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視聴者カウント

31 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:14:36 ID:HHSSyHUQ

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　　　　／ ./　　　　/　　　　ﾉ　｀.ﾄ､　　ﾊ.　ﾊ　　　:::::｝
　　　 /　 ./　　　　i　　 i //.　　 i　 >ﾊiレ=＼ﾊ　　:::::::i_　　　　　　　　　　　壊せ！
.　　 /　　i　　 / ｨ . |　　i!./　　　ﾉ　　i!/'r=-､ｱｿ　　::::::|ハ
　　　　　/ ／/　i! . |　./i!{_　　ヽ　､_I! ハゞイ- i　..::::::/ ./　　　　　　　　　　　　　　壊せ！
　　　　./　　/　 i!ﾊ川/｀i＞=-≧ﾉ- ....　 ´￣　ｲ ..:::::/.ノ｝
　　　ノ　ィ./i!　ﾊ　ﾄ｛　/ r=ヽ >　　ﾊ::.　　　　 /..:::::/'i!!<　　　　　 ...:::─　　　　　　　　　壊せ！
　-=彡イ./ ｲ ./　i　ﾊ人_ゞン　　　｀ _ ─ .､ /.::::::/i彡i.l）　　　／:::::::/ｨ
　　　　 //　i.ｲ　 .V::::ﾊ　　"　　　 ./r'´￣ ./.::::::/ ﾊYソ　　　/:::::::::::/∠　　　　　　　　　　　　壊せ！
　　　　.i/　 .|ﾊ　　i!:::トﾐ､　　　　　　 |':.　　/.::::::/ /::::ｲ　　　./::::::::／/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　」
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　常に陣頭に立ち、黄金に輝く剣を振り上げて連呼する、これが、セイバーが率いた軍の標語だった。
遺されてる軍旗にも同様の綴りがある。

32 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:15:01 ID:HHSSyHUQ

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　　　　　ヽ　ヽ,, ´∀｀）ヽ　ヽ ´∀｀）__ﾉヽ__）　/　　,ﾍ　 |　__,, '´￣｀ヽ__ (･ω･´/　/　　（・∀・ /　/
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　ヽ　　　 ○.|　　　　/{＿〉,.へ∧ ∧{＿〉　　<< ＼　ヽ .|　 .| 　Ｏ☆ﾞ _ノ＿,｝）　　　|　〈＿｝）　　　|
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　とにかく判りやすいこの標語に、兵も民も魅了されてセイバーに従ったと言う。
　「征伐」という言葉は元々、「セイバーに続け」と言う意味であるという噂も存在するほどだ。

33 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:15:31 ID:HHSSyHUQ

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　　　　　　　　｢| L　ﾉヽ _｣ |'1　　　　　　　　　 l　l 　ヽ　＿　　　　　|　　.|ﾍ,,／ヽ::＼
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　　 , ヘ　　 | | Ｊ〈　〉Ｊ | |　　 _　ﾍ.　　　 |　　＼　　　　　　 |　　l　,ゞｿ!:::l:::ﾄﾉ
　 /　＼`　ｰ-∟　 ______　　 !-‐´　／ヽ,　　｜　　ｌ. ＼　　_,. ‐ 　ｌ　 /'´　ヽ!:::|!::|　　,. - ─ - ､
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　　　　｀ー-　.＿ |(¨ヽ、r一 ´　　　　　　　ヽ.l.　 |　　　　r' ﾍ　/ /　　　／/／　　　　　　　　　 l
　　　　　　　　　｢,＞'ｰ､　ヽ　　　　　　　　ヾi　l 　　 /ｲ::/ヽ '/　　／　〃　　　　　　　　　l
　　　　　　　　 r'´　　,!　｀ヽ.ヽ　　　　　　　　　　ヽ !　,ノ'::::i‐!:::::l　　／　　//　　　,.:-‐''　　　　　　/
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　一年に及ぶ戦いの後、第五代皇帝となったセイバーの前には、処理しなければならない案件が山積みされた。

34 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:16:09 ID:HHSSyHUQ

＿::.;;;|＿;:..＿|＿＿:._|＿＿__|＿.| i　..|
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::._|＿＿|＿|;:;:::|＿|＿＿:|＿＿_,;'　　　　|　　　::.
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＿|＿＿|;;;;;;;;;;;;;;;;|＿_彡o-o･,,ﾐ〃　i　|　:. ..
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￣￣|＿|＿＿＿|＿＿/;;y;;;;;;ゞ＼　 |　　::...:
ted!..|;;.＿＿;;;|＿::.＿|〆ﾉ｀J＼r'￣｜　　　　::.:
o`》:::|＿|;;;::::.＿:|＿＿|＼＼|￣㌧　|　:.
ル｡:::|_:.＿＿::|＿_|＼＼|￣　㌧ : :.　|　　　:..
＿＿|＿|＿＿|＼＼|￣　 .::　　　.. |　　　　　::..
＿|＿＿:;;;|＼＼|￣　　 ..:　:.. .::. :.　.|　　:.
;;;,,,,＿;|＼＼|￣'' 目　λλ 　　　;;. |　　:.　　　::.
' 　　　＼|￣　　;;./ ヽ_( 'ｰ`)y-~ : .　 |　　　∧∧
∩∩　　￣￣'''' |～|ﾉ( ﾍﾍ)￣￣￣''＼,~-∩ﾞ*,)
;;;'д）,,　;; 　　　　|__,,|　　　。　　゛　　　,,＼(_ｿと)
　っっﾐ　　　　::.　　　　　　　　　　　　　　 ( ,　ﾉ ::.
;;,＿）旦　　　　　　　　　l⌒i⌒l　　　　　　.ﾚ`J.、
,,,,,,,,,,,ﾐ　　　　　@　　　　⌒'⌒　　　　　　　　　　＼

　人々に食料と安全を保証せねばならず、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 　 | : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 |: : :. .:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 |: : : :.:|
　　iv'ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　|:|ｌ＝=|
　　| ;`;|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　|:|》: ::::|　　　　　　　 i'1
　　| ;'l:|　　　　　　 i'`'i　　　　　　　　、　　　／|　　|:|＼ : |　 .　　　　　 |;'|　　　　　 ,、
　　!:`l'|　　ζ＼　　 |;`;|　　　　　　　 ∥ 　　　〕 .|　　|:| 　|| | ./＼　　＿.|;'|　　　　 /.:〉
-､_|_.;l:| 　　＼';､＼　 :|':i;;|　　　 .　 i'1　　　||／>　　r┘.:|　　|:|　 ||::| |　 ∥‐┘ .:|';|──へ./.:/＿r‐
ｰ|＿}:;|　　　　＼';､.＼|;';;;|　　　./〉　|;|＿r／／　 /|￣＼:|　　|:|　　￣　.:〃..／>.::|;'|:::::::::::::::/.:/:::::::::::
-|＿|`|＿r:‐:‐:‐:‐＼';､＼;|　r‐//┐_|:|::::::::;⊥、r/.::|　.:::::::|／＼/＼　　《／／ ..:::|;'|:::::[]::::/.:/]:::::::[]::
ｰ|＿};|::::::::::: : :: : {二l＼;i`!､::://:::::::::::::::::::r| .::| /.:::::<＼／　　〈:::.:... ＼　》 '　.::::::::/|＼＿ｎ::::::::::::::::::::
-|＿|￣/＼:::::::/`|＿{┬| |;､＼::::::::i'|::::::r┴冂、 .:::::|::＼＼ _＿＿__:::::.:..〉″へ:::::/ .| |: : : |:|::::::::l`!へ、
ｰ|＿}::/ ､';';〉.:/ /{＿|┴lニニニニﾆｌ.r┴､_|_|_|:>:::::＿＿＿|」＿＿:l;_;_/／..::.　｀〈　:| |: : : |:|::::::::| |: : :
-|＿;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|_rｪ┘＿＿;!＿__;!＿＿;|＿;_;:::.:／ : :| |: : : |:|::::::::| | : :
~゛'' ┘⊥ ｣_　|　　|{＿|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;!＿＿;|<___;_/＼_;_;_;|;|-∠|_|;_;_;
　　　　　　　　　~゛'''' ┴'::⊥Λ二＼.:|　　.:|ー:|＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;l:::...＼/＜＞::.　 ∠二
　｀　　　 ,　'　　.　　｀　　　∨_,,,;;;;/. ~゛`┴ -'⊥ .」＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿;ﾄ､ r─‐-､　　　...:.:.:.::.:
　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　　　~゛　┴　 ⊥. .,_..:::|　::/￣.￣'"ヽ┴-､_;_;_;_;_;_;_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,　　　　　　　｀　　　　　　 ~゛'' ‐-|＼＿＿＿ﾄ--/.. ...:::::::./|
　　`　　　　　　　　　　　　　.,　　　　　｀　　　　,.　　　　　　　　　　 '　　　　＼|__;_;_;_;_;!─l二二二l/
.　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀

　荒れ果てた帝都を再建せねばならず、ひび割れた街道を修復せねばならなかった。

35 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:16:44 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　.　　　　￣￣　　　｀　Ｘ´　￣　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　, '´　　　　　　　　　　　　　　　　＼´￣￣｀ヽ　〉
　　　　　　　　　 ,ｨ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　V　「
　　　　　　　　rｧへ_/　　　/　　　　　　ハ　 .　　　',　　 ',　　　　　　　　造れ!
　　　　　　　〈＼__/　　　/　　　/__/　/ｌｌ_ｌ__i__ト、　i　　i　.
　　　　　　　〈＼.|　　　ｌ| ´￣/　/　/　ｌi ｌ　l　i｀ヽ　l　　iﾊi　　　　　　　　　造れ！
　　　　　　　　r‐ ､|　　　ｌ|　 _/__/レ'　　ﾘﾊ__i_ﾊ　 Vl　　 !リ
　　　　　　　　i/⌒|　　　i|/´￣｀`　　　　 ´￣｀　 iﾄ.　ﾊ!　　　　　　　　　　　　造れ！
　　　　　　　ゝ.〈 |　　　l| """　　　　　'　　 """　| ﾊi
　　　　　　　　 ` |　　　i|　　　┌──┐ 　　　ﾘ　ｌ|　　　　　　　　　　　　　　　　造れ！
　　　　　　　　　　ﾄ、　ハ　　　|　　　　i　　　／i　ｌ|
　　　　　　　　　　　ヽ　i ハ／>`　　　　　,.イ i i l /ハ　　　　　　　　　　　　　　　　　　造れ！
　　　　　　　　　　　　,.-く_／／ー ‐ァ'´!、ﾘリﾉ / ./ ﾉ , ´ ｀　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　」
　　　　　　　　　_＿ / ／　ﾉ´　　　Ｘ＼ﾊ　`ーレ'_ __(´ 　　）
　　　　　　　f´　　 / / .／/.〉　／　}___jヽ　　　　/⌒ヾ｀ヽ-'
　　　　　　　l 　／i　　/ / /｀Ｘ/.　 ,.j⌒i＼＼　　ゝ __メ　 !
　　　　　　　i. <／| 　　　l 　 /　 //i　 |　ヽ. 〉,.～⌒ヽ.＼i
.　　　　　　/　 ,.ｧﾉ　　　　l　　＼// .|　.|,. ィ´　,.　 ,. '" ｀ヽヽ
　　　　　 /　_/　＼　　　/　　　　|___j,.'´__　..　-─ -　.. _ ~':,＼
.　　　　 / /　ゝ.　　＼ィ'　　　　　／´　　　　　　　　　　　｀ヽ. ヽ
　　　　/ /　　　 `　 _ 〈　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　j　　＼
　　　r'_/　　　　　　　　〉　　　　　ヾ　　　　　　 ,. .r 、　　 /7⌒ーへ
　　/´/　　　　　　　　/　　　,. -- __ ヽ.　　　r f |　ヽ. ヽ　 /ハ　　　　ヽ
　　i　i 　　　　　　/＼_∠ -‐ ´　　　＼　 |　i ヽ　ヽ　ｰ'ﾉ　j　　　　　i
￣ |　i　　　　　　　/￣￣￣￣￣￣￣￣ ` |　　　　　 ___ﾉ　/ｌ　　　　　|
　　ヽ.　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　`ー～～く__　ノ　　　　　／
　　　 `ー‐--‐' ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`ー‐--‐ ´

　これが新たな標語となった。何事につけ叫ばなければ気がすまないかのようなこの皇帝が
「豪帝」と呼ばれるようになったのはこの頃からである。

36 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:17:15 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　　r -､,, -　､
　　　　　　　　　　　 __ 　　　ヽ／　　　　ヽ__
　　　　　　　　　　 ,"- `ヽ,　/　◯　　　　 l　）
　　　　　　　　　／　　◯　＼__　(●　◯　i"
　　　　　　　 __/　　　●）　　￣）"__　"`;
　　　　　　.（_i　 ◯ 　　' __, '" ￣`'（__＿／.i⌒i
　　　　　　　　丶_ ,i⌒i,,_（_/　　　　◯ i￣￣）_|__
　　　　　　__, '"　　￣　ヽ!　◯　●)　ミ~￣_◯ ヽ）
　　　　　（_/　　　　　◯ i　　　 ∪　　/ ⊂{●　 |
　　　　　　l　◯( _●)　（￣）-　　　/　　　-' 　i
　　　　　／ヽ､　 |∪l　　 T　　　　　i 　　 ◯ '"）

　セイバーが直面した問題には、人口のこともあった。
　帝国全土を巻き込んだ内乱は、帝国の人口を過度に減らしていたのだ。
　皇帝は多産を奨励し、期限付きながらも二人以上の子を持つ家庭の税金を安くするなど、いくつかの政策を行なった。

　その際、いつものように皇帝は標語を打ち出そうとしたのだが。

　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　　　_,ｬ=＝＝=､､
　　　　　　　　＿, .-'"´ 　　　｀＞､,.-'´￣　　　　　ヽ＼
　　　　　　r'´／.:　　...::　　　　　　　´￣｀ヽ　　　　　＼ヽ
　　　　　／'y'.:.:.:.:／.:.:　　　　　 :　　　　＼　　　　　 l |
　　　　 !　/:::.:.:/.::.:.: 　　　　　 l､:.　 ::.ヽ　:.ヽ＼　　　　　| !　　「
　　　　 /Y､‐--|:::.:: 　 /.: .:　 .: l: l !l l,　 i.　ﾊ ::. ハ,ﾍ　　　　ﾚ　　　　励め！
.　　　 /　{｀ｰ‐‐!::.　　/:::..::　/ /! |ハ.!､　!::.　! l:.　 |',ﾊ
　　　 >‐{｀' ､_ |:::　　|l::＿./. //〃　l| V !',__j: |::　 | ! |　　　　　　　　励め！
.　　〈＿{＼＼|:::　　||:　/｀メ//ij 　 i!-∀｣ｲ　!::　 | ! !
.　　　廴Ｖ∧,-|::　　 !l_ム∠ｙ_ ﾉ　 l ,rﾁ!ゞ! /!:: 　! | !　　　　　　　　　励め！
　　　　ゝ-Ｖ.{´|::　　 ! ´Vらｿi ｀　　 |k,}´ﾙ': |:　/　ｿ
　　　／.::::::/人|::　　 |!　ゞ‐ '　　　　 ,`´　l:　 l／　　　　　　　　　　　　　　　　励め！
　／.:::::::::/:/:::::!::　:　||　 "" 　　 __,　 ""ｲ: 　|
　{ :::::::::::/.:/:::::::|::. ::　ﾄ!､　　　（ノ　／ |:::　!|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　励め！
　ヽ::::::::/.:/:::::::::|l:::::::. |;!: ＞､　　　イ　 l::::　!|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　」
　　＼__〃::::::::l||!::::::. ﾄ､　　　｀i≦､._　　 |::::::!!l
.　　　　 /.::::::::::l|:;ゝ:::. |　ヽ＿_{j　ヽ￣｀|l!::::i'ﾘ､
　　　　 l:::::::;:-'´　　＼|　　　　 |,ゝ､_|　　|!■□■□■□■□
　　　 /￣/ ｀ヽ、　',　＼＿/´:}::: } ＼ ,l □■□■□■□■ﾄ,
.　　　/　　　　ﾊ　　　／.::::ｲ;_:ﾄ､::::＼■□■□■□■□/
　 r'７　　　　　　 | 　　 <.:::::ｨ'.::l　l:::',＼/□■□■□■□■
　/ ヽ　　　　　　　l|　　　ヽ' !::::|　V:∧　■□■□■□■□
./　　ヽ　　　　 |　　　　 l:::::!　 ∨∧ |　　`　　ー'　|

　と書かれたそれは、

37 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:17:51 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　u　　ノ＼　　　　　　　　　　　　　　　/＼＿＿_／＼
　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 .u （ ●） |　　　　　　　　　　　　　／　／　　　ヽ ::: ＼
　　　　　　　／ノ　　＼＼　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　（__人_）　　　　　　　　　　　　|　（●）,　、（●）、　|
　　　　　／　（●）　(●）＼　　　　　　　　　　　　|　　　　　｀ ⌒ﾉ　　　　　　　　　　　 |　　,,ノ(、_, )ヽ、,,　　|
　　　　／　u　　　___'__.　　　＼　　　　　　　　　　 |　　　　　　　}　　　　　　　　　　　　　 |　　　,;‐＝‐ヽ　　.:::::|
　　　　|　　　　　 `ー'´ 　　　 |　　　　　　　　　ヽ　u 　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　＼　　｀ニニ´　 .:::／
　　　　＼　/⌒)⌒)⌒)　　／/⌒)⌒)⌒)　　　　　　 /⌒)⌒)⌒)　　 /⌒)⌒)⌒)　　　　／｀ー‐--‐‐―´´＼
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) /　/ / /　　　　　ノ　　|　/　/　/　　 (⌒) ./　/　/　　　　　　　　　　.ｎ:n　　　ｎｎ
　／/　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　:::::::::::/　　／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/　　　　　　　　　 nf|｜| 　　　| | |^!n
　|　　|　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/　　 |　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/　　　　　　　　　　ｆ|.| | ∩　　∩|..| |.|
　ヽ　ヽ　ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　／　　　　ヽ　　　ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　／　　　　　　　　　　　|: ::　 ! }　　{！ ::: :|
　　ヽ　ヽ＿＿　／　　 /　　／／　　　　　　ヽ＿＿　　　／　　 /　　／　　　　　　　　　　　　ヽ　　,イ　　ヽ　 :イ

　　　　　　　 ,. -- -- 、　　　　＿＿＿__
　　　　　　　／　　　 __ _ X＞'´　　　　　　　｀丶. __ _
　　　　　／　　　 ∠ ..　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ｀ヽ
　　　　 /　　　／　　　　　　　　　　　　　　し'　　　　 Vハ
.　　　　　　　 /　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}iメ}
　　　　　　　/　／　　　 /　　　/　　　　　　　　　ヽ　　 Vﾊ!
　　　　　　ﾚ'|　　　　 /　 /　/ ヽ　＼　 __ ＼　　 _i　　　}ﾒﾄ.
　　　　　　　　|　　　　 i　 /! /　　＼　ヽ　＞-＜　ヽ　 /Ｋ〉
　　　　　　　　| 　　　/__/_|/ __　ij　　＼j´r== = .、｀　V　il |
　　　　　　　　i　　　/i　/　r=== 、　　　　｀===='' 　　 |　 l |
　　　　　　　　',.　 /　ﾚ1　　`==='　　　　　　　　 """　 |　 i |
　　　　　　　　Ｖ　　 |i|　 """　　　　　　　_ 　　　　／!　 l.|
　　　　／　　　　　　|i{　　　　　r-- -‐‐ '　＼　／ｌﾙ|　ﾊ!
　　／　　　　　　　　 |iト‐┬‐‐‐ﾍ　　　　__＿ _X__ メ､| / ﾘ
　　￣￣ / 　　　　|l|　ｌ|　　　　￣￣ｌH>ー'.ノ＼_〉'
　　　　　/ 　　　　　从ﾉﾙ'　　　　　　 (ﾉ|　￣　　　〉
　　　　ー‐‐┐　　　　　　　　　　　　　　 |＿＿__ _.メJ
　　　　　　|　／　　　　　　　　　　　　　し'
　　　　　　レ'

　さすがに多数の重臣の反対にあってやむなく取り下げたと言う。

38 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:18:13 ID:HHSSyHUQ

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39 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:18:40 ID:HHSSyHUQ

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　　　　　　　 /⌒ヽ　　　,':::::::/::::::::::::::/::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::|::::|::::::::::::ﾊ::::',
　　　　　　　　　 |　　　.}　　 !::::,ｲ::::::::::::::/:/::::/:::::::::::::::::::::::::::::::,'::::|::::::::::::::::!::::|
　　　　　　　　　ﾉ　　,'　　 |:::/.|::::::::/::::l､l:::/|/|::::::::::::::::::l::l::::/::::::|:::::::::::::::::|::::|
　　　　　　　　/　, -‐く　　　|/　|:::::::{::::::l/lヘ　 |::::::::::::::://::/ |:::::,'::::::::::::::::::|:::|
　　　　　　, -‐ '´ 　　＼　　　 l::::::ﾊ:::::| ‐-､＼!:::::::::::/__!/＿l_:/_::::::::::::::::::|/
　　　　 /　　　　 _　　　＼　　ヽ::|::lヽ:|　　｀　Ⅵ:::/´ ｨぅZﾏく|:::::::::::::::/::,'
　　　　／　　-ﾆ_´__｀ヽ,　　 }　　ヽN`:ﾄ!　　　 !∨ 　 `ヾﾝ　'|/::::::::::/::/
　　　 i　　　　　　　￣ヽ、./ 　　　　|:::|　　　　ﾉ　　　　　　／::::::::::/;|/
　　　ﾉ　　､＿＿＿　　　`〈￣｀ヽ　　Vﾄ､　､＿`　　__,　　∠...イ:::／/ ′
　　　!　　　　　　　　｀ヽ、 / ヽ　　ヽ￣￣￣ｲ､:.:.:￣:.:.:.}　　／-'l;ｲ:／
　　 ,'　　　＿＿__　　　　Y　　ﾍ　　＼　 /｜｀ー‐_'.. ィ´:::::／l/
.　 /　　　　　　　｀ヽ､_.ノ　　ﾍ　　　ヽ'　 |` ー‐ ´　 /イ:/
.／　　　　　＿＿＿ノ＝‐- 　　ﾍ　　　ヽ !　　　　　/｀ー--,､
　　　　　　　,ｲ　/　　　　　　　ﾍ　　　　ﾍヽ､　　./　　／ |

　第八代皇帝・前原圭一は積極的に文化芸術を保護、奨励した皇帝だった。
自身も多くの彫刻や絵画を残し「芸術帝」と呼ばれている。

40 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:19:12 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒ヽ､‐- ､/´｀ｙヽ､
　　　　　　　　　　　　　　 /´￣｀7　　　　　　　｀ r‐-､　 ,ｲ＼
　　　　　　　　　　　 .j/　／{ 　　　　　　ヽ Y´　　ﾉ
　　　　　　　　　　／/ 　　 /j 　 :ｉ |、_ ヽ　　､:　 ,. ヽ　/
　　　　　　　　　 .／　/　　ィ´ |　 : !.「ヽ:＼i.　　';　 ':.: .Y
　　　　　　　／　　 ′' .ｉ　:! __ !:.{ :.|:.lｧ=ﾐ: :|　　 }:　 i〃i
　　　　　／　　　｜i ! :i｛「i} い:.lV i´心:! :　 ;:. :　!/:|
　　　　　 .,´　　　 ,__| {.!.:ﾄ:Ⅵ じ　＼j　 L_ﾝ }:.!. /!:: :　!: l
　　　　　 .ヽ　　　　　い､:（ :{ ,ｨ⌒（_ ＿ﾉ　 ,ﾙj/: :} ; : :|:/`‐-､
　　　　　　　＼　　　 Yﾍ{:ｉ:.爪　　r ､　　　 _,ﾘ: :/ ハ!　　　　＼
　　　　　　　　＼　　 }/^ﾄ:从::＼｀　　 ‐ニ　ソ　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　＼ /　/: :.,ｲ::.ﾘ:: ￣〕　/´　　｀ヽ　 :::: : . 　　　　　　　｀､
　　　　　　　　　　 /　/:＿_　,. -‐ '´／ '′　　 '.l　:: : .　 . 　　　　　　　＼
　　　　　　　　　 _　‐ ７´, -‐ 　　／　　　　　　　l＼　　､　 :､｀　　　　　　ヽﾆ二._ ‐- ､
　　　　　　　　 ./　　 //,. -──/　 v　　、　　　　l　ヽ､ :: : . 　丶 .._　 : : : . : : : . .｀丶｀＼
.　　　　　 mmｷ＝={f´ 　　　 {　 /　　　l　　　 l　　 '､_::. ::. ::.､、　　: :_二ﾆフミー- ､: . ヽ
　　　　　 .〃　　ヽ/ハ　　　　　ヽ/　　　 l　　　　 l_＿____ヽ_」　-ｧ´￣ヽ,.-ｧ‐z: : ＼　＼: .i
　　　　　　　　　rﾄ'＾７ｰ　＿,.＜＾､　　 ∧　　,r ´　　　　　　〃l|　　｀こｰ`i´:｀丶: : :ヽ　 V|
　　　　　　 =≠″　l　　　　　　 `ｰ､ヽ／　:!　　　　　　　　_, 〃‐ｌ!´ﾄ､. _ｌ＾ /:.: : : :.＼: : ',　ﾘ
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　　　　　　　　　　　|　　　　　　　/ { 　　　｀ｰ　　´　　　　　　　　　　ヽ::. ::. ::. :＾ヽ:＼: : :ｉ |
　　　　　　　　　 .l　　　　　　　{　'.　　　　　　　　　　　　　　　　）::. ::. ::. ::.丶:ヽ:.:|ﾘ
　　　　　　　　　　 l　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　/::. ::. ::. ::. ::. ::.V:ﾍ:|
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　i::. ::. ::. ::. ::. ::. 　v､ﾘ
　　　　　　　　　 , -,=≠q､=ﾆ._ー----ヽ　　　　　　　　　　　　l::. ::. ::. ::. ::. ::.　iV
　　　　　　　　　 / /〈</ﾊヽ>;　｀ヽ　　　 '.　　　　　　　　　　　　　　|::. ::. ::. ::. ::. ::.|: ヽ
　　　　　　　　　{/　 `1'! `ﾅ!　　　 '.　　 ,ﾊ　　　　　　　　　　　　　　＼::. ::. ::. ::. ﾑ::.::.＼＿,
　　　　　　　／　　　 |j　//　　　　 l. /./　}　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､__　　 :`ー--‐ｧ′
　　　　　　／　　　　　　　＾　　　　　}ﾉ '　 ,′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ー一 ´

　自身の作品で特に気に入ってるのは水練に励むメガネの乙女の彫刻とされている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　）
　　　　　　　　　　　, ─‐ ､　　_　　　　 j　ｧ'´
　 /⌒{ヽ　　　　　/　,.-､―ｼ´　＼　 /　/
　ゞ _ 　ﾍ　　　 ,'／　　　ｨv､､　　 ∨　/
.　　　ヽ　＼.　〃　ｌ /{ {""}_}ヽ}　 lド/　　　　　　　　ｵｼﾞｻﾝ　ｽﾙﾄﾞｰｲ！
　　　　　＼　＼ﾊ　 lﾚ＞｀　＜ﾘl /!l/
　　　　　　＼　杁　ﾊ.　r― ┐ﾉｲ八
　　　　　　 A. ∧{ヽ l、ヽ　ノ,.ィ /ヽ>
　　　　　　 /　V /　リ｀マア7 ﾙ'／
.　　　　　 /　　＼　V" ∨{}Ｖ　ヽ′
　　　　　 /　　　 /｀¨{　　∨/　　}

　メガネっ子と言えども、泳ぐ時にはメガネは外すのではないでしょうか、という臣下の問いを

41 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:19:46 ID:HHSSyHUQ

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;;;;;;;l:ヽ;;;;;;;;;;;;;;､::::;;;;l:::;;;ヽ''':;l／,;;;;_,ヽ､、l::::::::::::::::;;::::::::::::::l;;;:::/　　　　　　　　　ﾐｵﾝ　ｸｳｷ　ﾖﾒ！
＼;;|::::＼;;;;;;;;;;ヽ;;;;;K_;;-i;'/‐'''￣``ヽ＼i＼:::::::::;;;:::::::::::::::|;;;/
:::＼i:::::::＼;;;;;;;;;;;;;;/:::　'l/ /⌒､).　ヽ:/:）/:::::::;;;;;:::::::::i;::::l;;/
:::::::::ヽ::::::::＼;;;;;;;;/ ::　　　､、_,,.ﾉ　 V／:::::::;;;/;;;::::::/,:::/;/
::::::::::::::::::::::::::＼;;/　:　　`丶､ __,,, ｲ::::::::::;;イ;;;;;;:::::/;;:://
::::::::::::::::::::::::l ::::ヽ　　　　　　　　 /:::::::;／:::i;;;;;;:::://|//
::::::::::::::::::::::::l　::　　　　　　　　／::::／/::::;;};;;;;::::/､_l/
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::::::::::,､‐‐-`'＿__,,,,､､　　／''´...::　/:|;;;;/:l／ヽ: :　　　　　 ``'ヽー―---､、__
:::::::/-､`--ー‐-＝'､ヽ　　　　　／: l;/: /: :l : :ヽ
:::::::l （、　　　　　　ﾉ l　　　／:/: : /: : : : : l: :　ヽ
＼:::ヽ､二_‐_ー_-_,,,,ノ　／::::::/: : : : : : : : 　l
::::::＼:::::::::::..　　　　　／::::::::::/: : : : : : :　　　l

「俗人め」の一言で一蹴したという。

　　　　　　　　　　＿＿__ _ .. --　､
　　　　　　 ,　-―: : : :_: : ＼: : : : : ヽ
.　　　／: : : : : : : : : :ヽ: : : ヽ: : : : : '.
　　　／　ヽ､: : : : : : : : : :ヽ: : : :,: : : : : !
　　/: ゝ＿＿＼八ﾍ: :i: : : : ' : : :!: : : : :!
　 , : :/: : : : : :!: |　　|: !: : : : : V : : : : : |　　　　　　　　　ｱﾙｪｰ？
　 |イ: :i: : |: : ﾊ_{　　Vl: :!: : : :ハ: : : : : |
　　 |: :ﾊ: :|: /　．　．Vl: : : :|: :l: : : : : l
　 ,.⊥'､l: :V　　　　　　　!: : : :V|: : : : Ⅳ
　 |　　ﾉヽハ　 ε　　／: : /　! : : : |
　ゝ　{___＿_｀ｰ, ｫ_.イ〔!:∠_　|: : : : !
　　ヽ　　!　!　//{___}ヽ／ /｀７ヽ: : : l
　　　｀ー|　V　V::.::.|　f'　{　/　/ ＼ !
　　　　　　丁!　,i!::.::.l　|　ゝr'"丁ヽ｀ｰ､
　　　　　　 ! j　j'|::.::.}　|　　 i､　 !: : ゝ__ノ
　　　　　 i/ , ! !::./　 |　　　}　 !: : : |
　　　　　　 V　| ∨　　ゝイ　　|: : : :!

　そういう、変わった感性の持ち主だった。

42 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:20:20 ID:HHSSyHUQ

　　　/ , : : : : : : :.i: : :,ｲ: .:.:. : : : : : :.l:.: : : : l: : i: l
　　./ /: : : : : : : :l: : :i l:.:.:i:.:. : : ､:. : lヽ:.: :l l: : :l :l
　　i :/i: : .: : : : : :l:-:廴i_ハ:.:.:.:ハ;斗-+- l:' : : :.ﾘ
　　l/ l : .:.:. :ヽ: : :lﾑl--l､` V:./ ´l:ﾑ--i､/ .:.: : /
.　　　 l .:./:.:.:. ＼ﾍ` ト::ｲ`　V　'/ト::ｲ l7:.:.:.:. :.{
　　　　l:.ﾊ:.:.:＼:.ヽﾍ￣´　　 i　　｀￣ /／>.:.:,､l , -‐ ― ､
　　　　 '　V:l:.:.ﾄヾｰ`　　､＿＿_　　イ- ':ﾊ/／　　　 .／
　　　　　　ﾊ:ﾄ:l ヽ:.＼　　　　　　　／/l:./ /　　　 ,, ''
　　　　　　　　　　ヽﾄ:.ヽ、　　　／lﾍ' , - '　　　 f
　　　　　　　　　　/´「 .i　` ー '　 .i ／　/　　　ﾉ
　　　　　　　　／　 i　 l　　　　／´　　{　　　　l　__
　　　　　　　 ,/　　　l／　　　　/　　　　‘　　,　.lヽ､ヽ
　　　　　／./　 , ﾍヽ　 _ .. -'-､__　　-－ '　　.i　　`､＼
　,　-　''　　/ ／　 / .／　　 _ ／　／　　 l　　ヽ　　i　〉
/　　　　　 ' ´　　　 /　　／´　　 ,ｨ　　　／ﾍ. 　　ヽ　l ./

　また、この皇帝は隣国インフェリアでは高い人気を持つが、それは彼が下着を発明したからだとされる。

　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　＼　　　　　　　　　　　　　　,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼／＼　＼　　　　　　　　／/
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヘ＼＿＼_　　　　　　　　／::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 >-‐'.:.:.:::::::.:.`ヽ　　　　 _ノ::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ .:.:.:.:.:..:`.:.､ヽ:ヽ;＼￣.:.:.:‡::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　 i.:.ぃいﾁ＜.:.::ヽ:.ヾ:::::〉.:.:::::::::/　　　　　　 _＿
　　　　　　　　　　　　　　　　 |:l:戍ｲﾋﾘハ.::::ハ:::V.:.:::::::::::!＿/￣`7.フ´　ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄﾄ､厂｀` 　 Vﾊ:::V^ヽ.:.:.::::!　/ 〈ﾟ〉〈　　　/ ハ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.:ﾄ､く⌒ヽ ∧:::V'　||.:::::/!　ﾄ､　╋＼　,' :l　j:::.＼
　　　　　　　　　　　　　　 __　 _ ＿＿_ |.l:::〉二 <　|::/　_」|.:://　　;　＞‐'⌒ヽ　:l/:/￣l:〉
　　　　　　　　＜)==（(N)）───‐|:|/　＼＼l/　厂ﾘ//　　,.′∧　　　 `く〈　　 '､
　　　　　　　　　　　　|:||　　　　　 l/　 ___　＼　V∧ﾉl/　　　　　　＼＿　　ﾉ　　､ﾄ､
　　　　　　　　　　　　 |:||　　　　　　　（(N)）ハ `〔只≦ﾌ´￣￣｀`フ　　/ヽ　し'⌒J l |
_ ＿＿＿＿＿＿＿＿_＿.|:|L_ ＿＿　＿ _」／　￣｀`ヽ､　`ヾミﾐこ∠　　　1　 |　　　　 )ﾉﾉ!
──ｧ──ｭ──ｧ──ｭ,ﾆﾆ二く￣＞ーく　　　　　　　　＼　`ヾミﾐこフ　 _入ノ　　　　 └'
￣￣＼＿／￣￣＼＿／1〒一' ￣二-孑'　　　　　　　ﾉ￣`7 _ ＿, ィ.:::::i::::.ヽ
　　　　　　　　　　　　 |:||　　　　／／　　　　　　 r‐::＜＿　ﾉ7 .:.:|:::/.::.:::::l::::::::|
　　　　　　　　　　　　 |:||　　／／　　　　　　　ﾉ:::.ヽ.:::::::::.`y'.:.:.:::ﾚ'.:.::::::::::l::::::::|
　　　　　　　　　　　　 |:||　／／　　　　　　　　「二ﾌ::.';::::::.:./.:.:.:::.ﾉ.::::::::::::::::|:::::::.|
　　　　　　　　　　　　 |:|K´く　　　　　　　　　_ﾉノ´￣｀1.:.ノ.:.::::::厂ス二二ﾆヽ:::」
　　　　　　　　　　　 ∠|:|（(ﾆ)）==ﾆﾆﾆﾆﾆﾆフ´￣「＼ V⌒ヽ　ﾉ─- 弐「＼ﾉ￣｀ヽ
　　　　　　＜)==（(ﾆ)）;|:|| 二7　　　　￣`フ´￣`ヽ「＼ﾉ／／　　　ﾄ､「＼ /(ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　　　　　　　　　　　＼＼ﾘ　　　　　　／　　　　|__ノ´　/ 　　　　 |　「＼/::厂
　　　　　　　　　　　　　　＼＼　　　　　／　　　　　／´　　　,′　　　　|_ノﾉ::::(⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　＼＼__,　'´　　　　　／　　　　 l　　　　 ∠.:.:::::::::::.＼　＼

　女性の騎士登用は、戦乙女の皇帝・斗貴子の御世においてはじまるのだが、

43 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:20:53 ID:HHSSyHUQ

　　＿|￣|＿　　　　　　　|￣|　 |￣|_　　　　|￣|　 |￣|_
　　|＿　　＿|__　　　　　 |　 |￣　　 |　　　 |　 |￣　　 |
　　／　＿　ヽ　　　　|　 |二ｺ ┌'　　　　|　 |二ｺ ┌'
　 ∠ /　/　　〉 |「￣＼ |　 |　o　ヽ「￣＼ |　 |　o　ヽ「￣＼
　　　|＿|　　ﾉ_ノ｀⊇.ノ|＿|､＿ハ/ ｀⊇.ノ |＿|､＿ハ/｀⊇.ノ
　　　　ヽ／　　　　／:／:./:.:.i:.:ヽ:.:＼　　ヽ/
　　ヽ／ヽ　　　 /ﾆ/= /i:＝.!.＝i.=ｷ.i　　 / ＼/
　　∧　　　　　 ,':./i:.:.:.:{ L:.:」|:.:.:」:.」|:.|　　　　 /＼ /
　　　　　　　　　 i:.:| ¨ ﾆ≧ ／ -―　ｌ:.!　　　　　　∧
　　　　　　　　　 |:.:iｒ'´//　ｊ　ｚ＝=、!:|
　　　　　　　　　 !ﾍﾊ//__ノ　、　　 A}
　　　　　　　　　ﾄｊﾊ　　 F＝┐ 　ﾚﾘ
　　　　　　　　　 | :.:.:へ　ゝ__ノ　／
　　　　　　　　　 | :.:.:|　.`j - 　イ
　　　　　　　　　 } :.:i:| ...ノ　　　' ､
　　　　　　　　,　i:::‐´　i一　　ーヾ‐‐‐--､
　　　　　　　 ;　　　　　　　　　　　　　　　i
　　　　　　　 i　,. ハ,--､__ 　　　 -'ヽ ,;　｜
　　　　　　　｜ V＼＼　＼―／／_Y　　|
　　　　　　　｜《＼　＼｀＼／_／　／i 　 |
　　　　　　　 |　丶,_＼ <　／／　／ /ﾉ　 |
　　　　　　　 |　　「￣ >／／__／＿/ｲ　　｜
　　　　　　　｜　 |￣　￣　　　　　　|i　　 |
　　　　　　　.i　　 |　　　　　　　　　　ﾊ　　 |
　　　　　　　j　　 /l　　　　　　　　　 | ',　　｀,
　　　　　　 /　　 | j　　　　　　　　　　ヽ |　　.'
　　　　　　,'　　　|./　　　　　　　　　　　',i 　　i
　　　　　 ,　　　 l'　　　　　 i　　　　　　i ,　　 l
　　　　　 i　　　/＿＿＿＿＿＿＿＿＿', , 　 .|
　　　　　.|　　 //＿　　　　　　　　　_＿_,'､　　|
　　　　　 | 　 ,'/　　￣|￣￣￣￣￣|　　 i ヾヽ.|
　　　　　 |　 /　　　　｜　　　　　　｜　　i,　|'- |

　彼女たちはまず戦士であって、己の肌がどう写ろうと意に介さなかったらしい。

44 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:21:20 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　ト
　　　　　　　　　　 | 　 `ｰ-　 __
　　　　　　　　　　 |　　　　　　｀ヽ.　 |＼
　　　　　＿＿＿,ゝ　　　　　　　　　ヽ|　 i＿_
　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ ＞
　　　　　　　＞　　　　　　　　　　　　　　＼
　　ー--一 ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　＼　　　　　 /　／j,.ｲ　　 ,　/ヽ.　,.　　　　ヽ
.　　　　＼_　　　 / |/ ￣　|　／∨￣Ｖヽ　　　＿_ ＞
　　　　　　 /　　　ｲ　ｨfj冖iヽ!/　　 ,ｨ冖ｉ､　V　ｉヽ
.　　　　　 / __ ィﾞ,.-!｛　iけﾘ　　　　　{ﾅり　｝ム/|＼|
　　　　￣　 .| { fﾍ　　 ‐　　　　　　‐　　 jｎ }｜
　　　　　　　 j／ヽ.|　/　/　/ ' /　/　/　/_,ノヽ|
　　　　　　　　 |＼　　　-―-　　ノ |
　　　　　　　　　　 ⌒,}＞　. ___ ,. r＜厂｀
　　　　　　　　　　　　　　,r‐|　　　 |‐-､
　　　　　　　　　　,　-''7´/´　　　　￣} ﾄ､ __
　　　　　　 r‐''´　／￣ヽ　　　,二ノ｜::|　 `ー┐
　　　　　／ヽ,_　〈　 rr'⌒'ﾍ.　/／￣ヽ:|　　　/ヾ
　　　　　 /　　〈　 ∨i ／,二).Ｋ::(´￣ )::ﾉ　　く　　|
　　　　 !　　　_ﾌ　ｿ／,r‐_う:＼`,三.'´　　__/　　|
　　　　 /　　　｜　　| ` ､　L／> r'´,二ヽ　　〉　　｜
　　　｢￣￣＼ | ／ﾘ　　　 r'´:::::と.. --､ﾄ､/--――┐
　　　 }―- ､　／　 .|　　　ﾉ＼:::::::└‐ｔ: }　＼-―- ｲ

　戦に集中できないという男性騎士たちの訴えを受けた、当時皇子であった圭一は

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　----　､, -- ､
　　　　　　　　　　　　　　　 , .:'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...: :､丶.
.　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:. :.:.ヾ丶ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ､:.:.:.:.ﾊ: }:.: :.:.: : ヽ　`
　　　　　　　　　　　　　　i:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ-l-ﾍ:ﾄ:./l7¨l':/:.:.ヽ: :i
　　　　　　　　　　　　　　l:.:.:.:.:.:.:.:l　Xl`ヽ　'　r-､'l:.: ,: :l: l
.　　　　　　　　　　　　　　l:.:.ﾊ:.ﾄ､ﾍ＿＿＿`__　l,ィ: :/V
　　　　　　　　r ､　iﾍ　　　ﾍヽl:ト.ヽヽ'＿＿` 7 ｲ　ﾚ'
　　　　　　r ､ヽヽ l .i　　　　ﾍl:`´ヽ.丶､__ .>'／　　　　　　　　 ,-､　iヽ　._　　　
　　　　　_　＼＼〉 `　l　／7　`ﾍヘl` ー- ｨ　　　　　　　　　　　ヽヽ l l .l l
　　　　　`､`ｰ`　　　　`　/,､-､....--l　　　　l,､　　　　　　　　　 , ､ i　'　l// ,‐,
　　　　　　 ¨¨l　ヽ、　ﾉ'　ﾍﾍ　　ヽ--､　,ﾍ`ヾ､-､　　　　　ヽヽ、　　`'／
　　　　　　　　ヽ.　　 i´　　　ヽヽ　　　` - ..ノ　 i i　ヽ　　　　　ヽ　ヽ　 i
.　　　　　　　　　 l　　l　　､　〉〉　　　　　 i l　　 l l　ヽ　　　　　`/　　, '
.　　　　　　　　　 l　　 l　　　ヽ//　　　　　　.l l　　ヽゝ　ヽ　　　　/　　/
　　　　　　　　　i　　　l　 /ﾍ/ﾉ　　　　　　　.l l　　　 .l　　＼　　/　　/
　　　　　　　　 i　　　l　∧¨ '　　　,　--－＿｣ `ｰ-､ l　　　`／　　/
　　　　　　　　i　　　　l/　 l　,　' , :-::::'::¨::::::::::::::｀::>､ヽ､　　'　　　 /
　　　　　　　　l　　　 .l　　 l/ ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::l ' ノ　ヽ　　　ノ

「ようするに見えなければいいのだな」
　と、胸当て、腰巻きに代わる下着を考案したと言うのである。男性用の下着も、ついでに作った。

45 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:21:51 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　 .!.:l.:.:l.:.:.l.:.:.:l　　　 ∠ ／;.:.:.:.;.ィ´‥‥ｰ､ゝ
　　　　　　　　　　　　　.!.:l.:.:l.:llll ／　　　, ∠:.:-‐'／　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　.!.:l.:lllll／　/ ,r--一,.fﾝ'´　　　　　　　 ,
　　　　　　　　／´￣￣/／｀ヽ　/ 　　ﾊ/　　　　　　　　　　 '.
　　　　　　　　ｆ　　　／/　　　　　　　ﾑｆ　　　　　　　　　　 '.
　　　　　　　 |　 ,.ｨくン′　　／,rtぅfに八　　丶、　　　　　　ヽ
　　　　　　 ,.イ rく }　　　／,rくr～'　rfんﾊ　　　　＼　　　　　　ヽ
　　　　　 ,.ｨfぅ　　Yf　　 / rｆぅrtｧrt-r'ぅくソﾊ　　　　ヽ. 　　　　　ヽ
　　　　,.ｲ},ﾊrふ　(r{　　ｆ,.ｲふ{rﾋぅぶrくry}､fﾑ　　}　　　/丶　　　　　　　｀､
　　　 {ｲ入ﾋ少う tﾑ　 {Y{　　ゞﾋ少ベzソ}　ヽ}　 ′　 /　　＼　　　　　｀､
　　　　Kぅ　｀⌒ 　 (ﾑ　 V　ｆYぶ7ぅ Y_ﾉ｀′() i /　　 / 　　　＼　　　　　 .
　　　　∨_fぶY}　　 (ﾑ__入　ゞﾋぅｸ rぅ fｱ　 ,.ｲﾍ、　 ′　　　　　　ヽ. 　　　　 '，
　　　　ヾﾋうソ () ,に(_)ﾆ} |` ＜. _____ .. ィ'´　 //∨　　　　　_,.　　'´ ヽ　　　　ヽ
　　　　　　｀ﾄ .__,.ｲ,.ｨ〈.∧_〉￣｀￣￣｀~¨ ''ー＜/　.}--一　¨´　　　　　　　　　　　　 }
. 　　　　ﾊヽ.／/　　　　＼　　　　　　　　　｀V　　　　　　　　　　　　　　 _,.　 ‐'
　　　　　｜∨　f　　　　　＼　　　　　　 j　　　　　　　　　　＿,.　　'´
　　　　　　 |　 '.　　　　　　　　　　　　　　　　厂￣￣￣￣￣￣
　　　　　　 |　　'，　　　　　　　　　　　　　　 ∧
　　　　　　廴＿!　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　 /　　＿ﾑ、
　　　　　　　 !　　　　 '.　　　　　　 / _rf⌒ヾ⌒ヽ.
　　　　　　　　　 '.　　　　 }　　　　　　 _,ﾑ'´　_ｘr┴＝=ﾐ､
　　　　　　　　　　 '，　　　　　　 _,ｨｆ'´ ()rf'´　　　　　　ヽ.
　　　　　　　　　　　ﾄ､_　　 _,r‐rtf´ fぶぅrv′　　　　　　　 '.
　　　　　　　　　　　{ {tにfにィｆう　 (ｆぅﾊV　　　　　　　　 '.
　　　　　　　　　ﾄ､く∧〉ぶYぅ　　 /　　　　　　　　　 '.
　　　　　　　　 ! ヽ　ゞに入)　 , ' 　　　　　　　　　 i
　　　　　　　　｜　ヽ.　　　　 /　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　 |　　　＼　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 |

　妙なところで芸術家精神を発揮するこの皇帝は、保温性や衛生面だけでなく、外見にも配慮して下着をつくりあげた。
それに感動したインフェリア人によって下着はさらに研究され、発展し、現在に至るという。

46 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:22:23 ID:HHSSyHUQ

　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／l:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:::.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..::l
.　 /.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::.:.＿:＿./　 1:.:.:.:.!::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ:,::-‐‐ 一:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:!
　 1.:.:./|.:.::l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.￣.￣{¨ ミ､{::.:.:.:|:::.:.:.:.:.j:j.:.:.,lィ.:ィ´ヽ:::::.:.:.:.:.:,'.:.:.:.:.:.:.:.:::::.:.:.:!.:.:.!
　 1.:/ １.:::{::.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:::.:.:.:.ィｚ=＝ｷ､.:A､:::.:.:.{.{／A´レ=＝､丶.:.:.j:.:.:.:.:.:.:.:::::}:::.:.:.!::.:.!
.　 !/　 |.:.::::､::.:.:.:.:.:.:.:.:!.／／　　　ヽ::ﾄ､ヽ:::.:.:.:.:.〃l１　　　 '.:::.∨}.:.:.:.:.:.:::::/:::::::∧:.:!
　ﾉ　　.!.:.::::ﾊ:::::.:.:.:.:.:.lヽ〈:.j　　 0 　ヽ、. ヽ:::.:.:,'　丿　。　　'.::ｲ.〉.:.:.:.::::::ｲ::::::::,'　ヽl
　　　人:.::l. ヽ::::::.:.:.:.l　ヽ:!　　　　　　　　ヽ:,'　　　　　　　ﾉ.ｲ.:.:.:::／11:::::/ヽ　 j
　　　/.　 '.:j.　　＼:::::.:',　｀､＿＿ ,　　　　　　　　､　　　　 /.::／　ノ! !:::,'.　ヽ
.　　/　　　　　　　ﾊ丶､ヽ　　￣￣　　　　!　　　　　゛ー‐ " ./イノ／| １1:,' 　　 '.
..　/　　　　　　　 ! /`ｰ.{｀ヽ　　　　＿　..　- ―――-､　　　 /- '　 1 1 ﾘ　　　　ヽ、
.../　　　　　　　　l l　　ﾊ　　　　/r--―――――‐ーﾍ　　./､　　　1 1
/　　　　　　　 ! !　　　!ヽ　　 {r '´￣￣￣￣￣￣｀丶〉／!　　　　1 l
　　　　　　　　　 | !　　　! {! 丶.{ゝ､＿＿＿＿＿＿＿ﾉ }! !´　　　　! j
　　　　　　　　　 ! 　　　ゝヽ、　｀ー､‐--------ｧ― 彡' ﾉ　　　　 1l_
　　　　　　　　／!　　　　　丶｀　　　　｀ .ｰ-‐ '"´.　'　,　'　　　　　　 {´丶、
　　　　　　／　 |　　　　　　　　｀　､｀　ー＝彡　'　　　　　　　　　 l.　　ヽ、
　　　　／　　　|　　　　　　　　　　／´r ' ´　　　　　　　　　　　　　1　　　　丶、

　圭一は、晩年には奇怪な言動が増えたことでも有名な人物である。

　　　　　　／　　　　　ﾄ､_,ィ　　　　　　/　イ　　　　/　　|　　 !　　　: : : : : : : : : : : /: : : : : :
　　　　〃　　　　　　レMﾄ.　　　　　/ くヽ1　　.:　 l　　 :l　　 !　　 . : : : : : /: : : :./: : : : : : :
　　　　〃　　　　　!　 |　　 !　ﾄ､　 .//　.∨　　: :　.l　　 : ! 　 !　　 : : : : : /!: : : :/ヽ: : : : : /
　　　　!'　　　 i　ハ　1　　 | /.斗　!　　　|　　: : : : :　　: :A--l､　　: : :　:/ l : : /　　l : : : /:
　　　　!　　斗‐1三ﾐｰ　　ﾉ'´ニl /:　　　|　　: /: . :　　 /＿　! ｀　 : :ヽ/ヽ、 /　　　l: : :.ハ
　　　　!　1.　　∨rf心｀丶　 ´f⌒ﾘ）: . : 　!　 : ﾊ: : : .　 :{.{!ﾄ心､ '.　: 　/　 l／` ＝＝!: /　 !
　　　　l　1: .　. ヽ{ orj　　　　弋リﾉ: :.イ: ﾊ　 :l　' : : : .　:!.弋りヽヽ : /　ノ　＿＿＿.∨
　　　　ヽ:ﾊ: : .丶ヽ￣´　　 '　￣彡: :/ﾚ'　'.　l.　ヽ: : . ! !　｀￣´　.∨　　　´厂￣l!｀｀ヽ、 /
　　　　　ヽヽ: : : :ヽゝ　　_＿__　 .ｨ´:/　　　 '. |　　ヽ : ﾄ､!　　　　　　　　　　ゝ､__ﾉ　　 ."/:
　　　　　　　 }ヽ: : :| :＞ｰ三'イ　| /　　　　ヽ、　　ヽ:!　ﾄ､　 /　　　　　　　　　￣￣　/: :
　　　　　　 r┴-ゝ |j!∧rf{´　 .》-!'―ュ　_　　　　　　　ヽヽ　ヽ　　　　　　　　／イ´
　　　　　 /　　/　ﾄ!/{¨1|レ彡´ﾉ　　/　　, ヽ　　　　　　　 ∧　　　　　　　　　　　　´
.　　　　 /　 ∨´　 !　j_∧／／　　 l　　/　　l　　　　　　__{.　｀ヽ　、　　　　　　　　　　　 ,
　　　 ,.ｲ　　/　　ノ / f　　l´o　　　 1　/　　　!　　　／´ ﾉ　　!　ヽ｀丶　　　　　　 ,　 '
　　 /　　 /　 ./　/ .f　　 !　　　　　l /　　　__!_　 '´　　 {　　　!　 !丶、　　　,　　'　　　　 /
　〈ヽヽ　 1　./　/　f　　 !　 _　 -‐ ' "´￣　　　　　　　j　　　 '.　|ﾉ　　￣　　　　　　　 /
　　＼＼ヽ|　{　/　.f　　／´　　　　　　　　　　　　　 !　　　ヽ!　　　　　　　　　 /
　　　｀ヽｰ!　! {　 f　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　　ヽ　　　　　　　　 !

　あるとき、筆をとらず、ただ完成した絵を見つめている皇帝に、
気遣った文官が「付け加えるべき色でも考えておられるのですか」
と声をかけると、皇帝は違う、と答えた。

47 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:23:14 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ' `-'　￣`'ヽ,
　　　　　　　　　　　　　, ―ｰｰ-.,　　／　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　/'`／￣⌒＼V/　:　／￣　　　　　ゝ
　　　　　　　　　／//::　　　　　|v: : : : 　　　　　　　　　 !
　　　　　　　　／ //:::::::　　　　 lγ'／　　　　　　　　　　ﾍ
　　　　　　,-ｰ'　 l l::::ヽ::::　　　 /::{//　　: : :　　　　　　　　l
　　　　　　 | l　　 ::ヽ:::::|::::::　　 /:l l::l: ﾊ : :/l/l:　　　　l　　|　|
　　　　　　 | !　　 :::::::::::|::::::　　 |::l 'l::ハ: ﾊ: :l: : 　　 : ﾊ　|　 l
　　　　　∧ヽ　　:::::::::::|::::::　　 l:::}: 'l　 v　l:ﾊ: :　　: :/:ヽλﾉ
　　　／ヾヽヽ　:::::::::::l:::::::　　l:::::::八'ヾ ___l l: :　ｿλ: : ﾉ　'
　　　ハ＼　＼＼:::::::::}:::::　　l:::::::彡 `''`　l::|: ／ﾉ7' l／
　　／／＼γ　＼`-- l:::::　　l:::j`　　　　　l:::::::　 |
　 / /_ - ／l__`'- ＿_`' l::::　　lr　　　　　　　l::::::　 |
　l　F- ' `　/ ﾐ-:/ 　/''kl:::: 　ヽ　　　　　　l::::::　l
　| ι　　　く/　 l￣ﾊ　 l:::　　 l　　　　　　　 |:::::　ヽ
　|　|　　　　ミﾐ / ／　ヽ'|::　　 |　　　　　　　|::::: 　ヽ
　|　|　　　　 |　K<　　　ヾ:::　　 |　　　　　　　 {:::::　ヽ
　|　|　　　　 l　 |　`　　　 |::: 　ﾄ ,　　　　　　ヾ::::::　 l
　|　|__-- ` ⌒`'''ヽ　　／ !::: 　 l　ヽ　　　　　　ヾ:::::　l
　ﾚ'　　　,.---　..., ﾄv'`　　 !::::　ﾄ-ミゝ　　　　　ヾ::::　ｌ
　 |　,.-`　　　　　lｿ|　　／ヾ::　|　 l>'　　　　　　ヾ::　ヽ＿＿ ,...,＿
./`<　　　　　　　| ハ__ヘ:::::l::　 '--'ｰｰ`'　,_　　　ヾ:　　　　　,_ ゝカ
ﾍ＿|,.-`------`L＿|l,,＿__ |::　　 ,,　ヽ＼ヽ　　　ヾ:-`'''''￣

「どうやったらこの絵の中の世界に入り込めるか、それを考えているのだ」
　そんな皇帝の、臨終の言葉は次のようなものだった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 ´／　＿.ヽ-― ､　　　　｀ー　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 /　--―7─ ､─ ﾍ──＜￣￣｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　 /　　　　 ′ . : 　　　'､　　　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 / 　　　　 l　, ﾍ／　 /　}　　'.: . }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { 　 / .:/　　　 /|/-　ﾍ: : /}メﾑ　　i､: '､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　:/. :/:　　　 l ,彡;三 |／　ミ､ '.　 j　ゝ＼
　　　　　　　　　 {ﾞ丶､　　　　　　　　　　　Ｖィ: :i: 　　,､ {　⊂⊃_＿＿ r⊃l} /
　　　　　　　　　＼　｀　ー　 _　　　　　　ﾊ : : |: ／　ト! f ´｀ー──ﾑ　 }′
　　　　　　　　　　 r`──　__　｀ヽ､　　　＞: :|/　＞　 {: : : : : : : : : : |　/
　　　　　　　　　　　｀ーｫ　　　｀丶､＼　/'"|: : :ゝーﾍ　＼: : : : : : ／／　 _＿
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　｀　＞´￣丁丁　　＞─-＞- ´∠　- ´__ノ
　　　　　　　　　　　　ゝ─ィ　　　　　/ ./　　　　l:.:.:|　／　　　　ヽ, -っ　_＿＞__
　　　　　　　　　　　　　　 {__／　　 {__ﾊ　　　　ﾉ:.:/./　　　　　､　V-' /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 {　　／／/ l　　　　|:ノ./　　､　､＼ノノj-/　　　-､　i　i }
　　　　　　　　　　　　　　　　｀´｀¨ゝ'¨¨ﾍ　　　 l　/　　　/77´l＿)'´/　　ォー＜ﾉノﾉ
¨¨⌒ヽ､__　　　　　　　　　　　 .／｀¨¨¨¨゜.　　 V　　　/.//　 !　　'　　 /
､,}-､　　ノ　　　,　　￣｀ー　´　　　　　　i　　 / 　　 /.ｲ´　　l ., ′　./
　　〕　 i　　　 /　　　　　　　　　　　　　 '.　/　　　/'　 i　　／　　 ./
.　 /　 /　　　/　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　/　　 i　/ 　　 ./

「紙を、紙と筆を用意せよ！　一字一句聞き漏らさず、間違えるでないぞ。ついに知ったのだ。
　絵の中へ、あの夢幻の世界へ渡る方法が！　よいか、まずは……！」
　（直後に吐血、痙攣、絶息。そのまま身罷られた）

48 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:23:42 ID:HHSSyHUQ

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49 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:24:15 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　 _　,　 ,_
　　　　　　　 /／-‐＿｀三=_
　　　　　　/ ヽl r　＝ ‐- _ 三‐
.　　　　　 ! //ﾊ「, 三ミﾐヾ　ミ
.　　　　　 Ⅳ//ｉ　＿_ ｀左､ﾐﾐ
　　　　　　ヾr‐,i ´tｚ‐　　　 !＿　　-‐ｚ
　　　　　､==ヽゝ､　　　 '_ / ￣￣ //
　　　　　　ヾ/　　ヽ､_'´ /::::::::::::::〃
　　　 , '":::/　　 _ノﾅ‐.｀´j_ヽ､::::::l l二ヽ
　　　/::::::rﾊ　　「ヾ､ヽ::: : /:::ヽ､＼::::::::￣＝ｚ
.　　 {:::::::i ヽ二ク!,Pミヽ二_ヾ:､ヽ＜;;ノ兄//ゝ､_
　　ﾉ,ノ:i　　　　i:::｀ヽ､ヽ―-＝＝-‐イ:://＿_　=-＿
　　!;;;;;;;;!　　　　!;;;;;;;;;;ノﾉ　ヽヽ::ヽi　｡!､ー‐ ' ´￣:::::::ー--､
　 /::::::/　　　　l ー‐'"ノ-､_ ヽヽ l ! ｡i　ヽヽー‐‐ '"´￣￣｀ヽ__
／:::::::/　　　　 |ゝ-'"´　　　｀ヽヽ! !｡i　　l:::::｀ヽ､　　　　　　　｀　‐-　＿_
_ノ/::/　　　　　|　　　　　　　　ヽlノ　　 i:::: : : : : :｀ヽ､　　　　　　　　 /　, ---
:::/::::!　　　　　!　　　　　　　　　_l L　　 !::: : : : : : : : : :｀　― -- ､. 　 l /
ノ'´　ヽ　　　 /:::ヽ　　　　　　　　｀l.「　　　ヽ: : : : : : : : :　　　　　　　｀-ゝ､　､＿
／￣　｀ー‐ '￣｀　‐- ､　　　　　　　',　　　ヽ_　　　: : : 　　　　: : : :　 : : ::ヽヽ::::
‐-＝=-　_____________-‐=ﾍ　　　　　　 ',　　　　'､:　　　　　　　: ::: : :　　: : ::::::｀-'::
:::::::::::|　| | H　 |　|　 ||　 | ヽ　　　　　 }｀ヽ､_　｀ヽ､　　　: : : : : :　　　　　: :
:::::::::: !　! !ハ　　 ! 　!!　 |　 }　　　　_ノ__l=ヽ__｀　‐- _ヽ__: : :　　　　　　　 : :
::::::::　:　 :::ー'　　:　　　　!-‐' , - '"´　　､､　　　　, ‐'´￣￣　｀　'　‐-　,_
　
　騎士皇帝と名高いバトラの後を継いで第十一代皇帝となったのは、

　　　　　　　　　　　　　　　＿_
　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
　　　　　　　　　　　　／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
　　　　　　　　　　　　　/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
　　　　　　　　　　　　 ,!;;;!ﾞ`''～^～ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
　　　　　　　　　　　　 |;;;|　　　　　ﾉﾘ　　　　　ﾐ;;;|
　　　　　　　　　　　 _ゞ;! r─-- ､　　,rｪ--- ､ﾐ;ﾘ
　　　　　　　　　 !ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀｀　,ｨ '"世ﾝ　｢ヽ
　　　　　　　　　　 !(,ﾍ! 　￣'"　　|:::.` ￣　 ,ﾄﾞﾘ
　　　　　　　　　　ヽﾞ､!　　　　　　!;　　　　 ,ﾚｿ
　　　　　　　　　　　　 `| 　　　 ^'='^ 　　　ﾑ'′
　　　　　　　　　　　ﾄ､　　ー- ─-:　　/|
　　　　　　　　　　　　　　i| ＼　　 ===　　 ,ｲ.:|
　　　　　　　　　　　　　　i＿､＼　　; 　／ﾘ.:;!~_>.;
　　　　　　　　　　　. 　`T''=:,,`Y'`ｰ─''ﾞ＜_.￣,r}ﾉ　　　　　　_,,,,,,＿＿＿＿＿　　　 ,
　　　　　　　￣ﾞl__, ､__,r儿'~ﾞi.| | :| f⌒ﾞし|（_ノﾉ|ﾞi､__　　_　 ,i'`ー---===,,,,,＿二ニニ''ー-z=
　　　　　　=''ﾆ"~//''''''l,ヽ二ノ,!.| :| ﾞ､＿_,,＞''"-'^ー`'''ﾅﾄ:┤　　　　　　　　　　　　　　　｢　　`i'
　　　　　　､_　　lﾞ l　　ﾞi Tｰｧ' ⊥.!`ｰｧ　,r'"　　　 ,,ｨ／,,ーｹ┬┬-,ﾆ,,＿＿　　　　　　　 |,,,,ｨ-f
　　　　　　　`ｰ:､ヾ､、　ﾞi 'Y"r⌒ヾﾞV ,r'"　　_,,ﾆ-''"￣　,,,-|`|ヾト､|　|ヾ |、,｢￣|￣｢~｢~｢~| ﾄﾄ;|_
　　　　　　＼　　｀`''＝-<⊥lLニ-┴┴''"￣　　　　,,-''"　ﾄﾞ|　| ｀|、|　ﾐ|、,|ヾﾐ| ミ|.ﾐ|　|､｣ | | |
　　　　　　　 `ｰ､_　　　　　　￣￣￣　　　　_,,, -''"　　　 |`|、|ヾ|ヾ|ヾ |ヽ| 、 |　 |､.|　|　|ﾞ| | |'

　嫡子の阿部高和だった。
「陛下のことは尊敬している」とは言っていたものの、その障害において女性を毛嫌いするさまは
父帝とは正反対であった。

50 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:24:54 ID:HHSSyHUQ

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＼レ''''jrTf"　　　　lﾐ::::::::
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｀`　ゞ:}　￣'互.ヾ　　}:j ん
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=-- /　　　　　　 l　 (ノ
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　　　　ﾞ､`ー‐'　　　　 ,'　　　　　　　＼
''"´　　　ﾞ､￣　　／ ,'　　　　　　　　＼
／　　　　ヽ＿_／::;' ,'　ノ　　　　　　　｀ヽ
　／／　　　　　ヾ_,'∠..,,__
／／　//　　　／´

　彼の皇帝伝は

「物心ついたとき、私の周りには手足の指全てを使っても数え切れるほどの女性がいた。
化粧の匂いで目と鼻が痛み、涙と鼻水が止まらなかったのを忘れた事はない」

　という恨みがましい冒頭ではじまる。

　　｀ヾr'"ヾミ､ __r‐^ヾ!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　'´￣￣｀ヽ、　　
　　　 }　＿_　　　　 i　　　　━╋━┃┃　　　　　　　　　　 r}ミ、　　　　ヽ
　 __　ﾉ,,,,＿　　,　　　｀ﾞ|　　　 ┃ ┃ ┃　　　　　　　　　　　　 / /　ヾミ､__　　　　|　
　ﾚY彡`ニニ'''"　7ーｨ1 　　　　　　　　　　　　　　　　　　）ト-ｨ　`--ヽｉi 　 |　
　!〈j彡　"二　　{二ﾞﾚ′　　　 ┃　┃　　　　　　　　　　〃　|'"i　`￣ﾐ/ ｉｉ　 |
　ヽ ! 　　　　　ｌ　 !, 　　　 ━━┛ 　　 !　!　　＿　　（( 　 | └　　lj|　ｉｉ　　ヽ
　/`ﾍ, 　　　､_ 丿　/从ノ!ｨ　＿＿＿＿＿_.-!　!￣　　　 _ﾉﾉ　 `､につ j　　　　　}
ノ　ヽ.　u ,,＿＿　i/　　　フ／＼／＼／＼l　!　!　　　 _　ﾌ' ⌒ヽヽ＿,.ｲ　　　（_.ｨ
　　　　＼　ー‐ ｀/ヽ､　　＞、／＼／＼／|　!　!-‐''"　　/　　　　ヾ| 　从ｉi 　ﾘ　〈　
、　i　　　ヽ､___／　／￣｀ヽ／＼／＼／＼| '"!　!　　　 |　　　　　｀ト　r‐ｿﾉﾙﾉ‐く　
　＼|　　　　 ,　-‐'"　　　　　＼／＼／＼／|　　!　! ／　 |　　　　　　 |　　（(　　　　ヽ
　　｀､　￣/　　　　　 i　　　　ヽ／＼／ヽ/　　 !　!　　　 !　　　　　 ',　　　　　　 i　ヽ
　ミミ　￣　__-‐　　　 ! 　　　 | ＼／＼/　　／ !　! 　　 |　ヽ　　　　ヽ｀ヽ　　　ヽヽ
　　ミミ　i 彡　　　　　　　　 | ／＼, ｲ　／　　 !　!　　　|　　ヽ　　　ヽ　!　　　ヽ,.',

　阿部の政事は治安の強化や街道の再整備、流通の向上などよい点はいくつもあるのだが、
女性に対する就業や転居の規制、結婚していない成人女性に税金を割増で課すなどの、
女性に対するあからさまな蔑視と冷厳な対応には批判も少なくない。

51 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:25:44 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ィ'"￣;.;.`ヽ、
　　　,r'ィ　　　　　　　r 　　　　　　　　/;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;ﾍ
　　　| ﾞｉﾞｉ　　　　.,r' |　　　　　　　,ｲ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.｢￣ `' ｰ-.､
　　　!､､(,'` ⌒,!lv　　j _　　　　 /　ﾙ,;.;.;.,.r‐--､;.;r､;.:L_　　　　　ヽ、
　　　／／ﾞｨ／　　'ゝ|::::!ｨ　　　　|　Ｌ_`"'、 __,.､ l;llﾍ!;f'　 ,　　　　　　',
　　/ !ッ.､ﾞｨi　　　　!､|::: |ﾞｉ '　　∧　ヾ=,!´ー≡″Ｌ/　　 !　　　　　 ',）
　　ﾘ,,r'`(,..,ﾞｨ　　　　　|__!|　ﾞｉ　,,/　　:::::ヽl 　 __　j /ﾍ　　 i!　　　　　,　 ',_
　　'(, 　　　　 ●ﾄ !　!|　　　' 　':::::::::::i!`く-‐' ,イ　　 ,./i l　　　　/　　 ',
　　　! 　,　　　ゝ　　　|| ″ '(,::::::::::::::..　ﾍ　￣ヾレ'"´　　l`ｰ　　　　ﾄ､　 i
　　!l _.j_　　i 　　ォ=r| 　ﾞｉ'Ｊ :::::::::::::: :::..　｀ヽ、',､　　　　l　　　　　 l　ヾ　l
　　,r'-- .,＼　　　／メハ　　ﾞｉ゛''Ｊ!l　!ﾞｉ　::::＼　￣ﾍ＼＿__!　　　　　 l　　　l
　′! 　 .,r'ﾞｉ:::ﾞｉr／:::／ |∧　　ﾞｉ　(,,_l!(,ﾞｉ　イ　＼＿`>-､_｣　　　 l　　l　　　　lヽ
　､ﾞ　,r'　　ﾞｉ::tr::／ _..ﾞｨ　ﾞｉ　　＼　　＼!､＼7　　　　 !　　　l　　l　　　　 i
　i 　　　ｬr　ﾗﾞｨーr`　　　　 ' 　　　　' 　　　　　　　ﾞｉ　　　 i!　　 l　　!　　　　　│─ 、
　j:、_..,ノﾞｨ:.:..,r' 　　ﾞｉ　　　　ﾞｉ　　　　　＼　　　　　'　　　i　　 l　　!　　　　　丿　　｀＼｀'i､
　ﾞｉ. : : :｀.:'ゝ　　　　ﾞｉ　　　　　,　　　　　　　　　　　　'　　i　　 l　　!　　　　/　　　　　 |: : .ﾞli､:
　　フﾆﾆ `　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　 l　　!　　　 /　　　　　 | : : ﾞ'k,:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ : :　ﾟ!i､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞl'i､ヽ,、.ﾞi､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　ﾞ''',,,,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ''

　そのような皇帝の性癖は、男性と獣に向けられた、といくつかの記録は伝える。皇族が抱える厩舎の視察に
訪れたとき、阿部は特に大きな馬の尻を見て「肉付きがいいな」と呟いたという。

52 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:26:09 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　 ,　-　－　-　_　　　　　　　　　　 /　 ,.--､　　　　　ゝ
　　 ───‐､　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、　　　　　　　{　　養　　入　　｛
　　　つ　あ |　　　 /::/￢ｰ-ｧy､_::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　ヽ　子. 　り　　　　）
　　　ぎ　　あ |　　 ./::/　　　　　〃/～=y､_:::::::V）　　　　　〈　に. 　ま　　 <
　　は　　・　|　 _/::/r;‐-...._　, （{ハ　　 `ｰ1:::!　　　　　　） `ー'　　し　　 r┘
　　継　　・　| /ri｀ﾘ　ﾞ'=ミﾆ､f′ {ﾄ､　　　　 j::::{　　　　　　（＿_　　　た ___ﾉ
　　承　　・　|{　ﾉv　　　　｀/　　"ﾐ_-ﾐ丶､ j:::::i　　＿ __　　　　jへノ⌒´
　　　だ.　　　 | い/　　　　ノ　　　｀ﾞヾﾐ｀ｰ!_:/´￣:i:ヽ:::::::i:｀丶、
　　ー―v‐一'　} ' 　　　 'っ;:､}　　　　 /厶 }:/:::::i::::i:::::::::i:::::::::ヽ
　　　　　　　ｿ　　　辷ｰ-､　　　　 ,ハ} //ト､:;i::::l::::::::::i::::i::::::ヽ
　　　　　　　ハ　　　　、｀ヾ‐　　　 /ﾆﾉ,ｲ/　!　ヽ:::}::::::::::i::::!:::::ハ
　　　　　　　ｉ　ﾍ　　　　｀'　"　　　　厶:公<___　!　 ∨::;:::::::i::::i:::::::::ﾊ
　　 ───- !　 i ヽ　　 /　　　　　／〃ﾌミこT´　{ト､∨:;:::/:::/!::::/::::}
　　　　　　 ) / 　 !　｀‐-　..＿,　イ　ハ/　　｀ｿxw´,ﾆﾐ∨:/::/:::|:/::::/
　　｀丶､　　　　 |　　　　　　　 /　　/、{　　 /　　￣｀ﾞV::/::::ｲ:::::/
　　　　　　｀　丶､!　　　　　　／ /　/　｀ヽ、ﾄ`ー'　　　　 ∨::/::|:::/
　　　　　　　　　　ﾄ､＿＿,.／　/　　!　　　｀ヽ､￣ヽ　　　,_V:::::j;/
　　　　　　　　　 j　,彡　　｀"'-　.._ 　　　　｀＜　　／ {:ヽ/__
　　　　　　　 / ,彡　　　　　　　　｀¨　''　ァ''" ¨ "'‐＜￣　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　 ,彡　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ、　　　　　ヽ

　また、彼は生涯結婚せず、有能な侍従であった道下正樹を養子として、次代の皇帝を継がせている。

53 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:26:37 ID:HHSSyHUQ

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54 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:27:04 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　 ,.．-──- ､
　　　　　　　　／. : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
　 .ｎi 7　　.,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
l^l | | ｌ ,/)　{:: : : : :i '⌒'　 '⌒' i: : : : :}
', U ! ﾚ' /　{:: : : : |　ｪｪ　ｪｪ　|: : : : :}
/　　　〈　　{ : : : |　　　,.、　 |:: : : :;!　　　.ｎ
ヽ　　　　ヽ-っ::: ::i　r‐-ﾆ-┐ | : : :ﾉ　　l^l.| | /）
　＞'´￣￣´　ゞイ! ヽ二ﾞノｲゞ‐'　　　 | U ﾚ'/／)
／ヽ､_ｨ-r―‐<　＼` ｰ一'´_|　　　　　ﾉ　　　／
.＼丁‐ｲ　　　ヽ､　ヽ=／　ヽ　　ｒニ　　　　|
　ﾚ'￣7　　　　　ヽィ'.ﾄ､　／￣ヽ､　 `ヽ　　　l
. !/￣７　　　　　/::::/　`'´　　　　/_＞、匸ニ/|
/厂~/　　　　　 /::::/ 　 _＿、　 .∧__厂 !jlヽ,/　|
　.l'〃　　　　　/::::/ . /　　　ヽ /ヽ､ l‐"_ lヽ､_／|
　.|　　　　　　/::::/ 　 !　抜　 | l､　｜／ ∧--／ヽ
　!　　　　　 /::::/ 　　ヽ､___ン .j　ア!、,r' /レ---┤
./　　　　　/::::/ 　　　　　　　　!/'　　　ヽ_ハｰ─ﾉ
　　　　　 /::::/ 　　　　　　　　/

　第十三代皇帝ヌケド、彼には五人の子供がいたが

55 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:27:31 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _
　　　　　　　　　　　　　＿　_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(´　｀)）＿
.　　　　　　　　　 , .:':{＠}:::..ヾヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-' 「､__ ｀f⌒ｰ-'⌒l!
　　　　　　　／ ´ ~￣~ ｀ヾ::.ヽ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／＼ｰ､ゞfﾆ薔ﾆｦ
.　　　　　　　　r.//, 'ハ　　ﾊiﾚ7〃ヾ::.､ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　//, '/　　　｀ｰ-=ﾍ､/メヽ
.　　　　　　　Ｌl ! { ノヽノ　｀ヽ l/|　!:厶l　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ ｌ! /ノ　　　｀ヽ　ヽ._ ｌ i|
.　　　　　　 /Vi 小●　　　 ●　ﾉｌ下､_〕　　　　　　　　　　　　　　　　　｀i |ｌ ●　　　 ●　　ﾂﾒﾉ
　　　　　　　 j||l⊃　､_,､_,　⊂⊃　i !__ﾄ　　　　　　　　　　　　　　　　　｀|l⊃　､_,､_,　⊂⊃/ |/
　　　　 /⌒ヽ__|ﾍ　　ヽ._）　　j /⌒i !＿　　　　　　　　　　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　　ゝ._）　　{ﾐ'/⌒i
　　　　　　＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│;; ::＼　　　　　　　　　　　　＼~/　≦}＞,､ __,　イﾞｧ/~~/
.　　　　　　 /:::::/|　|:: :: ::{ 薔 }:{ﾍ､__∧ |⌒⌒　　　　　　　　　　　　　（　　｀ｱ | ｌ＞＜ｌ　|ﾍ､_ ∧
　　　　　　＼< ＼|:: :: :: ∨:::/ヾ::: :: > |　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ<　　ヽ /：| 　人　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　【第一皇妃】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【第二皇妃】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌＜二三三三三≧　　　　　　　　　　　　　　　　r￢､_r￢､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨三三三三三三７　　　　　　　　　　　　　　r‐┘:.:._;: -―辷｀丶、　　＿＿_
　　　　　　　　　　　　, -―― - ､ _　　　　　　　　　　　　　　　　∨‐' ´￣￣二二ﾕ＿　　　　　　　　　　　　/:.:.:／　 ,　　　〕:.:.:.:｀丁|:.:.:.:.:.:.:｝
　　　　　　　 ∠,-‐ '´￣￣｀ヽ､｀ヽ　　　　　　　　　　　r=＝ﾆ二ニ三三三三三二≧　　　　　　　　　　 |:. /　,　 l 　　 l|└-､:.:.:.| |:.:.:.:.:.:｢
　　　　　　　／.::／::./:.::.ﾊ::.＼ヽ　＼　　　　　　　　　｀ヽ三斗‐〒::￣｀::.:‐＜三／　　　　　　　　　　　∨　/ ､ |　l　　 |　 |　]:.:.| |:.:.:.:r┘
.　　　　　　 /:.:./::.::./::.〃　ｙ::..ヽヽー｀　　　　　　　　　　/:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ヾ:.::.ヽ､ヽ　　　　　　　　　　　　 |　ﾄ､ |＼ | l　/／| ｛:.:.:| |:.:.:.ﾉ
　　　　　　　　〃.:ﾉノ　ﾂ　｀ヽ l::/::.|　|:.|　　　　　　　　　　〃:/ﾄノ `ヾﾐ､｀ヽゞ:ヾ､:ヽ|　　　　　　　　　　　　　ｌ　 | Ｎ ●ヽｌ/´●!ノlヽ| |:rく
　　　　　　　　|:l::.!ィ●　　　 ●ﾉﾘ::.:.|　|:.|　　　　　　　　　　ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|:l:i|　　　　　　.　　　　　｀ヽ|｜　､_,､_,　　　ﾚlＯ/Ｙ⌒ヽ
　　　　　　　　ヽヽ⊃　､_,､_,　⊂⊃ﾘ:} *{:|　　　　　　　　　　　ﾚ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃:`ﾒ:ﾉ　　　　　　　　　r‐-vﾍ.＿_｣ |ヽ､　ヽ__｝　 _/ |レ':.:.｀て_ﾉ
　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　　ゝ._）　/／/⌒i |:|　　　　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　　ゝ._）　　/:./⌒i　　　　　　　　　{　r┘:.:.::{_:.| |:ヾ＞‐-＜　7´　}:.:.:.:.:.:_:_）
　　　　　＼_/　 i * i＞､ __,　イｧ/ ヽ/ ｝|　　　　　　　　＼ /　ﾚ'｀＞,､ __,　イﾚ/ ヽ/　　　　　　　　　ヽ､):.:.:.:.:.:.:〕にニｺ　 ○　く_rイ∧:.:.:.:} ﾄ､
.　　　　　＼./}　 {:〉 {＞＜} {ﾍ､__∧ |:|　　　　　　　　　＼/::::{i´ 〈/iﾄゝ　|}:ﾍ､__∧　　　　　　　　　　しﾍ:_/´:.:.:.:≧√　∧｀ヽくく/:. ヽく | ｌｌ
　　　　　　　　く.::{ * }:|i　i介i　iｌヾ:::彡* i:|　　　　　　　　　　　｀i:::{|　　/| 　　|}ゝ　ノ　　　　　　　　　　　　　　つ:.:.:（(_/ 　 /:.:| 　ヽ:.:.:.:.┌'´| |｜
　　　　　　　　　　　　【第一皇女】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【第二皇女】　　　　　　　　　　　　　　　　　　【第三皇女】

56 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:28:04 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　 , -――‐-v冖v-―――- ､
　　　　　　　　　　　　く: : : :r＞―^ｰﾍノ）=＝ﾐ : : : :|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_)-―￢ニニ￢､r､}rﾍ
　　　　　　　　　　　　rｸﾍ:／　 ,　　　 ,　ﾋr┬- ､: :/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 ,′　　´￣、｀Y　 l
　　　　　.　　　　　 rｸ : :/　　 /　　 l　|　厶:ヾ､:_:》 :＼　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 /　　､　　 l　くﾊ　|
　　　　　　　　　　 K_:_:/　 / ,′　　l　|l　 | 厶 : : : : ／　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′ ,　l　! 　 ,　|　、 |　 l　ｌ｜
　　　　　　　　　　　 /|　l/| レ1　 / lﾒ､_/l　 l|ヽ､／ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　|　|　|　/| ∧__ﾊ｜　|　| |
　　　　　.　　　　　 /　l　|イ＼|　/ /／｀7　ﾘ=ミ＿＿〉　　　　　　　　　　　　　　　| |　 l　| l７/ ｀ヽ　､|　｜ | |
　　　　　.　　　　　厶イ＞l | ●　　′● /| /ヽ、｀二}　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧　|Ｎﾍ、!/　●　　〉　 ,′l｜
　　　　　　　　　　く// ,小⊃ ､_,､_,,　⊂⊃=＜|　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 ´　ﾊjﾐYｼ､_,､_,, ⊂⊃　 /　 l| ＼
　　　　　　　　　　　 {_{_fて(ﾍ　　ゝ._）　　ｨ　/⌒i } 匸´　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　lﾍ　　ゝ._）　　j　/⌒i　l| 　ヽ
　　　　　　　　　　　　/⌒ヽ__＞,､ __,　イァ/　 / ｀￣　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ_l　l__＞,､ __,　イ　/　 /　ヽ}　｀､
　　　　　　　　　　　　＼ // : : :_:_∨_:__: :ﾍ__∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　/ l　l　 | }≧≦‐| ﾍ､__∧　　｀ヽ､ l
　　　　　　　　　　　　　// : : { {:r介､: :}}:ヾ:::彡'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　l／ {^ーﾒ‐┤ヾ彡' ヽ　　　ヽl
　　　　　　　　　　　　　　　　　【第四皇女】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【第五皇女】

娘ばかりだった。「戦乙女の皇帝」斗貴子という先例があったのだから女皇帝でも不都合はなかったはずだが

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.　 -――-　.._
　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿　　　　　　　ｒ''´_,. -=ミ､__　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　,. -'"´　　　　　　｀¨ー､　_／´￣＿ .Y- 　｀ヾ､　　　ﾍ
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　 _y' r-'´￣::::::::｀ヽ､　 >ﾄ　＼　　ﾊ
　　　　 ,,.-'"　　　　　　　　　,,.-'"｀　Y／::::;:::'::::::::::::::::::::::::`ヾ､　　　}､　　ヽ
　　　/　　　　　　､＿_,,.-='"　　　　/:::::;::':::::::_,..イ´l:ﾄ､::::::::';::::＼ -Kﾍl　　＼
　　　i へ＿__, j　　　" γ⌒ヽ　　 /::::::,ｒ''"´'　　　ﾘ　ﾍ:::::::'､:::::::ﾍ　　 |　　　ヾ
　　 ./　γ⌒ヽ　　　　弋__　ﾉ　　 i:::::/_￣ヽ　　　 '′　 |:::::::i::::::::::|　　 !　　　／
　　/　　弋__ ﾉ　　　　　　　ヽ////,|:::;' ' ヾ　　　 '-､　　　!:::::::}::::::::::| 　 /　 ,ｲ
　 //////.，　　人　　　　ノ　　　ヽ{ ""　　　　 __ ＼　ﾘ::::/::::::./_,／ヽ／::ヽ
　,'　　　　 '､,_,,ノ　 `─-‐'ヽ　　　　　ﾍ　′　　 ´ `ヾ　ｿ:::/::::.／人:::::::::::::::::::::}
　i　　　　　　｀､　 _y──‐{　　　　　　ヽ　ｒ､_　　"",／イ:::／'"´:::::::ヽ::::::::::::::::＼
　 ' ,　　　　　　ｉ_/　 / ＿人　　　　　　＼`´ 　_にﾍ_ｒ‐＜_:::::_:::::::::::::::＼:::::::::::::::ﾍ
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　　　　’､　　　　　　　　　　　　　　　　 r"j~´: : : : : : : : : : : ﾄ､ゝ::::::::::::::::::::::j:::::::::::::i
　　　　_,ｒ‐'´入　　　　　　　　　　　 Y´/: : : : : : : : : : : : : : l 7:::::::::::::::::::::::|::::::::::::|
　　　/　　/´　＼　　　　　　　　　　　　（ / : : : : : : : : : : : : : :.ﾉKﾄ､::::::::::::::::::::|::::::::::::i
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皇帝は長女の婚約者であるやる夫を次の皇帝とすることを発表した。

57 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:28:45 ID:HHSSyHUQ

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　　l 　ヽ、　　　　　　　　ゞ-ｲi､ヽ二´.ノ /┬〈　 l-｀ｰ〈　{ 　 __l＿_＼
　　|　　　ヽ　　　　　　　／　ヽ｀' ―- ´／　＼lー　　　|　　 | 　 |　｀
　　ヽ/　　　　　　　 , ｰ''´ ヽ　　　＼＿／　　　／l二,　　ヽ　/　､ﾉ
　　　　　　　　　 /＼　　　＼　　 |::::|、　／　　ヽ　　ノ＼
　　　　　　　　　　/__｀ｰl　　　　＼ハ::l ＼/ 　　　　厂,二／ヽ
　　　　　　　　　 /_　＼_| 　　　,rｰ'　 `-ー' ﾆ⊃　　　 lへ　　／ヽ
　　　　　　　　／　　｀'r. |　　／　　　　´￣-‐く　　　　 | ､__￣　 ,∧
　　　　　　／￣＼_　ﾄ|､／ヽ　　　　　＿二丁　　　/|　､＿_／__ﾍ
　　　　　　ヽ⌒＼_＿／｀､　l_, -ｰ'´|::::| 　　　　　」ハl、　　／　∧

　ある時、初老の皇帝はやる夫を皇宮に呼びつけた。

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　/'‐i i三i j´　
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　| ｀─､:::､::ヽ　　　　　　　　　　　　 [::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨
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　帝国の政事を担う高官達を両脇に並ばせて、皇帝はアフロを撫でながら尊大に言った。

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　　 i　`‐iｒ‐l`='　|　 ,,,,, l!-‐く;;::::::::
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「やる夫卿……。余は皇帝だが、卿に対しては一人の義父でもある。そこで卿に頼みたいのだが、ほれ、
市井の者たちがよくやっている、お義父さん、私に娘さんをください、というあれを、余にも是非やって
ほしいのだがな」
　婚約自体はすでに済んでいるので、「遊び」の域を出ない行為である。

58 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:29:31 ID:HHSSyHUQ

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　　|　／ .ｲ '（ー）　（ー）　u|
.　　 /,'才.ﾐ).　（__人__）　／
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　／＼　ヽ　　　　　　　　　ヽ

　やる夫は半ば呆れたものの、皇帝に命令であったし、それなりに理解も示したらしい。

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　素直にその場で頭を垂れると、「どうか、娘さんをいただけないでしょうか」と言った。

　　　　　　　　　　　　＿＿,．--_-_- ．__
　　　　　　　　　　_∠/ _v__｀¨´ _vv_ヽ.__ ¨' -．_
　　　　　　　　 ,ｨ´r_　　ｲﾊ｀_,､__ ﾊﾊ　　 _｀ヽ.　　¨ ‐--ｫ
　　　　　　 ,ィ´ ´ﾊ ,ﾉ￣￣´　　￣￣ヽ､ﾌﾍ' ヽ.__　　　 |
.　　　　　 /ﾍア´￣|.:.:.:.:.:.!.:.:.|.:.:.:.:.＼.:.:.:.:.｀ー､　_､＼　　|
　　　　ノi,ｨ´:/.:.:.:.:.| .:.:/!:|ヽ.:',.:.:＼.:.:ヽ..:.:.:.:.:.: ヽ.ﾊ¨ ｀ー'‐- ､　＿__
.　　　　|_/:!.:.:!.:.:.:.:.:ﾊ.:/ﾉ.:| .:',∧:ヽ.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:.:ヽ:｀¨Tヽ._=Y= _二_Yｨ　ﾝ
.　　　 / !:!|.:.:|.:.:.:.:.:|::|'/.:.;ﾊ.:.:ﾊ:|＼:＼:＿:.ヽ.:.:.:. i.:.',:.:',.:.:＼￣¨ ‐．_￣
　　　ｲV|:|:!',.:l.:.:.|.:.:|::,'.:./　!.:.l |:!-‐＜_｀ヽ｀.:',.:.:. |.: |､.:i､＿.:ヽ、.:.:.:.:.:￣¨
.　　|'ﾍ |:|:!:ヽ',.:.|ヽ|ﾉ-,''¨｜ﾉ l:!　＿　ヽ|､.:.|.:.:/.:.:|::',:|、.:.:￣￣.:.:.:.:.:.:.:.:
.　　/　 ,!:l:ヽ.:.ヽ.i／:|/　 _」'　ﾘ　＿, -z'　Y.:∧.:.:!ヽ!| ＼_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.　 ,'v_ 代:',､:ヽ.:.ヽ.:.:i!　 _,ﾉ　　　　￣´ 　 ,':,ｲ/ﾊ.:|:::::i|＼.:.:.¨ヽ.＿＿
　 {,ﾎ　|　',ﾍヽ＼:ヽト=''´　　　　　　zxx /'´,'ノ:::|/￣¨ ‐-．＿_.:.:.:.ヽ.￣
　ヽ　ﾉ　ヽ', {＼｀ヽ＼_zxx　　`__ ,．　　人＼__::::::::::::::::::::::::::::￣￣￣
　　ﾄvヽ　　＼ヽ.＼:｀ヾ.￣　　　　　　／| :::＼＿｀¨:::::‐-．＿＿＿＿_
　　ヾ｀ |　　　　　｀ｭ､`.:､｀マ'ェｧ､‐-‐''´　 jヽ＿＿_｀＞､‐-．＿＿＿＿_
　　　｀¨!｀ー- ､／.::.::`ーY｀ｧ-}｀'‐‐x― '´　ﾄ、,、,、:::::::::＼＿
　　　　ヽ、＿__ヽ-=､_,､f'/_ﾌｧ＝ァｿﾄ＝,ゝ､__} /ｲー--､:::::::::::｀¨ ‐-．__

59 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:30:02 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　,.．-──- ､
　　　　　　　／. : : : : : : : : : ＼
　　　　　　 /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　　　,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
　　　　　 {:: : : : :i '⌒'　 '⌒' i: : : : :}
　　　　 .{:: : : : |　ｪｪ　ｪｪ　|: : : : :}　　　　　　　　　　　　「駄目じゃ」
　　　　　 { : : : :|　　　,.、　 |:: : : :;!
　　　　　　ヾ: :: :i　r‐-ﾆ-┐ | : : :ﾉ
　　　　　　　ゞイ! ヽ二ﾞノｲゞ‐′
　　　　　　　　＼` ｰ一'´丿＼
　　　　　　Ｙ´⌒` r‐-‐-‐/｀ヽ、≡＝─
　　　　　　 |; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡＝
　　　　　　 .|: ; : : : .| ｀~`''.｀´ ´“⌒⌒)≡＝ -
　　　　　　 .|; ; ; ; 人　　入＿ノ´~￣ ≡＝ -
　　　　　　　 l ; ;／　　 //　／''　　≡＝─

60 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:30:35 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　 ,　--　､_　　
　　　　 /二二　ヽ｀丶　　
　　　, ｲ/　　　l',ヽ}　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／-　イ､_
　　　ヽl| ｌ |l　ナﾚl|ヽ.ｲ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : (
　　　　ｌl十_ﾚ'弋ｿﾘ /￣Y´､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : : ::;:;: ;: ;:;: ; : : : ::ゝ
　　　　l ｌ弋） ;_ｧ /| {.　ﾉｌ, ィ´￣￣＞、＿ , ―:ii|　　　　　　　　{:: : : :ノ　--‐'　､_＼: : ::｝
　　／｀ﾄ个 ‐rィ_〕　Ｙl /＼　　一二三三/::::::::::{i|i| 　　　　　　　 {:: : :ノ ,_;:;:;ノ､ェｪヾ: :::}
　 /　ｒ'　 | / T,ｨ⌒)　{ |　　} 　一十二三|!:::::::::::jl|　　　　　　、　　ｌ: :ﾉ　／二―-､　|: ::ﾉ
　」　 |　　/ Y´ /「　／/ !　|　　　 | ￣「Ｔ￣￣　　　　　　　，,･_　　|　/／　￣7/ /::ノ
　Ｌ.＿j　少个i´ ｔ.Ｚ　,'　l　ヽ.　　ｌ　　|　l　　　　　　　, ’,∴ ･　¨　〉(_二─-┘{／
　　　//　{.　 l├‐}　∨ ,.'　　 !　　 i 　 |　l 　　　　　､･∵ ’　　／､／/|　￣￣ヽ
　　 /　　＼ |/: :.j／　/ ,' 　　',　　 ',　ヽ｜　　　　　　　　　／　　 //　|／／＼〉
　　,　　/ /､: : : :/　　　 /　　　｝　　ヽ　 | !　　　　　　　　/　　　 //　　 /＼／

　直後、激怒した第一皇女によって「玉座ごと蹴り落とされた」と言う話は、現存する全ての記録に
共通しているので、間違いや誇張ではないだろう。

　　　　　　　　　　 ,.．-──- ､-──-
　　　　　　　　／. : : : : : : : : : ＝　　　　＼
　　　　　　　　 /.: : : : : : : : : : : : : : ─ヽ　: : ヽ
　　　　　　 ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : 三' , : : : :',
　　　　　　 {:: : : : :i '⌒'　 '⌒' i: : : : :}　i: : : : :}
　　　　　　 {:: : : : |　ｪｪ　ｪｪ　|: : : : ＝|: : : : :}
　　　　　　 ..{ : : : :|　　　,.、　 |:: : : :-　:: : : :;!
　　　　　　　　ヾ: :: :i　r‐-ﾆ-┐ | : ::＝　| : : :ﾉ
　　　　　　　　　ゞイ! ヽ二ﾞノｲゞ‐′ゞ‐′
　　　　　　　　　　__　│` ｰ一'´＼／__＿
　　　　　　　，-　　＼　　 '.'r‐r‐､／　　　/｀丶､
　　　　　／　 i 　　　＼　「「 l| 　　／　　　 l ＼
　　　 / 、｀ソ!　　　　　 `　|　|. l|　／　　　　　l-7 _ヽ
　　　/＼　　,へi　　　　　　/　 |　 ',　　　　　　 |_厂　_ﾞ:、
　　 ∧　￣　　!　　　　　/　　 |　　',　　　　 | .r'´　　ヽ、
　　,ﾍ　＼_,. 　ノ　　　／＼　人　　7＼　　　 |ｲ　_／￣ヽ
　 i 　＼　　　ノ　　　ヘ　　ヽ|:::|`'/　 /＼＿　　　　_／⌒ヽ

　どうも、これだけを言いたいがために、このような場を設けたらしい。
　この皇帝は懲りずに、その後も臣下に無理難題を言っては困らせ続けたという。

61 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:31:16 ID:HHSSyHUQ

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62 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:32:06 ID:HHSSyHUQ

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i:.:i.:i.::.:i.:i.:.::i.:.::/レｒ'ﾅ'//　i|ｒﾃｭ. |:|:i:.:/.
.:.:i.:i.:::i.:::i.:.:i:／i:ｒﾆ;,.// 　/.ｒｲ;|`|:.|:i:ｲ
:ハ:i:.i.:.:::i.::.:|',ｒ|ﾘﾝﾀ'´　 "　iｿ;} .|:.ﾙ/
i:.:.::i:.:ﾄ.:.::ﾄ.::ﾒﾘ;;;;;i.|　　　　..,`"`.|:|_
.:.:.::ﾊ.::ヾ:.:ﾄ;i,`=;="　　　　 '　 ./|:|
.:.:.::ハト､ヾヽ､　　　　 -‐''　,ｨ':.|ｒ|
.:.::/.:.:.:i.:.::.:.:＼.'` ‐　､_ , ｒ;i;.:.i.:.:ﾄi|
.:.:/.:.:ハヾ.:.::.:.:＼_,ｒ‐;､.i　ヽ､:.i:.::| i|.
:/.:.:ｲ　ヽヾ.:.::.:.::.|i.i　　iﾄﾐｭ､ヾ､:::ヽi|
.:.::./|　　＼__.::.:.:`ﾐ､;. `-､i iｒ'＾ｒ､:ﾄi| i|
:./　.|＿,,,,,,,,,__`-､.:.:.:` ﾐｭ　.ｿ　| .|_`∨
/　　|　　　　　 `ー＝=ﾍ`V::: 　　`i　 .
　　　|　　　　　　　　　 `ヽ:::::　　　｝
　　　 |　　　 _,ｒー‐- ､　　＼_,,;- ,_`ｫ

　第十五代皇帝は、桂言葉。帝国においては二人目の女皇帝である。

　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:ｉ:.:|Ｗｗﾊ.:.:.:.ヽ.:.:ヽ
　　　　　　/.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:/.:.:/ｉ:.:|　　　 !.:.:!:.:.:.:.:.:.:',
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　　　　　ｉ.:.:/:.:/.:.:/.:.:/:.:,.斗 //　ｉ/ --､　ｉ.:/:.:.:.:.:.:.:!:ｉ
　　　　　|./!.:.:!:.:.:!.:.:/イ　　//　　/　　　｀ﾒ､ |..:!.:.:.:.:!:|
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　　　　　ヽ |.:.:ｉヽ:ヽﾄ　ｖ':::::}|　　　　　ｒ':::::ﾘ　|/:.:.:.:/!.:|
　　　　　　 |ｲヽ..＼ﾄ.　V少　　　　　　ｖﾆｿ　厶イ:.:.!.:|
　　　　　　/ |:.:.:.:.:.:.:ﾊ　 :::::　　　､　　　:::::　 /ﾉ:.:.:.:.:.:!.:|
　　　　　 /　|.:.:.:.:.::!:.!ﾍ、　　　ｒ　ｧ　　　　/:.|.:.:.:.:.:.:.!.:|
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　　　　 /　　|ｒ―‐-､!:.:.:.:.:.:ｉ`　､.　 '´|.:.!.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.!.:|
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　 /　 ∧:::::::|　　　　|:∧ ＼　　　　 ./　　/:.:.:.:.:.:.:/::::::::::::∧

　「平和と幸福の時代」と讃えられるほどの善政を行なったこの女帝は「情の深い方であらせられた」と
婉曲的に評されることが多い。それは、多くの史書に共通して書かれる次の文による。

63 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:32:37 ID:HHSSyHUQ

　　　 /: : /:: : :./: : : :.!:: : : !: : : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : : |: : : : :|: : : :|: : : | ,: : : ',: : ::ヽ : !
　　　|: : |: : : : : ,,=''".＼: : /|"''=:;,ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /" _,=､ | :/　|:./,=､Ｖ: ..|:.: : : | V
　　＜ : _: : : /　 ((;･.,;)|/　　ﾚ((･.,;) |:./ ヽ: : |
　　＜:: |. 小{　　￣　　　　　￣　　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　､　　　　 {ﾊ/　／⌒ヽ_ノ） ) ）
　　　　　＼_!　　　　　　＿ '　　　　 !!　　 ,'　;'⌒'ー''´
　　　　　　　ヽ　　＼ｰｪｪｪｪｧt　　／　　 |　i|　　　　 (⌒)
　　　　　　___,ｒ| ＼　､＼＿｀ヽ／　　　ﾉ ,'.!　　　　ﾉ ~.ﾚ-r┐､
　　　　／:/::::| ＼ ::::: ＼＿｀＼　＼'、　.／ //､　　ノ__　 |　.|　|　|
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧.＼､_＞'´　ノ'´ 〈￣　　｀-Lλ_ﾚﾚ
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /"''-　 `ｰ一''´　　　￣｀ー‐---‐‐´

　あるとき、言葉は良人を「浮気をした」として、

　　　〔_￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣〕
　　　（￣￣￣￣ι￣￣￣￣　　.:.:.:.:.）
　　　　（　　　　　 ι　　　　　.:.:.:..:.:.:. ）
　　　　　（＿＿＿＿＿＿.:::.:.:.:..:.:.:.:.:.:.）
　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　_＿＿_〔从从从从从从〕_＿＿
　　　　| 　　　　　　　　　　【○】　　　|
　　　　|_＿＿＿______＿＿＿＿＿__＿__|

　煮えたぎる湯を満たした桶を抱えて宮中を追い回した。

64 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:33:08 ID:HHSSyHUQ

.　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : : |: : : : :|: : : : :|: : | ,: : : ',: : :ヽ : :!
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.: :: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!jニﾆｺ| :/　|:./iﾆニＶ: :|.: : : | V
　　＜ : _: : : / 〈fｴ:ｴi |/　　ﾚ fｴｴ)　|./ヽ: : |
　　＜:: |. 小{　　　　　　　　　　　　ﾚ{:.| ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　＞　　　　 {ﾊ/　.V
　　　　　＼_!　　　☆　　　　　　　 !
　　　　　　　ヽ　　 !ー―‐r　　／
　　　　　　___,ｒ| ＼　｀ー―'　／
　　　　／:/::::| ＼　ヽ _￣ィ ´ 　　　　　　 (⌒)
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　　　　　ﾉ ~.ﾚ-r┐､
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､　ノ__　 |　.|　|　|

　また、あるとき、良人を「他の女と親しくしていた」として、

　　　　　　　　　　　　　　 ,. -―――- ..
　　　　　　　　　　　,.　´: : : : : : : : : : : : ｀ヽ.
　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　 /: : : : :/: : : : : : : : :: : :i::､: : : : :ﾊ
　　　　　　 ,' : : : : /: : : : : : : / : : : !::ﾊ : : i::: :i
　　　　　　　 i : /: : /: : : : : : : / : :/:/!i::::|: ｉ :l::: :|
　　　　　　 l :/i: :/:l : : /: ／/ : /:/ヾﾚ"! l: :l:::: |
　　　　　　 |/ :! : : |: :/_:/__/: :/':/＿＿| l: i:l::: :l
　　　　　　 |: : | i : |:/! /　/ :///　　:::::::ﾘ:/ !::: l
　　　　　　 |: ､:ヾ: :N ﾚ=:､／.〃 ,.ィ=‐-､ﾚ : |::: |
　　　　　　 |: :ヽ: ﾘ代::::::ﾉﾞ／　　弋:::::;ﾉl:: /| ! |　　　　　　　　, -―‐-
　　　　　　 |: :::ﾊ: : :ﾄ---､,.- ､　　 {i__,/::::/|::!l:::|　　　　　　 /　　;;；′
　　　　　　 /: :く |: : :|　‐ ´　／￣￣ ./:::/::|｀l! :!　　　　　　　/ .:. ；;」
.　　　　　　/／´ '|: : :|､　　 /　　　　/:::/:: |　| __ゝ､　　　　/.:. ;;･;」
　　　　　 /i　　　 |: : :| }ヽ.　!__　　＿i:::,ｲ::: :!／　　i 　　　/.: 　；」
.　　　　 //　　　/: : : !'　　 }　｀Y´　 |::i |: : :| ;；　　 l.　　 / .:;∵」
　　　ハ　　 / : : : |　　　l　　|| ／ l::| l: : :|　.　　　i.　 /.: ;・；」
　　　 /: :::ヽ.　/ : : : /　　 /　　 l|　；;|:l .|: : :!/ 　　 l　/.:.: 　;」
　　 ,': : :::::,}. ': : : : /　　 /　　 __!r.､　l:|　!: : |ﾊ；::　 |/　　;；」
　　 !: : :／: : : : : /　　 / 　 r { .{　{） |:!　l: : |.ﾉ　　;/¨;`:ヾ/
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　　 |l ∧ :| / 　 / l　　// ｀　￣　　　　;;;;;;;|　;;;;　--､ｿ

　さび付いた剣を握り締めて宮中を追い回した。

65 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:33:43 ID:HHSSyHUQ

　　　 /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
　　＜ : _: : : / 〈　{} 　 |/　 .ﾚ　{} 　} |:./ヽ: : |
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　　　　､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　 {ﾊ/　V
　　　　　＼_!　　　　　　＿　'　　　　 !
　　　　　　　ヽ　　　Tﾆｰ‐‐‐,‐''　／
　　　　　　___,ｒ| ＼　｀二二´　／
　　　　／:/::::| ＼　ヽ｀_⌒ ィ´
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､

　また、あるとき、良人を「他の女と話していた」として、

　　　　　　　　　　　　　　　,'　　
　　　　　　　　　　　　　　 (:'
　　　　　　　　　　 ',　　)）
　　　　　　　　　　　 }　 /(
　　　　　　　　　 ,'　ﾉし': :ヽ　
　　　　　　　　　（(,ｲ: :　　:: :V）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ -‐　´＿￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　､ゝ: :　　　: :(ﾉ}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/￣￣￣￣//´￣　　 |
　　　　　　　　　　ヽ: :: :i　 : :: :/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //´￣ヾi 　// !　　　　　 |
　　　　　　　　　ゝ;:; !:;从;ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 　　 / ヽ＿ノﾂ　//　!　　　　　 |
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　　　　　　　 ι|　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |￣￣￣￣ | !Yヽi　　 / /.│
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　　　　　　　　 |　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　 | !　ヽヽ/ /　　.|
　　　　　　　　 |　　　 j　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　 | ! 　 .〉　.〈　　 |
　　　　　　　　 |　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　 | !　 / .∧ ヽ　 |
　　　　　　　　 |u. 　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　 | ! ./ ./　.ヽヽ　|
　　　　　　　　 |　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　＿ -‐ | !/ ./　　　ヽ_） !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |≦´　　　 ,!_!ゝ'＿,,.　 -― '

　右手に松明をかざし、左手に油を満たした壷を抱えて宮中を追い回した。

66 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:34:18 ID:HHSSyHUQ

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　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
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　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　　　　､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　 {ﾊ/　V
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　また、あるとき、良人を「他の女を見ていた」として、

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　　　　　　　　　　　　　　　　　'､￣_　　_.,!　__　　　　　　 .r-,.　　＿　　　r －､
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　　　　　　　　　　　　　　　　゛,ﾌ　.,.　 |　　｀j ../　　　　　　 ', ヽ　 | .l　　'､ヽ、
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　（　) 　　｀ー'′　　　　`ー'　／　　　| ｜）　　　　　　　　（　 /　　）　　￣￣　　　　　　　　ヽ
　 i' | ゝ　　　　　　　　　　　 γ　　　　ﾉ　Ｌl、　　　　　　　　　　　l　/　ノ　　　　　　　　　　　／ヽ　|
　 | ヽ⌒　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿_|＿＿）__ｒ⌒ｌ　　l⌒i＿＿,..!-'一´　　　　　　　　　　　／　　＼＼
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　獰猛なジュウシマツを三匹ばかり引き連れて宮中を追い回した。

67 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:34:58 ID:HHSSyHUQ

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　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
　　＜ : ｣_: : / 〈　（・）　|/:::::::ﾚ（・）　}|:./ヽ : |
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　:::::::::::､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　::::::::::::::::::::､::::::::::::::: {ﾊ/　V
　　　　　＼_!　u 　　　　＿　'　　　　 !
　　　　　　　ヽ　　　／　　｀t　u ／
　　　　　　___,ｒ| ＼　 {　　　　/　／
　　　　／:/::::| ＼　ヽ｀_⌒ ィ ´
　　／::::::/::::::|　　＼u　　´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､
::::::::::::::/:::::::::∧　　　　/二＼　|::::::ヽ::::::::::::＼
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ　 /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::!

　また、あるとき、良人を「他の女のことを考えていた」として、

　　　　　　　　　 /ﾐ/
　　　　　　／、_ ノﾐ/
　　　　　 /::::::::::::::/ﾐ/ 　＿＿
　　　　　/::::::::::::::/ﾐ/ ／　 | |　ヽ
　　　　 ∧:::::::::::/ﾐ/ {ヽ＿ﾉﾉ::＼ｊ＼
　　　　∨ ﾍ::::/ﾐ/　{::::::::::://:::::}__ )
　　　　　 ∨　ﾉﾐ/　ﾍ::::::://::::／≦三ヽ、
　　　　　　　 /ﾐ/　　ﾍ:://∠／====ヽ} ヽ
　　　　　　　ﾉﾐ/　　　　 ≧ソヽ三三∨/　ﾍ
　　　　　 }ニ∪　　　　／ ,　ヽ三∨∧　　ﾍ
　　　　　 {ニノヽ__＿／　／　　／ヽ　ﾍ＿ﾉ
　　　　 /ﾐ/　／彡i ヘ　_＿／＿ヽ/ ﾍ彡}
　　　　 /ﾐ/＞´ ∨/　　ﾉ;;;;ヽ／　＿＿{三彡}
　　　{￣ｿ＿／ ∨二´;;;;;};;;;ヽ　//￣}二ﾍ二ﾍ
　　　{＿lｊl ＿／＿＿}}／｀￣＼ハ　/三∧ ﾍ
　　　 /ﾐ/ 　　　　　　　　　 l　 l / 　ﾏﾐ　ﾍ
　　 /ﾐ/　　　　　　　　　　 |　 /　　　ﾏﾐﾍ　ﾍ
　　 /ﾐ/　　　　　　　　　　　　　 |　/　　　 }三ﾍ　ﾍ
　 ./ﾐ/　　　　　　　　　　　　　　　l /　　　　 }三ﾍ　ﾍ

　甲冑に長柄の斧という姿で宮中を追い回した。

: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : : : |-|l―|-ヽ-: : : ヽ: : : : : : :＼: :.＼
: : : : : : : : : :/＼: : : : : : : : :.:|: ハ :|　　＼: : : :ヽ: : : : : : :.ヽヽ:.＼
: :|: : : : : : :/　／l: : : : : : : : ﾊ:l　 |:|二二､ヽ: : : l: : : : : : : : ヽ＼: ＼
: :|: : : : : :/／　 |: :|: : : : : :j |:l　 |:| {::::｀ヽ＼: : :ﾄ､: :＼: : : : :l　＼|
: :|: : : : : :|' |　　 .|: :!: : : : :./ .ﾘ　ﾚヽ::::::::}　〉:.:.|　ヽ: :ヽ: : : :|
: :|: : : : : :| .| ／´l: :|: : : : /　　　　ヽ｀ｰ'　ハ:.:j　　ﾄ|: :|ヽ:.:.:|
: :|: : : : : :|／-､ヽ|ll:: : : :/　　　　三．"￣　　V　　ｌヽ| ヽ :j
: :|: : : : : :|{:::::::::ヽlハ: :./;;　　　＼　゛'　　　　　　　ｌ　}|　 V
: :ヽ: : : : :| ＼::::::ﾉ／V　　　　　　ヽ　　　　　　　　　|_/ｊ
: :: ::ヽ :: : lｒ‐､_,／ "　　　　　．　j　　　　　　　　　|_ﾉ
: :: :: ::ヽﾄ　lT~　"　 ,　　　,　　　　　　　　　　　 j
: :: :: :: : | ＼l　　　　　;;;　　　　　　,=＝ヾ、　　　 /
: :: :: :: : |　| |　　;;;　　　　　　　 /_,-‐"^ヾ　　　 /
ｒ――　|　| |　　″　　　　　　　 | | 　　　｀ー-/
ヽ￣ヽ l　| |　　　　　　　　　　 | |　　　　　　 /

　この奇行は、かなりの間続いたようである。

68 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:35:34 ID:HHSSyHUQ

￣―＝＝＝━＿＿＿￣―　＝＝　￣￣　　　　　　　　　　＿＿＿￣―＝＝＝━＿＿＿￣―　＝＝　￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　　＿＿＿￣―　　―　　　　　, '　　／" ｀ヽヽ　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , '　 //, '/　　　　　ヽﾊ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　r川ヽ､ |i 〃　{_{　＼、　／ﾘ| ｌ``、
　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　＼　　|i　|　|　（ ◎）|ii|（◎）从!」＿＿＿￣―　　――――　＿
　　　　　　　　　　　　　　　_/　ﾐ　ヽ　|i`从⊂⊃ ､_,､_, ⊂⊃ヽ」
　　　　　　　　　　　　〈__／　.　|　　|i从ヽ、　　(_.ノ　/ﾉl
￣―　　―――　＿＿―＿＿　 /　　　　　　　　i⌒彡イ＿＿￣―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　／ ⌒彡＿.ヽ　 .＼
　　　　　　　　　　　 ._＿　　 r　／　　　　|／ｰ､彡　彡　　　　　　　　　　　＿＿￣―
　　　　　　　　　　　."ヽ |　　i,　　　　　　ﾉ　　　.＼＾　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　| ヽ./ ヽ､_../　　　/　　　　　ヽ､__ノ
　　　　　　　　　　　　彡/　　／/　　.／
　　　　　　　　　　　　　　ヽ､_.／ ./　／　　　　＿＿＿￣―　　―
　＿＿＿￣―　　― 　　　　 ./ ／
　　　　　　　　　　　　　　　.ノ.＾/　　ﾀﾞｯ
　　　　　　　　　　　　　　　|_／
＿＿＿￣―＝＝＝━＿＿＿￣―　＝＝　￣￣　　　　　　―――￣―＝＝＝━＿＿＿￣―　＝＝　￣￣

　これが、憤怒を顔に滾らせ、衣の裾を跳ね上げんばかりに駆けた、というのであればまだ理解もできるのだが、
この情景を見た者たちの感想はほぼ一致している。

　　|.:.:.i.:.::.:i　　/i.:.i　 i.:.:.:.:.:.:/ .//:　　　　|:|.|.:.:.:.:.:i.:.:.:.:|
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　 |ヽ,:.i:.i:.:.iｒ'´i:::||::::ー::ｫト　 /'´: :ｒ:=‐-;/ `.|..:.:.:.://.:.i.:::|
　|.:.:.:ヽﾄ,i.:.:|.:.:|ｒ=(.f"::"j'ﾄ /::　　´ ｒ'f"ｦ:ｫ;;j|.:.:／/.:.:..i.:.::|
/.:i.:.:i.:.ヽ,ﾄ:.:.ヾ:i::::`''"~´:::　　　.:　''"`''-''::x ﾘ,ｨ:.:/.::i.:.::i.::.:.:ﾄ,
.:.:i.:.:i.:.:.::ﾄi`'ト､:.ﾐ､_　　　　　.:i　　　　 .ｒ''´;::'.|／:.:.i..:.:i.:.:.:.:i.:|
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.|.:.:i.:.::.:.:i.:.:.::i.:.:´.ト､::::　　　'''　‐.''　　　　／.:.:.::/..:.:.:.i.:.:ｉ.:.:.:.:iヾ､
.:.::.i.:.::..:.:i.:.:.:.:i.:.:.:.:i.:.`::::,_　　　　　　 , ｒ'´::i/.:.:./.:.::.:.:.i.:.:.:i.:.:.:.:i ヾ､
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.:.:.:.i:i.:.:.::.:.:i.::.:<´　　 .i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:　_　 /.:.:/.:.:.:.:.:.:.::.i.:.:.:.:.:..::i.:.:.:.:i　ヾ､
.:.:.:.i.:ｒi:.:.:.:.:.:i.:.:i　　　 i´~'　　　　/´.:.:/.:.::/.:..:.:.:.:.:.:.:i`'-,.:.:.:.:.:i.:.:.:.:i　　ヾ､
.i／i:.:.::i:.:.:.:.:.:i.:.i　　　ヽ､　　　　　　/i.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:i　　ト､:.::..:.i.:.:.:.:i　　ヾ､
'i. 　i:.:.:.::i.:.:.::.:.:i..i　　　　ヽ,　　　　/.i.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i　　.|　 .＼.:.:i.:.:.:.:.i　　ヾﾞ､
..i　　i.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.::.:i　　　　ヽ　　 / i.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i　　.|　　 /.|.:.:i.:.:.:.:i　　ヾゞ,

「涼やかな笑顔の中に、どこか虚ろな幽鬼の如き眼差しをしていた」
「衣の裾を乱さずに歩き、通りがかった女官には優しげな言葉さえかけていた」

69 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:36:10 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　 _,,,...----..,_
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　　　i:::;;::--::;;:::::`ｰ-､;ﾄ､:l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 iヽ __,.!:;;;;;;i;;i;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;i
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　　i:/::::::::::::::::::::::i::::/:::::::::!:l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !:;;;;;!::;;-‐''´ヽ;;;;;;;;;l;;ヽ;;;;;;;!
.　 i:i:::::::::::::::::::::::::l;;;:ヽ::::::::l.:!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,l-i''ﾚ'¨::''ヽ:::::ヽ;;;;;;;l;;;;ヽ;;;;;!
　 l:::!:::::::::::::::::::;;;;;;!:::::ヽ:::::::!l　　　　 __r_-‐'¨ヽ､__　　　　　　　　　　 ! ﾗ-!;;_-‐_;;;;;;i::::::i;;;;;;;;;!;;;;ヽ;;;;!
　 !;;;!::::::::::::::::::;;;r'i;:::::::ヽ:::::`!　　　ヽｚ'''´　　 /::::¨''‐-,,__　　　　　　し';;__;;;;;;;-‐::::::!::::::l;;;;;;;;;;;;;;;;;`;､!
　 !;;;!::::::::::::::::::;;;!;;!::::::::::ヽ::::l　　　　　 ¨ヽ´____!::::::::::::::::::::::￣¨ｰ '''''''''''´::::;;;;:::::::::::::::::::l::::::::!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`､
　 !;;;!::::::::::::::::::;;;!';;:::::::::::::ヽ:l　　　　　　　　 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::;;;;::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;_;!;;;;;;:::!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ﾄ､
　 !;;;!:::::::::::::::;;;;;;!;;::::::::::::;;;;;;;!　　　　　　　　　　 ¨''‐--:;_;;;;;;;;;;::::::::;;;;;;;;::::::::;;;;;;;;;_;;;-''´i`ｰ;;;;;;::::!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l `､
　 !;;;;!::::::::::::::;;;/;;:::::::::::::::;;r7　　　　　　　　　　　　　　　 ¨''-::;;_;;;;;;;;;;;;_;;::-i'''´::::::::::::::l:::::::::::::::::!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;! 　i
　 !;;;;!:::::::::::ヽ;;!;;;::::::::::::::::::l′　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣　　 !;;;;;;:::::::::::::!::::::::::::::::〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:!　!
　 !;;;;!:::::::::::::::`!;;;::::::::::::::::::!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;;;::::::::::::::l::::::::::::::::`!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l

　言葉は生涯この良人と別れず、離婚話も一度も持ち出さなかったらしい。
　良人がそういうことを言い出さなかったのは純愛か恐怖かで意見はわかれるのだが、
女帝側に関してはいまだに謎とされている。

70 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:36:47 ID:HHSSyHUQ

<ｳﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾏｺﾄｸﾝ?　ﾈｪ、ﾏｯﾃｸﾀﾞｻｲﾖ?

<ﾔ､ﾔﾒﾛｺﾄﾉﾊｰ!　ｺﾞｶｲ､ｺﾞｶｲﾀﾞｰ!

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　よい船ですなぁ
　|　　　（ー）（ー）
.　|　u.　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　／￣￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　まったくですなぁ
　　ヽ　　　　　ノ　　　　/　　⌒　　⌒ ＼
　　 i⌒＼ ,__(‐- ､　　　/　u （ー) ::::（ー)ヽ
　　 l ＼　巛ー─;＼　　| 　 :::⌒（__人_）⌒:l
　　　|　｀ヽ-‐ーく＿）　　＼　　｀￣´　／
.　　　 |　　　　　　l　　　　　 i⌒＼､___ ィヽ
　　　　|　　　　　　|　　　　　.l ＼　巛ーﾞ‐;＼　　　　　　ザパｧアｧｧｧ‐─────‐‐‐ ‐ン
　　　ﾘー──‐‐t_＿__.　　| 　ヽ-‐≠ー '′
　　　　l 　 "　~￣￣⌒ヽ｀ヽ.|ﾞ￣￣⌒ヽ￣ヽ
───`ー───ｿ　　|　 |┴‐─-r　 |i'　 |───────┐
　　　　　　　　　　　|　　|　 | 　　　 |,＿|, __|　　　　　　　　 |,
　　　　　　　　　　 |＿､| __|.　　　　（´＿)ﾞ＿)　　　　　　　 |,、;──‐─────‐───────‐─
　　　　　　　　　　l'＿__)_＿)　　　　　　　　　　　　　　　　,゜ '≒~ﾟ ⌒ ~　"　~　￣　ｰ　　　　　～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;　　°｡ ;从ヾｰ~　　～"~ 　　　～
ﾟ　　　　　　　　　　　°　｡　゜　｀　　　｡　 '､从;_ﾟﾉ'～~　　～´⌒　　　　´～
　）;　　;ﾟ　　｡　　;　从　､　,j ´ヾ｡'~～〆";､～ｯ)ヾ
　ｿ　人´;　ノ'～､~ ｿ〆´(　　ゞ　～　　　　､～　　　～' ⌒　　ー
〆～ヾ､゜～　　　ヾ　　～´　"　　　,ﾟ
　ﾘ'　　　～ー　　　　　～'　　　　　　ｿ～　　　　　ｰ～

　この頃、こういった奇行の際に、宮中の人間は港を臨み、「よい船ですなぁ」「まったくですなぁ」と惨劇から
目を逸らしたことから、こういった惨劇を『nice boat』と暗喩するのが流行ったが、マイセルフユアセルフ帝の
治世が始まってすぐ、その風潮は廃れた。おそらくよいことであろう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　＿＿＿＿＿＿＿_
　　|　＿＿＿＿＿_ ／￣￣￣￣￣￣＼
　　| |　　　　　　　／　　　　 .::::::::::::::::::::::＼
　　| |　　　　　　 /　　　　　 ..::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　　ﾌｫﾛｰﾌｫﾛｰ
　　| |　　　　　　.|　　　　　 ...:::::::::::::::::::::::::|
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　　| |＿＿＿＿　ヽ　　　　　.....:::::::::::::::::::::::<
　 └＿＿＿／￣￣　　　　 :::::::::::::::::::::::::|
　　|＼　　　 |　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::|
　　＼＼　　＼＿＿＿　　　　　 ::::::

　ここで私が念を押しておきたいのは、彼らは皆、善政を敷いていたと言うことである。
法に欠点があれば官僚を集めて修正させ、税金を取りすぎることはなく、兵を怠けさせることもなく、治安を維持し、
魔物を撃退し、他国との交渉には堂々たる態度で臨み、民には寛大に接し、定刻の平和維持に努めたのだった。

　それゆえにこそ、彼らの欠点も、愛すべき短所として揶揄されてきたのだろ……。

71 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:36:49 ID:YHEagYME

こええ・・・エピソードが進むほどに（ヤンデレが）悪化してんじゃねぇか

72 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:38:04 ID:HHSSyHUQ

【おまけ】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「　　騎　　士　　皇　　帝　　バ　　ト　　ラ　　と　　は　　」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　原作：川口士「ライタークロイス」１巻より抜粋
.
.
.
.
.

73 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:38:51 ID:HHSSyHUQ

==||===========||===========||===========||======
　 ||　品　Ⅱ Ⅱ , ||　日　〔ﾒﾘﾒﾊi)　品　Ⅱ 　Ｖ ||　日
==||===========||======(,　∀ )===＿__===== |======
　 |l 日 ,彡ミミミ　||　日　　lつ〔〕ｌ)＿l＿＿ｌ＿　 ||　　Ⅱ
―――（　　::ー）―――――――‐ (∀　ﾚi―‐（(iﾘiﾊ――
　　　　 l　　　_つ[_]　　　　　　 ,ｒ―/ ,：　 !　　 (-‘ ,iｊ
￣￣￣（,,　　ヽ￣￣￣￣￣￣ |　[,ゝ)≡０≡i]!ﾞｆuu,,l￣￣
　　　 ━┳━_,）　　　　　　 `ー‐'しl　ｆ━　 (ｨｰu`━
―――　 ┃　―――――――――‐　し'――‐ ┃―――
　　　　　￣￣　　　　　　　　　　　　　￣￣　　￣￣

勇者英傑従えて　　　　　　数多の魔物を打ち倒し
眠れぬ夜は限りなく　　　　民の平和を守りせむ
鉄貨に横顔刻まれし　　　　戦場の皇帝バトラ

貴族平民隔てなく　　　　　　数多の女性を宮に入れ
眠らぬ夜は限りなく　　　　　漢の偉業を打ち立てぬ
自伝に乳房を論ずるは　　　濡場の皇帝バトラ

誰が呼んだか騎士皇帝　　　誰が呼んだか乳皇帝
聖蛇の下でも騎士を揃え　　乳を語るか

74 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:39:43 ID:HHSSyHUQ

　　　　　／　　／　　｀丶　　＼　＼　　＼
　　　〃　　 /／　　ﾊ　　＼　　＼　ヽ　ヽヾ
　　　, ',/ 　　 / 　 / /　'、　　　　　　＼ ',
　／´/ ／　　　 /ﾚ′　ヽト、　 l　　 '.ヾ　 l |
　　　/ｲ　　　 /!　　　　　ﾘヽ}＼　l　 i　;　　 |ﾘ
　　　　!　i　　{　ﾊ|-‐　　　｀￣¨ ヾﾚﾊ｜ ;　　リ
　　　　V | {　 Vｬt ァ'　　　　ｰft ｧ　}　ハ　ﾄゝ　　　　　　　　　　　　　……ないだい、あれは？
　　　　､ﾊヽ {　｀¨` 　　　 ´￣´　ﾉｲ{ｰ}　ﾊ|
　　　　　　ヽ|ﾍゝ　　　 }　　　　　　　　f ノ /
　　　　　　　　 '.　　　　､ .　　　 (二_｀`ヾ
　　　　　　　　　ヽ　　 r―‐ -.　　　　l〉､　':,
　　　　　　　　　　＼　｀二 ´　　,.　_⊥ ゝｰヽ
　　　　　　　　 ,ゝ､　　　 ′ { _ ,=＝ﾆ　V
　　　　　　　　　 /:.:.ﾊ｀　 ´　　　 {{〈　､　　　 V
　　　　　　　　　　/:.:.:;':.ﾊ　　　　ヾ',_つ、　　 V
　　　　　　　　／/.:.:.:ﾚ'　}　　　　　　　7¨{´ヽ　　ﾏｰ.:. . _
　　　　 _. . .:.´:.:./.:.:.:.:|　 ′　　　／.:.:.:.＼ l 　　ヽ.:.:.:.:.:.:¨.:.:. ._
　_..:.:.:.¨:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:ト､　　,. --／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:、　　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ

　騎士登用試験を受けるために上京してきた少年
　　　　　　　　　　【　夏目　貴志　】

　　 /./ |:.|:.:.:./:.:/:.∧:.:!:.:.:.:.:.:.ﾊ:.:.: ﾊ::.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.::.:.ヽ.:..:ヽ、
　　 |:.|　|:.|:.:.:|:.,.ィＴｆヽ.:!:.:.:.:.:.:|_｣ ⊥⊥._.:|.:.:.:.:.:ヽ.:.:|:.::.:.:.:Ｎ.:.:.:.＼
　　ﾚ　 |ﾊ.:.∧| |,≠ミ|ﾊ,:.:.:.:.:| ヽ:|　ヽ.:.`ﾄ､:.:.:.:.:!:.:|.:.:.:.:.:|.:.＼:.:.:.|
.　　　　 |:.:Ｎ|:.ﾊ.ヽ {::::::ﾄヽ.:.:.:.| 　≠テト､|:.ｉ:.:/.:.|:.:|.:.:.:.:.:|.:.:|　＼|
.　　　　 |/　Ｖ:.|　 |Ｖｒ|　＼:|　　ﾄﾊ:::ｒ } 〉Ｖ:.:.:.|_.|:.:.:.:.:.:|.:.:|
　　　　　　　　Ｖ　 .ゝ‐' 　　　　∨こｿ　　!.:.:.:| ヽ:.:.:.:.:|.:.:|
　　　　　　　　 |　｀｀｀　’　　　　　' ' '｀　　　|:.:/　八:.:.:.:|ヽ|　　　　　おまえ、バトラ知らねえのか？
.　　　　　　　　 ',　　　　､._ ＿　　　　　　|/／.:.:.:/|.:.|
　　　　　　　　　＼　　Ｙ　　 }　　　　 __ //¨.:.:.:.:.:/　Ｖ
　　　　　　　　　　　＼　　ｰ　',　-＜ ´: : : ￣＞くﾘ_
　　　　　　　　　　　　 _＞＜´ : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　ｒ＜´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　 ∨: : : : _,.　- ――- ､--: ､: : : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　＼／―‐　､　　　　　｀＜: :ヽ: : : : __/
　　　　　　　　　　／.: : : : : : : : ＼　　　　　　　￣￣/´

　夏目と意気投合し登用試験のコンビを組むことになった帝都の少年
　　　　　　　　　　【　平賀　才人　】

75 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:40:11 ID:HHSSyHUQ

　/ /ﾊ　　ヽ　　　　＼　ヽ　 :.:.､　ヽ　　　　　　　　　　 l　　　 }　l
　ｌﾊ|∧　　　　、　　　ヽ　 :.,､ :.:.:.:.丶.:.:.:.　　:.:.　:.　　　　 l 　.:　ﾊ l
　∥ ! :.:ヽ＼　､ヽ:..　　 ':.　:.l:.ﾍ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:..　.:.:.l.:.l:.　　　　| .:.:. ,'　ﾘ
　 |　l.:.:|.:.:.＼＼丶:.:.:..　.:}:.:.:.:l / ﾊヽ:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:l:.:. 　 .!.:l.:.:.:./
　　　 :.:lヽ:.:ﾊヽｨfi､＼:.:.:.:､:.:.:.:lﾚ'´ﾞ| l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:l:.:.:.:.:ﾉ:.:.:.}.:′
　　　ヾ　＼ヽﾍﾘ' ＼＼:.:.:.:.:.:.l｀;　! l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.l:.:.:.:.:.:.:.ｲ/
　　　　　＼　 }　′　ヾﾊヽ:.:.:.:l　/ ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〃　　　　　　　　　　それは知っているさ
　　　　　　　 /　　　　 }ハ:.:ﾘ　 ´　}:.ﾄ､＼:.､:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.′
　　　　　　 /　　　　　　　　リ　　 i ﾉノ　ヾ＼丶.:.:.:､ﾄ､.:.{　　　　　　　　　　　　この試験をつくりあげた皇帝だろう
　　　　　　ヽ _　_　　　　　　　　　l　　　　　　｀　＼:.}　ヾ
　　　　　　　　　ｿ/｀)__　　　　　　 , 　　　　　　　　 l
　　　　　　 ,/´/ ノ　 }　　　　 / 　　 _　 -――――┴-
　　　　　／/ /　′　,′ 　　 , ′_.　 ´　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　ヽ{　{　 { 　 { {⌒ヽ_. -／　　　　　　　　　　　　　 l
　　　　　　ヽ＼ヽ　ヾ:、　ﾝ´　　　　　　　　　　　　　　　　　､
　　　　　　＼ヽ＼＿∠＿＿＿＿_　　　-―――――-　　 _ヽ__
　　　　 _.　 -― ｀¨￣　　　　　　¨　　―-＝ｰ--　、　　　　　　　　｀　｀ヽ

/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:./　';.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ﾍヽ:.:.:.:ヽ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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. ';.:.:.:!:.l:.:.:.:.:.:.:.:.l´';.:!　　　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ　＼!　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
　|:.:/!∧:.:.:.:.:.:.:.|　';|.=＝＝　＼:.ﾄ､:.:.:.:.:.:.:ﾍ―-　　　ヾ､:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.　　　　　　　　　ちゃんと知ってるじゃないか
　l:/ ﾊ:.:.';.:.:.:.:.:.:.',　　 {:ｈ::: ﾄ　ヾ､`ヽ､:.:.:.:.!三三ミ　　|:.:.:.:.:/､:.:.:.:.:.
　/　　';.:.:ﾄ､:.:.:.:',ﾍ　　|Ｖ:::ｒ}　　　　　　＼:.|ﾄﾊ:::ｒ } 　/:.:.:, '‐､ Y:.:/　　　　　　　　　　だったら首をかしげる事もないだろ
.　　　 ';:.|　＼:.:',ヾ、　ゝ‐'　　′　　　　ヾ∨こｿ　/:.:／}　　/:.:.{
　　　　ﾘ　ヽヽﾍヽ｀｀｀　　丶　　　　　　' ' '　　 /／ノ　 ,ｲ:ハ!
　　　　　　　　｀| ｀`　　　　　　　　　　　　　　　　 ´ /ｰ- ':.:/ﾘ
　　　　　　　　ヽ､　　　　　-―‐‐'　　　　　　　／:.:.〃:/
　　　　　　　　　　';.:i_丶､　　　　　　　　　_ ... ∠:.:.:_/i／
　　　　　　r '' ¨￣ `　ヽ:.:` t- ...__-,, -‐ ¨　　　　　　 ¨ヽ
　　　　　　l　 `ヽ　　　　ヽ-‐ ''て(　　　　　　　　　　　{

271 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/26(月) 21:41:28 ID:GPG8hoO6

　　　　　　　　 _　,　 ,_
　　　　　　　 /／-‐＿｀三=_
　　　　　　/ ヽl r　＝ ‐- _ 三‐
.　　　　　 ! //ﾊ「, 三ミﾐヾ　ミ
.　　　　　 Ⅳ//ｉ　＿_ ｀左､ﾐﾐ
　　　　　　ヾr‐,i ´tｚ‐　　　 !＿　　-‐ｚ
　　　　　､==ヽゝ､　　　 '_ / ￣￣ //
　　　　　　ヾ/　　ヽ､_'´ /::::::::::::::〃
　　　 , '":::/　　 _ノﾅ‐.｀´j_ヽ､::::::l l二ヽ
　　　/::::::rﾊ　　「ヾ､ヽ::: : /:::ヽ､＼::::::::￣＝ｚ
.　　 {:::::::i ヽ二ク!,Pミヽ二_ヾ:､ヽ＜;;ノ兄//ゝ､_
　　ﾉ,ノ:i　　　　i:::｀ヽ､ヽ―-＝＝-‐イ:://＿_　=-＿
　　!;;;;;;;;!　　　　!;;;;;;;;;;ノﾉ　ヽヽ::ヽi　｡!､ー‐ ' ´￣:::::::ー--､
　 /::::::/　　　　l ー‐'"ノ-､_ ヽヽ l ! ｡i　ヽヽー‐‐ '"´￣￣｀ヽ__
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_ノ/::/　　　　　|　　　　　　　　ヽlノ　　 i:::: : : : : :｀ヽ､　　　　　　　　 /　, ---
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::::::::　:　 :::ー'　　:　　　　!-‐' , - '"´　　､､　　　　, ‐'´￣￣　｀　'　‐-　,_
　
　ここで件の第十代皇帝バトラについて語ろう
　戦えば必ず勝ち、善政を敷いたとされる彼は、騎士皇帝として名高い
　その名の由来は、兵から騎士へと取り立てられ、さらには皇帝へと上り詰めた立志伝と、
それから平民にも騎士となる機会を与えた騎士登用試験を制定したことからと言われる
　同じ理由で、平民たちにもっとも親しまれる皇帝ともいえよう

76 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:40:54 ID:HHSSyHUQ

　　　　　／　　／　　｀丶　　＼　＼　　＼
　　　〃　　 /／　　ﾊ　　＼　　＼　ヽ　ヽヾ
　　　, ',/ 　　 / 　 / /　'、　　　　　　＼ ',
　／´/ ／　　　 /ﾚ′　ヽト、　 l　　 '.ヾ　 l |
　　　/ｲ　　　 /!　　　　　ﾘヽ}＼　l　 i　;　　 |ﾘ
　　　　!　i　　{　ﾊ|-‐　　　｀￣¨ ヾﾚﾊ｜ ;　　リ　　　　　　　　　いや、そうじゃなくてだな……その……
　　　　V | {　 Vｬt ァ'　　　　ｰft ｧ　}　ハ　ﾄゝ
　　　　､ﾊヽ {　｀¨` 　　　 ´￣´　ﾉｲ{ｰ}　ﾊ|　　　　　　　　　　呼び方がおかしいんじゃないかと
　　　　　　ヽ|ﾍゝ　　　 }　　　　　　　　f ノ /
　　　　　　　　 '.　　　　､ .　　　 (二_｀`ヾ
　　　　　　　　　ヽ　　 r―‐ -.　　　　l〉､　':,
　　　　　　　　　　＼　｀二 ´　　,.　_⊥ ゝｰヽ
　　　　　　　　 ,ゝ､　　　 ′ { _ ,=＝ﾆ　V
　　　　　　　　　 /:.:.ﾊ｀　 ´　　　 {{〈　､　　　 V
　　　　　　　　　　/:.:.:;':.ﾊ　　　　ヾ',_つ、　　 V
　　　　　　　　／/.:.:.:ﾚ'　}　　　　　　　7¨{´ヽ　　ﾏｰ.:. . _
　　　　 _. . .:.´:.:./.:.:.:.:|　 ′　　　／.:.:.:.＼ l 　　ヽ.:.:.:.:.:.:¨.:.:. ._
　_..:.:.:.¨:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:ト､　　,. --／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:、　　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ

/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:./　';.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ﾍヽ:.:.:.:ヽ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
. !:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ll:.:.:!-‐ '､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ¨ヽ:.:.:トヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
. ';.:.:.:!:.l:.:.:.:.:.:.:.:.l´';.:!　　　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ　＼!　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　　　　ああ、乳皇帝か
　|:.:/!∧:.:.:.:.:.:.:.|　';|. -―　＼:.ﾄ､:.:.:.:.:.:.:ﾍ―-　　　ヾ､:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.
　l:/ ﾊ:.:.';.:.:.:.:.:.:.',　≡三三　　ヾ､`ヽ､:.:.:.:.!三三ミ　　|:.:.:.:.:/､:.:.:.:.:.　　　　帝都の住民でバトラの自伝を読んだやつは
　/　　';.:.:ﾄ､:.:.:.:',ﾍ ::::::::::::::::　　　　　　＼:.|:::::::::::::::　 /:.:.:, '‐､ Y:.:/　　　　皆そう呼ぶぜ。俺もその自伝だけは読んだ
.　　　 ';:.|　＼:.:',ヾ、　　　　　　′　　　ヾ　　　　 /:.:／}　　/:.:.{　
　　　　ﾘ　ヽヽﾍヽ､　　　　　　　　　　　　　　/／ノ　 ,ｲ:ハ!　　　　　おおいに納得して、大いに感動した
　　　　　　　　｀| ｀`　　　　　　　　　　　　　　　　 ´ /ｰ- ':.:/ﾘ
　　　　　　　　ヽ､　　　　ｧ--‐ ､＿＿＿,　　　　／:.:.〃:/
　　　　　　　　　　';.:i_丶､ヽ､＿＿＿_＿ﾉ_ ... ∠:.:.:_/i／
　　　　　　r '' ¨￣ `　ヽ:.:` t- ...__-,, - U¨　　　　　　 ¨ヽ
　　　　　　l　 `ヽ　　　　ヽ-‐ ''て(　　　　　　　　　　　{

77 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:41:23 ID:HHSSyHUQ

　　　　 /　　　　 / 　 /　　　　　. 　 | ｌ |　＼.:. 　＼　　　＼:.:＼
　 |　　　 : i　　　　 /　　 !　 /　　 .:. 　 ! |｜　　ヽ　＼ヽ l　 :　ヽ､:.ヽ
　 l　　　 ! |　i　　　;′ 　 !　,′ /　i.:. 　 ;. l: |　　　 ', ﾊ:.:.　: l　:.l:.　', ヽ }
　　　 / 　 .　|　　 .: 　　 | /　 /　 :|.:. 　 }:.:l. l　　　　:.:}ヽ:. l:.|: l:.l:.:.　　ﾘ
　　l　l　 | l:.. l　　. ｌ　 /　:!l 　.:.!　 /l:.:. .:ハﾄ l　　　 }ハﾄ. | l　!:.lヽ. !
　　:l .!　 ! |.:.:.'　 .:.:|　.l　 .|l　.:.:l　/　ｌ:.:./__,.!| ヾ　　　　.ｨＴ从ﾊﾄ |　l:|　　　　　　　　　その自伝のどこに、そんな不名誉な渾名が
　.:.:.| |　 l :l.:.:.:.', .:.:.l　.:!　:.!| .:.:.! /￣l.:/　　ﾘ　　　 ´{ ;;ﾉ l ｝ |ﾘソ　ﾘ　　　　　　　　　つけられるような描写があったんだ？
　.:.:.:.:|　ハ|:.:.:.:.:.:.:.:.l .:.| .:.ﾊ!.:.:.,ｲ/ｧ¨ﾚ!¨`　　　　　　 ¨´　|/リ
:.:.:.:.:.:.ﾚへ::ヽ、:.:.:.:.:.!　l /　| .:ﾊ{ r' ::;;ﾉ, 　　　　　　　 l
:.:.:.:.:.:.{　rｰ' _}ヾ:.:.:.:ﾊﾊ{　ﾚ' ー`' ´　　　　　　　　　ヽ　 ;　　　　　　,.　　´
ヾ:､:.:.:ヽヽ::::':、 ∨ﾚ′　　　　　　　　　　　　　〉 /_　　　　／
　 } ヽ:.:.＼ｰ- ' 、　　　　　　　　　　　　　　　　 '´ /_.　＞ ¨´　-　.
　　　}i:.、:.:＞ｰrヘ　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　´　　　　　　　｀ヾ:、
　／rﾚﾍ:.:.:.:ﾄ､|　　ヽ. 　　　＿_ .　-‐ 　 ¨￣{￣　 ¨　 ‐-　._
　ｌ　 |　　}i:ﾊ| 　　　 ,ゝ‐　 ¨　　ｰ　、　　　ヽ　　　　 /¨　‐-丶　　　／

　　 /./ |:.|:.:.:./:.:/:.∧:.:!:.:.:.:.:.:.ﾊ:.:.: ﾊ::.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.::.:.ヽ.:..:ヽ、
　　 |:.|　|:.|:.:.:|:.,.ィＴｆヽ.:!:.:.:.:.:.:|_｣ ⊥⊥._.:|.:.:.:.:.:ヽ.:.:|:.::.:.:.:Ｎ.:.:.:.＼
　　ﾚ　 |ﾊ.:.∧| |,≠ミ|ﾊ,:.:.:.:.:| ヽ:|　ヽ.:.`ﾄ､:.:.:.:.:!:.:|.:.:.:.:.:|.:.＼:.:.:.|
.　　　　 |:.:Ｎ|:.ﾊ.ヽ {::::::ﾄヽ.:.:.:.| 　≠テト､|:.ｉ:.:/.:.|:.:|.:.:.:.:.:|.:.:|　＼|
.　　　　 |/　Ｖ:.|　 |Ｖｒ|　＼:|　　ﾄﾊ:::ｒ } 〉Ｖ:.:.:.|_.|:.:.:.:.:.:|.:.:|
　　　　　　　　Ｖ　 .ゝ‐' 　　　　∨こｿ　　!.:.:.:| ヽ:.:.:.:.:|.:.:|　　　　　　　　　バトラが愛人をやたらと抱えてたのは知ってるか？
　　　　　　　　 |　｀｀｀　’　　　　　' ' '｀　　　|:.:/　八:.:.:.:|ヽ|
.　　　　　　　　 ',　　　　､._ ＿　　　　　　|/／.:.:.:/|.:.|
　　　　　　　　　＼　　Ｙ　　 }　　　　 __ //¨.:.:.:.:.:/　Ｖ
　　　　　　　　　　　＼　　ｰ　',　-＜ ´: : : ￣＞くﾘ_
　　　　　　　　　　　　 _＞＜´ : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　ｒ＜´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　 ∨: : : : _,.　- ――- ､--: ､: : : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　＼／―‐　､　　　　　｀＜: :ヽ: : : : __/
　　　　　　　　　　／.: : : : : : : : ＼　　　　　　　￣￣/´

78 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:42:00 ID:HHSSyHUQ

　/ /ﾊ　　ヽ　　　　＼　ヽ　 :.:.､　ヽ　　　　　　　　　　 l　　　 }　l
　ｌﾊ|∧　　　　、　　　ヽ　 :.,､ :.:.:.:.丶.:.:.:.　　:.:.　:.　　　　 l 　.:　ﾊ l
　∥ ! :.:ヽ＼　､ヽ:..　　 ':.　:.l:.ﾍ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:..　.:.:.l.:.l:.　　　　| .:.:. ,'　ﾘ
　 |　l.:.:|.:.:.＼＼丶:.:.:..　.:}:.:.:.:l / ﾊヽ:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:l:.:. 　 .!.:l.:.:.:./
　　　 :.:lヽ:.:ﾊヽｨfi､＼:.:.:.:､:.:.:.:lﾚ'´ﾞ| l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:l:.:.:.:.:ﾉ:.:.:.}.:′
　　　ヾ　＼ヽﾍﾘ' ＼＼:.:.:.:.:.:.l｀;　! l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.l:.:.:.:.:.:.:.ｲ/
　　　　　＼　 }　′　ヾﾊヽ:.:.:.:l　/ ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〃
　　　　　　　 /　　　　 }ハ:.:ﾘ　 ´　}:.ﾄ､＼:.､:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.′　　　　　　　　　　　　そのようなことは聞いたことがある
　　　　　　 /　　　　　　　　リ　　 i ﾉノ　ヾ＼丶.:.:.:､ﾄ､.:.{
　　　　　　ヽ _　_　　　　　　　　　l　　　　　　｀　＼:.}　ヾ
　　　　　　　　　ｿ/｀)__　　　　　　 , 　　　　　　　　 l
　　　　　　 ,/´/ ノ　 }　　　　 / 　　 _　 -――――┴-
　　　　　／/ /　′　,′ 　　 , ′_.　 ´　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　ヽ{　{　 { 　 { {⌒ヽ_. -／　　　　　　　　　　　　　 l
　　　　　　ヽ＼ヽ　ヾ:、　ﾝ´　　　　　　　　　　　　　　　　　､
　　　　　　＼ヽ＼＿∠＿＿＿＿_　　　-―――――-　　 _ヽ__
　　　　 _.　 -― ｀¨￣　　　　　　¨　　―-＝ｰ--　、　　　　　　　　｀　｀ヽ

79 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:42:37 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿_＿_,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶-─==ﾐ　_r≦,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r＜三二ﾆﾐx　＼二三≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /^Y　V爪ミｘ＼ヽ.＼＼弋
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八 j V´^ヽ＼＼ヽ＼＼ヽ.ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘⅥ- ､　｀弋.ハ　ﾄ､ Vﾍ.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|rtぇ　 r云ｧ Ⅵ 刈　ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '.　　ﾉ　　　　八リ　　　　　　　　　　　　　　で、だ。我らが敬愛する乳皇帝は、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ヽー_一　／/:下､ヽ　　　　　　　　　　　　　自伝の最後でこう書いたんだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,／/_＞-　'´／::::/|　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 /　/l::::::＞-く::::::::/:::|　　l 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /　/:::|／仄Y:::＼/::::::|　　| 　／ヽ　　　　　　　　『せっかくの自伝だから、私が愛した女たち
　　　　　　　　　　　　　　　　 /　__＞/:::::::::厶ﾐ7::::::::::::::::::|-=く　/　　 '.　　　　　　　　についても書いておこうと思う』って
　　　　　　　　　　　　 /　 | 　 ,'::::::::/三7::::::::::::::::::::,′　/,'　　　 }
　　　　　　　　　　　　　 /　　.| 　 |:::∠三ｱrf㍉:::::::::::/ 　 / '　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　/　　　|　 ∠三∠.. 比圦:::::::/　 ,/　{.　　　 |
　　　　　　　　　　　 / 　　 ,r≦>:'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ.　 /　 ∧　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣厶ｨ r≦三Ｖ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨ ／　ﾊ.　　　 |-　、
　　　　　　　／　　／　∠三＞-,':.:.:.:./:.:.:.:.:/.:.:.:.::.:ｉ:.:.:.:ﾊ　／ハ.　　 |　　＼
　　　　　　∠ ＿_,／　厶三ｱ__ﾉ {:.:/:.:!:.:.i:.:/:./i:.:..:,ﾊ:.:.:.:.}　　　 ,ﾊ　　 }　　　 }
　　　　　　　　／　　厶三7　　 iＶ:.:.:i:.:.:Ｖメ､ハ/斗:.:.,ﾊ.　　／　　　 ,'　　　　|
　　　　　　／　　 ,.厶三7　　　/:.Ｖ{弋:.:iモｼ　ﾓｼ}イ＾ヽ.／　　　　／　　　　 |
　　　　 r≠=‐､　,／ |三三!.　　/:.:.:.:.V`７ﾘ　　､_ '　八 _／　　　　／　　　　　　|
　　r─‐ '　_ _　Ｖ　　｛￣＼}.　 ,'.:.:.／|:V:.:,'^＞--‐ '‐＜　　　／　＼　　　 /
　　｀フ ,. 〈〈〈/　　 ,＞ーﾍ　 |:.:/　ﾉ:.:.V / / / /　　_入,rへ'´　　　＼　　/
　／／／｀´`´　　　＼　 /〉-V ／:∠rｭﾚ'ﾚ'ﾚ厶く´ / .{ 　｝　　　　＼{
　 `ｰ‐'　　　　　　　ヽ//　　 {:.:厶＿＿＿　　 V　/⌒く
　　　　　　　　　　　　　　//＼_／V三三三三ミﾍ　　 V　　 /
　　　　　　　　／￣￣//￣}三三三三三三三ﾐ}.　　　　 /
　　　　　　　　厂￣￣⌒⌒ｿ三三三三三三三ﾂヽ、　　/

80 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:43:10 ID:HHSSyHUQ

　　　　　／　　／　　｀丶　　＼　＼　　＼
　　　〃　　 /／　　ﾊ　　＼　　＼　ヽ　ヽヾ
　　　, ',/ 　　 / 　 / /　'、　　　　　　＼ ',
　／´/ ／　　　 /ﾚ′　ヽト、　 l　　 '.ヾ　 l |
　　　/ｲ　　　 /!　　　　　ﾘヽ}＼　l　 i　;　　 |ﾘ
　　　　!　i　　{　ﾊ|-‐　　　｀￣¨ ヾﾚﾊ｜ ;　　リ
　　　　V | {　 Vｬt ァ'　　　　ｰft ｧ　}　ハ　ﾄゝ
　　　　､ﾊヽ {　｀¨` 　　　 ´￣´　ﾉｲ{ｰ}　ﾊ|　　　　　　　　　　そ、それは、まあ、問題ないんじゃないかな
　　　　　　ヽ|ﾍゝ　　　 }　　　　　　　　f ノ /
　　　　　　　　 '.　　　　､ .　　　 (二_｀`ヾ
　　　　　　　　　ヽ　　 r―‐ -.　　　　l〉､　':,
　　　　　　　　　　＼　｀二 ´　　,.　_⊥ ゝｰヽ
　　　　　　　　 ,ゝ､　　　 ′ { _ ,=＝ﾆ　V
　　　　　　　　　 /:.:.ﾊ｀　 ´　　　 {{〈　､　　　 V
　　　　　　　　　　/:.:.:;':.ﾊ　　　　ヾ',_つ、　　 V
　　　　　　　　／/.:.:.:ﾚ'　}　　　　　　　7¨{´ヽ　　ﾏｰ.:. . _
　　　　 _. . .:.´:.:./.:.:.:.:|　 ′　　　／.:.:.:.＼ l 　　ヽ.:.:.:.:.:.:¨.:.:. ._
　_..:.:.:.¨:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:ト､　　,. --／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:、　　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ

　　　 |　　　.::/::　　　.:::::::::〃ー/-､/　:::..　　　　N:::＿ !＼:::::::::|::...　　　:l: ヽヽ
　　　 |　　.:::/|:::　　.:::::::::::/ | ::/　　{ヽ .::::::..　　　|´ヽ::: |￣＼::::l:::: : 　 ::::|:　!　 !
　　　 |　 .:::/│ 　.:::::::::: /　ﾚ'＿　　V:::::::::::::::...　 !　_＼!　　　V::::::::　 :::::j:　l　│
　　　ｌ　.::/ .│..::::::::::::::::ﾚ'"￣二ﾆ､丶::::::::::::::::::::::ｲﾆ二￣｀ヾ!:::::::::　:::::ﾊ　ﾄ､│
　　　 ', ::/　　l :::::::::::::::::::!　　〃　 i}　ヽ＼::::::::::::::ｌ〃　｀i}　　ﾘ::::::::: :::/　V │l　　　問題はこのあとだ。
　　　　V　　　}::ﾍ::::::::::::::|　　{ﾍ::ｰｲj　　∨ ＼:::::::::|{ﾍ::ｰｲj　　 |:::::::::::/‐-、　j/
　　　　　　　/ヾ::∧:::::::::::! 　 V_三_;i　　　　＼::::!i_三_V　　 l:::::::::∧　　＼　　　　で、その愛人たちについて長々と書いたあと、
.　　　　　　〈　_＞ヽ＼:::::::ヽ　´　　　　　　　　　｀　　｀　　,'::::／ノ　　　　}
　　　 _,ノ／　　＼`ﾄ､:::::ゝ .:::::::::::　　　}　　　::::::::::::::::::..　/／.／⌒ヽ､　/
　　, イ／　､／＼　　(ﾞヽヽ　　　　　　　　　　　　　 /__／　　 __　　｀ヽ､
.／　／　　　｀￣¨`ーt‐'ｰ-ゝ､__＿(/`ー―一'つ　　　 ∠(ヽ‐___／＿｀ヽ　　ヽ＼
　　/　　　｀ヽ､　　／＼＿＿＿_　二＞＜二￣￣￣￣彡二　 /´　　 _　　　ｌ　＼
　 /　　　　　　　｀V　　　＼　　　ll　　<_ハ_>　￣llー―／　　｀ヾr-‐'¨　　　　　l
　l　　　　＼　　/　　　　＼　 {{　　　　　　　　 }}.　／　　　　　ﾍ＿　-―　　　k
　l　　　､_　ヽ/　　　　　　＼ヾ　　　　　　〃／　　　　　　　ヾ{　　　　　 |
　l　　　　ノト　ノ　　　　　　　||　　ヽ､＿＿,,　イ　　　||　　　　　　 {　不　　　 |

81 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:43:39 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-＜_:.:`‐-　...､
　　　　　　　　　　　r ――┴---:.:.:＿ ‐-:.:.:.`:.:‐-....､
　　　　　　　　　ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:.:.:、`:.:.:､:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　r--＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.`､‐:.､`:.:､:.:.:.:v/
　　　　　　　　　　　i:.:.:.:.:.:.:＼￣:.:‐-:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:`:.､＼/ｨ　
　　　　　　　　　　　|:.:.:.:.:.:,. '´￣　‐- ､:`:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.＼〈　　　　　　　　　『ついでだから、若かりし頃の彼女たちの
　　　　　　　　 !:.:.:.:.:i　　　　　　　 `　､:.`ヽー-､:.:＼:.:.:＼　　　　　　　　胸についても比較検討し、論じておこう』
　　　　　　　　　　　Ｖ:.:.:「｀ミヽ　　　　＿≧､:.:＼:.:.＼:＼-.､ヽ
　　　　　　　　　　　　ヽ:ハf＾ト､`　　x.≦二ﾆ=ｧ＼:.::＼:.:.＼＼｀ヽ　　　　　　って続けちまったんだよなぁ、このひと
　　　　　　　　　　　　　｀ `亠',.　　' ､弋_ソ/　 |:.∧ヽﾊ:.:.:.:.ﾄ､!
　　　　　　　　　　　 `!　　く　　　　　　　　 j/　乂´ヽ:.:.|
　　　　　　　　　　　 '.　　 _`　　　　　　　 ' ,.-1´　　　ヽ!
　　　　　　　　　　　　　　　 ` .　ヽ二ﾆﾏ　　　, ' 　 !、
　　　　　　　　　　　　　＼｀こ　　　,.イ　／: ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　,.イ＞＜´　　　／: : :/　'.
　　　　　　　　　　　　　　／　/ヽ　　_,. : '´: : : : :/　　ヽ`ー-　_
　　　　　　　　　　　 ,.　／　　/ : : ><: : : : : : : : : /　　　　＼　　　　‐-　 _
　　　　　　　 _,. -‐　　<　　　 i: : /::￣＼: : : : : : /　　　 ,.　'´　　　　／　 i
　　　　　r' ´　　　　　＼　レﾍ＿_:／＼: ０ /　　／　　　　　／　　 |
　　　　　ﾄ､　　　,. -‐ ' "´,.イ/: :/:::::::|: : : : :＼:/　　　￣　 ―-､ /　　　　 !
　　　　　|　､　 i弋二┐(r､i|: : i::::::::::|: : : : : : /　　　　　　 //　　　　　 |
　　　　　| 　ヽ　'.弋こし' ||: : |::::::::::|: : : : :／　　　　　 O //　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　/,　　　　}i 　
　　　　　　　　　　　　　　＼　))'/／／／ﾉ　　
　　　　　　　　　　　　　∠⌒ヾv' ／=-‐くノ　　
　　　　　　　　ヾ.ー=≦⌒≧=-　 __,∠二≧=- .
　　　　　　　　　 >-　　／ /　　　三三《≧=_　　　　　　　　　　　・　・　・　・　・　・　う　わ　あ　
.　　　　　　　／　　　,'　 /　　　　ﾏミｧ￣　}__
　　　　　　　/イ　　　,　　　　　　 ,厶ｨ　　　 {
　　　　　　 |　　　j　　v公ｘ≧==一　　　　＼
.　　　　　　　 j/ } j {　　＼≧=くミ=ｰ　　　　　　 .'
　　　　　　　　 }/ / 八　　　　＼ヾｱ,r- 　　 ,
　　　　　　　　 }/} j　∧　　＼　{ミ￣　　　／
　　　　　　　　　 j/|{∧ }　　＼::|　　　 __〔
　　　　　　　　　　 jﾊ}ｲ以￣￣￣￣￣／＾＼
　　　　　　　　　　 j|　＼　　　　／'　　＿＼
　　　　　　　　　／　　＼.　　∨　　/
　　　　　　　　〃　　　　　　ヽ.　 }.: . 〈＼
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　〉: :./　,ﾊ

82 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:44:16 ID:HHSSyHUQ

　　　　　　　　　　＿_　　　　／: : : : : : ／: : : : : : : : : : : : : : : : ＿＿_不
　　　　　　　　　　＞､＼　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :￣￣ : : : ／
　　　　　　　　　 /: :ハ: :Y : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ―――――=7
　　　　　　　　　 {: : ヽ |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＿　＿　＿: : : : /
　　　　　　　　　ヽ＿: : : : : : : : : : :＿　　　-――　　￣　　　　　　　　　 /
.　　　　　　　 /￣:＿　　-‐＿￣-―　　　￣　￣　￣　＼￣　￣　三／　　　　　　　
　　　　　　　　/二　　-‐7 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: :三三/　　　　　　　　　
　　　　　／: : ィ : : : |: : : : : : : : : : :＼: :＼: : ＼: : : : : : ＼＼: : : : ＼
.　　　　　 /: :／ﾉ : 三ト､: : : :＼三 : : : :＼: ＼三＼三: : : :ﾊ三三: : : : ＼
　　　　　 ∨　/ : ﾆ三|｀` ＼ : : |￣￣￣￣＼|＼三＼三ﾆﾊ三三三三三＞　　　　　俺もはじめて読んだ時は声が出なかったね
　　　　　　　　/ﾆ三ﾉ|=|　_ 　　＼|　 _z=天=-ｭ　　＼三|＼三|三三三ﾆ＜　　　　　　　皇帝陛下も人間だったんだなぁって
　　　　　 /ニ／　|ハ ^立､　　　 "Ｋ、ﾉ|　/　　　　＼!　}＼|三三三三ﾆ＞
　　　　　　レﾍ　　　　 ', Ⅵ !　　　 !三ﾉ| / 　　　　} // /三三三＼
　　　　　　　　　　　　 l└ﾞ　　　 `ｰ┘　　　　　　￣ /三三ﾆ＼￣
　　　　　　　　　　　 !　ﾉ　　　　　　　　　　　　　 r‐ '三三三ﾆl二--､
　　　　　　　　　　　　　、　　　　　　　　　　　　　 /　V三ﾆ=‐'"　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　＼ `ー― '"　＿＿＿∠ -‐'"´　　＿＿＿＿L__
　　　　　　　　　　　　 r∠ー‐iT ￣　　　　　　　　　∠´＿＿＿＿　　ﾆ＼
　　　　　　　　　　　　 |　　　　ll　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼ニニヽ
　　　　　　　　　　　　／ヽ二ﾆ　 ll 　　　　　　 /　　　　二／　　　ﾆヽ二ﾆヽ
　　　　　　　　　　　／　　　ヽニﾆ二ll＿＿,　　　　 /　　　二／　　　　　二|二二
　　　　　　　　　 /＼　　　　＼　　　lｌ　　　　　＿|　　／￣　_　　　　ニ|二二
　　　　　　　　　　　　|| 　＼　　　 l ￣￣￣￣￣　　 ! ／ﾆ二／　　　　　ﾆ|二二
　　　　　　　　　　　　|| 　　＼　　l 　 llﾆニll二二ヽ／ﾆ二／　　　　　　 =|二二
　　　　　　　　　　　 j|　　　　　ヽ　　　ll　　 ll二二 {　二／　　　　　　　　　　ヽﾆニ
　　　　　　　　 / ＼　　、　　ヽ　　 ll　　ll　　　 V／　　　　　　　　＿-‐=ニ}ﾆﾆ
　　　　　　　　　 | ﾆ　＼＼　 |　　　 ll　 ll　　　 {　_-‐-＿__-‐_二‐ 　　　　仁ﾆ
　　　　　　　　　　　ヽニ_　＼＼｜　　　 ll　ll　　　 l二ニ＝　　　　＿＿＿＿/ﾆ＞
　　　　　　　　　　　　|| 　 `　　　ヽ!　　　　ヽll　　　|　　　　　　ニニニニﾆ／＜二
　　　　　　　　　　　　||　　　　､　 |　　　　 ll＼　 !　　　　ニニニニﾆ／ﾆ|二二ﾆ

83 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:44:54 ID:HHSSyHUQ

　　　　　＿__　 r--------　､
　　　　　ヽ::::￣￣｀:::‐::::､_:‐::､_｀.‐..､
　　　　　 ,-＼::::::::::::::::::::::::::::｀::-:､ヾ､::Vl
　　　　　 |::::::::＼二:::‐::､_::::::::::::::ヾ:ヾ､､そ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, --､
.　　　　　 !::::::/´　　｀ ‐ ､｀:::::::ヾ､::ヾ､ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　}　　『最終的な結論としては、手の中にすっぽり
　　　　　　!::::{ー､.　　　　｀_,,,｀ヾ､ヾ､ヽヾヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ‐'"　　　　ノ　　収まるぐらいが理想であろう』（赤）
　　　　　　ヾヽ{T.｡､ヽｨ'"r.｡,､.ヽヾヾ､ヾヽ｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　_,. ‐'"　　　　_, ‐'"
.　　　　　　　ヾ!｀'''ノ　　ー-‐'　!/ヾr.ヾヽ｀　　　　　　　　　　＿＿,, - r'´　　　　　,. く　　　　　　で締めくくられていてなぁ。
.　　　　　　　　{""｀､＿_,､ """/ _ノ｀　 .ヽ　.＿_　　　 , - '"´　　 .∠ﾉ　　　　､_,r'" 　ヽ､　　　　　おもわず感涙にむせんだよ
.　　　　　　　　＼　}(＿_ﾉ　　ノ　ヽ- ､, ‐'", ‐'"´｀／　　　　 .／::/　　‐-　､: : :>　　　 } }､
.　　　　　　　　　　＼￣´, - '´_, -/: : : |: /　　　 ./　　　　　./:::::;;{　　　　　　｀ヽ　　 ,ノ　 } }
　　　　　　　　　/∧￣,　‐'"::::::/: : :／７　　　　　　　　: : :{::::::::{ヽ､.　　　　　　ヽ／　_, ノﾉ
　　　　　　,　‐'"/ .|::::><:::::::::::::::/ - '"O .!: : : : : : : : : : : : : :{ヽ､:::｀ー＝─ヽ　　　}￣ゝ_／
　　　 , ‐'"　 /_　 /:/iiiヽ::::::::::/　　　　 ./: : : : : : ; : : : : : : : :｀-＝=-, -'´ 　｀ー '
　　　ﾊ　　_, -彡/ノ>||||!ヽ:0/　　　O　,{: : : : : : : : ヽ､＿＿＿,,, -'"
.　　 |　l　.|⊂ln//:/||||/:::::/　　　　　/: :ヽ､: : : : :／´
.　　/　|　 | E,//:/||||./:::/　　　O .／: : : : ｀ー/´
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84 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:46:28 ID:HHSSyHUQ

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　l:/ ﾊ:.:.';.:.:.:.:.:.:.',　≡三三　　ヾ､`ヽ､:.:.:.:.!三三ミ　　|:.:.:.:.:/､:.:.:.:.:.　　　　　お前もさ、時間あったら読んでみ？
　/　　';.:.:ﾄ､:.:.:.:',ﾍ ::::::::::::::::　　　　　　＼:.|:::::::::::::::　 /:.:.:, '‐､ Y:.:/　　　　　　感動すること間違いないね
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　　　　ﾘ　ヽヽﾍヽ､　　　　　　　　　　　　　　/／ノ　 ,ｲ:ハ!
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: : ／　: :|ハ:.:.:.{´ ＼:.:.:从　　　　ヽ　　 l　: : : :　 X 　 : : :　　 '⌒ヽ
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_人__　　 : :　: : : ＼:.:.l 　丶　　　　　　 /　　　 : :　　Ｘ　　　　｀Y´
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　　　　　　　 x　 : ､-!　　　　　ト、　　　｝　｛　　　　＼　　／
　　　　　　　　　 / 　｀丶、　　　 l　＼__ ／￣＼　　　 ×
　　　　　　 /　　　　＼　　 !､　　ヽ｀ｰ- ､　　　／　　＼

……自分の中にあった憧れの英雄像が、ガラガラと崩れていく夏目であった

………
……
…

以上です
川口士は自分の好きな作家の一人で、わりと堅実な作りのお話を書く人なんですが、
このあたりの話とか、あとは「漂う書庫のヴェルテ・テラ」に登場する作中作をみてると、
一度自重を忘れて思う存分暴走してみてもらいたいなーと思ったり

85 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:53:27 ID:prNh..Mo

乙ですｗ

86 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:55:16 ID:wYq6S9e.

乙www

87 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:56:37 ID:YHEagYME

乙です。なんか作中作だけのために買いたくなってきたわｗ

88 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 22:59:13 ID:pJGbPQDc

自重しなかった結果が『ステレオタイプパワープレイ』なんじゃないか？ｗ
乙です

89 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 23:01:03 ID:95XS6mic

おつです
>>88　うん、おれもあれで暴走しすぎたから、
堅実な作風に切り替えたんじゃないかと思ってるw

90 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/25(日) 23:03:54 ID:k/eENAz6

乙でしたｗ
これはイイ逸話だｗ

271 名前：名無しのやる夫だお[sage] 投稿日：2010/07/26(月) 21:41:28 ID:GPG8hoO6

>>88-89
「桐野君～」で少しその傾向でたけど、あの人はまだまだいけると思うんだｗ

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■御感想or寝言

13602 名前：無関係な名無しさん [] 投稿日：2010/07/27(火) 17:37:03 ID:-

なんて愉快な、だがハタ迷惑で、かつ良帝でもある皇帝たちかwww

13606 名前：無関係な名無しさん [] 投稿日：2010/07/27(火) 18:21:57 ID:-

いい皇帝たちだなぁ～♪
人間味溢れてて最高だ！！

13619 名前：無関係な名無しさん [] 投稿日：2010/07/27(火) 20:27:56 ID:-

赤でいっちまったか（笑）

13629 名前：無関係な名無しさん [] 投稿日：2010/07/27(火) 22:07:11 ID:-

皇帝を蹴倒す第一皇女の話が好きだｗ
文字通り（蹴り）一発で第一皇女のキャラが立ったｗ

13640 名前：無関係な名無しさん [] 投稿日：2010/07/28(水) 01:48:01 ID:-

ちょっと原作読んでみたい。大いに笑ったｗｗｗ

16327 名前：　 [] 投稿日：2010/11/04(木) 15:51:40 ID:-

川口某さん知らんので
中国でも、
ローマでも、
銀河帝国ですらないことに
絶望した。

16968 名前：無関係な名無しさん [] 投稿日：2010/11/30(火) 17:24:03 ID:-

トコロ構わず素っ裸になるのが大好きだけど善政を布いた王様を思い出したｗ

52810 名前：無関係な名無しさん [] 投稿日：2015/11/05(木) 13:42:27 ID:-

おい圭一
最後まで言えよ

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