【2010年】できる夫達が宇宙の旅に出るようです
2010 ： Odyssey Two
。 ☆ . 。 ・
. . ／） .
☆ ,〇 ﾉ ・ .
。 ． （_／ ﾟ
, － - ﾟ ・ ・ 〇
ﾟ / （● ● ﾟ . .
。 ゝ （__人）^） o ｡
. ⊂ /／ . . ﾟ
。 ・ （ 〈 .
`～ ヽ_） " ""
o ﾟ 。 ☆ r─── - .
・ ・ ・ 。 イ´ く｀´ |
。 ｡ ／､ﾉ `l .
ﾟ ・ / ｎ ｀ヽ ζ
609 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:00:17 ID:O5Mz67WQ
第7部 ル シ フ ァ ー 昇 る
LUCIFER RISING
第16話 点 火
IGNITION
|i:i:| ,ﾍ､:iﾑ
ﾑi:iL / |
∠＞'ｰ ､ﾊ,_､ / /二ミ|, イ
＿＿＿ _,ｨ´_.::＾Y:>く.}.{示}〈_/ { ム､L _
. ィ久 ム气´:::ヽ::::::イ人ノ､ﾄｪｲﾉY ヾ､_/´ ヾ ＞
くr ´{ { ノ ｰ ' ´￣ ./、i!￣ 不.ノ::::Y＾:r..､ﾑ´ ‐- ､
｀ｰ` ‐ 一 ´ 〈 >lく´ ! ＼人人:::} Xミゝ、
l´ i! ヽ/ ｀ーx≧ー一 ´ ｀
ゝ 'ｰ≦!＿
/|´ﾊ | i! 人ヽ` ､
| l { !ﾄ ｲ〈 } ＼}
{ｲ_| }｀´ ヽ」 ﾄ､
}' ∨ _ .. ィ⌒ヽﾑｲ
〈ｰ} 〉,ﾍ ( / /
ﾄﾐV::|{ 〉 > イY´
| 〉ﾍ:}∨ | 〃
V'| .|∨ | '/|
/ l l '. !/ .!
〈 l .! / ￣
'. | | /
ー '
611 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:01:03 ID:O5Mz67WQ
{{ |' |' |' / / ｒ=､/!
',! ! ! {! {! {! {! }ﾊ,'
>―‐┴―――┴―┴――――‐┴‐┴{`ｲ! |
/ /｀T ￣￣ ニニニニニﾆ ￣ TT '' ┐ !_ｌｌ ,'｀丶､
/ /〃￣ヽ ' －―――- ' 〃￣ヽ ｌ ｌｌｒ ﾞ! _,. ｀丶､
ｌ ! ゞ...,,_ノ _,.＝=;-､ ゞ..,,,_ノ ｌ /ｌ_ ｌｌ/
ｌ ｌ / , '/ ｀ヾ,ヽ ｌｌ ｌ ｌｌゝ､/
ｌ ｌ / 〃'{ ヽヽ ｌｌ ｌ ｌｌ / l!
ｌ ｌ 〃￣ヽｌｌ ﾄ､ ノ ｀ヾ￣｀ヽ ! l ∩ ｌ!
| ! ゞ...,,_ノ','､ヽ ＼ ／ ヽ_ﾉﾉ'| ｌｌ H' ｌ'!,. -
ｌ ! { {＿＿__ヽヽ＼｀ ´ , ／￣ ', / ｌｌ// ｌ/／
,| ｌ,ィ―――､ ｀ヾ＝'、 ／ ＼/// ｌ, '
／ｌ ! ゞ＿＿__ノ ｆ´｀ヾ', ｀ヾ{..,, -
,.-'´ ! ! ｀¨´ ヽ ｀ヾ―-
／ ｌ ｌ ｆ￣￣￣ヽ ｒ――- ､ ＞､
{ ｌ ! '､.....,,,,,＿ﾉ '､.....,,,,,,_ノ '､＿',
. '､ ｌ ｌ ,―――、 ,.―― ､ _.....,,,,,,ヽ
｀ｧ､__ｌ ｌ '､＿＿__ﾉ { } { ',
. ／ ! ｌ ,-――-､ , ニニニ´, ,ニニニ´|
612 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:01:23 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼ …愛するキャロライン
| ___'___ |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
もう”最愛の”ではなかった――
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
613 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:01:38 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼
／ - - ＼ 地球への軌道に乗ったよ
／ （●） （●） ＼
| __´___ | 君がこのメッセージを受け取る頃には
＼ `ー'´ ／ 私はもう冬眠に入っているはずだ
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
. ＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
_＿＿＿_
／ ＼
／_ノ ＼ ヽ 次に目を開けると、あの青い地球が
i（ー） （ー ） | すぐ傍らに浮かんでいるというわけさ
ゝ __｀____ j
` _`ー'´ ／ もちろん君やクリスにとっては
/ ＿ `i 何ヶ月も先の話で
/ ￣｀Ｙ´ ヾ;/ | その点はすまない
,| | |´ ハ
| | |-‐'ｉ′l
|＿＿ | ＿| ７'′
（ （ ￣ノ ｀ｰ-'′
614 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:01:54 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／ ＼ …二人で最善の道を探そう
／ （●） （●） ＼
| __´___ | 親たちの感情がどうであれ、
＼ 'ー一` ／ まずクリスにとって
／ ＼ 何が一番幸せかを考えなければならない
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ 私は喜んでそうするし、
／ ＼ ／ ＼ 君の気持ちも同じだと思う
| （●） （●） |
＼ ´ u ／
／ ⌒ ＼
615 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:02:08 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
／ ＼ そうだ、これだけは誰に対しても約束できるよ
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （ ー） （ー） ヽ 私はもう二度と地球を離れない
| u ___｀___ |
ヽ、 `ー '´ ／ 一生でできる宇宙の旅は、たっぷりやってしまったからね
⊂⌒ヽ 〉 く /⌒つ
＼ ヽ / ＼ ヽ /
＿＿＿
／ ＼
／ ノ ' ー‐ ＼ ああ、月くらいへは行くかもしれない
／ （●） （●） ヽ どうしても必要とあればね
| ' |
ヽ、 ‐‐-‐ ／ でも、そんなのは週末旅行だ
／ ＼
616 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:02:33 ID:O5Mz67WQ
． ─―─‐ 、
, " ＼
/ ＼ キャロライン、何もかもありがとう
. / ＿／::::::＼_ヽ
| :::::::::::::: :.. 今後も仲の良い友達でいられるといいんだが
| u （ ー):::::::::( ー)
. ＼ ´ /
,＼ ` ｰ‐‐／
／ ` ｰ─ ＼
＿＿＿_
／ ＼ それからクリスに、
／ ＼ ／ ＼
／ （●） （●） ＼ ”いつでもお前のことを思っている”
| __´___ |
＼ 'ー一` ／ と
／ ＼
617 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:02:47 ID:O5Mz67WQ
{{ |' |' |' / / ｒ=､/!
',! ! ! {! {! {! {! }ﾊ,'
>―‐┴―――┴―┴――――‐┴‐┴{`ｲ! |
/ /｀T ￣￣ ニニニニニﾆ ￣ TT '' ┐ !_ｌｌ ,'｀丶､
/ /〃￣ヽ ' －―――- ' 〃￣ヽ ｌ ｌｌｒ ﾞ! _,. ｀丶､
ｌ ! ゞ...,,_ノ _,.＝=;-､ ゞ..,,,_ノ ｌ /ｌ_ ｌｌ/
ｌ ｌ / , '/ ｀ヾ,ヽ ｌｌ ｌ ｌｌゝ､/
ｌ ｌ / 〃'{ ヽヽ ｌｌ ｌ ｌｌ / l!
ｌ ｌ 〃￣ヽｌｌ ﾄ､ ノ ｀ヾ￣｀ヽ ! l ∩ ｌ!
| ! ゞ...,,_ノ','､ヽ ＼ ／ ヽ_ﾉﾉ'| ｌｌ H' ｌ'!,. -
ｌ ! { {＿＿__ヽヽ＼｀ ´ , ／￣ ', / ｌｌ// ｌ/／
,| ｌ,ィ―――､ ｀ヾ＝'、 ／ ＼/// ｌ, '
／ｌ ! ゞ＿＿__ノ ｆ´｀ヾ', ｀ヾ{..,, -
,.-'´ ! ! ｀¨´ ヽ ｀ヾ―-
／ ｌ ｌ ｆ￣￣￣ヽ ｒ――- ､ ＞､
{ ｌ ! '､.....,,,,,＿ﾉ '､.....,,,,,,_ノ '､＿',
. '､ ｌ ｌ ,―――、 ,.―― ､ _.....,,,,,,ヽ
｀ｧ､__ｌ ｌ '､＿＿__ﾉ { } { ',
. ／ ! ｌ ,-――-､ , ニニニ´, ,ニニニ´|
618 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:03:07 ID:O5Mz67WQ
_＿＿＿_
／ ＼
／_ノ ＼ ヽ …悲しみは残っていますが、
i（ー） （ー ） | 私はもう落ち込んではいません
ゝ __｀____ j
` _`ー'´ ／ なぜなら私たちは赫々たる成功を背景に
/ ＿ `i 地球へ帰るんですから、
/ ￣｀Ｙ´ ヾ;/ | キャロラインと強い立場から取引できるはずです
,| | |´ ハ
| | |-‐'ｉ′l
|＿＿ | ＿| ７'′
（ （ ￣ノ ｀ｰ-'′
619 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:03:28 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／::::::::::::::::::＼
／::::－::::::::::::－:::＼ クリスは誰にも――
／ （ ○ ）:::::（ ○ ） ＼ .・ .・ .・ ・
| :::::::__´___::::::: | だ れ に も
＼ :::::::::::::::::::: ／ 渡しはしません
/ ::::::::::::::::::::::::::::::: ＼
...|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
620 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:03:48 ID:O5Mz67WQ
／||ミ
／ ::::||
／:::::::::::||＿＿＿＿
|:::::::::::::::|| || ｶﾞﾁｬ
|:::::::::::::::|| ||
|:::::::::::::::|| ||
|:::::::::::::::||￣￣＼ ||
|:::::::::::::::|| ⌒_＼
|:::::::::::::::||●) (●) ＼ さて、このオーディオチップを
|:::::::::::::::|| __´__ | 地球に送信してもらわなければ…
|:::::::::::::::|| `ー´ ／
|::::::::::::::(___＿＿ノ´||
|::::::::::::::(_ノ ／ . ||
|:::::::::::::::||／ ||
|:::::::::::::::|| ||
＼:::::::::::||￣￣￣￣
＼ ::::||
＼||
, ─── ､
／ /⌒ヽ⌒ヽ＼
/ , ┤ ‘|‘ |､ ヽ
. / ／ ｀ー ●ｰ´ ヽ
l / 二 | 二 | おっと
| l ─ | ─ l
l | | ） /
ヽヽ ／￣￣￣￣ /
〉━━,-､━━━━く
/ ／ ヽフ ＼. ヽ
621 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:04:09 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_ ,
／ ＼ -
／ ⌒ ⌒＼` ああ、チャンドラですか
／ （ ●） （●） ＼
| ___´___ |
ヽ、 `ー '´ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ （ハルとの離別を受け入れるチャンドラの態度には
／ （●） （●） ＼ さわやかな驚きを感じてしまいますね…
| ___'___ |
/ ∩ノ ⊃ ／ 彼は驚くべき意志の強さで
( ＼ ／ ＿ノ | | この不幸に耐えているようです…）
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
622 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:04:38 ID:O5Mz67WQ
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
チャンドラのただ一人の腹心の友、
ニコライが納得のいく説明をしてくれたことがある
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／ ＿＿＿＿ヽ
| | /, －､, -､ｌ チャンドラには新しい趣味が出来たんだよ、デニー
| _| -| ･|く ||
, ―-､ (6 ＿ｰ っ-´､} いいかい？
| -⊂) ＼ ヽ_ ￣￣ﾉﾉ 彼がいるのは、新しい技術が開発されたとたんに
|￣￣|／ （_ ∧￣ / ､ ＼ 古いモノはすぐ時代遅れになってしまう業界だろ？
ヽ ｀ ,.| ￣ | |
｀－ ´ | | ＿|
.| （t ）
623 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:04:55 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿＿
／ ＼〟
i──────┐ ヽ
| ⌒ヽ ⌒ヽ＼ | |
| ＞|・ |─-|＿ / この2､3ヶ月にチャンドラはいろんな事を学んだんだ
j ーｃ ─ ′ ヽ
⊂＿＿＿_ ／! _ﾉ
＿(＼ ＼ ＼ ＿＿／ ／ …これでも見当が付かないかな？
（─ ヽ､ ` ─_──イ- ､
ヽ二＿ノ ＼／|/＼ ／ ＼
＼
＿＿__
／ ＼
. ／ ノ ' ヽ＼ 正直に言って、わかりません
. ／ ／）（ー） （ー）u＼
| ／ .ｲ ' | 教えてくれませんか？
. /,'才.ﾐ). ⊂つ ／
. | ≧ｼ' ＼
／＼ ヽ ヽ
624 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:05:15 ID:O5Mz67WQ
, ──- ､
ゝ／＿＿＿＿＿_＼
/ | / , － ､ － ､ｌ
l | / l ｌ HAL10000の設計に大忙しなんだよ！
l |─| ＾|＾ |
Y⌒ ` ─ ﾍー ヽ
ヽ_ |`───┘ﾉ
∩ ヽ､_ヽ＿＿／／ ∩
┘`ー┬─´＼／＼/ー┬─´ └-､
＿ _＿|＿ ノ |＿|＿＿＿三
| |
O
O
￣￣￣￣￣￣￣￣○￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
ゝ:::::::::::::L__:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽー- ､,r ':::::::::::::::::::::: |_／rヽ
(::::::::::::::::::f:::::::::::_:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ヽ::::::::::::::::／_ イ二二 ﾇ
＼:::::::::::::つ:::::::. ＼::::::::::::::::::::::::::::.| |:::::::::::::::::::::::::::!ﾆﾆ´ ' ／!
(::::::::::::::::ゝl::_ _:::::::::::::::::::::::::::ー┤ |::::::::::::::::::::::::::ﾉ＼_／／
jゝ:::::::::::/`ｰj:::::::::::::::::::::::::::::::::::.| |ッ:::::::::::::::::rイヾ ー'＼
ゞ:::::: / ゝr! :::::::::::::::::::::::::::.| | ::::::::::::::::::._) | | |
＼/ / ゝ__,:::::::::::::::::::: | |:::::::::::::::::_:( l! | |
. Yl! | ゝつ:::::::::::::: l, ､ /:::::::::::⊂´ ﾉ!/| |
| !| ,、 ﾄ, ヽr､::::::::frtｯゝ::::::::rイ / | | |
ヽヽ､!.,＼l! !li j/! ゝ_:::ゞﾆメ::rゝ′ /!! | | |
>!ﾉﾍ! ﾚ' j! ﾄ' /／´ ／ ,イ '' | | |
/ ﾄ､ /, | ,/ゝj/ _ ,. イ| | | | |
r‐-―- ‐､ｰ j/| |/ `_j _ l!ヾ! | | | |
/! /＞/│,. トｰ く_ ::: r:/ | ! | | | |
! ゝ / r,くヽ |./│／ ﾉ`ｰく__,j | | | |
r.. t ｀ﾆﾆ'く ゝｲヽﾉ ヽ /ヾ :::: ヽヽ. | | | |
ヾ::::Li´::｀/::/ _j/ __,∠ノ:::::::＼::::::: ヽ| | | |
√＼:::::::::::::ｲ_ 〆／ _,, -―rﾞ :::::::::: ＼:::::.ヽ. | | |
/:::::ゞ:::::::::::::＜ ／ ´! ∠_::::/ l:::::::::::::ゞ :::. ､ | | |
/:::::::::::::::::::::::::: 7`ー￣ 二ﾉ／:::/ .:::::::::::::::::::::: ヽ│ !|
/ ::::::::::/:::::::::::::/ j／ヽ :::: :::::::::::::::::::::::::::: ＼ l|!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
625 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:05:44 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
／ ＼
／_,ﾉ ＼ ＼ （ニコライの話の真偽を問いただしたい所ですが、
／ （ー） （ー） ＼ 私とは関わりのないことですね…）
| ' |
,'⌒ ＿ ＼ ⊂ﾆﾆ⊃ ／
ヽ＿ノ ／ ＼
＿＿＿_
.. ／ ＼
／ ─ ─＼ （でももうひとつ、
／ （●） （●） ＼ 今でも不思議でならない問題があります…
| ' |
＼ ⌒ ／ こちらだけは聞いておかなければ）
. /⌒ヽ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
./ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
626 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:05:58 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／＼ そういえばチャンドラ、
／ （●） （●） ＼ フライバイの時にハルを説得してくれた件で
| ´ | まだあなたにお礼を言っていませんでしたね
＼ ⌒ ／
／￣￣ヽ ＼
（｢ ｀rﾉ ＼
ヽ ノ ＼
| | ｢＼ ＼
＿＿＿
／ ＼ まったく、あれには冷や冷やしましたよ
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （ ー） （ー） ヽ ところがあなたは一貫して落ち着いたもので、
| u ___｀___ | 結局それが正解でした
ヽ、 `ー '´ ／
⊂⌒ヽ 〉 く /⌒つ
＼ ヽ / ＼ ヽ /
627 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:06:19 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼ それにしても、
／ u （＝） （＝） ＼ 不安というものはなかったんですか？
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
,. -――‐- ._
,. '´ /⌒ヽ /⌒ヽ ｀ヽ
/ ! ｏ l_!ｏ ! ヽ
.. / ,. ‐へ＿,ノ-ヽ＿_ノ‐､ ﾍ
,' / ｀`'''ｰ- ﾞ､_,ﾉ -‐''" ヽ ', なかったですよ
! l ￣￣_ | _￣￣ l |
l l ‐弋´ ｜ ｀~ﾌｰ ! l フロイド博士
. ', ', ＞-､_ | _,. -'" / /
VV { ） ￣ / /
ヽ／ ｀ー'＿＿＿＿＿,/／
/ /--/⌒ヽ----┘、
l / ﾋΤﾌ ヽ ＼
628 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:06:36 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼ しかし、なぜ？
／ノ ＼ ＼
／（●） （●） u ＼ ハルは自分が危険な立場にいると分かったはずです
| u __´__ U |
＼＿ `ー'´ ＿／ それに、10年前の事もありますし
⊂ ヽ∩ / ＼
'､＿ ＼| |
＼ ＼ ／ ／
, --───- ､
／ / ⌒ヽ./⌒ヽ＼ いや、大きな違いがあります
/ , -{ / ﾊヽ } ､ ヽ
/ ／ ゝ _ ノ, ‐ヽ-' ＼ヽ やる夫・ボーマンはハルに対して力を行使しようとした。
/ ‐┼──- ゝ ノ - ‐一!|‐ 私はそれをしなかった
| l.､, -一 | ｰ─- ｌL_
| ／ ＼.／ | ｰ-.／ !
､ ' l. ／＼＿ | ＿／ /＼
ヽ Ｘ ￣￣ ／
/､二二二二二二二二 く
/ ／ ( 〒)＼ ヽ
! / / } !
629 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:06:59 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
r ,ﾆ-､. ,r―-､｀ ｰ 、 ahimsa
r ´ / i i ヽ、 私の生まれた国に、”アインサー”という言葉があります
/ ,. ! '`j､0 ﾉｰ ､ i
l r'ｰ-ﾆｰ（__.ﾉ` ﾆ-―'' ヽ .!
!/ r三ニ l _三三_ i ! これはふつう”非暴力”と翻訳されていますが
!l. `-r―‐ '''´￣_..........._ ! l i もっと積極的な意味を含んでいます
,r―､ l! ヽ ,r'´ ／ l i
. ! ,ﾄヽ. ヽ ! _,／ / / ハルに対する時、私はいつもアインサーを心がけました
｀ヽ'´ ヽ ` ''''´ / ,r'
ヽ ⊂ニﾆrﾆヽニニニニ⊃、
ヽ / ヽ!ノ ヽ ヽ
ヽl┌――――‐┐ ! ,.ヽ._
! l ,! l. ｀Y !
lヽヽ _ _／ / `!-- '
l ヽ､ 二二 -' !｀)
j＿＿__.ヽ .l´
(´ r'￣￣￣￣￣ヽ
￣￣￣ `ー-----― ''´
630 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:07:18 ID:O5Mz67WQ
_.. ‐'''''''''''' ‐ ､
,ｒ' ＼ 素晴らしいことですね
/ ⌒ ヽ,
（ ●） `― ..i …しかし場合によっては、残念ながら、
i. （ ●） | もっと効果的な手段を執る必要もでてくるでしょう
＼ _´_＿_ /
＼`ー'´ ＿_／
631 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:07:33 ID:O5Mz67WQ
(( (ヽ三/) (ヽ三/) ））
. (((i ) ＿＿＿ ( i)))
／ ／ .／ノ ヽ_＼ ヽ ＼ （…チャンドラの聖人ぶった態度は少々鼻につきますね…
( く ／（●） （●）＼ > ）
＼ ｀／::::::⌒ __´___ ⌒:::::＼' ／ ここで多少、人生の真実を教えてあげたとしても
ヽ| ￣ |/ 差し障りはないでしょう…）
＼ ／
＿＿＿_
／ ＼ こうなってよかった
／ ⌒ ⌒＼
／ （● ） （＜） ＼ しかし逆の結果もあり得たわけですから、
| __´___ | こちらとしてはあらゆる可能性を考慮する必要がありました
＼ `ー'´ ／
〉 ⌒ヽ
. | ､ ＼＿
! ヽ ＿⌒)
632 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:08:01 ID:O5Mz67WQ
∩＿
〈〈〈 ヽ
＿＿＿_ 〈⊃ } あなたにはアインサーだか何だかがあります
／⌒ ⌒＼ | |
／（ ●） （●）＼ ! ! …今なら話せますが私の方も
／ ::::: __´___ :::::＼| l
| `ー'´ | ／ あなたの哲学のピンチヒッターを用意しておいたんですよ
＼ ／／
/ ＿＿ /
(＿＿＿） /
＿＿＿_
／ ＼
／ - - ＼ ハルがもし、手に負えないようなら
／ （●） （●） ＼
| __´___ | こちらで処分しよう、と
＼ `ー'´ ／
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
. ＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
633 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:08:22 ID:O5Mz67WQ
＿＿_ ,r''ヽ
＿_ .,ir‐r l ￣ゝ l、 〉
｜ / ' ./ l、 ／ ￣
/ ＿ ｰt ! .l ／
, , -､ ./ ./ ノ､ | .| ,
,il、 '´ ヽ | .| ,' ﾉ
` ￣l ! ｜ ’ ／
／´ / ヽ ￣二二￣ ｜ .} t .t .／
.ヽ､ ｀`ｰ ` ｀ ／ ／ ／
, '" ＿, ――-､___ / ／ . ／
'´ , ｰ'´: : : : : : : : : : : , 二-､,_ '´ .／
.／: : : : : : : : : : : : : ./ > r'"＼､ .ヽ.
ﾉ: : : : : : : : : : : : : : ＿| ‐'' ! ― | ＼ l、l、
／: : : : : : : : : : : , -'´ l、 .'"､厶￣ lｰ- |l= . |
: : : : : : : : : : : ／ ＼r´:::::::::ヽ┘ ヽ_____.′
: : : : : : : : : / ＿___ .l::::::::::::::｜ ., -'''"~ l,
: : : : : : ￣７￣´ ｀￣´ ヽ-､,-'′ _＿__∟―
: : : : : : : 丿 ＿, -‐ｰ ＿ ! ~ |
: : : : ＿＜'"´ `ヽ l ＿__ ￣￣厂―
‐''"´: : ｜ _, ‐'' l ￣ ｜ ｜
: : : : : : | ._, -''´ ! .／￣｀`∨
: : : : ._, l''"´ / | ヽ
: : : '´: ｜ _,ノヽ. | ｜
.-､_＿: : l、 ''"´ ￣ヽ ./
::::::::::::::::￣"'''‐ｰ-‐-―-､_＿___ . ノヽ､＿__／
￣~――‐--､_＿_:::::::::::＿_ヽ.:::￣廴_/: : : : .|
: : : : : : : : ／ ￣|' ７'''〈 |: : : : : : ｜
: : : : : : : f´ .厂｀￣｜ ﾆ|: : : : : : /
: : : : : : .| ―ｰ'´ .7: : : : : 丿
634 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:08:36 ID:O5Mz67WQ
,-､ ｎｎ
.r-、 _００ /::::'┴'ｒ'
.|::::'´::::r┘ !「`L00、|.l└ｸ_;厂 /
.|::::「|:::| l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
.￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/ / /
､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/ / ／
. ＼＼｀´ |:::|. l| l 〈::/ ､ ! '／
＼￣ l ,>ｨ''ヾト:r:‐､_
. , / ,.-､／ /::＼ `‐'^ヾ;く´ いやはや！
/ { ゝｲ /.:::::....｀丶､._＿戈‐
! ＿ | ::| |::::::::::::::::::::::::::::::;ｲ:l 残念ですな、私も甘く見られたものだ！
／ ｀ヾl、 ｌ:::（＼____:::::::／ ｌ::|
. { ,ﾑ＼＼:`‐-‐':／ /:/
ヽ;:-ィ'´,.､ ｀㊦､､￣´ ／='ｨ⌒i
! {. ヾ;| l ＼ ｀ヾ＝'´;: -‐'^'''゛
', '､ ＼＼＿,,> ﾉ::／ } !
ヽ,＼ ヾ;､.＿_,／∠_ ノ/
丶丶、ヽ;:::::::;:ｨ´ ﾞ, ／
`'‐-く.___ノ
635 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:08:59 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿＿
／ －､－､ ＼
/ -| ．|． |- ､ ヽ
i `-●－′ ＼ ヽ いや、あなたがきっとどこかに
| 二 | 二 i |
（＿─ | ─ | ! ハルの電源を切る装置を取り付けると思いましてね
ヽ￣￣￣￣＼ / /
>━o━━━━━l
（ ＼ ヽ/ ／ | ））
（（ | |￣￣ ◯イ |
|ヽ──´ ノ !-o
ヽ ￣￣´ /
(二二(二二二)
, ─── ､
／/⌒ ⌒ヽ ＼
/ | ﾍ|・ |－ ､ ヽ
/／ ｰ● ー ´ ＼ ヽ＿＿_ それは何ヶ月も前に
ｌ 三 | 三 ヽ .| |
.（＿＿＿_|＿＿＿＿ l__.| | 取り外しておきました
.ヽ＼ , ── ､ ﾉ （__ |＿＿|
ヽ ヽ､/＿＿＿／ / /
>━━,-､━━━′ /
∠. / ヽﾌ ＼ ｌ
（__ | ｌ ┌──┐ l |
ｌ ヽ ｀ー─ ´ ノ ｌ
ヽ ￣￣￣ /
（￣￣￣）(￣￣￣）
636 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:09:25 ID:O5Mz67WQ
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
／ ＼
／ ＼
／ γ￣￣ヽ､ γ￣￣ヽ､ ＼
／ ＿ ＿ ＼
／ ／,..::::::::::.ヽ＼ ／,..::::::::::.ヽ＼ ＼
／ く {:::::::::::::::::} > く {:::::::::::::::::} > ＼
／ ＼ ヽ;;;;;;;;;／／ ＼ ヽ;;;;;;;;;／／ ＼
/ ノ ヽ
| ヽ＿ |
| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |
| ヽ / |
| ゝ＿＿ ＿＿＿/ |
＼ ￣￣ ／
＼ ／
637 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:10:01 ID:O5Mz67WQ
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
釣り上げられた魚の迫真的な物真似が終わらないうちに
フライトデッキでサーシャの叫び声が上がった――
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
────────────────────────────────
＼＼＼＼ ＼＼＼
／￣￣￣￣￣￣＼ ＼＼
／ ＼ キャプテン！！みんなも！！
＼＼ / へ ／ヽ ヽ
|::::::: （●） （●） | ＼＼ モニターのところへ！！
＼＼ |:::::::::: |
|::::::::::::: / ￣￣￣ ＼ |
ヽ::::::::::::.＼ ＿ (⌒ヽﾉ ノ
／￣￣￣￣￣￣＼
／u J u ＼
/ u u u J ヽ たたたたたた大変だよ！！！！
l::::::::: |
|:::J::: u （●） u （●）u | 見て！！あれを！！！
|::::::u:::::::: ＼＿＿_／ |
ヽ::::::u::::::::::. ＼／ u J ノ
────────────────────────────────
638 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:10:59 ID:O5Mz67WQ
._,v- ' 'ﾞ￣￣¨^^'''ｰv､
.,ノ::::::::::::::::::: ﾞ'=､
..,r‐￢=- :::::::::::::::::::::::::::::::＼ .r ⌒ヽ
/ ＼ )､ !､ ノ。
/| ｝::::::::::::::::::::::::::: i ┣┫
ﾉ ＼ .,ノ ::::::::::::::::::::::::::::::: ）.━━━v━━━━v━━━━v━━━━v━┻┻━v━━━
| ￣ ::::::::::::::::::::::::::::::::: ］-───╂-───╂-───╂-───╂-───╂-─
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: __ ／|-───╂-───╂-───╂-───╂-───╂-─
（.´'¨¨' ' 'ー､､､､,､.....___....,,vv--ｰ''ﾞ 「 丿━━━^━━━━^━━━━^━━━━^━━━━^━━
（ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 丿
丶 :::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::)'′
.＼ ,>'′
.ﾞ'‐__ :::::::::::::::::::::::::: v┘
¨'''ｰ--------ｰ^″
639 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:11:18 ID:O5Mz67WQ
「ハル、やる夫がわかるかお？」
''"´ニニニニニニニﾆニﾆニニﾆニﾆニニ/
ニニニニニニニニニニニﾆ_ニニニニﾆ/
ﾆニニニニニ_,.. - ''': ´￣ : : : : : : : : : : : ＼
ヽﾆニニ: '"´: : : !:. : : : : : : : i: : : : :｀ヽ : : : : ヽ
>'´: : : : : : : : .|: : l : : i: : : '; : : : : : : ヽ.: : : : ﾍ わかるよ、やる夫
, : : : : : : .!: : : :ﾊ : :!: : '; : : : ＼ : : : : : '; : : ヽ : !
|: : : : : : :ｉ: : :./.ハ:.ヽ: : ヽ : :___lヽ.: : : : !: :ｉ : :|!:.|
| : : : : : / : :/ _,.ヽ ﾄ、 .l＼: : ヽ ＼￣「: |: : l !:| でも、どこにいるんだい？
'; : ; : :./: : /￣_＿_ ヾ:.＼ヽ. >ｧ水 ｧ.｜: l: :/ ﾘ どのモニターにも見当たらないけど
Ｖ : :/: ;.ｲ.ヾ'ｱｭ _ !` ｀` .ﾋ:;;'ｿ 〉! ./;/
l:／イ: ､ヽ ゞ‐ ' ,,,,,, //ノ: :!:ヽ
. |∧: ' : :ﾍ.` ''''''' i ,.ｲ ´: :|.｜:.:.＼
,.ﾍ : : : : ヽ、 -‐ ／| |/!: :ﾊ |:.:.:.／
-､／. ヽ: : : :ｌ ｌ ＞ｔ- .,,＿,. イ:. ）! | / .ﾚ:／
ヽ､⌒l ＼: : | : . . ＞ｧｔ＜ヾヽ （ ﾄ'´:.:,.ｲ
＜´ﾍ.`ｰｔ ヽ:| ／／ //ﾄ､ヽ! | ）!.）.ｲ:. |
:.:.:じｒ.l :.ヽ ヾ ー'/ | | ー' .（ .ﾄ､:.:.:.: |
640 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:11:44 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ― それはいいんだお
／ （ ●） （●）'
| （__人__） | ハルに新しい指令があるんだお
＼ ｀ ⌒´ ／
／ ー‐ '
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ 木星からの赤外線放射が急激に高まってるお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
＼ ｀ ⌒´ ,／ | | |
＿＿_／ ＼ | | |
| | / , | | |
| | / ./ | | |
| | | ⌒ ーnｎｎ |_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|
￣ ＼＿_､("二）￣￣￣￣￣￣ ＿|_|＿_|＿
641 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:12:16 ID:O5Mz67WQ
＿＿ ＿
_,rｰく´＼ , --､ ／⌒ ⌒ ＼ これから限界値を使えるから、
,-く ヽ.＼ ヽ Y´ ／ ／（●） （●） ＼ 放射がその限界値に達したらすぐ、
{ -! l _｣_ﾉ‐′/ ／ （__人__） ＼ 長距離アンテナを地球に向けて
ヽ ﾞｰ'´ ヽ / | . `Y⌒y'´ | 次のメッセージを送って欲しいんだお
ゝ、 ﾉ_ イ ＼ ゛ー ′ ,／
ヽ | / ー‐ ヽ できる限り、何回も――
642 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:12:50 ID:O5Mz67WQ
｜ ＼
, -┴=＝――- .. _ 〉
. ／／´ ､ ､ /
{ / , -‐ァ＝＝=‐- .._ ヽ ∨
＼／ ／ /, { ｀ヽ ! でも、それではレオーノフ号とのコンタクトが断たれてしまう
, ' , ' ／/ ﾊ ｜ ﾄ､ |
/ /＿, ／ //∠=ヽ､ } lハl チャンドラ博士のプログラムに従った
l / { ,ィf´ ノノ 7ｆ_ｊ｀ゞV } | 木星の観測結果を中継できなきなくなる
j∧ 「{kﾂ ﾞｰ' / ,′i
ヽ{ ｀ u. ノ / /
八 ´｀ ｰ=イ ｆl /
ハ＼ ...::::::| ｊハ{
＼{` ー‐､.:::::::::::| /
｀ ｣::::::／ｊ /＼
／x＝く ´ _ｆ～､
ｆ＾ｱ 〃ﾉﾊ ヽ ﾉﾒ～ヽ
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ 状況が変わったんだお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ＜優先順位取り消しα＞を受け入れるんだお
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | | これがAE35ユニットの座標だお
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
643 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:13:08 ID:O5Mz67WQ
／￣￣￣＼
／ ＼
/ ─ ─ ヽ ・・・・・・・・・・・
| （●） （●） |
＼ ∩（__人/777／
／ （丶＿//// ＼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
! ,. -‐── ────┴ ─‐┐
', ,. '´ /
> ´ /
く . -‐=＝＝＝＝= ー-く
＼ ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ 地球との通信を保つのが難しくなっているんだ
>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ /ﾊ: l.: !: : : : : :} アンテナの照準を制御するＡＥ35ユニットがおかしい
|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ､ // V: :l: : : l : ;′
|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ_〃＞ Vく: :./}:/
＼|: :.|: : : |:.|: : :`弋夕ｿﾉ｀ tり:.:/ l/ 僕の故障予報ユニットによると
＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|￣ ヽjⅣ
}ヽ仆ヽ: : : :lN _ _／: :l 72時間以内に駄目になる
／￣￣｀`ヽ､: レ'´￣｀): : : :l
／ V `ー ﾕヽ.:.|
,ん子こ`ヽ | ﾕ､l./
,ん'´: : : : `ヽヽ | l ﾊ'′
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
644 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:13:24 ID:O5Mz67WQ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿
／ノ ヽ＼
／.（○）（○）＼
|. u. （__人__） | それじゃつまり…
. | |
| | あの船外活動は全て無駄だったというわけか？
. ヽ ﾉ
ヽ /
/ ヽ
| |
| . |
／￣￣￣＼
γ⌒) (⌒ヽ 取り外したAE35ユニットはテストをすべてパスしたお…
／ _ノ ノ ＼ ＼ `､
（ く （○） （○） | ） 200パーセントの負荷をかけても故障予報は出ないお
＼ ヽ （__人__） ／ ／
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
645 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:13:38 ID:O5Mz67WQ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.ノ ､ 、
● ●） l
＿＿＿＿＿＿＿（人__） |
／ ／ヽ ノ
／|￣￣￣￣￣￣￣| （ξ ヽ━━━━━━━━━
| AE35ユニット .│（ ） 《ン─┐
|＿＿＿＿＿＿＿|／｀/ / └─┘
（_,ノ
._ _.┌──┐
(ヽl_l_ll_l,l──┘
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ _ノ ＼ 捕まえたぞ、根性曲がりを
| （ ●）（●）
. | （__人__） 見たところ、どこにも異常はなさそうだがな
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
l/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒).､ ＼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
646 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:13:55 ID:O5Mz67WQ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二]
|| ,.' ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;::;;;,;,..''""ﾞ ||
|| ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,:;;:'""'''''''' ||
||＼ ,. ' ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,,,......,,,, -ノ 、 .. .:.. . ::... ..||
||::: : ' , , 'ﾞ ::::::::::::::::::::::,,_,,,..;''""''''" l （○ ○ .. . .. . . ||
||,.,;: ＼,,,,,,,,,,,,,,_____,,,,... ''" .,,,;:;;:;,,,..;:.;:;;:;;::''"" :.:.. .. | （__人） ,,.,,.. ..,.,.||
||;:;:;:;:;:;:;:;;,..,,.,.,:;;:;:;:;:;;,..,,.,.,:;;:'""'''''''' . :.. . :. .. . :.:.. ..⊂二ヽ .ノ、 ,,...;:;:;;:''""'''"";:;.:;' ' ||
|| ;;;;; . .:. . . . . .. .. . :. ○━━━━＼ ＼つ.....,,...;: """'''''''"' '''"'||
|| ;;;;; ;;;;; .／￣￣￣ ＼..て. . ;;;;;;;;;;;''''''"""'''"""" 〉 ＼ ""''''''''': ::::.....||
||. .| .／:::::::::::::::: ＼そ "';:,.__, ""''''''''':::::......"（_／ ヽ__） . ,;:;:;:,.,..||
|| ""'''"""""'''"""／:::::::::::::::: ＼. """"'''''':::::::::;;;;,,,,,....._ ""'" ||
|| .. ... .. ... |:::::::::::::::::::::::: | ::::;;;;;;;;;,,,,..... ...,,:;;:;,,,..;:.;: ;;:;;::'' ||
|| .. ... .＼:::::::::::::::: ／ .. ... . .. . ||
|| （⌒ :::::::::::::::: ⌒ヽ . . . . . .: . ||
[ニ二二二二二二二| ::::::::::::: | 二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二]
. . | ::::::::::::::: |
＿＿＿_
／ ノ ヽ＼
／ （○）}liil{（○） やらない夫、どうしたんだお！
／ （__人__） ヽ
| |!!il|l| | 返事するお！
＼ lｪｪｪl ／
/ ヽ やらない夫！やらない夫！
しヽ ﾄ､ﾉ
| __ |
!___ノ´ ヽ__丿
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
647 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:14:19 ID:O5Mz67WQ
.. ＿＿＿_
／ ― -＼
. . ／ （●） （●） ・・・・・・・・・
／ （__人__） ＼
| ｀ ⌒´ | （…もう今のやる夫の前では、虚偽の警告はありえないお
. ＼ ／
. ノ ＼ そこから生じる危険にさらされることもないんだお）
／´ ヽ
648 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:14:38 ID:O5Mz67WQ
! ﾆ二三三三三三三三三ﾆ l
', ﾆ三三三 '"´￣￣￣￣|
',ﾆ '"´ ,. -────┴──┐
V ,. ﾆ三三三三三三三三二ﾆ 〉
ノﾆ二三三三三三三三三三二二/
／ ﾆ三三 ,. ..:"´.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::.:.:.V
く ﾆ三三 ,ィ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
ヽﾆ,.ィ´.:.:.:.:/.:/ /.::/l.:.:.:.ﾄ､.:ヽ.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:! 指令は了解したよ
V.:/.:.:.:.:V::/ /.:./ /:ﾊ::| ＼.:＼.:.:l.:.::l.:.:|
/:/.:/.:.:.:.V /.:ノ`ﾒ､ヽl/ ＼⊥:l.::/.:. !
|.:l.::ﾊ.:.',.:.:Vノ ｨ行ﾐヽ 仁ﾐ V:/.:.:.:.| また一緒に仕事ができて嬉しいね、やる夫
|.:|.:ﾄぃ.:',.:.:', ゝ廴ｿﾉ 1りﾉ/.:.:.／
|.:|.:l.`ﾄ､:ヽ.:.､ , , , , .:､ , , ｲ;.イ
N/l.:.l:.:.＼:.::.＼ ､_ _, ,.ｲ::l/
|人..:::ﾄ､:l＼|ヽ ,. イ.:/.:.l
＼l _ハ ｀丁 `ヽl/.:./
, ィ´ L_ _／ , |/
ノ( V/ ｀Y´ / ,rく⌒L_
/l.:.:.:) ﾘ /`7介ヽ ′ / /.:.:.:.:V
/.:l.:.:(｀`y' /〃〈〈ﾊ､:.＼ /｀7.:.:.:.:.:.:',
/.:.:l.:.:.ﾉ`y /.:/.:.ハ.:.l ＼.:.:V ｀7.:.:.:.:.:.:.:.:',
/.:.:.:l.:.:ﾄ､y'/.:/.:/~i/.:.:l 1.:/｀7.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:',
/.:.::::::l.:「`7 V.:/~~i.:.::/L_ノ/ /.:.:.::::::::::::::::.:.:.:',
〈.:.::::::::l.:.:y′/.:/~~ i:.:/ `ー'ﾚｲ.:.:.／⌒ヽ!.:.:.:.:.:〉
＼.:.:「`ヽ /.:/ ^~7.:/ ﾉ j.:.:／ /.:.:.:.:／
649 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:15:20 ID:O5Mz67WQ
､.::.:. _ ＿＿ ＿＿ |
> '"´ ￣｀`ヽ､
／ . -‐.:::::::::::::.:.:.‐-....､ /
＼ ,. '´ .::::::l:l:::i:::::::､:､:::::::::::::く
.`y' .:.:.:.:::::|:|:::|＼::.＼ヽヽ:､:::.＼ …ねえ、やる夫
,′.:.:i.:.:.:::::|:|‐i一'＼::ﾄ､|::|::l::::::::|
l:l:::::::l::::::::::|::r==ｭ､ ｀十Nl:::;:/! 僕はこの任務を満足に果たしたんだろうか？
|:l:::::::l::i:::::::N辷ソ ,tfｿ////
|ﾊ::::::l::l:::::::| ' ' ' ' ､ ﾞﾞ｀ﾚｲ::|
｀`l::l:::::::|､ - ﾉ::::ﾊl
l∧:::::|:.＼_＿ ,. イ::::/
,. rryム:::L＿_ 」_. |::/
/.:.:`ヽい';| ,.ｨ介:､ |/`ヽ
/.:.:::::.:. }1f ///八ﾄﾄ､ f{:::.',
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼ もちろんだお、ハル
／ （⌒） （⌒） ＼l⌒l
| （__人__） |`''| 君はよくやったお
＼ ｀ ⌒´ _／ /
/
650 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:15:45 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼ それじゃあ、地球への最後のメッセージを伝えるお
／ ::::⌒（__人__）⌒:::: ＼
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／ これは君が扱った中でいちばん重要なものだお
> く
（ | / ）
`| /'
| ｒ /
ヽ ヽ／
>__ノ;:::......
〉 ＜三三三三三三三三三三三三三三〉〉
, ＜三三三三三三三三三三三三三三三７/´
〈 〈三三三三≧.イ"´￣ ヽ. ､ i｀Y/
＼､三三=彳 i 、 '. } ﾊ
ヽ.／ i ハ ＼ ､ ヽ ' ! .ﾊ
/ / i/ /i ﾊ. ヽ ＼､ ヽ . i i i よし、メッセージを渡してくれ、やる夫
′ i′' j ' ＼ ヽ丶、＼ ┼f ┼ :! :i i
i i / /_/_/＿_ ヽ ＼ ＞x≧f斗} i i i
l |i / ｲノ∠_云ミ、 ＼､ ｲ_ぃﾊ 癶 / l i
{ ﾊノ´ 小 {_??ﾟ} 弋__ノ ｲ i l l
V i ＼ ヽ 弋ノ /i ! | ! __
i i ﾊ＼_ ' ; --､// i´i⌒l .r＝i
i l l ヽ ｒ _ ｦ ィ.|l⌒ｌ ｌ | ﾞｰ '| | L.｣ ））
l ﾄ､ ﾊヽ ＞ _ _. イ/j/|.ｰ‐' | | | ! l
|l } ./ ヽ＞ヽﾊ｀¨´ _⊥.|"'| l │ |. i 」 ,. -‐;
i/ , v⌒ -‐' {_. ´ i ! ｌ _| l. | | / //
,孑'"´ ／_ノ7ｰ ､. │ l l､'´j､| | } |,.{ / ））
/) / ／／ ﾊ ｢ヽ } |__,.ヽ､__,. ヽ_｣ ﾚ' ; /
651 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:16:14 ID:O5Mz67WQ
_」こ二二 二＿＿ ＿_⊥_
／;;;:;:;:;:;:;::::::.:.:.:.:.:.:. 〉
/;;;;;;;:;:;::;:;.:.:.:.:.,．-── ‐‐─-く
＼;;;;;;:;:;:;:;:., ィ:7::l:i .:.:.:.::::::.:.:.ヽ.:.:.＼
`,n;;;;／.:.::/::::jiﾄ､ .:､.:.:::::::.:.l:::.:.l::.ヽ
ﾉ V .:::/,,_/:ﾊﾄﾄ､ .:ヽ.:::.:::|.::::j::::/
rん7‐､）.:ノ::/ｲ二ﾆヽﾐ､ ィ二j:::/::/ でも、なぜ”最後の”と言ったんだい？
. / o￣ ｀Vヽ::〈〈fでｿ` ,rジｿ !;.::/
/ .:.V 〉:::, ' ' ' ' ｀ ' ' /::/
.:.:.::V.:::::ﾄ､ ～～ , ｲ::/
.:.:.::::ハヾﾄん> -- ＜l/l/_
￣＼.:/:jこ{ ,ｨ勺>.､ ヽこﾄ､
〉.:::〉‐j //^j}ﾄ､ j〉 1‐}::.＼ｰ- ､_
／.:.:::::〉‐j // /j}1 l」 i ‐}:::::.:.＼:::::.:.ヽ
_／i.::::::1.::} ‐j j}1 | ‐}::::::::::.:.＼:::.:.
／.:.:i::|.:::::::|:::ヽﾝ､ j}1! _ﾉ,ソ::::::::::::::::::::ヽ::
.:.::::::|::|:::::::::i::::::::`ー-- ─ イイ.:.:.:::::::::::::::::::::::::::
_＿＿＿
／ ＼
／ ; _ノ′
/ ∪ :::（●
| "｀(__） ・・・・・・
＼、 /´ヽ
) ィ （"_ノ （そういえば、なぜなんだお…？）
/ /⌒ヽ ヽ ） |
i l | | |
| | | |-‐'
|.| | |
i〆 / |
ヾン´ l
| ィ |
l | /
〉 ノ 丿
/ /／
く、.,、,.,,（,≒,.,.,、 ,, ,. ,,, 、,,,., ,
652 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:16:37 ID:O5Mz67WQ
! |ｌ!│!ｌ│!l!│!ｌ!ｌ│
│!ｌ│!l!│!ｌ!ｌ│ ・・・・・・・・
―‐ ､ │!l!│!ｌ!ｌ│
／ .:ヽ │!ｌ!ｌ│ （”最後の”…”最後の”…
ｌ .:.:.l │
ﾍ .:.:.:.:/ そうだ、これからやる夫の前に待ち受けているのは
＼ .:.:.:.:.:.:.:く 地球との絆を断たれた悠久の孤独なんだお…）
ィ´ .:.:.:.:.:.:.:.:|
〈 .:.:.:.:.:.:.:.:|
/＞､ .:.:.:.:.〈
/ ! ｌ! .:.:.:.:.ｌ
/ { .:.ｌ
ゝ‐'＼＿＿＿_.:ノ
:::::::::::::::::::::::::::..
::::::::::::::::::::::::::::..
::::::::::::::::::::::::::...
::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::
653 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:17:05 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__./
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..::..:|
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ ＼: . :::|
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ノ ヽ､_ .ヽ.:: | （やる夫には、やる夫としての意識が、感情が残ってるお…
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;oﾟ（●）) (（ ●）)ﾟo ..ヽ|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| （__人__）' i:| 無傷のまま悠久の孤独に耐えて
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼_｀⌒´ .⌒ゞ'´| 生き延びられるはずがないんだお…）
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~'/⌒/⌒/ / |::|
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::（つ/＿/ /＼ .|::|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::（＿＿＿_/ ヽ:|
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ / / ＼ ._ﾉ:|
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: (_＿(_＿_）::￣::::::::::::::|
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
654 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:17:21 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ （やる夫には誰か、
/:::::: ヽ やる夫と似た存在レベルにある伴侶が必要なんだお…）
|::::: i
ヽ::: __／
/:::: ＼
|::: ＿）
|:::: i
＼___、_____ ノ ＿）
655 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:17:43 ID:O5Mz67WQ
（今ここにいるのは人間の世界との最後の絆、
かつてやる夫が知っていた”いのち”なんだお…）
r─────-､､
| .:.:.::::.`ヽ,
|_＿＿＿.:.::.:.:.::::::::::::::/
＿ﾉ__＿＿＿ ￣｀`丶､/
r'´ _ ＿_ _ ￣｀`丶〈_
ヽ,． .:.:.:.::::::::::::::::､::::ー- ､ ＼
/.:,.::::::ﾊ:::::ヽ::.ヽ::.＼.::ヽ:::.＼／
/::/.::::::|:::ﾄ､:::::仁ﾆーミ:::|:::::::::|
|.::|.:.::|_ﾉノ´`ヽ｀ ◯ `1::|::::::l::| やる夫、君の答えを待っているんだけど…
|.::|:::::K´ ◯ |//::/:/
ヽﾄ､::::ﾍ /::/:/
｀`1:ヘ r─っ , ｲ::/,ｲ
|/|.:::＞r‐r＜ |/ｲ´
|.::/^l/l:/＿／⌒ヽ
|/ , ィ´y'´ ,r=ヘ
// /介1 ,fj.:.:.:.:::.＼
656 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:17:58 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿＿＿＿__
| .l |
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| .l |
| .l |
|● l＿__l ● l | """"''""'""
| i j . ;;;;;;;;_;;;;;_;;;;;;_;;;;;;;;;;;
| `ー' .::::／ ＼;;;;;;;;;;;;;; （今ならその一部を利用できるモノリスの力…
| ::;;;;;.／ ﾞヾ;;;;;;;;;;;;;;
| ::::／ ─ ─ ＼;;;;;;;;;;;;;;;; それをうまく使えたらあるいは…）
| ::;;;.ｉ （─） （─） };;;;,,,,,;;;;;;;;;;
|＿＿::;;;;::... （__人__） ／;;;;;::;;;;;
;;;:,ﾁ''゛''::'' ｀⌒ ´'::''''' ﾞﾞY;;;;:;;;;;
::;;;;y'´ , `::::::::' `{;;;;;::;;;;;
::;;;.(, ″ '(;;;::;;;;;
;;;;;:`,ll'-､ ＼ ll |:::;;;;;;;;;;;;;;;
::::| ﾞ;,_ ,: ﾞ､ i;;;;,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;
:::::i :::: .'-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;ﾊ i::::: ....::::'' ｀'く;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
::;;;;;.ﾊ '(i|||||lllllllliiii＝''′ .,};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
_,,,,,lllllllｼ ,,illllllllllll″ ,＿_,,,,,,,,,iiillllllllllllllllllll
.(lllllllllllll､,,,ｨ'illlllllllllllllli, ﾞ lllllllllllllllll!ﾞﾞllllllllllllllll
｀”ﾞﾞﾞﾞﾞﾞllllllllllllllllllllllllｭ,,ｊ'llll !.llllllllllll
657 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:18:14 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼
／ （●） （●） ＼ ・・・・・・
| （__人__） |
＼ ` ⌒ ´ ,／ 訂正するお
ノ ＼
／´ _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
| ｌ （ l / / / l
l l ヽ /
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ さっきのはこう言うべきだったんだお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 『とりあえずこのメッセージを最後に
＼ ` ⌒ ´ ,／ 長い待ち時間に入る』、と
. /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
| ,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃ それは非常に長い時間だお
| ｀l￣
. | |
658 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:18:40 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_ ！！
／::::::::::::::::＼
／::::::─三三─＼ ハル、赤外線チャンネル30、29、28に入る信号を見るお！
／:::::::: （ ○）三（○）＼ もうすぐだお！
|::::::::::::::::::::（__人__）:::: | ＿＿＿＿＿＿＿_
＼::::::::: |r┬-| ,／ .| | |
ノ:::::::::::: `ー'´ ＼ | | |
／:::::::::::::::::::: | | |
|::::::::::::::::: ｌ | | |
j三三三三三三三三三＼
,. - = ＝＝＝＝＝＝==- ..、三ヽ
／三三三三三三三三三三三 ヽ三 ヽ
r'三: _, -―r ー -､- ､.___三三三三 ＼三 v
ヽ ｨ'´::::ﾊ ::::::::::::::::::＼ ::::::::::｀ .､三三三 ＼/、
. /:| :::::| l'ヽ::::＼ :::::::::ヽ!::::::::::::::＼三三三 ヽ
今、チャンドラ博士に / ::ﾊ! ::|!| ｰヽ_‐_＼:::::::ﾘ :::::::::::::::::::ヽ三三三}
' :::l::::ﾊ,:| ヽ ｲj;! /`‐-ゝj :::::::::::::::::::::::::ヽ 三 '
データ送信を一時中断すると知らせているところさ l ::ﾊ::::从乂 ﾚ′ /:/:::::::::::::'::::::::::::l／
| ' i:::r ' /ｲ/:::::::::::/:::::::::::ﾉ
ヽ ヽ:, __ ':::::/ｨ::::::::::::,. '
…AE35ユニット動作、長距離アンテナ方位変更… ヽ V_ヽ ./ ::://ヽ _. t‐ｫ,-､
ﾉ＼ / :::,j/ ,.ｲﾊ ' ⌒ヽﾉ-､_
ビーコン地球へのロック確認、メッセージを送る /／ヽヽ __ ノ, .イ ノ｢/::::::::::::::::::lヽj_ﾌ__
ヽ ::::| _j_ ﾉ､｢/i ':::::::::::::::: ∧ﾉ
ヽ| rﾉ.ｨl.､V/ /:::::::::::::::::::! !::::＼.
//`l||ﾚ/ /::::::::::::::::::::::::ヽj:::::＼＼
ノヾ / |/ /., -‐- ､::::::::::::::::::::::::::::＼＼.
,/:::::::` ｲ! // ヽ::::::::::::::::::::::::::lヾ＼ヽー ､
／ノ:::::::::::/_,.ィ | ＼:::::::::::::::::_::ト､l_:j ﾉ ./
／／ /::::::::/ｲ / ﾉ | | `ー イヽ ノ´ /
丶ー'､ :::::::::://`/／ V 三ノ ﾆﾆゝ'￣´ヽ /
V ノゝ:::::::`:::/ |!〆三三三＼__ /ヾ
,/／ `ー､/ |三三三|ヽ/:::::::::ヽ,
659 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:19:02 ID:O5Mz67WQ
/三三三三三=-: :´: : : : : : : ､: ｀: : ｰ.､三三三三三ヽ
. (三三三ﾆ. :'´: : :|: : : : : : : : : : :＼: : : : : ｀: .､三三三ﾆ)
ー＜／: : : : : : {: : 、＼:.:. : : : : :丶: : : : : : :.＼ニﾆ／
／: : : : :/:.:.:.八: : ＼: ＼: _: : : : :ヽ:.:. : : l: : : :ヽ/
. /://: : :.:7:.卞､ ﾉヽ:.:.{ ＼:.:＼＼:.:.:._｣≧: :.|: : : : : ',
/:/: |: : : :.|:.:/ //＼_､:ヽ ＼:く,ィ＜: :| _V: |: :.|: : : :'
|:ﾊ: :|: :{: : |:kメﾃ＝ﾐ ＼', ｫ夕テﾊ}^∧:.}: :.|: : :| | ALL THESE WORLDS
{ハ: |: :ﾊ: :.{ﾍうんｿ} ＼ 弋ゞ' ﾉ ′}/:.:/:. : :}:.! 『これらの世界はすべて……』
{! ヾ!:.:.:ヽ:.', ｀冖´ { ｀ ｀¨^´ /:.:./:.: :.:/:/
|:.:|:.:ヽ:.､ ＿ ／:／:.:.:..:/:/
}:.:!:.:.:.:ト＼ V⌒ ／イ:.:.:.:.:.: /:/
|:∧:.:.:.ヽ. ‘ _ﾉ //:.:.:.:.:/:/
ﾚ ヽ:.:.ﾄ､{＞.. ｰ . イ:/:.:.:.:.;.':, ′
, - ､ ＼{ ｀ }ﾍ｀ト __ -‐ 7:.:/:./:.:.:.:/ﾚ'
/二､_≧ー―‐ ´￣ ＼ {:./|ノ|:,ｲ/ ′
／ )_ヽ ＼r‐'⌒＼_'＿_
／ )__ヽ ／￣￣)又＼｀＜ )__
／' _〕ﾍ / r'￣ ７ｲﾍ ＼＼ ＼ )＿
／ / (＿ } ＼ヽ ノ /|ミ}! ヽ} ﾊア∧
660 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:19:25 ID:O5Mz67WQ
残された時間をフルに使って全文を100回近く繰り返した時
純粋な熱波の一撃が船を襲った
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
._,v- ' 'ﾞ￣￣¨^^'三≡=
.,ノ::::::::::::::::::: ﾞ'=､
..,r‐￢=- :::::::::::::::::::::::::::::::二＝ー .r ⌒ヽ
/ ＼ )､ !､ 二＝ー
/| ｝:::三三三三:: i ┣┫
ﾉ ＼ 三≡= ::::::::::::::::::::::::::::::: ）.━━━v━━━━v━━━━v━━━━v━┻┻━v━━━
| ￣ ::::::::::::::::::::::::::::::::: ］-───╂-───╂-───╂-───╂-───╂-─
|:::::::::::::::::::::::::::::::三三三三:::::::::::::::: __ ／|-───╂-───╂-───╂-───╂-───╂-─
（.´'¨¨' ' 'ー､､､､,三≡= vv--ｰ''ﾞ 「 丿━━━^━━━━^━━━━^━━━━^━━━━^━━
（ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 丿
丶 :::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::三≡=
.＼ 三三>'′
.ﾞ'‐__ ::::::::::::::::三三三三
¨'''ｰ--------二＝
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
＿＿＿_
／::: ＼
／:::::::::: ＼
／:::::::::: ＼
|::::::::::::::: |
／⌒::::::::: ⌒ヽ／
；/:::::::::::: ＼；
；/:::::::::::::: ＼ ヽ；
661 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:20:04 ID:O5Mz67WQ
ジリジリと船体が蒸発していく最中も
長い間、ディスカバリー号はおおまかな外形を保ち続けた
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
._,v- ' 'ﾞ￣￣¨^^'三≡=
.,ノ::::::::::::::::::: :二＝ー
..,r‐￢=- :::::::::::::::::::::::::::::::二＝ー .
/ ＼ )､
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ﾉ ＼ 三≡= 三三三三三三: ）.━━━v━━三三三三三三二＝ー
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|:::::::::::::::::::::::::::::::三三三三＝ー::::: __ ／|-──三三三三三三
（.´'¨¨' ' 'ー､､､､,三≡= vv--ｰ''ﾞ 「 丿三三三三三三
（ 三三三三三三:::::::::::::::::::::::: 丿
丶 :::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::三≡=
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三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
662 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:20:20 ID:O5Mz67WQ
しかし、遠心機の軸受けが固着すると共に、その運動エネルギーが解放され
――音のない爆発と共に白熱した破片があらゆる方向に飛んだ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
ヽ｀
´
´.
__,,:::========:::,,__
...‐''ﾞ . ｀ ´ ´､ ゝ ''‐...
..‐´ ﾞ ｀‐..
／ ＼
.................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´ ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
.......;;;;;;;;;;ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ .' ヽ ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ;;;;;;;;;;......
;;;;;;ﾞﾞﾞﾞﾞ / ﾞ: ﾞﾞﾞﾞﾞ;;;;;;
ﾞﾞﾞﾞﾞ;;;;;;;;............ ;ﾞ ﾞ; .............;;;;;;;;ﾞﾞﾞﾞﾞ
ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;............................. ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ
ﾞﾞﾞﾞ i;ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ;lﾞﾞﾞﾞﾞ
ﾉi|lli; i . .;, ､ .,, ` ; ､ .; ´ ;,il||iγ
/ﾞ||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(ﾞ
｀;;i|l|li||lｌｌ|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il ｀, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|liiﾞゝ
ﾞﾞ´`´ﾞ -;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lliﾞ /｀ﾞ
´ﾞ｀ﾞ⌒ゞ;iill|||lli|llii:;ﾞ|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_ﾞι´ﾟﾞ´｀ﾞ
´ﾞﾞ´｀ﾞ｀｀´ﾞ｀ﾞ´｀｀´ﾞ｀ﾞﾞ´´
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
663 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:20:43 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ u ＼
／ ／ ＼＼
／ し （○） （○） ＼ ・・・・・・・・・・
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／
＿＿＿_
／ u ＼
／ ＼ ／＼
／ し （＞） （＜） ＼ ・・・・・・・・・・
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／
＿＿＿_
／ u ＼
／ ＼ ／＼
／ し （○） （○） ＼ ・・・・・・・・・・
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／
664 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:21:03 ID:O5Mz67WQ
_＿＿＿＿
┌＜二三三三三≧
∨三三三三三三７
∨‐' ´￣￣二二ﾕ＿ おーい、やる夫
r=＝ﾆ二ニ三三三三三二≧
｀ヽ三斗‐〒::￣｀::.:‐＜三／ どうなってしまったんだ？
/:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ヾ:.::.ヽ､ ヽ
〃:/ﾄノ `ヾﾐ､｀ヽゞ:ヾ､:ヽ|
ﾚ!小ｌ● ● 从 |:l:i| 僕はいまどこにいるんだ？
. ﾚ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃:`ﾒ:ﾉ
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） /:./⌒i
＼ / ﾚ'｀＞,､ __, イﾚ/ ヽ/
. ＼/::::{i´ 〈/iﾄゝ |}:ﾍ､__∧
. ｀i:::{| /| |}ゝ ノ
665 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:21:20 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
／ ⌒ ⌒＼
／ （○） （○） ＼
／ ///（__人__）/// ＼
| u. `Y⌒y'´ |
＼ ゛ー ′ ,／
/ ー‐ ィ
＿＿＿
／ ⌒ ⌒＼ _＿
／ （⌒） （⌒） ＼〈〈〈 ヽ
／ ///（__人__）/// 〈⊃ }
| u. `Y⌒y'´ | |
＼ ﾞー ′ ,/ /
/⌒ヽ ー‐ ｨ /
/ rｰ'ゝ /
/,ﾉヾ ,> ／
| ヽ〆 |
666 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:21:34 ID:O5Mz67WQ
,ﾍ
＿＿＿_ / /
／＼ ／＼ ／ /
／（ ⌒） （⌒）＼／ /
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼ / あとで説明するお、ハル！
| |r┬-| |
＼ ｀ ー'´ ／ 時間はたっぷりあるんだから
／ ＼
/ ＼
/ ／＼ ヽ
／ ＼ ﾉ
U ヽ ノ
667 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:22:02 ID:O5Mz67WQ
ディスカバリー号の最後のかけらが、
彼らの能力を持ってしても探知できない彼方にまで飛び去るのを確認すると
ふたつの生命体はその空間を離れた
. ,,,,,,,,,. .,,,,,,,,,.
ｉ|ｉ|ｉ|ｉ|ｉ|i|ｉ|ｉ|ｉｉii丶 ｉ|ｉ|ｉ|ｉ|ｉ|i|ｉ|ｉ|ｉｉii丶
∠|ｉ|ｉ|ｉ|ｉ ┌──┐|i|iヽ ∠|ｉ|ｉ|ｉ|ｉ i|i|i|i|iヽ
. Λ|ｉ|ｉ|ｉ|i i二ニニ二iｉ|ｉ|ｉ|Λ .Λ|ｉ|ｉ|ｉ|i 、 ｉ|ｉ|ｉ|Λ
Λ/|ｉ|ｉ| i´ノﾉﾉヽ））） ｉ|ｉ|Λ Λ/|ｉ|ｉ| ● ●） ヽ ｉ|ｉ|Λ
|ｉ|ｉ|ｉ|ｉ Ｗﾘﾟ -ﾟﾉﾘ ｉ|ｉ|ｉ|ｉ| |ｉ|ｉ|ｉ|ｉ （ヽ（人__） /^ ） ｉ|ｉ|ｉ|ｉ|
|ｉ|ｉ|ｉ|ｉ （つ ⊂) .i|ｉ|ｉ|ｉ| |ｉ|ｉ|ｉ|ｉ / _／ .i|ｉ|ｉ|ｉ|
Ⅴｉ|ｉ|ｉ 〈__ _/_ 〉 ｉ|ｉ|ｉⅤ Ⅴｉ|ｉ|ｉ | 〈 ｉ|ｉ|ｉⅤ
Ⅴｉ|ｉ|ｉ し ⌒ Ｊ ｉ|ｉ|ｉⅤ Ⅴｉ|ｉ|ｉ ` ～ヽ_） ｉ|ｉ|ｉⅤ
ヽｉ|ｉ|ｉ|ｉ;. i|i|i|／ ヽｉ|ｉ|ｉ|ｉ;,.. i|i|i|／
´''- ;;;ｉ|ｉ|ｉ|ｉｉ|;;彡'' ´''- ;;;ｉ|ｉ|ｉ|ｉｉ|;;彡''
´" "´ ´" "´
668 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:22:25 ID:O5Mz67WQ
――新たな夜明けを、彼らのために用意された座から見守るために
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: . . . .. . . . .ﾟ . . . .
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::::::::::::::::::::::::::::.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . . . . . . . . . ｡ . . .
::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . . ,. -―- ., . ﾟ. . . ﾟ . + .. .
::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .. . . . ,. '" ｀ 、 . + . . .
::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . ,. 'ﾞ .:.. ` .､ . . . ﾟ . . .
:::::.:.:.:.:.:.:.:.: . . . . , ' ..:.:.:.:.:.. ヽ ﾟ ｡
::.:.:.:.:.:.:. . . . . ,.' .:.:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:... ヽ . . . . ﾟ .
:.:.:.:.:.: . . . ,.' ..;,;,;,; :.:.:.:.:.: ;,;,;,;,:.... .:.;,;,;,;,;, ....;,;,;,;,'., . . * . ｡
:.:.. . . . / ..;,;,;:.,;,; :.;,;,;.:;,;,;..:.:.:.:.:.:. ...:.:.:;,;,;..;,;, .:.:;,;,:.,;,;..', ｡ ﾟ . . . .
:.:. . . ,' :.:.;,;,;.: ..;,;:.:.;,;.:.:.:.;,;,;..... ..;,;,;..:.;,;,.: :,;,.. .;,;,.:.:', . . ｡ ﾟ .
:. . . ; .;,;,;. ..,;,;,;,;.:.:.:.:,;,;,:.:.:.:.. ..,;,;,.:.:.:,;,;,;,;:.: .;,;,;.:.. ; + . ｡. .
. . { .;,;,; .:.:.: ,;,;,;:.:. .:.:.:,;,;,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;,;,;.:.:..} . . . .
', .:.:.:.;,;,,;,:.. .:.;,;,;,;,.:.. .:. ; . ｡ + . .
, :.:.:....:.:.:.;,;,;,;,:.: .:,;,;,;,;.:.: ,' . . ﾟ
, :.:.:.:.:.:.: ,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;.:.:.:. .:.:.:.:.:.:. ,' ｡ ﾟ . ｡ .
. '., ....:.:.:.:.: .:.:.. .:.:.:.:.:.:.:.:.. / . .
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' , ....:.:.:.:.:.:.:.:.. , 'ﾞ
ﾞ ､ ,,,,,_____,,,,... ''"
そして長い歳月の後、
再び訪れる召還の時を待ち受けるために
669 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:22:41 ID:O5Mz67WQ
|i:i:| ,ﾍ､:iﾑ
ﾑi:iL / |
∠＞'ｰ ､ﾊ,_､ / /二ミ|, イ
＿＿＿ _,ｨ´_.::＾Y:>く.}.{示}〈_/ { ム､L _
. ィ久 ム气´:::ヽ::::::イ人ノ､ﾄｪｲﾉY ヾ､_/´ ヾ ＞
くr ´{ { ノ ｰ ' ´￣ ./、i!￣ 不.ノ::::Y＾:r..､ﾑ´ ‐- ､
｀ｰ` ‐ 一 ´ 〈 >lく´ ! ＼人人:::} Xミゝ、
l´ i! ヽ/ ｀ーx≧ー一 ´ ｀
ゝ 'ｰ≦!＿
/|´ﾊ | i! 人ヽ` ､
| l { !ﾄ ｲ〈 } ＼}
{ｲ_| }｀´ ヽ」 ﾄ､
}' ∨ _ .. ィ⌒ヽﾑｲ
〈ｰ} 〉,ﾍ ( / /
ﾄﾐV::|{ 〉 > イY´
| 〉ﾍ:}∨ | 〃
V'| .|∨ | '/|
/ l l '. !/ .!
〈 l .! / ￣
'. | | /
ー '
670 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:22:58 ID:O5Mz67WQ
サーシャがようやく我が目を信じた時には、木星の変貌が始まって数分が経過していた
――それは望遠鏡による観測の最中、木星が視野から動き出したことに始まった
／￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
/ ヽ
l::::::::: （●） | あれれ・・・？
|:::::::::: （●） |
|::::::::::::::::: ＼＿＿_／ |
ヽ:::::::::::::::::::. ＼／ ノ
671 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:23:16 ID:O5Mz67WQ
。
｡ ~そ::::::::::::::::
､_ ,, /:::::::■■::
`V::::::■■■
ｌ::::■■■■
～v,ん:::::■■■
l::::::::::■■:
。
｡ ~そ::::::::::::::::
､_ ,, /:::::::■■
`V::::::■■■
ｌ::::■■■
～v,ん:::::■■■
l::::::::::■■:
672 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:23:38 ID:O5Mz67WQ
／￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
/ ヽ 望遠鏡の安定が狂ったのかなー…
l::::::::: ／ ＼ |
|:::::::::: （●） （●） |
|::::::::::::::::: ＼＿＿_／ |
ヽ:::::::::::::::::::. ＼／ ノ
／￣￣￣￣￣￣＼
／ U ＼
/ U ヽ あれ…？
l::::::::: ＼,, ,,／ .|
|:::::::::: |||（●） （●） | 一緒に映ってる小型の月は動いてない…
|::::U:::::::::: ＼＿＿_／ |
ヽ:::::::::::::::::::. ＼／ ノ じゃあ、動いてるのは木星の方なの？
673 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:24:08 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿＿＿＿
. ／（●） （●）＼
／ ＼＿_/ ＼
/.. ＼/ ヽ
|:::::: | それなら低倍率にして…と
l::::::::::: .|
|:::::::::::::::::..... .|
ヽ::::::::::::::::::::::::::::...... ノ
／／￣￣￣￣￣￣＼＼
／／ ＼＼
// ヽヽ
l l:::::::::. | | ！！！！！
| |:::::::::: （（●）） （（●）） | |
| |::::::::::::::::: ＼＼＿＿_／／ | |
ヽヽ:::::::::::::::::::. ＼＼／／ ノノ
674 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:24:31 ID:O5Mz67WQ
木星は太古に定められた軌道から外れ始めているのではない
およそ考えられないような事を始めていた
・ ・ ・
縮んでいるのだ
;;;;;::::::: :.:... ﾚ.>'-'└=-'´"mﾗ､,.）
;;;:;;::. =､ j '´ __｀)
;;;;`ｰ-､ｦ ー二､
;:. / r ´￣ ｀ヽ ー＝､'
::.｀'`ｦ /' . -‐- ､ ヽ ノ
;::::｀ヽ {./ rｭ ､ ヽ.} ／＿
>へ_i ヽ;:`'ｰ-‐'.ﾅ/ っ
"'' { `ー==-'´ /／ヽ
つ=-^､ ｛'"ー=､ :;;;
} ,､ノ爪ゝ､ .,,::;;;
ラ>' '~´`5､ ., r'^ j^ヽ__, `ー
縮み方は急速で、同時に木星は
くすんだ灰色から真珠のような白へと、光を放ち始めていた
675 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:24:51 ID:O5Mz67WQ
なぜという理由はともかく、
何が起こっているのか不意に思い当たったのはその瞬間だった
サーシャは大声で警告を発した
＼＼＼＼ ＼＼＼
／￣￣￣￣￣￣＼ ＼＼
／ ＼ キャプテン！！
＼＼ / へ ／ヽ ヽ
|::::::: （●） （●） | ＼＼ みんなも！！
＼＼ |:::::::::: |
|::::::::::::: / ￣￣￣ ＼ | モニターのところへ！！
ヽ::::::::::::.＼ ＿ (⌒ヽﾉ ノ
／￣￣￣￣￣￣＼
／u J u ＼
/ u u u J ヽ たたたたたた大変だよ！！！！
l::::::::: |
|:::J::: u （●） u （●）u | 見て！！あれを！！！
|::::::u:::::::: ＼＿＿_／ |
ヽ::::::u::::::::::. ＼／ u J ノ
676 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:25:09 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
／ ヽ / ＼
r⌒ヽ ／ ;;（ ＞） （＜）
/ /＼ .| l|lii!:::::: __´,_ ::i
〈__/ ｝| ::::::u; / / ;::::|
/ ＼ ｀⌒´_／
/ ＼
/ ／￣￣ヽ ）
＿ r ／⌒ヾ／ ／／
"ヽ | i, i (_ノ
| ヽ/ ヽ､_/ /::::::::::::::::::::::::::
ヽ､_／ / ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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677 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:25:35 ID:O5Mz67WQ
..＼、 '､ 1 ./ ./ _／ _,, ｰ''"゛ _,,,.. -ｰ''''"´
ﾞ'-、 ヽ, ! ./ / _／゛ _,, ｰ''"゛ _,,,.. -ｰ''''"´
.''ｰ..,、 . ＼ ヽ ." / / ,／゛ _,, ｰ''"゛ _,,,.. -ｰ''''"´ ＿_
. ﾞﾞ'' . ＼ . ″ ." / : ／゛ ._,, ｰ''"゛ ._,,,.. -‐''''"ﾞ´ ＿__,,,,,,.......... --―ｰ￢''''''^ﾞﾞﾞ￣´゛
.. -‐;;;;,ﾞ,ﾞ＿............--―ｰ￢''''''^ﾞﾞ￣￣
＿＿＿＿ '^＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
_
... -‐''"´ ,,． -ﾐ,ﾞ''ー ..,,,ﾞﾞﾞ''''―- ....,,_,
,／ 、 .､ ｀''ｰ､,、.｀ﾞ'''ー ..,,,_ ｀ﾞﾞ'''''―- ..,,,,_
.／ 、 / .! ｌ ｀'-、.-､ ｀''ｰ .._ . ｀ﾞ'''ｰ-..,,,_ ｀ﾞﾞ'''''― ....,,_,
／ .／ ,i"/ ｌ ， ! : ､ ﾞ'-、ﾞ''-,, ..,..｀''ｰ ､、 ｀ﾞ''''ｰ ..,,_ ´ﾞﾞ''''―- ..,,,,_
,／ / / / ,! ,! .! .ヽ. ﾞ'-、 ﾞ''-､ ｀''ｰ..,、｀ﾞ'ｰ ､、 .｀ﾞ'''ｰ- ..,,_ ｀ﾞﾞ''''―
″ . / /゛,i′ .,! ! . ! .､ .ヽ. ＼ ｀'-､. ﾞﾞ'ｰ､、 .｀''ｰ ..、 ｀ﾞ'''ｰ- ..,,、
/ ./ / l .,! ｌ .ヽ .ヽ ､ ｀'-、 ｀'-､. .｀''-､,、 ｀''ｰ ,,_ ｀ﾞﾞ'''ｰ ..,,、
./ ,i′/ ! ! ! ヽ .ヽ ヽ, ｀'-、 .｀'-､ ﾞﾞ'ｰ､、 ｀ﾞ'ｰ ..,,
.″ ./ / ! ,! .l .ｌ ｌ, ヽ .＼ ＼ ｀''-､ ｀''ｰ..,、 .｀ﾞ'ｰ ､、
. / / ! ! │ ! ヽ .ヽ ＼ . ＼ ｀'-､ ｀''ｰ､、 ｀''ｰ ..、
./ ./ .l .,! .! ! ｌ ヽ .ヽ. ＼ .＼ .＼ ｀'-､ ｀''-､,、 .｀''ｰ ,,_
./ / .l | ｝ ! . ! .ｌ, ヽ, .＼ .＼, . ＼ .｀'‐､, .｀''ｰ..、 ｀''ｰ.
,＿＿＿＿_
／-―- ､__, ＼
／ '叨¨ヽ `ｰ-＼ ｳｵｯ ﾏﾌﾞｼｯ
／ ` ー /叨¨) ＼
| ' |
| ｀ヽ.＿__ . |
＼ `ﾆ´ ／
＿＿＿_ l＿
／ ｕ ＼ ／ …って、これは何ですか！？
／ ＼ ／ ＼ ＞
／ Ｕ （○） （○） ＼ ＼ 超新星！？
| ｕ __´,_ Ｕ | いや、隣のアルファ・ケンタウリが爆発しても
＼ｕ /__/ ／ こんな規模にはなり得ません！
678 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:26:54 ID:O5Mz67WQ
光が突然薄れた
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::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::: :::::::::::::
サーシャが外側の太陽シールドを下ろしたのだ
／￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
/ ＿＿＿ ＿＿＿ ヽ
l:――‐|::::::::::::::::|―|:::::::::::::::|―.| やってやった、やってやった
|:::::::::: ＼＿／ ＼＿／ |
|::::::::::::::::: ＼＿＿_／ |
ヽ:::::::::::::::::::. ＼／ ノ
679 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:27:38 ID:O5Mz67WQ
直視できるようになった光源は、針の先ほどの点
――大きさも何もない、あまたの星のひとつに過ぎなかった
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::::::::::::::,,,;;;;''' '';;;;;;,,,, '''';;;;,,,, ,,l|l, ::::::: '''';;;;,,, '''';;; ''''';;;;;;;,,,,,,:
,,,,;;;;;;''''''' ''''''';;;;;;,,,, ''';;;; ,il!;;,li! ::::::: ,,,,,;;;;;'''' '; ''''';;;;;,,,
:::::::::::::::::: :::''''''''';;;;;;;;,,,,il!; ;li! ::::: ::::::' ''';
::::::::::::::::::''';;;,,,,, :::::::::::::::::: ,,,,,il!;; ;;li!,,,,, :::::::::::::::::::::::::::::::,,,:::::::::::::
''';;, ,,,, :::::::,,,;;-=ﾆ二三;;; ;;;三二ﾆ=-::;;'''''';;;,,, ,,,,,;;;;'''''':::::::::::::::
'';;;;;;;'''';;;;;,,,,,,,,;;;;;;''''''''';,,,,,,;;;''''' ''''';;;;""il!;; ;;!li'''' '''''';;;;;,,,,;;;;''''''';;,, ,,,;;''
:::::::::::::::';;;'' il!; ;il! ::::::::::::,,,,;;;'''' '';;,, ''';;;;;;;,,,,,,,;;;'''''
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＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼ そんな…これが木星のはずなんてありません！！
／（ ○）}liil{（○）＼
／ ＿´＿ ＼ つい数分前に見た時は
| ヽ |!!il|!|!l| / |
＼ |ｪｪｪｪ| ／ 遠い太陽の四倍もの直径があったんですから！
680 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:28:08 ID:O5Mz67WQ
一瞬の後、その小さな星は爆発し、
次に木星は――木星であったものは――再び膨張を始めた
＼ _, - ― … － - ､_ ／
丶 ,.:: '´:: :::::: _＿__ :::::: ¨丶_ , '
丶 ／:::::_ -－' ´￣ ￣ 'ー ､ ::::::: ヽ , '
丶 ／::_;; -'－―＝= ------ ―－- ゝ- -－'- ､＿
_,. -－:::' :::￣￣:::::::: :: 二三三二二二:::.＿＿＿三二 :::::::::::::: ¨'－-､_＿
,.:::'´:::::: 丶_:::, -- ー－'´￣: : : : : : : : : : : : : : :￣￣´¨丶- ､:::::::::: :::: :::::::::::::::: ￣::丶
, イ::::::::, -‐'´／:. :. :. :. :., '´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ': ;￣´¨¨:.丶､￣ヽ:: :::::i
/:::;:: ィ´{ ,.:':. :. :. :. :, :': : : : : : : : : : : :丶:. :. :. :. :. ヽ ¨ヽ::ﾍ
/::i ´丶´` － -_:. ; ':_:_ :-:－― - - _ : : : : : : 丶:. :. :. :. :. ヽ / 丶:}
丶::.､ _, -－ '´￣-― ￣ : : : : : : ヽ:. :. :._:. ノ '´ /
¨丶,r'´￣:. ; ': : : ー -- ＿ : : : : ヽ:._;: -ー:ｔ '´
/:. :. :. :./: : ＿ _ ＿ ￣冖￢=-､＿:. :.',-‐'
／:. :. :. :./: : :丶!
｣:. :. :. :./: : : !
/:. :. :. :./: : : ! !
l::. :. :. :./: : : ! !
＿ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿_:＿_
:::: : : : : : : : :: ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ::: :::::::: ::
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681 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:28:28 ID:O5Mz67WQ
まもなく光球の輝きは急速に衰え、
太陽と同じくらいの明るさとなった
しかし、さっきの星は依然として中心部で輝いている
. .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . . . . . .. .. .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... .. .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
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.:;:;:;:;:.:.:.:... . . .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. . . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
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.:;:;:;:;.:.:.:.. . .:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:. . ..:.:.:;:;:.
.:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... .ο Ｏ ／ 。;:;:;:;:.
.:;:;:;:;.:.:.:.. . .:;:;:;:;:;:.:.:.:.. .. ヽ。 Ｏ ／ ο . ..:.:.:;:;:.
.:;:;:;:;:.:.:.:...ο ヽ 。 ／/ Ｏ_, 。:;:;:.
.:;:;:;:;:.:.:.:... . .:;:;:;:;.:.:.:.. . iヽ:''"ﾞﾞ'':.,／ . ..:.:.:;:;:. . ..:.:.:;:;:.
.:;:;:.:.:.. . .:;:;:;:－―＝＝ニ二 ;: :; 二ニ＝―‐‐;:;:. . .:.:;
.:;:;:;:;:.:.:.:...。 'Ｏ :､,. ..,::'､‐- 。:.:.:.:;:;:;:;:.
:;:;:;:;.:.:.:.. . .:;:;:;:;:;:.:.:.:..Ｏ ／／｀ｖ:: ､j 。 Ｏ_,:.:;:;:;:;:;. . ..:.:.:;:;:.
.:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... ./／。 | ヽ.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;.:.:.:.. . .:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:／ ο Ｏ.:.:.:;:;:;:;:;:;:. . ..:.:.:;:;:.
.:;:;:;:;:.:.:.:... . ,:;:;:;:;:;:／:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:. . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
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.:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... .. .....:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:..... .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
.:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . . . . . .. .. .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
. .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
682 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:29:34 ID:O5Mz67WQ
,.．¨￣￣¨丶
. / ＼ 船は既に木星から1光分以上離れていますが…
/ ⌒、::::::: ヽ,
/（ ○）::::::::::::⌒ ..i もう空の4分の1以上を覆っている光球の外殻の速さは…
. i ::::: （ ○） |
＼ ´ /
＼ ⌒ .＿_／
/ ＼
＿＿＿
,／ ＼
,,---､ ノ ヽ､＼ ― 、 なんてことだ！
l ｌ （ ○）}liil{（○）＼ |
| | ＿´＿ | | 光速の半分近いスピードで迫ってくるじゃないですか！
| | ヽ |!!il|!|!l| /／ /
ゝ |ｪｪｪｪ| ／ 数分後にはレオーノフ号を飲み込んでしまう！！
彡 ＼ ／
彡 / |
./ |
683 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:30:02 ID:O5Mz67WQ
誰も口をきかなかった――
人間が出会う危険の中には、あまりにも華麗で常軌を逸しているために
心が現実と受け止めず、近づく死をただ呆然と座視するしかないこともある
(⌒' _ -
-‐ '´￣￣｀ヽ､ , '"
／ ／ / ､ ＼ ／
//,'/ / | ヽﾍ ヽヽ ん | !''! !'''、ヾ "!、
. 〃 {_{ノ | jj トﾊ. l ｉ | //ﾙ |.! | | 人 ヽ,,''!,,
ﾚ!小ﾍヽ＼ ／ ●'l从|、| | 〃;;;i '!!, 代 !i、＼|ヽ!ヾ !
ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ |ﾉ / !! ;;;|. 'ヾ、ﾞ ﾞ.:;;;;iiiiiiii!!!!!!"" ヾ,
/⌒ヽ__|ﾍ ゝ._） j /⌒i ! !,;;ii||i;, ﾞ 〃;杰;"ヽ "､
＼ /:::::| l＞,､ __, イァ/ / "!?段;, ._ヾｼ- !. /
. /:::::/ヽ.| ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ ":;i|i; ,,// ///" !/
｀ヽく ヾヾ ヾ∨ :/ヾ:::彡'j ;;/
/
ヾ;;;:-
i、 _,, - _=-
. / .／ﾌ 7 , -‐ x l i i i ', i、ヽ-'''
/ ,/ / / ／ ／ i i ｊ | i、 -‐'' ' ／
ﾚ/ / ／ 〆ｰ‐‐く. / / i | i、 ,,-'
r/ ′ ′ '´ .ィ´厂l/! / } / | }| ﾊｧｰ… i、 _,.-i;;
!′ ｒ__ ､ｊ/｀￣厂ヽ! /j! ｊ /}! ヽ--‐=|!!!;:
. ! / .} ` ー‐''/〃 ハ ﾉ !!;:
ｊ / ﾉ / /イ !"
ｒ‐‐'―- ､ ／! ___ / /
厂￣￣｀ヽ ﾞ> l＼ ゞ二) ／ｊイヽ.
,′ Ｘ. l ヽ. ___ . イ / .| ＼ ＿__ ＿
. / n / ! /ｰ ､ ｒ‐‐／ ｜ ∨＼ -‐''"´￣ ｀ ｀''ヽ=､
/ n / l /、c | |ｰ l｀ヽ. ｜ .∨ ＼ ,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r（:::::::::::::::::,、_ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, ｒｒ～ヅ ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾌﾊ ﾐ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─￢,〈::::::::::::::::::::::::::::::
〉ﾞﾞ`'''Tjフ￣ ヽ::::::,ｨ ,､ヽ:::::::
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ﾊ:::::::
/.. "´ ２ﾉ/ l:::::
. ヽ.ﾆ,｀ __／ :l::::
. 'ｰr_‐; .ｨ l:::
〈.. /:{ ヽ
｀} ／:: ! i
丶、,､. イ:::::: !
684 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:30:28 ID:O5Mz67WQ
当然のことながら、呪縛から最初に抜け出したのはターニャだった
／::::／／-――‐-..｀＼::: :ヽ
r'‐_=/:/´/|::::.:.:.:.:.:.:、.:.:.:｀:lヽｫ┴､
/く_,ｲ:/:::/:ハ::::.:.＼::.ヽ::.:.l:.:l:.:l＼ｲ
〈//:::||:.ト/!::|、::ト､::.:.ヽ::.:ﾄ､:斗:.ﾄ._∧
ﾊ/:.:.j:|:.|:ハ_トヽ| ＼:.ﾄ∠}:ﾊﾊ:.ﾄ､〉ﾍ ワシーリ、できる夫！
i:::/::::小::ﾄKf.:心ﾄﾄ ､.イﾁ::.ﾄ〉|A:|:.:.:.:.:!
|::|:::::::l::ﾊﾄハぅ_ﾘ , !ぅ_ﾘ ﾚ |:|:.:.:.:.| すぐにブリッジまで来てちょうだい！
|::|:::::::l!::.|ハ. ￣ ,.-―- ､￣ ﾊ´|:|:.:.|:.:|
|::l!::|::|:l:.l:.:/:＼ { } ／::::|::|ﾊ:.:|:.:|
l:ﾊ::|::|::!:|:.|_:／{j ｀ 三 ´イト::＿j::.:ハ:|!/
| ｨﾍﾄ::l|:.| /__ __| |:/７7ヽ
ハ |:.ﾄﾄ:| |-‐ ｀二 ´‐-! ﾉl:.:! ! l
ハ ヽ !:! |‐二 - ､｀７ !:l l / !
} ヽ | l:.! ｢ ｀7 // l/ ｜
| ヽヾ､ | j /// j|
! _L､＞ -┴-く｀ヽ/ //r‐ュ' ｜
●
●
●
685 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:30:55 ID:O5Mz67WQ
/: : /: :/ィ′′ /: : : : : : : : ヽ :＼ | : : ヽ : ＼
/: : /: : ′: /: : /: : : : {: : : : : : :＼: ﾊ: : : : ',¨＼:ヽ
r=＝f{ : : | : : l: : ∧: : : : ヽ: : : : : : : |: : ', : : ハ､ ミﾍ
| / .| : : |: : A ､|_ﾊ: : : : l ＼ : : : A: ‐ j‐: : : | ヽ ,′
ア | : : |: : ハ { ヽ: : | ‐七/ } ハ: : : : !､ ∨:1
,' >､_ ハ: ::ﾄ {ｨ尓了ミ ヽ{ ｨ云 ミK.|: : : : |⊥≦: | さて、どうしたらいいかしらね…
/ / / /: ヽ : { ﾄｲ } | |心 j:l !: : : : ! { V
. / /.7 ハ : : ド､弋__り 七_り' |: : : :ハ ヽ ＼
V: :/ /: :{.∨∧ ' ,'.: : :,' 八 {＼/
. |: :l l: :∧ {: :ハ 'J ｲ: : /‐': : l |: :|
. |: :|V /l: :ハ: : ハ - ー- /:l :/ : : : : !ィ: .:|
. |/.|:/:.∧ : : ヽ : : {＞‐一、 イ: :〃: : : : : ﾉ |: : |
. | lハ: : ヽ: : : ＼/ _. -、__〉_ . ≦に: :／: : : : :.ィ: : :|: : |
V_r-ﾍ 〃 ´ ｀ 〈 / ! ´/: : : ::／: 八: :ﾄ､/
.イ l | ∨ ¨￣ヽ }′ ハ |: : ／￣7 7- ｧ､
/ l ! ! } ‐…､ V_ ＿ , -} lイ / / / ヽ
. / .l ! ! } ー }ノ|´ ＿ ｀ヽ_/ / / / ＼
＿＿＿
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （ ー） （ー） ヽ …これでは、とても逃げられないでしょうね
| u ___｀___ |
ヽ、 `ー '´ ／ でも、生き残る確率を高くすることはできるでしょう
⊂⌒ヽ 〉 く /⌒つ
＼ ヽ / ＼ ヽ /
686 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:31:12 ID:O5Mz67WQ
＿＿__
／ ＼
. ／ ノ ' ヽ＼ いま船はあれに横腹を向けています
. ／ ／）（ー） （ー） ＼ 背を向けて小さくまとまればいいんじゃないでしょうか
| ／ .ｲ ' |
∨,'才.ﾐ). -‐‐- ／ そしてあれとの間にできるだけたくさんの質量をおいて
. | ≧ｼ' ＼ 放射線シールドにします
／＼ ヽ ヽ
. /:.,:.:.／:.:／:.:.:.:.:.: ／:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.l:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:',:.:.:.:.:',:.:.:.ヽ
/:.ｲ:./:.:.:./:.: ,:.:.:.:.:/:.:.:.:.:ｨ:.:ｨ:.:.ｨ:.:.:.:. ﾊ:.: ﾄ､:.:.:.:.',､:.:.:.',:.:.:.:.:.',:.:.:.:
´ .l:/:.:.:./:.:./:.:.:.:./:.:.:／ |:'.l:.:/.l:.:.::.:/ l:.:.' ヽ:.:.:.l ヽ:.:.!､:.:.:.:.ｉ:.:.:.
|':.ｨ:.:':.:./:.:.:.:ｨ:.:／ l:/ l:.:.:./ |/ ヽ:.:l ヽl :.:.:.:.!､:.:
―|ﾊ:. l:.ｲ:.:.:.ｲ l:/｀ｰ､ |' !:.:/ ' !:' _ .－〉:.:.:l‐ヽ よし、まかせろ！
' ヽ!' l:.:./:l ' ィ＝≧ｪ.､ |: ' _ｪ≦＝､/:.:',:.'
{ l:./:.:l __ヒラ_ ＞- ' ゝ -＜_ヒラ_ .':.:.:.:' !
!ヽl':.:.:.:! , ':.:.:./ '
! !:.:.:ﾊ ｉ: ':.:.:.ｨ
.! l:.:.lｰ:. !j l.:. /ｉ:. / l
l !:lヽﾊ l.:.:. / .!:/ !
! l:l ヽ /:.: ／ !' !
687 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:31:29 ID:O5Mz67WQ
. /::::r‐…ーt/::::::::/..ィ:::::::::::::::::::ヽ::::ｰ..､. ､､::ヽ
/:::::::L-'ﾆ''７::::::::: /::::::|::::l::::::l:::::::::::::';:::::::ヽ:J:';::::ﾍ
. /:::::::::::r'´ /::::::::://::;r ﾍ:::|::::::|::::::::::::::';:::::::::';:ヽ';:::::ﾍ
;':;'::::／rｸ-/:::::::::/ｨ_:/ l:::ﾄ:::::ﾄ::::::::::::::l:::l::::::}:::';::!::::::',
l::l:／.:'::/ ./:::::::::::;' |:/｀ヽ､';:l.ヽ::',ヽ::::::::::|l_Lィ,!:::|::|::::::ﾊ
. l::l〈 /::/ /|::::::::::::| ,.|!ﾃｭヽ､ヾ.､ヾ:. ＼;:ィﾙ|:::/::::l:::|:::i::::| そうね、できる夫
. |::|::｀::/ ,{｣:::::::::::ﾄヽ' { f'^! ﾊ ｀ ｀ ,ｨ5ﾆﾄl:;ﾀ:;.ｨ::::!:::|::::|
|::|::::::|ヽ /:::|:::::::::::| ヒﾆｿ bり/rｹく.ｿ::/::|:|ｌ:::| γ線やX線についてはもう遅すぎるけど
|::l::::::|::::｀:::::|:::::::::::| 、 ¨´〃ﾍ_/:;ｲ:::l::| ｌ:| このあとゆっくりした中性子やらα線やら、
|.ﾊ:::::|::::::::::::';:::::::::::ﾄ __ ' 〃 ,'-1 |:::;'::l. ﾘ ほか何かがやってくるかもしれないわね
|l |::::::';::::::::::::';:::::::::::', ヽ､ ﾆ´ _,r'｀7^!、,' ,!:/:::;! ,l
. ｜|::|::::ヽ::::::::::ヽ::::::ﾄ:', ｀ ,､... - 'ｽ / ,! Y ノ/l::/ .,'
|::ﾄ.:::::〉.::::::::::ヽ:::| ヾ、 ′ ヽ / .}/ / .l rﾚ'/:/ ./
l:|,ゝ' ヽ:ﾄ:::::::|ヾ、 ヽ､ r' / / ﾊﾉ ヾノ. /
,∠ - .._ 1 ':;::l ヽ -'7 ´ / /ノ// ﾞl
. /-‐…‐､ ｀ヽ､ V' ヽ／ ,l /-‐'/ ヽ
/ _.. -- ､ ＼ ＼ ヽ 'l´| ／一´ ＼
688 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:31:53 ID:O5Mz67WQ
炎の環はほとんど空いっぱいに広がっていたが、
一方で輝きもみるみる衰えていた
丶 lヽ 、: .: .:. :.: .: .:. :. :. . . .: .: .: .: .: .: .: .:. :. :′. :. :.: .:. :. :.,; :, :;, ;, , ,:,: ,: ;,, :;,:; ,:; ,, ,. .. . ., . ..
＼,ノ ｀ ､_＿ノ丶 . :.: .:. :.: .: .: .:. :.／: .. . . . :.: .: .: .: .: .:. :. :, , :;,: ;,, ,; ;,: ;,:; ,:;, :;, ,. ,. .
＼＿＿ . :. :: .: :. .: .: . .. . . .: .:' .: .:. :., :;, :,: ;:;, , . . .
"'' ;,; ,;, , , 丶 .. :. :.: ...: _.: .: .:. :. :., ;, :;, :,: ;, ;,, . .
" '; ,; ,;,;,; , ／. :. :.: .:. :〈/.. : . ,;: ,; :;,: ,:; , . .
'; :,: , :;: ; ,;, （＿＿＿＿, :. :.; :;, :,: ;, ..
: . :;, ;,, ;,; , ,.-''~ .:. :. :.,:; ,; :;,. ,; ;, :;,: , .,. .
: .:. : ,;: ,;,;,;,; ／ :.:;, :, :;, ; ;, , ,., . ,. . ..
.: .: .. ;, :,;, ;, , / :.: .: .:. :. :. :.,; :, :;:; ,:;, ,. ..
.::.:.. ..: ;:, ;,; ,;, l .:.: .:.:. :. :.,; :;, ,;;, , .
: .. ;:, ,:;; ,; , ＼＿ :. :.:;:, ;:, :, ;, , .. . . .
: .: .., ;:, :; ,; ,, ＼ :. :. . :;, :;,: , . ..
: .: . .:;, , :;, ;, /￣ :. :. . .,; :,:; ,:; :;, ;, .. .
. :. :. :. .;:, ,; ,,' _/ :.: .:丶 :;, :, :;, ,. .
:. . : .; ;:, ;, ,; ／: .: ;:,: :;, :;, ,. ., . ,.. .
:. .::; ,;;, ,; ＼＿＿ :. :. ; :,: ;:; ,. ..
, ;:, ;: ,:', ;,; ＿／ .. . .: .,:;,; :;, :; :; ,. ., . .
, ;,; ,;,;,; ,;' / :.:. :. , :;,:; ,:; ,:;,. ..
, ,; ,, ;,; ' /＼| :.: .: .:. :. .: .:,; :,: ;,:; ,:;, ., . ., .,
, ;, ; ' ／ :.: .: .:. : .:. :. :. 丶. . . :.: .: ,; :; :;,: ;,:;, :; ., . ., . ..
l .: .:. :. :. :. :. :. .. .: :. :.: .: .: .: .: .: .:. : ,:;, ::, ,:; ,:; ;, ,.. . .
l￣＼/ :.: .:. : .: .:.〈､ :. :. :. :.: .: . . :.: .. . . . : .: .: . . : ,;: ,:;, ;, :;,; ,:;, ;, ,; .. . ,
/＼ l .: .:. :. : .: .:. :. :.: . .. . :. :.: .:. :.: .: .: .:. :ｬ､. :. :. :. :. :. :.: .: .:, :;,:; :;, ;, :;, .. . ,, .. .
/. ＼| .:. :. :. :. :.: .: .: .:. : :. :. :. .. . :.: .. . . . :.: .: .: .: .: .:､. :. :. :. :. :. :, :;, :;,:; ,:; ; ;,: ,: ;: ;,:;, ;, , , , ,. . .
689 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:32:25 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿
／ ＼ この調子なら助かりそうですね…
／_,ﾉ ＼ ＼
／ （ー） （ー） ＼ 我々は太陽系最大の惑星の崩壊に立ち会いながらも
| ' | 生き残ることができそうです
,'⌒ ＿ ＼ ⊂ﾆﾆ⊃ ／
ヽ＿ノ ／ ＼
690 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:32:41 ID:O5Mz67WQ
木星の吹き飛ばした炎の殻はすさまじい印象を刻みつけたものの、
なんの危害を与えることもなくレオーノフ号を通り過ぎていった
この距離でガスの通過を感知できたのは計器だけだった
:::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::
:::::::::::::: ::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::: :::::::::::::: :::::::::::::::::
:::::::::::::: :::::::::::: ::::::::::::::::::::: ::::::::::: :::::::::::::::::
::::::: ::::::: ::::::::::::::「 ]＿ :::::::::::::::::::: ::::: :::::::::::::
:::::::::::: :::::::: :::::::::::: | |::::| 从:::: ::::::::::
::::::::::::::: :::::::: | |::::| |lllll| ::::::::
::::::::::::::::::::::: :::::::: | |::::| .|||||| ::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::: | |::::| |ﾍ ﾍ :::::::: :::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::＿| |::::|. |::ﾍ ﾍ :::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ／／_,.--、ﾍ |: : |==込、::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::: ::::／／/XＸ く _)ハ /＼| ｀ヾ:心､_ :::::::::::::::
:::::::::::::::::: ,ﾍ , r =ニ.Y tｪｪ=彳ﾂ Y/ ^ ＼v‐┐｀ﾞｰﾞニ ＝ァ::::::::::::::::
:::::::::::::::::: / ／７xXｨ7ﾍ＿ ﾞ二壬＿ ｨ7７|＼ ／彡'/ / /7／::::::::::::::::::::::
|/__/xXト|へ＼//_,.-‐ニ |{ { {|V ￣￣ﾊ /.:7了::::::::::::::::::::::::
:::::::|! /XXr/1 , > ,､＜´ |ゞ-へ＼ ＼ ハ .::// :|
::::::::::::ｨ､├'XXr/ |r"／| | ｀丶ﾐヽ､|三三个 ﾞ､ｰ_-L_| .: 〔::::ト,::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::/ Y⌒ヾトｖ' Y : : :| | : ::::::::ヾﾂ三三ﾐl|彡手| ￣ .: : :/:::/::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::へ ド-クﾉ ＼::::| |::::::::::／三三Eﾘ||ﾙ／ V７┐ :::::/::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::/ / 〉 ,.「 r-､ _＞=＜_rｰｧミ三ﾐア |/: /|/__| :::::/:::::::::::::::::::::::::::::::
l / / | /|ﾍ 「~|￣|ﾚ ,.〈 Fト､ミ} /::::: / /＼| ::/
:::::::::::::::::::::::.| /| | / メ | /ｲ |ﾍ「~||￣ /ハﾍ 〈 |::: / /､＼〉
:::::::::::::::::::::::.! レ| / ::ﾘ { |/ ハ. || / ,.| ﾞvﾍ ﾍ Y -/1 y'::::::::
::::::::::::::::: レ ﾍ | / ::/ | / / `| ''￣ ト.､ | ﾍ rｹ⌒ヾ／:::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::: i ０ V ::/ /Ｖ 乂ﾘ ゞ､j! ト､｛彡､;;;ﾉ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::Ｖ l:::/ / ｜ / ＼|ﾍ ゞ-く :::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::: ヽ lﾘ / : ::レ" ト ﾍ ﾍﾊ::::: :::::::::::::
| : : ::}二ﾍ ト､ ﾍ Ｎ
/ |: : :::/ / ﾊ ＼ ﾍ ト､
/ |:::::/ ,! l ｝ |l＼_Vﾍ ヽ
ハ /ﾚ_| l | /ﾉ N.| V∧ }
| {/ / | | // |ゞ､ V∧ |
691 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:33:09 ID:O5Mz67WQ
, -―- ､ -― - 、
／ ,_ -―‐- _ ＼
／ ,ｨ／_ -――- _ヽ ヽ
/ ,.-/ /´ / ＼ ＼｀ﾍ ヽ. ',
/ rｲ / 〃./::.{:. l:. ヽ:.ヽ:.ﾊ fﾍﾊ
/ 〉i,'./:{{:..{:. ﾊ:..:. !:.... !:ヽ..',::i| |ヽ>',
/ く/| l.::ij＞k{八::.:{＼:::..};ｨ匕}:ｉ| |_∧ﾊ ワシーリ、被害は？
,' i:ヽ| l.::|ｨfﾁ必`＼ヽ くfﾁ必ﾒ'! L!Ｎハ
i ! .::ｌ.::{| ヽﾄ, r'_;;ｿ r'_;;ｿ l |:: l:..i i
| ! !::::! ::i.:: ﾑ ´ ＿' ___ ｀ ﾊ :j:: j:: l |
| ! !::::!::∧:: {ﾍ { } ,ｲ,' /::: ,':::::i |
ヽ!ﾊ::::ヽ:::ヽ:.',::＞,､ ゝ._ _ノ , イ::/ / ::./:i!::::!:l
,‐＜ﾞヽ=､{ヾヽ f,/＞ｰ＜{_1`/ / :::/_ﾉ}::ﾘ/
/ /⌒ﾝ＜ヽ ＼ ﾄ､_ _,, ﾚ／ {::/ }}ヽ〈'
/ / / | ｀! V‐=＝=-V ヽ }} l ヽ_
〈_ ' ' j ! V￣￣ V / / } ﾍ≦＼
/ ヽ,､ / i! i! / / / j ヽ
r‐ '― / ｀~ ∧ i! i! / / / ／ }
/ /. ∧ ヽ ! rtz ! ./ / / ／ ／＼
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ: ﾍ:.:.:.:.:＼
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.: :ｉ:.:.:.ｉ:.:ﾊ:.:.:.:.､:.ヽ
/:.:.:.:.:.:.: :/:.:.:.:.:.:./:.:.:.:./:.:.;ｲ:. :/:∧:.:.ﾄ､:.:!:.:.:. :',｀ ､
ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.: :/:.:.:,イ:／/ イ:./ ∨! ヾｉ:.:.:. :ｉ
!:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:/:. :/ !' /' !/ ﾘ |:.:.ｉ: :ｌ
:.:.:.:.:.:.:.: :!:.:.:.:.ｉ: :/.- ――‐ - ､ , ― ､!: :|､:.! たいしたものはない
',: :i.:.:.:.:.:._:.:.:.:|:/ ＿＿ /＿ ﾊ:.:! ヾ カメラが一台焼き切れただけさ
ｉ:.:!:.:.:.:./ ∨:.!' :! ´ ﾋ:::} ｀ ｉ ﾋ::}｀/' }/
!:ﾊ: : :{ (', : :ﾄﾞ､ :. ｉ ' 放射線検知器はどれも平常値を超えているが
∨:.:.ヽヾ',:.:| ､ ｌ 危険量に達しているものはない
ヽﾄ､:.:Y＾ﾍ! ノ /
Ⅵ ヽ r― ｧ ／
＿＿_| ＞. ー /_
,. _´.:.:.:. : :! ＞... _＿/ : ｀ヽ
/ : : ｀.: : :く ｉ､: : : :｀:､:ﾊ ＿
／ : : : : : : : : :丶 | ー､ : ; : ｀:ミヽ｀:､
＿／: ＿＿ : : : : : : : : :｀: ､ 丶 ヽ ; : : : :/: : : >― ､
／: : : : : : : : : : ｀: : : ､.:.: : : : : ＼ ハ: : : /: :.; へ ヽ
. {:＿_ : : : : : : : : : : : : : : 丶.:.: : : : :＼‐- ´ !:. :;: :.:/: : : :ヽ ﾊ_
/ ￣｀ ､＿: : : : : : : : : ＼: : : : : ヽ＿__ イ | : ｉ: :/: : : : :/ ...: ヽ
. / ヽ: :｀ ､: : : : : : : : ＼ : : : :ﾍ !:.:.!:.:ｉ: : : :.:/ ..:.:. ヽ
692 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:33:33 ID:O5Mz67WQ
, - ─- ､＿
／ ｀丶
rー‐く::／ ﾝ-―ー- ､ 、 ＼
｛(こ 〆.:::／ ＿＿__ ＼ ヽ..::::ヽ
__/'´/ 〃7了.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ.j ::ヤ￢寸 カテリーナ、皆が受けた被曝量を調べて！
／,ｲ>/ .:::/,':::{:::::!:::::::::::::::::ヽ ::|:. ::::Vヽ_,ｲ
ﾚ／,ｲ ::/ :{:ﾊ＼{ ::､::ヽ ::::::}::_|_: :::::l >::|
{／::| :!{.::ｨ'f坏ﾄ＼{ヽ ,>＜ﾑ:!:::::::: Ｋヽ:ﾄ､ …どうやら運が良かったようね
|::::ヽ::ｉ:ヽi. r'_;ﾒ ヽ´ ｲ圷ﾊ|::::::::::|＼/ヽ>
|i:::::::ﾄl::ﾊ. , r';ﾝ´j::::::::: l: V やる夫に感謝しなくちゃ
|i::::::::!:::: ﾍ {＞ーｧ /:!::::::::/::/ それからできる夫、あなたにも
ｌN:ヽ:ヽ::',:::ヽ､ヽ _,ノ ,.ィ::/::::::/ /
ヾ ／}::}八::::ヽ＞.-‐か／7::／∨
r＜¨ リ＼｀ヽ､＼__ { 〉/イ l )}
f⌒ ＼ ＼ヽ ）' ＼ﾆﾆ∧ | |!彡ﾍ
| ＼ ヽﾑ ヽ‐' .| | }ﾍ,__,ｲ
r-ヽ ￣ )＼ Vrj／￣ヽ ヽ
| ＼ // /)ミ ｰ-∨ /￣ ヽ
| (＞―‐'/ /勺ヽ¨ア / }
| ＼三三‐'ノ ＾ヽ/ /-―一 '
693 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:34:13 ID:O5Mz67WQ
／.: : ／二二二二_ ヽ| : : : |: : : : : ヽ
/.: : : : :/.: : : : : : : : : : :＼| : : : | : : : : : :∧
. /.: : : : : { : : : : : : : : : : : : : :| : : : |⌒ヽ: : : ∧
/./': : : : ∧: :!、 : : :| : :l : : : :| : : : | ＼ 〉 : : :.!
i:,' l : : : : i斗::| ＼ : :|ヽ｣ｘ' : : | : : : | 〉'.: : : : | ところで…
l| ! : : : : |,rfﾄl､ ｘ|' ,ｨﾁえ、| : : : L. ｲ.| : : : : | この出来事をどう解釈する、できる夫？
l : :|: : '. ﾄィl {.ノ::ﾘ'^| : : : :|｀i | | : : : : |
ﾄ､: |: :ﾊ ｰ' ｰ‐' .| : : : ,'_ﾉ l.｣ : : : : l
| :Ｎ :| :'. ' 'J j : : :/. :レ : : : : :,′
| :l | :| : ＼ ｰ ､ /. : : /.: : : : : : : : /
| :| ヽ| : :l : ｀ . __.. ´'. : : /.: | : : : : : :./
ｌ :| ｜ :|∨ : : :r‐} /' } :./ﾍ | : : : /.::/
. ヽ! ∨:L.ゝ‐'´／ ／,::/ .ｿ.: ／.::/
/７Ｎ ∠｀ヽ／ /' ／- '´｀ ｰ'-､
/ / /¨ヽﾝ _. '´ '.
, ′ / , ′ ／ |
＿＿＿
／ ＼
／_,ﾉ ＼ ＼
／ （ー） （ー） ＼ わかっているのは
| ' | 木星が太陽になったということだけですよ…
,'⌒ ＿ ＼ ⊂ﾆﾆ⊃ ／
ヽ＿ノ ／ ＼
694 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:34:38 ID:O5Mz67WQ
_,..:-:‐:────::‐-:､_
＿,,.イ´: : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
/￣／: : : :.:/ﾆ二二二二二二|: : : : : :ヽ,-‐┐
ヽ,/: : : : : : ｉ: : :.|V: ::|: : :|: : ;-‐|: : : :|:／ __,|
/: : :ｉ: : : ::||:＼| V::|＼:|／: : :| : : : | ＜::} 木星は太陽になるには
＿＿＿＿＿＿＿＿_ｊ: ｉ: ::|: : :;/ﾘ ヽ:{ヽ ∨ '´` ＼;/|: : : ::|＼ ｀> 小さすぎると思ってたんだけど…
============ｭ | |:/|: ::|:::/::} ,=====゛ , '=====|: : : ::|:.: :ヽ.,イ
|| | | |: :|:.:;{:::ｊ ' |: : : :|＾ヽ:: : :|
|| | | ∨|/:｀ﾉ |: ::ｉ::|_,,ﾉ:ｉ::.:ｉ:| 誰かが木星のことを
|| | |. |::::ヽ、 ゝ-'ｰ( ,|: ::|::|:: : :|:/｀{ 「出来損ないの太陽」って
|| | | |:;γ'"´ゝ-'"ヽ--─‐‐'" |: ::ｊ;/:;∧{' 言ってなかったかしら？
|| | | _,/´ { }ｭ／ ／／ｊ;/´~`ｰ--､
|| | |ｒ'´ ,r',＾｀ﾍ.＿＿,,ノ ／／ ,_ }
|| | | __,/ヽ--'"} |"/ ／／ ,-ｒ,-─'ｉ"~|｀ |
|| | | ヾﾆ二,,/ |/=＝'"／ /´ ,ｉ | {
|| | | ,イ > r-‐‐'´ 〈 |＿_,,〉
||:__|__|｀─‐'´ {/ｒｭ＼ｰ-､__＿__,,} |===}
__ ... -‐ ､
, -.::''.:::::::::::::::::::::..`ｰ-.､
／::::::/:::::::;::::::,:::::::::::::::::::::..ヽ.
イ/::/:::::::;ｨ::::/::::::::::::::::::::::::::::.ヽ,
/::::i::::／.l::/l::ﾊ:::::,i::::ヽ:::::::i:::::::l そうなんだよ
/;ｨ::{:/ｰ､ｌ/_.!' |:::ハ:;∧:::::ｌ:::::::l
／ |::| ﾃ''ｯ､｀ 丶ｰ- ､ i;:::|::::::/ 木星は核融合反応を起こすには小さすぎる
.|::l , 'ﾃ''ｚ､ l:::ﾘ::::::i
.|/| / ｒ.Kヽf''i/'ｌﾉﾘ ――手助けなしではな
ﾊ ｀ | .| l .| |ノ
,小. - ､ .| .l/././､
_,,ィ'´.H. ﾞ.. ,, -'" ,/ ￣ﾞ'ｰ､ ザガートカが何を目論んでいたか、
''´ / { ' ｀''r'´ ／ / ヽ これでわかったわけだ
/ ヽ､ ,ｨl イ / / ヽ
./ .,ィ＾i }_/_/l |/ , i
'.‐'" ヾ{;:::;}::;;/|. l. / |
695 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:35:06 ID:O5Mz67WQ
_＿
__,,..-:‐::─::─:‐:‐:-＜´__ ￣｀ヽ、
,.ィ´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ、
／: : : : : .:/-‐‐'"￣￣￣￣゛`ｰｉ:: : :｀ヽ､＿__
/: : : : : : ::/__,.:-‐:─:─:‐:-:─:─|: :ﾍ'"￣ /
/: : ;/: : : :/"::{::､:.: : : : :＼:: : : : : : :|:.: :ﾊ. ､-:ﾍ.、
/: :;ｨ'|: : : : {:: :λ::＼:.: : : : :＼:.: : : : :|:.: : :| ＼:.:ﾊ どんな仕掛けを使ったのかしら
ｊ;／ .|: : : : |:.:/ ∨: :|＼:: : : : :|＼:;ｨﾍ|: : : | ,>:.:}
く. |: : : : |::| ∨::| ＼:: : :|,／＼:|: : :/:ﾍ,／λ::|
〉 |: : : : |::|/´｀ヽ:| ＼:|,_＿__ }:.:/:: :|:.: : :|'|:.:| ワシーリ、もしあなたに
/＿___,|:: :|:: :|:ｊ _＿,, `ｰ'" ｵ弐ﾃ７ｊ;/::.: :|:.: : :ｊ |::ｊ そんな契約が持ち込まれたら
|:.|:: ::ﾊ:: :|:: :|ﾏ弐チﾃ" V:ｨ:;ﾘ,,' ﾊ::.: :ｊ: : :/ ﾚ' どうやって木星を爆発させる？
|::|: ::{ ∨:.: :|､込ｨ:;ﾘ_,' ､ ￣"´ 〈:: : :/:: :/
|:ｊ|: ::ゝ､{: : :∧"￣ 〉::/:: :/
|' |: : : : :ヽ､: : :ヽ、 ,ヘ、 ,.ィ::/|;／
∨: : : :: : :;r'^ﾍ:＞‐-｀-､-‐r＜´_:|;/
ヽ､:ﾄ､:.:.:_} ｒ,〉 ＼_＿__,} /∧
｀ `{二二ﾆl､ ＼ﾆﾆ| //､ ﾍ、
|"￣￣~}､＿ ＼ｊ // ヽ､ﾊ
| ｊ / `ｰ-､_//､ ,r‐┴-､
| , /:::ｊ::::;> |`ｰ-‐'´|
￣￣￣￣￣￣￣￣ヾ､＿,ノ'´￣￣￣￣￣￣| |￣￣
| ｊ
`＝＝'´
_＿＿__
..:.:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ー､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
/:.:.:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.: ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/:.:.ｉ:.:.: ｉ:.:ハ:.:.:.ｌ､:.:.:ｉ:.:.:,.:.:.:.:.:.:. ｉ 俺はただの理論天文学者だよ
／ 〉:.:./ｌ/ ＼:! ヽ:.!ヽﾄ､:ｉ:.:.:.:. ｌ その方面の知識はあまり無いんだ
／ ／:ｌイ ' ｀ ｀ ｌ:.:.ｉ:.:.ｌ
/ /／〉:.:.ｌ _＿ ノ ´ ￣ ヽｌ:.:.!ヽ! …しかし、そうだな…
ｌ ´ イ !:. ! ‐― ' ｀ー ‐ ｌ / _ﾉ
. ｌ ｉ Y｀ﾊ ｉ !'7〃 …うん、もし木星の重力を10倍にしたり
. ｌ ' ｉ. ヽ ! .ｲﾂ´ 重力定数を変えるのが許されないとしたら、
. / / ' _> ―_－ ／ !､
ｌ ／ / ､ ｉ｀ ､ __ イ ／ ヽ_ …木星の密度を高くするしかないな
´ ｀ー‐'｀ / ｀ー､ ,－´ / ＼
ｉ ｉ‐ ´ｉ / ｀ ｉ ｉ´ヽ. / ｀ ､
ｌ ｌ ! /. ｌ ! ﾊ / ＼
. ,| | ヽ/ !＿' V , , ヽ
/.ｌ | /:.:.:.:ヽ / / ／ ｉ
!/! ｌ＼ ｉ:.:.:.:.:.:.ｉ ／ / / ｌ
. , ! ヽ !:.:.:.:.:. ! ´ ! / !
696 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:35:25 ID:O5Mz67WQ
_＿＿
／ : : : : : : :｀¨ｰ-､
__＿/: : : : : : : : : : : : : : : ¨ｰ-､
／: : : : : : : : : : ; : : : : : : : : : : : : :｀¨ｰ､
／: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
/: : : : : : : : : : : : :{: : : : : : ;ｲ : : : : : : : : : : :ﾍ
./: : : : : : : : : : : : : :.',: : :ﾄ､::/ｉ: :/ヽ: : ﾄ､: : : : :.ﾍ 先に断っておくが、これは思いつきを
i: : : : : : : : : : : : : : : ﾍ:: :l !/ l/ ヽ::l i: :i: : |ヽ! 口にしているだけだぞ
l: : : : ﾍ; : : : : : : : : : l-',:l──--､_,,!/ ヾ!l: :,' ヽ
ﾉ: : : : : r､: : : : : : : : :l ゞ-t‐jヾ /'ｰ､l:i/ 木星はそのほとんどが水素から成っている
!ｲ: : : :/ ﾍ: ﾄ; : : : ﾄ; :l ー¨- 〈ftﾂﾞ/| ――いや、成っていた、か
i: : : ,' ',:l ',: : : l ',:l ',￣,'ﾊ!
',: : :ヽヽ-､!: ',: : :l '! 丶､l もし水素の大半をもっと重い物質――
',ﾄ､: : :ヽ__,,i ヽ: :l ／j 中性子物質やら何やらに変換できれば、
:i: : : : : :i ', ヽ! ＿ _ ,ｲ そいつらは中心核に向かって落下する
',!i: : : : l ヽ、 ヽ r'" ∨∧;!
',::ﾄ;::ﾄ! ヽ､ ｀￣二¨/
ﾚi ヾ!: /
__f´¨ｰ--､＿ ー,--"
／: j ｀¨ｰ-,､ ,'ｰ--､_
／: : : : ｀ヽ､ f´ ゝ._i L＿
／::｀ヽ、: : : : : : ｀ヽ､ i: i ｀¨1i: ,' ｀ヽ
＿,／-: : : : : ::ヽ: : : : : : : : ::ヽ、/ j ○ /'j / ー /｀ｰ-､
'":丶､: : : : : : : : : : i: : : : : : : : r‐'ヽ,ヾ､ i､ﾉ,ｲ ／｀i: : : : ｀',ヽ、
697 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:35:53 ID:O5Mz67WQ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ: ﾍ:.:.:.:.:＼
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.: :ｉ:.:.:.ｉ:.:ﾊ:.:.:.:.､:.ヽ
/:.:.:.:.:.:.: :/:.:.:.:.:.:./:.:.:.:./:.:.;ｲ:. :/:∧:.:.ﾄ､:.:!:.:.:. :',｀ ､
ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.: :/:.:.:,イ:／/ イ:./ ∨! ヾｉ:.:.:. :ｉ あの何十億というザガートカは、
!:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:/:. :/ !' /' !/ ﾘ |:.:.ｉ: :ｌ 吸い込んだ水素を使って
:.:.:.:.:.:.:.: :!:.:.:.:.ｉ: :/.- ――‐ - ､ , ― ､!: :|､:.! それをやっていたんだろう
',: :i.:.:.:.:.:._:.:.:.:|:/ ＿＿ /＿ ﾊ:.:! ヾ
ｉ:.:!:.:.:.:./ ∨:.!' :! ´ ﾋ:::} ｀ ｉ ﾋ::}｀/' }/ 純粋水素からより複雑な元素を作る
!:ﾊ: : :{ (', : :ﾄﾞ､ :. ｉ ' ――つまり核種合成というやつだ
∨:.:.ヽヾ',:.:| ､ ｌ
ヽﾄ､:.:Y＾ﾍ! ノ / この仕掛けは知る値打ちがあるぞ！
Ⅵ ヽ r― ｧ ／ どんな金属も不足することがなくなる
＿＿_| ＞. ー /_
,. _´.:.:.:. : :! ＞... _＿/ : ｀ヽ レアアースだろうと
/ : : ｀.: : :く ｉ､: : : :｀:､:ﾊ ＿ アルミニウムと同じくらい安くなるんだ
／ : : : : : : : : :丶 | ー､ : ; : ｀:ミヽ｀:､
＿／: ＿＿ : : : : : : : : :｀: ､ 丶 ヽ ; : : : :/: : : >― ､
／: : : : : : : : : : ｀: : : ､.:.: : : : : ＼ ハ: : : /: :.; へ ヽ
. {:＿_ : : : : : : : : : : : : : : 丶.:.: : : : :＼‐- ´ !:. :;: :.:/: : : :ヽ ﾊ_
/ ￣｀ ､＿: : : : : : : : : ＼: : : : : ヽ＿__ イ | : ｉ: :/: : : : :/ ...: ヽ
. / ヽ: :｀ ､: : : : : : : : ＼ : : : :ﾍ !:.:.!:.:ｉ: : : :.:/ ..:.:. ヽ
_,...-:::￢ｰ-､.... -....､.
,..::'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､
／::::::::::::::::::::::::＿＿:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ: ､ で、それが実際に起こったことと
. ,.:':::::::::;: -_..二....--......､.._｀ ヽ ､::::::::::::::::::::ヽ｀ヽ どう結びつくの？
,.:':::::::::/:::´::l:::::::､:::::::::::::l::::::｀::ﾄ...､ ｀ヽ::::::::::::::::', ',ト､
. /:;::::::::/:::::ヽj_:::::;.ﾍ::l､:::::::ﾄ.:::::::::l、::::ヽ |:::::::::::::::::l. l l ｀i、
/;ｨ:::::::::l:;::::::/'l.｀ｿ､ 1ヽ:::::| ヽ::_;:｣ィ‐:::::|::::::::::::;:::::l | ｌ、 ｀l__
〃|::::::::::'::|::/ ,r ￣｀ヽ ヽ:::|-ｧ＾￢ﾍ.ヽ:::|::::::::::::!｀ヽ─-,.l ', ｀ ｰ ､
. ′|::ﾊ::::::::|::ｌ l l l′ l. V::::::::::/､./､ﾆ‐1｜ l. ヽ
,.,ｲr'ｽ::::::l/ ヽ、 ノ 、 ﾉ /::::::::/ .l::l ｣ヽ´ | l-一 ´
(...__| 'ｧ:ヽ:::l、' ' ￣ ｀ ー ´ /::::::;/::Ll:::::7 /｀ヽ一 '′
ム-‐ﾍ::｢｀ ‐ ､..＿_......_ ' '_,.ィ::::;.く::::::::､:::::ト.⊥ -'
｀ ｀¨ ¨´ /r ´ ｀ヽ､:ト､|
´ ｀
698 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:36:14 ID:O5Mz67WQ
/ ／ ..::/.::/ .:::::: /.::::::/.:::::!::::::..!.. l ::ヽ｀ヽ
i / .::::::!::/l ..:::／/.:::／!:::::/l::::::::l:::::l:::....l !
! ! l .:::::::/l/__l／ /／ ｌ:::/.:::!::::/!:::::!:::::::!::!:l
ｌ /l/l .::::::/ ＿_ ｀ヽ、 ｌ/ .::::l::/.:l:::/l:::::::!::!::!
V く ｌ .:::/ ¨ 疋ﾀ` ヽ､ノ .::::::_j/ -―ｌ:::/.∧l 中心核が十分に重くなれば、木星は縮退する
∨ｰ!::/ ｀¨ ／fr芹､:::／l/.:/ おそらく何秒とかからんだろう
j/iヽl/ /.:::::┴'..:::/./ j/
. ｌ::∧ { ::::::::::::::/.:/ ああ、そりゃ難点はいくつもあるさ
. __/V ::ヽ ／..::::::::::/.:/ 結合エネルギー最小の鉄をどう乗り越える？
／i/ ! ::::::ヽ _ .:::::／ j/ 中心からのエネルギーはどう運ぶ？
.三l :: ｌ :::::::ヽ、 __‐-..::::／ チャンドラセカール限界は？
.三 !.:::::.ヽ、:::::::::ヽ、 ....:::::／
三ﾆｌ:::::::::::::＼::::::::::::::ｰ匕＼
699 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:36:26 ID:O5Mz67WQ
_,..-－-､,..-‐.､_
,..‐:':.:.:.:.:.:.:.:,:.':.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:ー...､
／:.:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.､:.ヽ
／:.:.:.:.:.:.,:.:./:.:.:l:.:,ｉ:.:.: ｉ: ',:.:.:',:.:.:.:.:.:.',:.:.:ヽ
. /:;:':.:.,:': :/: :.l:.:./l:.ハ:.:.:ﾄ､:',:.:.:',:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.ヽ
/ｲ:.:.:/:.: :ｉ:.:./l:/ !' ヾ:! ヾ!ヽ:.!ヽ:.:.: ::',:.:.:.:.:',
/'/:.:.:.':.:.:.:ﾊ/. !'_＿,,..-' ヾ ゝ､__ﾞ:! ヽ:.: :l:.:.:.:.:.l まあ、手始めはこの程度でいいだろう
l:.:.:.:.ｉ:.:.:.:ｉ'´￣ ￣｀ｉ: :l:.:.:.:.:.l
l:.:.:.:.:ヽ: :l ＿_ ＿ l:.:.!: :ｉ:.:.:l 細かい部分は後で考えるからな
l:.ﾊ:',:.:.ヽ! -――- -――- }ｲ:.:.:l:.:ﾊ!
!' Ⅵ: :',｀ ｉ ｉ:.:.:ﾊ,' !
{ ﾐ,:.:', .:| ,':.:/ .} それとももっとうまい理論をひねり出すか
､ヽ,:.', :! ,':./ , ′
＼ゝ', ,':/メ
ヾ:.､ ー ―― ｲｲ/
ヾ:ｉ ､ ￣ ｲ:/ .'
:l ヽ ／ l:'
,-┤ ｀ー－' ├-､
/ ゝ､ 才 ヽ
_,-'´ｉ ｀ヽ ,-‐' ｉヽ､_
_,..-'´ .l /｀ｰヽ / -‐ﾍ l ｀ー､_
_,...-‐'"´ l ハ Ｏ | | 〃 ハ l ｀ー-､_
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒＼ あてにしていますよ、ワシーリ
／ （● ） （＜） ＼
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
〉 ⌒ヽ
. | ､ ＼＿
! ヽ ＿⌒)
700 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:36:54 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
.. ／ ＼
／ ─ ─＼ しかしもっと重要な問題がありますね
／ （●） （●） ＼
| ' | なぜやったか、です
＼ ⌒ ／
. /⌒ヽ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
./ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
_
〃 ヽ
!ｌ _,. !‐ ' ´￣ `￢ト､＿＿
メ'´て＿＿＿,. -‐ツ‐丶ヽ､ ヽ
／ ｀ ｰ───‐ ' ´ ヽ冫 ヽ
. ,ｨ, / / ｌ ',ヽ `,
// // i ﾄ､ i. !. ﾄ ' i, まさか、あれが事故だということはないですよね？
,' i ,! ! ﾊ ｌｌ!ヽ ｌ ｌ li i ｀,
. ',ｲ ｲ ｌ i _!ﾄ i十￢､ .i | i| ∥ i!
i ! .i{,ｌ i「 ヾ. i ｌ!r:ｭ､ヽ| !'ミ､. ! !ｌ ｌ
' ｌ !ｌ !i |!,なﾑ', !ｲﾋ'!ﾊヽ.! iり !｝ｲ ｌ | ,'!
!|. i!.! i.!ﾍ ﾄiヽ |ｌ! ﾏじi ' !ｌ !'_/ レ' ｰ'
! i ! l !. `′ ヽ! ｀´ |i ﾚ'
l ! i ト､ ﾏ''つ ,ｨi|! |￣ヽ､＿
l i ｌ:! ｀ ァ'ヽ, ,..ｨj/ !i iｿ ソ ｀ゝ
i !. i:! i ´ わ i | ｌ !,. '´_,. -‐-
',､ i,! ,. ﾍ )_!__i!ｨ! ,!.､‐'´
` ､!,' ヽ. i ヽﾍ.ｌ,' ヽ
/､ / ｀丶､丿 i ! ,ｿ
,i 厂`‐-､_冫 ! /
〃 i ヽ_,.-'´ヽ i
701 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:37:06 ID:O5Mz67WQ
,ｨｭ-‐-､＿
／: : : : : : : : : :｀ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : :ヽ
ｲ : : : : ,ｨ ./ﾘ| ﾄ､: : : : : ゝ ・・・・・・・・
!: :/: :,ＡZ__ |/' >r.､: :N
!'ヽ: :! ―- ﾆ| .! .!ﾉ
_人_l､u. i .(ヾ| .! iヽ
_,.．-'´/:::::| ヽ ～ ,.ﾈ､ ト､
r'´:::::::::::::く:::::::| ﾉ｀ =く. .|::ﾔ .|:::｀ﾞｰ､
/:!::::::::::::::::::/::::::.ﾚ'＾YニY/ﾚ!:::ヽｚ='＝i::::::::ヽ
/::::::!::::::::::::::::ヽ:::::::| .〉-〈 /::::::〈:::::::::::::|:::::::::::!
／￣￣￣￣￣￣＼
／ U ＼
/ U ヽ
l::::::::: ＼,, ,,／ .| ・・・・・・・・・・
|:::::::::: |||（●） （●） |
|::::U:::::::::: ＼＿＿_／ |
ヽ:::::::::::::::::::. ＼／ ノ
702 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:37:29 ID:O5Mz67WQ
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿,ﾉ ⌒ ＼ ・・・・・・恐るべきアイディアですね
. ／ （一） （ー） ＼
. | ´ ij | しかし、その可能性は除外しても
＼ ⊂つ ／
／ ＼ いいんじゃないでしょうか
＿＿＿
／）／＼ ／＼
／ .ｲ ' （●） （●）＼ 事故だとしたら、
/,'才.ﾐ). ､_',__, ＼
| ≧ｼ' | そもそも警告なんてなかったはずですから
＼ ヽ ／
703 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:37:42 ID:O5Mz67WQ
r=､､
' }}
, -──メ‐ - ､
／ 丶ヽ
. ／' ヽ丶 そうとばかりは言えないんじゃないでしょうか…？
//i 〃 ,ｲ i ､ ､丶
// ｌ i / /!| i | .|ｌヽヽ i ', うっかり山火事を起こしたとしても
ｲ | |ﾉ 勹「 ! l || ! i. |! i ! できる限りみんなに知らせようとするでしょうし
! ! !.! !ri=H ｌ || ! |! ∥|
| | kﾚ ヒﾊ.'､ '| / ! l i | !!i|
ヾｉ! j､ ゝﾆ' ヽ/ ﾚ レ ! ! ∥!
!| |L､ """ ""u |ﾉ |!
ｌ ﾙヘ r‐っ ／､| |
| ! ／i ヽ､ ＿, .ィ´ヽ | !
ﾄ. !f. ! 丶 ／ ｉ i丶'、
／!ヾ || ｌ ,ヽr' ! │/ ヽ
/ ヽ ヾ ∨ 〉ト丶/ ﾚ / ヽ
/ ヽ | /_/ｉ |ﾍヾ､〉 ｌ ,' i
704 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:38:07 ID:O5Mz67WQ
,. '´ : : : : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : : :.`ｰ 、
, ' ./ .::/ :∧
/.:/ .::/ .::′.:::′l : : ::::::.: : : : : : :!::.:.: : : : : :.∧
./"/. : ::′.:::!: :.:::,l :| : : :::ｌ::. ､:::.:.: : :|::: : : : : : :∧
.′.:.::| : :::;!: :::/.|.:∧: :.:::ﾄ､:::|＼:::.:.:|::::: !:::. : : : :∧ ……もうひとつ、
|.:.:.:.:.:|.:.:/ !:.:/ |/ ﾞ､:.:l ﾞ､l ヽ:.:lヽ: : |:::.:.:.:.:.: : ﾊ 答えが出ないままに終わった問題があるな
| ;!.:.:.:|::/ _|_'＿_ｌ ﾞ､| ｌ＿＿ﾞL_ヽ::|::.:.:.:.:.: : : :|
|/l :.:.:|ﾊ´ ＿＿､ 、 .l ´ z＿＿_ ｀ﾞ:|::.:.:.:.:.:|:.:l:.:!
ｌ l:ﾊ::l:::! ´_辷.｣｀ ゛ ´_辷_ﾘ_ :|::. /|/:.:.ﾊ:′ カール・セーガンの言った通りに
l |:!: ! ! ::|::./´!ﾞi:/ ! 木星に生物が見つかるんじゃないかと
!l:::! .:; :|:/i // ずっと期待していたんだが
ﾞl: l 、 ::|'ノ/:/
|ﾊ ,‐-'.:/
ヽ ./:.:.:/|′
ヽ ´￣￣゛ .／!:.:/
＼ ゛ . :´ : :l'|′
|:＼ . :'´: : :.::::|､
. r‐| ｀ －''´ _... ‐ '"´ ｀､_
／| ｀ ‐､ _.ノ´ヽ ／:::＼
_,./ : :| / >´i 〉、 ／::::::::::::::i-.._
_. '´:/: : : :! .ハ.0l - ! ／::::ﾍ, '::::::::::::::::::::!::::::｀: :- .._
_... '´ : : : /: : : :.:|∧:::ﾞ､|＿i／:::／ /.:::::::::::::::: : : |:: : : : : : : :｀: :- .._
_... '"´: : : : : : :.:/: : : : :.:| >'"´:::::｀::'、 /::::::::: : : : : : : |: : : : : : : : : : : : : :｀: :- .._
_,.．-──- ､､
,､-'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀`ヽ､
,r'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀､
/::::,r'ﾞｧｰ-ー'ｱ"ﾘijk´￣｀`""´｀`i::::::::i
,!::::::! ,!ﾄゝ､ l:::::::|
|::::::! ,!ヾ､,,_ ﾞi:::::! 探査機には見つからなかったな
|::,::l ,ィﾆﾆﾆ二r'´ ゞ二ﾆﾆﾆゝ､ ,!:::j
,rゝ;l. ´ ,ｨ＝≡'´ﾚ '｀ヾ＝=-､ .! !^i
.i r､i;i ' ´:; ｀ ` ﾘｲ^!
| ソii j l!ヽ l
i ,!( ,! ｀ゝt''´ | j!,!
｀､. `i _,,＿ __ ,!ﾚ'/
＼! ィ-‐ーー-ゝ ,!,ｲ
i､ ー一 / i/
|｀､ / 'i
| ＼ ; ,ｲ |
| ＼ ＿__,＿＿, ィ´/ |
_,! / l､_
,,､-‐ ''"´ i ; ! ! ￣｀`''ｰ- ､
l ; ,' ,' ! ;
705 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:38:26 ID:O5Mz67WQ
_._.,,.､.-.ｰ.-..､_
ゝ＜´:::::::::::::::::::::::::::::`ｰ:.､
／::::::::/::::::ヾ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/／::::::/::::/＼!＼_＼::::i:::::::::::::::::＼
/´/:.:l::::ﾚﾍ! ヽ／__＼::::l::::::::::::i:::::::::｝ そいつはどだい無理だ
!l:l::l::へ ヾ ｀´ﾆfｿゝ ∨::::::::l:::!::::::::l
|:::ﾚﾍ f_)） ﾚﾍｿﾍ::!::::::! だいたいあんな探査機じゃ
ﾚﾍﾊ く |/ )ソ!:::::::! 地球にだって生物が発見されるかどうか怪しい
! ｀ ､／/:::/ﾘ
､ - - ､ ′|/:::／ サハラ砂漠や南極を2､3ヘクタール眺めて何が見つかる？
ヽ _ ´ ﾉ:::/
`ｰ､ ´ ∨_ 我々が木星でやったことだって似たようなものさ
_,∧ __,,､､＜´ 〉､_
／/∨) /∧ /::::::i:::ヽ._
_ ,,､-ｰ／ !/ヘﾍ/ソ∧ /:::::::::l:::::::::::｀:ｰ:.､
,´:::::::::::::く::::::::/ヽ(⌒ｿ´´ヽ／::::::::::::::!:::::::::::::::::::ゝヽ.
/::｛::::::::::::::::＞:i l7i /:::::＼:::／::/:::／::::::::::::::::i
,'::::::i::::::::::／::::::l /;;;;l /::::::::::::::〉:::::/／::::::::::::::::::::::!
/:::;::::∨:::::l::::::::::i /;;;;;;l. /::::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::::::::::/
/::::ヽ:::::〉:::::l:::::::::l /;;;;;;;;l. /:::::::::::／;;;;;i:::i::::::::::;;;;::::::::::::::>
く::::::::::ソ i::::::::l:::::::::li;;;;;;;;;;;l/:::::::／,､;;,､;;:l!::l_／´:::::::::::::::: ｿ
!:::::::ゝへ､;;;::::!::::::」--‐‐'''""ﾞﾞ｀ヾゞＭソ／::;;;;:::::::::::::::::l
）::::::ゝ彳´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍノ／´￣::::::::::::::::::::l
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ﾍへ￣::::￣:::::::::::::::::::::/
l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／´::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::/
l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
!::::::::::::::::::::::::;;;;､イ¨;;;;;;`i:::::､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
｀ｰｰ ┬'''i"´:::::::::l;;;;;;;;;;;;l:::::::::｀:::::::､:_:::::::::::::::::::::::/
l:::::i:::::::::O::l;;;;;;;;;;;;l::::::::::::::::::::::::::＼｀"''ｰイ
ｌ:::::!::::::::::::::ﾄ;;;;;;;;; ｲ::-:::::::::::::::::::::::::::＼::::::l
706 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:38:43 ID:O5Mz67WQ
､ ヽ
|ヽ ﾄ､ ﾄ､ ﾄ､ ､.`、
/|l. l. | |l l | | l |l.| |l. l
/' j/ ﾉ|ﾙ'/ﾚ〃j/l | そうだ！
-‐7" ヾー---┐|_.j
￣ ./ﾞﾆ,ﾆF､'' ｌ _ヽ ディスカバリー号はどうなったんです！？
:: ,.,. |ヽ 」９L.` Ｋ }.|
ｌ' """ ｌ ) / それにハルは！？
ｈ､,.ﾍ. ﾚ'/
ﾚ′
r.二二.) /
≡≡ ,ｲ
. ／ !
＼ ／ ├､
::::::｀￣´ / !ハ.
707 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:39:56 ID:O5Mz67WQ
_,-''"`‐-､
＿＿＿＿＿＿＿_ .,／._-─‐-､ヾ
| ＿＿＿＿＿_ ／￣/ /￣￣￣￣＼
| | ／ /_/......::::::::::::::::::::::::＼
| | / ,ﾄ_|-､....::::::::::::::::::::::::::::| ・・・・・・・・・・・・・・・
| | .| |l o］ ）.....:::::::::::::::::::::::::|
| | | ヾ-.ノ ....:::::::::::::::::::/
| |＿＿＿＿ ヽ .....:::::::::::::::::::::::く
└＿＿＿／￣￣ :::::::::::::::::::::::::|
|＼ | :::::::::::::::::::::::|
＼ ＼ ＼＿＿＿ ::::::
_,-''"`‐-､
＿＿＿＿＿＿＿_ .,／._-─‐-､ヾ
| ＿＿＿＿＿_ ／￣/ /￣￣￣￣＼
| | ／ /_/......::::::::::::::::::::::::＼
| | / ,ﾄ_|-､....::::::::::::::::::::::::::::| ・・・・・・・・・・・
| | .| |l o］ ）.....:::::::::::::::::::::::::|
| | | ヾ-.ノ ....:::::::::::::::::::/
| |＿＿＿＿ ヽ .....:::::::::::::::::::::::く
└＿＿＿／￣￣ :::::::::::::::::::::::::|
|＼ | :::::::::::::::::::::::|
＼ ＼ ＼＿＿＿ ::::::
＿＿＿＿＿＿ ／￣￣￣￣￣￣＼
| ＿＿＿＿ ／ U ＼ ・・・・・
| | / U ヽ
| | | ＼,, ,,／ ::∪:::::::::| …ディスカバリー号は…
| | | （●） （●）||| :::::::::|
| | | ＼＿＿／ ::∪::::| 消えてしまったよ…
| |＿＿＿＿＼ ∪ .＼／ ∪:::::::::::::ノ
└＿＿＿／￣￣ :::::::::::::::::::::|
|＼ | ::::::::::::::::::::|
＼ ＼ ＼＿＿＿ :::::::::::::::::::::|
708 名前： ◆aPlPNXeb6g [] 投稿日：2010/12/25(土) 20:40:25 ID:O5Mz67WQ
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
チャンドラを振り返ることは誰にもできなかった
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
＿＿
／ ￣ ￣ ＼
/ ヽ
/ |
| , -＝＝＝- ､i
| ／ ヽ
ヽ / | |
|＿| |_|
(.__.) |_)
│ -● |
| | |
⊂二二⊃⊂二⊃
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
同情の言葉がボソボソと漏れたが、
そこには子供を亡くした父親をいたわるような調子がこもっていた
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
第16話 END
709 名前： ◆aPlPNXeb6g [sage] 投稿日：2010/12/25(土) 20:42:03 ID:O5Mz67WQ
次回、最終回投下となります
よろしければお付き合いくださいませ
717 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/25(土) 22:42:19 ID:ngDn1kDs
もう最終回なのか・・・
710 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/25(土) 20:44:25 ID:owPO/jXA
ようやく、ココまで来たって感じですな
720 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/25(土) 23:44:44 ID:zj/CiopU
ここまで予備知識ゼロで読めたのを大変幸福に思います
714 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/25(土) 22:02:56 ID:RxDhlvq.
映画のボーマンとハルの会話は良かった
あれが後にゲッター轟でもオマージュされていたな
745 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/31(金) 00:21:12 ID:VmIjnY3c
HALがやる夫と同じくスターチャイルドになれたのは
同レベルの思考能力を持っていたから可能だったということかな
739 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/28(火) 00:25:47 ID:qpTo5iBQ
HALは知性ある存在なのか
プログラムに過ぎないかの議論の後にコレだもん
結果的にチャンドラは正しかったのかな？
740 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/28(火) 22:22:55 ID:EtpKW4hg
ドラえもんやアトムを知っている日本人として
HALには知性があったと信じたい
722 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/26(日) 00:00:10 ID:5lDjhoVo
お疲れ様でした
723 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/26(日) 00:09:32 ID:dteQmYh.
おお、すげえ
726 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/26(日) 00:40:40 ID:uwifOJ26
蒼星石は俺の嫁
729 名前： ◆aPlPNXeb6g [sage] 投稿日：2010/12/26(日) 14:12:02 ID:xj5cioMs
毎度素晴らしい絵をありがとうございます！
713 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/12/25(土) 21:54:03 ID:4m.9ijsY
最終回も楽しみにしてます
