■JUNKER関係

【正式名称】
Jugdement（判定する）　Uninfected（感染されていない）　Naked Kind（純粋な人類かどうかを）
　　& （そして必要であれば）　Execute（処理する） Ranger（特捜隊）。
さらにJUNK（鉄屑）＋ER（人）＝鉄屑処理屋　の意味も含む。

※注：wikipediaによると「日本語英語」のようで、英語版では正式名称が変更されています。


【設立年譜】
▽2042年
4月：警視庁『対スナッチャー特殊警察班』設置。
5月：政府諜報機関スナッチャー・サイエンスチーム『RUG・HUNT（屑処理屋）』設立。
8月：警視庁チームとラグ・ハントが合併、政府直属機関として正式にJUNKERが設立。


【鑑識課】
JUNKと呼ばれる。ランナーの処理した現場のアフターケアを行う。


【所在地】
▽ネオ・コウベ・シティ　セントラル区　ポート・アイランド　MT-7-3-2　コナミ・オムニビル　フロア150

▽コナミ・オムニビル：地上165階、地下35階、高さ630メートル。

▽ビデオフォン・ナンバー：256－128番（スナッチャー110番）


【スキャニング令状】
国民は『民事法第18条12項：スナッチャー問題に対する人権保護』に基き、JUNKERからの直接検査（スキャニング）の
拒否権が与えられている。スキャニングは裁判所より発行されたスキャニング令状の提示によってのみ許可される。


【トライサイクル】
JUNKERが使用する空陸両用車。地上走行は三輪駆動、ホバー走行及び空中飛行は車輪収納、ジェット飛行。
シティの交通網管理システムと直結、自動操縦を行う。オート走行、マニュアル走行切り替え可能。
マニュアル走行時には、ドライバー各人の運転技量や性格に対してコンピュータが操作をサポートする。
コンピュータの判断により強制的にオート操作に変換する聖フィティ機能搭載。

■スナッチャー関係

【インセクター】
スナッチャーが警戒用に使うクモ型ロボット。尻部よりセンサー錦糸を出して張り巡らせ
これに触れた者をニードルガンで攻撃する。ジェット推進、ジャンプ可能。隊長30センチ。重量500グラム。
JUNKにより幾度となく解析を試みたが、自爆装置のため詳細は不明。


【判明点】
１）スナッチャーは冬の、しかも夜に行動する。
２）スナッチャーはVIPしかスナッチしない。彼らの目的はスナッチそれ自体ではなく、2次的効果にあると思われる。
３）スナッチャーのスナッチ能力には限界がある。関節、骨格の収縮にある程度の限界があるからである。
　　身長150～180センチの間であり、これにより子供、老人に関してはスナッチ出来ないと思われる。


【年譜】
▽2039年
12月22日（ファースト・コンタクト）
六甲山中に墜落したSOS4003便からバイオロイドの残骸が発見される。

▽2041年
2月18日
神戸市長B・オコーナー（当時）に化けていたスナッチャーを逮捕するが護送中に自爆。

12月
ネオ・コウベ・シティ、パニックに陥る。『魔女狩り』を思わせる動きが各地で展開。

▽2042年
11月3日
KBCニュースキャスター、スナッチャーと判明、処理。残骸は自爆により消滅。

11月15日
革新派新興宗教グループ教祖、スナッチャーと判明。追跡中に交通事故、炎上。

11月20日
バイオ技術関連企業の前社長、スナッチャーと判明、処理。残骸、輸送中に奪われる。

【バウンティ・ハンター制度】
警視庁は2041年度末にスナッチャー処理に関して市民の協力を仰ぎ、以下のバウンティ制度を設けた。
選挙権保有の全コウベ市民に対し、簡単な手続き（銃火器所有証明、心理テスト、JUNKERテスト．．．etc）により
バウンティハンターとして登録できる。報酬は状況により検討される。登録済みのハンターに関し、任務遂行中の
事故には多額の保険金制度が加味されている。


■政治

【シティ隔離政策】
ネオ・コウベ・シティにおけるスナッチャー『汚染』の実態を重く見た政府はシティを汚染地域と見なし
ネオ・コウベ・ブリッジ以外の交通路を陸海全般にわたって強制封鎖することを閣議決定。
2042年12月1日をもって実施された。これにより他地域への汚染は食い止められたが、シティは孤立を
深めることになった。また、スナッチャー問題の根本的解決は見いだせないまま現在に至っている。


【南北問題】
2020年『他民族都市宣言』以来、ネオ・コウベ・シティは多くの民族、人種が移住してきたが、それは
必然的に社会を分裂させ、貧富の差を生み出すに至った。主としてシティ北部の官庁街周辺には
ふるくからの居住者の富裕層が住み、南部の振興地域には貧しい流入者層が住みついた。
この傾向に拍車を掛けたのは『大惨事』後の大量の移民で、彼らがいわゆる『裏社会』を作り上げることで
シティには北と南の二つの社会が存在することになった。


【自由人族】
国家や共同体のデータバンクから自己の個人データを抹消して生活するホームレス（フリーマン）のこと。
高度情報化の進む現在では個人データの抹消登録はその社会的存在を否定することであり、このような
『自由人』の増加は治安や労働の問題として、一部に深刻な影響を与えている。また、この『自由人族』
になるのはコンピュータ・ネットワーク関係の職業に多く、情報集積時代の新たな問題にもなっている。
自由人族は情報集積外地域や、チューブライナ跡の地下に住みついている。


【移民問題】
『大惨事』により、住む土地を失ったユーラシア系住民は外部へ流出、大量移民の問題が発生した。
特に中国系移民の数は多く、日本へは計5回にわたり10万人もの数が流れ込んだ。日本政府は
受け入れた移民の大半を『他民族都市』を称していた当時のネオ・コウベ・シティに集中させた。
このためシティの中国人の比率は日本人につぐものとなったが、その生活水準は低く大半の人々が
『南』のスラム街に住むことを余儀なくされている。これに不満を持つ中国系移民の数は多く、彼らの
大部分は地下勢力となって、行政の手が及ばない裏社会を形成している。


【情報統制外地区】
ネオ・コウベは、光ファイバーや衛星を使った情報集積管理地区とその管理から漏れたスラム地域とに別れる。
個人の身元保証やIDが取れない者たちは必然的にこの情報集積管理外地域に集まる。
ここではいかなるカードも使用できず、現金だけが通貨手段として認められている。シティは数年前から
この地域の一掃を図る法案を提出しているが、さまざまな論争、理由から未だ可決されていないのが現状である。
実際、シティのほぼ3割がこの情報集積統制外地域として認定されている。まだ認定されていない候補地域も
含めると、4割にも達する。

■ネオコウベ関係

【データ】
総人口：530万人
人種：ジャパニーズ30％　チャイニーズ24％　コーカソイド系16％　ロシア系10％　スパニッシュ5％
　　　　ユダヤ系3％　フィリッピーノ5％　その他7％
未登録人口：推定120万人
総面積：詳細不明


【成り立ち】
20世紀末、ポートアイランド、六甲アイランド、新神戸国際空港などの瀬戸内海に浮かぶ人工島の連鎖工事が開始される。
21世紀初頭、5ブロックに別れていた人工島群をひとつにまとめる『ネオ・コウベ・シティ計画』が進められる。10年後、
コウベ万博開催と同時に完成。新たな国際人工都市としてスタート、アジア圏からの大量移民を受け入れる。
2040年、世界一の犯罪都市として悪評を高める。


【コウベ・ブリッジ】
2042年12月1日、スナッチャー感染防止対策としてネオ・コウベ完全隔離が施行される。本土とを唯一つなぐ
『コウベ・ブリッジ』を閉鎖、空路、海路共に軍、市警察の管理下に置かれる。橋を通過するには通行パスと
厳密なチェックが必要となる。


【アルファ・ビル】
ネオ・コウベ・シティを管理統制するマザーコンピュータ・システム。シティ内に散在する数百のコンピュータを連結、
人間の脳神経回路をシミュレートし超高速処理が可能な大規模超並列処理タイプの『ニューロコンピュータ』である。
シティ内のあらゆる個人・企業：団体のデータを保有し、金融・流通・交通などの分野を日常的に管理する。
メンテナンスはコナミ株式会社、開発48部が行っている。ビデオフォン・ナンバーは30-1234。


【スノー・スギ】
遺伝子操作によって生まれた杉の品種改良。軍事用に開発されたもので、その花粉には強い電波攪乱作用がある。
また人体にも有害で、吸入量が多いと呼吸器障害をおこし、少ない場合でもくしゃみ・鼻水などのアレルギーを引き起こす。
通常より花粉が大きく、雪に似ていることからスノー・スギの名がつけられた。繁殖力が強く環境にも悪影響を与えるので
戦後は除去作業が盛んに行われ、数も減少した。だが現在でも温帯から冷帯気候の河川など、水の豊富な地域を
中心に数多く繁殖している。現在、シティではイナ川流域に分布が確認されている。スナッチャーが活動したあとから
花粉が発見されることから、両者の関係が注目されるようになっている。


【STBO】
2030年以来、フランスを中心に流行している正体不明の病気。ネオ・コウベ・シティでは2035年の夏に第一号の患者が
確認された。認定患者は5万とも10万とも言われる。感染すると発熱、関節痛、筋肉痛、下痢、リンパ腺腫瘍、けいれん、
肺炎を併発し、60％は死に至る。感染経路は血液、唾液、精液を媒介にすることが確認されており、性交渉、あるいは
静脈注射（特に覚醒剤の使用時）により感染することが多いと考えられている。一節には50年前に流行した『AIDS』ウイルス、
（ヒトT細胞白血病ウイルス）の突然変異ではないかと言われているが、現在のところ治療法は見つかっていない。
このウイルスにより人々のコミュニケーションは崩壊し、スナッチャーの蔓延させる原因のひとつとなっている。


【リキッド・スカイ】
アルカロイド系の新種の幻覚剤。使用方法は経口または静脈・皮下注射。神経系統に強く作用し、
興奮状態・視覚異常を引き起こす。人間の脳内物質をモデルに合成し、特に不安・恐怖を取り除く作用があり
2030年代後半から若者の間で爆発的に広まっている。脳内物質の分泌を抑制するため、耐性が形成され
使用を止めると中枢神経が不全になることもある。


【闇市】
ネオ・コウベ・シティの非合法マーケットをさす。非合法、未認可の市場だけに、取引されている商品も
正規・非正規を問わず豊富であり、ここに商才に富む中国系移民が流れ込む込んだことから闇市場は
大きく発展を遂げた。その規模は正規の市場を超えるのではないかとすら言われている。主に大陸からの
移民・不法入国者がその客層を形成しており、地下社会の市場の役割を果たしていたが、近頃はその
規模と価格の安さに惹かれて一般市民も足す利用しており、正規の市場に打撃を与えている。
ネオ・コウベ・シティで最大規模を誇る闇市エリアが『JOY DIVISION』である。

■交通
【チューブライナー】
超伝導を利用したリニアモータートレイン。シティの交通を戦後40年間支えてきたが、『南』のスラム化、
『自動交通システム』の登場により廃止となる。初期計画では真空に近いチューブの中に列車を走らせ
空気抵抗をゼロに近づけるはずであったが、コストの上昇と、人工島の地盤のもろさから実現しなかった。
現在もシティの地下には廃線となったチューブライナーのトンネルがそのまま残っている。以後、土地所有問題や
地盤の関係から、ライナー跡は放置されている。


【自動交通システム】
ネオ・コウベ内の全ての道路、水路、航路などの交通網を『アルファビル』で管理し、交通秩序を保つシステム。
特に先進安全自動車（ASV）との組み合わせにより、路上での交通事故、渋滞は解消し、交通問題は
過去のものとなった。このシステムにより集団輸送手段は不要となった。


【闇タクシー】
非合法の有人タクシーのこと。通常タクシーと言えばコンピュータ制御の無人タクシーをさすが、市民としての
身分証明がないと乗車できず、情報集積統制区域内での利用しか出来ない上、上下車の記録まで残るため
多くの移民や不法入国者には利用できない。闇タクシーは身元を問わない上、シティ内のあらゆる場所への
移動が可能なので、乗客の人気が高い。このため非合法でありながら公然と活動し、組織化までされている
闇タクシーの存在を無視するわけにはいかず、政府は近くこれらの業者に審査の営業許可を与え、合法化する
方向で検討を進めている。

■科学
【宇宙開発】
20世紀後半、人類を宇宙に送り出す構想がだされたが、地球温暖化やバイオハザードなどの環境悪化は
これに拍車を掛けた。米国の宇宙基地『フリーダム』建設、核融合ロケットの開発により宇宙進出は長足の
進歩を遂げた。現在、核融合用のヘリウム３採取月面基地が稼働中で、また火星『新植民地』への進出が
進んでいる。


【火星年代記】
▽1988年8月　フォボス計画。フォボス1号、2号により火星及びその衛星のフォボス・ダイモス調査。（旧ソ連）
▽1989年10月　マース・オブザーバー探査機による、火星探査。気象、地質調査。（アメリカ）
▽1992年　ペスタ計画。火星、小惑星、彗星の調査。当時、東欧諸国によって進められていたが、大惨事による
混乱後、アメリカによって援助。
▽2005年　火星無人ロボット計画『ウェルズ』着手。
▽2010年　火星派遣員軌道間機起動。
▽2015年　有人実験基地『ル・グィン』着手。
▽2022年　火星宇宙港『マキャフリィ』着手。
▽2025年　火星初期基地『ディック』完成。
▽2030年　火星フルスケール基地『バローズ』完成。
▽2035年　火星鉱山第一号『アシモフ』起動。


【火星緑化計画】
火星を緑あふれる大地にかえようという計画。火星木津嬢に反射鏡を設置。地表に降り注ぐ太陽光を増加させ、
地表では温室効果ガスを散布。火星の温暖化を図り、酵母や細菌が生息可能な状態にする。
ついで酵母や細胞の出す酸素を使って、より高度な生き物が住めるようにするというもの。火星基地からの
調査によって明らかにされた、地下の大量の氷が、この計画をにわかに現実味のあるものにした。
現在『赤い惑星を緑の大地に』『火星新植民地』というフレーズのもと計画が進められ、その第一段階として
2045年に太陽光反射鏡が設置される予定である。なお、先日第一次火星調査移民団を乗せた
『ビーグル・エルサレム』号が打ち上げられた。


【バイオ・コミュニケーション】
生命体の出す化学物質等の生体反応を機械的に検出、信号化することで言語を介さずに行うコミュニケーション。
将来的には人類と他種の生物とのコミュニケーションが期待されているが、倫理問題のため、現状は人間が
他の生物を観察・調査するだけの一方通行になっている。なお、脊椎動物の意識の仕組みについては
PET（陽電子放射断層撮影）による脳髄活動の成果と併せて、ほぼ理解できるようになっている。


【ドリームコーダー】
人の夢を記録する装置。脳波信号等を中心に、視覚、聴覚、味覚、触覚などを具象化して記録する。
ただし、再生できるのは資格のある精神分析医かカウンセラーのみ。さらに、現在は法的証拠として
認められていない。

■文化・スポーツ

【バイオ・ズー】
遺伝子操作による珍獣、絶滅種などの保護動物を扱っている、生きた遺伝子博物館。
絶滅に瀕しているほ乳類、鳥類などを保護、再生、繁殖させる目的で国際自然保護連合（IUCN）に
よって作られた。生きた動物の飼育だけではなく、あらゆる種の遺伝子の冷凍保存もしている。
42年にユニコーンの赤ちゃんが自然分娩に成功し話題を呼んだ。
このベビーユニコーンはネオ・コウベのマスコットにも起用されている。


【ロボ・ミュージカル】
ヒューマノイド型ロボットによるミュージカル。各ロボットの表情や動きは実際の俳優からサンプリングされたもので
演技は本物と差異はない。人気はソフトを変更するだけで寸分の狂いも無く、しかも様々なアクターの演技を
再現できることに、もしくは今は無き名優の演技や踊りも再現できることになる。42年現在、引き続きロングランを
続けているのは『オペラ座の怪人』である。


【ポシェット・ペット】
有袋類を改良して作られた、ポシェットにもなるペット。バッグにもなるという付加価値をペットに付け加えることで
40年代に大ヒットしたもの。当初、別の用途でCMに登場したが、一部のマスコミに取り上げられポシェット・ペットとして
一大ブームを築いた。著作権をめぐって数社のトラブルが生じた。41年に動物愛護協会のクレームが出たために
一時下火になった。


【コウベ焼き】
ある学生がお好み焼きの具をだし汁の中に落としたことから生まれたと言われている食べ物。ダシに浮いてくる
様子とネオ・コウベを掛け合わせてこう呼ばれている。中に入れる具によって、様々なコウベ焼きが氾濫している。
現在、コウベ焼きは関西の新しい食文化として全国的に人気を呼んでいる。


【網膜占い】
人間の網膜パターンを見て、その人物の運勢を占う、新種のハイテク占い。網膜パターンは個人で異なる所から来ている。


【エアロサーフィン】
若者の間で爆発的な人気を呼んでいるスポーツ。海が汚染されてしまったシティでは、空気力学を応用した
新しいサーフィンが現代のサーファー達を刺激した。プロテクターとエア・サーフィン・ボード、簡単な空気波動
発生システム（エア・ウェーブ・システム）があれば手軽に楽しめるため、特にスラムの若者達に人気が高い。
波の調整も自由にコントロールでき、オールシーズン可能な為、各地で大会が催されている。


【ドラゴン・フォース】
遺伝子操作によって作り出された有翼の馬を使ったスポーツ。イギリスから上陸したハイソサエティ・スポーツで
滑空距離と滑空時間を競う。有翼馬ドラゴン・ホースは小型のポニー程度の大きさで、飛行距離は生物学上から
50メートルほどと言われている。ネオコウベでは40年に初めて正式な大会が洋上プラントで行われた。
第一回大会の公式記録は飛行距離80メートル、飛行時間30秒。外国からの招待馬、オラシオン・ハイランダー種。