385 名前： ◆FrtuoSIf66 投稿日： 10/10/30 21:00:17 ID:RPwbzUkv
八１．
不死鳥の月、五日―――
午後一時三十四分。

葬儀前と比べて随分と人の少なくなった王城に、麻呂の罵声が轟いた。



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　　　　　　　　　　　　　∠　　　　この、無能どもめが！　　　 ＞
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　　 (vVVVV)傘傘{∽}个个个{∽}{∽}}:|三ﾆ三|:{{∽}{∽}个个个{∽}傘傘 (VVVVv)　　　　　 　　|
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386 名前： ◆FrtuoSIf66 投稿日： 10/10/30 21:01:12 ID:RPwbzUkv
八２．
謁見の間の右奥、主立った者が集まる会議室。

上座に座る六十五歳は左右のリフとギャブレット、
入り口側に立っているランサーを睨み付け、唾を飛ばしながら金切り声を張り上げている。

もちろん議題は王都入りしたと予想される王女達の動向、
そして未だ残りを探し出す事が出来ない第一騎士団狩りの事だ。



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　　　　　　　　,l;;;;;;;;;ｼ丶､:::::::｀:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
　　　　　　　fうl;;;ミミ、　 ｀`丶 ､::::::::,: - ''"´　 ﾘ;;;;;;f-､
　　　　　　　{ l l;;;;;ｯ=`　　 (三> ｀^´ (三ｼ　　ム;;;;;;ｿl}　　　　「ええい！
　　　　　　　t　!;;;ﾘ　 　 _,,...,,_　　　　　_,,..,,_　 　 l;;;//　　　　 まだ小娘共は燻し出せないのでおじゃるか！？」
　　　　　　 　ﾞl ヾ;l 　:'ｨﾃﾍ9ﾝﾐ　　 ,: ',ｼﾋ9ﾝ､　　l;//
　　　　　　　　`ｰll!　　 ｀''==ヲ'　　l:.:^''==彡'"　,!ﾘﾉ
　　　　　 　 　 　 ll　　　` '' "　　　l:.:.:` '' "　　,i;;l´
　　　　　　　　　　li,　　　　　,r　.:　:.ヽ､　　　 ,:,り
　　　　　　　　　　 t、　　　/ ﾞｰ､　,r 'ﾞヽ　　/,K′
　　　　　　　　　　　ゝ、　,:'　　　:~:　 　 }　// /ヽ、
　　　　　　　　　　　/{lヽ ,ィ＝=ﾆﾆ=＝,ﾉ,ノ7 /:.:.:.:ヾﾆヽ
　　　　　　　　 , ィ/:.:い ヽ ｀` ー一 ''"／,/,/:.:.:.:.:.:.:.:ｿ }- ､、
　　　　　　　 /　/:.:.:.:ヽヽ `' ー‐ -- '"／／:.:.:.:.:.:.:／ /　　 ｀ 丶､
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　　　　「それが全く足取りが掴めません。　　　　　　　　　　　　　　 へ-　―ヾ　 ｜
　　　　 学院や神殿などに食べ物の寄付をして　　　　　　　　　　　　―　―　 ∂＼
　　　　 民衆の支持を集めようとしているようですが………」　　　｜ し 丶 √｜|｜
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リフとてのんびりと構えているわけではない、
あちこちに人を派遣して情報集めをしているし、
387 名前： ◆FrtuoSIf66 投稿日： 10/10/30 21:02:12 ID:RPwbzUkv
八３．
怒鳴られるギャブレットとて、数百人からの人員で見張り、検問、巡回をさせている。
だが―――



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　　　　 |＝ﾆニﾐ 　 　 , 一,　　　､ｰ､　ヾﾐi
　　　　/ﾆ三彡ゞ,. ..　`""´　　　　`"　 ,iﾐi
　　 　,i三ﾆ彡ﾗ".: 　 , -‐‐-'. 　 .: ｰ- ､.ヾi
　　　 ゞ彡彡'. .:　　,ｨ'で入　.　'. ,ｨ'で)'､ ∥　　　　　　「ギャブレット！
　　　,r=ﾐﾆ彡 ::　 　 ｀ﾞﾞﾞ"´ﾉ.::　 ',｀ﾞﾞﾞ"´　.|　　　　　　　お前は何をしているのか！？
　 　 ii ﾉ,,ゞ彡 : ::.　　　 　 ' ,::: 　 ', 　 　 .:|
　　　ヽ.( 〉ヾﾘ : : ::... 　　/ゝ =､_,,r｀､ 　 ::l　　　　　　　 あれだけの大金をつぎ込み
　　 　ヽ　"ヾﾘ : : : :::..　,'　　　: :　　 i　.::l　　　　　　　　人員を投入しているにも関わらず
　　　　 ｀卅ヾi : : : .:::　: 　_,ｨｪｪｪｭ､ :i　::i　　　　　　　　残党共一人すら炙り出す事が出来ないのでおじゃるか！」
　　　　　' 'ヾ| ', : : .:::　i 〈-‐‐rー, i　i .:/
　　　　　　　ヽヽ: : :::　i　ヽｚｪｪｪｭﾘ :! /
　　　　　　 ,､.|: :ヽ: ::.. ヽ　ヽﾆ二ﾉ　 /
　　　　　 /i |ﾉ: : : ヽ: :.　　　　　 　 /
　　 　 　/:ヽ＼: : : : .｀ﾞｰ- ､..,,,,,,...ノ |＼,,_
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　ノ´＼::::::::::::::ヽ ＼: :.　:　 ::.　 / /::::::::::::ヽ i ｀` ｰ- ､,,



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　「ハッ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ1　　 i 　 /　 / l 　 ! ! !l 　 l　　　　　　　　　　　　　　／
　 しかし、町の者も非協力的でして………」　　　 　 | /　 |　│!　|　l 　 ! l | ヽ　ﾄ､　　　　　　　　 　 　 ∠ _
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ!　　＼_＼.ｰ赱Ｔヾ　ゝ.'" r乏‐ 　 /!　　　　　 l
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐　 ¨　　}　　　ハ　　　 〈. |　　　　　　 / /　　　　 　 |
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それにしたって王都は広すぎる。

エスメラルダへ出発した一個小隊が
たかが四人を相手に壊走する羽目になった情報も伝わっており、
ぽつぽつと逃げ出す者も出てきているのだ。

それに加えてこの政権の評判は最悪だ。
民衆の協力は皆無、逆に良くない話に尾ひれが付いて、
とんでもない悪逆君主との認識が固まりつつある。

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1. 2010/10/30(土) 22:19:50|
2. やらない夫は約束を守るようです
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