┌─────────────────────────┐
　　　　　 │翌朝私がお茶に下りていくと、母はわたしを叱りました。　 　 │
　　　　　 └─────────────────────────┘



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　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　やらない夫！　　 ＞
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　　　|―へ ＼
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　　　|￣|　 　 ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼　　　-
　　　|￣￣|　 　 ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　　 _ノ　ヽ　 `
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　　　|￣￣￣￣￣|　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 　 　　　 ⌒ﾉ
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　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣|＿」_」:.工工工工工工工工工/ 　 ﾉ ＼__ィ ´工工工工工
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　 /　　　　'|.￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　y　 　 　 |.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　＼　　　 |
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ｨﾝ､＿＿)、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| 　 　 ij　,ﾉ

┌────────────────────────────────┐
│母は私にゆうべどんな風にして過ごしたかをしゃべらせましたが、　　　　　　　.│
│私は細かい点はすべて省いて無邪気な感じを与えるように努めました。　　　..│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　　　　　　　//⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　..::::|
　　　　　　　　　　 //　　　 ＼ 、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　／|￣￣ |
　　　　　　　　　　| |　　 　 　 }_}､__　-┐　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　　　　　／ 　| : ::::::::|
　　　　　　　　　　| 廴r…‐ /⌒｜ｉ　 卞ﾐ‐ ､_　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 | ＼ 　 |￣￣￣￣￣￣|　 　:| : ::::::::|
　　　　　　　　　r ヘヽl|　｢　|　　！|　　} ﾉ　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　 |::: : | 　|::::|￣￣|￣￣| :|　 　:| : ::::::::|
　　　　　　　　　＞ '⌒ヽ_ヽ 　 　 ｌ/ _,ノｲ　 -､ 　 ヽ　　　　　　　 　 　 　 　 |::: : | 　|::::|._____ﾞ|._____ﾞ| :|　　 :| : ::::::::|
　　　　　　　／ ／/ ／ｲ ∧　　 / ｨﾊヽ＼　　ﾞ,ヽ　 ',　　 　 　 　 　 　 　 　 |::: : | 　|;;::|!iiiiiiii!|!iiiiiiii!| :|　 　:| : ::::::::|
.　 　 　 　 / ／　/〃/ il ﾄヽ＼//厶ハﾍ　＼　!　ﾞ　 i　　　　　　　　　 　 　 | )::::|　/　　　　　　　　　＼　 | : ::::::::|
　　　　　　' /　/// | 「｀l |｀⌒ ^""´ ⌒ｌ |^ヽ.ヽﾄ 、ｌ　l　　　　　　┌──────────────────────────┐
　　　　　 {/　 ′′ﾚ′l |　　　　　　　 l |　 |l　|　} |　|　　　　　　│母の私に対する僅かな関心はお受験の数語に尽きています。 │
　　　　　/ 　 |　|｜ト .,_ｌ'__　　　　 　__,.斗 ‐|l　|　'！ L　　　　　 └──────────────────────────┘
　　　　　|,ｨ　 l　|i ! ｌ　_⊥_　　　　　　 ＿l_　l　/∧ｲ ﾉ 冫　　　　　　　　　 /::::::::::::......　　　 　　　　　　　　　　　　＼
　　　　 （　ｰ人八 {,ｲ㌃i^ﾄﾞ:::::::::: :::::'1㌃i小!//-､} ヽ {
　　　　　 >'　 ﾉ { ﾊ. ゞ-'ノ　 }´:::::｀{　ゞｰノ　ｲ　リ　ハ｀ト､
　　　　∠_ -く_rﾍ, ﾊ　￣ 　 ′、　 、 ￣ 　 /_.ｨ_∠.ノノ__ﾉ
　　　 （廴_）　）ノ _ﾌﾍ ー‐ 　 _ ＿　　ー‐ ｲ: : 卞　{ ｛ {
　　　　｀ァｰr'´／ ﾉ/: へ、　 ヽ　 ′　 ／ハ: : : ｉ ＼, -ﾐ⌒i
　　　　（ 　 ゝァ '´ i: : : :ハ＞　 __,　＜彡'/ |: : : |　　＼ﾉ,ノ
.　　　　 　 ／　　　|: : : l|　ヽ｀ ｰ -　　 ／　 |: : : | 　 　 ヽ
　　　　　　|　　　　 |: : : ｌ|　　 ＼ 　 ／ 　 　 |: : :.:|　　 ,　'|　　　　　　 まともじゃない連中たちと付き合わずに
　　　　　　|　　＼. へ、 :|ヽ　　 / く　　　　.ｲ|: :_:人 ／　 |　　　　　　　しっかりと勉強して、受験の準備をするんですよ
　　　　　　､　 　 ′: : :｀: ┴─'ー-ﾍ　 ／:':￣: : :ﾊ'　 　 |
　　　　　　 ﾄ､　 l: : : : : : : : : : : : : : : ｀´: : : : : : : : :|　　　|
　　　　　　　ｌ　　l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ｌ　　　|
　　　　　　　廴_ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,'ｰ‐┬′

┌──────────────────┐
│　　　そして、お茶の後のことでした。　　　　.│
└──────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／
　　　　　　　　 　　 　　 　 　 　 　 　 　 |
　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　..::::|
　　 ＼　　　　　　　　　　　　　／|￣￣ |
　　　　＼　　　　　　　　　　／ 　| : ::::::::|
　　| ＼ 　 |￣￣￣￣￣￣|　 　:| : ::::::::|
　　|::: : | 　|::::|￣￣|￣￣| :|　 　:| : ::::::::|
　　|::: : | 　|::::|._____ﾞ|._____ﾞ| :|　　 :| : ::::::::|
　　|::: : | 　|;;::|!iiiiiiii!|!iiiiiiii!| :|　 　:| : ::::::::|
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　　|::: : |/　　　　　　　　　　　 ＼|＿ .　　　　　　／　　　　　　 ＼
　　|:::./:::..　　 　 　 　 　 　　　　　..:::::.　 　 　 ／　 _ ノ　　.ヽ、_ 　＼
　　|/:::::::...　 　 　　 　 　 　 　　 　 　..::｜　　 |　　（ー） 　（ ●）　　 |
　 /::::::::::::......　　　 　　　　　　　　　　.　　　　 ＼　　（__人__）　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 ,　'´７::::|.７　「i .}::::ヾー､　　　　　　　……やらない夫
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ:::::|∧|/|　.| ! |∧|:::::::|ヽ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::i::::::::lﾆﾄ i　| |.,|ﾆl:::::::::i:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::ﾊ:::::::lﾆ|::＼／:|ﾆl:::::::::|::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉:::::|::::::lﾆ|::::::||:::::|ﾆl:::::::::|::/::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 i::::::::!::::::::::|::::::||::::::ヽ_::::::::!::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::r::::::lﾆ|::::::||:::::::::＼::::_}:::::::::〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈::::::::|:::::::::::|::::::||::::::::::::::Y |ｿ::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:／:|::::::::::/===l=====::l＿人:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |i::::,-､:::::/::::::::::|:i::::::::::::::::|:::::::|/





　　　　　　 ,　―――― 、
　　　　　／　　_ノ ' ;、ヽ_ ＼
　　　 ／　　 （ ●）　 （●）　＼
　　　/　　　　　　（__人__）　　　）
　　　|　　　　　 / | | | | |ゝ 　　ﾉ　,.､,_ ,..._　　　　　　　　　　ちょいと、表で話をするお
　　　_ヽ、　　　､`ー―'´,)r‐ｧ‐''"／ _／　＞-‐ 、
　 '／ /　＼ 　　　￣￣ (ﾞ＼`マ -‐ﾄ-.r '`';ーく__＼
, '/　 '、　　　ゞ　　＿_　,ｨ ヽ ＼＼　,）/　ノ　／　ﾉ
/　　　 ｀' ｰｧ､　　;;:／　 /￣iヽ ｀々゛　　、　　 ／
　　　　　　 |　ヽ　　;ﾉ　〈　 ',ヽ `、　　:i　ﾉ　 　 |
　　　　　　 l　　＼　　　 ヽ /, ＼l 　　 ! /　　　｜
　　　　　　 ヽ ,､ -〉　 , --〉/⌒i'ﾊ　 　 ;　 　 　 ト､
　　　;　　　　 |　　＼ 　／_ﾉi＼l ',＼　ヽ,　　　 !　＼

┌────────────────────────┐
│父も私がローゼン家に訪れたときのことを　　　 　 　 　 　 .│
│詳しく聞いてきたのです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
└────────────────────────┘

　 ,.;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;:;:；;,.:i;,；,、
　,.,;:;；`;；i`:;：:i;,|i!｡;､;；:｡;::i;,|i!;:''　　　.
　`'::',:'':';:;.;；:､;；:;:;､;；:､;；i!;:''",,.,,. 　...... .......,. ,.......,..,........... ...
'::',:'`'::',:'':';:;..`'::',:'':';:;..:.,"'`::'::',:''　　"'"' "'''.'''　"'''.''"　'::',:'':';:;..
　"''　　　　::':'::'　" '''.''"'"　　'' 　'''.'''　"'''.''"'"''"'"' 　"'''.'''　"'''.　,.,;:　.
'::',:'':';:;'"'"''::',:　'"'"''::',:::'::',:'':'`::'　,:'':';:;..,"'`'　　　　　　,"`'::',:'':';:;..,"'':'　　　；､;；:｡､;；:｡;:';..,..,
',:'':';:;..,"'`',:'':'`::'::''::',:'':';:;..,"'`,:'':'`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'::',:'':':: ;；:｡;:；;::｡;:;:；;,.:i;,；,、
"'''.'''　"'''.''"'"''::',:'':';:;..,"'`::'::',:'　':'`::'::',:'':　　'`'"'"' "''　'''　"'''　　　　.;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;:;:；;,;,；,、
"';:;..,__,:'':'`::'____''::',__:'':';:;..,__;.;___"'` __'`::'__':'::',:__　＿:'':';:;.._ __`,:'__.,　;:;；`;；i`:;：:i;,|i!;::：｡.;:.:;､;；:.:.:'
　　;;l, __￣/　　l,￣￣i;;.　　ヽ_ l￣　ヽ　　 ）￣　,i'￣　）￣　/ヾ　　;;；`;；;`: ヽi!;:;ｿ｡;､;；:｡;:　;:'
＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿ヽ____l, ____i__...　ヽ_,,__,,i__..."'':;：:i;:;；`yi!;；:｡｡;､;::　;:'
/　　ヽ 　/　　l,　　　i;　　ヽ_ l, 　ヽ　　 ）　　／.:.Y　ヽ 　　/　　/ 　 /"''i；;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;
ヽ＿___Y, _＿､i__...__,/　　　　　　_,,i__...ヽ__,,,l, _＿i____l＿___i__._,,,ヽ_,,,,i__..."''__,,,|il;:/;:；,-''"
　　;;l, __...../　　　　　　　,　、　　　　　　ヽ　　 ）　;;; i　　ヽ 　）　　/ ;;;/　　く　.:. ;|il;:|
＿___l, ____i__　∬　　 － ー） ヽ.　　__,,,l, _＿ヽ____l, ____i__...ヽ_,,,,i__...ヽ__,.,,ﾉ_＿/il;:ヽ
"''　　　　::':'::'　・━m（人__）　ノ "'''.'''　"'''., ノ　 ､　、　"'''.'''　"'''.　,.,;:　. ::'`':/ﾊ:ｌ.:.'i, '`'::: :'`'::
'::',　　　　　　　　　h7　　 　ヽ　　　　　　　l（● ●）|　　　　　　　　　;..`'::',:'':';:;..
　　　　　　　　　　└,　 　 　 |)':';:;　　　　　| (_人_)　|"'`'::',:'':';:;..,"'':';:;.`'::',:'':';:;...,..,
',:'':';:;..,"'`',:'':'`::'::':',:''.し　 　 Ｊ'`:: 　　　　　ヽ　　　 ノ　　'::',:'':'::',:'':';:;..,"'`::'::',:'':'`::'::
"'''.'''　"'''　　　　　　　　　　　　　::'::',:'　　　/　　　 ヽ　　　　　　':'`'"'
　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　||　　　　||
　　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　 （|　 　 　 |）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .し 　　 Ｊ

┌─────────────────────────────────────┐
│父は時々笑い声をたて、一種こう晴れやかな、面白そうな目付きで私の顔を見たり、　　....│
│ちょっとした質問やまぜっかえしをして私をたきつけました。　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
└─────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌─────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │私は最初水銀燈の名前さえ口に出す勇気がでませんでしたが、　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │やがて、我慢できなくなって彼女を褒めちぎりました。　　　　　　　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／.:￣￣￣￣￣ ＼　　　　　 　 └─────────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　／: : :　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　 ／: : : :　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　／: : : : : :　　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　/ : : : : : : :　.._　　 　　　　　　_　　　　＼
　　　　　　　　　　　　|: : : : : :　 ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ 　 　　 　 l　　　　　　　　　あはは、そうかい……
　　　　　　　　　　　　|: : : ::;;　（　⌒ ）　ﾉヽ　（ ⌒　）;;:::　 　　 |
　　　　　　　　　　　　|: : : : :　 ´"''"　,　　 　 　"''"´ 　　 　　 l　　r‐ ' _ノ　　　　だが、息子よ
　　　　　　　　　　　　＼ : : : : . . （　　　 j　　　 ）、 　　 　／　＿ ) (_　　　　　　これだけは覚えておきなさい
　　　　　　　　　　　　　 .＼: : :: : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ<´ヽ　　 ／　（⊂ﾆﾆ⊃)
　　　　　　　　　　　　　　／ヽ: : : : : : : : : : : : :＼;;;),"´　＼｀二⊃ﾉ
　　　　　　　　　　　　　／　∧::::::::::::::＞､r‐'".:::::::＼＼　l| （(､￣
　　　　　　　　　　　 イ　　　|　'::::::::::/￣￣ヽ:::::::::::::::＼,;;)ｰ'ノ　}丶 、
　　　　　　 ,.　 '" 　 /　　　 |　 ヽ::∧　　　 /＼::::::／ 　丿　 　 !　　｀　、



.

l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i
,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,
l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿
,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,_
l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;:
,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,_
l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i　　 ／: ￣￣￣￣￣￣　＼
,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿　　／: : : :　　　　　　　 　 　 　 ＼
l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;:　　　　 ／: : : : : :　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼
,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;　　　　 ／: : : : : : : :.. 　　　　　　　　 　　　　　 ＼　　　　　　　　人の手に操られるな
l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿ .l : : : : : : : : ＿ ノ゛,, ;、､､ '⌒ゝ､　　　　　 l　　　　　　　　取れるだけ自分の手でつかめ───
,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;;::,| : : : : : ::;;（　● ）::::ﾉヽ::::::（ ●　）;;:::　　 　|
l;;::,＿i;;::,＿l;;::,＿i;;::,＿l;.l : : : : : : : ´"''",　　　 　 　"''"´　 　　　 　l　　　　　　　　自分が自分のものであること、
"'~"'~"'~"'~"'~'"~'"~'"~'＼: : : : : : . . （　　　 j　　　 ）　　　 　 　／　　　　　　　　これこそが人生の妙趣なのだお
　　　　　　　　　　　　　　　＼: : : : : : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　_ノ＞'´小、　　　 `ー―'´,),.　/＼イ
　　　　　　＿,.二ﾆ-‐フ´ ／　／!|　＼　｀ ｰ --‐　, ｲl､ 丶、ト､__
　　,ｒ‐＜´　　　　 ／　　'　 /´　|ｊ　 　 ヽ、　　 __／　' ﾊl、 　 ヽ 　｀丶、　　 ／⌒〉
　ノﾊ 　 ＼ 　 ／　　　　／　　 jl|　 ,'　　ｊゝｨ厂　　 ′/ｌ∧　　　＼　 　 ＼/　　 /
∧丶ヽ　　 V　　 　 　 /　　　 /ﾘ　;　　 /⌒ｌ|　　　;　/ /　ﾍ　　　　ヽ　　 /　　 /、
l　l､ 、 } 　　ヽ　　 　 /　　 　 ﾊﾉノ　 ／　　∧　　,' / /　　 ﾊ　　　　 ＼丿　　 厂＼
、_}／ﾉレｰ‐-､＼　 / 、　 　 |/'´ ／ ﾝ=c'､{ヽl　 ' / /　　　　}、　　　　 レ- '⌒ヽ__　ヽ
´　／´{　　　　｀ヽV___､＞－-､ く　 /７个i/　ﾍ.0/ /　 　 　 ハ 　 　 ／　　 _,. イへ＼ ＼
　∧0 ﾉヽr─-､___）一´- ､／　） ∨ / / jｌ　　 ∨/=-、　　(⌒＞‐イ　　_∠´　/ｌ　/!　＼ ＼
　{. ﾊ |　 {、_　　 　 ＿_＿_) ／ ／　　　/ |　 　 /　 　 ＼ (⌒( 　 __｀二´-‐┬' ７/ｌ | 　 ハ　ヽ
　ヽ､ハ 　 ＼￣￣ - '´　／ｉ　/　　'　 /　'ｌ 　 /　　 　 　 ヽ＼ ￣ヽ、 　_, ／　/∧リ-－ 　〉　〉
、　〈　｀＞‐-｀ニ＞─＜ 　 !/　　 　 /　　|　/　　　　　　　 ＼＼,＿ ￣ 丿_∠´　 厂丶　/　/

.

　　　　　　　　　 　 ,ﾉ　　　　　　　　,,　　　-‐
　　　　　　　　 　 ／ 　　 　＿　 -‐　　　　　　　　／.￣￣￣￣￣ ＼
　　　　　　　　,／　 　 ,　 '´　　　　　　　　　　 .／: 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　 ／　　 ,／　　　　　　　　　　　　 ／: : 　 　　　　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　そしてこの自由を与えてくれるものが意志だ
　　　　　　/　　／　　　　　　　　　　　　 .／: : : : 　 　　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　 /　 /.　　　　　　　__　　　　 .／: : : : : : .._　　 　　　　　　_　　　　　 ＼　　　　　　欲することができれば権力を得ることができる
　　　　　 l　 ﾉ. 　　　　　　/　.ヽ　　　l ; : : : : : :´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ 　 　　 　　 l　　　　　　権力を得ることで自由が手に入るのだから……
　　　　　/　/ 　　　　　　　l.　　 ',　　 |: : : : : ;;（　● ）::::ﾉヽ::::::（ ●　）;;::: 　　 　|
　　　　./ ／　　　　 .,-‐､　l　_ _ } 　　.l: : : : : : ´"''",　　　 　 　"''"´　 　 　　 　l
　　　　; /　　　　　∠,,,,,.」 -‐､　 !　　　＼ : : : : . . （　　　 j　　　 ）､　 　 　 　,<´ 　　　＿......-―--..、
　　　　 !;_,, -‐''"", .-‐'⌒ヽＴ　　l　　　　　＼ : : : : :｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′　　 　 ／:::ヽ-‐'::´::::::::::::::::::::::::::::l::｀:...
　　　　 ゞ-‐''"／　　　__ノ　l　　 ! 　　　　.／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,イ:::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::
　　　　　　 γ　　　／　!　　　 　 ',　　　／::::::::::｀＼: ｀`ｰ- -‐'"´　　 ／ /::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::
　　　　　　　ヽ　　 ´Ｌ_⊥ -―---' -＜::::::::::::::::::::::ハ:＼ : : : 　 _/／´　,'::::::::::::_::-‐:､＼:::::::::::::::::::::::::::l:::::::
　　　　　　　　l　　　　　　　i　　　　　　,）::::::::::::::::λ　｀‐-､＿∠　　　　 l:::::::／::::::::::::::`:＼:::::::::::::::::::::/:::::::
　　　　　　　　ゝ　　 , -― ' ´￣￣ ￣ヽ:::::::::::::::/.ヽ　　　/:.:.:.:.λ　　　ｨ::::::/:::::::::::::::::::::::::::｀:::::::::::::::::/:::::::::
　　　　　　　　 ﾉl　　　　　　　　 ＿　,イ:＼:::::::::/!　ヽ　 .∧:.:.:./　ヽ　./ l:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::
　　　　　　　/:::::!l、　　＿　-‐' ´ !:::::::::::::::::ヽ:::,'　!　　＼! ..〉‐〈　　 ∨/l:::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;,':::::::::::::
　　　　　　 /::::::l l ＼.´　　!　　　 j::::::::::::::::::::l:::l　 ',　　　　/:.:.:.',　 　 /　!::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::
　　　　　　/::::::::! l　　　　　　　 ノ:::::::::::::::::::::::l:l.　　',　　 ./:.:.:.:.:.',　 /　 λ:::::::::＞::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::



┌──────────────────────────────┐
│父は何よりもまず、そして何にも増して自由に生きることを欲し、 　 　 　 .│
└──────────────────────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│そして、実際にそのように生きました。　　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───────────────────┘

.

　　　　　　　　　┌────────────────────────┐
　　　　　　　　　│……ひょっとすると父は自分が人生の「妙趣」を　　　　　　.│
　　　　　　　　　│永く享楽できないことを予感していたのかもしれません　　.│
　　　　　　　　　└────────────────────────┘












　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌─────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │42歳で死んだのですから。　　...│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └─────────────┘

┌─────────────────────────┐
│それだけいうと、父は私に背を向けて足早に立ち去り、　　　.│
└─────────────────────────┘

　　　　　　　.;i；､;；:｡;:';.
　　　,.;i；';.,,;；､;､;；:｡;:；:｡;:`;,,　 　 　 　 　 ┌────────────────────────┐
　 ,.;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;:;:；;,.:i;,；,、　　　　　 │私が見送っていると父の姿は門の外へ消えいき、　 　 　 ..│
　,.,;:;；`;；i`:;：:i;,|i!｡;､;；:｡;::i;,|i!;:''　　 　 　 .│ローゼン家のほうへ向かっていきました。　　　　　　　　　 ..│
　`'::',:'':';:;.;；:､;；:;:;､;；:､;；i!;:''",,.,,. 　..... 　 .└────────────────────────┘
'::',:'`'::',:'':';:;..`'::',:'':';:;..:.,"'`::'::',:''　　"'"' "'''.'''　"'''.''"　'::',:'':';:;..
　"''　　　　::':'::'　" '''.''"'"　　'' 　'''.'''　"'''.''"'"''"'"' 　"'''.'''　"'''.　,.,;:　.
'::',:'':';:;'"'"''::',:　'"'"''::',:::'::',:'':'`::'　,:'':';:;..,"'`'　　　　　　,"`'::',:'':';:;..,"'':'　　　；､;；:｡､;；:｡;:';..,..,
',:'':';:;..,"'`',:'':'`::'::''::',:'':';:;..,"'`,:'':'`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'::',:'':':: ;；:｡;:；;::｡;:;:；;,.:i;,；,、
"'''.'''　"'''.''"'"''::',:'':';:;..,"'`::'::',:'　':'`::'::',:'':　　'`'"'"' "''　'''　"'''　　　　.;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;:;:；;,;,；,、
"';:;..,__,:'':'`::'____''::',__:'':';:;..,__;.;___"'` __'`::'__':'::',:__　＿:'':';:;.._ __`,:'__.,　;:;；`;；i`:;：:i;,|i!;::：｡.;:.:;､;；:.:.:'
　　;;l, __￣/　　l,￣￣i;;.　　ヽ_ l￣　ヽ　　 ）￣　,i'￣　）￣　/ヾ　　;;；`;；;`: ヽi!;:;ｿ｡;､;；:｡;:　;:'
＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿ヽ____l, ____i__...　ヽ_,,__,,i__..."'':;：:i;:;；`yi!;；:｡｡;､;::　;:'
/　　ヽ 　/　　l,　　　i;　　ヽ_ l, 　ヽ　　 ）　 .ノ　､　、ヽ 　　/　　/ 　 /"''i；;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;
ヽ＿___Y, _＿､i__...__,/___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,● ●） l_l＿___i__._,,,ヽ_,,,,i__..."''__,,,|il;:/;:；,-''"
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',:'':';:;..,"'`',.／　　　　　　 ＼,:'':'`:: 　　　:::::::し 　　.Ｊ　::::　'::',:'':'::',:'':';:;..,"'`::'::',:'':'`::'::
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.　　　　＼　　（__人__）　　 ／
　　　 ,　'´７::::|.７　「i .}::::ヾー､
　　　 |ヽ:::::|∧|/|　.| ! |∧|:::::::|ヽ
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　　　/::ﾊ:::::::lﾆ|::＼／:|ﾆl:::::::::|::::ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ-―--‐-ヽ.っ　 r_,つ　　ヽ.:.:._:_:.:.:.:.___:::.:.:.:.:..:::.:.:ノ- .__,.-
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　　　　ﾞｉ;l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ﾞｉ;:;:;:;:;:;:ﾞｉ
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　　,r';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:乂　ｨ_
,r';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:广




　　　┌──────────────────────────────── ──　─
　　　└────────────────────────── ──　─
　　　┌──────────────────── ──　─
　　　└──────────── ──　─
　　　┌──────── ──　─
　　　└── ──　─


.

┌──────────────────┐
│私はただの子供でも少年でもなくて、　　　　│
│恋する人になっていました。 　 　 　 　 　 　 .│.:.:.:.: .: .... 　ゞヾ　　ゞ;ゞ　 ゞヾ　　ゞ;ゞ
└──────────────────┘. :... .. .. ::...　　　ヾゞヾ;ゞゞ;ゞゞヾゞ;
　　　. .:.:.:.... .:.:.:.....　　 .. .. :. .:.:.:.: ..　　.:.:.:.:.:.:.:.... .. .　.　　　　..:.:.:..: .:.:.:... .　　　＼（(~)ii:;;i
　. .. .... ..　　　　......:.:.:.:.:... .. .　　.. ...:.:.:.:.:....　.. .. .... .:.:.:.:.:...... .. ... .　.. :. ...　.: . :　　ヾi(~):
　　　.. .　　　 　 　 ....　　...　　　┌───────────────────────────┐
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │水銀燈はすぐさま私が彼女に恋をしているのを見抜いたし、　 　 .│
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │私もそれを隠そうとは思いませんでした。　　　　　　　　　　　　　　..│
　　　 　 　 　 　 　 ..............　　　└───────────────────────────┘
　　　　 　 　 　 ..::'' ::'' i '':: ''::..　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |li;;::;
　　　　 　 　 .::'　 .:'　 :i:　 ':.　 ':..　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （;(ii:::
　　 　 　 　 ,::' 　,::' 　 ii　　'::, 　':;,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ilijl:::
　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 (,,);i:i
　 ||三三三三三三三三||￣￣￣￣￣|　　||三三三三三三三三||　　　　　　 ／￣￣＼
ヾ((; ⌒((⌒ ⌒ヾ⌒;; ))((⌒;:(⌒ i/((⌒ v⌒ii(⌒;;))(⌒;;⌒)) ;;((⌒V⌒;;⌒));;／ 　　　 _ノ　ヽ
￣|￣￣￣￣|￣￣￣￣|￣￣￣￣|￣￣￣￣|￣￣￣￣|￣￣￣￣|￣￣ |　 　　　（ 一） |
"'"'" "'"'" "'"^　"'"'"'" ^ "'"'"'"~"'"'" "'"^　"'"'"'" ^ "" "'"^　"'"'"'"^ "'|　　 xxx　（__人）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 　 　　　 ⌒ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾝ　　　 　 　 ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／⌒ヽ､　 　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 ﾉ ＼__ィ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /　　　　'|.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　y　 　 　 |.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　＼　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ｨﾝ､＿＿)、

┌───────────────────┐
│一方、彼女は私の情熱をおもしろがって　　　 │
└───────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　
　 ／ / /＿,／　八ﾙ'　　　　　　　／　　　　　　　　　＼ミヽ､　　　　　　
／＿_〉--／/　/　 }　　　　　　 ／／　　　／　　　　　ヽゞ=､ﾑ.　　　　　　　　　　┌──────────┐
――― ''　/　/,　 /　　 　　 ,イ／　 　 ／/　　　　　　　; 　 ゞﾑ　　　　　　　　　 │私をからかったり　　　....│
　 　 　 　 /／,<__/ 　　　 ／// 　 　, /　/　　 　 　 　 　}　 　 .ヾ　　　　 　 　 　 └──────────┘
　　　 　 ／／ /　　 　｀メ､ //　 　,ｲ/　/　　　　　 　　 /　　　　 ',　　　 　 　 　 　 　 　 ┌────────┐
.　　　／／　　|　　　　/ 　 ハ 　/' / //!　　　　　　　}　 　 　 |　 ﾊ　 　 　 　 　 　 　 　 │甘やかしたり　　　 .│
.　 ／／　　　｜　　 /}ﾄ､　|　ﾄﾐ/､/ //｜　　　　　　/　　　　｜ j　}　　　　　 　 　 　 　 └────────┘
　/__//　　　 ,ｲ |　　{､ ,んヽ＼ |ミ∨||　|　　　　　／ 　 ′　　}　　 |　　　　　　　　　　　　　　 　 ┌───────────┐
／ //　　　 /人{､　{| ゞﾐﾒ少ﾍN　j}' ﾘ　|　　　 ／　　 /　　　/　 　 }　　　　　　　　　 　　　　　　 │いじめたりしました。　　　...│
　 〃 　 　 //　ヽヽハ　　 ｀　　　　　　ﾉ　　／,'　 　ノ　　　/　　/ ,'　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 └───────────┘
　 {'　　　 //　{　　 ＼　　　　 　　 　　ゝースノ_彡'´ 　 　 /　　/ /
　 |　　　∧!　∧　　　　　　　　　　　　　っ=ﾐ､-ﾆヌ､　　／/　 / /
＼|　 　 ,/__≧-ﾍ　　　　丶　　　 ,　 　　ゞ､タ≧三二ノ ／ ／} ,'
　 |　　 /ん＝＝ァ､ 　 　 ､ ＼_ ´　　　　　｀イ´　 /|´／彡' _ノ'　.ノ　､　、
　 |　　,'((＿＿/介{ヽ　　　　　　　　ヾｰ‐ '― ー‐ｲＴ‐ ´　　　　　● ●） l　　　　
　 | 　 ﾄ､//´ﾞ///} (/｀ー―――‐ 7´≧=ｧ__ イ /|｜　　　　　　（人__）　|　　　　　
　 ' 　 | 《 }　/// | {| ))　　 　 　　　}/｀ー´/　/ / |｜ 　 　 　 　 /^)　　.ノ　　　　:,. ｧ:　　　　／ )丶
-､ ﾍ　|　《},///　| })ソ　 　 　 　 　/　　　′/ ,　｜|　　　　　　　ヽ　　　ヽ　　　/　;:　　　／ ／ , ′
　 }-{! |￣{//'_　 |ﾉ)Y＼　　 　 　 / 　 ／　/ /　 ゝ'＿_　　　　　 |　　 |　|　　／　/　　／ ／ ／
　 j 八{　 ﾚ' 　}_r{_( ｣::::::＼＿__／　／三三ノﾆ＝'￣　　　　　　 .ゝl　 lし' ／　／ー‐´ ／ ／
　　　 ヽ　{zﾃﾍ∧廴j):::::::::::::／　／::ヽ三三三ﾆ=-　､ 　　／　￣￣￣ ／　　_ ,　'　ノ/
　　 ／ ＼>､囘))　 fj::::::::／　／:::::::::::ﾊ三三/￣ヽ＿/＼'　　　　　 　　 　 　　 /　 ∠! /
　／　　／　￣´{　 V::／　／::::::::::::::::::::}三ﾆ} 　 / 　/ 　/　　　　　　　　　　　　 ／＿ノ

.

┌───────────────────────────┐
│他人が、その最大の喜びやその底知れぬ悲しみの　　　　　　　.....│
│唯一無二の源泉となったりすることは快いもので ────　 　 ...│
└───────────────────────────┘＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　 　 .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: .　　　　 .:|;:~|.|l 　 　　 l| 　 //　l||l 　 　　 l| 　// 　l||~i::|:.
　　　　　　　　 _　　-‐{薔}…‐-　__　　　 　 　 　 　 　 　 　 : .　　　 　.:i; / |l 　 　　 l| 　// 　l||l 　 　　 l| // 　　l|ヽ,/:.
　 　 　 　 　／:::__:::-‐¨￣￣ ￣＝」）ﾄ､　　　　　　　　　　　: .　　　　.:(:　) |l======l|======l||l======l|======l|( ::):.
　 　 　 　〃::::/　　　　　　　　　　　 ヽ._＞ｧ‐　　　　　　　　.: .　　　　.:/''ヽ.|l 　 　　 l| 　 //　l||l 　 　　 l| 　// 　l|/''ヽ:.
　　　　　　ll::/´　　　/　 　｀ヽ　　 　 　 Vハ　 　 　 　 　 　 : .　　　　.:!:i,! |.|l 　 　　 l| 　// 　l||l 　 　　 l| //　 　l|i ! i:|:.
　　　　　_,'Vｉ　/　 /　/:M、　!　　 　 　 l　　　　　　　　　　 :.:: . 　　　 ~~~　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ '~~~
　　 　 ／<//l､　　| 〃　｜ヽl 　 |!　|　 ||
　　 　 ヽ／/{∧　⊥L._　 |　｜ 〃l.l.|　 |　　　　.._,---- ｲ　　 .┌─────────────────────┐
　　　 　 //'l |┘ .⊥」.._ ｀iト　| /イ川　 i|　　 ／:::::::::::::::ｆイ　　.│私は水銀燈の手にかかったが最後、　　　　　　 　 .│
　　 　 　 八.{（|　 弋_Uメ｀　 ﾉ七ｊアﾉ / |　.／::::::::::::＿::ゝ　 　 │まるでぐにゃぐにゃになった蝋のようでした。　　　　│
　 _,　-― ､l＼ﾍ　 | ￣　　 　 ﾞー' ｆ|/| ｎ__/::::::::::::::::､:::＞　　　.└─────────────────────┘
ｧ::::::::::::::::丶l　l　〉､ﾄ.､　　`::-　　,ﾂ|　ｊ/└く＾＼::::::ヽ::j
´イ::, -ｬ:::::::l　/:;:;:;＼:;｀ﾌｊZス爪ﾊ ﾚ'ノと⌒ }⌒ヽｰ-ゝ
　 ﾚ　 /ノ::::l ｛:;:;:;:;:;:;｝んｲ薇个く／`ァーく:;:;:;:;丿
　　　 ´し::::l　んく_ｊ.从:;:;_｣ム⊥＞‐-く　　 ￣　　　　　　　　　
　　　 　 　 l　 ｊ　 |｀lY´ ＞ｊﾔｽ､::::::::::ﾉ`く⌒}　　　　 　 　 　 　
　 　 　 　 /　 |　 | l　〉´:;:;:;:;}ｆ:;:;:;ヽ.／ヽ::::::ノ　　 　 　 　 ムッシュ・ニューソクデ
　　　　　/　 _｣　,′ ﾉ:;:;:;:;メ.:;:;:;,.ﾍ:::::::::V　　　　　　　　　ちょっとこちらへいらして
　　　　　 （＿__,〉∠.._rィ＾.__:;∠.__入:::::::V
　　　　　　　　　 ｀^＾＾　　　　　　　　}:::::::＼_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〉、:::::::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｰ‐'




´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　 /´￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　　　/　　.／￣￣＼
/　　　　　　　　　　　　　　　／　　./　 ／　　 _ノ　　＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 .／　　 ／　 .|　　　 （ ＞）（＜）
　　　　　　　　　　　　　 ／　　 ／　　　 |　　///（__人__）
　　　　　　　　　　　 .／　　 ／　　　　　.|　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　はい、ただいま
　　　　　　　　　　／　　 ／　　　　　　　|　　　　　　 　 }
　　　　　　　　.／　　 ／　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }
　　　　　　　　/　　　 /　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　　/　　　 /　　　　　　　　　　　　　 i　　 i
　　　　　　 ,'　　　./　　　　　　　　　　　　　　i　　 i
　　　　　　i　　　.{　　　　　　　　　　　　　　 i　　 i
　　　　 　 {　　　　丶＿＿＿＿＿＿＿__.ノ　　 .i
　　　　　　 '　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 イ
　　　　　　　　　.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

.

┌─────────────────────────────┐
│とはいえ、私だけが彼女に恋をしているというのではありません。　 　 .│
└─────────────────────────────┘


　　　,'　 ﾞ"'ﾞ,:'::,' .,' ;.;::.'.'‐‐;‐''ﾞ　　 　 ,ﾞ　,;　.　　　,!　　　　 .　 ',.　.',　 ',　 　.':,',
　　 ,'　　　,:ﾞ::.,'　!　';:::.', .,'　　　　　 ,' .,:'.;.;　　. 　;,.;　　　　. 　 ',　 ; 　 ',　　　':',
　　,'　　　,'.::.,'.　i　　!:::.':,;　　　　　 ,' ,'.　;.;,.　　　;ﾞ,;,　　　　　; .i.　 ;　　;　　 　 ',
　.,:'　　　,'.:::.; .,,.:;‐" .',:::::.',　　　 　 ; ,;_　 ';.',　 .　; ';',　 .　　　; .; . ,'.　 ,'　　;　;, .',
..,:ﾞ,:'　　. ;.::,.::'ﾞ,:'ﾞ.!　　 ':,:::::.':, .　 　 ;.,' ,ﾞ,';:.'.'.'---:':,.':.',　　 　 .; ;　,' 　.,'　　,'　;.',. ;
:',:'　　 ,.‐'ﾞ::,;'ﾞ　. ',　　　.':,::,;ﾞ.,,..:-‐''"ﾞﾞ.:::::::...,,..::;''"ﾞ,　',ﾞ:,:,　　 ; ,' ,';　 ,ﾞ 　 ,;' .,:ﾞ .;.;
,'.　,.-'ﾞ:::.,:'ﾞ;::;　 　',　　,..::‐''ﾞﾞ..:::::::::::...,,..::‐'"　 　':., ',　ﾞ ':,;,　.,','.,:'.,' .,:'　,.:','..,:'　 ;.;
,.::'ﾞ::::.,.::'ﾞ　 ﾞ,;.:-‐‐''''"ﾞ..::::::::::...,.::‐'"ﾞ',=_';:...,_ 　._____i''､　.','',.,'.,:',;-,.:'.,.::'ﾞ,:',.:ﾞ . 　,;
:::.,.:;'ﾞ-‐''"ﾞﾞ...:::::::::::::::::....-::.',ﾞ,ﾞ;;__　　 ',ﾞ''ｰﾞ.''ｰ:,=.,=.-　 　.;.,;._'ﾞﾞ_,;'::'ﾞ,
::''ﾞﾞ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ﾞﾞ"'''‐::..,,_ 　　　　　　　　'ﾞ`:ﾞﾞ"; 　 ;
::::::::::::::::::::::...,.:-'''","ﾞﾞﾞﾞﾞ,ﾞﾞ"""'''''''';'':,'''''''';'''` 　　　　 　 　 ,.　,ﾞ,:.';　. ;
::::::::::...,.:-'"ﾞ　,.:-'ﾞ________'_;.,__.　 　ﾞ', ﾞ'-:..';..　　　　 　 　 ,.i,:' ',':'　.,:ﾞ
::::..∠.......::::'.'.ﾞ,ﾞ_ﾞﾞ..::::::::::::::::::::..ヽ,　　ﾞ:.,　　.　 'ｰ:::..,,, _.,.':ﾞ''ﾞ,..::' .,.::'ﾞ
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:::::::::::::::::...ﾞﾞ"''''ー -::....,,,,__.::::...ﾞ"''''''''''"ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ"''ﾞー-::..,,,_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿／　　　　　　　　/＼＿＿_／ヽ　　　 ＜　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　＿＿＿　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　／''''''　　　'''''':::::::＼　　＜／　／"" ＼ .ノヽ.　＼
　　　　　　　／ ⌒　　⌒＼　　　　　　 ／ ￣ ￣　＼　　　 . |（●）,　　　､（●）､.:|　＋//, '〆　　　　 ）　　＼ ヽ
　　　　　 ／　（⌒）　 （⌒）＼　　　 .／　ノ　　　＼.　＼　　 |　　 ,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　.::::|　 〃 {_{　　　　ノ　 　 ─ │i|
　　　　／ 　 ///　__´__ /// ＼　／　 <●>::::::<●>　　＼　|　　 ｀-=ﾆ=- '　.:::::::|　+ﾚ!小§ 　（＞） 　（＜） | ｲ ━
　　 　 |　　 　　　 |r┬ |　　　　|　|　///　（__人__）　///　|　 ＼　　｀ﾆﾆ´　 .:::::／　　　ﾚ § ::::⌒（__人__）⌒ |ﾉ ┃┃
　 　 　 ＼ 　 　 　 ﾞー' 　　　,／　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､.　 /　　　゜。 　 | | | ||　。゜　∩ノ ⊃
　　　 　 /⌒ヽ　 　　　 　 　ｨヽ　 ／￣￣￣￣￣￣￣　:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i　(受＼　　∞ `ー‐'　∞ ／＿ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│彼女の家にやってくる男はみな彼女にのぼせ上がっていたし、　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│彼女のほうでは、それをみんな鎖に繋いで足元に飼っていたわけです。　　　..│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└────────────────────────────────┘

┌──────────────────────────┐
│彼女にとって自分の崇拝者はみんな入用な人物でした。　　 　 │
└──────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |. `|　 | 　ｌ　 l. 　|
　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣＼　　　　　　「￣￣￣￣￣￣|　 | 　,'　/　ﾉ￣￣|
　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　|.　　　　　 |　　　　 　 　 　 ヽ_ｊ　 / /／　　 　 |
　　　　　　　　　　 　　　　　＼＿／　　　　　　|　　　購入権利書ヽ_ﾊ/′　　　　│
　　　　　　　　 　　　　　　　　　|　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　／ ￣ ￣　＼　　　　|　 　　 オ　 プ　 ー　 ナ　　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　 ／　　＼　／　　＼..　　|　　　　　・・・　・・・ ・・・　　　　　　 |　　　　　　私を買ってください。
　　　　　　　　　　　／　　 ⌒　　　⌒ 　　＼　|　　　　　・ ・　・・ ・・・　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　 　　|/| 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　＼　　　 ｀ ⌒´　　　　／ｌ|.|　：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：　|
　　　　　　　　　　　ヽ､--ー､＿＿,-‐´イ 　 l ﾘ　：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：　|
　　　　　　　　　　　　　＞'´/ ／　_,.ﾉ|/　 　 l.|　：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：　.|
　　　　　　　　　　 ,ｒ７′_,.ﾚｧ‐‐'′、 l　 i　　ｌ|　　　　　　　　　　　　　 _＿　　　　 |
　　　　　　　　　　/,厶イ_:.:/　　　　ヽヽ. :l　　.|　　　　　　　　　　 　 〃.　 ｀ヾ　 　 |
　　　　　　　　 　/7 　 /:.:「　　　　　　　ゝL／|　　　：：：：．．．．．　|l　光　||..　 　|
　　　　　　　　／〈　　/:.:.:.:',　　　 ／　　// 　 |　　　：：：：　 　 　 　 |ｌ　栄　l|.. 　　|
　　　　　　　∧',. ﾍ　/:.:.:.:.:.:',　 ／　　　〃　 　|　　　　　　　　　　　　ヾｰ-‐ｼ 　 　 |
　　　　　 ／　ヽヽ V:.:.:.:.:.:;.ｲﾍ　　 　 ﾄｒ'′　　.!　　　　　　　　　　　　　 ￣´　　　　|
　　　　　 l　｀ヽ >､ﾌ:.:.:.:／:.:./　　　　　ｌ　　　 └─────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │オプーナは、彼女からは「私の猛獣さん」と呼ばれており、　　　　..│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │しょっちゅう彼女に結婚を申し込んでいましたし、　　　　　 　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────────────────┘







　　　　　　　　　　　　 ／.: : : : : : : : : : : : : : :ヽ:ヽ
　　　　　　　　　 　 ／:; -‐ l￣￣ 「 ¨¨ ー- 、: : ヽ
　　　　　　　 　 　 /:/.!　　　 　 　 l　　　　　 |ヽ: : :ヽ
　 　 　 　 　 　 　 |/　|　i　{　　　 .!　 | 　 !　 !　ヽ: :.|
　　　 　 　 　 　 牙"　!　!　|　　　,' |　!l　 |｜l 　 ﾞ天!　　　　　　　　　　　 　 あなたとなんて
　 　 　 　 　 　 　 l　 .∟L」_|.　 / ｣Ｌ∟ ┬ /　　i　 |
　　　 　 　 　 　 ,ｲ 　 | ＿＿l　　 // ＿__ﾚ!　|　 l　 |ヽ、　　　　　　　　　　　絶対に死んでも嫌
　 　 　 　 　 　 / i. 　 ヽゝ¨ノヽ／ '´ゝ¨ノ/／l/|ﾊ.　|　 ,-―――
＜;; ;; ;: ;: ;: :: ヽ|　|　￣「　　　、　　　　　イl　 　!/:|/|／:: :: :; :; :; ;;
∠;; ;; ;; ;: ;: ;: :: :＼!　 l |＼　 ｰ==一　　　l:|　　,'ー-､:: :: :: :; :; ;; ;;
.厶ィイ.Ｚ:;;_;;_;: ;: ::/ｌ　 ｌ |: : l＞　＿　 　＜/ 　 ': : : : : V:: :: :; :; :; ;;
　　 ／/ 　 /ー:/: : l　|l l: :i}　l}: : rｎ┐: :/|　 /: : : : : : :V＿:: :; ;; r
　 　 /　／/　 /: : : :', lヽ!:{l　{l: :/「´「ヽ: :.l　,': : : : : : : : :＼ ヽ',￣

.

┌───────────────────────────────┐
│ギャル夫は彼女のなかにある詩的な素質の相手を努めていました。　　　....│
└───────────────────────────────┘

　　　＿_j'ﾟi＿_ 　　　　　　 　 　,_,　　 　 　 　 　 |
　　　|('(で,;)..::|　　　　　 　 　 .（G,!　　　　　　　 |
　　　|('ﾏ'6ﾉ､..|.　　　　　 　 　 ヽ|〃　_,./,　 _,._　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／VVVVVVVⅥ
　　　|::...('z-z)| 　 　　　　　　...（,,:）　[ii=o] ('ー').|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　／
　　　`ー――' 　 　 　　　 　i!丁匚匚匚匚匚匚匚i! 　r-―=i　　　　　　　　　　　r'´　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　i| |//　//　　//　//!|_|　 ||/.|　 |　　　　　　　　　／ ／ヽ／ ゛゛＼　　＼＞
　＿＿＿＿＿＿＿,r――､ i| |三三三三三三三|_|　 ||/.|/ .|　　　　　　　　/ ／　　（ 　　　　ゝ' 　　,ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|i│ ノ 　 　 ／　　　}_} 　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ | （＞）　 （● ）　§小!、ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　ああ、貴女はまさに　　　　　　　　　　　　　　／(,| 　（__人__）　　 　 § 、ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　闇を纏わされ逆十字を標された　　　　　　 ト;;ゝ＼　`ー'´　　　。゜／;;;∠;;;;＞
　　　　　　　　　　　　　　　薔薇乙女最凶のお方………　　　　　　　　　ﾐミミ＼　　　　　／￣´＿〆゛ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /;;;;;;|;;;§　　 /§;;;|;;;;;;;;;;;;;／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;|;;;;§;;Ц;;;§;;;|;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /;;;;;;;;;;|;;;;;;;ゝ＝//;;;;;;|;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;∧;;;;;;;;;H;;;;;;;;;;;∧;;;;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /;;;;;;;;;; ∨;;;;;;;;H;;;;;;;;;;;;∨;;;;;;;/　　＼;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;/　|;;;;;;;;H;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　　　　 ＼;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /;;;;;;;;;;/　 |;;;;;;;;H;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　　　　　　 ＼;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;/　 　|;;;;;;;;H;;;;;;;;;;;;;;;;/　　　　　　　　 ＼;;;;;;;;;;;;;;;;＼

　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　│ただ、彼の作詞した詩の朗読にあきると、彼女はプーシキンを朗読させました。　　.....│
　　　　　　　　　　　　　　│これは彼女の言い草に従えば、空気を清めるためだそうです。　　　　　　　　　　　　....│
　　　　　　　　　　　　　　└───────────────────────────────────┘






　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　　　　　ｨｧ:::::::::::::-､_
　　　　　　　　 ／/::::_ｪｪｪｪｪｪ_::::ヽ
　　　　 .　 　 /n/イT| |! |! |! j ｀ヾﾍ
　　　　　　　 {⊂i⊃j j !廾 ! i|ナT⊂ﾄ,
　　　　　　　 i⊂j⊃┯┯｀　j┯┯て!
　　　　　　　.' /N　　じ　　 　 じ N　|　　　　　　…………
　　　　　　　|!　人　　　　_　　　ｲ ! /
　　　　　　　|!　|!　|＞-　　_rf i| ! | |
　　　　　　　| '. i,　j| /::ﾗT::}j ! ! j .! !
　　　　　　　|{ N v | }::::少::|| ! !ｲ |ｲ
　　　　　　　|　 '.　 !j:::::::::::::ﾘ　j/ li !
　　　　　　　Ｎ　 '. ｲ:::::::::::::::i ｲ　N !

┌─────────────────┐
│次にできる夫は皮肉屋の医者で、　　 　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│彼女のことを深く愛していながら　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　.;:,:
│彼女の悪口ばかりを言っていました　 　 .│　　　　;;'' 　 　　　　　　＿＿＿＿_
└─────────────────┘　 　 　 　 　 　 Κ　 ／.＿＿＿＿_
　　::::／　／..::::　 |　　　　 |　　　　　　　　 　　　　,;,;:　　　　　 　 　 　 ||二0二二0二
　..／　／..::::　　　|　　　　_|._＿＿＿＿＿＿＿_　　　　　　 　 　 　 　 ||二0二二0二
　　..／|..:　　　 　 |　 　 r=====┐ 　 　 　 　 ／　 ／i:￣￣￣￣／＼||二0二二0二
　／..:: |:　　　　　 |　／_|　 　 　 | ＿＿＿_／　|／|￣￣￣￣￣|＼／||二0二二0二
　..:: 　 |:　　　　　 | 　||-|＿＿＿|-|l二二l| 　／.￣|＿＿＿＿＿|／　 ||二0二二0二
　　　　|:　　　　　 |／|l　|」　　 .|」. |l二二l|／　　 　 　 　 　 　 　 　 　￣￣￣￣￣￣
　　　　|::　　　　／　 ,. -ｭ,ﾆニ弌垳ト､
　　　　|　　　／　／r'^　_rﾍ-ﾍ/＾ヽr宀､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _＿＿＿
　　　　|　 ／　 /!７ト､7′ 〃　　　 ｌ ヽ ヽ　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 　 　　＼
　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　 ｜　!　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／─ 　 　─　　＼
　　　|:l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ （●）　 （●）　 　 ＼
　　　ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　 　___'___　　 　 　 　 |
　＼　 ヽ:∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　 ﾚ'戎ｼ' ／ ′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　⊂ ヽ∩　　　　 /
⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　_ ' ∠r1=彳　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　|　!､＿ ＼　／ 　)
::..::..::..::..::..｀::..::ヽ/　ﾊ ヽ‐ >､　 ,. イ|　}::..｀ヽ、　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　 |＿＿＼　　゛　／
::..::..::..::. ／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /::..::..::.､＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ＿＿＿＼ ／
::..::..::.::./:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈::..::..::.｀ヾ＼ヽ
::..::..／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨_　||　ヽ:ﾚ':.:ヽ::..::..::.くヽ.j
::.r'´.:.:.:..::.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_ ||ｰrﾍ.:.:、:.:.＼ヽヽ:〉
仆､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_l〉 ri心:.:',:.:.:.:.:ヽ｝
′　＼_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∨_　ゞ=仆ヽ.:.:_ノ
　,　　　〉个､:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_　ｌ　 }〉:.}'´

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿r=ｧ=､ィfZｧ､,、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　 ´fフ:´-=_:三ｰ_ｰ^ヘ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　_r/／'_ｧ'='^ー'｀´｀ ^ｰ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/r＝､ｿィｰ'7´　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ L／ｲ| ヽヽ　　　　　　　　　ヽ　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　,　ｿ/ l ﾊﾚ´イ{ {　　 |{.　 　｜　 |　 ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　 //:/　ﾉj ｀´i |｀ヽト ､ |:ヽ. 　 }　, ﾘ　｜!
　　　　　　　　　　　　　　　　ハ:{／ｲ: {　 小7ﾃﾐﾄ､ {ヽ!:　/ / / 　 l l
　　　　　 　 ヽ.＿ヽｰ ､　　 /　/／ |:.　ヽ. {　'赳ハ＼ }:/_ｵメﾘ　 ｲ/
　　　　　　　　 ￣二ﾆヽヽ/　-ﾍ､:.. l:...　 lト＼｀　　　 /ｨ亙ﾌ'´／/′　　　　　　ねえ、できる夫さん
　　ヽ､＿　_-ｧ.:´__::.::.::.:ヽ::＼　 j:〉..:.l:...　 l!　　　　　 ,!　　７´ |　 　/
　　　_,._-ﾆ-ｧ‐´ィ二;:-- ､::.::..｀ヽ､..:∧:..　lﾄ_､　　｀ 丶　イ.:　j|　 /{ ﾉ′　　　　　ちょっと手をお出しになって
　‐ ´/´　／´￣´／::.::.::.::.::..‐.-_､::＼:.ヽ:.. l::.::＞ー＜l!:..:.|:.　ﾘ‐／/ﾚ
　　　　 /′　 ／-‐ｧ::´::, ｧ::／.::.:￣:.｀ヽﾄ､.V／::}:ﾊ:{ﾄヽ/!:.　!:/‐'::/
　　　　　　 ／´ ／::.:／ノ／..::..::.::.::.::.::.:..:ヽヽヽ=l:| ト='ｲ-!: /::;∠ イ_
　　　 　 ／´ ／イj/ｲ'／.::.::＿.::.::.::.::.::.::.::.::.｀ﾄi｀j:|__ヽ＼ﾉ人::.::.::∠´
　　　　/'　イ/　// ﾉ/:.‐..´...::.......ｰ ::.::.::.::.::.::.:K/:ハ.｢jﾌス::.:.｀:くヽ
　　　　／//　　 ／ｲ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.{_j　　　jｧz く::.::..::..｀ヽ、
　　　　　　|　　　/ ハ..:..::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.ﾄj /　 ヽｿﾝV...:.::.::..} ヽ
　　　 　　｜　 ,ｲ　　:..＼::.::.::.::.::.::.:＿:.::.／__::.:イ}_　　　j l r}::.::.::.../　　ヽ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ノ　　　　ヽ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おや、いったい何をするつもりですか？　　　　　　　　　　 ／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　　__´　_　　　 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あなたみたいな水性な人の考えることは　　　　　　　　　　＼　　 　 　 ￣　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　検討がつきませんね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂⌒ヽ 〉　　　 　　　　 　く　/⌒つ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　ヽ　 /　　 　 　　＼　ヽ　/


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／;;;;r'￣´　　　　　　｀￣ゝ､;;;;;;;;;;ﾊヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ソ´　　　　　　　　　　　　　 (ﾍ;;;;;;;ﾊ）ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／´　　　　　 /　　 　 　 　 　 　 (ﾍ;;;;;;;|） ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ'　　 　 　 　 /|　　　ヽヽ　ヽ　　　 （ﾍ;;;;|）　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 　 　 / 　 /│　　　 |＿＼|__|＿_　(ﾍ;|））　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　/ 　l　|　|　　　r'|　　　|　ﾊ　　｀ ((!!)) 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 　 |　| 」-ﾄ､ﾄ､　　|　　　_x===|　　 }（（ﾄ､ヽ |
　　　　　　　　　　ええ、あなたの手にこのピンを　　　　　　　|　　　　レ|´|　|　| ヽ　|　 ｒテ´　　 | /　ハヽ__」〉|
　　　　　　　　　　突き刺してあげるわぁ　　　　　　　　　　　＿| |　　　 | |　|_==ヾ､ ∨　　　 　 　 |/　/　{{￣￣||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈l￣〉ﾊﾊ ＼＼xﾞ　　　　 , 　　　　　　 /／/ / llヾ〉　|||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヾ_'-'∧. ヽ ＼＼　 　 　 _　 ノ 　 　 jﾉ ,ｲ /|　ll |ヾ_　|　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/||ゞ´∧　＼_＼ゝ　　　　　　　　　 ／//　|　{{|　 |　|　 　 /;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／´||　〉〉､_ ヽ￣ヽ､　　　　　　　　／ｲ‐,,/　 ﾞ|　 |　|∧／;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　　 ﾞ　|_|　/＼＼＿|｀　- -､-　＜￣;;;;;/l　　 } /｀│＿;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/＼ー─-､　/　 /￣/| 　 || 　 |;;;;;;;|;;;;;;;;;;;//|　　 |＿／;;;;;;;;| ;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ___＿/＿__〉;;;;;;;;;;;;>'　 /　 /l l/　||　　|;;;;;∧;;;;;;;;;/_ |　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;//　/|　/-ﾄ─--'￣＼/　|ヽ;;;/　 | /ﾚ';;;;;;;;';;;;;;;;;;;;| ;;;;;;


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　 　 |　 　 へ|　:|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣／ _f.ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽj_､_
　 　 |　 　 　 |　:|　 ┌==┐　　　　　　　　　　　　　 .'r=f／:::::,. -r==Y= ir=r-､:::::::::＼ﾉ_
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　 　 |　 　 　 |王王王王王王王王王王王王王 '__l/::/f_フ`-' 　　　　　　　　　　ゝﾉ､::Vl
　 　|￣;;|＿::|土土土土土土土土土土土土土/L/:::ｲゝフ 　 ' '　 /　 ／　　　　　　(l:::::|7
　;;／|＿;;|　　　　　　　　　　　　　　　　　 r.:rーイﾚ':/| L_j/　//　/　 '　/　　,'　. 　i　 ﾄ=ｲ7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j::/　//イ:|　=''/　/ - /　 ,/ ｲ 　 /　.'!　 i　 l　ﾄ=ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／　 ﾉ:jl ﾊ::v　/　/ l//__ X///　 /　/!　 ,　　,　ﾄ､j_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ/　 ヽ|/　 '　Y´ﾄｧi､.l メl　ｲ/l/// /　　 ｲiﾄ､_j
　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 　 　 　 　 /,/　 | 　|| 　l　ハ ヽ'ﾝ/ヾ i///イ/ / ///　'|!:「l!　　 　 　 　 　 きっと、あなたは痛いでしょうね
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ1　 ﾊ. ﾉ|　 |　|　', 　 　　　 　 _/j/､///／ 乂ヾ　 　 　 　 　 　こんな小娘にいいように扱われて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ハ!　　| ヽ'　 ﾊ.ﾘ　 ヽ　　 　 　'i.ィiハlﾚ/ ／/ ∧ll＼､　　　　　　恥ずかしいでしょうね
　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 　 　 / '　|　　　| V i　|　ヽ.　　___　-' 　 ｀′.ｲ.イ　∧ |　|:| 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　. ___ 　 /_V ∧ li 　|　Vi　ハ 　　 ヽ._ﾝ　　 　 .イ:/ /　|:::|!|　ヾ 　,ノ|　　 　 　でも、私を愛してるっていうのなら ──
　　　　　　　　　　　　　　　　三三 ヽ' !V　lヽl ヾ_.jハ. ヽ|`l!＼. _＿l｀ヽ _＜.- くﾚハ　lY1!　 　　∨ _
　　　　　　　　　　　　　　　　三三三| Y　 | ﾚ'´:.:.:.:.: ヽ.　Vl.::ヽr---＼ ＼ ヽi　Vj_|　|　ヽ!____,..ｨ"´z=
　　　　　　　　　　　　　　　　三三三ゝ!　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ. 　Y:::rー‐- ＼ ヽ. 　 l:.:.ヽ ヽ.　V三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　三三三:: V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|i　 |!弋 ─--､. 　 　　|､.:.:.:＼ ＼＼三三三






　　　 　 /　　　　/ 　 |　　 |　　　　　　　　|　｜ | |　　 |　| | 〈:::〈　　　　|::::|
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　　 　/　　　　 ′　　|　　 |　|　　　　　 　 |　 |　| |　　 l　ｌ｜ |　 ヽニニイ
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　 　 | ｌ |　　ｌ |　　 　 |　 |｜｜　　　 l ′ ﾉ/　 /／＿＿_l/l　|　　l:::| 　 ｌ|
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　 　 | | |　　| |　　 　 |　 |／　へ＼　| l　　　　　　　　　 　 |ｌ｜　 |:::| /　| 　　　　 ─── あなたは笑って見せてくれるわよね
　 　 | l∧　 |｜　 |　 |､/| l／ 　 ＿_　　　　　　　　　　　　 ||｜　 ＼〉　 |
　　　ヽ　 ＼|｜　 |　 | ヽ〈 　 彡'"￣　　　　　　　　　　　　ｌ|｜　　/| 　 | 　　 　 　できる夫さん
　　　|::::|＼|::l├ﾍ、 、ｌ　 ＼ 〃　　　　　　　　　　　　　 　 ｜|　　'　|　　
　　　|::::|　 レ＼ | ＼＼ 　 ∧　　　　　ヽ　　　　　　　 　 　 ｌ | 　 |　|　/
　　　|::::|　　　|　|l ｜ ｀ ＼ トﾍ　　　　　　　　　　_,. ‐　 　 ノ八　 |　|./
　　　|::::|　　　|　| ｌ｜ 　 ｜ｌ|　＼　　　　　 －　´　　　　　　　　ヽ|　|′
　　 └┘　　 |　|∧l　　 ｜||　 　 ト　　　　　　　　　　 　 　 　 　 二|
　　　　 　 　 八 |　ヽ　　｜|ｌ　 　 |　　|＞　　.　　　　 _　 ´ ／／..::.:|
　　　　　　　 　 ＼　 ＼ ｜ﾘ　 　 |　　|　　　　　｀Ｔ爪＿／／..::.::.::.:|
　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　|　　|　　　　　　|＞〔]‐＜ ::.::.::.::.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ　　| 　 　 　 ／イ/＾ｌ ト､＼::.::./

　　　　　　　＼_人＿人∧从_从_/／
　　　　　　　　)　　　　　　　　　　　 ＞
　　　　　　　＜　　　 うっ！　　　　　＞
　　　　　　　　<　　　　　　　　　 　(
　　　　　　　　／＾Y￣∨￣∨Y^^Y^



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, fヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 ﾞl　　l,　　　　ぶすっ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |l, 　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 || l:.　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ||　|::　　 ヽ､　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ||　'l::.　　　｀ﾞ'''⌒ヾｰ'''=-､　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ||　 .ヽ::　 　 　　　　　　　　 ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿,,-ー-ーー-ー||-,,--.i::　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ､　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _,, _,,-ー''""~　　　　 　 　 　 　 .||　　　l::..　　　　　　　 ,, -‐''ニ=-'''''￣　　　　｀''''= ､
　　　　　　　　　　　　　　　　_,,-ー''',ｰ''　　　　　　'"~~`　　　　　　　　 　　l:::::.　　　 　／ ,, -''´　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　／ 　,,-''"　　　_,,-''　　　　　　　　　　　　　　ノ´/:::::::.　　　 /／::.　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｰ-
　　　　　　 　 　 　 　 ／　 ／　　 ,,-''"　　　u　　　,　　...........　 u　　,':::::::|::::::::::.. 　 /,ﾞ::::::::::
.　　　　　　　　　　 ／　 ／　　　／　　　　　　　_,,-ー'''"}::::::::::::::::::.....ヽ:::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::.
　　　　　　　　　　/ 　／　　　／　　　　.::ヽ,,-''":.:.:..::.:.:.:..};;:::::::::::.......　　＼:::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　 / ／::... 　／.::　　　.:::::／ー-,,＿.::..:.::..:.}ノ　　　　　 .::::::_｀::::::::::::l::::::::::::::::::::::::...
　　　　　　　　　／:::...　／　　　　　.::／. . : : : 　　 ~"' 'ノ　　　　 ..::::::,,-'.:::: `ｰ-､|::::::::::::::::::::::::::::...
　　　　　　　／　ゝ　／ヽ 　 　 ,,_ ／. . : : : : 　　　　 ／　　　　ヽ .::::/...::::::
　　　　　　 /　 ノ　/ 　 ノ 　　..:ノ.: : : : :　　　 　　／::.　　 　 　..::/.::::::
　　　　　　 } -'　　'ー''"　　.:／.:::　　　 　　　　／,,r、　　 　..:.／.:::::::::
　　　　　　　"''ー 　"''ー-''~...:::　　　 　　 　 　{ .（　 `ヽ .:.:／.::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　　　　 　　 ヽ .ヽ､_,,ノ.....:::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 　 `''ー''



.

┌──────────────────┐
│彼女も声を立てて笑いながら、　　　　　　......│
│そのピンをかなり深く刺しこみました。　　　..│
└──────────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│このように彼女は一種の小気味よさげな満足の面持で、　　　...│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│彼も自分の手の内にあることを、　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│彼に感づかせるように仕向けるのでした。　　　　　　　　　　　......│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────────────────────┘



　　　　 　 　 　 ,ｫｪ､＿__
　　　　　　 　,.f込ｔﾝ:::::::::::｀ ヽ、
　　　　　／::::;. -‐ 　´￣￣｀丶＼
　　　　〃::／　　　　　　　　　　＼ヽ、
.　　 　 ll::/　　　l　　　　　　　　、　ヽY ＿
　　　　ll::l}　　　ｌ　　|　　　 l　|　l　　 lイﾆ}|
　　　　ll;;l}　l､　|　　 | ｌ、 -l‐七/ｖ'　 lミ彳、
.　　　_,'Vｉ 　l,x tT二ｔ,|ヽ,ノ,ｨT}｀'j　ｌ ||〃へ.､　　　　　　　ｸｽｸｽ
　　／<//l､ ヽヽｨf_lｊ`　 　 　¨ ∠ノlﾉ.||　l　ヽ>
　　ヽ／/{∧　 ＼＿.　　__'_,　,ｨ′l　 ﾚ.　l　　　　　　　　 さあ、私への愛を見せて頂戴
.　　/ //'l |　＼__＜. ､ __`_´.ｲ,ヽ　 ＼,__　l
　 /　l_| |_!　　 ｌ　 ｌ l'ー--,＜└vヽ　 ＼＼!
. / 　　　,ｨｰ-.‐|　 |'′　//lＹﾐヽ|l ハ 、 ヽ:.＼
/ 　 　 /.::::::::::::{ 　 ＼ｰtfﾉｌi　斤　l:::::|j＼ l:::::::.＼
　　　 /.:::::::::::::::ヽi＼ ヽ ￣l｣ |/　　|::.Ｙ :::`'::::::::::/






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　::＼::::::／::: u＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　（＞）:::::::（○）　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..| 　 　 　 　　'　　　　u. 　 |　　　　　　…………
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...＼　　　　‐‐-‐　　　　 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　　ｨヽ





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　::＼::::::／::: u＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　（⌒）:::::::（⌒）　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..| 　 　 　､__,_',　　　u. 　 |　　　　　　…………あはっ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...＼　　　　`‐'´　　　 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　　ｨヽ



.

　〃///ヾ　　　 i　ll　　i !　l　　 i　　　l　|　 l　　.
. i:|//i::i　 》　　/|　li　　!ﾒ　l　　 l　　　!　i　 | 　 .
　〆i !:Ｌ〃　　i　', | !　 | l　ﾄ, 　 !　　/　 l 　!　i　　} 　　!
// / |:|'" i　　斗弋Ｔ､‐- ', | ヽ　!　 /i　/! /!　!　　l.　 } |
/　i　|:l　　',　 i弋ゝ‐-Ｙ=､丶｀ ',.|　/_.!ﾑ､/_l /　　/　 ﾊ !
.　 |　!:l 　 ∧. !　 ﾋ_q ）＿ヽ　　 ﾚ' 　ﾚ' 7　ﾒ　　.ｲ　/　l !
.　 l　|:|.　 　,ﾍﾍ 　 　 　 　 　 　 　 ,r‐‐tｧ/　／|　,/ 　 ﾚ
.　 l　l｣　　 i　 ヽゝ:::::::::::..　　　　　　ゞﾟノ/／ﾉ　|,ｲ　　　　　　　　　うふふ
　　!　　　　ﾄ､　　　　　　　　　　 !　.:::::..´ソ" 　 l:｣　　　,-'´
　　i　　　　|. 丶　　　　　 ､_ ,､_ ´　 　 ／',　 ,　 　　／／　　　　　さあ、もっと笑って頂戴
.　　',　　　 ﾄ､　 ゝ .　　　　 ‐/ ﾌ_,, ｨ ´　　!,〃 ,..-'´:∠＿
.　　 ',　　　|::::｀:‐-.､｀＞ . _ / /l´　ﾞ!i　　　lｲ/:::::::::::::-= 二､_
､_＿_ﾍ　　 !::::::;ｨ;=＝,‐､ ;_/ /　!　　!| 　 　|::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::ｆf《ﾍ　 i::≪::::::〃!,ｨ´｀‐-ヾ､l_／_il　 　 l､::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::ゞ》 ﾍ. ﾄ､::::ﾞ彳/ゞ/r‐---､i／´::::|　　/:::＼:::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｸﾞﾘｸﾞﾘ





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　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　　　u　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　 　　　　　/　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 　/　'´￣`　　 "￣￣`　　　 ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 l ;::ィ=ミ　　 　ｨ＝ﾐ　　 　　　l　　　　あは、あはははは！！！！
　　　　　 　　　　　 　　　　|　　´"'　,　　　　""　u　　　|　　　　あっはっはっはっはっ！！！！
　　　　　 　　　　　　　　 　l u　　　 ヽ　　　　　　 　u　i　　　　 あっはっはっはっはっはっはっ！！！！
　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　､__,＿_,　　　 　　丿
　　 　　　　　　　　　　　 　　　＼　　　　　　　　　／
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _,／ / i! :　 　 .:　/ ﾍヽ､
　　　　　　　 　 _...... .-.:::::´::/:::::/　 ﾍ､　　　 /　　l:::::ヽ､、
　　　　　　 ﾊ´::::::::::::::::::::::::/:::::::l! 　 ／i　　 /　 　 !::::::::l::::::｀::.-　... _
　　　　 　 ,':::!:::::::::::::::::::::::/:::::::::l;:!／:! .,L __ﾉﾍ 　/!::::::::::l:::::::::::::::::::::::::｀::ﾊ
.　　　　　 i:::::l::::::::::::::::::::/:::::::::::l;:;:i＼＼i ! ﾉノヘ//::::::::::::l ::::::::::::::::::::::::/::::!
.　　 　 　 l::::::l::::::::::::::: /___:／::i;:;:;! 　Y⌒Y　　/;:i｀ヽ::＿_! ::::::::::::::::::::/:::::::!


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┌──────────────────────────────┐
│そして、ダディと水銀燈との関係が私には理解し難いものでした。　　　　 │
└──────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿_
　.　　　　　　　　 ＿_　　　＿＿＿＿＿. |＼＿＿＿＿＿＿_.＼　　　　　┌─────────────────────┐
　　　　,　 　 　 　|l└|　　 |:: :::::: ::::::::|　.| |;;;;| ｉ――――――‐ |::　　　　.│私にはこの男には油断できない、　　　　　　　　　　.│
　 　 　 　 　 　 　 ￣　 　 |::::::::::: ::::: |'　| |;;;;| | II .II 　　_　:::|::;;;| |:::::　　　 │胡散臭いところがあるような気がしたのです。　 　 .│
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |::::::: :::::::　|　.| |;;;;| ||:;;||:;;|ﾛﾛ|_|iii.Å､| |:::　　　　└─────────────────────┘
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |:: :::: ::: 　 |:　| |;;;;| '――――――‐..|::
　 　 　 　 　 　＿＿__　　 |::: :::: 　 　|　,| |;;;;| |￣￣￣|￣￣￣| |
　 　 　 　　　　＼ ___ ＼　|.. 　..　.　 |.　| |;;;;| |　 　　[ |　]　 　 | |　　　　　　　　　'　　　　　.
＿＿＿＿＿＿....|＼￣￣＼ 　 　 　＼|_|;;;;| |＿＿＿|＿＿＿| |
　 　 　 　 　 　 　 iヽ＼　　　＼_ 　.　　　＼| 　 　 　　 　 　　　 |　　　　　:　　　　　　　　　　　　;
　 　 　 　 　 　＿_|__＼＼　　　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　 　 　 　　 └┬┬┘.＼＼._＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼
　 　 　 　 　　 └┘＼___.＼_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|::
　 　 　 　 　 　 　 └┬┬┘:: 　　＿＿＿　 　 　＿＿＿　　　　＿＿＿　　|;;
　 　 　 　 　 　 　 　 └┘＼_　　└┬┬┘　　 └┬┬┘　　 └┬┬┘ . |::　　　　　　.
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　￣￣ └┘￣￣￣　└┘￣￣￣　└┘￣￣＼,;
　　　　　　　　　　 ,ｫｪ､＿__
　　　　　　　　　,.f込ｔﾝ:::::::::::｀ ヽ、
　　　　　　 ／::::;. -‐ 　´￣￣｀丶＼
　　　　　 〃::／　　　　　　　　　　＼ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /＼＿＿_／ヽ
　 .　　 　 ll::/　　　l　　　　　　　　、　ヽY ＿　(.｀ヽ(｀＞ 、　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／''''''　　　''''''::::::＼
　　　　　 ll::l}　　　ｌ　　|　　　 l　|　l　　 lイﾆ}|　 `'＜｀ゝr'ﾌ＼　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＋　　|（●）,　　　､（●）､.:|　＋
　　　　　 ll;;l}　l､　|　　 | ｌ、 -l‐七/ｖ'　 lミ ⊂ｺ二Lﾌ^´　 ノ, ／⌒)　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　,,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　.::::|
　 .　　　_,'Vｉ 　l,x tT二ｔ,|ヽ,ノ,ｨT}｀'j　ｌ ||〃 ⊂l二L7_　/　-ゝ-')´　　　　　　　　　　　 　 　 　 +　|　　 ｀-=ﾆ=- '　.:::::::|　+
　　　 ／<//l､ ヽヽｨf_lｊ`　 　 　¨ ∠ノlﾉ.||　l　ヽ>　 ＼_　　､__,.ｲ＼　　　　　　　　　　　＋　　　　 ＼　　 ｀ﾆﾆ´　 .:::／　　　　+
　　　 ヽ／/{∧　 ＼＿.　　__'_,　,ｨ′l　 ﾚ.　l　　　　　 (T＿_ノ　　 Tヽ　　　　　　　 , -r'⌒!￣ `":::7ヽ.｀- ､　　　./|
　 .　　/ //'l |　＼__＜. ､ __`_´.ｲ,ヽ　 ＼,__　l　　　　　　 ヽ￢.　　　/　ﾉ`ｰ-､ﾍ<ｰ1´|　 ヽ　| :::::::::::::ﾄ、 ＼　(　　./ヽ
　　　/　l_| |_!　　 ｌ　 ｌ l'ー--,＜└vヽ　 ＼＼!　　　　　　 ＼l__,.／　　 　 　 i　l.ヽ!　|　　　.| ::::::::::::::l ヽ 　 ｀７ｰ.､‐'´ |＼-､
　 . / 　　　,ｨｰ-.‐|　 |'′　//lＹﾐヽ|l ハ 、 ヽ:.＼　　　　　　　ﾚ|　　　　　　　 ヽ |　{　l　　　l ::::::::::::::::l　ヽ　 ,ﾍ,',',',ヽ　 l:::::::::
　 / 　 　 /.::::::::::::{ 　 ＼ｰtfﾉｌi　斤　l:::::|j＼ l:::::::.＼　　　　　 ヽl　　　　／　　　＼ ヽ､　　/ ::::::::::::::::::ヽ　∨　.〉‐〈 ヽﾉ|::::::::
　　　　　/.:::::::::::::::ヽi＼ ヽ ￣l｣ |/　　|::.Ｙ :::`'::::::::::/　　　　　　 ヽニ二..＿＿　　 `ｰ=ゝｿ :::::::::::::::::::::::ヽ.　　 l,',',','l 　 l::::::::

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┌──────────────┐
│ある日、私はおもわず　　　　　 　 │
│彼女にこう尋ねてみました。　　　..│
└──────────────┘

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___,,...____＿__,,,...,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　 . （　（● ）　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. （人__）　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r-ヽ　　　　'J　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 （三） |　　　 　　　 |
　　　　　　　水銀燈さん、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>　ノ　　　　　　 /
　　　　　　　なぜダディさんなんかと付き合っているのですか？　　　　 / 　/ ヽ　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　/　へ>　　　 <
　　　　　　　はっきりいって僕は　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿__ヽ　　＼／　 )
　　　　　　　あの人が信用できないんですよ……　　　　　　　　　　　　　　　|＼　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ＼_／　|


.

=====================================
　 .|Y^Y^ｼ´￣￣￣|l￣￣￣ヾY^Y^　　　 ||ニニ
　 .|　ﾉ /　 　 　　　|l　　　　　 ヽ　　l　　　||l]]]]]]
　 .i　ノ　　　 　 　　|l 　 　 　 　 ヽﾉﾉ　　　||l]]]]]]
　. ﾛ　　　　 　 　　 |ｌ　　　　　　　ロ　　　 ||l]]]]]]
　. |　 ヽ 　 　 　 　 |l　　 　　　　/　l 　 　 ||l]]]]]]
　,ﾉ从,,ゝ ＿＿＿__|l＿＿＿＿/'从l 　 　 ||l]]]]]]
===========================,. -ｭ,ﾆニ弌垳ト､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／r'^　_rﾍ-ﾍ/＾ヽr宀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　/!７ト､7′ 〃　　　 ｌ ヽ ヽ
　　　　　　　　　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　 ｜　!　ヽ
　　　　　　　　　　　|:l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|
.　　　　　　　　　　 ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ
　　　　　　　　　＼　 ヽ:∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　 ﾚ'戎ｼ' ／ ′　　　　　　　…………？
　　　　　　　　⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳
　　　　　　　　::..::..::..::..::..｀::..::ヽ/　ﾊ ヽ‐ >､　 ,. イ|　}::..｀ヽ、　　　　　　　 あなたには関係の無いことだと思うけど
　　　　　　　　::..::..::..::. ／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /::..::..::.､＼　　　　　　 どうしてそんなことを聞くのかしら
　　　　　　　　::..::..::.::./:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈::..::..::.｀ヾ＼ヽ
　　　　　　　　::..::..／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨_　||　ヽ:ﾚ':.:ヽ::..::..::.くヽ.j
　　　　　　　　::.r'´.:.:.:..::.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_ ||ｰrﾍ.:.:、:.:.＼ヽヽ:〉
　　　　　　　　仆､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_l〉 ri心:.:',:.:.:.:.:ヽ｝
　　　　　　　　′　＼_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∨_　ゞ=仆ヽ.:.:_ノ
　　　　　　　　　,　　　〉个､:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_　ｌ　 }〉:.}'´
　　　　　　　　　|　　く_/^ﾄ､>:.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_ﾘ　〈|:.ハ
　　　　　　　　　|　　//:.:.:||:.:./　ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨┐r':.:{ ､ヽ

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 ＼　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.（●）（● ） 　u.　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （__人__） 　u　 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だってあの人は貴女にあまりにも　　　　　　　　　　　　　 　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なれなれしくて……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　{ 　 　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { 　 　　　u.　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貴女もそれを嫌がる様子も無くて…　　.　　 　 　 　 　 　　＿＿＼　　　　 /ﾘ 厂`'‐- .._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 　 　 　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |





　　 |　　　|　　　| 　 　 　 　 　 ∥　 |　　　| ﾄヽ
__　｜　　 |、　　ﾄ､ { 　 　 　 　 || 　 |　　　| | |l
ヽ＼|　　　| ＼　|　ヽ＼　　　　 |.|　厶 　 /l | ||
__/;ハ ヽ 斗―＼l-　＼＼.　　/イ/　| ／/,ｲ｜
ｰ'´　ﾍ＼＼ヽ二 ＼　　　 ＼/ ＞┬ ｧ| 〃 |
　　　 ヽ 弋F千　卞､　　 　 　 ^ー'彡/ 　 ∧ 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　……ｸｽ
ﾄ　　 　 ＼ ｀ﾆ´￣" 　 　 　 　 　 　 / 　 /　 '　 　 　 　 ／.:/
| l＼＼　　＼　　　 　 　 　 〉　 　 ／　イ　　　', 　 　 ／..:::/　　　　　　　　ねえ、私があんな人を愛しているとでも
| |　 ＼＞ー一　　　 ＿_ __,,.　　　ｲ　　|、　 　 ′　/ /.:::/　 ／　　　　　　思ってるわけぇ？
| |　　　　 ＼　　　　　 　 -　　 ／｜　｜＼　　　У /.:::厶イ
二丶　　　 ト＞　　　　　 　 ／　　|　　|　　 ＼／／￣_,. -‐　ニ　　　　　 わたし、見下されて喜ぶような人は
::::::.ヽ＼ 　 |::7r―- ｀＝二´　　　 |　　|　　 ／　　　　￣　　 　 　 　 　 　 決して好きになれやしないわよ
::::::::::.ヽ ＼ |:| |::::::/r‐::共::ﾄ＼　　 | 　 |一'二二二、､＿,..　-―　　　　　　
:::::::::::::::..＼ヽトl:::::|:|::::|:|　|:|:.ヾＶ＜| 　 '::::::::::::::::::::::::.ヽ＼::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::ｌ |:ｌ ＼|:|::::|:|　|:|:::::}:}＼:ｌ　/ .:::::::::::::::::::::::::::.＼＼ー＜二
::::::::::::::::::::::| |:| 　 ゞニｲ　ゞニ仆､/ ∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼＼::::::::
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　, =/　　　　　 ／==' ' : l : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
|ﾚ　　　　　∠ノ: : : : : :..:.:l : : : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :
.ｲ　　　 ／l|.: : : : : : : : : :.l　l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
V　　／=='': : : : : : : : : : :.l: :l:.: : : : : : :..:. : |　l　: : : : : : : : : : :
ｨ| ／=ｲ: l : : │ : : : : !: : :l :.l..:: : : : : : : : : |　|　 : : : : : : : : :
,ｲ! ﾄ ヽ.:.:|: : : :|..: : : : :|　: :ト.ヽ : : : : : : : : .∧!ヽ:ヽ. : : : : : :l : :
::|　|::ヽ V : : :│　 : : :l､ : :l　＼i : : : : : : :. l__lj__j　ﾊ　: : : /l　　　　　　　　私が好きになるのは
::|　|: ::j　 ヽ: :.:l＼＿:_:j__ヽl..__　＼ 　: : : :ィ　ﾘ　Y: .ﾍ : : ,　　　 　 　 　 　 私を支配してくれる人……
::|　 ／　／＼ゝ´ ＼: :l　ｰ＼ 　　 ＼ : :/　 　　 l :/|　 /
::| 　　／: :.|　 ＼!　　ゝ＼ 　 ヽ 　　 ゝ/ ___,.ィ /:/　! / 　 　 　 　 　 　 　 でも、そんな人は絶対に現れないでしょうね
:: : 丁| : : :.ヽ. 　 　 ___＿_｀., 　　 　　　 ｀￣´ /　 ..ｲｲ
::.: : |│､　 : :＼　´´ ￣ ´　　　 　 　 　 　 　/／..: : :|
:: : : ゝ＼:ゝ､. . :＼ 　　 　 　 　 　 　 /　　 イ 　..: : : |
::ヽ: : : ＼＼l `ー‐` 　 　 　 　　　_　　 　 ｲ 　 .: : : : |
:: : ＼: : : ＼＼ 　 　 　 　 　 ￣ 　 　　／│　: : : : : |







　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　 ／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　 | 　　　（ ー）（ー）　　　　　そんな人は絶対に現れない………
　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　じゃあ貴女は ───
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 l　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　　　　　　　　　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　　　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　　　　　　 丿 　　ﾞi 　 ＼　＼=il　/　i!
　　　　　　　　　l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　　　　　　　　|　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

　　　 　 　 　 　 　 |　;.'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;:,　　　　　　　　　　Κ
　　　 　 　 　 　 　 |　 　[二二二二二二二二二]　　┏.─.┓　 [二二二二二二二::
　 　 　 　 　 　 　;; |　 　 |l:l,!　　　　|| 　 　 　 i,l:l|　　 ｜┌ │　　|l:l,!　　　　||
　　　　　　　 ／|　 |　　　|l:l|　.　 　 ||　　　 　 |l:l|　::　┗i─i┛　　|l:l|　.　 　 ||
　　　　　　／　 |　 |　 　 [｀i]　　 　 || 　 　 　 [i´]　　　 ;lΠ||　 　 [｀i]　　 　 ||
　 |# 　 ／　　　|　 |　 　 .|,ll＿＿＿||＿＿＿_ ll,|　　　　lШ||　 　 .|,ll＿＿＿||＿＿＿
　 |　　 || 　 　　|　 |　　 ./lｉj､￣￣￣￣￣￣ /ijl〉　　　 ￣´　 　 /ilj､￣￣￣￣￣￣
　 |　　 || 　 　　|　 |　　　　　　　　　.;:,.　 　 　 　 　 ／ ￣￣￣￣ ／ ￣￣￣￣ ／
　 |　　 || 　 　　|　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|l￣0￣￣0￣l|l￣0￣￣0￣l|l￣
　 |　　 ||[]　　　|／　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |l￣0￣￣0￣l|l￣0￣￣0￣l|l￣
　 |　　 ||. 　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　 |　√|l.　／
　 |　　 |／　　　　　　 ,,彡゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛／￣￣＼
　 |.　／　　　　　　 ,,彡　　　　　　　　　　　　　ﾞ"ﾞ　　　　　　　　　　　／ _ノ　 ヽ､_ ＼
＿|／　　　　　 　,,彡"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .　|　（ ●）（● ）　|　　　 貴女は誰も好きになることがないのですか？
　　　　　　　　　　　　　 　　＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .　|　　（__人__） 　│　　　誰も愛することができないのですか？
　　　　　　　　　　　　　＞ｾ乙ト＜、　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　｀⌒ ´　 　|
　　　　　　　　　　,. ...:::::::::::::::::::::::::::::::≧ﾍ、　　　　　　　　　　　　　.　 | 　 　 　 　u　 |
　　　　　　　　 ／-冖-冖ｰ￢＜::::::::::::::Y>＼　　　　　　　 　 　 　 .　 ヽ　　 　　　　/　　　　 貴女は ────
　　　　　 　 , '::::::.....　　　　　　　 └ﾍ::::::::::::Ｚ＼　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　 　　　 /
　　　　　　.,':::......　/　/　/　　　 i 　 l└ﾍ:::::::::|｝'.,　　　　　　　　　　　　　>　 　　 <　　　　　　　─── 僕のことをどう思っているのですか？
　　　　 　 i::::.....　,'　,'　/　　　|　l　　|　||　r介=、i　　　　　 　 　 　 　 　 |　　 　　 |
　　　　　　|:::....　i　,'　　 　 　 |　| 　 |　／/l ﾄ､_〉〉　　　　　　　　　 　 　 |　　　 　 |
　　　　 　 l:::...　 |　i!　　　　　 !　| 　 〈 く__川ヽ_/
　　　 　 　|:::.. 　|　! 　 ..::..　　 　 ! 　 ! ＼_/|l|　i|
　　　　　　|:.　　|!　　 :::::::::..　　　 　 　 　|l| |l|　!|
　　　　　　|　　 |!　　::::::::::::::.. 　　　 　 i　|ｌ| |l|ﾄ､i
　　　　　　|　　 ! 　:::::::::::::::::　 　 　 　 |　| | |_〉 ＼
　　　　　　| 　 　 :::::::::::::::::　　　　　 i　|　ﾚ' |　|ヽ　ヽ
　　　　 　 |　　　 :::::::::::::　　　　　　i|　|　　　|　|i| )　 )
　　　　　　|　　　 :::::::::::　　　　　　 i|　| 　　　|, ∨ ノ
　　　　　　| i　　　::::::::　　　　　　　i|　| 　　　 |　ヽ､
　　　　　　| l　 　 　:::: 　 　 　 　　 i|　| 　　　 卜、_ヽ_
　　　　　,.ｲ|　 i　　　::　　　　　　　 i|　|　　　　　|　　　:::ヽ
　　　／.:: |　　|　　　:　　 i　　　　 │ |　　　　　　|::::　　　::＼
　　/::::::::::|　　|　　　　　　|　　　　│ | 　　　　　　 |:::::::::　　::::＼
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　　 　 　 　 　 ﾚ'　　 　 　 　 /|　　　ヽヽ　ヽ　　　 （ﾍ;;;;|）　ﾊ
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　　　 　 　 　 |　　　　レ|´|　|　| ヽ　|　 ｒテ´　　 | /　ハヽ__」〉|
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　　　　　 〈l￣〉ﾊﾊ ＼＼xﾞ　　　　 , 　　　　　　 /／/ / llヾ〉　|||
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　　　　　　 /||ゞ´∧　＼_＼ゝ　　　　　　　　　 ／//　|　{{|　 |　|　 　 /;;;
　 　 　 　 /／´||　〉〉､_ ヽ￣ヽ､　　　　　　　　／ｲ‐,,/　 ﾞ|　 |　|∧／;;;;;;　　　　　　　　　　　あなたって本当に悪い子ね
　　　　　//　　 ﾞ　|_|　/＼＼＿|｀　- -､-　＜￣;;;;;/l　　 } /｀│＿;;;;;;;;;;;　　　　　　　　　　　それじゃあ私は ───
　 　 　 /＼ー─-､　/　 /￣/| 　 || 　 |;;;;;;;|;;;;;;;;;;;//|　　 |＿／;;;;;;;;| ;;;;;;;
　___＿/＿__〉;;;;;;;;;;;;>'　 /　 /l l/　||　　|;;;;;∧;;;;;;;;;/_ |　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;;;;;
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＞;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;|　|;;;;;;;;;十､／ヽ-へへへ／￣《/;;;/;;;;;;; /;;;;;;;;;;＜´| ;;;;;;
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　　　　 　　　　　　｛Ⅶilililili/ﾉ　 il　　 i　　　　ヽ　　 ﾊ　 　/　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　｛Ⅶil≦ｲ　　il　　.il　 ﾄ､　　 i　　　 ヽ　ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　　丶
　　　　　　　　　_,彡ｲ 水￣ﾐヾ=.il　　.il　 ハ　　 ﾍ　　i .il 　l　　　　　　 　　　　　　　 　 　 　 丶
　　　　　　　　ｲｲ　 //ハヽ　　//　　 il　 i　ﾄ　　 ﾊ　 il il 　|　　　　　 　 ／ 　 _　ヽ　　　 　 　 丶
　　　　　　　　ヾ　.//　　Ⅶ_／　il　 .升　|　ﾘﾊ　il ﾘ ｲ 　　ヽ　　　　　　　ｉ　ｲ::::ヽ l　　　　　　　丶
　　　　　　　　　.Y /　　　 iliｲ.　 iﾄ　 ﾊﾄ>K彡' ｝/ ｲ.／/ 　　ヽ／　 _　 ヽ ゝ_ゞ::ノ '　　 　 　 　 　 ',
　　　　　　　　　//　　　　川　　.il ヽK' ／ ｨ= /　i､ il　　 　　 丶ｉ ｲ:::ヽ　l　 　 ｀ヽ　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　.//　　　　 ﾊi.l　　人｝　ィ匕r:j　　　 ｀ー,　　 　　 ゝ ゞ ',　ヽ _　　丿　　　　そっ 　 　 ＼‐､-..､
　　　　　　　　Ⅵ　　　　 i　i.l　 .ハﾘ　　￣￣　　　　　/　　　　　 ヽ　 ゝ ﾉ , ‐ ´　　　　　　　　　　　 　 ソ:.:.:.:＼
　　　　　　　　illi｝　　　　il　il　 il　il　　　　　　　　_ _ｲ　　　　　　　 ヽ　　´　 　 　 　 　 r-〈｀,　 '　　　 /:.:.:.:.:.:／＼
　　　　　　　　ilil｝　　　　il　Ⅵ/　ﾉ　　　　　　 - ' ﾉilﾘ　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　| 　', ',｀,　　 ／:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.ヽ､
　　　　　　　　人　　　　　ヾ≧　'　　　　　　　　 / /　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　!　 ', ', ',／:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､
　　　　　　　　ilililゝ,　- -　､ ＼＼　r､＿＿＿ /i./　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　 　 　l 　', ', ',:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､
　　　　　　　　ィ三三三三三ミ､ヽⅦﾐ=､_　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 ヽ　_{｀ヽ 　 ｝　 ', ', ',.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　 　　　　　三三三三三三三ﾐ､ ＼iミﾐ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',´ ヽ / 　　　　｝
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　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿ｒ＝ミ､_
　　　　　　/:＼　　　　__　,イｰﾊｪrｰ‐ミ＞ミYミ､
　　　　　 j::::∧:＼　ｆﾆ＿ﾄ-'' / jくニV､ﾊ｀ トﾐｭY斗
　 ＿....,,ｲ__/三ﾆフ ／ｰ 　 ゝ-'.　 ／　ヽ__ トﾐ}＞､ﾊ
　ヽ::::ｒ¨|_:::|__／ ／.　　 ／　　 ／　　　　　 |`ｰ>､Vﾁﾄ､
　　ヽ!　　フ 　 / 　 　 /　　 ／　　　　　　　|　　　{{ゞくミ､
　　 ﾒ ／/ 　 / 　 　 /　　 //　　　 　 　 　 l　　 |｀￣ﾄﾐﾊ]-=ニ￣__ミ､
　／::V /　　.′　　 .!　　 // /　　 　 　 　 /　　 |　　　j>V＜￣　　｀ヾ＼_
/>::／,ｲ　　 |　　 /ﾊ|　　//./　　 　 　 　 /　　　j.　　　 !ﾊ::::::＼　　 ,..イ:::ノ
:／イ／l 　 ﾊ　　'/　|丶 ｲl/j　　　　　　 /　　　/　　 　 |ヾ|＞､__ﾄイ､／
＞イ:::／,　|ハ　 |≠jx|/_＼!　　　　　　/　　　/　　　　/　 !､:::::V:::／　　　　　　　　　　　　　　　─── あなたのこと
/::::／ ,ィl　|　 ＼|ゝｆ::rjﾒﾐ、|､　 ,ｨ　 ／＿ ,　/　　　　/ 　 ｊ　}>/:/､　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 愛していないとでもいうの？
::::/:::V､　∨　ゝ､｀　　` ｰ'　 |／/／/_　／￣/ヽ 　 / 　 /:Yヽ::>二:>
rf三三ヽ/＼　　ゞ　 　 　 　 　 　 ´､ f::rjト､/ 　 ﾉ /　　,'!:::|::::|:::|　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ─── あなたのこと
三三三}!.　　＼ ＼　　　　 j,　　　　 ''ｰx/,ｨ　／／　/!/ |:::|::::|イ三ｦ-=＝＝＝壬く､ｪｪ=-　　　　　　 なんとも思ってないとでもいうの？
三三三|　 　 　 >._ ゝ　 __　　　　　　　　 ﾉイ／　／ /三!::ﾊ:::ヽ三三三三三三三三ｦ´
≧≦三|　　　 /ィヽ　　 ､__ヽ　　　　, イ　 　 , イ.　 /三八::::ヽ:::|三三三三三三三三≧､　
::::::::::::::::l　 　 / /::::::ヽ　　　　　　 ＿ ,フ¨　　　,ｨ､／:::::＼ﾆｰ‐'三三三三三三三三三ﾆﾆ＼
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　　　　 　 　 　 ,ｫｪ､＿__
　　　　　　 　,.f込ｔﾝ:::::::::::｀ ヽ、
　　　　　／::::;. -‐ 　´￣￣｀丶＼
　　　　〃::／　　　　　　　　　　＼ヽ、
.　　 　 ll::/　　　l　　　　　　　　、　ヽY ＿
　　　　ll::l}　　　ｌ　　|　　　 l　|　l　　 lイﾆ}|
　　　　ll;;l}　l､　|　　 | ｌ、 -l‐七/ｖ'　 lミ彳、 　　　　　　　　　　　　　　………どうなのかしら？
.　　　_,'Vｉ 　l,x tT二ｔ,|ヽ,ノ,ｨT}｀'j　ｌ ||〃へ.､
　　／<//l､ ヽヽｨf_lｊ`　 　 　¨ ∠ノlﾉ.||　l　ヽ>
　　ヽ／/{∧　 ＼＿.　　__'_,　,ｨ′l　 ﾚ.　l
.　　/ //'l |　＼__＜. ､ __`_´.ｲ,ヽ　 ＼,__　l
　 /　l_| |_!　　 ｌ　 ｌ l'ー--,＜└vヽ　 ＼＼!
. / 　　　,ｨｰ-.‐|　 |'′　//lＹﾐヽ|l ハ 、 ヽ:.＼
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　　　 /.:::::::::::::::ヽi＼ ヽ ￣l｣ |/　　|::.Ｙ :::`'::::::::::/







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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　|xx （__人__） xx│　　　　……ごめんなさい
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　 ´fフ:´-=_:三ｰ_ｰ^ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　_r/／'_ｧ'='^ー'｀´｀ ^ｰ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /r＝､ｿィｰ'7´　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ L／ｲ| ヽヽ　　　　　　　　　ヽ　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,　ｿ/ l ﾊﾚ´イ{ {　　 |{.　 　｜　 |　 ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//:/　ﾉj ｀´i |｀ヽト ､ |:ヽ. 　 }　, ﾘ　｜!
　　まったく……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ:{／ｲ: {　 小7ﾃﾐﾄ､ {ヽ!:　/ / / 　 l l
　　悪い子にはお仕置きが必要ね　 ヽ.＿ヽｰ ､　　 /　/／ |:.　ヽ. {　'赳ハ＼ }:/_ｵメﾘ　 ｲ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣二ﾆヽヽ/　-ﾍ､:.. l:...　 lト＼｀　　　 /ｨ亙ﾌ'´／/′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､＿　_-ｧ.:´__::.::.::.:ヽ::＼　 j:〉..:.l:...　 l!　　　　　 ,!　　７´ |　 　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,._-ﾆ-ｧ‐´ィ二;:-- ､::.::..｀ヽ､..:∧:..　lﾄ_､　　｀ ｰ　 イ.:　j|　 /{ ﾉ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　‐ ´/´　／´￣´／::.::.::.::.::..‐.-_､::＼:.ヽ:.. l::.::＞ー＜l!:..:.|:.　ﾘ‐／/ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/′　 ／-‐ｧ::´::, ｧ::／.::.:￣:.｀ヽﾄ､.V／::}:ﾊ:{ﾄヽ/!:.　!:/‐'::/

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿ -‐-　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　 -‐　　　　　　　ー　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　＿＿,,,　　　　　　　　　ｘ　　　　　　　　　　　……お馬鹿さぁん
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 _∠／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.（￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ｰｧ､一､- ､ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､_ﾉ　＼　j＼_）ー-- 丶　　　　　　　　　　　ｽｯ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀~　　　　 　　　　ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､ﾊ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　^ <　 て
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./'Y''~ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾋﾟﾝｯ　　 `　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ＼　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ)　　.（＞）（＜ ） 　u.　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /./__　　（__人__） 　u　 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　　`ヽ　 .(｀⌒ ´　xxxx 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 ,.__-'　　 { 　 　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　,'　　　　　　 { 　 　　　u.　/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼___/　　　ι､　 ／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;;;;,,, 丶 　　 ） | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
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┌────────────────────────────┐
│私は水銀燈に三週間の間毎日会っていましたが、　　　　　　　　　　 │
│ときおり彼女に会えないとき、私は庭の端に向かいました。　　　　 ...│
└────────────────────────────┘




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　　　　　　　　　　　,,;;;;;;;;;;;;;;;`ー　--::ー';;;;;;;;;;;;;;;; ;::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::,,

┌──────────────────────────┐
│そして、廃墟となった石造りの高い壁へよじ登って　　　　　　　...│
│何時間も一心にぼーっと彼女に思いを巡らせたのです。　 　 ....│
└──────────────────────────┘



　　　　　　　.;i；､;；:｡;:';.
　　　,.;i；';.,,;；､;､;；:｡;:；:｡;:`;,,　　　　　　　 , ノ　 ､　、
　 ,.;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;:;:；;,.:i;,；,、　　　　　　l（● ●）|
　,.,;:;；`;；i`:;：:i;,|i!｡;､;；:｡;::i;,|i!;:''　　　.　　　| (_人_)　|
　`'::',:'':';:;.;；:､;；:;:;､;；:､;；i!;:''",,.,,. 　...... .......ヽ　　　 ノ....... ...
'::',:'`'::',:'':';:;..`'::',:'':';:;..:.,"'`::'::',:''　　"'"' "'''/　　　 ヽ　'::',:'':';:;..
　"''　　　　::':'::'　" '''.''"'"　　'' 　'''.'''　" '||　　　　|| 　"'''.'''　"'''.　,.,;:　.
'::',:'':';:;'"'"''::',:　'"'"''::',:::'::',:'':'`::'　,:'':';:;.., （|　 　 　 |）　,"`'::',:'':';:;..,"'':'　　　；､;；:｡､;；:｡;:';..,..,
',:'':';:;..,"'`',:'':'`::'::''::',:'':';:;..,"'`,:'':'` 　 　 　 .し 　　 Ｊ　　　　　　　　　　　'::',:'':':: ;；:｡;:；;::｡;:;:；;,.:i;,；,、
"'''.'''　"'''.''"'"''::',:'':';:;..,"'`::'::',:'　':'`::'::',:'':　　'`'"'"' "''　'''　"'''　　　　.;；:｡;:；;:：､;；:､;；:｡;:;:；;,;,；,、
"';:;..,__,:'':'`::'____''::',__:'':';:;..,__;.;___"'` __'`::'__':'::',:__　＿:'':';:;.._ __`,:'__.,　;:;；`;；i`:;：:i;,|i!;::：｡.;:.:;､;；:.:.:'
　　;;l, __￣/　　l,￣￣i;;.　　ヽ_ l￣　ヽ　　 ）￣　,i'￣　）￣　/ヾ　　;;；`;；;`: ヽi!;:;ｿ｡;､;；:｡;:　;:'
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. . .　.　.　　　 .: ..　　.　.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　 　 ＼
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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　　.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 　 　 　　.::|
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 　...::::|
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　　　.......:::::/ 　 　 　 　 　 　 ┌──────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ.......:::::::::::/　　　　　 　 　 　 │私はこの景色を眺めているだけで名状し難い感じがして、　　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, - ''"￣ ￣` ｰ､　　　　　　　 　 │胸がいっぱいになりました。　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿..:::-=―--:..、＞　　　　　　　 └──────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　_＞'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　　　　　　 斤ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶､
　　　　　　　　　　　　 .<:::::::::: 丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::i
　　　　　　　　　　　　　 .〉:::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/;::::::::',
　　　　　　　　　　　　　 i:::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/´::::::::/
　　　　　　　　　　　　　!::::::::::::::::〉 '::::::::::::::::::::::::::::::::::::;'／::::::::!
　　　　　　　　　　　　 <:::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;i'::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　 !::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!l:::::::::::::::〉

┌──────────────┐
│その想いの中には ───　　 　 .│
└──────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┌──────┐
　　　　　　　　　　　　　　,..._　　　　　　　　　　　　　│希望も、　　......│
　　　　　　　　　　　,-‐ く:::::::::ヽ　　　　　　　　　　　└──────┘
　　　　　　　　　　 ,'::::::::r ､ヾ(ヾ:`､　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┌───────┐
　　　　　　　　　　;:::::::::::ﾞﾆ:::::＼::::｀､　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　│悲しみも、　　　　│
　　　　　　　　　　!:::::::::::ﾞ.､)::::::::ﾞ､:::::ﾞ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────┘
　　　　　　　　 　 i::::::::::::::へ::::::::::ﾞ､::::ﾞ、
　 　 　 　 　 　 　 l::::::::::::::ミﾞ:::::::::::::ﾞ,:::::',
　　　　　　　　　　i::::::::::::::!､ ヾ::::::::::::',::::',　　　　　　 　　　　　　┌──────┐
　　 　 　 　 　 　 ,':::::::::::::/`｀く::::::::::::::',::::',　 　 　 　 　　　　　　│喜びも、　　　 .│
　　　　　　　　　,':::::::::::::::ﾞ;.､､,,!:::::::::::::::',:::',　　　　　　　 　 　 　 └──────┘
　　　　　　　　　!::::::::::::::::{　　ヾ:::::::::::::::',:::'.　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　　　 ┌──────────┐
　　　　　　　＿,{::::::::::::::::/`丶､{::::::::::::::::',:::!　　　　　｝　　　　　　 　 　 　 　　　　　　 │未来への予感も、　　......│
.　　　　　　 ,し':::::::;:::::::::::ﾞ､　　　|:::::::::::::::::!::!　　　 ／　　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　 └──────────┘
　　　　　 ,r'::::::;}::::::::::;:;:;:;:;:;i'`'''ｰ{::::::::::::::::::!:!　　／ ,｝
　　　 ,. -'::::;;}:::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;f　　　`r::::::::::::::!l　 / ／
　　　{:::::::;;}:::::;:::;:;:;:;:;:;:;;r''　　　 ,..:'::::::::::::::::l{,,_i'"　_,.-ュ　　,ヘ,
　r-''::::,}:::::::::::::::::;: -'´　,... -‐'ﾞ:::::::::::::::ｿ彡ﾞ （）}_,彡' 　 i! j!
ヾ::::::::,ﾉ::::::::::::∠....-:::'"::::;;;;:::- ''',r‐''" 　 ,､ Fﾍ　ノ　　　i! /
　`┐:::::::::::::::::;: -'''{"´￣,.. --ー'^ヾﾉ`:''" ﾄ'　 ＼　ハ　　i!I'
　　￣￣￣　　　　 ￣　　 　 　 　 |　　　{　￣＼`ヘt、 i!i!
　　　　　　　　　　　　　　　 ,.. -ゝ、|　　　！　　　＼_y j　　_,. -─-.._
　　　　　　　　　　　　　　 ‘ヽー-,ﾉ　　　　ヽ-スヘ ゝ_ノ ）'⌒　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　// ／,. -‐^`｀ヾ　Y ソ　　　　　 _,.-'_＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　 // ' ,;;:: ''"　　　　乙、　 _,.-=＝''"　-ー‐-゛`ーァ
　　　　　　　　　　　　　　　　／,;; ;;; ''　　　　　／ ,;:;:;,ヽ　,. -─- _　 ,..._＿,.彡'
　　　　　　　　　　　　　　　/..: ::;;''　　　　　　ノ　 :;:;:;::;:;:i!-く-─-、 `ー-ュ、_
　　　　　　　　　　　　　　 i!_,.. .- ',, .. - '_,／/　　 :;:;:;:;:;/　 ヽ、　　`ヾミ;;_ ヽ,つ
　　　　　　　　　　　　　　 ＼＿___,. ..ィ^愛メ　　　 :;:;:''/　　　 ハ　　　　　⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　//_,./鬱''^　|　　　　 /　　 : 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　//麗少'　　　i!　　　ノ　　　:　　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　 //望ツ　　　　　ヽ_,イ　　　　:　　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　//禰Y　　_,._　　　　 i!　　　　;　　/
　　　　　　　　　　　　　　 j7/輝　　　}　）　　　　ヽ 　　人 　 l、
　　　　　　　　　　　　　　ノ,;優}'　　　jy-'　　　　　 ヾ-イ　i!ヾ、j
　　　　　　　　　　　　　 //希ラ　　　r))　　　　　　　　 l　|
　　　　　　　　　　　　　//綺7　　　ノノ　　　　　　　　　も’
.

┌─────────────┐
│人を愛することの喜びも、　　.....│
└─────────┌────────┐
　　　　, ゞ:.ﾐ　　　　 　 .," │その恐れさえも　.....│ :;.:　　　　, ゞ:.ﾐ,":;.:,:;.,:;:.ﾐ,　　　　　　　　　　:;.::;, :;.:
::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;. .└────────┘;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,' 　　　　,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ:
":;;;:　: ;: ;: ;:　　; ::;　: ;:; :; :　 :: :; "＋;.:;;;:　: ;: ;: ;:　　; ::;　: ;:; :; :　 :: :;,:;、,"'.:.:;, 　　　ゞ:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,":;.::;
;: ;: ;:　　; ::;　: ;:;＊ :; :　 ,:;、,"'.:.:;, ゞ:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,":;.　　::;,'ﾐ:.ﾐ,":;.::;, : :; 　　　　":;;;:　: ;: ;: ;:,:;、,"'.:.:;, ゞ:.ﾐ,"
:;.:,:;.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,":;.::;,'ﾐ:,:;、,"'.:.:;, ゞ　:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,",:;、,"'.:.:;　　　　, ゞ:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,":;.::;,'ﾐ:.ﾐ,":;.::;, :;.::;,'
::;...;;.;;::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,,:;、,"'.:.:;, ゞ　　:.ﾐ,":;.　.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,":;.::;,'ﾐ:.ﾐ,":　　　　　;.::;, :;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:::;.,":;.::;, ".:;.:'"ﾞ:.
:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,　,:;.　　　:::＋　'.:.:;, ゞ:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,"　＋　　　　:;.::;,'ﾐ:.ﾐ,":;.::;, :'"ﾞ:.:ﾞ,:;、
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,:;、,"'.:.:;, ゞ:.ﾐ,..／／:;.:,　　　　　＋;|:;|.::;,'ﾐ:.ﾐ,":;., ,＼":;.／;, ".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,　　　　　　　　　　　　　",:;、,",":;.::;, ".:;.:'"
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":;;;:　: ;:. ／;:／　; 　　　　　　　　::|":;|;;:　: ;: ;: ;:　　|;|::;　: ;:; :; :　 :: :;,＼＼;　　　　　　　　　　　　　　　　　　、,"　　　'.:.:;,
;: ;: .;: ／ ; ／::;　　　ｻﾞｧｧ........　　 | i;;ii:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞ | .|ゞ:.ﾐ,":;.::;,'ﾐ:.ﾐ,":;.::丶＼: :; 　　　　　　　　　　　　　　　　　":
:;.: ／,: ;.,／:;,`ﾞ　　　　　　　　　　　 ;;ii|:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞ|ゞ:|.ﾐ,",:;、,"'.:.:;, ゞ:.ﾐ,"＼:;＼;.,　...+ .. .. 　　. ...　...　　　　..::　　　. .. .　..
／ ::;. ／..;;.;;::;.: ... .. .. 　　. ...　...　|i;;ii:i;|":;.:,:;.,:;,`ﾞゞ|:.i;;,|":;.::;,'ﾐ:.ﾐ,":;.::;, :;、,"'.:＼.;,＼:;,':　　　 　　　　ｻﾞｧｧ.........
:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"... .. .. 　　. ...　... ;.,:;|::;..;;..|:.:;, ゞ:.ﾐ,":.|:,:;.,:;|,`ﾞゞ:.ﾐ,":;.::;,'ﾐ:.ﾐ,":;.::;, :丶"ﾞ::＼:;、
,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:::;.:,:;、,"'.:.:;, ゞ:.ﾐ,":;.|:,i;;ii:i;;|`ﾞゞ:.ﾐ,":;.|:;,i;;ii:i,":;.::;, ".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,",:、,"＼'.:.;, 　. .. .. 　　. ...　...　　　　..
,:;、,"'.:.:;, ゞ:.ﾐ,":;.:,:;.,:;,`ﾞゞ:.ﾐ,":;.::;,|i;;ii:i;;i:i;:.|ﾐ,":;.::;, |i;;ii:i;;":;:,:;.,:;,`ﾞゞ:.,":;.::;,'ﾐ:.ﾐ,":;.,:;.,:;＼,`ﾞ:.＼ﾐ,":;.
:;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:::;.:".:|;.:'i;;ii:i;;i:|;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,': ,.,:;＼.:::;.:;＼.:'"ﾞ:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│なにからなにまでもが含まっていたのです。　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────┘
.

┌───────────────────────────┐
│けれど当時の私には　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│それらのひとつとして名指すだけの力はありませんでした。　　 　 │
└───────────────────────────┘


.. .. . ...　.::::..　.　.　.::　:　:..　.　...　:::　:::..　... .. .. . ...　...　..::. ..┌──────────────────────────────┐
:::....::::::........　.　.::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........　.　.::::::... .:::::.... 　│いや、私はいっそのこと　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
,_:::....::::::........　.　.::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........　.　.::::::... .... ..:::::│一切をあげてこの昂ぶりをたった一つの名で呼んでいたのでしょう。　　...│
　: ﾞﾞ"'ｰ-､,, ..::::::::::::::::....::::::........　.　.::::::... .... ..:::::::｀⌒ :::::::::....└──────────────────────────────┘
　: : : : : : : ｀ﾞ'''ｰ-､,,,、 ..::::::::::::::::....::::::........　.　.::::::... .... ..:::::::　:::::::::....::::::........　.　.::::::... ....:::::::::
: : : : : : : : 　　　　　 `ﾞ'-､.. .. . ...　.::::..　.　.　.::　:　:..　.　...　:::　::::　::　:.　...　.:::::　:...　.　.::::　..　.
　: : : : : : : : 　　　　　　　`ｰ--,．:::..　... .. .. . ...　...　..::. .. .　..　.　..　｀⌒ .::::..　... .. .. . ...　...　..::. .. .　.
　　　　　　　 丶.－､: . 　　　　　　 `'､:::..　... .. .. . ...　..　　.　..::. .. .　..　.　..　.
　　　　　　::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:ﾞﾞﾞﾞ'''''''‐- ､ ,,,,,__:::..　... .. .. . ...　...　..::. .. .　..　.　..　.
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　　　　　　　　　,,,,-‐'|::::::::::::::::::::::::::::ﾉ　　　　:::::... ...　　　　　　　　　　　　　　　　｀`'‐.
"''"""'''''"""''""''"""'ヽ:::::::::::::::::::::ノ"'"''"' ::::::::::::....::::::........　.　.::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::.......　.　.::::::... ....:::::::::
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　　　　　　　　　　　 ／／ 　 r‐┐ ﾄ ヽ　｀ご´ 　 　 　 //:/　 '　|｜.:;:;:;:;:.:.:.:... .　　　　　　　　　　　　　 　 . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
　　　　(⌒f´￣＞ //´　　 /^くｲしｸ　〉 ＼　　　　 　 ｲ |::{　/　∧| .:;:;:;:;.:.:.:.. .　　　　 　 　 　　 　 　 　 　 　 . ..:.:.:;:;:.
　　 ＿|_）├┐|　〈（　 　 ノ -‐＝ 'ｰく ＼　｀丶 _　く　|ハ:∨　∧_ｊ_.:;:;:;:;.:.:.:.. .　　　　「水銀燈」と…… 　　　 . ..:.:.:;:;:.
　, ´　　 r┴┤|　ｰヾ―'´　　 _ｘ┬―'　 |＞－､r―ﾍ | | ﾍ:.＼'.::::::）.:;:;:;:;:.:.:.:... .　　　　　　　　　　　　　 　 . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
〈＿　―ト-　⌒ヽ　 >－―＜　l |┌ﾍ　 l::::::::::: |:::::::::∧|　| ＼(:: /|￣.:;:;:;:;:;:.:.:.:.. ..　　　　　　　　 　 　 　 .. ..:.:.:.:;:;:;:;:;.
　｝　　_丿　＿,.イ 　ト----く廴｣ﾉ｜::..＼ヽ:::::::::|::::: /.:::l|　| l::::::/　|/.:.:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... ..　　　　 　 　 .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
　ﾙ'´ 　 | （＿, ┴┐| /こﾌ⌒ヽ__〕|::::::::::..＼:::::::|::::〈 ::::∧ | |:::/　 /.::::::::.:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . .　.. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
〈〈___ノ⌒ヽ　 　 ／| |′　￣｝/＜f::::::::::::::::::::::::/.:::::ｌ>ｲ |:| | |/　 〈:::::::::::::::::,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
∧￣）　__ﾉ　 　卜⊥Ｌ. r＜厂ヽ_人::::::::::::::::::r～／ィ┐|:l人{　　 |＼:::::::::::::::::. .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
　|／ (´＿ノ⌒>|　 　 ﾉ′/⌒Ｖ(　〈:::::::::::::::/l／::/=ミﾒハ:.ﾏ⌒> ┐:..＼:::::::::::::::::.....:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.....
　　 　 ＼　　/　| 　 ├＜_ﾄ-＜ハ__〉::::::::::／..:::/ｆｔゾ}ハ }:::|　 くf::::::::::::〉::::｢ 二二ニﾆﾆ
　　　　　 ＼弋_｣ノ⌒l、　　入_廴丿.:::::::::::'⌒V ゞニ´イノ.:ﾉ　　ﾉ.:::::::::く::::::| |:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　ヽ　 　 ヽー1　/／..::::::::::::::::::::〉 　 　 　 ￣ 　 ／..:::::::::::::..＼| |:::::::::::::::::::::






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│ある日のことでした。　　　 　　　 　　　 　　　.│
│私は水銀燈を垣根越しにみかけました。　...│
└──────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,''”,;:;、；";;'　;"　” ;。；";;'　;"　” ;:; :：,;;:;"”
　　　　　　　　　　|　　　,;:　,|i 　　 i,|　　　,;:　,|i 　.,.:;;,、;；＼";;';"”;; ／ :：,;; ::;",,
　　　　　　　　　　|　　,;:　　,|i 　　 i,| ;; ,.;; ;; ,.;;|i 　 ・;；";;';" ;;；";;;'//;" ;: ;;:｡,,;''"'
　　　　　　　　　　i　　 .. ; 　|i　// i,|　 ; ; . 　 |i　// ､;;；";;';"” ;:; :：, ;；;;:;"”
　　　　　　　　　　| ;; ,.;　.:..; |L;;_＿}｝ ,.;　　.:.. |L;;_＿}｝ ＼”"i ;:;;ﾐi;"”;"”-;:;,.、
　　　　　　　　　　|　　　　,;; ￣　　　　　　　　 ,　￣　　　　　 ヾヽ ;;ﾐi!／;';"””
,,'';;,,:''　　　　　　　l　 　;; ,.　,　　　　　.ノ　､　　　- 　　　, 　 l' ;:;;ﾐi!/
　,'';;,,'), ,,'''"'’';;,,'　!　,,　　　　　　　　(● ●）l　`　　　　　　　,i' ;:;;ﾐi|
,,'';;,,:''　　　　　　　l　　　　　　　　　 （人__）　|　　　　　　　　　i!' ;:;,;ﾐi!
　;,,'), ,'';,,'''"'’';;,,'　!　,,　　　　　　　　ヽ　 　 ノ　　　　　　　 　i' ;:;,;ﾐi|、
, ''",,'''";:　　''；;:..'’';;,　　　　　　　　　/　 　.ヽ　　　　　　　　 `i ;:;,;,ﾐi!、
　,''；;:.. ''",,'''";:'’';;,,'　"''；,,　,,　 　　 （|　　 |　|　　　　　　　　　,,;i' ;:,,;,ﾐ'i,,
ヾ,, ﾉ!⌒i二二,,'O=~:.δ,,;二,!⌒i二二∴　｡ρ.二二!⌒i二二二二;;:;二二,,!⌒i二
,, ;;',')|　 |;;ρ;''";:,,;;:,ρ,~'"'’';;　 |ρ；,, 　∵ /；,'"';:.;: 　 |;;:ρ;''",,；;i 　 ,~''；''|　 |
;;',', , |　 |,/;,'',o ; ,,. ' `Y,ﾟ; ,`,'|　 |,|;,'　∵　∴, ,; ,,,'''" '’ |'~"!,/";；'’ .:..　,;,ﾐ'i|　 |~''；
,,二,',|　 |二二二二,, ,i,二二|　 |二　　∵　　 ,, , 二|　 |二i,二二二; ;二二|　 |二
, , ;;','|　 |''",,'''";:'’''。/",,'''";:'’';,|,,'''";:・'’'',,'''";；:'’';' |　 |''､:　,,;i',;i'"i　⌒`ﾐi||　 |,,'''";
;;,,'), '|　 |ρ;,'',o ; ,,.;i'`Y,ﾟ;:,；;'|　 |;'`y,'), ,ρ''",o ;;,..';;'|　 |;'`!,,,',, ρ''",o ;;,..';;'|　 |''；;:
,i'"'; ,| O,ﾊ,二_),'' 二二二二| ,o|二二ヽi 二二二二| ,o|二二二ヽﾉ二； 二|　 |二
_,;"i'__',i/;;,.ヽ,O`y,'_;i'’';;,,'i,,.__,,'ﾉ ';;,,_____,'';;,,')___,'''_';_;:,i'' ,,|;；'’';;,__,';i'’';;,"'’';;,,',' ､。
/,.__,./,.__,/,.__,/,.__,./.__,./,.__./ｰ'',./,.__./,.__,./.__,./,.__./ｰ ''./.__,./,.__,./,.__,./.__,/ｰ''_,.
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　　　 　 /　 〈/　,|:| i代メ　、 ／ /' /
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 　 ノ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　G|　　 E.ﾉ　　　　　　お一人でいるなんて珍しい
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨　/-Ｊ　　
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　 　 　　　　　　　　　,. -ｭ,ﾆニ弌垳ト､
　　 　 　 　 　 　 ／r'^　_rﾍ-ﾍ/＾ヽr宀､
　　　　 　 　 　 /!７ト､7′ 〃　　　 ｌ ヽ ヽ
　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　 ｜　!　ヽ
　 　 |:l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|
　 　 ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ
　＼　 ヽ:∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　 ﾚ'戎ｼ' ／ ′　　　　　　　　　　………
⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳
::..::..::..::..::..｀::..::ヽ/　ﾊ ヽ‐ >､　 ,. イ|　}::..｀ヽ、
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::..::..::.::./:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈::..::..::.｀ヾ＼ヽ
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仆､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_l〉 ri心:.:',:.:.:.:.:ヽ｝
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　|　　く_/^ﾄ､>:.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_ﾘ　〈|:.ハ
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　　 |`:､　　　　　 ゝ:: ::: ::..`:､＿,,.へ`ヽ.
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__/;ハ ヽ 斗―＼l-　＼＼.　　/イ/　| ／/,ｲ｜　　　　　　　　　　　　　　私のこと──
ｰ'´　ﾍ＼＼ヽ二 ＼　　　 ＼/ ＞┬ ｧ| 〃 |
　　　 ヽ 弋F千　卞､　　 　 　 ^ー'彡/ 　 ∧ 　 　 　 　 　 ／　　　　　　──────好き？
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| l＼＼　　＼　　　 　 　 　 〉　 　 ／　イ　　　', 　 　 ／..:::/　　　　　　　　 　 ,ノ｀ﾆュr-ｨ
| |　 ＼＞ー一　　　 ＿_ __,,.　　　ｲ　　|、　 　 ′　/ /.:::/　 ／　′　　　　 ,⊥_ィ匁ﾇﾍ. 〉
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二丶　　　 ト＞　　　　　 　 ／　　|　　|　　 ＼／／￣_,. -‐　ニ　　　　　　　 ヾ´`ｰ＜フ´
::::::.ヽ＼ 　 |::7r―- ｀＝二´　　　 |　　|　　 ／　　　　￣　　　　　　　　　　　'´(¨７ｱ,ﾆ､
::::::::::.ヽ ＼ |:| |::::::/r‐::共::ﾄ＼　　 | 　 |一'二二二、､＿,..　-―　　　　　　　　/／`‐'´ ＿,,.､_
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　　　　　　　 .　 | 　 　 　 　 　 |　　　　　　あなたはわかっていると思いますが
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　　　　　　　　　l´ l　　 ＼　　＼　 ￣｀　　　　　｀' /i_´ヽ､_!フ＞　/／　　 / .l　　　　　　　　　　……そっ
　　　　　　　 　 ヽ |　　 　 ＼_ 　＼　　 　 ,、　　　l_,.!ｬ',　　　　 ,ノ　　　 ／　l　　　　　　　　　　そりゃそうよね、まるで同じ眼だもの
　　　　　 　 　 　 ｀l　　　　　　|｀､‐｀　　　'､.ヽ-‐ '´,ノi__',_　_,-'´　 　 .／　　.l
　　　 　 　 　 　 　 l.　l.　　　　|　 ＼　 　_,-｀‐｀‐´ｫ　l-‐ﾍ´　/＾i　,／　　　/
　　　　　　 　 　 　 ',　l　 　 　 ﾄ､,/　｀ｙ´　／l￣l´/　l 〉　}⊃　/'´　　　　/__
　　　　　　　　　　　 ', l',　　　　l ヽ ／　 / ∠l　∨　 l′/‐'　/　　　　　/　　ヽ
　　　　　　　　　　　　',.l ',　　 　｀ｙ´　　　　　/　　　　　 　 ／　　 ／／　　　　',
　　　　　　　　　 ,ｒ‐‐-',ｌ ',　＿／　　　 　　/　　　　　　／　　 ,／／　 　 _　　　ヽ
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　 　 　 　 　 /　 　 　 　 / l_　　　　　/　l 　 　 　 , -'‐､　／￣´　　　　　　 　 ｀ヽ　ヽ
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　　　　　　　　　l´ l　　 ＼　　＼　￣￣｀　　　　　｀' /i_｀ー＝-´　/／　　 / .l　　　　　　………私もう何もかも嫌になったのよ
　　　　　　　 　 ヽ |　　 　 ＼_ 　＼　　 　 ,、　　　l_,.!ｬ',　　　　 ,ノ　　　 ／　l　　　　　　 いっそどこかへ消え去ってしまいたい
　　　　　 　 　 　 ｀l　　　　　　|｀､‐｀　　　'､.ヽ-‐ '´,ノi__',_　_,-'´　 　 .／　　.l　
　　　 　 　 　 　 　 l.　l.　　　　|　 ＼　 　_,-｀‐｀‐´ｫ　l-‐ﾍ´　/＾i　,／　　　/　　　　　　　こんなの────
　　　　　　 　 　 　 ',　l　 　 　 ﾄ､,/　｀ｙ´　／l￣l´/　l 〉　}⊃　/'´　　　　/__　　　　　　　とても耐えられない、やっていけない
　　　　　　　　　　　 ', l',　　　　l ヽ ／　 / ∠l　∨　 l′/‐'　/　　　　　/　　ヽ
　　　　　　　　　　　　',.l ',　　 　｀ｙ´　　　　　/　　　　　 　 ／　　 ／／　　　　',
　　　　　　　　　 ,ｒ‐‐-',ｌ ',　＿／　　　 　　/　　　　　　／　　 ,／／　 　 _　　　ヽ
　　　　　　　　／　　　　　/l／　　　　 /　/　　　　 　 /　　 ,／〃--‐‐ ´　 ヽ、　 ヽ
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　　　　l ｉ　ｉ./::::/:ｲ::l:::::l　 l .!､　 .l　 K::::::::::::::::::::::::::!.'::::::::: /く!.' !'
　　　 .l.ｉ　ｉ/::::/:/.l::ll:::::l､.rl　!ヽ　.l .　!〉::::::::::::::::::::::::::::::::::>´-､ｉ　　　　　　　　 考えているだけで……つらいのよ
　　　.l ｉ　ｉゝ ｲ/　l::l.l:::::lヽ.l　!　＼.! |!　　　　 　 　 　 ヽ-‐､ .ヽ　　　　　　　　本当につらいの………
､　　.l ｉ　.ｉ　.〃　 l::l l:::::l,､_l　.!　 　ｌ l 　　 　 　 　 　 　 ' .'´　/
;;＼ .l.ｉ　 ｉ .,〃　.//　.フ:::::::l　.!　 .l､_｀ヽ 　　　　-‐ ´.'　　　./
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│あたりは青々と、光にみちていました。　　　│
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　　　　ゞηヾヾゝゞ　　　　　　　　　　　　　　　　　ψ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`
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　　　ヾ〃ゞ/ヾゝゞ'~ヾゝゞ　　　　　　　　ν
　ゞヾ〃ゞ- '、~　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　　　┌─────────────────────────┐
　　　 _,ノノ_ヾゞ, - 、ヾゝゞ　　　　　　　　`　　　　　　　　　 　 　 　 │そして、風は木々の葉なみをそよがせて　　　　　　　 　 　 　 .│
丿　,.'_-ーヾゝゞヾゝゞ、_υ　　,'　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │ときおり木苺の長い枝を水銀燈の頭上で揺すります。　　　....│
　iiii/　　　νゞυ　　` -ヾゝゞ:::ゞ　　　　　　　ι　　　　 　 　 　 　 └─────────────────────────┘
　./　　　　　　　　　　　　'νヾゞ巛::　　　`　　　　　　　　　　　ψ
　i|　　　　　　　　　　ψ　　　　　　ζヾ　　　　　　＿　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　υ
　i|　　`　　　　　　　　　　　　　　 　ヾゞヾ　 , ｨｬj--､ 　´ '　 ,
ii i|　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　,.'ーｾﾘ- ､ 丶 　 　 ﾞ　.　 　 　 　 　 　 　 　＿ 　　　　　　　　　ｧｧｧｧｧ............
0)|　　　　　｀　　　　　　　　　　　　　　　/ /　 ,　 ,　 ＼ ヽ　 　 　 '　、　 　 　 　,　_'´ --´丶
　i|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　!　ﾊﾍ　! __',　ヽ|＿ 　 　 　 ' ｰ　 - '´　 　 ￣´ 丶ヽ
ii i|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾊ.j､_ ﾍ.|ﾊトﾍ {_/＼'＿_,　-――- ､　 　 　 　　　　´丶. ＿ , '
　ii|.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 丶/ﾊ.　,　 ー‐　l', ＼二 丶-- ､　 ,　 　　　　　　, ‐;-
　;ii|.　　　　　　　　｀　　　　　　　　　　　 i |l　ト　-__　イl '､　ヽ_ ,＞ｘ-‐ '´- ､＿　 　　;' , -―- ､　__ . '
iii0)|　　　　　　　　　　　　　　　　ψ　　/　';　'､, -::｣ 　 ｣::､　　＼:_: : : : : : :丶￣　 ,　'´
　iiii|　　　　　｀　　　　　　　　　　　　　　丶　ゝ､_.ゝzzz/::::::::'::::i―:‐:'´: : : : : : :´`'ー- ､ ＿＿
　,,_,ヽ,　　　　　,,_,,　　　,,_,,　　,,_,,　　,,_,,　　,,〈::/薔 ／:::l::::::::::::::〉´'ｰ-､!: : : 丶-､: :､＿: -‐ '´￣　,,_,,
"i´"〟ヽ｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"/:l_／::::::::::ヽ:＿:/_, -――丶､: :＼´＿”"´"〟｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”
　'゜゛:;゛゜:";゜;;;　'゜゛:;゛゜:";゜;;;'゜゛:;゛゜:";゜;;;　　'゜ l::i:::::::::::::::::::/ ,l::::|::::::::::::; -―'´ ￣´＿＿_゛゜:";゜;;; '゜゛:;゛゜:";゜;;;'゜゛:;゛゜:";゜;;;　'゜゛:;゛゜:";゜;;;
'゜゛:;゛゜:";゜;;;　　　'゜゛:;゛゜:";゜;;;　'゜゛:;゛゜:";゜;;;'゜゛l:X:::::::::::::イ::::::l::z:＼:／＿, -‐::'::´:::::::::::::::::::ﾞー-､＿";゜;;;'゜゛:;゛゜:";゜;;;'゜゛:;゛゜:";゜;;;'゜゛:;゛゜:";゜;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, --l::X::::::::::::::`ー:l:::|＼::＼::::::::::::::::::::::::::::; -‐ '¨´￣
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:'::::::::ﾊ::X::::::::::::::::::::::l:::|｣j＞､::￣´ﾞフ::::::／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::/::／l:::::::::::::::::::::::|:j_」__|_j＞-イ:::／

.

┌────────────────────┐
│上には空が、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 .│
│やさしく青みわたっていましたが────　　　....│
└────────────────────┘

ヽ　　　　　　　　 `　 _　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　,）_,.v''´⌒ヽ.　　　 　￣　‐-　...　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　
　　　　　　　　)　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　　
...　　 ..:...　　　´ヽ.
ヽ:_:.:.:.:.:.:. :. .: .:.:.:.:..:.ﾉ　　　　　　　　　　　　　　,ｒ ヽ'⌒　 ｀＾j　　　　　　ヽ　..:.:.:.
　　￣ `ー ‐-‐一´　　　　　　　　　　　　　r'´　　　　　　　｀ｰ'⌒ヽ　　　 ｀ｰ ､:.
　　　　　　　　　　 ヽ-―--‐-ヽ.っ　 r_,つ　　ヽ.:.:._:_:.:.:.:.___:::.:.:.:.:..:::.:.:ノ- .__,.-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　　￣￣　￣
　　`　μ　　　　　　　　　　`
　　　　　　　　　　　
　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　─── ｧｧｧｧｧｧ............
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ＿,.. ----- .､. _!!;;`'-ゞj _._
　　　　　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ‐_ .., - 　　　　　　　　((i!;;;;;;;;;;;＼ii - ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　´／　　　　　　,,　　 　　((i!;;;;;;;;;;;;;ヾｿ　 ＼
　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　／　／／ 　 ／ 　 /　　 　((i!;;;;;;;;;;;;;;;;!)) 　 ヽ
　　　　　ν　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　/ / 　 ／ 　 　//　/　/　ゞi!;;;;;;;;;;;;;;;;!)).　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　　　　　 　 　 　 　 !　〆! /　／ 　 _ .,ノ/ ／ 　/　/`j!;;;;;;;;;;;;;;;;;;!)):::::::::::ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ψ　　　　　　　　　　　 　 　 ﾚ｡ j/!　/∠_∠-'-/-/､.,／ ,ｨ 　 ((!;;;;;;;;;;;;;;;;;!)) :::::::::::｀
　　　　　　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .! !/ソ",,-, r-∠＜ ﾒ／/　　 _ゞj;;-;;;;;ﾉU. 　 :::::!:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　ν　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.. 　 '　 　,/;/_.　"´ ´:::::/ 　 r ';;r-'' ／r!;fヾ ､　::::|::::│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　　　　　 ￣ ‐　　　 ／　　 ヾヽ /;;/　!;;|　ヾ;;､:::::|:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .　　　　　　　　　　／ 　　 ／ハ;;'_;/. 　!;;|､__ノ;;! .:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　 　 ト､　　　　_, -‐ ´＿, 　イ..::/　 ` !;|　　!;;ゞ-－' ::::＼. |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 !　　　　　 　￣::::::::::::::::/" !　　 /;i! 　 !;;|　　　　::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　 　　:::::::::/　/　 //;!i.　　 !;;|　　::::::::::::::::::::＼
　　　　　`　μ　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 j::::::::::::::::::　_＿　　イ/　/　 / j;;;|| 　 　!;;|　:::::::::::::::::::::::::,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ` ＜ _´:::::::::::::::::://　/ 　 /　,!;;;|| 　 ::::!;;|:::::::::::::::::j::..-';;;;;
　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 `　μ　　　　　　　　　　`　　　　 `　-.　:::::/　/　／　/!;;;;||　:::::::::ゞj,,〆／;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　ν　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ψ　　　　　　　 　　　∧　/　/　 　 ∧ `ヽ|::::::://∠';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 `　　　　　　　　　　　　　　　　／ r-/〆　　／;;;;;;ヽ,　|　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／;;

┌────────────────────┐
│わたしは　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│それがわびしくて堪りませんでした………。　　....│
└────────────────────┘

... .`.　　　　.;i；';.　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　 ν
　　　,.;i；';.,,;；`;；i`、　　　`　...　　　 `
　 ,.;；:｡;:；;:：､;；:｡;:；;,.　`　　　　　　　　　　　 `
　,.,;:;；`;；i`:;：i;,|i!''".　 　 　 　 , -―- ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.;i；';..;i；';.
.....　""'|i!''''" 　i|!、....,........... ./／￣｀ヽヽ,,.　...... .......,.`.......,..,........... ...　　　 ,.;;.;i；';.,,;；`;；i`､；i`､　. ............ .
'::',:'':';:,.,i|!、:.,"'`::'::',:'':'`::'::',:''i八iﾄ､从}ﾊ:}''　"'''.''"　'::',:'':';:;..,"'`::'::',:'"'`,.;；:｡;:；;:：､;；:｡;:；;,；:｡;:；;,　,.;i；';.
　"''　　 `　::':'::'　" '''.''"'" .ﾉi ゝ _'_　ﾉｲ{ ::::: ,.-､-､"'"' 　"'''.'''　"'''.　,.,;:;；`；`;；i`:;：i;,|i!''";,|i!'',.;；:｡;:；;:：､
'::',:'':'`::'::',:'':'`:::＿_-=ニ二.＼ﾍi_ｊ>ｒく」ﾑ＞: ￣: :｀丶､_'::',:'':';:;..,"'`::'::',　'""''|i!''"　　,i|! .....i|!,.,;:;；`;；i`:;：i;,.
'::',:'':';:;'"'"''::',:_＞: :￣: : : ／:　: i/ﾊｊ{:　: ヽ: : :` : : : Z::',:'':';:;..,"'`'::',:'':';:;..,":,.,i|!、'`'::',:、'':';:;..,..、""'|i!''"
',:'':';:;..,"'`',:'':'`￣ﾌ: :_∠:〈　:　`　V@ｊ:　:　: 〉:､: : : ､二ニ=　'::',:'':'::',:'':';:;..,"'`::'::',:'':'`::'::　'::',:'':';:;..,":,.,i|!、
"'''.'''　"'''.''"´（{￣ i イ「ﾍY:　i}: ヽ/ ,i:　:「i下.｀iT``',:'':'`::'::''::',:'':';:;..,"'`,:'':'`::'::',:'':'::',:'"'''.'''　"'''.''"'"''"'"
:::　　　　 　 　 _　　 ヽ{ V ｆ}: `〃:　{:　{:　:{ ｊ/. ヽ!　　　　　　　　　　　:::;..,"'`',:'':　　　　　　:::;..,"'`',:'': ;:;:　.
'':'`::'::',:'':';:;..,"'`',:'':'__ ..` - ┴':　:∠へ:＼ｌ>､__　　　:'::',:'':';:;　　`　　..,"'`',:'':'`::'::',:'':';:;..,"'`',:'':'`::'::'.,"'`',
　　'':'`::'::',:'':';:;／:　:　:　: ／:　/＜＞.i:　:　:　:￣￣＼　　　'':'`::',:''／￣￣＼:';:;.
　　　 　 　 ／:　:　:　:　:〈､:　∧￣´ヽi:　:　:　､:　`　:　:＼　　　.／　　　　 　 ＼　　　`
　　　　 '／:　:　:　:､/:　: へ/ くゝ..., ､レへ　: _､_: `:､＿: ＼'':';;:;|　　`　　 　 　 :|　　　　　　:::;..,"'`',:'': ;:;:
　　　／-‐‥ 7:　:/｀:／ムゝ∠土＞ ‐ムへ:　:＼: ヽ　`'‐-　　|　 　 　 　 　 ..:|',:'':';:;..,"'`',:'':'`::'::'.,"'`',
　 　 　 ` 　 /:　:/／　　　　 ﾞｔ‐ｖーｆ´　　　　＼:　､: ヽ　　ｊ〉　 .|　　 　 　` 　.::|':';:;.
　　　 　 　 ./: ／´　ν　　　 ヽ:|:::::|　　　　　　 ＼: ､: i 　 　 　 | 　 　 　 　...::::|　　　　　　`
　 　 　 　 /"´　　 　 　 　 　 　 ﾞi:::::|　　 ` 　 　 　 ＼:i:　　　　 ヽ　　　.......:::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　ヽ.......:::::::::::/　　　　　　　　　　　　　
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　　　　ψ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿..:::-=―--:..、＞
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　　斤ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶､
　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.<:::::::::: 丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::i　　　　　ν
　　　　　　`　　　　　ψ　　　　　　 `　　　　　`　　 　 〉:::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/;::::::::',　　 ψ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ν　　　　　i:::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/´::::::::/

　　 |　　　|　　　| 　 　 　 　 　 ∥　 |　　　| ﾄヽ
__　｜　　 |、　　ﾄ､ { 　 　 　 　 || 　 |　　　| | |l
ヽ＼|　　　| ＼　|　ヽ＼　　　　 |.|　厶 　 /l | ||
__/;ハ ヽ 斗―＼l-　＼＼.　　/イ/　| ／/,ｲ｜
ｰ'´　ﾍ＼＼ヽ二 ＼　　　 ＼/ ＞┬ ｧ| 〃 |
　　　 ヽ 弋F千　卞､　　 　 　 ^ー'彡/ 　 ∧ 　 　 　 　 　 ／
ﾄ　　 　 ＼ ｀ﾆ´￣" 　 　 　 　 　 　 / 　 /　 '　 　 　 　 ／.:/　　　　　　　　…………ねえ、詩を読んでくださらない
| l＼＼　　＼　　　 　 　 　 〉　 　 ／　イ　　　', 　 　 ／..:::/　　　　　　　　　プーシキンの「グルジアの丘」がいいわぁ
| |　 ＼＞ー一　　　 ＿_ __,,.　　　ｲ　　|、　 　 ′　/ /.:::/　 ／
| |　　　　 ＼　　　　　 　 -　　 ／｜　｜＼　　　У /.:::厶イ　　　　　　　　 あなたの声、子供っぽいけれども
二丶　　　 ト＞　　　　　 　 ／　　|　　|　　 ＼／／￣_,. -‐　ニ　　　　　　 私はその声で奏でる詩が好きよ
::::::.ヽ＼ 　 |::7r―- ｀＝二´　　　 |　　|　　 ／　　　　￣
::::::::::.ヽ ＼ |:| |::::::/r‐::共::ﾄ＼　　 | 　 |一'二二二、､＿,..　-―
:::::::::::::::..＼ヽトl:::::|:|::::|:|　|:|:.ヾＶ＜| 　 '::::::::::::::::::::::::.ヽ＼::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::ｌ |:ｌ ＼|:|::::|:|　|:|:::::}:}＼:ｌ　/ .:::::::::::::::::::::::::::.＼＼ー＜二
::::::::::::::::::::::| |:| 　 ゞニｲ　ゞニ仆､/ ∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼＼::::::::
::::::::::::::::::::::| |:|　　 　 |:l　 　 　 |/／＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼＼::

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉﾄ　 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彳ﾐ　 　 ﾉiﾐ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.．-'''"　　　　　　　　　　　　　　彡彡ミﾐ　彡;;;ミﾐ
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　　　 .,.:,..:..　　 .,.　:,..:..　,.:,..:.. 　　 　　　　:.:.:...:::.　....　　" .,.:,..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,.
　　 .,.:,..:..　 .,.:,..:..　　 .,.￣　　 ､　　　　　... ,.:.:.:...:::..　.　　　　 .,.:,.　　　.:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:
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　 .,.:　,..:.／　　　　　　　　　 　 　 ヽ　　　　　　　.　　　 .,.:,..:..　　 .,.:,.　.:..　　 .,.:,..:..　　 .,.:,.
　　　　/　　　　　　　　　 　 　 　 ノヾ　　　　 　 　　　　　　 .,.:,..:..　　 .,.:,　..:..　　 .,.　　:,..:..
　　 .,.:,'　　　　　　　　　　　　ー ´　　ヽ.　　　　　　"　 .,.:,　..:..　　 .,.:,..:..　　 .,.　　:,..:..　　 .
　　　 l　　　　　　　　　　　　　　/ .,.....､ヽ
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　　　l　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　ﾉ!
　　　l　　　　　　　　ｘｘｘｘ　　　 ｀ー‐ f
　　　l　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ''
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　　　　'　　　　　　　　　　　　ー ´　　ヽ
　　　 l　　　　　　　　　　　　　　/ .,.....､ヽ
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.　 　 l　　　　　　　　　　　　　　冫.ー　く
　　　l　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　ﾉ!
　　　l　　　　　　　　ｘｘｘｘ　　　 ｀ー‐ f
　　　l　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ'
　　　!　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　………はい
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　　　　;:;;:　, .,., *.,　. : ,r'´.　　 　 ｀ヽ: .. : :. .:.::. .:. .
　 　　　　　 ＋　　.: ..: :'　..:.　　　　 　ﾞ; ::: :. :. .:.:. .::;:;
　　　　　　　　　　: :.　::..　　　　　　 .: :. .:.::. 　:. . :.　;:;
;:;;:　, .,., .,. ;:;: ,.:;,;,:,..: ..: :ヽ　::::...　.....　,.': :... 　:. :.
　　　　;:;;:　, .,., *.,::.. :..:. :` ｰ- ‐ ''"... . 　　.:::
　 　　　　　　　　　:: . ::. ::::. 　　::..　　　::..


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　　　　　　　　　　　　　グルジアの丘の上
　　　　　　　　　　　　　夜霧かかり
　　　　　　　　　　　　　アラグヴァの流れ
　　　　　　　　　　　　　わが前にざわめく
　　　　　　　　　 ━━━━━━━━━━━━━━

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 われはわびしく楽しく
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 わが悲しみは明るし
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ━━━━━━━━━━━━━━


　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿,,,　　　　　　　　　　　　　 ,,, ;;;;;;;;;;;''''''"""'''""""
　　　　　　　　　　　　　　 ,,,,,, ,,/~　　 ＼,,,＿＿＿＿＿＿＿ "';:,.__,　　""''''''''':::::......"""''''''"""'''_ノ~￣￣
　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 """"''''''''''':::::::::;;;;,,,,,....._
　　　　　　　　　　　 /|ヽ,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,　,,　,,　,,,　,　 ::::;;;;;;
　　　　　　　　　　　r/　　''ヽ,,,,　　　　　　　　　　　　　　,,,,　　　　　　　　_　,,, ,
　　　　　　　　　　　|li　　/ii　　 ゝ,　　　　,,　　　　　　 ,,＿　,,, ;;,, ''　　'' ,,| ~ゝ, , ,,,　,,,,
　　　　　　　　　 　 //ll　　　　　　|;,, ,,ノl⌒￣'' '⌒ゝ_ノ|　l￣ヽ　　　　　 |;;/ 　,,,, ,
　　　　　　　　　　,|r　　　　/i　　/⌒　|　　ヽ 　　　ll| /　l　/ii| ,, ,, 　 ,,　||⌒/　''ゝ,,, ,, ,,,,
　,,　　　　　　　　 || ll |　　　　ﾉ/　　 /ii　 　ll > 　,　lﾉ　　　　|　　　　　 ~|ll l 　　|ii￣l⌒￣
~/;ヽ＿,,,,ﾉ/⌒⌒//　/　ll|　　　|ll　　l 　ﾉii　/　/ii　l　 /　 |ノ　,, ,　　,　 r)ﾉ 　　ヽ　/ii
/;;;;/ 　　 ~　　　　ヽ_人;;,ﾉ 　 　ﾉ_ノ / 　　　　　　　lll　　 ll/　　　　　　 //ﾉ　　　　Y
ノ..　　　.　.　:. 　　　　....,,,,__...,,;:;'''""''''::;;;;.......,,,,...;: """''''''''"''''"'''''''''''''''':;:;:'''""''''"":;:;''"''
　　　;;;;;;;;;;;''''''"""'''"""" 　　　　　　　　　　　　　　　""''''''''':::::......"""''''''"""''''…|ii
,, ,,"';:,.__,　　""''''''''':::::......"""''''''"""''''… 　　　　　　.,.,;:;:;:,.,.,_　,,　,, 　//　ii　　 r'
　　　　　　　　　　　　　,,　,,,　,　 ::::;;;;;;;;;,,,,..... 　...,,,;:;;:;,,,..;:.;:;;:;;::''""　,,, ヽ_ | ii　 ii
　.　 ...　.　　.. .　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 　 　""'''''"''''':::::;;:;;,..,,.,.,:;;:'""'''''''' ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣＼|_ノ

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　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　わが悲しみは、ただ一人君のそばに満たされて
　　　　　　　このわびごころ何者の乱し騒がすものもなし
　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



::::::::::::::::::::::::.,.;:;::'''""""''''''''"''''"'''''''''''''''':;:;:'''""''''"":;:;''"'';:;,.,.,::::::::::::::::::::::.::...::::.::.::....:::::::.::::.
:::::_...:;;:''"'"::::::::::::::::::""''''''''':::::......"""''''''"""''''…:::::::::::::,.;:.,..,;:;:;━━━━━━━━━━━━━
::::.,;:::::_...::::::::::::::::::::::::::.,.,;:;:;:,.,.,_::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,,......かくて胸は、またも燃え
:::::::::::::::.....,,,,,;:;'''"'''"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....,,_,,,...;:;::''""''''"::::::::::::恋いわたる.::..::::.
,.,;:;:;:;:;'''"""""":::::::::::::::::::::::::::::::::...,,,;:;;:;,,,..;:.;:;;:;;::''""::::::::::::::::.:..:::━━━━━━━━━━━━━
::::.,;:,.'""""'''''''::::;:;:;;,..,,.,.,:;;:'""'''''''':::::::.:::::..:::::::::::.:::::.:::::..::.:::::.:..::::..:::::::.::.::::::::::::::::::::_　　　　　　　　
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::.::::.:.:::::::.::::.::::.::::, -―- 、::::::::.::::.:::::.::::::::::::::::....,,,,__...,,;:　　　　　　　　　　　　　
.:::::::.:::::.:::::..::.:::::.:..:::::..:::::::.::.::::..::..::..l::::: 　 　l:::::;;;;;;;;;;;''''''"""'''""""　　　　　　　　　　　　　　　　
::::..::::.::::.:::::::::.:::::::.::::::.:::::..::.:::::..::::::::|:::::::::: 　|"';:,.__,:::::::""''''''''':::::..　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,..-―''´ヽ 　　.ノ、""""''''''''''':::::::::;;;;,　　　　 　　　　　　　　　　　　　　愛さでやまぬ
::::::::::::::::::::::::::::::__,,,..;;'''´:::::::''''::::""'/　 　.ヽ:´''''''''""'''``''ー-､:::　　　　　　　　　　　　　　　　 　　胸なれば………
:::::::,__,,..;;;'''''''´'::::::::::::::::::::::::::::::::::（ |　　 | |::'""":::::::'''''":::::::::,'〉::　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━
''´' 　　　　 "'''　""　'''"　　　　　　ゝl 　|'　　　　　 　　　,,-'/. .
""'"''""　　　　　　　　　　　:::::::::::｀.|＿）""''"　　　,,-'''ﾞ ／.:.:.:
　　　'"　""　'''''　""　"'':::::::::::"''''''":::::::::::　　　 ,,-''ll:::l:〈
　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　,／l/:::: .〈::.|
　　　　　　　　　　　:::::::''"''''""""''　　　　/（` .L:::::l||::::|　　　　　　　　　
''"''''"""''"　　　　　　　　　　　　　　｡　／ﾄ､,,,;;:i;;::..人/.　　　　　　　　　
　　　　　　　'"´　｀''"´　"''"　　 ､､,,-'''ﾞli;;;;|;;〉;;;:::|:〉L;;|..　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　

╋──────────────────────────────────────────────────╋

　　　 　 　 l　　　　　 /　　　 .!　　　 ヽ　　 　 　 l
　　　 　 　 l　　　　　 ヽ＿_／ ＼＿_/.　　 　 　 l
　 　 　 　 . l　　　　　　 ｀　　⌒　　´　　　 　 　 l
　　　　　 　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l
　　　　　　 . l　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　　………これでおしまいです
　　 　 　 　 . l　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 l
　　　　　　　　!　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 !
　　　　　 　 ／!　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,'＾ヽ
　　 　 　 ／{　|ヽ　　　　　　　　 　 　 　 　 /|　/ ＼
　　 　 ／　 ∨|　ヽ　　　　　　　　　　　 ／　| /
　　 ／ ヽ　　＼　　｀ー―――――　´￣￣　 ／
　／＼ 　 ＼　　＼　　　　　　　　／　 　＿　／
"ヽ　 . ＼　　ヽ　　｀ ー──一'　　 ／
　　＼　　＼　　＼　　　　　　　　／/



.

　　　　　　　　　　　　　　　, __-,=＝=＝=〔{〈ﾍ
　　　　　　　 　 　 　 　 ／_f〆::::::::::::::::::::::弋之ｿ::::＼
　　　　　　 　 　 　 　 / ｊf７::::::::／￣￣￣￣￣ ＼:::::＼
　　　　　　　　　　　 /　{i7:::::／　 i　　　 　 　 　 　 ＼:::::ヽ
　　　　　　　　　 　 ;′ {|::::/　 　 l i　　　　|　　　　 　 ヽ:::::
　ﾄ、 　 　 　 　 　 ,′　{|:/ ｌ　　| |｜ 　 |　|　 　 　 |　 |　Ｙ|
　|:::＼　　　　　　｜　　{||　|　　|｜l十￢　|　　　/｜　|　　|
＼＼:::＼　　　 　 |　　　ﾞ|　|　　斤==ミハ ||　　/ﾄ､ｊ　 |　　||
::::::＼＼:::＼.　 　 |　　 　|　| 　 | {　　|　　ﾘ| ／癶〈|　| 　 ハ　　　　　　　　　　　　そう……愛さでやまぬ胸なれば
::::::::::::＼〉 ::::＼　 |　　　｜ | ヽ ＼￣ 　 　 　 〈_,バﾚ |　,∧｜　　 　 　 　 　 　 　 この胸は人を愛さずにはいられない、か
:::::::::::::::::::::::::::::::＼|　　　｜｜　＼ ＼　 　 　 ,　｀ /!　|〃ハ_!　-―
::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　ｌ　　　|　￣ ー=;-　　"/｜/″／::::::::::::::::::::::　　　　　　　詩はすばらしいわね
::::::::::::::::::::::::::/ 厂￣＼ 　 ｌ　　　ｌ＼　　　　　 イ｜l/ーく::::::::::::＜￣￣　　 　 　 　 人類の生み出した文化の極みだわぁ
:::::::::::::::::::::::/ /::.::.＼　 ＼　l　 　 l:::::::::r‐＜ﾍ　ｌ　〈::.::.::ヽ＼::::::::::::＼
::::::::::::::::::::: | ｌ::.::.::.::.::.＼__ ヽ ｌ　　 ｌ::::::::ﾄ＼__∧　　 Ｙ::.::.:ｌ　 ＼::::::::::::＼
￣＞::::::::::::| ｌ::.::／::.::.::.::.::＼|::ｌ　　 ｌ:::::/￣ ＞ﾍ　 　 ｌ::.::.j＿ 　 :::::::::::::::
::::::／￣￣ｊ ｊ／::.::.::.::.〈￣￣}ﾚﾍ 　 ∨ 　 　 　 ﾍ　　 ｌ::.l::.::.::〉　〉:::::::::::::





　, =/　　　　　 ／==' ' : l : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
|ﾚ　　　　　∠ノ: : : : : :..:.:l : : : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :
.ｲ　　　 ／l|.: : : : : : : : : :.l　l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
V　　／=='': : : : : : : : : : :.l: :l:.: : : : : : :..:. : |　l　: : : : : : : : : : :
ｨ| ／=ｲ: l : : │ : : : : !: : :l :.l..:: : : : : : : : : |　|　 : : : : : : : : :
,ｲ! ﾄ ヽ.:.:|: : : :|..: : : : :|　: :ト.ヽ : : : : : : : : .∧!ヽ:ヽ. : : : : : :l : :　　　　　　　　この世にないことを言ってくれる
::|　|::ヽ V : : :│　 : : :l､ : :l　＼i : : : : : : :. l__lj__j　ﾊ　: : : /l　　　　　　　　　 そして、そうしたものはずっと真実に近いのよ
::|　|: ::j　 ヽ: :.:l＼＿:_:j__ヽl..__　＼ 　: : : :ィ　ﾘ　Y: .ﾍ : : ,
::|　 ／　／＼ゝ´ ＼: :l　ｰ＼ 　　 ＼ : :/　 　　 l :/|　 /　　　　　 　 　 　 　 愛さでやまぬ胸ならば………
::| 　　／: :.|　 ＼!　　ゝ＼ 　 ヽ 　　 ゝ/ ___,.ィ /:/　! /　　　　　　　　　　 　 そう、けっして愛すまいと思っていても
:: : 丁| : : :.ヽ. 　 　 ___＿_｀., 　　 　　　 ｀￣´ /　 ..ｲｲ　　 　 　 　 　 　 　 　 人は愛さずにいられないのだから
::.: : |│､　 : :＼　´´ ￣ ´　　　 　 　 　 　 　/／..: : :|
:: : : ゝ＼:ゝ､. . :＼ ｘｘｘｘ　 　 　 　 /　　ｘｘイ 　..: : : |
::ヽ: : : ＼＼l `ー‐` 　 　 　 　　　_　　 　 ｲ 　 .: : : : |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　 ヽ､_ ＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 　　　 /
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│このとき、頬を紅く染める水銀燈をみて　......│
│私ははっきりと気がついたのです。 　 　. 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾀｯﾀｯﾀｯ……


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│そう、彼女が「誰か」に恋をしていることに………。　　 　 ...│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　終『承』→次『転』
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296 ◆glhHohrw52 2010/06/20(日) 21:57:13 ID:f0ZgxaAg 以上で本日の投下は終了です。 ごらん下さった方ありがとうございました。 297 どこかの名無しさん 2010/06/20(日) 22:00:12 ID:afyXfKa. 乙でした 298 どこかの名無しさん 2010/06/20(日) 22:06:01 ID:DB5hu6XU 乙です AAが雰囲気出してていいなあ・・・ 次回も楽しみにしてます 304 どこかの名無しさん 2010/06/21(月) 15:37:34 ID:CUvbQNWc 乙です。綺麗で切ないなあ。 回想であるだけに、先を追うのが楽しくもあり怖くもあり。