　　　　　　!iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii_,,,.-ｧiiiiiiiiiiiiiii〃,‐'ﾉノｰ_＝ 〉ｉｉｊﾘ
　　　　　　　　ｉ、iiiiiiiiﾍ_ｉｉノ::::／iiiiiiiiiiiiiiiiiノ:::::::ｒ ' I!:::　 {jﾉjﾉ
　　　　　　　　 ｉiiiiiiiiiゝ:::::::／iiiiir'´ヽii 〔::::::::　　￣　　　＼
　　　　　　　　 ﾞ､iiiiiiiiii　iiiiiiiiiiiii{　斤ヽ ヽ::::::.　　　　　 ___ノ
　　　　　　　　　 ｉiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiヽ､爪弋ﾐﾞ::::::::::　　　　　 ｊ
　　　　　　　　 　 ＼iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii`Y´::::::::::::::::　　　　ｰ=!
　　　　　　　　　　　 }iiiiiiiiiiiiiiiiii/ﾉﾉ从::::ﾞ､::::::::::::..　　　'ｰｆ
　　　　　　　　　　　「iiiiiiiiiiiiiiiii/iﾝﾉjﾉ::ﾞ､: ヽ::::::::::::: 　　　ｉ　　　　　　　　　　　　「やっぱりかい？やれやれ」
　　　　　　　　　　　ヽi_i_ii_iiiii∧ﾘ:_:_:_:_ヽ;;;: :`''‐-、＿,,ノ
　　　　　　　　　　　　|llllllllllllllllllllliiiiiiｉｉｉｉiｉiiiｉｉ＼〔＿__
　　　　　　　　　　　　|lllllllllllllllll＿llllliiiiiiiiiiiｉｉｉヽ与､-、ｉｉ､
　　　　　　　　　　 r'´`ヽ!!!ｌｌｌｌｌ|＿ ~`''}ｉｉｉｉｉｉｉ| ｉｉ|　　ゝ＼ヽ
　　　　　　　　　／llllllllllllllll＼llllllllllll`┘ｉｉｉｉｉ| ｉｉii|　　ﾉ　 }ｌL　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　 ／llllllllllllllllllllllllllll＼lｉｉｉｉ＼ｉｉｉｉｉ| ｉｉiiii||＿＿_」ｉｉｉ|　　　　　　　そういいながらもヤンはすでに彼自身のスタンドを発動させている。
　 　 　 　 ／llllllllllllllllllllllllllllllllllｉｉｉｉｉ＼ｉｉｉｉｉ￣ｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉヽ　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　／llllllllllllllllllllllllllllllllllｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉ／ｉｉｉｉｉｉｉｉｉ_ｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉヽ


.

.　　 　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:‐=彡ﾍ_:.:.:.:.:.:＼　　 　 　 　 　 　 ___
　　　 └ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〔:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼,_＿ ___,..,,__／_i:i:i:＼
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　　　　辷_:.:.:.:.:.:.:.:.／ ／　　 ;　　　　（:.｀⌒'ト:.:.Ⅵ:i:iV.:ﾑ:个/:什 ＼
　　　　　　_）:.:.:.:. ′/ 　 　 / 　 　 斗 ｢工):.:.:.＼}i:i:i:iv:.:.:.:l〈:/川　＼':.
　　　　　〔:.:.:.:.:./ '　.:　,　　｛　　 イ/_} ﾊⅥ:.:.:.:.:.:.:}i:i:i:i:l:.:._八:. 　 {　　 }i;
　　　　　　 7.:.; / / l　{　 ､{_／ｨf苅7/ 川＾):.:.:.:.fく天ﾐｖ:.:.:__:〕 　 ,　 /:′　　　　「いかがですか？ヤン先生」
　　　　　　 }.:.:|:i{ | 八_{__　j｢}/^V)ｿ ′ｊ;仏L;_:.:.:込=乂:.:.( |i:|　　 Ⅵ/
　　　　　　 ＼|:i{ l ､　i{f笏ｖ　　 　 　 　 　 | く:.:.厂i:i厂.:.:_}j:ﾉ}　 　 ＼
　　　 　 　 　 ｊ八ドヘ ｲﾋr'　 　 　 　 　 　 |　}V:ｉ:ｉ:/.:.:.:./ ′ {　 　 　 :.
　 　 　 　 　 　 　 　 }　l　` 　 _ 　 　 　 　 |　}:.Ｖ仏ィ'ｱ 　 　 :　 　 　 ；
　 　 　 　 　 　 　 　 } 人　 ´　　┌‐‐…::v　Ⅸ乂／ |　　 　 |　　　　 |
　　　　　　　　　　　,:〃 个　.　　 |ニニニ;　 厂＼ﾏ_ |　　　　|　　　　 |
　　　　　　　 　 　 // l　 | __,..≧=Vニニﾆ}　仁i⌒l)トL,　　 　{　　　 　 ,
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　　　　 　 　 　 〃くニニニニ≧7ニニﾆ/　 ;ﾍ:.:.:.:.:.:.:};.:.:.:.:.丶　′　　　　 :.
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　　　　　　　 ｀;::::::::::::::::...........:｀ヽ_.　　　 |　　.lｰ　 ::::::::::::::::::::_rヾ⌒Y´　　　　.:.::::::::::::::...　　　　　:.:.::::::
　　　　　　　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞl, 　　!...::::..　　　__r'　 .:.::.:.:.　　　.:.:.::::::....　　　.:.　.:.:.:.....　.:.:
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 l:.　　ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |::　　 ヽ､
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 'l::.　　　｀ﾞ'''⌒ヾｰ'''=-､　　　　　　　　　　　　　　　　「スタンドは……、やはりあれだね」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ::　 　 　　　　　　　　 ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 i::　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ､　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 l::..　　　　　　　 ,, -‐''ニ=-'''''￣　　　　｀''''= ､
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 l:::::.　　　 　 ／ ,, -''´　　　　　　　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ノ´/:::::::.　　　 /／::.　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,':::::::|::::::::::.. 　 /,ﾞ::::::::::
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ:::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀::::::::::::l::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 `ｰ-､|::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｌ:::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　「その他の幽波紋は感じられない」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （:::::::::i;:::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::



.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _,,. -zァテヲ于ヲﾅ::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｆｵﾒ乂爻爻ﾊイフ::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 爻爻乂メﾉ 　l::::::::::／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 大从ﾒ'ヘ　 ,..::::::／〉::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 i^＾´ lｉ　,.ｌｌイ,ィ:ニV::::
　　　　　「なぁ、幽波紋使いの野郎は　　　　　　　　　　　　 　 　ﾞ =＝-‐ _ﾌ:／,.=ﾐ ヽ:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 〈　ヽ-' i´似ン
　　　　　　どこにいるのかわからないのか？」　　　　　　　　　　　 　 ｦ　　､｀´ i　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r'　_　　　 / 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 >-'.　　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ﾞﾄこヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 └,--
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 //　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ__.. -‐ニ丁´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ￣了:∧:::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 lル ｆ´::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ___ｒ─‐'ニ二三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／／::::::::::::::::::::::


　　　　　 　 　 　 　 /　　　　　　　 ,　 ｉｉｉ　ﾞ!,ヽ,　 ,ヽ, ゝ、.. ;;;,　ﾞヽ,
　　　 　 　 　 　 　 iﾞ　　　　　　 ,　 ,! , ｉｌｉ　l i., l;,　i, l;;;;,`ミﾞヾ';;;, ﾞi i
　　　 　 　 　 　 　 !iﾞ ;'　　 ,i　　,! ,/!,i,iﾊﾄ, i, !! |i', ﾞi; i;;;';';,,_ミ:: ;;, ﾘ　　　　　　　 「役に立てなくて申し訳ないですが、
　　　 　 　 　 　 　 lv',ｨ'　,;;;i　〃;/ ﾘ.ﾘl| !lﾞ:,ﾄ,ﾞ:､li;'､ i:.ﾞi;..;;;;;;;,ヾ ;;:〈
　　 　 　 　 　 　 ,ｨ,ｨ/ ,,;;:;;ｲ,/ｼノﾝ' ﾉ ﾞl! ﾞ'いﾐ`ﾐゝﾐゝ､ﾞ';;;;;;;;;;;;;'v;;;i　　　　　　　　 私のは『幽波紋の位置』を探知する能力ですから……
　　　 　 　 　 　 '" /　,;;-''ｼr--=､∠,,__ﾞ､　ﾞゝ,;≧-─ﾐｰi;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　　　　 　 　 　 　 iﾞiﾞ　 ;;ﾍ |　ーt‐:ｧﾐ:｀､`　' '<"t::ﾗｰ-　|;;;ﾊ;;;;;;;;;;iﾞ　　　　　　　　 遠隔操作型の幽波紋を使う相手を特定はできないんですよ」
　　　　 　 　 　 　 ﾞ;ﾞ､　（ ﾊ,! 　｀""´'　 ﾞ:　　 `' ｀ ´　　 ﾉ;ﾘ ,i;;;;;;ﾉ
　　　 　 　 　 　 　 ﾞ:,ﾞ:､.ヽ,ﾐﾄ: 　　　　　 ,　 :.　　　　　　ｹﾉ./;;ｬ'′
　　　　　 　 　 　 　 　 `:､`ｰ;　　　　　 ,'.　 :::,　　　 　'ﾞﾌｰ';;lﾞ
　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾉ,;;;;ﾞﾄ　　　　 `ｰ-‐'ﾞ　　　　 /};;;;;;;l、
　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｨ'ｽ､;;;|`､　　　-‐ - ─-　　 /,.};;;;;;;;;;｢
　　　 　 　 　 　 　 　 _｣ ゝ､;;;l　;ﾞ:、　　　'''''''　　　,ｨﾞ 'ｸ;;;:;:;;;;｣
　　　 　 　 　 　 ＿／/　　 `:'､ ﾞ; ﾞ' ､　　　　　 ,ｨ'ﾞ　;'ク:::::::::::;`;､＿
　　 　 　 　 　 '"／　 l　　　 r‐`ｉﾞ:,　 `ｰ---‐''ﾞ　　｢..:::::::::;ｨ^!;;;;;;;;;;;;
　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ!　　　|:::::P"⌒`ヽr～''⌒`く! ::::::::iﾟ_ノ,;;;;;;;;;;;;
　　　　　 　 　 　 　 　 | 　　,l:::::::|　　　/ バ　　　 ,l :::::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ:　/:::::::::ﾞi　　　 ヽﾉ　　　 l ::;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

.

　／爻爻爻爻爻爻爻 :ヽ
'´爻爻爻爻爻爻爻爻: : |
爻爻爻爻爻爻爻爻ｼ: : |
爻爻爻爻爻爻爻シ : : /,_ヽ
爻爻爻爻爻シ : : : : : ﾍl,b） ヽ、　　　　　　　　「案外不便なもんだ」
爻爻シ: : : : : : : : : :／　ﾞ＜,,__ ＼
ミ＿ : : : : : : : :_;:-'ﾞ,..-ﾌ　＼（ ヽ ,.ヽ
ミミミミミﾐｰ'"´,.-彡//'r　　 ｰ''ﾞﾉﾉi ヽ
ミミミミミミミ-､V _,ﾚシﾉ　　　　!ﾉ ﾉ　ヽ
ミミミミミミミミく　　￣　　　　　　　　 ﾉ
｀''-ミミミ三三三　　　　　　　　　 ,／
　　　 ｀（　r'''ヽ､,.--r-､＿__,. -'',ﾞ､|、
　　　　　ヽ-ﾆ二-‐'ー',.=､,＝r''ﾞ　|: :ヽ
　　　／: : : : : |: : : : : （⌒'⌒)）ヽﾉ: : :
　　/: : : : : : : :ヽ: : : : : ＼__ノ: ｀´: : : :



　 　 　 　 　 l|　　|||　l　|　　　　　||_|　|
　 　 　 　 　 l|　　|||　l　|　　　　　||_|　| 　　 　　　 　,.从　’
￣￣￣￣￣l|　　|||　l　|　　　　　'" ;:.　　’　　　　 ,ィ⌒ヾ
＿＿＿＿＿l|　　|||　l　| ,/　’　_,.∠　_　　　　　／´　 　 }
　 　 　 　 　 l|　　|||　l ., （-‐ ''" :. .:.: ｿ;..: .､ 　　　　　　　'
　 　 　 　 　 l|　　||| ,:イ .: .: 　#;. .:.''".: ,: .:#）、　　　<ゞ　　　　　　　　　　r＜二ﾆヽ
￣￣￣￣￣l|　　,ｨ' ' “,,,　-―-. .:.、:. .⌒ヾ: .: .’　　　　　　　　　　　　 ,/　　 　／　/}
＿＿＿＿＿l|　rf' . :.'"　.: :　，　　 ＼ .: ..: . ., ..'　　　 　　　　　　　　　/ 　　 〃 　〈_/}
　 　 　 　 　 l|　{' :.　　.: :.,イ: . ..　　　.:ヾ .: ..: .: rf　 　 　　　　　　　　,/　　　/　　　 〈_j
　 　 　 　 　 l| .l!: .::. . 　 ':;::!:. . .　.: .: : :: ）.:､ .: ::ゞ　“ 　..　　　　　　 / 　　　'―- 　 __
￣￣￣￣￣. ::;i!: :. . 　 ::;;;' .. . . 　 } .: : : : :.）'.: %;:､ 　..　　　　　　 ,/　　　 　 　　　 　｀ヽ
＿＿＿＿. . ;::.::|:l!:. '　 .; '’: . 　.: ノ::｀:.: : ''"; : .: :..:}　　　　　　　　/　　　,/―--　 ＿ ﾉノ
　 　 　 　 　..:;..: !l|i'　　. . . ::.　. . :;. :: ':: .:# ;: :;; :: ﾉ'. 　 ､.　　　　,ｿ　　　,/
　 　 　 　 　 l|.:; .ヾi|li:.、| . . .: . . :. ::’ .: _.:､ :.: : .%’..　　 .　　　,〃　　　/
￣￣￣￣￣l|　.::..:＼ill!l、,,.il: : 　.: : :'" :::., ､ ;:. ﾉ.　 　 　　　　{{　　　 /　　　　　　　　　　　/＾ヽ
＿＿＿＿＿l|　　...:..;:ヾli!i!|li!|l:;､--‐ ':. ,:#:.; .);:.）'　　　　　　　ヾ二ﾆﾌ　　　　　/´￣フ 　 / 　/
　 　 　 　 　 l|　　|||　l.:,::`~Yill|l!;,ﾞ::ヾ;:,... .:;. .ノ'’ 　 　 　 　　　　　　　　　　　　 ￣´　　.／　 /
　 　 　 　 　 l|　　|||　l　|..:‘ ｀　''゜’｀ﾞ''"V'“´　　 　　　　　　　　　　　　　　　　/´￣￣´　 ／
￣￣￣￣￣l|　　|||　l　|　　　 .:;::';:´;:y’ /＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　.`ー--― ''"
＿＿＿＿＿l|　　|||　l　|　　　　　||_|　|　￣　　’
　 　 　 　 　 l|　　|||　l　|　　　　　||_|　|
　 　 　 　 　 l|　　|||　l　|　　　　　||_|　|
￣￣￣￣￣l|　　|||　l　|　　　　　||_|　|



　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　 こうして言葉を交わしている間も、幽波紋が窓辺で何度も爆発を発生させていた。
　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

.

　　　　「爆発っつーと、吉良のヤローを思い出しちまいますけど……あいつのキラークイーンとは違うみたいっすね」



　　　　　　　　　　 　 ,ｨヌ:::ｒ' メ爻爻乂乂又ﾇｧx､_
　　　　　　　　　　　/::::::::::::. {丈爻爻乂乂乂乂メﾒ＞ｘ
　　　　 　 　 　 　 /:::::::::::::::.. ヒ爻爻乂乂乂乂乂爻爻殳ト､
　 　 　 　 　 　 　 }::::::::::::::::l::.､ 匕爻乂乂乂乂乂乂乂爻爻ﾊ
　 　 　 　 　 　 　 |::::::::::::::::l:::::N 弋爻乂乂乂乂乂乂乂ﾒﾊ .::}
　 　 　 　 　 　 　 |::::::::::::::::ﾄ､:::::ヽ {ﾄ､爻爻乂乂乂乂乂メ　:/
.　　　　　 　 　 　 |::::::::::::::::{　 ＼:::::Ｎ｀Yｈ从从爻又ヌﾌ ..::/
.　　　　　　 　 　 l⌒ヽ::::::__l ,へ、＼:::｀ﾄ､｀￣⌒　　　..::::／
　　　 　 　 　 　 ﾉ ｌヽ V´／ ^ヽ::＼ ｀ ＜::::｀ｿﾌZｱ刀ノ
　　　　　　　　　{　ｌ （　'　　　ｆｔｩﾃ‐ﾐ　 　 ￣／二l/
　　 　 　 　 　 ,.ヘ.｀つ| ',　　 'ー‐'　　　　弋ｸフ /ｊ
　　　　　　　　{/＾＞|　|　　　 　 　 　 ,.´ |　 };;　/´
　　　　　　　 　 _∧ l 八　　　 　 　 〈　 ｿ　 l;; /
.　　　　　 　 　 | {__＼.　ヽ　　　　　__　_　　 ;/
.　　　　　 　 　 l 　}）_::＼. ＼ 　 ⌒ー'_,.　／
　 　 　 　 　 ／:V/:ｆ ｀)::::}l　 ＼ 　￣ l;／ |
　　　　　 ／:::::::::::::::Vノ::::l|　 l　 ｀ー‐'l|:::::/:＼
_.　-:‐＜＿::::::::::::::::::::::::::::l|　､l　　　l　ｌ|／::::::::::＼　　　　,.-┐
::::／￣　ｒ ､｀ヽ───一'}　 ＼__/／lヽ-------/⌒ く___ノ⌒ヽ.＿_
:/　/　|　|　ﾊ　∨　　　／⌒ ー----┴‐ ､　　　 {　l 　 　 　 　 i }:::::::＼
{　 i::::::ｊ　＼ ∧　',　 ／　　　　　　　　　　　＼　　l　i　 　 　 　 ﾉ/＼:::::∧
ﾊ　';:://! ﾄ､＼ｊ　 i /　日　　　　　:l　　　 　 日ヽ　＼＼　 __／,ｲ::::::::':;::::∧
::::',　 〈_:| |__〉 　 / {　 目　　　　　:!　　　 　 目　|＼　＼「　／:::::::::::::::i::::::∧



　　　　　ゞ-､_: : : ／ニミ_ー､　 ,.-ニ-ヽ
　　　　　 ゞﾐﾐミi'´弋弋ラy‐'　 !くゞク　|_
　　　　　　l,.ミﾐﾐ　　 ,.￣:ヽ　 ゞ∨:　　 | i
　　　　　　| ﾍ｀'ﾞ　　i　　　 ヽ<、/　　　|| |　　　　　　　　　　　「あぁ、連続して爆発が起きている。スタンドの姿も見えない」
　　　 　 　 !ヾ|''ヽ　 i　　　　_,.､_,. ､　　ﾚﾉ
　　　　　　 'ヽヽ-i　　　　 -‐=ﾆ＝ﾗ　 !ﾞ|　　 ,.-―-､
　　　　　　　ﾘ｀i''ｰi　　　　 "'''''T""　 レヽ,-<__/｀ヽ ヽ
　　　　　　 ゞ川　:ゝ、　　　　　　　_／i　　|: : : ｀''‐|　|__
　＿＿＿＿ﾚ川　　: :｀'-､_　 ,. -,.ﾍ ゝ､> ﾉ: :,.-‐ﾆﾉ ,ﾉ: :｀7
　|: rｰ-----〉川　　　　: : :｀´／ヽ　　r''´｀'ー＜-イヽ: : :|＿＿＿＿
　|: |＝ o　　ヾ川　　　　　 ∠　　＿∠-‐''´ヽ,,..!-ﾉ ﾉ／´: : :: :,.-‐''´￣｀'''‐-､
　|: |　　|　　　. :｀'|　　　　 （　　　＿ 　 　 　 ),l､ 〉ィﾞ: : : : ,.-'´: : : : :::::::::::::::::::::::＼
　|: |＝ 9　　: : : : |　|i‐､＿_|　 （　　＿,.-‐'"´ ヽ〉ﾉ: : :／: : : : : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
￣￣￣￣￣,. -‐┘ ||: : : : :|　 !　　　　　　　／ﾞく: ／: : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　,.-''´　　　　　|| : : : : | ,/　　　r　　／　　,/: : : : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　仗助と承太郎が話していると、近くのティーカップが勢い良くはじけ飛んだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


.

　　　　 }＼人＿＿＿＿＿＿＿_
　　　　 }ニニニニニニニニニニ}
　　　 _ﾉニニニニニニニニニﾆ/
　　　/ニニニニニ(Ｏ)ニﾆＹ´}/〉
　　　}ニﾆ/ ＼ニニヘ-＼≧く/
　　 ﾉニﾆ|{ハ }ﾆﾆ/ r=＼ ＼　＼
　　'ニニ人_（　 　 　 ＼ｆｿＶﾉ＼　＼
　 {ニﾆ/　　 |　　　　　　　 〈ｰ　　ｰ┘
　_}ﾆニ}＿＿}＿　 　 　 __r┘
　ニニニニニニ}　　 ≦f
　Ｙ⌒Ｙ(____）ﾆﾆ|＼　　）
　ﾆ＼ﾉニニニﾆ| /⌒´
　ニニ＼ニニﾆl|ニニニニﾕ　　　　　　　　　　　　「それに見てみろ、仗助」
　ニニニ∨ニニニ｝}----o}
　ニニﾆﾆ:}ニニ○ /＿_}{ｄ」＿＿
　ニニﾆﾆ:}ニニﾆ:∧　　　　　　 /
　ニニニ/ニﾆ○/ ∧　　　　　/
　ニニイニニﾆﾆ|　 ∧
　ニニニニニニ:|　　 :}　　　　|
　ニニニニニニ:|　　 :}　　　　|
　ニニニﾆﾆﾆ:○!　　/　 　 　 }
　ニニニニニニ:|　　{ 　 　 　 |
　ニニニニニニ:|　　{ 　 　 　 |


　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　 　 ,.ィ代爻爻爻爻爻爻ぅﾄ､
　　　　 ｆｎ{爻爻爻爻爻ト-ﾍ}:::}:::≧､
.　 　 　 V乂爻爻爻ﾒV __,ノ／}::::仁ﾐヽ
　　　　　∨{　l{　　}レ:::レ'⌒ﾞく:::ノミヽ:::}
　　　　　　ヽ≦二 ィ　'" r==､ ヽ:::＼::::ﾘ
　　　　　　 　 |　'_ｆﾂ　　　､ｆj　　}:::r‐∨
　　　　　　　　l　 〈　 　　　￣　 ｀ く} |:!　　　　　　　　　　　　「なんすか承太郎さん」
.　　　　　　 　 .　 r-､　　　　l　　r‐'ノく
　　　　　　　　 '.　}⌒ヽ　　 ﾉ　 /￣|∧}
　　　　 　 　 　 |　ヒフ　　　 __/＿l_|__
　　　　　 　　　 L ＿__,ィ{⊂⊃}:::::::::::∧
　　　　　　 　 　 　 ｀Ｙ/l::__〕〔__∧::::::::::|
　　/⌒ｰ==､　　　　 |::＼ヽ] [_ﾌﾉ:::::::::::|
.　 {　　i⌒ヽLィﾆ二´:＜:::￣￣:::::ー--ﾍ._
　　｀ヽ.|::::／:::::::､:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::';:∧
　　　 ,ﾉ:/::::::::::::::::＼:::::::::::::Ｖ´::::::::::::::::::::i:::∧
.　　 /::/:::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::}:::::::::::::::::::::::|:::::∧
　　 {:::{:::／::::::::::::::::::::::::}::::::::|:::::::::::::::::::::/::::::::∧
　　 l::／::::::::::::::::::ヽ::::::::i::::::/:::::::::::::::::::/:::::::::::}:::〉
.　 ／::::::::::::::::::::::::::;::-‐:|:::∧::::::::::::::::::{:::::::::::/::/
　.:::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::/:ヽ＼_::::::::::ﾉ:::::／::/
　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::＼＼￣::::ノ::／

　　　　「爆発がだんだん小さくなってやがる」


　　　　 __,,...-:‐::::￣:ｵ:}
　　　'"::::ト､:::::::::::／::ｌ::l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,. -zァテヲ于ヲﾅ::i
　　　　　l　 ＼／　__|__ｌ_　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｆｵﾒ乂爻爻ﾊイフ::::::::
　　　 ￣　　　 　 ｢　rrmヽ　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 爻爻乂メﾉ 　l::::::::::／
　　　＼　　　　　 | ｢l┴.ｌ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 大从ﾒ'ヘ　 ,..::::::／〉::　　　　　　　　「マジっすか」
.　 　 :::::〉　　 ／｀|_Ｌ -┴ｭ..,,＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　 　 i^＾´ lｉ　,.ｌｌイ,ィ:ニV::::
　　　:::::l　 ,∠-─:::::::＿..　--──--ヽ　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ =＝-‐ _ﾌ:／,.=ﾐ ヽ:
　 　 :::::l／::::::＞ '"´-─,､Tl￣￣二ﾆ⊃　　　　　　　　　　　　　　　　　 〈　ヽ-' i´似ン
　 　 ／::::::／,　'´ 　 , xく｀lﾉ､￣　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｦ　　､｀´ i　　 /
　　　二二∠、__ｊ　 ,ｨﾋjノ lﾉ:::＼　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 r'　_　　　 / 　 /
　 　 :{ ｰｨｆ坏ﾉ￣　ﾊ　　　|:::::::::::丶、 ＿　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 >-'.　　 　 　 /
　　　∧　￣　ｉ´: : , ´',　　l＼:::::::::::::У,.-　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞﾄこヽ
.　 　 　 ',　 　 : : l_　　〉　 !　 ＼::::::〈_/ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 　 └,--
　　　ハ 　 　 　 , _｀_,.ｨ'　lヽ　　 〉:::／ヽ ＼　　　　　　　　　　　　　　 　 //　　　　　　 /
　　　　 ＼.　　　こ二´ｨ' i　 ｌ　/:::/　,x┴‐┴　　　　　　　　　　　　　　　ヽ__.. -‐ニ丁´
　　　::∧　＞　、 　 　 ノ 　 l /／　/::::::::r‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣了:∧:::::
　　　　　＼　、　｀ ￣　　　 ／　 /￣｀ く, --　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 lル ｆ´::
　　　　　/　＼丁ΤＴ´　／　　,ィ　　　　|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ___ｒ─‐'ニ二三
　　　　 /＼　　ヽ l;ｎ!／　　／::::ヽ.＿_,ノ´￣　　 　 　 　 　 　 　 　 ／／::::::::::::::::::::::
.　　　 ∧　　ヽ　 ＼/　　／|:::::::::::::::::::::{

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　ヤンによって、スタンドであると指摘された靄は、風に煽られるように頻繁に、

　　だが初撃とは比べるべくもないほどに小さな爆発を引き起こしながら、

　　　承太郎ややらない夫たち近くに這い寄ってきていた。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー

　　　　　　　　　　　　 　 |i　　 　 　 /
　　　 　 　　　　 　 　 　 人＿　 　 /(
　　　 　 　 、　､　　 ,:彡'三 ≡ヾV　 て　　　　　 ／
　　 　 　 　 ＼_)＼/ミ:::.:..　　.'" ;:.　　’三ミﾐ:､　 "
　　　 ｀ヽ.＿_ﾉーシ=二,/　’　_,.∠　_　’.:.::=､彡 ､
　　　　　 ヾ:;:.／=≡., （-‐ ''" :. .:.: ｿ;..: ,,,,;;;iiilllliii;;;,,,,
　　　　 　 _冫三::；イ .: .: 　#;. .:.''".: ,:,ilill''''"""ﾞﾞﾞ''';lliili;
　　　　　　）三:,ｨ' ' “,,,　-―-. .:.、:.illii'' ‘.'　　 ,.'　　 ''ill'
　　　 　 ⌒ヾrf' . :.'"　.: :　，　　　illii''　　.'　　　 　　''iilli;
　　　,,,,;;iiilliii;;;,,,.　　.: :.,イ: . ..　　 iilll;,　 　 　　 ・　　　,;iilli;
　　,ilill''''"""'''llili,i. . 　 ':;::!:. . .　.: .:illii ,　　.'　　　 　 ,,,;;,,,;
　illii''　‘.'　　,.'　''iil'　 ::;;;' .. . . '_∠ iillil;,　　・,‘ .:;:;;''''"""''';;:;:.;
' illii'',　　.'　　　　''iill.; '’: . 　.∠三三'''iill;;,, 　, :;;::　‘.'　　,.'　: :;;'.　 ,
　iillil;; 　・,‘　　;;lilii　. . . ::. /三三＝―"ﾞ''''''il:;;:: ,　　.'　　　　 ::;;:.',＿
　　'''iill;;,’　, .',;;llii''''..:;:;;''''"""ﾞﾞﾞ''';;:;:.三｀:.: : ''";::;;:;　　・,‘　　 ;:;::: :..::三ニﾆ ＝=― --
　　　''''llliiliillli''''.:＼:;;::　‘.'　　,.'　 、　､　　 ,:彡''''::;;..’　, .' .;;::''''
　　　　　　　　 ...:.:;;:: ,　　.'　　　 　＼_)＼/ミ:::.:..　'''';;;::;::;;;:''''三ミﾐ:､　 "
　　　　　　　　　::;;;　　　　　｀ヽ.＿_ﾉーシ=二≡=､;::=-::.:..　’.:.::=､彡 ､
　　　　　　　　　　:;;:: ,　_　　　　ヾ:;:.／=≡:::..．..:.:/ミ::.:.　 　 ..:.:::-=ヾ:_)
　　　　　　　　　　::;;:;　　・,‘　 　_冫三::；　 ..:.:::::::|ﾐ:::.:..　.・.::｀ヽ._三ﾉー"
　　　　　　　　　　　'''::;;..’　, .' .　）三:::...　　　 ..::::ﾞﾐ､:..　　 ..::-=:ヾ:;:.
　　　　　　　　　　　　　'''''';;::;::;⌒ヾﾐ=-:.:;:;;''''"""ﾞﾞﾞ''';;:;:.-=彡'::. _冫　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 )ミ:;;::　‘.'　　,.'　　 : :;;'彡::.:.. ）　　　　　　　　靄が這い寄るペースは緩慢だ
　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ノ三:;;:: ,　　.'　　　 　　 ::;;,,,,;;iiilliii;;;,,,　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´⌒)::;;;　　　　　　・,　　　,ilill''''"""'''llili,i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :;;:: ,　　.'　　　 　　illii''　‘.'　　,.'　''iil'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::;;:;　　・,‘　 　　 illii'',　　.'　　　　''iill
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '''::;;..’　, .' . 　;;::''iillil;; 　・,‘　　;;lilii
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '''''';;::;::;;;:''''　　'''iill;;,’　, .',;;llii''''
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ''''llliiliillli''''


.

　　　　　　「ヤン先生が確認したとおりならこの靄が幽波紋だということ……

　　　　　　　　　　　ならば、この爆発はこの靄が引き起こしているということかしら」


　　　　　　　　　　　　　 　 _　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.==-:.:.:.:.:.ｰｫ
　　　　　　　　 _＿＿／:.:.:.:.:＞=ァ:.:.:.:.:.:.:.:＞=＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　 　 {r==-ｫ{_:.:.:.:./:i:i:i:/:.:.:.:.:.:.／　:i　　　　＜:.:.:.:.:.:.r'
　　　　　　　　{彡'　/:.:.:.:.:.}:i:i:i/:.:.:.:.:.:.:.:.}　　{　　ヽ　　 ＼:.:.:.:.:7
　　　　　　　　ヽヽﾀ}:.:.:.:.:/i:i:i:i{::.:.:.:.:_／:{　　 ヽ　　 ,　　　 V:〔
　　　　　　　　 //}¨ 己:.:|:i:i:i:i{:.:.:.:.:.ｰｫ :{ヽi　　{､　 :lヽ　}　 V/
　　　 　 　 　 // |　 L:.:.ﾍi:i:i:iV:.:.:..:.:ﾉ_L{-ﾑ＿{:i|　 | :} :l　,　:
.　　　　 　 　 {i{ /　 / ）:.:.ﾍ:i:i:i}:.:.:≦{ﾊ{iｨ7ミｫ､|ｻ /_/} :|　} }}
　　　 　 　 　 ¨ }　 :}}i:ヽ:.ｲxｻヽ:.:.イ{{ 　 ﾟじﾌ　　　 r={/ /〃
　　　　　　　　/:}　 j{|i:|（:弋_シi:V} | ヽ　　¨　　　　iﾘ fイ ′
　 　 　 　 　 / /　 /}i:i|　}＼≦､:i:} }　 }　 　 　 _,　′{　',
　　　　　 　 //}　 :}}　　 :|　 L＞ｺ :}==i==ｫ 　 ｰ' .／}　} ,
　　　　　　 〃/　 /　　 /}　く:.:.:}i:i} }:i:i:i}:i:i:iL__ ∠_　 |　| ヽ
　　 　 　 ／　}　/{　　 /　/＜:.:}i:i:} }:i:/|:i:i:(}ﾂﾍ:i:i:i:i:＞､|　 }
.　　　 ／　　 } / {　　/ ノ:.:.:.:.:.:.:ヽ:} }/ :{:i:i:}_ｦﾌ:i:i:i:i:i:i:i:/{　 i
　 　 /　　 　 }/:/　　}:/:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ¨　ｰ<_i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ_/ /＿|
. 　 /　　　　 } /　 　:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V￣＞':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ﾉヽ___,==-､
　 /　　　　　}/　　 :/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:-ﾆ_＼:i:i:i:i:i:i:i:i／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「まぁ、真っ先に考えられる可能性はそれだろうね」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　 ,　 ｉｉｉ　ﾞ!,ヽ,　 ,ヽ, ゝ、.. ;;;,　ﾞヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 iﾞ　　　　　　 ,　 ,! , ｉｌｉ　l i., l;,　i, l;;;;,`ミﾞヾ';;;, ﾞi i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 !iﾞ ;'　　 ,i　　,! ,/!,i,iﾊﾄ, i, !! |i', ﾞi; i;;;';';,,_ミ:: ;;, ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 lv',ｨ'　,;;;i　〃;/ ﾘ.ﾘl| !lﾞ:,ﾄ,ﾞ:､li;'､ i:.ﾞi;..;;;;;;;,ヾ ;;:〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,ｨ,ｨ/ ,,;;:;;ｲ,/ｼノﾝ' ﾉ ﾞl! ﾞ'いﾐ`ﾐゝﾐゝ､ﾞ';;;;;;;;;;;;;'v;;;i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 '" /　,;;-''ｼr--=､∠,,__ﾞ､　ﾞゝ,;≧-─ﾐｰi;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 iﾞiﾞ　 ;;ﾍ |　ーt‐:ｧﾐ:｀､`　' '<"t::ﾗｰ-　|;;;ﾊ;;;;;;;;;;iﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞ;ﾞ､　（ ﾊ,! 　｀""´'　 ﾞ:　　 `' ｀ ´　　 ﾉ;ﾘ ,i;;;;;;ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ:,ﾞ:､.ヽ,ﾐﾄ: 　　　　　 ,　 :.　　　　　　ｹﾉ./;;ｬ'′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 `:､`ｰ;　　　　　 ,'.　 :::,　　　 　'ﾞﾌｰ';;lﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ,;;;;ﾞﾄ　　　　 `ｰ-‐'ﾞ　　　　 /};;;;;;;l、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,ｨ'ｽ､;;;|`､　　　-‐ - ─-　　 /,.};;;;;;;;;;｢
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _｣ ゝ､;;;l　;ﾞ:、　　　'''''''　　　,ｨﾞ 'ｸ;;;:;:;;;;｣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿／/　　 `:'､ ﾞ; ﾞ' ､　　　　　 ,ｨ'ﾞ　;'ク:::::::::::;`;､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 '"／　 l　　　 r‐`ｉﾞ:,　 `ｰ---‐''ﾞ　　｢..:::::::::;ｨ^!;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞ!　　　|:::::P"⌒`ヽr～''⌒`く! ::::::::iﾟ_ノ,;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | 　　,l:::::::|　　　/ バ　　　 ,l :::::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞ:　/:::::::::ﾞi　　　 ヽﾉ　　　 l ::;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;


.

　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..　 ´￣￣:.`:....､
　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ　　　　　　　　　　「だが、その爆発は段々と弱くなってる」
　　　　　　　　　　　　　　 {:.:.:.<>:.:.:.:.:.:.:＿＿＿＿}
　　　　　　　　　　　　　　人:.:.:.:.:..:.:_／{:::::{::::::{::::::::ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 {::::{＞‐j八ﾄ､:.ヽ::＼:::ヽゝ::ﾊ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ノﾍ:.彳fｔﾃ､ヽｨftﾃ￣} ﾄ､:::::八
　　　　　　　　　　 　 　 　 乂}i　 /　 　 　 　 i{r'}:::::}}
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｝}!　ヽ-`　　 　 j爪N::ﾘ＿
　　　　　　　　　　　　　_,. -= 圦　‐_‐-　　 /从jﾉ:.:}:.:.:.:.:.≧=-......＿
　　　　　　　　 　 　 ／/二二/ ヽ、　 　,.f{ ／:／:八-=ﾆ二＿／:.:.:.＼
　　　　　　　　　　 /:.:.:.!:.:.:.:.:.:「ﾍ:.:/` 7「　Vﾍ:.:ヽ/__:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.|_∧{　 { |　 }:.:∧/:.:.:.:.:.:￣:.:.７:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､`ー＝彡'/7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:|:､:`ー―／:.i{:.:.＿:.:.:.:{:.:.:|:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.}i
　　　　　 　 　 　 /:.:.:.{∧:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:￣￣:.:.:.:.:.|:.:.{ ﾘ}7:.:.＼|:.:.:.:／:.:.:.:.「￣}}
　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.V∧:.:.:.:.:.:.:li:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:○′:.:.:..:!／:.:.:.:.:.::.:|　//
　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:ヽ:＼}i:.:.:.:.:.:.:}i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.V// |:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V/:|
　　　　　　　 i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼}i:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./〈/ |_／:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.┌}:. |
　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|＼:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:⌒`Ｊ:.:.:.:i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.７:.:.!
　　　　　　　 |:.:.:.:.,.: -――┴- ヽ_―＝}ニ二＿:〉:.:.:}:.:i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i{:.:〈
　　　　　　　 |:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,.-=ﾆ二二＞―┴＜/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./}／}
　　　　　　　 V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:└彳


　　　　　　　　　 ＿_
　　　　　　　 ／爻爻≧==========ミ
　　　　　　 /爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻＼
.　　　　　　{爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:::＼
　　　　　　ｊ爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:ハ
　　　　　　|爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻}
　　　　　　{ﾆニ{⌒＼爻爻爻爻爻爻爻爻メ/
　　　　 /⌒Viノ/ ＼u＼爻爻爻爻爻爻 }／
　　　　_{ 〈( }ﾉ/⌒＼＼ :＼爻爻爻爻 ／
.　　 /:::::＼!　　く弋ァュ＼}j /＞┬一'
　　/:/⌒/:|　U　 ￣￣　　{f歹ﾗ/　　　　　　　　　　　　　　「そうっすね、もっとボンボン派手にやらないのはなんでだろうなぁ」
.　 {//ﾆ∧:{　　　　u 　 　 :| u ./U　　
　　/ﾆニ∧＼　　U　 　 マ　 /u
.　/ニニﾆ∧　＼　 ≦三テ /
_/ニニ:/⌒L＼　＼ ー一 /　　 r─ｙ┐
ﾆﾆﾆニ}＿___）ﾆ＼　＞一'））＿人　　ﾉ
ニニニニﾆ|　 )ニ/　/ニﾆ/ﾆ／)7∨
ニニニニﾆ|／ﾆ∧ /ニﾆ/イ　（/___}ﾆ＼
ニニニニニﾆﾆ/　 {≦ ＿＿　　　 {ニﾆ∧
ニニニニニﾆ/　　　　　　　｀ヽ　　 ∨二:∧
ニニニニニﾆ＼　　　 　 　 　 }　　　∨ニﾆ}
ニニニニニニニ＼　　　　　　|　　　/ニニ:|
ニニニニニニﾆﾆﾆ}　　　　　/}　　:/二二 ﾉ

.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／三三三二=ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　／三三三三二二ﾆ=ｰ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /三三三三三三二二ﾆ=ｰ　 Vﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　 〈三三三三三三三二二二二ﾆ乂/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 寸三三,イ⌒ヽﾆ|￣￣￣|二二V
　　　　　　　　　　　　　　　　　|三三 {　　 ,;;|ﾆ|　｢｢｢|Y.|三三ﾆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|三三圦,,,;;;;;人.| ｢' 　.ﾉ |三三ﾆ　　　　　　　　「派手に『やれない』のかもしれないぞ、仗助」
　　　　　　　　　　　　　　　 r-──=≡≡ﾆ三三三三7O)三ﾆ
　　　　　　　　　　　　 　 ／三三三三三三三＞＜寸三三ﾆﾆ
　　　　　　　　　　　　　 寸三三三三三＞　r-=ﾆﾆﾆ7寸ﾆﾆミl
　　　　　　　　　　　　／:i:V⌒{　艾t ﾃ圦　 ≦rf ﾃ艾　 V/ハV
　　　　　　　　　　　　{:i:iｲ)ﾉ　{ﾊ　--　..:::|　　ｰ--　　 　 ﾘ 小))
　　　　　　　　　　　　{/　(　　Vl 　 ／ V　　　　　　|　　　ﾑ /
　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　 '|／｀¨´ﾉー 　 　 　 |　　j-イﾑ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ ヽ ／............　　　　　 　|//V
　　　　　　　　　　　 -=ﾆﾆ, く 　 ／　´￣ ￣｀　　　／　lﾑV
　　　　　　　-=ﾆﾆ二二／　　／|∧　　¨¨¨´　　／ }:　∧Vﾉ　＞ｰ- ､
　　　　　　 .|ﾆﾆﾆﾆﾆ／　　 /ﾆﾆ| .∧　＿　　／　 /　∧ﾊﾉ ./ /⌒Y )
　　　　　　 .|ﾆﾆ ⌒/´　, -──┴────┬-く　 ﾊﾑｲ 圦 Vﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　　.ﾉﾆﾆ乂/ 　.Y　　　　　　 jl＿＿j＿二ノ　 |　　　　　　　　t=|
　 　 -=ﾆ二二二/　　/　　 ｰ＜¨¨　　　　　　__　　　|　　　　　　　　zz|
　　　二二二二/　　　　´￣　　　￣}l￣ } ￣{___)　　|=======ﾆﾆﾆﾆ7ﾆ=-
　　　二二二ﾆ7　　　　yｰ　--r-----------く 　 八｀ヽ　　　　｀¨'''＜二




　／爻爻爻爻爻爻爻 :ヽ
'´爻爻爻爻爻爻爻爻: : |
爻爻爻爻爻爻爻爻ｼ: : |
爻爻爻爻爻爻爻シ : : /,_ヽ
爻爻爻爻爻シ : : : : : ﾍl,b） ヽ、
爻爻シ: : : : : : : : : :／　ﾞ＜,,__ ＼
ミ＿ : : : : : : : :_;:-'ﾞ,..-ﾌ　＼（ ヽ ,.ヽ
ミミミミミﾐｰ'"´,.-彡//'r　　 ｰ''ﾞﾉﾉi ヽ　　　　　　　　　　「どういうことっすか」
ミミミミミミミ-､V _,ﾚシﾉ　　　　!ﾉ ﾉ　ヽ
ミミミミミミミミく　　￣　　　　　　　　 ﾉ
｀''-ミミミ三三三　　　　　　　　　 ,／
　　　 ｀（　r'''ヽ､,.--r-､＿__,. -'',ﾞ､|、
　　　　　ヽ-ﾆ二-‐'ー',.=､,＝r''ﾞ　|: :ヽ
　　　／: : : : : |: : : : : （⌒'⌒)）ヽﾉ: : :
　　/: : : : : : : :ヽ: : : : : ＼__ノ: ｀´: : : :

.

　　　　　　　「この靄が爆発を起こす幽波紋だとして……

　　　　　　　　　　　爆発には必要な条件が他にある可能性がある、ということですか」


　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　⌒´ ヽ､,＿　 ＼
　 　 　 　 　 　 （●)（●.)　　　 |
　　　　　　　　　（_人___）　　　　|
　　　　　 　 　 　 '､　　　　　　 │
　 　 　 　 　 　 　 }　　　　　　　{
　　　　　　　　　　!､______　.ィ-ｰﾄ、
　　　　　　　　　　　　V／_:_ｭ:-:-: ヽ
　　　　　　　　　　　 {ｬ＜ : : : : : : : : :.
　　　　　　　　　　　／ｰ-、: : : : : : : : : :'.,
　 　「r'、　　　　 ／ : : : : :｀､ : : : : : : : : :'.,
　　　} r'、　ﾍ､ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
　　　i/ ム､} .{ i : : : : : : : : : V : : : : : : : : |
　　　{　い､{　 Ｙ : : : : : .＼ : V: : : : : : : : |
　　　＼　　ヽ　{|V : : : : : : ＼V: : : : : : : :|
　　　　 ＼　　ノ|:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :|




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ::: : : :～へ:　:　. .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ::⌒:::～':"　:　.　 ｙ: ⌒ :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::,:'　:～ { : .　..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 :～''”~: ..、. . : : :　:　:　:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. . .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :-､:: . ⌒: : . .,,. -　⌒: : : .y'"　. ..,). . : : : ～ : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 '": : : . . .: : :~"'y'´. . ... : : : ::: :）: : . .r'"~: .: : . . : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ～へ:　:ノ ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. .⌒ :～':"　:　.　 ｙ: ⌒.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 :"　:　.　 ｙ: : : : .y'"　. ..,). . : : : ～ ::::::::::,:'　:～ { : .　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,:'　:～ { : . : : : ::: :）: : . .r'"~: .: : . . ''”~: ..、. . : : :　:　:　:　.
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 :～.. :～''”~: ..、. . : : :　:　:　:　. .. :ノ ⌒: : .:ノ ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. . .　:　 :
　　　　　　　 　 　 　 　 .,. : -ー'"~"'"⌒ . ... :ノ ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. . .　:　⌒: : : .y'"⌒: : : .y'"　. ..,). . : : : ～ : :
　　　　　 .,,..':　:y'"~~ 　:-､:: . ⌒: : . .,,. -　⌒: : : .y'"　. ..,). . : : : ～ : :　 ... : : : ::: :）:. : : : ::: :）: : . .r'"~: .: : . . : : : :
　　:,,　'":　:　:　:　:　:'": : : . . .: : :~"'y'´. . ... : : : ::: :）: : . .r'"~: .: : . . : : : : :ノ ⌒: : .:ノ ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. . .　:　:






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 やらない夫が補足し、承太郎がうなずいた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー



.

:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　、　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:　:　:　:　:　:':⌒　:　::　:　:　:　:':⌒　:　:　:　:　:　: . . . ':::::::::::::::::::ｒ:::::::::::～::::::⌒
:　:　:':⌒　:　:　:　:　:':⌒　:　:　:　:　:　: . . . ':::::::::::::::::::ｒ:::::::::::～::::::⌒
:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　 : : :　: ⌒）::::ノ
　:　:　:　:　:　.　.: :　:　:　:　:　.　.: : : :,.～ '~
　:　: 　.　.　: ～'~:　: 　.　.　: ～'~ソ: :,．　ｙ'"
　　　　　ｙ. : : : : : :）:y'"~）
.　 　 : : : : : : : : : : :⌒ソ:::::::::::::::::::::ｒ　　「条件って……なんだ？」
.　　 　 : : : : : :::.:: 　,,..':　:y'"~:ノ:::::'"
: : : : : : : : : : :,,　'":　:　:　:　:
:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　、　　　　 ,x≦三三三三≧　.,　　　 　 ─- 、
:　:　:':⌒　:　:　:　:　:　: . . . ':....　　/二二二二r=ミ乂乂:＼ 　 /　　　　ヽ
:　:　:　:　:　:　:　:　 : : :　: ⌒.　 　 {-/⌒V/厂,ニV＼乂乂}.　 |　　　　　 |
　:　:　:　:　:　.　.: : : :,.～ '~..　　ヘ}-{ （{_　　　＼fl∨ﾉﾆﾆ.ﾉ...　|　　　　　 |
:　: 　.　.　: ～'~ソ: :,．　ｙ'...　, --く⌒＼{　　　　 　 _∨¨´......　|　　　ｭﾆﾆヽ､
　　　　　ｙ. : : : : : :）:..ﾞ＿＿//⌒}ﾆ＼　|　　　　,r_ｧ }..　　　　　ヽ/ : : : : ＼:＼
.　　 　 : : : : : : : : : ／ﾆﾆ＼人_ノ⌒}-}人 　 　 ヒﾉ/　　 　 　 　 i : : : : : : : ﾍ :.ヽ
.　　 　 : : : : : :::.::./ニニニﾆ∨└ くﾆ/ 　｀＞　ー/.　 　 　 　 　 ', : : : : : : : : ', : :'.,
: : : : : : : : : :. 　 /ﾆニニニニ∨{　{∨{／}⌒¨¨¨´　　　　 　 　 　 ', : : : :.＼ : i : : :.'.,
　　 　 　 　 　 /ニニニニニﾆ∨ ｛ }/=く　　　　　　　　　 　 　 　 i:', : : : : : ヽﾄ､ : : :',
.　 　 　 　 　 /{ニニニニニﾆﾆ}＼_ﾉ} ＼∨⌒¨ヽ.　　　　 　 　 　 iﾊ : : : : : : |: ', : : :.',
.　 　 　 　 　 -{ニニニニニニﾉニ{　{　　V(＼_ノ 　 　 　 　 　 　 ﾘ.:i: : : : : : :! : : : : : ﾄ､
　 　 　 　 　 _人ニニニﾆﾆ／{ニ={ ∧＿_∨　}　　　　　　　　　　i : !: : : : : : :|: : : : : : i:.',
　 　 　 　 　 ﾆﾆ{ニニ==イニ∧ﾆﾆ＼ ＼_/ _.ﾉ　　　　　　　　　　i : :i: : : : : : :|: : : : : : | :.',
　 　 　 　 　 ﾆﾆ{ニニニニﾆﾆ.∧ニニ＼_}ﾉ￣}　　　　　　　　 　 i : :r : : : : :丿 : : : : : | : :',
　 　 　 　 　 ﾆﾆ{ニニニニニﾆﾆ}ニニニOﾆ=ﾉ.　　　 　 　 　 　 ,' :.7 : : : : : / : : : : : : |: : :i
　 　 　 　 　 ∨_{ニニニニニﾆﾆ}ﾆﾆﾆﾆ/二∧.　　　　 　 　 　 / :/ : : : : : / : : : : : : : i : : i
　　　 　 　 　 ∨{ニニニニニﾆﾆ}ニﾆﾆ{ニ二∧


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「それがわかれば苦労しませんよ、常識的に考えて」



.

　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 ／ニ乂乂乂乂乂≧x
　　　　　　　 /ニ二{　{　乂乂乂乂乂＼
　 　 　 　 　 二ﾆﾆ{＼{　{　乂乂乂乂乂}
　　　　　　　|二ﾆﾆ} 　＼ 　 /乂乂乂ノ }
　　　　　　　|ニﾆノ_／＼＼ {　　 ﾉ　ﾉ／
　　　　　　　|ﾆﾆ{　戈テﾗ＼　r≦r一
　　　　　　 {⌒ソ　　 　 　 　 {ヲ>}
　　　　　　 {（{〉　　 　 　 　 _/ 　 }
　　　　 /⌒＼∧　　　　 f二ヽ　/　　　　　　　　　　　 「そうはいっても、この靄が火元だっつーんなら、
.　　　 /⌒∨___∧__　　　ー‐　/
＼＿＿＿/ニニﾆﾆ＼　.. ＿_/　　　　　　　　　　　　　　　退けるに越したこたーねーよな」
ニ∨ ／{{＼(^⌒)^^}ﾆ}　　/_
ﾆニV{ﾆ.{{二}＼人ノ-/　 /ﾆ}
ニニ人/|ヽﾉ 　 ＼_./ __/_〈 }
ニニ}-∧　　　　 ／　 ＼ﾆL＼
ニニ}二∧　　　 { ｎ　　　＼ 　 (⌒⌒}-- ､／⌒:┐
ﾆﾆ./二ﾆ∧　　 人ｌ| 　 　 ｎ}　 （＼.ノ＼　｛､／　└┐
ﾆイ二ニﾆ∧　　　 ＼　　 |｜　　　ﾉ＼人人{_／　／｀}
ニニニニﾆﾆ＼.　　　‘，　{_|　　／ﾆ二:　〉ーrｰく_.ノ ﾉ
二二二ニニﾆﾆ＼　　 }　　 }　/ニニ二}/二人_　 ／


　　　　　　　 　 ／￣二ﾆ= 、　　　　 ＿_, --―=＝ﾆ二≧.＿_
.　　　 　 　 　 / ／　　 ､　　＼　　／/ ｽ､　　 -=○≠‐ゝ,-‐　｀ヽ
　　　　　　 　 ﾚ'/　　　ヽ＼＼　`< .ｲ /　-‐=≠ﾆ二＿　/￣ ｀ 　 }
　　　　　　 　 ﾚ'　 , -‐ 　ﾊﾊ　ﾄ､　':. ｜-‐　_,.=ｧﾃ从:.　（_､￣｀　　'
　　　　　　 　 |　 // /／　 ｜lｉ ﾄ､,(］ |.ｨ=彡'／ﾙ'‐-ﾊﾄ､ヽヽ　　　　＞―=ｧ‐―--
　　　　　　 　 |/// /　　　 | l 川ﾄ､ｿ ﾙ'.:://(　 行㍉ヽ ﾉﾊ_;ﾊ　　_/　　ｒ‐'　　￣
　　　　　　 　 |//　　 　 　 | l' ﾑィ斗くﾊ:l八　　 ｀ﾆ=　 （ｆﾊﾘ:j:;>く.{　 ノl＼　　　　　　　　　　　「そりゃそうでしょうね」
　　　　　　 　 |/　　　　　　| ﾄ､::::V人ゞ ﾘ　 　 　 　 　 _､〉/:イ　　 ＼ﾆ{ ヽ＼
　　　　　　 　 '　　 　 　 　 | |',ﾊ::::）ﾉﾉﾌ′ 　 　 ＿_ ､_ ´/人ゝ　　　 ｀ヽヽ＼＼
　　　　 　 　 ,　　　　 　 　 | |'i 川'((.:/　　　 　 ´　￢｀ /　　　　　　　　 ＼ ｰ==ﾐヽ
　　　　 　 　 |　　　　　　　 , ﾘ/{/￣￣｀ヽ＼　　　　　/　　 　 　 　 　 　 　 ー=､ ヽ
　　　　 　 　 |　　　　　　　,'　//　　　　 //lﾄ.＼＿ ..ｨ＿　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　 　 　 |　　　　　　 ,　//l＼ー-=//　|　＼_|_,ﾍ　∧ｰ‐≠ﾆﾌ￣￣￣　ﾌ77ｱ广
　　　　 　 　 |　　　 　 　 l　l/ |ヽ ＼ //､__,l｀ヽ　　 ﾉ}/ ハｰ-=ﾆ、　　 　 ／ // /／
　　　　 　 　 | 　 　 　 　 l　; /|　 ＼{{　 ｰ-=二ﾆ=-く'_/＿}ｰ-､ 　ヽ＿／ /// /'
　　　　 　 　 |　　　　　 　 /,　|　　　ヽ　　　＼＼　　爪　　　　 ＼ {　 |　/// /
　　　　　 　 ｜　　　　　l //　|i　　　　',　　　　　 ＼{ l,ハ　　　 　 ';i　 |'/// /
.　 　 　 　 　 l　　　　　///　 ||　　　　 ',　 l　　　 　 ＼ヽ}　　　　　ﾊ　|'// / 　 　 ／
.　　　　　　　 　 　 　 //ｲ i　l||　　　 　 ヽ. l　　　　 　 　 |￣￣￣｢' | l|i/ /　　 ／
　　 　 　 　 　 ',　　 ／ 八ﾊ ｌ||　　　　　　 ＼　　　　　　 |　 　 　 |　| l|　　　／



.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　仗助の傍にクレイジー・ダイヤモンドが現れる
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー

　　 　 　 　 / 　 　 　 ____ｒ--､　　　　　　　 ヽ
.　　　 　 　 |　　,.--＜　　ヽ! |'⌒ヽ　　　　　　'. 　　　　　　 ,ﾊ__ノヽ--'　　　　　 ＼
　　　 ｎ　　l　 .ﾊ　　　}　　,/ノ　　 {　　　　　　 ｉ　　　 　 　 ﾉ　　 　 ｘ＜￣＼　　　 ', ﾄ､__ノ＼___,ﾍ
.　　 ｒ'　ヽＪ 　|: :ヽ-ィ-‐　¨￣ヽ.__ﾉ　　　 　 　 }　　 　 　 ｀ﾌ　 ,.ィ‐- __　￣　＼ 　 ﾉ ! 　　　‐┐
　　,ﾉ　　　 　 |: :_/⌒ヽ　　　 ,ノヽ　　　　 　 　ｊ　　 ,／⌒´　∠ﾆ´: : l ｒｭ入/ 　 ＼{　|　　ﾉ￣l
.　（　 　 　 　 l:/ lヽ.__人__,／　　 ）　 　 　 　 /　　/ 　 　 ／こヽ ソ＾＼: ノ　　 / /ヽl　　 _,ノ
____,)　 　 __＿!l__l:,.-: i'⌒ヽ. 　 ／ヽ　　 　 _ノ　 　 ヽ 　 /:⌒:ヽ／　／　 ,.-､ ./／　_ﾉ　　|
　　　　／　 /l: : /　|: ヽ-ィ⌒ヽ　 /　 　 ｒ┘　 　 　 ,）　Ｖ-一く　／ 　 _{　　}く　 　 ｀! 　 |__,ノ
.　　　/　　/ﾚ'ヽ:{__/;.-､ : ヽ--ﾍ／　　　__ﾌ　ノ＾ｰｖ' 　　_ヽ: : : :＼___／ｒ＞ﾆﾆう､＿ |　　__,ノ
　　 /　　 {:〈_/,.-＼:-.': : : : :_／　 　 　 ヽ___ﾉ ∧　　　ﾊ>'/: :__Ｌ∠ --┴─／　　／.l　　　|
　　;　　　 ＼ヽ!　 } ｀＞-/´,ﾊ　 　 __＿　 ,.-_∠ﾆニ、{ﾉﾆ二ィ´　　　　 　 ./　 　 ヽ.__|　　二.　/l l
　 ！　 　 　 〉:｀¨＜（_ﾉ-ﾚ'／ｌ.‐／　　 ,ｘ＜ﾘ乂爻ミﾊ: : ／ 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 |　　 __／
　　∨　　　/: ／￣￣￣＿ /:/　　 ,ィﾇ又ミx乂爻ﾒﾄﾊ:/　　　　　　　　　| 　 　 　 　 |　　　|
　　　＼__./: /　 ／￣　　／:/、　 （ｽ从爻ミ乂爻爻、}　　　　　＿＿　　＼__　　 　 l 　 　 |
　　　　　 ｀V＼/　　　,／）: :l　＼__ Vﾊ{ ﾚﾊ爻ﾐ彡匁 ﾘ:＼__／　　　　 ￣｀ヽ.__Τヽ,ﾉ　　　・
　　 　 　 　 ＼:｀二Ｚ´__/＿_＼.__ _ ∧::l､::::::::::l:::l:::::::ﾚﾍ : : : ＼　 　 ＿＿／ ／ヽ¨　　　ﾉ二ﾌl l
　＼　　　　　　　／⌒ヽ　　　　＼_/　ﾍ::::〉ト.､ｰ--,ｨｔﾌ 〈ヽ､: ／￣　__＿,,.ノ　　　|　 　 　 ／
　　 ｀　､__　　／　　　ｒ┘ 　 　 　 i　　＼ヽﾘ ｒﾃﾝ l　　　lｎ:::::＞-..,,__　 ,.ィ:⌒ヽ／＼　　 __,ノ
　　　　　　￣ 　 　 　 ｀つ 　 　 　 ヽ.　　 ｀小、　 ,｀ク ,ﾊＪ::::::::ｒ v‐､:::::/::::::::::::::＼　 ヽ.　　|
　　　　　　　　 　 　 ⊂´　　　　　　　 >:'´::::::＼＞ ､__,/　|､_:::::{　　 ﾉ､:l::::::::::::::::::::ﾊ__　|　 ＿レ┐
　　　　　　　　　　 　 __）　　 　 ,.-::‐/:::＿::::::＼＿|､_　　人二´｀ﾄｖ'　|:l:::::::::::::::::::::::::::i ﾉ　　 │´
.　 　 　 　 ,.　´￣｀ｰ'　　　　　/::::::/::,ｲ l　ヽ'´　／ー--'　　　|　　 　 l::!:::::::::::::::::::::::::l:}　　ニlﾆﾆ
.　　　 　 /　　 　 　 　 　 ＿__l:::::/::::l ﾚ小､ｊ.| （　n　　　　 ｆ!　}　　　 /:::';:::::::::::::::::::::ﾉ:l. 　 　 |＿
　　　　 ,.'　　　　　 ／￣　／ ﾚ'⌒}:::ヽ--＜　 ヽH　 　 　 l.ﾚ'　　 ／::::::::V::::::::::::::ｒ'::/l　 　 ‐-　 /
.　　　　l　　 　 　 / ／⌒ヽ／⌒Ｖ:::__:::::::::::::＼.　＼　　　/ ,.∠￣:::::::::::::::∨:::-‐::つ::∧　　 __／
　　　　 l　　　　　l/　　 .／　ヽ／'´{ .ｊ::::::::::::::::::￣￣｀ヽ/ィ:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ-＜__ノ::ﾉ　　 .|_ l l
.　　　　 ヽ 　　　/ 　 ／ﾄ､　／ ヽ ／〉::::::::::::::::::::::::::::::::/｀:::::::::::::::::::,.:::-‐:::::/　　 　 ／　　　| ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,ｨ ⌒ヽ､ ／／／
　 　 　 　 　 L_l l　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ 乂__ノ-､ く／／
　 　 　 　 　 |　｀　　　　　　　　　　 　 　 /, ⌒ヽ/　 　 Ｙ´ く
　 　 　 　 　 ニﾆ,　　　　　　 　 　 　 　 / 乂__ノ＼＿,ノ　　/
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　 　 　 　 　 ニﾆ,　　　　　　 　 　 　 / ⌒Ｙ⌒＼___,人_／＿__}--､
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.　　　　　　　 ニﾆ,ﾞ/ /,　/.　　　　　　 　 {_____人　　　　|／／　　／⌒ヽ___,ノ
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. : 　.　.　:　　ニﾆ, ,．　ｙ'".　 ,ﾉ　　　 i　　　　|＼_,ﾉ ＼／厂￣＞､　ｉ　　　{__ｊ　　ﾘ　　　::: : : :～へ:　:
..ﾞ:y'"~）　　　　 ／...　　/　／　 　 　 }　　 　 |　{ ＼{　| /￣￣｀Ｙ⌒ヽ､　 　 　 ノ::⌒:::～':"　:　.　 ｙ: ⌒ :
.:⌒ソ::::::::::::::: ニﾆ,......　し'　=-─-=ミ　　　　ｊ／ト､　 ﾉ {＿＿__人__,ノ　＼....　:::::::::::::::::::::,:'　:～ { :
. ,,..':　:y'"~:ノ::::ﾞ／.二ソ／／￣￣　　＼　//　/＼　{__/ 　 　 ,'⌒ヽ　＼　}ﾄ､ . :～''”~: ..、. . : : :　:　:　:
...ﾞ:　:　:　:..ﾞ'"..ニﾆ,....「￣￣＼　 '⌒ヽ＼ ｀〈//　　 ヽ　{＿＿__乂_,ノ　　　 ﾘ__｀Y⌒: : . .　{,,...　: : . :
:　:　:　、...i...　　／....{　　／￣{　　　,ﾉ　 ＼ ＼　　　　 {:-､:: . ⌒: : . .,,. -　⌒: : : .y'"　. ..,). . : : : ～ : :
. :　: . . . ':ﾞ|....ニﾆ, _ｉ ＼/　 　 |'⌒Ｙ＼　　 ﾊ　ﾘ.　 　 '": : : . . .: : :~"'y'´. . ... : : : ::: :）: : . .r'"~: .: : . . : : : :
_: : :　: ⌒..ﾞf´...／.￣￣｀ヽ　　|　 ﾉ　　＼ﾉノ /　　 ～へ:　:ノ ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. .⌒ :～':"　:　.　 ｙ: ⌒.:
..ﾞ:,.～ '~....八.ﾞニﾆ,　|ｌ_i　人_／ﾞヽ　　　/ﾉ__ノ　 :"　:　.　 ｙ: : : : .y'"　. ..,). . : : : ～ ::::::::::,:'　:～ { :
ﾞ:,．　ｙ'.　 ｆ⌒ . ／　 ￣j｢　乂__ノ￣ 厂}.　 　 ,:'　:～ { : . : : : ::: :）: : . .r'"~: .: : . . ''”~: ..、. . : : :　:　:　:
..ﾞ:y'"~）. 人__ﾞニﾆ,.._i＿ﾘ ,'⌒ヽﾞ:～.. :～''”~: ..、. . : : :　:　:　:　. .. :ノ ⌒: : .:ノ ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. . .　:　 :
..: :⌒ソ..　　　／ﾞ: -ー'"~"'"⌒ . ... :ノ ⌒: : . .　{,,...　: : . :.. . .　:　⌒: : : .y'"⌒: : : .y'"　. ..,). . : : : ～ : :
. ,,..':　:y'"~~.ﾞニﾆ,......⌒: : . .,,. -　⌒: : : .y'"　. ..,). . : ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ : :
...ﾞ:　:　:　:　:'": ／.　 : : :~"'y'´. . ... : : : ::: :）: : . .r'"~: .: 間近に迫った靄に高速の拳を繰り出すが　:
.ﾞ;'´　｀ﾞ';- ‐...ニﾆ,ﾞ:　　　　　／￣_ｘ≠ く／,　　＼ヽ ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
...:、_ _,.:_ _ _//. ／　　 　 ,ｨｆ´￣　{　　　}／,　　　 i│＿ 　 __／ ｉ　　　　　　 　 // '
...　;'´　｀ﾞ',//..ニﾆ,..　　　{ l 　 　 人＿ノ／　　　　| |　 ,ﾉ´　 　　:., / 　 　 　 ,. '´
...　:.、　 _,:- -　／. 　 　 乂＿＿_Y　 ｀ヽ 　 　 　 ｊ_厂　　　　　///_ _ _ _,. '´
ﾞﾞ:.、 ;'´　｀ﾞ';.ﾞニﾆ,　 　 　 { {　　　人　　ﾉ　 　 　 /- ､　:.´｀:　 　' / ,:'′
.　　　　　　　 ／

.

　　　　　　　　　　　　「手応えが全然ねえぞ」


　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　二　／爻爻爻爻爻≧x
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿　{爻爻爻爻爻爻爻ili＼　　　　　　　「まるでほんとに煙を殴ってるみたいッすよ、承太郎さん」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨爻爻爻爻ﾘ／ヽ爻li|
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼爻爻斗_／⌒}爻ﾘ}
　　　　　　　　　　　　　　　　 //　　_{´G｀　　´G ｀ Vﾆ/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 | |　　{ {｀¨´〈 　 ｀¨¨´U rｫ}
　　　　　　　　　　　　　 　 　 | l 　 ヽ|　　 　 　 　 　 ノノヘ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 | |　　 ∧ ∠三≧　　/)---､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 , -r '⌒ヽ ⌒＿_,／ｲﾆﾆニ}--- ､
　　　　　　　　　　　　　　/７-:/ /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}　　／{_Pノﾆ/ニニニ＞---､
　　　　　　　　　　　　　./／７7┤ﾆ／丁ヽ∧　 ＼ニ/⌒⌒iニニニニ}ﾆ:ﾊ
　　　　　　　　　　　　　{　　 　 /)ﾆ{ ／|＼}ノ　　　 　ﾄ､　_ノ7ﾆﾆﾆﾆニ|ﾆﾆ}



　　　　　　　　　　　　　　 ｘ≦/／ﾊ
　　　　 　 　 　 ＿＿,ィ////／'//∧
　　 　 　 _,ィ7ﾌ/////// ／////_/∧
.　　　 ／////＿//＿／////／　Ｖ∧
. 　 ___}_/￣/////////////〈　　　ｊ／}＿＿＿__
　　弋///////////////,ｒｆ⌒ヽ.／／///////∧　　　　　　　　　　　「そうか。
. 　 　 V /////////////乂__／／//////////ノ
.　　 　 V////＿//＿//＿／／///////厶ｆ＜　　　　　　　　　　　　　　相変わらずむちゃするやつだ」
.　　　　 Ｖﾐﾐﾐ|rｎ──----＜＿厶孑ｆ＜　 ／￣ ＼
　　　　 　Ｖﾊ人ﾘﾉﾉｆ二ニニ⊃　rｆﾁﾌ　lリ /　/⌒ヽ_.}
　　　　　　V´ヽﾐV´ｧ=ｔ::ﾀﾌ ,ハ 〈￣　　|二|　{二￣|/|
.　　　　 　 ‘, 「ｆヽ}　｀"￣´ ヽ　{_,}_　　│　し'　o　⊂⊃
　　　　　　 人ヽ--､　　　　 　 ヾ-'　 　 !l　　 　 |　 |/|
　　　 　 ／／{｀ーrﾍ. 　 　 　 ,　‐'⌒,　; l 　 　 o　⊂⊃
.　 　 　 |＼＿ｊﾊミ|　 ＼　　　　ｰ＜　 / .ト---＜￣￣
.　　　　 |/////￣￣￣￣ト　 　 　 __/　 |　　　　}＼
.　　　　 ∨//ｆ⌒Ｙ⌒V// |　 　 ￣i 　 　 ヽ　　　| 　 ＼
　　 　 　 ∨八　 |　　l}///!　　　　　,. -‐n､　　 /　　//
.　　 　 ／{＼/厂乂__ﾘ///| 　 　 　 |　　 }ｊ ＼./　　//　　　　　　　　　　「オメーは自分の怪我は直せねえの、
　　 ／///／ヽ////////┴─---人 　 ﾘ　ｊ ﾄ､　// ,/
. ／///／//////,r──┬…=　 ¨￣＞=-　　 | 乂_/　　　　　　　　　　　　　　忘れるなよ」
　//／////////八　 　 ﾉ　　r‐…＜　　　⌒ヽ|
　￣＼////////// ￣/￣￣{　　　＿＿_,　　ハ
　////ヽ////////////////〉¨￣　　　　ーく　 V
　//////＼/////////////,{　　　　　　　　　）　V
　////////,ヽ////////////r───　　　 　 　 V


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　仗助が自分の右の拳を見せる。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -　､
　　　　　　　 「なーにご覧の通りっす、　　　　　　　　　 |＼　 　 ri=ｘ/　　　　⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　 　 　 　 斗一 ｰ ､:H//:､ 　　 　 ／|:'⌒>.､
　　　　　　　　 全然なんにもなってねえ」 　　 　 　 ／／=ﾆ二ア:ﾋ{/: : 〉 ¨￣　　 j/⌒ヽﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /_:〃＿__　. .:/.:∧ :/　. :　　 ∧r=ミ:ﾉ７　　　　　 _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 -＜　/　　　∧__｛: :{_|ﾐr―ｪｧァ:厶ｲエ＞く　＿＿ ／/
　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 　 　 　 　 /　　 . :Ⅵ　 　 . :/: /￣l:」ﾐ三/¨´ / }-八:_ﾉ　ﾄ:{　　 く:_/、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 / {＿r=ﾆ二}. : : :／=┤:'⌒〈^)-{.　イ.:/ / : . 　 /八: : .　　　:
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ∨､rく>='⌒ｰ＜　　 「　　　 : ＼=二彡ー- 　:Y-／￣¨　 ､　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ ﾍ/_>´ ○ヽ:ﾍ　　　　 　 : : ::} /／￣　　､ :j:/　　 _ 　　 ヽ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {_) _○ﾍ:　}　}､　 ヽ 　 　 : :|:'/.: 　　　　 `:｛　　〈__:＞.ｘ＜ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 `ｰく＼_>く¨ノ　／::＞　 .ノ{｛: :　　　　 ／ `ｰ―＜´　　 }//⌒:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｀´　　 　 〃/ィ小、`r:＞==r‐＜ノ 　 　 　 　 ` r＜　{: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　x≦爻爻爻爻爻爻≧　､.ﾞ＿彡': ￣/}　　 　 　 　 　 ＼ ` ＼: 　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//爻爻爻爻爻爻爻爻爻:ヽ.　　 : ／:｜　　　 　 　 　 　 ＼∨:＼__〉、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {/　爻爻爻爻爻爻爻爻爻ﾂ!...二´＿ノ}　　　　　 　 　 　 　 `ﾍrく>､>」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 V　/　 /　 /　/ / /爻爻爻:}.....＿＿__く __　　 　 　 　 　 　 　 ゝr'⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ∨　 /　 /　/爻／ヽ爻爻V　: 　 . . . :/　 :.　　　　　　　　　　　 { :_ｿ-} ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＼＼＿＿爻イ／ヽﾉ爻爻/∧..　: : :::/　 .: }　　 　 　 　 　 　 　 /{ゝ:く＼}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| fｵ} ｰイrｫ‐　｀i_/⌒ﾚ⌒ヽ....}<_| 　 : ′　 　 　 　 　 　 　 ヽ＼>‐'¨
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　|　 /　　｀¨¨　　　ｲﾘ/⌒＞ ､.　 {__／　　　　　　　　　　　 　 ｀´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 | |　ｉ r ｀＿__,､　　　/T´ rｧ　 　　＼　〉＼_
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∧ゝ二二ﾉ. 　 / /⌒ヽヽ　　 　　＼...　}ヽ＿ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／) ／)　　　∧T¨¨´ , ＜´イ ｰ､ノﾉﾉ　　　　　　＞､　}　 ）〉　　　　　「ッてーことは、だ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/_ /ｲ｀/ｲ)　　　,r≧＜＼ ＼ lヘﾆ,-く,--､　　　／　　 ＼.　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　/ ／_ /-┐　{|_ﾉ/__||　 }　　ト- {　　 　 }┐ /.ﾉく {`. ::/´　　　　　　　　 つまりこの靄に『触れた』だけでは
　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　{ r　　　./｀f´　 弋ｌ_.ｌ>ノ/´　　 ｀ヽ人　　ノ　|./..　　｀¨¨´
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 人 f´ r　　ﾉ＿_　 /::||　 }　「!　　　i!　 Y´　 / !　　　　　　　　　　　　　　　　　 爆発はしない、ってことっすかね」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　 ｀Y::＼:::＼人 {ｊ　　　{l　　 　 /　{


.

　　　　　　　　　「それは貴重な情報……とはいえ」

　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　ヤンが、足元に這い上がってきつつある靄を見ながら
　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

　　　　　　　　　「だからといってこう近づかれると

　　　　　　　　　　　あまり気分のいいものでもないね」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　 ヽ
:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:./　　　. :. :. :.:.:.::::::::::::::::::::::::;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ.　　 　 |　Ｕ　　 　 　｜
:　:　:　:　:　:':⌒　:　::　:　:　:　:':⌒　:　:　:　:...../　　 !　　　.: .: :::::::::::､;:;::;;:;:;､ヾヾ､;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!....　　　|　　　　　　　｜
:　:　:':⌒　:　:　:　:　:':⌒　:　:　:　:　:　:......　,.ｲ　　.::i:l　　　　　　ﾞﾞ;;､.:.:;;;;ヾミミミﾐ､;:;;;;;;;;;;;;;;;:;:;;;!....　　　|　　　　　　　｜　　　　　　「全くです」
:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　 : : :　:..ﾞl:i!.::;;!. :.:|:l　　　　　　　`;､ .:.:ヾミミﾐヾ;:;;:;;;;;;:;;;:;;;;;;;|.　　　　!　 　 　 ,. -ｰ┴ 、
　:　:　:　:　:　.　.: :　:　:　:　:　.　.: : : :,.～ '. ﾘl.:.:;|.:::::M､`,`､.::::::::::;:;.:;:;`ヾミﾐﾐヾヾヽ.:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;! 　 　 　 ｀ヽ_ｨ≦.:.:-.:.:.:.:.┴、
　:　: 　.　.　: ～'~:　: 　.　.　: ～'~ソ: :,．　ｙ'"ヾl!.:l::l:^ヾﾄﾄ､ゞ､.::ヽ.:.:ヾ.:ヾ;:ミﾐﾐヾ　ミミﾐ;:;;;;;;;i'　　　　 　 ,ｲ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..＼
　　　　　ｙ. : : : : : :）:y'"~）　　　　　　　　　　　`ヾﾄﾄ､`ｰ=＝''ﾞ`ヾ.:;:;:;:;;:;;:;r‐-､ﾐﾐヾ.:;:ﾐﾐヾ:;;;!.　　　 　 /.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
.　 　 : : : : : : : : : : :⌒ソ:::::::::::::::::::::ｒ　　　 　 　 　 `ヾ!　´ﾃ-ｭ｀` ｀)1.::;:;;:ﾄ､　 !.:.:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;ヽ.　　　　| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 〉
.　　 　 : : : : : :::.:: 　,,..':　:y'"~:ノ:::::'".　　　　　　 　 　 l　　´￣ 　　　 ﾘ`t;!/　/.:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i　　 　 | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀
: : : : : : : : : : :,,　'":　:　:　:　: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 　 　 　ﾘ ,.ｲ.:.::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;L...　　　| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r {
:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　、　　　　　　　　　　　　　 (　_,,　　　　 　 　 　 ! ﾄ､ !.:.:;:;:;;:;:;,ｨｲｲ从::L.　 　 i .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:|
:　:　:':⌒　:　:　:　:　:　: . . . ':　　　　　　　　　　　 　 　 ゝ-‐　　　　　　 ,′!　`ヾﾄﾄﾄ､ﾘ^!／.:.::::::iヽ.　 i .:.:￣＼.:.:.:. |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:|
:　:　:　:　:　:　:　:　 : : :　: ⌒　　　　　　　　　　　 　 ／.::::Y　　　　　 ／　 ;　　　　 ,,､‐'´ ,ｨ.::::::::|::::.`ｰ- ､､､＿.....　|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:i
　:　:　:　:　:　.　.: : : :,.～ '~　　　　　 　 　 　 　 　 /.:.:.:::::::ヽ ＿ ,　イ　　　　　,､‐'"　.:.／　!.:::::/.:.:.::::::::::::::::::::::::.
:　: 　.　.　: ～'~ソ: :,．　ｙ'　　　　　　　　　　　 　 /.:.:.::::::::::::.::::「.::::7⌒77"´￣ハ　　　|__／.::::/　.:.:::::::::::.:.:::::::::::
　　　　　ｙ. : : : : : :）:y'"~）.　　　　　 　 　 　 　 /.:.:.::::::::::::::::::::i::::/　 //i　　　i.:.:::i　　　　.:.:.::/　 .:.:.:.::.:.:.:::::::::::::::
.　　 　 : : : : : : : : : : :⌒ソ.　　　　　　 　 　 　 /.:.:::::::::::::::::::::::ﾉ:::{　/ '　|　　 / .:.::|　　　.:.:.::/　　 .:.:.::　.:.:.:..: :.:.:.:
.　　 　 : : : : : :::.::　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /.:.:.::::::::::::::.:.／.:.::.::ヽ　　　 　/　.:.:::l　　.:::::::/　　　　.::　　 .:.::.:.:.:.


.

　　　　　　　「だが、いつなにがキーになって爆発の勢いが盛り返すかわからない、とくれば」


　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 : : : :::;;;;γｒ==―――ー -
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 : : ::::;;;;/:: : : : : : : : : : : : : : : : : :≧=ー
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 : :::;;;;/:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ≧=ー
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 : :::;;;;/:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ≧=ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::;;イ::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＿／
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｪｪｧ＝≦::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ≦､_
　　　　　 　 　 　 　 　 ｧ行三ミ=ｰ::::::: : : : : : : : : : : : : :r ´￣￣￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 ／{爪彡ヾ<ﾆ=-:: : : : : : : : : : : : : :ヽ
　 　 　 　 　 　 　 ,ｲ三ミﾘﾊｿバ≧=ー::.. : : : : : : : :r ､: :ｨ
　 　 　 　 　 　 　 {心Jﾊ′i!川ﾘ≦三≧::. : : : : r ´　　　＼
　　　　　　　　　　 Ⅶｼ< 　 |{ i仁ﾆ=ーr ´￣￣　ﾄ　　　　　 ヽ　　　　 　 ＿＿
　　　　　　　　　　　Ⅶミヽノ≧==＝≦ﾄ､　ｨ､　 /　 ≧=､＿,....≧=ー..／　　　 ＼
　　　　　,＿＿＿___. ヽ:三ﾊ）ミｭ,ﾐヾミヽ　｀　 ｀¨　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　 ヽ
　l二ニﾆ/二>::::::::/｀ｰ-､. /ｲ≧=ー∨ハ/´〉,､　 　 　 　 　 　 　 　 |_ノ　　　 　 　 |
　｀ー=二―/ヽ:∠　　　　｀<...l､￣￣了〈_ノ<_/　　　　　　　　 　 　 |(●)　　./::ヽ､.!
　　　 　 ｀>::::::::, -'´⌒ヽ､　 ｀´ 二ｺ ,|ﾞ:::::::｀ヽ-､　　　 　 　 　 　 ＿(_丿 ＿丿::::::::::＼
　　　　∠／￣　 　 　 ＿〉'ヽ./＿＿」　　　　　|￣|rﾍ -'ヽ-､＿/::::::::::￣:::::::::::::::::::::::::::ゝ､__
　　　 　 　 　 　 　 f.　|:::::::::::: '´. 　 　 （＾ｰヵ　L__」L/......::::::＼:::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　 　 　 　 　 　 |ヾ.ヽ､_――――. r三'_ﾞ::／:::::::＼::::::::::::::::::＼::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::＼
　　　 　 　 　 　 　 {彡ハ..｀￣￣￣｀ー.　∧　 -､＿_:::＼::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::＼
　　　 　 　 　 　 　 {:ｲ/八ミ≧=ヽﾞr--､　（/..｀￣｀ｰ､三-､ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::＼
　　　 　 　 　 　 　 i}//ミ{ヽミ≧._,,,ﾆｺ〈　 〈〉.....三≧=....｀ヽ､:｀┐:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　 　 　 　 　 　 {!/ｲﾆゝ:＼.（__,,,-ｰ''.　　 　 　 /~7 ／）　ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::/
　　　 　 　 　 　 　 i{ﾆ{ヾ>≧=ミｭ､三ｉ}. 　 /二~|/_/∠／　　　|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::|
　　　 　 　 　 　 　 {il八 ゝヾミヾ≧=<ﾐヽ.ﾞ/￣ 」 　 ヽ　　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ~~￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／^ヽ､　／〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ャｰ-､フ /´く／／>
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 `ｰ-､__,| 　　　`"


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　　　　　　　　　 _）:.:.:.:...　　....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀＼　　　　　　　　　　　 ,.
　　　　　　 　 , J`'':.:..　　　　　....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r' ＼　　 　 　 　 　 ／(
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　　　　　　（＾¨´　　　....:.:.:.:.:.:.:.... ,.　 -‐…━= ‘￢..:.:.:.:.:|i≧=v'′. ..:.:'ﾍ
　　　　　　r'　 　 ...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／/　　 　 　 　 　 〔 ` ...:.:.:.|ﾆﾆi}| ..:.:.:.:.:_,ノ、
　　　　　　辷,_,..:.:.:.:.:.:.:.:.:.,.　　/ 　 　 　 　 　 　 r'ﾍ.:.:.:... |ﾆﾆil| 　..:.:.:^'く＼､
　　　　　　　,」 . ..:.:.:.:.:.:./　　/　　　　　　　 　 　 て,,_:.: . |ﾆﾆ l　　 ,.ｨ^ ﾍV/
　　　　　　 ｛. . .:.:.:.:.:.:./　　　　　 ,　　　 　 　 　 ‘う__:.:.:. |ニ i|　　 ,ﾉ //{¨
　　　　　　　,.ｺ^..:.:.:.:,　　　　 　 /}　　　　　　 　 に¨´:.:.. |ニil|: . 〔_ 〃　}
　 　 　 　 __L,_ .:.:.:.:.′　,　　　/ ′　　　 　 　 　 ｀ｺﾆ:.:..;ニiﾘ: . ｒ┘}{　/
　　 　 　 {[ノﾍ.,__,.:.:i:　 /　　　　　　　　　　i　 ﾊ　（_,. : ./ ﾆ7:.:.:.:_） /} ,′
　　 　 　 　 〃ぅ^´}iｌ　　,　 　 il　 　 i | 　 _|l, l斗‐ r' : .L..,/: :〔丁 〈ﾉ ;
　　　　　　 ｛{ ﾊこ)|i| 　 {　 　 i|　　 |i l　´_｣Ｌl.,,j_〈7^'くrＪ)｝ _ﾉ |　 　 i
　　　　　　　7　｛l7杙　 i}-‐_,,土.,Ll｣リ 汽f7/ｔぅﾍ′fト=イﾟ7　 |　 　 |　　　　　　　「何をなさるの？やら兄様」
.　　　 　 　 , 　 ,//　 ヽ乂汽f7/ﾊ　　　　 乂'_ソ’;　 |ﾆ/' /　　|　 　 |
　　　　　　 ′ 〈/　 　 ｝^'ﾍ, 乂'ソ　　　　　　　//{　 |/／　　　　 　 ;
　　　 　 　 ｌ　　;　　　 ,: 　 ∧　　 　 '　　　 __,//_ﾉ　 ド-┐　　l
.　　　　　　l 　 { 　 　 ′ /　fﾍ、　　 ‘ '　/ﾆ7ニ7　 i川ｌﾉ　　｜　　l
.　　 　 　 ｜　　　　/　　i{／ニ≧=-　.,__｣ﾆ7ニ7　 ;仁〈 　 　 |　　 |
.　 　 　 　 |　　l　　′　 八ニニニニ rfiり）'/ﾆ′/ニﾆ｝　　　|　　 |
　　　　　　|　　l　,｣　 　 Ｌ..`ｺ,,__ニニ 'ｰイ仏ｲ　/ニニ！､ 　 |　　 |


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿,, -‐ｒ-=､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿＿　　　　　／　_,. -´￣｀ニ‐､｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿ /　　　｀ヽ､_,,／　 ´''ﾞ_,. ﾆ ｒ''￣､ ｀ヽ ﾞ ｀)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /､__,,`ﾞﾝ7ゝｒ''´￣' ﾞ　 ,ｿ iゝ　 ﾞ　ｰ｀　　　ﾉ‐　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾉ　 彡/l（　i　　　　 ｀　l'´＜､ '｀　=-　　, -─''´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｒ'´ノ/´〈（ｌ }　　　│i l　｀ヽ ヽ〈 ￣`'''ﾞ'ｰ''´
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／￣￣ ＼....　　{ヾ/ﾉ､ヽ）ﾉﾉ i　l　 '　|ﾞi' _ｙ'＼,,ﾉ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 __ノ　｀⌒　　 ＼..　｀l､乂ヾｿソ ﾉ　|ﾉ､l　|､ﾉ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （●).（● )　　　 |　　 |!ミ､<ヾ､ iﾞ､|_〉　`ﾞ´
　　　　　　　　　　 　 　 　 （__人___）　　　　|...　　| ｌ　　）ﾞｉヽヽ'lﾞi
　　　　　　　　　　　　　　 , =二ニﾆヽ､　　 |......　_| ヽ ,ﾉ/）! |ヽﾞi |　　　　　　　　　　　　「とりあえず、この靄を部屋の外に掃き出す」
　　　　　　　　　　　　　/　　二 ヽ､`,┘ 　 ﾄ、_____ﾞヽ/／/ {ﾉ､ | l｀l'i
　　　　　　　　　　　　 /　　　-､ }、j┘　 ｲ// : : : .｀' ｰ- 、.　 ﾊ}|ﾐｼ>ｰ-､
　　　　　　　 　 　 　 /　　　 /{_/ニニ,´＞/ : : : : : : : : : : :ヽ......｀}､ヾ｀二ﾞ-､
　　　　　　　　　　 _/＿__　ノ : 「r{::::ﾍ　 / : : : : : : : : : : : : : : '､ . |､ヽ､｀ヽ
　　　　　　　　　 / : : : : :ヾﾐ : :.i　r:::',　y : : : : : : : : : :/ : : : : : :'.....ヽ　｀'　 ノ
　　　　　　　　　 : : : : : : : :/ : : ｉ .i:::::i ,i : : : : : : : : : r : : : : : : : :i.....i, ｀'　 ｒﾞ
　　　　　　　　,' : : : : : : : / : : : :i i::::::ｉi: : : : : : : : : : :| : : : : : : : :|...　'ｒ'´｀~
　　　　　　　 ,' : : : : : : : ハ : : : :',i::::::ii : : : : : : : : : :.| : : : : : :／|　_､｀i
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三三三三三三三三三三三三三三三三三三.　＿____＿_...三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三......＼　　　＿＿＿＿ . 三三三三三. ／: : : r==x: : ヽ.ﾞ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三......二　／爻爻爻爻爻≧x....三三..／: :Y⌒ｖｒ{i{i{.}: : : }.三三三三三ﾞｒ=ﾐ.ﾞ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三＿　{爻爻爻爻爻爻爻ili＼. 三ﾞ∨: :.乂_ﾉｘ米r≦f(^!.　三三._ｘ≦ﾘｰ.　三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三 . ∨爻爻爻爻ﾘ／ヽ爻li| 三....∨ｘ≦”: : : : ／ⅶ}三..　ｒく_,ﾉﾉ . ,..　 ´￣￣:.`:....､.ﾞ三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三..＼爻爻斗_／⌒}爻ﾘ} 三　/: : :_:_:_≫''ｆｔ勾 .V＾!　 //`.　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ......三三三三三三三三三三三三
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三三三三..／.:.:.:.:.:.:`.､.　　　　　 rv､. 　 　 〉: : : : : : :.＼ . Ⅵ . !＼________...　｝}!　ヽ-`　　 　 j爪N::ﾘ＿ﾞ三三三三三三三三三三三
三三三.　/.:.:.:.:__.:.:.:.:..i `　- 、　 j.:.:.:'..ﾞ*''“: : : ￣”≧ｘ.:.:.v=====彡く_..._,. -= 圦　‐_‐-　　 /从jﾉ:.:}:.:.:.:.:.≧=-......＿. 三三三三三三
三三三　}.:.:.:.:/.:. , .- ﾍ.:.:.:.:.:.i`::'i.:.:.:'{ __. : : : : : : : : : : Ｏ: }ﾆﾆﾆキ=...／/二二/ ヽ、　 　,.f{ ／:／:八-=ﾆ二＿／:.:.:.＼..三三三三三
三三三　}.:.:.:.:y　／/　.ヽ.:.:.:.:i::::l.:.:.:{＼/....三三三三三三三三三./:.:.:.!:.:.:.:.:.:「ﾍ:.:/` 7「　Vﾍ:.:ヽ/__:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:}i..　三三三三
三三三　ｷ.:.:/　/ / / ｉ .i i,ゝ::i::::l:.:.:.{.）.＼.三三三三三三三三三.|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.|_∧{　 { |　 }:.:∧/:.:.:.:.:.:￣:.:.７:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}i....三三三三
三三三.　ヽ.:i/! |./ !.i　| .| i! ',::i:::l.:.:.:/i/＼＼......三三三三三三三.|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､`ー＝彡'/7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}i. 三三三三
三三三.　r‐.!| |.| iL|_||/仏ﾑ_i',|@!／ ﾊ 　.＼＼..　三三三三三三.|:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:|:､:`ー―／:.i{:.:.＿:.:.:.:{:.:.:|:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.}iﾞ三三三三
三三.　＿v./ﾍﾍ, |iﾍﾗ 　 ^ゞﾗｉ|/　 ノ　i　 　 ＼＼三三三三三..../:.:.:.{∧:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:￣￣:.:.:.:.:.|:.:.{ ﾘ}7:.:.＼|:.:.:.:／:.:.:.:.「￣}}..　三三三
三三ﾞ７　//　　 .〕人　' _._　//'　　　　 　 　 　 .＼＼.　三三三./:.:.:.:.:.V∧:.:.:.:.:.:.:li:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:○′:.:.:..:!／:.:.:.:.:.::.:|　//.三三三三
......／.／.V __,,.. //へ＞-／/:::::７ __　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー三三三三
......／　( ／:<ﾆ二二ﾆﾆﾆニ':.:r､<,-,＞　　やらない夫の言葉とともに、全員の視界が黒に染まる。　　　　　　　　　　 三三三三
三.....／.:.:`＝≧／:::/::Y-,（⌒| |.//／)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 三三三三
三.ﾞ(⌒レ⌒）<＿∠__/:（._ﾉ::;/ ." "./＾:;　　部屋中にThis is a pokerの黒い羽が充ちたのだと、真紅は気づいた　 　 三三三三
......ハ:;:;:;:;:;（.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(二､__〉__,ﾆ⊃━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー三三三三
...（.:.:.:.::;:;:;:;:;:⌒ソ.:.:.:.＿i.:.:.:.へrｰ、　ハ＿ノ .／／.三三三......V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:└彳.ﾞ三三三三

　　　　　　　　　 ＿_
　　　　　　　 ／爻爻≧==========ミ
　　　　　　 /爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻＼
.　　　　　　{爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:::＼
　　　　　　ｊ爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻:ハ
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　　　　　　{ﾆニ{⌒＼爻爻爻爻爻爻爻爻メ/
　　　　 /⌒Viノ/ ＼u＼爻爻爻爻爻爻 }／
　　　　_{ 〈( }ﾉ/⌒＼＼ :＼爻爻爻爻 ／
.　　 /:::::＼!　　く弋ァュ＼}j /＞┬一'
　　/:/⌒/:|　U　 ￣￣　　{f歹ﾗ/　　　　　　　　　　　　「うげぇ、これ全部てめぇの幽波紋かよ」
.　 {//ﾆ∧:{　　　　u 　 　 :| u ./U
　　/ﾆニ∧＼　　U　 　 マ　 /u
.　/ニニﾆ∧　＼　 ≦三テ /
_/ニニ:/⌒L＼　＼ ー一 /　　 r─ｙ┐　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー
ﾆﾆﾆニ}＿___）ﾆ＼　＞一'））＿人　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　仗助が唸り声を上げた。
ニニニニﾆ|　 )ニ/　/ニﾆ/ﾆ／)7∨　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー
ニニニニﾆ|／ﾆ∧ /ニﾆ/イ　（/___}ﾆ＼
ニニニニニﾆﾆ/　 {≦ ＿＿　　　 {ニﾆ∧
ニニニニニﾆ/　　　　　　　｀ヽ　　 ∨二:∧
ニニニニニﾆ＼　　　 　 　 　 }　　　∨ニﾆ}
ニニニニニニニ＼　　　　　　|　　　/ニニ:|
ニニニニニニﾆﾆﾆ}　　　　　/}　　:/二二 ﾉ


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　　　　　　　　　 !;:;;:;:;:.:.: .:. . :. .　,,､ '´　　　　　 .:..::`,
　　　　　　　　　 ﾞ､;:;: ;:.:.:.:.: .::,､‐'´;､ｨｲﾑ､;､ .:.､;.;.;.;ヾ!　　　　　　　　「しかしやらない夫君、掃き出すってどういう意味だい？」
　　　　　　　　　 ,ｲ＞--‐''ﾞ´.;,ｨｲノﾝ'i'`ヾﾄヾ,,::.::::.ヾﾉ
　　　　　　　　　 7;.;.;.;.;.;.;, ,ｨｼ'7_ ,,,､' ﾞ ､_,,>ﾄヾ､;::;:.ﾘ
　　　　　　　 　 _」;;;:;:;イ;;j"´,r-ﾃﾞ:;>　,ｲ^ﾓ7 `i;;;;:;ｿ
　 ＿ ,　- ー'''´,ﾊ;;;;;;!/j;;;ﾄ　　　 ´　. 　i ´ 　,ｲ;ｲｲ
.:.:. :.:. :.:. :.:. :.:.:./;:..ゞ仆ヾlﾘ　 　　　 , 　 ,!　　 jｿ/′
;;:.:;.,． -─一'/;;:.: .:.｀ﾞゞﾍ_ﾄ､　 　 　 ｀ｰ' 　　/ ヽ￣｀`ー- ､
:.:.:.:;.:. :.. :.: . . i;;;;.: .:. . 　Yj '､　　　 -ー‐:-　/　　i　　 ｰ - ､_｀ヽ､
:.:.:.:.:. :.:.:. :. :.. .＼.:.: ..　,ﾍ ＼ヽ ＿_ ´￣　,ｲ ﾊ _」;,　　　　　　¨｀`ヽ,
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,． -‐ ─ ''''"´￣ 　　　　　　 　　　　 ij||　　　　　 ￣ ｀`ヽ　　　　　|
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三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
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三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━　三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三それはごく単純で、原始的な方法だった　三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━　三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三..,　-.、..三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三 . /.:.:. 　ヽ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三.　ｌ:.:.:.　　,.三三三三三━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━三
三三三三三三三三.　j:.:.:.＿ﾉﾞ三三三三三　靄の這い出る隙間もない密度の黒い羽が壁となっている。
三三三三三三三三..√::::.:.:.＞‐- 、.....三三
三三三三三三三.／..:::.:. ┌ｰ┐ : : ,.　三三三..その壁はやらない夫の意思によって動く壁であり、
三三三三三三..＿＿＿＿|　　|＿|￣|　|￣|
三三三三三三,.|＿＿__＿_　　 ＿ 　 |　|　 |三..部屋の中の様々を巻き込み砕きながら、靄を部屋の外に押し出していく。
三三三三三.ﾞ/ .::} :::::.:.:.:.: :.| 　 |　 |＿|　|＿|━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━三
三三三三三/ .:.:.ﾞ／`ｰ--､| 　 |.: : : |....三三三 . |￣| |￣|.　三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三.ﾞ/ .:.:／ ／￣`l　　 /.ﾞ: : : {.＿＿＿＿ |＿| |＿|.　三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三 {:::::: ＼ ＼＿/　　 ヽ:.:. : . |＿＿__＿_|ﾞ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三..　`ｰ―--‐'ｌ　 |　三三三三三三三.ﾞ＿＿＿＿|￣|　|￣| ＿＿＿＿|￣|　|￣| ＿＿＿＿|￣|　|￣|.　三三三三三
三三三三三三三三三三.ﾞ/　/　　 ┌ｰ┐＿＿　　　|＿＿__＿_　 |　|　 | |＿＿__＿_.　.|　|　 | |＿＿__＿_.　.|　|　 |.　三三三三三
三三三三三三三三三....../　/.三三.|＿＿__＿_|..三三三三三.ﾞ|＿|　|＿| 　 　 　 　 |＿|　|＿|.　三三三.ﾞ|＿|　|＿|.　三三三三三
三三三三三三三三三......￣.　三三三三三三三..　┌ｰ┐＿＿ 三三......┌ｰ┐＿＿ﾞ三三三.┌ｰ┐＿＿.三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三.ﾞ|＿＿__＿_|......三三...|＿＿__＿_|三三三　|＿＿__＿_|.　三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三

　　　　　　　　　「いやはや、力技だね。内装がひどいことになってそうだ」


　　　　　　　　　　　　 ,r ''.:.:　 ,ｨｲ彡'"´.:. ｀`ヽ .:.:.::::::::::::::.ヽ
　　　　　　　　　 　 /"´　. : : : : ´¨｀`: : : : :::.:.:.:.:::::::::::::::::::::::ﾞ､
　　　　　　　　 　 〃　 . : : : : : : : : : : :, : :, : : : :: :;;;;;;:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
　　　　　　　　　 〃　 . : : : : : jii l l ﾄ､ ', : '; .:.:.:.:.:.:;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.:.:.:',
　　　　　　 　 　 l1　. : : : : : :jii l i ﾄﾄ､;;;;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;`､
　　　 　 　 　 　 l1: : : : : : ｨｲﾘ 川 ヽﾄ､;;;ヽヽ;;;＼｀ヾ;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ,
　　　　　　　 　 /ｲ: : : : ;.ｨｲｿ　　 '､ヽｰ＝＝==-､ミﾐヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i
　　　　　　　　〃,': :.j ｨｲ ￣二ﾆヽ 　 ';.:.:-ﾓﾃ=`ヽ )ﾊ;;;;;,r‐ ､;:;;;;;;;j!
　　　　　　　　lﾊ｛ i j j;;', 　ｨてﾃﾝ.;,　　　｀`ﾞﾞ ￣` 　　!;;;;ﾚｲ　!;:;;;;;;;!
　　　　　　　 　 `ヾ从;;;;;',　　"ﾞ ´ ,′:　　　　　　　　ﾉl/ﾘ )　,!;;;;;;;;!
　　　　　　　　 　 `ヾ从;;;',　　　　ﾉ　,::.　　　　　　　　′ﾉｿ/;;;;;;;;j!
　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ﾞﾞj!　　　(　 ｀::.:.　　　　u.　　　､_ノ;;;;;;;;;;j!
　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾉﾊ　　　 `ﾞﾞ"´　　　　　　　　/, j;;;;;;;;;;;j!
　　　　　　　　　　　　　　 jﾊ　　　 ｰ==＝…'　　　　/ ,ﾞ ｛;;;;;;;;;j!
　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ､　　　､ ___ ,,　　　　 / .,′ ;,;,;ｯﾂ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞ､　　　　　　　　__ /_ /＿ ヾﾂ-‐…┐
　　　　　　　　　/´￣ ｀¨` ー-｀ﾄ､　　 　 　　/ 　　　　　　 .:. :.:.:.:.:::::',
　　　　　 　 　 //.::::',　　　,．‐くｿ　` ー＝ﾆ,'.::::::.!　.:r‐ '''"´rｶ!.:.:: ::::::',
　　　　　　　 ,ﾉ/.::::::::i　／　,r ‐-｀y ´￣｀`y.:.::;:;;′.:l rｶ `¨　　.:.:.:.:.:.:::L．-‐
　　, 　 =‐-'´.:.:::::::::::::ﾚ′ / /.: : /　　　　l/.::;;;;;;′.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
''"´ ￣　　 /.:.:.:.:::::::/　　　　. : :/　　　　 /.:::;;;;;′.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./　　 .: :
　　　　　 / .:.:.:::::::::｛　　　　　　　 　 　／.:;:;;;;;/ ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　 　 ,′. .: .: .:. :.`ｰ--------‐ '´　　　　　　 ヤンがそう肩をすくめると、黒い壁の向こうで

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おさまっていた爆発音が響きはじめた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,､-ｰ''ｱ:;､-'/　　　　　　 ,,､-'７　　 　 　 　 /￣/＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ　 ／／／/了　 　 　 /　／　　 　 ,-ｰ―"　＿＿/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｲ　　i::/　/ / / 　 　 　 / ,r',,,,,､- ｧ／-z''"　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|　 ノ:ﾉz''"/／ ,,､-ｰ ''"　　,､-ｰ''"　 ／／/　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,ﾘ　/;;;､-''了　 / ,､z''"／|　/ 　 　 　 |／ ./　/ 　.／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　　 ,､-ｰ'　　 '"／ ／　/ /　　　　　　　 /／　　 ＼／;;､-'/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　「"　　 　 　 ,ﾉ ／　 / /　　　　　　　　　　　　　　､-",､ '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　/　　 　 　 　 |/　 　 ﾚ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　 |　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |／　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾚ"


.

　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　 　 ,.ィ代爻爻爻爻爻爻ぅﾄ､
　　　　 ｆｎ{爻爻爻爻爻ト-ﾍ}:::}:::≧､
.　 　 　 V乂爻爻爻ﾒV __,ノ／}::::仁ﾐヽ
　　　　　∨{　l{　　}レ:::レ'⌒ﾞく:::ノミヽ:::}　　　　　　　　　　　　「おぉっと、またはじまりやがった」
　　　　　　ヽ≦二 ィ　'" r==､ ヽ:::＼::::ﾘ
　　　　　　 　 |　'_ｆﾂ　　　､ｆj　　}:::r‐∨
　　　　　　　　l　 〈　 　　　￣　 ｀ く} |:!
.　　　　　　 　 .　 r-､　　　　l　　r‐'ノく
　　　　　　　　 '.　}⌒ヽ　　 ﾉ　 /￣|∧}
　　　　 　 　 　 |　ヒフ　　　 __/＿l_|__
　　　　　 　　　 L ＿__,ィ{⊂⊃}:::::::::::∧
　　　　　　 　 　 　 ｀Ｙ/l::__〕〔__∧::::::::::|
　　/⌒ｰ==､　　　　 |::＼ヽ] [_ﾌﾉ:::::::::::|
.　 {　　i⌒ヽLィﾆ二´:＜:::￣￣:::::ー--ﾍ._
　　｀ヽ.|::::／:::::::､:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::';:∧
　　　 ,ﾉ:/::::::::::::::::＼:::::::::::::Ｖ´::::::::::::::::::::i:::∧
.　　 /::/:::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::}:::::::::::::::::::::::|:::::∧
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　　 l::／::::::::::::::::::ヽ::::::::i::::::/:::::::::::::::::::/:::::::::::}:::〉
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　ﾚ | ,:::::/'　:::,ｲ:::､..::/| /! /i/::::::::::::::, '7　 ／ ::::!　 　　　　 　　 　 ＞ ､∠　　　　　　　　「やら兄様、爆発でその羽根がちぎれたり
　　ｨ :::/ i :::::/:|::... ∧ハﾚ /!::::::::::／ / ／'::::::::::　　　　_ノ　 ／ 　 ::γ‐tヽ
´⌒ゝ::!　| ::.' |:|::::∧l!| ､　＼.. ／　 ,／ / /::::　,.. ' ¨´ ノ ／ 　 .:::: / 　│　＼　　　　　　　吹き飛ばされることはございませんの？」
　　　V.　l　l　! :Y　 |!l　fゞ,ﾚ'　　　/　 / ｲ__∠ 　　／／,.' 　 .:::／ 　　 |ﾊ
　　　　 　V　 !　|　 ﾊ! ゝrハ 　　　　　´‐ﾚ‐- _＞'イ ／　...:γ' ,.　 　　l!
　ゝ.　 　 　　 ∧|　.::::i 　　　　　　　　　ィ‐._- ､　/／　::::::_ {!'　/! 　　 _j/
　　　　　　　/ 　 ..::::: !　　 　/　　　　　 ゞ_^フ　ﾝ .::::_ ..ノ　 ゝ､ ___, イ::::|
　　　　　　,　　/ ::::::::ハ　　 i　　　　　　　 　｀ ｲ　ィ´　　　.:::::::/￣/:::::::_ﾚ___
　　　　 ／　　1:/::::/　 ﾊ　　　_ 　　 ,..　 --‐ _ﾚ′　　.:::::::::::::::::／:::レ'´／
　 　 ／,　　 .:::/::::/　　1_jヽ　 ` `／,. --‐　´.::::::::::::::::::::::::::: _ム　´　　/
　 , ' イ　　::: .:::::/:!　　 |V!　＼　'イ　　　_ --:::::::::::::::::__,. ｨ ´　 　　 　 '
　　／ .:::::／:::ノ:::ﾉ　 　|フ! .／'　,. -‐.::´:::::::_:_ ... -‐フ/ 　　 　 　　 /
.／　.....／　´/／ 　 　 |／ﾚ/ ／:::::,　‐ ' _　_ｨ _j´ T./　　　 　 　　/
- ― ' 　 　 / 　 　 　 │　/ '::::::／t　ｨ ゝ-'　 　 rイ　　　 　　 　/


.

　　　　　　　　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　 ／　　_ノ´　ヽ、
.　　　　　　　 ｜　 　( ●) (●)　　　　　　　　　　　 「多少吹き飛ばされてもいくらでも補填できるだろ。
　　　　　　　　｜　　　（___人__）
　 　 　 　 　 　 |　　　 　　　_.ﾉ　　　　　　　　　　　　　　 それに、『こいつ』は見た目より遥かに頑丈でな」
　　　　　　　 　 |　　　　　_/__ﾞヽ_
　　　　　　　　　j､_　　　 (〈_ｒ- ヽ ヽ、
　　　　　　　 √::::::...｀ミｭ､r'､〈｀ヽ､　|
　 　 　 　 ／.::7￣￣. : : .:.:.ヽ_ヽ　 　ﾄ､
　　　　　/ .:::/.:::::::::::::::::::::::::::::..＼Yｰ‐ソ,
　 　 　 ,' .::::/.::::::::::::::::::::／ ⌒ 、ヽ,:::::::::|
　 　 　 i .:::::::::::::::::::::::.　::::::::::::::..ヽ::.',::::::::|
　　　　 i ::::::::::::::::::::::/ .:::::::::::::.::::: }::::;::::::::|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,,､-''"´￣￣｀｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,／　　　　　　　　　　　`-､,,＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,/　　　　　　 i, ;　　　　　 ﾞミ三ｰ''"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　　　　ﾊﾊ　　　　　　　　ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i"　,/　/　,〃i/　 い、　＼ 　　いN
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　,/　,/ノ /　,ノﾉﾊ　ﾄ,、　ミ`'ー Ｖﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | ﾚ'　　　_,,､ｧﾁ-ーﾋヽ| ゞﾋs、ミヽ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾊ　　rﾍ ｱ'　 <ﾓﾃ;;　　 ｉ' zｯ､｀i　　ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾞYf iﾞ　|ﾄ　　　 　　　　:i　｀｀　ｲ, ノ　　　　　　　　　「便利なものだね。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 いヽ　ﾞ!,　　　　　　,_　;､　　 ,ﾀ"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 `i, `r､　　　　.._＿｀＿　　,ﾘ　　　　　　　　　　　　　さて、これで一旦態勢は立て直せたけれど
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｸ',ﾍ ﾞ:､　　　 `''ー‐'´　 /ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｲ,ﾍ　ゝ＼.　　　 ￣　 ／　　　　　　　　　　　　　　　 ……これからどうするべきか」
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 f￣`''ー─--ﾐ''-､,,＿,,イ!‐-､､,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,／　　　　 　 　 ﾞi,⌒ヽz￢"ﾞヽ　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾄ　　ヾぃ　　）　　L,,＿


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／三三三二=ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　／三三三三二二ﾆ=ｰ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /三三三三三三二二ﾆ=ｰ　 Vﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　 〈三三三三三三三二二二二ﾆ乂/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 寸三三,イ⌒ヽﾆ|￣￣￣|二二V
　　　　　　　　　　　　　　　　　|三三 {　　 ,;;|ﾆ|　｢｢｢|Y.|三三ﾆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|三三圦,,,;;;;;人.| ｢' 　.ﾉ |三三ﾆ
　　　　　　　　　　　　　　　 r-──=≡≡ﾆ三三三三7O)三ﾆ
　　　　　　　　　　　　 　 ／三三三三三三三＞＜寸三三ﾆﾆ
　　　　　　　　　　　　　 寸三三三三三＞　r-=ﾆﾆﾆ7寸ﾆﾆミl
　　　　　　　　　　　　／:i:V⌒{　艾t ﾃ圦　 ≦rf ﾃ艾　 V/ハV
　　　　　　　　　　　　{:i:iｲ)ﾉ　{ﾊ　--　..:::|　　ｰ--　　 　 ﾘ 小))　　　　　　　「どこから、誰が仕掛けてきてる攻撃なのか、
　　　　　　　　　　　　{/　(　　Vl 　 ／ V　　　　　　|　　　ﾑ /
　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　 '|／｀¨´ﾉー 　 　 　 |　　j-イﾑ　　　　　　　　　 それがわからねえのは、相変わらずだからな」
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ ヽ ／............　　　　　 　|//V
　　　　　　　　　　　 -=ﾆﾆ, く 　 ／　´￣ ￣｀　　　／　lﾑV
　　　　　　　-=ﾆﾆ二二／　　／|∧　　¨¨¨´　　／ }:　∧Vﾉ　＞ｰ- ､
　　　　　　 .|ﾆﾆﾆﾆﾆ／　　 /ﾆﾆ| .∧　＿　　／　 /　∧ﾊﾉ ./ /⌒Y )
　　　　　　 .|ﾆﾆ ⌒/´　, -──┴────┬-く　 ﾊﾑｲ 圦 Vﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　　.ﾉﾆﾆ乂/ 　.Y　　　　　　 jl＿＿j＿二ノ　 |　　　　　　　　t=|
　 　 -=ﾆ二二二/　　/　　 ｰ＜¨¨　　　　　　__　　　|　　　　　　　　zz|
　　　二二二二/　　　　´￣　　　￣}l￣ } ￣{___)　　|=======ﾆﾆﾆﾆ7ﾆ=-
　　　二二二ﾆ7　　　　yｰ　--r-----------く 　 八｀ヽ　　　　｀¨'''＜二
　　　二二ﾆﾆ7　　　　/　　 二ﾆ=-=ﾆ ＿ﾆﾆ|　　 /　 ＼ ＼
　　　二ﾆﾆﾆ7　　　　　　　jil　　　ﾉ　　　ﾉ{￣ﾉ　 {　　　　 .ハ
　　　ﾆﾆﾆﾆ7　　　／　　 ／￣￣ ￣￣￣二|　　　 　 　 /　∧



　　　r=イ: : : : : :∨: : : : : : : : /＼__＿__
./⌒/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : :i
{: {¨: : : : : : : ＞　 -　-　＜　: : : : : : : : ::∨ﾊ
廴: : : ::,． ´　　　　　　　　　 ｀　＜: : : :／: : :i
: : }ヽ, ',　　　　　　　　　　　　　　　 ＼: : : : ´｛
: : : /./　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　.ヽ: : : : ::｝　　　　　　　　　　　「ヤン先生、
:..:.:.i.,'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨: :.｛====､
八 |!　　　　　 i|　　li　　ヽ 　l　　　　 i:　　∨: ﾊ　　　}}　　　　　　　　　 やはりなにもおわかりになりませんか？」
トﾑ|!　　　　　 i|　　li　　　 ）ﾉ　 　 　 |:　　 ∨ ﾉヽ=彳ヾ
:ｿ:::|!　　 i_|＿_i|__ 乂　　／　　/　i:.　|:　　　Ⅳ　 i＿＿}}
Y司! 　 _从___八 ｀　 ヽ　/＿/_/_|!::. |::　 i　爪　 |￣￣
:| ハ　　 <T芯トﾐ＼ ＼ / ,∠_ム从　!::.. ﾉ 八 ） :|
:|:i ハ 　 Ⅵ込ツ　　 　　　fモテﾐ爪 ﾉ::〃/}:::{ 　 |
:|:i 　 ',　 乂￣　　 　 　 　 ゞrｹ　ｿｲ イ／z}:::{',　 !
:|:i　　 i　　トヽ　　　　j　　　￣　/彡 彳/:/}:::{ !　:!
:|:i　　 |　　!ﾄ､　　　- -　　　 , ｲ 　 　 | {_{ ﾑ:j |　:|
:|:i　＿|　i:...|　＞　 ＿　　＜___j 　 i　 | 　ﾉ:::ﾉ |　:|
＜: : : |　i::::|: : :⊥r=ｧ廴:_:_: : : | 　 !　:|.　￣　 |　:|
:∨.:.:.:.|　i::::|: : :辷zィ　ﾉ-: : :.:.:.| 　 !　:|:　　 　 |　:|
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:::: ∨z|　i::::|: :イ: : | |: ＼: : : :.:.| 　 !　:|::::::ヽ　 |　:|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. --　 _
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.-イ////////＞ 、
　　　　　　　　　　 　 　 　 ,ｲ'///////////////ヽ
　　　　　　　　　　　　　　///////////////////ﾊ
　　　　　　　　　 　 　 　 '////////////////////,ゝ
　　　　 　 　 　 　 　 　 '/////////ハ//////////ハ
　　　　 　 　 　 　 　 　 {///////_/＿ヽ｀丶＿､////ﾘ　　　　　　　　「不甲斐なくて申し訳ないが、やはりだめだね」
　　　　　　　　　　　　　 l'//rｉ//´ ｔ:ｧヽ　 :　ｔ:ｧ｀ }'//!
.　　　　　　　 　 　 　 　 l//,!{,{!　　　　　 {　　 　 '!/ﾉ
　　　　　　　　　 　 　 　 ' V,ヽl　　　　 _　,　　　,ｨ'
　　　　　　　　　　　　　 　 }//! 、　　 ,　　,　　.小
　　　　　　　　　　　　　　　{/l.!　ヽ　　 ー　　//,l｀
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 rニ=--､＼　　　 '　!ィi
　　　　　　　　　 　 　 　 ノニニ二ｌｰr‐ニ-､-!二l
　　　　　　　＿＿_-‐ﾆﾆニニニ二l_.l　 ｌ }　l lニニﾆ=‐-＿＿
　　　__-ﾆニニニニニニニニニ二ゝ__ ∪ _.ｨニニニニニニニﾆヽ
　　/ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ
　 /ﾆニニニニニニニニニニニニニニニニニニ二二二二二二二l
　/ﾆニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
. lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ二二二二二l


　　　　　　　　　　　　 　　 _　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.==-:.:.:.:.:.ｰｫ
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　　　　　　　　{彡'　/:.:.:.:.:.}:i:i:i/:.:.:.:.:.:.:.:.}　　{　　ヽ　　 ＼:.:.:.:.:7　　　　　　　　　　　　　　「左様でございますか……」
　　　　　　　　ヽヽﾀ}:.:.:.:.:/i:i:i:i{::.:.:.:.:_／:{　　 ヽ　　 ,　　　 V:〔
　　　　　　　　 //}¨ 己:.:|:i:i:i:i{:.:.:.:.:.ｰｫ :{ヽi　　{､　 :lヽ　}　 V/
　　　 　 　 　 // |　 L:.:.ﾍi:i:i:iV:.:.:..:.:ﾉ_L{-ﾑ＿{:i|　 | :} :l　,　:
.　　　　 　 　 {i{ /　 / ）:.:.ﾍ:i:i:i}:.:.:≦{ﾊ{iｨ7ミｫ､|ｻ /_/} :|　} }}
　　　 　 　 　 ¨ }　 :}}i:ヽ:.ｲxｻヽ:.:.イ{{ 　 ﾟじﾌ　　　 r={/ /〃
　　　　　　　　/:}　 j{|i:|（:弋_シi:V} | ヽ　　¨　　　　iﾘ fイ ′　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　 　 　 　 　 / /　 /}i:i|　}＼≦､:i:} }　 }　 　 　 _,　′{　',　　　　　　　　　　　　真紅のWWWも、周囲に視線を走らせているが、
　　 　 　　　//}　 :}}　　 :|　 L＞ｺ :}==i==ｫ 　 ｰ' .／}　} ,
　　　　　　 〃/　 /　　 /}　く:.:.:}i:i} }:i:i:i}:i:i:iL__ ∠_　 |　| ヽ　　　　　　　　　　　　　それらしい存在は見えない。
　　 　 　 ／　}　/{　　 /　/＜:.:}i:i:} }:i:/|:i:i:(}ﾂﾍ:i:i:i:i:＞､|　 }　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
.　　　 ／　　 } / {　　/ ノ:.:.:.:.:.:.:ヽ:} }/ :{:i:i:}_ｦﾌ:i:i:i:i:i:i:i:/{　 i
　 　 /　　 　 }/:/　　}:/:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ¨　ｰ<_i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ_/ /＿|
. 　 /　　　　 } /　 　:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V￣＞':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ﾉヽ___,==-､
　 /　　　　　}/　　 :/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:-ﾆ_＼:i:i:i:i:i:i:i:i／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　もとよりこの近辺はVIP市市街地の中心で、

　　住宅や雑居ビルがいくつも立ち並び、視界がひらけていない。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━



　　　　　;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::|　　　　　　 　 ‐|　 ||　　|;;／　 ／;;;;;;::::::::::::;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;
　　　　　;;;;;;;::::::::::::::: ::: :: |============.＼||　 ／　 ／;;;;;;:::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;:;;;
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　　　　　;;:::::::::::::　:::::: ::　|　|　／／　 |　　　｜ :|／;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::　::::::::::::;;;;;;
　　　　　:::::::::::::::::::　 ::::　|　|　／／　 |　　　::|　 |:|;;;::::::::::::::::::::::::::::　:::::　　:::::::;;;;
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　　　　　;;;:／;;;;;:::;;;;:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::　　 　 　 ＼:::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　..／;;;;;;;;:::;;;;;:::;;;;;;;;:::::::::;;;;;;;;;;;;;::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::: 　 ＼:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;



　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　 しかも雨で視界の悪さは一入だ。

　　　　　　　　スタンド使い本体が身を隠せる場所は、おそらく真紅の想像以上に多いのだろう。
　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー

.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　黒壁の向こうで、爆発音が猛り狂いはじめた。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー



　　　　　　　（そもそも、この近辺にいるのだという保証もないのだし……）


:／⌒7:辷彡ﾍ.入.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:i:i:i:i:i:i:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:｛-'ｰ=彡.:.:.:.:.:／＾′....　　,イ,イ
:＼ <::::r ´ /::｛＾⌒:.:.:.:.:.:.:/:i:i:i:i:i:i:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:__.:.:ﾉ:i:i:i:i:::::.:.:.:.:.（.　　　 ／i　i:::i.ｌ::i
＼:Vﾊ::::､/::ｨ:i｢｝.:.:.:.:.:.:.:./:i:i:i:i:i:i:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:く⌒^⌒ヾi:i:i:i:r=ｘノ...　　　i:::::i　i:::i.ﾚﾞ
　/::::人::::V |::|[:.:.:.:.:.:.:.:.':i:i:i:i:i:i:i:′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/　　　　 V:i:i:）　 　 　 　 i:::::ﾞ´:レﾞ
,/::::/′￣,' |::ト=ﾐ.:.:.:.:.′i:i:i:i:i:′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｒ―=彡　　 　 　 ﾏ″.　　 　 ／:::::::i'ﾞ
i::::〃　　.:′|::{ r彡.:.:.:|:i:i:i:i:i:i:{.:.:.:.:.:.:.:.:,xt=彡　　　　　i　､　　 :.　　　　／:／i::::i　ﾄ､　　　i:ヽ. i:ヽ　　,へ
レ'}　 　 ′ j:::} 廴.:.:.:.|:i:i:i:i:i:i:}.:.:.:.:.:.:.:（　|ｉ　　:. 　ｉ　　 |　 :　　 ｉ:.　　　 i／,ｨ .i::::i　i::ヽ　　 i:::ﾍ i::ﾍ　/:::/
　 {　　 ｛ 　 ::::::, く:.:.:厶=ミ;i:i{.:.:.:.:.:__;ノ､｛ｉ:　 ｛　 |　　 |　 l 　 .:|i.　　　　 /::i　i::::i　ヽ::ゝ　 ヽ::ﾉヽ:ﾉ/:::/
　 '　 　 }:.　|:::::}i　 V{f彡ﾍヾi!.:.:.:.（{:八^气{,　 '.　|　　 |　｜ .:i |i.　　　　 レﾞ　レﾞ　　¨　　　　　　./／
　′　 /ハ |:::::}i　　Ⅵ{fiりﾉﾘ:rif^´|i 　＼｛＼、Ⅵ　　 {　 j　.:i {i　　　　　　 　 ＿
/ 　　/　, ∧⌒':　　 `辷彡'1リ|　 |ｉ　　 f圻ｘ`ｰ'ﾍ､　 ｝ /｝ ∧:....../￣＼.　 /　　|　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,へ、
′　.:{ ,　/.:∧　ヾ.　　Ⅵi:i:i:i｛　|　 |i　　 弋ｔりヾ　／Ⅵ/厶′｝　/　　／　〈＿／／＼　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〈 　 |
.　 : // /　:′＼　　 　 Ⅵ:i:i:{　|　 |i 　 .:.::::`:. 　 ｛　　　　　　　 /　　/＿＿＿　 |＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｣　　 ＿
　 i ;/ /　/　　　 ＼rxミ=ヾ:i:i:M:　 |ｉ　　　　　　　 〉　　　　　　/　　＿＿＿／　　　 　 　 　 |＼＿＿＿＿　　　　　　 ＿＿／ ／
　 i | /　:′ 　 _,/⌒＾:.￢=ミｘ:i:|:　八:. 　 　__　／ 　 　 　 　 /　　/　　　　　　　　　｢｀7　　 |＿＿＿　 ／ 　 　 　 ／ ＿＿／
　 i |'　/　 　 厂:^:.:.:.:.＿　 /し'i 　/⌒i　　 _,,..、　　　　　 　 ,..､. ,/　　　　 　 ／'ー┘└‐┐ 　 　 ／／　　　＿＿, ￣
　 i | /.　　　,r'⌒''"´　 ｊ /　　/i　|　 / ,..-､ヽ　｀ｰ､　　　 ／　ア.　　　 　 　 ￣￣フ　 |￣　 　 ／　 ￣￣￣　　／
　 l |′.....　/　　　　　,く（　　 { l　| /´ l,､_ノ　ヽ､　 'l　 ／　／.　　　　　　 　 　 ／ ,イ｜　　　　￣￣￣￣￣￣
　 i |　 .:..ﾞ/　　,, 　 ,ｲ　l|　　/　 i'　'´_,,、　　 ,　 ｀ｰ',／　 /　　　　　　　　 　 　 ￣　 ￣
　 i | /.: /　／/　/ ｌ　ｌ|　 _｣　 し''´　」　　　　　 ／　 /´
　 i l..　/ ／ /　/　l　 lレ′|　 ,,.-''´　 　 　 　 「　 ／....ｊ）
.　　 　 "′/　 ヽ　レ､ゝ　 |　.|　　　　 　 　 　 ｀''"
.　　 　 　 /　ハ　ヽ､　　　..l､_ﾉ
.　　　　 /　/　 ヽ　 {
.　 　 　 l　/　　　ヽ-'
.　 　 　 ﾚ′
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　激しい風雨にその音はいくらか紛れているのだろうが、市民の反応も気になるところだ。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　そして気にかかるのは、今、扉の向こうで息を潜めているであろう、幽波紋使いにあらざる人々のことだ。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

　　　　　　　　　 （　　）: ＼: ﾉ'⌒二ｺＺﾋﾆ..ヽ:::!:::i. 、　 　 ﾉ:／i//:::::::::::/:|:|:.!ヽ!　 　　　　 　 　 　, :' : : : : : l: :ト-`　　　　　　　＼ 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　＿__>:´: :_:_／ ／　／ヽﾊ　　 ヽ!V　 }ＴＴ「 ´　　/ :::::::::/::::!:l.` ハ 　 　 ヽ　　　　厶ィ : : : : ﾉ- '-　_＿,.　-‐ｧ´￣　` 　ー　　　 /
　　　　,. 　　/: : : ;.ｘ＜／　　＼　　／| |＼/´ﾚ': :..ﾞl::i:::::!　 　 /:::::::／:!::/:::l . : : :`: ..　　 vﾆヽ　 ／: : : ／　　　　l /　　 /　　　　　　　　 _ -‐
.　　　（_＿ノ: : 「/ ＼　　　　／ ヽ/　 V　　 / _,.r-j/:::/　 　 ,':::::::/_＞-､:::::',ﾞ: : : : /: :｀: . `_´／/: -イ /　　　 　 　 　 /　　　　　　_　-
　　　　／: | : ｒ'ﾉ　 / ＼　／ ／　　　 |.....　／/／::／　 ´　,'::::::/::.::.::.::.::. ヽ::',ﾞ:ィ: {: : : /¨7--//　/　./　　 　 　 　 　 |　_ ....-‐
ｰ＝ヲ: : : / : | l　 /　　　ヽ./＼　 　 l |　l.//／:∠>ｭ<ｦ==/!::::::i::.::.::.::.::.::.:　i:::i/　 !: :./} /-‐/ ヽ/!　　　　　　　 　　　 ∨///
　　/: : : :/ : //　ﾉ＼　　　|　　 ￣ヽＬ|__.ｉ／／*ﾟ〈∧〉:ﾟ／::.i:::::::!::.::.::.::.::.::.::. l:::l......--{　｢ _,,{　　　　　 ヽ　　　　　 ／ 　 ∨/
　 /:∧l: l: ://　/　　 ＼　 l　　　|　　|　〃´＿ﾟ:｡:*:ﾟ｡／::.::.::.V::::|::.::.::.::.::.::.::. j:::|ﾞノ 　 !/　ノ　　　　ヽ　 　 　 　 ／＿＿__,V
　{: :l　 ヽ://　/　　―-ハ/ 　 　 ! 　 !/::{ﾟ:+｡:*ﾟ:｡:+./::.::.::.::.::.:ヽ::!::.::.::.::.::.::.::/::::|.　　/}｢¨ _,.　-- ､　　　　　 　 　〃
　｀ｰく　,//　/ 　 　 ／: : :V　ヽ.　l.　 {:.::.i｡:*ﾟ:+｡:*ﾟ:!::.::.::.::.::.::.::.リj::.::.::.::.::.::,':::::::| ／　　 /　　　　　7　　　　　　/
　　　　//　/　　,　': : : : : : ∨　 ｀ l.　ヽ:.:〉ー――ﾟ|::.::.::.::.::.::.::.:: l::.::.::.::.::.::l:::::::::i /=-　 {　　　　　/　　／　　 /
.　　　//　/　 ／ｊﾊ: : : : : : : ∨､　 l 　 lヽヽ.ﾟ:｡:+ﾟ:*:|::.::.::.::.::.::.::.: l::.::.::.::.::.::l:::::::::j.ﾞ!　　　　ヽ--　　　／　　 ／
　　 //　/　,ｲ　'´ ﾉﾊ : : : : : : 〉　　l......j::ヽヽ_*ﾟ_+｡ﾟ|::.::.::.::.::.::.::.::l::.::.::.::.::.::l::::::::/　　 　 ー--‐　 ／　　　/
　 //　/　/ へ、（: {　＼: : : :/　 　 |.../::.::.}::}+｡:*ﾟ:+|::.::.::.::.::.::.::.:l.::.::.::.::.::.:|::::::/...{-―　　　　　 　 /　　/
. 〈〈　/　　　　　＼ :＼　）: :∧..　　　,'::.::.::.|::|｡:*ﾟ:+｡|::.::.::.::.::.::.::,'::.::.::.::.::.::.!:::━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 やる夫をはじめとして、桐条の面々と三浦あずさ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


.

　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　彼らに害を及ぼさせることなくこの幽波紋の悪意を返り討ちにしてやらねばならない。

　　　　　　　　何かを守りつつ、戦って、しかも勝つ。
　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー


:,,,､:; ;　.;:..:;　:.: ,,: ..､.. . .. .､ ...　　.:
.;:..:;　:.: ,,: ..､.. . .. .､ ...　　.
,,: ..､.. . .. .､ ...　　.:.　 　 　 　 （毎度のこととはいえ、簡単ではないこと……）


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／i:i:i:i／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,＿;.ノ:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　＿__　_／⌒.:.:.:.:.:.:.:.:.:／i:i:i:i／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｘくニニ:.:.:.:.:.:.:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 |:r― ｧ｛:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／i:i:i:i／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.r―- '′　＼ニﾆ.:.:.:(
　　　　　　　　　　　　　 l:レ　'アﾆ.:_.:.:.:.:.:.:./i:i:i:i:i/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_ノ　 　 　 　 　 丶ニ:.:.:｝
　　　　　　　　　　　　　く:く／/⌒＾.:.`.:.:.:.:l:i:i:i:i:/.:.:.:.:.:.:.:.:.f⌒´　　　　　　　　　　 Vﾆく
　　　　　　　　　　　　　　＼（〕へ:.:.:.:.:.:.:.:.j:i:i:ｉ:ｉl.:.:.:.:.:.:.:._/ 　 　 　 ﾊ　　　　　　 　 'ニ.:）
　　　　　　　　　　　　　　/:/^}::|　):.:.:.:.:.:.:|:i:i:i:i:|:.:.:.:.:.:(,_　　　 　 / 　 　 　 ｌ　 、　　}Ｙ
　　　　 　 　 　 　 　 　 /:/　 }::| ﾊ:,:.:.:.:.:.:|:i:i:i:ｉ:|:.:.:.:.:.:.:ﾉ　　/ 　 { 　 　 　 ｜　 ｝　 ﾊ}
　　　　　　　　　　　　 /:/. 　 }::|′: ）:.:.:.:|:i:i:ｉ:ｉ:|.:.:.:.:.（_　　 |　　 {　　　 ‐ l爪　/　/　:　　　　　　（私の手には余るほどなのだわ）
　　　　 　 　 　 　 　 〈:/　 　 !::|　　{_:.:.:人i:i:i:i:{:.:.:.:.:./ 　 _｣ -‐ f＼ 　 ｨｆ苅イ}／　ｊﾉ
　　　　　　　　　　　　 j 　 　 ｝ﾉ　　 ､＼_少⌒'ﾍ:／{ l／}/抖=冬　 ､/V)'/ {｛
　　　　　　　　　　　　 | 　 　 ﾊ　　 　 ＼ 辷_)ン| 　 ト( ≪ V)ﾝ′　　 　 :　{　
　　　　　　　　　　　　 |　 　 :　l　　 　 　 ＼ 爪l:| 　 |f^　　　　　　　 '　 人 {＼ ＼
　　　　　　　　　　　　 |　 　 i　|　　　　　　　て^:l　　|丶.　u.　　　 ' ’／⌒ﾆL_ ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　 |　 　 l　| 　 　 　 　 　 ）:.:| 　 l:.:､＼≧=::‐-rfﾍニニニ/、　＼ ＼
　　　　　　　　　　　　 |　 　 l　|　　　　　　／.:.:..:ｌ 　 ｌニ＼＼ニニ〉り;}ニニ∧ ﾟ,　　 '　　'
　　　　　　　　　　　　 |　 　 l　|　＿＿__/:.:.:.:.:.:.:.:., 　 Ｖﾆﾆ＼ Ｖニｰｲニﾆく＼｝ {　　 }　 /
　　　　　　　　　　　　 |　 　 l　l/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, 　 Vニニ} |ニニニニﾆ｝.:.＼;　 /／
　　　　　　　　　　　　 |　 　 | ｛ .:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:∧　 'ニニ} ｌニニニﾆﾆ人.:.:.:.:.ｰ'ヘ
　　　　　　　　　　　　 ｌ　 　_|_」:.:-‐:'′.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:./:.:.ﾍ.　 ＼//ニニ⌒'ﾆく:.:.:.丶:.:.:.:.:.:.:.｝



.

　　　　 （積極的に討って出るのはそもそも現状では不可能。

　　　　　　　 でも、やら兄様に掃き出されたあの靄にも『目新しい動きは』ない）


　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /⌒i__
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _r'　　厂i}
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 j[　　/　.:i}'⌒Y
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /⌒　/　　从　 {
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　}.:′ ./　 .／｀ｰ┓
　　　　　　　　　　　　 　 　 /　　,ﾉ 　 ,　 ／　　 才
.　　　　　 　 　 　 r‐ ､j⌒i/　 ／ j}／ __,,.｡s≦ __,乂
.　 　 　 　 　 r ､ノ＼　／.; ／.／´ 「⌒　､　　　　 ｀　､　　　　　　（それならばいっそ）
　　　　　　__,ﾉ　 ＼.　‐ﾆ/´／　__,,ﾉ､　 　 ＼　　 　 　 ＼
　　　　 __j}≧s｡.　 /ニ‐　　 .／i「　　ヽ　　　 ヽ　 ､　”"''*､
　　　　{i__　　　　｀‐ﾆﾆ′.／　.:ｉ}　　　　　　　　　　ヽ　 ､.　ヽ
　　　　 _]}ﾆ=- 　 ｉﾆニ{／　　　ﾉ　　　　i　　　　}i　　 ', 　:.　　　　　　　　　「やら兄様」
　　　　{i__　　　　 |ﾆニ{　　 .／{　 　 　 :|i 　 　 :}ﾄ､ 　 }　.i}　 i}
　　　　 _]}ﾆﾆ=-　|ﾆニ{ｰ=彡'⌒ｉ ｉ　 　 :|i 　 　 :}i 才´i}　.i}ﾄ､ﾉ
　　　　{i__　　　　 |ﾆニ{　　 　 「　ｉ　 　 :|ﾄ､　　 :　芹斥､ノ
.　 r===_]}ﾆﾆ=-.八ﾆﾆﾑ'⌒ｰr'　 ji　　　j　 ＼　,　代リ　∨
..　{{　　乂__,,..斗 '　＼ﾆﾑ___人　圦斗f七　　 }/
..　乂／ {{　}}乂_／´　ヽ‐ﾞ, 　 i}＼ ﾞ,　ｱ 沁　　　　　　 　 从　　　　 　　__
　　　　　ゞ=}}　┗‐{i__r{i芥7ﾊ,ﾉ 　: ､,{乂 ソ　　　　　 　 ,仏个ｰ‐‐=≦´⌒ヽ　 , -- ､
　　　　　　 i}}从　　､人j器j´i}≧＼　＼ ＼　　　　　'　 ′　____ ,,.斗匕´⌒V}〃⌒ﾏﾉ
　　　　　　 i}} i{{＼　 ＼｀ 个ー―‐＼　丶 ≧s ---　尓ﾆ}=---=ミ　　　　 :ﾚ'　　　'
　　　　　　 i}} i{{　 ヽ　　＼ ､　　 / / ≧ｰ-　　　..,, __　　 =--=ミ､) ヽ　　___
　 　 　 　 　 　 　 　 iﾄ､ 　 ＼ ､/　′､____ ,　　　 ｀　､ﾆﾆﾆr'　 ／ 才´　____　｀ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 i|　ヽ　　 ヾ　乂　　　斗‐‐‐‐=ミ ﾏﾆﾆi､　ー‐‐=≦⌒7　 ノ
　 　 　 　 　 　 　 　 i|　　‘,　　 ‘, 　 　 /　　 　 　 　 ヽﾏｰ'､≧====┓　/　´--=ミ､
　 　 　 　 　 　 　 　 i|　　　,　　　,　　　′　　　　　　　　ﾏニ＼ｰ-　､i}　'´　　　　　)'
　 　 　 　 　 　 　 　 i|　　　i　　　i　　 〉　　　　　　 　 　 }'ﾏﾆニ＼



　　　　　　　　　　　　 　 　 　／￣￣ ＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　__ノ　｀⌒　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　「どうした？真紅」
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （●).（● )　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 （__人___）　　　　|
　　　　　　　　　　　 　　　, =二ニﾆヽ､　　 |
　　　　　　　　　　　　　/　　二 ヽ､`,┘ 　 ﾄ、_____
　　　　　　　　　　　　 /　　　-､ }、j┘　 ｲ// : : : .｀' ｰ- 、
　　　　　　　 　 　 　 /　　　 /{_/ニニ,´＞/ : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　 _/＿__　ノ : 「r{::::ﾍ　 / : : : : : : : : : : : : : : '､
　　　　　　　　　 / : : : : :ヾﾐ : :.i　r:::',　y : : : : : : : : : :/ : : : : : :'
　　　　　　　　　 : : : : : : : :/ : : ｉ .i:::::i ,i : : : : : : : : : r : : : : : : : :i
　　　　　　　　,' : : : : : : : / : : : :i i::::::ｉi: : : : : : : : : : :| : : : : : : : :|
　　　　　　 　,' : : : : : : : ハ : : : :',i::::::ii : : : : : : : : : :.| : : : : : :／|
　　　　　 　 ,' : : : : : : : /. :ﾊ : : : :',:::::|: : : : : : : : : : :| : : : : : : : :|
　　　　　　/ : : : : : : :./ :/　V: : : : ',:::|: : : : : : : : : : :| : : : : : : : :|


.

　　　　　　　　　　　　　　「周辺に他の敵影や幽波紋が待ち構えているような様子は見当たりませんわ」


　　　 　 　 　 　 　 ､__,　　　　　　　　　　　　　　..,,, -‐―=ﾍ
　 　 　 　 γﾆ二 ヽ{i:{｀Yﾌｰrrrrｪﾍ,,,.,.,.,..-.‐'"´rしﾍゝィ´ｰ=ゝ､
　　 　 　 (（ i==ミヽﾑＹノ:.:.:/ｉ:ｉ:ｉ:/ .:.::.:.:.:.:.: κ;ノ=ﾐ三ﾆ=:.:.:.:.:乙}
　　　　　　/ヽヽ〉｝く;ノ:.:.:.:/ｉ:ｉ:ｉ:/:.:.:.:.:.:. r=ﾐ乂 　 　＼三ﾆ=:.:.て}｝
.　　　 　 /　/}ゝirﾍ}:.:.:.:.:/ｉ:ｉ:ｉ:/:.:.:.:.:_彡′　　 ヽ 　　 ＼ﾆ=-:.:{ゞ｝
　　　　 , 　 i}ｉ川i}ﾏ{:.:.:.:/ｉ:ｉ:ｉ:/:.:._!う‐'　　　　 　 l　 　 　 Ⅵ{:.:.てﾉ
　 　 　 |i 　/ヽｲ仁ゝ:./ｉ:ｉ:ｉ:/:.:.:}ノ// /　　 l　　 l　　　 　 Ｖ:.:.:う}
　 　 　 |ｉ　i斗l |（Ⅳ 〈i:i:i:i:〔λﾌ// /　/　 '　　 '　　/　,　 'Yく:ｿ
　 　 　 |ｉ　l　ﾘ |〈ゝ:.:.{i:i:i:i:{:.〔〉 l十；- l ､/　/　′ / ,　　,　};ノ
　 　 　 |ｉ　l 　l |{κ:.:.}i:i:ｉ:ｉ|〈） ｊ,l_ｌ,,,ｌ-/ / // / / / / / /　′
　 　 　 |ｉ　l 　l | ﾞ廴刈i:i:i:lリｲf斧抃ﾐ癶// / /丁７'/ /　/
　 　 　 |ｉ　l　〈_ｊ｝ヽて)《薔》ミ代zﾂﾒ 　 ｀´ ´f斧ヽｲ /　/
　 　 　 |i　|　　|　　｀ﾐ癶!刈{ﾑ｀¨¨´　　　　　{じ;ﾒﾑｲ'//
　 　 　 |i　|　　|　　　ゞﾐヽヽ＼ヽ　　　　　 '　｀¨ 从;|ｊ/　　　　　　　 「ならば今のうちに、やる兄様たちに
　 　 　 |i　|　　|　‐=彡'_l'"＼ヽヽｰ=ﾐ　‐ ‐　　 ｲi:川
　 　 　 |i　|　　|　　　　}:.:.:.:ｰ:＼ヽ Y ｊ、_ 　イ〈i{ノ i |　　　　　　　　　　 退避していただいたほうがよろしいのでは？」
　 　 　 |i　|　　|　　　ノゝ=-ゞ'"´:｀ヽ 》ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:〉 ヽミ从
　 　 　 |i　|　　|　/´:.:.:.:.:.ノ:ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:マｉ:ｉ:i:/}　　Ⅵヽ｀ﾐＹ
　 　 　 |i　|　　l　|:.:.:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾏ:〈从　　 ｝　川ｊ
　 　 　 |i　|　　|　}:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Ｖ≦ﾌ＿_ｊ_ノ_ノ
　 　 　 |i　|　　|　|:.:.:.:.:.:./:.{:.:.:.:.:.:.:.:-=ﾆ二:Ｖﾆ厂二ﾆ=i｝


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣ ＼　　　　　　　　「あぁ、それも考えてたが……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-｀ 　⌒　ヽ､_　 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ´ 　 ●）(● ）　　 　 |　　　　　　　いや、状況が今より好転するとは限らない以上、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （_人＿)　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '､　　　　　　　｜　　　　　　　 今そうしてもらうべきとは思うんだが」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ､　　　　　.ｨﾊ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ≧ｭ─ｰ ´　／.......ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／/Y:::ﾊ､￣／...:::::::::::...＞、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.＜..::/:r〉:::li　`y .:::::::/::::::::::::::::::..ヽ、
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /.::::::::/:::｛,'::::|i　 / .:::::::/::::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j ::::::::::> :.{::::::l　/ .:::＜:::::::::::::/..::::::::::::::Λ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 i :::、:::〈 :::i::::::ﾚ .:::::::／::::::::::i:::::::::::::::::::::::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｉ :::Λ::::', ::i:::::/ .::／::::::::::::::V..::::::::::::::::::::ｲ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | :::::Λ:::::', :i::/ .::::::::::::::::::::::V..:::::::::::::::::::::ﾊ:i



.

　　　 ／￣￣＼　　　　　　　　　　「ただ、な」
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　 ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　　　　　　　　　　　 やらない夫が言いながら承太郎たちに視線を向けた。
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|




　　　　　　 ｡s≦⌒ヽ
　　 ｡s=≦二─　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 -‐‐‐-
≦三二二─　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,′　　　　ヽ
三三三三二＿ ,ﾆ､. ,へ　　　　　　　　　　　　　　　　i　　……　 }
三三〇ヾー-- ( 　 /η　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ､　　　　　ﾉ
彡彡(≧＞　_ 　 ｀ﾒ､_/　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ‐---‐
ヽ彡　　,fﾓﾌy彡＞　_
ﾍ／　/　　ﾐ　　　{三三
ﾚl　　{　　 ｀　, ─〉 }ー
>{＿＿＿　　ヽ-´ /
彡彡彡　}　こ二 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　「そのあたりはそっちの好きにしてくれ。全員そちら側の人間なんだろう」
⌒ヽ彡　 }　　 } /　　_
___乂彡 . }<⌒>'ー-//
三-＝ﾆ　L三/二ﾆ{_{
三三三≧=､ﾆﾆＯ }
三三三三三＼二 }＿
三三三三三二＼ }',
三三三三三ニ.　 ﾞ}∧
三三三三三二ﾆ　}.　',
三三三三三二ﾆﾆ}.　 }
三三三三三三三 }　/
三三三　 ∨三ﾆﾆ}_/
三三ニﾆ　 ∨三ﾆ}
三三ﾆﾆ. 　　∨三}

.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「実はこの幽波紋を操ってるやつがあの中に混じってて、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 そいつを先に逃がそう、なんて発想はしなさそうだってことは認めてやるぜ」
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿,｡≦爻爻)ﾄ､
　　　　　　　　　　　　 ＿__,｡≦爻爻爻爻爻爻爻心、
　　　　　　 　 ＼_,｡≦爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻j沁
.　　　　　　 ｘ=ミｿﾉ〈爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻ﾐﾐ沁}
　　　　　／////巛《爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻彡'ﾊ}
.　　　 ,ｨl{/////{巛《〈爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻爻ﾌﾊi}
　 r=彡ｆ{////ﾊﾄNi{巛巛巛《〈爻爻爻爻爻爻ｧｉｆﾘﾊ lﾘ}
　 ∨i{（(lﾘレi{　　　 ⌒N{ﾄN､巛巛巛巛巛巛《ﾘl{｢　j ﾘ′
　　∨ミﾐﾐヽｿxiﾄ{N､　　　 ヽﾄl{ｗｗwvｘilｆ{{ﾄwﾊﾞ　　jiﾘ′
.　　 }ミミミミﾐﾐ::::::i{ﾄN､　　 l{　　l{　　l{＼　　│ ﾘ}j/
.　　 ∨ミミミミﾐ::::::{::::::::{ﾄ{Niﾄｗxl廴__乂l__ヽVﾘﾉ}jﾉ
..　　　Vミミミﾐﾐﾐﾐ人___::::::::::::::::::::___ﾉﾘ｣ﾋ斗匕厂
.　　 　 Vミミミミﾐミ〈 ﾄ､￣ ¨¨¨ ￣￣ｆ{_}ｨ_ｹ　{
.　　　　 Ｖﾐ/⌒ヽﾐﾐﾉﾉー―――==くﾉ⌒￣　 l
　　　 　__V{ 「＼∨{⌒￣,ｨrｔ_ﾗ¨¨ﾌ´　 　 ∨
..　　　/＿V＼＼〉｀　　　 ￣￣　　 ＼　_i__〉 _ l
　 　 // /∧:::_＼ー　　　　　　　　　 　 ⌒__,ィ
. 　 // //ﾆ|::「￣｀ーﾍ 　 　 　 　 　 　 _,ノ ／） |
　　l/　|:{二|:/＼　　　 　 　 　 　 　 　 {_／／　 i
　　　　l/二ｌ'ﾆ二＼＿＿}ト 　 _ 　 　 　 ｰ' 　 　 }
　　＿/二二二二二二二ニニﾆ≧ﾆ=‐　＿,　 ´
.　　　{二二二二二二ニニニニﾆ/　⌒ヽ　}＿＿
　　　人二二二二二二二二ニﾆ{　(　　　 ﾉ二二＼
　　　二＼二二二二二二ニニニ＼＼ ／二二ﾆ( )＼
.　　　二二＞=ﾆニニ二二二二二二￣二ﾆ=―二二二
　　　二／二二ニ=-二二二二二二二ﾆ=-二二二二二
　　　ﾆ〈二二二二ニニ=-二二二二二二二ニ=-ニニニ
　　　ﾆ/二二二二二二二二ﾆ=-二二二二二二二／二
.　　　/二二二二二二二二二二ﾆﾆ=-ニニニニ／二二



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　 ⌒　 ⌒
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｜　 　( ⌒) ( ⌒)
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｜ u.　 （___人__）i　　　　　　　　　 「いや、そう言ってもらえればありがたい」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　　　 　　|　　　-3
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 　　人､ 　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,イ ﾄ､ ヽ 、 __ ,_ ノ　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　,.　-─‐-´ 　｀, へ　 ＼__､_ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　 承太郎と仗助の言葉に、
　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　　　　 :i 　ハ､　イ;;ヽト、
　　　　　　　　　　　ﾄ⌒　　　　　　　　:i　　 ｀<´.〉:.;〈ヽ ＼､　　　　　　　　　　　　　　やらない夫がホッとしたように礼を言った。
　　　　　　　　　　 /　, : . ＼ 　　　　　 :L_＿　｀v;;;;ﾍ ' ,＜ヽ　　　　　　　　　 　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　ﾉ　l : : : .　ヽ: .　　　　　 く　　　'';;;;;ﾍ l　｀l　｀-、
　　　　　　　　　　i　　!: :　　　 、: : : : 　　　 ヽ 　　'';;;;ﾍi 　 i　　r i
　　　　　　　　　 /　　　´: : :　　' : : :　　　　　 ＼ 　 '';;;::|　 ,|　__| |
　 　 　 　 　 　 /　　　　: : 　　γイ: .　　　　　　 ｀､　 ':;;:|　 l、__j.|
　　　　　　　　/　　　　　／ ／: : : : : : . .　　　　　 ｀､ ｀':'}　 |　 |!


.

　　　　　　（そういうこと……この『幽波紋を使っている』のが私達の仲間でないということが証せないから……）

:,,,､:; ;　.;:..:;　:.: ,,: ..､.. . .. .､ ...　　.:
.;:..:;　:.: ,,: ..､.. . .. .､ ...　　.:
,,: ..､.. . .. .､ ...　　.:

　i　八　　　 ハ　辷ミ、｀丶、ヾヽ　　　　　　　　i!　ハ ハ　i l ヽ　＼ ＼　ヾ　､辷彡　　 ヽ
　|　　 ヽ　　 　 いi　 i! ＼ヾ:､ ｀ミニ＝-　　　　ｲ /　i i　 ! | !_,..．ゝ､辷ﾆヽ､ヽ ＼　　　　　＼
　|　　　 i　　　　ヾ:ヾ､ ＼ `ｰ-､ーｧｽ=-　 ｨ 　 ﾊ/　_jﾑ-‐!ﾘ’　　 　 Ⅵ!.:.:,ｧiﾍく　 `ｰ=ミ
　|　　　 |ヽ　　　　＼ヾ　､ヽ　　ヽ ヾﾊ　　ﾉ　/ _,..イ´"　 ´　 ,　　,._,　iﾚｲ_ ｲ圦　　　　　｀ヾ､
. 八　 　i!　i＼ 　 、　ヾ ヽヾ:＼ 　ﾊ l | ,ｲ ィ"　　　　　 _.．‐_ﾆｨ禾ミ　|!::!　{!kj} 　 　 　 　 　 ｀
/　 ）　 ,′ｲ　 ゝ　＼、ヽ　`ｰ≦． jﾉ "　　　　　　,イ彡ィ弍乏ﾉν 　 い､i|lｬハ
.:.:./　 /　/ !　　ハ　 ）ヾムィ'"´ 　 　 　 　 　 　 　 ,ｨてﾆ=孑く`｀　 　 Ⅷ:`".:.:∧
.:/　 /　/ /　 /　_,＞’´　　　　__ ､　　　　　　　　　 　 ´´　 　 　 　 　 }!.:.:.:.:.:.:.:∧
:′ ,′,′!　∧ｲ´　　　_.．-‐_,.ﾆミ:､　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 八.:.:.:.:.:.:.:.∧
　　i　ｲ　 j /　ﾊ　　__..．-=才彡ｿ,. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::Ni:.:.;≧ミ:∧
ｲ　ﾘ∧ゝﾊ’ 　 ∧イィ"_辷斗ィ''"　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /::::;ﾑ'": : : : :ヾ:ﾍ
ﾊ　（くﾍ＼　　　 ∧　 　 ´　　　　　　 　 　 　 　 ヾ:.　 　 　 　 　 , ′;ｲ: : : : : : : : :.ﾊ:ヽ
ヾ:ゞ延≧､ヽ　　　∧　　　　　　　　　　　　　　　　:'　　　　　　∠才": : : : : : : : : : : :ﾍ┴-:.､_
ヾ:.:､ ゞ辷ﾘ:､ヽ　　 ∧　　　　　　　　　　　 　 　 _ .．: ´　　 ／: : : : : : : ;ｨ=-: : : : : :ヾ:i.:.:.:.:.:.:
　 ＼＼`ﾚ’ ヽ＼　　 辷ｭ､　　　　　　　_ ..ィ:ヽ´ 　 "　　 〃: : : r==≠彳´: : : : : : : : :.`v:.:.:.:
　　　`ｰ=ミヽ　＼＼　 ＼.:≧=- ．. _／: : : : : :＼_＿ ／__: : :／ィフ厂´: : : : : : : : : : : : ヽ.:.:.:
＼　　　 　 ＼＼:ハ ヽ 　 ＼.:.:.:.:.:./: : : : : : : : : : :ヽ: ri厂ミＹｭ:._才: : : : : : : : : : : : : : : : ;べ:､:


　　　　　　　　　　　　　（疑われるのは業腹だけど、仕方がないことでもあるのね）





.

　　　　　　　　　　（そういえば、私は今まで『信頼出来る』人としか、

　　　　　　　　　　　　共に戦ったことがないのね）



. 　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:‐=彡ﾍ_:.:.:.:.:.:＼　　 　 　 　 　 　 ___
　 └ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〔:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼,_＿ ___,..,,__／_i:i:i:＼
　 　 .┘:.:.:.‐-:.:.:.:.:.:.:.:_;.ﾆ=‐ ＼:.:.:.:_:.:.:.:.:.ﾏi:i:V/.:.:.厶ィ竺≧:i:i＞
　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＞　　 :. 　　｀⌒７:.:._:.:.:.Ⅴ:i:i∨:.:/_八　/:K
　　辷_:.:.:.:.:.:.:.:.／ ／　　 ;　　　　（:.｀⌒'ト:.:.Ⅵ:i:iV.:ﾑ:个/:什 ＼
　　　　_）:.:.:.:. ′/ 　 　 / 　 　 斗 ｢工):.:.:.＼}i:i:i:iv:.:.:.:l〈:/川　＼':.
　　　〔:.:.:.:.:./ '　.:　,　　｛　　 イ/_} ﾊⅥ:.:.:.:.:.:.:}i:i:i:i:l:.:._八:. 　 {　　 }i;
　　　　 7.:.; / / l　{　 ､{_／ｨf苅7/ 川＾):.:.:.:.fく天ﾐｖ:.:.:__:〕 　 ,　 /:′
　　　　 }.:.:|:i{ | 八_{__　j｢}/^V)ｿ ′ｊ;仏L;_:.:.:込=乂:.:.( |i:|　　 Ⅵ/
　　　　 ＼|:i{ l ､　i{f笏ｖ　　 　 　 　 　 | く:.:.厂i:i厂.:.:_}j:ﾉ}　 　 ＼　　　　　　（私は、正直財団の方々を信頼していると言うには
　 　 　 　 ｊ八ドヘ ｲﾋr'　 　 　 　 　 　 |　}V:ｉ:ｉ:/.:.:.:./ ′ {　 　 　 :.
.　　　　　　 　 　 }　l　` 　 _ 　 　 　 　 |　}:.Ｖ仏ィ'ｱ 　 　 :　 　 　 ；　　　　　　　まだ及んでいない……でもそれはお互い様なのね）
.　　　　　　 　 　 } 人　 ´　　┌‐‐…::v　Ⅸ乂／ |　　 　 |　　　　 |
　　　　　　　　　,:〃 个　.　　 |ニニニ;　 厂＼ﾏ_ |　　　　|　　　　 |
　　　　　 　 　 // l　 | __,..≧=Vニニﾆ}　仁i⌒l)トL,　　 　{　　　 　 ,
.　　　　 　 　 //__」ｉ斗ニﾆ{fﾂ,仁ニニ7 √.:.:.:.:＼ :.:.＼　　 ,　　　　 ′
　　 　 　 　 〃くニニニニ≧7ニニﾆ/　 ;ﾍ:.:.:.:.:.:.:};.:.:.:.:.丶　′　　　　 :.
　　 　 　 　 {{　 Ⅵニニニニ{ニニ∠,　くL,}_:.:_／'′.:.:.:.:.:.:＼ﾍ,　　　　 丶
　　 　 　 　 ﾊ　　＼_ニニニﾆア‐-==≧-‐=ﾆ　￣　 ＞.:.:.:.:.:.Ｖ{　　　　　　＼
.　　　　　　 {└‐ =ｧ{ニニﾆ／ニニ＜__／￣:.:.ア ∠;__ :.:.:.:.:.:.:.:.≧=-‐…ｰ┐ ＼
.　　　　　　 _＾ﾆ≠_う＼ イニニニニﾍ:.:.:.:.:_／r≦:.:.:.:..:.:.:＼:.:.,;__:.:.:.:.:.:.:.:.:／|　 　丶
　　　＿__　⌒ーfｱ.:.:／ /ニニニニニ|.:.:.:.:＞ｱ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.-―┐l.:.:.:.:.:.:./ﾆ:/ :.
　　/.:.:.:.:.:.:.＼_／.:.:/ニf⌒＼ﾆく｢￣}リ.:.:.:.:.}/.:.:.:.:.:.:.:／ニニニ|ﾉ.:.:.:.:.:.:.|ﾆ/:. 　 ヽ



.

　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　,ノ　ヽ､_
　　　　　　　　　　　 　 | 　 　（ ●）（●）　　　　　　　　「それじゃ真紅。やる夫達を連れてこの建物を離れてくれ」
　　　　　　　　　　　　　| 　 　　（___人__）
　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　　　　　　　､'
　　 　 　 　 　 　 　 　 ｜ 　　　　　　｜
　　　　　　　 　 　 　 　 }._＼ 　　　 ,　|
.　　　　　　　 __　_＿ ,.〈＼＼＞ニﾆｧ´
　　　　 　 ／: : ＜ : : : : : : ＼ 　／ﾞｉ ﾞｉ、
　　　 　 , ' .: : : : : : : : : : :l: : : .∨',:::::ﾄ|ﾞｉ ＼_
.　　　　 { : : : : : : : :ﾞｉ : : :」 : : ::', Y´ﾞｉ. |: : : : .＼
　　　 　 |: : : : : : : : :＼ : : :＼ : ',|::::::ｉ |: : : : ',: : ｀,
　　　　　', : : : : : : : : : | : : : : : : :.',:::::ﾞｉ|: : : : . ',: : }
　　 　 　 (,:／:／ニ｀ﾝ---r : : : : : ',::::| : : : : : ',: : ',
　 　 　 　 ｀: ´ : : : :V　,r'二ヽ_: : : : :',:|: : : : : : ',_,rｰ'､
　　　　　　 {∨ : : :└」_,r' 二 ヽ: : : : ',|.: ＞＜￣＼.: ＼
　　　　　　 {: ∨ : : : : :」.ゝ-''ﾞ~￣￣￣￣: : : : ﾞｉ　ム: : : ' ,
　　 　 　 　 l: : ∨: : : .／: : : : : : : : : : : : : : : : ､／: : : : : : }
　　　　　 　 }: : : ＼ : : : : : : : : : : : : : : : ／゛￣: : : : : : : :, '


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /: : :ヽ:ｰ､ 　　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ:､_: :ヽ__:_r‐':.lヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 , -､ノ: : : : : : : : ｀: :|: :.ヽ､　　__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 く: : : ｀: : : : ;　-― ‐{`: : : :ヽ´: :.〉_ -､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '; : : :.,ｨ'´　　　　　 ゝ‐-､:-:'ﾐx:´: : : 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 r‐': : ; '　　　　　　　　　　 ﾉ: : :}ミ}: : :ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 廴:../　　 l　　　　　l　 　 ,': : : :}三!: :ゝ,x=ｭ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ;'　　l　! 　 　 　 l　　　ヾ_: : l三!: : : 〉｀ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヾ!　　 !ﾑ斗　/ l‐l-､l　/　 〉: l三!:r‐'ミｭ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 lﾄ､ 　lｨｭヽ,/ l/ /／l/l　f´: :..l三!:ヽ三}ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ l じ'　　 ｨ示云x!　ゝ､: :l三:.ノﾐ} }}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l !　,　　 　弋:ツ/ l　 /:{薔}/三} ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 l人 　､_　　　　/ /　/彡イ ,ｨ彡'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 !　 ,ヘゝ'　 　 /　l　 l'　l　ｲ/}ﾐ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 / l　{三ミ二三l 　 ﾄ､ ヽ ヽ{ﾐﾄ､ﾐ}
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / /l /三ﾐ薔三ﾐ!　 l三ヽ_ヽヽゞ=ﾐ}　　　　　 「え？私、ですか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 / ///:.{三ﾘ寸三}ヽ　ヽ〃: ヽ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / / /: : :ゞ〃 ヾ三三ヽ　ヽ: :/ /}　　　　　　　　　 引率はヤン先生のほうがよろしいのでは？」


.

　　　　　「いやぁ、私も早々にこの物騒な場を離れたいのはやまやまなんだけどね。

　　　　　　　　だが誠に遺憾ながら、私もやらない夫くんの判断に賛成だよ」


　　　　　　／￣二ﾆ= 、　　　　 ＿_, --―=＝ﾆ二≧.＿_
.　　　 　 / ／　　 ､　　＼　　／/ ｽ､　　 -=○≠‐ゝ,-‐　｀ヽ
　　　　　ﾚ'/　　　ヽ＼＼　`< .ｲ /　-‐=≠ﾆ二＿　/￣ ｀ 　 }
　　　　　ﾚ'　 , -‐ 　ﾊﾊ　ﾄ､　':. ｜-‐　_,.=ｧﾃ从:.　（_､￣｀　　'.
　　　　　|　 // /／　 ｜lｉ ﾄ､,(］ |.ｨ=彡'／ﾙ'‐-ﾊﾄ､ヽヽ　　　　＞―=ｧ‐―--
　　　　　|/// /　　　 | l 川ﾄ､ｿ ﾙ'.:://(　 行㍉ヽ ﾉﾊ_;ﾊ　　_/　　ｒ‐'　　￣
　　　　　|//　　 　 　 | l' ﾑィ斗くﾊ:l八　　 ｀ﾆ=　 （ｆﾊﾘ:j:;>く.{　 ノl＼
　　　　　|/　　　　　　| ﾄ､::::V人ゞ ﾘ　 　 　 　 　 _､〉/:イ　　 ＼ﾆ{ ヽ＼
　　　　　'　　 　 　 　 | |',ﾊ::::）ﾉﾉﾌ′ 　 　 ＿_ ､_ ´/人ゝ　　　 ｀ヽヽ＼＼
　　　　 ,　　　　 　 　 | |'i 川'((.:/　　　 　 ´　￢｀ /　　　　　　　　 ＼ ｰ==ﾐヽ
　　　　 |　　　　　　　 , ﾘ/{/￣￣｀ヽ＼　　　　　/　　 　 　 　 　 　 　 ー=､ ヽ
　　　　 |　　　　　　　,'　//　　　　 //lﾄ.＼＿ ..ｨ＿　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　 |　　　　　　 ,　//l＼ー-=//　|　＼_|_,ﾍ　∧ｰ‐≠ﾆﾌ￣￣￣　ﾌ77ｱ广
　　　　 |　　　 　 　 l　l/ |ヽ ＼ //､__,l｀ヽ　　 ﾉ}/ ハｰ-=ﾆ、　　 　 ／ // /／
　　　　 | 　 　 　 　 l　; /|　 ＼{{　 ｰ-=二ﾆ=-く'_/＿}ｰ-､ 　ヽ＿／ /// /'
　　　　 |　　　　　 　 /,　|　　　ヽ　　　＼＼　　爪　　　　 ＼ {　 |　/// /
　　　　｜　　　　　l //　|i　　　　',　　　　　 ＼{ l,ハ　　　 　 ';i　 |'/// /
.　 　 　 l　　　　　///　 ||　　　　 ',　 l　　　 　 ＼ヽ}　　　　　ﾊ　|'// / 　 　 ／
　　　 　 .　　　　//ｲ i　l||　　　 　 ヽ. l　　　　 　 　 |￣￣￣｢' | l|i/ /　　 ／
　　 　 　 ',　　 ／ 八ﾊ ｌ||　　　　　　 ＼　　　　　　 |　 　 　 |　| l|　　　／


　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _厂しヘ _ノ⌒ーﾍ、
　　　　　　　　　　　 　 　 r'´:.丶:.:.:.:.: : }:.:.:.:.:.::.:.:/⌒ヽ
.　　　　　　　 　 　 　 　 ノ:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:}:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:ｰ┐
.　　　　　 ＿＿＿＿厂二ニ=:‐-:.:._:.:.:.:}:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.: : しﾍ ＿＿＿_
　　　　　{ r――‐ ノ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :_:_:_: ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ ――┐}
　　　 　 {└―‐（:.:.:.:.:._:_:_:_.:.: , 　　´ 　 　 　｀　　､:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.）ｰ―┘}
.　　　 　 ｀¨¨77¨＾Ｙ´:.:.:.:.:.:／　　　　　　　　　　　　　:.:.:/:.:.:.:（ﾞ¨TT¨¨´
　　 　 　 　 //|　　}:.:.:.:.: /　　　　　　　 　 　 　 　 　 ∨:.:.:.:.:.: ｝ | |
　　　　　　/,'　|　r':.:.:.: : ′　 　　　ｉ　　　　l　　　　　　:.:.:.:.:.ｉr' 　| |
.　　　　　〈_j 　| 人:.:.:.:.:.ｉ 　 　 i 　 i|　　　　| 　 　　 　 ｉ:.:.:.:.:ﾘ　　}_}
　　 　 　 　 　 |　　ヽ:. i:|　　j　l__,,八 　 　 从,,_l_ 　ｉ 　|i:.:.:（　 　 |
　　 　 　 　 　 |　　　l}:八ハ从芹抃ﾐヽ ／　笊抃狄ﾊ八:.:.:.}　　 |　　　　　　　　 「やら兄様とヤン先生がおっしゃるのであれば
　　 　 　 　 　 |　　 （ :.::.人 爪 Ｖソ　　　　　Ｖソ 乂ノ:.:.:.:.:.ﾉ　　 |
　　 　 　 　 　 |　　　|｀¨⌒(杁　　　 　 ′　　 　 从)ﾞ⌒¨´|　　　|　　　　　　　　　　　　　従いますけれど……」
　　 　 　 　 　 |　　　|　　　 |　i:.. 　 　 _ _　　　 .:!ﾞ |^　　 　|　　　|
　　 　 　 　 　 |　　　|　　　_|　|个＿　　 　＿个|　|_, 　 　 |　　　|
　　 　 　 　 　 |　　　| 　 /i:i|　|i:i;i:i:i:ｉうT爪:ｉ:i:i:ｉ:i|　|ｉ:ﾑ　 　|　　　|
　　 　 　 　 　 |　　　|　〈:ｉ:i:iゝミYi:i:ｉ:《厄ﾘ》:i:i:i:ノ ノ:i:i:ｉ:〉 　|　　　|
　　 　 　 　 　 |　　　|／:.Ｖ -=彡i:i:i:i:i:介i:i:i:ｉ:{二ﾆ=ﾐi/ ＼ |　　　|
　　　 　 　 　 ｧ‐―:´:.:.:. :{二ﾆ=-ﾍi:i:/ｉ:i|:i:i:i:i厂二ﾆ=〉:.:.:. ｀:ー―ﾍ
　　　　 　 　 fj:.:.:.:.:.:.:.:.: r‐=ﾆ二＿}/i:i:ｉ:|i:i:/⌒二ﾆ={:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.: fj
　　　　　　　 fj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:二ﾆ=- 　_｝i:i:i:ｉ|i:{⌒二ﾆ=- _}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:fj


.

　　　「広瀬さんがいない現状、広範囲に幽波紋の情報を得られるのはお前とヤン先生だけだ」


　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　 （ 一）（●）
　　|　　　　 （__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　 「お前の幽波紋の能力の有効範囲内に
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　 　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　　　　　　　　　　敵がひそんでいるという情報はない、が」
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　　　　　　　　　　「『お前の感知の外に敵がいないという保証はない』。
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!　　　　　　　　　　　　　　　幽波紋使いかどうかを問わず、だ」
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..　 ´￣￣:.`:....､
　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 {:.:.:.<>:.:.:.:.:.:.:＿＿＿＿}　　　　　　　　「その点、私の能力は、感知する対象は特定的だが、
　　　　　　　　　　　　　　人:.:.:.:.:..:.:_／{:::::{::::::{::::::::ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 {::::{＞‐j八ﾄ､:.ヽ::＼:::ヽゝ::ﾊ　　　　　　　 この町一つをカバーするには不足がないし」
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ノﾍ:.彳fｔﾃ､ヽｨftﾃ￣} ﾄ､:::::八
　　　　　　　　　　 　 　 　 乂}i　 /　 　 　 　 i{r'}:::::}}
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｝}!　ヽ-`　　 　 j爪N::ﾘ＿
　　　　　　　　　　　　　_,. -= 圦　‐_‐-　　 /从jﾉ:.:}:.:.:.:.:.≧=-......＿
　　　　　　　　 　 　 ／/二二/ ヽ、　 　,.f{ ／:／:八-=ﾆ二＿／:.:.:.＼
　　　　　　　　　　 /:.:.:.!:.:.:.:.:.:「ﾍ:.:/` 7「　Vﾍ:.:ヽ/__:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.|_∧{　 { |　 }:.:∧/:.:.:.:.:.:￣:.:.７:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､`ー＝彡'/7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:|:､:`ー―／:.i{:.:.＿:.:.:.:{:.:.:|:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.}i
　　　　　 　 　 　 /:.:.:.{∧:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:￣￣:.:.:.:.:.|:.:.{ ﾘ}7:.:.＼|:.:.:.:／:.:.:.:.「￣}}
　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.V∧:.:.:.:.:.:.:li:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:○′:.:.:..:!／:.:.:.:.:.::.:|　//
　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:ヽ:＼}i:.:.:.:.:.:.:}i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.V// |:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V/:|
　　　　　　　 i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼}i:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./〈/ |_／:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.┌}:. |
　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|＼:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:⌒`Ｊ:.:.:.:i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.７:.:.!
　　　　　　　 |:.:.:.:.,.: -――┴- ヽ_―＝}ニ二＿:〉:.:.:}:.:i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i{:.:〈
　　　　　　　 |:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,.-=ﾆ二二＞―┴＜/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./}／}
　　　　　　　 V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:└彳


.

　　　　「ヤン先生の能力で『幽波紋の動向自体』は、問題なく感知ができる……

　　　　　　　　　そのあたりは確かに、あくまでも五感に頼る私の能力では及びませんわね」


　　　　　　　　_,,.斗f′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::＞=ﾆ　￣　　　 `'く:.:.:.:.:.{.:.i:f⌒ﾏ__:i:i:i:＼
　　　　　　　　{i:i:i/ }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::,　 ´　　　　　 　 　 　 　 ＼:.:.Ⅵ:|:,:./:L寸i:i:V/
　　　　　 　 　 ＼V⌒):.:.:.:.::／　 　 　 ／　　 　 　 　 　 　 `辷ﾍ{iく.:.:.:.:}-=介
　　　　　　　　　　7r:':.:::::／　 　 　 , /　　　　　　　　　 　 　 }:.:.:..|i:l:.:.:.ﾉ=‐个＼
　　　　　　　　　　}{:.::::::/,　　　 　 , / .′　　 　 } :　　 　 　 ｛:.:.:.:.|i:|:.:└:､　|＼iL,
　　　 　 　 　 　 //) :://　　　　 // /　　 　 　 ,　　　 　 　 ｆう:.:.:.|i:|:.:.:.:.:.}　{　j}:i:|
.　　 　 　 　 　 /::ﾊ :::|i　　 　 　 /　′　　 　 　 ,　 　 ' { 　 |{:.:.:.:.:|i:|:／｢　　Ⅵi:i:|
　　　 　 　 　 〈::/ fう:|i ｛　　､ i/ｌ　| {　　　　 /.:′　/ | }　　＼:.:./i仏:'.:〕　　 ﾏV
　　　　　　　 　 {　|くl八 ＼ //`'ト L_:、　　 / 川　/,ｨ｣厶- 厂.:/i/.:.:f:j;ﾊ　　　′
　　　　 　 　 　 　 l /　ﾊ,　八{ ｆ斤弌ｘ'ﾍ.／`７Ｔ抖抒ぅｧ'イ:.:.:/厶彡l:il　| 　 　 |
　　　　　　　　　　,: 　 {　V 　ﾄゞ 乂ツ　　　　　　乂)ツ /, |i:./斥iﾊ,　!i|　| 　 　 |
　　　　　　　　　 /　　厂:.У |圦　　　　　　　　　　　　/／}|fく孑ツ　jﾉ　 .　　　;
　 　 　 　 　 　 /　　/.:.: /,:　|ﾆ人　　　　′　　 　 　 仏ィ Ⅵ::７″　　　 ′　　 ,
　　　　　　　　/　　/:.:. /〃 厂ﾆﾆ＞ .　 ｀ ￣　 　 . ｨ 厂ﾍ　ｖく⌒'ーｧ…:ｉ{　　　′
　　 　 　 　 厂:.:`'く:.:.://.:ｌ　|ニニニﾆﾆ≧=-‐ ≦ﾆ//ニニ:. ﾏ:.:＼::/.:.:.:.:.ｉ| 　 　 |
　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.//.:.:.|　|ニニニニﾆｆrﾍ刈ﾆﾆ//ニニﾆ|　|:.:.:.:.:＼:.:.:.:八　　　|
. 　 　 　 ,:ｉ.:.:.:.:.:.:.:.:.// .:.:.:|　|ニニニニﾆl込,少ニj 仁 ニニ|　|.:.:.:.:.:.:.:.:'く:.￣￣:.ヽ
　　　　 / |.:.:.:.:.:.:.:.:j/.:.:.:.:.:|　|ニニニニニ厂八ニ：i|ニニニ′|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:}
. 　 　 /　 〉 .:.:.:.:.:く＼＿_」 八 ニニニ／ﾆﾆニ＼;/ニニﾆ/　仁ﾆ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶:,__｛
　 　 厶イ.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:＞=-‐_ア.:ｰ=ｧニニニニニﾆ辷=ニフ　 八二ﾆ.:.:.:.:.:_:_:.:.:.／/



　　　　　　　　　　　「俺達の幽波紋はそういう仕事は向かないからな」


　　　　　　 ｡s≦⌒ヽ
　　 ｡s=≦二─　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,　--- ､
≦三二二─　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／乂乂乂 ＞
三三三三二＿ ,ﾆ､. ,へ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /ﾆﾆ{_/ 乂乂乂乂＞
三三〇ヾー-- ( 　 /η　　　　　　　　　 　 　 　 　 }ニ{⌒＼{ 乂乂乂乂乂}
彡彡(≧＞　_ 　 ｀ﾒ､_/　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /⌒V／⌒＼{　{乂乂乂ﾉ
ヽ彡　　,fﾓﾌy彡＞　_　　　　　　　　　　　　　　　 { 〈{ 　　セﾌ　＼{_{＿}／
ﾍ／　/　　ﾐ　　　{三三　　　　　　　　　　　　　/＼ｰ{　　　　　〈ニ/
ﾚl　　{　　 ｀　, ─〉 }ー.　　　　　　 　 　 　 　 /^∧/.{　　　　 _´-/
>{＿＿＿　　ヽ-´ /　　　　 　 　 　 　 　 　 / _/ニ＼＼ 　 '⌒ /
彡彡彡　}　こ二 /　　　　　　　　　　　　　　ﾉ＼ﾆ/⌒L ＼____/　　　　　　　　　　「悔しいけどその通りっすね承太郎さん」
⌒ヽ彡　 }　　 } /　　_.　　　　　　 ＿_,..　イ二二ﾆ＼__ノ^^)_/
___乂彡 . }<⌒>'ー-//　　　　 ／ニニニ/ニニニニニニニニニニﾆﾆ}
三-＝ﾆ　L三/二ﾆ{_{　　 　 /ニニニニニニニニニニﾆ／￣￣￣￣ヽ
三三三≧=､ﾆﾆＯ }　　　　　{二ニニニニニニニニﾆ／ニニ／ニニニ}
三三三三三＼二 }＿..　　　{ニニニニニニニニニ/ニニ／ニニニﾆﾆ}
三三三三三二＼ }',.　　　　 ＼二二ニニニニﾆﾆ/ニﾆ/二二ニニニﾆ}
三三三三三ニ.　 ﾞ}∧　　　　　{二二ニニニニニ{ﾆﾆﾆ{ニニニニニﾆノ


.

　　　　　　　　 　 　　　　-――-　　　　　　　　　　　 「逆に、あいつらを連れて退避する時の哨戒には、
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　 /　 　 　 　 　 　 ｀,　　　　　　　　　　　多数の五感を周囲に巡らせられるお前の力が最適だ」
　　　　　　　　　　 ｌ　 　 　 　 　 　 　 i
　　　　　　　　　 　| 　 ＿＿ ノ　 　　 ）
　　 　 　 _ ―ヘz7i　　(　●）　　( ●）∧､ー ､
　　　, ＜/////∧i　　　　（　　ﾉ　ヽ　i/,j////∧､_＿
　 ／///////,ｲ/∧　　　　 ｰ'　ｰ ´ ∧/ﾍ//////////j丶
／/////////jZ/_∧.　　　　　　　 ∧//Z////////X///∧　　　　　　　　「ヤン先生の能力じゃ、幽波紋以外には反応ができないからな」
//////////＞＜/∧､　　　　　　∧/＞＜V////zZ///∧.i
/////////,∧V///∧ﾍ､＿_＿_,.ｲ/////,∧///∧V/////,|
//////////∧V///∧ ／V//＼/////∧///,f/////////
///////////∧V///∧　/てゝ,ｊ////,∧///∧////////|
/////////i,//∧V///∧////∧///∧////j/////////|{
////////＼///∧＼//∧//∧//／/////∧/////////>
///////////////∧.＼/∧∧,／///////／/////ZZ/<
.V/////＞ x/////////∧Y∧////////j///////////
　V／／ヘー---------------､V//////,ヘー/////{
　 ∨/////////////////////V¨ 7､＿///ヘー/////
　　∨////////////////////f　./　　　ヽ/////////
　 ＿V///////////////////j　 {　　　　　＼/////_＿__
／////777777＞ xv////////＠jー ､　　　　ﾍ7777//∧＼
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　　　　　　　　　　　 l:.:.:.￣:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼_　　_ r:...__
　　　　　　　　　　　 }_:.:.:_ _:.:.:.:.:＞'　￣ ヽ_:.:.:.:.:.:.:ヽi:i＜:.:.:.:.:.:Yﾆﾆ=、
　　　　　　　　　　　　r':.:.:.:.:.:／　　/　 }　　{:.:.:.:.:.:.:.:}:i:i:i:iV:.:.:ｲミ≦=}i}
　　　　　　　　　　　　L:.:.:／　 　 /　 /　 , 人:.:.:.:.:.:.:ヽi:i:i:{_:.:.:.ヽ__ >i/
　　　 　 　 　 　 　 　 r'::/ ,　,　 /　 /　　 }　　ヽ;.:.:.:.:.:|:i:i:i:{:.:.:.ノヽｨく　　　　　　　　　 「ありがとうございます。
　　　　　　　　　　　　 V / :/:i　|　 / 　 / /}　 }:.:.:.:.:.:.:}:i:i:i:|:.:.:.:.|　:|}::|
　　　　　　　　 　 　 　 l |i　{ i|　{ :ｉ|L}-ﾅ_ﾑﾅ:/}＜:.:.:./:i:i:i/:.:.r:ｨ　 |}_|　　　　　　　　　　　理解いたしましたわ」
　　　　　　　　 　 　 　 {{ﾊ　ﾚｔ__八{i ﾚｽ豺ヽ ﾉ}i:.:.:.:.:ﾌ=-､:.:.:.:Y}　 ',
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ八{ {'jﾘ　　　 'ｰ '　.//} |:::ﾘ}爪i}}:<jﾌi|　　l',
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　}¨ ,　　　　　 .//:} i|y:i:i≧7.ｨ　|:i|　　| ',
　　　　　　　　　　　　　　 / /人　 r-,　　__.ﾑ_ } ｉﾚ_彡イ　{　|:i|} 　 ', i
　　　　　　　　　 　 　 　 / /ｉ{ 　＼ ¨　 _}:i/:i:i:i}　ﾄ=--} 　 |　¨ ',　　ｌ {
　　　　　　　　　　　　　 〃}　レィ:i:i:iﾌﾃ､:i}}i:i:i:j　j:i:i:j:.:.:ｺ{ :{',　　 , 　 ', ヽ
　　　　　　　　　　　　　/　Ｋ:i:i:i:i:i:i:i:ﾑｦ{ｲ} V:/ /i:i/:.:.:.:.:.ヽl ',　 　l i　l 　 ＼
　　　　　　　　　　　　 {{ 　ﾊi:i:i:i:i:／:i:ｰ’:i:iヽ j ﾑ=-ｧ:.:.:.:.:.:.:.. }　　 ',　 ',　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　 { ｰ-ヽ =':i:i:i:i:i:i:ｬ='¨ ＿_,　ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ　 　',　 ,　　 　 ｝
　　　　　　　　　　　/:.:.:￣ ァ:.:.ヽi:i:i:i:i:i:i:ｰ:i:i／／j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',　　 ,　 ', 　 　 |


.

　　　　　　　「そういったことで、お二人もよろしいですか？」


　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　,ノ　ヽ､_
　　　　　　　　　　　 　 | 　 　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　| 　 　　（___人__）
　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　　　　　　　､'
　　 　 　 　 　 　 　 　 ｜ 　　　　　　｜
　　　　　　　 　 　 　 　 }._＼ 　　　 ,　|
.　　　　　　　 __　_＿ ,.〈＼＼＞ニﾆｧ´
　　　　 　 ／: : ＜ : : : : : : ＼ 　／ﾞｉ ﾞｉ、
　　　 　 , ' .: : : : : : : : : : :l: : : .∨',:::::ﾄ|ﾞｉ ＼_
.　　　　 { : : : : : : : :ﾞｉ : : :」 : : ::', Y´ﾞｉ. |: : : : .＼
　　　 　 |: : : : : : : : :＼ : : :＼ : ',|::::::ｉ |: : : : ',: : ｀,
　　　　　', : : : : : : : : : | : : : : : : :.',:::::ﾞｉ|: : : : . ',: : }
　　 　 　 (,:／:／ニ｀ﾝ---r : : : : : ',::::| : : : : : ',: : ',
　 　 　 　 ｀: ´ : : : :V　,r'二ヽ_: : : : :',:|: : : : : : ',_,rｰ'､
　　　　　　 {∨ : : :└」_,r' 二 ヽ: : : : ',|.: ＞＜￣＼.: ＼
　　　　　　 {: ∨ : : : : :」.ゝ-''ﾞ~￣￣￣￣: : : : ﾞｉ　ム: : : ' ,
　　 　 　 　 l: : ∨: : : .／: : : : : : : : : : : : : : : : ､／: : : : : : }
　　　　　 　 }: : : ＼ : : : : : : : : : : : : : : : ／゛￣: : : : : : : :, '


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「別にいいぜ」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 , 　-----､
　　　 　 　 　 　 　 　 ,x≦三三三三≧　.,.　　　 　 　 ＿. イニニニ二ﾉ
　　　　　　　　　　　 /二二二二r=ミ乂乂:....ﾄ､__ﾉ⌒´ニ二二二二＞.|
　　　　　　　　　　　 {-/⌒V/厂,ニV＼乂.　|ﾆﾆニニニニニニ二| ｍ|
　　　　　　　　　　ヘ}-{ （{_　　　＼fl∨ﾉﾆﾆ人ニニニニニﾆﾆ(___)|_／}
.　　　　　 　 　 , --く⌒＼{　　　　 　 _∨¨´...くニニニニニﾆ＞　". イ￣￣￣)
　　　　　＿＿//⌒}ﾆ＼　|　　　　,r_ｧ }.　　　人ニニﾆ())===≦二二二二. イ
　　　 ／ﾆﾆ＼人_ノ⌒}-}人 　 　 ヒﾉ/.　　 　 -}ニニﾆノノ＿＿,　{ﾁｲ人{
　　 /ニニニﾆ∨└ くﾆ/ 　｀＞　ー/ 　 　 　 （_r‐くﾆ}.≧tｩラ´　 ∨| 　 )　　　　　　　　「好きにしろと言っただろう」
.　 /ﾆニニニニ∨{　{∨{／}⌒¨¨¨´　　　　　　ﾐ{[（{ V 　 ￣　　　 / |　, --､
　/ニニニニニﾆ∨ ｛ }/=く　　　　 　 　 　 　 人＼__∧　　　　　_,,.ィ|//⌒｝}
./{ニニニニニﾆﾆ}＼_ﾉ} ＼∨⌒¨ヽ　　　 　 {（ {ニ｛　∧ .,　　 ´ =イ|_l￣￣||
.-{ニニニニニニﾉニ{　{　　V(＼_ノ.　　　　　{ﾆ≧=======｀＞　　イ＿＿]_||＿_
_人ニニニﾆﾆ／{ニ={ ∧＿_∨　}.　　　　 　 {ニニニﾆ(___）ﾆ||　　　}==ミ￣￣￣
ﾆﾆ{ニニ==イニ∧ﾆﾆ＼ ＼_/ _.ﾉ　 　 　 　 〈ニニ(__) /⌒V ||＿＿{　　 }＼
ﾆﾆ{ニニニニﾆﾆ.∧ニニ＼_}ﾉ￣} 　 　 　 ／ニニニﾆ{　　 ∨ニニ/　／}　 }＼
ﾆﾆ{ニニニニニﾆﾆ}ニニニOﾆ=ﾉ.　__,,. イニニニニ___}.＞=ｲ二O〈___{__/　/ / }
∨_{ニニニニニﾆﾆ}ﾆﾆﾆﾆ/二 ／二二二二≧x___ﾉ⌒ ＼ノ＼＿_}＿ (O/　　 }
..∨{ニニニニニﾆﾆ}ニﾆﾆ{....／ﾆﾆニニニニ二ﾉ⌒ ＼　　∨ﾉ＿＿＿)　 　 　 }


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「とりあえず、全員、一旦俺の家に退避させてくれ。
　　　　　　　　　　　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　／　　__,ノ　｀⌒　　　　　　　 鍵はゆかりか山岸が持ってる。
　　　　　　　　　　|　　　( ●) (●）
　 　 　 　 　 　 　 | 　　　（___人__）　　　　　　　　あとは個々の判断で動いてくれ、ただ、戻ってくるってのはナシだ」
　　　　　　　 　 　 |.　 　 　` ⌒´ﾉ
　　　　　　　　　　 |　　　　　 　　|
　　　　　　　 　 　 iヽ 　　　　　　|
　　　　　　　　　　 }､ `＞ ｰ-´-くヽ- 、___、
　　　　　　　　　 _ﾊ,>-ｰ＜￣／ :/ :: : : : : .７¨. ヽ
　　　　　　　__／ :}Λ::√ У: : :./ : : : : : : / : : : : ＼
　　　　,.-< : : : : :i /::::「 ／ :< : : : : : : : : / : : : : : : ∧
　　　r´ : : : : :「: i/::::::i / .: : : 〉 : : : : : : : : : : : ／/: : .ヽ
　 　 } : :, : : : i :./:::::::i/ .: : :／ : : : : : : : : : : :/ : : : : : : . ＼
　　 f : :ｉ : : : :i ,':::::::/ : : ／ : : : : : : : : : : i :/:,: : : : : : : : : : .ヽ
　　/ : :ｉ : : : :ｉ i::::;::,' : :./ : : : : : : : : : : : : :V: {: : : : : : : : : : : : .＼
　/: : : :ｉ : : : :i i:::::,' : :/ : : : : : : : : : : : : : : :rヽ: : : : : : : : : : : : : : .＼


:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:　 ＼: : : : : :しﾍ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　　　　 ヽ: : : : : :〈
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　　　　　　　 ∨: : : : }､___
:.:.:.:.:.:.:.:.:.　　 　 　 　 　 　 ∨: : /: : : : ｝
:.:.:.:.:.:.　l　　　l　　 　 　 ヽ　∨:.{: : : :r:′
:.:.:. . 　 |　 　 |::.. 　ｌ　 ｌ　 ｌ　 ∨: : : :.|,ｨ
:..　　　 |　 　 |::.. 　|　 |　 |　　 ,: : : く: |
:　　　　|　 　 |::.. 　|　 |　 |　　 i-:、: :く､　　　ﾁﾘﾁﾘ
:..　　　 |　 　 |::.. 　|　 |　 |　　 |: : ＼: : ｝
:.:.:. . 　 |　 　 |::.. 　|　 |　 |　　,ﾊ: : : :/i¨
:.:.:.:.:.:.　|　 　 |::.. 　|　 |　 |{__/: :}: :rく｝!
:.:.:.:.l:.:.: |:.:.:.=⊥二⊥zｨ:｝ |i¨Y: : :ノﾍﾍ|
:.:.:.人:从八 f芹.r::1:}ﾊく:. ||..从｛|il 　} ｝　　　　　　　　　　　　「そう……もってらっしゃるのね、家の鍵。
:.:.:.:.:　　 　 ヽ弋t‐ｼ ﾉ､}从/:.:.人l|. //|
:.:.:.:.　　　　　　´¨¨`　 /{　!: /ll　l|// .|　　　　　　　　　　　　　　　　　　私はお預かりしてませんのに」
:.:.:.:.　..::..　　　　　　　 ﾊ|　!/. ll　l|/　 |
:.:.:.:.:ヽ:.'　　　　　　　ｲ　|　!:ｌ　|　l|: 　 |
:.:.:--==--　　　 ／.:.:＼|　!:ｌ　|　l|: 　 |
:.:.:.:.:.ー　　 ,.....く二二｝:.|　!:ｌ＝ミメ、､|
:.:.＞---＜77777777|:.:|　!:ｌ: : : :.:.:.:＼
////Y´ /////////∧:|　!:ｌ : : : : : :.:.:.＼　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
/ｨf斧笑圷､./////// i:|　!:ｌ: : : : : : : : : く　　　　　　　　　真紅の声が少し冷気をちらつかせたところで、爆発音が微妙に移動を始めた
/{{:いrfi}t‐｝}/////// l:|　!:ｌ: : : : : : : : : : :.＼　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
{〈ミ＝介=从///////从　 |: : : : : : : : : : : : : :ヽ


.

　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　 .／ 　　　 _ノ ⊂_ ‐-' ＜
　　　　　 |　 　　　（ ―）　 λ　　 ヽ
　　　 ,ﾍ__|　　　 　　（__人）　　ヽ　　',　　　　　　　「爆発の音が、下の階に下がっていってる？」
　 __,/　　　｀ ＜　 　　⌒ﾉ　　. ｒ'-‐￢
／---‐――--.､ゝ＼　 ノ　　　」-‐＞ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ. ´_ノ　　　/　 ´　　 l
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　　 ヽ.　　,　, .!
.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　　　　 l｀ / / /!
:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､　　 !/. ,'　l　!
.:.:.:.:.:l　＿十''''''''""　　　　　＼ ＜　　　'　l


　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..　 ´￣￣:.`:....､
　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ　　　　　　　　　「うん、幽波紋が下の階に向かっているようだね」
　　　　　　　　　　　　　　 {:.:.:.<>:.:.:.:.:.:.:＿＿＿＿}
　　　　　　　　　　　　　　人:.:.:.:.:..:.:_／{:::::{::::::{::::::::ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 {::::{＞‐j八ﾄ､:.ヽ::＼:::ヽゝ::ﾊ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ノﾍ:.彳fｔﾃ､ヽｨftﾃ￣} ﾄ､:::::八
　　　　　　　　　　 　 　 　 乂}i　 /　 　 　 　 i{r'}:::::}}
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｝}!　ヽ-`　　 　 j爪N::ﾘ＿
　　　　　　　　　　　　　_,. -= 圦　‐_‐-　　 /从jﾉ:.:}:.:.:.:.:.≧=-......＿
　　　　　　　　 　 　 ／/二二/ ヽ、　 　,.f{ ／:／:八-=ﾆ二＿／:.:.:.＼
　　　　　　　　　　 /:.:.:.!:.:.:.:.:.:「ﾍ:.:/` 7「　Vﾍ:.:ヽ/__:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.|_∧{　 { |　 }:.:∧/:.:.:.:.:.:￣:.:.７:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､`ー＝彡'/7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}i
　　　　　　　　　　 |:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:|:､:`ー―／:.i{:.:.＿:.:.:.:{:.:.:|:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.}i
　　　　　 　 　 　 /:.:.:.{∧:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:￣￣:.:.:.:.:.|:.:.{ ﾘ}7:.:.＼|:.:.:.:／:.:.:.:.「￣}}
　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.V∧:.:.:.:.:.:.:li:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:○′:.:.:..:!／:.:.:.:.:.::.:|　//


　　　r=イ: : : : : :∨: : : : : : : : /＼__＿__
./⌒/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : :i
{: {¨: : : : : : : ＞　 -　-　＜　: : : : : : : : ::∨ﾊ
廴: : : ::,． ´　　　　　　　　　 ｀　＜: : : :／: : :i
: : }ヽ, ',　　　　　　　　　　　　　　　 ＼: : : : ´｛　　　　　　　　　　　　 「なら、あの靄はただ闇雲に向かってくるだけではなく、
: : : /./　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　.ヽ: : : : ::｝
:..:.:.i.,'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨: :.｛====､　　　　　　　　　 やはりコントロールされている……？
八 |!　　　　　 i|　　li　　ヽ 　l　　　　 i:　　∨: ﾊ　　　}}
トﾑ|!　　　　　 i|　　li　　　 ）ﾉ　 　 　 |:　　 ∨ ﾉヽ=彳ヾ　　　　　　　　　 だとしたら早く行動を起こすべきですわね」
:ｿ:::|!　　 i_|＿_i|__ 乂　　／　　/　i:.　|:　　　Ⅳ　 i＿＿}}
Y司! 　 _从___八 ｀　 ヽ　/＿/_/_|!::. |::　 i　爪　 |￣￣
:| ハ　　 <T芯トﾐ＼ ＼ / ,∠_ム从　!::.. ﾉ 八 ） :|
:|:i ハ 　 Ⅵ込ツ　　 　　　fモテﾐ爪 ﾉ::〃/}:::{ 　 |
:|:i 　 ',　 乂￣　　 　 　 　 ゞrｹ　ｿｲ イ／z}:::{',　 !
:|:i　　 i　　トヽ　　　　j　　　￣　/彡 彳/:/}:::{ !　:!
:|:i　　 |　　!ﾄ､　　　- -　　　 , ｲ 　 　 | {_{ ﾑ:j |　:|
:|:i　＿|　i:...|　＞　 ＿　　＜___j 　 i　 | 　ﾉ:::ﾉ |　:|
＜: : : |　i::::|: : :⊥r=ｧ廴:_:_: : : | 　 !　:|.　￣　 |　:|
:∨.:.:.:.|　i::::|: : :辷zィ　ﾉ-: : :.:.:.| 　 !　:|:　　 　 |　:|
:::∨:.:.:|　i::::|: : : フTT､: : : : : : :| 　 !　:|ﾄ､　 　 |　:|
:::: ∨z|　i::::|: :イ: : | |: ＼: : : :.:.| 　 !　:|::::::ヽ　 |　:|
:::::::::Ⅳ /:::/: :/: : ::| |: : .:.＼ : ∧　　　∨:::::::＼　 !
::::::: / /:::/: :/: : :.:.:| |: : : : : :ヽ::∧　　　∨:::::::::::ヽ|


.

　　　　　　　　　　　／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　 ⌒　｀'⌒　　＼
　　 　 　 　 　 　 |(●.) (● )　　 |
　　　　　　　　　　|（__人___）　 　 |
　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　 　　 |　　　　　　　　 「あぁ、あいつらを頼む。
　 　 　 　 　 　 　 i　　　 　 　 　 |
　　　　 　 　 　 　 ヽ 　、 　　　. {　　　　　　　　　　　お前も気をつけろ」
　　　　　　　　 -≦'ﾄ､ｰｰ-　´　ハ、
　　　　　　／: : : : √ヽ、∠´／／. :ゝ、
　　　　　/i : : : : /「::::/＼ ／. : : : : : : :.＞、
　　　　 iV: : : :/ /:::/　 ／. : : : : : : : : : : : .＼
　　　　 ｉ.| : : ,' /:::::,'　.:´. : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　 ｉi: : : i/::::::::i /. : : : : : : : : : : : :／ : : : : :',
　　　　 ;.: : : r::::::::γ: : : : : : : : : : : :./ : : : : : : : :
　　　　 i : : : i::::::::/: : : : : : : : : : : : : : : : :ﾉ : : : :i
　　　　 i : : : i:::::/ : : : : : : : : : : : : :.l : : / : : : : :i
　　　　 ' : : : i:/: : : : : : : : : : : : : : :ﾊ :/. : : : : : :i
　　　　 | : : :./ : : : : : : : : : : : : :／ :Y.. : : : : : : :i
　　　　 | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.|: : : : : : : : :i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 「おまかせください。やる兄様や、やら兄様の大切なご友人がた。

　　 　 __.ﾉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.＼__.ィﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　この身に代えてもお守りいたしますわ」
　　　〈:.:.:.:.:.:.:.:.:..． ´ ￣ ゝ:.:.㍉:.:.:.ﾄ､
　　 ,ィ:.:.:.:.:.:.:.:/　　　　　　 弋jll:.:.fく＾ヽ
　　 ﾌ:.:.:.:.:.:. /　　　 ､ｬﾍｒｷ-@介ﾍ ﾄ:メ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　ィ´＼　　　　　　 　 　 ／
　　ﾞ‐ｫ:.:.:.:.:..{　　､ Ｙ　ｨｫ:、ﾞ〈川.ゝ.ゝ.三メ　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／.:::;ｬ ハ　　 　 　 　 .／
　　　廴:.:.:.:.:ゝ.ｲ ｪｫ　 　 _〉､_ヾ　　 ＼　 ＼　　　　　　　　　　　　　／／　　ヽ ∧　 　 　 .／
　　　　　ｰ‐^…≧､　 - ﾉ三三ﾄ､　 　 ＼　 ヽ _　　　　 　 　 　 ,ｨ彡' 　 x ―‐ﾍ　l、　　／　　　／
　　　　　 　 　 　 | i¨Τ7三三ﾉ:.:ヽゝ.　　 ﾞ廴..　｀ﾐｭ…ｧ==≦二.＿. ィ"　彡へ.ﾍ !.ヽ／　　　／ ォ
　　　　　　　　 　 ､ Ｙ三!三三{:.:.:.:.:＼ミｘ ＿＿.＞ｨ .メ､.＿＿＿＿.．　´　　　　 ﾘjソ　　 .／ ｨ ／
　　　　　　　　　　 ∨Уﾂミ三ｊ:.:.:.:.:.:.:.:ゝ.__.フﾗァ’／　　　　　　　　　　　　　 　 └ｔ一 ／　 ．"
　　　　　　　　　　 /∨ｦ三ヾ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.≧､:.:i'.／　　　　　　　　　　　　　　　　　　レｲ　　厶…==ｧ
　　 　 　 　 　 　 / 矛'i三三厶:.:.:.:.:.:.:.:./:::::::!::!￣￣彡　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ´￣￣ ´ ／
　　　 　 　 　 　 .'　/ /少ﾍｼ＾く:.:.:.:.:.:.:/⌒ヾノ/￣/厶ｫ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　 　 ﾊ .' /三!:i:.:./:.:.:＼:.:.:/:.:.:.:.:.:.:｀ヽ.　_　 ｀ヽ
　　　　　 　 　 .' ｊ ｉ/}シ:.: !:/:.:.:.:.:.:.:｀¨ヽ:.:.:.:.:.く:.:.:i/:.:〉 __　　　　 　 　 　 /ヽ
　　 　 　 　 　 ｉ Ｋ:./:.:.:.:.:.ゝ:.:､:.:.:.:.:.:.:.八:.:.:.:.:.:.:ゝ:.:.:.ヾ　ﾔ-､　 　 　 　 /:.:.:.:.＼.／ﾉ
　　 　 　 　 　 | |　|￣i:.:.:./:.:.:.:｀:.:.:.:./:::::;才:.て:.:.:.:.:.ノ　　ｬ’:.＞―― く:.:.:.:.:.:.: y'⌒ヽ
.　　　　　　 　 l!.|　| 　 ⌒ﾄ､:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:/:ゝ一ヘ「￣ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .斗:…":.:.:.:.:.:.iヽ
　　　　　 　 　 _.| .ﾊ　　　{:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｰ:.…:.一:." :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. l　}
　　　　　 　 　 ＼ミﾍ　　 l:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾚ′
　　　　　　　　　　ヽ　≧ｘ|:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:::::::::::::::::::;才´￣ﾉ
　　　　　　　　　　　 ｀¨才i:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ィｵ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼::::::::::f　 ヤ ´
　　　　　　　　 　 　 ／.彡!:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:::::::ゝ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽｨ´　 ､__＼


.

　　　　　　　　「なにしろやら兄様の『婚約者』までいらっしゃるのですからね」


　　　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　 　 　 　 ／:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:.:＞- ――― -ヘ:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　 {:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ＞ ´　　　　　　　　　 _ｊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｷ´ヽ.
　　　　　　￣ }:.:.:.:. ′ 　 　 　 　 　 i　　i ゝ:.:/⌒}:＼:.ﾐ:.:.〈＿　　　　　　　　　「あとでとっくりとお話がございますわ、やら兄様」
　　　　　./⌒′:.:/　　　　　/　! i 　 !　 _!_　｀ヽ:r':.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.i_
　　　 　 {:.:.:.:.:.:. /　　./　/ .'　 l! ｌ　才´:::ｌ:::::::::::　⌒i:.:.i/1:.r一' ｀ヽ
　 　 　 └‐x:.:./　/　'　/　i 　 l! l´::ィ 二ミヽ:::::!　i!.ゝ:i//!:.￣｀ヽ　!
　　　　　　〈　.'　/　 i　i　二ミ ::::::::: '　{ｆy;;} ':::::j　ﾊ〈:/ｲ´/｀ヽ‐ﾍヽ!
　　 　 　 　 ゝi　l　　l　l l{ {ｒy}::::::::::::::: ￣ ｀:::::/　l l{/　|./ 入iヽ　ヾ.＼
　　　　　　　　{!_ｌ＿ ｌ_ l_ ｉ::￣::::::::::::::::::::::::::::::/　/　!{　 〈/{ﾄ./く　　.〉 /
　　　 　 　 　 　 　 　 　 }!　 丶＿_,　 　 　 /　/　 j!ゝ.__K7 !ｲﾍ　/ ∧
　　　　　　　 　 　 　 　 八　 　 ￣　　　　/　/l　/ |　/…'"　ﾊ y' X ﾊ
　　　　　　　　　　 /ヽ「〉./＼ 　 　 　 　 /　/" .'　１/⌒ー'"　 `ｰﾍヽﾊ
　　　　　　　＿_,､〈_./ ﾚ/　　 i　､　　　 / 〃／ /_.ｊ'―:「!:.「/ ＿＿ ヽ〉.!/¨! / }
　　　　　　 〈ｒ‐ｧ/　/　/i 　 __l｀ヽ ー /L　_厶彡//7:.:.:l」:.l」:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ l_/　ｰ′
　　　　　 　 　 | | ./　/ｲ ／　｀二¨〉〈_/ 〈.//ｘ‐一'"¨ヽ:.:.:.:.:.:./¨.二´￣}､ｷ
　　　　　　ｒ‐､/.」/　/iノ　ゝ'"､ヽ| | { { ////{＿ｒ―‐ｫ |:.:.:.:.:./／:.:.:./／:.:.ヾ:､
　　　　　　l__／ 〈___乂_.ノ　 ｒ≦.j j ﾄУ////////// /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::/ {:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　.． ´　＿__ |￣ｰ―' /リｦ/////r―一"./:.:.:.:.r‐x____/ _ｊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ､
　　　　　 ＜.ィ ´　　/ / ｰ‐'⌒¨_ソｲ//////｀￣￣´:.:.:.:.:.:`ー‐一' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i



　　　　　　 ─- 、
　　　　　/　　u.　ヽ
　　　　　|　　　　　 |
　　　　　|　　　　　 |
　　　　　|　　　ｭﾆﾆヽ､
　　　　　 ヽ/ : : : : ＼:＼　　　　　　　　　　　　　　　　　「ﾊｲ」
　　 　 　　 i : : : : : : : ﾍ :.ヽ
　　　　　　 ', : : : : : : : : ', : :'.,
　　　　　　　', : : : :.＼ : i : : :.'.,
.　　　　　 　 i:', : : : : : ヽﾄ､ : : :',
.　　　　　　　iﾊ : : : : : : |: ', : : :.',
　　　　　　　ﾘ.:i: : : : : : :! : : : : : ﾄ､
　　　　　 　 i : !: : : : : : :|: : : : : : i:.',
　　 　 　 　 i : :i: : : : : : :|: : : : : : | :.',
　　 　 　 　 i : :r : : : : :丿 : : : : : | : :',
　　　 　 　 ,' :.7 : : : : : / : : : : : : |: : :i
　 　 　 　 / :/ : : : : : / : : : : : : : i : : i


.

　　　　　　　　　「真紅ちゃん」

　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　 ／_ノ　 ヽ、＼　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　／（ ●） 　（●）.＼　　　　　　　　　通路に出た真紅を出迎えたのはやる夫の声。
　　　　　　　　　　 ／　　　（__人__）　　u. ＼　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　 |ｎi 7　　 ｀ ⌒´　　　　.　|ｎ
　　　　　　　　　l^l | | ｌ ,/)　　　　　　U 　l^l.| | /）
　　　　　　　　　', U ! ﾚ' /　　　　　　.　.　| U ﾚ'/／)
　　　　　　　　　{　　　 〈　　　　　　　　　ﾉ　　　 ／
　　　　　　　　　..i,　　 　."⊃　　　　ｒニ 　　　 /
　　　　　　　　　　."'""⌒´　　　　　　　`''""''''


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「皆様、言いたいことは聞きたいことは色々お有りでしょうが、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　まずはこの場から逃げて、やら兄様のご自宅まで走っていただきます」

　　　　　　　　 x＝У:＼: : : :． ´　　　　　　　 　 ＼　　＼: :/: : : : : 7: : :ヽ
　　　　　 　 　 { ry': : : : : ／　 　 　 /　　　　 ､　　,､　　　 ＼: : : ／: : : : :ﾊ
　　 　 　 　 r メ ｀i : : : : /　　./　　///7 ﾄ/V:ﾄ〉　ヾﾍ　ミｘ.　 ヾ: : : : : ィfフ＿＿_
　　 　 　 　 l　　 ｿ : : : /　 ｲ/!　/〃ﾙ’　Wﾍ:/　|ﾄ　 |　 ﾐ　、　 ､: : 彡’:｀ヽ__　　 !
　　 　 　 　 ＞‐f≧x: :.′//.ｨ .ｲ{　 !　1ﾄ.　　 　 川　l!: Ⅶﾍﾍ　 .i: : : : : : : :}ヽ¨ﾒ :|
　　　　　／ .ｨ'　/ﾉー: !　i/ﾙ1:! .ﾊ :li　ﾊ１　　 .' j ﾊ ﾊV　l!　 l　 !!: :ーォ≧ﾊ　∨ﾉ
　　　 　 {　{　У{: : : : :!:　 　 i |　ハlﾄｘ.从.　∨ //幺斗匕ﾘ.ｲ　 ﾘ: ／: :.!〈ヾ:ﾄﾐ ＼
　　　 　 ‘，∨　ｬ_: : 从　　　l l从ｰ廴ﾑﾊ`ﾄ､∨/≦ﾁﾔ气）ﾉi! .ｲ: : : : :_:j::∨ﾘl　､　:
　　　　 　 У　/::/√ 小. ﾄ､ |　Kﾞ:f≠气　　 }ソ　　弋z:ｿ　 ﾙ １: : :く＾Ｙ::ヒ.ｨ’　}　:}
　　 　 　 〃　八ミ{: :: :ｲ:!ゝ　ﾄ「ﾞ` 代ｚソ　 　 　 　 　 ￣｀　'i　 廴__ノ　l:::ｌ :|:　 └ﾔ
　　　　　 i 　 |　卞≦彳:l |　i:ﾐ ﾊ　´￣　　　　　　 　 　 　 从　 i　!!　:.　¨　!
　　　　　 l 　 |　 |:　　 l:::l |　|　:ﾄﾍ　 　 　 　 　 i}　　　　 .ｲ ｌ　:八 |!　 ::.　　|　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　 　 └ 片　:!　　く::ｲ:|　|　:|　 ヽ.　　　 　 -.-　　 ィ厶ﾐ:!　::ｉ Ⅷ 　 ::.　│　　　　　　　　　　 有無を言わさぬ強い調子だった。
　　　　　　　　　 |　　　.:　|　ｌ　:| x≦⌒≧x.　___ .．彡:::::::/:.|　 从ヾ 　 ::.　 |　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　 |　　 .::　:| / :才::::::::::::::::::::::｀ヾry《::::::::::::':::::|　 :l::::ﾐﾄ､　::.　 !
　　　　　　　　　 |　　.::　 :|.'　: :j::::::::::::::::＿ fﾉ泌ｿく:::::::::::::::::|　 :|::::::ヽ〉､ ::.. |
　　　　　　　　　 |　 .::　 斗 .ｲ ﾊ:::::x彡”⌒ヾゝタくﾉ:::`ミ辷ﾐ!　 :!:::::入ゝ:＼ !
　　　　 　 　 　 .八..::　 // / ! |: :≧::::::::::::::::::｀大´:::::::::::::::::::|　 :|rく: : :乂: :.ヽ
　　　　　 　 　 /　.::　 // /　:! !: |:::::::::::::::::::::;彳:iヘ::::::::::::::::::|　 :|:､ : : : : 乂: ﾊ
　　　　 　 　 ./　.::　 // /: : :.l |:∧::::::::::x彡’::!: |::::::ミx::::::::: |　 :|: : : : : : : ﾒ: : :.


.

━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　すでに真紅の周りには五輪の薔薇とその蔓を形どった幽波紋が展開されている。
━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ,二、ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r' 　 　 }　　｀　 、
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,ﾉ　　　　`'＜ヽ　 ＼
　　　　　　　　　　 。　ﾟ゜ ゜ﾟ　 ｡　 /　 　 　 　 　 }　＼　 ＼
　　　　　　　　　｡ﾟ　rｘ 　 , ┐　 ｡{　　　 　 　 　 し┐ 　 　 ＼
　　　　　 　 　 ｡　 ,.|{ nＹ ,ﾆ}　　 。、 　 　 　 .二ニ{　 　 　 　 ヽ
　　 　 　 　 　 。　{ Ⅵ/r仁{ 　 　 （_　　　 ´ 　 　 └; 　 　 　 .　}
　　　　　　_｣_　｡‘⌒k辷)=く　 　 ｡゜ }／　　　　　　　,）　 　 　 ∨＼, -┐
　 　 　 ｀Y⌒)}'^Y´ﾉ}ﾊlミﾒ､ﾉ　 。　/,　 〃　 〃　　/　 　 　 　 | 　 | -┴-､
　　　　､_｣{　 '　,｣,rく。　 }.ﾊ〉　 ゜｡.{ {　 ｌ{　　″　 八_ｎ、　　　 | 　 |　　　〈,二.ヽ
　　　 >'⌒ヽ=ミ､|{　　 ゜ ﾟ ゜｡　　｡゜ 丶.从__」{ ﾆメ、!（　 ＼　　　　 厂　 　 }-‐く
　　 7,　r=ﾐ､ 　 ＼く,.　　　　 ゜ﾟ　　　 /　,ﾘ　　拜ﾐ, | ﾄ､　　　 /　 /｀　　 rく￣） }
　　.］{ └' ,}j　 ､___）{ィ 　 　 　 。ﾟ゜,ノ/Ｙ{　　 └' '＾} 厂　 _｣.ﾑ／　 　 _,ﾉ|ｰ--‐'
　　 ＾'宀'^＾　　 ｀ﾆ!［,斗宀=ミxﾟ　 {　{ __丶　　 ゛ﾞ //{,｀Yr勹,｝}､_」. イ 　 ﾄ､ヽ
　　　　 　 　 r宀ｧ'^く　　　　ｒ_}l ゜ﾟ Y´ 人　 　 /７/　｀7ｔ辷彡'　,ﾉ| ｜　｜ ｌ｜
　　　　 ,　 r┘Y´{り人_　　　 _]ヽ ,人 {ｆt ｀ﾌ７,ノｲ ,　 {辷ｧ‐-rく.　|　|　　|　|｜
.　　　　{ｰ-ヽ,　｀ﾆ´イ　}　 ,ノ　　　Y⌒辷少'＾{(,_| {　　ﾏフﾌ´|　|　|　| 　 |　|｜
　　　　 ｀ﾌ7⌒>､__,r宀'＾　｀＾!　　 人　｀7´ｬ=＝ミx〉 川｀ﾟ{　 |__｣　|　| 　 |　|｜
　　　　　｀′_{(二ﾆミﾒ､ r宀ｧ'^⌒′ }Y＾ー辷≦三≧ｧ'　 ＼|　　 厂|　 ｜｜|
　　　　　　,ﾉrtｎrﾍ　ﾊ Ⅵ,r'{　 ,>　　 ⌒ヽ___辷彡'´　　 　 　 ＼_//,ﾘ　 ,ﾉ　L｣
.　　　　　 {　〉 ┘ jノ ,}__}［, ｀ﾆ{　　　　　　}二.´　 　 　 　 　 　 //∨　 {
　　　　　　〉'⌒'ｰく_r仁ﾌ/{　_,人　 　 　 　 ｀ヽ）　　　　　　.　 //　　　　',
　　　　　　｀¨ﾌ,冖ｉ{｀ﾌrく　ヽ｀ﾆＴ＼　　　　　　＼__　　　　 ｀7/　 ｣　　ﾄ |
.　　　　　 　 {（　_」L{ノY´＼,　　〉‐ ｀ﾌT' 　 ‐-r<└-､　　 7/ 　 _｣　　l ｌ|
　　　　　　　　 {　　 }-ヘ{　 ト､/　／}　' ,=､　　} } 　 ,ﾉ｀ﾌ7/{＿,ﾉ｜　 l ｌ|
　　　　　　　　r'⌒Yrtｎ{ }- 、 {　{　く,_ ｌ{　 　 //　／／｀７メ、　　|　　l ｌ|



　　　　　　　　　､
　　　　　　　　　ヾ｀`ー:ゝ--､＿＿＿
　　　　　 　｀ゞ￣: :｀: : : : : : : ヽ: : ￣ヾ`
　 　 　 　 -ｷ: : : : : : : : : : : : :i} : : : : : : :｀≧
　　　　　 　ﾉ: :/i从ﾄ､i: : : : : : i!: : : : : : : : ＼
.　 　 　 　'´7ｨ{ ,.-‐　i!: : : : : : !: : : : : : : : : : ｀ｱ
.　　　　　　　八 ィiｆヾ}:,: : : : : :;: : : : : : : : : : :〈
　　　　　 　/ ;ｿ . ﾟ' :'〃: : : :.}: :ｨﾘ: : : : : : : : : ;ゝ　　　　　　　（……？真紅ちゃんの周りに……なにかある気が）
.　 　　　　/ ﾍ　　 　ム从: /: : :}: : : :}: : :ﾄ､ﾙ:{
　　　　　 {ﾍ;八､.._　　/,: ,ｲ: : :/: : : /i: : :} : :_ﾊ
.　　　　　　 {/'ﾍ.　　 ' 彡7ｨ: /: :,: ｲ: {: ﾙﾍ!´　＿_
.　　　　　　　　　ゝ-≦! 　 ﾚ'i从!｣_ﾚヾ′＿_〃￣´
　　　　　　　　　　　　｢￣￣´　　 /-＝'´￣´
　　　　　　　　　　　　〉／　 ＿__〈ヾ=≡三ヽ=､
　　　　　　　　　　　／-≠´/////｀i ヾ＝ ヾ='′
　　　　　　　 　 _∠〆´///／///∧　　 ｀ゝ＝＝′
　　　　　 ,ｨへヲ.//////／//////∧
　　 　 ／ ゝイ./////／≠7￣////｀}
　　　 {!/ρ ///////ﾚ´｢ ///////〃
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　　　　 |/ i!,/ﾞ///////ｲ/／ﾍ

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　　　　 ':.!､:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.i:.:.:.:!
　　　　i:!:|^ヽ:.:.＼:.:.:..､:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.!:.:.:.|　　　　　　　　　「真紅嬢、それは、比津筆の意思か？」
　　　　!|:.!─-＼:.:ヽ:.:.＼:.:.:.:.:..i:.:.:.:.:.|:.:.:.:!
　 　 　|:!|i　r‐r;ﾐヽ:.ﾄ､jﾄ､ヽ.:.:.:.|:.:.:.:.:i ´Y{
　　 　 |:!i|ﾄ.　 ゞ'　!'　　ｲﾍ:.!:.:.:i:.:.:.:.,　 /:.!
　　　　!i　 i 　　　　　　　　!|､:.:|:.: /_イ:.:..i
　　　　|!　　､　　 ､:,.　　　ﾉハ:.|.ｲ:.:.:.:i:.ﾄ.:|
　　　　 ､　　 ＼　ｰ_,- 　　 , j:.!:.:ﾊ:.:.!:{:.:i..､
　　　　　＼_,.　　>､　　　／/.ｲ｀!{ !:.::/:.ﾊ:.:ﾄ､
　　　　　　　　 /＿:.7ﾌ「　/　{!　|:.:／:.:.:.:.}:.:.:.!､
　　　　　　　／´, -厂 ト ､　　 ／:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:./:.:}
　　　　　イ:::::::::::::,厶 _」ヽ　 >′:.:.:.:.:..／:.:.ｲ:.:/
　　　　　 」:::::::::::/:::::::::|　'／:.:.:.:.:.:.:,.ベ:.／:.／
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　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　,　イノ;:.:.〉
　　　　　　　　　　 ／:.:.r'::.:.:.:.:ゝ
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　　　　　　　 ,/:.:.:/ァ ¨¨　＜:.:.:.:.:}　　　　　　　　　　　　「はい、僭越ながら私が皆様をお守りするよう仰せつかりました」
　　　　 「て}./}:.:/:.「　　　　　 ヽ:.::｀ヽ
　　　　 ,｝:.:.!/|:.:.:イ　 |　　　}　　 V{ /
　　　　/｝:.:.|/!:.:.:/　　| ＼　ﾊ　　 }/
　　　 /て:.:.Vﾍ:.:}L --､ヾ_ノ二り_ﾉ
　　 ./　ハア=ﾐ!YKTｱ　　 た},ﾊ/
　　/　/　}}ゞ￣/!　¨　　_'_　.ﾉ　ト
　　}　/　 ﾘ　 //;＞ '￣ヽ ＜＼ ＼
　　| .{　./　　{ {ム --､　:薔　 ./ ム.
　　|　|　　　 /::アーｱ ＞　　　ム￣))
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　/　ﾍー-- ^ーイ￣:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:＼　　＼＼
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￣｀ヽ＞:.´:.:.:＼:.:.:.:.:￣￣＞＜:.:イゝ､ ＼ヽ　　　}　!
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:.:.:.:＞－--- ＜:.:.}ハ:.:.:.た＝=＞--イ^VVイ^ミム
:.:.:.:.た:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.彡へ_ノヽ，u_ｨ 　＿r､ Yた「
:.:.:.:.:ヒ__. V:.:.:.:.:.:.:.:.:/イー ./　　/⌒/ハしイ|


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　　　.i;;　 　 !、　 　 　　　　　　;;:::;/ `ハ :::::::　 ;;::::;;　　 ....::;;ﾉ
　　　 ::. 　 　::t=--　　 　　　...::::::/　/::`ヽ::::ﾉ　　く　　.:::::／
　　　 :::　　　:::i"　　　　　　　"""　/::::　 ヾ/　　　::::ノ:／
　　　　`　　:::　!　　　　 　　　　　.:::::::/...　　　.....::::::y:/
　　　　　　 ::　　`ー--、,,.::::.:.::／::::::/:::::::::::::::...:::::::::::/
　　　　　　:::; 　　____,,,-"／...:::::::::"...:::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;::;;;、
　　　　　　 ﾞﾞﾞ;;　|　`"　/,,-::::::.::::::::::::::: ::;;／￣i!ｿ:::::!....ヾ、
　　　　　　　メ　ヾ_,,;;;'''´::::::::::::::::::::::::／"　　　ヾ;;::::::::'''ｿ
　　　　　　　　　i|!`i:::::::::::::::::::::::::::／"　　　　　,,__》;;;;;;;く、
　　　　　　　　　ﾉ::ﾐ;;;::::::::::::::::::／"　　　　ｒ-／-、....`i　＼
　　　　　＿__／i::::::.`;;:::::::::::／"、　　　／ /`ー''`＼;;;;＼ ||
　　　　　ト-、／i::::::::::::i;;::;::彡＼　 　__/　　"＼　　　`ー、 ＼ヽ、



. 　 　 （_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ／　　 　 /　　　　　　　＼　ヽ 　　　 {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|i:i:i:
　　　　　｀ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /　　 /　 /　　　　　 　 l 　 ｉ　 ｉ　　　　ｌ｀ヽ:.:.:.:.:.:.:|i:i:i:
.　　　　　 　 ）:.:.:.:.:.:.:.:.:/　　 /　 /　/ 　　　　　 l 　 | 　| 　 　 / r‐':.ヽ: :: :|i:i:i:
.　　　　 　 （:.:.:.:.:.:.:.:.:./　　 /　 /　/ /　　　 　 /　　|／| /　 /ｊ,人_:.:.:.:.:.ヽ|i:i:i:
.　　　　　　 ヽﾍ:.:.:.:.:.' 　 　 　 /　/ / 　 　 　 /　／,|,,/j/j　/ /　｜ ）: .:.: |i:i:i:
　　 　 　 　 　 ﾉ:.:.:.:.　　 /　 /　/　ヽ　 　 　 '／y笊抃ﾐヽ/　　 　|（_:.:.:.:.:/辷
　　 　 　 　 　 ヽ:_:_:| 　/　 /　 ｌ　l　 ﾄ､　　 ′彡 付刈}　》､　 　 |　 |:.:.:{弋从　　　　　　　　　「拝命いたしますわ」
.　　　　　　 　 　 　 ｌl　|ｌ　ｌ 　ｌ`ト ､,,_{　＼/　´ 　弋ｚ:ソ　　 　 　 |　 |ヽハ乂乂
　　　　　　 　 　 　 八　ヽ ＼l li y笊ﾐ　　　　　　　｀¨´　　　　　　|　 ',/i:i:i:i:i:/ /
　　　　　　 　 　 ／ 　＼ｌ ＼从《 ﾏ刈　　　　　　　　　　　　　　　| 　 ヽi:i:i:/ /
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ハ弋ｿ　 ﾉ　　　　　　　　　 　 　 / !　　 Ⅵ /
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　,ﾊ　　　ヽ　　_　　　　　　　　　/ Λ　 　 V//
　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /人　　　 ´　　　　　　　　　　/ //Λ　　 ∨//
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　 //　i|＼ 　　　　　　　　　　　 / /'´i:i:Λ　　 ∨//
　　　　　　　　　 　 　 　 /　 //|　 i|　　ﾄ　　　　　　 　 ...:i´/ /i:i:i:i:ｉ:ｉ:Λ　　 ∨/
　　　　　　　　　　　　　/　 //　 　 |　　|i:i:ｉ≧=‐‐=≦ｉ:i:i:i:/ /i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉΛ
　　　 　 　 　 　 　 　 /　 //＿| 　 |_／ｉ:ｉ:ｉ从辷斗从ｉ:ｉ:i:/ /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ＼
　　　　　　　　 　 　 /　 //ｉ:ｉ:ｉ:ｉ| 　 |i:i:i:i:i:i:ゝ人_人ﾉ ﾉi:ｉ〈 〈i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:/＼
.　　　　 　 　 　 　 /　 //　Ⅵｉ:| 　 |i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ癶癶ﾉi:i:i:i:＼＼i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ/　　 ＼
　　　　　 　 　 　 〈 　〈〈 　　Ⅵ! 　 !i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ|i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:厂三二ニﾆ＝='⌒ヽ　/:.:

.

　　　　　　　　　　　　　__ 〃..＿_
　　　　　　　　　　 ,r‐"´ ｀　　　　｀ﾞ ‐ 、
　　　　　　　　　,／　　　　　　　 ,,　　　ﾞヽ
　　　　　　　　./　　　/´ 　 jンﾚ' ´ﾞl 　. 　 ＼
　　　　　　　 ′ 　　/ 　 /ﾉ　 　 　 ｀lﾄ 、 　 ゝ
　　　　　　　′ 　　 ' | /′　　　　　　 ヽ 　 ゛、　　　　　　　　　「ゆかりちゃん……やらない夫くんのことは
　　　　　　　/　/ 　 ル 　_／ 　　＼_　　ﾚ　　|
　　　　　　　| i l 　 ,イ　ﾆ ､ヽ 　 　　ﾆ ､ | 　 /　　　　　　　　　　　　　心配だろうけど、やっぱりここは……」
　　　　　　　!vｌ!!　　l '´| ・ i..　　　| ・ i 〉,' j
　　　　　　　　^ﾞu.　 ヽ `ｰ.　　　　 ｰ ′ﾚ丿
　　　　　　　　　 ＼ │.　Ｕ　　　´ 　 　/´/′
　　　　　　　　　　　＼vヽ､　　⌒ 　 ／ﾚ
　　　　　　　　　　　「´‐└- ヽ －´‐ゝ､
　　　　　　　　　　　 ヽ、　　　　　　〈ヽ_ )
　　　　　　　　 ＿ ,ｨI'ﾞゝ ‐''''''"′　ハ 、ヽ
　　　 　 　 　/:::::::::||＿＿_＿＿＿〃　 ｀　- 、
　　 　 　 　 〈::::::::::ｌ O　　　　　　O i　　:　／　l
　　　　　　　 ..:::: /´￣￣￣￣.丁´　　.:::/ 　　|
　　　　　　　 i:: /′　　　　　/　 匸彡 ::::　　　ｨ
　　　　　　　 　l　　　　　 　 ､　　卅ン:::〈　　..::|
　　　　　　　　￤ヽ::::::::::::::::::::.ヾ:.. 　 ...::::|　　　 |
　　　　　　　 ::...　 ::::::　　　　 │　　　 :::|　　　 |


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, -------- ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,. .:＜: : : : : : : : : : : : :＼　　　　　　　　 「……わかってるわよ風花。
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 {: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ﾍ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ハ　　　　　　　　 やらない夫がそう決めて美鶴先輩が乗っかったんなら、
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /: :i: : : : : : : : : : :＼: : : : : : : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 ,′: ﾊ: : : : : : : : : : : :.ヽ: : : : :ﾍ: : : ﾍ　　　　　　　 何言われても従うしかないじゃん」
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 l: : : i　＼:＼: : ヽ: : : : : ﾍ: : : : :i!: : : :＞ ､＿,
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 {: : : !　‐-ヽ',＼: ﾍ｀`ヽ､: ﾍヽ: : :i, ＼--‐ ' ´
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾍ: : |-r=示z､ 　　ヾ､ __,ﾐz:i, i:i: :.|ヽ､ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　 j:i'､':,ﾍ乂ｿヽ　　 　 癶zｿ.ﾉ`:ﾘヽi: :ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　 __,ノハヽ', ｀　　　　 　 　 　 ´　i/ ﾉ: i: : ﾍ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ７:ｲﾍ: : ﾍヾ　　 　 l　　　　　　/イj: : !: : ハ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 l/ 　 ∨: :ﾍ　　 　 `　　　　　/: : : : : i: /!ヽ!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |: : : :ヽ　　 ´こ` 　 ,.ｲ: : : : : :/ｲ:j
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉノ: : : :ﾉ＞､　　. イ::::|＿,.-iイ: :./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＞r'´　l:::::::￣::::r-‐ ' ´　 .〉イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::ﾍ 　 !-----.i:|　　　 ∠＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l::::::::ﾍ ﾉ　　 　 i |　　 /: : : : : :ヽ: : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｨ7, ィ7　i　　 ＿ノ .!　 ./: : : :', : : : ヽ : : ＼
　　　　　　　　　　　　　　,. ィ: : : ,---≧!zzz|＞-‐:::':´:i: : : : :',: : : : : ヽ: : :.ヽ
　　　　　　　　　　　　　∨: : : : :l:::::::::::::::≧ｲ:::::::::::::::::::::|: : : : : ヽ: : : : :i: : : :ノ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∨: : : : i::::::::::::::::ヾz==:､:::::::::ソ､__ヾ､:く: : : : : :＼: ＼


.

　　　　　　　　　　　　　「そ、そうだね。うん」


　　　　　　　　　　　　　　　　-─　…=彳)‐ﾐ
　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　　⌒ヽ
　　　　　　　　　　 　 /　　　 八ﾚﾊﾍNﾄ､　　　　 ,_
　　　 　 　 　 　 　 _/　　从/ 　　,　u.　 )/ｲｉ|　　｢　　　　　　　　（よかった、最近のゆかりちゃん、やらない夫くんのことで
　　 　 　 　 　 　 /）　　Ⅳ　　￣　　　　‐- ､ﾚ　个 ､
　　　　　　　　 ｒ〈〈　　　 |_ｨ芹㍉　　　ｘ拆、ｲ 　 !⌒　　　　　　　　　　　　　無茶なことしそうな気がして……）
　　　　　　 　 f 　 ∨ﾑ 八 ゞ'ﾟ′　　　 ゞ'' ′　　|
　　 　 　 　 　 ',_＿__Ⅵ（　＼　　　 　 　 　 厶イﾉ
　 　 　 　 　 　 }　　　 {Y´圦`　　 _｀ 、　　/厂　　　　-3
　　 　 　 　 　 ｒ≦三≧┐从＼　 ￣　　 ｲ/
　　 　 　 　 　 |/三三三|　　i＼ 　=≦〔__
　　 　 　 　 　 {三三三/ﾆ=‐}　　￣￣￣/　　　　　　　　　　　　　　　　「真紅ちゃん、逃げるのは、正面玄関から？」
.　　　　 　 　 /三三三{ニ|ﾆ∧＼＿＿_,ﾉv､
　　 　 　 　 /三三三〈ﾆﾆiﾆﾆ∧_ ＿＿＿Ⅶ≧s．_
.　 　 　 　 /三三三三!二}ﾆﾆ{_(_)二二二(_)二《二}
　　　　　 〈三三三三！ //》ﾆ∧V二二二∧v∧八
　　　 　 　 V{三三三/ ///ニﾆ∧Vニニﾆﾆ∧v∧ﾆヽ
　　　　　　　Ⅶ三三ﾑｲ//ニニニ| !ニ=-=ﾆ二}}i! i}ニ′
　　　　　　 　 ` ￢ ´　Ⅵ//ニﾆﾆ| !ニニニﾆﾆ||乂!_∧



　　　　　r‐,ｨ': : :｀ヽ_,.x=ｯ'´: : : : : : :{::::l;ノ:::::::::ﾉ
　　 　 ,ｨ'/: : : : : :/三ﾐ/: : : : ￣:fﾊ: 〉:::::::::::::::｀i
　　　《 _ﾉ=-: : : /三l/:__: :-:‐: : 〈 ｰ' ヽ::::::::::r‐'
　　　 〈:_: ; -‐: ;三ミ!:ﾆ:=:-‐: /}:ﾉ　　　ヽ::_;ﾉ　　　　　　　　　　　　「いえ――お待ち下さい。
　　　　 {: : : : : l三ﾐ}:-:‐: :.r‐､）´　 i　　　';〉
　　　　 lヾ: : : :.l三ﾐ!: : : :.ﾘゞ'l　　 l !　 l l l　　　　　　　　　　　　　　 正面入口の方に、あの爆発が移動したようですわ」
　 　 　 l〃lｰ､_:l三ﾐ!: : r‐'　l l　　/ﾑl ///
　 　 　 !　,'　ヽ {薔}:ノ l､__ヽlﾄ､ /,ﾑ／'l/
　　　　,'　, 　 l ヽヾﾐ! '弋ツ　　　ゞ'/l　′
　　 　 !　′　l　 l｀ヾx ヽ　　　　' , ' !l
.　 　 / /　 　 ,　 ',/:｀ヽ ヽ､ _´ィ´! l ､',　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　 / /　　 　 ', ,ｲ: : : :.}　 ヽ三三! ! l l　　　　　　　　　　　　　　　　 薔薇の花の『聴覚』が嗅ぎ取った情報を、真紅が開陳する。
.　 / /　　　　／: : : : : :｀ヽ､ ヾ､三! '､l l　__　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　/ /　 _　　/: :/: : : : : : : :l: ｀ヽ_,＞ゝ-､--′
./ /　/: :.｀ヽ／: : : : : : : : :.l: : ',ヽ＜´_,＞>
. /　{:ｰ:-､: ´: : : : : : : : : : :.l: : :ﾍ< <　ヽ7
/　　ヾ: : :l｀ヽ､: : : : /: : : : :l: : : : ヽﾉ　'´


.

　　　　　　　　　　　　 「まじで？ちょっと待っててくれ。

　　　　　　　　　　　　　　 俺、裏口の様子見てくる」


　　　　　　　　_＿__,,ー-------、_
　　　　＿_ ／:::::::::::::::`ヽ、::::::::::::::::::`＼、
　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;`ー、:::::::::::＼::`ー、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「待ちなさいよ順平、私も行く」
　 ／:::::::::::::::::::::::::::;;／""　 ___＼::::::::::::::＼::::::＼
　 !::::::::::::::::::::::::::／　　 　 /￣　 ＼、:::::::ィ:::::::::`、
　 ｀、:::::::::::::::::./,,,ー-、　　 ⌒イ`ー、ヽ' ﾐ::::::::ヽ、
　　 ヽ:::::::::::::::.!　 ,,__、ヾ　　　 ヽ　ヾツ　　 ミ rーﾐ　　　　　　 ,へ／/＼ー.　_{　　｀ / 　 /　　ヽ､ゝﾆ=､
　　　 ＼:::::::！　/　〈;;ゝ　　　ヽ　` ´ 　　　ミｿ　 ヾ　　　　　 ヽ､　　 ,､-‐ ￣ ￣￣｀ ヽ ､　　/　　　'‐, ﾍ　　__
　　　　　￣ヽﾐ　丶_ ｿ　　　　　　　　　　　 ﾐ/　　/.　　　 　 /ｰ'　／: : : : : : : : : : : : : : : :.｀ヽ､　 ／ /__ゝ‐, |;;|
　　　　　　　 ミ、　　　　！　　　　　　　　　ヾ　ソ　　　　 　 i 　 /: : : : i ＼: : : :＼: : : : : ､: : :.ヽ: : : : ／　ｿ |;;|
　　　　　　　 ! ヾ　　　　ヽ　＿＿　　　　　　!ﾐ.　　　　 　 　 '-'./:　:　 :.l:　: ＼:　:　＼: : : : ' ,: : : ヽ: : : :.ゝ‐‐l;;ﾄ‐‐､
　　　　　　　　＼ム　 　 ／_,-ー;;;ヽ　　　　イヽ　 　 　 　 　 / i: : l: : :.l: : : : :.＼: : : :＼: : : :ヽ: :.i: ヽ　ー‐ｨ :|;;|￣´
　　　　　　　　　　ヽ　　 ﾍ ::::::::::::::::::＼　　 _/_＿! 　 　 　 　 l: :l: : l: : :.l: : : : : : : ＼ﾒ‐ ､: _: : : : : l: :.ヽi　./: : |;;|
　　　　　　　　　　 ！ 　 　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!　　/ヽ　　ヽ....__＿＿{: : l: :l: : :.ﾊ: :iヽ､: : : : :ヽ ＿_二ィｨ: l_: : i/ヽ>: : |;;|
　　　　　　　　　　　 ＼ 　 ー―ー―'　 　 !::::|　 　 　 ｀￣￣i l :l: :!: :.V､⌒ﾞ｀ ｀ヾﾍ/.,ｨ' ､_ｧj ./　i ヽ l ﾍ 〉 : : i
　　　　　　　　　　　　　＼　-ー　　　　 ／|:::::|　　　　!. 　 　 i/i ヽｨ､ vｨ＝=､　 　 ｲ　ゞ-='‐'　 l‐‐､.lゞ j: : : : l
　　　　　　　　　　　　_＿ .ヾミﾐ;,,-......　　 .|　.｀、　　　ト、　　　 〉: : :.ﾍヽ ゞ-'　　　　　　　　　　l: : /i〈 /: : : : :.l
　　　　　　　　　　　八　　｀`ﾞﾞ　、.......　　 .|　　.＼　　/::｀＼、...iﾆ‐､: :}ヽ　　　　　　　　　　　　 l: :/ｲハ : : : : : l
　　　　　　　　　　 /::::＼　　　　＼....　 　 |　　　 :＼/:::::::I::::.　/: :ヽ､vﾍ_ヽ　　　 ｀　　　　　　 /i/. :i ﾘヽ : : : : : l
　　　　　　　　　／:::::::::__＞、　　 ヾ ._＿/ 　 /￣::::::::::::::.|/::::/: : : : :i　 l: : ヽ､　　　‐　　　　イ./: :/ l l,ﾍ : : : : : l
　　　　　　　 ／::::／￣　　 〉　 　!ｿ　/　　　/::::::::::::::::::::::!::: /: : :.／/　 j: : : : :｀＞. ､ _ , ／ //i: :.{　l l ）j : : : : : l
　　　　　　／-''´　　　　　/　 　　!　/　　／＼＿__,,,-'´..　/: :／／i　 /: : : : : 7　　 r‐/　 //l l: :il　iﾘ/ノ: : : : : : l



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 順平とチドリが駆け出した。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━

.

　　　　　 　 ,.. : : ´￣￣￣￣｀:..、
　　　　　〆:: : : : : : : : : : : : : : : : ＼
.　　　／:: : : : : : ,、: : :i、: : : : : : : : :ﾍ
　　 /::::: : : : /V　ヽ!ﾍ| ＼iヽ、::: : : : ∧
.　 /::: : : :/i/　　　　丶,__　　 ﾚi:::: : : : :i
　ﾑ:: : : :│..ノ　　　　　 _＿　　ﾚ;:::: : : :|　　　　　　　　　　　「気をつけてね、順平くん、チドリちゃん」
.　ﾚi从 ﾍi 　___　　　y/´￣ヾ,　/:::: : : ..!
　　　| :∧ｙ´￣ヾ　　入　　　i｝ﾑ::: : : : |
　　　|:::: :圦＿.丿　　　｀￣´ﾟ　/:::: : : /
.　　 ﾑ: : :ﾍﾟ￣　　　　　　　 u i::: : /ﾚ
　　　 |:: : 八　　 　t.っ　　　／|:: /
.　　 　＼|∨.!＞　　_, 　 イﾚ.从/
　　　　　　　　　_, --）￣´冫⌒i
　　　　　　　　（　　/:::::::::/,´ 　 ﾍ
　　　　　　　 ,.-っ i:::::::ゝ三,ヽ、i .ﾍ
　　　　　　　 } ミヽ,｀x´i.ｊ´入　ヽ　 ﾍ
　　　　　　　 | ｀!ｊ´i´:::｀i 　　ゝ　ヘ　ﾍ
　　　　　　　 ﾍ ﾉ　|:::::::::|　　 　＼ .|　 i
　　　　　　　　/　./:::::::::丶.　　　 !｀!　/


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （私の幽波紋で様子を窺うことも出来るけれど

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ……おまかせできることがあるのならそうした方がいいわね）


　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ヽ　　　　　 　ヽ
＼　 ／ 　　　 　／ 　 　　　 　 ／　 ﾉ 　 　 　 　 　　 　ゝl 　 　　 　　　|
　　〉 ., '　　　 ／:::/ 　 .::/　 ／　 ,／　　　　 　　 　　　 　 |ヽ. 　 　 　 　ﾚ
　/　/　.:::: ,.ｲ　:::/　.:::::/ .／ 　 ィ.:　 　 　 ／　 ／　　　 　 ＼! 　 　　 　|!
　! /'　.:::::/　 ::::/　 ::::/ ./　,イ:::::::::..........／　　イ　 　 　　　 　 ゝ､ 　　 　ﾚ
　ﾚ | ,:::::/'　:::,ｲ:::､..::/| /! /i/::::::::::::::, '7　 ／ ::::!　 　　　　 　　 　 ＞ ､∠
　　ｨ :::/ i :::::/:|::... ∧ハﾚ /!::::::::::／ / ／'::::::::::　　　　_ノ　 ／ 　 ::γ‐tヽ
´⌒ゝ::!　| ::.' |:|::::∧l!| ､　＼.. ／　 ,／ / /::::　,.. ' ¨´ ノ ／ 　 .:::: / 　│　＼
　　　V.　l　l　! :Y　 |!l　fゞ,ﾚ'　　　/　 / ｲ__∠ 　　／／,.' 　 .:::／ 　　 |ﾊ
　　　　 　V　 !　|　 ﾊ! ゝrハ 　　　　　´‐ﾚ‐- _＞'イ ／　...:γ' ,.　 　　l!
　ゝ.　 　 　　 ∧|　.::::i 　　　　　　　　　ィ‐._- ､　/／　::::::_ {!'　/! 　　 _j/
　　　　　　　/ 　 ..::::: !　　 　/　　　　　 ゞ_^フ　ﾝ .::::_ ..ノ　 ゝ､ ___, イ::::|　　　　　　　　（なにもせず、というのも不安でしょうし）
　　　　　　,　　/ ::::::::ハ　　 i　　　　　　　 　｀ ｲ　ィ´　　　.:::::::/￣/:::::::_ﾚ___
　　　　 ／　　1:/::::/　 ﾊ　　　_ 　　 ,..　 --‐ _ﾚ′　　.:::::::::::::::::／:::レ'´／
　 　 ／,　　 .:::/::::/　　1_jヽ　 ` `／,. --‐　´.::::::::::::::::::::::::::: _ム　´　　/
　 , ' イ　　::: .:::::/:!　　 |V!　＼　'イ　　　_ --:::::::::::::::::__,. ｨ ´　 　　 　 '
　　／ .:::::／:::ノ:::ﾉ　 　|フ! .／'　,. -‐.::´:::::::_:_ ... -‐フ/ 　　 　 　　 /
.／　.....／　´/／ 　 　 |／ﾚ/ ／:::::,　‐ ' _　_ｨ _j´ T./　　　 　 　　/
- ― ' 　 　 / 　 　 　 │　/ '::::::／t　ｨ ゝ-'　 　 rイ　　　 　　 　/


.

　　　　　　　　　「じゃ、その間にちょっと、デスクのHDDだけ取ってきます。

　　　　　　　　　　　一分三十秒で戻ります！」


　　　　　　　　　　　　　　　 . . -―――. . .
　　　　　　　　　 　 　 　 ／: : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　 　 　 　 　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　 /: : : : : -:､: : : -:､ : : : (＼: : :.
　　　 　 　 　 　 　 /: i: : : l : : : ＼: : : ＼ : : ＼＼:i
　　　　　　　　　　 i: :∧: : i: : :i: :､: ＼: : : ＼: : :＼丶＿｢ヽ
　　　　　　　　　　 i: :|｀ ヽ:ﾄ､: ﾄ､: ＼: ＼: : : ＼: /´　 　 ＼〉
　　　 　 　 　 　 　 Ⅵ芹ミ'　ヾ　 芹示ﾐヽ: : i:⌒Y´ 　 　 　 ｀丶
　　　　　　　　 　 　 i:.　じﾟ　　　　 Vじﾟﾉ　i: /}ヽ:〈´__､_　　　　　}＼
　　　　　　　　 　 　 i: i.:::.　/　 　.::::::.　　 ﾉ' ノ }: : : :i/　 ー,､　∧　∧
　　　　　　　　 　 　 }八　　　　　 　 　 .　cイ: : : i: : :.　　 /__У　∨,∧
　　　　　　　　　　 　 　 ＼`ー　　　 . : :　 i/:/: /i:i＼{　　∨∧　　∨∧
　　 　 　 　 　 　 　 　 __／＼_. .ィ＿__fY1'イ: / ﾉ' 　 　 　 ∨∧ 　 ∨∧
　 　 　 　 　 　 　 　 ⌒フ ／}/｢＿＿人ﾉ　∨　　　 　 　 　 ＼∧ 　 ∨∧
　　　　　　 　 　 　 　 ´￣_/iヽ ﾘ　　 /´　　　〉⌒⌒YY^Yヽ__/V∧ 　 ∨∧
　　　　　　　　　　　／ //--へ/}__ノハ__　 / / /´￣￣ﾆ=‐―‐ }∧ 　 ∨∧
　　　　　　　　　　 {/　{ i::::::::::-::{:::/:::::::::::::ヽ / /´￣￣￣￣二ニﾄ､ﾉ　　 ∨∧
　　　　　　　　　　 i/ //i:::::::::::::/ハ:::::::::::::::/　/　 - ≠ 　 -―　　　――__ /_／
　　　　　　　　　　 |/i/:::i:::::::::;ｲ/ ∧::::::::::/i　 {　/ ／　__　　--―￣￣￣
　　 　 　 　 　 　 / /ヽ:/::::::::::/ /::::::＼:/:::i　∧＿__／
　　　　　　　　　/ / / ￣￣'/ んへ::::/::::::| /　 / /
　　　　　　　　八/ /　 /　 /　 /　 /⌒Y´/　 / /
　　　 　 　 　 　 ∨　 / 　 { 　 i 　 |　　∨　 / /
　　　　　　　　　　}　/　 / |　　i 　 |　　/ 　/ /



　　　　　　　　　　　　,,,　　－－、,,,
　　　　　　　　,,／""´"　　　　 　　""｀ヽ、
　　　　　　 /´　　　　 ,,/"、　　　　　　　　｀ヽ
　　　　 　/　　　　　/ヾ　｀ﾐ、ｒ、,,　　　　　　 ｀、
　　　　 /　　 　ｒ　ｿ　　　　　" ""｀ヾ、,,　　　　ヽ
　　 　/　　　、ｒ"´　　　　　　　,,==-　"ヾ、　　　丶
　　　/　　ミﾍｿ,,=-　　　　　　　　　　　　 ﾐ,,　　　｀、
　 　´　　　ﾐ　"　　,,,　　　　　　ヾ"___、、　ミ　　　ｿ、
　 /　　　　｀ 　　、_,,,　　　　　 　"r:::::ヾヽ 　ﾐ　　　!　　　　　　　　　　「わ、私もゆかりちゃんを手伝いと、車とビルの鍵！」
　´,,　　　 ﾐ 　/"f::::::ヽ　　 　 　 ゝ!;::::ｿ,, 　　ｿ　　 !
　ｿ"、　　ミ　 ゝ ゞ::ッ　　　　　　　 ｀ '　 　　ﾐ　　ｿ
　　ゞ　　　ﾐ　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ"_::/ ﾐ
　　 ﾍ　　::::ヾ　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ::::ァ ソ
　　　ヾ　::ゝ 、　　　　　　 ｀　´　　　　　　ミｿ::::ﾐ
　　　 ミ::::::::::::ト　　　 　　 , 　- -、　 　　 ベ::::/
　　　　ﾐ:::::::ｿ　丶　　　　 ｀　-- ´ 　 　 ／　 ｿ
　　　　　彡 　　 　丶、　　　"　　　イﾐ
　　　　　　　　　　　　＿_>_,,,-ー--´"""｀ヽ,,
　　　　　　　　　　ヾ:::::::::::　　　　　　　　　　/,,、
　　　　　　　　　 　ﾍ:::::::::　　　　　　　　／／　｀ﾐ/"´｀ヽ、
　　　　　　　　　　　丶:::::::　　　　　　／／　　　　　　　　ヽ、
　　　　　　　　　／_"´:::::....　　....:::;:;:/ /　　　　　　　　　　　｀、
　　　　　ｒ－´"::::/:::::::::::::;:;:　　　　/ /　　　　　　　　　　　　　、
　　　　/:::::::::::::::ヽ::::　　　;:;:::::::　　ソ＿　　　　　　　　　　　　 ム
　　　/:::::::::::::::/ﾐ、_,, --´""""""´（　　）　ゞ　　　　　.....ゝ:::::::::::ﾐ
　　　!:::::::::::::::ｒ　、::...　　　　　　　 　｀ ´　::::ミ::::　　　　:::::::....　 !


.

　　　　　　　　　　 _-─―─- ､._
　　　　　　　　 ,-"´ 　 　　ゝ　　 ＼
　　　　　　　　/ 　 　 　 　　　　　 　ヽ
　 　 　　　　 / 　　　　　　::::／::::::::＼::ヽ　　　　　　　　　「……」
　　　　　　　|　　　　　　 /　ヽ ｀::::´ /｀ヽ
　 　　　　 　l　　 　　　 （　○ﾉ::::::::::ヽ○.;l
　　　　　　　` ､　　　　　　　 （__人_）　 .;/
　　　　　　　　　`ｰ,､_　　　　　　 　　／ﾟ
　　　　　　　　　／　　`''ｰ─‐─''"´＼o




　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.ィ≦三ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　,..::'´:._j三三三ﾆ廴
　　　　　　　　　　　　 　 　 ／:r'二´三三三三二｝
　　　　　　 　 　 　 　 　 ／:.:.:.:.）三三三三三三く_
　　　 　 rｰ-ｖ一'⌒ヽノj:.:.: , イ ￣￣｀ ＜三三三ﾆ）
　　　 　 |匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:／:r┘/　 　 　 　 ヽ、三〔_
　　　 ／人/:.:.:.:.:.:.ﾊ７:.:.:.:.:.〈　 ′ 　 　 ､　　　ヽ三ﾌ
　　　 ＼V{:.:.:.:.:. /ﾆ7.:.:.:.:.:_:ﾉ,　l　 |　 　 ､ヽ　 ヽ ∨ 〉　　　　　　　　　「どうなさいました？やる兄様」
　　　　 └う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ ｌ　|　lﾄ､＼ヽ ヽ｀ 、｀､Vﾆヽ、
　 　 　 ／ {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'∥ ｌ　| ',丶　ｌ 川 l | ｌ | !　 ヽ＼
　　　 //　∧:.:.:.:.ｌ三l:.:.:.:ヽ　|ヽ｣斗-ﾍ }ノ,ｴZ{ノ/リﾍ＼　＼ヽ
.　 　 | l　/　ヽ、:.:Vﾆヽ:.:r个ﾄ,ｨfｌ圷　 ｀ 化ﾉｹハ　　｀ヽ＞└′
　　　ｌ｜,'　　　「ヽ{ｌＨｌﾘ:{ 小 ` ゞ ′　　　　八ヽ＼
　　 ｜V　 ,'　 l| | ｀ ＜7/ | lヽ､　 　 , .′, 仆 ヽ ＼ヽ
　 　 ｀７　/　 ,ｲ |　 　 l├ヘヽ―ﾍ、__,.:'⌒ヽ ｀､｀､　ヽ＼
　　　 /　　　/ |｜　　 | |:.／ヽ＼::.::rﾍ::.::.::.::.::＼ヽ ＼　＼ヽ
　　　,'　′ / /|｜　／ヽ＼::.::.::.) ）{廴r-､__::.:rく　 ＼ ヽノ /
　　 / /　 　 /ﾊ !／:.:.:._:_;＞=≠-‐､::.f‐ﾐ ヽV　 ＼　}　〉 /
.　 / /　 　 / 'rﾍヽ:.:.:. ヽ二ﾆ＝=､　｝:｢｀{　　,ゝ､＿Ｖ_/∠＿
　/ , 　 　 / ,':.:.:.:.ヽ＼:.:.:.:.:.: r‐彡ィ´:::|::.::>‐':.:.:.:.｀)ー‐r≠ﾆ　｝
./ /　 　 / /:.:.:.:.ノ:.＼ヽ:.:.:.:.:.ヽ＞:l ::.::|::└r1 :.:.:.:.:.ヽノ/_／ く
／/　 | / /:.:.:.f⌒ヽ:.:.ヽ｀､:.:.:.:.:{{ヽＬ 厶-‐'/:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.人　　 ヽ
. /　 l |　/ヽ､:_＞ｸ^ヽ:_:＼ヽ:.:.:.:｀T￢ー‐く丶:.:.:.:.:.:.:.:!:ハ ｀ヽ　　＼
,′　| | /　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:/〉､＼:-勹::-‐￢__〉:ヽ:.:.:.:.:.:}ヽ ＼　＼ 　 ヽ
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　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ

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　　　 i: : : : ::| イi弋}`　 　　' i弋 〉|: : : : : i
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　　　　|: : : ＼: :＼　　　____　 ／: :／: : : |　　　　　　　 傍で見ているあずさには、やる夫の心境が痛いほどに理解できていた
　　 　 |: : : : : : :.ｒ-‐ ／　　 ヾ: : : : : : : : :.|　　　　　　 ━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
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　　 {　　　.|　} 　i .ﾉ　　 .｝ 　 i.　 ヽ　ヽ.|　　　}
　.　 !　　　ﾚ´ 　 /　　　∧　 　'.　　 ヽ i　 　 .i
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　　 i .!　　　　ノ　　|　.　|　　　| 　 '.　　　　 　i |


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　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　　　　　　　「この場でできることが何もなければ、
　　　　　　　　　　　´:.:.:.:.:.:.:.:.｀ ヽ
　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:＼　　　　　　　　　せめて比津筆の足かせになることだけは避ける……それだけのことだ」
　　　　　 　':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...､
　　　　　/:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
　　　　 ':.!､:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.i:.:.:.:!
　　　　i:!:|^ヽ:.:.＼:.:.:..､:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.!:.:.:.|
　　　　!|:.!─-＼:.:ヽ:.:.＼:.:.:.:.:..i:.:.:.:.:.|:.:.:.:!
　 　 　|:!|i　r‐r;ﾐヽ:.ﾄ､jﾄ､ヽ.:.:.:.|:.:.:.:.:i ´Y{
　　 　 |:!i|ﾄ.　 ゞ'　!'　　ｲﾍ:.!:.:.:i:.:.:.:.,　 /:.!
　　　　!i　 i 　　　　　　　　!|､:.:|:.: /_イ:.:..i
　　　　|!　　､　　 ､:,.　　　ﾉハ:.|.ｲ:.:.:.:i:.ﾄ.:|
　　　　 ､　　 ＼　ｰ_,- 　　 , j:.!:.:ﾊ:.:.!:{:.:i..､
　　　　　＼_,.　　>､　　　／/.ｲ｀!{ !:.::/:.ﾊ:.:ﾄ､
　　　　　　　　 /＿:.7ﾌ「　/　{!　|:.:／:.:.:.:.}:.:.:.!､
　　　　　　　／´, -厂 ト ､　　 ／:.:.:.:.:.:.:ﾉ:.:./:.:}
　　　　　イ:::::::::::::,厶 _」ヽ　 >′:.:.:.:.:..／:.:.ｲ:.:/
　　　　　 」:::::::::::/:::::::::|　'／:.:.:.:.:.:.:,.ベ:.／:.／
　　　　／ L_ ／::::./　 !←─-. __/.　　　Ｋ、
　 __／:::::::::,:::::::::::/:::::::ヽ＼:.:.._ｰ{　　　　　　ヽ
　〉:::::::::::／:::::::::/:::::/:::::::::::::＼:ミi　　　　　　　{
　＼_, く:::::::::::::/:::::::{::::::::::::::／:..Y!　　　　　　/ヽ
　 {　　　＼_::::j:::::::::L_,.rイ:.:.:.:／ 　　　　　　　　 ＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　美鶴が、やる夫の心境を見抜き、そう言葉を発した。
　 　 　 　 　 　 _,,..-―――‐-..,,_　　　　　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　　　　 　 ,,-''´　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ
.　　　　／　　　　　u　　　　　 　 　 u ヽ、
.　　　/| | | | |　-..,,_　　 　 　 u　　 ＿_　 '.,
　　 /| | | | | | 　 　 ｀ﾞ''‐' ′　ヽ-'"　 　 　 ',
　　,'| | | | |.|≡=-.,,_　 .三三三　_,,..-=≡　 ',
　　l.| | | | | |　　 ． ｀ﾞ　.三三 "´　 ．　　 　 l
　　|.| | | | | |＝==＝≡ 三三 ≡＝==＝　　|
. 　 ',　 u　| |　　 　 /　　　　 　　ヽ　　　 　 .l　　　　　　　　　　　　　 「うぅ。
.　　ヽ　　　　 　 　 { 　 　 ,.、　　　}　　　　 ,'
　　　 ＼　　　　　　ゝ-ィ´　｀"j-.'′ u 　 ,.'　　　　　　　　　　　　　　　 わ、わかってますお」
　　　 　 ｀'',-..,, 　 　 　 |.r-‐''" 　 　 ,,..-''
　　　　　 /　　｀ﾞ"''―‐.U――― ''"´ヽ
　　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ


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　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 . : : : :￣￣￣: : : .
　　　　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .
　　　　　　 　 　 　 　 　 ′: : i|: : : : / : : : : : : : : : : : : : : .　　　　　　「比津筆たちに任せて自分たちが逃げる……
　　　　　　　 　 　 　 　 ;:　: : :i|: : :.λ: : : : : : :|i: : : : : : : : :
　　　　 　 　 　 　 　 　 |: : : : i|: : /　ヽ: : : : :.:.|i: : : : .:.:|i : :|　　　　　　　そのことに平然としていられる者は、
　　　　　　　 /　　　　　| : : :ﾍ|: : |─ -ヾ＼: : .|i: : : : .:.:|i : :|
.　　　　　　 /ゝ　　 　 丿: :《.{ｉl: : 杙ソヽ　＼ .:}i､ : : : : |i: : |　　　　　　　おそらくこの場に一人もあるまいよ」
.　 　 　 　 〈: : :　:￣: : : : : : ゞ|: : ﾄ　 　 　 　 } ﾘ i: :,! : .:|ｉ: :′
　　　　 〈　 ＞=-: : : : : : : : ）圦.､|　 　 　 　 ﾚ1 | /: : /1/
　　　　　＞=-: : .:＿ :ノ :／ /　|､　 　 　 　 '　　,!′ｨ′!
　　　 ／ : :.:／: : : : : :／ .ィ　 ∧ ＼　 ‐ =　　／: :ﾚ1: :ﾉ
　　 / ／ ／: :, -一 : : : : .:.:／　 ＼ 丶 ＿ ィ}: : : :|! ゝ､
. 　/: :i ／: : / : : : : .::.-=ﾆ　｀ヽ ／ ￣｀ヽ.ィ ¨｀ヽ ﾘヽ: :＼
　〈: :／: : : : : .:.:.-=ﾆ　　　　　　 〉＿ ｀ヽ }i|}　 　 i}: :∧／ ヽ
.　 }'´: : : : : .:.:.i{¨｀ヽ　／　　　　｀ヽ r‐=ｧ´|ﾄ､─=i} / /: : : : 〉



　　　　　　　　　　 _-─―─- ､._
　　　　　　　　 ,-"´ 　 　　ゝ　　 ＼
　　　　　　　　/ 　 　 　 　　　　　 　ヽ　　　　　　　　　　　　　　「……はい」
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　　　　　　　|　　　　　　 /　ヽ ｀::::´ /｀ヽ
　 　　　　 　l　　 　　　 （　○ﾉ::::::::::ヽ○.;l
　　　　　　　` ､　　　　　　　 （__人_）　 .;/
　　　　　　　　　`ｰ,､_　　　　　　 　　／ﾟ
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　　　　 / : : : ;ｲ 牙 !.: : : : : : : :.;.へ、`丶-　　　 　 l: : : :.l
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.　　　,: : : : /ｲ: : ｢! !: : : : :/ l:/｀¨´　　　　　 -､ `/ : : : : ｌ　　　　　　　　　　 やる夫にとって美鶴のその言葉は痛かったが、
.　　 ,': : : :/: :|: : ｌ:| |: : : ::/　|'　　 　 　 　 ,≦､ 〉' : : : : : !
　　/: : :.:/: : :!: : リ !: : :./　　　　 　 　 　 ｨ歹'ﾞ:/: : : : : : !　　　　　　　　　　　　あずさの胸をズキンと突き刺してもいた。
.　/ : : : : : : /: : /　|: :.:ｲ　　　 　 　 　 , 　/:::::/: : : /: : ;'　　　　　　　　　　━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー━ー
　. : : : : : : /: :.:∧　ｌ: : :|　　 　　-　 ､　. ' ::::/: : : /!: :/
　: : : : : ／: : :人 ヽ.l:.: :ﾄ､ 　 　 　 　 イ::ハ/: : : / .!:/
　: : : : : : : ／ ﾄ､＼ |: : !__ >､_,. :＜::::::∨ /: : : /　 !'
　 -─‐＜　　 ヽ＼ |.: :|__／}＼:::::::ヽ::::∨: : :./　　　　　　　　　　　　　　　　（そう、辛いのは私だけじゃないんだから）
　 　 　 　 ヽ.　　ヽ `l.: :!　　 !　 ヾ≧=-/ : ／
　　　　　　　　　　　 ヽ:ｌ 　 /　　 / 　 /／ヽ


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