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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───── ┃ 私はわが国の運命に自信がある。 自らを防衛しようとする国家はすべてを克服できる。 そのような国家は決して滅びない。 ――― ベルギー国王アルベール一世 ┃ ─────━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
978 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:47:08 ID:VMPs/jiU0 【前回のあらすじ】 / ̄^\ ,-、 / ̄^\,______/ \ ! ! /⌒i^\〆 < ̄\ },-. l l / /./ `\/ / l l /⌒i l l / // ★ ∨ l l / / l l / // ヽ.l l / / l l / / /・\ /・\ lll l__/ / /⌒ヽ  ̄ \  ̄ ̄ _  ̄ ̄ / /⌒'., /{ /⌒丶 _ ', , Y::::::Y ヽ / _ノ⌒', /', | \ ヽ \l (___,乂_乂___丿 l/ ,r' /,イ i\ \ `T 'ー 、 } | | | | ', -一'ー'´T´ ノ `ヽ丶 _厂 /'x 乂,___乂 V \ フ \ l / Ⅵ  ̄ ̄ ̄ 人 ``ー-一’ /\___/ヽ / ,,,,,,,ノiヽ,,,,,,:::i|li:\ . |(○), 、(○)、 :| | ⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒ u.:::| . |.u (^・^> 。.:::::::| 信じて送り出した赤軍部隊が \ ゚ ⌒´ u .::::/ ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 フィンランドのモッティ戦術にド嵌まりして : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | アヘ顔全滅報告を送ってくるなんて・・・ > ヽ. ハ | || ソ連レニングラード軍管区司令官 キリル・メレツコフ 979 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:47:47 ID:VMPs/jiU0 開戦から約二週間、ソ・フィン国境全域で実施されたソ連軍の攻勢はそのほとんどすべてが 甚大な損害を出して失敗に終わっていた。 ,,,;;;;''' ''';;;'' ' ,,: ;;ヽ .....,.,,.. ' '''''';;;;;,,,,;;;;''''''';;,, ,,,;;'' ,,,,;;;;;;''''''' ;' ;∽∴゙・` ∝ξ;;∀゚):: ∧..,,,,, ,,,,;;;'''' '';;,, ''';;;;;;;,,,,,,,;;;''''' ' /И::,,:;'' ;; ::∝゚c(;;@;,,*。´;(... ....) ';;' ';, '''';;;;;'' ''';;;,,,,, ('-' )::::::::::::::::::; ∴::::::::c@ .,,,,;@っ:: ;, '';,,,;';,,;'' '''ッ ¨ ~: ;;∴;; : : : :∧∧ : : ・ ; .’'、 : : : : 、` ∧ '';;;;;;;'''';;;;;,,,,,,,,;;;;;;''''‥`、.,∵`゙ ::: ::: :: ::: と(;';)0<) ∵-―‐ ‐-、 、``∵@; __,冖__ ,、 __冖__ / // `,-. -、'ヽ' └ァ --'、 〔/ / ヽ_'_ノ)_ノ `r=_ノ / /\___/\ __,冖__ ,、 ,へ / ノ' 'ヽ、 ::\ `,-. -、'ヽ' く <´ 7_//| (○), 、 (○)。 ::::| ヽ_'_ノ)_ノ \> / | ,,ノ(、_, )ヽ、, :| n 「 | .| / r=‐、 ヾ ::| ll || .,ヘ / | l| |,r- r-| |l :::| . n. n. n ヽ二ノ__ { \. ヽ`ニニ´ノノ.::::/ |! |! |! _| ゙っ  ̄フ. /`ー‐--‐‐一''´\ o o o (,・_,゙> / 緒戦の圧倒的劣勢を凌ぎきったフィンランド軍にとって、情勢はなおも危機的なものではあったものの、 英雄的な善戦は絶望的戦争に一筋の光明を見出すに十分なものであった。 / / : : : / : : : : : : : : : : |: : : : : : :\\ \ . ∠ // : /: : : : : : : : : : : : /: : /: : : : : :‘,ヽ \ /: / :_// : /.: :./: : : : :/:.:/',: :.|: : : : : ', ', ヽ ー==ニ二 イ : : /: : : :/: : : ://__.⊥:_|: : : : |: i 〈__ .′/: : : l/: /:‐//: :.;/: / | /|: : : : |: |: 〉 \| 上出来ですぅ! i : :| : /: : :斗==ミ: / l:/ ,x=≠ミノ:/: : : : :| { :, (___|_彡: : : イ 《 ん:::ハ { ん:::ハ 》: :.:.:/: / ): :, カレリア地峡のソ連軍の攻勢は  ̄¨¨¨T :T : | 八 乂zソ 乂zソ/: : : /: ∧ \ :, ほとんど支離滅裂でした! . 八: |: : |: : :.\_ ::::: ’ ::::: /: : : イ: / 人 } ; ∧|\|\八⌒ r ⌒ヽ /イ : /_|:/ : : : 〉 \ 赤軍粛清の影響で私たちの想像以上に / |: : : : :\:、 ヽ. _ノ / l: /´ /: : : :八 } ソ連軍は弱体化しているようですぅ! ノ :| : : : /: : :个. . ,.ィ/: : : : : : : : : \ \ _/ _/′:.:/: : :.:.:.|: : :`ト ,__,. ト、: : : : : : : : : : : :人 } これならソ講和交渉に引きずり出せる _/ _ノ /: : :/.: : :.:.__l:r――┴ 、/二\\_,rヘ,__rヘ: : : : : 〉 \ ぐらいの成果は掴めそうです! / __ノ /: : :/: _l^Y _){ 「 ̄ 7介、\___) ) (_ ノ、 : : : \ }_ . __/ _ノ /: :/:.:/::〉 〈 ヽニニ// l| |`トミ_/ _ノ く⌒Y: : : : : : { } フィンランド国防軍最高司令官 カール・グスタフ・マンネルヘイム 980 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:48:03 ID:VMPs/jiU0 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ ミ;=======゙ミ / ,= ヽ / ,=' _ ∧_ _,, /,,_ {i ,~ ~ /´ ハ^、_ 大国ソ連に対する ヽi} / / / ヽ_/ ヽ__,,\ フィンランドの思わぬ善戦は { | _|__,,/ /  ̄ \ヽ 「雪中の奇跡」として世界中に ヽ | _|∠_// ┬―ゥ ヽ 報道されました。 |`、ヽ.__ノ ヽ-‐' _/ | |{i t _ / | それと同時に、ソ連の侵略戦争に対する | | i} > 、___ヽノ_ ,ィ リ| l| | 国際的批難と抵抗するフィンランドを // i} / }-‐斤ヒl、__| l| | 支援すべしとする国際世論が巻き上がったのです。 r、 //,,i} //}} l|》o《|! {{`lヽ __ゝ |i}^V'' __/ }} ハ {{ | ヽ ノ' `j }} /X | {{ | 981 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:48:27 ID:VMPs/jiU0 , , , -‐==- ._ /.//イイ≦三≡=‐=‐-.._ i .川/〃イ三≧三三二≧、 , -ゝlllllヘヘヘへミミミミミ、ミミ、、ミ イイフジ゙゙'' ヘ. \\`ヾ゙゙三ミミヾヾミ ´イ// / ,イ´ヽ ` ヾ 、`ヾミミミ llレ__` { ´ _,,イ二ヽ ヾミミ、 ヽヾミミ {三≧ =≦竺o='' 三ミミ、ミミ、ミミミ 我が合衆国政府はソ連の侵略戦争を .〉ー ゚' 、 ノ 三ミ、ミミ、ミミ、ミ 強く批難する! .( `_/.. `¨ 三三F lミヾミミ l ( ___)ヽ 、 三-、 .リヽヾヾヾ、 特に、フィンランド都市部に対する l/  ̄__ _ `ー、 .三 ' /川川ハハヾ ソ連軍による無差別爆撃は l ´ _ ` l ゝ-イ川 川川ハハ 明らかに人道に反するものである! l ¨ ___ ノノノノノ川 l || l i ハ ゝ._ __ 、二ンノイノノノ川 川 l川 Т  ̄ // `ーイノノノノハノノハノノ r‐‐- - -┴────-==─イイノノハノハ jl`ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : アメリカ合衆国大統領 フランクリン・ルーズベルト ノ L ⌒ ,.⌒ヽ γ⌒ ヽ 〈○ ノ\ /\ ○〉ノ L ヽ彡' ヽ / ヾ_ノ ⌒ ) Y ( わっわわ我々は無差別爆撃などしていない! /γ⌒ ⌒ヽ\ ファシストと一緒にするな! / | | ヽ 赤軍が爆撃しているのはフィンランド軍の | ヽ__人__ノ | 軍事飛行場だけだ! \ `ー'´ / ソ連外務人民委員(外務大臣) ヴァチェスラフ・モロトフ 982 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:48:55 ID:VMPs/jiU0 ノ:三=--三-=≦ィ三ニ./ ⌒"^ Yミ、 {三=- f⌒ア/,イ:/}:::/ Ⅵハ }- { }/ .}/ i l刈 「 _j ィ≧x 、 ,ノ xミ、 | } j _-二f ⌒''<ミx x≦壬_ ノ ノ'":rくニl t―‐u、 ' ┴'-〈 /ィ f| Ⅵ 、  ̄ , l 、__,, l どの口でそのような戯言を言うか! }/.刈 :ミ  ̄ { ,爪 Ⅳ:ll人 ` ノ^l 〉、 lノ.ハ ヘルシンキの外国特派員は }|イ/リ,:,>r' r' ー― ' l|l,川 ソ連軍機が市民居住区に爆弾を {川:l:|;l;lハ l ⊆ニ二二⊃ .l|:.州 投下するのを目撃しているではないか! }:l:l:|::州{'、 ー 爪川、 Ⅵ:l:l|;l:l:l:lミ、 ______ノ;,j:|Ⅳ }|l|l州|lF⌒ } .|リ|lい|{ ノ L ⌒ ,.⌒ヽ γ⌒ ヽ 〈○ ノ\ /\ ○〉ノ L ヽ彡' ヽ / ヾ_ノ ⌒ ) Y ( /γ⌒ ⌒ヽ\ あ、あれは飢えるフィンランド人民のために / | | ヽ 食糧を投下してやっているのだっ!! | ヽ__人__ノ | \ `ー'´ / そもそも8,000キロ離れたアメリカから / `ー' \ |i. 何がわかるというのだ!! / ヽ !l ヽi ( 丶- 、 しE | アメリカは口出しするな!!これは解放戦争だっ!!. `ー、_ノ ∑ l、E ノ > レY^V^ヽ 983 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:49:12 ID:VMPs/jiU0 ∧,,∧ ∧,,∧ <モロトフがあんなこと言ってたけどどうする? ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧ <いや、完全に爆弾でしょ・・・しかも焼夷弾だし。 ( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` ) <どう見ても侵略戦争です。本当にありがとうございました。 | U ( ´・) (・` ) と ノ <このまま小国が踏みにじられるのを見ているべきか? u-u (l ) ( ノu-u <ねえよ、ねえ。アカの侵略国家なんぞ許せるか。 `u-u'. `u-u' <異議なし。ソ連を制裁すべきでしょ。 984 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:49:39 ID:VMPs/jiU0 1939年12月、フィンランドはソ連の侵略戦争を批判して国際連盟に提訴。 同月14日国際連盟総会はフィンランドの訴えを認めソ連を連盟から除名することを決議した。 パッ パッ パッ パッ パッ パッ [除名] [除名] [除名] [除名] [除名] [除名] ∥∧∧ ∥∧∧ ∥∧,,∧ ∥∧,,∧ ∥∧∧ ∥,∧∧ ∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`) ( ). ( ). ( ) ( ) ( ) ( ) `u-u´ `u-u´ `u-u´ `u-u´ `u-u´ `u-u ,。⌒ヽ γ⌒。ヽ 〈 ノ,\ 人 〉 ヽ彡' ヽ / ヾ_ノ ) Y ( うっせーぼけ!何が除名だ!! /γ⌒ ⌒ヽ\ (ヽ / | | ヽ /) こんなハリボテ偽善連盟なんぞ (((i ) | ヽ__人__ノ | ( i))) こっちからお断りだ!! /∠_> | --┬-- | <_ゝ \ ( ___、 ヽ / __ ) 死ね!エンガチョ馬ーーー鹿!!! | `ーー'´ /´ お前らのカーチャンでべそ!!! ・・・こうして、ソ連は国際社会において決定的に孤立していくこととなる。 985 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:50:00 ID:VMPs/jiU0 / ̄ ̄ ̄\ γ⌒) u (⌒ヽ / _ノ ノ \ \ `、 こんな・・・こんなはずじゃなかった・・・ ( < (①) (①)U | ) \ ヽ (__人__) / / 書記長 やる夫・スターリン 986 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:50:15 ID:VMPs/jiU0 やる夫はモロトフ・リッベントロップ協定で手に入れた大きな戦略的優位の座から転げ落ちつつあった。 ____ / ∪ \ γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ 英仏をドイツに釘付けにさせながら、 / _ノ (>)三(<) \ `、 誰にも邪魔されることなく旧領を回復し、 ( <:::∪:::::(__人__):::::∪| ) その後は英仏独を秤にかけて \ ヽ ::∪::::` ⌒´∪::// 欧州を差配するはずだったのに・・・!! やる夫はドイツと当面は手を組む一方、英仏とも関係改善の糸口を残しておくことで 欧州戦争がどう転ぼうと勝ち組につけるように策謀していた。 987 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:50:34 ID:VMPs/jiU0 しかし、フィンランドとの戦争で躓いたがゆえに、英仏との関係は極度に悪化しつつあった。 || |! / / || | / / ,-‐-、 / / ,. - ─- 、 |_!_!ュ } / / ノノノノハヽ `'}‐┴、 i ,-、_{___ l' ,. -─- 、 { ̄`{ / } | r} ` / -' | |`i / ,ヘr^、 | }_, ,! -‐- 、 / / { 'ァ' `ー'/,_ )!/リノ二二jノノ`i, / _i / ,-ソ 、 ノ/ニ| `i// - r {⌒ / |__∠__,へ / ̄ ̄ヽ ,-rrr、 政府はフィンランドを支援しろ!! /#\ 、 `='ノ iニij ,ニ゙ | `i /| r、/__,| ̄/ ノノノij iっ,!,!,! \#i\  ̄,ノ`i ヽ |r┼-、 i' v{_ (__ハ_! | _ノ^i'_フ'i,! `i { 小国を見捨てるな!! \i#|\==|/`|\\`ー| ´|ニ、ヽ | i ` ,.-i{ }、|- ,-'i |\_|> \|ヽ } ノ i \ | 〉' `ー'/ ,く.j 二ノ /ソ ヽ._`ファ-ァr{`ー-1 ソ連の侵略主義と戦えー!! O|/ |l/ i ノ´| / /_ノ\\ "{ヽ /i「|i、rr、/|ヘ! /ノ | | リ /∧ V_i/ ヽ_|\ノ|ヘ !| !|.| | |/ |-── ' |0` | / ヽ_/|\ 、 `| {| |゛゛| | | | /ノ | \ リ | ノ ri ノ | 英仏は当初、人口370万のフィンランドがソ連相手に耐えうるはずがないと考え静観する姿勢を見せていたが、 フィンランドの思わぬ善戦とそれに感化された国民世論を前にして何もしないわけにはいかなくなっていたのである。 , ィ ´::::::::::::::` ー、 /::::::;-z、;;;;---;;;、::ヽ ;::::/ | i i |ヾ;::i |::i --、_ ,-- {::| . |:::| ≧三≦,-- j::| ト、 ポーランドの敗戦で国内のムードは決して明るくない。 . |:::j __,ノノハi、__,--、{::レ':ノi , r、|'´_r。ミ.ヽY ./ `', j-彡レレ'j このうえフィンランドの苦境を前に指をくわえているだけでは |f j,,ゝ='ノ f⌒i、_,ノイ)i::::::::く 国民士気の低下は避けられ得ぬだろう。 ', i ト, , | | 、 / j::::::::::::≧ ヽj ' ,.イ_.| |_.,)、 トイ:::::::::::::く フィンランドを援助せねばならぬ。 _/:{ イ,_ゝ-'_ミ^,j`::::::r、r‐、| /三;/三トミ、- ̄ ̄- ///|::::::::ヘ三≧=r、__ _, イ三三三三ミ| \  ̄ // |ヾ::r、::i三三:i i 二二ヽ、__ . ,_,---- ≦彡 |三三三三 | ヽ_,ノ_,ノ | |;リ;;;;ソ三三ミ} `ヽ、 ヽ .{ヽ,-──' i |三三三三| 、| >< ,. | |三三三三ミ| | iイ ..{ \ ', |三三三三|i Oイ//∧ヽ o j |三三三三ミ| i i / | . i´ | .|三三三三j|_/ ∨/j \_,ノ .|三三三三ミ|i l .| .// .| イギリス首相 ネヴィル・チェンバレン ソ連は欧州において唯一ドイツとも英仏とも交渉できるフリーハンドの大国であるという利点を喪失してしまった。 988 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:51:13 ID:VMPs/jiU0 _)≫:::::::::::._ ''" ` 丶、:::::::::::::.(_ __(::::::::::::::::::::::/ \::::::::::::::::├─x ./ r─.≧:::::::./ ヽ:::::::::::≪ニ7》 に二三彡::::.∧ ハ:::::::::.|\Y《 仁{_/つ::::∧ :ハ:::::::) . ) ) . 廴__,.イて ,'.l j | | | }::ム辷彡' .ハ ; (::::.| | { | | ハ V .l イ.∧ l | :!.|::::/. | |:| .ハ ,: l| 辷| l .V.L | ハ.ヽ | / ,/7 .Ⅵ jl !.}:::} .| |:| ハ:/ :!l .|!ト{ .ヘlV>>zリ,,,. ハ l/./ィ-七7.l ∧リノ|::lハ | |:| マンネルヘイム元帥、最前線で奮闘する国防軍に .ハ/ ::l| .|::|ヘ\ =Yイ` ー、 \V/7´ ― Ⅵ从ンj .|:| .l. |:| 国際外交の「最前線」から朗報を持ってきたのだわ。 / !| |::ト叮アト、ヘ.ゝ_ノ ヽ/ イ_ノ 7イ |ソ}l::| .l | ,' | |::|. | .l∧. トー-、|,.-―イ / ! .|' 川 :l: i| 国際連盟は12月14日付でソ連を除名処分としたのだわ。 .′ :| 川 .l .|.`ヘー、| r─‐┐ レ‐'/ /l .| |: i| ; :l / リl. >、. ` ー ′ .イ. |..|.. |:: | 米英仏も我が国の主権を支持し、 | ::| / .∧}./´.::.ニ>tー 'チニ`ーzxノ八. |:: | ハンガリーやイタリアからは公然と援助の申し出が、 | ::| ./ /´::マ.:.::.:.:/ニ{ 只 }ー=、...:.:.://::Vム |:: | 隣国スウェーデンからは非公然に義勇兵の派遣が | | .//>、::マ: _,::-‐‐'..:》ー.イ :.:..:.::`ー//::〈 .Vム .|:: l 打診されてきたのだわ! | ::l .《∠≪:::::::へ.マ .:.:.:.:.:.::イ|:::::ト、.:.:.::. //:::::::\Vム,!| | | ::|::: ヽこ二ニミへマ .: : /.:.:|:::::|.:.\__./ムニニ三彡'l:: | フィンランド外相 ヴァイノ・ターナー / / ___ ※ `ヽ、 \ . / /,.ィ´: : : : : : : ̄`ー-、 \ \ / //: : : : : : : : : : : : : : : : :\.※.ヽ. \ \ .//: : : /: :: : : : : : : : : : : : : : :\ ヽ ヽ ∨: : : : :/: : : : : : : : : : : : : /: : : : : : :ヽ l ヽ . /:/: : : :/: : : : : : : : : : : : :./: : : :..:l: : : : ', l 〉 . ,':/: : : :/: : : : : : : : :/: : /:/ヽ: : : : :l: : : : :l ! / l:.ll: : : :.l: : : : : : ://:/.:/ ヽ: : : : l: : : : :! l / 援助と言っても、ソ連軍を撃退するには l:l l: : : :l: : :// / / _ ヽ: : :.l: : : :..l l'′ 少なくとも10万規模の正規軍の増援が必要です。 . l! l: : : :l/-ェェュ、, / ``''ヽ: l: : : : :l l そこまではさすがに望めないでしょうから、 l ヽ: : :ト、` 辷::ツ ,r.ェェュ-、_`!: : : / ! あまり期待せず待っているですぅ。 l ヽ: : :ヘ  ̄´ 辷ツ '´/: : :/ .l ! \: \ '  ̄ /: :/l. l ま、何もかもが絶望的に不足しているので . l .※ l: : ``ー` r‐、 //: :.:l ※ l 銃弾一発でもありがたい援助には変わりないですね。 l .l: : : :l: :.\ l i ´ ̄.: :l: : : l l . l l: : : :l: : : : ヘ、`'´ ,. <: : : : l.: :..:l !! それで?めでたく除名処分となったソ連の反応はどうしたか? . ! .※. l: : : :l: : ;ィ´\` ´ | ヽ、,、_: l: : :.l ※ l:l /l l:_r-、‐'´ \/ ゝ )-、: l l:.l . l: `i lハ_ ( ,ィチ"フリ=ュ、 〈 `i:::::l:.l l: l 989 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:51:41 ID:VMPs/jiU0 く」!L.|:.:.:.:.:.! L. // /, l| l l i l ハ:. _〕 〃l| l L.i:.:.:.:.| r┘,./ /, !|| l| l l ハ:/└i_ |i l| !└l:.:.:.:| 〕// //l l ! li l| l l |!:: と__〕 li〃!|l トz水゙/イ ,://l:| l |l l| li | ! l|! とl「´ |! | !小こシ」 !/ ≧:xイl ! ,'! /l , / /l _.」!|! ,l| l |ハ:.:!|l イ < _ヽ ,/ '//二ラ// イ| l| l! __ 面白い逆切れだったわよ。 /!| l l \! l| `!___,、 イ ノ/iツ行l 〃 / | ,'/ ! l|l 「¨| llト、、_| r ァ`ー`|,イ |l i |l |! / / 貴方に見せてあげたいくらいのね。 ,' ! i l|i _|:.:.l:.|l:.|:.> .、__ イ´ !:| ! l| l / / ! l , l|'「 |:.:.l|:li |:.:.:.:.薔:.:.:.:.:.:.|、ハ! l::-‐rz/ '´ハ 特にモロトフの捨て台詞は逸品だったのだわ。 ./ , i /l|| ヽ/ l| l;,;,;,ノ゙ヘ;,;,;,;,;,;,Y ̄|ヽ {!' / / ノ! ! / l , l| ! / l |:.:.:.| |:.\:.:/ i 〉 \{!」、ヽ'イ丿 | li / l| / l -_〕:.l |:.:.:.「´ 〈 ト.、 、\テ¨´ ,' l | // ̄ , イ´.:.:.:.:.:.:! i:.:.:.:ヽ ヽ | 、_ ヽ 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 , ´ \ヽ γ/ ` ヽ ( ●ヽ) (/ ● ) ゝ ノ、 人 ノ Y \ / / ) ヽ / .( / `´ ヽ / \ ふん!邪魔なしがらみが無くなっただけだ! |. / ヽ .| l. | | .| これで我々は自由に行動できる! \. ゝ___人___ノ ノ \ ゝ____ノ / イ:::::|::::::\ ゙_> 介 √ヾ::::::\ /::::::::::::\:::::::ヽ }:::{ |::::/::::::::::::ヽ 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 / //: : : :/: : :./: :: : : : : : : :/: : : : : :\ヽ \ / /: : : : : /: : : /: :/: :: : : /: /: : : : : : : : :.ヽ. > \ ,':l: : : : :/: : : :.l: :.l: : : : :/: / ∨: : : : : : : : :l / . \ l: l: : : : : : : : : l: /: : : :/:.:./ ∨: :ヽ: : : : : l,.ィ'´ l\l: l: : : : /: : /l/l: : //:./-―‐弋: l:ヽ: : : :l: l /!: :.l: l: : : /:イモ:ハ !/ //_,イモ:ハ、ヽl: : ヽ: :.l: :', /: : : :.l: l: l:./ノ弋:::::ソl / ´ 辷:::ソ."ヽ: : : ヽ:l: ∧ . /: l: : : :ll:.l: l/: ヘ  ̄  ̄ l: : :/: : :l: : ∧ ・・・・・・ /: : l: : : :.lヘ!、!: :ヽ\ ' U /:/: : : :ll: : : ∧ . l: : : l: : : :ヘ ` ヽ: : :\ - - / : : : : :/ l.: : : :∧ . l: :.: :l: : : : :ヘ l: : : : > 、,_ ,. .<: : : : : / /: : : : : :.', l: : : :l: : : : : :.l .l: : : : l´、!. `´ l,ィl: : : : :/ /: : : : : : : :l . ノ: : : : :lヽ_/ヽl .l-‐'´ `ー、_,.ィ.'´ `ー-/ ./_r、,、__: : l 990 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:52:00 ID:VMPs/jiU0 / .,※,...-―:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::ー-.、 \ / /,.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:\※ヽ \ /:.:.:.::/:.:.:.::.:.:.:.:.:.:!:.!:.:.:.:.:.\::.:.:.:..:ヽ ', /:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:../.;イ.:ト、.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:ヽ ,':.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.,:イ:/ ;:/ ヽ.:..:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.'※. !:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:/.// // \:.:.:.:.|:.:.:.:..:.:i |:.!:.:.:.:.:.|;∠..-'" 〃゛` ―--\:.!:.:..:.:.::,' } !ハ:.:.:.:.:.! _,, / 、_ /:.:.:./:/∧ i! \:.:.:\`=''" `ー=''イ/:.ィ//:.:. ・・・私たちが相手をしているのは }ヾ、_\ ' //´ /:.:.:. 国際世論でもなんでもなく、 ト、※,.>-―…―--<7´※ /:.:.:.:. まさにソヴィエト連邦なんです。 !:.r(´.._'' ¨´ ̄ ̄`¨r-┴ 、 /ユュ_:.:. /:.{ 〉ーュ__...::::::::::.r―_`ヽ〈 // {j:.:. どれだけ世界中の人々が私たちに同情してくれても、 . /:.:/{Y´,.-<:::::::::::::::`ー、` ノュ!_j⌒ーリ:.:. 目の前のソヴィエト連邦を諦めさせなければ /:.:.:! >` ー'、..__>-、_.ノス ,' |:.:. 何の意味もありません。 /:.:.:.| {~`^ーセ┘!}{} !㍉x-イ } ,' |:. . /:.:.::.,' ! ! | }{} ! i! ト、 |:. 私たちの外交は、究極的にはソ連一国に懸っているんです。 . /:.:..:./ ! ,' }{} ! | | ヽ !:.:. /:.:./ ト イ }{} ∧ | 〉 ハ:. 991 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:52:32 ID:VMPs/jiU0 / /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ\ . /: /: : : : /.: : : : : : :/: : /: : : : :\: : : : : i '., /: /: : : : /: : : :_,: : :/: `メ-――--、ヽ: : : :| i ./ ;イ.: : : :/:/ ̄: : 〃: :/ \: :_: :.i: : : :.! |/ 残念ながらターナー外相、 ' /|: : : |": : : : //:./ x=≦云¨゙》、!: : : :| |:ヽ おそらくモロトフの言葉は負け惜しみでも i/ |: : : :.|x=≦云/; ' Kノ } .}: : : ;' ヽ 何でもありません。 |: : : :.《 Kノ:::} , `¨¨~´ /.: : :∧ . 八 : : : ヽ ゞ¨~ /.: :/.: :ヽ 連中は自分たちが諦めない限り \: : : \ i ̄ヽ ,/:/: : : : : :i フィンランドに出口がないことをよく理解してるです。 /: : ` =―-≧ ヽ-‐' /: : : : : : : ヽ . /_,.z=ヽ_: : > .、 _ ,ィ: : : : : : : : : : : :\ あれは真実を語っているだけですぅ。 /:::::::::::::::ヽヽゝ\: : :.「 ==<.|: : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::::::{ | {  ̄\ _ .」: : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::::::{ | { zェェェュ、二、 \: : : : : : : : : : : ::::::::::::::::::ヾ} | } 〃 ,イハ¨゙ヾュ、 ̄Y´, ̄ヽ └┐ _ -―-\ ヽー、 ┌┘ ,. / ヽ \ 了 ト ∠ム / ヽ 廴 / / ヽ`つ ∨Y  ̄〕マ7_ r┘ / | |└┐ | | rヘ´ \ j! _ `つ ./ | | | | 〔. ||<_ム__>  ̄__ 〔_ .′ | | || |i `)|| 〔 ヘ\ < ヽ| | : | | | | || レハ 弋 |r= 、r┘ | \ ` | | | ||| | 川ィチレ,_| ({ヘ參〉) ! \ | | | |⊥从_| /j//ィi´ ヽl'| |广7_ハ ヽ \\ヽ7 r‐ 、ヽ/ ゝ- ' | |∨/ ・・・さすがね元帥。 \| ヽ ゝ._ノ l __l | | ∨ | ∧__ト-- 、/-, レ‐'´.| ハヘ 貴方ほど冷静な人物が | l| >_ / j / ̄ヽ.マ_ 軍にいるというのは心強いのだわ。 /∧|/ __ア=ミく入`マ" ̄ ̄ / // ヘ /-ゞ參r' _≧ \ ̄/___〉 無論、なんとかソ連を諦めさせる為に ___/∠ ヽ_\イ `T1く, ―‐ ∨ ヘ,__ 政府も全力を尽くしているのよ。 \ _...ニニニ> 」 K_,/ ̄ヽ 〉¬ \_  ̄ _/ __〔 / | ゝィ厂ト Ⅴ | | 廴 厂 ヽ 992 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:52:47 ID:VMPs/jiU0 `ー,:::::::: __ノ / / / \ \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___ (_:::::: ヽ/ / / ヽ 、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ r’:::: / { |! | |! |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{ `ァ: :′ / / ! |! |! |! |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '. ヽ.′ / / |! |! |! |! }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/ { . | | |! |! |! i} } |! /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ| '. . | | |!| |!、 {! |! // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) | | だけど、やる夫は冷徹な暴力主義者なのだわ。 . { | | { 卞ト、ハ!_ //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ | | ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´/ ./ }| 〉 : ゝニン | | 奴にとっては軍事力こそが国際関係を測る物差し。 ヽ乂ヘ!ゞく `} ', ` ┬'´ | ∨// | } |ヘ ^T´ _、__ | | {ノ´ | | 小手先の外交工作が通用しない以上、 川 | 丶.、! ̄ r‐、  ̄レ'ノ } ! | | //} ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ | | ソ連の考えを変えさせるには軍事的勝利を // j /':.:.:.:. .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:. / />ヽヽ | | ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧ | | 手に入れるしかないのだわ。 // / />ァー:. :.:.:.:`¨)´:.:.:.:.:./-ー=二二〕\ | | / / ___ ※ `ヽ、 \ . / /,.ィ´: : : : : : : ̄`ー-、 \ \ / //: : : : : : : : : : : : : : : : :\.※.ヽ. \ \ .//: : : /: :: : : : : : : : : : : : : : :\ ヽ ヽ ∨: : : : :/: : : : : : : : : : : : : /: : : : : : :ヽ l ヽ . /:/: : : :/: : : : : : : : : : : : :./: : : :..:l: : : : ', l 〉 . ,':/: : : :/: : : : : : : : :/: : /:/ヽ: : : : :l: : : : :l ! / l:.ll: : : :.l: : : : : : ://:/.:/ ヽ: : : : l: : : : :! l / l:l l: : : :l: : :// / / _ ヽ: : :.l: : : :..l l'′ . l! l: : : :l/-ェェュ、, / ``''ヽ: l: : : : :l l ま、結局はその結論に行きついちまうわけですぅ。 l ヽ: : :ト、` 辷::ツ ,r.ェェュ-、_`!: : : / ! l ヽ: : :ヘ  ̄´ 辷ツ '´/: : :/ .l 戦争なんだから軍事的勝敗が全てというのは ! \: \ '  ̄ /: :/l. l 当たり前と言えばそうなんですが・・・ . l .※ l: : ``ー` r‐、 //: :.:l ※ l l .l: : : :l: :.\ l i ´ ̄.: :l: : : l l ともかく、国防軍は可能な限りソ連軍に出血を強いて . l l: : : :l: : : : ヘ、`'´ ,. <: : : : l.: :..:l !! この戦争が「割に合わない」と思わせることに尽力するです。 . ! .※. l: : : :l: : ;ィ´\` ´ | ヽ、,、_: l: : :.l ※ l:l /l l:_r-、‐'´ \/ ゝ )-、: l l:.l ですが、くれぐれも次のことは忘れないでください。 . l: `i lハ_ ( ,ィチ"フリ=ュ、 〈 `i:::::l:.l l: l . /: : l ※ l:::::ノ ノ ,ィチ" //iハ ヾミノ 〈::::::l:l ※ l: :l 993 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:53:08 ID:VMPs/jiU0 /:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.ヽ ./:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:', ':.:!:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///,:.:./:.l:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.l :.:l:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./// ,:.:/:./:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:! 「割に合わない」かどうかは私たちの態度次第だということです。 /|:.|:.:.:.:.:.:.l:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::/イ/ /:/:./ト、:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:!|:、 :.:!:.!:.:.:.:.:.:.l:`l丶、:.:.:.:.:.://., ' ./:/:./ !l ヽ:.:.:.:ヽ:_..- ':.:!:.:l:.:.:.:.:.l:.!:.ヽ やる夫が私たちを「見過ごせない脅威」だと認識すれば、 :.:.!:.!:.:.:.:.',:.',:.!:.:.:.:.:>'<、/ //,:./ !l _><\:.:.:.l:./:.:.:.:.://:.:.:.: どれだけの人的物的損害を払ってでも :.:.:',:',:.:.:.:.ヽV`ヾ〒_==ミー7/// ーrィ== 〒ア、/:':.:.:.:..://:.:.:.:.: 排除する十分な価値があると判断するでしょう。 -、,.ヘヽ:.:.:.:ヽヽ ヾ、_ー'_ノ /'´〃 弋_ー'.ノ ' /:.:.:.:.:.//、:.:r‐‐ ヽ.-l \:.:.:\、 /´ ヽ /':.:.:.// ,.-J そうなれば私たちに残された道は全面的屈服以外にありません。 ./ .! ヽ、:.ヽヽ、 i ‐,.'ィ":./ !/ ` ヽ、 ,! l l`ヾ.=- _._ _._ -‐"‐/l ! l ) / 〉 だからこそ、私は政府に「外交的解決」の可能性に ) .! へ! // `丶、 ... ,. '´ l ! !< , く 全力を尽くすよう要求するです。 ヽ_ ̄l l ! `丶、 _.. '" !l ! / -,.、ノ: ヽ-、 ', ! !l /::,二 `"´二、:\ ,イl l ' /: : : : : :!: :} l ! !l /::/ //:「ト、\ \::\ / l.! l 〉: : : : ,. - ' /三三_ / _ ,_,.. / / ̄ ̄ ̄ `ヽ r-ァ― 、 / ヽ /..f| -| ヽ〔 三 ヽ. | ヽ/....三l v' ヽ./ |! f l! .|三三l f \ j __ゝ,. l. l.三三| ,'./ / V,.,__ .7 ゝォ ゝ!三三| ラ/ /| l | l l `! ヾ三. / 攸. |三,r ! Lイ、 j. l ィ l |.il:l l l ,l i 〕三 / ケヽ ヽ:::::::ヽ ノ 刈l lメ lv'l |il|l| / / |l l !/|\ L / 〉'´ヽ 〉rt:ヾ| レ!ヾvrl'ルヽji リ / / !|: ! レ' |ニトv' 'Y |i ヽヽ√ミfr@jY/, f´Yー, `lヾ'レ' //__/ノ// rイ`!i ・・・つまりソ連の要求に譲歩してでも、ということね? \ヾ,/¨ヽ ヽヘ`´〃l ヘ ゝ-' l/ ' ,.-ァj// /:::L_l! ヾ!l! |-l\'ヘ::ソ ハ! ヽ ', t_ノ/ |/,_∧::| 元帥、貴方はこの戦争の推移をどう予測しているのかしら。 .__ ||、 |:! 'rゞ:|! | ヾ ト、 __ ヽ_/if | f ルヘ \`|| ヽ|:! ,f三::|! ト___iト、! -、`' /ヘ`ヽ | /∧ \ 国際社会の支援を考慮してのうえでよ。 | レ ´`!、三.|! '\.|! , r ´=ー、j-,. ヽ// f'|`ー,i ヽ l Vゝミ\ \-r ',== / ヾ'∧ | l | l l |八,j- .\ _ヽ\く三= ( v'/ ヽ_ノ l j l l <´_  ̄ \三 \ レヽ\ \ ` /⌒l |` 三三⌒'ー - 、 \ へl |,r--ォ 994 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:53:55 ID:VMPs/jiU0 ,' .:./: : l: : : :. / : : : : : : : : イ: :∧:.ヾ/: : ''! : : : : : :|. !} イ:! \ |: :' : : :.l: : : :.' : : : :/: :,/ '::/ ,イ!\: :.:.l: : : : : : :! !} /: : : | :::: \ んなモン聞く前から分かってるでしょーが! . |:.l!: : : :l: : :. ! : : :/::レ' j/ ,/, =ヽ=、-、l: : : : : : !l / !}:..! : : : :.| :::: ノ |:ハ: : : :l: : : | 、_::/ ナ " !っ::::r ! ' i: : : : : :'。 = !}:.:!: : : : :|./:::::::: まともに戦争すれば敗北以外にねーです! l! ' . ::∧:.:.:|/_´.二_ / ゝ.`´ノ ノ/: : : / lj ヽ. !}.:.| : : :/:::::::::::: ゝ: : \l!` f't:l  ̄ /ィ : : , ′ !}: :!,:/::::::::::::::::: その気になればソ連は5年でも10年でも戦えますが、 V!: :!: ハ ゝ' /, イ _/,.ィ:::::::::::::::::::::::::/ フィンランドは1年も持たずに国民経済が崩壊するです! ゝ\トゝ ヽ _ ' f! ィ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ハハ V ヽ ,.. ' ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ チェコやポーランドを見殺しにした「国際社会」とやらの ∧:::ヾ ゝ、 ゝ_ノ /:::::::::__::::::__:::::::_:::::::::::::::::::::/ 援助に国運を賭けるほど無責任でもねーです! /_ハ:::::::L. ` 、 ../::::::::::'´::::::::::::::::::::::: `ー-- < {:::: `ー--ゝ ヽ!/ !}:: ̄ /:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::\::ノ 言っておくですが、フィンランドは今崖っぷちに \::::::::::::::\ o -!}: :/::::: , :::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::\ 立たされちまってるんですよ! ゝ、 ::::::::::::\ j/:::::::,ィ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::::::::ヽ └‐t / l | l | l { l:::::::| | ∨/ L. l ! | l| N l_廴 ィ ,ィヱヘ 匸. | l | l l l | N ナマ彡ャ‥Y|_ 〈ヘ{そリ | l | !l トl,イ、.| jノ、 「 ヽ 八 L. ト-r' r イ !| ヽ l|ヽ ヽiYf:ヽ ヽ/ ゝ‐' | イ |/::::/ _ノ | l !ヽ| liヘ_ノ /_ ! .l |l !:::/ // | ! | ・・・・・・・・・ l l !-´ _ 、  ̄ レーl l l !// ! l | | ヽl ′ _//イ |´ | l l / /| ` 、 r'´ // ̄| lフ l l ! //| l / ̄, ィ、 //:::::::l |ーt. l| ! //r'´ ̄:::::::::::{rケソ//::::::::/ /} \ l | | 995 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:54:15 ID:VMPs/jiU0 ゝ:::::::::::::L__:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽー- 、,r ':::::::::::::::::::::: |_/rヽ (::::::::::::::::::f:::::::::::_:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ヽ::::::::::::::::/_ イ二二 ヌ \:::::::::::::つ:::::::. \::::::::::::::::::::::::::::.| |:::::::::::::::::::::::::::!ニニ´ ' /! (::::::::::::::::ゝl::_ _:::::::::::::::::::::::::::ー┤ |::::::::::::::::::::::::::ノ\_// jゝ:::::::::::/`ーj:::::::::::::::::::::::::::::::::::.| |ッ:::::::::::::::::rイヾ ー'\ ゞ:::::: / ゝr! :::::::::::::::::::::::::::.| | ::::::::::::::::::._) | | | \/ / ゝ__,:::::::::::::::::::: | |:::::::::::::::::_:( l! | | . Yl! | ゝつ:::::::::::::: l, 、 /:::::::::::⊂´ ノ!/| | ・・・気に食わない事実だけど、 | !| ,、 ト, ヽr、::::::::frtッゝ::::::::rイ / | | | 我が国最良の将軍がそう言うのなら ヽヽ、!.,\l! !li j/! ゝ_:::ゞニメ::rゝ′ /!! | | | そうなのでしょうね。 >!ノヘ! レ'_,.j! ト' //´ / ,イ '' | | | / ト、___| ,/, | ,/ゝj/ _ ,. イ| | | | | 分かったのだわ。 r‐-―- ‐、ー l,j/| |/ `_j _ l!ヾ! | | | | 何としてもソ連との和平交渉を /! />/│,. トー <_ ::: r:/ | ! | | | | 成功させるよう全力を尽くす。 ! ゝ / r,<ヽ |./│/ ノ`ー<__,j | | | | r.. t `ニニ'く ゝイヽノ ヽ /ヾ :::: ヽヽ. | | | | それまでは国防軍の健闘に未来が懸っているのだわ。 ヾ::::Li´::`/::/ _j/ __,∠ノ:::::::\::::::: ヽ| | | | √\:::::::::::::イ_ 〆/ _,, -―r゙ :::::::::: \:::::.ヽ. | | | 最善を尽くしてちょうだい。 /:::::ゞ:::::::::::::< / ´! ∠_::::/ l:::::::::::::ゞ :::. 、 | | | /:::::::::::::::::::::::::: 7`ー ̄ 二ノ/:::/ .:::::::::::::::::::::: ヽ│ !| / ::::::::::/:::::::::::::/ j/ヽ :::: :::::::::::::::::::::::::::: \ l|! 996 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:54:30 ID:VMPs/jiU0 ――― モスクワ。 o ° 。゚ o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o 。 。 o o ° o o ° 。゚ o 。 。゚ o 。 。゚ 。 o o ° 。゚ o 。 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ 。 。 。 o ,__ 。゚ o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o o ° o 。 。゚ o 。 。゚ o l_< o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o 。 。 o 。 。 。 。 o _|_ o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o o 。゚ o 。 _ o ゚ ,ェ._.ュ、 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o 。 。 o 。゚ o ,,,,]|| ,,.-'"゛ ~''ヽ、 。 o ゚ o 。. ! o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o ニニニ,,!-z,,,,,,メ--────--丶、 ° o 。゚ /_|ヽ 。 o o ° o 。゚ o ★。 。 。゚ -、,,,,_ .~"'''ニ==ェ,,--'''''''-------ヽ.._ 。 o 。|iiii|゙|. o 。 o ゚ o 。゚ o .|。 。 o o ° o `~"'―-,,,,,,|ニニニニニエエエェ,l,,,,|,,,,[ ]、 |;;;;;;|;;|. o o ° o 。 ゚ o ,!!、 。 。゚ 人 人 `゚゙'''―v,,,,「 .|~゙---->...ュ,ュ__.、 .,i;ロ;ロ|;;| 。 o ゚ o 。゚ o iiiii 。 o o ° o 彡ミ 彡ミ 人 人゙'''ー-...,,,,_| `゙''''「゙゙'''''..|∩-|iil.,,, o ° o 。 ゚ o ||||| 。 o 。゚ 彡彡ミミ 彡ミミ 彡ミ 彡ミ 人 `゙"人-i、,,_,,,l;;;;;;;;;;;/;;;/z,,,__. 。 o ゚ o | :|. 。 。 i ° 彡彡ミミ彡ミミ ;;彡ミミ.;彡ミミ ;彡ミ 彡ミ 人゙'''┐'| .|''i--zz;;;;;,,,,,. o 。 ゚ |AA.| ∧ 。 o 彡彡ミミミ彡ミミ 彡ミミ 彡ミミ .彡ミミ 彡ミミ彡ミミ:::| .| .l'''―v,,,,,"'''i _____ .A l゙| | |.|.A. .|ii| 。 o 彡彡ミミミ彡ミミミ;;;;ミミミ彡ミミミ彡ミミミ彡ミミ彡ミミ:::| .! ,| `~"'ヘ-i、|ロロロロi''i_|ii| |ll,,,,,,,||ii|_./ .ヽ 。 o 彡彡ミミミ;;;;ミミミ ミミミ ミミミ;;ミミミ;;ミミミ;ミミミ::::| | | 人人人 r‐┴── ┴┐゙゙゙゙゙゙゙゙゙ll-----トL, 。 ニニニニニニニニニニニ=============== |..彡ミ .r‐―┴――─┴-┴─--iL,、:::::::|゙゙゙|----- ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ======ェュyy,|jlll」―――---------u,,|_, !.| .!-ト | ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'i ト- _ ..|.「[l|____,,,..|............... ━─―――――――――――─'''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''" ̄ ̄ ̄ ̄ 997 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:54:54 ID:VMPs/jiU0 __ / 丶 ヽ、 、__,ノ ` (●)(●.) ノL| 一体この体たらくは何なんだ!? (_人_) ⌒ | |}r┬‐| U | __ たかが人口370万の小国相手に '、`⌒ ´ u , ト、 _r┘ `ヽ、 いつまでかかってるんだ! | 、 ,イ//`ー‐ー-r'‐、'ヽ `、{ `ォニニ二´/ィ : : : : : : { 、 ` | さっさとあの忌々しい要塞線を突破しろ! _/ /\ / : : : : : : : :ヽ,」 |、 /:/|イ:::::/∨ : : l : : : : : : :/ :| |、{ 前線司令部の怠慢は看過しがたい! r''/ : :| ./`Y / : : : 」 : : : : :: | /ゝ_,./ ノ:Y これはサボタージュと同じだろ!常識的に考えて! ノ/ : : :| i::::::|/ : :/ : : : : : : : 、 : :.〈── ´: : | / |./: : : :|/:::::/ : : : : : : : : : : : : .ヽ : :l : : : : : : : | シャポシニコフ!何とかしろ! __/ :/.: : : : :|::::/ : : : : : : : : : : : : : : : 、 :.| : : : : : : : | /: : : :| : : : : : |:/ : : : : : : : : : : : : : : : : :\| : : : : : : : | /: : : : : :| : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/| : : : : : : : | / : : : : : : : :| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.〈. | : : : : : : : | 国防人民委員 クリメント・ヴォロシーロフ ,,,./ ,./. | | | | | | | | | `''-,, : ,/:;: ! ./ | | | | | | | | | | | | |\ /;::::::./ : _, ,,,,,,、..! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! !. ヽ ,,,,l゙::::,ノ゛.r'゙二;;___: ::`‐ } ,i'゙ン'' |l/゛-‐ < ヽ、 __、 / │ ! .`::::.i〔 : --`-`-::::::::::...- :゙ヽ. ../ │ }..l;: ! .ヽ ! ! ! ! ! !:::::::::::/ ,.ィ;;ニi、 :、'、 / ,,ix'| ヽ.l" : ./ _..-'''Z_,:::::::::.′ : .l\ 〕 ! ,i'";:;::/ i′./ ,i‐″ ::::ゝ-┐,i ヽ `'''゙,,、,/;::: / l゙ .′./ ヽii- 、 ´.i _i二./ (だからどうしろと・・・) l、 .′ .,゙'-ミヽ、 } ,..、/''゙゙゙L| / ヽ, `';:゙'''.li ,,,,./ ././:::::::::У ,r'"'''ー l,゙,;::::::ヽ / / .,i'゙'二ニー'゛ __x─ ̄ / ' ´ ll :.:.:.ヽ ´ / ` \ j __i \ :.:.:.` ―― ̄ー )―'´ 赤軍参謀総長 ボリス・シャポシニコフ 998 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:55:09 ID:VMPs/jiU0 _ --- .._ '´ 丶 U ヽ ___ ', :::.  ̄´シ i ', ::. イ l _ i ・・・同志人民委員殿、これは失敗です。 :: 7 / _, ='´::ヽ} :. , =、 l /,ィi' 〈 やはり事前計画が杜撰すぎました。 :::/ ー、" , - ´/ ', ::{ :::r' ! ´ , ', 弾薬から食料、人員、能力、作戦計画、全てに不足があります。 :ノ\ :} ヽ ノ!_, ィ ::.ヽ l , __,丿 直ちに全軍の攻撃を停止し、 :l:.| l ' イ _ :l::ゝ.._ / 作戦の見直しと問題点の洗い出しを・・・ ' ー-、::i:::.l: >ー― ' `丶イ 〉 、__ `ヽ | ヽ ` ー- 、 /ノ \ \|イゝ / ̄ ̄ \ ヽ _,.ノ ノL\ (○)(○ ) ⌒ | _ (__人_) u.| _,. ー : : : : : : :ヽ }ト┬r} し | _/ : : : : : : : : : : : : : : :\ ふざけるな!!失敗だと!? '、`⌒ ´ |< : : : : : : : : : : : : : l :/ : : : : :.\ 俺が聞きたいのはそんなことじゃない! | ィ {、 : : : : : : : : : : : : : : :}/ : : : : : : : :.\ ,.<`ュ`ー─_´_ノ ト、_: : : : : : :./.:/¬<_/ : : : : : : : 〉 いつ要塞線を突破するのかだ!! / : : : :> ̄Λ:::::}\ }: : : : : : : :{// \ : : : : : : 人 ,.< : : : : : : : : :.\V:::::ヽ |.: : : : : : : } ヽ : : :/ ヽ、 / : : ヽ : : : : : : : : :.\:::::::ヽi : : : : : : :i `¬´ 〉 / / : : : : : : : : : : : : : : : .\:::::| : : : : : : :| Λ 、_ 、`〉 } / : : : : : : ∨: : : : : : : : : ∧| : : : : : : :} ヽ Y` / V} : : : : : : : : : :.\ : : : : : : : : :/ : : : : : : :' └´ ̄ ゝ : : : : : : : : : : : \ : : : : : : : : : : : : : イ ヽ : : : : : : : : : : : :.\ : : : : : : : : : : : { 999 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:55:27 ID:VMPs/jiU0 .:ミj! .: /::/lト 、 ::'ミ! .: 儿 /://:l ``ヽ、 ::'ミj! .: u フ「 ', l//.:ハ `ヽ、 :::'ミ! .: U //:/ :/! .:.;;,\ :::::ハ u //V !! .:.:;:;;;;.\ :::::い ー==z、、 く ,,、==イ /:! .:.:;;;;;.ヽ ::::::jい、 _,,、、、㍉ Fフニ二ソ .:. ソノ::! .:.:.:ヽ それでは、小官はこの作戦について .:.:::;i.:::`ト、 ``゙゙゙゙.:; 〔 _ _〕 .:;;/ ! .:.:.:', .:;i.:.::::``∩ ,.ィ.:; __ 入,,,_ ,' ソ ! .:.:.:::', なにも解決策を提示できません。 .:;i.:.:.::::::::l lト、! -……‐- _ノ ,ヘ | ,.r'´: .:.:.:.::::ト、 .:;i.:.:.:.,ィ::l l.:.:.`ゝ、 """´,ィ.:/ / `ヽ| ,r'.:.::.:. .:./ / .:;レ.:.:::::::l l:.:.:.:.:.ヽ`二´丿′ i ,' .:.::::; / .::くヽ、 ノ´⌒ヽ,, γ⌒´ ヽ, // ""⌒⌒\ ) ・・・同志ヴォロシーロフ、 i / \ / ( \) 正直おれも参謀総長と同意見だッポ・・・ !゙ (・ )` ´( ・)\ \ | U (__人_) |// 前線部隊には食料も砲弾も足りてないッポ。 \ `ー' / / 誰のせいでこうなったかは分からないけど、 / / 作戦を練り直す必要があるッポ・・・ ∪ | 赤軍砲兵総監 ゲオルギー・クリーク _| |_ 00 └┐r┐| ト、 // |_| | ヽ /| ` ト、j. `¨´ .i ト、 n.___00. | ヽ-' |┌‐┘ト、j` L.二コN. ___ . / \ ... ∩ / ', | | |-、_j ヽ._/` .l クリーク!?. | | || | | | | | | | | | .| | | || | | | | | | | | | お前までそんな事を言うのか!?. ∪. | (__人__) u | __ ', |::::::::::| u .| └┘/7 ', |::::::::::| ノ <ノ ,ヽ_ ̄ ̄_,,-''、 . / | ヽ ̄/.| ヽ / | /‐< | ヽ 1000 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:55:39 ID:VMPs/jiU0 __r┐ / { iヽr、 , ´ u ( ヽ } | ,} }ヽ ヽ、__ `:、 ヽ. j V ,{j, | /〉○ ) `、 `Y ´ ノ、 _ノ( ´) 〉 〈 〉 (失敗・・・失敗しただと・・・!? __/ `==く J { / / : :\ヽ }r┬} ゝ / 無理だ、そんなことやる夫には報告できない・・・ ,.ィ'゙ : : : : : :ヽ`八⌒´ 「 ̄ ̄ ̄ ] _ /. : : : : : : : : : : У}`` 「 ̄ ̄ ̄ ̄「: : : :`ヽ 絶対に報告できん!) /´ : : : : : : : : : : :y'´: :`┬ュニム| : : : : : : : : | : : : : : : :、 r'´ : : : : : : : : : : : : :/`ヽ、 :/:::ヽ/| : : : : : : : : | : :ヽ : : : :| / : : : : : : : : : : : : :/ : : : : : :/{:::// :| : : : : : : : : | : : : : : : : l / : : : : : : : : : : : : :/ : : : : : : : :{/::{ / : :| : : : : : : : : |、 : :r‐-、: :| '、. : : : : : : : : : :イヽ: : : : : : : :{:::::{ / .:/| : : : : : : : : :! : : : : : :/| ヽ : : : : : : : : : : : : :/: : : : : :.|::::::/ : : : : | : : : : : : : : :|ヽ: : : : : :!  ̄``''ー‐'´ ̄ヽ{: : : : : : : |:::/ : : : : : :| : : : : : : : : : : : :| : : ノ 3 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:56:53 ID:VMPs/jiU0 _ _____ , ´ `ヽ / ヽ . | , l ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧ | __ノ , ヽ、_ u | < > l ( ● ) ( ●) | < こっ・・・攻撃だ!! > | l < > .l ( __ 人___) } < 攻撃しろ!とにかく攻撃だ!! > | i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i | < > | U l.r '⌒ ^⌒`j .| < 何とかして突破しろぉ!! > . 丶 ヾ-======'. / < > ヽ ` ⌒ ´ ハ VVVVVVVVVVVVVVVVVVVV _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ l \、 -‐ '''"  ̄ / :| ,ゝ=< / | `'''‐- 、.._ / !./l;';';';';';';\ ./ │ _ _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\ ./|._ , --、 | i´!⌒!l r:,=i . | |:.l. /';';';';';|= ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 )) l. |:.:.l./';';';';';';'! /:.:.| i´|.ー‐' | / | |. ! l . l. |:.:.:.!';';';';';';';'| /:.:.:.:!.|"'|. l' │-==:|. ! ==l ,. -‐; l |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l | l. | | / // l |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l l、 :| | } _|,.{:: 7 )) l |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ' ::::::|; 7 . l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ ::::::!′ :::| .:/ . l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /ヽ::: `::: :::: ....::..../ .:ミj! .: /::/lト 、 ::'ミ! .: 儿 /://:l ``ヽ、 ::'ミj! .: u フ「 ', l//.:ハ `ヽ、 :::'ミ! .: U //:/ :/! .:.;;,\ :::::ハ u //V !! .:.:;:;;;;.\ :::::い ー==z、、 く ,,、==イ /:! .:.:;;;;;.ヽ ・・・・・・ ::::::jい、 _,,、、、㍉ Fフニ二ソ .:. ソノ::! .:.:.:ヽ .:.:::;i.:::`ト、 ``゙゙゙゙.:; 〔 _ _〕 .:;;/ ! .:.:.:', .:;i.:.::::``∩ ,.ィ.:; __ 入,,,_ ,' ソ ! .:.:.:::', .:;i.:.:.::::::::l lト、! -……‐- _ノ ,ヘ | ,.r'´: .:.:.:.::::ト、 .:;i.:.:.:.,ィ::l l.:.:.`ゝ、 """´,ィ.:/ / `ヽ| ,r'.:.::.:. .:./ / .:;レ.:.:::::::l l:.:.:.:.:.ヽ`二´丿′ i ,' .:.::::; / .::くヽ、 4 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:57:17 ID:VMPs/jiU0 /\___/ヽ / ,,,,,,,ノiヽ,,,,,,:::i|li:\ . |(○), 、(○)、 :| | ⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒ u.:::| くそ・・・また攻撃命令か。 . |.u (^・^> 。.:::::::| \ ゚ ⌒´ u .::::/ あれだけ損害を出して失敗したというのに、 ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 増援もなしにモスクワは何を考えてるんだ。 : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | > ヽ. ハ | || ,.rへ、 _,..--―――--、_ /,, `' `ヽ、 ,r,´〃 ,, \ ;'" / ,, , ,i i, 、 、ヽ、 /,〃, ,i ,i !. | l, 、 、、!ヾ:、 ,;/´,! ,, ,i , |l,!'|,!' |,! i|!l'l|"|! i |l ヾ! ' ,!´|,l ||,!'|,!,i |! |! ゛_,l|イl|!|!'i| ' |! | |!_|!二ニ=、 ,∠二__' ゙!l|l| ;ナ| ' ' i ′ ゛ '|-、 同志司令官。 (ヽl. | |f、.) マンネルヘイム線は予想以上に頑強な要塞陣地です。 `:`| ヽ | ,ノ |´;´ `!. | 、 ; | ,!´ 突破するには広範囲に綿密な事前砲撃が必要ですが、 ! l `ー'´ l ! 砲弾も火力も砲兵の練度も不足しております。 丶、 ,-―――-、 ,イ | \ ー / | このままでは何度仕掛けても損害を出して終わりでしょう。 ,=ニ!_ ヽ____,r' _!ニ=、 ,i::::::::::::: ̄f´,`i / ,_'1 ̄::::::::::i i::::::::l ̄l:::;! |l、!、/ ノ:i、i::::::::::::::::i 赤軍第7軍グレンダール集団司令官 ヴラジミール・ダヴィドヴィッチ・グレンダール 5 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:57:35 ID:VMPs/jiU0 /\___/ヽ / _,.ノ '(ゞ、\ |:::::: (ー),.. ヽ ヽ | |::::U ,,ノ(、_, )ヽ\\__ ・・・だがグレンダール将軍。 |::: `-=ニ=(⌒_ \ ____-‐./\ `ニニ´ し「、 \ 命令を無視するわけにはいかない。 ,,-=ニ_::::::、::l ::::! \ _ /......ヽ、..,,____i_ / ::::::::::: ヽ::::::)::::::| `ヽ. ___´ノ ヽ ヾY________l_ 不本意ではあるがやるしかあるまい。 i :::::::::::::::::: ヽく::::::::ヽ /  ̄ lヽl:::::〉::::Y________l_ l :::::::::::::::::::::: ヽ:::y:::::ヽ/、__l !:: /::::| ::::::::::::::: | 再度総攻撃を実施するぞ。 ! :::::::::::::::::::::::: l::::\::::ヽ l ヽ.l::: l::::: | ::::::::::::::: | ヽ :::::::::::::::::::::::: ヽ:::\::::ヽl l!::: l:::: | ::::::::::::::: | ,.-、 _,,,,.....----.....,,,,_ ,,-'' ` `''-、 ,,-ニッ ,、 、 ヽ ,:'-"/ ,i ,. /! / ヽヽヽ ヾ、 ,:' //! ,. , , ,. /i./ !./ ヽ.ヽ.ヽヽヽ.ヽ iヽ、 i/ i./!/! /// i/. i/ ヽ!ヽ!ヽヽヽヽ! ! i'. !/!//i/. !' i' ヽ ヽ_ゝヽヽ! ! i' !i'`!Tー+-、!_ ,,.-=ニ,,` !ヽ!'ヽ i'T.i ! ! !-‐''''" ヽ ::!ヾ. ! !´ヽ!. i ;::!)ノ/ ヽ((!、_ i r'::!ノ 命令とあらば致し方ありませんが、 ヽ、! `!. ! :!:::i ! ! ー、_,.‐' :!::ノ あまり多くは期待できませんな・・・ ! ! _____,,,,,....、 ./! `!ヽ、 ´ ...... /:::i ,--= !...,;;ヽ、 /::::::::i.....、 .! ,.....,`/ニTー/"ヾ:"""""´ i 6 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:58:00 ID:VMPs/jiU0 12月16日に総攻撃が失敗した後も、ソ連赤軍第7軍はカレリア地峡のマンネルヘイム線へ 度重なる攻撃を実施していた。 ,,,,,,,,,,,, ,,,,,,,,,,,, [,,,,|,,★,|] [,,,,|,,★,|] ミ ゚Д゚彡 ミ ゚Д゚彡 lニ( ~ つ=∩===┯ lニ( ~ つ=∩===┯ _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ ,,,,,,,,,,,, (く_ ノl _ゝ (く_ ノl _ゝ [,,,,|,,★,|]  ̄ ヽ_)  ̄ ヽ_) ミ, ゚Д゚彡 lニ( ~ つ=∩===┯ ,,,,,,,,,,,, _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ [,,,,|,,★,|] (く_ ノl _ゝ 突撃! ミ ゚Д゚彡  ̄ ヽ_) ,,,,,,,,,,,,, lニ( ~ つ=∩===┯ [,,,,|,,★,|] _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ ( ・Д),、_, (く_ ノl _ゝ ,,,,,,,,,,,,, ( ~ _つ' ̄  ̄ ヽ_) [,,,,|,,★,|] ,ノ l::| ミ, ゚Д゚彡 (く_ ,ノ __| lニ( ~ つ=∩===┯  ̄ ヽ_) ,,,,,,,,,,,, _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ [,,,,|,,★,|,] (く_ ノl _ゝ ミ, ゚Д゚彡  ̄ ヽ_) lニ( ~ つ=∩===┯ しかし、いずれにしても赤軍の攻撃は準備に欠け、連携に欠け、徹底さに欠け、そして戦術に欠けていた。 結局攻撃は多大な損害を出して失敗に終わり、いたずらに犠牲者を増やすだけであった。 ・―‐―― _ オフッ! 、;,[,,,,,★,] 、!lノ从, ギャアアアアア!! ._、;(゙ε;'(;:)')三;"∴ ―‐―― _ ノ从, ・―‐―― _ ― ´;"ヾ;づ/`≡ ≡"i´ ´ ∩ [,,,,,★,];"∴> ・~ヽ、_;⊃つ ⊂ ⌒(!|i;Д<)っ;, ‐――_―― ・―‐―― _ ∪‐――_―― ・―‐―― _ ――_――_ヒュン! 7 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:58:32 ID:VMPs/jiU0 ( (;;、(,,, 、 (;; ;;''')) 、 (;;(( )) ) ノノ ,,) ( (( ,,,;) ( ( ,;;) (",)ソ;ソ ⌒) .(;;、(;;⌒'') ) ノ ヽヽ ,,ノ ('"⌒;; ノ;; ,,,.. ;;⌒'')、 ( _ ⌒) ) )) ノ''⌒;;)⌒)..,,, (;(、(( .,,;;;;⌒),, ( ( (,, ( (⌒;;;;,,.⌒) )));) ::⌒;ソ⌒;;;;''')ノ,)ソ_,,,.....=) ノ--''''""""" ̄ ̄`゙゙ー‐-- ノ、,,,,,,,_,_ (;; `)⌒;;,,.⌒) )));) (;((( (⌒.从从''"""^ )ノ ....;;;;;;;::.. ""'''''从从,,,,,,'-、,,, ,,,;;)) '';,,,,)_,'从从,,,,、 .'';;;" ::::::;;;;;;,,,.... ;;;;;;:::::,,,' 从从,,,, )),) ,,,;;;;;; ΛΛ ,、... ::::;;;;; / ⌒・~ ,,,;;;; / ⌒ ) ::::;;;;; / ;・ ヽ;),、.. / ;:/ つ.・. ( ) ∪:::::::::. ~( ) V V ;;;;;;:::::::::,,, ~ ⊃ 〃 // / //|/ iヽ! ヽ! \|\ 人 ', |/ i/ ル' j ,. --' ヾ`ー==--ヽ ヽ i | || | /, -=ミ '´,.‐、ヾ ` ヽ | || } 〈 (_)ノ::: :::::`┴┴ '″ i | || j ´  ̄´ u レ'ヽ | lハ|| u゚ , /| | j なんだこの惨状は・・・. ! | u 〈 - 〉j / ル′ ', ___ l// | ヽ ィ_´_ __ヾi 、 rイ リ! ヽ └─ '"¨¨ヾソ 〉' j || / \ ` ,r┬‐ 、 / ! / r-仄iヽ / | | ``く ||/ / //| | ヽ、 __ / /i | ``┴- ._ / // | | i __| ハ | | 赤軍砲兵部長 ニコライ・ヴォロノフ 8 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:58:54 ID:VMPs/jiU0 /:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:............ ヽ / /::::::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:! / /:::::::::::::::::::/::l:: ト;::',\:::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::l / /イ:::::::::/::/l::ハ \. ヽ、\:::ヽ、::::::::::::::::::::ト l / |:l::::::/l:/ | ', ヽ, ,\ニヽ、ヽ:<ヘ::::::l ! |ハ:::/ たヵ|、 'r 、 イ ゞ‐'-' ヽ! (丶'}:::l! グレンダール将軍!! | l::ハ ` ヽ `` rク/:;リ | ', l-イ:/ 君がついていながら、 ', :l し l lリ いったいこの大損害はどういうことなんだ!? '、. .::ヽ ノ l_ ヽ、:::::::'、--‐=ヽ / l;;;;;>`:i こんな無様な戦禍を政治局会議に r r;;>、.  ̄ ̄ `∠..-‐ ''"´::::::::::::::l どう弁明する気だ! /7::::i´`i「;;ー― 「 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::l //:::::l 「 | /! 「 | | l::::::::::::::::::::::::::::::::::::L ,--ノV:::::l |. |/ リ| ! | |:::::::::::::::::::::::::::::::;、久 __rァ‐'"´:(ヽ、_」 l::', | ノ lノ /! l::::::::::::;::、-‐'''´‐^`ヽ /;ヲ 'フ;;::::::::::::``ヽ、」ヾ V//::L ―''´-‐'''::´::::::::::::::: ,.rへ、 _,..--―――--、_ /,, `' `ヽ、 ,r,´〃 ,, \ ;'" / ,, , ,i i, 、 、ヽ、 /,〃, ,i ,i !. | l, 、 、、!ヾ:、 ,;/´,! ,, ,i , |l,!'|,!' |,! i|!l'l|"|! i |l ヾ! ' ,!´|,l ||,!'|,!,i |! |! ゛_,l|イl|!|!'i| ' |! | |!_|!二ニ=、 ,∠二__' ゙!l|l| ;ナ| ' ' i ′ ゛ '|-、 そう言われましてもね・・・ (ヽl. | |f、.) これでも最大限の努力はしているんですよ。 `:`| ヽ | u ,ノ |´;´ `!. | 、 ; | ,!´ しかし弾薬が足りない。 ! l `ー'´ l ! それに兵の練度も深刻に不足しているんです。 丶、 ,-―――-、 ,イ 連中、横並びに銃剣突撃しかできないんですから。 | \ ー / | 目の前に広がっているのは地雷原だというのに・・・ ,=ニ!_ ヽ____,r' _!ニ=、 ,i::::::::::::: ̄f´,`i / ,_'1 ̄::::::::::i i::::::::l ̄l:::;! |l、!、/ ノ:i、i::::::::::::::::i 9 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:59:12 ID:VMPs/jiU0 ,.rへ、 _,..--―――--、_ /,, `' `ヽ、 ,r,´〃 ,, \ ;'" / ,, , ,i i, 、 、ヽ、 /,〃, ,i ,i !. | l, 、 、、!ヾ:、 ,;/´,! ,, ,i , |l,!'|,!' |,! i|!l'l|"|! i |l ヾ! ' ,!´|,l ||,!'|,!,i |! |! ゛_,l|イl|!|!'i| ' |! | |!_|!二ニ=、 ,∠二__' ゙!l|l| ;ナ| ' ' i ′ ゛ '|-、 ともかく結果を出せと仰られるなら (ヽl. | |f、.) 必要なものを揃えていただく必要があります。 `:`| ヽ | u ,ノ |´;´ `!. | 、 ; | ,!´ 砲兵用の弾薬、地雷原掃討の為の戦闘工兵、 ! l `ー'´ l ! それに追加の糧食です。 丶、 ,-―――-、 ,イ 既に兵士たちの一部は飢え始めています。 | \ ー / | ,=ニ!_ ヽ____,r' _!ニ=、 ,i::::::::::::: ̄f´,`i / ,_'1 ̄::::::::::i i::::::::l ̄l:::;! |l、!、/ ノ:i、i::::::::::::::::i , -‐'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;``'' ‐、_ ,、‐'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、  ̄/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;‐、 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l ‐'/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/イ;イ;;;;;l ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;メ/ // l;;;;ト;| ・・・わかった。 イィ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;///;;;;イ/ ト/、X, l:イ l |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l '´///'´ ┘ !リ レニングラードの同志ジダーノフに |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト,. Y '、 掛け合ってみよう。 rイ;;;;;;;;;;;/ 'ー' u ン ノ ヽ='´' / だが多くは期待するなよ。 く ``ヽ、_ 、 -‐‐r< ;;;ヽ、 ,、 ,、 `ヽ、_ヽ.,_ ,イ´ L.. これでも第7軍は優先的に補給を受けているんだ。 ;;;;;;;;;\ヽ ソ `〉 /小ー、` 〉ノにソ `ヽ_ ;;;;;;;;;;;;;;`ヽ`ー' / ハ | /、'" / 、ノ 10 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 19:59:45 ID:VMPs/jiU0 / V´ *_rー'  ̄ ̄ i :Tヽ、* ヽ \ / ::/ ノ:  ̄/: : : : : : :i: : :i : : :ヽ、 .} \ く :::レ': : : :/ : : : : : : : ::/: : ::i: : ヽ: ::\}. \ \ ::/: : : : /: : : : : : :/: /: : /: i: : : :.i: : : ヽ / Y: : : : :`:く;; : : : :/://: //:/^レ:'":|: : : : :レ'´ |: : : : : :|__>ァ'-.// /_ェ‐ニL;_: |: : : :i:| |: : : : i レイつ^トv" / イブい/゙| : : :i:i カレリア地峡の戦況は上々ですぅ。 .∧: : : い ヒニソ / ヒ二ソ ./: : :./:| ,': :(V\:\ 、 /: :/}: :| この調子なら、弾薬の続く限りは ,': : :} ヽ. `rー -ー-ァ "フ´ ノ__::| ソ連軍を食い止められそうです。 ,': : : :{ * .}: `i 、 `'' _. .イi * /::: ヽ. ,': : : : :{. |: : i: :i _| ー‐ .「: i:r┴┐|:::::... | その間にスオムッサルミ近郊で包囲中の .,': : : : :.r┤ レー ' ヽ. .ノ `>く⌒ マ:::イ__ク 敵第163師団を殲滅するです! : : : :.r'´.ハ{ .| ェ=>くェ.く \ ヽ V 「 ヽ| : : :/ /: ( ハ フ|=="゙ /^Tヽ| ヽ ` ノ | |i : :/ / ノ |ハ | / |( /\. / | l:| ,. -―‐- ,、_ ,ィ´ ヽヽ、 // ヽ ヽ、 / ,イ _ ,r,=、,、 l、 ヽ、 / /./'´(:;;;l |l:;;;ノヾ、 l':, ヽ、 最高司令官閣下。 / / ,l / ヾ,、 )ll ', ヽ / /. ,'`ー'´ 0 ゞ=ニノ ', ヽ、 ヽ カレリア地峡軍司令部から / / | ,_,!、_, | ヽ、 ) 作戦上申が届いております。 `-'´ ', 〈 ' | ,' ` ̄ ヽ、 `‐' ノ なんでもソ連軍に対する反撃を >、,,___,、-<、_ 実施したいとか・・・ _,..-''´ヾ;::::::ヾ;:ノ:::::::;∧ `' ,、 フィンランド軍参謀総長 レンナルト・オシュ 11 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:00:16 ID:VMPs/jiU0 / /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ\ . /: /: : : : /.: : : : : : :/: : /: : : : :\: : : : : i '., /: /: : : : /: : : :_,: : :/: `メ-――--、ヽ: : : :| i ./ ;イ.: : : :/:/ ̄: : 〃: :/ \: :_: :.i: : : :.! |/ ' /|: : : |": : : : //:./ x=≦云¨゙》、!: : : :| |:ヽ i/ |: : : :.|x=≦云/; ' Kノ } .}: : : ;' ヽ なんですかいきなり・・・ |: : : :.《 Kノ:::} , `¨¨~´ /.: : :∧ そんなもん却下ですぅ。 . 八 : : : ヽ ゞ¨~ /.: :/.: :ヽ \: : : \ i ̄ヽ u ,/:/: : : : : :i いかに敵が弱体化したとはいえ、 /: : ` =―-≧ ヽ-‐' /: : : : : : : ヽ ギリギリのラインで戦っている我が軍に . /_,.z=ヽ_: : > .、 _ ,ィ: : : : : : : : : : : :\ 反撃に打って出る余力などねーです。 /:::::::::::::::ヽヽゝ\: : :.「 ==<.|: : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::::::{ | {  ̄\ _ .」: : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::::::{ | { zェェェュ、二、 \: : : : : : : : : : : ::::::::::::::::::ヾ} | } 〃 ,イハ¨゙ヾュ、 ̄Y´, ̄ヽ , --― -- 、 /} \ / / ト、 ./ / l \ / / ,-、 r;;;ヽ | \ ですが閣下。 i l , イ;;;ノ iト;;;ノ\ト、 \ | |( / ,、 ヾヽ_ノノ| \ ヽ ソ連軍は度重なる攻撃失敗で ! ハ  ̄ , Y ,`ー' | ヽ、_) おびただしい損害を出しております。 {_ノ ゙、 `TTT" ノ 人____ `ー' , - ァ< 敵が満身創痍である今こそ /,, -ー 、 , -‐ 、 反撃の絶好のチャンスかと。 ( , -‐ '" ) `;ー" ` ー- -ー;'" カレリア地峡軍司令部は l l 必ず成功すると主張しています。 | | 12 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:00:37 ID:VMPs/jiU0 ,. -―‐- ,、_ ,ィ´ ヽヽ、 // ヽ ヽ、 / ,イ _ ,r,=、,、 l、 ヽ、 それに・・・カレリア地峡の兵士たちは / /./'´(:;;;l |l:;;;ノヾ、 l':, ヽ、 もう何日も塹壕に籠って敵の砲弾に耐えています。 / / ,l / ヾ,、 )ll ', ヽ / /. ,'`ー'´ 0 ゞ=ニノ ', ヽ、 ヽ 前線部隊は終わりの見えない防戦よりも / / | ,_,!、_, | ヽ、 ) 攻撃に移りたいのです。 `-'´ ', 〈 ' | ,' ` ̄ ヽ、 `‐' ノ そうでなければ兵士の士気を支えられません。 >、,,___,、-<、_ どうかご裁可ください閣下。 _,..-''´ヾ;::::::ヾ;:ノ:::::::;∧ `' ,、 / \`ヽ、 . _/ _ --‐┬‐-ミ _ \ \ //_,..: :/: : : : : : : :.:.|: : : : : : : \ \ \ . / / : : : / : : : : : : : : : |: : : : : : : i : \ ‘, ヽ { / : : : /: : : : : : : : :/: :|: : : : : : : |: : : :\' / У: : : : :|: : : : : : /: /: :八 : : : : : : |: : : : : :i∨ .: : : : : :| //メ: イ: / ‐\|\: : |: : : : : :| | |: : : :-=彡 /´ |/ \|: : : : : :| | ・・・確かにソ連軍が連敗で |: : : : : 八 灯ТТ 下Т灯/: : : : :/ {! 弱体化しているのは確かですぅ。 人: :\: : :ヽ 乂zソ 乂zソ /: : : / 八 / T|| |`ト ゝ |||_彡: イ| ノ: :′ ですが、それを勘案しても . / /「|| | \ ’ u / V |: : :′ 明らかに時期尚早です。 / /: 八|  ̄\ ̄ _ イ r{ ∧: : ′ . / ,|:::::::: {>- ,_ マ´ ノ′ |:::|: : :′ カレリア地峡軍司令部に返信しなさい。 / l:|:::::::::::\ .r―‐| |フトミ 、 /::| |:::| : : ′ 反撃は許可するが、くれぐれも限定的なものに留めよ、 . { {:|:::::::::::::::::}\⌒Y⌒ イ 、 \\:::::::{ {:::|: : : ′ ・・・以上ですぅ。 ノ }:|:::::::::::::::::|// ̄ ̄ ̄「 \\ノ /::::::::} ∨: : : :′ . / ノ:.|:::::::::::::::::|/ | ノ\_/:::::::::{ {: : : : :′ { }: :|::::::::::::::::/ :|/:::::::::::::::::::::::〉 }: : : : ′ 13 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:00:52 ID:VMPs/jiU0 ゝ;;;,,, '' // :::;.. ;;;ヽ (;;,,, (;;.. \ / ,,;;) ;;ノ '':::.. _ < > '' ;; '''' < > ..;;) / 、 (:: ) l \ Д О М ! / / / / / / / / ,ro/ ., 。 ,ゝ`ニ'ゝィ / /// / ..-‐── 、 / /// /─- 、 ヽ. ヽ // / ヽ_ヽ ヽ ОГОНЬ!/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ . ,,,,,,, . . ,イll:: ─┐ . ,,,,,,,,,,,,, .| 馬鹿め!フィンスカどもが穴倉から出てきたぞ! ,,,,,,,,,,,,,,, [,,,,,|,,└-、. l=/.7 l|:_」 ,-┘[,,,,,|,,★,|,] | どでかいのお見舞いしてやれ!! [,,,,,|,,★,|,,]. ミ,, γ:::::::`ヽ _」:::─ L._ |:`ヽミ,, ゚Д゚彡O ヽ_ __________________ ミ,, ゚Д゚彡.(..~ l::ハ::::::::l._|∩_fi_∩|_.┘ ::::!( O7 / ∨ -- ''' ¨ ̄ |::| |::::::::|======='j :::::|ノ=q==tェl ,,,,,,,,,,,,, ,,,,,,,,,,,,,, ^^¨⌒⌒"⌒⌒^^"⌒""^⌒^¨⌒⌒"⌒⌒^^"⌒""¨¨^⌒^¨ヽ、 [,,,,,|,,★,|,] [,,|,★,,|,,,,] ,, _ _ _ _ _ _ ,,, ヽ、 ,O[{ ´∀`彡. (・∀・ ) 炙り出す手間が省けましたな。  ̄  ̄ ゝ,i :: .ヽ l .:: ) /^¨⌒⌒"⌒⌒^^"⌒""^⌒^¨⌒⌒"⌒⌒¨ヽ、 14 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:01:15 ID:VMPs/jiU0 ソ連赤軍の総攻撃を凌ぎきり手痛い損害を負わせたフィンランド軍は、余勢をかって反撃を実施した。 しかし、これはマンネルヘイムの懸念したとおり赤軍の猛攻撃を受けてその日のうちに失敗に終わったのだった。 \ /:.:/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:\ ヽ \ ヽ/:.:.:/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./:/:.:.:.:.!ヽ ヽlヽ /:.:.:.:|:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///:.:l:.:.:.:|:.:ヽ / l . |:.:.:.:..|ィ‐_-_、_. -///;ハ:.:|:.:.:.:!:.:.:.V l . |l:.:.:.:.N r‐ァ-、` ̄ メ/‐-ヽ|、:.:|:.:.:.:| _」 ハ:.:.:.:l 弋:ソ /´ ィ=‐、、\/:.:.:./-r ´ /:.li \_\ , 弋:ソ '´/:.:.:./:.:.:.l . __ /:.:.li il、 , -- ‐、 _/:.:./:.:.:.:.:.! ほら見ろ!! /´‐-、ト,:./:li ※ il:.:\ {__ } ア ̄/l:.:.:.:.:.:l:.l . / ‐-〈//li il:.:.:.:.:.> 二ニ´ィ:li ※〃:.l:.:.:.:.:.:.l:l 言わんこっちゃねーですぅ!! l `ニ7'´: :.li il ̄ ̄ _\ノヽ._l:li il-lユ‐_-、:.:!l r‐l |フ!: : にli il〃 ̄ ィトK\ li ilこ|ー‐ |:.:.:.l |〉l イ _): :.にli※/ \///)l:l l:l ヽli. ilこ!|二 /:.:.:.:.:! />にLイ<:.:にli /´ //(!|:| L!==li※!こl./ /!:.:.:.:.:.:.l 丁L__|ーLノ:.:.:.にX // )!|:| ハ ilこ! l /ヽl:.:.:.:.:.:.:l カレリア地峡において、フィンランド軍は防戦については大きな力を発揮していたが、 攻撃に出るにはどうしても力不足であることがはっきりとしつつあった。 15 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:01:37 ID:VMPs/jiU0 【補足】 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ , ミ;=======.:::゙ミヽ / ./ / ヽ\ \ \__/ /l / / , /l'| ト、l ',/ | / l/|7ニイ´/〃| -L.l ! これは、フィンランドにとっての厳しい現実そのものでした。 | l |┬::cr ./ /┬::cr」 || | l ! l:::::::j '. l::::::::j. !l 赤軍と正面からぶつかった場合、独力で排除するだけの力がない、 ハ ⊂⊃‐ ‐⊂⊃| l \ _ ,/ | つまりひたすら受け身に徹するほかないということです。 /l .lY` ー‐┐ r‐ イ| | /| l::::::::::;ィ´ {X}ik'::::::l. ! l l__j::::::::/: i_lil__|:i::::::! ! / / ::::: i: : :l:::::ヒj::l」 : l_|! ./ r─.≧:::::::./ ヽ:::::::::::≪ニ7》 に二三彡::::.∧ ハ:::::::::.|\Y《 仁{_/つ::::∧ :ハ:::::::) . ) ) . 廴__,.イて ,'.l j | | | }::ム辷彡' .ハ ; (::::.| | { | | ハ V .l イ.∧ l | :!.|::::/. | |:| .ハ ,: l| 辷| l .V.L | ハ.ヽ | / ,/7 .Ⅵ jl !.}:::} .| |:| ハ:/ :!l .|!ト{ .ヘlV>>zリ,,,. ハ l/./ィ-七7.l ∧リノ|::lハ | |:| .ハ/ ::l| .|::|ヘ\ `\V/7 .Ⅵ从ンj .|:| .l. |:| 守ってばかりじゃ戦争には勝てないのだわ。 / !| |::ト叮アト、ー-一= 二___,、 7イ |ソ}l::| .l | ,' | |::|. | .l∧  ̄´./ ! .|' 川 :l: i| 特に、どっちが先に弾が尽きるかと言えば .′ :| 川 .l .|.`ヘ. ,-、 / /l .| |: i| フィンランドの方なんだものね。 ; :l / リl. >、. / ノ .イ. |..|.. |:: | | ::| / .∧}./´.::.:./)/ )/ /,ニ、.`ーzxノ八. |:: | ここで反撃が頓挫したとなれば、 | ::| ./ /´::マ.:.::.:.:,.ィ´二二) (__,.(_}://::Vム |:: | 今後、フィンランドが状況を覆せる可能性が | | .//>、::マ: _,j /´ ̄二) ._ゝ=-、ヽ/::〈 .Vム .|:: l 限りなく低いということになるわ・・・ | ::l .《∠≪:::::::へ.マ {. /´二) ゝ─、`ヽ|:::::::\Vム,!| | | ::|::: ヽこ二ニミへマ | ィ´-‐、 (二`ヽ ,イニニ三彡'l:: | 16 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:01:47 ID:VMPs/jiU0 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ ミ;=======゙ミ / ,= ヽ / ,=' _ ∧_ _,, /,,_ {i ,~ ~ /´ ハ^、_ しかし、完全に希望が尽きていたわけではありません。 ヽi} / / / ヽ_/ ヽ__,,\ { | _|__,,/ /  ̄ \ヽ 他の戦線ではむしろフィンランドが攻勢を成功させていたからです。 ヽ | _|∠_// ┬―ゥ ヽ |`、ヽ.__ノ ヽ-‐' _/ ラドガカレリア戦線ではタルヴェラ集団がソ連第139師団を撃破、 | |{i t _ / | | | i} > 、___ヽノ_ ,ィ リ| l| | スオムッサルミ近郊ではシーラスヴォの第9師団が // i} / }-‐斤ヒl、__| l| | r、 //,,i} //}} l|》o《|! {{`lヽ ソ連第163師団を殲滅中でした。 __ゝ |i}^V'' __/ }} ハ {{ | ヽ ノ' `j }} /X | {{ | 【補足終わり】 17 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:02:14 ID:VMPs/jiU0 ∩___∩ | ノ u ヽ / ● ● | | 人 ヽ つ カバー! 彡、 ヽ_◎_◎_ヽ /__ヽ Ш ω Ш) まずいカバ!このままじゃ第163師団が壊滅カバ! (__) ヽ∩ ∩ / | | 人  ̄ ̄ ̄ ̄ / すぐに救援を送るカバ! | _ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | /  ̄ ) ) ̄ 第44機械化師団は現地へ急行せよ! ∪ ( \ \_) 赤軍第9軍司令官 ミハイル・パーヴロヴィッチ・ドゥハノフ(※) i 、 :. ヽヽ_,,.....、,,,....._;/ ,;' ;,.! i., ..;;;ヽ ヾ ,,;_ , / ヾ_:::,:' -,ノ ヾ;. , , 、;, ;; ● , ... 、,● ;: 呼ばれて飛び出てチワワワワー! `;. C) ,; ' ,;' '.、 -‐-ノ ,;' 待ってるチワワよ! 彡、 、`\ / __ /´> ) 今おれたちが助けてやるチワ! (___) / (_/ | / | /\ \ | / ) ) ∪ ( \ \_) 赤軍第44機械化師団司令官 アレクセイ・ヴィノグラードフ ※・・・この赤軍第9軍司令官、第五十二話ではイワン・ダシチェフって表記してたけど >>874 兄貴の指摘を受けて再度調べてみたらダシチェフくんは第9軍麾下第47軍団司令官でした。申し訳ないす! もっと調べてみたら第9軍司令官は当初ミハイル・ドゥハノフ、そのあと更迭されワシーリー・チュイコフに交代してますね。 チュイコフ兄貴の配役はもう考えてあるので大人の事情によりドゥハノフ兄貴続投オナシャス! 18 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:02:36 ID:VMPs/jiU0 しかし、支援に駆け付けた第44機械化師団はその途上で深い雪に囚われてしまい、 ラーテ街道上で完全に身動きが取れなくなってしまった。 。 , .゙:ミ ,.。 ,:.~゙ミミ 。 ,.。 ο ,.。 ノハ、 ο ~,.ハシミ ,. ο ,.。゙ミミ、,._゙_ハ_ル_゙ミシミ,.ο 。 ., ",.;ハシ トji ;:| ......:::::::::::::;;::;;;:::::::::::: . ゙ミミ トji ;:|.....::::::[,,★,,];;''" ''';;;::::::::::: 。 ゚ ο , .゙:ミミ トji ;:|:^:;"フ(゚Д゚)゛:;ィ^⌒^゛"⌒ ,.。 "~,.;ハシミ^ [|,,★,,|]| (y)|.:フ⌒ ^゛;;^‐ 。 `)、シ:ノノ_,._゙ミミミ(゚Д゚;)| | __,._゙_ハ_ル_゙ミシミ| (y) |) .:シ⌒;^::: ^ トji ;:| ^, ,,.;;-一;:、(;゚Д゚)|;;;;|;;;;| .::ノ⌒^,、;; ;::゛゛ヽ トji ;:|:; .,:;// (y) ) .:,ィ⌒^;::;::.゛゛:;.ヽ" トji ;:|^⌒[|,,★,,|]∪/ | ⌒^,、;; ;::゛゛ヽ トji ;:|;:~ィ(゚Д゚;)^゛"⌒.:シ⌒.^, :;:: 、〟 [|,,,★,,|](| (y) |) .::ル⌒.,.:: ;:: ;::^゛; ^;;゛ (´∀`;)|;;;;|;;;;| そして、このチャンスを目敏いフィンランド軍が逃すはずもなかった。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | マンネルヘイム元帥閣下に報告を・・・ | 敵増援は全部隊がラーテ街道上に閉じ込められている模様。 | 次はこれを「潰す」わ。 ヽ_ ________________________ ∨ / .:::::_イ |! | | ハ l ト l l | l ヽ. \ ヽ /. イ ハ i l i ハ l __ ! ハ. |_.ィ |-j─l! | ハ! l_ \____ ___\_ \ ´ / イ | | i ! ! ! l l | ! ( ⌒ゝ_l ィ_!´|,ニVノ_)从!ゞ ! ! | ,. '´ ,. --────-- 、__ノ /./ レ'| | | !::!ニ!ハ二!二_ヽlー|/'fー'(V≦(オjノ:::∧. ∨ { く \ :::::ヽ // l l | i::lヾ __V.=!≦ `ヽ! ` -、._`'≦乂_:/ ∨ ゝ、 ヽ :::::::::::::::\ // l l ハ 丶 ゝく'´l -f!ハ  ̄`ーヽ! Y: !:: \ `ー- ..、 :::: , // l ゝヽ | ゝ、 ゝ-‐' ゝ=´ Vjハ::: !:: ー─- 、. \ \ // ゝ \ ハ ヽ ヒイ!:: !::: \ \ \ , ' / __ .. --ュ/ \ | ハ _ -_, /!::::::!:: i::::: \ \ \ . / _,.. -‐_ ニ ― テ /' ::| ::::ハ ー /::|::::: !:. i::::::::. \ \ \ /´ , - '′ /// .:::| :::::/:::ゝ、 イ__::| :::::!:: |::::::::__ゝ_.. -──‐rー、 \, ' / .// ./ .::::::| :::/::::::::::|::>-__ r⌒フ__ ヽ:::!:: レ ´: : : : : : : : : : : ノ:: ̄: \ / // / ::::::::| :::イ :::::::: |::/ ノ_>ーr-√ __∠_ : : : `フヽ:::::/: : : : : : : : : : : : : :|: : : : : /:: ' / :::::::::|::::/::::::::::::::,::::〉:⌒≦_ー-`V´: : : ::/: : : ∠::::::/: : : : : : : : : : : : : __ノ: : : : : / ::/ ./ :::::::::::::|:/:::::::::::::://_:_:_ rィt二フ<::: : : : /: : :/' ´: : : : : :----__-、_ノ : : : : : : :: : :/ / / :::::/ / ::::::: __ _::::::: / ::::::: く''弋<rー' イ: : : :ー ': : : : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : / / フィンランド第9師団司令官 ヤルマル・シーラスヴォ 19 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:03:19 ID:VMPs/jiU0 ,. -―‐- ,、_ ,ィ´ ヽヽ、 // ヽ ヽ、 / ,イ _ ,r,=、,、 l、 ヽ、 / /./'´(:;;;l |l:;;;ノヾ、 l':, ヽ、 シーラスヴォ大佐から報告です。 / / ,l / ヾ,、 )ll ', ヽ / /. ,'`ー'´ 0 ゞ=ニノ ', ヽ、 ヽ 南東から敵の増援が接近中。 / / | ,_,!、_, | ヽ、 ) `-'´ ', 〈 ' | ,' ` ̄ これを殲滅する、と。 ヽ、 `‐' ノ >、,,___,、-<、_ _,..-''´ヾ;::::::ヾ;:ノ:::::::;∧ `' ,、 / \`ヽ、 . _/ _ --‐┬‐-ミ _ \ \ //_,..: :/: : : : : : : :.:.|: : : : : : : \ \ \ . / / : : : / : : : : : : : : : |: : : : : : : i : \ ‘, ヽ { / : : : /: : : : : : : : :/: :|: : : : : : : |: : : :\' / У: : : : :|: : : : : : /: /: :八 : : : : : : |: : : : : :i∨ .: : : : : :| //メ: イ: / ‐\|\: : |: : : : : :| | 殲滅って・・・ |: : : :-=彡 /´ |/ \|: : : : : :| | |: : : : : 八 灯ТТ 下Т灯/: : : : :/ {! 第9師団はすでに敵第163師団を包囲中じゃないですか。 人: :\: : :ヽ 乂zソ 乂zソ /: : : / 八 / T|| |`ト ゝ _彡: イ| ノ: :′ 片手間で何とかなる相手なんですか? . / /「|| | \ ’ U / V |: : :′ / /: 八|  ̄\ ̄ _ イ r{ ∧: : ′ . / ,|:::::::: {>- ,_ マ´ ノ′ |:::|: : :′ / l:|:::::::::::\ .r―‐| |フトミ 、 /::| |:::| : : ′ . { {:|:::::::::::::::::}\⌒Y⌒ イ 、 \\:::::::{ {:::|: : : ′ ノ }:|:::::::::::::::::|// ̄ ̄ ̄「 \\ノ /::::::::} ∨: : : :′ . / ノ:.|:::::::::::::::::|/ | ノ\_/:::::::::{ {: : : : :′ { }: :|::::::::::::::::/ :|/:::::::::::::::::::::::〉 }: : : : ′ 20 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:03:35 ID:VMPs/jiU0 , ' ´ ̄ ̄ ヽ、 /:} ヽ\ /::.::ノ ,.ニ、 `ニ、Vハ ::'´:::;:ィ /{:。::l |:。:ト、|::.:::| ::.::.:::/ ′{ `/ o lト ' }ハ::.:::| 163師団の方はほとんどカタがついたようですな。 ´ / ,' `´ 、_ノト、ゞ=″l::.::| { { j } }::.:: それに敵増援の第44機械化師団は雪に嵌まって ヽ、 `ー ′ /::/ /丶、 /\ 身動きが取れていないようです。 / ::::i \ / / ::::|_/ \/ ::| . /※ /: : : : /: : : : :__/: : : : : : : :/: : : : : : : :./}: : : : : : { ※/: : : : /: : : : :..:/  ̄ ̄ ¨ィ¨¨ ''' ー--:./ |: : : : : : . ノ※′: : : ′: : : :./: : : :/ /: : : : : : : : / |: : : : : : マジですか・・・ . {※′: : :..i: : : : : /: : : / /: : :----:/ /: : : :./:.:/ . }%{: : : : : |: : : : / 三三三三三三三三 〃}: : :/:.:/ あまりにも順調すぎて {※|: : : : : | : : : ′: / || || / .:′:/:.:/ これが絶望的な戦争だということを }%i|: : : : : |: : :.': : : ′ | {::} || / /: : /:.:/ 失念しちまいそうですぅ。 /※|: : : : : |: :..:|: :/ } j{ / .: : :// 八※:v: : : : }: : :|イ{ ゞ 〃 /.:>'" シーラスヴォ大佐に増援を送りなさい。 . /:.:.:.}※∨: : :}:..:..|:i:{ し `¨ ¨´ (___,r彡'" それと「存分にやるように」と返信を。 /:.:.:.{※※∨ : }: : |i:iム u 21 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:04:03 ID:VMPs/jiU0 年が明けて1940年1月初め、フィンランド第9師団は立ち往生する赤軍第44機械化師団の横っ腹に攻撃を仕掛けた。 ┏━━━━┓┏┓┓ ┏┓ ┏┓┓ ┏┓ ┏┓┓ ┏┓ ┏┓┓ ┏┓┏┓┏┓ ┗━━┓ ┃┃┃┃ ┏┛┗━┓┃┃┃ ┏┛┗━┓┃┃┃ ┏┛┗━┓┃┃┃ ┃┃┃┃┃┃ ┏━┛┏┛┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┃┃┃┃┃┃ ┏┛┏┃┗┓ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┏┏┓┓ ┗┛┗┛┗┛ ┗━┛┗━┛ ┗┛┗┛ ┗┛┗┛ ┗┛┗┛ ┗┗┛┃ ┏┓┏┓┏┓ ┗━━┛ ┗┛┗┛┗┛ ,,,,,,,,,,, ヒュン [,,,★,,,,] ,,,,,,,,,,, ・―‐―=─ - - パパパン ,,,,,,,,,,(゚Д゚ ;) [,,,★,,,,] ,,,,,,,,,,,, ・―‐── 二=─ - - ・―‐―=─ - - 二=─ - - [,,,★,,,,] ⊂ (;´Д`) [,,,★,,,,] ウアアアアア ・―‐―― _-ヒュン―─ - - (´Д`;|)/⊃ ⊂_ ⊂ 丶(´Д`;,) ・―‐;;,;∴ブシャ=─ - - ・―‐― 二=─ - - ゝ / (´⌒;;;Y ソ と_ ⊂ノ(´⌒;;; ( ゚Д゚.;.. ・―‐―=─ - -;;,;∴.;..'- - ・―‐―二=─ - - し Y 人 (´⌒;;;[,,,★,,,(_)Y 人ヽ≡≡(´⌒;;; チュイン ・―‐グエ=;..';;,;∴.;.⊃=─ - - (_)'し ⊂(゚Д゚ ;) (_) ソ ≡(´⌒;;; ・―‐― ⊂( ゚Д゚.;..';;.,;∴.─ - -チュン \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < ≧ 敵がいきなり森の中から現れたぞ!? ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ 寒さに凍える赤軍に、襲い来るフィンランドのスキー兵を撃退する気力もなく、 第44機械化師団はいくつもの包囲陣に細切れにされていった。 22 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:04:34 ID:VMPs/jiU0 この時点で赤軍第9軍戦区は赤軍側でもっとも悲惨な状況に陥っていた。 すでにおびただしい犠牲者を出しており、第44機械化師団は補給も退路もなくただ極寒の中で死を待つだけだったのだ。 i 、 :. ヽヽ_,,.....、,,,....._;/ ,;' ;,.! i., ..;;;ヽ ヾ ,,;_ , / ヾ_:::,:' U -,ノ ヾ;. , , 、;, ;; ● , ... 、,● ;: `;. u C) ,; ' チワワー! ,;' '.、 -‐-ノ ,;' 彡、 、`\ 寒いチワ!空腹チワ! / __ /´> ) 閉じ込められて何もできないチワ! (___) / (_/ 誰か助けてチワー!! | / そして、彼らが助けようとしていた第163師団はこの時、すでに地図上からその姿を消していたのである・・・ ( (;;、(,,, 、 (;; ;;''')) 、 (;;(( )) ) ノノ ,,) ( (( ,,,;) ( ( ,;;) (",)ソ;ソ ⌒) .(;;、(;;⌒'') ) ノ ヽヽ ,,ノ ('"⌒;; ノ;; ,,,.. ;;⌒'')、 ( _ ⌒) ) )) ノ''⌒;;)⌒)..,,, (;(、(( .,,;;;;⌒),, ( ( (,, ( (⌒;;;;,,.⌒) )));) ::⌒;ソ⌒;;;;''')ノ,)ソ_,,,.....=) ノ--''''""""" ̄ ̄`゙゙ー‐-- ノ、,,,,,,,_,_ (;; `)⌒;;,,.⌒) )));) (;((( (⌒.从从''"""^ )ノ ....;;;;;;;::.. ""'''''从从,,,,,,'-、,,, ,,,;;)) '';,,,,)_,'从从,,,,、 .'';;;" ::::::;;;;;;,,,.... ;;;;;;:::::,,,' 从从,,,, )),) ,,,;;;;;; ΛΛ ,、... ::::;;;;; / ⌒・~ ,,,;;;; / ⌒ ) ::::;;;;; / ;・ ヽ;),、.. / ;:/ つ.・. ( ) ∪:::::::::. ~( ) V V ;;;;;;:::::::::,,, 23 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:04:56 ID:VMPs/jiU0 ――― モスクワ、クレムリン。 o ° 。゚ o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o 。 。 o o ° o o ° 。゚ o 。 。゚ o 。 。゚ 。 o o ° 。゚ o 。 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ 。 。 。 o ,__ 。゚ o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o o ° o 。 。゚ o 。 。゚ o l_< o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o 。 。 o 。 。 。 。 o _|_ o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o o 。゚ o 。 _ o ゚ ,ェ._.ュ、 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o 。゚ o 。 。 o 。゚ o ,,,,]|| ,,.-'"゛ ~''ヽ、 。 o ゚ o 。. ! o 。 o ゚ o 。゚ o 。 。 o o ° o ニニニ,,!-z,,,,,,メ--────--丶、 ° o 。゚ /_|ヽ 。 o o ° o 。゚ o ★。 。 。゚ -、,,,,_ .~"'''ニ==ェ,,--'''''''-------ヽ.._ 。 o 。|iiii|゙|. o 。 o ゚ o 。゚ o .|。 。 o o ° o `~"'―-,,,,,,|ニニニニニエエエェ,l,,,,|,,,,[ ]、 |;;;;;;|;;|. o o ° o 。 ゚ o ,!!、 。 。゚ 人 人 `゚゙'''―v,,,,「 .|~゙---->...ュ,ュ__.、 .,i;ロ;ロ|;;| 。 o ゚ o 。゚ o iiiii 。 o o ° o 彡ミ 彡ミ 人 人゙'''ー-...,,,,_| `゙''''「゙゙'''''..|∩-|iil.,,, o ° o 。 ゚ o ||||| 。 o 。゚ 彡彡ミミ 彡ミミ 彡ミ 彡ミ 人 `゙"人-i、,,_,,,l;;;;;;;;;;;/;;;/z,,,__. 。 o ゚ o | :|. 。 。 i ° 彡彡ミミ彡ミミ ;;彡ミミ.;彡ミミ ;彡ミ 彡ミ 人゙'''┐'| .|''i--zz;;;;;,,,,,. o 。 ゚ |AA.| ∧ 。 o 彡彡ミミミ彡ミミ 彡ミミ 彡ミミ .彡ミミ 彡ミミ彡ミミ:::| .| .l'''―v,,,,,"'''i _____ .A l゙| | |.|.A. .|ii| 。 o 彡彡ミミミ彡ミミミ;;;;ミミミ彡ミミミ彡ミミミ彡ミミ彡ミミ:::| .! ,| `~"'ヘ-i、|ロロロロi''i_|ii| |ll,,,,,,,||ii|_./ .ヽ 。 o 彡彡ミミミ;;;;ミミミ ミミミ ミミミ;;ミミミ;;ミミミ;ミミミ::::| | | 人人人 r‐┴── ┴┐゙゙゙゙゙゙゙゙゙ll-----トL, 。 ニニニニニニニニニニニ=============== |..彡ミ .r‐―┴――─┴-┴─--iL,、:::::::|゙゙゙|----- ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ======ェュyy,|jlll」―――---------u,,|_, !.| .!-ト | ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'|ゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'iゝ-'i ト- _ ..|.「[l|____,,,..|............... ━─―――――――――――─'''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''" ̄ ̄ ̄ ̄ 25 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:05:11 ID:VMPs/jiU0 ____ /ノ ヽ、_\ /( ①)}liil{(①)\ 大馬鹿者がっ!! / (__人__) \ よくもこんなふざけた失態を晒してくれたな!! | ヽ |!!il|!|!l| / | \ |ェェェェ| / 貴様ら開戦前に何と言っていた!? / `ー' \ |i 「10日でけりがつく」だと!? / ヽ !l ヽi ( 丶- 、 しE |そ ドンッ!! よくも・・・よくも汚らわしい嘘を吐きかけおって!! `ー、_ノ ∑ l、E ノ < この惨状を見ろ!死屍累々だ!大損害だ!! 26 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:05:59 ID:VMPs/jiU0 / ̄ ̄ \ _ノ ヽ、,_ u \ (.●)( ●) ノ( | . (__人_) ⌒ | お・・・おお、俺の責任じゃないぞ!! '、}r┬ j U| | ` ̄ | そもそも10日分の弾薬で十分だと言ったのはクリークだろ! | 、 { ヽr ー- < ./ト、 砲兵総監がそう言うもんだから俺は信用したんだ! ,/ム _ ,. -/ : :/` 一….、 _,.-:::://:::ハ /. : :/ : : : : : : :. - \ // : :/.: i/.:::l y : : : / : : : : : : :/ : : : : .ヽ j : : : : :} ./.:::::l ./ : : : /.: : : : : : : : : : : : : : : :. i :i : : : :| :i ::::::レ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .ヽ ノ´⌒ヽ,, γ⌒´ \ .// ""u ⌒\ ) .i / \ / i ) ちょっ!? i (・ )` ´( ・) i,/ l u (__人_) | せ、責任転嫁ッポか!?卑怯すぎるッポ!! \ `ー' / /^ .~" ̄, ̄ ̄〆⌒ニつ それを言うなら攻勢計画を | ___゙___、rヾイソ⊃ 最終的に承認したのはヴォロシーロフだッポ! | `l ̄ 作戦全体に責任を負うのはそっちだッポ!! 27 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:06:24 ID:VMPs/jiU0 人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人 < > < だからお前らがデタラメな助言をしなけりゃ > < もっとマシな作戦を建てられたんだと言ってるんだ!! > < そもそもフィンランド軍がこんなに強いなんて > < 誰も言わなかったろうが!!この節穴どもが!! > < > YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY _-―――- 、._ ,-"´ \ ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧ / 儿 ヽ < > ./ フ「 ::::::::::::::::::::::::ヽ < そっちだってフィンランドは雑魚だと > | :::::::::::::::::::::::::::::::ヽ < 言ってたッポ! > l :::::::::::::::::::::::::::::::::;l ・・・・・・ < これで十分だと言ってたッポ! > ` 、 (__人_) .;/ < 俺だってもっと事前情報があれば > `ー,、_ / < 違う計画を立ててたッポ!! > / `''ー─‐─''"´\ < > VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < ≧ そもそも前線部隊にやる気がないんだ! ≦ ≧ 俺が内戦の頃は・・・ ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ 28 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:06:48 ID:VMPs/jiU0 /.: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ /: : : \ /: : : : \ /: : : : : : \ もういい!!お前らは何の役にも立たん!! : : : : : : : :.._ _ \ : : : : : : : ´⌒\,, ;、、、/⌒` | ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧ : : : : ::;;(( ① )::::ノヽ::::::( ① ));;::: | < > : : : : : : ´"''", "''"´ | < メフリスを呼べ!! > : : : : : : . . ( \j / )/ / < > \: : : : : : :.`∨トエエイ∨ / VVVVVVVVVVVVVVVVV /ヽ: : : : : : : :∧エエ∧: : : : : イ\ : : : : : : : : : :.``ー- -‐'"´ \ : : : : . : : . : : . \ 30 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:07:47 ID:VMPs/jiU0 やる夫の疑心暗鬼はこの期に及んでも発揮された。 前線司令部が責任追及を恐れて現状を隠蔽し嘘の報告をしていると考えたのである。 ___ /\ / \ /(①) (①.) \ 赤軍は役立たずの嘘吐きばかりだ! / (__人__) \ | |::::::| ノ( | メフリス!前線に飛び「真実」を報告しろ! \ l;;;;;;l ⌒ ,/ /ヽ `ー´ ィ⌒ヽ いま我が軍がどのような状況にあるのか、 rー'ゝ 〆ヽ .) ノヾ ,> ヾ_ノ,ヽ} 正確に把握するのだ! ヽ ヽ| ヽ_ノ /\ ___/::::::::ヽ-‐ー‐- 、._,ィ ';::::::::::::::::::::::::;、;:へ、ヘ:::::::::フ ';:::::::::::∠レ´、 , -‐ 、';:::::', ';:::::::/ ヽ/ ヽr‐-、 御意に!同志書記長! /'"7 <●> l <●> l i ', ヽ、 ___ノ ヽ、 __ノ ノ _ このメフリス、必ずやご期待に答えてみせませう!! `‐-'´ヽ Eヨ _,-´-=ニ´ `ヽ >ー-‐''´ _ `‐、 `、 r-┐ ノ ,、 ', ) ノ ', 「 ̄└ー--‐'´ ノ ヽ 〉'´ / ヽ `‐-‐- 、.__,ノ ',-‐ー''"´7_,、'´ `‐、._ l| | 人__ ,入 国防人民委員部次官 レフ・メフリス やる夫は真実を確かめるために、国防人民委員部次官であり赤軍粛清の一翼を担った大犯罪者メフリスを解き放った。 31 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:08:13 ID:VMPs/jiU0 「沈鬱な悪魔」メフリスは、やる夫と党に対する盲目的忠誠心しか取り柄のない出世主義者であったが、 権力の卑怯者たちのなかでは珍しく個人的勇気にも富む人物でもあった。 ,/"、 l:::ヽ、 _,.、、、、、、.,.__ r-、, ,/ ヽ, l:::::::::::"-、,、-''''"::::::::::::::::::::::::::"'‐、, ,.;i '、 "‐、, ,-" '、 ,、- .l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::""::l ヽ "'‐-" " l::::::::::::::::::::::,ヘ::::::::ヘ,::::::::;;::::::::::::::::::::::::::"";='''、 __,..、、-t::::::::::/l::::/ ',,/ \/\:::::/、:::.:::::::::::''、 '、 " / V ' 、 / ''" ヽ"ヽ,:::::::::'、 ', ヽ,:::::::::::::::::::,' ,、-‐'''""''‐、ヽ .,' ,-''"""""'-、',::::::::::l ,,> .ヽ、::::::::::レ" ヽ, / ヽ::::,、、!, '-、 だから逃げんじゃねーよ!! ,、ゝ、:l _,,_ v' ,......,_ r" ヽ∠, i"--、 l <,●'> ..i <_●.、ゝ レ" i .i ' 突撃しろ突撃! .! .! '、 /.'、 ,' ,ノ . ノ,/ ヽ '、, .ヽ、 ノ,.,..,..'、 ,ノ''''" ,ノ / 共産主義の明日を信じて突撃するんだよ! ヽ、 "''.、"'''''''''''''" l'''''''''''''l "''‐-‐'" ,/....、<" ,' "'''''" ヽ, lエエエエl ,、<-、r'''",..、./ ___ ,、-‐"'、..,_ __、-‐("'ヽ,::.>'" "'" "、_ /:::::::::::::::::::ヽ、_"'''""-''"::::::'、 ''、 "''''ヽ. /::::::::::::::::::::::::::::::::::"'"~:::::::::::::::::::ヽ、 ,. r''''‐、,__)--------- / ,.-y r-、 '、 / ,' / ./ .、 . ', .'、-" .i ,' ', .i '-.' ''''" 人民委員部次官という高官でありながらメフリスは灰燼に帰したスオムッサルミの最前線に飛び込み、 砲弾の降り注ぐなか敗残兵をかき集めて反撃を指揮したのである。 しかし、イデオロギー部門の責任者であり軍事的素人のメフリスが加勢したところで状況が好転するわけもなかった。 32 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:08:53 ID:VMPs/jiU0 さらに作戦の失敗についてなんら責任を負う立場にないメフリスは、最前線の惨憺たる状況を包み隠さずやる夫へ報告した。 _ ―― _ /| _∧/ ―/ | _ <  ̄/ / /∨\/\∧/\ / | ∧/ _ _ ∨ |_ | /|||||| \/ \/ 敬愛する同志やる夫へ。 / ∨ | ― | ― | 残念ながら前線部隊はひどい状況に置かれています。 | 6 | \ _ /\ _ /| まず弾薬がなく、衣服がなく、食料もなく、燃料もありません。 \_/ ヽ _ _ | 何もかもが不足しているのです。 /_-\ |~ ~| / あるのは硬直化した官僚主義だけです。 \  ̄  ̄ / / ̄ ̄ ̄\ γ⌒) u (⌒ヽ / _ノ ノ \ \ `、 そんな馬鹿な・・・ここまで酷いとは・・・ ( < (①) (①)U | ) \ ヽ (__人__) / / 怒り狂っていたやる夫も、メフリスたちの報告を受け取るにつれ次第に事態の深刻さを理解し動揺していた。 33 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:09:10 ID:VMPs/jiU0 i 、 :. ヽヽ_,,.....、,,,....._;/ ,;' ;,.! i., ..;;;ヽ ヾ ,,;_ , / ヾ_:::,:' U -,ノ ヾ;. , , 、;, ;; ● , ... 、,● ;: `;. u C) ,; ' 弾薬も食料もない・・・ ,;' '.、 -‐-ノ ,;' みんな寒さと飢えで順に衰弱死していくチワ・・・ 彡、 、`\ / __ /´> ) もうこれ以上は無理チワ! (___) / (_/ どうなってもいいからみんな逃げるチワ!! | / 1940年1月6日深夜、死を待つだけのヴィノグラードフはついに全軍に総退却を命じた。 しかし退路はすでに封鎖されており、赤軍部隊は方向感覚を失いながら深い雪と森の中へと自殺的な逃亡に陥った。 ''''' '''';;;;;;;,,,;;;;;;'''''';;;;,,,, ''';;;;,,, ''';;;,,, ,,,,,;;;;;;'''''';;;;;,,,,,,,,, ,,,,,,;;;;;;;'''''' ,,,;;;'''''' '''';;;;;;,,,, '''';;;;,,,, ''';;;, ,,,,;;;;'''' ''';;;;,, '''''';;;;;;,,,,,;;;;;;;;'''''' ''''''''' ''''''';;;;;;,,,, ''';;;; ;;'' ,,,;;;;;''''' '''';;;;,,, '''';;; ''''';;;;;;;,,,,,, ''''''''';;;;;;;;,,,, ; ;' ,,,,,,,,,,;;;;;'''' '; ''''';;;;;,,, ''''';;;;;;;,,,,,,, ''';;, ''' ' '''; '''''''''''';;;;;;;,,,,,,, ,,,;;;,,, ,,, ,,,,,,;;;;;;;;;''''';;;;;;;;,,,,,,;;;''''' ''''';;;;;;;,,,,, ,,,;;'''''';;;,,, ,,,,,;;;;'''''' ,,,;;;;''' ''';;;'' ' ,,: ;;ヽ .....,.,,.. ' '''''';;;;;,,,,;;;;''''''';;,, ,,,;;'' ,,,,;;;;;;''''''' ;' ;∽∴゙・` ∝ξ;;∀゚):: ∧..,,,,, ,,,,;;;'''' '';;,, ''';;;;;;;,,,,,,,;;;''''' ' /И::,,:;'' ;; ::∝゚c(;;@;,,*。´;(... ....) ';;' ';, '''';;;;;'' ''';;;,,,,, ('-' )::::::::::::::::::; ∴::::::::c@ .,,,,;@っ:: ;, '';,,,;';,,;'' '''ッ ¨ ~: ;;∴;; : : : :∧∧ : : ・ ; .’'、 : : : : 、` ∧ '';;;;;;;'''';;;;;,,,,,,,,;;;;;;''''‥`、.,∵`゙ ::: ::: :: ::: と(;';)0<) ∵-―‐ ‐-、 、``∵@; と つ:,,,,,,:: :: :: :: ノ ; : ノつと(。Д 。と__,_::::::> ``、、; ∧...,,, :: :: ::) ) :∀゚)ノ と、;'"ノ∴.・ ∴:: :: :: :: :: (_ノ::(;;;;;;;;;;;;;;):(*゚0(;;l : : : しーつ::;;@* :: ::∴. し' ~(;;(;;゙p゙)(;;(;;゙;;0゙)::: : : :|::|;;;| :: u っ : : : : : : : : : : ーJ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : (;;;;;;)::::): : : : U 夜が明けたラーテ街道には、息を呑むような惨状が広がっていた。あたり一面赤軍兵士の凍死体で埋め尽くされていたのである。 こうして第163師団と第44機械化師団は壊滅した。 赤軍の損害は戦死・行方不明2万3000人、捕虜1000名という破滅的なものだった・・・ 35 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:09:49 ID:VMPs/jiU0 ____ ヽ==★ソ、 ( ゚Д゚)~ 同志メフリス! / (y) つ ヴィノグラードフ師団司令官を発見しました! ∪/ | 酷く衰弱しております! し"し i 、 :. ヽヽ_,,..,,....._;/ ,;' ;,.! i., ..;;;ヽ ヾ ,,;_ , / ; ; ヾ_:::,:' -,ノ ; ヾ;. ノ||||||| ,、;, ; ;; ● ,. 、,● ;: た・・・助かったチワ・・・ `;. \ C) / ,; ,;' |、 -‐-ノ ,;' 4日間森をさまよって . / /´> ) : (_ニニ> / (/ ; ようやく味方に会えたチワ・・・ ; | | ; ' \ ヽ/ / : , / /\\ . ; し’ ' `| | ; ⌒ 36 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:10:13 ID:VMPs/jiU0 ゙'!l||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||iggァ >|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||< /|||||||||||||||||||!'゙"!||!"^゙!|||||!'"^゙゚!|||!'^ヤ|||!!!||||||||||ii ,ィ|||||||||||||||||!'" ゙" ゙'i!/ ゙''' "''^ ヤ|||||||||i `゙`''=!!|!!||!'/ `i、,/ `'!!||||||! ヴィノグラードフくん、きみさぁ・・・ / ゙Y ,,,、、、 Y ,,、、、、 ゙;レ'`ャ、 /r⌒| < ●,,> │ <、● ,> レ、、 ) こんなところで何やってんの? (.( ゙! `゙゙"´ ,l、 `゙´ ノ ) ,) \\\ 人 ノ´ ノ ノ なぜ自分の師団を見捨てて \\`ャ、 ,,,,,,ノ´ `'っ、、 ,,,/レ=''´/ 逃げ帰って来てるわけ? \`'!、 `''''''゙゙´ ┌─┐ `゙゙'''''''''´ / ノ `''\ │ │ ノ||iiiiii|||iin、 君がモタモタしてるあいだに `'、 └─┘ ,,ッ'''´ `'ヤll!'''''''''' 第163師団は壊滅しちゃったんだけど、 `ーェ、,,,,. ,,,ュ''´ `" どう責任とんの? |゙゙''''''゙゙゚| ,yiill||||lliiiiiiill||||lliin、 ,,yiill|||||||||||||||||||||||||||||lliin、 i 、 :. ヽヽ_,,..,,....._;/ ,;' ;,.! i., ..;;;ヽ ヾ ,,;_ , / ; ; ヾ_:::,:' -,ノ ; ヾ;. ノ||||||| ,、;, ; ;; ● ,. 、,● ;: ど、同志・・・ `;. \ C) / ,; ,;' |、 -‐-ノ ,;' し、仕方なかったんだチワ・・・ . / /´> ) : (_ニニ> / (/ ; 燃料も食料も底を尽いてどうしようもなかったんだチワ・・・ ; | | ; ' \ ヽ/ / : 逃げてる途中に味方ともはぐれてしまったチワ・・・ , / /\\ . ; し’ ' `| | 37 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:10:46 ID:VMPs/jiU0 ,,,,vzzgggzzzza、、 k、 ,yiill|||||||||||||||||||||||lliibn、 |||in、,, ,rl|||||||||||||||||||||||||||||||||||||lin、 ,i| 1||||||llihgs、,d|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||lhr,di! ゙'!l||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||iggァ >|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||< /|||||||||||||||||||!'゙"!||!"^゙!|||||!'"^゙゚!|||!'^ヤ|||!!!||||||||||ii ,ィ|||||||||||||||||!'" ゙" ゙'i!/ ゙''' "''^ ヤ|||||||||i `゙`''=!!|!!||!'/ `i、,/ `'!!||||||! / ゙Y ,,,、、、 Y ,,、、、、 ゙;レ'`ャ、 戦う義務は有る。 /r⌒| < ●,,> │ <、● ,> レ、、 ) (.( ゙! `゙゙"´ ,l、 `゙´ ノ ) ,) ・・・もういいよお前。 \\\ 人 ノ´ ノ ノ \\`ャ、 ,,,,,,ノ´ `'っ、、 ,,,/レ=''´/ 赤軍に臆病者は不要だ。 \`'!、 `''''''゙゙´ ┌─┐ `゙゙'''''''''´ / ノ `''\ │ │ ノ||iiiiii|||iin、 `'、 └─┘ ,,ッ'''´ `'ヤll!'''''''''' `ーェ、,,,,. ,,,ュ''´ `" |゙゙''''''゙゙゚| ,yiill||||lliiiiiiill||||lliin、 ,,yiill|||||||||||||||||||||||||||||lliin、 i 、 :. ヽヽ_,,..,,....._;/ ,;' ;,.! i., ..;;;ヽ ヾ ,,;_ , / ; ; ヾ_:::,:' -,ノ ; ヾ;. ノ||||||| ,、;, ; ;; ● ,. 、,● ;: ど、同志・・・ `;. \ C) / ,; ,;' |、 -‐-ノ ,;' お願いだから何か温かいものを . / /´> ) : (_ニニ> / (/ ; 食べさせて・・・ ; | | ; ' \ ヽ/ / : , / /\\ . ; し’ ' `| | ; 38 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:11:50 ID:VMPs/jiU0 ヴィノグラードフは絶望的な逃避行の末、4日かけて味方部隊と合流した。 しかしその後メフリスの即決野戦裁判に引きずり出される。 そして敗北責任を問われ師団政治委員やその他の高級将校らとともに1940年1月12日に公開銃殺刑に処された。 .l;;i′ / .!圭/ .イ、圭圭圭/ |圭/ ィ幺才 ,イ゙ .,〃 ィ幺才 .|/ ノ .l圭! l圭圭圭ゝ !Ⅳ ,,ilr'" ,i'./ ,ィ幺才 .,. :l゙ | ! /圭圭Ⅳ /Ⅳ '″ .,l./ ,,ノ才 ィ幺圭 _,, !゙.,,.,i圭圭Ⅳ .iУ ,i'㌢ rィ幺圭圭 .i}′ / Ⅳ ., /圭圭Ⅳ .l″ ,ν /Ⅳ_ィ幺圭圭圭圭 ` i"Ⅳ / /圭圭Ⅳ il l′ ィ幺圭圭圭圭圭才㌢ lⅣ ."、 /圭圭Ⅳ _ ,,i!!″ . ィ幺圭圭圭才㌢ー'″ /./ l「 ../圭圭Ⅳ ,,il″ .´ ィ幺圭圭圭才'" .,i''l .,〃 .〃 / ./圭圭Ⅳ .,. _ /″ ィ幺圭圭圭才 ´ _ン' ,lⅣ 〃 .,〃 ./ ,/圭圭/ ./ ,r'./ ., ィ幺圭圭圭才゛ . _,,-へ.iii .〃 ./l 、〃 ,ir /圭圭/ .,〃 .,ノン′ .,,ir'" ィ幺圭圭Ⅳ'″ ィ幺圭圭㌢''圭圭 〃 .,ノ~;/ .,/./ .,ノ/ /圭圭Ⅳ .,.. |″ ,i'ン" ,ii'" .,..-'イ圭圭Ⅳ゛ ___i才" `'''″ .il″ /圭Ⅳ ,ィ彰i彡'゙i/'"圭圭圭込才Ⅳ ,-/'" ,.. ;;/!"._.刈圭圭圭Ⅳ_..-、.,才㌢'"゛ . ,i|′ ,/圭圭レ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭| ,il!ン''/...-彡 '',゙..ィ幺圭圭圭,ィ幺圭才"'" // 幺圭圭レ゙圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭Ⅳ. |/‐才ンィ幺゙‐'゙圭圭圭圭才゙‐'''^゙゙''″ _..i /幺;圭圭〃圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭込ィ幺,iテア´圭圭圭圭圭圭才" _,,,...i;;;;iv=ゞ´ 圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才 __..;;メ`-ー'"゛ _,,..ィ幺圭圭圭圭λ 圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭i彡ィ幺圭才 ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭 圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才'´ _..- _ィ刈圭圭Ⅳ .゙'''゙゙゙´ ,,-''" スオムッサルミの赤軍部隊にメフリスの刃が襲いかかった。 臆病者と反逆者の摘発は前線部隊に無用の混乱を拡大させるだけであった。 39 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:12:43 ID:VMPs/jiU0 赤軍が壊滅的敗北を喫した一方、この戦闘でフィンランド第9師団が被った損害は 戦死900名、負傷1200名にすぎない。圧倒的なキルレシオである。 ┏━━━┓ ┏┓┏┓ ┃┏━┓┃ ┃┃┃┃ //////// \ ┗┛ ┃┃┏━━━━━━━━━━━━━┓┏┳┓┏┓ ┃┃┃┃ ///// \\\ ┏┛┃┗━━━━━━━━━━━━━┛┗┻┛┃┃ ┃┃┃┃ ////// \\\ ┏┛┏┛ .┏┛┃ ┣┫┣┫ /////// \\\ ┗━┛ .┗━┛ ┗┛┗┛ /////// \\\\ //////// \\\ ∧ ∧ ∧ ∧ . ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ . ∧ ∧ ////// \\ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ /////// \ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ //// ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ ヽ(・∀ ・)ノ //// (( ノ( )ヽ ))(( ノ( )ヽ ))(( ノ( )ヽ ))(( ノ( )ヽ ))(( ノ( )ヽ ))(( ノ( )ヽ ))(( ノ( )ヽ )) /// く > く > く > く > く > く > く > // 一方的大勝利はフィンランド国民を熱狂させ、この国難を乗り切る自信をさらに深めさせたのだった。 この大勝利を祝福してヘルシンキ中の教会が祝福の鐘を打ち鳴らした § ━┓〃 ━ § ┃ ━━ ┃ ,fニニヽ ━┛ ━┛ /:::::ヽ 《 i|l' ̄ ̄ ̄'l|! 》 {{-- (;;;;;;;;;;) }} __《___ l |:ニ:(,):二:二|l ,,__))___) {{______________}} 》 〃 ∧_∧ (´∀` /゙) と < 〉 iヽ_⌒) (_) 40 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:13:07 ID:VMPs/jiU0 2 個 師 団 全 滅 サ ボ タ ー ジ ュ 凍 飢餓 死 総攻撃失敗 誰のせい? 粛 マ 準 ____ 清 ン 備 な ん で こ う な っ た / ∪ \ ネ 不 γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ 敗 北 責 任 ル 足 大 / _ノ (>)三(<) \ `、 ヘ 敗 ( <:::∪:::::(__人__):::::∪| ) 第 1 6 3 師 団 イ 北 \ ヽ ::∪::::` ⌒´∪::// ム スオムッサルミの悲劇 コ ッ ラ ー 川 41 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:13:24 ID:VMPs/jiU0 ____ / ∪ \ γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ 失敗だ・・・ / _ノ (①)三(①) \ `、 作戦は失敗した・・・ ( <:::∪:::::(__人__):::::∪| ) 大失敗だ・・・ \ ヽ ::∪::::` ⌒´∪::// 42 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:14:18 ID:VMPs/jiU0 今や破綻は明らかであった。ここに至ってやる夫はついに攻勢の中止を支持。 ようやく軍事専門家たちの助言を受け入れ、赤軍に対して体制の立て直しと敗因分析、そして作戦の再立案を命じたのだった。 _,,,,,_ _ξ__ `γ ^ヽ/___ |(◎) ヾゝーノテ | | (/ | | /\ !/ξ .| <⌒。ー-、 /X /\ (( ))⊂ー、 | 〔|〉 ̄ / x/ \ ┌──γ⌒7 <,__ ゚ノi /タ \ / |i !|ii|||(〈 〕| `ヽ⊃ ζ / / └── ゝ-、! | (◎) o / ⊂ノ n \/ (◎) | /~〉‐‐、η__ ,-- 、∩_| ゝ フ)ノ (~~__)ノ  ̄ `ーー´ そして直ちにモスクワで中央軍事会議が招集され善後策が議論された。 43 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:14:51 ID:VMPs/jiU0 _ --- .._ '´ 丶 ヽ ___ ', :::.  ̄´シ i ', ::. イ l _ i (やっとワシの意見がマトモに聞き入れられた・・・) :: 7 / _, ='´::ヽ} :. , =、 l /,ィi' 〈 我が軍の問題点は多岐に渡ります。 :::/ ー、" , - ´/ ', ::{ :::r' ! ´ , ', 兵士の練度、司令部の指揮能力、物資の不足、戦力の不足、補給能力の不足・・・ :ノ\ :} ヽ ノ!_, ィ ::.ヽ l , __,丿 ともかく真っ先にすべきは戦力の強化であります。 :l:.| l ' イ _ :l::ゝ.._ / すくなくとも現有の40万から60万ないしは70万に増強すべきです。 ' ー-、::i:::.l: >ー― ' `丶イ 〉 、__ `ヽ | ヽ ` ー- 、 /ノ \ \|イゝ 44 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:15:35 ID:VMPs/jiU0 ,〃 `ヾ:.ヽ ,〃 ',::::', .,ミ ',:::', jミ l::::! さらに兵站線の強化も急務です。 .:ミj! .: /::/lト 、 ::'ミ! .: /://:l ``ヽ、 現在主力の第7軍はレニングラードから伸びる ::'ミj! .: ', l//.:ハ `ヽ、 一本の貧弱な補給線で食いつないでいる状況です。 :::'ミ! .: //:/ :/! .:.;;,\ :::::ハ //V !! .:.:;:;;;;.\ すでに前線部隊では飢餓が蔓延し始めております。 :::::い ー==z、、 く ,,、==イ /:! .:.:;;;;;.ヽ ::::::jい、 _,,、、、㍉ Fフニ二ソ .:. ソノ::! .:.:.:ヽ 零下数十度に達する酷寒の状況下では、 .:.:::;i.:::`ト、 ``゙゙゙゙.:; 〔 _ _〕 .:;;/ ! .:.:.:', 兵の飢餓は即衰弱死に直結します。 .:;i.:.::::``∩ ,.ィ.:; __ 入,,,_ ,' ソ ! .:.:.:::', .:;i.:.:.::::::::l lト、! -……‐- _ノ ,ヘ | ,.r'´: .:.:.:.::::ト、 .:;i.:.:.:.,ィ::l l.:.:.`ゝ、 """´,ィ.:/ / `ヽ| ,r'.:.::.:. .:./ / .:;レ.:.:::::::l l:.:.:.:.:.ヽ`二´丿′ i ,' .:.::::; / .::くヽ、 ''"´  ̄ ``ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.y' ノ l.:.:::/.:::::::/ /.:.:.:.:.: -…`  ̄`ヽ_ ``ヾ.::/.:;;/.::.:. l.:.:.:!.:.:.:/ ,ィ彡'"´¨´ . :. :.:.::: ‐- \ V.:;;;;l.:::,ィ '"  ̄`¨`ヾ.:::!.:.:/ ,.ィ彡'"´ .: .:.:.:.:::::::::::::::: (( (ヽ三/) (((i ) ノ´⌒`ヽ / γ⌒´ \ ( .// ""´ ⌒\ ) これはマジで大変なんだッポ! | :i / \ / i ) 部隊にはまるでパンがないんだッポ! l :i (・ )` ´( ・) i,/ あと弾薬も全然ないッポ! l (__人_). | (ヽ三/) )) \ `ー' / ( i))) こんな状況で戦えるワケないッポ! `7 〈_ / 45 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:16:54 ID:VMPs/jiU0 / /:::::::::::::::::::/::l:: ト;::',\:::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::l / /イ:::::::::/::/l::ハ \. ヽ、\:::ヽ、::::::::::::::::::::ト l / |:l::::::/l:/ | ', ヽ, ,\ニヽ、ヽ:<ヘ::::::l ! |ハ:::/ たヵ|、 'r 、 イ ゞ‐'-' ヽ! (丶'}:::l! 前線部隊の火力不足が深刻です。 | l::ハ ` ヽ `` rク/:;リ | ', l-イ:/ 特にマンネルヘイム線は極めて強固な ', :l l lリ トーチカ陣地で作り上げられていますから、 '、. .::ヽ ノ l_ 野砲の増強と好きなだけ打ちまくれるほどの ヽ、:::::::'、--‐=ヽ / l;;;;;>`:i 砲弾数を取りそろえる必要があります。 r r;;>、.  ̄ ̄ `∠..-‐ ''"´::::::::::::::l /7::::i´`i「;;ー― 「 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::l あと最前線で重火力を発揮できる //:::::l 「 | /! 「 | | l::::::::::::::::::::::::::::::::::::L 強力な戦車もです! r 、. /\___/\ } } /_ノ' 'ヽ、 ::\ ちょっと待って、あとあと部隊の練度も!! 、」 { _ |(○), 、 (○) :::| ,-く ヽ { / .〉. | ,,ノ(、_, )ヽ、, U :::| あいつら敵の陣地に真正面から r´ ヽ ヽ、`〈, { | / r=‐、 ヾ ::| 突っ込むしか能がないんだもの! i r、 ヽ 〉イリ | l| |,r- r-| |l :::| } し√' /. \ヽ`ニニ´ノノ.:::::::/.‐‐‐‐‐-、_ これじゃ幾ら兵士がいたってキリがないよ! | _,,-イ `┬‐--‐‐一''´...: : : : : : : : : : : >、 ∠ヽ__,,-''7 _/ /\ / : : : : : : : : : : : :/.: : ', 兵士に要塞攻撃と冬季戦を ヽ: : : : : : : | //イ,:::::/∨ : : l : : : : : : : :| :/ : : : : :', 訓練するだけの時間をください! |: : : : : : :ヽ r''/ : | ./`Y / : : : 」 : : : : : : : :./ : : : :.//ヽ |: : : : : : : :| ノ/.: : | i::::::|/ : :/ : : : : : : : : :/ : : :// : : :|、 即席訓練でもバンザイ突撃よりはマシです! |: : : : : : : :| /|./: : : :|/:::::/ : : : : : : : : : : : : : | / : : : : : : : :|.ヽ / ̄ ̄ \ _,ノ ヽ、,__ \ (●)(● ) | (_人___) U | '、 │ わ、わかったわかった! <二ニヽ | /-‐ `i 、 ___,. イ i とにかく手配するからいったん落ち着け! {/´、 ',┐__>ーメ ┴ュ しrヽ V:::Λ / : : :>、_ ,.<ハ、_/ ̄ V ∨ : : / : : : : :_>-.、 「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : /: : : : : `、 赤軍の善後策は極めて大がかりなものであった。 兵力の大幅な拡充、野砲の強化、冬季戦訓練の徹底、新兵器の配備、指揮系統の改善等・・・ 46 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:17:43 ID:VMPs/jiU0 その改善策は特にカレリア戦線に集中して実施されることとなった。 ''';;';';;'';;;,., ザッ ''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;; ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;; vymyvwymyvymyvy ザッ ザッ n_n,n_n、n_n,n_n、n_n,n_n、 ∩_∩^-^∩_∩^-^∩_∩^- ザッ ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩ ∩_ ∩__∩ ∩__∩ _∩ ∩_ ザッ ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩ | ノ ヽ | ノ ヽ | ノ ヽノ ヽ / ● ● | / ● ● | ● ● | ● ● | | ( _●_) ミ | ( _●_) ミ ( _●_) ミ ( _●_) ミ 彡、 |∪| 、` 彡、 |∪| 、`\ |∪| 、`\ |∪| 、`\ ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩ | ノ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ / ● ● | ● ● | ● ● | ● ● | ● ● | ● ● | | ( _●_) ミ. ( _●_) ミ ( _●_) uミ ( _●_) ミ ( _●_) ミ ( _●_) ミ 彡、 |∪| 、`\ |∪| 、`\|∪| 、`\ .|∪| 、`\ |∪| 、`\ |∪| 、`\ / __ ヽノ ∩__ヽ∩ ∩_ヽ∩ ∩___ ヽ∩ ∩___ ヽ∩ ∩____ ヽ∩ ∩__)_∩ (___) | ノ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ | / ● ● | ● ● | ● ● | ● ● | ● ● | ● ● | | /\ | ( _●_) ミ. ( _●_) ミ ( _●_) ミ ( _●_) ミ ( _●_) ミ ( _●_) ミ | / 彡、 |∪| 、`\ |∪| 、`\|∪| 、`\ .|∪| 、`\ |∪| 、`\ |∪| 、`\ ∪ (/ __ ヽノ /´> ).ヽノ /´> )ヽノ /´> ) ヽノ /´> .) ヽノ /´>. ). ヽノ /´>. ) (___) / (_/) / (_/) / (_/) / (_/) / ( _/) / (_ / | / | ̄ ̄ / | ̄ ̄ / | ̄ ̄ / | ̄ ̄ / | ̄ ̄ / | /\ \.| /\ \.| /\ \| /\ .\| /\ .\ | /\ .\ | / ) ) | / ) ) | / ) ) | / ) ) | / ) ) .| / ) .) ∪ ( \∪ ( \∪ ( \∪ .( \∪ .( \∪ .( \ \_) \_) \_) \_) \_) \_) カレリア地峡に展開する赤軍第7軍は大幅に増強された。 開戦時10個師団だった戦力は26個師団まで一気に倍増され、総兵力は60万人にも達したのである。 第7軍だけで開戦時の赤軍総兵力を優に上回ることとなった。 47 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:18:38 ID:VMPs/jiU0 肥大化した第7軍からさらに第13軍が分離編成され、その指揮官にグレンダールが任命された。 メレツコフはレニングラード軍管区司令官を更迭され第7軍司令官に専任(降格)することとなる。 __,冖__ ,、 __冖__ / // `,-. -、'ヽ' └ァ --'、 〔/ / ヽ_'_ノ)_ノ `r=_ノ / /\___/\ __,冖__ ,、 ,へ / ノ' 'ヽ、 ::\ `,-. -、'ヽ' く <´ 7_//| (○), 、 (○)。 ::::| ヽ_'_ノ)_ノ \> / | ,,ノ(、_, )ヽ、, :| n 「 | .| / r=‐、 ヾ ::| ll || .,ヘ / | l| |,r- r-| |l :::| . n. n. n ヽ二ノ__ { \. ヽ`ニニ´ノノ.::::/ |! |! |! _| ゙っ  ̄フ. /`ー‐--‐‐一''´\ o o o (,・_,゙> / 新たに古参の赤軍軍人セミョーン・ティモシェンコが軍管区司令官に就任し、 同時に新設された「北西正面軍」司令官にも合わせて任命された。 ;ミ=、 ノミ三ミ:、 ,.ィ彡三' ;三バ"´'ヘ / 彡tミ },.⊥-‐'''"¨´ ̄ ̄ ̄ ̄`¨''ーく ノミ . / `ヾ! . / __________ ', | ,.-_ニ´‐'',二二二二二臾-、`ー、 | Y// ,[_巨二二二ニニニニ三ミ、\| / ,|∠ィ彡"´,ィ彡≧=:、_ `ヽ[_ | 俺が新司令官だニャー . /~ハヾ三 '"丶(@__,ノハ ̄`テ≡≦寸´ \ |/¨〉 ミ ヽ{ ヾ三彳ノ ...::〈!@__)ヾ}f| //´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ___,! 〈jん、 \.___ '"人..__,!ミ彡' ト、 _/ / \二.ィ ! ,.ィ/ノ川バミミ:、 _,,/!| _」ヽ 〈く. { シ",ィ====、ヾ} ̄´/|人_ イ´ \ ヽ\\ ´` ̄ ̄ ̄ ` / \ \ ヽ\ \`¨\ ヽ‐'"´ ̄ ̄´ヾ _,/ 彡 \ \ \ ヽ \ L.__ `丶、______,/ ;;彡 ヽ \ \ヽ 丶 ``'ー-、___ || _,.. 、__,/ /ハ \ \ `ー--ミr全Y´ / / / ,>i レニングラード軍管区・北西正面軍司令官 セミョーン・ティモシェンコ 北西正面軍は第7軍と第13軍の上級司令部であり、カレリア地峡全体の作戦を統括する機関となる。 48 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:19:09 ID:VMPs/jiU0 ;ミ=、 ノミ三ミ:、 ,.ィ彡三' ;三バ"´'ヘ / 彡tミ },.⊥-‐'''"¨´ ̄ ̄ ̄ ̄`¨''ーく ノミ . / `ヾ! . / __________ ', | ,.-_ニ´‐'',二二二二二臾-、`ー、 | Y// ,[_巨二二二ニニニニ三ミ、\| ,|∠ィ彡"´,ィ彡≧=:、_ `ヽ[_ 攻勢準備の為にともかく兵站線を強化せニャなー。 . /~ハヾ三 '"丶(@__,ノハ ̄`テ≡≦寸´ |/¨〉 ミ ヽ{ ヾ三彳ノ ...::〈!@__)ヾ}f| 同志ジダーノフ、レニングラードは北西正面軍にとって ___,! 〈jん、 \.___ '"人..__,!ミ彡' ト、 / \二.ィ ! ,.ィ/ノ川バミミ:、 _,,/!| 極めて重大な後方補給基地だニャ。 _」ヽ 〈く. { シ",ィ====、ヾ} ̄´/|人_ イ´ \ ヽ\\ ´` ̄ ̄ ̄ ` / \ 速やかな作戦準備のために現地党機関と、 \ ヽ\ \`¨\ ヽ‐'"´ ̄ ̄´ヾ _,/ 彡 \ \ \ ヽ \ L.__ `丶、______,/ ;;彡 ヽ 何より貴方の協力が不可欠だニャ。 \ \ヽ 丶 ``'ー-、___ || _,.. 、__,/ /ハ \ \ `ー--ミr全Y´ / / / ,>i ____ ゝ/____ヽ / | , ─ w-、! もちろんだとも! | __|-| +|+ | ( u `ー oー | 僕としても、これ以上無辜の赤軍兵士たちの /ヽ、/^\__/ ノ 血が流されるのは心が痛むばかりだ。 l、(uu ー,─ 、´ レニングラード党機関は協力を惜しまないぞ! l \ __/┬ ′ レニングラード第一書記 アンドレイ・ジダーノフ ティモシェンコはプロの軍人であり、やる夫の取り巻き将軍らのなかでは珍しく有能な人物だった。 彼は着任するなり赤軍の問題点の改善を進め、レニングラードのジダーノフと緊密な連携を取り始めた。 49 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:19:44 ID:VMPs/jiU0 ティモシェンコ以外にも新たに派遣された人物もいる。 ,へ、_,..-――-、.._ ! /、ヽ `ヽ、 ,ゝ9 , `、 ( 、 ( 〈 i 〉-ェ'> 、`ーェー' ' ,-、 i + i / `  ̄ 、 ' f' 〉| ,! 〈ー、 、 ,-、 / 〉ノ | 〈ヽ'`ー´`ヽ、ノ 〉 l |´ ! `Y ̄`ヽ、__,ノ , | ! '⌒ _,ノ ,!/ ヽ_ ( ( _,r'´-一'´ ̄ !、 ヽ、___,,r'´:::::::::::::::::::::::::::::::! ,ヘ:::::::::,ヘ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ,!|i|:::::::||i !:::::::::::::::::::::::::::::::: ノノヾヽノノゝ` レオニード・ゴヴォロフ 第7軍砲兵参謀長に任命されたレオニード・ゴヴォロフである。 50 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:20:01 ID:VMPs/jiU0 , ´ ` < / '´^ヽ /r, ノ 、_リ / !ン {≧ァ' ム,, ,' __人__ ,. ーv^ヾ 、__ノ r‐ '_/゛"/ `Y´ ヽ. ___ } ヽ r,, ヾニ , } ,ィ .ィ-、 同志ヴォロノフ。 , ´ `ーy'!. マ `ー, '7 }__ }リ ≧== ソ.|i r/´i ミ.、 なにやら苦戦されておるようですな。 , て´ .}i. { ト. __ ', ノ 、__  ̄ `≧ー-ミ ` } どうにもフィンランドの狐めらは / ` 、 i /  ̄ `、ミ{-、 .{ ヽ l.ノ ,' y' ヽ 穴倉に隠れるのが得意と見えますぞ。 ヽ レ´  ̄ / /、. ', ゛ ! / / \ | ノ / | ` .lヽ _ ,-';´;;;;;;;;``ー‐;,、 ;';,,,,,,,,,,....;;;;/|;;;;;;;;ヾヽ l;;;j;;/‐廾/ |N;;;;;;;;l l;rリ  ̄ ヽコ;;;;;リ いやはや、そのようだ。 ヾ,i u ,..., ' /ハ! ト、 '、_,ノ / ただ、奴さん隠れるだけでなく 「``下ァr'"┴、 穴掘りそのものも得意らしくてね。 ,,...、 - へO/V∧, -'´ミゝ、_ r'´i≡ / 。 ヽ、 `ヾミ入 連中の穴倉はやたら頑丈にできているようで ノ l // ,' o ) ヽ 叩いても叩いても潰せないのさ。 ', |//-大ー-' /___,,,_ . : | /ヽ,| /フイ「フ /  ̄「「'' :::::/ /ヽ l i ;レ / ||' / l| :::/ ', | l / ト、_o/ ∥ |::.:: ',rヽ _,.,, __ノ _レ || l:| |::: ,,ノ // '-r、 (ニー'⌒ヽ、 ヽ、 ::| || l | |::: /,ィ ,ノ ''¨ ,,.,7、._ ヽ::: | ..::l l| |l. ト:::::l l::l ゙ ,ィ'´ 51 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:20:25 ID:VMPs/jiU0 / / ,イ /| |', ',\ ヽ、 / /:::|/: :'、 | ヽ ', ヽ、\ /イ /|r- 、:::l|:: ヽ l ヽ ', ヽ\、 |イ / /| トえ::ア|ト、_ヽヽ ' ,_, -;-__\ l/ イ/::  ̄ヽ-、'´ '、` ヘ`ー'- '::::ト しかし同志ゴヴォロフ。 ヾヽヽ!: :::::lノl ト、`l!:: ..:::ハ| 貴官が駆けつけてくれたとなれば r--- /ヽ. |:. ...::::::::/ l これほど心強いものはない。 _l ``ー-ゝ、_ ,_ ` '´:,,.::::::::::::/ /` ー 、_ ``ー--,-、 ̄::::::::: / アカデミーでの高名は兼がね伺っている。 , -‐‐‐‐  ̄ ̄ ` ー---、_-、_ /fv- | ||:::::::; イnゝ `ヽ \、ノ /| |- '´ヘ| ||,;| 君の頭脳を当てにしているよ。 ------- 、_ ヽ、\、ハ N ハ/ハ|::|\ `ヽ、 ', ヽ \',ヽ//::::ll:::', ヽ ヽ|:::::::::Vヽ \ / . : : : : :/ ヽ、: : : : : : : : . ヽ i . : : : : :/ iヽ! : : : : : : : : : i ! : : : : : :/ !: : : : : : : : : : : : .i ,,.. -―i i : : : : : / i: : : : : : : : : : : : : i,...、 ,,.-''" /! .i : : : : : ! !: : ,.--、: : : : : : : : i !,‐、ヽ ,,-'" .,i´ヾ j : : : : : :ヽ ヽ_7 /: ; : : : : : : ヽ ! ,,ヽ ,.-" / ! !ヽ . . : : : : : : : : : ヽ.,,,,,/': : : : : : : : : . /::j ! / . i .! !:::) : ,,,,,,,,,_____: : : :..:::::. : : : : : : : : __:- ; (::i ./ 光栄です同志。 ./ . : :! .:ヽヾ 、. : ヽ-'--'‐ヽ,,..::':::':::.,,,-=.ェエニ ': : ノ'/ . : : i . : ;ヽ i ヽ : : : ; ;;;;;;''': :::::::::::: : ''';;;;;;;: : : : : : i_ノ. なに、見たところ連中の要塞線は未完成です。 . : : : : :! . : : i : :i i : : : : : : : :.i::::::::::::i : : : : : : : ;-''",: !:ヽ: . : : : : : :.!: : : :i : :i ヽ: . : : : : : : : ; :!::::::::::::! : : : : : : :i . : / i: : i : 付け入る隙など探せばいくらでもありますよ。 . : : : : : : : : : : : ! : i i: ; : ; - : :/´: :!::::::::::::!:ヽ: : _;-、': : :! .!: :.i : : : : : : : : ; ; : : : :! : :! !: :( 'ー- '`"''‐- ;;;;; -‐'''ヽ、 ) ヽ: : i .!: /: 赤軍砲兵の真価をご覧に入れましょう。 : : : : ....:::::::::::... : : ',: :! !: : ヽ . : : ;,....----..,,_: : 、. ): :.j !:/: : : : :..::::::::::::::::::::::::::.. : : :ヽ ヽ: : : `ー': : ; ; ; ; ; ; ; :ヽ、_,,.-": ;/ ノ:i: : : いや失敬、赤軍砲兵のNO.2である貴方に . . .:‐- ::::::::::::::::::::::::::::::::.. : ::::ヽ : ヽ: : : : :/: : : ; : : : ヽ: : : : :/ /:' : : : ヽ: ;___: : : : : : : : : : : : : ::::ヽ : ヽ: ' : : : : : :! : : : : :'' - '': /:: : : : : : 今さら説明する必要もありませんでしたな。 : : . .  ̄""ヽ、: : : : : : : : ::::::ヽ: : : : : : : : :! : : : : : : : : /:::::: : ;-‐''''" ゴヴォロフは赤軍砲兵アカデミーの講師であり砲兵畑を歩んできた砲兵戦の専門家であった。 とくに彼の能力と見識は要塞破壊に秀でており、まさにうってつけの人材だったのである。 52 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:21:19 ID:VMPs/jiU0 【補足】 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ , ミ;=======.:::゙ミヽ / ./ / ヽ\ \ くわえて第13軍司令官に就任したグレンダールも \__/ /l / / , /l'| ト、l ',/ 同じく砲兵出身の砲兵専門家です。 | / l/|7ニイ´/〃| -L.l ! 彼は赤軍の砲兵理論に多大な影響を与えた理論家でもありました。 | l |┬::cr ./ /┬::cr」 || | l ! l:::::::j '. l::::::::j. !l ちなみにヴォロノフとゴヴォロフは後にその功績から ハ ⊂⊃‐ ‐⊂⊃| 二人ともソ連邦英雄に列せられ元帥に昇進しています。 l \ _ ,/ | /l .lY` ー‐┐ r‐ イ| | こうしてカレリア地峡に赤軍きっての砲兵プロが /| l::::::::::;ィ´ {X}ik'::::::l. ! 三人集結したわけですね。 l l__j::::::::/: i_lil__|:i::::::! ! / / ::::: i: : :l:::::ヒj::l」 : l_|! 53 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:21:57 ID:VMPs/jiU0 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ ミ;=======゙ミ / ,= ヽ / ,=' _ ∧_ _,, /,,_ {i ,~ ~ /´ ハ^、_ ヽi} / / / ヽ_/ ヽ__,,\ さらに北西正面軍には開戦時の全砲数の2倍以上に達する { | _|__,,/ /  ̄ \ヽ ヽ | _|∠_// ┬―ゥ ヽ 4,000門もの野砲が集結され狭い地峡部にひしめき合っていました。 |`、ヽ.__ノ ヽ-‐' _/ | |{i t _ / | こうしてカレリア地峡に恐るべき打撃戦力が構築されつつあったのです。 | | i} > 、___ヽノ_ ,ィ リ| l| | // i} / }-‐斤ヒl、__| l| | r、 //,,i} //}} l|》o《|! {{`lヽ __ゝ |i}^V'' __/ }} ハ {{ | ヽ ノ' `j }} /X | {{ | へ. ヽ二ム..:..:..:..:..: ' ヽ::.:::{ _ \'_ノ二ヽ く \_r‐Jト:..:..:../ 、\ ヽ ゙:,:::.:::.:ト \\\\ `ー/|::.::.::.::.::.::,′ \ ヽ V:下ヽ\ ヽ \ヽ 冫ーイ  ̄ト::.::.,′ | i | ヽ \ ヽ ', ヽ ':┴┐ Y ト、 \ ′ ;′┌┴ ::.:| | | | ゙ト \ |i::r┘::::r┘ i .i \ :/| しヘー::.| |i | ||∥ | |,,,;;ィ=≦≠ハ|i |リ::¬ ¦ | | r┴‐::| || | ム⊥从ヽ i |l≧'´ .|川;:下┘ | | 砲兵の達人のもとに | |::.::.::.::| l| イ| ,,,ィ≦ヾ\,ハノ | jノ!:::::} | | | |└ヘ::.:∧ l' | |ィゞ" u | lj,√ィオ | | | 4000門の野砲が集結ねぇ・・・ | | | く::.::.:ヘ l:、\ ヽ , ∧ ∨:フ{{i〉 l || ∥ | | ヾ勹ヘ い ::ヽ\ u l~`丶 仏 \ゞ' j| |∥ まさに鬼に金棒というか、 八 | | \ィr=ミl::.ハ \ ー 、 ^ ___/ユ\ \ /ヘ. l八 ′ | ', 弋ゞソ}7ノ /,ニ≧、 ヽー--,.ゝ- 、 ̄`< ̄ハ__ \ λ 、 \ 当人たちにとってはまさに / ∧ , `マ'´ /:':::.:::.:::.〉 ∨ィ/{f㍉Y三ヽ ` <ー┐ \/|\ \ / ヽ \ / イ ̄ ー ' | | { トゞど..二二.._ `弌:. ヽ l \ これから面目躍如というところかしらね・・・ ./ \ >' /...:\ ..:::.:| /:/>允≠‐-‐' ___}ハ_ \ / ┌一< / ...:..:::/::> // .:.:::./::卞ニニ -‐__,.___ }ヽ |!:..:ト ヽ ./ \ /′...:.:::.{::.... /..:::.:::.:/:::.:::|:::. ̄匸A::::::::ルソ.:.i:..:..:. | ヽ Y 【補足終わり】 54 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:22:13 ID:VMPs/jiU0 ____ / \ / ヽ、 _ノ \ それで、ティモシェンコ。 / (①) (①) \ | (__人__) u | 攻勢はいつ実施できるのだ? \ ` ⌒´ /ヽ / \ ( ヽγ⌒) ヘ \  ̄ ̄ ̄\__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ,=、 /ミ三、 ,ィ壬{ }ミ∧厶――――< 彡=} / \イ | , - ニ´二二二二☆二、 ヽ ∨∠二[Cニニニニニニヘ, ! _}/ィ彡' ,,≧==、_ _=≦、V 同志やる夫。 / ハ、三{ ゞ@_ノハ .〈@__ノハ_ |イく ゙ \___三彡ノ、__.:〕三彡ト,} 攻勢準備には一か月は必要でありますニャ。 / ̄\ニィ { ,ィノ川ハミ、 /}ノ 」ヽ (く { シ ,ィ=====、 } ̄/l\ '´ \ \,\ 、_,, 二二二、 / ヽ \ ヽ \ L_ `ヽ、_____ィ´ \ 、\ \ ヽ  ̄ヾ_ || _,. 、_/ / ハ 55 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:22:33 ID:VMPs/jiU0 / ̄ ̄ ̄\ γ⌒) u (⌒ヽ / _ノ ノ \ \ `、 1か月だと!?そんなにかかるのか!? ( < (①) (①)U | ) \ ヽ (__人__) / / ,=、 /ミ三、 ,ィ壬{ }ミ∧厶――――< 彡=} / \イ | , - ニ´二二二二☆二、 ヽ ∨∠二[Cニニニニニニヘ, ! _}/ィ彡' ,,≧==、_ _=≦、V 60万人分の攻勢準備ですニャ。 / ハ、三{ ゞ@_ノハ .〈@__ノハ_ 仕方ないですニャ。 |イく ゙ \___三彡ノ、__.:〕三彡ト,} / ̄\ニィ { ,ィノ川ハミ、 /}ノ これが戦争を終わらせる最善の方法なんですニャ。 」ヽ (く { シ ,ィ=====、 } ̄/l\ '´ \ \,\ 、_,, 二二二、 / ヽ \ ヽ \ L_ `ヽ、_____ィ´ \ 、\ \ ヽ  ̄ヾ_ || _,. 、_/ / ハ 56 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:23:06 ID:VMPs/jiU0 だがマンネルヘイムは赤軍を休ませるつもりなどサラサラなかった。 // ./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \\ | .暇 赤 . ///: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.:\\| .は 軍 / / ,: ' : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : / ね に . / l /: : : : : : : : :/ : : : : : : : : /: / : /: : : : : : \ | 休 / //: : : : : : : : :/ : : : : : : : /: /.: :∧: : : : : : / で ま / /| : : : : : : : :′.: : : : :/: //: : / ‘,: : : : \ す せ く ∨|: : : : : : : :.:i:/: :\/: / ./: / / , : : : : : > !! る \ {|: : : : : : : :|l : :/ \ // / ‘,: : :/ . `ト.l八: : : : : : : :||,斗===ミ ,x===ミ:|: /: :  ̄/ ̄| |八 、: : : : :.:〃 |ノ|::::::j | | |::::j | 》|/: : : : / :|/\/ |: : 〉 \ : : : :、乂辷zノ 乂辷ノ , ' : : :/ |: : ∧ \ : : \ ’ /: : :/ | |: /.: :\ `<⌒ /⌒ヽ ⌒ア´ :| |/: : : : ∧ \、 { ノ . イ . /: :r‐、 : _ ヽ ≧_ `¨´_,.<: : :人 ‘, / : ∧ ∨Y^ 、 \/ ̄\ー-ミヘ, ‘, . / : : : ∧ ∨', \ ヽ | |「ヽ\ ヽ(\ ‘, /: : : :./::∧ ∨\ `、 ヽl \// ∨∧ ‘, /: : : :./::::::::::〉_\ へ `、 \_/、 ∨∧ ‘, : : : : :./::::::::::/ 〈 Y \ ':,\\ ∨∧ \ : : : :./::::::::::::{  ̄ ̄`,l__/|∨ 人 \\\ ∨∧ \ : : :./::::::::::::八 ― 、} |〉∨ \ `、\〉 ∨ :\ \、 : :./:::::::::::::::::∧ 、} ノ∧∨ 人 ヽ, ∨∧:\ /: \ /:::::::::::::::::〈\辷辷辷ノ〉::∧∨ \ ' ∨∧:::::\x : : : : : : ::::::::::::::::::::/`ー-----‐ァ:::::::::} } 人 \ ∨∧::::::::::::\: : : : スオムッサルミの脅威を取り除いたマンネルヘイムは戦力を転用し ラドガカレリア戦線で再度攻勢に出たのである。 57 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:23:33 ID:VMPs/jiU0 1940年1月中旬、フィンランド軍はラドガ湖北岸に展開する赤軍第8軍第56軍団に猛然と襲いかかった。 ┏━━━━┓┏┓┓ ┏┓ ┏┓┓ ┏┓ ┏┓┓ ┏┓ ┏┓┓ ┏┓┏┓┏┓ ┗━━┓ ┃┃┃┃ ┏┛┗━┓┃┃┃ ┏┛┗━┓┃┃┃ ┏┛┗━┓┃┃┃ ┃┃┃┃┃┃ ┏━┛┏┛┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┃┃┃┃┃┃ ┏┛┏┃┗┓ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┏┏┓┓ ┗┛┗┛┗┛ ┗━┛┗━┛ ┗┛┗┛ ┗┛┗┛ ┗┛┗┛ ┗┗┛┃ ┏┓┏┓┏┓ ┗━━┛ ┗┛┗┛┗┛ ,,,,,,,,,,, ヒュン [,,,★,,,,] ,,,,,,,,,,, ・―‐―=─ - - パパパン ,,,,,,,,,,(゚Д゚ ;) [,,,★,,,,] ,,,,,,,,,,,, ・―‐── 二=─ - - ・―‐―=─ - - 二=─ - - [,,,★,,,,] ⊂ (;´Д`) [,,,★,,,,] ウアアアアア ・―‐―― _-ヒュン―─ - - (´Д`;|)/⊃ ⊂_ ⊂ 丶(´Д`;,) ・―‐;;,;∴ブシャ=─ - - ・―‐― 二=─ - - ゝ / (´⌒;;;Y ソ と_ ⊂ノ(´⌒;;; ( ゚Д゚.;.. ・―‐―=─ - -;;,;∴.;..'- - ・―‐―二=─ - - し Y 人 (´⌒;;;[,,,★,,,(_)Y 人ヽ≡≡(´⌒;;; チュイン ・―‐グエ=;..';;,;∴.;.⊃=─ - - (_)'し ⊂(゚Д゚ ;) (_) ソ ≡(´⌒;;; ・―‐― ⊂( ゚Д゚.;..';;.,;∴.─ - -チュン フィンランド軍の攻勢は容赦なく、第56軍団麾下の2個師団と1個戦車旅団、さらに軍団司令部が ずたずたに引き裂かれいくつもの包囲陣に分断されてしまうという危機的状況に陥った。 58 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:23:57 ID:VMPs/jiU0 ____ / ∪ \ γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ なんてことだ!どうするんだ!? / _ノ (①)三(①) \ `、 ( <:::∪:::::(__人__):::::∪| ) このままでは第56軍団は壊滅だ! \ ヽ ::∪::::` ⌒´∪::// 攻勢開始を前倒しできんのか!? ,=、 /ミ三、 ,ィ壬{ }ミ∧厶――――< 彡=} / \イ | , - ニ´二二二二☆二、 ヽ ∨∠二[Cニニニニニニヘ, ! _}/ィ彡' ,,≧==、_ _=≦、V どうしようもないですニャ。 / ハ、三{ ゞ@_ノハ .〈@__ノハ_ |イく ゙ \___三彡ノ、__.:〕三彡ト,} 第56軍団の窮状については第8軍独力でどうにかしてもらうニャ。 / ̄\ニィ { ,ィノ川ハミ、 /}ノ 」ヽ (く { シ ,ィ=====、 } ̄/l\ 北西正面軍は粛々と攻勢準備を続けますニャ。 '´ \ \,\ 、_,, 二二二、 / ヽ \ ヽ \ L_ `ヽ、_____ィ´ \ ま、壊滅するまで精々フィンランド軍を引き付けてもらおうニャ~ 、\ \ ヽ  ̄ヾ_ || _,. 、_/ / ハ 59 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:24:33 ID:VMPs/jiU0 _)≫:::::::::::._ ''" ` 丶、:::::::::::::.(_ __(::::::::::::::::::::::/ \::::::::::::::::├─x ./ r─.≧:::::::./ ヽ:::::::::::≪ニ7》 に二三彡::::.∧ ハ:::::::::.|\Y《 仁{_/つ::::∧ :ハ:::::::) . ) ) . 廴__,.イて ,'.l j | | | }::ム辷彡' .ハ ; (::::.| | { | | ハ V .l イ.∧ l | :!.|::::/. | |:| .ハ ,: l| 辷| l .V.L | ハ.ヽ | / ,/7 .Ⅵ jl !.}:::} .| |:| ハ:/ :!l .|!ト{ .ヘlV>>zリ,,,. ハ l/./ィ-七7.l ∧リノ|::lハ | |:| スオムッサルミから取って返す刀で .ハ/ ::l| .|::|ヘ\ =Yイ` ー、 \V/7´ ― Ⅵ从ンj .|:| .l. |:| / !| |::ト叮アト、ヘ.ゝ_ノ ヽ/ イ_ノ 7イ |ソ}l::| .l | ラドガカレリアのソ連軍を分断包囲とは ,' | |::|. | .l∧. トー-、|,.-―イ / ! .|' 川 :l: i| .′ :| 川 .l .|.`ヘー、| r─‐┐ レ‐'/ /l .| |: i| まったく貴方の軍事的才能は恐れ入るのだわ元帥閣下。 ; :l / リl. >、. ` ー ′ .イ. |..|.. |:: | | ::| / .∧}./´.::.ニ>tー 'チニ`ーzxノ八. |:: | ヘルシンキは前線から送られてくる朗報で | ::| ./ /´::マ.:.::.:.:/ニ{ 只 }ー=、...:.:.://::Vム |:: | | | .//>、::マ: _,::-‐‐'..:》ー.イ :.:..:.::`ー//::〈 .Vム .|:: l 大いに士気を鼓舞されているわよ! | ::l .《∠≪:::::::へ.マ .:.:.:.:.:.::イ|:::::ト、.:.:.::. //:::::::\Vム,!| | 60 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:24:57 ID:VMPs/jiU0 / .,※,...-―:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::ー-.、 \ / /,.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:\※ヽ \ /:.:.:.::/:.:.:.::.:.:.:.:.:.:!:.!:.:.:.:.:.\::.:.:.:..:ヽ ', /:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:../.;イ.:ト、.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:ヽ ,':.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.,:イ:/ ;:/ ヽ.:..:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.'※. !:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:/.// // \:.:.:.:.|:.:.:.:..:.:i |:.!:.:.:.:.:.|;∠..-'" 〃゛` ―--\:.!:.:..:.:.::,' } そうですか。 !ハ:.:.:.:.:.! _,, / 、_ /:.:.:./:/∧ i! \:.:.:\`=''" `ー=''イ/:.ィ//:.:. そいつはどうもです。 }ヾ、_\ ' //´ /:.:.:. ト、※,.>-―…―--<7´※ /:.:.:.:. でもこれで勝てるなんて勘違いされても困るですぅ。 !:.r(´.._'' ¨´ ̄ ̄`¨r-┴ 、 /ユュ_:.:. /:.{ 〉ーュ__...::::::::::.r―_`ヽ〈 // {j:.:. 変に強硬論が盛り上がらないように気を付けてほしいですぅ。 . /:.:/{Y´,.-<:::::::::::::::`ー、` ノュ!_j⌒ーリ:.:. /:.:.:! >` ー'、..__>-、_.ノス ,' |:.:. /:.:.:.| {~`^ーセ┘!}{} !㍉x-イ } ,' |:. . /:.:.::.,' ! ! | }{} ! i! ト、 |:. / ̄\ 〕 \ └┐ _ -―-\ ヽー、 ┌┘ ,. / ヽ \ 了 ト ∠ム / ヽ 廴 / / ヽ`つ ∨Y  ̄〕マ7_ r┘ / | |└┐ | | rヘ´ \ j! _ `つ ./ | | | | 〔. ||<_ム__>  ̄__ 〔_ .′ | | || |i `)|| 〔 ヘ\ < ヽ| | : | | | | || レハ 弋 |r= 、r┘ | \ ` | | | ||| | 川ィチレ,_| ({ヘ參〉) ! \ 相変わらず慎重ね。 | | | |⊥从_| /j//ィi´ ヽl'| |广7_ハ ヽ \\ヽ7 r‐ 、ヽ/ ゝ- ' | |∨/ \ \ そんな貴方にヘルシンキからお返しの朗報よ。 \| ヽ ゝ._ノ l __l | | ∨ \ \ | ∧__ト-- 、/-, レ‐'´.| ハヘ \ \ | l| >_ / j / ̄ヽ.マ_ \ \ /∧|/ __ア=ミく入`マ" ̄ ̄ / \ // ヘ /-ゞ參r' _≧ \ ̄/___〉 \ ___/∠ ヽ_\イ `T1く, ―‐ ∨ ヘ,__ \ _...ニニニ> 」 K_,/ ̄ヽ 〉¬ \_ 61 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:25:20 ID:VMPs/jiU0 //_,..: :/: : : : : : : :.:.|: : : : : : : \ \ \ . / / : : : / : : : : : : : : : |: : : : : : : i : \ ‘, ヽ { / : : : /: : : : : : : : :/: :|: : : : : : : |: : : :\' / У: : : : :|: : : : : : /: /: :八 : : : : : : |: : : : : :i∨ .: : : : : :| //メ: イ: / ‐\|\: : |: : : : : :| | |: : : :-=彡 /´ |/ \|: : : : : :| | |: : : : : 八 灯ТТ 下Т灯/: : : : :/ {! 人: :\: : :ヽ 乂zソ 乂zソ /: : : / 八 またどこぞの「友好国」が / T|| |`ト ゝ _彡: イ| ノ: :′ . / /「|| | \ ’ / V |: : :′ 新聞記事に感動して援助でも申し出てきたんですか? / /: 八|  ̄\ ̄ _ イ r{ ∧: : ′ . / ,|:::::::: {>- ,_ マ´ ノ′ |:::|: : :′ 期待せずに聞いてみるですよ。 / l:|:::::::::::\ .r―‐| |フトミ 、 /::| |:::| : : ′ . { {:|:::::::::::::::::}\⌒Y⌒ イ 、 \\:::::::{ {:::|: : : ′ ノ }:|:::::::::::::::::|// ̄ ̄ ̄「 \\ノ /::::::::} ∨: : : :′ ) . .:./.:.::::/ \ \.:.::| |::::::人 . ( . . .:.:.:::::::/ / ヽ 入| |/ヽ `ヽ \.:.:.:.::::/ / ′ l | l 「:::| |:::::::ノ ! Y.:.:.′ ,′! l | | }ノ..:.| |:::::ノ | . ゝ┤ | || l | l (. .:://.::∧ | l !| _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l | |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ | | もっといい申し出よ。 | ヽヽl ´=='' ∨ ==''^ } | ヒシ''′ | | . ' l / ∧. |_ ' __! ,イ l Y´ .| | きっとあなたも喜んでくれると思うわ。 | j l ||`、!. ‐ レイ`ヽl l | | . /| {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ / lト、 | | //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃 //| jj:::::\ | | . /./. .:.::::| { `゙T゙´ // l|从::::::::::ヽ.! | r‐=ニ´.:::ヽー=≧ト:.r‐⊂ニニニ⊃x/ /j/:::}::::::::::::::ヽ. | \::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂jr―‐ヘ/.:::j:::\::::::\_j \::::::::::::::::::/ ア{ i/ i/ i/ i/jゞ、ヽ`ヽ\{:::::::::\::::::::`ヽ 62 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:25:38 ID:VMPs/jiU0 /::/ /,/ / / / / ! ! | ! ! /:/ |::::::| \,. ゙ . /::/ ,/ / ,. ,' ' ,/! i! ! / l! ! ト , /::/ |::::::| ! | /::/ /' / / ,' ,' / ! i /! /! | | l ! /::::| ,|::::::| | / /::/ / / ' /' ! / / | ! / /' | / 〃 l /,' | ' ! |:::: ! .|::::::| / / . /::/ /,ィ i /'|! | i! | │ l / / ! ,./_/;-//ナ' !/ ! Y!::.: | /::::::/ / / ヾ' / /! ! l l | l | ! | | /! / / ィ'//.=j/=.、 ノ'/ /! ヾ::::::| /':::: / / / i /!| l ! ∧ !/! | .j___ l | / j/ j/ ",ィ ! 〉 / / .l |/\!! / |:::::::! / / V ゝ | 乂 ヽjヽ.ィf ! ,,.==.ゞ! ヽ'´、 / 、 ノ, / / |. │ i l ,. ' ヽ:::: ,/ / / /\!| \ハ!ヽハ ! ヽ/ `T´ ,/ / .l .| ,// `'/ / / / /: ! / ∧ ゝ- ' ' /  ̄| , '' / , |/ / / . / / /::::l! / !ヘi |ー - 、' /´ ̄ ,. / /,! | / / / / /レ ´ / / ゝ\! ` __ _ / / , , / / ・・・ソ連が外交交渉の再開を / ,// , ' , ' \ `´ー´ / ,´ / / ノ ./ / / ,./ /, イ/_ __..ゝ、 / / ./ / ∧ / / 打診してきたのだわ。 / / ,/ ' //::::::::\_ ノ::::: /:::::,.> 、._ / /_ ' _,-―'/ /::::::\ / / \ ヽ ,/ /:! !:::::::::::::::::ヾ/:::::::/::::::::::::::`ーi / /´::::::::::::/ /::::::::::::::\,/ / _ ,, --‐‐‐‐- 、 __ _, -‐'フ´__ ,, -- ‐‐‐ -- 、、_ヽ ,; ´ ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ´;,`゛、 _ノ\ノ`て; ; ; ; ; ; !; ; ; ;!; ; ;i; ; ; ; ヽ. (,; ; ; ; ; / ;; ; ;! ; ; ;!; ; ; ; ; ヽ マ r`; ; ; / ; ; ;/ ; ; i ト ; ;l; ; ; ヽ ジ .{/; ; ; /; ; ; /; ; イ; i ヽ.; l ; ; ;.i で 〉 ,‐‐-、 / //;/ ー-t; ; ; ; } で / r:oヽ` / ソ /;;oヽヽ} ; ;! す \ {o . . } / {;;;;;:0 }/; リ か < ヾ. ノ ゞ;;;ソ /|;,イ !?/::::ー- /ヽ .ー‐-::: メ. } r--ッ /ヽ/ }`::::::::::;/ `、 ::::::::::: / .{ } > :{ :*: .}J \ / / .} /_ゝ .{ : : }` - ,, ___`-´_ ,, - ´{. :*: .} { :*: }\  ̄/ /| { . : } 63 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:26:12 ID:VMPs/jiU0 / '´ ̄ × | l , - 、 \ / __/ |l \ \ l \ ハ / / /// ! \ __j__, - 、ー 、 l ̄ ┐ /⌒} |/ ,.;==x、|、 \ |_ -‐{ く7| | | / l |/ / 〃 }| ┘ l \/ l  ̄ゝ-イV' / /! | ̄¨'| / // {|._〃 ,.;==x、 \__| ∨ ちょっとどーゆーコトかしらー!? /´)/) \l ///  ̄´ 〃 }|\ , l_〉 / /´) l /└-、 {|._〃 ヽ| / フィンランド全土を赤化するために ' / / ト、 / └-、_  ̄´// }'/ /l | \/ └ァ /// / ̄} ヘルシンキ白衛政権とは交渉しないって ./ , -‐――,イ / ̄`ヽ / // / / '‐‐'´ ̄) ___./  ̄ `ヽ. / /--イ 約束のはずだったのかしらー!? , - '´ ,| ___'\ V__/ l イ //| 〈_/ > 、 /| , -/´)┐ ̄| ス //└-ァ '/ / ¨T〒′/l // / / | ソ連傀儡政権フィンランド民主共和国首班 オットー・クーシネン ,.⌒ヽ γ⌒ ヽ 〈○ ノ\ /\ ○〉 ヽ彡' ヽ / ヾ_ノ ) Y ( /γ⌒ ⌒ヽ\ 神妙にしたまえ同志クーシネン! / | | ヽ | ヽ__人__ノ | これは政治局の決定なのだ! \ `ー'´ / / `ー' \ |i. / ヽ !l ヽi ( 丶- 、 しE |. `ー、_ノ ∑ l、E ノ > レY^V^ヽ 1月12日、ソ連政府はフィンランド政府と交渉しないという前言を撤回し停戦に向けた外交交渉を打診した。 これは国家滅亡の危機に瀕していたフィンランドにとり大きな前進であった。 / V´ *_rー'  ̄ ̄ i :Tヽ、* ヽ \ / ::/ ノ:  ̄/: : : : : : :i: : :i : : :ヽ、 .} \ く :::レ': : : :/ : : : : : : : ::/: : ::i: : ヽ: ::\}. \ \ ::/: : : : /: : : : : : :/: /: : /: i: : : :.i: : : ヽ / Y: : : : :`:く;; : : : :/://: //:/^レ:'":|: : : : :レ'´ |: : : : : :|__>ァ'-.// /_ェ‐ニL;_: |: : : :i:| |: : : : i レイつ^トv" / イブい/゙| : : :i:i これはマジもんの朗報ですぅ!! .∧: : : い ヒニソ / ヒ二ソ ./: : :./:| ,': :(V\:\ 、 /: :/}: :| ついにソ連を外交交渉の場に ,': : :} ヽ. `rー -ー-ァ "フ´ ノ__::| ,': : : :{ * .}: `i 、 `'' _. .イi * /::: ヽ. 引きずり出すことができたです! ,': : : : :{. |: : i: :i _| ー‐ .「: i:r┴┐|:::::... | .,': : : : :.r┤ レー ' ヽ. .ノ `>く⌒ マ:::イ__ク 将兵たちの努力が報われたんですぅ! : : : :.r'´.ハ{ .| ェ=>くェ.く \ ヽ V 「 ヽ| : : :/ /: ( ハ フ|=="゙ /^Tヽ| ヽ ` ノ | |i : :/ / ノ |ハ | / |( /\. / | l:| 外交交渉すら拒否していたソ連が交渉再開を持ちかけてきたということは、 フィンランドの全土制圧を諦めたことに他ならなかった。 これは祖国の独立を守るというマンネルヘイムの当面の目的が辛くも達成されつつあることを意味した。 64 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:26:42 ID:VMPs/jiU0 つ:::::::::::::::::rー-'三三_ -―――‐-- 、)::::::::\ _ (:::::::::::::::::::::::) 三= '´/ 、 (_:::::::::::::丶<::::::`ー、 `ー,:::::::: __ノ / / / \ \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___ (_:::::: ヽ/ / / ヽ 、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ r’:::: / { |! | |! |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{ `ァ: :′ / / ! |! |! |! |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '. ヽ.′ / / |! |! |! |! }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/ { . | | |! |! |! i} } |! /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ| '. . | | |!| |!、 {! |! // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) | | . { | | { 卞ト、ハ!_ //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ | | まだ停戦条件の具体的内容は ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´/ ./ }| 〉 : ゝニン | | 提示されていないから何とも言えないけどね。 ヽ乂ヘ!ゞく `} ', ` ┬'´ | ∨// | } |ヘ ^T´ _、__ | | {ノ´ | | 今月中にも中立国スウェーデンを介して 川 | 丶.、! ̄ r‐、  ̄レ'ノ } ! | | 本格的な交渉に入る予定なのだわ。 //} ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ | | // j /':.:.:.:. .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:. / />ヽヽ | | 元帥、貴方のおかげよ。 ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧ | | 国防軍の努力がソ連の野望を諦めさせたのよ。 // / />ァー:. :.:.:.:`¨)´:.:.:.:.:./-ー=二二〕\ | | 〈≦__,/_/ーャ(:.:.:.:. :.: /\:.:.:.:《__∠⌒ー-、::::::::::::::ヽ | | . ,ィ´xXxXxXxXxXxXxXxXxXxヽ \ ,ィ´XxXxXxX_,、-―‐- 、XxXxXxXヽ \ //XxXxXx,ィ'´: : : : : : : : : :`ヽxXxXxX、 `ヽ、 //XxXx,ィ'´: : : : :: : : :l: : : : : : :ヽxXxXxヽ 、 _,ゝ l lXxX,ィ´: : : : : : : :.l: : |: :|: : : : : : :ヽXxXxヽ ./ ̄ . i .lxX/: : : : : : : : : : l: :.:l: : l: l: : : : : : :、xXxXi/: i! l .lX/: : : : : : : : : : :/!: :/l: :.|: ト、: : : : : :ヽxXx.l: : ヘ 兵士たちはよく戦っているです。 l .|/: : : : : :/: : : :/:/: :/:/!:./!:.! i!: : : : : :.lXxX.|: : :ヘ 今もラドガ湖北部でソ連1個軍団を包囲中です。 . l .l: : : : : : /: : : /:/: : /:/.|/_ム!ュ、!: : : : : lxXxX!: : : ヘ 我が軍は決して諦めたりはしません。 l i: : : : : /: : :/:/:./!/ /f:::::::ハリl: : : :.:リXxX!l:|: : : :.ヘ | ,ィ: : : :/: :/:/!/ ./ / 乂:::ノ'´l: : : /xXxX.l:.|: : : : :.ヘ それでもいつまでも戦えるわけじゃないですぅ。 '´ i!: :./l//ヤ示` / `´ /: /xXxXxl: :|: : : : : :.ヘ ヘ: : :|: : |!、.弋シ , // iXxXxX/!:.|: : : : : : : ヘ 国防軍が力尽きた時、フィンランドに交渉材料は無くなります。 . ヘ: :ト、:.|`∧. , _ ´ /lxXxXx.i:.l:.:l: : : : : : : : :.:ヽ . ヘ! `、! ヽ、 `´ / lXxXxXl: |:.l: : :\: : : : : : : ヽ だからそうなる前に何としてでもソ連と交渉をまとめてください。 |:.|XxXxXx|: :>- ,_,/ /XxXxX.l: |:l: : : : :.\: : : : : : : ヽ |:.|xXxXxX|: : : : : : : __| lxXxXxX/、|!: : : ,、,: : :\: : : : : : :ヽ |: lXxXxX/: : : : : ィ´ィュ,ィェ、lXxXxXx!. |! rj´/ 〉: : : : : : : : : : : ヽ 65 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:27:11 ID:VMPs/jiU0 /´ __/ __ゝリノ_ .__ヾ!!ノ_`ー.、, \ 〈 /"´!!ノ_ ./ liヽ / liヽ ヽ、 ヘヽ、 ヘ / / liヽ _,-―‐‐‐‐‐‐-、 _ヾ!!ノ_ ヽ ヽ \ . 〉、、,, /"´::.::.::.:/:.::.::|::.::::.i:::`、 ./ liヽ } \ .レ/´::/::.::./::.::/::.::.::/::::::/l::.:::::ト、 `i. / |::::j:j::/::/::/:::::/::.:::::/::.:::/ ヤ::i:|:::`j _ヾ!!ノ_ i l ./ |::.:|:|:|:::i::::i:::::/:;::/::/:::::/ ヽ|:|::::::| / liヽ j. | /´ . |:://:|:::|::::|:://:/::/::/ .リ、__:| | /、 |//:/|::|:ー/-//|/ ー" ̄´ ゝ::| _ヾ!!ノ_|´::::| 重ねて言います! //:/|::|:::|/ヤ又ァ. / .ヤひ又フ|::/| / liヽ|:::.:::`, 例えソ連の要求に譲歩したとしてでもです! . /::::::ト、ヽ|:::|j弋ひノ 弋::Zllノ.|/::| |::.::::::`, /:::/::.:::ナ \\ ̄´ 、 ///| _ヾ!!ノ_|:::.::.::.:::.| いつやる夫の気が変わって /::.:::/::.:.Y_ゝリノ_ 〉\ r-‐-、 ./ | / liヽ |::.::.\::.:i 全土制圧を再開するか分かりません! /::::j::.:/::::/ ノ liヽ/ ` 、. ヘ, l ./|ヌ / .|::.::.::.::.\`, /^\/::.::.::./::.|:::/ /::rュ,::::,:::.:≧、_. ̄<´/ / _ヾ!!ノ_ |::.::.ヽ::.::.:.、\ 向こうに交渉する気があるうちに , /_ゝリノ_\::.::/::.:/_ゝリノ_ //fメ /{ネ `ー--‐"´_,/ / liヽ |ーュ::::ヽ::.::.::\\ 停戦を実現させてください! 〈 ノ liヽ `v-"´|ノ ノ liヽ//´r" /「 ̄ ̄ ̄ヽ--" ̄/ |} |::.::ヽ::.::.::.l\` .ヽ _ゝリノ_ liヽ. _/::.:| K. || ヽ,____ ̄r-t ,-| _ゝリノ_. | |::.::.::`::.::.::l \ . `ヽ__⊥ヽ" ̄ ̄::::.::.::.:l fy. ||tj / /jXィ| |/ ノ liヽ | l::.::.::.::.::.::.:l ` . |::.::.::.::.:| |::.:|:.::.:/::.::.::./ fj . ||fy. / /ζif.| | / |::.::.::.::.|::.::`, ) . .:./.:.::::/ \ \.:.::| |::::::人 . ( . . .:.:.:::::::/ / ヽ 入| |/ヽ `ヽ \.:.:.:.::::/ / ′ l | l 「:::| |:::::::ノ ! Y.:.:.′ ,′! l | | }ノ..:.| |:::::ノ | . ゝ┤ | || l | l (. .:://.::∧ | l !| _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l | |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ | | | ヽヽl ´=='' ∨ ==''^ } | ヒシ''′ | | ・・・貴方の意見は承知しているのだわ。 . ' l / ∧. |_ ' __! ,イ l Y´ .| | | j l ||`、!. ‐ レイ`ヽl l | | あとは私たち政府に任せてちょうだい。 . /| {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ / lト、 | | //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃 //| jj:::::\ | | . /./. .:.::::| { `゙T゙´ // l|从::::::::::ヽ.! | r‐=ニ´.:::ヽー=≧ト:.r‐⊂ニニニ⊃x/ /j/:::}::::::::::::::ヽ. | \::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂jr―‐ヘ/.:::j:::\::::::\_j \::::::::::::::::::/ ア{ i/ i/ i/ i/jゞ、ヽ`ヽ\{:::::::::\::::::::`ヽ 66 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:27:50 ID:VMPs/jiU0 国際社会ではフィンランドに同情的な世論はますます強くなりつつあった。 すでにアメリカはフィンランド向けの資金援助を始めており、スウェーデンからは義勇兵部隊と戦闘機部隊の提供があった。 さらにフランスの市民世論は政府にフィンランドへの直接支援をせっつかんでいたが・・・ || |! / / || | / / ,-‐-、 / / ,. - ─- 、 |_!_!ュ } / / ノノノノハヽ `'}‐┴、 i ,-、_{___ l' ,. -─- 、 { ̄`{ / フィンランドみたいな小国が } | r} ` / -' | |`i / ,ヘr^、 | }_, ,! -‐- 、 / / ここまでやれてんだ! { 'ァ' `ー'/,_ )!/リノ二二jノノ`i, / _i / ,-ソ 、 ノ/ニ| `i// - r {⌒ / |__∠__,へ / ̄ ̄ヽ ,-rrr、 ソ連なんて雑魚だぜ! /#\ 、 `='ノ iニij ,ニ゙ | `i /| r、/__,| ̄/ ノノノij iっ,!,!,! \#i\  ̄,ノ`i ヽ |r┼-、 i' v{_ (__ハ_! | _ノ^i'_フ'i,! `i { 西欧文明を守るために \i#|\==|/`|\\`ー| ´|ニ、ヽ | i ` ,.-i{ }、|- ,-'i |\_|> 政府は陸軍を派遣しろー! \|ヽ } ノ i \ | 〉' `ー'/ ,く.j 二ノ /ソ ヽ._`ファ-ァr{`ー-1 O|/ |l/ i ノ´| / /_ノ\\ "{ヽ /i「|i、rr、/|ヘ! /ノ | | リ /∧ V_i/ ヽ_|\ノ|ヘ !| !|.| | |/ |-── ' |0` | / ヽ_/|\ 、 `| {| |゛゛| | | | /ノ | \ リ | ノ ri ノ | ,. ''"゙ヽ. ,. ''"¨゙ヽ i. r‐ 、,. '''"¨ ̄ ̄¨丶、r.‐、. i ゙、 .>'´ ヽ、' .ノ / ノ ヽ、 ヽ' \ヽ l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l // . / ● ● ゙、 \ / . ,' _ ', 二 うわーーーやりたくねぇーーー 二 . i i´ ヽ i // \ i :ヽ `''┬''" / ,' // l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l ヽ\ ' , ;;l! 、_ハ、_... l;;! / `、 ;;! 二二 l;; / ヽ / / ヽ、‐- --‐‐'''" \ / `‐- -‐''" \ フランス首相 エドゥアール・ダラディエ フランス首相ダラディエはひどく消極的であった。 すでにフランスはドイツと事実上の交戦状態にあったが本国防衛の軍備さえ不足していた。 このうえ遠く離れたフィンランドに陸軍部隊を派遣する余力などなかったのである。 67 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:28:46 ID:VMPs/jiU0 しかし今や国内世論はフィンランドを自陣営の一員とみなすほどになっており、何もしないわけにはいかなかった。 そこでフランス政府は具体的な介入策としてソ連領内の空爆計画を検討することとなる。 ,-‐-、 / ,=、,>-;;,,,_ .>´ ,ノ `'ヽ<´ヽ /  ̄● \_ヾソ i ● i これで何もしないとなると .{ (´`) } 議会からどんな糾弾を受けるか分からないからね。 .ヽ ヾ,,__,入__ / \ ヽ_ノ / 陸軍の派遣は御免だし、物資の援助だけじゃ世論は納得しない。 ,衣ヽ,__ ____,,/ / `-===ーイ ヽ, 空爆ならソ連を直接攻撃できるし大したリソースを割かなくて済む。 / i ./ | i どこかいい標的はないかな? / i | .l 7ヽ、| l ゝ ,,.。.-vヽ─ー、 ./゛./'v"^^^^^゚t ^、 /、r゜ '7.ヽ l..l゜ ,, .l(] ヽ( ./,,]]l. /(,,]]ft | 」゜ ^^^"l. 〈^^^^^ | ほら。 t (,,,,,,_、 f .ヽ _,,g,,,,,,t | 参謀本部の立てた計画を見ろよ見ろよほら。 ヽ ヾ゚゚;;[[,,,゚- 」 t,,、 ,,/、 ,,llg_^H49f^^^;,;,;;;;;;;;llgg,,,,,,__ ,,,,g;;;;i.i.i.i.g、gkg:.:.;,;,;,;,;;;;i.i.i.i.i.i.i;i;i;i;llggl.,,,, ng;,;,i.i.i.i.i.i.i.i.;;;;;;;;;,;,;,;,:.:.;,;,;,;,;;;;)(ll;;;;;;;;]]^^゛]i.i.lili] ..l5;,;,i.i.i.i.i.i.i.i.;;;;i.i.;;;;;;;;]_^;,;,;,;,^[(^゚。__,,;,;,,,]k g,,]lilii;i; ,,g;,;,;,;,;;;;;;;;i.i.;,;,;,;,;,;,i.i.;;;;;,;,i.i.;,;,[.l^,,.l](^^^(]llll,,;;;;i.i.lilii;i; _g;,;,;;;;;,;,;,;,;,;,;;;;;,;,;,;,:.:.;,;,;;;;;,;,(゚l;,;,;,;,l..lg][,,,,gggllll;;;;i.i.lilililii;i; フランス軍参謀総長 モーリス・ガムラン 68 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:29:24 ID:VMPs/jiU0 ガムランの立てた計画はイラン領内からソ連領バクーを空爆するというものだった。 当地はソ連の原油生産量の約90%、石油精製の約80%が集中するまさに産業中枢部だったのである。 しかもその関連施設のほぼすべてが何の障害物もない平原に野ざらしの状態だった。 . ___ l l! l !l l !l . rl__!lュ . l.l`Y´il' kl〉=〈.il ⊆_ュ. kl.>_<.il } {| kl二二l _l . l! kl.\/l _l. . . .l! .上 . Kli≧≦l 〕__.l! _i_l { KlX.X.Xli rkヘ _〕__.l! .上入.} l l l . E.l l l l.li l 二ト _.〕__.l! }  ̄.l.l l l l ー±ュ lZ.l_二二.li トl i !l 〕__.l!. .l .lil l l.=l! l幵Tri . lX.l l ll li r=◎=ュ .tl卞f匸l⊆ lf冂 ┤ l.l l l l _ r卅lKliliト l.Z.l i.>くl>くli rェェlェェlェェlェェlェュlfl幵三三l l! 匸l匕..l ‐ l.l l l l 入入廴lil l幵幵 .r,_l__i_ rュ i.y'.li . lKl l __rl幵幵幵幵幵幵Fl幵lTF寺l l l!卞.l .l.l l l lNNMl┬‐l l______l l .ll! l ll ll Tl7 「l .lFi'<l──l>l 」TT幵l┴┴┴┴┴┴┴┐l i..l l幵叮卞ll l.l三lf lMlNN┬..l l──l .l ll .l_鼎 ll !ll  ̄l flil lE,.i.\lr───ュ l=≡lkkll┬┬┬┬┬┬┐ l l巛l─.l l幵三f鬥鬥 l l鬥鬥鬥 l lKMKl l l .lr三┴‐卅  ̄ ̄ ̄l ̄ ̄EEl‐l ,ィト___,ィヽ=Fl三二ll .ll...ll ll...ll. .ll...llF皿卅li..l i==≡二二 .l l幵卅幵 l l l「二三皿皿「二___l / l\ .l‐l ,イ .l___iニri'ソk乍lel .ll...ll ll...ll. .ll...ll乍卅l幵≡i..l. ̄ ̄.l 幵幵幵幵鬥鬥幵叭,l l il冂冂il冂冂li鬥鬥鬥 イ .l ヽ l=l ./ l lr=.l ヘl 大規模な空爆でバクーを焼け野原にすればソ連経済を崩壊させることができると期待された。 69 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:30:10 ID:VMPs/jiU0 そしてソ連石油産業を壊滅させることでドイツの石油入手ルートを遮断することも可能という算段である。 ,,.。.-vヽ─ー、 ./゛./'v"^^^^^゚t ^、 /、r゜ '7.ヽ l..l゜ ,, .l(] ヽ( ./,,]]l. /(,,]]ft | 」゜ ^^^"l. 〈^^^^^ | フィンランド助けたって t (,,,,,,_、 f .ヽ _,,g,,,,,,t | ドイツもソ連もまだ残ってるやん。 ヽ ヾ゚゚;;[[,,,゚- 」 t,,、 ,,/、 でもバクーを空爆すれば石油はもう一生ないんやで? ,,llg_^H49f^^^;,;,;;;;;;;;llgg,,,,,,__ ,,,,g;;;;i.i.i.i.g、gkg:.:.;,;,;,;,;;;;i.i.i.i.i.i.i;i;i;i;llggl.,,,, 分かる?この作戦の重さ。 ng;,;,i.i.i.i.i.i.i.i.;;;;;;;;;,;,;,;,:.:.;,;,;,;,;;;;)(ll;;;;;;;;]]^^゛]i.i.lili] ..l5;,;,i.i.i.i.i.i.i.i.;;;;i.i.;;;;;;;;]_^;,;,;,;,^[(^゚。__,,;,;,,,]k g,,]lilii;i; ,,g;,;,;,;,;;;;;;;;i.i.;,;,;,;,;,;,i.i.;;;;;,;,i.i.;,;,[.l^,,.l](^^^(]llll,,;;;;i.i.lilii;i; _g;,;,;;;;;,;,;,;,;,;,;;;;;,;,;,;,:.:.;,;,;;;;;,;,(゚l;,;,;,;,l..lg][,,,,gggllll;;;;i.i.lilililii;i; ,. ''"゙ヽ. ,. ''"¨゙ヽ i. r‐ 、,. '''"¨ ̄ ̄¨丶、r.‐、. i ゙、 .>'´ __ ヽ、' .ノ / ´ ̄` '¨¨¨゙ヽ ヽ' . / ● ● ゙、 うん、まぁいいんじゃない? . ,' _ ', . i i´ ヽ i さっそくイギリス政府に打診しよう。 i __...>-、‐'" ,' .. ',/ 、 _ハ、_... / / 、 丶‐''"-ニニ´ / ./ ヽノ / -、__ノヽ、‐- --‐‐'''" \ イ `‐- -‐''" ヽ 70 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:31:17 ID:VMPs/jiU0 ソ連空爆計画は「槍」作戦と名付けられ英仏間で検討が続けられたが、 積極的なフランスに対してイギリスは消極的な姿勢に終始していた。 /ニx≦ニニニニニ=-ヽ V,〃”⌒''*、ニニニニ=-v . ^´ ≧xニニ=‐V 乂ニニ=-V Ⅵニ=‐} バクーを爆撃などすればソ連と戦争状態になるではないか! _,,., _,.斗*=- :..:Ⅵ/\ ,x*'' ´ ,,,__ : :.:.} /ヽ} ソ連軍はコーカサス地方の安全を確保するために xく f≫''”⌒^_.\} } .ハ ヽ イランへ攻め込んでくるに決まっておる! . V{j/_,,xvハア.′八ヽ ′∨ } ト、 く〃´⌒ヽ´ } :rく/ .} 欧州戦線でさえ手一杯だというのに、 }r=ミ{{ // } ノ .;_/{___,ノ_,,.ノ 中東にまで戦線が拡大すれば j{. 乂 /_,.ノ% ′ {\ニニニミ*、 イギリス陸軍の能力的限界を超えてしまうのだ! j{ jr- ..,,_.%i { }^ヽニニハ,乂 . \,__/ 、`}% ′}% }ノ八} { 、_. _,.,-‐┘} % ./ /.% _}⌒~""''' ‐- ...,,__ 、__,,.. ,' .%イ _/ % ,′ニニニニニニニニニニニ=‐ \ ' ,. ゛% ./ %′ニニニニニニニニニニニニニニニ=‐ :.、 _,/ ,%'′ % .}ニニニニニニニニニニニニニニニニニ : : : ` ‐≦ ./ ℃c‰ ,′ニニニニニニニニニニニニニニニニニ { : : : : : :},_,/ ' ′ニニニニニニニニニニニニニニニニニ ソ連を直接敵に回すことは逆に独ソの結びつきを強めるだけであまりに無謀だと考えていたのだ。 71 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:32:01 ID:VMPs/jiU0 ,-‐-、 / ,=、,>-;;,,,_ .>´ ,ノ `'ヽ<´ヽ /  ̄● \_ヾソ i ● i .{ (´`) } .ヽ ヾ,,__,入__ / \ ヽ_ノ / しかしチェンバレン首相。 ,衣ヽ,__ ____,,/ / `-===ーイ ヽ, 世論を前にして何もしないわけにはいかないよ。 / i ./ | i / i | .l 7ヽ、| l ゝ / ∨.:.:.:.:ハ . . -=ミ _ __ ≧:.:.:.:.{ ′≠ ヽー- _彡 ´ 才.:.:.:.:.} {'"⌒ヾ:.、 .l / 才.:.:._.:.{ . ∧ ト、 \、i f{ .斗≠ミ }.:./ }.} .゙ヽ弋辷ァハ}ハゞ=彡=三`ヽ }//ハ.{.{ であるからこそ、 } ー=彳ノ⌒ヾi}>ゞ=才,ハr イ _) .从 人 ´ .:'′ 八 `ー- }} ノ. ノ.:′ イギリス政府はあえてスカンディナビア半島へ i ヽ _彡′ _,ハ >--<.{{ r /.:./ .ハ fr´ 〈! _彡ヘ {{ /爪.:.:.{_ 陸上部隊を派遣することを提案するのだ。 ∧ .r}弌xr' `Y {{.′{ .}_:/ }_彡才イ . _ -‐ヘ ゝ`ー- =ー-' } {{. ノ {. {.り.:.:.:.:.-=ミ ノルウェー・スウェーデンを経由して 二二二.∧ `ー=彡 イ / , ̄ / ∨_.:.:.:.:.:.:.:.:. ニニニニハ . イ / / } }≧ー- フィンランドに支援部隊を送る。 ニニニ / }.、 .イ ./ イ / .}二ニニ 72 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:32:26 ID:VMPs/jiU0 ,. ''"゙ヽ. ,. ''"¨゙ヽ i. r‐ 、,. '''"¨ ̄ ̄¨丶、r.‐、. i ゙、 .>'´ ヽ、' .ノ / ノ ヽ、 ヽ' . / ● ● ゙、 おいおい・・・ . ,' _ ', . i i´ ヽ i 言っとくけどフランスには i :ヽ `''┬''" / ,' わざわざフィンランドくんだりまで ' , ;;l! 、_ハ、_... l;;! / 貴重な戦力送る余裕はないよ? `、 ;;! 二二 l;; / ヽ / それにそれじゃ結局ソ連と交戦するハメに / ヽ、‐- --‐‐'''" \ なるじゃないか。本末転倒だよ。 / `‐- -‐''" \ ,.-=ニニニ=‐-_ /三三三三三ニニニ`、、 /三三三三三三ニ==ヾヾ;ヽ , /三三三三三ニニ `´゙ヾ} /, , i三三三三ニ‐ ,.' __ ! ,. ‐--_,.{ !,' l三三三三ニ ‐- ._ 、ー- l ,.-,.=,ニニ≧,-!三三,!;ヽヾ _..ゝ_‐`ー、; _{ /'"イ,≠≠/:/l三三l.ヽ.i {. ´ ` ‘'-` ,_/ .} /'/〃'////;l::l::l:l、ミミヽ (.、 ヽ  ̄ ´ ! / 安心してほしいダラディエ首相。 ,'!l' i////{ !`l::l゙ ヾミ` ー l _. |′ { l! l'/!/{l,'! 、l::l! .! . l ┌、 ´ー _l 遠征軍の大半はイギリスが担う。 ゙、ヾ{ l{、゙、.}:::l , l 、 : !` ー -; ' ` `ヾ、ヽ _「 ̄ ‐ 、 、 、 ` 7 それにこの介入計画には ノ 、 , ‐- ' ソ連との全面対決を回避し、 ,.'_ ヽ、 且つフランスの欧州正面の負担を軽減する _.-二二=-_ /:...ヽ 目的も含まれているのだ。 /-ニ二二二ニ=、 /::::/.! . / -‐ 、` ー=二二二ニヽ、!゙ニ.、{ 73 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:32:50 ID:VMPs/jiU0 ――― ドイツ、ベルリン。 }ミv彡{ (十) Υ vぅ мくKィм ィv Чミ_ハ|ソムリハ__κ7 (ミミ} {ミ(ミ三)ミ} {彡) _{{ Π丘ミ 三彡丘Π }}_ lニニニニニニニニニニニニニニニT厂|厂|厂|厂厂|厂|厂|厂lTニニニニニニニニニニニニニニl \|"""""""""三三三 |┏━━━━━━━━┓|三三三"""""""""|/ ┌| 三三三三三三三三 |┗━━━━━━━━┛|三三三三三三三三 |┐ \ 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三/ \ ̄Τ ̄Τ ̄T ̄ ̄「  ̄ 「  ̄ 「  ̄ 「  ̄ 「  ̄ 「  ̄ 「 ̄ ̄「 ̄ ̄「  ̄ 「 ̄ 「  ̄ 「  ̄ 「  ̄ 「ヽ/ _| L ζ _|Lη |Lκ |Lξ |Lщ |Lψ |LΩ |Lκ |Lζ |Lχ |Lψ _|Lζ |Lπ |LΣ |Lα |Lε |L|_ _ r|__z――― z――z ――― z――z ――――― z――z――――z―‐z ―――― z―┐ _ || Υ⌒Υト\__Υ⌒Υ\ ___Υ⌒Υ_____ Υ⌒Υ___ /Υ⌒Υ_/彡’Υ⌒Y || || |ll l ll| l \r―‐ |ll l l |\r―――|ll l l |〉―――――〈| l l l | ――t |l |ll l l | ―tイl |l l l | || _||____,,|ll l ll| | ハ 「 |ll l l |ハ |. |ll l l || || l l l | | ハl|ll l l | | ハ l |l l l |___||__ 彡彡彡彡/,|ll l ll| |∪ |l |ll l l l∪|. |ll l l || || l l l | |∪l!ll l l | | ∪ l |l l l |\ミミミミミ 鬥鬥鬥鬥l圭|ll l ll| | |l |ll l l l |. |ll l l || || l l l | | l|ll l l | | t l |l l l |圭|鬥鬥鬥 二二二二|圭| l l l| |「rミ|l |ll l l l「ミ|. |ll l l || || l l l | |r「ljll l l | | 彡」 |l l l |圭|二二二 74 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:33:12 ID:VMPs/jiU0 _| ̄|_| ̄| | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄| | ̄|_| ̄|_| ̄| |_ _|| | ̄ | | | | ̄ | |  ̄| ..r┘└へ| |二コ ┌'| |二コ ┌| |二コ ┌'| |二コ ┌┘ 〈 〈] ゚,、〈| | o ヽ| | o ヽ| | o ヽ| | o └「 ̄\ ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ --z─…─ ミ . /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ /:.:.:.:/.二二二二\:.:.:.:.:.:.ヽ ,:':.:.:/:.:.{/:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.ヽ:.:.:「\i . /:.:.:才:.:.:.:.:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:!:.:.:.:.:!\_〕 //ィ’|:.:.:!:.:.| !:、:.:.:.:.:厶斗匕:!:.∨ヾ: .':.:\{ ,j:.:┼{:ト、}:ハ:.:.:.:! }:ハ:ネ: |¦ ゚, あっはっはっは! i:.:.:.:.爪|:.|:{ \:{ z=== |:.:.:|く:.:、〉 みなさいよこの記事! |:.:i:.:} | |:.N z=== 、 |:.:.:| ):.:.! |:.:l:〈/| |:.|.ハ ─‐┐ !:.:.爪」:.:| フィンランド政府発表じゃ |:.:|:.:.:.|_|:.|:.:∧ .ノ .从:.:.:|:.:./! スオムッサルミでソ連軍2万3千死亡、 |:.ハ:.:.:从:.:、:.:.:〕ト . /:./:.:./!:/ ;! 火砲100門、軍馬1000頭、戦車40輌鹵獲ですって! |:{ ゚,:.:.:.\:.:.:.:.:.:.::≧ ー {:.:/⌒ヽ.l' / ヾ 、:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:ノ } r─/ / / , \ __ しかもフィンランドの戦死者はわずか900人ぽっちよ! \.ィi´ : : / ゝ-ゝ--しし ヽ廴 /|: :i:i : : : {>--- 、/: :\_ ノ:\ ゚, なによこの馬鹿みたいな大損害! ./ │ i:i: : : /ニニニ/: : : : /iト: ̄: :ノ: ノ \ . / !: :li : : :{ /: : : : /i/l>‐一 ” \ 今頃やる夫の奴がどんな吠え面かいてるか、 / |: :i:i : : | .' : : : :/i/ 八 ゚, 想像しただけでお腹がよじれるわぁ! イ .∧ i:i : : | / : : : :/i/ / \ ノ / { ヾ:i : : | ,: : : : :/i/ / / ヾ:、 ′ .’ .人 ヾト: lm/ : : : /i/.イ ′ ー‐一 ’ ドイツ第三帝国総統 アドルフ・ヒトラー / ヽ / ヽ ,' / /| /\ lヽ | l i 〃/ l / | / _ | l_ヽ / ! | 」 /‐/、|/_`ヽ|/ / レ'_-‐ |/l |_ |l l |/| | /イl/ ー--.ニ、 ヽ_| ニニ.- ァ l/ ヽl | |/ | | | | | |! `ー--‐' l i l `‐--‐' リ〉 | / ヽヽヽヽ|ヽ、_ ノ | \ ノr / l/ まさかフィンランドごとき小国相手に ヽヽ|ヽ i 〉 //ノ ヽ / ここまで無様な敗北を晒すとは予想外でしたな。 . \ -=ニニニア´ / _,ゝ、 - ,<´ 所詮は劣等民族スラヴ人、といったところでしょう。 / l | \ /l ヽ ィ| `ヽ、 ` ー‐ ' // |、 どれだけ見せかけの図体がデカくとも _ , ィ´ ヽ ` ー―‐ ´ / ヽ__ ,. ィ ´ l 、 │ 丶- 、 中身は腐った納屋と同じということです。 親衛隊全国指導者 ハインリヒ・ヒムラー 75 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:33:53 ID:VMPs/jiU0 ──━━ ミ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:\ ,:':.:./二二二二二ヽ:.:.、:.:ヽ /: ィ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. i:.:.「 .∧ に /:.:.:./:.:.、:.:.:.:.:.:.:、 :.:|:.:.| く:.ハ やる夫のことだもの。 i//7:.:厶/ }ト :.:.:.:厶斗:!:. |:ヽ〉:.i |/ ,1:.:l∧\ \:.l丨刈:.: ! l}:.:. ! 手を組んだふりをして l:.〈 |:.:ヘ=== ===彳:.|ノ:.:.:.| 旧領の回復が終わったら r |:.:.:.|:.:ハ _'_ ,|:.:从:.l:.:.! いつドイツを背後から刺そうか ヽ.\ 「L V:ハ:.:.l:.:\ V_ノ イ:|:/:.:./レ’ 企んでいたに違いないわ。 「 ゝ\ ヽ -‐=≦: ≧=‐ {: V/:.:./ ′ ト ) ト.、 /|:i:i: : : : |ー 一「 :': : 〕iト. その計画もこれでおじゃんね! `⌒ 、ノi:i:ハ / !:i: : : : |二二二l: : : : i:i: ハ 英仏との関係も破たんしたし、 {i:i:iノ ヽ _/ :|:i:i: : : : | |: : : : i:i/ 、 何よりあんな無様な軍隊じゃ 「 \′ Vハ: : : ! ./: : : /i/ \ まともに戦争なんかできやしないわ! ヽ /|、iト: : :! /: : : /i/、 ヽ \ / ! ヾム:∧ m/: : : /イ / \ 大いに結構!滑稽なピエロを演じてもらおうじゃない! . \_ イ 、 \ヽ:V/: : :イ´ ′ ヽ` ¬ 冫 } オ芥才 / / ./ _____ /:::::::::::::::::::::::::::ゝ、 ......::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ::ヽ 〈:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::ミヽ >;;:::::::::::::::ヽ:::::ヾ::::::|ミ::::::::::::::::::::ヽ、 .〈:::::|:::::::f:::::::::;;''')::::人::ハミ:::::::::::::::::从 i:::|::::::::トミ'' 〈::::{ /}::L ミ::y-ミ::ヽ |::|::::::::::::::ヽ ):)fイ:丁 ソr}k ):| ) 総統閣下、ドイツ国民はフィンランドに |::|::::::::::Y}::|__ ~ ¨´ Y/:::l 大いに同情しております。 { ヾ:::::::::t k夕 r':::::jゝ  ̄ゝ(ヘ < _ ヾリ 特に北欧は優越民族アーリア人の故郷。 ( ヽ ´ / ヽ フィンランド人は同種とまでは言えなくとも > 、___/---──ゝ. 北方アーリア人の近縁にあると言えます。 z-≠─- 、 ヽ へ─--ヘ | \ ` ゝ、 アーリア民族の隣地が、汚らしいスラヴ人に | \ \ けがされる様子を座してみていて良いのでしょうか? | \ \ | \ 宣伝相 ヨーゼフ・ゲッベルス 76 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:34:19 ID:VMPs/jiU0 __ ___ __ ィ:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:...、 ..:.:.:./:.:.:.:.`:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .二二二 \:.:.\ ./:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:/:.:.:.:./ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶!:.:.:.:.ヽ /:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:/:.:.:.:.:′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\〉:.∧ ':.:.:.:.:.:.:.:.:. ィl}:.:.:.:.:.:|:..:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.ヽ:.:.:. i:.:.:.:.:.:.:./ 7:.:.:.:.:.i:{:.:.:.:.:.:!:.ト :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:|:.:. Y.:.:. |:.:.:.:.:.:〈 /|:.:.:.:.:.:l:.!ヽ:.:.:.|、| \:.:.:.:.:.:/:.}:.:.: |:.:.:i もちろん私だってフィンランドを助けてやりたいわよ。 }:.:.:.:.:.:.:.`X !:.:.:.:.:_l_|_\! \ ';.:.:.:.ムイ:.:.:ヌ|ヾ:| ボルシェヴィズムこそ全人類共通の敵だもの。 |:.:.i:.:.:.:.:///゙|:.:.:.:.:.:N ` ー一 ∨/ ノ}:.イ.!:! !! |:.:.|:.:.:.///ヽ|:.:.:.:.:.:| ==彳:.レ|:| || だけど英仏を始末する前にソ連まで敵に回すのは駄目よ。 l:.: !:.:〈/八 「|:.:.:.:.:.:|\==≠’ 、 从:| |:| リ 二正面作戦なんて愚の骨頂じゃない。 l:从:.:.:.〈/:.:.:.|:.:.:.:.:i:| } ___, /:.l:.:| |:| ){ l:.:.i:.:.:.:.:从:.:.:.:.l《 乂___ (_V イ:.:.l:.リ |′ ・・・今は表立って支援できないわ。 x=ヘ:.ト :.:.:.:.厶:.:.:| `ヽ /:.:.l:.:ノ:′ ′ \\:.:.:!:ヽ:ト--z====ミ }ヘ:.:.:∧ \ だけど将来も見据えて、フィンランドは仲間に引き入れたいわね。 / ヽ: Ⅵ: : :\| |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉:ヾ{:¦ ハ .′ 、 }: :i:i:i: : : /ゝ-----く: :.:i:i: | ' i { \ ゚,i:i:i: :./ V:i:i: l′.∧ ゚, 丶 ヽ:i:i: :} V//! .∧ / ヽ / ヽ / ヽ ,' / /| /\ lヽ | l i 〃/ l / | / _ | l_ヽ / ! | 」 /‐/、|/_`ヽ|/ / レ'_-‐ |/l |_ |l l |/| | /イl/ ー--.ニ、 ヽ_| ニニ.- ァ l/ ヽl | |/ いずれボリシェヴィキどもとは | | | | | |! `ー--‐' l i l `‐--‐' リ〉 | / 雌雄を決しなければなりませんからな。 ヽヽヽヽ|ヽ、_ ノ | \ ノr / l/ ヽヽ|ヽ i 〉 //ノ 勇敢なフィンランド兵は ヽ / よい戦力となってくれるでしょう。 . \ -=ニニニア´ / _,ゝ、 - ,<´ 今から接触の準備をしておきます。 / l | \ /l ヽ ィ| `ヽ、 ` ー‐ ' // |、 _ , ィ´ ヽ ` ー―‐ ´ / ヽ__ ,. ィ ´ l 、 │ 丶- 、 77 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:35:06 ID:VMPs/jiU0 ___ . ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:..、 ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ /:.:.:.:.:./:.:.: / ニニニ 、:.:.:.:ヽ ':.匸__7:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\r‐ヘ i//{__!:.:.:.:!:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:|:. V! Ⅳ://:.|:.:.:.廾ト、\:.:、:.:.:./:.l:.K ヽ |:.〈_lf Y:.:ィ=tiト、\ ヾlXミ} Vイ:!:∨ |:.:.:八_l:.: 迅リ }lリ yイl_l:.:.| ・・・それより私が気になっているのは |:l:.l:.:.:.:|:.:.:.| ' /:.:|:.:.|:.:| 北欧がこれからどうなるかよ。 lハ:l:.:.从:.:.:|、 '^ イ:.:/j:./!:リ | ヾト:.:.\{ 〕iト r<:./:./:.:イ ′ 元来スカンディナビア地域は中立諸国だったのに _ .イ: \{ ∨/イ〕ト. やる夫のアホが派手な戦争を起こしてくれたせいで /==ミト: : : :ヽ>==ミ : : : i:i: ハ 「ホット・スポット」になりつつあるわ。 , ヽ:ヾト : : ゚, .--ヘ: : :i:i: ! ゚, | 、∨∧: : :V │: :i:i/ ! 北欧が不安定化すればドイツにとって | _}_∨∧: : ゚, j: :/iイ__{__ 不利益以外の何物でもないの。 |/: 厂`ヾ: :∧: : Vm レ |======} {: /レルヘ \i:≧斗 ´ |/ ̄「:ノ もしここが戦場になれば、ベルリンが危険に晒されるわ。 l//、 ´ ̄ /-- 、 !  ̄ \ イ | _ >'´ ,.i! \ ,.イ/ ' ム:i ヽ / / :' / !. |:、 ト、 彡' ' ! ! ! ,、. !: ':. ム ヽ i !. ! ! レ_;ヾム≦\ ハ :, | 从 |__j イ ,:>.:::::┬‐チ i :, 残念ですが総統閣下。 |/}'´; .、〉 ゝ ゙'-' ' ∧|ヽ. i | ハ K i:::ぅ'゙ ` ̄ ハ |マ | ム その可能性は現実味を帯び始めています。 | { - . |N:ハ !从| :, ハ | ヽ ` ´ ヾ|ノ /i .ハヘ 英仏軍はフィンランド支援を名目に 从iヘ }!- ,イ,′ ヾ:, ノルウェーとスウェーデンに陸軍を派遣する ∧ ,.- ― - 、 ,='゙ ! 計画を立て始めている模様です。 ∧ ゙´ ̄  ̄ ` ; N . ∧ ´ ̄ /! :N イギリスは以前からノルウェーの ハ ノi:| ! !:i 、 , ゙ j/!iハ:! 対独貿易ルートを遮断しようとしていますから、 ヘ//, | l l lムヾ ,. ゙ / |从| これはかなり差し迫った案件かと。 ∨>= '´ , ,. =ニニ二三 | `ー―i― '´ ./ | |、_ /ヾ} / , イ /. : :`ヽ ー┬ム {´ / ̄: :.`ヽ :}.、 ∧マム/ / ̄ `ヽ: : : ///へ /: ハ∧{: /. : : : : : : : :::///////> 外務相 ヨアヒム・フォン・リッベントロップ 78 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:35:33 ID:VMPs/jiU0 /:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\{:.:.:.:.:.:、:.\ /:.:.:/:.:.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:.:.:.「 ̄メ /「 〉:.:.:.:./:.:{:.:. イ:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.|\_ハ . /У /:.:.:.:./:.:. |:./ {:.:.!、:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:|:.:.:.:. { /:.:.:.\ ':.{__/:.:.:.:.:.i:.:.:/:.:{ Ⅵ ヽ:.:.、:.: : : :. :.:!_:.:.:.:.∨ヽ:.:.:.:.:ヽ ・・・ノルウェーとスウェーデンは i:.:刈:.:.:.:.:.:.!..L._八 ヽ \.: :. .:.ハ..:}:.:.:.:.:.:.| ∨:.:.:.:.゚, 重要な鉄鉱石の輸入先よ。 l/ /{:.:.:.:.:.:.l. { {`ト\ ハ}_リ_}.:.::.:.:.:.:.:.!│ }:.:.:.:.:.:.: 《/ /:.:.:.:.:.:.{ヽ茫タヽ ¨二´:..:..:.:.:.:.:Ⅳイ:.:.:.:.i:.:.:i ここを抑えられるわけにはいかないわ。 /:.∨:l:.:.:.:.:..八 ¨¨¨ .イ茫歹ハ:i:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.::|:.:.:! /:.:.:/|:从:.:.:.:....{`  ̄ |:.l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:メ 分かっているとは思うけど、両国政府に . ,:.:.:./: l:.:.:.\ . 込.. ′ |..l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:i:.:.:.|ハ 再度警告を送りなさい。 . ,:.:.:/:.:. !:.:.:.:.:.|:.:..: .:.\. __ イ゙:l:.:.:.:.从:.:.:.l:.:.:.|! } . i:./__..゙:.:.:.:. !:.:.i:.:゙/:. 〕iト、 _` <..゙:/:.:j:.:.:/:.:.:l:.:. l:.:.:.li .ノ 「例えどのような形であろうと、 . |´ヾト: : :`く\__/:.:.:.l ':( ̄`'<ヽ. :/|:.:ノ!:.:./ 英仏軍が貴国領土を踏むこととなれば /. ヾト : : : : : : Vハ_ノ 〈:.:.:.ヱ>、 `〈ー-、.:.《:イ 我が国の軍事介入を招く」とね・・・ ノ. ヾト: : : : : :.Vハ_ 7ノ _ `ヾl ヽ / ヾト.: : : : :.VΛ ` ー/:.`´〕 .} .| | 79 :◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:36:01 ID:VMPs/jiU0 英仏軍の介入計画は、イギリス軍10万、フランス軍3万5千の連合軍部隊が ノルウェーはナルヴィクに上陸、その後スウェーデン北部を横断してフィンランドに入るというものだった。 ,、,;"|ri´`'ヽ, 、ペッツァモ ,r-、{ " ~`●'‐''‐--、,_,、 ,,、{'´ ヽ ,,-",, ノ "~●ナルヴィク "=,‐----´ /´ ヽ ,、 { ,、,-、, ヽ,、ヽ ノ´ { / ` ,、/ ,} / ,-" " / / r‐'~ r' { ,r, { } } ヘルシンキ ,、_ `´ { {、, ヽ, ●-‐'' `=- ,=' r'‐‐=´ { `} `'´~,-―-´ " {´" =´,, ! ,-"|, ,ノ , {、 , }= / `'‐‐´ |, |´ ",´`{ , ,r‐-、, "r {, ,-‐´} ヽ }, |/ /´ヽ´ ,} `~ } r,_, | } ", } __// | >- r' } ヽ, } ",i i~,}}_,,,|´ } / r-´ { {,, ヽ", }_,、, ,,,-‐-、ノ´ -‐'´`" ,-‐" "、, ,--、,-、ノ "'~ `'´~ が、フィンランド支援というのは北欧進駐のための建前に過ぎず、 本当の目的はノルウェー・スウェーデンの鉱山地帯を制圧することで ドイツへの戦略物資の供給ルートを遮断することにあった。 80 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:36:37 ID:VMPs/jiU0 そのため実際にフィンランドにまで進出する部隊は6000人程度にとどまり赤軍との本格的戦闘には参加せず、 英仏介入軍のほとんどがノルウェー・スウェーデン領内にそのまま駐屯する計画であった。 /.i.:.:.:/.:.://彡.:.:.:.:.:.:才,.:.\ /.:/ゞイツ才オイ'"´ ̄ ≧==ミ:.、 ′/ ー=ミ、:.:.ハ :.: / ≠ミ:.:.:.:.{ |:イ __ ミx:\.:{ iイ_-‐ー-ミ_ _ -=ー-ミヽ }.:.>ミ} }≠≠ミx.、i{ {! __ィ=≠=ミx、 }.ff⌒ハ ヒトラーは予てからスカンディナビアを /ハ{ rf≠tァ才__乂/ f云uァハ才从 `ヽ i 裏庭と見なして外国軍の介入を警戒している。 {{ i ー`=彡i⌒ヾ≠ー- ̄ }} }ヘ ノ.人 八 ! :i| ゝ乂 乂 八/( 我々が進駐すれば否応なしにドイツ軍も出張ってくるだろう。 ヽヽ :i! __  ̄ /}イ.:.:.:.≠彡イ ノ ハi / :.|! ⌒Y .'.:{≠.:.:.:.:.:.:.:.:才彡" そうなれば敵の貴重な戦力を北欧へ吊り上げ | イ \!__ 才"`ヽ. 、 : : !.:.:.:.:.:.:.:.:.:-=≠ 仏独国境正面の圧力を軽減することができる。 l {乂_ ____ __ハ } ノ: 八.:.:.:.:.:.:.:.:≦ー-_ 人 ヽ `ヾ三三三才 ノ .イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ(气 これはまさにフランスの国益にも資するものではないですかな? . \ `ー-== イ /./.|{从:.:.:.:.::Nハ:.} iハ .イイ , {ハハi:.从 り _|: :.ゝ..___..イ. : // :} . _ { 弌ハ: . . . . : : : >'" イ:.:\ ,. ''"゙ヽ. ,. ''"¨゙ヽ i. r‐ 、,. '''"¨ ̄ ̄¨丶、r.‐、. i ゙、 .>'´ __ ヽ、' .ノ / ´ ̄` '¨¨¨゙ヽ ヽ' . / ● ● ゙、 ふぅむ・・・なるほど。 . ,' _ ', 確かに貴方の言う通りだ。 . i i´ ヽ i i __...>-、‐'" ,' ドイツ軍が介入するとなれば .. ',/ 、 _ハ、_... / 北欧諸国も連合軍側に立って戦うしかなくなるだろうし。 / 、 丶‐''"-ニニ´ / ./ ヽノ / そうなれば、フランスの軍備が整うまでの -、__ノヽ、‐- --‐‐'''" \ いい時間稼ぎになりそうだね。 イ `‐- -‐''" ヽ さらに英仏軍による介入には、ノルウェー・スウェーデンを自陣営に引きずり込む狙いも隠れていた。 フィンランド支援というのはとどのつまりタダの口実にすぎず、本当の狙いはスカンディナビアに 第二戦線を構築することでドイツに圧力を掛けることだったのである。 81 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:37:11 ID:VMPs/jiU0 ,-‐-、 / ,=、,>-;;,,,_ .>´ ,ノ `'ヽ<´ヽ /  ̄● \_ヾソ i ● i .{ (´`) } .ヽ ヾ,,__,入__ / \ ヽ_ノ / しかしヒトラーの脅しもあるなかで ,衣ヽ,__ ____,,/ / `-===ーイ ヽ, 中立諸国が連合軍の上陸を / i ./ | i 簡単に許可するかな? / i | .l 7ヽ、| l ゝ _ ____ _ . /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ /才/⌒^"'゛´⌒ヾヾハ .イ ':// . ′ i マ:' }Nノ:| :.:{_ i | }从:.:.:ノ才ノ }=:{ ! !二ミ:.:{.:.:.:.:.:.:≦ ハ:才-==ミ ー=彡 ノィ=ミ从:.:.:.:.:.:.:.才 なに、今やフィンランド支援の世論は ′i/_,.ィ=≠ミx、 ̄ .ィ≠__ i:ハ.:.:.:.:イ 北欧でも吹き荒れつつある。 { :{ xだァ才 ノ /弋辷アハ./.:.:.:.:.:彡 ∨ハ、ー .イ {{ }}.:.:.:.:.:.:く それを口実にすれば良い。 ヾ:,ハ. iゞ≠乂____才ハハ弌斗 i: ! .イ :|:::.. i |\ 国内世論を煽ってやれば . /' |.fr⌒ヽ j:/ハ ; i.:.:.:.:.:.< 北欧諸国も無碍にはできますまい。 .>'".:.:.:..\ 廴_.二._,.ィ :} 八:.:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:{iハ `ー=‐彡 イi:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:}\ヘ ´ ̄` .//,:}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.:.:..: }∧\> -=彡.イイ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 82 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:37:52 ID:VMPs/jiU0 そして、この英仏の動きは当然やる夫の耳にも入っていたのだった・・・ ,.⌒,ヽ γ⌒、ヽ 〈/●ノ\ 人● ヽ〉 ヽ彡' ヽ / ヾ_ノ ) Y ( /γ⌒ ⌒ヽ\ かくかく・・・それからしかじか・・・ / | | ヽ | u ヽ__人__ノ | \ `ー'´ / ____ /ノ ヽ、_\ /( ○)}liil{(○)\ なに!?英仏がフィンランドに派兵!? / u (__人__) \ | ヽ |!!il|!|!l| / U | バクーの爆撃を計画だと!? \ |ェェェェ| / 83 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:38:10 ID:VMPs/jiU0 ,.⌒,ヽ γ⌒、ヽ 〈/●ノ\ 人● ヽ〉 ヽ彡' ヽ / ヾ_ノ ) Y ( しかし・・・ /γ⌒ ⌒ヽ\ / | | ヽ あちらもドイツと対峙してるワケだから、 | u ヽ__人__ノ | 介入する余力があるとも思えないけど・・・ \ `ー'´ / / ̄ ̄ ̄\ γ⌒) u (⌒ヽ / _ノ ノ \ \ `、 いや・・・ありうる!ありうるぞ! ( < (①) (①)U | ) \ ヽ (__人__) / / 84 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:38:24 ID:VMPs/jiU0 ______ / \ / \ 奴らドイツと本気で戦争する気などないのだ!! / , 、,,.-='、'、 \ / `┬;;;:::┬′ ゙.゙、;;;;::',ノ \ 連中・・・フィンランド問題を共産主義対西欧文明の対決として / ⌒゙''''''´" `''''''" u \ 強調することで、ドイツと妥協する口実を探っているに違いない! | U | | | 我がソ連を共通敵に仕立ててドイツと手を組むつもりなのだ!! \ / \ / 85 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:38:40 ID:VMPs/jiU0 ____ / ∪ \ γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ 敵だ・・・敵だらけだ! / _ノ (①)三(①) \ `、 ティモシェンコは何をしている!? ( <:::∪:::::(__人__):::::∪| ) 早くしろ!何とかしろぉ!! \ ヽ ::∪::::` ⌒´∪::// 英仏軍介入の可能性が高まるにつれ、やる夫は何としても対フィンランド戦を早期に集結させる必要に駆られていた。 だが、なおも北西正面軍の準備は整っていなかったのである。 86 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:39:10 ID:VMPs/jiU0 一方、戦闘と並行して水面下では中立国スウェーデンを介した外交交渉が進められていた。 しかし、その内容は軍事的失敗によるソ連の譲歩を期待していたフィンランド政府を落胆させるものであった。 、.__... ='''""\ ̄ヽヽ:.:.l\ヽ:.:.:l. :.|.:.: .:! :|:.: .|:.: ',\「 _\ト、\:.:.!:.:.|:.:.: .:.:| :.!: l.:.: :.! ヽ /:,:.! ヽヽ\:.:.!:.:.: ..:.:./:./: ./.:.: ヽ. ゝ l:.// トゝ.ヽヽ:.:. ..:.:.:.:///l:rイ':´ ,: ヽ 、ヘ ー' ヽヽ':.:.:.://イ'T, !:.: ..:./: ` -丶-_-- ――-_- ヽ',:/ /,リ ,イ/:.:.:// 何よこの停戦条件は!? ヽ ` ̄  ̄` '′/' '' //:.://´: ヽ:\ l`¬'イイl:.:./:.:.: 開戦前からほとんど何も変わってないじゃない! \ ヽヽ ', ,'.: | !:/:.:.: :.:.. \``丶 / /:.: .!/:.:.: 丶、:...ヽ、 ,. '´ , ':.:.: /:.: / `丶、 ,ィニ二二.._‐ .._ /.: :.:./: // 〈 、 丁:.:ア´ ,. イ:.:.:.: /,. ィ"/ ヽ二...__‐..二!/ ,.ィ:´:.:!:.:!:.:-'‐:.´ l | ,...:.':´:.:.l:.:.:.:l:.:.!:.: : / / フィンランド挙国一致内閣首相 リスト・リュティ ) . .:./.:.::::/ \ \.:.::| |::::::人 . ( . . .:.:.:::::::/ / ヽ 入| |/ヽ `ヽ \.:.:.:.::::/ / ′ l | l 「:::| |:::::::ノ ! Y.:.:.′ ,′! l | | }ノ..:.| |:::::ノ | . ゝ┤ | || l | l (. .:://.::∧ | l !| _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l | |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ | | はっきりしたわね。 | ヽヽl ´=='' ∨ ==''^ } | ヒシ''′ | | . ' l / ∧. |_ ' __! ,イ l Y´ .| | この期に及んでもソ連に譲歩する気はないということよ | j l ||`、!. ‐ レイ`ヽl l | | . /| {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ / lト、 | | 相手の要求を呑むか、このまま最期まで戦うか・・・ //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃 //| jj:::::\ | | . /./. .:.::::| { `゙T゙´ // l|从::::::::::ヽ.! | 88 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:39:55 ID:VMPs/jiU0 (_:::::: ヽ/ / / ヽ 、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ r’:::: / { |! | |! |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{ `ァ: :′ / / ! |! |! |! |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '. ヽ.′ / / |! |! |! |! }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/ { . | | |! |! |! i} } |! /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ| '. . | | |!| |!、 {! |! // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) | | でも、マンネルヘイム元帥の言う通り、 . { | | { 卞ト、ハ!_ //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ | | 国防軍の力には限界があるのだわ。 ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´/ ./ }| 〉 : ゝニン | | ヽ乂ヘ!ゞく `} ', ` ┬'´ | ∨// | 私たちが弾を撃ち尽くしたとき、 } |ヘ ^T´ _、__ | | {ノ´ | | 今度こそフィンランド全土がソ連に占領されてしまう。 川 | 丶.、! ̄ r‐、  ̄レ'ノ } ! | | //} ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ | | どこかで区切りをつけなければいけないのだわ。 // j /':.:.:.:. .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:. / />ヽヽ | | ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧ | | // / />ァー:. :.:.:.:`¨)´:.:.:.:.:./-ー=二二〕\ | | _fヲ::.::.rxtタ^⌒^⌒^X≧z:::⌒:.:::.:::圦ハ :' ': /r‐v':r彡 |l| l|l| l il li l l| !l| l|トミk::.::.::.:Vfハ {〈 ィ/^ ,1l l|l !|l| |l|| |l | l | l |l| ! |ヽ>、::.:V! l| :' そんなこと分かってるわよ!! `7/ // ll )レ |l!| l| l | l | |l| ! |//^ヽ:/⌒》 ': /丁7 l| l l| ⌒ | |l!| |l |l l|l | |l| | |トミ=彳|厂´| それでもこんな条件は呑めないわ! レ⌒l| l| | |l| !l| !l| |l | || |l |l| | l|! | |レ⌒ヽ|レ⌒! /|l |l! |仆ミ」l l| l |、」 斗 ヒて {{ィ/77ハ\j :' これじゃ、これじゃ何のために戦ったのか・・・ ': //lハト、ヽ f--tミ ::::::::::: f‐‐ア彡 '/// l |! | | /// 7∧ヽハ .゙==' :::::::::::::::ゝ=‐' //ハ /! j l | | :' 何のためにここまで血を流したか分からないじゃない! 〃 // ハ/小. 、. /〈// l|| | ! | :' ″{ { ,' // |l ヽ、 -‐-‐ /// ハ | | | ト、 , =彡 ⌒ヾメ、/,'_川 |`丶、 , イ // ,'l lル' l| | ∨∠/三 :―::.::厂:.:.:/// |!| l|l /`fT!^ヽ ̄} ' / | |l \_!」 / 彡竺三 ー=彳:.:.:.///:`Yヽルヘ /」ト、/:/ /ハ/⌒7:´:.:.:.:`ヽ三三三 '⌒V:.:.:.:.{ l {:.:.:.:\ <ヽ:.:.jj:.:.:.:./ //ノ:.:.:.;':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\三三 89 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:40:54 ID:VMPs/jiU0 _ ィ;r=;ヽ、_ , -( rf ゞソメラ )- 、 / レ弋壬シて 、 / .,,,…''"~ ~゛''… 、 、 //~ / \ , __ ___,/ / /i | | i | 、\ X i//} 抗戦よ! 〈 ̄ニ/ .i / / .| | | l ト、 ヾ ヽr==c〈く/i _又_,' / |`ト\ l ト| l | | ヽ ,| ゞ//ヾ\| 私たちはまだ戦える! 〈ト、 i .l i 卞"フ〒k,レヽ! |__,}.∠| }/人_ノハ \_ ゝニノ.ハ \ゞ上;ム 十≦テ==x行 |∨/\/ 英仏軍にも軍事介入の動きがあるわぁ! // /,'./ .i \ > ̄ ̄ 匕;_)_ノ ゞ|_| | トニニi {{ ノ/ .! ヽ ' ー=ラ , |\\_ これを圧力材料にしてもっとソ連から // ハ \> , ´ `ヽ ,_ノ /i | l\/、 // / ,ヘ ゝ- l l / // 八 | 、 譲歩を引き出せるはずよ! . // / : l ヘ ' / /一< ソ 、 // / ; i ._} l> / / `ノ ヽ 、 それまで戦い抜くのよ! / / / ,' // ト 「>ー<7 ./. \ \ レ' / .〆 ./ // く<ハ//| / ヽ l \ / //_, ノ // イ_,_,//| ト' ./| | \l_ ー- . / i // {{__ノ_ ヽ/ .|_|∨ ,| .トi、 ヽ / l l l. / ̄ く_rー、_rー、 r' | ト-ヽ 一、/)イ (::::::::::::::::ゝl::_ _:::::::::::::::::::::::::::ー┤ |::::::::::::::::::::::::::ノ\_// jゝ:::::::::::/`ーj:::::::::::::::::::::::::::::::::::.| |ッ:::::::::::::::::rイヾ ー'\ ゞ:::::: / ゝr! :::::::::::::::::::::::::::.| | ::::::::::::::::::._) | | | \/ / ゝ__,:::::::::::::::::::: | |:::::::::::::::::_:( l! | | . Yl! | ゝつ:::::::::::::: l, 、 /:::::::::::⊂´ ノ!/| | | !| ,、 ト, ヽr、::::::::frtッゝ::::::::rイ / | | | ヽヽ、!.,\l! !li j/! ゝ_:::ゞニメ::rゝ′ /!! | | | ・・・そうね。 >!ノヘ! レ'_,.j! ト' //´ / ,イ '' | | | / ト、___| ,/, | ,/ゝj/ _ ,. イ| | | | | 確かに今の条件では応じるには難しい。 r‐-―- ‐、ー l,j/| |/ `_j _ l!ヾ! | | | | /! />/│,. トー <_ ::: r:/ | ! | | | | でも、私たちに残されたチャンスは ! ゝ / r,<ヽ |./│/ ノ`ー<__,j | | | | r.. t `ニニ'く ゝイヽノ ヽ /ヾ :::: ヽヽ. | | | | 決して多くないのよ。 ヾ::::Li´::`/::/ _j/ __,∠ノ:::::::\::::::: ヽ| | | | √\:::::::::::::イ_ 〆/ _,, -―r゙ :::::::::: \:::::.ヽ. | | | それはわかってちょうだい。 90 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:41:33 ID:VMPs/jiU0 ,.,.,.,.,.,.,.,.,__ ,,;f::::::::::::::::::::::ヽ i::::::::/'" ̄ ̄ヾi |:::::::| ,,,,,_ ,,,,,,| |r-==( 。);( 。) ( ヽ :::__)..:: } ,____/ヽ ー== ; いつまでも守りに回っているわけにはいかないぞ! r'"ヽ t、 \___ ! / 、、i ヽ__,,/ 第56軍団が包囲されいるが、 / ヽノ j , j |ヽ 逆に言えば敵をそこに釘付けにできているのだ! |⌒`'、__ / / /r | {  ̄''ー-、,,_,ヘ^ | この隙にコッラー川を突破せよ! ゝ-,,,_____)--、j 全軍攻撃開始! / \__ / | "'ー‐‐---'' 赤軍第8軍司令官 グリゴリー・シュテルン 91 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:41:56 ID:VMPs/jiU0 1940年1月21日、赤軍第8軍は第56軍団がフィンランド軍に包囲されているにも関わらず ラドガカレリアのコッラー戦線で大規模な攻勢に打って出た。 ,,,,,,,,,,,, ,,,,,,,,,,,, [,,,,|,,★,|] [,,,,|,,★,|] ミ ゚Д゚彡 ミ ゚Д゚彡 lニ( ~ つ=∩===┯ lニ( ~ つ=∩===┯ _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ ,,,,,,,,,,,, (く_ ノl _ゝ (く_ ノl _ゝ [,,,,|,,★,|]  ̄ ヽ_)  ̄ ヽ_) ミ, ゚Д゚彡 lニ( ~ つ=∩===┯ ,,,,,,,,,,,, _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ [,,,,|,,★,|] (く_ ノl _ゝ 突撃! ミ ゚Д゚彡  ̄ ヽ_) ,,,,,,,,,,,,, lニ( ~ つ=∩===┯ [,,,,|,,★,|] _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ ( ・Д),、_, (く_ ノl _ゝ ,,,,,,,,,,,,, ( ~ _つ' ̄  ̄ ヽ_) [,,,,|,,★,|] ,ノ l::| ミ, ゚Д゚彡 (く_ ,ノ __| lニ( ~ つ=∩===┯  ̄ ヽ_) ,,,,,,,,,,,, _ソ' ::l´  ̄ ̄ ̄ [,,,,|,,★,|,] (く_ ノl _ゝ ミ, ゚Д゚彡  ̄ ヽ_) lニ( ~ つ=∩===┯ 赤軍は21日から24日にかけてコッラー戦線に殺到。 フィンランド軍は猛烈に抵抗したものの、やはり衆寡敵せず、次第に赤軍に押され始めていた。 92 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:42:22 ID:VMPs/jiU0 \ /:.:/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:\ ヽ \ ヽ/:.:.:/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./:/:.:.:.:.!ヽ ヽlヽ /:.:.:.:|:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///:.:l:.:.:.:|:.:ヽ / l . |:.:.:.:..|ィ‐_-_、_. -///;ハ:.:|:.:.:.:!:.:.:.V l . |l:.:.:.:.N r‐ァ-、` ̄ メ/‐-ヽ|、:.:|:.:.:.:| _」 ハ:.:.:.:l 弋:ソ /´ ィ=‐、、\/:.:.:./-r ´ /:.li \_\ , 弋:ソ '´/:.:.:./:.:.:.l いつまで突っぱねてるつもりですか! . __ /:.:.li il、 , -- ‐、 _/:.:./:.:.:.:.:.! /´‐-、ト,:./:li ※ il:.:\ {__ } ア ̄/l:.:.:.:.:.:l:.l ようやくソ連を外交交渉に引き出したんですから . / ‐-〈//li il:.:.:.:.:.> 二ニ´ィ:li ※〃:.l:.:.:.:.:.:.l:l l `ニ7'´: :.li il ̄ ̄ _\ノヽ._l:li il-lユ‐_-、:.:!l さっさと停戦合意をまとめてくれですぅ!! r‐l |フ!: : にli il〃 ̄ ィトK\ li ilこ|ー‐ |:.:.:.l |〉l イ _): :.にli※/ \///)l:l l:l ヽli. ilこ!|二 /:.:.:.:.:! />にLイ<:.:にli /´ //(!|:| L!==li※!こl./ /!:.:.:.:.:.:.l 丁L__|ーLノ:.:.:.にX // )!|:| ハ ilこ! l /ヽl:.:.:.:.:.:.:l _r=ァ=、ィfZァ、,、 , ´fフ:´-=_:三ー_ー^ヘ / _r//'_ァ'='^ー'`´` ^ー\ /r=、ソィー'7´ ヽ ハ L/イ| ヽヽ ヽ l , ソ/ l ハレ´イ{ { |{. | | ハ //:/ ノj `´i |`ヽト 、 |:ヽ. } , リ |! ハ:{/イ: { 小7テミト、 {ヽ!: / / / l l ヽ._ヽー 、 / // |:. ヽ. { '赳ハ\ }:/_オメリ イ/ 駄目よ元帥。  ̄二ニヽヽ/ -ヘ、:.. l:... lト\` /ィ亙フ'´//′ ヽ、_ _-ァ.:´__::.::.::.:ヽ::\ j:〉..:.l:... l! ,! 7´ | / ソ連の譲歩を引き出すために _,._-ニ-ァ‐´ィ二;:-- 、::.::..`ヽ、..:∧:.. lト_、 ` 丶 イ.: j| /{ ノ′ もっと軍事的成果が必要だわぁ。 ‐ ´/´ /´ ̄´/::.::.::.::.::..‐.-_、::\:.ヽ:.. l::.::>ー<l!:..:.|:. リ‐//レ /′ /-‐ァ::´::, ァ::/.::.: ̄:.`ヽト、.V/::}:ハ:{トヽ/!:. !:/‐'::/ 早く包囲中の敵第56軍団を殲滅できないの? /´ /::.:/ノ/..::..::.::.::.::.::.:..:ヽヽヽ=l:| ト='イ-!: /::;∠ イ_ /´ /イj/イ'/.::.::_.::.::.::.::.::.::.::.::.`トi`j:|__ヽ\ノ人::.::.::∠´ /' イ/ // ノ/:.‐..´...::.......ー ::.::.::.::.::.::.:K/:ハ.「jフス::.:.`:くヽ 93 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:42:57 ID:VMPs/jiU0 ./ //: /: : /: /: |: : ヽ:ヽ \ .\._/: :/: :/: //: ∧: : :}: } ヽ / : ├--‐‐ァ' /: :〈_ヽ_: :|: :| 〉 .∧: : :|T7テぇ、// .ぇ-ェミ: |: :|ー' ∧: :| .ゞソ " {.r'j.}."/: /| : : }ヽヾ、  ̄ j ゞ''`///:| 数万人の敵兵をそうそう簡単に殲滅できるわけないですぅ! : : : :ヽヽ.ゝ < / ./ :| : : : ハ. \ ⊂ニニ..> _.イ /: | 包囲環内の掃討に数週間はかかります! :: : :.,へヽ ヽ `_r- -r ' i: :| /: : | :>く_」ヽ 「 \_ノ\i_:| }: : | それに元より我が軍はソ連軍に比べて劣勢なんですよ! : / ゝ}∧ /「「\ | /入: :| ./ i r V V\| | 〉 |∧} \:| 今までの成果だけで十分がんばったでしょーが! . / i }| | |r\/ | |) ヽ| . ] | | |.]. | | | \ .. 〔. | | |.] | | | ヽ , '〆.:.:.:.:.〆 ` 、 /{f7.:.:.:.:〆 \ / -∠.:.:.∠ / l \ \ ≪_ハハ.:V、\ | | | l ヽ /ヾイ イハノ/ | |ヽ |\ ' ! l ', ./ /://!l l:l∠ |庁゙ト、|、 ` , |! ! l |l | ,'l::l/. !| l:l \ | 仆{!ンヽヾ { | / K/ / , ' |::| l| |:|\ \ ` ̄¨` レrテ/ /// l::l l| |:| l\ \ 、`¨/ イレ´ 駄目よ元帥!足りないのよ! l/ l| | 丶- / / ハ l、 ` ̄ ィ / ソ連に譲歩させるにはもっと勝利が必要なの! /ハ l:\:>、 /l |/| / ∧ l:::/:.:7爪::.:丁 l | / このままじゃ何の意味もないわぁ!  ̄`ー_<:::ヽ Ⅴ::/ 小ヽ::| l | / ::::::.ヽ⌒マ}:::::ト、Ⅴ/::||::L::.ト、l // :::::::::::::::::::::マ}::::ト、Ⅴ:::l|::ヘ`ー| /'ヘ :::::::::::::::::::::::::::マ}:::::|:| /::::::ヘ :::::::::::::::::::::::::::::::マ}::{ヘ薔ム}:::l/:::::::::::ヘ 94 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:43:25 ID:VMPs/jiU0 / 〃 / / l l \ / jj / / ノ | li ヽ / -- 、 {{ ※/ ,' / / /j川 < ̄ ̄/\ {{ ′  ̄7 < / / 〃ハ | ` / \ {{ | 斗=≠へ/ / /∧l ! / / {{ ※| ヾ了::::卞ミヾメ,. // 」l_ ; 何を言ってるですか! ./ ! {{ ヘ | しクj / ィ≦ハ ′ 〈 | {{ ト ヾーく fネ〉 / / 今まさに踏みつぶされようとしている蟻が 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ‐- _ {{ ※ }}ヽ { ヽ'/'/ / 象に対していったい何を要求できますか!? ト ____ ‐< }} \ \ _ ' イ jノ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ` 、 ` \ /}/ イ ノ ソ連との国力差を考えてください! ヘ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... \ ー' / 〃 ',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::......\_, <,, 彳 交渉を認めさせただけで大勝利なんです! ',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`</ / 領土割譲で済むだけで御の字なんですよ!? 〉::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`Y .〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_ -‐¬冖  ̄ ̄ ̄\ 95 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:44:36 ID:VMPs/jiU0 ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::\ ヾ /: : : : : : : : : : : : : : : : : :: l! : : \: : :: : : : :ヽ. ヾ /: : : :/:: : : : : : : : : :: : : :l: : :ハ: : : : ヽ: : : : : : :.:l! !} ,.'.:. : : ,' : : : : :,/: : : : : : : l: :.:/:: :: : : : :.:!: : : : : : :|: !} ィ'"´ ,' .:./: : l: : : :. / : : : : : : : : イ: :∧:.ヾ/: : ''! : : : : : :|. !} イ:! \ 最初っから勝てっこないんですぅ! |: :' : : :.l: : : :.' : : : :/: :,/ '::/ ,イ!\: :.:.l: : : : : : :! !} /: : : | :::: \ . |:.l!: : : :l: : :. ! : : :/::レ' j/ ,/, =ヽ=、-、l: : : : : : !l / !}:..! : : : :.| :::: ノ 外交的勝利も軍事的勝利も無理なんです! |:ハ: : : :l: : : | 、_::/ ナ " !っ::::r ! ' i: : : : : :'。 = !}:.:!: : : : :|./:::::::: l! ' . ::∧:.:.:|/_´.二_ / ゝ.`´ノ ノ/: : : / lj ヽ. !}.:.| : : :/:::::::::::: カヤンデルが辞任したのは当然です! ゝ: : \l!` f't:l  ̄ /ィ : : , ′ !}: :!,:/::::::::::::::::: 「開戦の責任を取る」ためじゃねーですよ! V!: :!: ハ ゝ' /, イ _/,.ィ:::::::::::::::::::::::::/ 「敗北の責任を取る」ためです! ゝ\トゝ ヽ _ ' f! ィ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ハハ V ヽ ,.. ' ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ 戦争になった時点で、フィンランドには ∧:::ヾ ゝ、 ゝ_ノ /:::::::::__::::::__:::::::_:::::::::::::::::::::/ 「ソ連の要求を呑む」か「戦争に負ける」しか /_ハ:::::::L. ` 、 ../::::::::::'´::::::::::::::::::::::: `ー-- < なくなっちまったんですぅ! {:::: `ー--ゝ ヽ!/ !}:: ̄ /:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::\::ノ \::::::::::::::\ o -!}: :/::::: , :::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::\ /イ;小ヽノ::/ | | | \ ヽ \ ゙, l l ヽ 〈:{_/:/ |:|`ー' | |、rr==≧ミメ、 \ i イ | j ' ヾ:/ |:|| | l `_ゝ'ノヾー | / |/|.′ l // |:|∧ | `''" ̄` lイ=ミメ、lノ ′| | うるさいわね! /::/ |:| ヽ '、 、 ヽ'_ヘ / / /| | . /::/ |::| \ ヽ / ゛''/ イ/ jノ もうそれは聞き飽きたわぁ! /{:::{ レ′ |` \ r=ー 、 ハ ノ } 、 /  ̄ /| |  ̄`ー' / / イ そりゃあね元帥!! ::::V / | | ー ニ´- ' ノ ―‐ 、 、 / ! | イ | アンタは目の前の現実だけ相手してりゃいいから ::.::.::.:..\\′ / l | ___ \ , i´ l | .::.::.::.::.::...\\/ | |7/::.::.::.::>ト二. | | | それでいいんでしょーよ! ::.::.::.::.::.::.::.:..\\_,l |/.::.::.:/ ´ 小:ト\| l | .::.::.::.::.::.::.::.::.::...\ヾl |::.::.::.{::{__ イ:| |:| }::}| | |l だけど私たちはそうはいかないの!! ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l ∥ l\.::.`ー'::|:| |:lV:/ | l | l .::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:l || | ヽ::.::.::.::|:| ト-く | | | l 96 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:46:04 ID:VMPs/jiU0 /:::::: / ィ | :| | :| | :| ハ i |ハ:::ハ _...-::´::::::::::ィ il i | :| | :| | :| .升 :イ | :i::::::\ ヾ:::::::::>/∧ハ i ト :ハ :| :| ./ :il :/ :| ィ' | :|ヘ::::::: >イ::/ム/ i ', iヽ ilハ ,', il / i /i :/ | /i | :|::::ヾ::: /:::/:::/ ̄| iハ ト | \ ハ :Vハ ハ :/ / //∠ -─/マ ノ |\::::::: みんな勝てると信じて犠牲になったのよ! . /:::/:::/ / |リ i :|-ゞ─弋=-、V_ \ハ / //≦ -_ _ィ_イ / | ハ:::: .ノ::/::::/ / リ ハ :| ヽ___=-≧-'' ヽ:/ -=ィ弋...:::::ソ /il / :| /::/ 自分たちの独立の精神が ヽ/:::/::::/Y / ヽ ト、 ハ \ ゞ゙...:::::ノ>、ミ、 ''ミ、 ̄ ̄ ̄// / | ヾ/ :/V/::::/ノ / :| \ ∧ ミ- ̄ ̄ ̄ ヾ / / ィ i! 侵略者に打ち勝てると信じて戦ってるの! i:::::∧ :/ :∧ \ \ i: ─/ / i ハ |:::::|ハ / / :| > 、 > l} /_イハ ノ :∧i 貴方の言う通り我が国はちっぽけな小国よ! |:::::| :/ /i :| |ハ _ _ ,,ィ  ̄ / i:/ /∧ /  ̄ :/ /.::| :| | ヽ  ̄  ̄´ イ i/ ∧ ハ でもだからこそ、信念と正義を信じられなければ :/イ /.:::: | ハ :i /i> 、 ー < | :/ :/ :V/ハ / :/ / :/ ハ ', / li r-┴ ≧ ─ ≦ ̄イ-、ハ :/ :/ \ この国は成り立てないのよ! / :/ / '::´:`:::、 :ハ ト ', :/ノ /:::::::/::::::i:::::::i:::::::\:::::i :V / ./ //:::´::::::::::::::::::ヽ、 ム ハ :V>/::::/:::::::::::∧::∧::::::::::\ハ/ / 97 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:46:55 ID:VMPs/jiU0 ../:::::/ | | .}:| .|::::::: ヾ .| ヾ/\\,∧ | ノ i ./ | | .i:::::/ .| ト /:::| .|:::::::.... \ ヘ .\.>∧ ハ / / / | | l:::::l | | ./::::/ |:::::: ミ、 /:::= '''\: i ./ / / .| / |:::::| | ハ:::::/ ト、:::: ヾ\i:::/人 .>ハノ / ./ / .レ ー ' /| | \i \ ミ=彡 / ハ / .// / .| |:::::::\ i\  ̄` V ヽ / / __/_ | |::::::::::::\ \ ∨ /V ::::::::::::::::......i ハ::::::::::: \_\ Ⅵi \::::::::::::::::ハ i::::::::::::  ̄ _ > 「よく頑張った。できるだけのことはした。 ::::::\:::::::::::∧ |::::::::::::. i iヽ、\ _ ィ i、 ::::::::::::\:::/::∧ |:::::::::::::: \ \\_ハ |_ゝ 国土が残されただけでも御の字だ」 :::::::::::::::::V::/:::::\ |::::::: Y⌒ /: V .| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ .|:... >'´ ./ i | 私だってそんな現実くらいわかってるわぁ! ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ .ハ:::::... _ イ / | / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ト-、_,ハ` / / .| / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ \__| / / |/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ .V:::::/:::::ヽ / でも数万人の若者を死なせて、何の譲歩も得られず、数十万人の国民が故郷も家も財産も亡くしてしまって・・・ その現実を見た時、それでも私たちは「独立」を守り通したんだと信じることができるの? これが独立を守った結果だなんて人々を説得できるの?無理よ! _ |i| |i| ∧_∧ ∧_∧ /」_∧ ∧_∧ G(Д ;) (Д << G << ;) ___ ∧_∧ ||Д" ) ( ・Д_∧ |と \ / ヽ \ G G´|.XX| (メД" ) 8二 ) (T (。。 メ) di| ヽ , ヽ し ヽ しし ヽ 〉 .ヽ.XX| ∪∪ ヽ || | ヽ Y ∪∪ ヽ ム| (__,/ ヽ__,) (_,ヽ_(_)ヽ__,) (_ヽ_) ̄ (_) J ||_) J (_) J ヽ___⊃ "`"'"^´''"''"'"'^´''"''^´''"''"`"'`'''"^´''""'"^´''"''"'"'^"`"'"^´''"''"'"'^´''"''""`'"'"`"'"^''"`"'"^´''"''"'"'^´''"''""`'"'"`"'"^´''"''"'"'^ 私たちの信じた「独立」はもっと誇り高いものだったはずよ! こんなに惨めで無様で無力なものだったなんて受け入れられないわ! 98 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:48:38 ID:VMPs/jiU0 ___r=y=ー=冖-ィrt=、 /___f〆::::::::::::::::::::::::::::::Yごソ\ /__f〆:::::::::::::::::_y=ー¬冖¬―-\ / / .{f7::::::::: イ厂 ;′ `\ / / /__{f|:::::/ l l | ヽ ', ヽ / / . /〈匚/イト\ | | | ', i ヽ∨ / / // /  ̄7 |l|___}〉 ∥| | { | | ∨ / ..::/ . / // |:| ̄ | || l | | ト | ∥ ; ', Y /.::∠ / , / l |:| l┼ヽ\ ||| \ |ハ / | | |: l::.::.::.:/ / |:| | |:|', |ヽー=≧x、ヽ ゙, //_」./l | ||:リ::.:/ / 領土が残されていれば / |:| | |:| ヽ | 弋_リノヾ'ー |/ィ,T7/ /j / /::.::.::.∠ -‐::.::. 独立が保てるわけじゃないのよ! |:| | |:| ト ヽ  ̄ ゝ' /´ |::::/::イ::.:/.::.::.:: -― / | | \ \ / /::.::.::.::.:/__ ー― ただでさえ内戦の傷跡が残っているこの国に、 \/ ∧ |\  ̄ ___,. ' /´::.::.::.::.::.::.<二 _  ̄ ̄ 敗北の屈辱はきっと耐えられないわ! ___ \ / ∧ ト \  ̄` イ |::.::.::.< ̄ ̄ ̄ r―一 ::.::.::.::\\/ /.::.ヘ ∨>=> _ ∠::.::.:| |::.::.::.::.::.> __ ̄ ̄ ̄ だから、まだ戦わなければならない! ::.::.::.::.::.::.` <´\ヘ. ∨::/∧:ト\く___| | ̄ ̄ー―::.::.::.::.:ー- ::.::.::.::. ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.\ ゙ヘ ∨/ |:|:::://::.::.::.::.:| ∧__ー<  ̄ ̄ ̄`` ̄ 勝てないのは分かってる!でも負けられないの! ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ ヽ V |:|::〈〈::.::.::.::.::.| / \::.::.::\ \ 私たちの独立はこんなものじゃないはずなのよ!! ,,_ ノヲ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:1::.::.::.;:.:|::.::.::.::.::.:.::.::.{{ ゝー<} ノ´:/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l::.::.::.::|::ハ::.::.::.::.::.::.::.::ゞ5У{Yv イ::.::.i::.:/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.l::.::.::.,イ:l ヾ::.::.::.::.::.::.::.:{{X_ ノ{Y ::.::.::.|:/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::. l::.::.:/イ:l \ヾ::.:_:_;;,人_凡ヒ} ::.::.::.|{::.::.::.::.::.::.:.:.::.:.::.,ィ::.:::/ l:l ,,.-<ヽ::.::.:Y、_ィニ{{ヽ そりゃ私だって本音だけを言えばそうです! ::.::.::.|::.::.::.::.::.::.::.:::.::::〃::.:/ /,,ィ¨ェz=-t-ァヾ::.{ {^ 人}:: ::.::.i::|::.::.::.::.::.::.::.:://::/ーメ" 彡¨っ:::とキ}} 7ハィ >{{::: 私だってみんなと一緒に最後まで戦いたいですよ! ::.::.V}_::.;;,.-≠=/イ / ハ:.:t:._:.ノノ,, //ハ >=ハ:: ::.''¨::i::.:,ィz=≠=ミ ゞz=-彳 ,イ::.:{ Y }5}: でもそんな蛮勇は本物の大国か、 ::.::.::.::Y け::.::.::⊂}` /////::.::.イ Уテ{: :ヽ::.::.::ヾ ゞ:t:_::ソ,. 、 ー7::{ 人ケハ 正気を失ったナショナリストだけの贅沢です! ::.::.\::.::.\=≠¨` , - 、 人::.:> トヒ く \::.::.:`ー::.::ヽ//// i ...::::::::ヽ ,イ::.::.V <>イ {:: 熱情に逃げているだけですぅ! ハ>=>ーt-、,=- !..:::::::::::::::} /r=={{ xYXケマ ::Y } }kx ヽ::.>- _ ヽ:,,,:::::ノイ У¨ >=、r,,_ V! ::廴 ヾ }入}::.::.::i::.::./ム  ̄  ̄ ´ / /イY >}5 } ::.:/ У^K ハ::.:/::.::ハ `ー---に}-==<人折{ r t_ ::.{ 人 Y^Y ノ/,,.イ ヽ r=≠ヲ傘ミ-< ゞ / ノ ::.:ヽY/ ヽイ}¨´ // //{ ィ トヾヽ 八_/⌒ 99 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:51:02 ID:VMPs/jiU0 /イ;小ヽノ::/ | | | \ ヽ \ ゙, l l ヽ 〈:{_/:/ |:|`ー' | |、rr==≧ミメ、 \ i イ | j ' ヾ:/ |:|| | l `_ゝ'ノヾー | / |/|.′ l // |:|∧ | `''" ̄` lイ=ミメ、lノ ′| | /::/ |:| ヽ '、 、 ヽ'_ヘ / / /| | . /::/ |::| \ ヽ / ゛''/ イ/ jノ ・・・貴方は軍人として優秀よ。 /{:::{ レ′ |` \ r=ー 、 ハ ノ } 、 /  ̄ /| |  ̄`ー' / / イ だからこそ冷徹すぎるわ。 ::::V / | | ー ニ´- ' ノ ―‐ 、 、 / ! | イ | 私たちの信じた20年間の独立はただの幻想で、 ::.::.::.:..\\′ / l | ___ \ , i´ l | .::.::.::.::.::...\\/ | |7/::.::.::.::>ト二. | | | 戦死した若者たちは幻想を見て死んでいったっていうの!? ::.::.::.::.::.::.::.:..\\_,l |/.::.::.:/ ´ 小:ト\| l | .::.::.::.::.::.::.::.::.::...\ヾl |::.::.::.{::{__ イ:| |:| }::}| | |l ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l ∥ l\.::.`ー'::|:| |:lV:/ | l | l .::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:l || | ヽ::.::.::.::|:| ト-く | | | l / , / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ \ \ / / /.: : :/.: : : : : : : : :/ : : : : : : : : | : : : : : : : : : ', } ヽ . 厶イ⌒) ,′/ : : : /: : : : : :/: :/: : : : : : :/\ : : : : : : : : i { /\ __ヽ__l_彡¬冖ア : : : :/': :/|: : : :/: :/ ヽ: : : : : : : | }T´ \| /Т「 /: ://: ><_/:/ /: : :/: :/ _/ 、 : : : : : | Y:. . \/:_/._|,」彡' : : : 抖≠=ミ /: :/: :/ー≦≠ミ |: : : :.:| : | }: , /`T“Т| ̄| ̄: 《 { ノ::::i | /:/// ''{ ノ::: i | 》: : :/ | : | 〈 : :, ・・・リュティ首相。 . / : : 〉 八|: : |: : : i| 乂__ン/ / 乂__ン | : / /| : | ∨: , 貴方の意見も想いもよく分かります。 /: : : :{ l: : |: : :从 厶イ:/ :l: / {: : :, . / : : : : 〉 ヽ :|i: : 八\ ' /: : /{ |/ 〈: : : :, 国家は戦わずとも滅び得ることもです。 /: : : : : :{ 八 : : :`ト ⊂⊃ . イ:/ /: :〉 }.: : : :, . / : : : : : 八 { \: :.| : :)'ト . ィ V: / /: :.:{ 〈 : : : : , 確かに何かを諦めるには、 / : : : : : : rく〉 } __; 斗''__\≧==≦/____Vイ__: : :〉 } : : : : :, 私たちはあまりにも多くの血を流しすぎました。 . / : : : : : : : レ、{ {´ /r―――\/―――┐|  ̄{ 〈.: : : : : :, /: : : : : : : : : _八 \ { { __l⌒l⌒ト、ヽ_____||: 〉 } : : : : : :, . / : : : : : : : : / } }.八∨ ! ∨‐―――┘ { 〈: : : : : : : , 100 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:52:02 ID:VMPs/jiU0 /:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.ヽ ./:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.:.:.::!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:', ':.:!:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///,:.:./:.l:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.l :.:l:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./// ,:.:/:./:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:! /|:.|:.:.:.:.:.:.l:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::/イ/ /:/:./ト、:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:!|:、 :.:!:.!:.:.:.:.:.:.l:`l丶、:.:.:.:.:.://., ' ./:/:./ !l ヽ:.:.:.:ヽ:_..- ':.:!:.:l:.:.:.:.:.l:.!:.ヽ :.:.!:.!:.:.:.:.',:.',:.!:.:.:.:.:>'<、/ //,:./ !l _><\:.:.:.l:./:.:.:.:.://:.:.:.: それでも、私は国防に責任を持つ身として :.:.:',:',:.:.:.:.ヽV`ヾ〒_==ミー7/// ーrィ== 〒ア、/:':.:.:.:..://:.:.:.:.: ただちにソ連との講和を主張します。 -、,.ヘヽ:.:.:.:ヽヽ ヾ、_ー'_ノ /'´〃 弋_ー'.ノ ' /:.:.:.:.:.//、:.:r‐‐ ヽ.-l \:.:.:\、 /´ ヽ /':.:.:.// ,.-J それが軍人としての、 ./ .! ヽ、:.ヽヽ、 i ‐,.'ィ":./ !/ ` そして貴方と同じ「独立」を信じる者としての ヽ、 ,! l l`ヾ.=- _._ _._ -‐"‐/l ! l ) / 〉 責務だと思うからです・・・ ) .! へ! // `丶、 ... ,. '´ l ! !< , く ヽ_ ̄l l ! `丶、 _.. '" !l ! / -,.、ノ: 私たちは子孫に対して、英雄譚ではなく ヽ-、 ', ! !l /::,二 `"´二、:\ ,イl l ' /: : : : 国家を遺さなければならないんです。 : :!: :} l ! !l /::/ //:「ト、\ \::\ / l.! l 〉: : : : 101 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:52:54 ID:VMPs/jiU0 ;ミ=、 ノミ三ミ:、 ,.ィ彡三' ;三バ"´'ヘ / 彡tミ },.⊥-‐'''"¨´ ̄ ̄ ̄ ̄`¨''ーく ノミ . / `ヾ! . / __________ ', | ,.-_ニ´‐'',二二二二二臾-、`ー、 | Y// ,[_巨二二二ニニニニ三ミ、\| ,|∠ィ彡"´,ィ彡≧=:、_ `ヽ[_ . /~ハヾ三 '"丶(@__,ノハ ̄`テ≡≦寸´ さぁて、そろそろ年貢の納め時だニャ。 |/¨〉 ミ ヽ{ ヾ三彳ノ ...::〈!@__)ヾ}f| ___,! 〈jん、 \.___ '"人..__,!ミ彡' ト、 ボチボチ行くかニャ~ / \二.ィ ! ,.ィ/ノ川バミミ:、 _,,/!| _」ヽ 〈く. { シ",ィ====、ヾ} ̄´/|人_ イ´ \ ヽ\\ ´` ̄ ̄ ̄ ` / \ \ ヽ\ \`¨\ ヽ‐'"´ ̄ ̄´ヾ _,/ 彡 \ \ \ ヽ \ L.__ `丶、______,/ ;;彡 ヽ \ \ヽ 丶 ``'ー-、___ || _,.. 、__,/ /ハ \ \ `ー--ミr全Y´ / / / ,>i 102 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:54:46 ID:VMPs/jiU0 1940年2月1日、ついに北西正面軍が動く。 この日の最初の24時間で30万発もの砲弾がフィンランド軍陣地に打ち込まれた。 ______ _. _ |__ / ___ _ .__ .| | | | /./ | _ `ヽ _ |. \/ | | | | | /./ |  ̄ .ノγ´ . `ヽ |. | | | | | /  ̄ ̄ ̄| | _ `ヽ | || | | |\/| | |─| |─| `: ``:. ,,,;;;iiilllliii;;;,,, ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `|_ ̄_.ノ| 、.|| | | | | | | | | | ,,ilill''''"""゙゙゙'''llil;::,, ``:. ,,,;;;iiilllllllliii;;;,, ゝ .ノγ⌒ヽγ⌒ヽγ⌒ヽγ⌒ヽ ̄ .  ̄ . ̄  ̄ 、 .,,illii ‘.' ,.' : illl,, ,,ilill''''"""゙゙゙'''llil:,,,  ̄ ̄.',. | || | | || | .| || | | || | '' ,,illii , .' iilli,,,,illii ‘.' ,.' : illl,,`: ``; ; 'ゝ、_ノ. ゝ、_ノ ゝ、_ノ .ゝ、_.ノ ,,iilll ・, iillill''゙ .' iilli,, ,,,;;;iiilllliii;;;,,,, `: lill''il , .' iilli''゙; ,,,iillilllii,,, ::;;li'.,,ilill''''"""゙゙゙'''llil;::,, , ; .,,illii '' ・,‘ ''゙ ,,,ilill''゙"""゙゙'llil ‘.' ,illii ‘.' ,.' : illl,, `; ´' ill , ,,,;;;iiilllliii;;;,,,, '''::;;..,,illii''゙‘.' ,. :;;:: , .' ::;; ,,,;;;iiilllliii;;;,,,,' ,. .'''iillil,,ilill''''"""゙゙゙'''llil;::,, illi ,;;;iii;;;,, ,,,;;;iiilllliii;;;,,,, ,,ilill''''"""゙゙゙'''llil;::,,lii,,, 、, .゙,illii ‘.' ,.' : illl,, ,,ilill''''"" ,,ilill''''"""゙゙゙''.,,illii ‘.' ,.' : illl,,lili,,_ ;,,illii , .' ii.,,illii ‘.' ,. .,,illii ‘.' ,.' : illl,,.:;:;;'.,,illii''゙‘.' ,. ゙''ill iilll ・, ,,illii , .' ,,illii , .' iilli,,.'illii , .' : iil ''illii , .' 'iilll iilll ・, :;;:: 、 ;; . ,' '''iillil ・,‘ ''illii , .' ''illii , .' i , ' . "''llil;,,..llil;:.....;;;;lli..,;:;:il,:;.:,;il:,.;:;.:;,l:i,;;:i;,:.:,;i:;,..:i'''ii,, .::;.:,;il:,.;:;.:;,l:i,;;:i;,:.:,;i:;,.lli ::. ii:l;:..... ;;l ..,;:;:il .: """;;;;;;:,;i;;,ilili,ill,:ii::;;.ll;;::l;:iillil;:..:;,:li:;,:il;,.ill,l,:il:i,;l:l,:i,;:i;i:ililll:.;ilill:,;il:,.;:;.:;,l:i,lll:..:,il:,;lili:;,.,illi::l;:iil..:;;"゙゙゙ しかし、この時の攻勢はフィンランド軍にとってさして危機的なものとは考えられなかった。 降り注ぐ砲弾こそ多いものの、ソ連軍は今までのような熱狂的突撃を行わず、防御的姿勢をとって慎重に前進してきたからである。 まだ慌てるほどではないと思われたのだ。 103 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:57:21 ID:VMPs/jiU0 ,. -―‐- ,、_ ,ィ´ ヽヽ、 // ヽ ヽ、 / ,イ _ ,r,=、,、 l、 ヽ、 カレリア地峡でソ連軍の攻勢です。 / /./'´(:;;;l |l:;;;ノヾ、 l':, ヽ、 / / ,l / ヾ,、 )ll ', ヽ 攻撃正面は一部の区間に限られており、 / /. ,'`ー'´ 0 ゞ=ニノ ', ヽ、 ヽ / / | ,_,!、_, | ヽ、 ) 敵の前進もあまり進んでおりません。 `-'´ ', 〈 ' | ,' ` ̄ ヽ、 `‐' ノ >、,,___,、-<、_ _,..-''´ヾ;::::::ヾ;:ノ:::::::;∧ `' ,、 マンネルヘイムも前線の状況に違和感を覚えなかった。赤軍の前進速度は鈍く、まだ余裕はあると考えられた。 . _/ _ --‐┬‐-ミ _ \ \ //_,..: :/: : : : : : : :.:.|: : : : : : : \ \ \ . / / : : : / : : : : : : : : : |: : : : : : : i : \ ‘, ヽ { / : : : /: : : : : : : : :/: :|: : : : : : : |: : : :\' / У: : : : :|: : : : : : /: /: :八 : : : : : : |: : : : : :i∨ .: : : : : :| //メ: イ: / ‐\|\: : |: : : : : :| | |: : : :-=彡 /´ |/ \|: : : : : :| | ふむ・・・ |: : : : : 八 灯ТТ 下Т灯/: : : : :/ {! 人: :\: : :ヽ 乂zソ 乂zソ /: : : / 八 攻撃区間の規模と敵部隊の行動からして / T|| |`ト ゝ _彡: イ| ノ: :′ . / /「|| | \ ’ U / V |: : :′ 本格的な攻撃ではないですね。 / /: 八|  ̄\ ̄ _ イ r{ ∧: : ′ . / ,|:::::::: {>- ,_ マ´ ノ′ |:::|: : :′ 各部隊は連携を維持し、現線を保持。 / l:|:::::::::::\ .r―‐| |フトミ 、 /::| |:::| : : ′ . { {:|:::::::::::::::::}\⌒Y⌒ イ 、 \\:::::::{ {:::|: : : ′ 貴重な予備兵力は動かさないようにです。 ノ }:|:::::::::::::::::|// ̄ ̄ ̄「 \\ノ /::::::::} ∨: : : :′ . / ノ:.|:::::::::::::::::|/ | ノ\_/:::::::::{ {: : : : :′ しかし連戦の激務から徐々に彼の体には疲労が溜まっており、さらに慢性化したソ連の五月雨式の攻撃から注意力も鈍っていた。 そしてほんの少しの判断ミスが、フィンランド軍全体を危機に晒してしまうのである。 104 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:58:20 ID:VMPs/jiU0 1940年2月4日、英仏連合軍最高司令部は北欧への介入作戦を最終承認する。 __ ,イヽⅦ iミ 、 /ニミ、}i}i} }i ノ∧ { i /```"´ ヽ∧ ト、 {iY Y} Ⅵi}i:} } {i{ニ=-- .____ i}}__}/i:/..,イ さて、次はノルウェー政府と rⅵzx`ー=彡⌒` }ハi:i:i:ii:i:i:i:i:ミ、 スウェーデン政府から領内通行許可を { i.汽tヵ _Y⌒ヽ }ァ}i:i:i:iⅥii:i:i:i:i:\ 引き出すだけだが・・・ ,ィ-く \{`ー if' ゝ. .イ,.|./}\i:i:Ⅵi:}八} } ,.. ./: : : : :∧ r-く ソ イ} } }:i: : >i:i:i:i:i:i} } フィンランドの戦争はまだ終わりそうにないな。 , {: : : : : : ∧ `ー`zx'ノ //ノ: : : : : ::::刈、 { {: : : : : : { .\`冖 ..,イ }: : : : : : : /⌒ 、 我々が北欧に上陸するまでは | .{: : : : : :/ c /`ー 彡 /: : : : : : :/ \ 勝手に終わってもらっては困る。 | /: : : ::::/{ /{i:i:i:i:i:i /: : : : : : :/ ヽ .| ./: : : ::::/ .′ ト、/\ /: : : : : : :/ } 精々フィンランドには頑張ってもらおうか・・・ .( {: : : : :/ ./i:/ ./: : : : : ::::/ / ./ /.\ |: : : : {i /i:i:{ . /: : : : : : : :{ / { } {: : : :::{i /i:i:i:i:/ ./: : : : : : : : :{ ./ ヽ ,. ''"゙ヽ. ,. ''"¨゙ヽ i. r‐ 、,. '''"¨ ̄ ̄¨丶、r.‐、. i ゙、 .>'´ __ ヽ、' .ノ / ´ ̄` '¨¨¨゙ヽ ヽ' . / ● ● ゙、 「10万の援軍」の話をしたら . ,' _ ', ターナー外相が喜んでたよ。 . i i´ ヽ i i __...>-、‐'" ,' 本気で助けに行くわけじゃないのにね。 .. ',/ 、 _ハ、_... / / 、 丶‐''"-ニニ´ / ま、ニンジンを吊るせば馬はよく走るさ。 ./ ヽノ / -、__ノヽ、‐- --‐‐'''" \ イ `‐- -‐''" ヽ だがこの時、フィンランドに残された猶予は急速に尽きつつあった・・・ 105 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:59:19 ID:VMPs/jiU0 /:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:............ ヽ / /::::::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:! / /:::::::::::::::::::/::l:: ト;::',\:::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::l / /イ:::::::::/::/l::ハ \. ヽ、\:::ヽ、::::::::::::::::::::ト l / |:l::::::/l:/ | ', ヽ, ,\ニヽ、ヽ:<ヘ::::::l ! |ハ:::/ たヵ|、 'r 、 イ ゞ‐'-' ヽ! (丶'}:::l! ・・・ここだ。 | l::ハ ` ヽ `` rク/:;リ | ', l-イ:/ 地峡東部のラーデ地区。 ', :l l lリ '、. .::ヽ ノ l_ ここだけフィンランド軍の反応が鈍い。 ヽ、:::::::'、--‐=ヽ / l;;;;;>`:i r r;;>、.  ̄ ̄ `∠..-‐ ''"´::::::::::::::l ここが突破口になる! /7::::i´`i「;;ー― 「 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::l //:::::l 「 | /! 「 | | l::::::::::::::::::::::::::::::::::::L ,--ノV:::::l |. |/ リ| ! | |:::::::::::::::::::::::::::::::;、久 __rァ‐'"´:(ヽ、_」 l::', | ノ lノ /! l::::::::::::;::、-‐'''´‐^`ヽ /;ヲ 'フ;;::::::::::::``ヽ、」ヾ V//::L ―''´-‐'''::´::::::::::::::: 106 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 20:59:52 ID:VMPs/jiU0 /\___/\ /ヽ、 、__,ノ ::\ | (○), 、(○) ノL | | ,,ノ(、_, )ヽ、, ⌒ :| よし!今度こそ決着をつけるのだ!! | / r=‐、 ヾ ::|. __ | l| |,r- r-| |l :::| _r┘ `ヽ、 全軍突撃開始せよ!! \. ヽ`ニニ´ノノ.::::/.ー-r'‐、'ヽ `、{ `ー‐--‐‐┬''´.: : : : { 、 ` | 赤軍の真価を証明しようではないか!! _/ /\ / : : : : : : : :ヽ,」 |、 /:/|イ:::::/∨ : : l : : : : : : :/ :| |、{ r''/ : :| ./`Y / : : : 」 : : : : :: | /ゝ_,./ ノ:Y ノ/ : : :| i::::::|/ : :/ : : : : : : : 、 : :.〈── ´: : | / |./: : : :|/:::::/ : : : : : : : : : : : : .ヽ : :l : : : : : : : | __/ :/.: : : : :|::::/ : : : : : : : : : : : : : : : 、 :.| : : : : : : : | ,;;,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;Y ヽ' , ,,;;;|l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l ヽ ' ∠´゙゙゙`ヽ ,,;;;;;;ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l ,. ノ / .//`ヽ `´ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l .\/ Y ノ ノ⌒ヽ '';;;;;;;;;;;_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ .| 、 l , '';;;;;;;;;`Tー- ,,,_;;;;;;;;;) ', ', i'´ / '';;;;;;;;;;;;> リ´;;;;;lく 事前情報に基づき軍団砲兵・師団砲兵は ヽ `ヽ ) l '';;;;;;;‐''´;;;;;i;;;;;;;;;;', 直ちに砲撃を開始。 \ ', ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', ', ー, ) ,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;__;;;;;;;;;;;;',l 連隊砲兵・師団砲兵は敵第一線を砲撃。 / / ,,,;;;;;;___;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', 敵陣は巧妙に擬装されている為 |l . / / ,;;;;;;;r'´r'´ , -┴--、;;;;;;;;;;;;;;;;', 航空偵察はあてにならん。直接照準せよ。 |i l ./ ,;;;;;;;;;,| ゝ'´ `ヽ--- ' 友軍の前進が始まれば部隊の300m前を |', | ', ,;;;;;;;;lハ__,,,,......__ / 支援砲撃すべし! ',ヾ\ .', ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ-' 107 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:00:37 ID:VMPs/jiU0 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | おい・・・なんだありゃ。 | あれは・・・戦車か・・・? ヽ_ _________ ∨ __ r'´(○ |:. |" √ ̄ |;, | ____ r(;´(( ヾゝ /o__⊥ 、, 、/ i,(、_つ0)]二二] ii,、 (;`Д´) ヾii,.ル,,iメvノv,.、;;,i!ノレノ,,iゞヾルメ,i,,.wノiヾ!,ヾii,.ル,,iメvノv,.、;;,i!ノレノ,,iゞヾルメ,i,,.wノi y'""''";゙゙""i゙"''; ;""'`'~"i''";;゙'`//^"゙`゙'';'""''";゙゙""i゙"''; ;""'`'~"i''";;゙'`//^ .( /' i| l; ヾ_ノ/i ゙;!l `y'ノi `ー-、;_ノ `i /' i| l; ヾ_ノ/i ゙;!l `y'ノi `ー-、;_ノ `i `Y´ l| il,,.! !、_,ゝノ i' ;、,,. ";゙ /;"`Y´ l| il,,.! !、_,ゝノ i' ;、,,. ";゙ /;" iノ/ i、i"l| Vノ ノ / ,ヘ、ゝ iノ/ i、i"l| Vノ ノ / ,ヘ、ゝ /i´ ,へ i `ー' i´ ,へ i `ー' /i´ ,へ i `ー' 108 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:01:16 ID:VMPs/jiU0 ――― 1940年2月12日。 この日、不気味な醜い戦車がフィンランド兵の前に姿を現す。 国防人民委員の名を冠するその戦車は、マンネルヘイム線を突破する為に赤軍が投入した新兵器であった。 ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧ < > < 社会主義の勝利を信じて突撃せよ!> < ウラー!ウラー!ウラー! > < > VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV ,,,,,,,,,, [,,,★,,] ( ゚Д゚)/ ∩_____ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~||:r―ヽ ┬.┬┴ェ_______ | 。━━ ||「| ) | | ((_______(() | ||l」 ノ |_|__/ | ━━ ||:ヽ_ノ___ノ | ___.└―____||:_____|__ _|_|_|二二二二二λ_(() □@λ____ ―――――――┴――`、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/―――`、 |~~~~√~√√~√√)________ )_______|_)_______) ( U |() i()i()i()i (7====7_ 7====7 \ ゝ λλ λ λ7====7\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7====7  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┏┓┃┃┏┓┃┃┏┓┃┃┏┓┃┃┏┓┃┃┏┓┃┃ ┃┗┓ ┃┗┓ ┃┗┓ ┃┗┓ ┃┗┓ ┃┗┓ ┏┓ ┏┓ ┏┓ ┃┏┛ ┃┏┛ ┃┏┛ ┃┏┛ ┃┏┛ ┃┏┛ ┗┛ ┗┛ ┗┛ ┗┛ ┗┛ ┗┛ ┗┛ ┗┛ ┗┛ そして今までにないような正確な砲撃がフィンランド軍の頭上に降り注いだ。 ・・・明らかに、これまでとは違う集中攻撃の前兆だった。 (:; ,;: ::;;) (: ) ;, ⌒ヽ:; ;) :;) :;; :;) :;;(:; :;) ; Oヽ. (:;; (: Oヽ. ; ;) (;;: Oヽ ;:); ::) (:;. ヽ、.ノヽ :(::; ヽ、.ノヽ (:;' ヽ、.ノヽ ;:') \\ (;::,. \\ (; \\ \\ '" :; \\ \\ \\_______ . \\_______ \\___ i\,)lヽ、 | | : '_ | /二ニii i\,)lヽ、 | | : '_ | iiニ二ヽ .i\,)lヽ、 二ニii .と,.!、ヾ\ ;. !!, . . |ii (゚Д゚,ィ; と,.!、ヾ\ ;. !!, . . |二ニii (,,゚Д゚) と,.!、ヾ\ ;. Д゚,,)________ \ ヽ,)>、) i⌒,) ( ⊃//と ________ \ ヽ,)>、) i⌒Д゚,,) ( つニ)⊃ \ ヽ,)>、) と )|::::::::;;;;;;| /,ニi〈二〈,.ィ /,ニ、ヽ;:ヽ | `'| |::::::::;;;;;;| /,ニi〈二〈,.ィ /,ニ、ヽ ::ヽ | |::::::::;;;;;;| /,ニi〈二〈,.ィ / ;----、、、、、、=;i . || ├l-――┤||>|<||ニニニ;;;;;;;;;----、、、、、、=;i || ├l-――┤||>|<||ニニニ;;;;;;;;;----、、、、、、=;i || ├l-――┤|  ̄ ̄""""{}-! ヽ___ , ̄ ̄ ̄ヽ!ニ/  ̄ ̄""""{}-! ヽ___ , ̄ ̄ ̄ヽ!ニ/  ̄ ̄""""{}-! ヽ___ , ̄ ̄ ̄ヽ :;' .,, _.,;, ' _., ,, :;,_ w.,_... 109 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:02:28 ID:VMPs/jiU0 まさしくこれこそが、赤軍が1か月の準備を費やした決戦だったのである。 当初の攻勢はフィンランド軍の能力を測る最終検証であり、その結果赤軍はラーデ地区の「戦線の弛み」を掴んだ。 そして第7軍はその弛みに全てをかけた。46万人の兵力、3350門の野砲、3000輌の戦車、1300機の支援航空機による総攻撃である。 .. ''';;';';;'';;;,., ''';;';'';';''';;'';;;,., ;;''';;';'';';';;;'';;'';;; ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;; vymyvwymyvymyvy、 ヽ(゚д゚)vヽ(゚д゚)yヽ(゚д゚)v(゚д゚)っ ⊂( ゚д゚ ) と( ゚д゚ ) 〃ミ ( ゚д゚ )っ ( ゚д゚ )つ ゝ ミ ( ゚д゚ )っ ミ) ⊂( ゚д゚ ) .(彡 r しu(彡 r⊂( ゚д゚ ) .ゝ. ミ) i_ノ┘ . i_ノ┘ ヽ ミ)しu (⌒) .| 三`J \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / / _ノ _ノ _ノ ヽ/| ノ ノ 。。 /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ 110 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:03:16 ID:VMPs/jiU0 このとき、度重なる赤軍の攻撃によってすでにマンネルヘイム線の多くの地点が弱体化していた。 しかし、1日からの赤軍の攻撃が極めて慎重であったため、マンネルヘイムは深刻さに気付いていなかったのである。 ,. -―‐- ,、_ ,ィ´ ヽヽ、 // ヽ ヽ、 / ,イ _ ,r,=、,、 l、 ヽ、 敵の大規模攻勢です!! / /./'´(:;;;l |l:;;;ノヾ、 l':, ヽ、 / / ,l / ヾ,、 )ll ', ヽ ラーデ地区で防衛線を突破されました!! / /. ,'`ー'´ 0 ゞ=ニノ ', ヽ、 ヽ / / | ,_,!、_, | ヽ、 ) 現地部隊はすでに反撃を実施しましたが失敗! `-'´ ', 〈 ' | U ,' ` ̄ ヽ、 `‐' ノ 戦線の穴を塞げません!! >、,,___,、-<、_ _,..-''´ヾ;::::::ヾ;:ノ:::::::;∧ `' ,、 敵が後方に浸透しております!! :/: : : :/-―_´ \// / /|: : :/ _!_! : : : : : ハ: : : :! 〃´ ̄__ `ヽ/ヽノ // /ヽ//| | ヽ: :l : : : : : ! ヽ: : ! l| /` _つヽ | !| / /: :/-┴__- 、 ヽ!: : : : : ヽ \! K´{Ξj ! // /´> ヽ ∨ ヽ: : / \\ | l i 川 | l i川 | l i 川 | | l i川| l i 川// : :ヽ | | |┴┬ ‐く ...::::::../ K´{Ξj ! !ト /! /: 三 三 : : : :\| | |l ! ...:::::::::::::::::::::::::::::... ∨  ̄ /〃 / l/: : 三 しまった!あの時気づいてれば・・・ 三 ヽ _: :\ ::::::::::::::::::::::::.「「 ` く /:/: : : 三 三 ノ  ̄ | | <´__ / // | l i 川 | l i川 | l i 川 l i川 | l i 川 |\\ { / j \ __ /| {: : : :|\ /´ _ `ヽ /l ! 「 !: : : :! 、  ̄  ̄ < : : l l ノ } : : | ー‐┬- <´: : : : ヽ: :! l / 111 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:04:34 ID:VMPs/jiU0 \ /:.:/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:\ ヽ \ ヽ/:.:.:/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./:/:.:.:.:.!ヽ ヽlヽ /:.:.:.:|:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:///:.:l:.:.:.:|:.:ヽ / l . |:.:.:.:..|ィ‐_-_、_. -///;ハ:.:|:.:.:.:!:.:.:.V l . |l:.:.:.:.N r‐ァ-、` ̄ メ/‐-ヽ|、:.:|:.:.:.:| _」 ハ:.:.:.:l 弋:ソ /´ ィ=‐、、\/:.:.:./-r ´ /:.li \_\ , 弋:ソ '´/:.:.:./:.:.:.l よ、予備兵力の投入を許可するです!! . __ /:.:.li il、 u , -- ‐、 _/:.:./:.:.:.:.:.! /´‐-、ト,:./:li ※ il:.:\ {__ } ア ̄/l:.:.:.:.:.:l:.l なんとかして戦線の穴を塞ぐんですぅ!! . / ‐-〈//li il:.:.:.:.:.> 二ニ´ィ:li ※〃:.l:.:.:.:.:.:.l:l l `ニ7'´: :.li il ̄ ̄ _\ノヽ._l:li il-lユ‐_-、:.:!l r‐l |フ!: : にli il〃 ̄ ィトK\ li ilこ|ー‐ |:.:.:.l |〉l イ _): :.にli※/ \///)l:l l:l ヽli. ilこ!|二 /:.:.:.:.:! />にLイ<:.:にli /´ //(!|:| L!==li※!こl./ /!:.:.:.:.:.:.l 丁L__|ーLノ:.:.:.にX // )!|:| ハ ilこ! l /ヽl:.:.:.:.:.:.:l , ' ´ ̄ ̄ ヽ、 /:} ヽ\ /::.::ノ ,.ニ、 `ニ、Vハ : :'´:::;:ィ /{:。::l |:。:ト、|::.:::| 無理です閣下! :::::/ ′{ `/ o lト ' }ハ::.:::| ,' `´ 、_ノト、ゞ=″l::.::| , -‐ 、 ソ連軍の突破縦深は拡大しております! { u { j } }::.::}/ j ヽ、 `ー ′ /::/ / 後退を認めなければ前線部隊が包囲されます!! >‐' ´ ̄ `丶、 /'´ , イ , ィ  ̄ ├一 ' ´ | ‐'´ / 丿 | マンネルヘイムは予備の第5師団を投入しようとしたがすでに時機を逸していた。 14日には赤軍はマンネルヘイム線の第一線を突破。ついにフィンランド軍防衛線に念願の風穴を開けたのだった。 突破を報告するヴォロノフに対してヴォロシーロフは、俄かには信じられず3回も聞き返したという・・・ / ̄ ̄ \ _,ノ ヽ、,__ \ (●)(● ) | (_人___) U | おいおい本当だろうな!? '、 │ <二ニヽ | 早とちりや勘違いじゃないのか!? /-‐ `i 、 ___,. イ i {/´、 ',┐__>ーメ ┴ュ やる夫に不正確な報告はできないんだぞ! しrヽ V:::Λ / : : :>、_ ,.<ハ、_/ ̄ V ∨ : : / : : : : :_>-.、 「 : : : :〈 : : : : : : ヽ/ : : :/ : : : /: : : : : `、 /. : : : : ∧ : : : : : : :ヽ : : : : : :/ : : : : : : : : } / y : : : : : Λ : : : : : : : \ : : / : : : : : : : : : } / : :.i : : : : : : Λ : : : : : : : : :ヽ:ノ/ : : : : : : : :j ノ. : : :| : : : : : : :.∧ : : : : : : : : : :ヽ : : : : : : : : :ィ 112 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:06:52 ID:VMPs/jiU0 , --― -- 、 /} \ / / u ト、 ./ / U l \ 戦線の亀裂はなおも拡大しております。 / / ,-、 r;;;ヽ | \ i l , イ;;;ノ iト;;;ノ\ト、 \ スンマ地区も突破されました。 | |( / ,、 ヾヽ_ノノ| \ ヽ ! ハ  ̄ , Y ,`ー' | ヽ、_) 最終防衛線まで後退しましょう! {_ノ ゙、 `TTT" ノ 人____ `ー' , - ァ< / \ \/: /: : : /: /: : : : : : /: /: : |: : : : l: : : ヽ} \ /: /: : : /: / : : : : :://://: :∧ : : : :|: : : : | 〉 l: |: : : |: /: : : : :/ /" /: :/ \: : :.|: : : : | / |: :ハ: : : |: |二ニ==ェニフ´ /, へ、____>':「: |: : : レ' ヽ:|∧: : |: |..┏━━┓::\/::: : ┏━━┓ `|: : |: : l: :| ∧ヘ: : |/┃┏┓┃ ::::::::::: ┃┏┓┃u .|: :/: : l: :| そ、そんなもんは机上の存在ですぅ! /: : |\: |ヽ┃┗━┛ :: :: ┃┗━┛ ./:/: : :/ /| / : : {. \ヽ ::::::: ヽ /イ: :/ /: | 最終防衛線なんてほんとは存在しないんですぅ! ./: : : ∧ ト > u , へ、___ ::::: //: ///: l: | : : : i^ヽ *\ / /´ :::::ヽ // ノ/: : l: | タルヴェラを呼びなさい! : : /レ⌒ヽ、. ヽ、 ヽ、_ :::ノ , イァー‐く`¬ : l::| : / / / ,へ. l| ` 、  ̄ ̄ ̄, ' rーく \. |` ト、:.l::l ::/ .| ' / /ヽ| >= ァ  ̄ /^ヽ ` ヽ. | 〈 ヽ::| : / | / | /⌒/L「\. | ./ / | | 事態は急速に悪化していた。赤軍の攻勢は地峡東部から西部へとドミノ倒しのように連続拡大しており、 フィンランド軍の防衛線は広範囲で崩壊しつつあった。 この危機にマンネルヘイムはラドガカレリア戦線からタルヴェラを召喚したが、状況は好転しなかった。 > ' ´ ,,,xxz/::::::::ト:::::::::::::::::::::::/::∨;,// / /;;:'´,'´l::::::::::>弋:::::::::::::::/::::::::::i 〉 , ' , ' / ,' ゙x:::::::::ゝニ二ニソ::::;;::::ノ./ / ,,,/ , ' , \_::::::::::::::I´∨〈`v'ヽ ,,,.-‐´ , ' _{_ '''''====ゝ 丶ヘ \l _,,,, - ‐ ' ´ , ' ,イ `ヽ、 ヽ ヾl、_! シ ト-、 し ,- \ \゛、 軍全体にパニックが広がりつつある・・・ ,' ゞ_〉、 /〉 、`"ー Y ィ' u `';. 'ワ"、 ̄` " l どれだけこのマンネルヘイム線が _ゝ .. / イ;ト<- l _゛ニ_‐- "゛ `´ l` _} 我が軍にとって支えであったかが表れているな。 >'´::"゙ッ、 ヾ__ノ' ==キ{、 _L、 /:::::::::::/::::| テx,,ノゝ- ,,,,,='´:::::∧__ ソ ト , - ' : : : :::/::::::| l 一` サ゛´ー〉::::::::/k_//::::\ , - ' ´ . . : : :::::::::l:::::::::l `―'´! l>-' 〉:::::ゝー...'..´:::::::::::::: ヽ . . : : : : ::::::::::::::l:::::::::::l ,' // /::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::: パーヴォ・タルヴェラ 113 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:07:28 ID:VMPs/jiU0 ::::\::/ / .:::::::/ .:/ :/ .:l: ::l l:. l \__/ l :::/.:::! .::!:: ::! .::/::l:. :::l ! :. !:: l /´ / l :/_l :::l:::. l:::l :::l::::!::. .:::! :::! :l .::l::: !:l !{:V l∧_l::l`::ト、l:::!:::∧!::::. .:::〃.:/.:/.::/.::: /::! !∨ !:::トミ<!:::::ト、!/::::l::::::::://.::/.:///.:::::::/:/ V :∧lヽヽゝ ,メ l ソノ!::::∠.._/ -‐/∧:::::/j/ :l ::l !l. 丁 j/r'⌒゙ァ// j/ :! .::l !! ├――‐'´ ヽ__`T /// カレリア戦線が崩壊するのも時間の問題なのだわ! i .::/:!\li´ ̄ ノ  ̄レ'.::// ! .:::/:::l _ヽiト、 r=‐ 、_ /.::::l l リュティ首相!いま決断しなければ何もかも手遅れになるわよ! ! /}/ 冫lヽヽ、 ̄ _ .. イ| :::::l l / /.::/冫、:∨ 二¨::/.:::/´`ヽ{ヽ、l ! :/ .::::::::::/.::::}ヽ:}/.::::/.::r┴′:::::ヽ 〉l ((_厂f乂厂 i : i i i :| i !: :|: ハ((_人}. ' ' }fハ{ | :| :|:.| | :i | ;:| ;: :| {_リイ ハ /⌒ヽ}} }i}: i ! :! :! |:: ::| :| , / ; { ! :| {i⌒ヾ〈 }i {i{ 人..}i}z乂 ! :! | i:..| ハ 、__.厶斗ヒ升=ミ示}ハ:{ ゞ=く{i{イ }i} 芹ミー-'ハ:|: !{ }//イ| }リ|/ }=彡'}i}∨{ }i}_/イ气 }i} x≧=ミ 八从 厶斗云=ミ :,{i{ .ハ ∨ }i}__/}i} 廴:i} fイ ィ=ミ. ´ifぅr:::ハ. 》:. ゞ=イi:∨i\ 7// }i}ハ ∧杙 {::t::jハ 乂:::::::リ.イ/ / i |!{i{ \ハ) イ:{ : }i} .∧ ∧ ゞ '"´  ̄`./ / , :! }i} | ヾ }i{ :刈 \:乂 |||| ;i U イ :| 抃: : }i こんな・・・こんなこと・・・ | /イ i ハ __ J 刈 .′.:| :!: :| リ |'( :| :! i: :. 辷 ‐-_} イ / , ::| : | : ! | |::ハ :|: :.\ イ. ' / / イi:| : | : ! ,: 八∧ !: i : :i > . <|:::|/ ./ /イi: !: ! l . / .ィ´ニニミ:. : :| : :!rー==云==ーv ,: /. ::|:|::l: __:! : / /ニニニニニ_\ V!: ::|,{i{ニニ./ハマニニ}:イ /.イ::: ::|:レ'ニニニ\ . / /ニニニニニニニニ\.∨::;ニゞ=イ{ }i}三/ ,ハ::jr==ニニニニニニ\ / /ニニニニニニニニニ.ハ∨∨.ニ.{i{ }i}ニ } 从{ 弋ニニニニニニニニ-∧ 114 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:08:49 ID:VMPs/jiU0 窮したフィンランド政府はついに重い腰をあげた。 本格的にソ連との停戦交渉をまとめるため交渉再開を決断したのである。 フィンランド外務省は交渉再開のためスウェーデンのソ連大使館とコンタクトをとった。 / / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /:::/ ./:::::::::::::::::::::::...`ヽ、::、::::::::::::::::\ 〃::/:: ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::.. \::.ヽ、:::::::::::::\ ./::::/:::::,::::/ l:::::::::::ヽ:::::::::::::::::.. ::.. ヽ::::::`ヽ、::\::\ /::::/:::::/::, l .:l::::、::::ヽ:\:::::、:::ヽ ::::::ヽ 、::.....\::ヽ::\ !|N::i::/::/ / ! :l::::l:ヽ:. l、 ヽ:.\ ヽ .::::::l::.. \ .::::\`ー-ヽ ′|::|/:/::/ :!.::|‐ト|、:ヽ::::lヽ、::\_;;:ィヽ .l!::::... ヽ:::::::::\ |/::/:::,': :|::::|」,ィ=ミヾ、:l >',ィ=ァ、l!: .:::l|::::::::::::::::::::l/ ノイ':::::l|:. :!|::{lヽゝノヾ ヽl 〃ゝノノl| :::::l|::l::::::::::|/ 〈:::::::ハ::::::::|::ハ  ̄_, === ., ̄ ハ .:::::/!::l:::::/ ゙、::l 、::::::l:::l,ヘ !. /:/:::::/ |:::〉'′ ようやくこの戦争にも終わりが見えてきたか・・・ ヽ!-へ:::ヽ:ヽ'.\ _. _ /:/:::::/ ,|/ ,. - ´::::::::::::\:ヽ::! ヽ、 , イ:-7::/ ノ すぐにフィンランド政府の意向を ∠二_`ヽ、::::::::::::::/`ヽ `´ハヘ::Tヽ′ /:::::::::::::::::`ヽ \::::く、 ∧::ヽヽl ', 本国政府に取り次ごう。 ::/ ̄ ̄`ゝニ`ヽ \:::\ ー-、 ' ヽ::::| |:! l ' 〉:::::::::::ヽ \:::\ ヽ:! !| ! 我が国としても無駄に戦争を長引かせたくない。 _ -─¬´ ̄ ̄`ヽ:ヽ \:::\.____」_!| | ´ / `ヽヽ\:::::\:::::」 L:| .! 駐スウェーデン・ソヴィエト連邦大使 アレクサンドラ・コロンタイ 115 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:09:15 ID:VMPs/jiU0 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 ミ `゙ーミ、ヾミ| ヽ 、\ | _,. =r''¨___ ljj スウェーデン大使館を通して停戦交渉を・・・ ¨゙ミ、 ヾ{/,こニ'`v‐->_>'ー=<_/r<二 ラ¨ ̄ lj そうかついにフィンランド軍も限界か。 \ヾ 、\ =ラ}⌒/⌒ 、 ―- _ li スウェーデン大使と言えば同志コロンタイだったな。 }ミ、 | / / ヽ ,....':: l 懐かしい名だ・・・ . ヽーミ三三彡',ノ∨ / / ,:' 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 116 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:09:53 ID:VMPs/jiU0 ,,ィク  ̄ ̄ ヽ、 ..r‐" 'ニ..-ー 、 ,-ー、 ヽ __ょf''" /ミミミヾミ ヽ ////ハ ', 丶'广 ./三ミミ ヾゞヾミ. V // /,ハ、 ', '''、 /三ミ'' ̄ ̄" )tl宀l冖'冖テ=⊥ ^ゝ、 ヽ、 ゝ、 i三三ミ|! '、 ′ ハ ¦ `- ゙ゝ、 ヘミ三ゝi|Ll{_|ー-ニ,,,__ i〉 j'|__,;:=-‐'''''.l . `\ `ー=ニ ヽ彡_](l(,''{弋テヘ.} リ厶u|ェ代ア¨フ+.lミ 三 彡 ーr=彡巛T {/ ::::l` / lヾ、 三彡 \彡ヾミミ| :::::l /′ ,'トソミミ≧= >-ミ ミZ _ i ゙,' 、、 ,'ミミヾミ` あれからもう19年も経つのだな。 フ 彡ミミ〕 ゙ ,,r'._,. ┘ヽ ,'ミミ三ー′ 彡ノソ介 /, -―-._ 、 ノミミヾミ` いま、クロンシュタットはどうしているだろうか。 ヾ彡llヘ、 ¨二 ̄-' ! /トソミミ≧= `ヾ| ゙ヽ / Vハ「、 結局、私の理想は潰えてしまったが・・・ ァー 、__ ヘ 、 _ノ'´V`、 / `゙''''キtョゥvlf" _,,....ぇ /ヽ ンf'三 ヘ、 / \ ノ"´ ̄"ヽ l ', ..‐'', ヽ、 _/ヽ、 lヽ、 l ヽ _....-‐''" ', \/ ヽ l ゙┤ 卜、 NKVDのスパイ ステパン・ペトリチェンコ 117 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:10:26 ID:VMPs/jiU0 【補足】 r'´.;.;.;.;;;;;;,ィ'´ \;;;;;;;;;.;.;.;.;.)ー-┐ r‐(;.;.;.;;;;;;;;;〃 ヽ;;;;;;;.;.〔二ニ 1 「「(;.;.;.;;;;;;〃 `、;;:;:.;)ト、// | | );.;.;.;.〃 i | |: i i;;;.;( //} ヽL_, イ: (.:.:.: | | | |: |. l l |.l;;.;.;)//ノ ///(.:.:{ .i i l | .l:| | |. l l /l:.∧ l l l:.|;.;ノ i:.ト、 ///.:ハ.:{i i l | .l:| | ト、 ! ! //l/ l ./:.:/ l:.l;.!. l:.| i.| / l, .:.:| i::N i ヽ「 士士Nト、 ', /// イ七/i:./ ///ノi: |:.| |:| l .:.| . .:| l::| N: .:l:lV7´尓ミヽ \V/ィ´o示ミヽィィイノソ i::|. l.:| |」 l/ . . l l::| {{薔トト、ヘ 辷。ソ L辷ソノ l/ iシノ |::|: : | コロンタイとペトリチェンコを覚えてた貴方は l . :.:l l::| i ハ /l .:.「. |_| :.| | . :.:| l:」 i.:/,.ヘ ┌--┐ /´l .:.| i .:| よく訓練されたヘビー読者なのだわ! | . :.:| // .i > `ー ' ..イ. l .:.| l :.| | . :.:| /./ /:|. '´  ̄``ミ= 彡'´  ̄`ヽ l l :.| ほぼ四十話ぶり、3年越しの再登場よ! | . :.:| /.:/ / l:| ,. 'ニ{{薔}}ニヽ. /∧ l l :.| | . .:i| ノ.:/ > リ , ´ ̄`Y介Y´ ̄` // ヽ\. l :.| | . .:l|.:∠ / `Y´ /l ト、 // 〉 〉.l :.| ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ ミ;=======゙ミ / ,= ヽ / ,=' _ ∧_ _,, /,,_ {i ,~ ~ /´ ハ^、_ ヽi} / / / ヽ_/ ヽ__,,\ 両者ともに第十四話 失望と叛乱と妥協に登場。 { | _|__,,/ /  ̄ \ヽ ヽ | _|∠_// ┬―ゥ ヽ コロンタイはシリャープニコフらとともに |`、ヽ.__ノ ヽ-‐' _/ トロツキーの「労働の軍隊化」に反対した | |{i t _ / | 「労働者反対派」の一員。 | | i} > 、___ヽノ_ ,ィ リ| l| | ペトリチェンコはクロンシュタット水平叛乱の中心的人物でした。 // i} / }-‐斤ヒl、__| l| | r、 //,,i} //}} l|》o《|! {{`lヽ __ゝ |i}^V'' __/ }} ハ {{ | ヽ ノ' `j }} /X | {{ | 118 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:11:14 ID:VMPs/jiU0 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ , ミ;=======.:::゙ミヽ / ./ / ヽ\ \ \__/ /l / / , /l'| ト、l ',/ コロンタイは大粛清のなかで周囲の人間が | / l/|7ニイ´/〃| -L.l ! 次々と処刑される一方、外交官・女性活動家しての名声から | l |┬::cr ./ /┬::cr」 || 生き延び、いまは駐スウェーデン大使に。 | l ! l:::::::j '. l::::::::j. !l ハ ⊂⊃‐ ‐⊂⊃| ペトリチェンコは叛乱鎮圧後フィンランドへ亡命しましたが l \ _ ,/ | その後ろ生活苦からチェーカーの勧誘に引き込まれ /l .lY` ー‐┐ r‐ イ| | 冬戦争の頃はスパイとして活動していました。 /| l::::::::::;ィ´ {X}ik'::::::l. ! l l__j::::::::/: i_lil__|:i::::::! ! / / ::::: i: : :l:::::ヒj::l」 : l_|! に二三彡::::.∧ ハ:::::::::.|\Y《 仁{_/つ::::∧ :ハ:::::::) . ) ) . 廴__,.イて ,'.l j | | | }::ム辷彡' .ハ ; (::::.| | { | | ハ V .l イ.∧ l | :!.|::::/. | |:| .ハ ,: l| 辷| l .V.L | ハ.ヽ | / ,/7 .Ⅵ jl !.}:::} .| |:| ハ:/ :!l .|!ト{ .ヘlV>>zリ,,,. ハ l/./ィ-七7.l ∧リノ|::lハ | |:| .ハ/ ::l| .|::|ヘ\ `\V/7 .Ⅵ从ンj .|:| .l. |:| / !| |::ト叮アト、ー-一= 二___,、 7イ |ソ}l::| .l | ,' | |::|. | .l∧  ̄´./ ! .|' 川 :l: i| 亡命したのに後になってソ連の手先になるって .′ :| 川 .l .|.`ヘ. ,-、 / /l .| |: i| ゴーリキーと同じよね。 ; :l / リl. >、. / ノ .イ. |..|.. |:: | どっちも生活苦からってのも世知辛いのだわ。 | ::| / .∧}./´.::.:./)/ )/ /,ニ、.`ーzxノ八. |:: | | ::| ./ /´::マ.:.::.:.:,.ィ´二二) (__,.(_}://::Vム |:: | 懐かしい名前を再登場させたかっただけだから | | .//>、::マ: _,j /´ ̄二) ._ゝ=-、ヽ/::〈 .Vム .|:: l 特に物語に深くかかわるわけでもないけど。 | ::l .《∠≪:::::::へ.マ {. /´二) ゝ─、`ヽ|:::::::\Vム,!| | 【補足終わり】 119 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:11:45 ID:VMPs/jiU0 2月23日、ソ連政府から届いた回答は過酷なものであった。 講和の条件としてカレリア地峡、ハンコ半島、ラドガカレリア、 およびフィンランド湾に浮かぶスールサーリ島の割譲を提示してきたのである。 /´´`ヽ ゝ、 / | ヽ`~~´ | `ヽ、 `ヽ | : | ( `) ヽ | ヽ ヽ,, | ) .| √ て :´ ゝ / | :´ `ヽ、 :´ | : ▲ラドガカレリア | √\_ | ヽ;;;;;;;;;;;;; \ ヘルシンキ ▲カレリア地峡 ヽ、 ○,,,---~丶----¨¨¨ `ゝ、,,,,,,/¨ ▲ `> ▲ スールサーリ島 ハンコ半島 自軍に有利な戦況を見て、ソ連側が要求を吊り上げているのは明らかだった。 /イ;小ヽノ::/ | | | \ ヽ \ ゙, l l ヽ 〈:{_/:/ |:|`ー' | |、rr==≧ミメ、 \ i イ | j ' ヾ:/ |:|| | l `_ゝ'ノヾー | / |/|.′ l // |:|∧ | `''" ̄` lイ=ミメ、lノ ′| | /::/ |:| ヽ '、 u 、 ヽ'_ヘ / / /| | . /::/ |::| \ ヽ / ゛''/ イ/ jノ /{:::{ レ′ |` \ r=ー 、 U ハ ノ } 、 /  ̄ /| |  ̄`ー' / / イ 冗談じゃないわぁ!! ::::V / | | ー ニ´- ' ノ ―‐ 、 、 / ! | イ | こんな要求は呑めないわよ!! ::.::.::.:..\\′ / l | ___ \ , i´ l | .::.::.::.::.::...\\/ | |7/::.::.::.::>ト二. | | | ::.::.::.::.::.::.::.:..\\_,l |/.::.::.:/ ´ 小:ト\| l | .::.::.::.::.::.::.::.::.::...\ヾl |::.::.::.{::{__ イ:| |:| }::}| | |l 120 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:12:46 ID:VMPs/jiU0 \/: /: : : /: /: : : : : : /: /: : |: : : : l: : : ヽ} \ /: /: : : /: / : : : : :://://: :∧ : : : :|: : : : | 〉 l: |: : : |: /: : : : :/ /" /: :/ \: : :.|: : : : | / |: :ハ: : : |: |二ニ==ェニフ´ /, へ、____>':「: |: : : レ' ヽ:|∧: : |: |く/フこ^ヽ\ / / _ェ‐‐、=、`|: : |: : l: :| ∧ヘ: : |/ |r^{:::}゚ | " |^{;:::}r^} 〉 |: :/: : l: :| 防衛線が次々突破されてますぅ! /: : |\: |ヽ >ー‐' ヾ_こ_ソ /:/: : :/ /| / : : {. \ヽ ::::::: ヽ `ー―' /イ: :/ /: | ソ連軍はヴィープリの目前に迫ってるです! ./: : : ∧ ト > , へ、___ :::::/ /: ///: l: | : : : i^ヽ *\ / /´ :::::ヽ // ノ/: : l: | 一刻も早く交渉をまとめてください! : : /レ⌒ヽ、. ヽ、 ヽ、_ :::ノ , イァー‐く`¬ : l::| : / / / ,へ. l| ` 、  ̄ ̄ ̄, ' rーく \. |` ト、:.l::l あそこが占領されればヘルシンキは丸裸ですぅ! ::/ .| ' / /ヽ| >= ァ  ̄ /^ヽ ` ヽ. | 〈 ヽ::| : / | / | /⌒/L「\. | ./ / | | 121 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:14:00 ID:VMPs/jiU0 `ー,:::::::: __ノ / / / \ \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___ (_:::::: ヽ/ / / ヽ 、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ r’:::: / { |! | |! |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{ `ァ: :′ / / ! |! |! |! |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '. ヽ.′ / / |! |! |! |! }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/ { . | | |! |! |! i} } |! /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ| '. . | | |!| |!、 {! |! // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) | | 元帥の言う通りよリュティ首相。 . { | | { 卞ト、ハ!_ //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ | | ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´/ ./ }| 〉 : ゝニン | | ヴィープリが陥落すれば交渉材料を失う。 ヽ乂ヘ!ゞく `} ', ` ┬'´ | ∨// | } |ヘ ^T´ _、__ | | {ノ´ | | ソ連は外交交渉よりも 川 | 丶.、! ̄ r‐、  ̄レ'ノ } ! | | ヘルシンキまで進軍することを選ぶでしょう。 //} ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ | | // j /':.:.:.:. .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:. / />ヽヽ | | そうなれば本当の亡国よ。講和に応じるしかないわ。 ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧ | | この内容でも受け入れるしかない。 // / />ァー:. :.:.:.:`¨)´:.:.:.:.:./-ー=二二〕\ | | ./:::::/ | | i:::::i |:::::......\ | ;、 ∨i V .| ハ ハ | ../:::::/ | | .}:| .|::::::: ヾ .| ヾ/\\,∧ | ノ i ./ | | .i:::::/ .| ト /:::| .|:::::::.... \ ヘ .\.>∧ ハ / / / | | l:::::l | | ./::::/ |:::::: ミ、 /:::= '''\: i ./ / / .| / |:::::| | ハ:::::/ ト、:::: ヾ\i:::/人 .>ハノ / ./ / .レ ー ' /| | \i \ し ミ=彡 / ハ / .// / .| |:::::::\ i\  ̄` V ヽ / / __/_ | |::::::::::::\ \ U ∨ /V ::::::::::::::::......i ハ::::::::::: \_\ Ⅵi \::::::::::::::::ハ i::::::::::::  ̄ _ > \\ | l i 川 | l i川 | l i 川 | | l i川| l i 川// ::::::\:::::::::::∧ |::::::::::::. u i iヽ、\ _ ィ i、 三 三 ::::::::::::\:::/::∧ |:::::::::::::: \ \\_ハ |_ゝ 三 独立が・・・ 三 :::::::::::::::::V::/:::::\ |::::::: Y⌒ /: V .| 三 三 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ .|:... >'´ ./ i | 三 私たちの独立が零れていく・・・ 三 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ .ハ:::::... _ イ / | / 三 三 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ト-、_,ハ` / / .| / // | l i 川 | l i川 | l i 川 l i川 | l i 川 |\\ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ \__| / / |/ 122 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:16:34 ID:VMPs/jiU0 3月に入ると戦況はますます絶望的になっていった。 カレリア地峡最大の都市ヴィープリの陥落はもはや時間の問題であった。 ,.,.,.,.,.,.,.,.,__ ,,;f::::::::::::::::::::::ヽ i::/' ̄ ̄ ̄ヾi::l |::| \ / ,|::| |r-( ・ );( ・ )-| ( ヽ :::(__)..:: } 敵が息切れを起こしているぞ! ,____/ヽ -==- / r'"ヽ t、 ヽ___/ いまこそチャンスだ! / 、、i ヽ__,,/ / ヽノ j , j |ヽ あの忌々しいコッラー陣地を今度こそ蹂躙せよ! |⌒`'、__ / / /r | {  ̄''ー-、,,_,ヘ^ | ゝ-,,,_____)--、j / \__ / さらに赤軍第8軍がラドガカレリアで再度の大攻勢を実施。 なんとか持ちこたえていたコッラー戦線も耐えきれなくなりつつあった。 もはや、フィンランド軍が限界を迎えていたのは明らかである。 そしてついに1940年3月12日・・・ 124 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:17:18 ID:VMPs/jiU0 ____ __rf㌻ア{⌒V⌒ハミ*、_ __(ハ'゛乂_,廴ヽ´_,,ノ,ノ⌒ヽ㍉,_ _{「/,ノi:i:r‐┘_,,.. ̄..,,_ `ヽ、i:i_ハ)) (^/イ⌒,x≦^ ^''*、i乂八ヽ __};{_ノ,x㌻ { ; i 辷ヽ㏍}I.}⌒ヽ 〃⌒く/\}} .i{ | |{ } ; . 乂}ハ{⌒) } ゝ //}__ノ.iハ li{ | |{ }! .} i! //}}\xく .{/イ/ハ i{_,i 从 . | |{ }! i} i!乂_リ⌒\ヽ / !}__ノ -=≧s,,.ハ_j |{_,,.s≦=- {\} } } く/. !}[ i `笊irjハ^乂_,,_ 笊irjハ7´ { )) } } // !}[ | |!`冖''゛ `冖''゛} { 〃 ノノ ・・・講和しましょう。 .〈/ .!}[ | |! ;, _,ノ { {{ く/ }[ | i|!;、 _,,.,,_ ,7 ハ ∨ 軍は良く戦い国民は義務を遂行したわぁ。 / .| i|!l i` .イ,′ / } ∨ / | ;|!|ノ }_,,.≧≦.,,_}_/ / .} . ∨ 私たちは、祖国への務めを果たしたのよ。 / 八 i!|_/r''⌒)(⌒ヽi:} / } ∨ / /⌒ー\ ヽ. {_/乂\_j;ノ .イ≧=-. ∨ / 〃i:i:i:i:i:i:i:i:{))⌒`ーァ / }`ー //;{i:i:i:i:i:i:i:\. ∨ ′ _j{i:i:i:i:i:i:{i:i:i{)) ./ /i } } /ノ{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ. ∨ .′ (i:i:i:i:i:i:i:i:i:Vi:{))r‐く/⌒)〃^Y^)_j((!{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i} ;, 125 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:18:00 ID:VMPs/jiU0 1940年2月末から進められていた停戦交渉がついに妥結する。 両国間でモスクワ講和条約が締結され、3月13日午前11時をもって戦闘行為を停止することが合意されたのだった。 ( (;;、(,,, 、 (;; ;;''')) 、 (;;(( )) ) ノノ ,,) ( (( ,,,;) ( ( ,;;) (",)ソ;ソ ⌒) .(;;、(;;⌒'') ) ノ ヽヽ ,,ノ ('"⌒;; ノ;; ,,,.. ;;⌒'')、 ( _ ⌒) ) )) ノ''⌒;;)⌒)..,,, (;(、(( .,,;;;;⌒),, ( ( (,, ( (⌒;;;;,,.⌒) )));) ::⌒;ソ⌒;;;;''')ノ,)ソ_,,,.....=) ノ--''''""""" ̄ ̄`゙゙ー‐-- ノ、,,,,,,,_,_ (;; `)⌒;;,,.⌒) )));) (;((( (⌒.从从''"""^ )ノ ....;;;;;;;::.. ""'''''从从,,,,,,'-、,,, ,,,;;)) '';,,,,)_,'从从,,,,、 .'';;;" ::::::;;;;;;,,,.... ;;;;;;:::::,,,' 从从,,,, )),) ,,,;;;;;; ΛΛ ,、... ::::;;;;; / ⌒・~ ,,,;;;; / ⌒ ) ::::;;;;; / ;・ ヽ;),、.. / ;:/ つ.・. ( ) ∪:::::::::. ~( ) V V ;;;;;;:::::::::,,, ~ ⊃ こうして、4か月に及ぶフィンランド冬戦争はついに集結した。 ソ連軍の当初計画では、わずか4日で終結すると考えられていた戦争である。 126 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:18:26 ID:VMPs/jiU0 しかし、勇気と奮戦と平和の代償は信じがたいほど高くついた。 フィンランドはバレンツ海に面する極北のカラスタヤンサーレント半島、ラップランドのサッラ地域、 ラドガカレリアを含むカレリア全土、フィンランド湾のスールサーリ島およびヴィープリ湾に面する島々の割譲。 ▲カラスタヤンサーレント半島 /´´`ヽ ゝ、 / | ヽ`~~´ | `ヽ、 `ヽ | : | ( `) ::: | :::::::サッラ地域 ヽ,, :::::| ) .| √ て :´ ゝ / | :´ `ヽ、 :´ :::::::::| : :::::::::::カレリア | :::::::√\_ | :::::::::ヽ;;;;;;;;;;;;; \ :::::::::::::::::ヽ;;;;;;;;;; ヽ、 ,,,,,---~丶----¨¨¨ `ゝ▲,,,,/¨ ▲ `> ハンコ半島 スールサーリ島 そしてヘルシンキ西方ハンコ半島の30年間貸与を強いられた。 これら領土的損失は全土の約12%に匹敵するもので、人口の約1割に相当する42万人が家を失い難民となってしまった。 残された南部の人口地帯も、カレリアの割譲によりフィンランド湾に繋がるサイマー運河が遮断されたため 内陸に閉じ込められてしまう事態となった。 127 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:19:26 ID:VMPs/jiU0 割譲対象となった地域にはフィンランド第二の都市ヴィープリとエンソ工業地帯をはじめとするフィンランド産業の心臓部が含まれている。 フィンランドの重要産業であり、火薬の重要な原材料である高品質パルプの生産能力の80%、そして水力発電設備の30%を失った。 ....::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::. ...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: (''⌒ , ⌒,ノ("⌒) , , ノ ._...::::::::::::::::::::::::::::: ( )( )( ) ( )( )( .) ixi .....:::::::::::::::::::::: ∩ (ノ :(ノ:(ノ (ノ (ノ |X| ......:::::::::::::: I||I ||_,||_||_,||_|| ,, ,, |iXi|............,,,,,, :: : :::: ||__| ̄|||||||||||||iii / |/ |/ |./ |/ ~~~''~~~''~~~'''''i-;== =iii|「「「 ' i三|::..:..... ||||||||||||||||||||||||| TTT」iiii | iiii.| iiii. | iiii iiii iiii iiiii iiii iiii..| |iiii| |「「| ̄| ii三| .:: ...: ii|||||||||||||||||||||||| iiiiiii| iiiiii;;---;i~""""'''''''''''''i;;;;;;;;;;;;;;;;;;|__iiiiii| 「「=i i~i三| __,,,, iiiii--「ii!!!!!!!!!!____;;;=;; ;;;;;;;;;;;;|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|iiiiii|「| ==i i ;.三|/ヽ__i TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT さらにソ連側から割譲地域に存在するインフラ設備や機材、機械用具の引き渡しをも追加で要求された。 こうしてフィンランドは領土や工場に加えて75輌の機関車、2000以上の鉄道貨車、そして多数の自動車・トラック・船舶を奪われた。 128 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:20:41 ID:VMPs/jiU0 【補足】 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ , ミ;=======.:::゙ミヽ / ./ / ヽ\ \ \__/ /l / / , /l'| ト、l ',/ | / l/|7ニイ´/〃| -L.l ! モスクワ講和条約の内容は、 | l |┬::cr ./ /┬::cr」 || 開戦前にソ連から突き付けられた要求よりも | l ! l:::::::j '. l::::::::j. !l 遥かに苦しい内容となりました。 ハ ⊂⊃‐ ‐⊂⊃| l \ _ ,/ | 割譲地域のほとんどがなおも /l .lY` ー‐┐ r‐ イ| | フィンランド軍が保持していたのです。 /| l::::::::::;ィ´ {X}ik'::::::l. ! l l__j::::::::/: i_lil__|:i::::::! ! しかし、ソ連はフィンランドがこの要求に / / ::::: i: : :l:::::ヒj::l」 : l_|! 応じざるを得ないことを分かっていました。 【補足終わり】 129 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:21:36 ID:VMPs/jiU0 モスクワ講和条約の屈辱的な内容は、勇敢に戦い続けた多くのフィンランド人にとって大きなショックであった。 それはまるで、戦い続けた場合よりも多くのものを失っているように見えたからである。 ∧ ∧ ヽ!| ヽ!| /´ ̄ ̄ ̄\ / u ヽ∩_ . | U \三/ !〈〈〈 ヽ . | (●)=(●) |〈⊃ } ぼ、ぼくたちはまだ戦える! | ',. | | | ヽ! ! カレリアだってまだ守り通せてるんだ! . | | l | ヽ ノ / 何でいま諦めなきゃいけないんだ! |__゛''‐――一 ゙´ / (___) | フィンランド市民 _ , - ' ‐ ― 、 ‐- / ※ `< ヽ / ≠  ̄ ^:  ̄: :― 、 ※ヽ ` < /: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ ヽ > /: : : : : : :/: : : : : :,、: :i i: : : :', i / そうです。私たちはまだ戦えます。 ./: : : : : : : i: : : : : :_.-弋「i: : : :.} }/: :i |: : : : ;__: :.i: : : : イ/ 乂: : : :} i: : : :.| 多くの領土がまだ私たちの手の中にあります。 i: : : : : : `トi: : : :〃 _ /: : :,イ }: : : : | ヽ: : : : :./__,ゝ/  ̄ ̄/: : :/;{ ※ }: : : :.', ・・・だからこそ今、武器を置くんです。 ヽハ: :_ゝ < ./_:, ィ.ノ.{ j : : : : ', ハ ヽ ヽつ , i: :.} }: : : : : :', 戦えなくなった後では完全なる滅亡しか残されていません。 ,': { }: > 、. ィ" ',: :', ',: : : : : ヘ /: : j ,': : : : : : :〉 ヽ i i: : : : : :.ヘ 130 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:22:26 ID:VMPs/jiU0 ,. ´ ̄ ̄ ̄ ̄`丶、 ____ ,. ´ _, --一- 、_\ l ,. -‐ ´※ 米 ` ヾ、 \ / r ´ _,. -匕 ̄ ̄`ー 、 ※ヘ \ _/r‐┘r‐ ′ }丶、ハ 、 \ />、 _ノ / // _ ノ l V∧\ /` { / X ∠ _ ´ / / |\}/ ,′ f / / / // ∧ i ハ ヘ / _」 ,′ ! ∠ >--ィ_, イ / / ハ | l ト、 ・・・栄光あるフィンランド軍将兵諸君。 / { l l 卞テ=rミ / / / 、{ }\ / } | / / f ハ ∧ 弋tツ ノ /´ ミ二' 7 ァ 、 リ`| 苦しいなかよく義務を果たしてくれました。 / / } ゞ、 ト、 下りアイ / ,イ/ | // ( ※ ∧、 \_ ,!  ̄/ 〃 // 今、私たちは、多くの血を流して守り通した /′ } l l \ ̄ r=_, // ̄7 / ,1 + }/、 \ _ ィ´ } 米 / 私たちの郷土を手放そうとしています。 / /{ ※ ! \ 7  ̄/ / ! {1 / f㍉rう 1 + } \__1 '、リ / } + f | しかし忘れないでください。私たちにはまだ義務がある。 , ′ rf´ ̄ ̄}、 ) x==0====x Y 1ハ / 7:.:.:.:.:.:.:.:.:\米ヘ、{{ //{1ト、 }_) }} ! { , それは、フィンランドの西欧文明を守ることです。 / f:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}、 1ヾ__f1 |!{ ゞ==xソ ヾヘ ∧ / l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l _)、ヘ、 ̄ |、}、 \_} __ \__'. それこそが我々がヨーロッパに負う義務なのです・・・ 131 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:23:24 ID:VMPs/jiU0 ・・・こうしてフィンランドは敗北した。 事前に懸念されていたとおり、講和の内容は終戦後もなおフィンランドの独立そのものを揺るがしかねないほど過酷なものだった。 ,. -―-、 / ヽ /_ .ヘ ゝ!: :.\ /`ハ l: : : : :\/: : : l'´ . l: :.: :.: : :.l: : : : :.:l l: : : : : :..:|: : : : :.:l . i: : : : : : : |: :.: : : :.l ,'.: : : :.: : :/|: : : : :l:ハ ,': : :l: :/l:./: l!: : :.l: l: :', . /:.: :/:/:/:/: ∧:.: :.ヽ!l: :', . /: : : /: /: :/:l:::l: : : : ヽ: :.', /: :./: : : :/: :l::::l!: : : : :ヽ: :', /: : : : : : :./: :./::::::',: : : : :.ヽ: ヘ /: :/: : /:/l:::::::::ヘ: 、:ヽ: : ヽ:ヘ . //: : :/:/:.:.,'::::::::::__∨\:\: `ヽ /:/: /:/: /:l:::::::::::l: `ヽ、:.\:\: \ . /:/:./: : : ://:l::::::::::::l:`ー-、\:.\:\: \ しかく皮肉にも、内戦以来、階級とイデオロギーで分断されていたフィンランド国民は、 ソ連という共通敵に立ち向かうために急速に団結を深めていくのである。 この対立の解消と国民意識の統合は後に「冬戦争の精神」と呼ばれることとなる・・・ 132 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:24:28 ID:VMPs/jiU0 【補足】 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ ミ;=======゙ミ / ,= ヽ / ,=' _ ∧_ _,, /,,_ {i ,~ ~ /´ ハ^、_ こうしてなんとか平和を掴んだフィンランドですが、 ヽi} / / / ヽ_/ ヽ__,,\ ソ連に故郷を奪われた42万人の国内難民は { | _|__,,/ /  ̄ \ヽ 政治的爆弾でもありました。 ヽ | _|∠_// ┬―ゥ ヽ |`、ヽ.__ノ ヽ-‐' _/ 彼らは故郷の奪還を声高に主張し、 | |{i t _ / | フィンランドをソ連への復讐に駆り立て、 | | i} > 、___ヽノ_ ,ィ リ| l| | のちの「継続戦争」の一因となるのです。 // i} / }-‐斤ヒl、__| l| | r、 //,,i} //}} l|》o《|! {{`lヽ __ゝ |i}^V'' __/ }} ハ {{ | ヽ ノ' `j }} /X | {{ | |: : : : : : : :/ / \ `丶ト、:.|:.:.:.:.:.:.:|: : : : :ート、、ヽ ヽ.ィ: : : :/ , / l 'i '"´: : :.:|:.:.:.:.:.:.:!: : : : :_:ハ ',ヽ r‐:':::::::/ / / . | .l. | .',: : : :.:|:.:.:.:.:.:.:|: : : : L_l::', ',r ',_:、:::/ |||. | .|. | `丶;.:.|:.:.:.:.:.:.:!: : : : : :ハ::ヽ ノ:,' .|l| \ ト、 | l !´: :.:!:.:.:.:.:.,' : : :r ' `¬ /:| | . |十ト 、 |__x ┼‐ヽ- / | .).:: /:.:.:.:./: ::::::::| |: これだけの損害を出しても . /:::,! | .VV_ _\ `丁__ヽ|_____∨ ヽ{: : :/:.:.:.:./::::::;::::ノ| !: /:::::ハ.ト 、 ト下丁丁 ‐-不三丁丁フ ,ハr'^,-ヘ':::::::::}::! | .!: ソ連との講和を完全には受け入れることができなかったのね。 . .ヽ|l ',ヽ \| 弋_‐.フ 弋_ー_フ | .|/j〈ィ'>》_ノ"!::l .! |: |丁| ,、,、 ,、,、,、l ! .|:.ヾ ニフ !::l .| |: 結局、数年のうちにまた戦争へと突入してしまうのだわ。 . | l| ′′ ′′′| l| .|/:.:.:.:.⌒ヽ丶|. |: ..|: / / 人 | l| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\|: |: ネタバレになってしまうけど、 / /| |_ > .._ r_‐_、 _, l l.! !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ |: /,イ | |! /:.:.:.::::ハィュヘ: ̄「「ヽ ..,' .,':| |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ|: そして結局また同じ結果になるのよね。 ノ' | .| ,′/`ヾニンリ:::..:.:.:.:.:./ /:.:.! !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ ..'"ィ | ||:.::':.:.:.:.::.:.`¬´:.:.:.:.:.:./ ':.:.:.:.| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'. <._ < .| ||:.::::::::::::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:! !:.:.:.:.| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 133 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:25:11 ID:VMPs/jiU0 ,.:-=;1ー;1―;1―,=;:、 = ゙ミ ミ ★ ゙ミ ミ ゙ミ , ミ;=======.:::゙ミヽ / ./ / ヽ\ \ \__/ /l / / , /l'| ト、l ',/ | / l/|7ニイ´/〃| -L.l ! 隣国との適切な外交的感覚を掴むのが | l |┬::cr ./ /┬::cr」 || どれだけ難しいかということの一例ですね。 | l ! l:::::::j '. l::::::::j. !l ハ ⊂⊃‐ ‐⊂⊃| フィンランドがこの答えを見つけ出すのは l \ _ ,/ | 第二次世界大戦の終結までかかるのでした。 /l .lY` ー‐┐ r‐ イ| | /| l::::::::::;ィ´ {X}ik'::::::l. ! 単純な国力関係だけでは答えに辿り着けないのです。 l l__j::::::::/: i_lil__|:i::::::! ! / / ::::: i: : :l:::::ヒj::l」 : l_|! 【補足終わり】 134 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:25:53 ID:VMPs/jiU0 〉 <三三三三三三三三三三三三三三〉〉 , <三三三三三三三三三三三三三三三7/´ 〈 〈三三三三≧.イ"´ ̄ ヽ. 、 i`Y/ \、三三>7 i 、 '. } ハ ヽ./ i ハ \ 、 ヽ ' ! .ハ フィンランド国内ではソ連への復讐を / / i/ /i ハ. ヽ \、 ヽ . i i i 声高に主張する者がいるが ′ i′' j ' \ ヽ丶、\ ┼f ┼ :! :i i まったく馬鹿馬鹿しいことだ! i i / /_/_/__ ヽ \ >x≧f斗} i i i l |i / イノ∠_云ミ、 \、 イ_ぃハ 癶 / l i つい今しがた、危うく国が亡くなるところだったといいのに、 { ハノ´ 小 {_氿゚} 弋__ノ イ i l l また同じ危険を繰り返そうというのか!? V i \ ヽ 弋ノ /i ! | ! i i ハ\_ ' ハ i li .′ 僕たちは現実と向き合って生きていかなければ i l l ヽ '- ’ ィ .ハi // ならないんだ! l ト、 ハヽ > _ _. イ/j/川 / ′ |l } ./ ヽ>ヽハ`¨´ _⊥` 、 l′ i/ , v⌒ -‐' {_. ´ `丶、 _ ,孑'"´ /_ノ7ー 、 __>'´j、! /) / // ハ 「ヽ } /fゝイ丁! ハ 前駐モスクワ大使 ユホ・パーシキヴィ 135 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:26:35 ID:VMPs/jiU0 ・・・しかしフィンランドには答えを導き出せる人間が、確かに存在した。 それこそがユホ・パーシキヴィである。 対ソ交渉の最前線に立っていた彼はモスクワとの意思疎通の可能性を信じる数少ない人物だった。 ./:::::i:::::l::::::::::::|::::::::::::::::;l;:::::::::::::::::::::::::::::::、;;:::::::::::::::::::::::::::::ヘ ./:/::::|::::::;ヘ;;;:::::ヘ;;;;::::::::::::;|;;:::::::::::::;::::::::::::::::l;;;;;::::::::::::::;:::::::::::;;l /:/:::::;|::::i:::;;;゙i、;;;::::ヽ;;;;:::::::::;|;;|::::::::::;|::::::::::::::::|;;;;;;::::::::::::;;:::::::::;;;;| /;/|::::;;;|:::ヘ::;;;;;|\::::::\::::::::::|;|::::::::;;|:::::::::::;:::;;|;;;;;;;;;:::::::::;;;:::::::;;;;:l .|:;| |::::;;;|l:::::;ヘ:;;;;|. \::::\;r::::l;|::::::;;;|::::::::::;;::;;;;|;;;;;;;;;;;::::::;;;;:::::;;;;;l |:;| |:::;;;|.|::i::;;;ヘ;;ヘ ,×、\;;|::::;;;;/:::::::::;;;::;;;;;|;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;:;;;;;;;l フィンランドの安寧は |;;| .|:::;;|. l::ト;:;;;ヘ;;ヘ/ .,rl' `''|:::;;;/:::::::::;;;;;;:;;;i;;ト:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;l |;;| .l:::;;| ヘ:、ト;;;ヘ\,ィく. | /:;;;/:::::::::;;;;;;;;;;;;;|;;| };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ソ連との関係正常化に懸っている・・・ .|;| ヘ:;;l ヘ.l::lヽヘ ヽヾレ /;;;ィ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|;;レ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l ヘ、 ヘ;;l .リ |l\. .///;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;|l;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト:;| これだけは何としても \'' ノ ゙ ´ l:|::::::;;;;;;;;;;;;;;/;;|'|;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. ゙ ゙iヽ、 _ .l:|:::::;;;;;;;;;;;;;/;;;;l .|;i;|ヾ;;;;;゙i、;;;;;| 成し遂げなければならない! .|::;ィ::゙::´ |l|:::;;;;;;;;;;;;;/.l;;/ l| l| ヾ、|.\| // |;l;;;::゙ヽ |;:;;;;;;;;;;/ l;/ ゙ .|、,,_ /' .l|ヘ::::;;;ヽ‐'i'|;;;;;;;;/| /' _;,:. -‐': : :ヽ .' ヘ::::;;;;;;;;| |::::/,rl ,, -:'''´: : : : : : : : : ヘ. ヘ::::_;;l-'V/_;,〉'´: : : : : : : : : : : : : : : : ゙ヽ、 .,r,r´,r''゙´ ゙、' : : : : : : : : : : : : : : :___ ヽ、 / ゙):{ (´.| : : : : : : _,, -'''´ :r'''ヽ `-ヽ / ゙ヾ\,,_,,r''゙l _,,-'''´ _,,_ i⌒'''゙: : :゙⌒'': :ヽ 対ソ協調派の重要人物であった彼は、 後にマンネルヘイム、リュティと並ぶ巨人として現代フィンランド史にその名を刻むことになる・・・ 136 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:27:11 ID:VMPs/jiU0 一方、フィンランドの敗北は英仏では自陣営の敗北と捉えられた。 とくにフランスではフィンランド支援に最後まで手をこまねいていたダラディエ政権に対する非難が 危険な水準にまで達しつつあり、同国の政治的安定を脅かしていた。 || |! / / || | / / ,-‐-、 / / ,. - ─- 、 |_!_!ュ } / なにやってんだ無能政権!! / ノノノノハヽ `'}‐┴、 i ,-、_{___ l' ,. -─- 、 { ̄`{ / } | r} ` / -' | |`i / ,ヘr^、 | }_, ,! -‐- 、 / / フィンランドが降伏しちまったじゃないか!! { 'ァ' `ー'/,_ )!/リノ二二jノノ`i, / _i / ,-ソ 、 ノ/ニ| `i// - r {⌒ / |__∠__,へ / ̄ ̄ヽ ,-rrr、 /#\ 、 `='ノ iニij ,ニ゙ | `i /| r、/__,| ̄/ ノノノij iっ,!,!,! 税金泥棒はとっとと辞任しろー!! \#i\  ̄,ノ`i ヽ |r┼-、 i' v{_ (__ハ_! | _ノ^i'_フ'i,! `i { \i#|\==|/`|\\`ー| ´|ニ、ヽ | i ` ,.-i{ }、|- ,-'i |\_|> \|ヽ } ノ i \ | 〉' `ー'/ ,く.j 二ノ /ソ ヽ._`ファ-ァr{`ー-1 O|/ |l/ i ノ´| / /_ノ\\ "{ヽ /i「|i、rr、/|ヘ! /ノ | | リ /∧ V_i/ ヽ_|\ノ|ヘ !| !|.| | |/ |-── ' |0` | / ヽ_/|\ 、 `| {| |゛゛| | | | /ノ | \ リ | ノ ri ノ | 137 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:27:24 ID:VMPs/jiU0 ∧ : : l: : : : : : : : : : : i|三三 ̄l!ヽ i三ヘ: : |: : : : : : : : : : : j|三三 ! ヽ i!三ニヽ` 、` : : : :_ -' lL三三_! ハ_ くくく・・・そうかそうか。 L三三ニ>: : : ̄: : : : /: : : : : : : :_!__ _x入 \: : : : /: : : : j: : ≦/>イ ヽ さすがの愚昧な議会の連中も、 ヽ__: :ィ: : : : : : _/イニ> ´ ゝ゚´ 今度ばかりはダラディエめの ,,z≠⌒ハ: : : : : : ;,イ/// ィ´ 無能さに辟易しているか。 -‐==ュ。、 /イ/__ ノ : : : : ノ/// z/ , -<´ ≧=ュ>=イ/イ三三三>、ェイ/ソ イ/ 138 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:28:38 ID:VMPs/jiU0 そしてこれは、長年政治的不安定下にあったフランスにさらなる危険な要因をもたらすことになるのだが・・・ |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : | /| `ヾ:.、 ! : : : : : : : : :、: : : :\: : :}: : /: : /: : :/: : : : :j/│ ∨: : : : \_.: : :\ : : : ヽ:j.:,ノ-‐'― '"、: : : : : : /:.│ ∨: : : : : : 彡´ ̄ ̄ ̄ ̄`´ \: : : : : : .′ ∨: : : : : :ノ_ イミ: : : : : / ..イ \ ∨: : : : イ_ __,/ ヾ: : : : : ´/ \v: : : : :.′`>====-': / ̄`ヽ lミ: : : / 愚民どももようやく目を覚ましたであろう。 ∨: :ノ! /笊`> .:.:.:.', <゙笑ニ> |ミ: : /_ `ヽ:、: : : | ´ ̄ .:.:.:.l |ミ: :/ 戦時には我のように強力な「王」が必要であるということをな。 \: : ! :.:.:.!: !⌒! l⌒ヽ ヽ:!:' ′ | あの雑種はその器になかったのだ。 ―-- ..,,,__ | :.{ :, __ /.:. ノ / . : : : : : : ¨: ‐- .,_\ :':, -==‐…’ ./ / さっさと退場させるがよい。 / . : : : : : : : : : : : : : : : : :`ヽ〕:r.、 ⌒ .イn/ ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ` <: : : : : : : : : : : : :l__| !\ //{ } ,. -- 、 / .:::::: __`ヽ: : : : : : : : l__j '; 丶., / / )ノ ,. ´: : : : . \ ´ .::::::: ,,.:::::´ ̄:::::::::::::::: : : : : : : : :!: : : : `ヽ. `:.-.:´ / ′ r<: : : : : : : : : : : : :.,. ー‐-- ., .::::::::: ,,:::::´::::::::::::::::::: : : : : : : : : : : : : : : :| : : : : : : :\ ,,:┴- ..,,_ /| : : : : : : : : : : ,,<: : : : : : . . `  ̄ ̄ ̄ > :::::::::::::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\: : : : : : : :\ /: . :/lヽ\ ヽ/:. /! : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . : . : . : .` : .,_ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : : : : : ヽ : . `ヾlll>ヘ/`ヽ/::| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,, < 民主共和同盟議員 ポール・レイノー 139 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:29:17 ID:VMPs/jiU0 ., -、,. -─- 、⌒〉 { } ヽ_ r'⌒)ヽ ヽ、 /´ i ,{__ iヽ、 J フィンランドの敗北を受けて { ’  ̄ヽ._)/ ∪ いよいよダラディエ首相の旗色も悪くなったね。 ! ヽ(ゝ__,ノ} / l ,. ノ‐''> 右派も左派も敵にまわりそうだし、 i⊂}__ _, ‐'´__/__ このままじゃ不信任派が過半数を超えるのは確実だよ。 ヽ ‐- 、二`ヽ/〉⊂ニニ⊃) | // ̄ ̄)j~U^∪ヽ おそらく、今度の下院秘密会議で大勢は決するんじゃないかな。 ノ ` ‐-L!--‐''(´ ) `i''ー----‐ ''"´ ヽ、__/ ! } ` } フランス近東軍司令官 マキシム・ヴェイガン _____ __ _-― ' ´ `丶、 {///下、 > `ヽ、,ィ//////}  ̄二/ | ヽ-、二 ̄´ ィ// , | ',∨/\ / ,.ィ / / / l |ヽ、 、 ',\//〉 ,ィ / / ' /| ' {. | ∨ |. \`´ . / / /'| |. / {/ i. | ∨ !{ | ! !⌒\ / / / | ハ | / \__, ', | _,.ィ | ∨ } | リ\ \ ・・・なぜフィンランドが負けたことで ,' / ,' | / i./| /___ \ _Ⅵ_ {.イ }/ ヽ 、 ダラディエ首相が糾弾されるんだ? . / / / V//l |'{ {::::i:::::ト イ::i:::::} }| | / ', ', / / / 乂{ |乂弋こソ 弋こソ / l }/} ∨∧ フィンランドに援軍を送るなんて . / / / Ⅵ. ' /イン , :. 現実的に不可能だし、 , / / }人 イj/ . :. 万が一送れていたとしても ./ / > .. _´`_ .. イ / , ; 敗北から救えたとは思えない。 ' / _,..ィ:{\__/}:::.、_ , | ,'/ ,.ィ::::::::::::/:::|∨//Ⅵ:::::::}:::::::.、_ : | そもそもフランス首相は / /:::::::::::::::::>:{ }/| |::<:::::::::/::} , | フランスの戦争に専念するのが _/::::::\:::::::/:::::| |/| |::::::/:::::/:::::| i : スジじゃないか。 140 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:30:08 ID:VMPs/jiU0 ヽ / / ヽ | > / / / ヽ / / | |/ 理由なんて何でもいいんだよ、元帥閣下。 / ● | / r ̄ ̄ ̄ ̄ヽ● | 対独開戦から半年、どっちも手出しできず / r── ヽ ヽ 戦線は膠着状態がずっと続いてる。 | イ \ / \ | |  ̄ ヽ ヽ この手詰まりから脱出するために何か切っ掛けがいるんだ。 ヽ ヽ / | ヽ \____ / 丿 ダラディエ首相はそのスケープゴートにされたんだね。 /\ \ __/ / )) \ ヽヽ  ̄ノ ____/ /丿 なんでも、議会の一部はこれを足掛かりに /\ヽヽ __────────) 対独講和を狙っているとかなんとか・・・ /ヽ ──── /シ∠≡≡ ノ ノ \___ / / ヽ// \ー--、__,. ' ´ ̄ ̄ ̄ `丶、 > `ヽ、 ___ / | ヽ、_,.ィ////_} /イ /: ! | 、 ヽr- 、///> / / ./ | /{ ! | ∨ ∧ ト ' ;' / /! / ∨. | 、 { 、 ∧ { | イ ! / {/ ∨ | ',\ \ / | 、 |/ | { / \_, 、__|/ ∨ハ\ | \_、 ;| ', |' { |ハ,r┯┯ ┯━ ┯ァ \ !/ ハ :. Ⅵハ j::i::| {::::ij:::::| / ! :\!^ヽ / 、 :. ・・・馬鹿馬鹿しい。 /}弋ソ , 弋 こソ | /,イ } l/ , . i八 |/ノ ノ } | なぜ政治家どもの企むことは | 、 _ ,.j'イ ̄{ | | > _`_,.... イ、 | ! | | | こうも陳腐なんだ。 _/{/\ /::/::`ヽ、 ! ! ! //://イ ∨:::::{:::::::::::,::::ヽ ! ! 付き合いきれん。 {:::/://{ /::::<::::::/:::::::::} | | /::i|:{//; /::::::/::::'::::::::::::: / | | ,:::|::|:!//Ⅳ:::/:::::::|::::::::::::::::{ | | フランス陸軍元帥 フィリップ・ペタン 141 : ◆J7qCZtZxmc :2015/01/03(土) 21:31:27 ID:VMPs/jiU0 冬戦争が終結すると、欧州のホット・スポットは俄かに西方へと移り変わる。 開戦以来半年に渡って膠着状態が続いていた西部戦線が、これから燃え上がろうとしていた。 ついに、欧州の二大陸軍国ドイツとフランスが、激突しようとしていたのである・・・ ,,.。.-vヽ─ー、 ./゛./'v"^^^^^゚t ^、 /、r゜ '7.ヽ l..l゜ ,, .l(] ヽ( ./,,]]l. /(,,]]ft | 」゜ ^^^"l. 〈^^^^^ | 俺が本当の世界大戦を教えてやる。 t (,,,,,,_、 f .ヽ _,,g,,,,,,t | ヽ ヾ゚゚;;[[,,,゚- 」 t,,、 ,,/、 ,,llg_^H49f^^^;,;,;;;;;;;;llgg,,,,,,__ ,,,,g;;;;i.i.i.i.g、gkg:.:.;,;,;,;,;;;;i.i.i.i.i.i.i;i;i;i;llggl.,,,, ng;,;,i.i.i.i.i.i.i.i.;;;;;;;;;,;,;,;,:.:.;,;,;,;,;;;;)(ll;;;;;;;;]]^^゛]i.i.lili] ..l5;,;,i.i.i.i.i.i.i.i.;;;;i.i.;;;;;;;;]_^;,;,;,;,^[(^゚。__,,;,;,,,]k g,,]lilii;i; ,,g;,;,;,;,;;;;;;;;i.i.;,;,;,;,;,;,i.i.;;;;;,;,i.i.;,;,[.l^,,.l](^^^(]llll,,;;;;i.i.lilii;i; _g;,;,;;;;;,;,;,;,;,;,;;;;;,;,;,;,:.:.;,;,;;;;;,;,(゚l;,;,;,;,l..lg][,,,,gggllll;;;;i.i.lilililii;i; ┌─────┬────────────────┐ │ シナリオ .| 1940年 │ ├─────┼────────────────┤ │ 難易度 │ とても難しい │ ├─────┼────────────────┤ │ 担当国 │ 欧州の最強無敵国家ことフランス │ └─────┴────────────────┘ 【第五十三話 フィンランド冬戦争 後編 終わり】 第五十四話 フランス敗れたり に続く・・・
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