ﾄ VVVVVVVVﾉ＼
　　　　　　　　 　 ＼　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　 　 　 ヽ 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　 ´
　　　　　　 　 　 ⌒≧x　　 ／＾^＼/ ＼　＼　　　-
　　　　　　　　　 　 彡　 〆　　　　 ） 　 丶　∨　 丶
　　　　　　 　 　 　 〃　ﾊ 　 　 ＼　　 ／　Y:ｉ|
　　　　 　 　 　 　 ｲ　从§　 （ ●）　（●） |从　　　　　　なんだ？このビデオテープは？
　　　　　　　 　 　 乂ｲ§　　 　 （__人__）　 |
　　　　　　　　　　　　 / ﾟ o 　 　 ｀ ー´　／


　　　　────ある日、親父の留守中に、金がないか家のタンスを探してると────

　　　　　　　　　 ﾄ VVVVVVVVﾉ＼
　　　　　　　　 　 ＼　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　 　 　 ヽ 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　 　 　 ⌒≧x　　 ／＾^＼/ ＼　＼
　　　　　　　　　 　 彡　 〆　　　　 ） 　 丶　∨
　　　　　　 　 　 　 〃　ﾊ 　 　 ⌒　　 ⌒　Y:ｉ|
　　　　 　 　 　 　 ｲ　从§　 （ ●）　（●） |从　　　　　　　エロビデオか？
　　　　　　　 　 　 乂ｲ§　　 ⌒（__人__）⌒|
　　　　　　 　 　 　 　 ＼ﾟ o 　 　 Ｙ⌒Ｙ　／
　　　　　　　　　　 　 /⌒ヽ　∽　　ー ∽ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 / r‐､　　　 ∞∞〆ヽ |
　　　　　　　　　　 / ﾉヾ　>　　　　　 ヾ_ノ |
　　　　　　　 　 　 |　ヽイ　 　 　 　 　 |　　|

　　　　　　───　一本のビデオテープがあったので見てみると　───

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿,、
　　　　　　　　　　　　　　　, __-,=＝=＝=〔{〈匀ﾍ
　　　　　　　 　 　 　 　 ／_f〆::::::::::::::::::::::弋之ｿ::::＼
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　　　　　　　　　　　 /　{i7:::::／　 i　　　 　 　 　 　 ＼:::::ヽ
　　　　　　　　　 　 ;′ {|::::/　 　 l i　　　|　　　　　 　 ヽ:::::
　ﾄ、 　 　 　 　 　 ,′　{|:/ ｌ　　| |｜ i　 |　　　　 |　 |　Ｙ|
　|:::＼　　　　　　｜　　{||　|　　|｜l　|　| ｌ　　　 /|　 |　　|
＼＼:::＼　　　 　 |　　　ﾞ|　|　　| l/ﾚ十ﾒ.,||　　 /| ｊ　 |　　||
::::::＼＼:::＼.　 　 |　　 　|　| 　 | ===ミ　ﾘ| ／ﾅﾒ､|　| 　 ハ
::::::::::::＼〉 ::::＼　 |　　　｜ | ヽ ＼""　　　　　-=、ﾚ |　,∧｜　　　　　　　　　やる夫、20歳の誕生日おめでとう
:::::::::::::::::::::::::::::::＼|　　　｜｜　.＼ ＼　 　 　 ,　"/!　|〃ハ_!　-―
::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　ｌ　　　|　￣　　‐-　　/｜/″ ／::::::::::::::::::::..
::::::::::::::::::::::::::/ 厂￣＼ 　 ｌ　　　ｌ＼　　　　　 イ｜l/ーく::::::::::::＜￣￣
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￣＞::::::::::::| ｌ::.::／::.::.::.::.::＼|::ｌ　　 ｌ:::::/￣ ＞ﾍ　 　 ｌ::.::.j＿ 　 :::::::::::::::
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／　　　　〔 Ｌ::.::.::.::.::.::.ｊ＿__ﾉ::::::ﾍ　　',＿___　＿jﾍ 　 V::.::./　/＼[＼::::
　　 　 　 　 ｀ ト　　／::.:: ヘ :::::::∧　 ∨ｰ┴;ヱ、::',　 ';:.:/　/
　　　　　　　　|　i く::.:／::.::.::.＼/:::::',　 ｉ　匸{〈匀}くl|　 |〈　〈
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　　　　　　　　|　i　　　＼＼.::.::.::.:ヽ|　 |　...::.::.::＼/:|　/ /:l　|

　　　 　 　 f７〃/〆′　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ',　　 ｛|{|:::|}|
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　　 　 （(＞个＜)）|ｌ|lｌ| ｌ| ｌ|| | l| ||l|∥ｌ |l| | || | |∥l|l |ｌ |ｌ| lΤｌｌﾌトく
　　　　　〃|l|:|工|ｌ||ｌ|lｌ| ｌ| |ｌ| | l| ||l|∥ｌ |l| | || | |∥l|l || ||ｌ l⊥ｲ::/l|::l
　　　　/|:|-|l|:|こ)）ll|l l|丁`ト廴l |l　l|｜l| j 厶ィT¨丁ｌ| ﾘ〈く_ﾌ|::|く|::|〉
　　 　 V::|ｲくﾉ丁ｌ|ｊ≫┬＝ミメ、　　 　 　 　 ≫＝┬≪ｌ `ｰ〈_八|::|　　　　　　　何も買ってあげられなくて、ごめんね…
　　 　 ｀^//|::|l从 《　八::::::::ﾘヾ　　　　　　 〃{:::::::::八　》 //,|::|ｌ |ヾ〉　　　　　　お母さん、いなくても、強い子になってる？
　　　　　|::| |::|ｌ ｛　(つ　辷彡 　 　 　 　 　 　 ｀ニこ｡とr//　|::|| |::|
　　　　　|::| |::|、 ＼　/ / /　　　　　　　　　　 　 / / / ﾌ　 /|::|ｌ |::|
≧ｭ、　　ヾ レ ト､＿ー　　　　　　　 ､　　　 　 　 　 ／　／ ｌ|::|| ﾚ′
三三≧＿_|l l| | |ｌ l ヽ　　　　　　　　　　 　 　 　 ∠　イ 川 |ﾚ |　　　_ｒ≦
三＞'´:::::::::::｀:: ＜| |∧＼　　 　 　 -‐ー-　　　 　 ／/／ ｊ｣厶-―＜三三
／:::::::::::::::::::::::::::::::＼_|l＿l＞　　　　　　　　　　 イ　/ｲl|l〈:::::::::::::::::::::::＼三
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　　 　 l　　　　　 　 　 　 　 　 /ノ　　　　　　　 　 , ′
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　　　 i　　　　　　 - ...＿_ 　_,,.. -　　 　 _／　＿彡イ
　　 　 ;　 　 　 　 　 　 　 ｀´　　　　　　￣￣　ｲ 　 |
　　 　u 　　　　　　　 　 == 　　　　　　　 ／　|　　　　　　　　　　　　今頃、大学生になってるのかな？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　 '´|　　|　　　　　　　　　　　　もしかして、結婚してたりするのかな…
｀ 　 、　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,　'´ 　 ｜　 |
　　　｀ 　 .,　　　　　　　　　　イ　　　　　|　　;
＿＿＿＿_＞＿、 ＿,　 ＜　l | 　 　 　 |　 /
::::::::::::::: ／.::::::::::|:::::::|二::.＼　ｌ |　　　　/　/
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　　　　　　　　　　　　　　ＮVVVVVVVＶ
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　　　　　　 　 　 ：:／　　　　　　　::::　＞：
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　　　　　　　　//,.....::::::::: 　 　::::, 　 ／
　　　　　　　　 ＼.....::::::::: 　 　::::, ／　　　　　　　　　　　母ちゃん……
　　　　　　 　 r " ∬∬∬r　　／ﾟ。
　　　　　　　：|::|　　　　 ::::|　:::i
　　　　　　　：|::|:　 　 　.::::|　:::|：
　　　　　　　：`.|:　 　 　.::::|　:::|_：
　　　　　　 　：.,':　 　 　.::（　　:::}：
　　　　　　　 ：i　　　　　　`.-‐"

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・

　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　 　　メ ,, -──- ､._＼
　　　　　　　　　　　　　　　　メ／　u　　　　ﾟ 。 ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　／ ／　　　 ＼ 　／　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　! |　u　(（●）) (（●）)　 　|
　　　　　　　　　　　　　　＼＼　　。 （__人__）　　 ／く<
　　　　　　　　　　　　　　　ノ ﾒ/　　　｀ ⌒´　　　ヽヽヾ
　　　　　　　　　　　　　　＿/((┃))＿＿＿＿_i　|＿
　　　　　　　　　　　　 ／ /ヽ,,⌒)￣￣￣￣ （,,ノ 　 ＼
　　　　　　　　　　　／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ　　＼


　　　　　　　───それから頭を丸めて、一生懸命勉強したんだお───

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｎ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 l^l.| | /）
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 | U ﾚ'/／)
　　　　　　　　　＿＿＿　　　　　　ﾉ　　　 ／
　　　　　　　／ ⌒　　⌒＼　　ｒニ 　　　　|
　　　　　 ／　（⌒）　 （⌒）＼　　ヽ　　　/
　　　　／ 　 ///（__人__）///＼ / ` 　 /
　　　　|　　 　 　 `Y⌒y'´　　　 | 　　／　　　　　　　父ちゃん、大学に受かったんだお！
　　　　＼. 　 　 　 ﾞー ′　　,／　 ／
　　　　　/⌒ヽ　 　ー‐ 　　ｨ　　／
　　　　 / rｰ'ゝ　　　　　　　　／
　　　　/,ﾉヾ　,>　　 　 　 　 ｲ
　　　　|　ヽ〆　　　 　 　 　 |

　　　　　───　一浪したけどマーチに受かったとき　───





　　　　　　　 　∩
　　　　　　　　　||　　／￣￣＼
　　　　　　　　　|| ／　　 ⌒　　＼
　　　　　　　　／〔|　 　 （ ⌒）（⌒）
　　　　　　　 〔ノ^ゝ　　oﾟ　（__人__）
　　　　　　 　ノ ノ^,-　　　　｀ ⌒´　　　　　　実はな…やる夫が大学に受かったんだよ
　　　　　　 /´ ´ '　, ^ヽ　　　　　 }
　　　　 　 /　　　　　ﾉ'"＼.　 ⌒
　　　　　人　　　　ノ ＼／,＿ __ノ
　　　 　/:::::＼_／l:::::::＼ｰ-.,ノ､ﾞ,
　　　 ,/::::::::::ﾉ::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_

　　　　　───東大でも受かったかのように、親父は泣きながら親戚中に電話したんだお───

　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ●）（●）
.　　　|　　　　 （__人__）
　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　やる夫…
.　　　 |　　　 　　　　 }　　　　　　　　このテープを見てくれ…
.　　　 ヽ　　　　　 　 }
　　　　 ヽ　　　　　ノ
　　　　　.>　　　 <
　　　　　|　　　　 |
　　　 　 |　　　　 |

　　　　───20歳の誕生日に、親父は例のテープを渡してきた───

　　　　＜水銀燈…うぅ…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐￢冖冖￢￢―
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 , 　 ／.::.::.::.::厂Ｙf丈｀Ｙヽ::.::.:: ｀ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /.::.::.::.::.::.::ヽノ￢ｰぐノ::.::.::.:.::.::
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／／/ /.::=≠宀冖冖冖宀=ﾐ::.::.:::::::.::.:: :: .
　　　　　　　　　　　　　　／.ｨ=ミ厶勺　　　　　 　　i　　　 ｀ヾ<
　　　　　　　　　　　　／ _//.:.:,√ｌ:|/,　　 ;′ 　 |　 |　　　　　|　ヾ<
　　　　　　　　　　／ 　 ｢|::|　/:ｌ　|:| :l ::ｌ:: | :. ::| ::|:.:. |::.: : :|　　|　　　ヾ
　　　　　　　　／　 ／　|:|::ﾚ/l::|　|:| :l ::|:: | :. ::| ::|:.:. |::!:.:.:.|:.:.::|.::|:.| :l
　　　　　　／ 　 ／　　 ゞイ|::|::|_//ｌ l .:|:: | :. ::| ::|:.:. |::!:.:.:.|:.:.::|.::|:.| :l
　　　　 ..:.:.:.　／　　 /／::/ |::| ー　| l ｜ |　 ::|: :|:: :.|::|:.:.:.|:.:.::|.::|:.| :l 　/
　　　: .:.:.　／　.:.:.　ｲ' 　|:|　|::|!　 |丁!Ｔト ｌ　 ∥ |　::| :|　 | :.:.|.::|:.| :l　ｲ
　　　:.　／　.:.:.:.:／i:| 　 |:| /:/|　 |rヤf卞ﾐ、 ∥ |　 | ┼-ｌＬ!:|　|:.| ｲ　　　　　　あなた、情けないわねえ…
　　　／　.:.:.:.:／　 |:| 　 ﾚ'::/ ｜　| 戈ゝ' バ ハ｜　! _｣厶⊥|｀ﾒ　 ﾄ
　　　　 .:.:.:／ . :.:.: |:| ／:::∧/ ﾍ ｜ "￣`　　　　 　 '"了７刈〈ﾉ　/ 　 ｉ:
　　　. :.:／　..:.:.:　/::| ＼∧:::,　 ∧|　i　　　　　　　　　　ゝﾞﾆノ｡｀ '　　ｲ　ｉ:
　　　／　..:.:.:.: ／＼!　 .::/∨ / .:∧°　　　　′　 　 　　。｀ ／　／　ｉ:.:.ｉ:..
　　　　:.:　　／.:.:　　　.::/ 　 /..:/i　ﾍ 　 　 ヽ‐_,、　 　 ＿ ／　／ /::.:.ｉ:.:.ｉ::.:.
　　　:.:　 ／.:.:.::　　　.::/ 　 /.::/ :i　i:. ＼　　　　　　　　 　 イ :/　/:::. ::ｉ:.:.ｉ::.:: .
　　　~"'':.;.:,:.,.　　　..::/ 　 /.::/ : :i　i:.:.　_l＼ 　 　 _　　　´/ .:/　/　_＿ｉ__ｊ　:: |..;.;
　　　:.;.:,:.;.:,:.;.:,:.;. ＞ ‐…－く 　 iｉ　ｉ:.: _｣二二 了 ー― / .:/　〈∠ノ::.::.::.::｀ く:.;.:,:.;
　　　:.;.:,:.;.:,:.;.:／／.::.::.::.::.::.:: ＼ﾉi　ｉ:./|::.::.::／j｢|::.ヽ.::.::/ .:/ ／:.::.::＿_::.::.::.::.::.:＼:.;.:,:.;.
　　　:.;.:,:.;.:／／.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::. ｰ┐ﾏ}_／.::./| |::./.:: /　'／.::　´　　　 ￣　 ｰ- ヽ:.;.:,:.;.:,:

　　　　　　───よく見ると、撮ってる親父の泣き声が聞こえてた…───

　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　： ／　　 　　 　＼
　　　　　　| 　　　 　　 　　|：
.　　　　　　|　　　　　　　 　|　　　　　　知らねえな…
　　　　　　 | 　 　 　　　　　|ﾟ
.　　　　　 ：|　　　　　　 　 }　ﾟ
.　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }：
　　　　　　　 ヽニニニﾆノ　､_
　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::￣`ｰ
　　　　　　 ヽ:::::::::::::::::::::::ｰt-.._:
　　　　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::i

　　　　　　　───親父はとぼけてたけど、就職が決まった時…───





　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　／　_ノ 　ヽ､_＼
　　　　　| oﾟ⌒　　　⌒oﾟ.|
.　　　　　|.　 （__人__）　 .|　　　　　　　これで、母さんに怒られなくてすむよ…
　　　　　 |　　 ｀ ⌒´. .　ﾉ
.　　　　　 |.　　　　　.　　.}
.　　　　　 ヽ　 　　　　 　}
　　　　　　 ヽ　　　　　ノ

　　　　　　　　　　　　───…なんて言ってたんだお───

　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐- ､　　　　　　,　-‐-　、
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼　 　 ／ l⌒ｌ ／ ＼
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 _r-＼／￣ |　 ⌒） 　 ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　/´￣|》 　 ￣￣｀ヽ￣8o-　　 ',
　　　　　　　　　　　　　{　　　　（_　　 |lﾊ 　 ト､丶　l　|8 ８　 　 }
　　　　　　　　　.　-‐-､V´￣￣ 　 　 l＼l乂|　乂| ｌ|）' 8　[| 　 /-‐-　、
　　　　　　　／　　　　　＼r､　　 　 　 ＼|ﾋ｝　 ﾋ}ﾚﾉ　 [|ヽ　／／|_　　 ＼
　　　　　 ／　　　 , -l⌒ヘヽ＼__ﾉ}　　／ゝ ワ　∠ /⌒h／ ） 　卜Yヽ 　 ヽ
　　　 　 ,　 　 　 /＿j＿,ノﾞＹ＼　｜／-､_ 】≧ﾁ{ｰ/　｛.く＼/＿__}　|　 ＼　 .
　　　 　 !　　 　 厂 Α￣＼| 　 ＼}廴_ ノ_,[_｣]_]ｰく_／／}／　　 /⌒ ヘl | 　}
　　　　　 . 　 　 l //_　＼　 l）　　 ,＼.ﾉ´　_└'　 ／{ｎﾚ （ ／ ／ノ　ﾊl　|　 /
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　　　　 ｛　 　 Ｖｰ---､＿_ァ'／（　ｌ|　|∠　 ∟ |　 ）　　＼　　　└' 　 ）＿厂 ｝
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　　　　　　　　　　　　 .　　　　└ヒ{ｒ― ､,.,.,.rﾋ七匕ン 　 ―- ､/
　　　　　　　　　　　　 丶　　　　_|（|　 r┘人　下T↑ 　　　　 .'
　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼　└r-|　 l／ 　 ＼!｛二｝　 　 ／
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀　ｰ-‐ '　　　　　　｀　ｰ-‐　'

　　　　───今、そのビデオにはプリキュアが上書きされてるけど───

　　　　 　 　　　＿＿＿_
　　　　 　　　／　　 　 　＼
　　　　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　　　　　このテープがあったからこそ
　　　　 ／ 　oﾟ⌒　　　⌒ﾟo　 ＼　　　　　やる夫はまっとうに生きられるんだお
　　　　 |　　　　 （__人__）　　　　|
　　　　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／

　　　元ネタ

19 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日：2010/05/04(火) 22:28:36.16 ID:K5gMtYPX0

俺、小さい頃に母親を亡くしてるんだ。

それで中学生の頃、恥ずかしいくらいにグレた。
親父の留守中、家に金が無いかタンスの中を探しているとビデオテープがあったんだ。
俺、親父のエロビデオとかかな？なんて思って見てみた。
そしたら・・・
病室のベットの上にお母さんがうつってた。
『〇〇ちゃん二十歳のお誕生日おめでと。なにも買ってあげれなくてゴメンね。
お母さんがいなくても、〇〇ちゃんは強い子になってるでしょうね。
今頃、大学生になってるのかな？もしかして結婚してたりしてね・・・』
１０分くらいのビデオテープだった。

俺、泣いた、本気で泣いた。
次ぎの瞬間、親父の髭剃りでパンチパーマ全部剃った。
みんなにバカにされるくらい勉強した。
俺が一浪だけどマーチに合格した時、
親父、まるで俺が東大にでも受かったかのように泣きながら親戚に電話してた。

そんで、二十歳の誕生日に、案の定、親父が俺にテープを渡してきた。
また、よく見てみたら。
ビデオを撮ってる親父の泣き声が聞こえてた。
お母さんは、笑いながら『情けないわねぇ』なんて言ってるんだ。
俺また泣いちゃったよ。
父親も辛かったんだろうな、
親父にそのこと言ったら、知らねーよなんて言ってたけど、
就職決まった時、
親父が『これでお母さんに怒られなくて済むよ』なんていってた。

今そのビデオテープにはプリキュアが上書きされてるけど、
俺このビデオテープがあったからまっとうに生きられてる。